JPH10147058A - インクジェット用記録シート - Google Patents

インクジェット用記録シート

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JPH10147058A
JPH10147058A JP9248463A JP24846397A JPH10147058A JP H10147058 A JPH10147058 A JP H10147058A JP 9248463 A JP9248463 A JP 9248463A JP 24846397 A JP24846397 A JP 24846397A JP H10147058 A JPH10147058 A JP H10147058A
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JP
Japan
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ink
recording sheet
receiving layer
jet recording
monomer represented
Prior art date
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JP9248463A
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English (en)
Inventor
Koji Takemura
幸治 竹村
Hiroyuki Kamimura
裕之 上村
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Konica Minolta Inc
Original Assignee
Konica Minolta Inc
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 画質と耐光性を維持しつつ、かつ耐水性、耐
剥がれ性、耐湿性に優れたインクジェット用記録シート
を提案する。 【解決手段】 支持体の少なくとも一方の側にインク受
容層を設けてなるインクジェット用記録シートにおい
て、該インク受容層が下記一般式(K)、(L)又は
(M)で表されるモノマーから形成される重合単位を有
するポリマーを少なくとも1種を含有することを特徴と
するインクジェット用記録シート。 【化1】 式中、R1,R2は水素原子または置換されても良い低級
アルキル基を表し、R3はアミノ基を除く置換基で置換
されても良いアルキル基を表し、Lは2価の連結基を表
し、Arは置換されても良いアリール基を表し、Xはア
ニオンを表し、nは0又は1を表す。αは1〜100ま
での整数を表す。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明はインクジェット用記
録シートに関し、詳しくは優れた画質、高濃度をを実現
し、かつ耐水性、耐はがれ性、耐光性に優れたインクジ
ェット用記録シートに関する。
【0002】
【従来の技術】近年、パーソナルコンピューターの普及
に伴い、インクジェット記録方式のプリンターが急速に
普及している。特に高画質が要求される印刷分野やデザ
イン分野においてその利用が注目されている。
【0003】インクジェット記録方式に使用される記録
シートとしては、従来、通常の紙やインクジェット記録
紙またはフィルムと称される支持体上にコート層或いは
インク受容層を設け、インクのにじみや重なりを向上さ
せ、高解像度を実現して来ている。
【0004】ところが、インクジェット記録方式はイン
クを直接吐出させ、画像を形成させるために水溶性イン
クを用いるケースが多く、耐水性や乾燥性、耐湿性など
いくつかの問題が生じている。中でも、耐水性、耐湿性
への問題点は未だ解決されていないのが現状である。
【0005】インクジェット記録方式で使用されるイン
クのほとんどが、水溶性インクであり、画像形成後、十
分乾いた状態でも水に濡れると一度定着された染料が再
溶解し、ドットの形状や濃度を維持することができな
い。
【0006】また、水に濡れたあと、指や紙で拭き取る
場合、コート層の強度が弱いと、ふき取った際に剥がれ
や付着が生じやすい。
【0007】例えば、濡れた手で触れた場合、画像部に
水が付着し、すばやく拭き取っても、色抜けが生じた
り、膜がはがれてしまい、仕上がりとしての価値が下が
ってしまう。
【0008】さらに、湿度の高い条件では色にじみが生
じ、長期に渡る保存には全く適さないものであった。
【0009】つまり、今までのインクジェット用記録シ
ートは印刷物やコピーに比べ、その取り扱い環境や用途
に制限があった。例えば、大判用プリンターでポスター
などを作成する場合は、人が触れない場所や雨の掛から
ない場所に置いたり、保管や持ち運ぶ場合は、ファイル
に挟んだり、袋に入れるなど十分な配慮が必要であっ
た。
【0010】これらの問題を改善するために、インクか
らのアプローチとしては顔料を用いる検討がなされてい
るが、ノズルへの目詰まりの問題や分散技術などの課題
も多く、ほとんど実用化に至っていない。
【0011】また、記録シートのアプローチとしては、
特に業務用分野では印字後ラミネート加工を施す等の工
夫がなされているが、コスト高となるため、ユーザーに
取っては好ましいものではなかった。
【0012】以上のようなことから、印字後の取り扱い
性に優れたシートの要求が望まれていた。
【0013】耐水性を解決する手段としては以前から様
