JPH0930114A - インクジェット記録用シート及び該記録用シートを用いた記録方法 - Google Patents

インクジェット記録用シート及び該記録用シートを用いた記録方法

Info

Publication number
JPH0930114A
JPH0930114A JP8101253A JP10125396A JPH0930114A JP H0930114 A JPH0930114 A JP H0930114A JP 8101253 A JP8101253 A JP 8101253A JP 10125396 A JP10125396 A JP 10125396A JP H0930114 A JPH0930114 A JP H0930114A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
recording sheet
ink jet
jet recording
inkjet recording
ink
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP8101253A
Other languages
English (en)
Inventor
Ichiro Tsuchiya
一郎 土屋
Hiroyuki Kamimura
裕之 上村
Noriaki Kurata
典明 倉田
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Konica Minolta Inc
Original Assignee
Konica Minolta Inc
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Konica Minolta Inc filed Critical Konica Minolta Inc
Priority to JP8101253A priority Critical patent/JPH0930114A/ja
Publication of JPH0930114A publication Critical patent/JPH0930114A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Abstract

(57)【要約】 【目的】 インクジェット記録において高画質で、かつ
安定した画質が得られるインクジェット記録用シート及
び該インクジェット記録用シートを用いた記録方法を提
供する。 【構成】 支持体の少なくとも片面にインク受容層を設
けたインクジェット記録用シートにおいて、該インク受
容層中にアニオン性フッ素系界面活性剤及びカチオン性
フッ素系界面活性剤を含有することを特徴とするインク
ジェット記録用シート及び該インクジェット記録用シー
トを用いた記録方法。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明はインクジェット記録用シ
ート及びインクジェット記録方法に関し、詳しくは水性
インクを使用するインクジェット記録用シート及びイン
クジェット記録方法に関する。
【0002】
【従来の技術】近年、パーソナルコンピュータの普及に
伴い、インクジェット記録方式のプリンターが急速に普
及している。特に写真に近い画質が要求される印刷分野
やデザイン部門においてその利用が注目されている。
【0003】インクジェット記録方式に使用される記録
用シートとしては、従来、通常の紙やインクジェット記
録用紙と称される支持体上にインク受容層(以下、イン
ク吸収層とも言う)を設けた記録用シートが使用されて
きた。しかしながら、これらの記録シートを用いた場
合、インクのにじみが多い、光沢性が低いなど、高解像
度、高光沢が求められる前記分野では使用できうるもの
ではなかった。
【0004】更に、OHP(オーバーヘッドプロジェク
ター)用の原稿として透明支持体を用いても多孔質イン
ク吸収層が光透過性を悪化させるという問題があった。
【0005】この様な問題点を解決するために紙の両面
を樹脂で被覆した樹脂被覆紙、いわゆるRC(レジンコ
ート)紙を支持体としてゼラチンをインク受容層に用い
るインクジェット用記録シートの技術が特開平4−21
6990号公報、同6−64306号公報等に記載され
ている。
【0006】上記公報によれば、確かに高い解像度を有
し、しかも光沢のある画像を得ることが出来るが、まだ
その品質という点では不十分である。特にドットの再現
性が不充分で印刷の版下原稿や精密デザイン画のプリン
トには使用できるものではなかった。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】本発明の目的は、イン
クジェット記録において高画質で、かつ安定した画質が
得られるインクジェット記録用シート及び該インクジェ
ット記録用シートを用いた記録方法を提供することにあ
る。
【0008】
【課題を解決するための手段】本発明の上記目的は、以
下の構成により達成される。
【0009】1.支持体の少なくとも片面にインク受容
層を設けたインクジェット記録用シートにおいて、該イ
ンク受容層中にアニオン性フッ素系界面活性剤及びカチ
オン性フッ素系界面活性剤を含有することを特徴とする
インクジェット記録用シート。
【0010】2.前記アニオン系フッ素系界面活性剤及
びカチオン性フッ素系界面活性剤の比率が1/10〜1
0/1(モル比率)であることを特徴とする前記1項記
載のインクジェット記録用シート。
【0011】3.前記アニオン系フッ素系界面活性剤及
びカチオン性フッ素系界面活性剤の比率が3/7〜7/
3(モル比率)であることを特徴とする前記1または2
項記載のインクジェット記録用シート。
【0012】4.前記インク受容層にゼラチンを含有す
ることを特徴とする前記1、2または3項記載のインク
ジェット記録用シート。
【0013】5.前記インク受容層にゼラチン及び水溶
性ポリマーを含有することを特徴とする前記1、2、3
または4項記載のインクジェット記録用シート。
【0014】6.前記水溶性ポリマーがポリビニルピロ
リドン類、ポリビニルアルコール類から選ばれる化合物
の少なくとも一種を含有することを特徴とする前記1、
2、3、4または5項記載のインクジェット記録用シー
ト。
【0015】7.前記水溶性ポリマーのゼラチンに対す
る添加比率が10〜70wt%であることを特徴とする
前記1、2、3、4、5または6項記載のインクジェッ
ト記録用シート。
【0016】8.前記水溶性ポリマーのゼラチンに対す
る添加比率が40〜60wt%であることを特徴とする
