JP3528067B2 - インクジェット記録用シート - Google Patents

インクジェット記録用シート

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JP3528067B2
JP3528067B2 JP26150695A JP26150695A JP3528067B2 JP 3528067 B2 JP3528067 B2 JP 3528067B2 JP 26150695 A JP26150695 A JP 26150695A JP 26150695 A JP26150695 A JP 26150695A JP 3528067 B2 JP3528067 B2 JP 3528067B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明はインクジェット記録用シ
ートに関し、詳しくは水溶性インクを使用するインクジ
ェット記録用シートに関する。
【0002】
【従来の技術】近年、パーソナルコンピュータの普及に
伴い、インクジェット記録方式のプリンターが急速に普
及している。特に高画質が要求される印刷分野やデザイ
ン部門においてその利用が注目されている。
【0003】インクジェット記録方式に使用される記録
用シートとしては、従来、通常の紙やインクジェット記
録用紙と称される支持体上に多孔質のインク受容層(以
下、インク吸収層とも言う)を設けた記録用シートが使
用されてきた。しかしながら、これらの記録シートを用
いた場合、インクのにじみが多い、光沢性が低いなど、
高解像度、高光沢が求められる前記分野では満足に使用
できるものではなかった。
【0004】更に、OHP(オーバーヘッドプロジェク
ター)用の原稿として透明支持体を用いた場合、多孔質
インク吸収層が光透過性を悪化させるという問題があっ
た。
【0005】このような問題点を解決するために紙の両
面を樹脂で被覆した樹脂被覆紙、いわゆるRC(レジン
コート)紙を支持体としてゼラチンをインク受容層に用
いるインクジェット記録用シートの技術が特開平4−2
16990号公報、同6−64306号公報等に記載さ
れている。
【0006】上記公報によれば、確かに高い解像度を有
し、しかも光沢のある画像を得ることができるが、まだ
その品質という点では不十分である。特にドットの再現
性が不十分で、印刷の版下原稿や精密デザイン画のプリ
ントには使用できるものではなかった。
【0007】上記問題点を解決するためには、特開平4
−265784号、同4−78570号公報等にはイン
ク受容層中にフッ素系界面活性剤を用いる技術が開示さ
れている。しかしながら、これらの技術を用いても画質
向上の点で満足できるものではなく、特に、高濃度のプ
リント部において、まだら状のムラやすじ状のムラが発
生し、プリント品質を低下させていることが分かった。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】従って、本発明の目的
は、インクジェット記録において、高画質なプリントが
得られるインクジェット記録用シートを提供することに
ある。
【0009】
【課題を解決するための手段】本発明の目的は鋭意研究
の結果、以下の構成によって達成できた。
【0010】(1)支持体の少なくとも片面にインク受
容層を設けたインクジェット記録用シートにおいて、該
インク受容層中にゼラチン並びにアニオン型非フッ素系
界面活性剤、アニオン型フッ素系界面活性剤及びカチオ
ン型フッ素系界面活性剤のそれぞれ少なくとも一種を含
有することを特徴とするインクジェット記録用シート。
【0011】(2)前記アニオン型非フッ素系界面活性
剤が下記一般式〔1〕で表されることを特徴とする1項
記載のインクジェット記録用シート。
【0012】一般式〔1〕 R−(L)n−SO3 -+ (式中、Rはアルキル基、アリール基、アラルキル基、
もしくはアルケニル基を表し、Rに含まれる全炭素原子
数は8〜36であり、Lは2価の連結基を表し、nは0
又は1〜10の整数を表す。Mは水素原子又はカチオン
