JPH09302470A6 - 導電膜の形成方法および金属酸化膜の形成方法 - Google Patents

導電膜の形成方法および金属酸化膜の形成方法

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Abstract

【課題】 低抵抗の導電膜を形成することができる導電膜の形成方法、および、高残留分極率の強誘電薄膜や低保磁力の強磁性薄膜等の金属酸化膜を形成することができる金属酸化膜の形成方法を提供する。
【解決手段】 基板上に形成した導電膜に対して、この導電膜の結晶化を生じさせないように波長400nm以下の光を照射して、その抵抗率を低下させる。また、基板上に形成した金属酸化膜に対して、この金属酸化膜に結晶化を生じさせないように波長400nm以下の光を照射して、その残留分極率の増大や保磁力の低下等、金属薄膜の特性を変化させる。
【選択図】図1

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、抵抗率の低い導電膜の形成方法、および、高残留分極率の強誘電薄膜や低保磁力の強磁性薄膜等の金属酸化膜の形成方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来より、種々の電子部品、画像表示装置等に導電膜、透明導電膜が使用されており、例えば、透明導電膜は酸化インジウムスズ(ITO)、酸化亜鉛(ZnO)、酸化スズ(SnO2 )等、およびその合金等を用いて、スパッタリング法、真空蒸着法、CVD法等の成膜方法により形成されていた。
【0003】
上記の成膜方法のうち、スパッタリング法では、例えば、ITO酸化物ターゲット材をArイオンでスパッタして基板上にITO膜を形成するものである。このようなITO膜は、基板温度200〜300℃で成膜した後、200〜300℃でアニール処理を施すことによって低抵抗化がなされていた。
【0004】
しかし、電子部品、画像表示装置等における耐熱性の低い基板への導電膜の形成要求が増大するにしたがって、室温乃至200℃の低温での低抵抗導電膜の形成が重要な課題となっている。通常、スパッタリング法により基板温度200℃以下で低温成膜されたITO膜は、抵抗率が高く、そのまま種々の電子部品、画像表示装置等に使用することは困難であった。このため、スパッタリング法により低温成膜されたITO膜に対してアニール処理を施すことにより低抵抗化を行うことが必要とされる。
【0005】
一方、金属酸化膜からなる強誘電体薄膜は、焦電センサや不揮発性メモリ等への応用が期待されており、このようなデバイスへの実用化に向けて高残留分極率の強誘電体薄膜の形成が要求されている。
【0006】
また、金属酸化膜からなる強磁性薄膜は、従来より薄膜磁気ヘッド材料や記録材料への用途展開が進められている。この強磁性薄膜の形成方法としては、一般に蒸着法、スパッタリング法、塗布法等が知られており、実用上十分な特性を備えた強磁性薄膜が得られているが、情報記録材料としての強磁性薄膜に対する記録密度特性の向上要求は、年々厳しくなっている。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】
上述の導電膜形成における低温での成膜後のアニール処理は、耐熱性の低い基板を保護するために高温とすることができず、このため、十分な低抵抗化が達成できないという問題があった。また、耐熱性の高い基板上に基板温度200〜300℃で成膜された導電膜についても、上記のアニール処理はITO膜全面の低抵抗化処理となってしまい、所望の領域、パターンのみ結晶化度を変えることなく低抵抗化が可能な方法が望まれている。
【0008】
また、上述の残留分極率の高い強誘電体薄膜を形成するためには、成膜条件に厳しい制御が要求され、かつ、最近、問題となってきた疲労現象(繰返し分極反転試験における残留分極率の変化)に対応する必要性もあり、成膜後の強誘電体薄膜に対して残留分極率を増大するための処理を施すことが必要となっている。しかし、成膜後の処理としてはアニール処理を除いて有効な処理方法がないのが実情である。
【0009】
さらに、上述の強磁性薄膜の記録密度特性の向上は、磁気特性、とりわけ、低保磁力化が重要であり、保磁力発生の原因となる磁性材料中の結晶粒界を低減することにより低磁場で容易に磁壁の移動が可能な強磁性薄膜を製造する必要がある。しかし、このような強磁性薄膜の形成は、成膜条件に厳しい制御が要求されるため、低保磁力の強磁性薄膜を簡便に形成できる方法が要望されている。
【0010】