前記1、2、3、4、5、6又は7項記載のインクジェ
ット記録用シート。
【0017】9.前記支持体が紙の両面を樹脂で被覆さ
れる樹脂被覆紙、またはポリエステルフィルムであるこ
とを特徴とする前記1、2、3、4、5、6、7または
8項記載のインクジェット記録用シート。
【0018】10.前記樹脂がポリオレフィン樹脂であ
ることを特徴とする前記9項記載のインクジェット記録
用シート。
【0019】11.前記ポリエステルフィルムがポレエ
チレンテレフタレートフィルムであることを特徴とする
前記9項記載のインクジェット記録用シート。
【0020】12.支持体の少なくとも片面にインク受
容層を設けたインクジェット記録用シートを用いる記録
方法において、前記インク受容層中にアニオン性フッ素
系界面活性剤及びカチオン性フッ素系界面活性剤を含有
するインクジェット記録用シートを用いることを特徴と
するインクジェット記録方法。
【0021】13.前記アニオン系フッ素系界面活性剤
及びカチオン性フッ素系界面活性剤の比率が1/10〜
10/1(モル比率)であるインクジェット記録用シー
トを用いることを特徴とする前記12項記載のインクジ
ェット記録方法。
【0022】14.前記アニオン系フッ素系界面活性剤
及びカチオン性フッ素系界面活性剤の比率が3/7〜7
/3(モル比率)であるインクジェット記録用シートを
用いることを特徴とする前記12または13項記載のイ
ンクジェット記録方法。
【0023】15.前記インク受容層がゼラチンを含有
するインクジェット記録用シートを用いることを特徴と
する前記12、13または14項記載のインクジェット
記録方法。
【0024】16.前記インク受容層がゼラチン及び水
溶性ポリマーを含有するインクジェット記録用シートを
用いることを特徴とする前記12、13、14または1
5項記載のインクジェット記録方法。
【0025】17.前記水溶性ポリマーがポリビニルピ
ロリドン類、ポリビニルアルコール類から選ばれる化合
物を少なくとも一種含有するインクジェット記録用シー
トを用いることを特徴とする前記12、13、14、1
5または16項記載のインクジェット記録方法。
【0026】18.前記水溶性ポリマーのゼラチンに対
する添加比率が10〜70wt%であるインクジェット
記録用シートを用いることを特徴とする前記12、1
3、14、15、16または17項記載のインクジェッ
ト記録方法。
【0027】19.前記水溶性ポリマーのゼラチンに対
する添加比率が40〜60wt%であるインクジェット
記録用シートを用いることを特徴とする前記12、1
3、14、15、16、17又は18項記載のインクジ
ェット記録方法。
【0028】20.前記支持体が紙の両面を樹脂で被覆
した樹脂被覆紙、またはポリエステルフィルムであるイ
ンクジェット記録用シートを用いることを特徴とする前
記12、13、14、15、16、17、18または1
9項記載のインクジェット記録方法。
【0029】21.前記樹脂がポリオレフィン樹脂であ
るインクジェット記録用シートを用いることを特徴とす
る前記20項記載のインクジェット記録方法。
【0030】22.前記ポリエステルフィルムがポレエ
チレンテレフタレートフィルムであるインクジェット記
録用シートを用いることを特徴とする前記20項記載の
インクジェット記録方法。
【0031】以下、本発明を詳細に述べる。
【0032】本発明に係るインクジェット記録用シート
のインク受容層には前記アニオン性フッ素系界面活性剤
及びカチオン性フッ素系界面活性剤を含有することを特
徴とする。
【0033】従来の考えでは、アニオン性界面活性剤と
カチオン性界面活性剤とを併用すると塗布前の溶液状態
での凝集が起こり、好ましくないと考えられて来たが、
本発明者らによる検討の結果、フッ素系界面活性剤にお
いては、溶液状態での凝集もなく、またインクジェット
記録用シートに用いた場合、優れたインク受容性を示
し、インク滴が時間とともに拡散する現象が少なく、よ
り大きな液滴を利用することができ、より濃度の高い、
ムラの少ない画像が得られることが分かったものであ
る。
【0034】本発明に好ましく用いられるアニオン性フ
ッ素系界面活性剤としては、下記一般式(FA)で示さ
れるものが挙げられる。
【0035】一般式(FA) (Cf)−(Y)n 式中、Cfは少なくとも3個のフッ素原子と少なくとも
2個の炭素原子を含むn価の基で表し、例えば、炭素原
子数2〜30のアルキル基、アルケニル基やアリール基
等が挙げられ、これらの基はさらに置換基を有しても良
い。Yは−COOM,−SO3M,−OSO3M又は−P
(=O)(OM)2を表す。Mは水素原子又はアルカリ
金属もしくは第4級アンモニウム塩の如きカチオンを表
し、nは1又は2である。
【0036】更に好ましく用いられるアニオン性フッ素
系界面活性剤としては、下記一般式(FA′)で示され
るものである。
【0037】一般式(FA′) Rf−(D)t−Y 式中、Rfは炭素原子数3〜30のフッ素置換アルキル
基又は炭素原子数3〜30のフッ素置換アルキル基を有
するアリール基を表し、Dは−O−,−COO−,−C
ON(R1)−又は−SO2N(R1)−なる結合を少な
くとも一つ含む炭素原子数1〜12の2価の基を表す。
1は炭素原子数1〜5のアルキル基を表し、tは0,
1又は2であり、Yは−COOM−,−SO3M,−O
SO3M又は−P(=O)(OM)2を表し、Mは水素原
子又はアルカリ金属もしくは第4級アンモニウム塩の如
きカチオンを表す。
【0038】一般式(FA′)において、Rfは炭素原
子数3〜10のフッ素置換アルキル基が好ましく、Dは
−CON(R1),−SO2N(R1)−を有する炭素数
1〜5のアルキレン基又は炭素原子数1〜5のポリ(ア
ルキレンオキシ)アルキレン基が好ましい。又はYは−
COOM−,−SO3Mが好ましく、Mはアルカリ金
属、中でもナトリウム、カリウムが好ましい。
【0039】次に一般式(FA)で表される化合物の具
体例を挙げるが、本発明はこれらに限定されない。
【0040】
【化1】
【0041】
【化2】
【0042】
【化3】
【0043】
【化4】
【0044】
【化5】
【0045】特に好ましくは、−SO2N(R1)−なる
結合を少くとも一つ含むアニオン性フッ素系界面活性剤
を使用することである。
【0046】本発明に用いられるカチオン性フッ素系界
面活性剤は下記一般式(FK)で表される化合物であ
る。
【0047】一般式(FK) Rf′−L−X+ 式中、Rf′は炭素数1〜20の炭化水素基を表し、少
なくとも一つの水素原子はフッ素原子で置換されてい
