JPH09298932A - レール式両面裾刈機 - Google Patents

レール式両面裾刈機

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JPH09298932A
JPH09298932A JP13963596A JP13963596A JPH09298932A JP H09298932 A JPH09298932 A JP H09298932A JP 13963596 A JP13963596 A JP 13963596A JP 13963596 A JP13963596 A JP 13963596A JP H09298932 A JPH09298932 A JP H09298932A
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wheel
posture
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 レールへの進入、レールからの脱出が容易に
行え、更に移動の際に前案内輪が邪魔にならない、新規
なレール式両面裾刈機を開発することを技術課題とした
ものである。 【解決手段】 前案内輪杆9は前後方向に揺動自在であ
り、前案内輪5FがレールRに噛み合った状態の裾刈り
姿勢で揺動終端に位置し、前案内輪5FがレールRから
解放された状態の移動姿勢で揺動始端に位置するため、
移動姿勢では前案内輪5Fが自重により下降し、揺動始
端に位置して折り畳まれた状態となり、最小限のスペー
スがあれば旋回することができる。また裾刈り姿勢で
は、レール式両面裾刈機1が前方に倒れ込み前案内輪杆
9が揺動終端に位置して機体の荷重を支えるため、刈刃
4の駆動端側が前傾した状態となる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は茶畝間に茶園管理用
のレールが敷設されている場合において、茶畝間を移動
させながら左右の畝裾を刈り取る茶園の管理装置に関す
るものであって、特に茶畝間に敷設されたレールへの進
入、脱出が容易であるとともに、レール走行時の姿勢を
安定した状態に維持することができ、更に茶畝間の移動
を支障なく行うことのできる、両面裾刈機に係るもので
ある。
【0002】
【発明の背景】レール式両面裾刈機1′は、図11に示
すように二基の刈刃4′の中心に両面フランジ付きの一
つの車輪5′を具えた構成であり、茶畝L間に敷設され
たレールR上に車輪5′を走行させて、両側の茶樹の裾
刈り作業を行うためのものである。しかしこのような従
来のタイプのレール式両面裾刈機1′はその構造上、以
下に示すような種々の問題点があった。まず、レール式
両面裾刈機1′をレールRに進入させたり、レールRか
ら脱出させるのには、十数kgの機体を持ち上げなけれ
ばならず、非常に困難な作業であるばかりか、機体は鋭
利な刈刃4′を具えているので転倒した場合には作業者
が危険にさらされてしまう。
【0003】また走行時の姿勢(裾刈り姿勢)としては
図11(c)に示すように、刈刃4′の自由端側が前方
に突き出た状態では枝葉が上方に跳ね上がってしまい、
刈刃4′の刃元まで至らず刈り残しが生じたり、刈り跡
が不揃いになってしまう。このような刈り残し等を防ぐ
には、図11(d)に示すような刈刃4′の駆動端側が
前傾した状態が枝葉が逃げずに刃元に至るため好ましい
のであるが、図11(b)に示すように枝葉の抵抗によ
って機体にかかるピッチングモーメントの影響で、駆動
端側が前傾した姿勢を維持するのが困難である。また図
11(a)に示すように枝葉の抵抗によって機体にかか
るローリングモーメントの影響で、機体の平行状態を維
持するのが困難である。この結果刈刃4′の姿勢が不安
定となり、刈り跡が不揃いになってしまっていた。
【0004】このような背景から本発明者は、特願平7
−286780号「レール式両面裾刈機」の出願に至っ
ている。このものはレール式両面裾刈機の左右の刈刃の