本発明は、上記のような事情に鑑みてなされたものであり、低抵抗の導電膜を形成することができる導電膜の形成方法、および、高残留分極率の強誘電薄膜や低保磁力の強磁性薄膜等の金属酸化膜を形成することができる金属酸化膜の形成方法を提供することを目的とする。
【0011】
【課題を解決するための手段】
このような目的を達成するために、本発明の導電膜の形成方法は、基板上に導電膜を形成した後、前記導電膜に結晶化を生じさせない範囲の照射エネルギーで波長400nm以下の光を照射するような構成とした。
【0012】
また、本発明の導電膜の形成方法は、前記導電膜の形成時の基板温度を室温乃至200℃の範囲に設定するような構成とした。
【0013】
また、本発明の導電膜の形成方法は、スパッタリング法、真空蒸着法、イオンプレーティング法、CVD法のいずれかの方法により前記導電膜を形成するような構成とした。
【0014】
本発明の金属酸化膜の形成方法は、基板上に金属酸化膜を形成した後、前記金属酸化膜に結晶化を生じさせない範囲の照射エネルギーで波長400nm以下の光を照射するような構成とした。
【0015】
また、本発明の金属酸化膜の形成方法は、スパッタリング法、真空蒸着法、イオンプレーティング法、CVD法のいずれかの方法により前記金属酸化膜を形成するような構成とした。
【0016】
上述のような本発明では、基板上に形成された導電膜にその結晶化を生じさせないように照射された波長400nm以下の光は、導電膜中の伝導電子の密度を高める作用をなし、導電膜の導電性向上(低抵抗化)がなされる。
【0017】
また、基板上に形成された金属酸化膜にその結晶化を生じさせないように照射された波長400nm以下の光は、例えば、金属酸化膜が強誘電体薄膜である場合には、残留分極率を高める作用をなし、金属酸化膜が強磁性薄膜である場合には、金属酸化膜中の結晶粒界を消滅させる作用をなす。
【0018】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施の形態について説明する。
導電膜の形成方法
本発明の導電膜の形成方法は、基板上に形成した導電膜に対して、導電膜の結晶化を生じさせないような照射エネルギー量で波長400nm以下の光を照射することにより、導電膜中の伝導電子の密度を高めて抵抗率を低下させるものである。
【0019】
本発明における導電膜の形成は、従来公知のスパッタリング法、真空蒸着法、イオンプレーティング法、CVD法等のいずれかの方法により行うことができる。
【0020】
例えば、スパッタリング法により導電膜を形成する場合、まず、真空チャンバー内のターゲット材取り付け板に所望のターゲット材を取り付け、また、基板ホルダー上に基板を装着する。ターゲット材取り付け板は外部電源による電圧印加が可能であり、また、基板ホルダーはターゲット材取り付け板と対向する位置に配設されている。尚、基板ホルダーには、載置された基板を所定の温度に加熱するための加熱手段を設けることができる。次に、排気管により真空チャンバー内を所定の圧力まで減圧した後、ガス供給管からアルゴン(Ar)ガス等の雰囲気ガスを所定圧になるまで真空チャンバー内に供給する。次いで、ターゲット材に対して外部電源により電圧を印加することにより、ターゲット材がスパッタされ、室温〜350℃の温度範囲から適宜設定した温度に保たれた基板上に導電膜の形成が開始される。
【0021】
上述のようにして所望の厚みで導電膜が基板上に形成された後、基板上の導電膜に波長400nm以下、好ましくは150〜400nmの光を照射する。照射される光の波長が400nmを超えると、導電膜内の伝導電子密度を高めることができず、本発明の効果を奏することができない。このような光照射の光源としては、超高圧、高圧、中圧、低圧の金属蒸気ガス、希ガス、水素、Xe2 、Kr−Cl、Xe−Clを用いた光源、例えば、高圧水銀ランプ、エキシマランプ等の光源、あるいは、エキシマレーザー、色素レーザー、Arイオンレーザー、F2 レーザー等のレーザーを使用することができる。より具体的には、Hg−Xe紫外線ランプ(波長のメインピーク=360nm)、低圧Hgランプ(波長のメインピーク=254nm)、Kr−Clエキシマランプ(波長のメインピーク=222nm)、あるいは、Xe−Cl(308nm)、Xe−F(351nm)、Xe−Br(282nm)、Kr−F(249nm)、Kr−Cl(222nm)等のエキシマレーザー、Arイオンレーザー第2高調波(257.2nm)、色素レーザー第2高調波結晶(β−BaB2 ・BO4 、205nm)、F2 レーザー(157nm)等を挙げることができる。このような光源を真空チャンバー内に配設し、基板ホルダーの基板載置面を照射することにより導電膜への光照射を行うことができる。
