JPH08118821A - 熱転写受像シート - Google Patents
熱転写受像シートInfo
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- JPH08118821A JPH08118821A JP6281283A JP28128394A JPH08118821A JP H08118821 A JPH08118821 A JP H08118821A JP 6281283 A JP6281283 A JP 6281283A JP 28128394 A JP28128394 A JP 28128394A JP H08118821 A JPH08118821 A JP H08118821A
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Abstract
(57)【要約】
【目的】 色材受容層および基材自体の凹凸に起因する
画像の濃度むらや白抜けを生じさせることなく、高い印
字感度を有し、かつマット調の風合いを有する熱転写受
像シートを提供すること。 【構成】 少なくとも基材の一方の面に、中間層と色材
受容層が基材側からこの順番で形成されている熱転写受
像シートにおいて、該中間層表面にセルが形成されてい
ることを特徴とする。
画像の濃度むらや白抜けを生じさせることなく、高い印
字感度を有し、かつマット調の風合いを有する熱転写受
像シートを提供すること。 【構成】 少なくとも基材の一方の面に、中間層と色材
受容層が基材側からこの順番で形成されている熱転写受
像シートにおいて、該中間層表面にセルが形成されてい
ることを特徴とする。
Description
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、熱転写シートと重ね合
せ、サーマルヘッドをデバイスとして色材を熱転写する
ことにより画像を得る熱転写受像シートに関し、更に詳
しくは、昇華性染料を色材とした熱転写方式に使用さ
れ、フルカラーで高濃度の記録画像を形成する熱転写受
像シートに関する。
せ、サーマルヘッドをデバイスとして色材を熱転写する
ことにより画像を得る熱転写受像シートに関し、更に詳
しくは、昇華性染料を色材とした熱転写方式に使用さ
れ、フルカラーで高濃度の記録画像を形成する熱転写受
像シートに関する。
【0002】
【従来の技術】種々の熱転写記録方式の中で、昇華性染
料を色材とし、それを記録信号に応じて発熱するサ−マ
ルヘッドを用いて受像シ−トに転写することにより画像
を得る昇華転写記録方式が知られている。この記録方式
は、染料を色材とし、濃度階調が可能であることから、
画像が極めて鮮明であり、かつ、中間調の色再現性、階
調再現性に優れることから、銀塩写真に匹敵する画質の
画像を形成することが可能である。上述の優れた性能と
ともに、マルチメディアに関連したさまざまなハ−ドお
よびソフトの発達により、昇華転写記録方式は、コンピ
ュ−タグラフィックス、衛生通信による静止画像そして
CDROMその他に代表されるデジタル画像およびビデ
オ等のアナログ画像のフルカラ−ハ−ドコピ−システム
として、急速にその市場を拡大している。
料を色材とし、それを記録信号に応じて発熱するサ−マ
ルヘッドを用いて受像シ−トに転写することにより画像
を得る昇華転写記録方式が知られている。この記録方式
は、染料を色材とし、濃度階調が可能であることから、
画像が極めて鮮明であり、かつ、中間調の色再現性、階
調再現性に優れることから、銀塩写真に匹敵する画質の
画像を形成することが可能である。上述の優れた性能と
ともに、マルチメディアに関連したさまざまなハ−ドお
よびソフトの発達により、昇華転写記録方式は、コンピ
ュ−タグラフィックス、衛生通信による静止画像そして
CDROMその他に代表されるデジタル画像およびビデ
オ等のアナログ画像のフルカラ−ハ−ドコピ−システム
として、急速にその市場を拡大している。
【0003】この昇華転写記録方式の受像紙の具体的な
用途は、多岐にわたつている。代表的なものとしては印
刷の校正刷り、画像の出力、CAD/CAMなどの設計
およびデザイン等の出力、CTスキャン等の各種医療用
分析機器、測定機器の出力用途そしてインスタント写真
の代替として、また身分証明書やIDカ−ド、クレジッ
トカ−ド、その他カ−ド類への顔写真の出力、さらに遊
園地、博物館、水族館等のアミュ−ズメント施設におけ
る合成写真、記念写真およびそれらのポストカードとし
ての用途等を挙げることができる。
用途は、多岐にわたつている。代表的なものとしては印
刷の校正刷り、画像の出力、CAD/CAMなどの設計
およびデザイン等の出力、CTスキャン等の各種医療用
分析機器、測定機器の出力用途そしてインスタント写真
の代替として、また身分証明書やIDカ−ド、クレジッ
トカ−ド、その他カ−ド類への顔写真の出力、さらに遊
園地、博物館、水族館等のアミュ−ズメント施設におけ
る合成写真、記念写真およびそれらのポストカードとし
ての用途等を挙げることができる。
【0004】上述の様な多岐にわたる用途に用いられる
昇華転写用熱転写受像シ−ト(以下受像シ−トと言う)
としては、一般的に基材上に色材受容層を形成したもの
が用いられている。この受像シートには、高い印字感
度、プリンと前後のカール安定性が求められることは言
うまでもないことである。しかしながら、上述のような
用途の多様化による市場の拡大に伴い、中間調における
色再現性、濃度むらのない鮮明な画像とともに、その用
途に合わせた光沢度等の風合いに対する市場の要望が大
きくなってきている。各種の用途の中でも、印刷の校正
刷りの用途やポストカード等への用途は、コート紙の様
な非光沢性(マット調)の風合いの受像シートに対する
市場の根強い要望がある。
昇華転写用熱転写受像シ−ト(以下受像シ−トと言う)
としては、一般的に基材上に色材受容層を形成したもの
が用いられている。この受像シートには、高い印字感
度、プリンと前後のカール安定性が求められることは言
うまでもないことである。しかしながら、上述のような
用途の多様化による市場の拡大に伴い、中間調における
色再現性、濃度むらのない鮮明な画像とともに、その用
途に合わせた光沢度等の風合いに対する市場の要望が大
きくなってきている。各種の用途の中でも、印刷の校正
刷りの用途やポストカード等への用途は、コート紙の様
な非光沢性(マット調)の風合いの受像シートに対する
市場の根強い要望がある。
