JPH0820170A - ロール状熱転写受像シート - Google Patents

ロール状熱転写受像シート

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JPH0820170A
JPH0820170A JP6177446A JP17744694A JPH0820170A JP H0820170 A JPH0820170 A JP H0820170A JP 6177446 A JP6177446 A JP 6177446A JP 17744694 A JP17744694 A JP 17744694A JP H0820170 A JPH0820170 A JP H0820170A
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JP
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layer
receiving sheet
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receiving layer
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JP6177446A
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Inventor
Koichi Shirai
孝一 白井
Kazunobu Imoto
和信 井本
Satoshi Narita
聡 成田
Yoshinori Kamikubo
義徳 上窪
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Dai Nippon Printing Co Ltd
Original Assignee
Dai Nippon Printing Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 印字感度が高く、かつ濃度むらのない熱転写
受像シートであって、巻ぐせや印字後カールの発生を抑
えることのできる熱転写受像シートを提供すること。 【構成】 一端が巻取りシリンダーに固定されて巻き上
げられ、少なくとも色材受容層と基材からなるロール状
熱転写受像シートにおいて、基材が色材受容層側から順
番にミクロボイドを有する層と支持体が積層された構成
であり、かつ色材受容層面がロールの外側となるように
巻かれていることを特徴とする。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】 本発明は、熱転写シートと重ね
合せ、サーマルヘッドをデバイスとして色材を熱転写す
ることにより画像を得る熱転写受像シートに関し、更に
詳しくは、昇華性染料を色材とした熱転写方式に使用さ
れ、フルカラーで高濃度の記録画像を形成する熱転写受
像シートに関する。
【0002】
【従来の技術】種々の熱転写記録方式の中で、昇華性染
料を色材とし、それを記録信号に応じて発熱するサ−マ
ルヘッドを用いて受像シ−トに転写することにより画像
を得る昇華転写記録方式が知られている。この記録方式
は、染料を色材とし、濃度階調が可能であることから、
画像が極めて鮮明であり、かつ、中間調の色再現性、階
調再現性に優れることから、銀塩写真に匹敵する画質の
画像を形成することが可能である。上述の優れた性能と
ともに、マルチメディアに関連したさまざまなハ−ドお
よびソフトの発達により、昇華転写記録方式は、コンピ
ュ−タグラフィックス、衛生通信による静止画像そして
CDROMその他に代表されるデジタル画像およびビデ
オ等のアナログ画像のフルカラ−ハ−ドコピ−システム
として、急速にその市場を拡大している。
【0003】この昇華転写記録方式の受像紙の具体的な
用途は、多岐にわたつている。代表的なものとしては印
刷の校正刷り、画像の出力、CAD/CAMなどの設計
およびデザイン等の出力、CTスキャン等の各種医療用
分析機器、測定機器の出力用途そしてインスタント写真
の代替として、また身分証明書やIDカ−ド、クレジッ
トカ−ド、その他カ−ド類への顔写真の出力、さらに遊
園地、博物館、水族館等のアミュ−ズメント施設におけ
る合成写真、記念写真としての用途等を挙げることがで