【0022】
この光照射における照射エネルギーは、導電膜の結晶化を生じさせずに導電膜中の伝導電子の密度を高めて抵抗率を低下させるような条件であり、使用する導電膜材料、導電膜の厚み、使用光源等、および導電膜の使用目的等に応じて適宜設定することができる。ここで、導電膜の結晶化を生じさせないとは、非晶性の導電膜に結晶化を起こさせないこと、あるいは、結晶性の導電膜において結晶性を維持もしくは低下させることを意味する。照射エネルギーの一例として、スパッタリング法により室温で成膜された厚み1500Åの酸化インジウムスズ(ITO)膜にXe−Clエキシマレーザーを使用して照射する場合、照射エネルギーは約100mJ/cm2 程度が好ましく、照射エネルギーが高すぎると結晶化が進行して抵抗率が急激に増大してしまう。
【0023】
本発明により形成できる導電膜は、例えば、Au、Ag、Pt、Cu、Rh等の金属からなる導電膜、スズ・インジウム酸化物(ITO)、酸化亜鉛(ZnO)、酸化スズ(SnO2 )、チタン酸ランタン(LaTi03 )、インジウム亜鉛酸化物(In23 −ZnO)、アンチモン・スズ酸化物(SbSnO2 )、酸化インジウム(In23 )、亜鉛・スズ・インジウム酸化物((Zn,Sn)In23 )、アルミナ・亜鉛酸化物(ZnO−Al23 )、ガリウム・亜鉛酸化物(ZnO−Ga23 )、カドミウム・スズ酸化物(Cd2 SnO4 )、酸化カドミウム(CdO)、カドミウム・インジウム酸化物(CdIn24)等、および、その合金等からなる導電膜であり、その厚みは適宜設定することができる。また、導電膜を形成する基板としては、例えば、ガラス基板、セラミックス基板、シリコン基板、ポリカーボネート樹脂、ポリエチレンテレフタレート樹脂、ポリエステル樹脂、エポキシ樹脂、アクリル樹脂、ポリスチレン樹脂等の樹脂基板あるいは金属基板等を挙げることができ、その厚さは使用目的に応じて適宜設定することができる。
金属酸化膜の形成方法
本発明の金属酸化膜の形成方法は、基板上に形成した金属酸化膜に対して、この金属酸化膜に結晶化を生じさせないような照射エネルギー量で波長400nm以下の光を照射することにより、金属酸化膜が備える物性に所望の変化を生じさせるものである。
【0024】
本発明で形成できる金属酸化膜としては、下記に例示した強誘電体材料、導電材料、光学材料、磁性材料、超伝導材料等の金属酸化膜である。
(強誘電体材料)チタン酸バリウム(BaTiO3 )、チタン酸ストロンチウム(SrTiO3 )、チタン酸鉛(PbTiO3 )、チタン酸ジルコニウム(ZrTiO3 )、チタン酸ストロンチウム・バリウム((Ba,Sr)TiO3 )、ランタンチタン酸化物(La2 Ti27 )、チタン・ジルコニウム酸ストロンチウム・バリウム((Ba,Sr)(Ti,Zr)O3 )、チタン・ジルコニウム酸鉛(Pb(Zr,Ti)O3 )、チタン酸ストロンチウム・ニオブ((Nb)SrTiO3 )、スズ・チタン酸バリウム(Ba(Ti,Sn)O3 )、マンガン酸イットリウム(YMnO3
(導電材料)スズ・インジウム酸化物(ITO)、酸化亜鉛(ZnO)、酸化スズ(SnO2 )、チタン酸ランタン(LaTi03 )、インジウム亜鉛酸化物(In23 −ZnO)、アンチモン・スズ酸化物(SbSnO2 )、酸化インジウム(In23 )、亜鉛・スズ・インジウム酸化物((Zn,Sn)In23 )、アルミナ・亜鉛酸化物(ZnO−Al23 )、ガリウム・亜鉛酸化物(ZnO−Ga23
(光学材料)酸化チタン(TiO2 )、酸化アルミニウム(Al23 )、酸化ジルコニウム(ZrO2 )、ニオブ酸リチウム(LiNbO3 )、ヨウ素酸リチウム(LiIO3 )、ニオブ酸カリウム(KNbO3 )、酸化ベリリウム(BeO)、モリブデン酸鉛(PbMoO3 )、タングステン酸亜鉛(PbWO4 )、酸化鉛(PbO)、酸化タングステン(WO3 )、酸化コバルト(CoO)、酸化クロム(Cr23
(磁性材料)マンガン亜鉛フェライト((Mn,Zn)O・Fe23 )、マンガン銅フェライト((Mn,Cu)O・Fe23 )、バリウムフェライト(BaO・6Fe23 )、酸化鉄(Fe34
(超伝導材料)
YBaCuO系酸化物
本発明における金属酸化膜の形成は、従来公知のスパッタリング法、真空蒸着法、イオンプレーティング法、CVD法等のいずれかの方法により行うことができる。金属酸化膜の成膜時の基板温度は、室温〜550℃の温度範囲から適宜設定することができ、金属酸化膜の厚みは、その使用目的等を考慮して適宜設定することができ、例えば、100〜10000Å程度の範囲内で設定することができる。