【0005】マット調の風合いを付与させる方法として
は、特開平4−115993においては、色材受容層中
に無機フィラーを含有させる方法が示されている。しか
し、この方法では色材受容層表面に該無機フィラーが存
在し、印画した画像にざらつきや濃度むら、白抜けが生
じてしまう。また、特開平4−142991において
は、色材受容層表面にエンボス処理を施す方法が示され
ている。しかし、この方法も、色材受容層表面に凹凸が
存在する為、印画した画像にざらつき、濃度むらそして
白抜けが生じる。さらに、基材自体が、マット調の風合
いを有する場合にも、上述のような印画画像のざらつき
や濃度むらそして白抜けが生じる。
は、特開平4−115993においては、色材受容層中
に無機フィラーを含有させる方法が示されている。しか
し、この方法では色材受容層表面に該無機フィラーが存
在し、印画した画像にざらつきや濃度むら、白抜けが生
じてしまう。また、特開平4−142991において
は、色材受容層表面にエンボス処理を施す方法が示され
ている。しかし、この方法も、色材受容層表面に凹凸が
存在する為、印画した画像にざらつき、濃度むらそして
白抜けが生じる。さらに、基材自体が、マット調の風合
いを有する場合にも、上述のような印画画像のざらつき
や濃度むらそして白抜けが生じる。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、上述のよう
な問題点を鑑みてなされたものである。即ち、本発明
は、色材受容層および基材自体の凹凸に起因する画像の
濃度むらや白抜けを生じさせることなく、高い印字感度
を有し、かつマット調の風合いを有する熱転写受像シー
トを提供することである。
な問題点を鑑みてなされたものである。即ち、本発明
は、色材受容層および基材自体の凹凸に起因する画像の
濃度むらや白抜けを生じさせることなく、高い印字感度
を有し、かつマット調の風合いを有する熱転写受像シー
トを提供することである。
【0007】
【課題を解決するための手段】上記の目的は以下の本発
明によって達成される。即ち本発明は、少なくとも基材
の一方の面に、中間層と色材受容層が基材側からこの順
番で形成されている熱転写受像シートにおいて、該中間
層表面にセルが形成されていることを特徴とする熱転写
受像シートである。
明によって達成される。即ち本発明は、少なくとも基材
の一方の面に、中間層と色材受容層が基材側からこの順
番で形成されている熱転写受像シートにおいて、該中間
層表面にセルが形成されていることを特徴とする熱転写
受像シートである。
【0008】
【作用】上述の課題を解決する為に試行、研究の結果、
本発明においては、基材と色材受容層の間に中間層を設
け、該中間層表面にセルを生じさせて、中間層の光の散
乱を増加させることができた。
本発明においては、基材と色材受容層の間に中間層を設
け、該中間層表面にセルを生じさせて、中間層の光の散
乱を増加させることができた。
【0009】以下に、本発明の受像シートについて、好
ましい実施態様を挙げ、説明を行なう。本発明の受像シ
ートは、昇華転写方式や熱溶融転写方式等において使用
しうるものである。基材 基材としては、内部にミクロボイドを有するプラスチッ
クフィルム又は合成紙が好ましい。内部にミクロボイド
を含有させることにより、高い印字感度を得ることがで
きる。プラスチックフィルムの材料としては、ポリエチ
レンテレフタレートまたはポリオレフィンを主体とする
樹脂等が挙げられ、これらの樹脂を延伸・成膜してフィ
ルムとしたものが好ましい。しかし、より好ましくは、
高い柔軟性、クッション性そして断熱性を有するポリプ
ロピレンを主体としたフィルムが好ましい。
ましい実施態様を挙げ、説明を行なう。本発明の受像シ
ートは、昇華転写方式や熱溶融転写方式等において使用
しうるものである。基材 基材としては、内部にミクロボイドを有するプラスチッ
クフィルム又は合成紙が好ましい。内部にミクロボイド
を含有させることにより、高い印字感度を得ることがで
きる。プラスチックフィルムの材料としては、ポリエチ
レンテレフタレートまたはポリオレフィンを主体とする
樹脂等が挙げられ、これらの樹脂を延伸・成膜してフィ
ルムとしたものが好ましい。しかし、より好ましくは、
高い柔軟性、クッション性そして断熱性を有するポリプ
ロピレンを主体としたフィルムが好ましい。
【0010】該フィルム中にミクロボイドを生じさせる
方法には次の二つがある。一つは、ポリマー中に無機微
粒子を混練し、そのコンパウンドを延伸するときに無機
微粒子を核としてミクロボイドを生じさせる方法であ
る。もう一つは、主体とする樹脂に対して非相溶なポリ
マー( 一種類でも複数でも良い) をブレンドしたコンパ
ウンドを作成する。このコンパウンドは微視的にみると
ポリマー同士が微細な海島構造を形成している。このコ
ンパウンドを延伸すると海島界面の剥離または、島を形
成するポリマーの大きな変形によって上記のようなミク
ロボイドが発生するものである。前者と後者とを比較し
た場合、後者の方が本発明に適した方法である。なぜな
ら、後者の方法は、混練を適性に行うことにより、コン
パウンド中の海島構造を極めて微細にすることができ
る。即ちコンパウンドの海島構造を微細にすることによ
り、延伸した際の気泡も微細にすることができる。した
がって、後者の方法を用いた方が、プラスチックフィル
ムのクッション性と断熱性を向上させることができるの
でより高い印字感度を得ることが可能となる。
方法には次の二つがある。一つは、ポリマー中に無機微
粒子を混練し、そのコンパウンドを延伸するときに無機
微粒子を核としてミクロボイドを生じさせる方法であ
る。もう一つは、主体とする樹脂に対して非相溶なポリ
マー( 一種類でも複数でも良い) をブレンドしたコンパ
ウンドを作成する。このコンパウンドは微視的にみると
ポリマー同士が微細な海島構造を形成している。このコ
ンパウンドを延伸すると海島界面の剥離または、島を形
成するポリマーの大きな変形によって上記のようなミク
ロボイドが発生するものである。前者と後者とを比較し
た場合、後者の方が本発明に適した方法である。なぜな
ら、後者の方法は、混練を適性に行うことにより、コン
パウンド中の海島構造を極めて微細にすることができ
る。即ちコンパウンドの海島構造を微細にすることによ
り、延伸した際の気泡も微細にすることができる。した
がって、後者の方法を用いた方が、プラスチックフィル
ムのクッション性と断熱性を向上させることができるの
