JPH0899471A - 熱転写受像シート - Google Patents

熱転写受像シート

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JPH0899471A
JPH0899471A JP7209291A JP20929195A JPH0899471A JP H0899471 A JPH0899471 A JP H0899471A JP 7209291 A JP7209291 A JP 7209291A JP 20929195 A JP20929195 A JP 20929195A JP H0899471 A JPH0899471 A JP H0899471A
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JP7209291A
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Inventor
Koichi Shirai
孝一 白井
Kazunobu Imoto
和信 井本
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Dai Nippon Printing Co Ltd
Original Assignee
Dai Nippon Printing Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 高感度であり、印字カール安定性に優れ、十
分な白色性および隠蔽性を有するとともに上述した基材
と白色性および隠蔽性付与層等の塗工層の間の接着性に
優れ、かつ表面が有機溶剤に侵されることによる外観不
良が生じない優れた熱転写受像シートを提供すること。 【解決手段】 少なくとも色材受容層と白色隠蔽性付与
層と基材とがこの順序で積層されている熱転写受像シー
トにおいて、基材の白色隠蔽性付与層と接する面に親水
性樹脂を主体とする易接着層が設けられていることを特
徴とする。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、熱転写シートと重
ね合せ、サーマルヘッドをデバイスとして色材を熱転写
することにより画像を得る熱転写受像シートに関し、更
に詳しくは、昇華性染料を色材とした熱転写方式に使用
され、フルカラーで高濃度の記録画像を形成する熱転写
受像シートに関する。
【0002】
【従来の技術】種々の熱転写記録方式の中で、昇華性染
料を色材とし、それを記録信号に応じて発熱するサ−マ
ルヘッドを用いて受像シ−トに転写することにより画像
を得る昇華転写記録方式が知られている。この記録方式
は、染料を色材とし、濃度階調が可能であることから、
画像が極めて鮮明であり、かつ、中間調の色再現性、階
調再現性に優れることから、銀塩写真に匹敵する画質の
画像を形成することが可能である。上述の優れた性能と
ともに、マルチメディアに関連したさまざまなハ−ドお
よびソフトの発達により、昇華転写記録方式は、コンピ
ュ−タグラフィックス、衛生通信による静止画像そして
CDROMその他に代表されるデジタル画像およびビデ
オ等のアナログ画像のフルカラ−ハ−ドコピ−システム
として、急速にその市場を拡大している。
【0003】この昇華転写記録方式の受像シートの具体
的な用途は、多岐にわたつている。代表的なものとして
は印刷の校正刷り、画像の出力、CAD/CAMなどの
設計およびデザイン等の出力、CTスキャン等の各種医
療用分析機器、測定機器の出力用途そしてインスタント
写真の代替として、また身分証明書やIDカ−ド、クレ
ジットカ−ド、その他カ−ド類への顔写真の出力、さら
に遊園地、博物館、水族館等のアミュ−ズメント施設に
おける合成写真、記念写真としての用途等を挙げること
ができる。
【0004】このように多様な用途に用いられる熱転写
受像シート(以下、受像シートとする。)に求められる
性能としては、高い印字感度を得ることは言うまでも無
いが、更に最近は各用途に合せた十分な白色性、隠蔽性
そして外観の均一性(光沢、マットを問わず表面が均一