きる。
【0004】上述の様な多岐にわたる用途に用いられる
昇華転写用熱転写受像シ−ト(以下受像シ−トと言う)
としては、一般的に基材上に色材受容層を形成したもの
が用いられている。そして、高い印字感度を得る為に、
基材は、内部にミクロボイドを有する層と支持体を積層
させたものが一般的に用いられている。ミクロボイドを
有する層を設けない場合には、印字感度に劣り、かつ濃
度むら等も発生する。
【0005】また、従来の受像紙においては,その形態
のほとんどが枚葉のシートタイプであったために、印字
面積の選択がシートの大きさで制限を受けていた。しか
しながら,上述のような用途の多様化による市場の拡大
に伴い,印字面積の自由度の拡大に対する要望が大きく
成ってきている。また,受像紙の低価格化に対する要望
も大きい。そこで,受像シートの形態をロールタイプに
することにより,ロールの流れ方向に対する印字面積の
自由度を増大させることができた。
【0006】また,枚葉シートタイプの場合は,その製
造工程において,特定のシートに裁断しなければならな
い。したがって,そのための設備を設ける必要があるの
で,設備稼働のためにエネルギー等が製造コストを上昇
させていた。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】しかし、一般的に、内
部にミクロボイドを有する層と支持体を積層させた基材
等の平板状の材料をロ−ル形態にして、長時間放置した
後に、それを解いた場合には、構成する材料の粘弾性的
性質と、ロ−ル形態時の曲率により「巻きぐせ」が生じ
てしまうという問題があった。受像シートの場合には、
その印字の際に、サーマルヘッドによって色材受容層面
が加熱される為に、その印字後には、色材受容層側が凹
になるカールが生じる方向の内部応力が受像シート内部
に蓄積される。したがって、巻きぐせ等によって、印字
前の受像シートに色材受容層側が凹となるカールが存在
した場合には、印字後カールの状態が悪化する。故に、
このことは受像シートのプリンター内における搬送性お
よび印字後のハンドリングに悪影響を及ぼす。即ち、本
発明においては、印字感度が高く、濃度むらのない熱転
写受像シートであって、印字面積を任意に選択でき、か
つ巻ぐせや印字後カールの発生を抑えることのできる熱
転写受像シートを提供することを目的とする。
【0008】
【課題を解決するための手段】上述の課題を解決するた
めに、本願発明は、一端が巻取りシリンダーに固定され
て巻き上げられ、少なくとも色材受容層と基材からなる
ロール状熱転写受像シートにおいて、基材が色材受容層
側から順番にミクロボイドを有する層と支持体が積層さ
れた構成であり、かつ色材受容層面がロールの外側とな
るように巻かれていることを特徴とするものである。
【0009】
【作用】本発明では、受像シ−トの形態が、ロ−ル形態
である。ロ−ル形態にすることにより、受像シ−トに印
字する際の印字面積において、その長手方向の長さの制
限が実際上無くなる。故に、印字面積の自由度が増加す
る。また、受像シ−トが、枚葉シ−トの形態の際には、
これを製造する際に、必要な裁断設備を必要としない。
さらに、色材受容層を有する面をロ−ルの外面にして巻
くことにより、受像シ−トを構成する材料の中で、弾性
率が低く、かつ熱収縮性が高い材料が外側になるの
で、”巻きぐせ”が生じにくくなる。また、印字カ−ル
性能も良好となる。
【0010】以下に、本発明の熱転写受像シ−トについ
て好ましい実施態様を挙げ、説明を行う。本発明の熱転
写受像シ−トは、昇華転写方式や、熱溶融転写方式にお
いて使用しうるものである。本発明の受像シ−トは、少
なくとも色材受容層と基材とから構成され、その基材は
少なくとも、ミクロボイドを有するプラスチック層と支
持体から構成され、かつその形態がロ−ル形態であり、
かつ色材受容層が外側に巻いてあるものである。色材受容層 色材受容層は、色材を染着し易い樹脂を主成分とするワ
ニスに、必要に応じて離型剤等の各種添加剤を加えて構
成する。染着し易い樹脂は、ポリプロピレン等のポリオ
レフィン樹脂、ポリ塩化ビニル、ポリ塩化ビニリデン等
のハロゲン化樹脂、ポリ酢酸ビニル、ポリアクリル酸エ
ステル等のビニル系樹脂、及びその共重合体、ポリエチ
レンテレフタレ−ト、ポリプチレンテレフタレ−ト等の
ポリエステル系樹脂、ポリスチレン系樹脂、ポリアミド
