JPH0930134A - 熱転写受像シート - Google Patents

熱転写受像シート

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JPH0930134A
JPH0930134A JP7200229A JP20022995A JPH0930134A JP H0930134 A JPH0930134 A JP H0930134A JP 7200229 A JP7200229 A JP 7200229A JP 20022995 A JP20022995 A JP 20022995A JP H0930134 A JPH0930134 A JP H0930134A
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Koichi Shirai
孝一 白井
Shinji Yonetani
伸二 米谷
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Abstract

(57)【要約】 【目的】熱転写シートと重ねて用いる熱転写受像シート
に関するものであり、ロ─ル形態にすることにより、任
意の印字面積の選択ができると共に、支持体のー部に塑
性を有する層を積層することにより、ロール形態により
発生する巻癖カールを防止し、最終的に平滑で高品質な
印字物、印画物を提供することを目的とする。 【構成】 基本的に、色材受容層2と基材層1から成
り、且つ基材層1がミクロボイドを有する層3、支持体
層4、カール防止層5、塑性層6から構成されたもので
ある。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、熱転写シートと重
ね合せ、サーマルヘッドをデバイスとして色材を熱転写
することにより画像を得る熱転写受像シートに関し、更
に詳しくは、昇華性染料を色材とした熱転写方式に使用
され、フルカラーで高濃度の記録画像を形成する熱転写
受像シートに関する。
【0002】
【従来の技術】種々の熱転写記録方式の中で、昇華性染
料を色材とし、それを記録信号に応じて発熱するサ−マ
ルヘッドを用いて、熱転写受像シ−トに転写することに
より画像を得る感熱昇華型染料転写記録方式が知られて
いる。この記録方式は、染料を色材とし、濃度階調を得
ることが可能であることから、画像が極めて高精細であ
り、且つ、中間調の色再現性、階調再現性に優れること
から、銀塩写真に匹敵する画質の画像を形成することが
可能である。上述の優れた性能とともに、マルチメディ
アに関連したさまざまなハ−ドおよびソフトの発達によ
り、感熱昇華型染料転写記録方式は、コンピュ−タグラ
フィックス、衛星通信による静止画像、そしてCD−R
OMその他に代表されるデジタル画像およびビデオ等の
アナログ画像のフルカラ−ハ−ドコピ−システムとし
て、急速にその市場を拡大している。
【0003】この感熱昇華型染料転写記録方式により印
字あるいは画像形成される受像側の具体的な用途も多岐
にわたつている。代表的なものとしては、印刷の校正刷
り、画像の出力、CAD/CAMなどの設計及びデザイ
ン等の出力、CTスキャン等の各種医療用分析機器、測
定機器の出力用途、そしてインスタント写真の代替とし
て、また身分証明書やIDカ−ド、クレジットカ−ド、
その他カ−ド類への顔写真の出力、さらに遊園地、博物
館、水族館等のアミュ−ズメント施設における合成写
真、記念写真としての用途等を挙げることができる。
【0004】上述の様な多岐にわたる用途に用いられる
感熱昇華型染料転写用受像シ−トとしては、一般的に基
材上に該受容層を形成したものが用いられている。そし
て、高い印字感度を得る為に、基材は内部に微細な空
隙、いわゆるミクロボイド(以下本明細書においては単
にミクロボイドと記載する)を有する層と支持体を積層
させたものが一般的に用いられている。ミクロボイドを
有する層を設けない場合には、印字感度が劣り、かつ濃
度むら等も発生する。
【0005】しかし上記記録方式に用いられる熱転写受
