JPH093013A - 気相水素化による芳香族アミンの製造方法及び前記方法に有用な触媒 - Google Patents

気相水素化による芳香族アミンの製造方法及び前記方法に有用な触媒

Info

Publication number
JPH093013A
JPH093013A JP8170701A JP17070196A JPH093013A JP H093013 A JPH093013 A JP H093013A JP 8170701 A JP8170701 A JP 8170701A JP 17070196 A JP17070196 A JP 17070196A JP H093013 A JPH093013 A JP H093013A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
catalyst
hydrogen
graphite
palladium
formula
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Withdrawn
Application number
JP8170701A
Other languages
English (en)
Inventor
Reinhard Dipl Chem Dr Langer
ラインハルト・ランガー
Hans-Josef Buysch
ハンス−ヨーゼフ・ブイシユ
Ursula Pentling
ウルスラ・ペントリンク
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Bayer AG
Original Assignee
Bayer AG
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Bayer AG filed Critical Bayer AG
Publication of JPH093013A publication Critical patent/JPH093013A/ja
Withdrawn legal-status Critical Current

Links

Classifications

    • BPERFORMING OPERATIONS; TRANSPORTING
    • B01PHYSICAL OR CHEMICAL PROCESSES OR APPARATUS IN GENERAL
    • B01JCHEMICAL OR PHYSICAL PROCESSES, e.g. CATALYSIS OR COLLOID CHEMISTRY; THEIR RELEVANT APPARATUS
    • B01J23/00Catalysts comprising metals or metal oxides or hydroxides, not provided for in group B01J21/00
    • B01J23/38Catalysts comprising metals or metal oxides or hydroxides, not provided for in group B01J21/00 of noble metals
    • B01J23/40Catalysts comprising metals or metal oxides or hydroxides, not provided for in group B01J21/00 of noble metals of the platinum group metals
    • B01J23/44Palladium
    • CCHEMISTRY; METALLURGY
    • C07ORGANIC CHEMISTRY
    • C07CACYCLIC OR CARBOCYCLIC COMPOUNDS
    • C07C209/00Preparation of compounds containing amino groups bound to a carbon skeleton
    • C07C209/30Preparation of compounds containing amino groups bound to a carbon skeleton by reduction of nitrogen-to-oxygen or nitrogen-to-nitrogen bonds
    • C07C209/32Preparation of compounds containing amino groups bound to a carbon skeleton by reduction of nitrogen-to-oxygen or nitrogen-to-nitrogen bonds by reduction of nitro groups
    • CCHEMISTRY; METALLURGY
    • C07ORGANIC CHEMISTRY
    • C07CACYCLIC OR CARBOCYCLIC COMPOUNDS
    • C07C209/00Preparation of compounds containing amino groups bound to a carbon skeleton
    • C07C209/30Preparation of compounds containing amino groups bound to a carbon skeleton by reduction of nitrogen-to-oxygen or nitrogen-to-nitrogen bonds
    • C07C209/32Preparation of compounds containing amino groups bound to a carbon skeleton by reduction of nitrogen-to-oxygen or nitrogen-to-nitrogen bonds by reduction of nitro groups
    • C07C209/36Preparation of compounds containing amino groups bound to a carbon skeleton by reduction of nitrogen-to-oxygen or nitrogen-to-nitrogen bonds by reduction of nitro groups by reduction of nitro groups bound to carbon atoms of six-membered aromatic rings in presence of hydrogen-containing gases and a catalyst