間における下方には茶畝間に敷設されたレール上を転動
する前案内輪と後案内輪とを設け、この前案内輪と後案
内輪とに共通した軌道を左右から挟むように接地輪を設
けるとともに、この接地輪は前案内輪または後案内輪が
レールと噛み合った状態でほぼ接地する構成である。こ
のような構成により、走行時には機体がレールに対して
前案内輪と後案内輪との二点で支持されるため、機体に
かかるピッチングモーメントの影響を受けて前後に傾く
ことがない。また接地輪は前案内輪または後案内輪がレ
ールと噛み合った状態でほぼ接地するため、機体にかか
るローリングモーメントの影響を受けて左右に傾くこと
がなく、刈刃が茶畝に臨む姿勢を常に一定に維持するこ
とができる。またハンドルを下げて前案内輪を上昇させ
ることでレールへの進入が容易に行うことができるので
あり、前記問題点に関して一応の解決がなされている。
しかし図10中仮想線で示すように、レール式両面裾刈
機1″が隣の茶畝Lに移動する際に旋回すると、前案内
輪5F″が移動先の茶畝Lに引っ掛かってしまうため、
これを避けるために機体の切り返しを何度も行わなけれ
ばならず、手間がかかるとともに、このためのスペース
のない茶園においては茶樹及びレール式両面裾刈機1″
を傷めてしまう恐れがあり、この点に関しては改善の余
地が残されていた。
【0005】
【解決を試みた技術課題】本発明者はこのような背景か
ら、レールへの進入、レールからの脱出が容易に行え、
更に移動の際に前案内輪が邪魔にならない、新規なレー
ル式両面裾刈機を開発することを技術課題としたもので
ある。
【0006】
【課題を解決するための手段】すなわち請求項1記載の
レール式両面裾刈機は、上方を駆動端とし、下方を自由
端とした原動機により駆動される左右一対のバリカン型
の刈刃を、各々駆動端側を中心として自由端側を拡開自
在に構成し、左右の刈刃の間における下方には茶畝間に
敷設されたレール上を転動する前案内輪と後案内輪とを
設け、この前案内輪と後案内輪とに共通した軌道を左右
から挟むように接地輪を設けて成る茶樹の管理装置にお
いて、前案内輪杆は前後方向に揺動自在であり、前案内
輪がレールに噛み合った状態の裾刈り姿勢で揺動終端に
位置し、前案内輪がレールから解放された状態の移動姿
勢で揺動始端に位置することを特徴とする。この発明に
よれば、移動姿勢では前案内輪が自重により下降し、揺
動始端に位置して折り畳まれた状態となるため、最小限
のスペースがあれば旋回することができる。また裾刈り
姿勢では、レール式両面裾刈機が前方に倒れ込み前案内
輪杆が揺動終端に位置して機体の荷重を支えるため、刈
刃の駆動端側が前傾した状態となる。
【0007】また請求項2記載のレール式両面裾刈機は
前記要件に加え、前記揺動始端は、横移動レールに接地
輪が当接した状態で、前案内輪がレールに噛み合うよう
に設定可能であることを特徴とする。この発明によれ
ば、前案内輪がレールに噛み合うように設定可能とは、
諸部材の調節等により実現できることであり、この発明
によれば、前案内輪がレールに噛み合うことで接地輪が
横移動レール上を通過する際に、不適切な方向に進行す
るのを防ぐとともに、前案内輪の脱線を防ぐ。そしてこ
れら各請求項記載の発明の構成を手段として前記課題の
解決を図っているのである。
【0008】
【発明の実施の形態】以下本発明を図示の実施の形態に
基づいて具体的に説明する。符号1が本発明のレール式
両面裾刈機1であって、このものは主要部材として駆動
源となる原動機2と、この原動機2の出力を得て各部材
を駆動する歯車あるいはエキセントリックシャフト等を
主体として成る駆動部3と、駆動部3の下方に延びる刈
刃4と、更にレール式両面裾刈機1を全体的に支承する
車輪5(前案内輪5F、後案内輪5R及び接地輪5S)
と、操作ハンドル6とを具えるものである。
【0009】これらがそれぞれフレーム部材を介して一
体的に組み立てられているものである。なおこの実施の
形態では実質的にはフレーム部材として単独で指称でき
る部材は特になく、むしろ例えば駆動部3のハウジング