々な検討がなされてきた。例えば、特開昭57−645
91号には、耐水化剤を含有させて、耐水性を向上させ
る記載があるが、その媒染力の強さから逆に耐光性を著
しく劣化させることが判った。
【0014】また、特開昭61−58788号に記載さ
れる耐水化剤も確かに媒染力はあるものの、耐水化剤自
身の溶解のためか、耐剥がれ性や耐湿性に関しては十分
な効果を発揮するものではなかった。
【0015】一方、特開平6−183131号記載の耐
水化剤は耐光性劣化、耐剥がれ性はかなり改良されたも
ののインクの吸収性を著しく阻害し、満足できる画質は
得られていないことも判った。
【0016】つまり、耐水性とは単に染料との媒染力を
向上させるだけでなく、耐剥がれ性、耐湿性をも含めて
解決し、かつ画質、耐光性のすべてを満足させるもので
なければならない。これら全てを解決することは非常に
困難であった。
【0017】
【発明が解決しようとする課題】従って、本発明の目的
は画質と耐光性を維持し、かつ耐水性、耐剥がれ性、耐
湿性に優れたインクジェット用記録シートを提案するこ
とにある。
【0018】
【課題を解決するための手段】そこで、本発明者らが鋭
意検討を重ねた結果、画質と耐光性を維持しつつ、耐水
性を向上させ、かつ耐剥がれ性、耐湿性をも兼ね備えた
インクジェット用記録シートを見いだすに至った。
【0019】即ち、本発明の目的は、下記の構成により
達成される。
【0020】(1) 支持体の少なくとも一方の側にイ
ンク受容層を設けてなるインクジェット用記録シートに
おいて、該インク受容層が下記一般式(K)で表される
モノマー、(L)で表されるモノマー及び(M)で表さ
れるモノマーから形成される重合単位を有するポリマー
を少なくとも1種含有することを特徴とするインクジェ
ット用記録シート。
【0021】
【化2】
【0022】式中、R1,R2は水素原子又は置換されて
も良い低級アルキル基を表し、R3はアミノ基を除く置
換基で置換されても良いアルキル基を表し、Lは2価の
連結基を表し、Arは置換されても良いアリール基を表
し、Xはアニオンを表し、nは0又は1を表す。aは1
〜100までの整数を表す。
【0023】(2) 前記一般式(K)で表されるモノ
マー、(L)で表されるモノマー及び(M)で表される
モノマーから形成される重合単位を有するポリマーのイ
ンク受容層における含有量が0.1以上5.0g/m2
以下であることを特徴とする(1)記載のインクジェッ
ト用記録シート。
【0024】(3) インク受容層が水溶性ポリマー又
はゼラチンを含有することを特徴とする(1)又は
(2)記載のインクジェット用記録シート。
【0025】(4) 前記水溶性ポリマー又はゼラチン
がポリビニルアルコール類、変性ポリビニルアルコール
類、ポリビニルピロリドン類、ポリアルキレンオキサイ
ド類、酸処理ゼラチンから選ばれる少なくとも1種であ
ることを特徴とする(3)記載のインクジェット用記録
シート。
【0026】(5) 支持体がポリオレフィン被覆紙又
はフィルムであることを特徴とする(1)乃至(4)の
いずれか1項記載のインクジェット用記録シート。
【0027】以下、本発明について詳細に説明する。
【0028】まず、本発明に用いられる前記一般式
(K)で表されるモノマー、(L)で表されるモノマー
及び(M)で表されるモノマーについて説明する。
【0029】R1、R2は水素原子あるいは置換されても
良い低級アルキル基を表し、好ましくは、メチル基、エ
チル基、n−プロピル基、i−プロピル基を表す。
【0030】R3はアミノ基を除く置換基で置換されて
も良いアルキル基を表し、好ましくはメチル基、エチル
基、n−プロピル基、i−プロピル基、n−ブチル基、
i−ブチル基、t−ブチル基等である。ここで置換され
ても良いとは、例えば−SO3 -,−COO-,フェニル
基等で置換されることをさす。
【0031】Lは2価の連結基を表し、好ましくはメチ
レン基、エチレン基、プロピレン基、フェニレン基等で
ある。
【0032】Arは置換されても良いアリール基を表
し、好ましくはフェニル基である。
【0033】Xはアニオンを表し、好ましくはBr-
Cl-、CH3COO-、NO3 -、(SO4 2-1/2等であ
る。
【0034】これらの一般式(K)で表されるモノマ
ー、一般式(L)で表されるモノマー及び一般式(M)
で表されるモノマーから形成される重合単位を有するポ
リマー(以下、本発明のポリマーと称する)としては、
これらのモノマーのみから得られるポリマーでも良い
が、前記重合単位を含み、且つ他のビニル系モノマーを
含む共重合ポリマーやグラフトポリマーであっても良
い。これら共重合しても良いモノマーの共重合ポリマー
中に占める割合は任意であるが、好ましくは20モル%
以下、更に好ましくは10モル%以下である。
【0035】本発明のポリマーの分子量は5,000以
上100,000以下であることが好ましく、特に1
0,000以上30,000以下の範囲が好ましい。
【0036】本発明のポリマー中に占める一般式(K)
で表されるモノマー、(L)で表されるモノマー及び
(M)で表されるモノマーの割合としては特に制限はな
いが、一般式(K)で表されるモノマーは、0.1以上
30モル%以下であることが好ましく、更に好ましくは
1.0以上10モル%以下の範囲である。
【0037】また、一般式(L)で表されるモノマー
は、0.1以上50モル%以下であることが好ましく、
一般式(M)で表されるモノマーは、0.1以上50モ
ル%以下であることが好ましい。
【0038】以下に、本発明に用いられる一般式(K)
で表されるモノマー、(L)で表されるモノマー及び