Landscapes

  • Chemical & Material Sciences (AREA)
  • Organic Chemistry (AREA)
  • Chemical Kinetics & Catalysis (AREA)
  • Engineering & Computer Science (AREA)
  • Materials Engineering (AREA)
  • Organic Low-Molecular-Weight Compounds And Preparation Thereof (AREA)
  • Low-Molecular Organic Synthesis Reactions Using Catalysts (AREA)
  • Catalysts (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 公知の触媒よりも高い負荷能力と高い選択性
を有し、単純な構造の反応器にて使用可能な作業寿命の
長い水素化触媒を提供し、熱輸送システムを追加して触
媒床から熱を除去する必要のない気相水素化による芳香
族アミンの製造方法を提供する。 【解決手段】 気相中、黒鉛担体または黒鉛含有コーク
ス担体上にパラジウムを担持した触媒上にて、ニトロ基
1当量当たり約30〜6000当量の水素を触媒に供給
してニトロ芳香族化合物を水素化し、芳香族アミンを製
造する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、ニトロ芳香族化合
物を気相にて接触水素化させることにより芳香族アミン
を製造する方法、並びにこの方法に有用な新規な触媒に
関する。
【0002】
【従来の技術】芳香族アミンは、染料、ポリウレタン及
び植物保護物質(plant protection product)の製造にと
って重要な中間体である。ニトロベンゼン及び他のニト
ロ芳香族化合物を水素化するには、各種方法が知られい
る。この公知の方法では放出される反応エンタルピーが
高いため、全ての方法が熱輸送システムを備えた反応器
内で行われる。例えば、欧州特許発明明細書第476,
404号には、液相中に懸濁させた触媒(例えば、Pd
触媒)上で水素化を行うことが記載されている。米国特
許発明明細書第3,136,818号には、気相中にて
流動固体触媒上で水素化を行うことが記載されており、
ドイツ特許出願公開明細書第2,244,401号、同
第2,849,002号及び同第4,039,026号
には、気相中にて固定触媒(例えば、担持型Pd触媒)
上で水素化を行うことが記載されている。ドイツ特許出
願公開明細書第2,244,401号及び同第2,84
9,002号には、アルミナ担体上に担持されたPd触
媒が記載されており、前記触媒は、常圧下、1gニトロ
ベンゼン(NBz)/ml触媒/h未満の負荷、低水素/
ニトロベンゼン比にて熱交換チューブ内で固定触媒床と
して扱うことができる。ニトロベンゼン1モル当たり6
〜11モルの水素が使用される。ドイツ特許出願公開明
細書第4,039,026号には、黒鉛担体上に担持さ
れたPd触媒が記載されている。この触媒は、アルミナ
上に担持されたPd触媒を用いた場合と同様の条件下に
て扱われる。1g(NBz)/ml触媒/hより相当小さ
い負荷、かつニトロベンゼン1モル当たり水素が14〜
26モルの水素/ニトロベンゼン比では、この触媒によ
る完全な変換は望めない。生成したアニリンに対して、
1000〜4000ppm のニトロベンゼンが凝縮物中に
含まれる。
【0003】ニトロ芳香族化合物の負荷と水素/ニトロ
芳香族化合物比が両方とも増加すると、触媒床を通過す
る流量が増え、触媒との接触に要する滞留時間が短くな
る。そのため、ニトロ芳香族化合物が変換されずにその
まま通過する機会(即ち、不完全な変換)が増えること
になる。この触媒床を通過するガス流は、通常、h-1
単位とするガス空間速度(GHSV)で表される。芳香
族アミン中に少量でもニトロ芳香族化合物が含まれてい
ると、通常は無色の芳香族アミンが著しく変色してしま
う。従って、このようなニトロ芳香族化合物は望ましく
ない。蒸留によるニトロ芳香族化合物の分離は、装置の
面でもエネルギー的にも、コストがかかる。上述の公知
の方法ではいずれの場合も、生成した大量の反応熱を、
費用のかかる熱輸送システムを介して反応器から除かな
ければならない。熱交換システムを備えていない単純な
装置を使用できることから、単純な断熱触媒床を用いる
気相中での水素化法が特に経済的である。断熱法では、
