JPH09298124A - コンデンサ用ポリプロピレンフィルム及びその製造方法 - Google Patents
コンデンサ用ポリプロピレンフィルム及びその製造方法Info
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- JPH09298124A JPH09298124A JP8109159A JP10915996A JPH09298124A JP H09298124 A JPH09298124 A JP H09298124A JP 8109159 A JP8109159 A JP 8109159A JP 10915996 A JP10915996 A JP 10915996A JP H09298124 A JPH09298124 A JP H09298124A
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- Japan
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- polypropylene film
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Abstract
(57)【要約】
【課題】 静電気の発生が少なく、作業性や取扱い性
の優れたコンデンサ用ポリプロピレンフィルムを提供す
る。 【解決手段】 コンデンサ用ポリプロピレンフィルム
の表面電位の絶対値を2.0KV以下とする。
の優れたコンデンサ用ポリプロピレンフィルムを提供す
る。 【解決手段】 コンデンサ用ポリプロピレンフィルム
の表面電位の絶対値を2.0KV以下とする。
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、静電気が少なく、
作業性および取扱い性に優れたコンデンサ用ポリプロピ
レンフィルム及びその製造方法に関するものである。
作業性および取扱い性に優れたコンデンサ用ポリプロピ
レンフィルム及びその製造方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】ポリプロピレンフィルムは、工業用途、
包装用途、電気用途等に広く用いられており、特にその
良好な電気特性により、コンデンサ用途における伸びは
著しいものがある。このコンデンサ用途においては、他
の用途に比べてフィルムの厚みが薄いため、より良好な
加工性、作業性などが求められる。
包装用途、電気用途等に広く用いられており、特にその
良好な電気特性により、コンデンサ用途における伸びは
著しいものがある。このコンデンサ用途においては、他
の用途に比べてフィルムの厚みが薄いため、より良好な
加工性、作業性などが求められる。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、通常フ
ィルム加工時に生じる静電気により、しわや巻ずれなど
の障害が発生する。そこで従来から交流式静電気除電器
や導電布等によるフィルムの静電気除去が行われている
ものの、これらの方法によって得られるフィルムはコン
デンサ用途において必ずしも十分なものではない。加え
て、各種加工の高速化や、フィルムのさらなる薄物化な
どが図られるにつれ、一層静電気障害の少ないフィルム
が求められている。そこで本発明は、高速加工や薄物化
に対しても十分対応できる、静電気障害の少ないコンデ
ンサ用ポリプロピレンフィルムを提供することを目的と
するものである。
ィルム加工時に生じる静電気により、しわや巻ずれなど
の障害が発生する。そこで従来から交流式静電気除電器
や導電布等によるフィルムの静電気除去が行われている
ものの、これらの方法によって得られるフィルムはコン
デンサ用途において必ずしも十分なものではない。加え
て、各種加工の高速化や、フィルムのさらなる薄物化な
どが図られるにつれ、一層静電気障害の少ないフィルム
が求められている。そこで本発明は、高速加工や薄物化
に対しても十分対応できる、静電気障害の少ないコンデ
ンサ用ポリプロピレンフィルムを提供することを目的と
するものである。
【0004】
【課題を解決するための手段】前記目的を達成するた
め、本発明のコンデンサ用ポリプロピレンフィルムは次