等を強度部材の一部として利用し、これに適宜ブラケッ
ト等を接続させることによって各部材を一体的に結合し
ている。
【0010】まずこのような実質的にフレーム部材とし
て作用する部材について説明すると、刈刃杆7の下端に
二枚の取付板26を溶接し、これらの取付板26の下部
に挟まれるようにして車輪杆8を接続する。更にこの車
輪杆8の中程を両側から挟むように二枚の取付板32を
溶接し、これらの取付板32に対して前案内輪杆9が接
続される。このような実質的にフレーム部材として作用
する部材に以下に述べる諸部材が取り付けられる。
【0011】まず原動機2の外殻部材であるクランクケ
ース10に対して駆動部3の外殻部材を形成する中継ギ
ヤボックス11とメインギヤボックス12がそれぞれ直
列的に接続されるものであり、これらは適宜ボルト等に
よって一体的に接続される。そしてメインギヤボックス
12に刈刃支持体23が接続され、更に駆動部3に対し
ては、上方にL字形の原動機ブラケット13が設けら
れ、この原動機ブラケット13を、刈刃杆7の上端に取
り付けた摺動板14におけるスリット15に対して、ク
ランプボルト16により、設定位置を調節自在に取り付
ける。
【0012】一方、車輪杆8の上端には翼板状の立ち上
がり部を有するハンドルブラケット17が設けられ、セ
レーション18を介してハンドルバー19を設定角度を
調節自在に取り付ける。なおハンドルバー19は左右一
対の角状部材の手元側に対し、更にそれを連結するよう
にガードバー20が形成され、作業時における握り位置
を種々選択できるように構成する。また、前記セレーシ
ョン18の部分にはいわゆるワンタッチでセレーション
18の部分における締め付けを行うクランプレリーズ2
1を設ける。更にまた、操作ハンドル6に対してスロッ
トルレバー22を設けておき、原動機2の回転を設定す
る。
【0013】前記車輪杆8は刈刃杆7に具えた取付板2
6に軸支された状態で取付角度設定自在に支持されるも
のであり、取付板26に設けた円弧状の調整孔24に対
し車輪杆8に突設されているボルトが嵌め込まれるとと
もに、このボルトに対してクランプナット27が捻じ込
まれ、適宜取付角度を設定した状態でクランプナット2
7の締め込みがなされて車輪杆8が固定される。
【0014】また刈刃支持体23はその途中に二枚の板
状部材を具えて成る拡開調整部28を有するものであっ
て、これら板状部材は円弧状の調整孔29をそれぞれ具
え、この調整孔29に対し刈刃杆7から突設されている
ボルトを嵌め込み、このボルトに対してクランプナット
30が捻じ込まれ、適宜拡開角度を設定した状態でクラ
ンプナット30の締め込みがなされて刈刃4が固定され
る。
【0015】更に図1に拡大して示すように、前記取付
板32には孔32aを穿設し、更に孔32aを中心とし
た円弧状のスリットたる案内孔31を設け、前案内輪杆
9を二枚の取付板32の間に位置させるとともに、孔3
2aと、前案内輪杆9の端部側面に設けた孔9aとを貫
くようにボルトB1を挿入し袋ナット34を締め込み、
前案内輪杆9をこの部分を中心として前後方向に揺動自
在に軸支する。このとき、ボルトB1及び袋ナット34
と、取付板32との間にワッシャWを位置させる。
【0016】また孔9aから孔32aと案内孔31との
間の長さと同寸法離れた位置に設けた孔9bと、案内孔
31と、を貫くようにボルトB2を挿入し、このボルト
B2に対して一例として袋ナット34が捻じ込まれる。
このとき、ボルトB2及び袋ナット34と、取付板32
との間にワッシャWを位置させる。ボルトB2は、前案
内輪杆9のボルトB1を中心とした揺動を妨げないよう
にするため、案内孔31との接触部にはネジを刻まない
ようにし、袋ナット34の雌ネジに対応させた個所だけ
にネジ山を設けることが好ましい。そして前案内輪杆9
の揺動範囲のうち、ボルトB2が案内孔31の後方端部
に接する位置を揺動始端、ボルトB2が案内孔31の前
方端部に接する位置を揺動終端と定義する。また請求項