【0025】
基板上に形成された金属酸化膜に対して照射する光は、波長400nm以下、好ましくは150〜400nmの光であり、照射される光の波長が400nmを超えると本発明の効果を奏することができない。このような光照射の光源としては、上述の導電膜の形成方法で挙げた光源と同様のものを使用することができる。
【0026】
この光照射における照射エネルギーは、金属酸化膜に結晶化を生じさせないような条件であり、使用する金属酸化膜材料、金属酸化膜の厚み、使用光源等、および金属酸化膜の使用目的等に応じて適宜設定することができる。ここで、金属酸化膜の結晶化を生じさせないとは、非晶性の金属酸化膜に結晶化を起こさせないこと、あるいは、結晶性の金属酸化膜において結晶性を維持もしくは低下させることを意味する。照射エネルギーの一例として、DCスパッタリング法により350℃で成膜された厚み2000Åのスズ・インジウム酸化物(ITO)膜にXe−Clエキシマレーザーを使用して照射する場合、照射エネルギーは約150mJ/cm2 程度が好ましく、照射エネルギーが高すぎると結晶化が進行するようになり、その結果、伝導電子密度が低下し高抵抗の膜となってしまう。
【0027】
上記のような光照射により、例えば、強誘電体材料からなる金属酸化膜における残留分極率の増大、導電材料からなる金属酸化膜における抵抗率の低減、光学材料からなる金属酸化膜における屈折率の増大、磁性材料からなる金属酸化膜における保磁力の低減、超伝導材料からなる金属酸化膜における結晶欠陥または不整の部分が少ない膜質が可能となる。
【0028】
尚、金属酸化膜を形成する基板としては、例えば、ガラス基板、セラミックス基板、シリコン基板、ポリカーボネート樹脂、ポリエチレンテレフタレート樹脂、ポリエステル樹脂、エポキシ樹脂、アクリル樹脂、ポリスチレン樹脂等の樹脂基板あるいは金属基板等を挙げることができ、その厚さは使用目的に応じて適宜設定することができる。
【0029】
【実施例】
次に、実施例を挙げて本発明を更に詳細に説明する。
(実施例1)厚み1.1mmのガラス基板をスパッタリング装置の基板ホルダー上に載置し、また、ターゲット材取り付け板にターゲット材(In23 −SnO2 燒結体(SnO2 10重量%)を取り付けた。
【0030】
次に、真空チャンバー内にアルゴン(Ar)ガスを導入して雰囲気圧力を5mTorr とし、基板温度を25℃として下記の成膜条件で基板上に厚さ約0.3μmの導電膜(ITO膜)を形成して試料Aを作製した。
【0031】
(ITO成膜条件)
・雰囲気ガス : Ar=100sccm,O2 =2sccm
・雰囲気圧力 : 5 mTorr
・水素分圧 : 10×10-9Torr以下
・DCパワー : 2.5kW
・成膜レート : 2Å/秒
上記のように導電膜(ITO膜)を形成した基板(試料A)に対して、Hg−Xe紫外線ランプ(波長のメインピーク=360nm)を用いて下記表1に示される照射エネルギーとなるように紫外線照射を行って試料A1を作製した。
【0032】
また、基板温度を300℃とし、下記の成膜条件で基板上に厚さ約0.3μmの導電膜(ITO膜)を形成し試料Bを作製し、この基板(試料B)に対して、Hg−Xe紫外線ランプ(波長のメインピーク=360nm)を用いて下記表1に示される照射エネルギーとなるように紫外線照射を行って試料B1を作製した。
【0033】
(ITO成膜条件)
・雰囲気ガス : Ar=10sccm,O2 =3.5sccm
・雰囲気圧力 : 5 mTorr
・水素分圧 : 10×10-9Torr以下
・DCパワー : 150W
・成膜レート : 9Å/秒
一方、上記のように導電膜(ITO膜)を形成した基板(試料A)に対して、He−Neレーザー(波長633nm)を用いて下記表1に示される照射エネルギーとなるように紫外線照射を行って比較試料1を作製した。
【0034】
また、上記のように導電膜(ITO膜)を形成した基板(試料A)に対して、100℃、2時間の加熱処理を施して比較試料2を作製した。
【0035】
上記のように作製した試料A、試料A1、試料B、試料B1、比較試料1、2について、下記の方法によりITO膜の結晶性、伝導電子の密度、抵抗率を測定評価して、結果を下記の表1に示した。
【0036】
(結晶性の評価方法)X線回折法により下記の回折ピークの半値幅を測定し、試料Aに対する変化から結晶性の変化を評価した。
【0037】
2θ=30.08°(222)
2θ=35.12°(400)