を表す。)
【0013】()前記アニオン型非フッ素系界面活性
剤がインク受容層全重量に対し、0.01〜10%であ
ることを特徴とする1又は2項記載のインクジェット記
録用シート。
【0014】()前記アニオン型フッ素系界面活性剤
及びカチオン型フッ素系界面活性剤がインク受容層全重
量に対し合計で0.01〜4%であることを特徴とする
1〜項のいずれか1項に記載のインクジェット記録用
シート。
【0015】()前記インク受容層が水溶性ポリマー
を含有することを特徴とする1〜項のいずれか1項に
記載のインクジェット記録用シート。
【0016】()前記水溶性ポリマーがポリビニルピ
ロリドン類、ポリビニルアルコール類から選ばれる少な
くとも一種であることを特徴とする5項記載のインクジ
ェット記録用シート。
【0017】
【0018】
【0019】()前記支持体が紙の両面を樹脂で被覆
した樹脂被覆紙またはポリエステルフィルムであること
を特徴とする1〜項のいずれか1項に記載のインクジ
ェット記録用シート。
【0020】()前記樹脂がポリオレフィン樹脂であ
ることを特徴とする項記載のインクジェット記録用シ
ート。
【0021】()前記ポリエステルフィルムがポリエ
チレンテレフタレートであることを特徴とする項記載
のインクジェット記録用シート。
【0022】以下、本発明について詳細に述べる。
【0023】本発明に係わる前記一般式〔1〕で示され
る界面活性剤について説明する。
【0024】一般式〔1〕において、Rがアルキル基を
表す場合、直鎖、環状、及び分岐鎖のいずれでもよく、
炭素数8〜36のものであるが、より好ましくは12〜
24である。Rが置換アルキル基を表す場合の置換基と
しては、水酸基、カルボキシル基、アミノ基、シアノ
基、アルコキシカルボニル基、カルボンアミド基が挙げ
られる。また、ここでいうアルキル基には、炭素鎖中
に、−O−,−S−,−CO2−,−CONR′−,−
SO2−,−SO2NR′−,−NR′CO−,−NR′
SO2−を一個以上有するものを包含される(R’は水
素原子,アルキル基,またはアリール基を表す)。Rが
アリール基を表す場合、フェニル基またはナフチル基を
有するものが好ましく、それらの環は、Rが置換アルキ
ル基を表す場合の置換基として挙げた基を有していても
よい。より好ましいアリール基としては、炭素数の合計
が12〜24で、アルキルフェニル基、アリキルナフチ
ル基を表す時、炭素数の合計が7〜24が好ましく、例
えば、ベンジル基、フェネチル基、1−フェニルエチル
基等が挙げられる。Rがアルケニル基を表す場合は、炭
素−炭素二重結合をいずれの位置に有するものでもよ
く、Rが置換アルキル基を表す場合の置換基として挙げ
た基で置換されていてもよい。好ましくは炭素数が12
〜24で二重結合の個数が1〜5のものである。
【0025】Lは2価の連結基を表し、特に好ましく
は、−O−,−NH−,−CONH−,−(OCH2
2m−,−(OCH2CH2mO−,−(OCH2CH
(CH3))m−,−(OCH2CH(CH3))mO−で
ある。(mは1〜10の整数、特に1〜5が好まし
い。) Mは水素原子またはカチオンを表すが、好ましくは
+,K+,Na+,1/2Mg2+,1/2Ca2+,1/
2Ba2+,NH4 +,Ag+及びN+R”(R”は同じでも
異なっていてもよいアルキル基で、総炭素数4〜32で
あり、好ましくは4〜16である)である。
【0026】一般式〔1〕で表される界面活性剤はイン
ク受容層全重量(乾燥重量)に対し、0.01〜10%
の比率で前記受容層に添加することが、本発明の効果の
点から好ましい。更に好ましくは、0.05〜5%であ
り、より好ましくは0.05〜2%の範囲である。ここ
で前記の比率が0.01%を下回ると画質向上の効果が
得られず、一方10%を超えると、本発明の効果を得る
ことができないばかりか、インク受容層表面の光沢度低
下やプリント濃度の低下を起こし、画質をさらに低下さ
せる等の欠点を生じる。
【0027】一般式〔1〕で表される界面活性剤の具体