の構成からなる。すなわち、フィルムの表面電位の絶対
値が2.0KV以下であることを特徴とするコンデンサ
用ポリプロピレンフィルムである。
め、本発明のコンデンサ用ポリプロピレンフィルムは次
の構成からなる。すなわち、フィルムの表面電位の絶対
値が2.0KV以下であることを特徴とするコンデンサ
用ポリプロピレンフィルムである。
【0005】
【発明の実施の形態】本発明において、ポリプロピレン
フィルムの表面電位の絶対値が2.0KV以下、すなわ
ち、表面電位が−2.0〜2.0KVである必要があ
る。表面電位の絶対値が2.0KVを越えると、各種加
工・作業時に、しわや巻ずれが発生する。特に、各種巻
き返し工程における、巻き出し部、巻き取り部およびロ
−ルとの接触部において顕著に現れる。好ましくは表面
電位の絶対値が1.5KV以下であり、より好ましくは
1.0KV以下である。
フィルムの表面電位の絶対値が2.0KV以下、すなわ
ち、表面電位が−2.0〜2.0KVである必要があ
る。表面電位の絶対値が2.0KVを越えると、各種加
工・作業時に、しわや巻ずれが発生する。特に、各種巻
き返し工程における、巻き出し部、巻き取り部およびロ
−ルとの接触部において顕著に現れる。好ましくは表面
電位の絶対値が1.5KV以下であり、より好ましくは
1.0KV以下である。
【0006】本発明のポリプロピレンフィルムを構成す
るポリマ−は、ポリプロピレンのホモポリマ−以外に、
プロピレンと他のα−オレフィン(例えばエチレン、ブ
テンなど)の共重合体であっても、またポリプロピレン
と他のα−オレフィン重合体(例えばポリエチレン、ポ
リブテンなど)とのブレンド品であってもかまわない。
るポリマ−は、ポリプロピレンのホモポリマ−以外に、
プロピレンと他のα−オレフィン(例えばエチレン、ブ
テンなど)の共重合体であっても、またポリプロピレン
と他のα−オレフィン重合体(例えばポリエチレン、ポ
リブテンなど)とのブレンド品であってもかまわない。
【0007】さらに本発明の表面電位の絶対値が2.0
KV以下であるポリプロピレンフィルムは、少なくとも
片面にコロナ放電処理を施したフィルムにおいて好適な
効果が発現する。これは、コンデンサ用途におけるポリ
プロピレンフィルムには、その表面に電極として、真空
蒸着法などにより、Al、Zn、Cu、Sn、Agなど
からなる単独または2種以上の金属によって構成される
金属層を設けることが多く、フィルム表面にコロナ放電
処理が施されていることによりフィルムの表面張力が上
がり、金属層とポリプロピレンフィルムの付着力を高く
することができるためである。
KV以下であるポリプロピレンフィルムは、少なくとも
片面にコロナ放電処理を施したフィルムにおいて好適な
効果が発現する。これは、コンデンサ用途におけるポリ
プロピレンフィルムには、その表面に電極として、真空
蒸着法などにより、Al、Zn、Cu、Sn、Agなど
からなる単独または2種以上の金属によって構成される
金属層を設けることが多く、フィルム表面にコロナ放電
処理が施されていることによりフィルムの表面張力が上
がり、金属層とポリプロピレンフィルムの付着力を高く
することができるためである。
【0008】また本発明に用いるポリプロピレンフィル
ムの製法は、特に限定されるものではなく、延伸方法
も、得られるフィルムの厚みの均一性や機械特性に優れ
る点で二軸延伸が好ましいが、一軸延伸によるものであ
ってもかまわない。もちろん、インフレ−ション法、テ
ンタ−法のいずれでもかまわない。ただしポリプロピレ
ンフィルムの製膜後のいずれかの工程で、静電気除去処
理を施すことにより、表面電位の絶対値が2.0KV以
下のフィルムを、容易に得ることができる。静電気除去
の方法としては、交流式静電気除去装置、交流式送風型
除電器、導電布などによる方法が挙げられるが、その
他、表面電位の絶対値を2.0KV以下となるように静
電気を除去できるものであれば、特に限定されない。ま
た、静電気除去装置の組み合わせや静電気除去の回数、
タイミングも適宜選択して行なうことができるが、フィ
ルムにコロナ放電処理を行う場合はコロナ放電処理の直
後に静電気除去を行うことが望ましい。
ムの製法は、特に限定されるものではなく、延伸方法