る。Lは化学結合手または2価基を表す。Xはカチオ
ン、Zはカウンターアニオンを表す。
【0048】Rf′の例としては、−Ck+11(k=
1〜20、特に3〜12が好ましい),−Cm
2m-1(m=2〜20、特に3〜12が好ましい)等を挙
げることができる。
【0049】Lの例としては、−SO2N(R1)(CH
2p−,−CON(R1)(CH2p−,−OASO2
(R1)(CH2p−,−OACON(R1)(CH2p
−,−OAO(CH2p−,−OA(CH2p−,−O
(CH2CH2O)q(CH2p−,−O(CH2)p−,
−N(R1)(CH2p−,−SO2N(R1)(CH2
pO(CH2r−,−CON(R1)(CH2pO(CH
2r−,−OASO2N(R1)(CHR1pOA−,−
(CH2p(CHOH)s(CH2r−等を挙げること
ができる。Aはアルキレン基又はアリーレン基を表す。
【0050】X+の例としては、−N+(R13,−N+
(CH2CH2OCH33−N+48O(R1).−N+
(R1)(R2)(CH2CH2OCH3),−N+55
−N+(R1)(R2)(CH2p65,−N+(R1
(R2)(R2)等を挙げることができる。ここでR1
びR2は各々、水素原子又は炭素原子数1〜6のアルキ
ル基(置換基を有してもよい)を表し、p,r,sは各
々0〜6、qは1〜20である。
【0051】Y-の例としては、I-,Cl-,Br-,C
3SO3 -,CH3−C64−SO3 -等を挙げることがで
きる。
【0052】以下に本発明に好ましく用いられるカチオ
ン性フッ素系界面活性剤の具体例を挙げるが、これらに
限定されない。
【0053】
【化6】
【0054】
【化7】
【0055】本発明に係るアニオン性フッ素系界面活性
剤あるいはカチオン性フッ素系界面活性剤は、例えば米
国特許2,559,751号、同2,567,011
号、同2,732,398号、同2,764,602
号、 同2,806,866号、同2,809,998
号、同2,915,376号、同2,915,528
号、同2,918,501号、同2,934,450
号、同2,937,098号、同2,957,031
号、同3,472,894号、同3,555,089
号、英国特許1,143,927号、同1,130,8
22号、特公昭45−37304号、特開昭47−96
13号、同49−134614号、同50−11770
5号、同50−117727号、同50−121243
号、同52−41182号、同51−12392号の、
英国化学会誌(J.Chem.Soc.)1950年2
789頁、同1957年2574頁及び2640頁、米
国化学会誌(J.Amer.Chem.Soc.)79
巻2549頁(1957年)、油化学(J.Japan
Oil Chemists Soc.)12巻653
頁、有機化学会誌(J.Org.Chem.)30巻3
524頁(1965年)等に記載された方法によって合
成することができる。これらのフッ素系界面活性剤のう
ち、ある種のものは大日本インキ化学工業社からメガフ
ァック(Megafac)Fなる商品名で、ミネソタ・
マイニング・アンド・マニファクチュアリング・カンパ
ニー社からフルオラッド(Fluorad)FCなる商
品名で、インペリアル・ケミカル・インダストリー社か
らモンフロール(Monflor)なる商品名で、イー
・アイ・デュポン・ネメラス・アンド・カンパニー社か
らゾニルス(Zonyls)なる商品名で、又、ファル
ベベルケ・ヘキスト社からリコベット(Licowe
t)VPFなる商品名で、それぞれ市販されている。
【0056】本発明に使用されるカチオン性フッ素系界
面活性剤とアニオン性フッ素系界面活性剤の合計使用量
は1m2当たり0.1〜1000mgがよく、好ましく
は0.5〜300mg、更に好ましくは1.0〜150
mgがよい。併用する時に、それぞれを2種以上ずつ併
用しても構わない。その他にノニオン性フッ素系界面活
性剤、ベタイン型フッ素系界面活性剤、炭化水素系活性
剤を併用してもよい。
【0057】本発明のアニオン性フッ素系界面活性剤と
カチオン性フッ素系界面活性剤活性剤の添加割合は、モ
ル比で1:10〜10:1が好ましく、更には3:7〜
7:3が好ましい。
【0058】本発明においては、インクジェット記録用
シートのインク受容層中にアニオン性フッ素系界面活性
剤とカチオン性フッ素系界面活性剤活性剤を含有するも
のであるが、インク受容層を形成するためのバインダが
必要であるが、バインダとしては天然ポリマーであって
も、あるいは合成ポリマーであってもよい。本発明にお
いては、バインダとしてはゼラチンが好ましい。
【0059】ゼラチンとしては、動物のコラーゲンを原
料としたゼラチンであれば何れでも使用できるが、豚
皮、牛皮、牛骨を原料としたコラーゲンを原料としたゼ
ラチンが好ましい。更にゼラチンの種類としては特に制
限はないが、石灰処理ゼラチン、酸処理ゼラチン、ゼラ
チン誘導体(例えば特公昭38−4854号、同39−
5514号、同40−12237号、同42−2634
5号、特公平2−13595号、米国特許2,525,
753号、同2,594,293号、同2,614,9
28号、同2,763,639号、同3,118,76
6号、同3,132,945号、同3,186,846
号、同3,312,553号、英国特許861,414
号、同103,189号等に記載のゼラチン誘導体)を
単独またはそれらを組み合わせて用いることができる。
【0060】〈A1〉本発明においてはインク吸収性の
観点から酸処理ゼラチンが、又、光沢性やインク吸収性
の観点からアミノ基不活性化ゼラチンを用いることが好
ましい態様の一つである。
【0061】本発明において好ましく用いられる酸処理
ゼラチンとは、コラーゲンを脱灰処理した後、塩酸等の
酸処理を行い、製造されるもので酸性法処理ゼラチンで
ある。
【0062】又、本発明においてアミノ基不活性化ゼラ
チンは、ゼラチン中のアミノ基の50%以上、好ましく
は80%以上、更に好ましくは90%以上が不活性化さ
れているものが好ましく用いられる。上記ゼラチンは公
知のアシル化法により製造することができ、例えば、ア
セチル化ゼラチン、フタル化ゼラチン、マレノイル化ゼ
ラチン、ベンゾイル化ゼラチン、スクシノイル化ゼラチ
ン、メチル尿素ゼラチン、フェニルカルバモイル化ゼラ
チン、カルボキシ変性ゼラチン等が挙げられる。
【0063】本発明のゼラチンのゼリーの強度(PAG
I法、ブルーム式ゼリー強度計による)としては、15
0g以上、特に200〜300gであることが好まし
い。
【0064】本発明においては、インク受容層に含まれ
るゼラチンの塗布量としては、固形分として3〜50g