であること)に対する市場の要求が大きくなってきてい
る。また、昇華転写方式は、その記録速度(ラインスピ
ード)の高速化が図られているが、高速化に伴いサーマ
ルヘッドの発熱温度が高くなる傾向にある。そして、サ
ーマルヘッドの発熱温度が高くなるにつれて、熱転写受
像シートの基材とその上に設けた各層との剥離が生じや
すくなるため、基材とその上の層との接着性が重大な問
題となってきている。
【0005】従来より、受像シートとしては、基材の上
に熱可塑性樹脂を主体とする色材受容層を設けたものが
使用されている。そして、その製造方法は、基材の一方
の面に、有機溶剤で希釈した受容層塗工液等の各種の塗
工液を公知の各種コーティング方式で塗工するものであ
る。しかし、この構成では、受像シートの白色性および
隠蔽性のどちらか片方もしくは両方が不十分である。ま
た、基材と色材受容層との間に、白色性および隠蔽性を
有する白色隠蔽性付与層を設けた受像シートが知られて
いる。しかしながら、この構成では、白色隠蔽性付与層
中に白色顔料が存在するために、基材と白色隠蔽性付与
層の間の接着性が不十分であり、印字の際に基材と白色
隠蔽性付与層との間に剥離が生じ、所望の画像を得るこ
とができない。また、剥離が生じた際には、プリンター
内で搬送エラーが生じ、プリンターの故障の原因になっ
てしまう。
【0006】受像シート基材とその上の層との間に十分
な接着性を付与する為には、種々の試みが行われてき
た。例えば、特開平3−211089には、ポリエステ
ルフィルム表面を易接着処理する手法が述べられてい
る。しかし、ポリエステルフィルムを基材に用いた場
合、内部にミクロボイドを有するポリプロピレンフィル
ムに比較してクッション性に劣る為、印字感度が低く、
また濃度むらが生じる場合がある。特開平3−2110
89において述べられている易接着の方法としては、コ
ロナ処理およびプラズマ処理による基材の表面改質が述
べられている。しかし、コロナ処理およびプラズマ処理
による易接着処理は、その接着性能は経時安定性に劣る
ものである。さらに、特開平3−211089において
は、易接着処理の方法として、色材受容層と基材の両者
に対して接着性の良好なアクリル樹脂等を塗工すること
が述べられている。しかしながら、アクリル系樹脂をは
じめ、各種の有機溶剤を良溶媒とする樹脂を易接着層と
して用いた場合には、その上に有機溶剤を使用した塗工
液を塗布する場合に、塗工液中の有機溶剤によって易接
着層樹脂層が侵されてしまい、受像シートの外観が著し
く悪化し、その商品価値を低下させてしまう。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】本発明においては、十
分な白色性および隠蔽性を有するとともに上述した基材
と白色性および隠蔽性付与層等の塗工層の間の接着性に
優れ、かつ表面が有機溶剤に侵されることによる外観不
良が生じない優れた熱転写受像シートを提供することを
目的とする。更には、高感度であり、印字カール安定性
に優れる熱転写受像シートの提供を目的とする。
【0008】
【課題を解決する為の手段】上記目的は以下の本発明に
よって達成される。即ち、本発明は、少なくとも色材受
容層と白色隠蔽性付与層と基材とがこの順序で積層され
ている熱転写受像シートにおいて、基材の白色隠蔽性付
与層と接する面に親水性樹脂を主体とする易接着層が設
けられていることを特徴とする熱転写受像シートに関す
るものである。
【0009】
【作用】本発明においては、少なくとも熱可塑性樹脂を
主体とする色材受容層と白色性および隠蔽性付与層と基
材がこの順序で構成されている熱転写受像シートを作成
した。これにより、受像シートに十分な印字感度、白色
性、隠蔽性を付与した。さらに、基材の白色性および隠
蔽性付与層の面に親水性樹脂の易接着層を設けることに
より、基材と白色性および隠蔽性付与層の接着性を向上
させることができた。更には、基材としてポリプロピレ
ンを主体とする二軸延伸フィルムを使用することによ
り、高感度であり、印字カール防止に優れる熱転写受像