像シートにおいては、その形態のほとんどが枚葉のシー
トタイプであった。故に、印字面積の選択が枚葉シート
の大きさで制限を受けていた。しかしながら,上述のよ
うな用途の多様化による市場の拡大に伴い、印字面積の
自由度の拡大に対する要望が大きくなってきている。こ
れらの要望に対しては、該受像シートの形態を枚葉から
ロールタイプにすることにより、ロールの流れ方向に対
する印字面積の自由度を増大させることができる。ま
た、該熱転写受像シートの低価格化に対する要望も大き
い。枚葉シートタイプの場合は、その製造工程におい
て,特定のシートに裁断しなければならない。したがっ
て、そのための設備を設ける必要があるので、設備稼働
のためにエネルギー等が製造コストを上昇させていた。
この問題からも該熱転写受像シートをロールタイプにす
ることにより、コストの削減を図ることができる。
【0006】しかしながら、熱転写受像シートをロール
タイプにした場合には、最も重要な課題の一つとして、
該熱転写受像シートがロールの外側(巻き外部)と内側
(巻き芯部)の性能の不均一性に伴う様々な問題が生じ
る。特に、ロール形態であるが故に、巻芯部分になる
程、熱転写受像シートの巻癖のために著しい巻癖カール
が発生する。そして、従来のロールタイプにした熱転写
受像シート於いては、印字によっても巻癖カールが低減
または消滅することはなかった。この様な巻癖カール
は、カール形状によるハンドリングの不便さおよび形状
的見苦しさのため、商品価値の低下をもたらしていた。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】本発明の解決するべき
課題は、上述したようなロールタイプにした熱転写受像
シートに存在する巻癖カール問題を解決する事にある。
【0008】
【課題を解決するための手段】上記の課題を解決するた
めに、本発明者らは、支持体の少なくとも一部分に塑性
を有する層(以下本明細書においては単に塑性層と記載
する)を設けることで、上記課題を解決するに至った。
具体的には、色材受容層と基材からなり、且つ基材が色
材受容層と接する側から、ミクロボイドを有するプラス
チックシートまたは合成紙と支持体及びカール防止層か
ら構成されるロ─ル形状の熱転写受像シートにおいて、
支持体の少なくとも一部に金属または合金からなる塑性
層を含むことを特徴とするものである。又、該塑性層
が、金属または合金とプラスチックフィルムとの積層体
とすることもできる。更に具体的には、該塑性層を構成
する金属または合金が、それぞれアルミニウムまたはア
ルミニウム合金であることを特徴とするものである。そ
して、上記課題を解決するために、該塑性層の厚みが該
熱転写受像シート全体の厚みに対して、4%〜20%の
範囲であることを特徴とするものである。
【0009】
【発明の実施の形態】以下に、本発明のロール型熱転写
受像シ−トについて、好ましい実施態様を挙げ説明を行
う。本発明の熱転写受像シートは、感熱昇華転写方式や
熱溶融転写方式において使用し得るものであり、巻き取
りシリンダーに巻き取られて収納されるものである。図
1に、本発明の基本的な熱転写受像シートの構成図を示
す。本発明の熱転写受像シートは、少なくとも色材受容
層2と基材1とから構成され、更に基材1が、色材受容
層2と接する側から順に、ミクロボイドを有する層3、
支持体層4、カール防止層5及び塑性層6からなる。
【0010】(色材受容層)本発明の熱転写受像シート
の色材受容層は、色材を染着し易い樹脂を主成分とする
ワニスに、必要に応じて離型剤等の各種添加剤を加えて
構成する。染着し易い樹脂は、代表的なものとしては、
ポリプロピレン等のポリオレオレフィン、ポリ塩化ビニ
ル、ポリ塩化ビニリデン等のハロゲン化樹脂、ポリ酢酸
ビニル、ポリアクリル酸エステル等のビニル系樹脂、及
びその共重合体、ポリエチレンテレフタレ−ト、ポリブ
チレンテレフタレ−ト等のポリエステル系樹脂、ポリス
チレン系樹脂、ポリアミド系樹脂、エチレンやプロピレ
ン等のオレフィンと他のビニル系モノマ−との共重合