/m2が好ましく、さらに好ましくは5〜30g/m2
ある。インク受容層が3g/m2未満ではインクの受容
性が劣り、印字後インクが受容層から溢れてしまう。更
に、50g/m2を越えて多い場合には、インクの受容
性は向上するがひび割れ、カール等で問題が発生する。
【0065】本発明においては、インクの受容性やドッ
ト再現性を向上させる目的で以下の水溶性ポリマーを用
いることができる。前記水溶性ポリマーとしては例え
ば、ポリビニルアルコール、ポリビニルピロリドン、ポ
リビニルピリジニウムハライド、各種変性ポリビニルア
ルコール等のビニルホルマールおよびその誘導体(特開
昭60−145879号、同60−220750号、同
61−143177号、同61−235182号、同6
1−235183号、同61−237681号、同61
−261089号参照)、ポリアクリルアミド、ポリジ
メチルアクリルアミド、ポリジメチルアミノアクリレー
ト、ポリアクリル酸ソーダ、アクリル酸メタクリル酸共
重合体塩、ポリメタクリル酸ソーダ、アクリル酸ビニル
アルコール共重合体塩等のアクリル基を含むポリマー
(特開昭60−168651号、同62−9988号等
に記載)、澱粉、酸化澱粉、カルボキシル澱粉、ジアル
デヒド澱粉、カチオン化澱粉、デキストリン、アルギン
酸ソーダ、アラビアゴム、カゼイン、プルラン、デキス
トラン、メチルセルロース、エチルセルロース、カルボ
キシメチルセルロース、ヒドロキシプロピルセルロース
等の天然高分子材料またはその誘導体(特開昭59−1
74382号、同60−262685号、同61−14
3177号、同61−181679号、同61−193
879号、同61−287782号等に記載)、ポリエ
チレングリコール、ポリプロピレングリコール、ポリビ
ニルエーテル、ポリグリセリン、マレイン酸アルキルビ
ニルエーテル共重合体、マレイン酸−N−ビニルピロー
ル共重合体、スチレン−無水マレイン酸共重合体、ポリ
エチレンイミン等の合成ポリマー(特開昭61−327
87号、同61−237680号、同61−27748
3号等に記載)等を挙げることができる。これらのポリ
マーのうち好ましくはポリエチレングリコール、ポリビ
ニルピロリドン、ポリビニルアルコールであり、さらに
好ましくはポリビニルピロリドン、ポリビニルアルコー
ルである。これらのポリマーは表面のベト付きの観点か
らその平均分子量が1万以上であることが好ましく、よ
り好ましくは10万以上である。
【0066】上記ポリマーは単独で又は複数種を組み合
わせて使用することができるが、前述のゼラチンと併用
することにより本発明の効果をより良好に奏する。
【0067】本発明においてインク受容層に含まれる水
溶性ポリマーの塗布量は固形分として3〜50g/m2
が好ましくさらに好ましくは5〜30g/m2である。
【0068】本発明において、水溶性ポリマーがゼラチ
ンと併用されるとき、水溶性ポリマーのゼラチンに対す
る添加比率(wt%)は、併用される水溶性ポリマーの
種類によって異なるが、インク受容性やドット再現性を
向上させるには、ゼラチンに対し10〜70wt%にす
ることが好ましく、さらに好ましくは40〜60wt%
にすることが好ましい。
【0069】本発明のインク受容層にはプリント環境に
よらず再現性のあるプリントを得るという観点から特願
平7−54286号に記載される塩基性ラテックスを併
用することが好ましく、とりわけ同号16〜18ページ
記載の例示化合物I−1〜I−12が好ましく用いられ
る。
【0070】また、インクの乾燥時間を向上させる目的
で特願平7−64334号に記載される水溶性ポリマー
を本発明のインク受容層に含有させることが好ましい。
【0071】本発明において、インク受容層は、耐水
性、ドット再現性を向上させる目的で適当な硬膜剤で硬
膜することができる。硬膜剤の具体的な例としては、ホ
ルムアルデヒド、グルタルアルデヒドの如きアルデヒド
系化合物、ジアセチル、クロルペンタンジオンの如きケ
トン化合物、ビス(2−クロロエチル尿素)、2−ヒド
ロキシ−4,6−ジクロロ−1,3,5−トリアジン、
米国特許3,288,775号記載の如き反応性のハロ
ゲンを有する化合物、ジビニルスルホン、米国特許3,
635,718号記載の如き反応性のオレフィンをもつ
化合物、米国特許2,732,316号記載のN−メチ
ロール化合物、米国特許3,103,437号記載の如
きイソシアナート類、米国特許3,017,280号、
同2,983,611号記載の如きアジリジン化合物
類、米国特許3,100,704号記載の如きカルボジ
イミド系化合物類、米国特許3,091,537号記載
の如きエポキシ化合物、ムコクロル酸の如きハロゲンカ
ルボキシアルデヒド類、ジヒドロキシジオキサンの如き
ジオキサン誘導体、クロム明ばん、カリ明ばん、硫酸ジ
ルコニウムの如き無機硬膜剤等があり、これらを1種ま
たは2種以上組み合わせて用いることができる。硬膜剤
の添加量はインク受容量を構成するバインダー100g
に対して0.01g〜10gが好ましく、より好ましく
は0.1〜5gである。
【0072】また、ブロッキング等の接着故障を防止す
る目的でマット剤を0.005〜0.1g/m2程度、
表又は/及び裏の層に含有させることができる。
【0073】マット剤は写真技術分野に於いてよく知ら
れており、親水性有機コロイドバインダー中に分散可能
な無機又は有機材料の不連続固体粒子であると定義でき
る。無機のマット剤の例としては酸化物(例えば二酸化
珪素、酸化チタン、酸化マグネシウム、酸化アルミニウ
ム等)、アルカリ土類金属塩(例えば硫酸塩や炭酸塩で
あって、具体的には硫酸バリウム、炭酸カルシウム、硫
酸マグネシウム、炭酸カルシウム等)、画像を形成しな
いハロゲン化銀粒子(塩化銀や臭化銀等で更にハロゲン
成分として沃素原子が僅かながら加わってもよい)やガ
ラス等である。
【0074】この他に西独特許2,529,321号、
英国特許第760,775号、同1,260,772
号、米国特許第1,201,905号、同2,192,
241号、同3,053,662号、同3,062,6
49号、同3,257,206号、同3,322,55
5号、同3,353,958号、同3,370,951
号、同3,411,907号、同3,437,484
号、同3,523,022号、同3,615,554
号、同3,635,714号、同3,769,020
号、同4,021,245号、同4,029,504号
等に記載されている無機マット剤を用いることもでき
る。
【0075】また、有機のマット剤の例には澱粉、セル
ロースエステル(例えば、セルロースアセテートプロピ
