JPH09254521A - インクジェット用記録シート - Google Patents

インクジェット用記録シート

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JPH09254521A
JPH09254521A JP8062703A JP6270396A JPH09254521A JP H09254521 A JPH09254521 A JP H09254521A JP 8062703 A JP8062703 A JP 8062703A JP 6270396 A JP6270396 A JP 6270396A JP H09254521 A JPH09254521 A JP H09254521A
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JP
Japan
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ink
receiving layer
gelatin
ink receiving
layer
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Application number
JP8062703A
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English (en)
Inventor
Hiroyuki Kamimura
裕之 上村
Kenji Kuwae
健児 加
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Konica Minolta Inc
Original Assignee
Konica Minolta Inc
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Publication date
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Priority to DE69714885T priority patent/DE69714885D1/de
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 本発明の目的は、低湿環境下においても高湿
環境下においても搬送性に問題がなく、インク吸収性に
優れ、しかも画像の解像度、均一性、光沢性あるいは光
透過性に優れ、さらにはプリント部での光沢度の低下を
起こさずに階調の連続性に優れ高画質で、低湿環境下あ
るいは高湿環境下でのプリント性能の低下を生じないイ
ンクジェット用記録シートの提供にある。 【解決手段】 支持体の少なくとも1方の側にインク受
容層が設けられたインクジェット用記録シートにおい
て、該支持体のテーバー剛度が0.7〜20g・cmで
あり、該インク受容層に少なくとも1種の高分子ラテッ
クスを含有することを特徴とするインクジェット用記録
シート。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明はインクジェット用記
録シートに関する。
【0002】
【従来の技術】インクジェット記録装置(以下、インク
ジェットプリンタとも言う。)は、騒音が少なく、高速
印字が可能であり、また、複数個のインクノズルを使用
することにより多色記録を行うことも容易であることか
ら、特にコンピューター用の画像情報出力装置として近
年急速に普及している。
【0003】また、フルカラー記録用に開発されたイン
クジェットプリンタの中には、銀塩写真方式のカラー画
像に匹敵するほどの高画質な画像を出力できる記録媒体
として、透明なフィルムや光沢のある樹脂被覆紙を利用
したり、出力する画像の内容も、文字や図形などから写
真に近い画質が要求されるカラー版下やデザインイメー
ジ等へと拡大している。
【0004】ところで、インクジェット記録用のインク
には、安全性、記録特性の面から、主に水と水溶性有機
溶媒を主成分とする水性インクが使用され、インクの目
詰まり防止及び吐き出し特性向上等が図られている。ま
た、記録シートとしては、従来、通常の紙やインクジェ
ット記録紙と称される支持体上に多孔質のインク吸収層
を設けてなる記録用シートが使用されてきた。
【0005】しかし、これらの記録シートは、インクの
にじみが大きく光沢性が低いため、近年の高い画質の要
求レベルに応えられるものではない。さらに、透明フィ
ルムや光沢のある樹脂被覆紙に従来の多孔質インク吸収
層を用いた場合、多孔質インク吸収層は光透過性が低い
ため、透明性や光沢性が失われてしまう欠点がある。ま
た、インク吸収層が非多孔質の場合には光透過性は改良
されるが、水性インク受容性が劣るために、画像記録印
字後インクがシート表面に長時間残存し、乾燥定着時間
が長くなるという問題点があった。
【0006】これらの問題点を解決するため、光透過性
が高く水性インク受容性に優れたインク吸収層として、
ゼラチンを用いることが提案されている。例えば、特開
昭62−263084号では特定pHのゼラチン水溶液
から形成された受容層が、特開平1−146784号で
はゼラチンと界面活性剤の混合物の使用が、特開平6−
64306号では塗布したゼラチンを一旦ゲル状態にし
て後、コールドドライ法により乾燥させて得られる記録
シートがそれぞれ提案されている。
【0007】上記公報の様に、ゼラチンを使用した受容
層の場合、確かにある程度インク吸収性に優れるが、最
新の高解像度化された、また高速印字化されたプリンタ
ーでプリントした場合、上記公報の技術だけではインク
吸収性が不十分なために高画質なプリントを得ることが
できないことが確認されている。特に低温高湿環境下で
プリントを行った場合、インクによるゼラチンの膨潤度
が低くなり、インク吸収性が大幅に低下しバンディング
(濃度ムラ)やにじみが発生することが判明した。
【0008】また、上記技術だけでは、ある種のイン
ク、ある種のインクジェットプリンターを用いてプリン
トした場合、高濃度部において光沢性、透明性が低下し
たり、階調性が低下することが判明した。
【0009】また、ゼラチンをインク受容層に用いる場
合、その受容層は温度、湿度によりその物理特性が大き
く変化し様々な問題が発生する。例えば、湿度変化によ
って膜が伸縮し、特に低湿においてカールが発生してし
まい、プリント時にミスフィードや斜め搬送等の搬送不
良が起きてしまったり、搬送ムラによるバンディングが
発生しやすくなる。また、高湿において、ゼラチンが水
分を吸収し、べたつきが発生しプリンターの搬送ローラ
ーにくっつき搬送不良が起きてしまったり、保存時にく
っつきが発生する等の問題が起こりやすくなってしま
う。このようにこれらの問題は上記公報記載の技術では
解決できないことが確認された。
【0010】一方、搬送性については搬送方向に特定の
剛度をもつ記録シートにより向上できることが特開平7
−32722号、同7−32733号、同7−5252
8号に記載されている。しかしこの特許に記載された剛
度の記録シートであっても、ゼラチン等の水溶性高分子
をインク受容層に用いる場合、上記の低湿におけるカー
ルの発生による搬送不良や、高湿でのべたつきによる搬
送不良は依然解決できないことが確認された。
【0011】
【発明が解決しようとする課題】従って本発明の目的
は、低湿環境下においても高湿環境下においても搬送性
に問題がなく、インク吸収性に優れ、しかも画像の解像
度、均一性、光沢性あるいは光透過性に優れ、さらには
プリント部での光沢度の低下を起こさずに階調の連続性
に優れ高画質で、低湿環境下あるいは高湿環境下でのプ
リント性能の低下を生じないインクジェット用記録シー
トの提供にある。
【0012】
【課題を解決するための手段】本発明の上記目的は下記
構成により達成される。
【0013】(1) 支持体の少なくとも1方の側にイ
ンク受容層が設けられたインクジェット用記録シートに
おいて、該支持体のテーバー剛度が0.7〜20g・c
mであり、該インク受容層に少なくとも1種の高分子ラ
テックスを含有することを特徴とするインクジェット用
記録シート。
【0014】(2) インク受容層に少なくとも1種の
水溶性ポリマーおよびゼラチンを含有することを特徴と
する(1)記載のインクジェット用記録シート。
【0015】(3) 高分子ラテックスのインク受容層
内含有量(g/m2)をA、前記ゼラチンのインク受容
層内含有量(g/m2)をBとするとき、 0.1<A/B<2.0 であることを特徴とする(2)記載のインクジェット用
記録シート。
【0016】(4) 支持体がフィルム、または紙の両
面を樹脂で被覆された樹脂被覆紙であることを特徴とす
る(1)〜(3)のいずれか1項に記載のインクジェッ
ト用記録シート。
【0017】(5) 前記インク受容層が複数の層から
構成されることを特徴とする(1)〜(4)のいずれか
1項に記載のインクジェット用記録シート。
【0018】(6) 前記インク受容層が複数の層から
構成され、最上層における高分子ラテックスの含有率
(重量%)が40%以下であることを特徴とする(1)
〜(5)のいずれか1項に記載のインクジェット用記録
シート。
【0019】(7) 支持体の両面が塗工されており、
少なくとも1方にインク受容層を設けたインクジェット
用記録シートにおいて、該インク受容層と反対面の層
(裏面層)に少なくとも1種の高分子ラテックスを含有
することを特徴とする(1)〜(6)のいずれか1項に
記載のインクジェット用記録シート。
【0020】(8) 支持体の両面が塗工されており、
少なくとも1方にインク受容層を設けたインクジェット
用記録シートにおいて、該インク受容層及び該インク受
容層の反対面の層(裏面層)にゼラチンを含有し、かつ
該インク受容層中のゼラチン含有量(g/m2)Ceと
該インク受容層と反対面の層(裏面層)中のゼラチン含
有量(g/m2)Cbの比Cb/Ceが0.3以上2.