例は以下に示すが、本発明はこれに限定されるものでは
ない。
【0028】
【化1】
【0029】
【化2】
【0030】本発明に好ましく用いられるアニオン型フ
ッ素系界面活性剤としては、下記一般式(FA)で示さ
れるものが挙げられる。
【0031】一般式(FA) (Cf)−(Y)n 式中、Cfは少なくとも3個のフッ素原子と少なくとも
2個の炭素原子を含むn価の基で表し、Yは−COO
M,−SO3M,−OSO3M又は−P(=O)(OM)
2を表す。Mは水素原子又はアルカリ金属もしくは第4
級アンモニウム塩の如きカチオンを表し、nは1又は2
である。
【0032】更に好ましく用いられるアニオン型フッ素
系界面活性剤としては、下記一般式(FA′)で示され
るものである。
【0033】一般式(FA′) Rf−(D)t−Y 式中、Rfは炭素原子数3〜30のフッ素置換アルキル
基又はアリール基を表し、Dは−O−,−COO−,−
CON(R1)−又は−SO2N(R1)−なる結合を少
なくとも一つ含む炭素原子数1〜12の2価の基を表
す。R1は炭素原子数1〜5のアルキル基を表し、tは
1又は2であり、Yは−COOM,−SO3M,−OS
3M又は−P(=O)(OM)2を表し、Mは水素原子
又はアルカリ金属もしくは第4級アンモニウム塩の如き
カチオンを表す。
【0034】次に一般式(FA)で表される化合物の具
体例を挙げるが、本発明はこれらに限定されない。
【0035】
【化3】
【0036】
【化4】
【0037】
【化5】
【0038】
【化6】
【0039】
【化7】
【0040】特に好ましくは、−SO2N(R1)−なる
結合を少くとも一つ含むアニオン型フッ素系界面活性剤
を使用することである。
【0041】本発明に用いられるカチオン型フッ素系界
面活性剤は下記一般式(FK)で表される化合物であ
る。
【0042】一般式(FK) Rf′−L−X+ 式中、Rf′は炭素数1〜20の炭化水素基を表し、少
なくとも一つの水素原子はフッ素原子で置換されてい
る。Lは化学結合手または2価基を表す。Xはカチオ
ン、Z-はカウンターアニオンを表す。
【0043】Rf′の例としては、−Ckk+1(k=1
〜20、特に3〜12が好ましい),−Cm2m,−Cm
2m-1(m=2〜20、特に3〜12が好ましい)等を
挙げることができる。
【0044】Lの例としては、−SO2N(R1)(CH
2p−,−CON(R1)(CH2p−,−OASO2
(R1)(CH2p−,−OACON(R1)(CH2p
−,−OAO(CH2p−,−OA(CH2p−,−O
(CH2CH2O)q(CHp−,−O(CH2)p−,
−N(R1)(CH−,−SON(R)(C
O(CH2r−,−CON(R1)(CH2p
O(CH2r−,−OASO2N(R1)(CHR1p
A−,−(CH2p(CHOH)s(CH2r−等を挙
げることができる。
【0045】X+の例としては、−N+(R13,−N+
(CH2CH2OCH33,−N+48O(R1),−N
+(R1)(R2)(CH2CH2OCH3),−N+
55,−N+(R1)(R2)(CH2p65,−N
+(R1)(R2)(R2)等を挙げることができる。ここ
でR1及びR2は各々、水素原子又は炭素原子数1〜6の
アルキル基(置換基を有してもよい)を表し、p,r,
sは各々0〜6、qは1〜20である。
【0046】Z-の例としては、I-,Cl-,Br-,C
3SO3 -,CH3−C−SO3 -等を挙げることが
できる。
【0047】以下に本発明に好ましく用いられるカチオ
ン型フッ素系界面活性剤の具体例を挙げるが、これらに
限定されない。
【0048】
【化8】
【0049】
【化9】
【0050】本発明に係るアニオン型フッ素系界面活性
剤あるいはカチオン型フッ素系界面活性剤は、例えば米
国特許2,559,751号、同2,567,011
号、同2,732,398号、同2,764,602
号、同2,806,866号、同2,809,998
号、同2,915,376号、同2,915,528
号、同2,918,501号、同2,934,450
号、同2,937,098号、同2,957,031