シートを作製することができる。
【0010】
【発明の実施の形態】以下に、本発明の受像シートにお
いて、発明の実施の形態について、説明を行なう。本発
明の受像シートは、昇華転写方式や熱溶融転写方式等に
おいて使用しうるものである。本発明の受像シートは、
少なくとも色材受容層と白色隠蔽性付与層と基材とがこ
の順序で積層されており、基材の白色隠蔽性付与層と接
する面に親水性樹脂を主体とする易接着層が設けられて
いるものである。
【0011】色材受容層 色材受容層は、色材を染着し易い樹脂を主成分とするワ
ニスに、必要に応じて離型剤等の各種添加剤を加えて構
成する。染着し易い樹脂は、ポリプロピレン等のポリオ
レフィン樹脂、ポリ塩化ビニル、ポリ塩化ビニリデン等
のハロゲン化樹脂、ポリ酢酸ビニル、ポリアクリル酸エ
ステル等のビニル系樹脂、及びその共重合体、ポリエチ
レンテレフタレ−ト、ポリプチレンテレフタレ−ト等の
ポリエステル系樹脂、ポリスチレン系樹脂、ポリアミド
系樹脂、エチレンやプロピレン等のオレフィンと他のビ
ニル系モノマ−との共重合体、アイオノマ−、セルロ−
ス誘導体等の単体、又は混合物を用いることができ、こ
れらの中でもポリエステル系樹脂、及びビニル系樹脂が
好ましい。
【0012】色材受容層は、画像形成時に熱転写シ−ト
との熱融着を防ぐために、離型剤を配合することもでき
る。離型剤は、シリコ−ンオイル、リン酸エステル系可
塑剤フッ素系化合物を用いることができるが、この中で
もシリコ−ンオイルが好ましく用いられる。離型剤の添
加量は、受容層形成樹脂に対して0.2〜30重量部が
好ましい。離型剤は、上述のように色材受容層に添加し
てもよいが、色材受容層表面に上述の材料を用いて別途
形成しても良い。色材受容層中には、必要に応じて蛍光
増白剤その他の添加剤を添加してもよい。色材受容層の
塗布は、ロ−ルコ−ト、バ−コ−ト、グラビアコ−ト、
グラビアリバ−スコ−ト等の一般的な方法で行なわれ
る。そして、その塗布量は、0.5〜10g/m2 (固
形分換算、以下本発明の塗布量は特に断りのない限り、
固形分換算の数値である。)が好ましい。
【0013】白色隠蔽性付与層 色材受容層と後述する基材(特に内部にミクロボイドを
有するポリプロピレン樹脂を主体とする二軸延伸フィル
ム)の間に白色隠蔽性付与層を設ける。この白色隠蔽性
付与層とは、熱転写受像シートに白色性と隠蔽性を付与
する働きを有する。受像シートに白色性や隠蔽性を付与
するためには、後述する基材自体に白色顔料を含有させ
る方法が知られている。この方法では、受像シートに隠
蔽性を付与することが可能となる。しかし、使用する基
材独特の表面風合いがそのまま出現するため、十分な白
色性を得ることはできない。故に、隠蔽性とともに白色
性を付与するためには、色材受容層と基材の間にこの層
を設ける必要がある。白色隠蔽性付与層は、樹脂をバイ
ンダーとして、それに白色顔料を含有させたものが好ま
しい。
【0014】使用するバインダー樹脂としては、使用す
る色材受容層との接着性を考慮して、塩素化ポリプロピ
レン、ポリウレタン、ポリカーボネート、MMA、PM
MA、ポリエステル、ポリスチレン等の公知の樹脂およ
びこれらの変性体、そして、公知の樹脂の各種共重合体
を用いることができる。また、これらの樹脂を複数ブレ
ンドしたものを用いることも可能である。使用する白色
顔料としては、酸化チタン、炭酸カルシウム、硫酸バリ
ウム、酸化亜鉛等公知の無機顔料を用いることができ
る。その中でも、白色性、隠蔽性等を考慮すると、アナ
ターゼ型の酸化チタンを用いることが好ましい。バイン
ダーと白色顔料の比率は、バインダー100部に対して
30部〜300部が好ましい。白色顔料の比率が上記未
満の場合は、白色性および隠蔽性、特に隠蔽性に劣る。
また、白色顔料の比率が上記の値を越えた場合には、加
工安定性に劣るとともに、形成した塗膜が非常に脆くな
る。この白色隠蔽性付与層には、必要に応じて蛍光増白
剤等の添加剤を添加することができる。
【0015】さらに、白色隠蔽性付与層と基材との接着
性を付与するための手段として、白色隠蔽性付与層に用