でより高い印字感度を得ることが可能となる。
【0011】ミクロボイドを有する層を構成する材料と
しては、ポリプロピレンを主体とし、それにポリエステ
ルとイソプレンを加えたものが望ましい。上述の後者に
よる方法でミクロボイドを有する層を形成する場合に
は、ポリプロピレンとポリエステルをブレンドしたもの
が公知である。この場合、ポリエステルが発泡剤の役割
をする。しかし、この両者のみでは、充分に微細で緻密
なミクロボイドを発生させることは難しい。イソプレン
を加え得ることにより、更に微細で緻密なミクロボイド
を発生させ、より高い印字感度を得ることができる。ま
た、必要に応じて、若干の無機顔料や、蛍光増白剤等の
添加剤を加えてもよい。
しては、ポリプロピレンを主体とし、それにポリエステ
ルとイソプレンを加えたものが望ましい。上述の後者に
よる方法でミクロボイドを有する層を形成する場合に
は、ポリプロピレンとポリエステルをブレンドしたもの
が公知である。この場合、ポリエステルが発泡剤の役割
をする。しかし、この両者のみでは、充分に微細で緻密
なミクロボイドを発生させることは難しい。イソプレン
を加え得ることにより、更に微細で緻密なミクロボイド
を発生させ、より高い印字感度を得ることができる。ま
た、必要に応じて、若干の無機顔料や、蛍光増白剤等の
添加剤を加えてもよい。
【0012】プラスチックフィルムまたは合成紙がミク
ロボイドを有する層単層の構成である場合には、高い印
字感度は有するが隠蔽性に劣るものになる場合がある。
そこで、上述のミクロボイドを有する層をコア層とし
て、その片側または両側に隠蔽層を設けたプラスチック
フィルムを使用しても良い。隠蔽層としては、ミクロボ
イドを有する層と同じポリプロピレンを主体としたポリ
マーをバインダーとしてそれに白色顔料をも分散させた
ものが望ましい。白色顔料としては、炭酸カルシウム、
タルク、カオリン、酸化チタン、酸化亜鉛その他公知の
無機顔料を使用することができるが、隠蔽性能及び白色
性等を総合的に考慮すると、TiO2 を用いることが好
ましい。隠蔽層の厚さは、1μm以上10μm以下が好
ましい。1μm未満では、隠蔽性能が極めて不十分であ
り、10μmを越えると印字感度が低下する。
ロボイドを有する層単層の構成である場合には、高い印
字感度は有するが隠蔽性に劣るものになる場合がある。
そこで、上述のミクロボイドを有する層をコア層とし
て、その片側または両側に隠蔽層を設けたプラスチック
フィルムを使用しても良い。隠蔽層としては、ミクロボ
イドを有する層と同じポリプロピレンを主体としたポリ
マーをバインダーとしてそれに白色顔料をも分散させた
ものが望ましい。白色顔料としては、炭酸カルシウム、
タルク、カオリン、酸化チタン、酸化亜鉛その他公知の
無機顔料を使用することができるが、隠蔽性能及び白色
性等を総合的に考慮すると、TiO2 を用いることが好
ましい。隠蔽層の厚さは、1μm以上10μm以下が好
ましい。1μm未満では、隠蔽性能が極めて不十分であ
り、10μmを越えると印字感度が低下する。
【0013】上述のミクロボイドを有するコア層と隠蔽
層から、プラスチックフィルムが構成された場合には、
高い印字感度と隠蔽性を付与することができる。しか
し、銀塩写真の様な光沢性を得ることができない場合が
ある。また、隠蔽層中に存在する無機顔料に起因する表
面の凹凸や隠蔽層がない場合にはコア層による凹凸のた
めに、色抜けおよび濃度むらが生じる場合もある。そこ
で、このような不具合い点を解決し、高い光沢性を付与
するためには、上述の層の上に表面スキン層を設けたプ
ラスチックフィルムを使用することができる。スキン層
に用いる材料としては、加工性及び隠蔽層との接着性を
考慮して、ポリオレフィン樹脂、特にコア層や隠蔽層に
用いたポリプロピレンを用いることが好ましい。この表
面スキン層中には、ミクロボイドや無機顔料が実質的に
存在しない。表面スキン層の厚さは、1μm以上10μ
m以下が好ましい。1μm未満では光沢性が不十分であ
り、10μmを越える厚さは、隠蔽層の場合と同じよう
に印字感度に悪影響を及ぼす。
層から、プラスチックフィルムが構成された場合には、
高い印字感度と隠蔽性を付与することができる。しか
し、銀塩写真の様な光沢性を得ることができない場合が
ある。また、隠蔽層中に存在する無機顔料に起因する表
面の凹凸や隠蔽層がない場合にはコア層による凹凸のた
めに、色抜けおよび濃度むらが生じる場合もある。そこ
で、このような不具合い点を解決し、高い光沢性を付与
するためには、上述の層の上に表面スキン層を設けたプ
ラスチックフィルムを使用することができる。スキン層
に用いる材料としては、加工性及び隠蔽層との接着性を
考慮して、ポリオレフィン樹脂、特にコア層や隠蔽層に
用いたポリプロピレンを用いることが好ましい。この表
面スキン層中には、ミクロボイドや無機顔料が実質的に
存在しない。表面スキン層の厚さは、1μm以上10μ
m以下が好ましい。1μm未満では光沢性が不十分であ
り、10μmを越える厚さは、隠蔽層の場合と同じよう
に印字感度に悪影響を及ぼす。
【0014】受像シートの基材を上述のようなプラスチ
ックフィルム単体で用いた場合には、印字時の熱カール
等のカール安定性に欠けたものになる。そこで各種の支
持体を積層して上述の問題を解決する。プラスチックフ
ィルムと積層する支持体としては、コート紙、アート
紙、グラシン紙、キャストコート紙、上質紙、クラフト
紙、樹脂含浸紙等のセルロース繊維を主体とする各種の
紙、およびポリエチレンテレフタレートと主体とするP
ETフィルムを用いることができる。特に、受像シート
の平滑性が求められる場合および湿度による寸法安定に
対しての要求性能が極めた高い場合には、PETフィル
ムを用いることが好ましい。また、このPETフィルム
として白色のものを使用すると、更に高い隠蔽性を得る
ことができる。プラスチックフィルムに支持体を積層す
る方法としては、ドライラミネーションおよびECラミ
ネーション等公知の方法を用いることができる。
ックフィルム単体で用いた場合には、印字時の熱カール
等のカール安定性に欠けたものになる。そこで各種の支
持体を積層して上述の問題を解決する。プラスチックフ
ィルムと積層する支持体としては、コート紙、アート
紙、グラシン紙、キャストコート紙、上質紙、クラフト
紙、樹脂含浸紙等のセルロース繊維を主体とする各種の
紙、およびポリエチレンテレフタレートと主体とするP
ETフィルムを用いることができる。特に、受像シート