オネート等)、セルロースエーテル(例えばエチルセル
ロース等)、合成樹脂等である。合成樹脂の例として
は、水不溶又は難溶性合成ポリマーであり、例えばアル
キル(メタ)アクリレート、アルコキシアルキル(メ
タ)アクリレート、グリシジル(メタ)アクリレート、
(メタ)アクリルアミド、ビニルエステル(例えば酢酸
ビニル)、アクリロニトリル、オレフィン(例えばエチ
レン等)、スチレン、ベンゾグアナミン・ホルムアルデ
ヒド縮合物等の単独若しくは組み合わせ、又はこれらと
アクリル酸、メタクリル酸、α,β−不飽和ジカルボン
酸、ヒドロキシアルキル(メタ)アクリレート、スルホ
アルキル(メタ)アクリレート、スチレンスルホン酸等
の組み合わせをを単量体成分とするポリマーを用いるこ
とができる。
【0076】その他エポキシ樹脂、ナイロン、ポリカー
ボネート、フェノール樹脂、ポリビニルカルバゾール、
ポリ塩化ビニリデン等も用いることができる。
【0077】この他に英国特許第1,055,713
号、米国特許第1,939,213号、同2,221,
873号、同2,268,662号、同2,322,0
37号、同2,376,005号、同2,391,18
1号、同2,701,245号、同2,992,101
号、同3,079,257号、同3,262,782
号、同3,443,946号、同3,516,832
号、同3,539,344号、同3,591,379
号、同3,754,924号、同3,767,448
号、特開昭49−106821号、同57−14835
号等に記載されている有機マット剤を用いることができ
る。
【0078】なかでもポリメチルメタクリレート、ベン
ゾグアナミン・ホルムアルデヒド縮合ポリマー(ベンゾ
グアナミン樹脂、具体的には下記構造式で示されるも
の、例えば商品名エポスター:日本触媒化学工業(株)
製:既存化学物質7−31等)、ポリオレフィン(例え
ば商品名フロービーズLE−1080、CL−208
0、HE−5023:製鉄化学製或いは商品名ケミパー
ルV−100:三井石油化学製)、ポリスチレンビーズ
(モリテックス社製)、ナイロンビーズ(モリテックス
社製)、AS樹脂ビーズ(モリテックス社製)、エポキ
シ樹脂ビーズ(モリテックス社製)、ポリカーボネート
樹脂(モリテックス社製)等が好ましい。
【0079】これらのマット剤は併用しても良い。
【0080】
【化8】
【0081】本発明において、更に、インク受容層には
本発明の界面活性剤、バインダ、硬膜剤の他、無機顔
料、着色染料、着色顔料、インク染料の定着剤、紫外線
吸収剤、酸化防止剤、顔料の分散剤、消泡剤、レベリン
グ剤、防腐剤、蛍光増白剤、粘度安定剤、pH調節剤等
の公知の各種添加剤を添加することもできる。
【0082】本発明におけるインク受容層塗液の塗布方
法としては、通常用いられている塗布方法(例えば、カ
ーテン方式、エクストルージョン式、エアナイフ方式、
ロールコーティング方式、ロッドバーコーティング方式
等)が用いられる。
【0083】本発明において、インク受容層は単層構成
でも多層構成でもよい。多層構成の例としては、特開昭
57−89954号、同60−224578号、同61
−12388号等に記載されたものが挙げられる。例え
ば、特開昭61−12388号に記載のインク透過層を
本発明のインク受容層の上に更に受けてもよい。
【0084】また、インク受容層は支持体の少なくとも
片面に設けられているが、カールを防止する目的で支持
体の両面に設けてもよい。
【0085】本発明において用いられる支持体として
は、透明な支持体でも不透明な支持体でも使用目的に応
じて用いることができる。透明な支持体としては、従来
公知のものがいずれも使用でき、例えば、ポリエステル
樹脂、セルロースアセテート樹脂、アクリル樹脂、ポリ
カーボネート樹脂、ポリ塩化ビニール樹脂、ポリイミド
樹脂、セロファン、セルロイド等のフィルムもしくは板
およびガラス板等が挙げられる。
【0086】このような透明支持体はその厚さが約10
〜200μm程度のものが好ましい。不透明支持体とし
ては紙、塗工紙、合成紙、樹脂被覆紙、顔料入り不透明
フィルム、発砲フィルム等の従来公知のものがいずれも
使用できるが、光沢性、平滑性の観点から合成紙、樹脂
被覆紙、各種フィルムが好ましく、手触り感、高級感か
ら樹脂被覆紙、ポリエステル系のフィルムがより好まし
い。
【0087】好ましく用いられる樹脂被覆紙を構成する
原紙は、特に制限はなく、一般に用いられている紙が使
用できるが、より好ましくは例えば写真用支持体に用い
られているような平滑な原紙が好ましい。原紙を構成す
るパルプとしては天然パルプ、再生パルプ、合成パルプ
等を1種もしくは2種以上混合して用いられる。この原
紙には一般に製紙で用いられているサイズ剤、紙力増強
剤、填料、帯電防止剤、蛍光増白剤、染料等のの添加剤
が配合される。
【0088】さらに、表面サイズ剤、表面紙力剤、蛍光
増白剤、帯電防止剤、染料、アンカー剤等が表面に塗布
されていてもよい。
【0089】また、厚紙の厚みに関しては特に制限はな
いが、紙を抄造中または抄造後カレンダー等にて圧力を
印加して圧縮するなどした表面平滑性の良いものが好ま
しく、その秤量は30〜250g/m2が好ましい。
【0090】樹脂被覆紙の樹脂としては、ポリオレフィ
ン樹脂や電子線で硬化する樹脂を用いることができる。
ポリオレフィン樹脂としては、低密度ポリエチレン、高
密度ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリブテン、ポリ
ペンテン等のオレフィンのホモポリマーまたはエチレン
−プロピレン共重合体等のオレフィンの2つ以上からな
る共重合体およびこれらの混合物であり、各種の密度、
溶融粘度指数(メルトインデックス)のものを単独にあ
るいはそれらを混合して使用できる。
【0091】また、樹脂被覆紙の樹脂中には、酸化チタ
ン、酸化亜鉛、タルク、炭酸カルシウム等の白色顔料、
ステアリン酸アミド、アラキジン酸アミド等の脂肪酸ア
ミド、ステアリン酸亜鉛、ステアリン酸カルシウム、ス
テアリン酸アルミニウム、ステアリン酸マグネシウム等
の脂肪酸金属塩、イルガノックス1010、イルガノッ
クス1076等の酸化防止剤、コバルトブルー、群青、
セシリアンブルー、フタロシアニンブルー等のブルーの
顔料や染料、コバルトバイオレット、ファストバイオレ
ット、マンガン紫等のマゼンタの顔料や染料、蛍光増白
剤、紫外線吸収剤等の各種の添加剤を適宜組み合わせて
加えるのが好ましい。
【0092】本発明において好ましく用いられる支持体
である樹脂被覆紙は、走行する原紙上にポリオレフィン