も、得られるフィルムの厚みの均一性や機械特性に優れ
る点で二軸延伸が好ましいが、一軸延伸によるものであ
ってもかまわない。もちろん、インフレ−ション法、テ
ンタ−法のいずれでもかまわない。ただしポリプロピレ
ンフィルムの製膜後のいずれかの工程で、静電気除去処
理を施すことにより、表面電位の絶対値が2.0KV以
下のフィルムを、容易に得ることができる。静電気除去
の方法としては、交流式静電気除去装置、交流式送風型
除電器、導電布などによる方法が挙げられるが、その
他、表面電位の絶対値を2.0KV以下となるように静
電気を除去できるものであれば、特に限定されない。ま
た、静電気除去装置の組み合わせや静電気除去の回数、
タイミングも適宜選択して行なうことができるが、フィ
ルムにコロナ放電処理を行う場合はコロナ放電処理の直
後に静電気除去を行うことが望ましい。
【0009】次に、本発明のポリプロピレンフィルムの
製造法について具体例を挙げて説明するが、以下の製造
法に限定されるものではない。アイソタクチックインデ
ックス(以下IIとする)が95%以上のポリプロピレ
ン樹脂を190〜280℃の温度で溶融し、スリットを
施したTダイよりシ−ト状に押出し、30〜95℃のチ
ルロ−ルで冷却固化する。次に、120〜160℃の温
度で長さ方向に3〜7倍延伸し、次いで145〜165
℃の温度で幅方向に5〜12倍に延伸し、さらに150
〜165℃の温度で熱処理する。その後、フィルムの片
面にコロナ放電処理を施して巻取る。このとき、コロナ
放電面を当該面から50〜200mmの距離に設置した
交流式静電気除去装置を用い出力5〜12KVで静電気
を除去する。
製造法について具体例を挙げて説明するが、以下の製造
法に限定されるものではない。アイソタクチックインデ
ックス(以下IIとする)が95%以上のポリプロピレ
ン樹脂を190〜280℃の温度で溶融し、スリットを
施したTダイよりシ−ト状に押出し、30〜95℃のチ
ルロ−ルで冷却固化する。次に、120〜160℃の温
度で長さ方向に3〜7倍延伸し、次いで145〜165
℃の温度で幅方向に5〜12倍に延伸し、さらに150
〜165℃の温度で熱処理する。その後、フィルムの片
面にコロナ放電処理を施して巻取る。このとき、コロナ
放電面を当該面から50〜200mmの距離に設置した
交流式静電気除去装置を用い出力5〜12KVで静電気
を除去する。
【0010】こうして得られたフィルムをスリッタ−で
裁断する。このとき、巻取部(巻上部)で、フィルムか
ら5〜300mmの距離に設置した交流式送風型除電器
を用い出力5〜12KVで静電気を除去した後、Al等
の金属蒸着を行う。
裁断する。このとき、巻取部(巻上部)で、フィルムか
ら5〜300mmの距離に設置した交流式送風型除電器
を用い出力5〜12KVで静電気を除去した後、Al等
の金属蒸着を行う。
【0011】次に本発明における表面電位の測定法及び
実施例中のしわ、巻きずれ発生率、イオン電流の測定法
について説明する。 (1)表面電位 長さ5000mに巻き上げたフィルム巻状物の表面から
50mmの距離で、スタチロンDZ(シシド電気製)に
て表面電位を測定する。
実施例中のしわ、巻きずれ発生率、イオン電流の測定法
について説明する。 (1)表面電位 長さ5000mに巻き上げたフィルム巻状物の表面から
50mmの距離で、スタチロンDZ(シシド電気製)に
て表面電位を測定する。
【0012】(2)しわ、巻ずれ発生率 幅方向に12条、長さ方向に5,500mずつ5回の計
60リ−ルを採取し、しわ及び巻ずれの発生率を次式で
算出する。 しわ、巻ずれ発生率 = しわ、巻きずれ発生リール数
/60(全リール数)×100(%) しわ、巻ずれ発生率5%以下を合格基準とする。
60リ−ルを採取し、しわ及び巻ずれの発生率を次式で
算出する。 しわ、巻ずれ発生率 = しわ、巻きずれ発生リール数
/60(全リール数)×100(%) しわ、巻ずれ発生率5%以下を合格基準とする。
【0013】(3)イオン電流 イオノメーターICM−II型(シムコジャパン(株)
製)により、フィルム巻き上げ時に行う交流式送風型除
電器BLL型(春日電機社製)による除電によりフィル
ム上で測定されるイオン電流の値とする。
製)により、フィルム巻き上げ時に行う交流式送風型除