の平滑性が求められる場合および湿度による寸法安定に
対しての要求性能が極めた高い場合には、PETフィル
ムを用いることが好ましい。また、このPETフィルム
として白色のものを使用すると、更に高い隠蔽性を得る
ことができる。プラスチックフィルムに支持体を積層す
る方法としては、ドライラミネーションおよびECラミ
ネーション等公知の方法を用いることができる。
【0015】しかし、上記の支持体を積層させただけで
は、印字時のカールおよび環境変化に起因するカールを
防ぐことはできない。そのようなカールを防止する為に
は、支持体のプラスチックフィルムを積層したのとは反
対側に、カール防止層を設けることが好ましい。カール
防止層としては、プラスチック樹脂層を設けることが好
ましい。好ましいプラスチック樹脂層としては、ポリオ
レフィン樹脂、さらに好ましくは、低密度ポリエチレン
と高密度ポリエチレンをブレンドしたポリエチレン樹脂
が好ましい。低密度ポリエチレン単独で用いた場合に
は、耐熱性に劣る。一方、加工性の問題から高密度ポリ
エチレンを単独で用いることは現実的でない。低密度ポ
リエチレンと高密度ポリエチレンの比率は30:1から
5:5程度の範囲が好ましい。
は、印字時のカールおよび環境変化に起因するカールを
防ぐことはできない。そのようなカールを防止する為に
は、支持体のプラスチックフィルムを積層したのとは反
対側に、カール防止層を設けることが好ましい。カール
防止層としては、プラスチック樹脂層を設けることが好
ましい。好ましいプラスチック樹脂層としては、ポリオ
レフィン樹脂、さらに好ましくは、低密度ポリエチレン
と高密度ポリエチレンをブレンドしたポリエチレン樹脂
が好ましい。低密度ポリエチレン単独で用いた場合に
は、耐熱性に劣る。一方、加工性の問題から高密度ポリ
エチレンを単独で用いることは現実的でない。低密度ポ
リエチレンと高密度ポリエチレンの比率は30:1から
5:5程度の範囲が好ましい。
【0016】このカール防止層は、上記の樹脂を押出し
コーティングにより形成するのが好ましい。また、層の
厚さは、上述のプラスチックフィルムの厚さに対して3
0%以上130%以下が好ましい。30%未満において
は十分なカール防止性能を得ることができない。また、
130%を越えた場合は、受像シートの厚みが増加する
だけであり、カール防止性能としては130%以下の場
合とほとんど同じまたは厚みが30%未満の場合と逆側
にカールが生じる。
コーティングにより形成するのが好ましい。また、層の
厚さは、上述のプラスチックフィルムの厚さに対して3
0%以上130%以下が好ましい。30%未満において
は十分なカール防止性能を得ることができない。また、
130%を越えた場合は、受像シートの厚みが増加する
だけであり、カール防止性能としては130%以下の場
合とほとんど同じまたは厚みが30%未満の場合と逆側
にカールが生じる。
【0017】また、カール防止層としては、色材受容層
を設ける為に形成した上述のプラスチックフィルムと同
じプラスチックフィルムを貼合してもよい。さらに、カ
ール防止層には、滑り性を与える滑性付与層を設けても
よい。滑性付与層としては、樹脂に各種のフィラーやシ
リコーン等をブレンドしたものが好ましい。これらプラ
スチックフィルムの厚みは35μm以上80μm以下が
好ましい。35μm未満は、実質的に空隙を有する発泡
層が薄くなる為、印字感度が低くなると共に、後述する
支持体の微小な凹凸の影響による濃度ムラが生じること
がある。一方80μmを越える場合には、支持体を含め
た受像シート全体の厚みが厚くなる為、プリンターの搬
送性等に悪影響を及ぼす。
を設ける為に形成した上述のプラスチックフィルムと同
じプラスチックフィルムを貼合してもよい。さらに、カ
ール防止層には、滑り性を与える滑性付与層を設けても
よい。滑性付与層としては、樹脂に各種のフィラーやシ
リコーン等をブレンドしたものが好ましい。これらプラ
スチックフィルムの厚みは35μm以上80μm以下が
好ましい。35μm未満は、実質的に空隙を有する発泡
層が薄くなる為、印字感度が低くなると共に、後述する
支持体の微小な凹凸の影響による濃度ムラが生じること
がある。一方80μmを越える場合には、支持体を含め
た受像シート全体の厚みが厚くなる為、プリンターの搬
送性等に悪影響を及ぼす。
【0018】中間層 中間層に用いる材料としては、フィラーとバインダーの
混合物が好ましい。フィラーは、公知の有機および無機
のフィラーを用いることができるが、受像シートに求め
られる白色性および隠蔽性能等を考慮すると白色無機フ
ィラーが好ましく、特に好ましいものは酸化チタンであ
る。また、各種の光学的特性を考慮すると、該フィラー
の一次粒径は、0.2〜0.3μm が好ましい。一次粒
径が0.2μm 以下の場合には、凝集等の加工上の困難
が生じる場合がある。凝集が生じた場合には、凝集体が
大きな凹凸となり、濃度むらや白抜けの原因になる場合
がある。
混合物が好ましい。フィラーは、公知の有機および無機
のフィラーを用いることができるが、受像シートに求め
られる白色性および隠蔽性能等を考慮すると白色無機フ
ィラーが好ましく、特に好ましいものは酸化チタンであ
る。また、各種の光学的特性を考慮すると、該フィラー
の一次粒径は、0.2〜0.3μm が好ましい。一次粒
径が0.2μm 以下の場合には、凝集等の加工上の困難
が生じる場合がある。凝集が生じた場合には、凝集体が
大きな凹凸となり、濃度むらや白抜けの原因になる場合
がある。
【0019】バインダーとしては、公知の熱可塑性樹脂
を用いることができる。例えば、ポリエステル、ポリウ
レタン、ポリカーボネート、ポリオレフィン、ポリ塩化
ビニル、ポリ酢酸ビニル等および各種の共重合体やブレ
ンドポリマーを用いることができる。上述のフィラーと
バインダーの混合物には、必要に応じて各種の硬化剤や
蛍光増白剤、可塑剤等の添加剤を加えることができる。
そして、これらの材料を用いた光沢制御層の厚みは、
1.0μm 以上10μm以下が好ましい。1.0μm 未
満の場合は、基材自体が高い光沢を有する場合には、そ
の影響により十分なマットの風合いを得ることができな
い。また、10μm を越える場合は、基材の有するクッ
ション性に悪影響を与え、印字感度が低下する場合があ
る。
を用いることができる。例えば、ポリエステル、ポリウ
レタン、ポリカーボネート、ポリオレフィン、ポリ塩化
ビニル、ポリ酢酸ビニル等および各種の共重合体やブレ