体、アイオノマ−、セルロ−ス誘導体等の単体、又は混
合物を用いることができ、これらの中でもポリエステル
系樹脂、及びビニル系樹脂が好ましい。
【0011】色材受容層は、画像形成時に熱転写シ−ト
との熱融着を防ぐために、離型剤を配合することもでき
る。離型剤は、シリコ−ンオイル、リン酸エステル系可
塑剤フッ素系化合物を用いることができるが、この中で
もシリコ−ンオイルが好ましく用いられる。離型剤の添
加量は、受容層形成樹脂100重量部に対して0.2〜
30重量部が好ましい。該色材受容層中には、必要に応
じて各種の添加剤を添加してもよい。例えば、該受像シ
ートロールに高い白色性を必要とする場合は、蛍光増白
剤や白色顔料の該色材受容層中への添加を挙げることが
できる。また、熱転写受像シートがプリンター搬送中、
その他の場合における帯電を防止する為に、帯電防止剤
を該色材受容層中に添加することを一例として挙げるこ
とができる。色材受容層の塗工は、ロ−ルコ−ト法、バ
ーコート法、グラビアコート法、グラビアリバ−スコ−
ト法、そしてエクストルージョンコート法等の一般的な
方法で行なわれる。そして、その塗工量は、0.5〜1
0g/m2 (固形分換算、以下本発明の塗工量は特に断
りのない限り、固形分換算の数値である)が好ましい。
【0012】(基材)本発明に用いる基材は、上述の如
く基本的にミクロボイドを有する層、支持体、及び塑性
層から構成されており、それぞれについて以下に詳細に
説明する。
【0013】(プライマー層)尚、後述する基材と上述
の色材受容層との間に、接着性を向上させる目的で、必
要に応じてプライマー層を設けても良い。また、該接着
性を向上させる為に、更に基材の色材受容層と接する面
に予めコロナ処理、オゾン処理などのプライマー層を設
けるための前処理を施しても良い。プライマー層として
は、熱可塑性樹脂、熱硬化性樹脂、或いは官能基を有す
る熱可塑性樹脂を、各種の硬化剤その他の手法を用いて
硬化させた層を用いることができる。具体的には、ポリ
エステル、塩素化ポリプロピレン、変性ポリオレフィ
ン、ウレタン樹脂、アクリル樹脂、ポリカーボネート、
アイオノマー、単官能および/又は多官能水酸基含有の
プレポリマーをイソシアネート等で硬化させた樹脂等を
使用することができる。これらの樹脂には、必要に応じ
て白色性や隠蔽性等の機能を付与する為に、酸化チタ
ン、炭酸カルシウム、硫酸バリウムその他公知の無機顔
料や有機フィラー、蛍光増白剤等の添加剤を加えること
ができる。その塗布厚みは0.5〜30μm程度が好ま
しい。
【0014】(ミクロボイドを有する層)熱転写受像シ
ートに用いる基材としては、各種の紙、合成紙、不織布
そしてプラスチックフィルム等を用い、上述した色材受
容層を直接またはプライマー層を介して形成しても良い
が、より高い印字感度を有すると共に、濃度ムラや白抜
けのない高画質を得るためには、ミクロボイドを有する
層の存在が不可欠である。ミクロボイドを有する層とし
ては、内部にミクロボイドを有するプラスチックフィル
ムや合成紙を用いることができる。また、後述する各種
の支持体の上に、各種の塗工方式でミクロボイドを有す
る層を形成できる。ミクロボイドを有するプラスチック
フィルム又は合成紙としては、ポリオレフィン、特にポ
リプロピレンを主体として、それに無機顔料及び/又は
ポリプロピレンと非相溶なポリマ−をブレンドし、これ
らを発泡開始剤として用い、これらの混合物を延伸、成
膜したプラスチックフィルム又は合成紙が好ましい。こ
れらがポリエステル等を主体としたものの場合には、そ
の粘弾性的或いは熱的性質から、クッション性、および
断熱性が、ポリプロピレンを主体としたものに比較して
劣るため、印字感度に劣り、かつ濃度むら等も生じやす
い。これらの点を考慮すると、プラスチックフィルム及
び合成紙の20℃の於ける弾性率は5×108 Pa〜1
×1010Paが好ましい。また、これらのプラスチック
フィルムや合成紙は、通常、二軸延伸により成膜された
ものである。故に、これらは加熱により収縮する。これ
らを110℃下で60秒放置した場合の収縮率は、0.