樹脂の場合は、加熱溶融した樹脂を流延する、いわゆる
押出しコーティング法により製造され、その両面が樹脂
により被覆される。また、電子線により硬化する樹脂の
場合は、グラビアコーター、ブレードコーター等一般に
用いられるコーターにより樹脂を塗布した後、電子線を
照射し、樹脂を硬化させて被覆する。また、樹脂を原紙
に被覆する前に、原紙にコロナ放電処理、火炎処理等の
活性化処理を施すことが好ましい。支持体のインク受容
層が塗布される面(表面)は、その用途に応じて光沢
面、マット面等を有し、特に光沢面が優位に用いられ
る。裏面に樹脂を被覆する必要はないが、カール防止の
点から樹脂被覆したほうが好ましい。裏面は通常無光沢
面であり、表面あるいは必要に応じて表裏両面にもコロ
ナ放電処理、火炎処理等の活性処理を施すことができ
る。また、被覆樹脂層の厚みとしては特に制限はない
が、一般に5〜50μmの厚みに表面または表裏両面に
コーティングされる。
【0093】本発明で言う水性インクとは、下記の着色
剤、液媒体、その他の添加剤からなる記録液体である。
着色剤としては、直接染料、酸性染料、塩基性染料、反
応性染料或いは食品用色素等の水溶性染料が挙げられ
る。
【0094】水性インクの溶媒としては、水及び水溶性
の各種有機溶剤、例えば、メチルアルコール、エチルア
ルコール、プロピルアルコール、イソプロピルアルコー
ル、ブチルアルコール、sec−ブチルアルコール、t
ert−ブチルアルコール、イソブチルアルコール等の
炭素数1〜4のアルキルアルコール類;ジメチルホルム
アミド、ジメチルアセトアミド等のアミド類;アセト
ン、ジアセトンアルコール等のケトン又はケトンアルコ
ール類;テトラヒドロフラン、ジオキサン等のエーテル
類;ポリエチレングリコール、ポリプロピレングリコー
ル等のポリアルキレングリコール類;エチレングリコー
ル、プロピレングリコール、ブチレングリコール、トリ
エチレングリコール、1,2,6−ヘキサントリオー
ル、チオジグリコール、ヘキシレングリコール、ジエチ
レングリコール等のアルキレン基が2〜6個のアルキレ
ングリコール類;グリセリン、エチレングリコールメチ
ルエーテル、ジエチレングリコールメチル(又はエチ
ル)エーテル、トリエチレングリコール、モノメチルエ
ーテル等の多価アルコールの低級アルキルエーテル類、
2H−ピロリジノン等のピロリジノン類、1−メチル−
2−ピロリドン、2−ピロリドン等のピロリドン類等が
挙げられる。これらの多くの水溶性有機溶剤の中でも、
ジエチレングリコール等の多価アルコール、トリエチレ
ングリコールモノメチルエーテル、トリエチレングリコ
ールモノエチルエーテル等の多価アルコールの低級アル
キルエーテル、ピロリドン類が好ましい。
【0095】本発明においてインクの溶媒はインクヘッ
ドノズルの目詰り防止の観点から水と前記有機溶媒の混
合溶媒を用いることが好ましいが、この時、水と有機溶
媒の混合比率は重量比で1/9〜9/1が好ましく、よ
り好ましくは4/6〜9/1である。
【0096】その他の添加剤としては、例えば、PH調
節剤、金属封鎖剤、防カビ剤、粘度調整剤、表面張力調
整剤、湿潤剤、界面活性剤及び防錆剤等が挙げられる。
【0097】
【実施例】以下、実施例を挙げて本発明を詳細に説明す
るが、本発明の態様はこれに限定されない。
【0098】実施例1 市販のRC紙に下記記載の組成のインク受容層塗液を乾
燥後の重量が8g/m2となるようにバーコート法によ
り塗布した後、乾燥させてインクジェット記録シート試
料を得た。次に得られた試料をインクジェットプリンタ
(デザインジェット650C,ヒューレットパッカード
社製)を用いて、イエロー(Y)、マゼンタ(M)、シ
アン(C)の各色のベタ画像をプリントし、マゼンタ部
のドット径、ベタ部濃度及びベタ部画像ムラを測定、評
価した。
【0099】 〈インク受容層用塗布水溶液組成〉 石灰処理ゼラチン(ブルーム強度;250g) 100重量部 活性剤(表1に記載) 表1に記載 *塗布液の固形分濃度8% 尚、この時の各インクの組成は以下の通りである。
【0100】 Y:ダイレクトイエロー50(CI.29025) 6重量部 ジエチレングリコール 47重量部 水 47重量部 M:キシレンレッドB(CI.45100) 6重量部 ジエチレングリコール 47重量部 水 47重量部 C:ライトグリーンSF イエロイッシュ 6重量部 ジエチレングリコール 47重量部 水 47重量部 評価結果を以下に示す。
【0101】〈画像ムラの評価〉 ◎問題がなく、優れている ○良好 △所々にマダラ状のムラが見られる ×マダラ状のムラが多く使用できない
【0102】
【表1】
【0103】上記表1より、本発明のインクジェット記
録用シートはいずれの評価項目においても良好な結果が
得られ、高品質な画像が得られることが判る。
【0104】実施例2 実施例1で作成した試料1−6において、界面活性剤の
量を下記表2のごとく変化させた他は、実施例1と同様
にしてインクジェット記録用シートを作成し、シアン部
の濃度、画像部のムラを評価した以外は実施例1と同様
に評価した。更にプリント部の光沢性を目視で評価し
た。
【0105】〈光沢性の評価〉 ◎良好 ○プリント部の光沢がやや失われる △プリント部の光沢が失われる 結果を表2に示した。
【0106】
【表2】
【0107】上記表2より、本発明のインクジェット記
録用シートは均一画像部でのムラもなく、光沢性も優れ
ていることが判る。
【0108】実施例3 実施例1で作成した試料1−6において、表3記載の水
溶性ポリマーを添加した他は実施例1と同様にしてイン
クジェット記録用シートを作成し、実施例1と同様の評
価に加えてインクの吸収性の評価を行った。
【0109】〈インク吸収性の評価〉市販の上質紙をマ
ゼンタのベタ画像部に1kg/m2の荷重を用いて密着
させ上質紙へのインクの転写の度合いで評価した。
【0110】◎プリント後30秒で全く転写しない ○プリント後30秒でわずかに転写し、1分で全く転写
しない △プリント後1分でわずかに転写するが、実用上の問題
はない 結果を表3に示す。
【0111】
【表3】
【0112】表3の結果から明らかなようにインク受容
層に水溶性ポリマーを添加するとプリント部の濃度が向
上するだけでなく、インクの吸収性もより向上すること
が判る。
【0113】実施例4 実施例1で用いたRC紙の代わりに市販のポリエチレン
テレフタレートフィルム(膜厚100μm)を使用した
他は実施例1と同じ塗布液組成で試料を作成し実験を行
った。この結果、実施例1とほぼ同じ結果を得た。
【0114】実施例5 実施例3で作成した試料3〜6において、カチオン変性