2で定義したように、揺動始端は後述する横移動レール
SRに接地輪5Sが当接した状態で、前案内輪5Fがレ
ールRに噛み合うように設定可能にするため、前記案内
孔31に、適宜ボルトナットBNを挿入し、ここにボル
トB2が当接することで、実質的にボルトナットBNを
揺動始端とすることもできる。もちろん後述する前案内
輪杆9からの前案内輪アーム38の張出長の調節等で前
案内輪5Fの位置を適宜設定できるのであればボルトナ
ットBNは設けなくてもよい。
【0017】そして前記車輪杆8には図4(a)に拡大
して示すように、伸縮自在に後案内輪アーム35を内嵌
するものであり、車輪杆8の一面に設けたスリット25
に対して後案内輪アーム35の一面に固定されたボルト
36を摺動状態とし、このボルト36にクランプナット
37を締め込むことで固定し、後案内輪アーム35の上
下方向の寸法を調節できるようにする。この後案内輪ア
ーム35の上下方向の寸法調節機構は前記のような無段
階式のほか、図4(b)に拡大して示すように車輪杆8
に段階的にボルト孔を設け、ここにクランプボルト37
Aを捻じ込むことで車輪杆8に内嵌した後案内輪アーム
35を固定する等の段階式の構成としてもよい。
【0018】そしてこの後案内輪アーム35の先端に
は、図3に示すように両面フランジ付きの後案内輪5R
を支持するとともに、後案内輪5Rの左右に後案内輪5
Rと軸を共有する二基の接地輪5Sを支持する。この接
地輪5Sの径は、後案内輪5RがレールRに噛み合った
状態で地表GLに接地するように設定する。ただしレー
ルR上面と地表GLとの間隔は常に一定とはならないた
め、接地輪5Sが浮き上がり状態になったり、後案内輪
5RとレールRの上面とが接しない場合もある。
【0019】また前案内輪杆9には図4(a)に拡大し
て示すように、伸縮自在に前案内輪アーム38を内嵌す
るものであり、前案内輪杆9の一面に設けたスリット3
3に対して前案内輪アーム38の一面に固定されたボル
ト39を摺動状態とし、このボルト39にクランプナッ
ト40を締め込むことで固定し、前案内輪アーム38の
上下方向の寸法を調節できるようにする。この前案内輪
アーム38の上下方向の寸法調節機構は前記のような無
段階式のほか、図4(b)に拡大して示すように前案内
輪杆9に段階的にボルト孔を設け、ここにクランプボル
ト40Aを捻じ込むことで前案内輪杆9に内嵌した前案
内輪アーム38を固定する等の段階式の構成としてもよ
い。そしてこの前案内輪アーム38の先端には、両面フ
ランジ付きの前案内輪5Fを支持する。
【0020】本実施の形態では前案内輪アーム38は片
側に設けられたいわゆる片持ちタイプであるが、適宜フ
ォーク状の両持ちタイプのものであってもよい。また後
案内輪アーム35は両持ちタイプであるが、図2に示し
たように片持ちタイプとしてもよい。
【0021】次に前記刈刃支持体23及び刈刃杆7によ
って支持される刈刃4の作動機構について説明する。ま
ず図5、6に示すように、原動機2のクランクシャフト
50は中継ギヤボックス11内に収納される遠心クラッ
チ51に接続され、この遠心クラッチ51の出力側にド
ライブシャフト52を設ける。このような構成により、
原動機2が一定回転数以上になった場合にのみ遠心クラ
ッチ51が作用してドライブシャフト52が駆動される
ように構成される。
【0022】一方、ドライブシャフト52の先端におけ
るメインギヤボックス12内にはピニオン53が設けら
れ、このピニオン53に噛み合うようにエキセンドリブ
ンギヤ54が設けられる。このエキセンドリブンギヤ5
4に対しては軸芯を共通するエキセントリックシャフト
55が一体的に取り付けられ、実質的に偏心運動を行わ
せる上下二枚に重なったエキセンプレート56がエキセ
ントリックシャフト55に設けられる。そしてこの二枚
のエキセンプレート56はその位相を180°異ならせ
て構成されるものであって、このものに対してそれぞれ
コンロッド57が取り付けられ、更にそのコンロッド5
7の自由端側には、刈刃4の駆動側端部に設けられた中