いるバインダーに適した各種の硬化剤を添加することも
可能である。例えば、使用するバインダー樹脂が水酸基
を含有する樹脂の場合には、硬化剤として各種のイソシ
アネートを用いることが最も効果的である。イソシアネ
ートを用いた場合には、後述するように、基材の易接着
層に親水性樹脂を用いているので、より高い接着性を得
ることができる。
【0016】基材 基材としては、適度な断熱性とクッション性を有し、高
い印字感度と鮮明な画像が得られることから、ポリプロ
ピレン樹脂を主体とする内部にミクロボイドを有する二
軸延伸フィルム(以下、発泡ポリプロピレンフィルムと
する。)を用いることが好ましい。内部にミクロボイド
が存在しないポリプロピレンフィルムを用いた場合に
は、クッション性および断熱性が不足するため、十分な
印字感度を得ることができない。また、ポリエチレンテ
レフタレート等のポリプロピレン以外の樹脂を主体とす
るフィルムを用いた場合には、樹脂自体の弾性率が高い
ので、その内部にミクロボイドを含有させた場合におい
てもクッション性が不十分である。故に、十分な印字感
度を得ることができず、かつ濃度むらも生じることがあ
る。
【0017】フィルム中にミクロボイドを生じさせる方
法には次の二つがある。一つは、ポリマー中に無機微粒
子を混練し、そのコンパウンドを延伸するときに無機微
粒子を核としてミクロボイドを生じさせる方法である。
もう一つは、主体とする樹脂に対して非相溶なポリマー
( 一種類でも複数でも良い) をブレンドしたコンパウン
ドを作成する。このコンパウンドは微視的にみるとポリ
マー同士が微細な海島構造を形成している。このコンパ
ウンドを延伸すると海島界面の剥離または、島を形成す
るポリマーの大きな変形によってミクロボイドが発生す
るものである。前者と後者を比較した場合、後者の方が
本発明に適した方法である。なぜなら、後者の方法は、
混練を適性に行うことにより、コンパウンド中の海島構
造を極めて微細にすることができる。即ちコンパウンド
の海島構造を微細にすることにより、延伸した際の気泡
も微細にすることができるからである。したがって、後
者の方法を用いた方がプラスチックフィルムを使用した
方が、クッション性と断熱性が向上するため、より高い
印字感度を得ることが可能となる。
【0018】ミクロボイドを形成するためのポリプロピ
レンに非相溶なポリマーとしては、ポリプロピレンより
も高い融点を有するポリマーであれば何でも良い。特に
好ましいものとしては、ポリエステルおよびPMMAで
ある。ポリエステル、PMMAともに、その含有率はポ
リプロピレン100重量部に対して2〜10重量部が好
ましい。含有率が低い場合には、ミクロボイドの発生が
不十分となため十分な印字感度を得ることができない。
また、含有率が高い場合には、フィルムの耐熱性が低下
する。また、ミクロボイドを形成させる為に用いる無機
顔料としては、酸化チタン、炭酸カルシウム、炭酸バリ
ウム、硫酸バリウム、酸化亜鉛等公知の無機顔料を用い
ることができる。これらの含有率は、ポリプロピレン1
00重量部に対して1〜20重量部が好ましい。上述し
たように、含有率が低い場合には、ミクロボイドの発生
が不十分となため十分な印字感度を得ることができな
い。また、含有率が高い場合には、フィルムの延伸、成
膜に悪影響を及ぼす。
【0019】上述のようにして成膜した発泡ポリプロピ
レンフィルムが適切な印字感度を有するともに印字した
際にサーマルヘッドの痕が残らないような耐熱性を有す
る為には、その見かけ比重、ミクロボイドの形状、分布
状態等が重要である。見かけ比重としては、0.50〜
0.75が好ましい。そして、ミクロボイドの形状とし
ては、実際は偏平形状のものが多いが、できるだけ球形
に近いものが好ましい。また、その分布は、大きさのそ
ろったミクロボイドが均一に分布していることが好まし
い。
【0020】発泡ポリプロピレンフィルムは、ミクロボ
イドを有する層だけで構成される単層構造でも良いが、
光沢性又は非光沢性、隠蔽性、白色性等の受像シートに
求められる風合いに合せて、ミクロボイドを有する層の