(M)で表されるモノマーの具体例を示す。
【0039】
【化3】
【0040】
【化4】
【0041】
【化5】
【0042】上記モノマー単位として、形成されるポリ
マーの具体的例示化合物を以下に示す。
【0043】
【化6】
【0044】これらの化合物は、公知の合成法を用いて
合成することができる。
【0045】本発明のポリマーの添加量としては、アミ
ン当量(一般式(K)のモル比率)によって異なるが、
好ましくは0.1以上5g/m2以下の範囲である。
【0046】本発明においては、インク受容層には、高
湿度条件下におけるインク乾燥性を向上させる目的で水
溶性ポリマー又はゼラチンを併用するこが好ましい。
【0047】本発明に用いられるゼラチンとしては、動
物のコラーゲンを原料としたゼラチンであれば何れでも
使用できるが、豚皮、牛皮、牛骨を原料としたコラーゲ
ンを原料としたゼラチンが好ましい。更にゼラチンの種
類としては特に制限はないが、石灰処理ゼラチン、酸処
埋ゼラチン、ゼラチン誘導体(例えば特公昭38−48
54号、同昭39−5514号、同昭40−12237
号、同昭42−26345号、同平2−1359号、米
国特許第2,525,753号、同第2,594,29
3号、同第2,614,928号、同第2,763,6
39号、同第3,118,766号、同第313294
5号、同第3186846号、同第3312553号、
英国特許第861,414号、同第1,033,189
号等に記載のゼラチン誘導体)を単独又はそれらを組み
合わせて用いることができるが、本発明ポリマーとの相
溶性の点から、酸処理ゼラチンであることが好ましい。
【0048】本発明に使用することができる水溶性ポリ
マーとしては例えば、ポリビニルアルコール類、ポリビ
ニルピロリドン類、ポリビニルピリジニウムハライド、
各種変性ポリビニルアルコール類等のビニルホルマール
およびその誘導体(特開昭60−145879号、同6
0−220750号、同61−143177号、同61
−235182号、同61−235183号、同61−
237681号、同61−261089号参照)、ポリ
アルキレンオキサイド類、ポリアクリルアミド、ポリジ
メチルアクリルアミド、ポリジメチルアミノアクリレー
ト、澱粉、酸化澱粉、ジアルデヒド澱粉、カチオン化澱
粉、デキストリン、カゼイン、プルラン、デキストラ
ン、メチルセルロース、エチルセルロース、カルボキシ
メチルセルロース、ヒドロキシプロピルセルロース等の
天然高分子材料またはその誘導体(特開昭59−174
382号、同60−262685号、同61−1431
77号、同61−181679号、同61−19387
9号、同61−287782号等に記載)、ポリビニル
エーテル、ポリグリセリン、等を挙げることができる。
これらのポリマーのうち好ましくはポリビニルピロリド
ン類、ポリビニルアルコール類、変性ポリビニルアルコ
ール類、ポリアルキレンオキサイド類である。
【0049】本発明で用いることができるポリアルキレ
ンオキサイド類としては、例えばポリエチレンオキサイ
ド類、ポリエチレングリコール類、ポリプロピレングリ
コール類又は下記一般式〔P〕で示される化合物等が挙
げられる。
【0050】一般式〔P〕 R3O−(A4−O)j4−(A5−O)j5−(A6−O)j6
−R4 式中、A4,A5,A6はそれぞれ置換、無置換の直鎖ま
たは分岐のアルキレン基を表すが、すべてが同一となる
ことはない。R3,R4は同一であっても異なっても良
く、それぞれ水素原子、置換、無置換のアルキル基、ア
リール基、アシル基を表す。
【0051】それぞれの置換基としては、ヒドロキシ
基、カルボキシ基、スルホニル基、アルコキシ基、カル
バモイル基、スルファモイル基があげられる。好ましく
用いられるものとしては、R4、R5が水素原子であり、
4,A5,A6がそれぞれ無置換のものである。また最
も好ましいものとしては、A4,A5,A6が−CH2CH
2−又は−CH(CH3)−CH2−である。
【0052】j4,j5,j6は、それぞれ0または0
〜500の整数を表す。ただし、j4+j5+j6≧5
である。
【0053】これらのうちで、好ましく用いられるのは
j4,j5,j6のうち少なくとも1つが15以上のも
のであり、さらに好ましく用いられるのは20以上のも
のである。
【0054】また、一般式〔P〕で示される化合物が例
えば2種類のモノマーA,Bを混ぜて共重合させた共重
合体となる場合は、以下に示される配列のものも包含さ
れる。
【0055】−A−B−A−B−A−B−A−B−A−
B− −A−A−B−A−B−B−A−A−A−B−A−A−
B−B−A− −A−A−A−A−A−A−B−B−B−B−B−B−
A−A−A−A−A− これらの共重合体となるもののうち特に好ましい化合物
としては、下記一般式〔P′〕で示される、エチレング
リコールとプロピレングリコールのブロックポリマー
(プルロニック型非イオン)である。
【0056】一般式〔P′〕 HO−(CH2CH2−O)j4−〔CH(CH3)CH2
O〕j5 −(CH2CH2−O)j6−H 一般式〔P′〕中、j4,j5,j6は前記一般式
〔P〕中のj4,j5,j6と同義である。
【0057】本発明に用いられるポリアルキレンオキサ
イド類で好ましいものとしてはポリエチレンオキサイド
類であり、平均分子量が10,000〜500,000
の範囲にあるものが好ましく、特に好ましくはポリエチ
レングリコール(PEGと称することもある)で、平均
分子量が50,000〜300,000の範囲のもので
ある。