0以下であり、かつ該インク受容層と反対面の層(裏面
層)に少なくとも1種の高分子ラテックスを含有するこ
とを特徴とする(2)〜(7)のいずれか1項に記載の
インクジェット用記録シート。
【0021】以下、本発明について詳細に説明する。
【0022】本発明に用いられる高分子ラテックスと
は、例えばビニルポリマー系ラテックスとして、ポリ酢
酸ビニル、ポリスチレン、ポリエチレン、ポリ塩化ビニ
ル等の単独重合体やアクリル、酢酸ビニル、塩化ピニル
等との共重合体を指す。また、合成ゴム系ラテックスと
して、ポリイソブチレン、クロロプレンゴム、ポリブタ
ジエンゴム等の単独重合体やスチレン・ブタジエン、ア
クリロニトリル・ブタジエン、メチルメタクリレート・
ブタジエン、アクリル酸エステル等の共重合体を指す。
さらにこれら各種重合体をカルボキシル基等の官能基で
修飾して変性したものも含まれる。
【0023】特に好ましい高分子ラテックスの具体例を
以下に示す。
【0024】
【化1】
【0025】
【化2】
【0026】本発明において、インク吸収性を高めるた
め、インク受容層に高分子ラテックスと併用して、ゼラ
チンや水溶性ポリマーを、単独あるいは1種以上組み合
わせて使用することができるが、高いインク吸収性、光
沢性、バンディング性を得るために、ゼラチンと1種以
上の水溶性ポリマーを併用することが好ましい。
【0027】本発明に用いられるゼラチンとしては、動
物のコラーゲンを原料としたゼラチンであれば何れでも
使用できるが、豚皮、牛革、牛骨を原料としたコラーゲ
ンを原料としたゼラチンが好ましい。更にゼラチンの種
類としては特に制限はないが、石灰処理ゼラチン、酸処
理ゼラチン、誘導体ゼラチン(例えば特公昭38−48
54号、同39−5514号、同40−12237号、
同42−26345号、米国特許2,525,753
号、同2,594,293号、同2,614,928
号、同2,763,639号、同3,118,766
号、同3,132,945号、同3,186,846
号、同3,312,553号、英国特許861,414
号、同103,189号等に記載の誘導体ゼラチン)を
単独またはそれらを組み合わせて用いることができる。
誘導体ゼラチンを用いると、インクの初期乾燥性の点で
非常に有利である。
【0028】本発明に係るゼラチンのゼリー強度(PA
GI法、ブルーム式ゼリー強度計による)としては、1
50g以上、特に200〜300gであることが好まし
い。
【0029】本発明で好ましく用いられる誘導体ゼラチ
ンとは、ゼラチンの有するアミノ基、イミノ基又はカル
ボキシル基を置換したゼラチンを意味するが、本発明で
は特にアミノ基又はイミノ基を置換したゼラチンが好ま
しい。更に好ましくはアミノ基を置換したゼラチンであ
り、その例としてフェニルカルバモイル化ゼラチンやフ
タル化ゼラチン等が挙げられる。
【0030】本発明において、アミノ基を置換して誘導
体ゼラチンを得るための有用な置換基としては、(a)
アルキルアシル、アリールアシル、例えばアセチル及び
置換、無置換のベンゾイル等のアシル基、(b)アルキ
ルスルホニル、アリールスルホニル等のスルホニル基、
(c)アルキルカルバモイル、アリールカルバモイル等
のカルバモイル基、(d)アルキルチオカルバモイル、
アリールチオカルバモイル等のチオカルバモイル基、
(e)炭素数1〜18個の直鎖、分岐のアルキル基、
(f)置換、無置換のフェニル、ナフチル及びピリジ
ル、フリル等の芳香族複素環等のアリール基が挙げられ
る。
【0031】本発明における誘導体ゼラチンは、これら
の中でもアシル基(−COR1)又はカルバモイル基
(−CONR12)によりアミノ基が置換されたものが
好ましい。
【0032】前記アシル基又はカルバモイル基のR1
置換、無置換の脂肪族基(例えば炭素数1〜18個のア
ルキル基、アリル基等)、アリール基又はアラルキル基
(例えばフェネチル基等)であり、R2は水素原子、脂
肪族基、アリール基又はアラルキル基である。
【0033】本発明において特に好ましいものは、R1
がアリール基、R2が水素原子の場合である。以下、本
発明において用いられる誘導体ゼラチンのアミノ基置換
基の例を示すが、本発明はこれらに限定されるものでは
ない。
【0034】−誘導体ゼラチンのアミノ基置換基の例−
【0035】
【化3】
【0036】本発明における誘導体ゼラチンは、バンデ
ィングを防止するために、アミノ基及びイミノ基から選
らばれる少なくとも一方の総量の60%以上が該アミノ
基又はイミノ基と反応し得る置換基により予め置換され
たものを用いるのが好ましいが、特に好ましくはアミノ
基の総量の80%以上が置換された誘導体ゼラチンであ
る。
【0037】誘導体ゼラチンのアミノ基の置換率の算出
方法は、置換前のゼラチンのアミノ基及び置換後の誘導
体ゼラチンの未置換アミノ基を定量し、その差を置換前
のアミノ基の量で割ることにより、置換率を求めること
ができる。アミノ基の定量方法としては種々の分析法を
用いることができるが、例えば分析化学便覧(日本分析
化学会編)改訂二版第294頁記載のホルモール法によ
り定量することができる。
【0038】本発明においては、インク受容層に含まれ
るゼラチンの塗工量としては、固形分として3〜20g
/m2が好ましく、さらに好ましくは5〜15g/m2
ある。インク受容層が3g/m2未満ではインクの受容
性が劣り、印字後インクが受容層から溢れてしまう。更
に、20g/m2を越えて多い場合には、インクの受容
性は向上するがバンディング及び搬送不良が発生する。
【0039】本発明における水溶性ポリマーとしては例
えば、ポリビニルアルコール、ポリビニルピロリドン、
ポリビニルピリジニウムハライド、各種変性ポリビニル
アルコール等のビニルホルマールおよびその誘導体(特
開昭60−145879号、同60−220750号、
同61−143177号、同61−235182号、同
61−235183号、同61−237681号、同6
1−261089号参照)、ポリアクリルアミド、ポリ
ジメチルアクリルアミド、ポリジメチルアミノアクリレ
ート、ポリアクリル酸ソーダ、アクリル酸メタクリル酸
共重合体塩、ポリメタクリル酸ソーダ、アクリル酸ビニ
ルアルコール共重合体塩等のアクリル基を含むポリマー
(特開昭60−168651号、同62−9988号等
に記載)、澱粉、酸化澱粉、カルボキシル澱粉、ジアル
デヒド澱粉、カチオン化澱粉、デキストリン、アルギン
酸ソーダ、アラビアゴム、カゼイン、プルラン、デキス
トラン、メチルセルロース、エチルセルロース、カルボ
キシメチルセルロース、ヒドロキシプロピルセルロース
等の天然高分子材料またはその誘導体(特開昭59−1
74382号、同60−262685号、同61−14
3177号、同61−181679号、同61−193
879号、同61−287782号等に記載)、ポリエ
チレングリコール、ポリプロピレングリコール、ポリビ
ニルエーテル、ポリグリセリン、マレイン酸アルキルビ
ニルエーテル共重合体、マレイン酸−N−ビニルピロー
ル共重合体、スチレン−無水マレイン酸共重合体、ポリ
エチレンイミン等の合成ポリマー(特開昭61−327
87号、同61−237680号、同61−27748
3号等に記載)等を挙げることができる。これらのポリ
マーのうち好ましくはポリビニルピロリドン類、ポリビ
ニルアルコール類、ポリアルキレンオキサイド類及び、
メタクリル酸/アクリル酸系共重合体およびその塩であ
る。
【0040】本発明におけるポリアルキレンオキサイド