ンドポリマーを用いることができる。上述のフィラーと
バインダーの混合物には、必要に応じて各種の硬化剤や
蛍光増白剤、可塑剤等の添加剤を加えることができる。
そして、これらの材料を用いた光沢制御層の厚みは、
1.0μm 以上10μm以下が好ましい。1.0μm 未
満の場合は、基材自体が高い光沢を有する場合には、そ
の影響により十分なマットの風合いを得ることができな
い。また、10μm を越える場合は、基材の有するクッ
ション性に悪影響を与え、印字感度が低下する場合があ
る。
【0020】中間層の表面形状 本発明において特に重要なことは、中間層表面にセルが
形成されていることである。この中間層表面のセルは、
受像シートの光沢を制御するものである。上述したよう
に、従来の方法では、基材や受容層表面の凹凸を制御す
ることにより受像シートのマット化や光沢制御を図って
いたので、濃度むらや白抜けの原因となることがあっ
た。本発明の方法を用いた場合には、中間層の部分に光
を十分に散乱する程度の凹凸を設けるのであり、色材受
容層表面には、画質に悪影響を与えるような凹凸が生じ
ることはない。
形成されていることである。この中間層表面のセルは、
受像シートの光沢を制御するものである。上述したよう
に、従来の方法では、基材や受容層表面の凹凸を制御す
ることにより受像シートのマット化や光沢制御を図って
いたので、濃度むらや白抜けの原因となることがあっ
た。本発明の方法を用いた場合には、中間層の部分に光
を十分に散乱する程度の凹凸を設けるのであり、色材受
容層表面には、画質に悪影響を与えるような凹凸が生じ
ることはない。
【0021】種々の実験の結果、本発明における中間層
の形成は、塗工条件が極めて重要である。受像シートの
受容層側表面が、光沢度65%未満のいわゆるマット調
を有する為には、中間層インキの塗工量、インキのレオ
ロジー的性質、そして乾燥条件を調整する必要がある。
中間層インキの塗工量は、5g/m2 以上30g/m2
以下が適当である。また、インキ粘度は4cps以上1
00cps以下が適当であり、特に5cps以上40c
ps以下が好ましい範囲である。乾燥条件としては、乾
燥温度が40℃以上100℃以下が適当である。このよ
うな条件で中間層を塗工し、その乾燥の際に塗工インキ
層内で対流を生じさせることにより、中間層の表面粗さ
を増大させることができる。
の形成は、塗工条件が極めて重要である。受像シートの
受容層側表面が、光沢度65%未満のいわゆるマット調
を有する為には、中間層インキの塗工量、インキのレオ
ロジー的性質、そして乾燥条件を調整する必要がある。
中間層インキの塗工量は、5g/m2 以上30g/m2
以下が適当である。また、インキ粘度は4cps以上1
00cps以下が適当であり、特に5cps以上40c
ps以下が好ましい範囲である。乾燥条件としては、乾
燥温度が40℃以上100℃以下が適当である。このよ
うな条件で中間層を塗工し、その乾燥の際に塗工インキ
層内で対流を生じさせることにより、中間層の表面粗さ
を増大させることができる。
【0022】乾燥の際のインキの対流について、図1か
ら図4に模式的に示す。図1は、基材上に塗工した中間
層における、乾燥中のインキの対流の断面を模式的に表
した図面である。熱が上面または下面から加えられる
と、液層内の密度差または表面張力差が駆動力となっ
て、インキが対流している。図2は、乾燥が進んだ状態
の中間層の断面を模式的に表した図面である。乾燥が進
むにつれ、インキ中の溶剤が蒸発する。中間層のインキ
はバインダー樹脂やフィラーを溶剤に溶解・分散したも
のであるので、図2の様な状態となって固まっていくよ
うである。中間層における光の散乱は、中間層の表面凹
凸の高低差d、中間層の薄い部分の厚さDの関係に深く
係わっており、また、添加するフィラーの種類によって
も変化するものである。この際、塗工量の多少は、必ず
しも中間層自体の厚みの多少に対して相関しない。即
ち、インキの塗工量が多い場合でも、インキ自体に含ま
れる固形分の比率が少ない場合には、形成された中間層
の厚みは薄くなる。
ら図4に模式的に示す。図1は、基材上に塗工した中間
層における、乾燥中のインキの対流の断面を模式的に表
した図面である。熱が上面または下面から加えられる
と、液層内の密度差または表面張力差が駆動力となっ
て、インキが対流している。図2は、乾燥が進んだ状態
の中間層の断面を模式的に表した図面である。乾燥が進
むにつれ、インキ中の溶剤が蒸発する。中間層のインキ
はバインダー樹脂やフィラーを溶剤に溶解・分散したも
のであるので、図2の様な状態となって固まっていくよ
うである。中間層における光の散乱は、中間層の表面凹
凸の高低差d、中間層の薄い部分の厚さDの関係に深く
係わっており、また、添加するフィラーの種類によって
も変化するものである。この際、塗工量の多少は、必ず
しも中間層自体の厚みの多少に対して相関しない。即
ち、インキの塗工量が多い場合でも、インキ自体に含ま
れる固形分の比率が少ない場合には、形成された中間層
の厚みは薄くなる。
【0023】図3は、乾燥後の中間層の断面図を示す。
乾燥後は中間層表面が細かい凹凸を有している。この状
態を上からみた図面が図4である。このようにして形成
した中間層表面には、多角形状のセルが形成されてい
る。このセルで最も一般的な形状は6角形状である。こ
のセルが生じたことによって、中間層表面には可視光を
散乱するために十分な凹凸が生じる。故に見た目にはコ
ート紙の様な非光沢マット感のある受像シートが得られ
る。このセルは、全体を見ると、図4のように蜂の巣状
であり、一つ一つを見ると六角形または多角形状のもの
がほとんどである。この図4のA−Bの断面図が、図3
に相当している。この様に液体の対流によって生じたセ
ルはベナールセル等の名称で知られているものもある。
ベナールセルを有効に利用することにより、適度な表面
凹凸を得ることができる。
乾燥後は中間層表面が細かい凹凸を有している。この状
態を上からみた図面が図4である。このようにして形成
した中間層表面には、多角形状のセルが形成されてい
る。このセルで最も一般的な形状は6角形状である。こ
のセルが生じたことによって、中間層表面には可視光を
散乱するために十分な凹凸が生じる。故に見た目にはコ
ート紙の様な非光沢マット感のある受像シートが得られ
る。このセルは、全体を見ると、図4のように蜂の巣状
であり、一つ一つを見ると六角形または多角形状のもの
がほとんどである。この図4のA−Bの断面図が、図3