5%〜2.5%である。上述のプラスチックフィルムや
合成紙は、それ自体が、ミクロボイドを含む層の単層で
あっても良いし、複数の層構成であつても良い。複数の
層構成の場合には、その構成する全ての層にミクロボイ
ドを含有しても良いし、ミクロボイドが存在しない層が
存在しても良い。そして、このプラスチックフィルムや
合成紙には、必要に応じて隠ぺい剤として、白色顔料を
混入させても良い。また、白色性を増すために、蛍光増
白剤等の添加剤を加えることができる。さらに、光沢
性、平滑性を与えるために、表面にスキン層を設けても
良い。ミクロボイド層は、30〜80μmの厚みが好ま
しい。
【0015】ミクロボイドを含有する層としては、支持
体の上にコ−ティング法によってミクロボイドを含有す
る層を形成することも可能である。例えば、プラスチッ
ク樹脂にマイクロスフェアー等の発泡剤をブレンドし、
それを塗工、加熱してミクロボイドを形成することが可
能である。使用するプラスチック樹脂としては、ポリエ
ステル、ウレタン樹脂、ポリカ−ボネ−ト、アクリル樹
脂、ポリ塩化ビニル、ポリ酢酸ビニル等の公知の樹脂を
単独或いは、複数をブレンドして使用することができ
る。
【0016】(支持体)支持体は、上質紙、コート紙、
アート紙、キャストコート紙、グラシン紙等各種の紙、
合成紙、不織布そしてポリエチレンテレフタレート(以
下本明細書においてはPETと記載する)、アクリル、
ポリエチレン、ポリプロピレン等のプラスチックフィル
ム等も用いることができる。
【0017】(カール防止層)上記支持体に上述したミ
クロボイドを有する層を形成し基材とし、ミクロボイド
を有する層の側に色材受容層を形成したものをそのまま
熱転写受像シ−トとして使用した場合、印字の際のサ−
マルヘッドの熱により、印字カ−ルが生じる。これは、
支持体の色材受容層の反対側の面にカール防止層を設け
ることで改良することができる。カール防止層として
は、ポリエチレン、ポリプロピレンその他公知の樹脂を
用いる。また、ミクロボイドを有する層が上述したよう
なプラスチックフィルムである場合には、同じフィルム
をカール防止層として積層しても良い。その結果、カー
ル防止層の厚みとしては、ミクロボイドを有する層の厚
みに対して、50%以上130%以下で効果が認めら
れ、50%未満の場合には、カール防止層としての効果
が不十分であり、130%を越える場合には、熱転写受
像シート全体が厚くなりすぎてプリンター搬送上の不具
合が生じたり、カール防止層自体に起因するカールが生
じたりする。積層する方法としては、ドライラミネ−シ
ョン法、ウエットラミネ−ション法、エクスルージョン
ラミネ−ション法、エクスルージョンコート法、そして
ヒ−トラミネーション法等公知の方法を使用することが
できる。
【0018】(塑性層)上述した、色材受容層、ミクロ
ボイドを有する層、支持体、カール防止層とからなる層
構成を持つ熱転写受像シートを用いてロール形状とした
ものは、カール防止効果はあるものの、巻芯部に於いて
未だ激しい巻癖カールが発生する。本発明における塑性
層は、この巻き癖カールを防止するために設けるもので
あり、本発明における塑性層とは、該塑性層の平面に対
して垂直な方向に任意の応力が加えられた時、その応力
に従って塑性変形し、応力が解放された後も該変形形状