ニトロ基の水素化により大量の熱が発生するため、触媒
は特定の要件を満たすものでなければならない。発熱が
顕著なため、触媒の始端と終端における温度にはかなり
の差が生じてしまう。この温度差を制御するために、断
熱法では熱担体(水素化法では通常水素である)を出発
材料の混合物と混合しており、その結果滞留時間が非常
に短く(GHSVが高く)なってしまう。このため、触
媒は、広い温度範囲にわたって選択性を有するだけでな
く、たとえニトロベンゼンの負荷が少なくても、ニトロ
ベンゼンを完全に変換するために、高活性でなければな
らない。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】本発明の目的は、公知
の触媒よりも高い負荷能力を有する水素化触媒を提供す
ることである。公知の先行技術の触媒よりも高い選択性
を示す水素化触媒を提供することも、本発明の目的であ
る。単純な構造の反応器にて使用可能な水素化触媒を提
供することも、本発明の目的である。作業寿命の長い水
素化触媒を提供することも、本発明の目的である。さら
に、熱輸送システムを追加して触媒床から熱を除去する
必要のない水素化法を提供することも、本発明の目的で
ある。
【0005】
【課題を解決するための手段】当業者には明らかな上述
の目的及びその他の目的は、黒鉛担体または黒鉛炭素担
体上に担持させたパラジウム触媒と大過剰の水素の存在
下にて、ニトロ芳香族化合物を気相中で水素化すること
により達成される。本発明の水素化法は、単純な断熱反
応器内にて実施が可能である。
【0006】本発明は、式
【化3】 (式中、R1 及びR2 は各々独立して水素、メチル基、
またはエチル基を表し、R1 はアミノ基を表してもよ
い)を有する芳香族アミンを、気相中、固定触媒上に
て、式
【化4】 (式中、R2 及びR3 は各々独立して水素、メチル基、
またはエチル基を表し、R3 はニトロ基を表してもよ
い)を有するニトロ芳香族化合物を水素で水素化するこ
とにより製造する方法に関するものである。用いる触媒
は、黒鉛担体または黒鉛コークス担体上に担持されたパ
ラジウムからなる。黒鉛担体または黒鉛コークス担体の
BET表面積は、0.2〜10m2/gである。触媒のパラ
ジウム含有量は、触媒全重量の1.5重量%よりも大き
くかつ7重量%未満であり、好ましくは1.6〜6重量
%、最も好ましくは1.9〜5重量%である。ニトロ基
1当量当たり30〜6000、好ましくは50〜300
0、さらに好ましくは80〜1000、最も好ましくは
100〜300当量の水素を触媒に供給する。
【0007】本発明は、黒鉛担体または黒鉛コークス担
体を有する触媒にも関する。黒鉛担体または黒鉛コーク
ス担体のBET表面積は0.2〜10m2/gである。適切
なパラジウム含有溶液を用いて含浸を行い、パラジウム
を担体上に担持させる。触媒のパラジウム含有量は触媒
全重量の1.5重量%よりも大きく(例えば、1.50
01%)かつ7重量%未満である。Pd含有量の下限は
1.6重量%が好適であり、最も好ましくは1.9重量
%である。Pd含有量の上限は6重量%が好適であり、
最も好ましくは5重量%である。本発明の触媒に担体物
質として黒鉛含有物質を用いる。適切な担体材料の例と
しては、黒鉛自身(例えば、電気黒鉛)及びコークス
(例えば針状コークスまたは石油コークス)が挙げられ
る。前記担体のBET表面積は、0.2〜10m2/gであ
る。本発明の触媒は、1〜50段階、好ましくは2〜3
0段階、最も好ましくは4〜10段階の含浸工程にて、
パラジウムを担体に担持させることにより調製する。各
含浸工程間で、触媒担体を熱ガス流、好ましくは空気ま
たは窒素流中で乾燥させる。
【0008】本発明の触媒は、タブレット、球、顆粒、
ラッシヒリング、ポールリング、車輪、または直径が1
〜30mmのハニカム構造の形状の担体材料に、パラジウ
ムを適切な塩の形態で担持させて調製することができ
る。担持後に乾燥させながら複数の含浸工程を行うこと
が可能である。乾燥は、好ましくは常圧下にて30〜1
40℃、好ましくは30〜60℃の温度の空気流中で行
うことが可能である。水性溶剤、有機溶剤、並びにこれ
らの混合物を担体の含浸に用いるこができる。適切な溶
剤には、水、NH3 、単純なアルコール、アミン、ケト
ン、エステル、環状エーテル、ハロゲン化炭化水素、及
びニトリルが含まれる。有機溶剤の特定例としては、メ
タノール、エタノール、プロパノール、イソプロパノー
ル、エチルアミン、イソプロピルアミン、アセトン、メ