号、同3,472,894号、同3,555,089
号、英国特許1,143,927号、同1,130,8
22号、特公昭45−37304号、特開昭47−96
13号、同49−134614号、同50−11770
5号、同50−117727号、同50−121243
号、同52−41182号、同51−12392号の、
英国化学会誌(J.Chem.Soc.)1950年2
789頁、同1957年2574頁及び2640頁、米
国化学会誌(J.Amer.Chem.Soc.)79
巻2549頁(1957年)、油化学(J.Japan
Oil Chemists Soc.)12巻653
頁、有機化学会誌(J.Org.Chem.)30巻3
524頁(1965年)等に記載された方法によって合
成することができる。これらのフッ素系界面活性剤のう
ち、ある種のものは大日本インキ化学工業社からメガフ
ァック(Megafac)Fなる商品名で、ミネソタ・
マイニング・アンド・マニファクチュアリング・カンパ
ニー社からフルオラッド(Fluorad)FCなる商
品名で、インペリアル・ケミカル・インダストリー社か
らモンフロール(Monflor)なる商品名で、イー
・アイ・デュポン・ネメラス・アンド・カンパニー社か
らゾニルス(Zonyls)なる商品名で、又、ファル
ベベルケ・ヘキスト社からリコベット(Licowe
t)VPFなる商品名で、それぞれ市販されている。
【0051】本発明のフッ素系界面活性剤の添加量はイ
ンク受容層全重量(乾燥重量)に対し、0.01〜4%
の範囲が本発明の効果の点から好ましく、より好ましく
は0.01〜1%の範囲である。
【0052】又、本発明においては、アニオン型フッ素
系界面活性剤とカチオン型フッ素系界面活性剤を併用す
ることにより、それぞれ単独で用いた場合に比べ、本発
明の効果をより良好に奏する。この時、アニオン型フッ
素系界面活性剤とカチオン型フッ素系界面活性剤の添加
割合はモル比で3:7〜7:3が本発明の効果がより顕
著に現れる。
【0053】本発明に使用されカチオン型フッ素系界面
活性剤とアニオン型フッ素系界面活性剤の合計使用量は
1m2当たり0.1〜1000mgがよく、好ましくは
0.5〜300mg、更に好ましくは1.0〜150m
gがよい。併用する時に、それぞれを2種以上ずつ併用
しても構わない。その他にノニオン型フッ素系界面活性
剤、ベタイン型フッ素系界面活性剤、炭化水素系活性剤
を併用してもよい。
【0054】本発明のゼラチンとしては、動物のコラー
ゲンを原料としたゼラチンであれば何れでも使用できる
が、豚皮、牛皮、牛骨を原料としたコラーゲンを原料と
したゼラチンが好ましい。更にゼラチンの種類としては
特に制限はないが、石灰処理ゼラチン、酸処理ゼラチ
ン、ゼラチン誘導体(例えば特公昭38−4854号、
同39−5514号、同40−12237号、同42−
26345号、米国特許2,525,753号、同2,
594,293号、同2,614,928号、同2,7
63,639号、同3,118,766号、同3,13
2,945号、同3,186,846号、同3,31
2,553号、英国特許861,414号、同103,
189号等に記載のゼラチン誘導体)を単独またはそれ
らを組み合わせて用いることができる。
【0055】本発明のゼラチンのゼリーの強度(PAG
I法、ブルーム式ゼリー強度計による)としては、15
0g以上、特に200〜300gであることが好まし
い。
【0056】本発明においては、インク受容層に含まれ
るゼラチンの塗布量としては、固形分として3〜50g
/m2が好ましく、さらに好ましくは5〜30g/m2
ある。インク受容層が3g/m2未満ではインクの受容
性が劣り、印字後インクが受容層から溢れてしまう。更
に、50g/m2を越えて多い場合には、インクの受容
性は向上するがひび割れ、カール等で問題が発生する。
【0057】本発明において、インクの受容性やドット
再現性をさせる目的でゼラチンとともに以下の水溶性ポ
リマーを併用することが好ましい。しかしながら、特定