系樹脂、エチレンやプロピレン等のオレフィンと他のビ
ニル系モノマ−との共重合体、アイオノマ−、セルロ−
ス誘導体等の単体、又は混合物を用いることができ、こ
れらの中でもポリエステル系樹脂、及びビニル系樹脂が
好ましい。
【0011】色材受容層は、画像形成時に熱転写シ−ト
との熱融着を防ぐために、離型剤を配合することもでき
る。離型剤は、シリコ−ンオイル、リン酸エステル系可
塑剤フッ素系化合物を用いることができるが、この中で
もシリコ−ンオイルが好ましく用いられる。離型剤の添
加量は、受容層形成樹脂に対して0.2〜30重量部が
好ましい。色材受容層中には、必要に応じて蛍光増白剤
その他の添加剤を添加してもよい。色材受容層の塗布
は、ロ−ルコ−ト、バ−コ−ト、グラビアコ−ト、グラ
ビアリバ−スコ−ト等の一般的な方法で行なわれる。そ
して、その塗布量は、0.5〜10g/m2 (固形分換
算、以下本発明の塗布量は特に断りのない限り、固形分
換算の数値である。)が好ましい。また、色材受容層と
基材の間に、必要に応じた機能を有する中間層を設けて
もよい。なお、色材受容層の弾性率(色材受容層を構成
する材料の混合物の弾性率)は、通常20℃で1×10
7 Pa〜5×105 Pa程度のものがよい。しかしなが
ら、色材受容層の厚みは、受像シート全体の厚みに比較
すると相当小さい。故に、色材受容層の粘弾性的性質が
受像シート全体の巻ぐせやカールに及ぼす影響は、後述
する基材の各層に比べて小さいと思われる。
【0012】プライマー層 尚、後述する基材と上述の色材受容層との接着性を向上
させる為に、基材の色材受容層と接する面に、あらかじ
めコロナ処理、オゾン処理およびプライマー層を設ける
アンカーコート処理を施しても良い。プライマー層とし
ては、熱可塑性樹脂、熱硬化性樹脂、或いは官能基を有
する熱可塑性樹脂を各種の硬化剤その他の手法を用いて
硬化させた層を用いることができる。具体的には、ポリ
エステル樹脂、塩素化ポリプロピレン樹脂、変性ポリオ
レフィン樹脂、ウレタン樹脂、アクリル樹脂、ポリカー
ボネート樹脂、アイオノマー樹脂、単官能および/又は
多官能水酸基含有のプレポリマーをイソシアネートで硬
化させた樹脂等を使用することができる。これらの樹脂
には、必要に応じて白色性や隠蔽性等の機能を付与する
為に酸化チタン、炭酸カルシウム、硫酸バリウムその他
公知の無機顔料や有機フィラー、蛍光増白剤等の添加剤
を加えることができる。その厚みは、0.5〜10μm
程度である。
【0013】ミクロボイドを有する層 ミクロボイドを有する層としては、内部にミクロボイド
を有するプラスチックフィルムや合成紙を用いても良い
し、後述する各種の支持体の上に、各種の塗工方式でミ
クロボイドを有する層を形成しても良い。ミクロボイド
を有するプラスチックフィルム又は合成紙としては、ポ
リオレフィン、特にポリプロピレンを主体として、それ
に無機顔料及び/又はポリプロピレンと非相溶なポリマ
−をブレンドし、これらを発泡開始剤として用い、この
コンパウンドを延伸、成膜したプラスチックフィルム又
は合成紙が好ましい。これらが、ポリエステル等を主体
としたものの場合には、その粘弾性的或いは熱的性質か
ら、クッション性および断熱性がポリプロピレンを主体
としたものに比較して劣るため、印字感度に劣り、かつ
濃度むら等も生じやすい。これらの点を考慮すると、プ
ラスチックフィルムおよび合成紙の20℃のおける弾性
率は、セイコー電子工業(株)製の粘弾性スペクトロメ
ーターDMS210を用いて、1Hzの測定周波数にお
ける引っ張り弾性率により測定でき、5×108 Pa〜
1×1010Paが好ましい。また、これらのプラスチッ
クフィルムや合成紙は、通常、二軸延伸により成膜され
たものである。故に、これらは加熱により収縮する。こ
れらを110℃下で60秒放置した場合の収縮率は、
0.5%〜2.5%である。上述のプラスチックフィル
ムや合成紙は、それ自体が、ミクロボイドを含む層の単
層であっても良いし、複数の層構成であつても良い。複
数の層構成の場合には、その構成する全ての層にミクロ
ボイドを含有しても良いし、ミクロボイドが存在しない
層が存在しても良い。そして、このプラスチックフィル
ムや合成紙には、必要に応じて、隠ぺい剤として、白色
顔料を混入させても良い。また、白色性を増すために、
蛍光増白剤等の添加剤を加えることができる。さらに、