片側又は両側に、フィルム成膜時に必要な層を共押しし
て形成しても良い。例えば、光沢性を付与する為には、
上述したミクロボイドを有する層をコア層としてその片
側または両側に表面スキン層を設けることができる。表
面スキン層に用いる材料としては、加工性及びコア層と
の接着性を考慮して、ポリオレフィン樹脂、特にコア層
に用いたポリプロピレンを用いることが好ましい。表面
スキン層の厚さは、1μm以上10μm以下が好まし
い。1μm未満では光沢性が不十分であり、10μmを
越える厚さは、白色隠蔽性付与層の場合と同じように印
字感度に悪影響を及ぼす。また、複数の層を有する発泡
ポリプロピレンフィルムとしては、商品名がユポとして
知られている合成紙を用いても良い。
【0021】上述したミクロボイドを有する発泡ポリプ
ロピレンフィルム又は合成紙に、色材受容層と白色隠蔽
性付与層を形成したものを、そのまま受像シ−トとして
使用することも可能である。しかし、この場合には、印
字の際のサ−マルヘッドの熱により、印字カ−ルが生じ
る。そこで、上述の発泡ポリプロピレンフィルムに支持
体を積層することにより、印字カ−ルを防止することが
できる。支持体は、上述の発泡ポリプロピレンフィルム
に比較して、通常の室内環境における弾性率が高く、か
つ熱収縮率等の熱的安定性に優れるものが好ましい。具
体的には、コ−ト紙、ア−ト紙、グラシン紙上質紙、キ
ャストコ−ト紙その他のセルロ−ス繊維を主体とした紙
を用いることが好ましい。これらの紙の20℃、湿度5
0%における弾性率は、1×1010Pa以上である。そ
して、これらの紙の110℃下で60秒放置した場合の
収縮率は、0〜0.5%である。また、PETフィル
ム、発泡PETフィルム、白色PETフィルム、アクリ
ルフィルム等を用いることもできる。これらの20℃に
おける弾性率は、5×109 Pa〜2×1010の場合が
ほとんどである。そして,110℃下で60秒放置した
場合の収縮率は、0〜1.0%である。支持体は、上述
した発泡ポリプロピレンフィルムの色材受容層が形成さ
れる側の反対面に積層する。積層する方法としては、ド
ライラミネ−ション、ウエットラミネ−ション、ECラ
ミネ−ション、ヒ−トシ−ル等公知の方法を使用するこ
とができる。
【0022】支持体は、上述した紙やPETフィルムの
みであってもよいが、印字カ−ル性能をさらに向上させ
るために、支持体の色材受容層を形成する側と反対側に
カ−ル防止層を設けた多層構造にしても良い。カ−ル防
止層としては、ポリオレフィンの樹脂層が好ましい。ま
た、カール防止層としては、色材受容層側に積層したも
のと同じプラスチックフィルムや合成紙を積層しても良
い。支持体の厚さは、受像シ−トの剛性や、プリンタ−
の搬送適性を考慮して、50〜120μm 程度が最も好
ましい。支持体中のカ−ル防止層としては、25〜60
μm 程度が好ましい。受像シ−ト全体の厚みとしては、
100〜250μm程度が好ましい。
【0023】易接着層 上述したような基材上に、上述した白色隠蔽性付与層、
色材受容層を形成した場合には、基材と白色隠蔽性付与
層との接着性が不十分である為に、印字時に基材と白色
隠蔽性付与層の一部および全体が剥離してしまい、画像
にエラーが生じたり、プリンター内の搬送トラブルが生
じることがある。特に、基材として発泡ポリプロピレン
フィルムを使用した場合には、それ自体の表面自由エネ
ルギーが小さいため、他の材料を用いたフィルムに比べ
て接着性に劣る。さらに、表面に光沢スキン層を有する
発泡ポリプロピレンフィルムを使用する場合には、有機
溶剤を良溶媒とする樹脂にて易接着層を形成すると、白
色隠蔽性付与層を形成する際に、白色隠蔽性付与層塗工
液中の有機溶剤によって易接着層が侵されるため、光沢
スキン層による効果が著しく低下する。
【0024】そこで、本発明においては、易接着層とし
て親水性樹脂を用いることによってこの問題を解決し
た。この親水性樹脂を主体とする易接着層により、基材
と白色隠蔽性付与層との接着性を挙げることができ、こ
の接着効果はコロナ処理やプラズマ処理に比べて経時安