の水溶性ポリマーとゼラチンを併用すると前記ポリマー
とゼラチンが分離し、光沢を失い、所望の光沢が得られ
ないと言う欠点が明らかとなった。この問題に対しても
本発明の塩基性ラテックスポリマーを用いることによ
り、光沢を失わず、より高画質なプリントが得られると
言う、全く予想外の効果が得られることが判明した。
【0058】併用される前記ポリマーとしては例えば、
ポリビニルアルコール、ポリビニルピロリドン、ポリビ
ニルピリジニウムハライド、各種変性ポリビニルアルコ
ール等のビニルホルマールおよびその誘導体(特開昭6
0−145879号、同60−220750号、同61
−143177号、同61−235182号、同61−
235183号、同61−237681号、同61−2
61089号参照)、ポリアクリルアミド、ポリジメチ
ルアクリルアミド、ポリジメチルアミノアクリレート、
ポリアクリル酸ソーダ、アクリル酸メタクリル酸共重合
体塩、ポリメタクリル酸ソーダ、アクリル酸ビニルアル
コール共重合体塩等のアクリル基を含むポリマー(特開
昭60−168651号、同62−9988号等に記
載)、澱粉、酸化澱粉、カルボキシル澱粉、ジアルデヒ
ド澱粉、カチオン化澱粉、デキストリン、アルギン酸ソ
ーダ、アラビアゴム、カゼイン、プルラン、デキストラ
ン、メチルセルロース、エチルセルロース、カルボキシ
メチルセルロース、ヒドロキシプロピルセルロース等の
天然ポリマーまたはその誘導体(特開昭59−1743
82号、同60−262685号、同61−14317
7号、同61−181679号、同61−193879
号、同61−287782号等に記載)、ポリエチレン
グリコール、ポリプロピレングリコール、ポリビニルエ
ーテル、ポリグリセリン、マレイン酸アルキルビニルエ
ーテル共重合体、マレイン酸−N−ビニルピロール共重
合体、スチレン−無水マレイン酸共重合体、ポリエチレ
ンイミン等の合成ポリマー(特開昭61−32787
号、同61−237680号、同61−277483号
等に記載)等を挙げることができる。
【0059】好ましくはポリエチレングリコール、ポリ
ビニルピロリドン、ポリビニルアルコールであり、さら
に好ましくはポリビニルピロリドン、ポリビニルアルコ
ールである。これらのポリマーは表面のベト付きの観点
からその平均分子量が1万以上であることが好ましく、
より好ましくは10万以上である。
【0060】本発明において、併用される水溶性ポリマ
ーのゼラチンに対する添加比率(wt%)は、併用され
る水溶性ポリマーの種類によって異なるが、インク受容
性やドット再現性を向上させるには、ゼラチンに対し1
0〜70wt%にすることが好ましく、さらに好ましく
は40〜60wt%にすることが好ましい。
【0061】本発明において、インク受容層は、耐水
性、ドット再現性を向上させる目的で適当な硬膜剤で硬
膜することができる。硬膜剤の具体的な例としては、ホ
ルムアルデヒド、グルタルアルデヒドの如きアルデヒド
系化合物、ジアセチル、クロルペンタンジオンの如きケ
トン化合物、ビス(2−クロロエチル尿素)−2−ヒド
ロキシ−4,6−ジクロロ−1,3,5トリアジン、米
国特許3,288,775号記載の如き反応性のハロゲ
ンを有する化合物、ジビニルスルホン、米国特許3,6
35,718号記載の如き反応性のオレフィンをもつ化
合物、米国特許2,732,316号記載のN−メチロ
ール化合物、米国特許3,103,437号記載の如き
イソシアナート類、米国特許3,017,280号、同
2,983,611号記載の如きアジリジン化合物類、
米国特許3,100,704号記載の如きカルボジイミ
ド系化合物類、米国特許3,091,537号記載の如
きエポキシ化合物、ムコクロル酸の如きハロゲンカルボ
キシアルデヒド類、ジヒドロキシジオキサンの如きジオ
キサン誘導体、クロム明ばん、カリ明ばん、硫酸ジルコ
ニウムの如き無機硬膜剤等があり、これらを1種または
2種以上組み合わせて用いることができる。硬膜剤の添
加量はインク受容量を構成するバインダー100gに対
して0.01g〜10gが好ましく、より好ましくは