電器BLL型(春日電機社製)による除電によりフィル
ム上で測定されるイオン電流の値とする。
【0014】次に本発明を実施例に基づいて具体的に説
明する。
明する。
【0015】
実施例1 II 97%のポリプロピレン樹脂を260℃の温度で
溶融し、スリットを施したTダイより押出し80℃の冷
却ロ−ルで冷却固化した後、該シ−トを長さ方向に14
0℃の温度で4.6倍に延伸し、次いで幅方向に160
℃の温度で8.5倍に延伸し、さらに165℃の温度で
熱処理して、フィルムの厚さを5μmとした。このフィ
ルムにコロナ放電処理を行った後、巻き取り前にコロナ
放電処理面側から交流式静電気除去装置KOR型(春日
電機社製)を用いて、フィルムとの距離100mm、出
力9kVの条件下で除電を行った。次に、こうして得た
フィルムを630mm幅、長さ30,000mになるよ
うにスリットした。このとき巻上げ部において、交流式
送風型除電器BLL型(春日電機社製)にて出力を9k
Vとし、フィルムとの距離150mmで除電し、コンデ
ンサ用ポリプロピレンフィルムを製造した。このとき、
ポリプロピレンフィルム表面上でのイオン電流は0.0
4μAであり、表面電位の絶対値は0.5KVであっ
た。次にこのフィルムを真空蒸着機(630mm幅仕
様、日本真空製)を用いて、400m/分の速度で金属
蒸着加工した。このとき、蒸着金属はAl、膜抵抗は
3.5Ω/□とした。次に、こうして得た蒸着フィルム
をスリッタ−(西村製作所製)にて50mm幅にスリッ
トした後リールに巻いて、しわ,巻ずれの発生率を評価
したところ0%と非常に優れたものであった。
溶融し、スリットを施したTダイより押出し80℃の冷
却ロ−ルで冷却固化した後、該シ−トを長さ方向に14
0℃の温度で4.6倍に延伸し、次いで幅方向に160
℃の温度で8.5倍に延伸し、さらに165℃の温度で
熱処理して、フィルムの厚さを5μmとした。このフィ
ルムにコロナ放電処理を行った後、巻き取り前にコロナ
放電処理面側から交流式静電気除去装置KOR型(春日
電機社製)を用いて、フィルムとの距離100mm、出
力9kVの条件下で除電を行った。次に、こうして得た
フィルムを630mm幅、長さ30,000mになるよ
うにスリットした。このとき巻上げ部において、交流式
送風型除電器BLL型(春日電機社製)にて出力を9k
Vとし、フィルムとの距離150mmで除電し、コンデ
ンサ用ポリプロピレンフィルムを製造した。このとき、
ポリプロピレンフィルム表面上でのイオン電流は0.0
4μAであり、表面電位の絶対値は0.5KVであっ
た。次にこのフィルムを真空蒸着機(630mm幅仕
様、日本真空製)を用いて、400m/分の速度で金属
蒸着加工した。このとき、蒸着金属はAl、膜抵抗は
3.5Ω/□とした。次に、こうして得た蒸着フィルム
をスリッタ−(西村製作所製)にて50mm幅にスリッ
トした後リールに巻いて、しわ,巻ずれの発生率を評価
したところ0%と非常に優れたものであった。
【0016】実施例2 交流式送風型除電器BLL型とフィルムとの距離を30
0mmとした以外は実施例1と同様にコンデンサ用ポリ
プロピレンフィルムを製造した。このときのポリプロピ
レンフィルム表面上のイオン電流は0.02μAであ
り、表面電位の絶対値は1.7KVであった。また、金
属蒸着加工後のしわ、巻ずれの発生率は3.3%と低く
優れたものであった。
0mmとした以外は実施例1と同様にコンデンサ用ポリ
プロピレンフィルムを製造した。このときのポリプロピ
レンフィルム表面上のイオン電流は0.02μAであ
り、表面電位の絶対値は1.7KVであった。また、金
属蒸着加工後のしわ、巻ずれの発生率は3.3%と低く
優れたものであった。
【0017】実施例3 交流式静電気除去装置KOR型とフィルムとの距離を2
00mmとした以外は、実施例1と同様にコンデンサ用
ポリプロピレンフィルムを製造した。このときのポリプ
ロピレンフィルム表面上のイオン電流は0.04μAで
あり、表面電位の絶対値は1.2KVであった。また、
金属蒸着加工後のしわ、巻ずれの発生率は1.6%と低
く、実用上十分なものであった。
00mmとした以外は、実施例1と同様にコンデンサ用
ポリプロピレンフィルムを製造した。このときのポリプ