チルエチルケトン、ジオキサン、塩化メチレン、アセト
ニトリル、及びこの種の溶剤が挙げられる。適切なパラ
ジウム塩には、塩化パラジウム、硝酸パラジウム、パラ
ジウムアセチルアセトネート、酢酸パラジウム、及びパ
ラジウムのアミン錯体が含まれる。触媒は、好ましくは
ハロゲン含有溶剤あるいは金属塩を用いずに調製する。
含浸及び最終乾燥の後、本発明の触媒が得られる。
【0009】通常使用前に、250〜450℃、好まし
くは300〜400℃の温度にて約1〜約50時間、好
ましくは5〜30時間、1〜10バールの水素流にて処
理し、触媒を活性化する。本発明の水素化法は、1〜3
0バール、好ましくは1〜15バール、最も好ましくは
1〜7バールの圧力にて行う。ニトロ芳香族化合物と水
素を含む出発材料のガス状混合物の温度は、触媒床の上
流にて、200〜400℃、好ましくは230〜370
℃、最も好ましくは250〜350℃の温度である。最
大触媒温度は、600℃、好ましくは550℃、さらに
好ましくは500℃、最も好ましくは460℃である。
本発明の触媒は、熱除去用のシステムを備えていない反
応器で使用することができる。本発明の方法では滞留時
間が短いあるいはGHSVが高いため、触媒1リットル
当たり毎時で、0.5〜40kg、好ましくは1〜30k
g、最も好ましくは2〜20kgのニトロ芳香族化合物を
触媒に負荷させることが可能である。このような短い滞
留時間は今までにはあり得なかったものである。従って
得られる空時収量は、ニトロ芳香族化合物を水素化する
公知の方法よりも一桁多い。このように空時収量が高い
と、触媒も反応器も規模を小さくできるため、多量の芳
香族アミンを経済的に製造するためには特に重要であ
る。
【0010】本発明の方法の別の利点は、たとえ高負荷
であっても、ニトロ芳香族化合物を量的に変換できるこ
とである。これは驚くべきことであり、かつ予測不可能
なことである。本発明の方法は、いわゆる触媒誘導期が
なく、選択性が最初から99.4%よりも高いことを特
徴とするものである。本発明の方法では、ニトロ芳香族
化合物の変換率は99.95%よりも高く、好ましくは
99.99%以上、さらに好ましくは99.995%以
上、最も好ましくは99.999%以上である。必要な
らば、適当な条件を選択して低めの変換率に設定するこ
とも可能である。
【0011】本発明の触媒は、固定触媒床を有する任意
の反応器に用いることができる。本発明を工業的に実施
する場合の一態様は、以下ようなものである。触媒を公
知の断熱反応器中に固定する。前記断熱反応器は、例え
ば、ウルマンズ「工業化学事典」第4版、第3巻、46
8〜649頁、並びにカーク−オソマー「化学技術事
典」第19巻(1982)880〜914頁に記載され
ている。しかしながら、直列または並列に接続された複
数の反応器に触媒を分配することも可能である。この種
の反応器の例としては、メタノールのホルムアルデヒド
への酸化に有用な反応器が挙げられる。先行技術になら
って、触媒床を、ガス透過性壁へあるいはガス透過性壁
間へ配置する。ガスの分配が十分に維持されるよう注意
を払う。触媒は、嵩高な床の代わりに適切なパッキング
を担持材料として用いて調製することもできる。新鮮な
ニトロ芳香族化合物を、触媒床の上流にて、再循環水素
と新たに添加した水素とを主成分とする循環ガス流中に
導入する。しかしながら、ニトロ芳香族化合物を新鮮な
水素中で完全に気化させ、次いでガス状態で循環ガス流
に加えるのが好適である。触媒床に通した後、蒸気を回
収しながら生成物ガスを冷却する。蒸気の回収は、公知
の熱交換器を用いて行うことができる。生成物ガスを冷
却し、芳香族アミンと反応中に生成した水を凝縮により
反応混合物から除く。残存する循環ガスを、循環ガス中
に含まれるガス状成分の除去にその少量を利用した後、
再循環させる。再循環させる前に、循環ガスを注入温度
まで予備加熱し、新鮮な出発材料と混合しなければなら
ない。上記本発明の一実施態様の記載は本質を示したも
のであり、本発明を限定するものではない。
【0012】本発明の方法は、ニトロベンゼン及びニト
ロトルエンの水素化に特に適している。本発明の方法で
は、触媒負荷またはGHSVを極端に高くすることがで
きる(即ち、先行技術の10倍)。しかしながら、触媒
負荷が高いにもかかわらず、完全な変換により反応開始
時でも99.4%よりも高い選択性を得ることができ
る。本発明の触媒では、触媒の失活により製造を中断す
るようなことがないため、最大の生産効率が得られる。