【0058】ここで本発明におけるポリアルキレンオキ
サイド類の平均分子量とは水酸基価により算出した分子
量である。
【0059】本発明において、更に、インク受容層或い
はコート層には界面活性剤、バインダ、硬膜剤の他、無
機顔料、着色染料、着色顔料、インク染料の定着剤、紫
外線吸収剤、酸化防止剤、顔料の分散剤、消泡剤、レベ
リング剤、防腐剤、蛍光増白剤、粘度安定剤、pH調節
剤などの公知の各種添加剤を添加することもできる。
【0060】本発明において、インク受容層又はコート
層には画質を向上させる目的で、インク吸収性を損なわ
ない範囲で界面活性剤を添加することが好ましい。用い
られる界面活性剤はカチオン系、ノニオン系、ベタイン
系のものが好ましく用いられる。また低分子のものでも
高分子のものでも、異なる種類のものを併用してもよ
い。フッ素系の界面活性剤であれば、アニオン系、カチ
オン系、ノニオン系、ベタイン系を問わず用いられ最も
好ましい。
【0061】本発明においてアニオン性フッ素系界面活
性剤あるいはカチオン性フッ素系界面活性剤は、例えば
米国特許2,559,751号、同2,567,011
号、同2,732,398号、同2,764,602
号、同2,806,866号、同2,809,998
号、同2,915,376号、同2,915,528
号、同2,918,501号、同2,934,450
号、同2,937,098号、同2,957,031
号、同3,472,894号、同3,555,089
号、英国特許1,143,927号、同1,130,8
22号、特公昭45−37304号、特開昭47−96
13号、同49−134614号、同50−11770
5号、同50−117727号、同50−121243
号、同52−41182号、同51−12392号、英
国化学会誌(J.Chem.Soc.)1950年27
89頁、同1957年2574頁及び2640頁、米国
化学会誌(J.Amer.Chem.Soc.)79巻
2549頁(1957年)、油化学(J.Japan
Oil Chemists Soc.)12巻653
頁、有機化学会誌(J.Org.Chem.)30巻3
524頁(1965年)等に記載された方法によって合
成することができる。
【0062】これらのフッ素系界面活性剤のうち、ある
種のものは大日本インキ化学工業社からメガファック
(Megafac)Fなる商品名で、ミネソタ・マイニ
ング・アンド・マニファクチュアリング・カンパニー社
からフルオラッド(Fluorad)FCなる商品名
で、インペリアル・ケミカル・インダストリー社からモ
ンフロール(Monflor)なる商品名で、イー・ア
イ・デュポン・ネメラス・アンド・カンパニー社からゾ
ニルス(Zonyls)なる商品名で、又、ファルベベ
ルケ・ヘキスト社からリコベット(Licowet)V
PFなる商品名で、それぞれ市販されている。
【0063】これらカチオン性フッ素系界面活性剤とア
ニオン性フッ素系界面活性剤の合計使用量は1m2当た
り0.1〜1000mgがよく、好ましくは0.5〜3
00mg、更に好ましくは1.0〜150mgがよい。
併用する時に、それぞれを2種以上ずつ併用しても構わ
ない。その他にノニオン性フッ素系界面活性剤、ベタイ
ン型フッ素系界面活性剤、炭化水素系活性剤を併用して
もよい。
【0064】本発明のアニオン性フッ素系界面活性剤と
カチオン性フッ素系界面活性剤の添加割合は、モル比で
1:10〜10:1が好ましく、更には3:7〜7:3
が好ましい。
【0065】本発明のインクジェット用記録シートにお
いては、必要に応じてバックコート層を設けることがで
きる。バックコート層とは、インク受容層を有する面と
反対面(裏面)に形成される層のことであり、実質的に
インク受容層の機能を有していても良い。
【0066】バックコート層に用いられる素材として
は、インク受容層に用いたものと同様の素材であること
が好ましい。
【0067】また、バックコート層には、市販の硬膜剤
やマット剤等の物性改良剤を添加することが好ましい。
【0068】その他にも添加剤としてpH調整剤、金属
封鎖剤、防カビ剤、粘度調整剤、表面張力調整剤、湿潤
剤、防錆剤等を適用することができる。
【0069】本発明において用いられる支持体として
は、透明な支持体でも不透明な支持体でも使用目的に応
じて用いることができる。
【0070】透明な支持体としては、従来公知のものが
いずれも使用でき、例えば、ポリエステル樹脂、セルロ
ースアセテート樹脂、アクリル樹脂、ポリカーボネート
樹脂、ポリ塩化ビニール樹脂、ポリイミド樹脂、セロフ
ァン、セルロイドなどのフィルムがある。これらの中で
支持体の剛性、透明性の観点からポリエステル樹脂、特
にポリエチレンテレフタレートフィルムが好ましい。
【0071】このような透明支持体はその厚さが約10
〜200μm程度のものが好ましく、更に好ましくは5
0〜150μm程度のものである。
【0072】不透明支持体としては、樹脂被覆紙、顔料
入り不透明フィルム、発砲フィルム等の従来公知のもの
がいずれも使用できるが、光沢性、平滑性の観点から樹
脂被覆紙、各種フィルムが好ましく、手触り感、高級感
から樹脂被覆紙、ポリオレフィン樹脂被覆紙、ポリエス
テル系のフィルムがより好ましい。
【0073】本発明において好ましく用いられるポリオ
レフィン被覆紙を構成する原紙は、特に制限はなく、一
般に用いられている紙が使用できるが、より好ましくは
例えば写真用支持体に用いられているような平滑な原紙
が好ましい。原紙を構成するパルプとしては天然パル
プ、再生パルプ、合成パルプ等を1種もしくは2種以上
混合して用いられる。この原紙には一般に製紙で用いら