に相当している。この様に液体の対流によって生じたセ
ルはベナールセル等の名称で知られているものもある。
ベナールセルを有効に利用することにより、適度な表面
凹凸を得ることができる。
【0024】これらのセルの大きさの分布としては、セ
ル1つの径のうち、最大箇所の径が10μm 〜150μ
m 程度の場合が最も多い。中でも好ましいのは、50〜
100μm のもので、程よいマット感が得られる。以上
のようにして、中間層にセルを生じさせることにより、
濃度むらや白抜け等の画質の低下が生じない程度に中間
層の表面粗さを増加させ、受像シート表面の光沢を制御
することができる。中間層の好ましい表面粗さは、自乗
平均粗さの値において0.14μm 〜4.00μm であ
る。自乗平均粗さが0.14μm 未満の場合には十分な
マット調の風合いを得ることができない。また、自乗平
均粗さが4.00μm を越える場合には、その凹凸が受
容層表面に影響を及ぼし、画質に悪影響を与える。
ル1つの径のうち、最大箇所の径が10μm 〜150μ
m 程度の場合が最も多い。中でも好ましいのは、50〜
100μm のもので、程よいマット感が得られる。以上
のようにして、中間層にセルを生じさせることにより、
濃度むらや白抜け等の画質の低下が生じない程度に中間
層の表面粗さを増加させ、受像シート表面の光沢を制御
することができる。中間層の好ましい表面粗さは、自乗
平均粗さの値において0.14μm 〜4.00μm であ
る。自乗平均粗さが0.14μm 未満の場合には十分な
マット調の風合いを得ることができない。また、自乗平
均粗さが4.00μm を越える場合には、その凹凸が受
容層表面に影響を及ぼし、画質に悪影響を与える。
【0025】中間層を形成する為の加工方式としては、
公知の塗工方法を用いることができる。その中でも上述
の材料の場合には、グラビアコーティング及びグラビア
リバースコーティング法が好ましい。即ち、上述の材料
を、適当な溶媒に溶解及び/又は分散させてインキと
し、それを基材に塗工・乾燥させることにより中間層を
形成する。またこの中間層は、求める機能に応じて複数
の層であっても良い。例えば極めて高い隠蔽性を付与し
たい場合には、隠蔽性の高い層をもう一層中間層として
形成することができる。この際には、この隠蔽性を有す
る中間層と上述した様な光沢を制御する為の中間層をあ
わせて中間層という。
公知の塗工方法を用いることができる。その中でも上述
の材料の場合には、グラビアコーティング及びグラビア
リバースコーティング法が好ましい。即ち、上述の材料
を、適当な溶媒に溶解及び/又は分散させてインキと
し、それを基材に塗工・乾燥させることにより中間層を
形成する。またこの中間層は、求める機能に応じて複数
の層であっても良い。例えば極めて高い隠蔽性を付与し
たい場合には、隠蔽性の高い層をもう一層中間層として
形成することができる。この際には、この隠蔽性を有す
る中間層と上述した様な光沢を制御する為の中間層をあ
わせて中間層という。
【0026】色材受容層 色材受容層は、色材を染着し易い樹脂を主成分とするワ
ニスに、必要に応じて離型剤等の各種添加剤を加えて構
成する。染着し易い樹脂は、ポリプロピレン等のポリオ
レフィン樹脂、ポリ塩化ビニル、ポリ塩化ビニリデン等
のハロゲン化樹脂、ポリ酢酸ビニル、ポリアクリル酸エ
ステル等のビニル系樹脂、及びその共重合体、ポリエチ
レンテレフタレ−ト、ポリプチレンテレフタレ−ト等の
ポリエステル系樹脂、ポリスチレン系樹脂、ポリアミド
系樹脂、エチレンやプロピレン等のオレフィンと他のビ
ニル系モノマ−との共重合体、アイオノマ−、セルロ−
ス誘導体等の単体、又は混合物を用いることができ、こ
れらの中でもポリエステル系樹脂、及びビニル系樹脂が
好ましい。
ニスに、必要に応じて離型剤等の各種添加剤を加えて構
成する。染着し易い樹脂は、ポリプロピレン等のポリオ
レフィン樹脂、ポリ塩化ビニル、ポリ塩化ビニリデン等
のハロゲン化樹脂、ポリ酢酸ビニル、ポリアクリル酸エ
ステル等のビニル系樹脂、及びその共重合体、ポリエチ
レンテレフタレ−ト、ポリプチレンテレフタレ−ト等の
ポリエステル系樹脂、ポリスチレン系樹脂、ポリアミド
系樹脂、エチレンやプロピレン等のオレフィンと他のビ
ニル系モノマ−との共重合体、アイオノマ−、セルロ−
ス誘導体等の単体、又は混合物を用いることができ、こ
れらの中でもポリエステル系樹脂、及びビニル系樹脂が
好ましい。
【0027】色材受容層は、画像形成時に熱転写シ−ト
との熱融着を防ぐために、離型剤を配合することもでき
る。離型剤は、シリコ−ンオイル、リン酸エステル系可
塑剤フッ素系化合物を用いることができるが、この中で
もシリコ−ンオイルが好ましく用いられる。離型剤の添
加量は、受容層形成樹脂に対して0.2〜30重量部が
好ましい。色材受容層中には、必要に応じて蛍光増白剤
その他の添加剤を添加してもよい。色材受容層は、上述
した中間層上に、ロ−ルコ−ト、バ−コ−ト、グラビア
コ−ト、グラビアリバ−スコ−ト等の一般的な方法で塗
布される。そして、その塗布量は、0.5〜10g/m
2 (固形分換算、以下本発明の塗布量は特に断りのない
限り、固形分換算の数値である。)が好ましい。
との熱融着を防ぐために、離型剤を配合することもでき
る。離型剤は、シリコ−ンオイル、リン酸エステル系可
塑剤フッ素系化合物を用いることができるが、この中で
もシリコ−ンオイルが好ましく用いられる。離型剤の添
加量は、受容層形成樹脂に対して0.2〜30重量部が
好ましい。色材受容層中には、必要に応じて蛍光増白剤
その他の添加剤を添加してもよい。色材受容層は、上述
した中間層上に、ロ−ルコ−ト、バ−コ−ト、グラビア
コ−ト、グラビアリバ−スコ−ト等の一般的な方法で塗
布される。そして、その塗布量は、0.5〜10g/m
2 (固形分換算、以下本発明の塗布量は特に断りのない
限り、固形分換算の数値である。)が好ましい。
【0028】
【実施例】以下に、本発明の実施例及び比較例を詳細に
示す。尚、組成を示す単位は特に断りのない限り重量部
とする。 (実施例1) 「基材」内部にミクロボイドを有するプラスチックフィ
ルムとして、Mobil Plastics Euro
pe社製のMW247(35μm)を使用した。このフ
ィルムは図1に示す構成であり、表面に光沢を付与させ
るスキン層が形成されている。支持体としては、コート
紙(新王子製紙(株)製:ニュートップ 127.9g
/m2 )を用い、上記のプラスチックフィルムとドライ