以下実施例を挙げて本発明をさらに詳細に説明するが、
本発明は以下の実施例に限定されるものではない。特に
記載がないかぎり、部及び%は全て重量に基づくもので
ある。
【0013】
【発明の実施の形態】GHSV(ガス空間速度)は、通
常条件下あるいは所定の圧力下における触媒床占有体積
に対するガスの空間速度を毎時で表したものである。
【0014】触媒の調製 BET表面積が約0.4〜0.8m2/gの顆粒状黒鉛EG
17(リンクスドルフ社製)を担体材料として使用し
た。この黒鉛の粒径は1〜3mmであり、タップ密度は6
50〜1000g/l であった。BET表面積の小さい他
の黒鉛及び黒鉛含有材料を用いても、同様の結果が得ら
れている。実施例で使用した触媒を各々以下の方法で調
製した。担体100g当たり7mlのアセトニトリル吸収
能を有する顆粒状黒鉛EG17を回転容器に投入し、酢
酸パラジウムのアセトニトリル溶液と回転させながら混
合した。溶液が担体に完全に吸収されるまで、混合物を
攪拌した。次いで40℃の熱空気急上昇流中にて5分間
固体を乾燥させた。所望量のパラジウムが担持されるま
で、含浸及び乾燥工程を繰り返した。続いて、乾燥させ
た触媒を常圧にて熱水素流中で活性化させた。
【0015】実施例1 EG17担体200gを、PdAc2 0.95gをアセ
トニトリル14gに溶解した含浸液で7回含浸し、37
0℃で20時間活性化させて触媒1(パラジウム含有量
1.6重量%)を調製した。
【0016】実施例2 EG17担体200gを、PdAc2 1gをアセトニト
リル14gに溶解した含浸液で10回含浸し、370℃
で20時間活性化させて触媒2(パラジウム含有量2.
4重量%)を調製した。
【0017】実施例3 EG17担体2000gを、PdAc2 9.25gをア
セトニトリル140gに溶解した含浸液で9回含浸し、
370℃で20時間活性化させて触媒3(パラジウム含
有量2重量%)を調製した。
【0018】実施例4 220ml(219.0g)の2.0%Pdを含有する触
媒3を、180mmの床高にて断熱性に優れた反応器に導
入した。反応器の上端部に蒸発器と過熱器を装備した。
生成物ガスを連続的に流出させるため、断熱性に優れた
チューブを反応器の出口に接続した。この断熱性に優れ
たチューブにより、生成物を管束凝縮器及び蛇管凝縮器
よりなる系へ送って凝縮させた。触媒床の前後の温度及
び触媒床の温度を、スライド式の熱電対にて測定した。
常圧下にて蒸発器及び過熱器を介して水素を供給しなが
ら、触媒をまず反応器中で200℃にて10時間処理し
た。その後、水素流を1620l/h に調整した。開始温
度Tinit=210℃にて、蒸発器−過熱器ユニットを介
して110g/h のニトロベンゼンを計量ポンプにて水素
流へ導入した。これは、81/1の水素/ニトロベンゼ
ンモル比に相当した。断熱条件下における量的変換で
は、出発材料ガス流と生成物ガス流との温度差は約20
0℃であった。数時間後、触媒床の温度プロフィルを得
た。このプロフィルは、反応器壁を介して失われた熱損
失に相当し、約10%であった。これ以外の反応熱は、
生成物ガス混合物と共に触媒床に留まっていた。得られ
た凝縮物をガスクロマトグラフィーにて分析した結果を
以下の表に示す。1000時間後でも、触媒の失活は認
められなかった。
【0019】
【表1】GHSV=7460h-1 * NBz=ニトロベンゼン
【0020】実施例5(比較例) ドイツ特許出願公開明細書第2,849,002号の実
施例1に記載の方法に従って調製した触媒220mlを、
実施例4と同一の反応器に導入し、実施例4の方法を繰
り返した。前記触媒は、Pd9g及びV9gをα−アル
ミナ(SPH512ローヌプーラン社製)上に担持させ
たものである。実施例4と同一の実験条件下で活性化及
び水素化を行った後、以下の結果を得た。
【0021】
【表2】GHSV=7460h-1 * NBz=ニトロベンゼン
【0022】油加熱型反応器中、実施例4と同一のニト
ロベンゼン負荷及び6/1の水素/ニトロベンゼン比
(GHSV=637h-1)では、触媒は約1000時間
の寿命と変換サイクル全体で約98.0%の選択性を示
した。この触媒は、大過剰の水素を用い、高ニトロベン
ゼン負荷にて行う方法には適していない。
【0023】実施例6及び7 実施例4と同一の反応器中、絶対圧力約5気圧にて以下
の実施例を行った。水素とニトロベンゼンとの割合は、
モル比で81:1であった。理想断熱条件下における量
的変換では、出発材料流と生成物流との温度差は約20