れているサイズ剤、紙力増強剤、填料、帯電防止剤、蛍
光増白剤、染料等の添加剤が配合される。
【0074】さらに、表面サイズ剤、表面紙力剤、蛍光
増白剤、帯電防止剤、染料、アンカー剤等が表面に塗布
されていてもよい。
【0075】また、原紙の厚みに関しては特に制限はな
いが、紙を抄造中または抄造後カレンダー等にて圧力を
印加して圧縮するなどした表面平滑性の良いものが好ま
しく、その坪量は30〜250g/m2が好ましい。
【0076】樹脂被覆紙の樹脂としては、ポリオレフィ
ン樹脂や電子線で硬化する樹脂を用いることができる。
ポリオレフィン樹脂としては、低密度ポリエチレン、高
密度ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリブテン、ポリ
ペンテンなどのオレフィンのホモポリマーまたはエチレ
ン−プロピレン共重合体などのオレフィンの2つ以上か
らなる共重合体およびこれらの混合物であり、各種の密
度、溶融粘度指数(メルトインデックス)のものを単独
にあるいはそれらを混合して使用できる。
【0077】また、樹脂被覆紙の樹脂中には、酸化チタ
ン、酸化亜鉛、タルク、炭酸カルシウムなどの白色顔
料、ステアリン酸アミド、アラキジン酸アミドなどの脂
肪酸アミド、ステアリン酸亜鉛、ステアリン酸カルシウ
ム、ステアリン酸アルミニウム、ステアリン酸マグネシ
ウムなどの脂肪酸金属塩、イルガノックス1010、イ
ルガノックス1076などの酸化防止剤、コバルトブル
ー、群青、セシリアンブルー、フタロシアニンブルーな
どのブルーの顔料や染料、コバルトバイオレット、ファ
ストバイオレット、マンガン紫などのマゼンタの顔料や
染料、蛍光増白剤、紫外線吸収剤などの各種の添加剤を
適宜組み合わせて加えるのが好ましい。
【0078】本発明において好ましく用いられる支持体
である樹脂被覆紙は、走行する原紙上にポリオレフィン
樹脂の場合は、加熱溶融した樹脂を流延する、いわゆる
押出しコーティング法により製造され、その両面が樹脂
により被覆される。また、電子線により硬化する樹脂の
場合は、グラビアコーター、ブレードコーターなど一般
に用いられるコーターにより樹脂を塗布した後、電子線
を照射し、樹脂を硬化させて被覆する。また、樹脂を原
紙に被覆する前に、原紙にコロナ放電処理、火炎処理な
どの活性化処理を施すことが好ましい。支持体のインク
受容層が塗布される面(表面)は、その用途に応じて光
沢面、マット面などを有し、特に光沢面が優位に用いら
れる。裏面に樹脂を被覆する必要はないが、カール防止
の点から樹脂被覆したほうが好ましい。裏面は通常無光
沢面であり、表面あるいは必要に応じて表裏両面にもコ
ロナ放電処理、火炎処理などの活性処理を施すことがで
きる。また、被覆樹脂層の厚みとしては特に制限はない
が、一般に5〜50μmの厚みに表面または表裏両面に
コーティングされる。
【0079】本発明では水性インクが好ましく用いら
れ、下記の着色剤、液媒体、その他の添加剤からなる記
録液体が用いられる。着色剤としては、直接染料、酸性
染料、塩基性染料、反応性染料或いは食品用色素等の水
溶性染料が挙げられる。
【0080】水性インクの溶媒としては、水及び水溶性
の各種有機溶剤、例えば、メチルアルコール、エチルア
ルコール、プロピルアルコール、イソプロピルアルコー
ル、ブチルアルコール、sec−ブチルアルコール、t
ert−ブチルアルコール、イソブチルアルコール等の
炭素数1〜4のアルキルアルコール類;ジメチルホルム
アミド、ジメチルアセトアミド等のアミド類;アセト
ン、ジアセトンアルコール等のケトン又はケトンアルコ
ール類;テトラヒドロフラン、ジオキサン等のエーテル
類;ポリエチレングリコール、ポリプロピレングリコー
ル等のポリアルキレングリコール類;エチレングリコー
ル、プロピレングリコール、ブチレングリコール、トリ
エチレングリコール、1,2,6−ヘキサントリオー
ル、チオジグリコール、ヘキシレングリコール、ジエチ
レングリコール等のアルキレン基が2〜6個のアルキレ
ングリコール類;グリセリン、エチレングリコールメチ
ルエーテル、ジエチレングリコールメチル(又はエチ
ル)エーテル、トリエチレングリコール、モノメチルエ
ーテル等の多価アルコールの低級アルキルエーテル類、
2H−ピロリジノン等のピロリジノン類、1−メチル−
2−ピロリドン、2−ピロリドン等のピロリドン類等が
挙げられる。これらの多くの水溶性有機溶剤の中でも、
ジエチレングリコール等の多価アルコール、トリエチレ
ングリコールモノメチルエーテル、トリエチレングリコ
ールモノエチルエーテル等の多価アルコールの低級アル
キルエーテル、ピロリドン類が好ましい。
【0081】本発明においてインクの溶媒はインクヘッ
ドノズルの目詰り防止の観点から水と前記有機溶媒の混
合溶媒を用いることが好ましいが、この時、水と有機溶
媒の混合比率は重量比で1/9〜9/1が好ましく、よ
り好ましくは4/6〜9/1である。
【0082】その他のインクへの添加剤としては、例え
ば、PH調節剤、金属封鎖剤、防カビ剤、粘度調整剤、
表面張力調整剤、湿潤剤、界面活性剤及び防錆剤等が挙
げられる。
【0083】本発明において、性能に影響のない範囲で
本発明のポリマーと共に使用できる化合物としては、フ
ェノール系化合物、チアゾリン系化合物、トリアジン系
化合物、モルホリン系化合物、イミダゾール系化合物、
グアニジン系化合物及びベンツトリアゾール系化合物等
が挙げられる。
【0084】具体的な化合物としてはオルトフェニルフ
ェノールおよびその塩(カリウム、ナトリウム)、2−