類とは、例えばポリエチレンオキサイド類、ポリエチレ
ングリコール類、ポリプロピレングリコール類又は下記
一般式〔P〕で示される化合物等が挙げられる。
【0041】一般式〔P〕 R1O−(A1−O)j1−(A2−O)j2−(A3−O)j3
−R2 式中、A1,A2,A3はそれぞれ置換、無置換の直鎖ま
たは分岐のアルキレン基を表すが、すべてが同一となる
ことはない。R1,R2はそれぞれ同一であっても異なっ
ても良く、水素原子、それぞれ置換、無置換のアルキル
基、アリール基、アシル基を表す。
【0042】それぞれの置換基としては、ヒドロキシ
基、カルボキシ基、スルホニル基、アルコキシ基、カル
バモイル基、スルファモイル基があげられる。好ましく
用いられるものとしては、R1、R2が水素原子であり、
1,A2,A3がそれぞれ無置換のものである。また最
も好ましいものとしては、A1,A2,A3が−CH2CH
2−又は−CH(CH3)−CH2−である。
【0043】j1,j2,j3は、それぞれ0または0
〜500の整数を表す。ただし、j1+j2+j3≧5
である。
【0044】これらのうちで、好ましく用いられるのは
j1,j2,j3のうち少なくとも1つが15以上のも
のであり、さらに好ましく用いられるのは20以上のも
のである。
【0045】また、本発明における一般式〔P〕で示さ
れる化合物が例えば2種類のモノマーA,Bを混ぜて共
重合させた共重合体となる場合は、以下に示される配列
のものも包含される。
【0046】−A−B−A−B−A−B−A−B−A−
B− −A−A−B−A−B−B−A−A−A−B−A−A−
B−B−A− −A−A−A−A−A−A−B−B−B−B−B−B−
A−A−A−A−A− これらの共重合体となるもののうち特に好ましい化合物
としては、下記一般式〔P′〕で示される、エチレング
リコールとプロピレングリコールのブロックポリマー
(プルロニック型非イオン)である。
【0047】一般式〔P′〕 HO−(CH2CH2−O)j4−〔CH(CH3)CH2
O〕j5−(CH2CH2−O)j6−H 式中、j4,j5,j6は前記一般式〔P〕中のj1,
j2,j3と同義である。
【0048】本発明におけるポリアルキレンオキサイド
類で好ましいものとしてはポリエチレンオキサイド類で
あり、平均分子量が10,000〜500,000の範
囲にあるものが好ましく、特に好ましくはポリエチレン
グリコール(PEGと称することもある)で、平均分子
量が50,000〜300,000の範囲のものであ
る。
【0049】ここで本発明におけるポリアルキレンオキ
サイド類の平均分子量とは水酸基価により算出した分子
量である。
【0050】本発明において、併用される水溶性ポリマ
ーのゼラチンに対する添加比率(wt%)は併用される
水溶性ポリマーの種類によって異なるが、インク定着
性、インク吸収性をより向上させるには、前記インク受
容層内での該水溶性ポリマーの該ゼラチンに対する重量
比率を、0.1〜3.0にコントロールすることが好ま
しく、さらには0.2〜1.5の範囲にコントロールす
ることがより好ましい。本発明においては、高分子ラテ
ックスのインク受容層内含有量(g/m2)をA、前記
ゼラチンのインク受容層内含有量(g/m2)をBとす
るとき、 0.1<A/B<2.0 の範囲にコントロールすることにより、前述の本発明の
効果をより発揮することが可能となる。このA/Bの範
囲としては0.2〜1.2がより好ましい。
【0051】本発明において、インク受容層は1層であ
っても複数層であってもよいが、より高いインク吸収性
と高湿下でのブリーディングを防止し、階調性を上げる
ために複数層を設け、最上層における高分子ラテックス
の含有率(重量%)を40%以下にコントロールするこ
とが好ましい。
【0052】本発明において、つながりや光沢といった
階調性をコントロールするという意味において、ポリウ
レタンをインク受容層に含有するとより好ましい。
【0053】本発明においては、ポリウレタンをインク
受容層中に含有するとより好ましい。
【0054】ポリウレタンとは、ポリイソシアネート化
合物と2個以上のヒドロキシ基を有するポリオールとの
付加重合物であり、好ましくはノニオン型若しくは側鎖
または末端にアニオン性基を有するウレタンポリマーで
ある。
【0055】本発明に用いるポリウレタンは環境問題の
観点から有機溶剤を塗布時に使用せずに済む水性分散体
であることが好ましい。ポリウレタン水性分散体には外
部界面活性剤の使用により乳化する「強制乳化型」とウ
レタンポリマー骨格中に親水性を導入後乳化する「自己
乳化型」の両タイプがある。本発明ではいずれのタイプ
を用いることもできるが、インクジェット用記録シート
の光沢性と透明性の点で「自己乳化型」であることが好
ましい。
【0056】ポリウレタンの形成に有用なポリイソシア
ネートとしては、イソシアネート基を2個有するものと
して、1,2−ジイソシアネートエタン、1,3−ジイ
ソシアネートプロパン、テトラメチレンジイソシアネー
ト、ペンタメチレンジイソシアネート、ヘキサメチレン
ジイソシアネート、ノナメチレンジイソシアネート、デ
カメチレンジイソシアネート、ω,ω′−ジプロピルエ
ーテルジイソシアネート、シクロヘキサン−1,4−ジ
イソシアネート、ジシクロヘキシルメタン−4,4′−
ジイソシアネート、ヘキサヒドロジフェニル−4,4′
−ジイソシアネート、ヘキサヒドロジフェニルエーテル
−4,4′−ジイソシアネート、フェニレン−1,4−
ジイソシアネート、トルイレン−2,6−ジイソシアネ
ート、トルイレン−2,4−ジイソシアネート、1−メ
トキシベンゼン−2,4−ジイソシアネート、1−クロ
ロフェニレンジイソシアネート、テトラクロロフェニレ
ンジイソシアネート、メタキシリレンジイソシアネー
ト、パラキシリレンジイソシアネート、ジフェニルメタ
ン−4,4′−ジイソシアネート、ジフェニルスルフィ
ド−4,4′−ジイソシアネート、ジフェニルスルホン
−4,4′−ジイソシアネート、ジフェニルエーテル−
4,4′−ジイソシアネート、ジフェニルエーテル−
3,4′−ジイソシアネート、ジフェニルケトン−4,
4′−ジイソシアネート、ナフタレン−1,4−ジイソ
シアネート、ナフタレン−1,5−ジイソシアネート、
2,4′−ビフェニルジイソシアネート、4,4′−ビ
フェニルジイソシアネート、3,3′−ジメトキシ−
4,4′−ビフェニルジイソシアネート、アントラキノ
ン−2,6−ジイソシアネート、トリフェニルメタン−
4,4′−ジイソシアネート、アゾベンゼン−4,4′
−ジイソシアネート等が挙げられる。
【0057】またイソシアネート基を3個含むものとし
ては、例えば下記の(I)〜(IV)の構造式によって示
される化合物を用いることができる。
【0058】
【化4】
【0059】また、2個以上の水酸基を有する、ポリオ
ールの適切なものとしては、エチレングリコール、ジエ
チレングリコール、トリエチレングリコール、プロピレ
ングリコール等のジオール、トリメチロールエタン、ト
リメチロールプロパン、ヘキサントリオール、グリセリ
ン等のトリオール、ソルビトール等のヘキサオール、ポ
リエステルポリオール、ポリエーテルポリオール、ポリ
エステルポリエーテルポリオールが挙げられ、ポリエス
テルポリオールは、多塩基酸とポリヒドロキシ化合物と
から製造される化合物のことであり、末端ヒドロキシポ
リエステルが好適である。多塩基酸として、シュウ酸、
コハク酸、アジピン酸、ピメリン酸等の飽和脂肪酸、マ