光沢性・平滑性を与えるために、表面にスキン層を設け
ても良い。プラスチックフィルムや合成紙は、30〜8
0μm の厚さが好ましい。
【0014】ミクロボイドを含有する層としては支持体
の上に、コ−ティング法によって、ミクロボイドを含有
する層を形成することも可能である。例えば、プラスチ
ック樹脂にマイクロスフェアー等の発泡剤をブレンド
し、それを塗工、加熱して、ミクロボイドを形成するこ
とが可能である。使用するプラスチック樹脂としては、
ポリエステル樹脂、ウレタン樹脂、ポリカ−ボネ−ト樹
脂、アクリル樹脂、ポリ塩化ビニル、ポリ酢酸ビニル等
の公知の樹脂を単独或いは、複数をブレンドして使用す
ることができる。
【0015】支持体 上述したミクロボイドを有するプラスチックフィルム又
は合成紙に、色材受容層を形成したものを、そのまま受
像シ−トとして使用することも可能である。しかし、こ
の場合には、印字の際のサ−マルヘッドの熱により、印
字カ−ルが生じる。そこで、支持体と上述のミクロボイ
ドを有する層とを積層することにより、印字カ−ルを防
止する。また、ミクロボイドを有する層が上述したマイ
クロスフェアー等により形成させた場合には、支持体が
必要であることは自明である。支持体は、ミクロボイド
を有する層に比較して、通常の室内環境における弾性率
が高く、かつ熱収縮率等の熱的安定性に優れるものが好
ましい。具体的には、コ−ト紙、ア−ト紙、グラシン紙
上質紙、キャストコ−ト紙その他のセルロ−ス繊維を主
体とした紙を用いることが好ましい。これらの紙の20
℃、湿度50%における弾性率は、1×1010Pa以上
である。そして、これらの紙の110℃下で60秒放置
した場合の収縮率は、0〜0.5%である。また、PE
Tフィルム、発泡PETフィルム、白色PETフィル
ム、アクリルフィルム等を用いることもできる。これら
の20℃における弾性率は、5×109 Pa〜2×10
10Paの場合がほとんどである。そして,110℃下で
60秒放置した場合の収縮率は、0〜1.0%である。
支持体は、上述したミクロボイドを含有するプラスチッ
ク層の色材受容層が形成される側の反対面に積層する。
積層する方法としては、ドライラミネ−ション、ウエッ
トラミネ−ション、ECラミネ−ション、ヒ−トシ−ル
等公知の方法を使用することができる。
【0016】支持体は、上述した紙やPETフィルムの
みであってもよいが、印字カ−ル性能をさらに向上させ
るために、支持体において、色材受容層を形成する側と
反対側にカ−ル防止層を設けた2層構造とすることがで
きる。この支持体中のカ−ル防止層としては、ポリオレ
フィンの樹脂層が好ましい。また、色材受容層側に積層
したものと同じプラスチックフィルムや合成紙を、支持
体中のカール防止層として積層しても良い。支持体の厚
さとしては、受像シ−トの剛性や、プリンタ−の搬送適
性を考慮して、50〜120μm 程度が最も好ましい。
さらに、カ−ル防止層としては、25〜60μm 程度が
好ましい。受像シ−ト全体の厚みとしては、100〜2
50μm 程度が好ましい。また、気温20℃、湿度50
%の環境における、該基材のミクロボイドを有する層の
弾性率Eb と支持体の弾性率Es がEb <Es であるこ
とが好ましい。さらに、110℃における、ミクロボイ
ドを有する層の熱収縮率Sb と支持体の加熱収縮率Ss
は、Sb >Ss であることが好ましい。
【0017】形態 上述した基本構成を有する受像シ−トの形態としては、
ロ−ルの形態が好ましい。従来の様に枚葉タイプの受像
シ−トの場合は、印字面積がその長手方向の長さに制限
される。一方、ロ−ルタイプにすることにより、長手方
向の長さ制限が実際上無くなるすなわち、パノラマタイ
プの画像の印字が可能となる。ロ−ルタイプの受像シ−
トは、プリンタ−に合わせた巻き取りシリンダーに巻く
必要がある。この際、巻き方向が極めて重要である。一
般的に、フィルム、シ−ト、紙およびそれらの積層体を
ロ−ル形態に巻き、それを長時間放置した後、解くと構
成する。材料の粘弾性的な性質とロ−ルの曲率により、
ロ−ルを巻いていた時のカ−ルした形状が残っている巻
きぐせが生じてしまう。 本発明においては、受像シー
トの色材受容層をロールの外側になるように巻くことに
よって上記の問題を解決した。
【0018】巻取りシリンダー 巻取りシリンダーの材質としては、紙、プラスチック、