0℃であった。触媒1(実施例6)または触媒2(実施
例7)に、触媒1ml当たり毎時で10gのニトロベンゼ
ンを負荷させた。
【0024】
【表3】GHSV(5気圧)=29860h-1 * NBz=ニトロベンゼン
【0025】未変換のニトロベンゼンが非常に少ないこ
とより、接触触媒はわずかしか失活し始めていないこと
が判る。負荷が高いため(10g/mlh)、各々11,0
00時間あるいは24,000時間以上経過しないと、
先行技術の方法では(負荷<1g/mlh)触媒の単位体積
当たり同一のアニリン製造量は得られなかった。中間体
の再生成を伴わないこのような長い作業時間または高い
生産性は、今まで記載されていなかったものである。全
製造サイクルにわたって選択性が顕著に高いことも特筆
すべきことである。
【0026】実施例8 o−ニトロトルエンの水素化 実施例4と同様の実験装置を用いた。触媒1ml当たり毎
時で2.5gのo−ニトロトルエンを負荷した。水素と
o−ニトロトルエンの割合を81:1とした。結果を以
下に示す。
【0027】
【表4】 NTol=o−ニトロトルエン
【0028】常圧下、長さ約300cm、内径約3cmのV
2A油加熱型熱交換チューブ(工業用反応器として慣
用)内にて、触媒3を約2リットル使用して実施例9及
び10を行った。負荷は0.65g/mlhであり、伝熱媒
体の温度を250℃に調整した。
【0029】実施例9 GHSV=9707h-12 /NBz=81/1 作業寿命>5000時間(ニ
トロベンゼンは全て変換した)
【0030】実施例10(比較) GHSV=2131h-12 /NBz=17/1 作業寿命95時間(未変換ニ
トロベンゼン>100ppm) 水素/ニトロベンゼン比が臨界値よりも低くなると、触
媒の失活が促進されることが明らかとなった。
【0031】以上、本発明を明確にするために詳細に記
載してきたが、このような詳細は単に発明を明らかにす
るためのものにすぎず、当業者であれば、特許請求の範
囲で制限される範囲を除いて、本発明の思想及び範囲か
らはずれることのない様々な態様も実施可能である。
【0032】本発明の主なる特徴及び態様は以下の通り
である。 1.式
【化5】 (式中、R1 及びR2 は各々独立して水素、メチル基、
またはエチル基を表し、R1 はアミノ基を表してもよ
い)を有する芳香族アミンの製造方法であって、式
【化6】 (式中、R2 及びR3 は各々独立して水素、メチル基、
またはエチル基を表し、R3 はニトロ基を表してもよ
い)を有するニトロ芳香族化合物を、気相中、固定触媒
上にて水素により、ニトロ基1当量当たり30〜600
0当量の水素が触媒へ供給されるように水素化させるこ
とからなり、(1) 前記固定触媒のパラジウム含有量が、
触媒の全重量に対して1.5重量%よりも大きくかつ7
重量%未満であり、(2) パラジウムが、BET表面積が
0.2〜10m2/gの黒鉛担体または黒鉛含有コークス担
体上に担持されている上記方法。
【0033】2.約1〜約30バールの圧力にて水素化
を行う上記1に記載の方法。 3.ニトロ芳香族化合物と水素とを混合し、その混合物
の温度が触媒床の上流にて200〜400℃である上記
1に記載の方法。 4.最大触媒温度が600℃である上記3に記載の方
法。 5.触媒1リットル当たり毎時で0.5〜40kgのニト
ロ芳香族化合物を触媒に負荷させる上記1に記載の方
法。 6.反応熱を散逸させるシステムを備えていない反応器
中で水素化反応を行う上記1に記載の方法。 7.ニトロ芳香族化合物がニトロベンゼンまたはニトロ
トルエンである上記1に記載の方法。 8.ニトロ芳香族化合物の水素化に適した触媒であっ
て、(1) 0.2〜10m2/gのBET表面積を有する黒鉛
担体または黒鉛含有コークス担体を有し、(2) 触媒の全
重量に対して1.5重量%よりも大きくかつ7重量%未
満のパラジウムを含有する上記触媒。 9.1〜50段階の含浸にてパラジウムを担体上に担持
させ、各含浸段階間で触媒担体を熱ガス流にて乾燥させ
る上記8に記載の触媒。 10.使用前に、1〜10バールかつ250〜450℃
の水素流中にて触媒を活性化させる上記8に記載の触
媒。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 ハンス−ヨーゼフ・ブイシユ ドイツ連邦共和国デイー47809 クレフエ ルト、ブランデンブルガー・シユトラーセ 28 (72)発明者 ウルスラ・ペントリンク ドイツ連邦共和国デイー47239 ドウイス ブルク、マルクシヤイダーヴエーク 8