定性に優れている。さらに本易接着層は、白色隠蔽性付
与層塗工液中の溶剤の影響を受けないないため、基材の
表面の質感をそのまま保つことができる。親水性樹脂と
しては、ポリビニルアルコール、ヒドロキシプロピルセ
ルロース、ポリエチレングリコール等公知の親水性樹脂
を使用することができる。しかし、本発明者等が、その
加工性、接着性等の性能から特に好ましいと判断した材
料は、ポリビニルアルコールである。易接着層の厚さと
しては,0.1〜2.0μmである。0.1μm未満の
場合には、接着性能の向上を図ることができない。ま
た、2.0μmを越える易接着層は、印字感度に悪影響
を及ぼす場合がある。易接着層の形成方法としては、色
材受容層形成時と同様の公知の塗工方法を用いることが
できる。さらに、上述した支持体との接着性を向上させ
る為に、発泡ポリプロピレンフィルムの支持体側の面に
も易接着層を設けることが好ましい。この支持体側に設
ける易接着層としては、アクリル系樹脂をはじめ、各種
の有機溶剤を良溶媒とする公知の樹脂又はポリビニルア
ルコール、ヒドロキシプロピルセルロース、ポリエチレ
ングリコール等公知の親水性樹脂のいずれでも良い。
【0025】
【実施例】
(実施例1)発泡ポリプロピレンフィルムとして、ポリ
ビニルアルコールの易接着層を約1μm有するモービル
プラスチックヨーロッパ社製35MW846を使用し
た。これに支持体として、コート紙(新王子製紙(株)
製 OKコート 157g/m2 )をドライラミネーシ
ョン法を用いて貼り合せた。尚、発泡ポリプロピレンフ
ィルムの支持体側には、アクリル樹脂の易接着層が約1
μm 形成されている。発泡ポリプロピレンフィルムの上
に以下に示す塗工液の白色隠蔽性付与層と色材受容層を
この順番でそれぞれ固形分で2.0g/m2 ,4.2g
/m2 塗工して積層した。なお、以下部とあるは重量部
を示す。 「白層塗工液」 ・ポリウレタン樹脂(N−5199、日本ポリウレタン工業(株))10.0部 ・酸化チタン(平均粒径 0.5μm) 10.0部 ・イソシアネート(武田薬品工業(株)製 A−14) 3.0部 ・メチルエチルケトン 48.5部 ・トルエン 48.5部 「受容層塗工液」 ・塩化ビニル・酢酸ビニル共重合体 (デンカビニル#1000A、電気化学工業(株)製) 7.2部 ・塩化ビニル・スチレン・アクリル共重合体 (デンカラック#400A、同上) 1.6部 ・ポリエステル(バイロン600、東洋紡積(株)製) 11.2部 ・ビニル変性シリコン(X−62−1212、信越化学工業(株)製)2.0部 ・触媒(CAT−PLR−5、信越化学工業(株)製) 1.0部 ・触媒(CAT−PL−50T、信越化学工業(株)製) 1.5部 ・メチルエチルケトン 39部 ・トルエン 39部
【0026】(実施例2)発泡ポリプロピレンフィルム
として、プラズマ表面処理を施した東洋紡績(株)製P
4256、60μmを用い、支持体としては実施例1と
同じコート紙を用いた。このP4256のプラズマ表面
処理面に、以下のアンカー剤、易接着剤をこの順番でそ
れぞれ、固形分で0.2g/m2 、0.8g/m2 塗工
して、易接着層を形成した。他は実施例1と同様にし
た。 「アンカー剤」 ・ポリウレタン樹脂(N−5199、日本ポリウレタン工業(株)製) 10部 ・ポリイソシアネート 2部 (コロネートL−75、日本ポリウレタン工業(株)製) ・トルエン 45部 ・メチルエチルケトン 43部 「易接着剤」 ・ポリビニルアルコール(KL−05、日本合成化学(株)製) 10部 ・水 45部 ・イソプロピルアルコール 45部
【0027】(比較例1)易接着層として、アクリル樹
脂を用いた発泡プラスチックフィルム(モービルプラス
チックヨーロッパ社製 40MW647)を用いた。
尚、支持体側の易接着層も実施例1と同じである。他
は、実施例1と同様にした。 (比較例2)易接着処理として、両側にコロナ処理を施
した発泡ポリプロピレンフィルム(二村三昌(株)製
PL−BT 35μm)を用いた。他は、実施例1と同
様にした。 (比較例3)実施例1の発泡ポリプロピレンフィルムに