を保持する層である。すなわち、「曲げ」応力に対して
の降伏点が低く、且つ剛性高い材料が好ましい。
【0019】具体的材料としては、上記の物性を有する
ものであれば金属、金属酸化物、プラスチック、木材、
繊維およびこれらの複合体等何でも良いが、加工容易
性、コスト、性能の環境安定性等を鑑みると、金属およ
び金属と他の材料の複合体が好ましい。金属の中におい
ては、アルミニウム、銅、金、錫、鉛、亜鉛、鉄、およ
びこれらの合金が好ましい。更に、材料の環境安定性、
経時的安定性、そしてコスト等を考慮すると、アルミニ
ウムおよびアルミニウムの合金がより好ましい。上述し
た材料の構成としては、金属単体、合金単体、異種金属
の積層体、金属と合金の積層体、そして異種合金の積層
体、およびこれらとプラスチックフィルム等、その他の
材料との複合体を用いることができる。塑性層に用いる
上記材料の形状としては、箔、メッキ膜、気相成長膜が
好ましい。
【0020】塑性層を設ける場所としては、上述の構成
に於いて、ミクロボイドを有する層と支持体の間、支持
体とカール防止層の間、そしてカール防止層の外側のい
ずれかが好ましい。色材受容層とミクロボイドを有する
層の間に設けた場合には、印字感度の低下をもたらすの
で好ましくない。塑性層の厚みとしては、受像シート全
体の厚みに対して4%以上20%以下が好ましい。4%
未満の場合は、巻癖カールに対してほとんど効果がな
い。また、20%を越える場合には、受像シート自体の
剛度等の力学的物性に不具合が生じ、プリント中に搬送
エラー等が生じる。
【0021】次に、塑性層の形成方法を以下に述べる。
塑性層に金属箔を用いる場合には、ドライラミネーショ
ン法、ウエットラミネーション法、エクスルージョンラ
ミネーション法、エクスルージョンコート法等公知の加
工方式を使用しすることにより、熱転写受像シートを構
成する上述の各層と積層して、ロールタイプの熱転写受
像シートを得ることができる。金属同士及び金属と他の
材料との複合体を用いる場合、例えば金属の積層体およ
び金属とプラスチックフィルムの積層体を用いる場合
は、その形成方法は、多少複雑になる。まず、塑性層自
体の作成は、上述した加工方式を用いても良いが、蒸着
法、スパッター法、熱CVD法、プラズマCVD法等の
気相成長法および電着法、電解法、及び無電解法のメッ
キ法を用いることができる。そして、塑性層を形成後、
ドライラミネーション法、ウエットラミネーション法、
エクスルージョンラミネーション法、エクスルージョン
コート法等公知の加工方式を使用しすることにより、熱
転写受像シート上述の各層と積層して、熱転写受像シー
トを得ることができる。このようにして得た熱転写受像
シートを巻取りシリンダーに巻き上げて、ロールタイプ
の熱転写受像シートを形成した。
【0022】
【実施例】
(実施例1) 「基材」図2に示すように、内部にミクロボイドを有す
るプラスチックフィルムとして、2軸延伸ポリプロピレ
ンフィルム31(トヨパールSS;P4255、東洋紡
積(株)製、厚み35μm、20℃における弾性率:
5.1×109 Pa、110℃下60秒の熱収縮率:
0.8%、以下本明細書ではPPフィルムと記載する)
を用いた。支持体として、コート紙41(ニュートッ