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 式 【化1】 (式中、R1 及びR2 は各々独立して水素、メチル基、
    またはエチル基を表し、R1 はアミノ基を表してもよ
    い)を有する芳香族アミンの製造方法であって、式 【化2】 (式中、R2 及びR3 は各々独立して水素、メチル基、
    またはエチル基を表し、R3 はニトロ基を表してもよ
    い)を有するニトロ芳香族化合物を、気相中、固定触媒
    上にて水素により、ニトロ基1当量当たり30〜600
    0当量の水素が該触媒へ供給されるように水素化させる
    ことからなり、 (1) 前記固定触媒のパラジウム含有量が、触媒の全重量
    に対して1.5重量%よりも大きくかつ7重量%未満で
    あり、 (2) パラジウムが、BET表面積が0.2〜10m2/gの
    黒鉛担体または黒鉛含有コークス担体上に担持されてい
    る上記方法。
  2. 【請求項2】 ニトロ芳香族化合物の水素化に適した触
    媒であって、(1) 0.2〜10m2/gのBET表面積を有
    する黒鉛担体または黒鉛含有コークス担体を有し、(2)
    触媒の全重量に対して1.5重量%よりも大きくかつ7
    重量%未満のパラジウムを含有する上記触媒。
JP8170701A 1995-06-14 1996-06-11 気相水素化による芳香族アミンの製造方法及び前記方法に有用な触媒 Withdrawn JPH093013A (ja)