オクチル−4−イソチアゾリン、ベンツイソチアゾリン
−3−オン、2−メチル−4−イソチアゾリン−3−オ
ン、5−クロロ−2−メチル−4−イソチアゾリン−3
−オン、2−チオメチル−4−エチルアミノ−6−
(1,2−ジメチルプロピルアミノ)−s−トリアジ
ン、ヘキサヒドロ−1,3,5−トリス(2−ヒドロキ
シエチル)−s−トリアジン、4−(2−ニトロブチ
ル)モルホリン、4−(3−ニトロブチル)モルホリ
ン、2−(4−チアゾリル)ベンツイミダゾール、ドデ
シルグアニジン塩酸塩、ベンツトリアゾールが挙げられ
るがこれらに限定されるものではない。
【0085】本発明のインク受容層を形成する方法とし
ては、サイズプレス法、ロールコーター法、ブレードコ
ーター法、エアナイフコーター法、ゲートロールコータ
ー法、ロッドバーコーター法、カーテン法、スライドホ
ッパー法、エクストルージョン法等、通常用いられてい
る塗工方法が用いられる。
【0086】塗工後の乾燥方法に特に制限はないが、特
開平6−64306号の4頁に記載されているコールド
ドライ法は品質感の高い記録シートを得るために好まし
い乾燥方法である。
【0087】本発明において、インク受容層は単層構成
でも多層構成でもよいが、インク吸収性やインク定着性
など機能分離するために複数の層で構成されていること
が好ましく、さらに好ましくは3層以上で構成されてい
ることである。また、最上層には微粒子を存在させるこ
とが好ましい。
【0088】無機の微粒子の例としては酸化物(例えば
二酸化珪素、酸化チタン、酸化マグネシウム、酸化アル
ミニウム等)アルカリ土類金属塩(例えば硫酸塩や炭酸
塩であって、具体的には硫酸バリウム、炭酸カルシウ
ム、硫酸マグネシウム等)、画像を形成しないハロゲン
化銀粒子(塩化銀や臭化銀等で更にハロゲン成分として
沃素原子が僅かながら加わってもよい)やガラス等であ
る。
【0089】この他に西独特許2,529,321号、
英国特許第760,775号、同1,260,772
号、米国特許第1,201,905号、同2,192,
241号、同3,053,662号、同3,062,6
49号、同3,257,206号、同3,322,55
5号、同3,353,958号、同3,370,951
号、同3,411,907号、同3,437,484
号、同3,523,022号、同3,615,554
号、同3,635,714号、同3,769,020
号、同4,021,245号、同4,029,504号
等に記載されている無機マット剤を用いることもでき
る。
【0090】また、有機のマット剤の例には澱粉、セル
ロースエステル(例えば、セルロースアセテートプロピ
オネート等)、セルロースエーテル(例えばエチルセル
ロース等)、合成樹脂等である。合成樹脂の例として
は、水不溶又は難溶性合成ポリマーであり、例えばアル
キル(メタ)アクリレート、アルコキシアルキル(メ
タ)アクリレート、グリシジル(メタ)アクリレート、
(メタ)アクリルアミド、ビニルエステル(例えば酢酸
ビニル)、アクリロニトリル、オレフィン(例えばエチ
レン等)、スチレン、ベンゾグアナミン・ホルムアルデ
ヒド縮合物などの単独若しくは組み合わせ、又はこれら
とアクリル酸、メタクリル酸、α,β−不飽和ジカルボ
ン酸、ヒドロキシアルキル(メタ)アクリレート、スル
ホアルキル(メタ)アクリレート、スチレンスルホン酸
等の組み合わせを単量体成分とするポリマーを用いるこ
とができる。
【0091】その他エポキシ樹脂、ナイロン、ポリカー
ボネート、フェノール樹脂、ポリビニルカルバゾール、
ポリ塩化ビニリデン等も用いることができる。
【0092】この他に英国特許第1,055,713
号、米国特許第1,939,213号、同2,221,
873号、同2,268,662号、同2,322,0
37号、同2,376,005号、同2,391,18
1号、同2,701,245号、同2,992,101
号、同3,079,257号、同3,262,782
号、同3,443,946号、同3,516,832
号、同3,539,344号、同3,591,379
号、同3,754,924号、同3,767,448
号、特開昭49−106821号、同57−14835
号等に記載されている有機マット剤を用いることができ
る。
【0093】なかでもポリメチルメタクリレート、ベン
ゾグアナミン・ホルムアルデヒド縮合ポリマー(ベンゾ
グアナミン樹脂、具体的には下記構造式で示されるも
の、例えば商品名エポスター:日本触媒化学工業(株)
製:既存化学物質7−31など)、ポリオレフィン(例
えば商品名フロービーズLE−1080、CL−208
0、HE−5023:製鉄化学製或いは商品明ケミパー
ルV−100:三井石油化学製)、ポリスチレンビーズ
(モリテックス社製)、ナイロンビーズ(モリテックス
社製)、AS樹脂ビーズ(モリテックス社製)、エポキ
シ樹脂ビーズ(モリテックス社製)、ポリカーボネート
樹脂(モリテックス社製)等が好ましい。
【0094】
【化7】
【0095】これらの微粒子は公知の合成法に基づき合
成することができる。
【0096】
【実施例】以下、実施例及び比較例に基づいて本発明を
具体的に示すが、本発明はこれらに限定されるものでは
ない。
【0097】実施例1 坪量100g/m2、JIS規格に基づくサイズ度が3
5秒の上質紙の片面に、例示化合物1で示されるポリマ
ーを固形分として10重量%、下記界面活性剤FA,F
Kを固形分に対し0.3重量%となるように塗工液を調
整し、乾燥固形分として3g/m2となるようにバーコ
ート法により塗工し、試料を作製した。
【0098】
【化8】