継板58が接続される。そしてエキセンプレート56が
偏心運動をすると、一対のコンロッド57が互いに行き
違い方向に往復運動をし、刈刃4に対してバリカン状の
運動を与える。
【0023】そしてエキセントリックシャフト55をほ
ぼ囲むように刈刃支持体23と一体のエキセンカバー部
59が設けられるとともに、その一部が下方に延びて刈
刃案内部60を形成する。
【0024】なお、詳細な説明は省略するが、刈刃案内
部60に対して突設されたガイドピンに対し刈刃4が適
宜の位置で摺動自在に支持されて、いわゆるバリカン運
動を行う。また、以上述べた刈刃4の駆動構造以外にも
ベベルギヤとユニバーサルジョイントとの組み合わせを
用いて動力伝達を行うものなど、種々の構成がとり得
る。
【0025】本発明のレール式両面裾刈機1は、前記し
たような構成を有するものであり、以下このものの使用
態様について説明する。ここでレール式両面裾刈機1の
姿勢の定義をする。レール式両面裾刈機1の重心は駆動
部3の下部付近に位置するのであり、移動の際には重心
が接地輪5Sの上方に位置する姿勢が最も安定してお
り、図2(a)に示すこのような姿勢を移動姿勢と定義
する。因みに本発明では前案内輪杆9は前後方向に揺動
自在であり不安定であることから、前案内輪杆9が揺動
始端に位置して前案内輪5Fが接地していない、従来の
一輪式両面裾刈機に近い状態とする。またレール式両面
裾刈機1は裾刈りの際には、図2(b)に示すように前
案内輪5F及び後案内輪5RがレールRに噛み合った状
態で位置するのであり、全体が前方に倒れ込み、荷重は
主として前案内輪5F及び後案内輪5Rまたは接地輪5
Sによって支えられた状態となる、この状態を裾刈り姿
勢と定義する。
【0026】(1)寸法設定 レール式両面裾刈機1は、茶畝L間の中心に軌道面が一
例として地表GLから十数cmの高さに敷設されたレー
ルR上を走行しながら、両脇の茶畝Lの裾を刈り取るた
め、茶畝Lの形態に併せて駆動部3の取付位置及び刈刃
4の拡開角度を設定し、また刈刃4が駆動端側が前傾し
た状態となるように、車輪杆8の取付角度、後案内輪ア
ーム35の突出長、前案内輪アーム38の突出長の寸法
設定を行う。またこの際、図2(a)に示すように移動
姿勢のレール式両面裾刈機1の接地輪5Sが横移動レー
ルSRに当接した状態で、前案内輪5FがレールRに噛
み合うように前案内輪アーム38の突出長の寸法設定ま
たはボルトナットBNの挿入により揺動始端の設定を行
う。
【0027】(2)レールへの進入 次いで原動機2を駆動し、スロットルレバー22を適宜
調整し、刈刃4に対してバリカン状の運動を与える。そ
して図7(a)に示すように、移動姿勢のレール式両面
裾刈機1を図7(b)に示すように裾刈りを行う茶畝L
間に敷設されたレールRの始端部に臨ませる。この状態
で他の機器(レール式茶園管理装置等)の茶畝L間移動
のために設けられた横移動レールSRに接地輪5Sが当
接すると、前案内輪5FがレールRに噛み合う。そして
接地輪5Sを支点として機体を前傾(重心を前方に移
動)させると、重心の下降にともなって前案内輪杆9及
びこれに内嵌される前案内輪アーム38が前方に揺動
し、やがて揺動終端に至るのであり、この状態で刈刃4
は前傾姿勢となる。因みに前案内輪5FのレールRへの
噛み合いを円滑に行うために、接地輪5Sに適宜ブレー
キを設け、操作ハンドル6に適宜レバーを設け、このブ
レーキとレバーとをワイヤで接続する等して、レバー操
作により接地輪5Sをロックできるようにしてもよい。
【0028】次いで接地輪5Sが横移動レールSRを乗
り越えて進行すると、やがて図7(c)に示すように後
案内輪5RがレールRに噛み合い、レール式両面裾刈機
1がレールR上にセットされた裾刈り姿勢となる。
【0029】(3)裾刈り作業 次にこの状態から茶畝Lの裾刈りを行う態様について説
明する。裾刈り姿勢のレール式両面裾刈機1は前案内輪
5Fと後案内輪5RとがレールRに噛み合って進路が確