0.1〜5gである。
【0062】本発明において、更に、インク受容層には
上記の界面活性剤、硬膜剤の他に無機顔料、着色染料、
着色顔料、インク染料の定着剤、紫外線吸収剤、酸化防
止剤、顔料の分散剤、消泡剤、レベリング剤、防腐剤、
蛍光増白剤、粘度安定剤、pH調節剤などの公知の各種
添加剤を添加することもできる。
【0063】本発明におけるインク受容層塗液の塗布方
法としては、通常用いられている塗布方法(例えば、カ
ーテン方式、エクストルージョン式、エアナイフ方式、
ロールコーティング方式、ロッドバーコーティング方式
等)が用いられる。
【0064】本発明において、インク受容層は単層構成
でも多層構成でもよい。多層構成の例としては、特開昭
57−89954号、同60−224578号、同61
−12388号等に記載されたものが挙げられる。例え
ば、特開昭61−12388号に記載のインク透過層を
本発明のインク受容層の上に更に受けてもよい。
【0065】また、インク受容層は支持体の少なくとも
片面に設けられているが、カールを防止する目的で支持
体の両面に設けてもよい。
【0066】本発明において用いられる支持体として
は、透明な支持体でも不透明な支持体でも使用目的に応
じて用いることができる。透明な支持体としては、従来
公知のものがいずれも使用でき、例えば、ポリエステル
樹脂、ジアセテート樹脂、トリアセテート樹脂、アクリ
ル樹脂、ポリカーボネート樹脂、ポリ塩化ビニール樹
脂、ポリイミド樹脂、セロファン、セルロイドなどのフ
ィルムもしくは板及びガラス板などが挙げられる。
【0067】このような透明支持体はその厚さが約10
〜200μm程度のものが好ましい。
【0068】不透明な支持体としては、紙、塗工紙、合
成紙、樹脂被覆紙、顔料入り不透明フィルム、発泡フィ
ルム等の従来公知のものがいずれも使用できるが、光沢
性、平滑性の観点から合成紙、樹脂被覆紙、各種フィル
ムが好ましく、手触り感、高級感から樹脂被覆紙、ポリ
エステル系のフィルムがより好ましい。
【0069】本発明において好ましく用いられる、樹脂
被覆紙を構成する原紙は、特に制限はなく、一般に用い
られている紙が使用できるが、より好ましくは例えば写
真用支持体に用いられているような平滑な原紙が好まし
い。原紙を構成するパルプとしては天然パルプ、再生パ
ルプ、合成パルプ等を1種もしくは2種以上混合して用
いられる。この原紙には一般に製紙で用いられているサ
イズ剤、紙力増強剤、填料、帯電防止剤、蛍光増白剤、
染料等のの添加剤が配合される。
【0070】さらに、表面サイズ剤、表面紙力剤、蛍光
増白剤、帯電防止剤、染料、アンカー剤等が表面に塗布
されていてもよい。
【0071】また、厚紙の厚みに関しては特に制限はな
いが、紙を抄造中または抄造後カレンダー等にて圧力を
印加して圧縮するなどした表面平滑性の良いものが好ま
しく、その秤量は30〜250g/m2が好ましい。
【0072】樹脂被覆紙の樹脂としては、ポリオレフィ
ン樹脂や電子線で硬化する樹脂を用いることができる。
ポリオレフィン樹脂としては、低密度ポリエチレン、高
密度ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリブテン、ポリ
ペンテンなどのオレフィンのホモポリマーまたはエチレ
ン−プロピレン共重合体などのオレフィンの2つ以上か
らなる共重合体およびこれらの混合物であり、各種の密
度、溶融粘度指数(メルトインデックス)のものを単独
にあるいはそれらを混合して使用できる。
【0073】また、樹脂被覆紙の樹脂中には、酸化チタ
ン、酸化亜鉛、タルク、炭酸カルシウムなどの白色顔
料、ステアリン酸アミド、アラキジン酸アミドなどの脂
肪酸アミド、ステアリン酸亜鉛、ステアリン酸カルシウ
ム、ステアリン酸アルミニウム、ステアリン酸マグネシ
ウムなどの脂肪酸金属塩、イルガノックス1010、イ
ルガノックス1076などの酸化防止剤、コバルトブル
ー、群青、セシリアンブルー、フタロシアニンブルーな
どのブルーの顔料や染料、コバルトバイオレット、ファ
ストバイオレット、マンガン紫などのマゼンタの顔料や