【0099】実施例2 例示化合物2で示されるポリマーを使用し、実施例1と
同様の操作により試料を作製した。
【0100】実施例3 例示化合物7で示されるポリマーを使用し、実施例1と
同様の操作により試料を作製した。
【0101】実施例4 本発明の範囲内のポリマーであるポリメントNK100
PM(日本触媒(株)製)を使用し、実施例1と同様の
操作により試料を作製した。
【0102】実施例5 例示化合物13で示されるポリマーを使用し、実施例1
と同様の操作により試料を作製した。
【0103】実施例6 例示化合物14で示されるポリマーを使用し、実施例1
と同様の操作により試料を作製した。
【0104】実施例7 例示化合物15で示されるポリマーを使用し、実施例1
と同様の操作により試料を作製した。
【0105】比較例1 特開昭57−64591号の例示化合物1を使用した他
は実施例1と同様の操作により試料を作製した。
【0106】比較例2 市販の媒染剤PAA−HCL−H(日東紡(株)製;ポ
リアリルアミン塩酸塩)を使用した他は実施例1と同様
の操作により試料を作製した。
【0107】比較例3 市販の媒染剤ポリフィックス601(昭和高分子(株)
製;特殊ポリアミン樹脂)を使用した他は実施例1と同
様の操作により試料を作製した。
【0108】比較例4 市販の媒染剤フィックスオイルR737(明成化学
(株)製;エピクロ/ポリアミン樹脂)を使用した他は
実施例1と同様の操作により試料を作製した。
【0109】比較例5 上記上質紙をそのまま使用した。
【0110】上記実施例1〜4、比較例1〜5により作
製された試料をインクジェットプリンター(セイコーエ
プソン(株)社製;MJ5000C)及び専用インクを
用いて23℃、55%に調室された部屋でイエロー、マ
ゼンタ、シアン、ブラック(以下それぞれY,M,C,
BLで表す)の各色を用いて単色及び自然画像をプリン
トし以下に示す評価方法により評価した。その結果を表
1に示す。
【0111】(評価方法) 画像濃度:プリントした試料のY,M,C,BLの最高
濃度部をマクベス濃度計により測定した。
【0112】ビーディング:自然画像よりドットのざら
つき度合いを目視にて評価した。
【0113】 ◎:全くざらつきが無く、優れている ○:緑色部ににわずかなざらつきが確認されるが実害レ
ベルではない △:緑色部と、青色部にざらつきが確認される ×:全体的にざらつきが酷く、商品レベルにならない 耐水性:プリントした試料のY,M,C,BLの最高濃
度部を測定した後、25℃の水道水に1時間浸積させた
あと、もう一度測定し、濃度の減少率で表した。
【0114】耐光性:プリントした試料のY,M,C,
BLの最高濃度部を測定した後、70000万ルックス
キセノンフェードメーターに3日間照射したあと、もう
一度測定し、濃度の減少率で表した。
【0115】耐剥がれ性:Y,M,C,BLの最高濃度
部に水道水を2〜3cc滴下し、乾いた布で軽くふき取
った後の状態を目視にて評価した。
【0116】 ◎:全く変化無し ○:高濃度部でわずかに脱色するが表面は変化無し △:高濃度部でわずかに脱色し、表面もざらついている ×:色滲みを生じ、表面もざらついている。
【0117】耐湿性:M部の最低濃度部から最高濃度部
までの16段階の濃度変化ウエッジを作製し、25℃、
80%の環境下に3日間保存し、保存前と比べての変化
度合いを目視にて評価した。
【0118】 ◎:全く変化無し ○:低濃度部でわずかな滲みが確認されるが実害性に問
題ないレベル △:低濃度部から中濃度部にかけてわずかな滲みが確認
される ×:全体的に滲んでおり、商品レベルとして問題である 以上の評価結果を表1に示す。
【0119】
【表1】
【0120】表1の結果から、本発明のインクジェット
用記録シートは濃度、画質、耐水性、耐剥がれ性、耐湿
性いづれにおいても良好な効果を示していることが判
る。
【0121】実施例8〜13 坪量100g/m2、JIS規格に基づくサイズ度が3
5秒の上質紙の片面に、例示化合物1で示されるポリマ
ーを固形分として10重量%となるように塗工液を調整
し、乾燥固形分として表2記載の値となるようにバーコ
ート法により塗工し、試料を作製した。
【0122】
【表2】
【0123】表2の結果より、本発明の化合物の塗工量
が0.1以上5g/m2以下の時、特に良好な結果を示
すことが判る。
【0124】実施例14〜23 坪量100g/m2、JIS規格に基づくサイズ度が3
5秒の上質紙の片面に、例示化合物1で示されるポリマ
ーを固形分として5重量%、表3に記載される水溶性ポ
リマー又はゼラチンを5重量%となるように塗工液を調
整し、乾燥固形分として6g/m2となるようにバーコ
ート法により塗工し、試料を作製した。(水溶性ポリマ
ー又はゼラチンが未添加の場合は3g/m2とした。) この時、評価基準にインクの乾燥性を加え評価を行っ
た。
【0125】インクの乾燥性:25℃、80%RHの条
件下においてプリント後、指で触り、乾燥するまでの時
間を確認した。
【0126】
【表3】
【0127】表3の結果より、水溶性ポリマー又はゼラ
チンを併用するとインクの耐水性、耐剥がれ性に加えて
高湿度条件下における乾燥時間が速くなることが判る。
【0128】実施例24 実施例1〜4及び比較例1〜5において上質紙を以下に
示す支持体A〜Cに変更し、併用バインダーとして酸処
理ゼラチンPM46D(宮城化学工業(株)製)と変成
ポリビニルアルコールOKS9162(日本合成化学
(株)製)をそれぞれ3g/m2加えた他は同様の操作
により評価を行った。
【0129】支持体A;原紙の表面に低密度ポリエチレ