保されるため、作業者は前方に操作ハンドル6を押すだ
けで、進行方向を修正するような格別な配慮を要するこ
となく裾刈り作業が行えるのである。また、機体にかか
るピッチングモーメントの影響を受けて前後に傾くこと
がなく、刈刃4の駆動端側が前傾した状態を一定に維持
することができるので、枝葉は跳ね上がりが押さえ込ま
れるようにして、確実に刃元に取り込まれて刈り取ら
れ、刈り残しがなくなる。また接地輪5Sが二列に設け
られているため機体にかかるローリングモーメントの影
響を受けて左右に傾くことがなく、刈刃4が茶畝Lに臨
む姿勢を一定の状態に維持することができる。
【0030】(4)レールからの脱出 次にレールRからの脱出の態様について説明する。茶畝
Lの終端を通過したレール式両面裾刈機1はやがてレー
ルRの終端部に到達する。そして更に前進すると図7
(d)に示すように前案内輪5FはレールRから解放さ
れ、このものを支持する前案内輪アーム38及び前案内
輪杆9とともに自重により折り畳まれるように下方に揺
動し、やがて揺動始端に至る。その後図7(e)に示す
ように、後案内輪5RもレールRから解放された時点で
作業者は操作ハンドル6を掴持し、接地輪5Sを支点と
して機体を後傾して重心を接地輪5Sの上方に移動さ
せ、移動姿勢とする。この状態でレール式両面裾刈機1
は軌道が制限されない自由状態となるので、図10に示
すように機体を旋回し(必要であれば切り返しを行
い)、隣の茶畝Lに移動する。このとき、前案内輪5F
は折り畳まれた状態となるので、機体全長が短くなり、
旋回半径が短くて済み、このためのスペースが確保され
れば移動先の茶畝Lに引っ掛かってしまい茶樹を傷める
ことがない。
【0031】
【他の実施の形態】本発明のレール式両面裾刈機1は、
以上述べたような構成を好ましい実施の形態とするもの
であるが、同様の技術思想の下に種々の構成がとり得
る。まず図8(a)に示すように前案内輪5Fに接地輪
5Sを設けた場合には、車輪杆8を揺動可能にすること
で、移動姿勢時に後案内輪5Rを折り畳み状態とするこ
とができる。
【0032】また図8(b)に示すように接地輪5Sを
設けないような構成としてもよい。このような場合で
も、車輪杆8または前案内輪杆9を揺動可能にすること
も可能であり、ここでは車輪杆8を揺動可能として、移
動姿勢時に後案内輪5Rを折り畳み状態とすることもで
きる。
【0033】更にまた刈刃4の駆動機構としては、図9
に示すように、原動機2を本機のほぼ中央に設けるとと
もに、ドライブシャフト52を進行方向と水平に設け、
このドライブシャフト52に対してベベルギヤを設け、
このベベルギヤに対してエキセンドリブンギヤ54を噛
み合わせる等して、二基のメインギヤボックス12を並
列に接続することで、一基の原動機2により駆動するよ
うにしてもよい。また一基のメインギヤボックス12を
原動機2により駆動し、このメインギヤボックス12か
らフレキシブルシャフト等を用いた適宜の伝達手段を用
いて、もう一基のメインギヤボックス12を駆動するよ
うにしてもよい。
【0034】また接地輪5Sを刈刃4を駆動するための
原動機2によって、あるいは別途設けた原動機によっ
て、適宜の伝達手段を用いて駆動する、いわゆる自走式
としてもよい。
【0035】更にまたレール式両面裾刈機1の他の使用
態様として、前案内輪5Fの突出長の調節、刈刃4の拡
開角度等の調節を行い、非レール式の裾刈機として直接
地表GL上を走行させて用いることもできる。
【0036】
【発明の効果】請求項1記載の発明によれば、移動姿勢
では前案内輪5Fが自重により下降し、揺動始端に位置
して折り畳まれた状態となるため機体全長が短くなり、
最小限のスペースがあれば旋回することができ、移動先
の茶畝Lに引っ掛かってしまい茶樹を傷めることがな
い。また裾刈り姿勢では、レール式両面裾刈機1が前方
に倒れ込み前案内輪杆9が揺動終端に位置して機体の荷
重を支えるため、刈刃4の駆動端側が前傾した状態とな
る。
【0037】また請求項2記載の発明によれば、前案内