ロピレンフィルム表面上のイオン電流は0.04μAで
あり、表面電位の絶対値は1.2KVであった。また、
金属蒸着加工後のしわ、巻ずれの発生率は1.6%と低
く、実用上十分なものであった。
【0018】比較例1 交流式送風型除電器BLL型とフィルムとの距離を40
0mmとした以外は実施例1と同様にコンデンサ用ポリ
プロピレンフィルムを製造した。このときのポリプロピ
レンフィルム表面上のイオン電流は0.01μAであ
り、表面電位の絶対値は3.8KVであった。また、金
属蒸着加工後のしわ、巻ずれの発生率は10.0%と高
く、実用できるものではなかった。
0mmとした以外は実施例1と同様にコンデンサ用ポリ
プロピレンフィルムを製造した。このときのポリプロピ
レンフィルム表面上のイオン電流は0.01μAであ
り、表面電位の絶対値は3.8KVであった。また、金
属蒸着加工後のしわ、巻ずれの発生率は10.0%と高
く、実用できるものではなかった。
【0019】比較例2 コロナ放電後の交流式静電気除去装置KOR型での除電
を、コロナ放電面の裏面からとした以外は実施例1と同
様にコンデンサ用ポリプロピレンフィルムを製造した。
このときのポリプロピレンフィルム表面上のイオン電流
は0.04μAであり、表面電位の絶対値は4.3KV
であった。また、金属蒸着加工後のしわ、巻ずれの発生
率は16.7%と高く、実用できるものではなかった。
を、コロナ放電面の裏面からとした以外は実施例1と同
様にコンデンサ用ポリプロピレンフィルムを製造した。
このときのポリプロピレンフィルム表面上のイオン電流
は0.04μAであり、表面電位の絶対値は4.3KV
であった。また、金属蒸着加工後のしわ、巻ずれの発生
率は16.7%と高く、実用できるものではなかった。
【0020】比較例3 交流式送風型除電器BLL型の出力を3KVとした以外
は実施例1と同様にコンデンサ用ポリプロピレンフィル
ムを製造した。この時のポリプロピレンフィルム表面上
のイオン電流は0.01μAであり、表面電位の絶対値
は4.0KVであった。また、金属蒸着加工後のしわ、
巻ずれの発生率は11.7%と高く、実用できるもので
はなかった。
は実施例1と同様にコンデンサ用ポリプロピレンフィル
ムを製造した。この時のポリプロピレンフィルム表面上
のイオン電流は0.01μAであり、表面電位の絶対値
は4.0KVであった。また、金属蒸着加工後のしわ、
巻ずれの発生率は11.7%と高く、実用できるもので
はなかった。
【0021】比較例4 コロナ放電後の交流式静電気除去装置KOR型の電源を
投入しないこと以外は実施例1と同様にコンデンサ用ポ
リプロピレンフィルムを製造した。このときのポリプロ
ピレンフィルム表面上のイオン電流は0.04μAであ
り、表面電位の絶対値は7.2KVであった。また、金
属蒸着加工後のしわ、巻ずれの発生率は25.0%と高
く、実用できるものではなかった。
投入しないこと以外は実施例1と同様にコンデンサ用ポ
リプロピレンフィルムを製造した。このときのポリプロ
ピレンフィルム表面上のイオン電流は0.04μAであ
り、表面電位の絶対値は7.2KVであった。また、金
属蒸着加工後のしわ、巻ずれの発生率は25.0%と高
く、実用できるものではなかった。
【0022】比較例5 スリット工程の巻き上げ部において、交流式送風型除電
器BLL型の電源を投入しないこと以外は実施例1と同
様にコンデンサ用ポリプロピレンフィルムを製造した。
このときのポリプロピレンフィルム表面上のイオン電流
は0μAであり、表面電位の絶対値は9.1KVであっ
た。 また、金属蒸着加工後のしわ、巻ずれの発生率は
28.3%と高く、実用できるものではなかった。
器BLL型の電源を投入しないこと以外は実施例1と同
様にコンデンサ用ポリプロピレンフィルムを製造した。
このときのポリプロピレンフィルム表面上のイオン電流
は0μAであり、表面電位の絶対値は9.1KVであっ
た。 また、金属蒸着加工後のしわ、巻ずれの発生率は
28.3%と高く、実用できるものではなかった。
【0023】実施例4 フィルムにコロナ放電処理および金属蒸着加工を施さな
いこと以外は、実施例1と同様にコンデンサ用ポリプロ
ピレンフィルムを製造した。このときのポリプロピレン
フィルム表面上のイオン電流は0.02μAであり、表