ン70部と高密度ポリエチレン20部からなる樹脂組成
物を20g/m2塗工し、裏面に低密度ポリエチレン5
0部と高密度ポリエチレン50部からなる樹脂組成物を
20g/m2塗工した支持体(100μ) 支持体B;ポリエチレンテレフタレート(PET)フィ
ルム(厚み150μm) 支持体C;酸化チタン含有PETフィルム(厚み150
μm) その結果、支持体A〜Cを用いると、上質紙に比べ全体
的に濃度が10%向上したが、比較例1〜5で示される
化合物を用いた場合、耐水性と耐剥がれ性が20%以上
劣化した。ところが、本発明のインクジェット用記録シ
ートは濃度が10%向上し、且つ表1で示した耐水性と
耐剥がれ性の効果を発揮していることが判り、上記の支
持体においても十分効果が見られた。
【0130】
【発明の効果】インク受容層が本発明のポリマーを含有
させることにより、濃度、画質、耐水性、耐剥がれ性、
耐湿性いづれにおいても優れた性能を有するインクジェ
ット用記録シートが得られる。

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 支持体の少なくとも一方の側にインク受
    容層を設けてなるインクジェット用記録シートにおい
    て、該インク受容層が下記一般式(K)で表されるモノ
    マー、(L)で表されるモノマー及び(M)で表される
    モノマーから形成される重合単位を有するポリマーを少
    なくとも1種含有することを特徴とするインクジェット
    用記録シート。 【化1】 〔式中、R1,R2は水素原子または置換されても良い低
    級アルキル基を表し、R3はアミノ基を除く置換基で置
    換されても良いアルキル基を表し、Lは2価の連結基を
    表し、Arは置換されても良いアリール基を表し、Xは
    アニオンを表し、nは0又は1を表す。aは1〜100
    までの整数を表す。〕
  2. 【請求項2】 前記一般式(K)で表されるモノマー、
    (L)で表されるモノマー及び(M)で表されるモノマ
    ーから形成される重合単位を有するポリマーのインク受
    容層における総含有量が0.1以上5.0g/m2以下
    であることを特徴とする請求項1記載のインクジェット
    用記録シート。
  3. 【請求項3】 インク受容層が水溶性ポリマー及び/ま
    たはゼラチンを含有することを特徴とする請求項1又は
    2記載のインクジェット用記録シート。
  4. 【請求項4】 前記水溶性ポリマー及び/またはゼラチ
    ンがポリビニルアルコール類、変性ポリビニルアルコー
    ル類、ポリビニルピロリドン類、ポリアルキレンオキサ
    イド類、酸処理ゼラチンがら選ばれる少なくとも1種で
    あることを特徴とする請求項3記載のインクジェット用
    記録シート。
  5. 【請求項5】 支持体がポリオレフィン被覆紙またはフ
    ィルムであることを特徴とする請求項1乃至4のいずれ
    か1項記載のインクジェット用記録シート。
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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2001078990A1 (fr) * 1998-10-26 2001-10-25 Dai-Ichi Kogyo Seiyaku Co., Ltd. Composition de resine pour papier d'impression a jet d'encre, ledit papier d'impression, procede d'impression et procede de fabrication dudit papier d'impression
US6753069B1 (en) 1998-10-26 2004-06-22 Dai-Ichi Kogyo Seiyaku Co., Ltd. Resin composition for ink jet recording sheet, the recording sheet, recording method of the same, and method for producing the recording sheet

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WO2001078990A1 (fr) * 1998-10-26 2001-10-25 Dai-Ichi Kogyo Seiyaku Co., Ltd. Composition de resine pour papier d'impression a jet d'encre, ledit papier d'impression, procede d'impression et procede de fabrication dudit papier d'impression
US6753069B1 (en) 1998-10-26 2004-06-22 Dai-Ichi Kogyo Seiyaku Co., Ltd. Resin composition for ink jet recording sheet, the recording sheet, recording method of the same, and method for producing the recording sheet

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