PVP(GAFQUAT HS−100 ISP社
製)、ポリアリルアミン塩酸塩(PAA−HCl日東紡
製)を、それぞれゼラチンに対し10wt%の割合で添
加した以外は同じ操作で試料5−1、5−2を作成し、
実施例3と同じ評価を行った。この結果、試料3−6に
比べ濃度、画像ムラは同程度であったが、インクの吸収
はそれぞれ約1/2になり、著しい向上がみとめられ
た。
【0115】実施例6 実施例1で使用したRC紙上に下記構成の固型分濃度7
%となる塗布水溶液をバーコード法により塗布し、記録
シート試料を得た。
【0116】 第1層(最下層) 石灰処理ゼラチン 1.2g/m2 PVP−K90 0.8g/m2 第2層 ゼラチン(表4記載) 3.3g/m2 PVP−K90 3.7g/m2 第3層 ゼラチン(表4記載) 0.7g/m2 PVP−K90 0.6g/m2 ジ−2−エチルヘキシルスルホコハク酸ナトリウム 16mg/m2 例示化合物 FA−19 5mg/m2 FK−21 5mg/m2 マット剤(ポリメタクリル酸メチルエステル、平均粒径10μm) 40mg/m2 得られた試料を用いてインクジェットプリンタ(MJ−
700V2C、セイコーエプソン社製)を実用し、実施
例3と同じラストを行い、均一画像部のムラ、インク吸
収性を評価した。又、未プリント部の60°における光
沢度をグロスメータVG−ID型(日本電色工業製)を
用いて測定した。光沢性の評価基準は以下の通りであ
る。
【0117】 ◎:80以上 極めて良好な光沢を有する ○:70〜80 良好な光沢を有する △:50〜70 光沢を有する ×:40未満 全く光沢がない 結果を表4に示す。
【0118】
【表4】
【0119】表4より本発明において酸処理ゼラチンを
用いることにより、インク吸収性がさらに向上すること
やアミノ基不活性化ゼラチンを用いることにより、均一
画像部のムラやインク吸収性が向上するばかりでなくイ
ンク受容層表面の光沢性が向上し、プリント品質がさら
に向上することが判る。
【0120】
【発明の効果】本発明によるインクジェット記録用シー
ト及びインクジェット記録方法は、高画質で、かつ安定
した画質を得ることができる。

Claims (22)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 支持体の少なくとも片面にインク受容層
    を設けたインクジェット記録用シートにおいて、該イン
    ク受容層中にアニオン性フッ素系界面活性剤及びカチオ
    ン性フッ素系界面活性剤を含有することを特徴とするイ
    ンクジェット記録用シート。
  2. 【請求項2】 前記アニオン系フッ素系界面活性剤及び
    カチオン性フッ素系界面活性剤の比率が1/10〜10
    /1(モル比率)であることを特徴とする請求項1記載
    のインクジェット記録用シート。
  3. 【請求項3】 前記アニオン系フッ素系界面活性剤及び
    カチオン性フッ素系界面活性剤の比率が3/7〜7/3
    (モル比率)であることを特徴とする請求項1または2
    記載のインクジェット記録用シート。
  4. 【請求項4】 前記インク受容層にゼラチンを含有する
    ことを特徴とする請求項1、2または3記載のインクジ
    ェット記録用シート。
  5. 【請求項5】 前記インク受容層にゼラチン及び水溶性
    ポリマーを含有することを特徴とする請求項1、2、3
    または4記載のインクジェット記録用シート。
  6. 【請求項6】 前記水溶性ポリマーがポリビニルピロリ
    ドン類、ポリビニルアルコール類から選ばれる化合物の
    少なくとも一種を含有することを特徴とする請求項1、
    2、3、4または5記載のインクジェット記録用シー
    ト。
  7. 【請求項7】 前記水溶性ポリマーのゼラチンに対する
    添加比率が10〜70wt%であることを特徴とする請
    求項1、2、3、4、5または6記載のインクジェット
    記録用シート。
  8. 【請求項8】 前記水溶性ポリマーのゼラチンに対する
    添加比率が40〜60wt%であることを特徴とする請
    求項1、2、3、4、5、6又は7記載のインクジェッ
    ト記録用シート。
  9. 【請求項9】 前記支持体が紙の両面を樹脂で被覆され
    る樹脂被覆紙、またはポリエステルフィルムであること
    を特徴とする請求項1、2、3、4、5、6、7または
    8記載のインクジェット記録用シート。
  10. 【請求項10】 前記樹脂がポリオレフィン樹脂である
    ことを特徴とする請求項9記載のインクジェット記録用
    シート。
  11. 【請求項11】 前記ポリエステルフィルムがポレエチ
    レンテレフタレートフィルムであることを特徴とする請
    求項9記載のインクジェット記録用シート。
  12. 【請求項12】 支持体の少なくとも片面にインク受容
    層を設けたインクジェット記録用シートを用いる記録方
    法において、前記インク受容層中にアニオン性フッ素系
    界面活性剤及びカチオン性フッ素系界面活性剤を含有す
    るインクジェット記録用シートを用いることを特徴とす
    るインクジェット記録方法。
  13. 【請求項13】 前記アニオン系フッ素系界面活性剤及
    びカチオン性フッ素系界面活性剤の比率が1/10〜1
    0/1(モル比率)であるインクジェット記録用シート
    を用いることを特徴とする請求項12記載のインクジェ
    ット記録方法。
  14. 【請求項14】 前記アニオン系フッ素系界面活性剤及
    びカチオン性フッ素系界面活性剤の比率が3/7〜7/
    3(モル比率)であるインクジェット記録用シートを用
    いることを特徴とする請求項12または13記載のイン
    クジェット記録方法。
  15. 【請求項15】 前記インク受容層がゼラチンを含有す
    るインクジェット記録用シートを用いることを特徴とす
    る請求項12、13または14記載のインクジェット記
    録方法。
  16. 【請求項16】 前記インク受容層がゼラチン及び水溶
    性ポリマーを含有するインクジェット記録用シートを用
    いることを特徴とする請求項12、13、14または1
    5記載のインクジェット記録方法。
  17. 【請求項17】 前記水溶性ポリマーがポリビニルピロ
    リドン類、ポリビニルアルコール類から選ばれる化合物
    を少なくとも一種含有するインクジェット記録用シート