変えて、白色隠蔽性付与層側にコロナ処理をし、支持体
側は未処理の発泡ポリプロピレンフィルム(モービルプ
ラスチックヨーロッパ社製 38MW247)を使用し
た。他は、実施例1と同様にした。 (比較例4)実施例2において、アンカー剤と易接着剤
を塗工しなかった。他は実施例2と同様にした。
【0028】上述の実施例および比較例の各性能を、以
下のような方法で評価した。評価結果は表1に示す。 (1)印字感度 印加電圧15.7V、5.5msec/ lineの印字
速度で階調テストパタ−ンを印字して、14階調中9階
調目の印字濃度をマクベス濃度計で測定し、下記の様に
評価した。光学濃度1.00を基準として、 1.10以上 :○ 0.95〜1.09:△ 0.94以下 :× (2)外観 目視により判断した。 外観不良なし :○ 外観不良有り :× (3)接着性(異常転写) 日立(株)製 VY−P1プリンターを用いて、クロス
ハッチパターンを3色べた印字したときの、受像シート
の表面状態等で判断。 塗工した層の一部が発泡ポリプロピレンフィルムから剥
離しているか、またはプリンタ中に搬送エラーが生じ
た:× 問題無し :○ (以下余白)
【0029】
【表1】
【0030】
【発明の効果】本発明の熱転写受像シートと使用するこ
とにより、十分な白色性および隠蔽性を有するととも
に、基材と白色隠蔽性付与層との接着性に優れ、かつ表
面が有機溶剤に侵されることによる外観不良が生じない
優れた熱転写受像シートを得ることができた。更には、
基材としてポリプロピレンを主体とする二軸延伸フィル
ムを使用することにより、高感度であり、印字カール防
止に優れる熱転写受像シートを作製することができた。

Claims (7)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 少なくとも色材受容層と白色隠蔽性付与
    層と基材とがこの順序で積層されている熱転写受像シー
    トにおいて、基材の白色隠蔽性付与層と接する面に親水
    性樹脂を主体とする易接着層が設けられていることを特
    徴とする熱転写受像シート。
  2. 【請求項2】 該基材が、白色隠蔽性付与層側から順番
    に、易接着層、内部にミクロボイドを有するポリプロピ
    レンを主体とする二軸延伸フィルム、支持体の積層体で
    あることを特徴とする請求項1に記載の熱転写受像シー
    ト。
  3. 【請求項3】 該易接着層を構成する親水性樹脂がポリ
    ビニルアルコールであることを特徴とする請求項1また
    は2に記載の熱転写受像シート。
  4. 【請求項4】 該易接着層の厚みが0.1μm以上2.
    0μm以下であることを特徴とする請求項1に記載の熱
    転写受像シート。
  5. 【請求項5】 該白色隠蔽性付与層は、少なくとも白色
    顔料が含有されていることを特徴とする請求項1に記載
    の熱転写受像シート。
  6. 【請求項6】 該白色隠蔽性付与層は、少なくとも多官
    能の水酸基を有するポリマーとイソシアネートの混合物
    であることを特徴とする請求項1に記載の熱転写受像シ
    ート。
  7. 【請求項7】 該内部にミクロボイドを有するポリプロ
    ピレンを主体とする二軸延伸フィルムにおいて、支持体
    側の面に易接着層が設けられていることを特徴とする請
    求項2に記載の熱転写受像シート。
JP7209291A 1994-08-01 1995-07-26 熱転写受像シート Withdrawn JPH0899471A (ja)

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Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2015189020A (ja) * 2014-03-27 2015-11-02 凸版印刷株式会社 熱転写受像シートおよびその製造方法

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