金属、木製およびそれらの複合体等、特にその制限を設
けない。巻取りシリンダーの径としては、上述の効果が
顕著になるのは、その外径が100mm以下の場合であ
る。巻き取りシリンダーの外形の下限に特に制限は設け
ないが、製造時の巻き取り加工性や常識的なプリンター
の大きさ等を考慮した場合、実際上その外形は10mm
以上である。
【0019】受像シートを構成する材料は、上述のよう
に、色材受容層又は基材のミクロボイド層を有する層の
方が、支持体よりも、その弾性率が小さい。また、受容
層は一般的に弾性率の温度依存性が大きい材料である。
故に、色材受容層がロールの内面となる形態になると、
巻きぐせの大きさがより大きくなると共に、印字の際の
加熱による収縮力は、色材受容層側にはたらくので、印
字カールの状態も悪化する。色材受容層を外面になるよ
うなロール形態にすると、上記の全く逆の効果が現れる
ので、巻きぐせ、印字カールともに良好となる。
【0020】
【実施例】
(実施例1) 「基材」内部にミクロボイドを有するプラスチックフィ
ルムとして、2軸延伸ポリプロピレンフィルム(東洋紡
積(株)製 トヨパールSS P4255 35μm、
20℃における弾性率:5.1×109 Pa、110℃
下60秒の熱収縮率:0.8%)を用いた。支持体とし
て、コート紙(新王子製紙(株)製:ニュートップ 1
27.9g/m2 、20℃湿度50%における弾性率:
2.2×1010Pa:110℃下60秒の収縮率:0.
1%未満)を用いた。支持体を中心材として、その両側
に上記の2軸延伸ポリプロピレンフィルムをドライラミ
ネーション法により積層した。色材受容層として、上述
の基材の片方の面に以下の受容層塗工液をグラビアリバ
ースコーティングで乾燥重量にして4.0g/m2 塗布
して、受像シートとした。尚、組成を示す単位は特に断
りのない限り重量部とする。 「受容層塗布液」 ・エチレン・酢酸ビニル共重合体(#1000A、電気化学工業(株)) 7.2部 ・スチレン・アクリル共重合体(#400、同上) 1.6部 ・ポリエステル(バイロン600、東洋紡積(株)) 11.2部 ・ビニル変性シリコン(X−62−1212、信越化学工業(株)) 2部 ・メチルエチルケトン 39部 ・トルエン 39部 このようにして作成した受像シートを、110mm幅に
スリットし、内径1インチ、厚み3mmの中空なパイプ
に色材受容層を外側にして15mの長さを巻きつけて、
受像シートロールとした。
【0021】(実施例2)基材の内部にミクロボイドを
有するプラスチックフィルムとして、2軸延伸プラスチ
ックフィルム(二村三昌(株)製 PL−BT 35μ
m、20℃における弾性率:6.2×109 Pa、11
0℃下60秒の熱収縮率:1.0%)を用い、支持体と
してコート紙(新王子製紙(株)製、ニュートップ 1
57g/m2 )を用いた。両者を貼り合わせて基材とし
た。 他は、実施例1と同様にした。
【0022】(実施例3)実施例1において、支持体の
色材受容層が形成されている面の反対面に、2軸延伸ポ
リプロピレンフィルムに替えて、ポリエチレン樹脂(住
友化学(株)製スミカセンL−5721)を30μmの
厚さで形成した。他は、実施例1と同様にした。
【0023】(比較例1)実施例1において、巻き方向
を色材受容層面を内側にして巻いた。他は実施例1と同
じである。
【0024】(比較例2)実施例2において、巻き方向
を色材受容層面を内側にして巻いた。他は実施例1と同
じである。
【0025】(比較例3)実施例3において、巻き方向
を色材受容層面を内側にして巻いた。他は実施例1と同
じである。
【0026】(比較例4)実施例3において、基材は新
王子製紙(株)製ニュートップ:157g/m2のみと
し、内部にミクロボイドを有するポリプロピレンフィル
ムを積層しなかった。他は、実施例1と同様にした。巻
方向は色材受容層面を外巻にした。
【0027】(比較例5)基材として色材受容層側から
順番に、内部にミクロボイドを有するプラスチックフィ
ルムとして白色PET(ダイヤホイル(株)製 W−1
00 75μm、20℃における弾性率:2.1×10
9 Pa、110℃下60秒の熱収縮率:0.7%)と支
持体として、プラスチックフィルム(モービルプラスチ
ックヨーロッパ社製 MW247 47μm、20℃の