    を用いることを特徴とする請求項12、13、14、1
    5または16記載のインクジェット記録方法。
  18. 【請求項18】 前記水溶性ポリマーのゼラチンに対す
    る添加比率が10〜70wt%であるインクジェット記
    録用シートを用いることを特徴とする請求項12、1
    3、14、15、16または17記載のインクジェット
    記録方法。
  19. 【請求項19】 前記水溶性ポリマーのゼラチンに対す
    る添加比率が40〜60wt%であるインクジェット記
    録用シートを用いることを特徴とする請求項12、1
    3、14、15、16、17又は18記載のインクジェ
    ット記録方法。
  20. 【請求項20】 前記支持体が紙の両面を樹脂で被覆し
    た樹脂被覆紙、またはポリエステルフィルムであるイン
    クジェット記録用シートを用いることを特徴とする請求
    項12、13、14、15、16、17、18または1
    9記載のインクジェット記録方法。
  21. 【請求項21】 前記樹脂がポリオレフィン樹脂である
    インクジェット記録用シートを用いることを特徴とする
    請求項20記載のインクジェット記録方法。
  22. 【請求項22】 前記ポリエステルフィルムがポレエチ
    レンテレフタレートフィルムであるインクジェット記録
    用シートを用いることを特徴とする請求項20記載のイ
    ンクジェット記録方法。
JP8101253A 1995-05-12 1996-04-23 インクジェット記録用シート及び該記録用シートを用いた記録方法 Pending JPH0930114A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP8101253A JPH0930114A (ja) 1995-05-12 1996-04-23 インクジェット記録用シート及び該記録用シートを用いた記録方法

Applications Claiming Priority (3)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP11460195 1995-05-12
JP7-114601 1995-05-12
JP8101253A JPH0930114A (ja) 1995-05-12 1996-04-23 インクジェット記録用シート及び該記録用シートを用いた記録方法

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JPH0930114A true JPH0930114A (ja) 1997-02-04

Family

ID=26442161

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP8101253A Pending JPH0930114A (ja) 1995-05-12 1996-04-23 インクジェット記録用シート及び該記録用シートを用いた記録方法

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JPH0930114A (ja)

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2005113488A1 (ja) * 2004-05-20 2005-12-01 Daikin Industries, Ltd. フルオロアルキル基と炭化水素基を有する分岐型界面活性剤

Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2005113488A1 (ja) * 2004-05-20 2005-12-01 Daikin Industries, Ltd. フルオロアルキル基と炭化水素基を有する分岐型界面活性剤
US7811473B2 (en) 2004-05-20 2010-10-12 Daikin Industries, Ltd. Branched surfactant having fluoroalkyl group and hydrocarbon group
US7906042B2 (en) 2004-05-20 2011-03-15 Daikin Industries, Ltd. Branched surfactant having fluoroalkyl group and hydrocarbon group

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JPH1086508A (ja) インクジェット記録用シート
JPH05201119A (ja) 書込み可能なインクジェット式記録媒体
JPH05221115A (ja) インクジェット記録シート
EP0742109B1 (en) Ink-jet recording method
JPH07137431A (ja) インクジェット記録シート
JP3637459B2 (ja) インクジェット記録用シート
JP3567414B2 (ja) インクジェットプリンター用記録用紙及び記録方法
JPH08318672A (ja) インクジェット記録用シート及び記録方法
JP3427279B2 (ja) インクジェット記録用シート
JPH0930114A (ja) インクジェット記録用シート及び該記録用シートを用いた記録方法
JP3528067B2 (ja) インクジェット記録用シート
JPH08183242A (ja) インクジェット記録シート
JPH11180034A (ja) インクジェット記録用記録材及びカラーインクジェット記録方法
JPH0664306A (ja) インクジェット記録用シート
JP3574985B2 (ja) インクジェット用記録シート
JPH1158943A (ja) インクジェット記録材及び記録方法
JPH10147058A (ja) インクジェット用記録シート
JP3574981B2 (ja) インクジェット記録用シート
JPH11115307A (ja) インクジェットプリンター用記録材及びカラーインクジェット記録方法
JPH115359A (ja) インクジェット記録用シート
JPH10287036A (ja) インクジェット記録用シート
JPH1086507A (ja) インクジェット用記録シート
JPH10226150A (ja) インクジェット用記録シート及び記録方法
JPH10324057A (ja) インクジェット用記録シート及びインクジェット記録方法
JP2000158802A (ja) インクジェット記録用シート