ラミネートにて貼着した。また、支持体の側に、カール
防止層として、ポリエチレン樹脂(住友化学(株)製:
スミカセンL−5721)を30μmの厚さで押出しコ
ーティングにより形成した。このようにして得た、基材
自体の光沢度は、97.5%であった。
示す。尚、組成を示す単位は特に断りのない限り重量部
とする。 (実施例1) 「基材」内部にミクロボイドを有するプラスチックフィ
ルムとして、Mobil Plastics Euro
pe社製のMW247(35μm)を使用した。このフ
ィルムは図1に示す構成であり、表面に光沢を付与させ
るスキン層が形成されている。支持体としては、コート
紙(新王子製紙(株)製:ニュートップ 127.9g
/m2 )を用い、上記のプラスチックフィルムとドライ
ラミネートにて貼着した。また、支持体の側に、カール
防止層として、ポリエチレン樹脂(住友化学(株)製:
スミカセンL−5721)を30μmの厚さで押出しコ
ーティングにより形成した。このようにして得た、基材
自体の光沢度は、97.5%であった。
【0029】基材のプラスチック側の面に、以下の中間
層塗工液を乾燥重量にして1.3g/m2 塗工して中間
層を形成した。 「中間層塗布液」 ・ポリウレタンバインダー(N−5199、日本ポリウレタン工業(株)製) 6.7部 ・硬化剤(コロネート XA−14、日本ポリウレタン工業(株)製)0.2部 ・アナターゼ型酸化チタンフィラー(平均粒径0.25μm ) 13.3部 (TCA−888:トーケムプロダクツ(株)製) ・メチルエチルケトン 45.0部 ・トルエン 45.0部 ・イソプロピルアルコール 10.0部
層塗工液を乾燥重量にして1.3g/m2 塗工して中間
層を形成した。 「中間層塗布液」 ・ポリウレタンバインダー(N−5199、日本ポリウレタン工業(株)製) 6.7部 ・硬化剤(コロネート XA−14、日本ポリウレタン工業(株)製)0.2部 ・アナターゼ型酸化チタンフィラー(平均粒径0.25μm ) 13.3部 (TCA−888:トーケムプロダクツ(株)製) ・メチルエチルケトン 45.0部 ・トルエン 45.0部 ・イソプロピルアルコール 10.0部
【0030】形成された中間層の表面には、平均直径5
6μmのセルが生じていた。その形状は、図4のようで
あった。全体的にみると蜂の巣状であり、個々のセルは
多角形状であった。また、中間層表面の自乗平均粗さは
0.24μmであった。尚、中間層表面の自乗平均粗さ
は、触針式の表面粗さ計を用いた。測定範囲は25mm
2 であった。色材受容層として、中間層の上に、以下の
受容層塗工液をグラビアリバースコーティングで乾燥重
量にして4.0g/m2 塗布して、受像シートとした。 「受容層塗布液」 ・エチレン−酢酸ビニル共重合体(#1000A、電気化学工業(株)7.2部 ・スチレン−アクリル共重合体 (#400A、同上) 1.6部 ・ポリエステル (バイロン600、東洋紡積(株)製)11.2部 ・ビニル変性シリコ ン (X−62−1212、信越化学工業 ) 2部 ・メチルエチルケトン 40.0部 ・トルエン 40.0部
6μmのセルが生じていた。その形状は、図4のようで
あった。全体的にみると蜂の巣状であり、個々のセルは
多角形状であった。また、中間層表面の自乗平均粗さは
0.24μmであった。尚、中間層表面の自乗平均粗さ
は、触針式の表面粗さ計を用いた。測定範囲は25mm
2 であった。色材受容層として、中間層の上に、以下の
受容層塗工液をグラビアリバースコーティングで乾燥重
量にして4.0g/m2 塗布して、受像シートとした。 「受容層塗布液」 ・エチレン−酢酸ビニル共重合体(#1000A、電気化学工業(株)7.2部 ・スチレン−アクリル共重合体 (#400A、同上) 1.6部 ・ポリエステル (バイロン600、東洋紡積(株)製)11.2部 ・ビニル変性シリコ ン (X−62−1212、信越化学工業 ) 2部 ・メチルエチルケトン 40.0部 ・トルエン 40.0部
【0031】(実施例2)中間層表面のセルの平均直径
が70μm、自乗平均粗さが0.16μmとなるよう
に、中間層インキの有機溶剤の比率を調節して形成し
た。他は、実施例1と同様である。 (実施例3)実施例2と同様の手法により、中間層表面
のセルの平均直径が47μm、自乗平均粗さが0.30
μmとなるように形成した。中間層の塗工量は、1.9
g/m2 である。他は、実施例1と同様である。
が70μm、自乗平均粗さが0.16μmとなるよう
に、中間層インキの有機溶剤の比率を調節して形成し
た。他は、実施例1と同様である。 (実施例3)実施例2と同様の手法により、中間層表面
のセルの平均直径が47μm、自乗平均粗さが0.30
μmとなるように形成した。中間層の塗工量は、1.9
g/m2 である。他は、実施例1と同様である。
【0032】(実施例4)実施例3において、中間層に
含有する酸化チタンを、炭酸カルシウム(丸尾カルシウ
ム(株)製:MC−T 平均粒径 0.25μm )に変
更した他は、実施例3と同様にして受像シートを作成し
た。中間層表面のセルの平均直径は64μm、自乗平均
粗さは0.25μmであった。 (実施例5)実施例1において、基材として内部にミク
ロボイドを有するPETフィルム(東レ(株)製:E−
60 75μm)をそのまま用いた。基材の受容層形成
側表面の光沢度は、91.5%であった。他は、実施例
1と同様にした。
含有する酸化チタンを、炭酸カルシウム(丸尾カルシウ
ム(株)製:MC−T 平均粒径 0.25μm )に変
更した他は、実施例3と同様にして受像シートを作成し
た。中間層表面のセルの平均直径は64μm、自乗平均
粗さは0.25μmであった。 (実施例5)実施例1において、基材として内部にミク
ロボイドを有するPETフィルム(東レ(株)製:E−
60 75μm)をそのまま用いた。基材の受容層形成
側表面の光沢度は、91.5%であった。他は、実施例
1と同様にした。
【0033】(実施例6)実施例3において、基材に用
いるプラスチックフィルムとして、内部にミクロボイド
を有する発泡層単層からなるポリプロピレンフィルム
(東洋紡績(株)製:P4255 35μm)を用い
た。基材の受容層形成側表面の光沢度は、31.5%で
あった。他は、実施例3と同様にした。
いるプラスチックフィルムとして、内部にミクロボイド
を有する発泡層単層からなるポリプロピレンフィルム
(東洋紡績(株)製:P4255 35μm)を用い
た。基材の受容層形成側表面の光沢度は、31.5%で