Applications Claiming Priority (2)

Application Number Priority Date Filing Date Title
DE19521670.9 1995-06-14
DE19521670A DE19521670A1 (de) 1995-06-14 1995-06-14 Verfahren und Katalysator zur Herstellung von aromatischen Aminen durch Gasphasenhydrierung

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JPH093013A true JPH093013A (ja) 1997-01-07

Family

ID=7764383

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP8170701A Withdrawn JPH093013A (ja) 1995-06-14 1996-06-11 気相水素化による芳香族アミンの製造方法及び前記方法に有用な触媒

Country Status (11)

Country Link
EP (1) EP0748789B1 (ja)
JP (1) JPH093013A (ja)
KR (1) KR100413575B1 (ja)
CN (1) CN1071308C (ja)
BR (1) BR9602790A (ja)
CA (1) CA2178700A1 (ja)
CZ (1) CZ287872B6 (ja)
DE (2) DE19521670A1 (ja)
ES (1) ES2139276T3 (ja)
PL (1) PL183134B1 (ja)
TW (1) TW328073B (ja)

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2010523617A (ja) * 2007-04-10 2010-07-15 ソルヴェイ・ソレクシス・エッセ・ピ・ア カルボニルパーフルオロポリエーテルを調製する方法

Families Citing this family (8)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
KR100493190B1 (ko) * 1997-12-29 2005-08-11 삼성테크윈 주식회사 모터의 가감속 구동 방법
DE102006035203A1 (de) 2006-07-29 2008-01-31 Bayer Materialscience Ag Verfahren zur Herstellung von aromatischen Aminen
CN101265236B (zh) * 2008-04-28 2012-05-23 武穴市龙翔药业有限公司 妥曲珠利的合成工艺
DE102009019436A1 (de) 2009-04-29 2010-11-04 Bayer Materialscience Ag Verfahren zur Herstellung von aromatischen Aminen
CN102070464B (zh) * 2011-02-16 2013-09-04 上海安诺芳胺化学品有限公司 混合二硝基苯钯催化剂加氢还原生产苯二胺的方法
US8933262B2 (en) 2011-05-24 2015-01-13 Basf Se Process for preparing polyisocyanates from biomass
KR20140037139A (ko) 2011-05-24 2014-03-26 바스프 에스이 바이오매스로부터 폴리이소시아네이트의 제조 방법
JP6411479B2 (ja) 2013-10-08 2018-10-24 コベストロ、ドイチュラント、アクチエンゲゼルシャフトCovestro Deutschland Ag ジアミノトルエンの製造方法

Family Cites Families (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
DE4039026A1 (de) * 1990-12-07 1992-06-11 Bayer Ag Verfahren zur herstellung von anilin
DE4428017A1 (de) * 1994-08-08 1996-02-15 Bayer Ag Verfahren zur Herstellung von aromatischen Aminen

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2010523617A (ja) * 2007-04-10 2010-07-15 ソルヴェイ・ソレクシス・エッセ・ピ・ア カルボニルパーフルオロポリエーテルを調製する方法

Also Published As

Publication number Publication date
EP0748789A2 (de) 1996-12-18
CZ173996A3 (en) 1997-01-15
CN1142487A (zh) 1997-02-12
PL183134B1 (pl) 2002-05-31
KR970001304A (ko) 1997-01-24
CA2178700A1 (en) 1996-12-15
ES2139276T3 (es) 2000-02-01
TW328073B (en) 1998-03-11
KR100413575B1 (ko) 2004-04-03
EP0748789A3 (de) 1998-04-08
CN1071308C (zh) 2001-09-19
DE19521670A1 (de) 1996-12-19
CZ287872B6 (en) 2001-02-14
EP0748789B1 (de) 1999-10-13
PL314750A1 (en) 1996-12-23
BR9602790A (pt) 1998-09-08
DE59603325D1 (de) 1999-11-18

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP3847817B2 (ja) 芳香族アミンを製造するための方法
JP3889823B2 (ja) 芳香族アミンの製造方法
JP5204437B2 (ja) 芳香族アミンの製造方法
KR100413574B1 (ko) 기상수소첨가반응에의한방향족아민의제조방법및그에유용한촉매
RU2200150C2 (ru) Способ получения ароматических аминов путем газофазного гидрирования
KR20080108140A (ko) 방향족 화합물의 수소화
JPH093013A (ja) 気相水素化による芳香族アミンの製造方法及び前記方法に有用な触媒
JPH0432818B2 (ja)
UA65555C2 (en) A process for the production of vinyl acetate
CN112851505B (zh) 一种丙烯酸甲酯连续气相加氢制丙酸甲酯工艺
JP4251411B2 (ja) 新規水素化触媒を用いる芳香族アミンの製造法
US9139510B2 (en) Process for preparing aromatic amines
KR100566450B1 (ko) 방향족 아민의 연속 제조 방법
JP3171763B2 (ja) メチルアミンの製造方法
KR20040072433A (ko) 고효율의 1-시클로헥실-1-에탄올의 제조방법
JPH072834A (ja) トリオキサンの製造法
JPH08157427A (ja) メチルアミンの製造方法
PL146758B1 (en) Method of catalytically hydrogenating benzene to cyclohexane

Legal Events

Date Code Title Description
A761 Written withdrawal of application

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A761

Effective date: 20060628