弾性率:1.3×109 Pa、110℃下60秒の熱収
縮率:1.2%)を積層して基材とした。他は実施例1
と同様にした。色材受容層面は外巻でる。
【0028】上述の実施例および比較例にて得られた熱
転写受像シートについて、以下のような性能評価を行な
った。 (1)巻きぐせ ロールを150mmにカットして、水平盤の上において
4角の高さの最大値を巻ぐせ量とした。 既述したよう
に、受像シートは色材受容層側が凹カールになりやすい
傾向にあり、また印字前から受像シートが凹カールであ
る場合は、印字後のカールもより凹カールになる傾向に
ある。故に、以下のような評価基準を用いて巻ぐせの評
価を行った。 ○:色材受容層側に凸カール △:色材受容層側に凹カール(10mm未満) ×:色材受容層側に凹カール(10mm以上) (2)印字カール 95×135mmの印字領域にY、M、Cの3色べた印
字した時のカールの状態を調べた。測定方法は、巻ぐせ
評価の時と同じである。 ○:カール量が凹凸問わず10mm以内 △:カール量が凹凸問わず20mm以内 ×:カール量が凹凸問わず20mmを越える 上記の評価において、×の場合は、受像シートがプリン
ター内を搬送するときにジャミングが生じることがあ
る。△の場合は、プリンター搬送時のトラブルは無い
が、印字後にロールから印字部分を切り取るときに困難
が生じる。 (3)画質 ソニー(株)製UP−5100プリンターで階調印字を
行った際の、濃度むらを評価した。 ○:濃度むら無し ×:濃度むらあり (4)弾性率 セイコー電子工業(株)製の粘弾性スペクトロメーター
DMS210を用いて、1Hzの測定周波数における引
っ張り弾性率を測定した。ミクロボイドを有する層の弾
性率をEb、支持体の弾性率をEsとし、その大小を比
較した。 (5)収縮率 110℃下で60秒放置した場合の収縮率を測定した。
ミクロボイドを有する層の弾性率をSb、支持体の弾性
率をSsとし、その大小を比較した。上記の(1)〜
(5)の結果をを表1に示す。
【0029】
【表1】
【0030】
【発明の効果】上述のように、印字感度が高く、濃度む
らの発生しない受像シートを、ロール形状にすることに
より、長手方向の印字面積の制限が無くなり、またロー
ルを色材受容層側を外面に巻くことにより巻ぐせの発生
や印字後カールを抑えることができた。巻ぐせや印字後
カールがないため、プリンター内での搬送トラブルを抑
えることができた。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 上窪 義徳 東京都新宿区市谷加賀町一丁目1番1号 大日本印刷株式会社内

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 一端が巻取りシリンダーに固定されて巻
    き上げられ、少なくとも色材受容層と基材からなるロー
    ル状熱転写受像シートにおいて、基材が色材受容層側か
    ら順番にミクロボイドを有する層と支持体が積層された
    構成であり、かつ色材受容層面がロールの外側となるよ
    うに巻かれていることを特徴とするロール状熱転写受像
    シート。
  2. 【請求項2】 該基材のミクロボイドを有する層がポリ
    プロピレンを主体としたプラスチックフィルムであり、
    かつ支持体の一部分および/又は全体が紙であることを
    特徴とする請求項1に記載の熱転写受像シート。
  3. 【請求項3】 気温20℃、湿度50%の環境におい
    て、該基材のミクロボイドを有する層の弾性率Eb と支
    持体の弾性率Es がEb <Es であることを特徴とする
    請求項1に記載の熱転写受像シート。
  4. 【請求項4】 110℃における、ミクロボイドを有す
    る層の熱収縮率Sbと支持体の加熱収縮率Ss がSb >
    Ss であることを特徴とする請求項1〜3に記載の熱転
    写受像シート。
  5. 【請求項5】 該巻取りシリンダーの外径が100mm
    以下であることを特徴とする請求項1に記載の熱転写受
    像シート。
JP6177446A 1994-06-23 1994-07-06 ロール状熱転写受像シート Pending JPH0820170A (ja)

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