レイン酸、フマール酸等の不飽和脂肪酸、フタール酸、
イソフタル酸等の芳香族酸あるいはその無水物を単独ま
たは混合し、ポリヒドロキシ化合物として、エチレング
リコール、ジエチレングリコール、トリエチレングリコ
ール、プロピレングリコール等のジオール、トリメチロ
ールプロパン、トリメチロールエタン、ヘキサントリオ
ール、グリセリン等のトリオール、ソルビトール等のヘ
キサオール等の1種又は2種以上を混合して使用でき
る。
【0060】ポリエーテルポリオールとは1分子中に水
酸基を2個以上含み、且つエーテル結合を有する化合物
のことであり、エチレンオキサイド(EO)、プロピレ
ンオキサイド(PO)の単独重合物又は共重合物、およ
びグリセリン、トリメチロールプロパン、ヘキサントリ
オール等のトリオール、ソルビトール等のヘキサオール
等の多価アルコールまたはエチレンジアミン、ベンゼン
スルファマイド、2−アミノエタノールアミン、N−メ
チルジエタノールアミン、ジエチレントリアミン、芳香
基を有するアミン等のアミンに、EOまたはPOを任意
に付加して形成されたポリオール、またはこれらの誘導
体が挙げられ、これらの1種又は2種以上を混合して使
用出来る。ポリエステルポリエーテルポリオールとして
は、上記の如き多塩基酸とポリエーテルポリオールを末
端水酸基となるように縮合して得られるものである。
【0061】その他のポリオールとしては、例えばヒマ
シ油、トール油あるいはそれらの誘導体、アクリルポリ
オール、ウレタンポリオール等がある。更に以上の如き
各種のポリオールは単独でも混合物としても使用でき
る。
【0062】以上の如き成分からなるポリウレタンの調
製はいずれも公知の方法により行うことができる。
【0063】本発明に使用できるポリウレタンとしては
ポリウレタン骨格中に親水性基を導入後乳化する「自己
乳化型」が好ましい。
【0064】上記親水性基として代表的なものは、カル
ボキシル基、スルホン酸基、硫酸エステル基、リン酸エ
ステル基等アニオン性基、第1級アミノ基、第2級アミ
ノ基、第4級アンモニウム基等のカチオン性基またはカ
チオン性前駆体、水酸基、エーテル、アミド基等のノニ
オン性基などである。
【0065】これらの自己乳化型アニオン性ポリウレタ
ンの調整方法としては、特公昭43−9076号、同4
2−24194号、特開昭51−24658号、同51
−22756号、同50−112490号、同51−6
0294号、同49−128997号、同50−515
97号、同51−86593号、同51−77695
号、同49−99154号、特公昭49−28653
号、同46−15517号、同46−18501号、同
45−26312号、同43−6480号、同42−1
9278号、同42−24192号、同42−2419
4号、特開昭51−36294号等に記載の方法を用い
ることができる。
【0066】また、ポリウレタンのインク受容層の全重
量(乾燥重量)に対する含有率は1〜70重量%が好ま
しく、よい好ましくは3〜50重量%、更に好ましくは
5〜30重量%である。
【0067】本発明において、更に、インク受容層には
界面活性剤、バインダ、硬膜剤の他、無機顔料、着色染
料、着色顔料、インク染料の定着剤、紫外線吸収剤、酸
化防止剤、顔料の分散剤、消泡剤、レベリング剤、防腐
剤、蛍光増白剤、粘度安定剤、pH調節剤などの公知の
各種添加剤を添加することもできる。
【0068】本発明において、インク受容層には画質を
向上させる目的で、インク吸収性を損なわない範囲で界
面活性剤を添加することが好ましい。用いられる界面活
性剤はアニオン系、カチオン系、ノニオン系、ベタイン
系の何れのタイプでもよく、また低分子のものでも高分
子のものでも、異なる種類のものを併用してもよい。さ
らに好ましくはフッソ系の界面活性剤である。
【0069】従来の界面活性剤の使用方法としては、ア
ニオン性界面活性剤とカチオン性界面活性剤を併用する
と塗布前の溶液状態での凝集が起こり、好ましくないと
考えられて来たが、フッ素系界面活性剤においては、溶
液状態での凝集もなく、またインクジェット用記録シー
トに用いた場合、優れたインク受容性を示し、インク滴
が時間とともに拡散する現象が少なく、より大きな液滴
を利用することができ、より濃度の高い、ムラの少ない
画像が得られることが分かった。
【0070】本発明においてアニオン性フッ素系界面活
性剤あるいはカチオン性フッ素系界面活性剤は、例えば
米国特許2,559,751号、同2,567,011
号、同2,732,398号、同2,764,602
号、同2,806,866号、同2,809,998
号、同2,915,376号、同2,915,528
号、同2,918,501号、同2,934,450
号、同2,937,098号、同2,957,031
号、同3,472,894号、同3,555,089
号、英国特許1,143,927号、同1,130,8
22号、特公昭45−37304号、特開昭47−96
13号、同49−134614号、同50−11770
5号、同50−117727号、同50−121243
号、同52−41182号、同51−12392号の、
英国化学会誌(J.Chem.Soc.)1950年2
789頁、同1957年2574頁及び2640頁、米
国化学会誌(J.Amer.Chem.Soc.)79
巻2549頁(1957年)、油化学(J.Japan
Oil Chemists Soc.)12巻653
頁、有機化学会誌(J.Org.Chem.)30巻3
524頁(1965年)等に記載された方法によって合
成することができる。
【0071】これらのフッ素系界面活性剤のうち、ある
種のものは大日本インキ化学工業社からメガファック
(Megafac)Fなる商品名で、ミネソタ・マイニ
ング・アンド・マニファクチュアリング・カンパニー社
からフルオラッド(Fluorad)FCなる商品名
で、インペリアル・ケミカル・インダストリー社からモ
ンフロール(Monflor)なる商品名で、イー・ア
イ・デュポン・ネメラス・アンド・カンパニー社からゾ
ニルス(Zonyls)なる商品名で、又、ファルベベ
ルケ・ヘキスト社からリコベット(Licowet)V
PFなる商品名で、それぞれ市販されている。
【0072】これらカチオン性フッ素系界面活性剤とア
ニオン性フッ素系界面活性剤の合計使用量は1m2当た
り0.1〜1000mgがよく、好ましくは0.5〜3
00mg、更に好ましくは1.0〜150mgがよい。
併用する時に、それぞれを2種以上ずつ併用しても構わ
ない。その他にノニオン性フッ素系界面活性剤、ベタイ
ン型フッ素系界面活性剤、炭化水素系活性剤を併用して
もよい。
【0073】本発明のアニオン性フッ素系界面活性剤と
カチオン性フッ素系界面活性剤活性剤の添加割合は、モ
ル比で1:10〜10:1が好ましく、更には3:7〜
7:3が好ましい。
【0074】本発明のインク受容層の膜付量としては3
〜100g/m2、より好ましくは5〜50g/m2であ
る。
【0075】また、インク受容層は支持体の少なくとも
片面に設けられているが、カールを防止する目的で支持
体の両面に設けてもよい。
【0076】本発明のインクジェット用記録シートにお
いては、必要に応じてバックコート層を設けることがで
きる。バックコート層とは、インク受容層を有する面と
反対面(裏面)に形成される層のことであり、実質的に
インク受容層の機能を有していても良い。
【0077】バックコート層に用いられる素材として
