JPS5941937Y2 - 桑刈取機 - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 これは機体の前部と後部にそれぞれバリカン刃と回転刃
を備えた桑刈取機に関する考案で、従来公知の特開昭５
２−１３８８１号公報又は実開昭５３−１３５３４１号
公報に示すこの種の桑刈取機はバリカン刃により刈取っ
た後の桑の枝条の切株を回転刃を昇降させて、あるいは
浅く又は深く切断して株直しを行うが、昇降する回転刃
の受動調車の上方には原動機の駆動軸の駆動調車がのぞ
み、この駆動調車と回転刃の受動調車とが伝動帯により
連動し、駆動調車はその位置を変えず回転刃と共に受動
調車のみが昇降するので、たとえ伝動帯に緊張用調車を
接触させて伝動帯の緩みを除去するとしても回転刃の昇
降距離は短く、切株の株直しの範囲はあまり大きくでき
ない。

本考案はこれを改良し、回転刃の受動調車の上方に空車
を設け、位置を変えない駆動調車より空車を介して回転
刃の受動調車に伝動帯を架設し、しかして回転刃の受動
調車と共にその上方の空車を昇降させることにより回転
刃の昇降距離を著しく長くさせ、切株の株直しの範囲を
増大させることを目的とする。

この考案を図面に示す実施例について説明すると、機体
１に原動機２を載置し、ミッションケース５の下方に推
進車輪６を軸着し機体１が推進できるようにする。

そして機体１の先端に分草板Ｔを備え、その後方の機体
１の前部定位置にバリカン刃８を設けて、桑の刈り取り
ができるようにする。

バリカン刃８により刈り取った後の株の切り直しは１機
体１の後部に水平方向に設けた回転刃９に依って切断す
る。

回転刃９の垂直な回軸９ａはギヤケース１０に垂設され
、ギヤケース１０は、機体１に設けた筒状のスライドガ
イド１２内にスライドロッド１１を挿入すると共に、機
体１とギヤケース１０との中間に昇降器１３を介在する
ことにより、機体１と回転刃９との距離を変更固定自在
にする。

昇降器１３は公知のねじ式ジヤツキで、同じ長さの４本
のリンクの対角線に沿いねじ杆１３ａを螺入し、ねじ杆
１３ａを正転または逆転してリンクの内角を拡大したり
縮小することによりギヤケース１０を機体１に対し上下
方向に移動する。

しかして機体１の側面に固定板１４を垂直に取付け、固
定板１４を貫通する原動機２の駆動軸３の先端に駆動調
車４を連結する。

固定板１４には平行な２条のガイドレール１５゜１５を
上下方向に敷設し、このガイドレール１５゜１５間にス
ライド板１６を固定板１４に沿い上下移動自在に取付け
る。

そして固定板１４の下方に突出するスライド板１６の下
部にギヤケース１０の水平な受動軸１７ａを貫通し、そ
の先端に受動調車１７を止着する。

受動軸１７ａと回軸９ａとはギヤケース１０内において
ベベルギヤを介し連結する。

スライド板１６の上部には空車１８を枢着し、空車１８
と駆動調車４の中間にアイドラー車１９を設けその支軸
１９ａを固定板１４に枢着し、さらに駆動調車４と受動
調車１Ｔの中間にはテンション車２０を位置変更自在に
して固定板１４に設ける。

２０ａは支点２０ｂを中心にテンション車２０を旋回す
るアームを示す。

しかして駆動調車４、受動調車１７および空車１８間に
伝動帯２１を懸架し、アイドラー車１９で伝動帯２１の
外側面を常時押圧すると共に、アーム２０ａを旋回する
ことによりテンション車２０を伝動帯２４に押し付けた
り離したりして伝動帯２１を緊張または弛緩する。

固定板１４には下面が開放した主カバー２２を取付け、
固定板１４に取付けた駆動調車４、アイドラー車１９、
テンション車２０およびスライド板１６に取付けた空車
１８を主カバー２２により被覆し、スライド板１６の下
部には上面が開放した補助カバー２３を取付け、スライ
ド板１６に取付けた受動調車１Ｔとこれに懸架された伝
動帯２１を補助カバー２３により被覆し、そして第５図
の如く、補助カバー２３を主カバー２２の下面開放部よ
り摺動自在に挿入する。

そしてねじ杆１３ａを回転し昇降器１３を作動して、ス
ライドロッド１１をスライドガイド１２内に進退させて
ギヤケース１０を上下動し、ケース１０と一体的に受動
調車１Ｔを上下動することにより回転刃９の位置を機体
１に対し変更自在にする。

そしてバリカン刃８により刈取った桑の枝条の切株を回
転刃９を昇降させであるいは浅く、あるいは深く切断し
て株直しを行う。

また回転刃９による株直しが不要の場合は回転刃９を切
株に接触せぬように上昇させると共に回転刃９への動力
伝達を断つ。

このようにこの考案においては、上下動自在なスライド
板１６に空車１８と受動調車１７を枢着しこれらと機体
側面の駆動調車４との間に伝動帯２１を懸架すると共に
、機体後部に昇降器１３を介して回転刃９を水平に設け
その回軸９ａと受動調車１Ｔの受動軸１７ａを連結する
ので、昇降器１３を作動して回転刃９の高さを変更する
に伴いスライド板１引場動調車４を頂点とする三角形の
底辺のように駆動調車４との距離を変えることなくガイ
ドレール１５，１５に沿って空車１８および受動調車１
７と共に昇降するので、伝動帯２１を緩ませることも少
く昇降距離を著しく長くさせ、株直しの深浅の範囲を増
大させることができる、という効果を生ずる。

【図面の簡単な説明】

第１図はこの考案を実施した桑刈取機の全体側面図で、
主カバーおよび補助カバーを取りはづした状態を示す。 第２図および第３図は第１図の要部測面図で、第２図は
回転刃を上昇させた状態を示し、第３図は回転刃を下降
させた状態を示す。 第４図は第２図のＡ−Ａ線に沿う断面図、第５図は第１
図の要部の縦断背面図である。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 機体１の側面に固着する垂直な固定板１４に２条の平行
   なガイドレール１５，１５を上下方向に設置し、ガイド
   レール１５，１５間にスライド板１６を移動自在に挿入
   し、スライド板１６の上部に空車１８を下部に受動調車
   １Ｔをそれぞれ枢着し、空車１８および受動調車１１と
   、機体１の側面に設けた駆動調車４との間に伝動帯２１
   を懸架し、駆動調車４は機体１に載置する原動機２に連
   結すると共に、伝動帯２１には位置変更自在なテンショ
   ン車２０をのぞませ、しかして機体１の前部定位置にバ
   リカン刃８を設けると共に、機体１の後部には昇降器１
   ３を介して回転刃９を水平に設け、その垂直な回軸９ａ
   を受動調車１Ｔに取付けた水平な受動軸１７ａに連結し
   て成る桑刈取鴨