2θ=60.08°(622)
・結晶性向上の判定:(222)面と(400)面の半値幅が減少もしくは変化せず、(622)面の半値幅が減少
・結晶性低下の判定:(222)面と(400)面の半値幅が増大し、(622)面の半値幅は減少もしくは変化なし
(伝導電子の密度の測定方法)VAN DER PAUW法によるホール測定を行った。
【0038】
(抵抗率の測定方法)四端子法又はVAN DER PAUW法により測定を行った。
【0039】
【表1】
表1に示されるように、紫外線照射や加熱処理が施されていない未処理の試料Aに比べ、波長400nm以下の紫外線照射を施した試料A1は抵抗率が低下した。また、この試料A1は未処理の試料Aに比べ結晶性が低下し結晶化は生じておらず、一方、伝導電子の密度が高くなっており、この伝導電子密度の向上によって低抵抗化が達成されたと考えられる。
【0040】
また、紫外線照射や加熱処理が施されていない未処理の試料B、および、波長400nm以下の紫外線照射を施した試料B1においても、上記の試料Aおよび試料A1と同様のことが確認された。
【0041】
これに対して、波長400nmを超える光を用いて光照射処理を行った比較試料1は、伝導電子密度の向上がみられず抵抗率は低下しなかった。
【0042】
一方、試料Aに加熱処理を施した比較試料2は、抵抗率の低下がわずかであった。また、この比較試料2は未処理の試料Aに比べて結晶性が向上しているものの、伝導電子の密度の増大はみられなかった。
(実施例2)厚み1.1mmのガラス基板をスパッタリング装置の基板ホルダー上に載置し、また、ターゲット材取り付け板にターゲット材(In23 −SnO2 燒結体(SnO2 10重量%)を取り付けた。
【0043】
次に、真空チャンバー内にアルゴン(Ar)ガスを導入して雰囲気圧力を5mTorr とし基板温度を25℃として、下記の成膜条件で基板上に厚さ約0.3μmの導電膜(ITO膜)を形成した。
【0044】
(ITO成膜条件)
・雰囲気ガス : Ar=100sccm,O2 =2sccm
・雰囲気圧力 : 5 mTorr
・水素分圧 : 10×10-9Torr以下
・DCパワー : 2.5kW
・成膜レート : 2Å/秒
次に、この導電膜(ITO膜)を形成した基板に対して、Hg−Xe紫外線ランプ(波長のメインピーク=360nm)を用いて10,15,20,40,60,100,200,500分間の8種の照射時間による処理を行った。
【0045】
上記のように紫外線照射処理を行った各導電膜および未処理の導電膜について、伝導電子の密度と抵抗率を実施例1と同様に測定して結果を図1に示した。
【0046】
図1に示されるように、10分間の紫外線照射処理により伝導電子の密度が向上し、同時に抵抗率の低下がみられ、照射時間が長くなるにしたがって更に伝導電子密度の向上と抵抗率の低下がみられた。
(実施例3)厚み1.1mmのガラス基板をスパッタリング装置の基板ホルダー上に載置し、また、ターゲット材取り付け板にターゲット材(In23 −SnO2 燒結体(SnO2 10重量%)を取り付けた。
【0047】
次に、真空チャンバー内にアルゴン(Ar)ガスを導入して雰囲気圧力を5mTorr とし、基板温度を25℃として下記の成膜条件で基板上に厚さ約1500Åの導電膜(ITO膜)を形成して試料Cを作製した。
【0048】
(ITO成膜条件)
・雰囲気ガス : Ar=100sccm,O2 =3sccm
・雰囲気圧力 : 5 mTorr
・水素分圧 : 10×10-9Torr以下
・RFパワー : 250W
・成膜レート : 2.6Å/秒
上記のように導電膜(ITO膜)を形成した基板(試料C)に対して、Xe−Cl(波長308nm)エキシマレーザーを用いて下記の条件で照射を行って試料C1〜C3を作製した。
【0049】
(レーザー照射条件)
・照射エネルギー : 最大300mJ/cm2
・レーザー照射重ね率: 50%
・照射雰囲気 : 大気中
上記のように作製した試料C、試料C1〜C3について、実施例1と同様にしてITO膜の結晶性、伝導電子の密度、抵抗率を測定評価して、結果を下記の表2および図2に示した。
【0050】
【表2】
表2および図2に示されるように、レーザー照射処理が施されていない未処理の試料Cに比べ、Xe−Clエキシマレーザーを照射した試料C1と試料C2は抵抗率の低下がみられ、試料C2で抵抗率は最小(5.87×10-4Ω・cm)となり、このとき、結晶化は生じておらず、伝導電子の密度が高くなっている。そして、照射エネルギーがさらに高い試料C3では、結晶化が急激に進み、抵抗率の増大がみられる。このことから、試料CにおけるXe−Clエキシマレーザー照射では、照射エネルギーの最適値は約100mJ/cm2 であるといえる。