染料、蛍光増白剤、紫外線吸収剤などの各種の添加剤を
適宜組み合わせて加えるのが好ましい。
【0074】本発明において好ましく用いられる支持体
である樹脂被覆紙は、走行する原紙上にポリオレフィン
樹脂の場合は、加熱溶融した樹脂を流延する、いわゆる
押出しコーティング法により製造され、その両面が樹脂
により被覆される。また、電子線により硬化する樹脂の
場合は、グラビアコーター、ブレードコーターなど一般
に用いられるコーターにより樹脂を塗布した後、電子線
を照射し、樹脂を硬化させて被覆する。また、樹脂を原
紙に被覆する前に、原紙にコロナ放電処理、火炎処理な
どの活性化処理を施すことが好ましい。支持体のインク
受容層が塗布される面(表面)は、その用途に応じて光
沢面、マット面などを有し、特に光沢面が優位に用いら
れる。裏面に樹脂を被覆する必要はないが、カール防止
の点から樹脂被覆したほうが好ましい。裏面は通常無光
沢面であり、表面あるいは必要に応じて表裏両面にもコ
ロナ放電処理、火炎処理などの活性処理を施すことがで
きる。また、被覆樹脂層の厚みとしては特に制限はない
が、一般に5〜50μmの厚みに表面または表裏両面に
コーティングされる。
【0075】
【実施例】以下、実施例を挙げて本発明を説明するが、
本発明はこれらに限定されるものではない。
【0076】実施例1 市販のRC紙に、下記組成のインク受容層塗液を乾燥後
の重量が12g/mとなるようにバーコート法により
塗布した後、乾燥させてインクジェット記録用シート試
料を得た。次にインクジェットプリンタ(MJ−500
0C、セイコーエプソン社製)を用いて、ブルー、グリ
ーン、レッド、ブラックの各色をプリントし、均一画像
部の目視官能評価した。
【0077】〈インク受容層用塗液組成〉 石灰処理ゼラチン(ブルーム強度;250g) 50重量部 PVP−K90(BASF社) 50重量部 コロイダルシリカ(平均粒径15μm) 0.4重量部界面 活性剤(表1記載) *塗布液の固形分濃度8%(wt/vol) 〈評価基準〉 ベタプリント部画質 プリントのグリーンベタ部を目視にて観察した。評価基
準は以下の通りである。
【0078】◎:均一な画像であり、全く問題のないレ
ベル ○:わずかにマダラ状のムラがあるが問題ないレベル △:少しマダラ状のムラがあるが実用上問題がないレベ
ル ×:マダラ状のムラがみられ、実用上困難なレベル スジムラ プリントにブラックベタ部を目視にて観察した。評価基
準は以下の通りである。
【0079】◎:均一な画像であり、全く問題のないレ
ベル ○:わずかにスジ状のムラがあるが問題ないレベル △:少しスジ状のムラがあるが実用上問題がないレベル ×:スジ状のムラがみられ、実用上困難なレベル 評価結果を表1に示す。
【0080】
【表1】
【0081】上記表1より本発明のインクジェット記録
用シートはまだら状のムラ、すじ状のムラに対し、良好
な結果が得られ、高品質な画像が得られることが分か
る。
【0082】実施例2 実施例1で作製した試料1−10において、活性剤の添
加量を下記表2のごとく変化させた他は、同様にしてイ
ンクジェット記録用シート試料を作製し、実施例1と同
じ評価に加えてプリント面の光沢性を目視で評価した。
結果を表2に示す。
【0083】〈評価基準〉 光沢性 プリント前及びブラックプリント部の光沢性を目視にて
観察評価した。評価基準は以下の通りである。
【0084】◎:プリント前及びプリント後ともに十分
な光沢性を持っており、全く問題のないレベル ○:プリント前及びプリント後ともに光沢性を持ってお
り、問題のないレベル △:プリント前後で光沢性がやや異なるが、実用上問題
がないレベル
【0085】
【表2】
【0086】上記表2より、非フッ素アニオン型界面活
性剤、カチオン型フッ素系界面活性剤及びアニオン型フ
ッ素系界面活性剤を併用することにより、ムラに対し良
好な結果が得られ、画質も良好であり、光沢性も優れた
ものであることが判る。
【0087】
【0088】
【0089】
【0090】
【0091】