は、インク受容層に用いたものと同様の素材であること
が好ましい。
【0078】本発明においては、インク受容層中にゼラ
チン類、エチレンオキサイド類及び水溶性ポリマーを用
いることによりインク吸収性を改良し画質を向上したも
のであるが、インク受容層にゼラチンのような膨潤収縮
が大きい素材を用いるときは、バックコート層にもゼラ
チンを用いることができ、記録紙の物理特性を安定化さ
せる意味でも必要である。
【0079】なお、記録シートの低湿環境下での連続搬
送性や、裏うつりを防止するという観点から、バックコ
ート層に用いる、ゼラチンの塗工量Cbはインク受容層
に用いるゼラチンの塗工量Ceに対し、重量比(Cb/
Ce)で0.3以上2.0以下であることが好ましく、
更に好ましくは1.1〜1.5とすることが好ましい。
【0080】また本発明では、あらゆる環境での連続搬
送性の更なる向上や、裏うつりの防止のため高分子ラテ
ックスを使用することが好ましく。特にバックコート層
にゼラチンを用いた場合には、印字後のうねりを防止す
るため高分子ラテックスを使用することが好ましい。バ
ックコート層に使用する高分子ラテックスの塗工量は特
に制限されないが、ゼラチンと併用する場合ゼラチンに
対し0.3以上が好ましい。
【0081】また、バックコート層にインク受容機能を
付与しない場合は、市販の硬膜剤やマット剤等の物性改
良剤を添加することが好ましい。
【0082】その他にも添加剤としてpH調整剤、金属
封鎖剤、防カビ剤、粘度調整剤、表面張力調整剤、湿潤
剤、防錆剤等を適用することができる。
【0083】本発明において用いられる支持体として
は、JIS P−8125によるテーバー硬度が0.7
〜20g・cm、好ましくは1〜12g・cmの範囲で
あればどんなものでもよく、透明な支持体でも不透明な
支持体でも使用目的に応じて用いることができる。
【0084】本発明において、支持体のJIS P−8
125によるテーバー剛度は0.7〜20g・cmの範
囲であるが、0.7g・cm未満の場合には記録シート
の腰が弱くなりすぎるため、小さな外力が加わっただけ
で変形し搬送不良を発生しやすく、インク受容層により
剛度を上げても、温湿度の環境変化による搬送不良は依
然解決されない。また、20g・cm以上では腰が強す
ぎるため容易に折り曲がらず、曲折搬送のプリンターで
は搬送不良を発生しやすく、その他の搬送方法のプリン
ターでもインクヘッドに当たる等のトラブルや、搬送ム
ラによるバンディングが発生しやすくなる。
【0085】透明な支持体としては、従来公知のものが
いずれも使用でき、例えば、ポリエステル樹脂、セルロ
ースアセテート樹脂、アクリル樹脂、ポリカーボネート
樹脂、ポリ塩化ビニール樹脂、ポリイミド樹脂、セロフ
ァン、セルロイドなどのフィルムがある。これらの中で
支持体の剛性、透明性の観点からポリエステル樹脂、特
にポリエチレンテレフタレートフィルムが好ましい。
【0086】不透明支持体としては、上質紙、中質紙、
スーパーカレンダー処理紙、片艶原紙、トレーシングペ
ーパー等の非塗工紙、アート紙、コート紙、軽量コート
紙、微塗工紙、キャストコート紙、等の塗工紙、プラス
チックフィルム、顔料入り不透明フィルム、発泡フィル
ム等のフィルム、樹脂被覆紙、樹脂含浸紙、不織布、布
およびこれらの複合体を用いることができる。これ等の
中で、光沢性、平滑性の観点から樹脂被覆紙、各種フィ
ルムが好ましく、手触り感、高級感から樹脂被覆紙、ポ
リオレフィン樹脂被覆紙、ポリエステル系のフィルムが
より好ましい。
【0087】好ましく用いられる樹脂被覆紙を構成する
原紙は、特に制限はなく、一般に用いられている紙が使
用できるが、より好ましくは例えば写真用支持体に用い
られているような平滑な原紙が好ましい。原紙を構成す
るパルプとしては天然パルプ、再生パルプ、合成パルプ
等を1種もしくは2種以上混合して用いられる。この原
紙には一般に製紙で用いられているサイズ剤、紙力増強
剤、填料、帯電防止剤、蛍光増白剤、染料等のの添加剤
が配合される。
【0088】さらに、表面サイズ剤、表面紙力剤、蛍光
増白剤、帯電防止剤、染料、アンカー剤等が表面に塗布
されていてもよい。
【0089】また、原紙の厚みに関しては特に制限はな
いが、紙を抄造中または抄造後カレンダー等にて圧力を
印加して圧縮するなどした表面平滑性の良いものが好ま
しい。
【0090】樹脂被覆紙の樹脂としては、ポリオレフィ
ン樹脂や電子線で硬化する樹脂を用いることができる。
ポリオレフィン樹脂としては、低密度ポリエチレン、高
密度ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリブテン、ポリ
ペンテンなどのオレフィンのホモポリマーまたはエチレ
ン−プロピレン共重合体などのオレフィンの2つ以上か
らなる共重合体およびこれらの混合物であり、各種の密
度、溶融粘度指数(メルトインデックス)のものを単独
にあるいはそれらを混合して使用できる。
【0091】また、樹脂被覆紙の樹脂中には、酸化チタ
ン、酸化亜鉛、タルク、炭酸カルシウムなどの白色顔
料、ステアリン酸アミド、アラキジン酸アミドなどの脂
肪酸アミド、ステアリン酸亜鉛、ステアリン酸カルシウ
ム、ステアリン酸アルミニウム、ステアリン酸マグネシ
ウムなどの脂肪酸金属塩、イルガノックス1010、イ
ルガノックス1076などの酸化防止剤、コバルトブル
ー、群青、セシリアンブルー、フタロシアニンブルーな
どのブルーの顔料や染料、コバルトバイオレット、ファ
ストバイオレット、マンガン紫などのマゼンタの顔料や
染料、蛍光増白剤、紫外線吸収剤などの各種の添加剤を
適宜組み合わせて加えるのが好ましい。
【0092】本発明において好ましく用いられる支持体
である樹脂被覆紙は、走行する原紙上にポリオレフィン
樹脂の場合は、加熱溶融した樹脂を流延する、いわゆる
押出しコーティング法により製造され、その両面が樹脂
により被覆される。また、電子線により硬化する樹脂の
場合は、グラビアコーター、ブレードコーターなど一般
に用いられるコーターにより樹脂を塗布した後、電子線
を照射し、樹脂を硬化させて被覆する。また、樹脂を原
紙に被覆する前に、原紙にコロナ放電処理、火炎処理な
どの活性化処理を施すことが好ましい。支持体のインク
受容層が塗布される面(表面)は、その用途に応じて光
沢面、マット面などを有し、特に光沢面が優位に用いら
れる。裏面に樹脂を被覆する必要はないが、カール防止
の点から樹脂被覆したほうが好ましい。裏面は通常無光
沢面であり、表面あるいは必要に応じて表裏両面にもコ
ロナ放電処理、火炎処理などの活性処理を施すことがで
きる。また、被覆樹脂層の厚みとしては特に制限はない
が、一般に5〜50μmの厚みに表面または表裏両面に
コーティングされる。
【0093】本発明では水性インクが好ましく用いら
れ、下記の着色剤、液媒体、その他の添加剤からなる記
録液体が用いられる。着色剤としては、直接染料、酸性
染料、塩基性染料、反応性染料或いは食品用色素等の水
溶性染料が挙げられる。
【0094】水性インクの溶媒としては、水及び水溶性
の各種有機溶剤、例えば、メチルアルコール、エチルア
ルコール、プロピルアルコール、イソプロピルアルコー
ル、ブチルアルコール、sec−ブチルアルコール、t
ert−ブチルアルコール、イソブチルアルコール等の
炭素数1〜4のアルキルアルコール類;ジメチルホルム
アミド、ジメチルアセトアミド等のアミド類;アセト
ン、ジアセトンアルコール等のケトン又はケトンアルコ