(実施例4)イオンプレーティング装置を用い、基板温度を25℃として下記の成膜条件で厚み1.1mmのガラス基板上に厚さ約0.3μmの導電膜(ITO膜)を形成して試料Dを作製した。
【0051】
(ITO成膜条件)
・雰囲気ガス : Ar=100sccm,O2 =3sccm
・雰囲気圧力 : 5 mTorr
・水素分圧 : 10×10-9Torr以下
・蒸発源 : In23 −SnO2 燒結体(SnO2 10重量%)
・RFパワー : 250W
・成膜レート : 2.6Å/秒
上記のように導電膜(ITO膜)を形成した基板(試料D)に対して、Hg−Xe紫外線ランプ(波長のメインピーク=360nm)を用いて下記表3に示される照射エネルギーとなるように紫外線照射を行って試料D1を作製した。
【0052】
また、基板温度を300℃とした他は、上記の試料Dと同様にして基板上に厚さ約0.3μmの導電膜(ITO膜)を形成し試料Eを作製し、この基板(試料B)に対して、Hg−Xe紫外線ランプ(波長のメインピーク=360nm)を用いて下記表3に示される照射エネルギーとなるように紫外線照射を行って試料E1を作製した。
【0053】
一方、上記のように導電膜(ITO膜)を形成した基板(試料D)に対して、He−Neレーザー(波長633nm)を用いて下記表3に示される照射エネルギーとなるように紫外線照射を行って比較試料1を作製した。
【0054】
また、上記のように導電膜(ITO膜)を形成した基板(試料D)に対して、100℃、2時間の加熱処理を施して比較試料2を作製した。
【0055】
上記のように作製した試料D、試料D1、試料E、試料E1、比較試料1、2について、実施例1と同様にしてITO膜の結晶性、伝導電子の密度、抵抗率を測定評価して、結果を下記の表3に示した。
【0056】
【表3】
表3に示されるように、紫外線照射や加熱処理が施されていない未処理の試料Dに比べ、波長400nm以下の紫外線照射を施した試料D1は抵抗率が低下した。また、この試料D1は未処理の試料Dに比べ結晶性が低下し結晶化は生じておらず、一方、伝導電子の密度が高くなっており、この伝導電子密度の向上によって低抵抗化が達成されたと考えられる。
【0057】
また、紫外線照射や加熱処理が施されていない未処理の試料E、および、波長400nm以下の紫外線照射を施した試料E1においても、上記の試料Dおよび試料D1と同様のことが確認された。
【0058】
これに対して、波長400nmを超える光を用いて光照射処理を行った比較試料1は、伝導電子密度の向上がみられず抵抗率は低下しなかった。
【0059】
一方、試料Dに加熱処理を施した比較試料2は、未処理の試料Dに比べて結晶性が向上しているものの、伝導電子の密度の増大はほとんどみられず、抵抗率の低下がわずかであった。
(実施例5)真空蒸着装置を用い、基板温度を25℃として下記の成膜条件で厚み1.1mmのガラス基板上に厚さ約0.3μmの導電膜(ITO膜)を形成して試料Fを作製した。
【0060】
(ITO成膜条件)
・雰囲気圧力 : 5 mTorr
・水素分圧 : 10×10-9Torr以下
・蒸発源 : In23 −SnO2 燒結体(SnO2 10重量%)
・RFパワー : 250W
・成膜レート : 2.6Å/秒
上記のように導電膜(ITO膜)を形成した基板(試料F)に対して、Hg−Xe紫外線ランプ(波長のメインピーク=360nm)を用いて下記表4に示される照射エネルギーとなるように紫外線照射を行って試料F1を作製した。
【0061】
また、基板温度を300℃とした他は、上記の試料Fと同様にして基板上に厚さ約0.3μmの導電膜(ITO膜)を形成し試料Gを作製し、この基板(試料B)に対して、Hg−Xe紫外線ランプ(波長のメインピーク=360nm)を用いて下記表4に示される照射エネルギーとなるように紫外線照射を行って試料G1を作製した。
【0062】
一方、上記のように導電膜(ITO膜)を形成した基板(試料F)に対して、He−Neレーザー(波長633nm)を用いて下記表4に示される照射エネルギーとなるように紫外線照射を行って比較試料1を作製した。
【0063】
また、上記のように導電膜(ITO膜)を形成した基板(試料F)に対して、100℃、2時間の加熱処理を施して比較試料2を作製した。
【0064】
上記のように作製した試料F、試料F1、試料G、試料G1、比較試料1、2について、実施例1と同様にしてITO膜の結晶性、伝導電子の密度、抵抗率を測定評価して、結果を下記の表4に示した。