プ、新王子製紙(株)製、坪量72.3g/m2 、平均
厚み58μm)を用いた。そして、両者を下記の接着剤
を用いてドライラミネーション法により積層した。(接
着剤層、図中52) 「接着剤」 ・多官能ポリオール:タケラックA─969V 60部 (武田薬品工業(株)製) ・イソシアネート : (タケネートA−5、同上) 20部 ・酢酸エチル 120部 コート紙41のPPフィルム31面と反対の面に、厚み
5μmのアルミニウム箔61をエクスルージョンラミネ
ーション法により積層した。このとき、エクスルージョ
ン層51の材料としては、ポリエチレン、又はポリプロ
ピレン等公知のエクスルージョン用樹脂を用いることが
できる。例えば、ポリエチレンとしては、住友化学工業
(株)製スミカセンL5721等を用いることができ
る。この時、エクスルージョン層51の厚みは20μm
であった。このエクスルージョン層は、カール防止層と
しての機能を有する。このようにして基材1を得た。色
材受容層2として、上述の基材1のPPフィルム31面
に以下の受容層塗工液をグラビアリバースコーティング
法で乾燥重量にして4.0g/m2 塗工して、受像シー
トとした。以後、組成を示す単位は特に断りのない限り
重量部とする。 「受容層塗工液」 ・塩化ビニルー酢酸ビニル共重合体 デンカビニル#1000A (電気化学工業(株)製) 7.2部 ・塩化ビニルースチレンーアクリル共重合体 デンカラック#400A (同 上) 1.6部 ・ポリエステル バイロン600 (東洋紡積(株)製) 11.2部 ・ビニル変性シリコン X−62−1212 (信越化学工業(株)製) 2.0部 ・触媒 CAT PLR−5 (同上製) 1.0部 ・触媒 CAT PL−50T(同上製) 1.2部 ・メチルエチルケトン 39.0部 ・トルエン 39.0部 このようにして作成した受像シートを、110mm幅に
スリットし、内径20mm、厚み3mmの巻き取りシリ
ンダーに巻き取ってロール型の熱転写受像シートとし
た。このとき熱転写受像シート全体厚みは、123μm
であり、塑性層であるアルミニウム箔の厚みの占めるの
比率は、4. 07%である。
【0023】(実施例2)実施例1においてアルミニウ
ム箔61の厚みを7μmとした。このとき受像シート全
体厚みは、125μmであり、塑性層であるアルミニウ
ム箔61の厚みが占める比率は、5. 60%である。ま
た、他の内容は実施例1と同様にした。
【0024】(実施例3)実施例1においてアルミニウ
ム箔61の厚みを25μmとした。このとき受像シート
全体厚みは、143μmであり、塑性層であるアルミニ
ウム箔61の厚みが占める比率は、17. 48%であ
る。また、他の内容は実施例1と同様にした。
【0025】(実施例4)図3に示すように、厚みが1
2μmの透明PETフィルム7(S−10、東レ(株)
製)の一方の面に、蒸着により厚さ5μmのアルミニウ
ム層62を形成した。このPETフィルム/アルミニウ
ム積層体のアルミニウム層62の面と実施例1における
PPフィルム/コート紙積層体のコート紙面41とをド
ライラミネーションにより貼り合わせ、基材1とした。
他は実施例1と同様にした。このとき、受像シート全体
の厚みは120μmであり、塑性層であるPETフィル
ム/アルミニウム層積層体の占める厚み比率は、14.