ール類;テトラヒドロフラン、ジオキサン等のエーテル
類;ポリエチレングリコール、ポリプロピレングリコー
ル等のポリアルキレングリコール類;エチレングリコー
ル、プロピレングリコール、ブチレングリコール、トリ
エチレングリコール、1,2,6−ヘキサントリオー
ル、チオジグリコール、ヘキシレングリコール、ジエチ
レングリコール等のアルキレン基が2〜6個のアルキレ
ングリコール類;グリセリン、エチレングリコールメチ
ルエーテル、ジエチレングリコールメチル(又はエチ
ル)エーテル、トリエチレングリコール、モノメチルエ
ーテル等の多価アルコールの低級アルキルエーテル類、
2H−ピロリジノン等のピロリジノン類、1−メチル−
2−ピロリドン、2−ピロリドン等のピロリドン類等が
挙げられる。これらの多くの水溶性有機溶剤の中でも、
ジエチレングリコール等の多価アルコール、トリエチレ
ングリコールモノメチルエーテル、トリエチレングリコ
ールモノエチルエーテル等の多価アルコールの低級アル
キルエーテル、ピロリドン類が好ましい。
【0095】本発明においてインクの溶媒はインクヘッ
ドノズルの目詰り防止の観点から水と前記有機溶媒の混
合溶媒を用いることが好ましいが、この時、水と有機溶
媒の混合比率は重量比で1/9〜9/1が好ましく、よ
り好ましくは4/6〜9/1である。
【0096】その他のインクへの添加剤としては、例え
ば、PH調節剤、金属封鎖剤、防カビ剤、粘度調整剤、
表面張力調整剤、湿潤剤、界面活性剤及び防錆剤等が挙
げられる。
【0097】本発明においてゼラチンと共に使用できる
化合物としては、フェノール系化合物、チアゾリン系化
合物、トリアジン系化合物、モルホリン系化合物、イミ
ダゾール系化合物、グアニジン系化合物及びベンツトリ
アゾール系化合物が挙げられる。
【0098】具体的な化合物としてはオルトフェニルフ
ェノールおよびその塩(カリウム、ナトリウム)、2−
オクチル−4−イソチアゾリン、ベンツイソチアゾリン
−3−オン、2−メチル−4−イソチアゾリン−3−オ
ン、5−クロロ−2−メチル−4−イソチアゾリン−3
−オン、2−チオメチル−4−エチルアミノ−6−
(1,2−ジメチルプロピルアミノ)−s−トリアジ
ン、ヘキサヒドロ−1,3,5−トリス(2−ヒドロキ
シエチル)−s−トリアジン、4−(2−ニトロブチ
ル)モルホリン4−(3−ニトロブチル)モルホリン、
2−(4−チアゾリル)ベンツイミダゾール、ドデシル
グアニジン塩酸塩、ベンツトリアゾールが挙げられるが
これらに限定されるものではない。
【0099】本発明において、ゼラチン含有層は、耐水
性を向上させる目的で適当な硬膜剤で硬膜することがで
きる。硬膜剤の具体的な例としては、ホルムアルデヒ
ド、グルタルアルデヒドの如きアルデヒド系化合物、ジ
アセチル、クロルペンタンジオンの如きケトン化合物、
ビス(2−クロロエチル尿素)、2−ヒドロキシ−4,
6−ジクロロ−1,3,5−トリアジン、米国特許3,
288,775号記載の如き反応性のハロゲンを有する
化合物、ジビニルスルホン、米国特許3,635,71
8号記載の如き反応性のオレフィンをもつ化合物、米国
特許2,732,316号記載のN−メチロール化合
物、米国特許3,103,437号記載の如きイソシア
ナート類、米国特許3,017,280号、同2,98
3,611号記載の如きアジリジン化合物類、米国特許
3,100,704号記載の如きカルボジイミド系化合
物類、米国特許3,091,537号記載の如きエポキ
シ化合物、ムコクロル酸の如きハロゲンカルボキシアル
デヒド類、ジヒドロキシジオキサンの如きジオキサン誘
導体、クロム明ばん、カリ明ばん、硫酸ジルコニウムの
如き無機硬膜剤等があり、これらを1種または2種以上
組み合わせて用いることができる。硬膜剤の添加量は構
成するゼラチン100gに対して0.01g〜10gが
好ましく、より好ましくは0.1〜5gである。
【0100】本発明のインク受容層を形成する方法とし
ては、サイズプレス法、ロールコーター法、ブレードコ
ーター法、エアナイフコーター法、ゲートロールコータ
ー法、ロッドバーコーター法、カーテン法、スライドホ
ッパー法、エクストルージョン法等、通常用いられてい
る塗工方法が用いられる。
【0101】塗工後の乾燥方法に特に制限はないが、特
開平6−64306号の4頁に記載されているコールド
ドライ法は品質感の高い記録シートを得るために好まし
い乾燥方法である。
【0102】本発明においては、インク受容層中にはく
っつきを防止するためにマット剤を使用することができ
る。
【0103】本発明のマット剤とは、写真技術分野に於
いてよく知られており、親水性有機コロイドバインダー
中に分散可能な無機又は有機材料の不連続固体粒子であ
ると定義できる。無機のマット剤の例としては酸化物
(例えば二酸化珪素、酸化チタン、酸化マグネシウム、
酸化アルミニウム等)、アルカリ土類金属塩(例えば硫
酸塩や炭酸塩であって、具体的には硫酸バリウム、炭酸
カルシウム、硫酸マグネシウム、炭酸カルシウム等)、
画像を形成しないハロゲン化銀粒子(塩化銀や臭化銀等
で更にハロゲン成分として沃素原子が僅かながら加わっ
てもよい)やガラス等である。
【0104】この他に西独特許2,529,321号、
英国特許第760,775号、同1,260,772
号、米国特許第1,201,905号、同2,192,
241号、同3,053,662号、同3,062,6
49号、同3,257,206号、同3,322,55
5号、同3,353,958号、同3,370,951
号、同3,411,907号、同3,437,484
号、同3,523,022号、同3,615,554
号、同3,635,714号、同3,769,020
号、同4,021,245号、同4,029,504号
等に記載されている無機マット剤を用いることもでき
る。
【0105】また、有機のマット剤の例には澱粉、セル
ロースエステル(例えば、セルロースアセテートプロピ
オネート等)、セルロースエーテル(例えばエチルセル
ロース等)、合成樹脂等である。合成樹脂の例として
は、水不溶又は難溶性合成ポリマーであり、例えばアル
キル(メタ)アクリレート、アルコキシアルキル(メ
タ)アクリレート、グリシジル(メタ)アクリレート、
(メタ)アクリルアミド、ビニルエステル(例えば酢酸
ビニル)、アクリロニトリル、オレフィン(例えばエチ
レン等)、スチレン、ベンゾグアナミン・ホルムアルデ
ヒド縮合物などの単独若しくは組み合わせ、又はこれら
とアクリル酸、メタクリル酸、α,β−不飽和ジカルボ
ン酸、ヒドロキシアルキル(メタ)アクリレート、スル
ホアルキル(メタ)アクリレート、スチレンスルホン酸
等の組み合わせをを単量体成分とするポリマーを用いる
ことができる。
【0106】その他エポキシ樹脂、ナイロン、ポリカー
ボネート、フェノール樹脂、ポリビニルカルバゾール、
ポリ塩化ビニリデン等も用いることができる。
【0107】この他に英国特許第1,055,713
号、米国特許第1,939,213号、同2,221,
873号、同2,268,662号、同2,322,0
37号、同2,376,005号、同2,391,18
1号、同2,701,245号、同2,992,101
号、同3,079,257号、同3,262,782
号、同3,443,946号、同3,516,832
号、同3,539,344号、同3,591,379
号、同3,754,924号、同3,767,448
号、特開昭49−106821号、同57−14835
号等に記載されている有機マット剤を用いることができ