あった。他は、実施例3と同様にした。
【0034】(比較例1)実施例1において、インキ溶
剤比率、塗工インキ量、および乾燥条件を調整して、中
間層の表面にセルが生じないようにした。この際の自乗
平均粗さは、0.10μmであった。他は実施例1と同
様にした。 (比較例2)比較例1において、色材受容層表面にエン
ボス処理を施し、マット調の熱転写受像シートを得た。
剤比率、塗工インキ量、および乾燥条件を調整して、中
間層の表面にセルが生じないようにした。この際の自乗
平均粗さは、0.10μmであった。他は実施例1と同
様にした。 (比較例2)比較例1において、色材受容層表面にエン
ボス処理を施し、マット調の熱転写受像シートを得た。
【0035】上述の実施例および比較例の各性能を、以
下のような方法で評価した。評価結果を以下の表1に示
す。 1)光沢度(%) 光沢度は、JIS Z8741の方法4により測定し
た。 2)印字感度 印字感度は、印加電圧15.7V、5.5msec/ l
ineの印字速度で階調テストパタ−ンを印字して、1
4階調中9階調目の印字濃度をマクベス濃度計で測定す
ることにより評価した。 光学濃度1.00を基準とし
て、 1.10以上 :○ 0.95〜1.09:△ 0.94以下 :× とする。 3)画質 画質は、上記の印字の際に、 濃度むらや白抜けが存在する :○ 濃度むらや白抜けが存在しない:× 4)中間層の自乗平均粗さ(μm) 中間層の中心線自乗平均粗さを測定した。
下のような方法で評価した。評価結果を以下の表1に示
す。 1)光沢度(%) 光沢度は、JIS Z8741の方法4により測定し
た。 2)印字感度 印字感度は、印加電圧15.7V、5.5msec/ l
ineの印字速度で階調テストパタ−ンを印字して、1
4階調中9階調目の印字濃度をマクベス濃度計で測定す
ることにより評価した。 光学濃度1.00を基準とし
て、 1.10以上 :○ 0.95〜1.09:△ 0.94以下 :× とする。 3)画質 画質は、上記の印字の際に、 濃度むらや白抜けが存在する :○ 濃度むらや白抜けが存在しない:× 4)中間層の自乗平均粗さ(μm) 中間層の中心線自乗平均粗さを測定した。
【0036】
【表1】
【0037】
【発明の効果】上述のように、光沢制御層にセルのパタ
ーンを形成し、自乗平均粗さを調整することにより高い
画質と安定した性能を保持したまま、マット調の風合い
の熱転写受像シートを得ることができる。
ーンを形成し、自乗平均粗さを調整することにより高い
画質と安定した性能を保持したまま、マット調の風合い
の熱転写受像シートを得ることができる。
【0038】
【図1】基材上に塗工した中間層における、乾燥中のイ
ンキの対流の断面を模式的に表した図面である。
ンキの対流の断面を模式的に表した図面である。
【図2】乾燥が進んだ状態の中間層の断面を模式的に表
した図面である。
した図面である。
【図3】乾燥後の中間層の断面図を模式的に表した図面
である。
である。
【図4】乾燥後の中間層を上からみた図面である。
1・・・基材 2・・・中間層 d・・・中間層表面の高低差 D・・・中間層の薄い部分の厚さ
Claims (9)
- 【請求項1】 少なくとも基材の一方の面に、中間層と
色材受容層が基材側からこの順番で形成されている熱転
写受像シートにおいて、該中間層表面にセルが形成され
ていることを特徴とする熱転写受像シート。 - 【請求項2】 該中間層が単層又は複数層であることを
特徴とする請求項1に記載の熱転写受像シート。 - 【請求項3】 該セルの直径は、10μm以上150μ
m以下であることを特徴とする請求項1に記載の熱転写
受像シート。 - 【請求項4】 該セルがベナールセルであることを特徴
とする請求項1に記載の熱転写受像シート。 - 【請求項5】 該中間層が少なくともフィラーとバイン
ダーの混合物であることを特徴とする請求項1に記載の
熱転写受像シート。 - 【請求項6】 該フィラーが白色無機顔料であることを
特徴とする請求項4に記載の熱転写受像シート。 - 【請求項7】 該中間層の厚みが1.0μm以上10μ
m以下であることを特徴とする請求項1〜4いずれかに
記載の熱転写受像シート。 - 【請求項8】 該中間層の中心線自乗平均荒さが、0.
14μm以上4.00μm以下であることを特徴とする
請求項1に記載の熱転写受像シート。 - 【請求項9】 JIS Zー8741の方法4の測定に
よる光沢度が65%未満であることを特徴とする請求項
1〜6いずれかに記載の熱転写受像シート。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP6281283A JPH08118821A (ja) | 1994-10-20 | 1994-10-20 | 熱転写受像シート |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP6281283A JPH08118821A (ja) | 1994-10-20 | 1994-10-20 | 熱転写受像シート |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH08118821A true JPH08118821A (ja) | 1996-05-14 |
Family
ID=17636921
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP6281283A Pending JPH08118821A (ja) | 1994-10-20 | 1994-10-20 | 熱転写受像シート |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH08118821A (ja) |
-
1994
- 1994-10-20 JP JP6281283A patent/JPH08118821A/ja active Pending
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Date | Code | Title | Description |
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A02 | Decision of refusal |
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