【0092】実施例4 実施例1で用いたRC紙の代わりに白色ポリエチレンテ
レフタレートフィルム(厚み100μm)を使用した以
外は実施例1と同じ塗布液組成で試料を作製し実験を行
った。この結果実施例1とほぼ同じ結果を得た。
【0093】実施例5 実施例4で用いた白色ポリエチレンテレフタレートフィ
ルムの代わりに、透明ポリエチレンテレフタレートフィ
ルム(厚み100μm)を使用した以外は実施例4と同
じ実験を行った。この結果実施例1とほぼ同じ結果を得
た。
【0094】
【発明の効果】本発明によるインクジェット記録用シー
トにより、まだら状のムラ、すじ状のムラに対し、良好
な結果が得られ、高品質な画像が得られ、かつ光沢性の
優れた画像を得ることができる。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (56)参考文献 特開 平1−222985(JP,A) 特開 平2−1359(JP,A) 特開 平1−146784(JP,A) 特開 平1−146785(JP,A) 特開 平1−280581(JP,A) 特開 平4−216990(JP,A) 特開 平6−64306(JP,A) 国際公開94/020303(WO,A1) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) B41M 5/00

Claims (9)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 支持体の少なくとも片面にインク受容層
    を設けたインクジェット記録用シートにおいて、該イン
    ク受容層中にゼラチン並びにアニオン型非フッ素系界面
    活性剤、アニオン型フッ素系界面活性剤及びカチオン型
    フッ素系界面活性剤のそれぞれ少なくとも一種を含有す
    ることを特徴とするインクジェット記録用シート。
  2. 【請求項2】 前記アニオン型非フッ素系界面活性剤が
    下記一般式〔1〕で表されることを特徴とする請求項1
    記載のインクジェット記録用シート。一般式〔1〕 R−(L)n−SO3 -+ (式中、Rはアルキル基、アリール基、アラルキル基、
    もしくはアルケニル基を表し、Rに含まれる全炭素原子
    数は8〜36であり、Lは2価の連結基を表し、nは0
    又は1〜10の整数を表す。Mは水素原子又はカチオン
    を表す。)
  3. 【請求項3】 前記アニオン型非フッ素系界面活性剤が
    インク受容層全重量に対し、0.01〜10%である
    とを特徴とする請求項1又は2記載のインクジェット記
    録用シート。
  4. 【請求項4】 前記アニオン型フッ素系界面活性剤及び
    カチオン型フッ素系界面活性剤がインク受容層全重量に
    対し合計で0.01〜4%であることを特徴とする請求
    項1〜3のいずれか1項に記載のインクジェット記録用
    シート。
  5. 【請求項5】 前記インク受容層が水溶性ポリマーを含
    有することを特徴とする請求項1〜4のいずれか1項に
    記載のインクジェット記録用シート。
  6. 【請求項6】 前記水溶性ポリマーがポリビニルピロリ
    ドン類、ポリビニルアルコール類から選ばれる少なくと
    も一種であることを特徴とする請求項5記載のインクジ
    ェット記録用シート。
  7. 【請求項7】 前記支持体が紙の両面を樹脂で被覆した
    樹脂被覆紙またはポリエステルフィルムであることを特
    徴とする請求項1〜6のいずれか1項に記載のインクジ
    ェット記録用シート。
  8. 【請求項8】 前記樹脂がポリオレフィン樹脂であるこ
    とを特徴とする請求項7記載のインクジェット記録用シ
    ート。
  9. 【請求項9】 前記ポリエステルフィルムがポリエチレ
    ンテレフタレートであることを特徴とする請求項7記載
    のインクジェット記録用シート。
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