輪5FがレールRに噛み合うことで接地輪5Sが横移動
レールSR上を通過する際に、不適切な方向に進行する
のを防ぐとともに、前案内輪5Fの脱線を防ぐ。またこ
の状態から重心を前方に移動するだけで刈刃4を前傾姿
勢とすることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明のレール式両面裾刈機の使用状態を示す
斜視図である。
【図2】同上側面図である。
【図3】同上車輪を拡大して示す背面破断図である。
【図4】前案内輪アーム及び後案内輪アームの突出長調
節機構を拡大して示す斜視図である。
【図5】中継ギヤボックス及びメインギヤボックス内部
を拡大して示す正面破断図である。
【図6】メインギヤボックス内部を拡大して示す分解斜
視図である。
【図7】レール式両面裾刈機のレールへの進入及びレー
ルからの脱出の様子を段階的に示す説明図である。
【図8】接地輪の配置個所を異ならせた形態及び接地輪
を設けない形態を示す二種の側面図である。
【図9】刈刃の駆動機構の他の実施の形態を示す分解正
面図である。
【図10】レール式両面裾刈機が茶畝間を移動する際に
旋回する様子、及び従来のレール式両面裾刈機の旋回時
の様子を仮想線で示す平面図である。
【図11】従来のレール式両面裾刈機の使用状態を示す
正面図及び側面図、並びに刈刃の好ましくない姿勢及び
好ましい姿勢を示す側面図である。
【符号の説明】
1 レール式両面裾刈機 2 原動機 3 駆動部 4 刈刃 5 車輪 5F 前案内輪 5R 後案内輪 5S 接地輪 6 操作ハンドル 7 刈刃杆 8 車輪杆 9 前案内輪扞 9a 孔 9b 孔 10 クランクケース 11 中継ギヤボックス 12 メインギヤボックス 13 原動機ブラケット 14 摺動板 15 スリット 16 クランプボルト 17 ハンドルブラケット 18 セレーション 19 ハンドルバー 20 ガードバー 21 クランプレリーズ 22 スロットルレバー 23 刈刃支持体 24 調整孔 25 スリット 26 取付板 27 クランプナット 28 拡開調整部 29 調整孔 30 クランプナット 31 案内孔 32 取付板 32a 孔 33 スリット 34 袋ナット 35 後案内輪アーム 36 ボルト 37 クランプナット 37A クランプボルト 38 前案内輪アーム 39 ボルト 40 クランプナット 40A クランプボルト 50 クランクシャフト 51 遠心クラッチ 52 ドライブシャフト 53 ピニオン 54 エキセンドリブンギヤ 55 エキセントリックシャフト 56 エキセンプレート 57 コンロッド 58 中継板 59 エキセンカバー部 60 刈刃案内部 B1 ボルト B2 ボルト BN ボルトナット GL 地表 L 茶畝 R レール SR 横移動レール W ワッシャ

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 上方を駆動端とし、下方を自由端とした
    原動機により駆動される左右一対のバリカン型の刈刃
    を、各々駆動端側を中心として自由端側を拡開自在に構
    成し、左右の刈刃の間における下方には茶畝間に敷設さ
    れたレール上を転動する前案内輪と後案内輪とを設け、
    この前案内輪と後案内輪とに共通した軌道を左右から挟
    むように接地輪を設けて成る茶樹の管理装置において、
    前案内輪杆は前後方向に揺動自在であり、前案内輪がレ
    ールに噛み合った状態の裾刈り姿勢で揺動終端に位置
    し、前案内輪がレールから解放された状態の移動姿勢で
    揺動始端に位置することを特徴とするレール式両面裾刈
    機。
  2. 【請求項2】 前記揺動始端は、横移動レールに接地輪
    が当接した状態で、前案内輪がレールに噛み合うように
    設定可能であることを特徴とする請求項1記載のレール
    式両面裾刈機。
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