る。
【0108】なかでもポリメチルメタクリレート、ベン
ゾグアナミン・ホルムアルデヒド縮合ポリマー(ベンゾ
グアナミン樹脂、具体的には下記式で示されるもの、例
えば商品名エポスター:日本触媒化学工業(株)製:既
存化学物質7−31など)、ポリオレフィン(例えば商
品名フロービーズLE−1080、CL−2080、H
E−5023:製鉄化学製或いは商品明ケミパールV−
100:三井石油化学製)、ポリスチレンビーズ(モリ
テックス社製)、ナイロンビーズ(モリテックス社
製)、AS樹脂ビーズ(モリテックス社製)、エポキシ
樹脂ビーズ(モリテックス社製)、ポリカーボネート樹
脂(モリテックス社製)等が好ましい。
【0109】
【化5】
【0110】これらは、搬送性の観点から、重量平均粒
径が3〜20μmで、かつインク受容層中の総重量(付
き量ともいう)は10〜100mg/m2であることが
好ましい。塗工液安定性の点から、3μm以下の粒子
や、20μm以上の粒子を分級により予め排除しておく
ことが好ましい。
【0111】また、これらは併用することも可能であ
る。
【0112】
【実施例】以下、実施例によって本発明をさらに詳細に
説明するが、本発明はこれらに限定されるものではな
い。
【0113】実施例1 (1)支持体の準備 本発明の支持体として以下のものを用意した。
【0114】a)坪量140gの基紙の表面に低密度ポ
リエチレン70部と高密度ポリエチレン20部からなる
樹脂組成物を30g/m2塗工し、裏面に低密度ポリエ
チレン50部と高密度ポリエチレン50部からなる樹脂
組成物を30g/m2塗工した樹脂被覆紙 b)坪量80gの基紙の表面に低密度ポリエチレン70
部と高密度ポリエチレン20部からなる樹脂組成物を1
5g/m2塗工し、裏面に低密度ポリエチレン50部と
高密度ポリエチレン50部からなる樹脂組成物を15g
/m2塗工した樹脂被覆紙 c)厚さ95μmの酸化チタン含有ポリエチレンテフタ
レートフィルム d)厚さ115μmの透明ポリエチレンテフタレートフ
ィルム e)厚さ160μmのキャストコート紙 (2)インク受容層の作成 下記組成の塗工液を調整し、上記支持体の表面に乾燥後
の膜重量が9g/m2になるようにバーコート法により
塗工した後、乾燥させて実施例1−a)〜1−e)のイ
ンクジェット用記録シート試料を作成した。
【0115】 <インク受容層用塗工液組成> ・ゼラチン(コニカゼラチン(株)製KV−3000) 33部 ・PVP−K−90(BASF社製) 13部 ・PEG150000(明成化学社製) 20部 ・高分子ラテックス(LA−1) 33部 ・界面活性剤FA 0.5部 ・界面活性剤FK 0.5部
【0116】
【化6】
【0117】(3)プリント試料の作成 上記1、2より作成された試料をインクジェットプリン
ター(MJ−5000C;セイコーエプソン(株)製)
及び専用インクを用いて、以下の評価方法により評価し
た。
【0118】(光沢性評価)K(ブラック)の均一画像
部を目視にて観察し、その光沢度を判定した。
【0119】 評価基準 ◎: 問題無く優れている ○: 若干光沢性が劣るが実用上問題のないレベル △: 光沢性低下が明らかに確認される ×: 光沢が失われ、実用できない。
【0120】(バンディングの評価)プリント後の試料
のブラックの均一画像を黙視にて観察し、バンディング
の様子を判定した。
【0121】 ◎: バンディングは全くなく、均一な画像である ○: 極わずかなバンディングが確認されるが問題なし △: 一定間隔にスジ状のバンディングが認められる ×: 画像の全てにスジ状のバンディングが認められ
る。
【0122】(連続搬送性)A4サイズ40枚を表1,
2,3,7に記載の環境下で連続搬送させ搬送性を判定
した。
【0123】 ◎: 全く問題なく40枚が搬送できた ○: 途中で1、2枚フィードミスがあったが手で指し
直すと問題なく搬送した △: 10枚に1枚の割合フィードミスが発生した ×: 1枚1枚手で差し直さないと搬送しない ××:手差しで遅れるが印字途中でヘッドに当たり、画
像評価ができなかった。
【0124】(支持体のテーバー剛度)塗布前の支持体
のテーバー剛度をJIS P−8125により測定し
た。
【0125】比較例1 支持体に坪量50gの基紙の表面に低密度ポリエチレン
70部と高密度ポリエチレン20部からなる樹脂組成物
を12g/m2塗工し、裏面に低密度ポリエチレン50
部と高密度ポリエチレン50部からなる樹脂組成物を1
2g/m2塗工した樹脂被覆紙を用いた以外は実施例1
と全く同様に実施した。
【0126】比較例2 支持体に厚さ220μmの酸化チタン含有ポリエチレン
テフタレートフィルムを用いた以外は実施例1と全く同
様に実施した。
【0127】比較例3 高分子ラテックスを除いた以外は実施例1と全く同様に
実施し、比較例3−a)〜3−e)を得た。
【0128】実施例1、比較例1、2、3の実験結果を
表1に示す。
【0129】
【表1】
【0130】表1からも明らかなように、本発明の支持
体、高分子ラテックスを併用することにより高湿条件
下、低湿条件下でも高い搬送性に問題がなく、高い光沢
性を有しインク吸収性を有すると共にバンディング性に
優れることが確認された。
【0131】実施例2 坪量110gの基紙の表面に低密度ポリエチレン70部
と高密度ポリエチレン20部からなる樹脂組成物を25
g/m2塗工し、裏面に低密度ポリエチレン50部と高
密度ポリエチレン50部からなる樹脂組成物を25g/
2塗工した樹脂被覆紙(JIS P−8125による
テーバー剛度は8.2g・cm)を使用し、実施例1と
同様の方法で、下記の素材を用い、インク受容層の各素
材の乾燥重量(g/m2)が表2記載となるように塗工
液を調整し、塗布乾燥し、実施例2−1〜2−14のイ
ンクジェット記録用シートを得た。
【0132】<インク受容層組成> ・ゼラチン(コニカゼラチン(株)製KV−3000) ・PVP−K−90(BASF社製) ・PEG150000(明成化学社製) ・PVA(日本合成化学社製 GL−05) ・高分子ラテックス(LA−1) ・高分子ラテックス(LA−3) ・高分子ラテックス(LA−6) ・界面活性剤FA ・界面活性剤FK 実施例2の結果を表2に示す。
【0133】
【表2】
【0134】表2からも明らかなように、本発明の高分
子ラテックスを使用することにより高湿条件下、低湿条
件下でも高い搬送性に問題がなく、高い光沢性を有しイ
ンク吸収性を有すると共にバンディング性に優れること
が確認された。また本発明の高分子ラテックスにゼラチ
ンと水溶性ポリマーを併用することにより、本発明の効
果を一層増大させることが可能となることが確認され
た。
【0135】実施例3 ゼラチン、PVP、ポリエチレングリコール15000
0、高分子ラテックスのインク受容層中の乾燥重量(g
/m2)を表3に示すように変更する以外は実施例1と
同様の実験を行った。
【0136】
【表3】
【0137】表3から明らかな様に、本発明の高分子ラ
テックスとゼラチンの重量比率を本発明範囲にコントロ
ールすることにより、本発明の効果を一層増大させるこ
とが可能となることが確認された。
【0138】実施例4 以下に示す複数のインク受容層用塗布液を作成し、乾燥
重量が表4となるように、坪量90gの基紙の表面に低
密度ポリエチレン70部と高密度ポリエチレン20部か
らなる樹脂組成物を20g/m2塗工し、裏面に低密度
ポリエチレン50部と高密度ポリエチレン50部からな