【0065】
【表4】
表4に示されるように、紫外線照射や加熱処理が施されていない未処理の試料Fに比べ、波長400nm以下の紫外線照射を施した試料F1は抵抗率が低下した。また、この試料F1は未処理の試料Fに比べ結晶性が低下しており、結晶化は生じておらず、一方、伝導電子の密度が高くなっており、この伝導電子密度の向上によって低抵抗化が達成されたと考えられる。
【0066】
また、紫外線照射や加熱処理が施されていない未処理の試料G、および、波長400nm以下の紫外線照射を施した試料G1においても、上記の試料Fおよび試料F1と同様のことが確認された。
【0067】
これに対して、波長400nmを超える光を用いて光照射処理を行った比較試料1は、伝導電子密度の向上がみられず抵抗率は低下しなかった。
【0068】
一方、試料Fに加熱処理を施した比較試料2は、抵抗率の低下がわずかであり、また、未処理の試料Fに比べて結晶性が向上しているものの、伝導電子の密度の増大はみられなかった。
(実施例6)厚み1.1mmのシリコンウエハー上にPtNi合金を形成した基板を、スパッタリング装置の基板ホルダー上に載置し、また、ターゲット材取り付け板にターゲット材(Zr/Ti合金板、PbOペレット)を取り付けた。
【0069】
次に、真空チャンバー内にアルゴン(Ar)ガスを導入して雰囲気圧力を10mTorr 、基板温度を400℃として下記の成膜条件で基板上に厚さ約0.2μmの強誘電体薄膜(PbZrTiO3 、以下PZT膜とする)を形成して試料Hを作製した。
【0070】
(PZT成膜条件)
・雰囲気ガス : Ar=100sccm,O2 =2sccm
・雰囲気圧力 : 10 mTorr
・水素分圧 : 10-8Torr以下
・DCパワー : 2000W
・成膜レート : 0.2nm/秒
上記のように強誘電体薄膜(PZT膜)を形成した基板(試料H)に対して、Hg−Xe紫外線ランプ(波長のメインピーク=360nm)を用いて下記表5に示される照射エネルギーとなるように、室温、大気圧下で紫外線照射を行って試料H1を作製した。
【0071】
一方、上記のように強誘電体薄膜(PZT膜)を形成した基板(試料H)に対して、He−Neレーザー(波長633nm)を用いて下記表5に示される照射エネルギーとなるように紫外線照射を行って比較試料1を作製した。
【0072】
また、上記のように強誘電体薄膜(PZT膜)を形成した基板(試料H)に対して、500℃、1時間の加熱処理を施して比較試料2を作製した。
【0073】
上記のように作製した試料H、試料H1、比較試料1、2について、下記の方法によりPZT膜の結晶性、D−Eヒステリシス特性(残留分極Pr値の評価)を測定評価して、結果を下記の表5に示した。
【0074】
(結晶性の評価方法)X線回折法によりペロブスカイト型(Pb,Zr)TiO3 の(112)面および(301)面の回折ピークの半値幅を測定し、試料Hに対する変化から結晶性の変化を評価した。
【0075】
・結晶性向上の判定:(112)面と(301)面の半値幅が減少
・結晶性低下の判定:(112)面と(301)面の半値幅が増大
(残留分極Prの測定方法)PtNi電極によるD−Eヒステリシス曲線を描き、そのループより残留分極Prを求めた。
【0076】
【表5】
表5に示されるように、紫外線照射や加熱処理が施されていない未処理の試料Hに比べ、波長400nm以下の紫外線照射を施した試料H1は残留分極値が増大した。また、この試料H1は未処理の試料Hに比べ結晶性は変化しておらず、膜形態の変化によって高残留分極化が達成されたと考えられる。
【0077】
これに対して、波長400nmを超える光を用いて光照射処理を行った比較試料1は、残留分極値の増加がみられなかった。
【0078】
一方、試料Hに加熱処理を施した比較試料2は、未処理の試料Hに比べて結晶性が向上しているが、残留分極値の増大はわずかであった。
(実施例7)厚み1.1mmのガラス基板をスパッタリング装置の基板ホルダー上に載置し、また、ターゲット材取り付け板にターゲット材(Mn/Zn合金板、Fe34 ペレット)を取り付けた。
【0079】
次に、真空チャンバー内にアルゴン(Ar)ガスを導入して雰囲気圧力を5mTorr 、基板温度を450℃として下記の成膜条件で基板上に厚さ約0.2μmの強誘電体薄膜((Mn,Zn)O・Fe23 、以下MnZnフェライト膜とする)を形成して試料Iを作製した。
【0080】
(MnZnフェライト成膜条件)
・雰囲気ガス : Ar=100sccm,O2 =2sccm
・雰囲気圧力 : 5 mTorr