2%である。
【0026】(実施例5)図4に示すように、実施例1
におけるPPフィルム31と厚み7μmのアルミニウム
箔61をエクスルージョンラミネーションした。接着層
51の厚みは10μmである。ー方、実施例1における
コート紙41のー方の面に厚みが18μmになるよう
に、住友化学工業(株)製ポリエチレン(図中8)スミ
カセンL5721をエクスルージョンコートして、コー
ト紙/ポリエチレン複合体を作成した。PPフィルム/
アルミニウム箔積層体のアルミニウム箔面61と、コー
ト紙/ポリエチレン複合体のコート紙面41をドライラ
ミネーションにより貼り合わせて基材1を得た。他は実
施例1と同様にした。このとき、受像シート全体の厚み
は130μmであり、塑性層であるアルミニウム箔の厚
みが受像シート全体に占める比率は、5. 4%である。
【0027】(比較例1)実施例1においてエクスルー
ジョン層の厚みを35μm とした。このとき受像シート
全体厚みは、138μm であり、塑性層であるアルミニ
ウム箔の厚みの占める比率は、3. 62%である。ま
た、他の内容は実施例1と同様にした。
【0028】(比較例2)実施例1においてエクスルー
ジョン層の厚みを10μmとし、アルミニウム箔の厚み
を30μmとした。このとき受像シート全体厚みは14
4μmであり、塑性層であるアルミニウム箔の厚みの占
める比率は20. 82%である。他は、実施例1と同様
にした。
【0029】(比較例3)実施例1において、アルミニ
ウム箔を積層しなかった。
【0030】以下に性能評価および評価結果を示す。上
記の各実施例および比較例を巻取りシリンダーに巻き付
け、ロール型の熱転写受像シートとした。熱転写受像シ
ートのロールの巻芯部(本評価に於いては、受像シート
の巻取りシリンダーの固定位置から3mmの部分)を、
三菱電機(株)製CP700プリンターで黒べた及びク
ロスハッチパターンをLサイズにて印画した際のカール
および搬送適性を調べた。結果を以下の表1に示す。表
1における評価の基準は、印画後の受像シートを色材受
容層を上面にして水平平板上に置いた際のカールの値で
行った。この際、+は受容層面凸であり、マイナスは受
容層面凹とする。 ○:−25mm以上+25mm以下。 △:−35mm以上−25mm未満または+25mm以
上+35mm以下。 ×:−35mm未満または+35mm以上。 (以下余白)
【0031】
【表1】ロール型熱転写受像シートの評価結果
【0032】
【発明の効果】本発明のように、支持体の少なくとも一
部分に塑性を有する層を形成することにより、ロール型
の熱転写受像シートの巻癖カールによる不具合を防止す
ることができた。
【図面の簡単な説明】
【図1】熱転写受像シートの基本的な層構成を示す断面
概略図である。
【図2】実施例の熱転写受像シートの層構成を示す断面
概略図である。
【図3】他の形態の実施例の熱転写受像シートの層構成
を示す断面概略図である。
【図4】別態様の実施例の熱転写受像シートの層構成を
示す断面概略図である。
【符号の説明】
1 基材 2 色材受像層 3 ミクロボイドを有する層 31 PP層 4 支持体層 41 コート紙 5 カール防止層 51 エクスルージョン層 52 接着剤層 6 塑性層 61 アルミニウム箔 62 蒸着アルミニウム層 7 PETフィルム層 8 ポリエチレン層

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 色材受容層と基材からなり,かつ基材が
    色材受容層と接する側から微細な空隙を有するプラスチ
    ックシート又は合成紙と、支持体及びカール防止層から
    形成されるロール形状の熱転写受像シートにおいて、支
    持体の少なくとも一部分に塑性を有する層が含まれるこ
    とを特徴とする熱転写受像シート。
  2. 【請求項2】 塑性を有する層が金属であることを特徴
    とする請求項1に記載の熱転写受像シート。
  3. 【請求項3】 塑性を有する層が合金であることを特徴
    とする請求項1に記載の熱転写受像シート。
  4. 【請求項4】 塑性を有する層が金属又は合金とプラス
    チックフィルムとの積層体であることを特徴とする請求
    項1〜3に記載の熱転写受像シート。
  5. 【請求項5】 塑性を有する層に用いる金属又は合金
    が、それぞれアルミニウム又はアルミニウム合金である
    ことを特徴とする請求項1〜4に記載の熱転写受像シー
  6. 【請求項6】 熱転写受像シート全体に占める塑性を有
    する層の厚さの割合が、4%以上20%以下であること
    を特徴とする請求項1〜5に記載の熱転写受像シート。
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