る樹脂組成物を20g/m2塗工した樹脂被覆紙(テー
バー剛度2.8g・cm)にスライドホッパー法で塗布
乾燥を行い、インクジェット記録用シートを作成した。
【0139】尚、支持体に近い方から1層、2層、3層
とする。
【0140】 <インク受容層用第3層塗布液組成> ・ゼラチン(コニカゼラチン(株)製KV−3000) 48部 ・PVP−K−90(BASF社製) 24部 ・PEG150000(明成化学社製) 24部 ・高分子ラテックス(LA−1) ・有機微粒子マット剤(総研化学社製MR−13G) 2部 ・界面活性剤FA 0.5部 ・界面活性剤FK 0.5部 ・界面活性剤FT 1部 <インク受容層用第2層塗布液組成> ・ゼラチン(コニカゼラチン(株)製KV−3000) 33部 ・PVP−K−90(BASF社製) 33部 ・PEG150000(明成化学社製) ・高分子ラテックス(LA−1) 33部 <インク受容層用第1層塗布液組成> ・ゼラチン(コニカゼラチン(株)製KV−3000) 53部 ・PVP−K−90(BASF社製) 17部 ・PEG150000(明成化学社製) ・高分子ラテックス(LA−1) 33部 <バックコート層(BC層)> ・ゼラチン(コニカゼラチン(株)製KV−3000) 64部 ・高分子ラテックス(LA−1) 28部 ・界面活性剤FT 0.5部 ・有機微粒子マット剤(総研化学社製MR−13G) 3部 ・硬膜剤C 4.5部
【0141】
【化7】
【0142】実施例5 実施例4の各層中の乾燥重量を表4〜6記載の値となる
ように塗布した以外は実施例4と全く同様に実施した。
【0143】《評価》 (ブリーディングの評価)25℃、80%の環境でレッ
ド、ブルー、グリーン部の上にブラックで文字を印字し
てにじみの様子を判定した。
【0144】 ◎: 各色でにじみが全くなし ○: 複雑な文字の時に若干のにじみが生じるが特に問
題なし △: 文字全体がやや太くなり、にじみを生じているが
読みとれる ×: にじみがひどく、文字が読みとれない。
【0145】(グレー階調の評価)25℃、80%の環
境でY、M、C、K各インクを用いグレーの濃度を白
(無印字)から黒(最大濃度)まで26段階に変化させ
たプリントし、階調性を目視評価した。
【0146】 ◎: 階調性に問題なし ○: 一部濃度が同一になるが特に問題なし △: 所々で濃度が同一になる ×: 濃度が逆転し階調性がなくなる。
【0147】
【表4】
【0148】
【表5】
【0149】
【表6】
【0150】結果を表7に示す。
【0151】
【表7】
【0152】表7から明らかなように、インク受容層が
複数の層から構成され、最上層における高分子ラテック
スの含有率(重量%)が40%以下であることにより、
高湿でプリントした時のブリーディング性とグレー階調
の低下が防止されることがわかる。また、インク受容層
及びインク受容層の反対面の層(裏面層)にゼラチンを
含有し、かつ該インク受容層中のゼラチン含有量(g/
2)Ceと該インク受容層と反対面の層(裏面層)中
のゼラチン含有量(g/m2)Cbの比Cb/Ceが
0.3以上2.0以下であり、かつ該インク受容層と反
対面の層(裏面層)に少なくとも1種の高分子ラテック
スを含有することをによりさらに低湿での搬送性が向上
することがわかる。
【0153】
【発明の効果】本発明により、低湿環境下においても高
湿環境下においても搬送性に問題がなく、インク吸収性
に優れ、しかも画像の解像度、均一性、光沢性あるいは
光透過性に優れ、さらにはプリント部での光沢度の低下
を起こさずに階調の連続性に優れ高画質で、低湿環境下
あるいは高湿環境下でのプリント性能の低下を生じない
インクジェット用記録シートを提供することができた。

Claims (8)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 支持体の少なくとも1方の側にインク受
    容層が設けられたインクジェット用記録シートにおい
    て、該支持体のテーバー剛度が0.7〜20g・cmで
    あり、該インク受容層に少なくとも1種の高分子ラテッ
    クスを含有することを特徴とするインクジェット用記録
    シート。
  2. 【請求項2】 インク受容層に少なくとも1種の水溶性
    ポリマーおよびゼラチンを含有することを特徴とする請
    求項1記載のインクジェット用記録シート。
  3. 【請求項3】 高分子ラテックスのインク受容層内含有
    量(g/m2)をA、前記ゼラチンのインク受容層内含
    有量(g/m2)をBとするとき、 0.1<A/B<2.0 であることを特徴とする請求項2記載のインクジェット
    用記録シート。
  4. 【請求項4】 支持体がフィルム、または紙の両面を樹
    脂で被覆された樹脂被覆紙であることを特徴とする請求
    項1〜3のいずれか1項に記載のインクジェット用記録
    シート。
  5. 【請求項5】 前記インク受容層が複数の層から構成さ
    れることを特徴とする請求項1〜4のいずれか1項に記
    載のインクジェット用記録シート。
  6. 【請求項6】 前記インク受容層が複数の層から構成さ
    れ、最上層における高分子ラテックスの含有率(重量
    %)が40%以下であることを特徴とする請求項1〜5
    のいずれか1項に記載のインクジェット用記録シート。
  7. 【請求項7】 支持体の両面が塗工されており、少なく
    とも1方にインク受容層を設けたインクジェット用記録
    シートにおいて、該インク受容層と反対面の層(裏面
    層)に少なくとも1種の高分子ラテックスを含有するこ
    とを特徴とする請求項1〜6のいずれか1項に記載のイ
    ンクジェット用記録シート。
  8. 【請求項8】 支持体の両面が塗工されており、少なく
    とも1方にインク受容層を設けたインクジェット用記録
    シートにおいて、該インク受容層及び該インク受容層の
    反対面の層(裏面層)にゼラチンを含有し、かつ該イン
    ク受容層中のゼラチン含有量(g/m2)Ceと該イン
    ク受容層と反対面の層(裏面層)中のゼラチン含有量
    (g/m2)Cbの比Cb/Ceが0.3以上2.0以
    下であり、かつ該インク受容層と反対面の層(裏面層)
    に少なくとも1種の高分子ラテックスを含有することを
    特徴とする請求項2〜7のいずれか1項に記載のインク
    ジェット用記録シート。
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Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH11174959A (ja) * 1997-12-15 1999-07-02 Nitto Denko Corp ラベル基材、ラベル及びその製造方法と製造装置
US7301670B2 (en) 2002-02-26 2007-11-27 Konica Corporation Medical image recording system
WO2008146611A1 (ja) * 2007-05-24 2008-12-04 Konica Minolta Holdings, Inc. インク受容基材およびそれを用いた導電性パターンの作製方法

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