・水素分圧 : 10-8Torr以下
・DCパワー : 2000W
・成膜レート : 0.5nm/秒
上記のように強磁性薄膜(MnZnフェライト膜)を形成した基板(試料I)に対して、Hg−Xe紫外線ランプ(波長のメインピーク=360nm)を用いて下記表6に示される照射エネルギーとなるように、室温、大気圧下で紫外線照射を行って試料I1を作製した。
【0081】
一方、上記のように強磁性薄膜(MnZnフェライト膜)を形成した基板(試料I)に対して、He−Neレーザー(波長633nm)を用いて下記表6に示される照射エネルギーとなるように紫外線照射を行って比較試料1を作製した。
【0082】
また、上記のように強磁性薄膜(MnZnフェライト膜)を形成した基板(試料I)に対して、500℃、1時間の加熱処理を施して比較試料2を作製した。
【0083】
上記のように作製した試料I、試料I1、比較試料1、2について、下記の方法によりMnZnフェライト膜の結晶性、磁気ヒステリシス特性(保磁力Hc値の評価)を測定評価して、結果を下記の表6に示した。
【0084】
(結晶性の評価方法)X線回折法によりスピネル型フェライトの(111)面および(110)面の回折ピークの半値幅を測定し、試料Iに対する変化から結晶性の変化を評価した。
【0085】
・結晶性向上の判定:(111)面と(110)面の半値幅が減少
・結晶性低下の判定:(111)面と(110)面の半値幅が増大
(保磁力Hcの測定方法)振動試料型磁力計(VSM)により、試料の磁気ヒステリシス曲線を描き、そのループより保磁力Hcを求めた。
【0086】
【表6】
表6に示されるように、紫外線照射や加熱処理が施されていない未処理の試料Iに比べ、波長400nm以下の紫外線照射を施した試料I1は保磁力が減少した。また、この試料I1は未処理の試料Iに比べ結晶性は変化しておらず、膜形態の変化によって結晶粒界が低減し、その結果として低保磁力化が達成されたと考えられる。
【0087】
これに対して、波長400nmを超える光を用いて光照射処理を行った比較試料1は、保磁力の低下がみられなかった。
【0088】
一方、試料Iに加熱処理を施した比較試料2は、未処理の試料Iに比べて結晶性が向上しているが、保磁力の低減はわずかであった。
【0089】
【発明の効果】
以上詳述したように、本発明によれば基板上に導電膜を形成した後、この導電膜に結晶化を生じさせないように波長400nm以下の光を照射することにより、導電膜中の伝導電子の密度が高められて導電性向上がなされ、導電膜の抵抗率を低下させることができ、この低抵抗化はアニール処理を行わないため基板に対して熱の悪影響が及ばず、耐熱性の低い基板においても低抵抗の導電膜を形成することができる。また、基板上の金属酸化膜を形成した後、この金属酸化膜に結晶化を生じさせないように波長400nm以下の光を照射することにより、金属酸化膜の有する特性を変えること、たとえば、強誘電体薄膜としての金属酸化膜の膜形態を変化させるによって残留分極率を増大することや、強磁性薄膜としての金属酸化膜の膜形態の変化によって結晶粒界を低減させ保磁力を低下させること等ができ、成膜後にアニール処理を施すことなく所望の金属酸化膜を形成することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】導電膜に対する紫外線照射時間と、導電膜の伝導電子密度および抵抗率との関係を示すための図である。
【図2】導電膜に対するレーザー照射エネルギーと抵抗率との関係を示すための図である。

Claims (5)

  1. 基板上に導電膜を形成した後、前記導電膜に結晶化を生じさせない範囲の照射エネルギーで波長400nm以下の光を照射することを特徴とした導電膜の形成方法。
  2. 前記導電膜の形成時の基板温度を室温乃至200℃の範囲に設定することを特徴とした請求項1に記載の導電膜の形成方法。
  3. スパッタリング法、真空蒸着法、イオンプレーティング法、CVD法のいずれかの方法により前記導電膜を形成することを特徴とした請求項1または請求項2に記載の導電膜の形成方法。
  4. 基板上に金属酸化膜を形成した後、前記金属酸化膜に結晶化を生じさせない範囲の照射エネルギーで波長400nm以下の光を照射することを特徴とした金属酸化膜の形成方法。
  5. スパッタリング法、真空蒸着法、イオンプレーティング法、CVD法のいずれかの方法により前記金属酸化膜を形成することを特徴とした請求項4に記載の金属酸化膜の形成方法。
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