面電位の絶対値は0.1KVであった。またスリット後
のしわ、巻ずれの発生率は0%と非常に優れたものであ
った。
いこと以外は、実施例1と同様にコンデンサ用ポリプロ
ピレンフィルムを製造した。このときのポリプロピレン
フィルム表面上のイオン電流は0.02μAであり、表
面電位の絶対値は0.1KVであった。またスリット後
のしわ、巻ずれの発生率は0%と非常に優れたものであ
った。
【0024】
【発明の効果】本発明によれば、静電気が少なく、各種
加工などの取扱い作業時にしわや巻きずれなどの障害の
発生が少ないコンデンサ用ポリプロピレンフィルムを得
ることができる。
加工などの取扱い作業時にしわや巻きずれなどの障害の
発生が少ないコンデンサ用ポリプロピレンフィルムを得
ることができる。
Claims (4)
- 【請求項1】フィルムの表面電位の絶対値が2.0KV
以下であることを特徴とするコンデンサ用ポリプロピレ
ンフィルム。 - 【請求項2】フィルムの少なくとも片面にコロナ放電処
理が施されていることを特徴とする特許請求の範囲第1
項記載のコンデンサ用ポリプロピレンフィルム。 - 【請求項3】フィルム製膜後、静電気除去処理を施すこ
とを特徴とするコンデンサ用ポリプロピレンフィルムの
製造方法。 - 【請求項4】フィルムの少なくとも片面にコロナ放電処
理を行った後に、静電気除去処理を施すことを特徴とす
る特許請求の範囲第3項記載のコンデンサ用ポリプロピ
レンフィルムの製造方法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP8109159A JPH09298124A (ja) | 1996-04-30 | 1996-04-30 | コンデンサ用ポリプロピレンフィルム及びその製造方法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP8109159A JPH09298124A (ja) | 1996-04-30 | 1996-04-30 | コンデンサ用ポリプロピレンフィルム及びその製造方法 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH09298124A true JPH09298124A (ja) | 1997-11-18 |
Family
ID=14503144
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP8109159A Pending JPH09298124A (ja) | 1996-04-30 | 1996-04-30 | コンデンサ用ポリプロピレンフィルム及びその製造方法 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH09298124A (ja) |
Cited By (4)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2001059033A (ja) * | 1999-06-17 | 2001-03-06 | Toray Ind Inc | プラスチックフィルムおよびその製造方法 |
JP2006273997A (ja) * | 2005-03-29 | 2006-10-12 | Toray Ind Inc | ポリプロピレンフィルム巻状物 |
JP2016188281A (ja) * | 2015-03-30 | 2016-11-04 | 東レ株式会社 | ポリエステルフィルムおよびその製造方法 |
JP2020076088A (ja) * | 2018-11-09 | 2020-05-21 | 東レ株式会社 | フィルムロール |
-
1996
- 1996-04-30 JP JP8109159A patent/JPH09298124A/ja active Pending
Cited By (5)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2001059033A (ja) * | 1999-06-17 | 2001-03-06 | Toray Ind Inc | プラスチックフィルムおよびその製造方法 |
JP4505770B2 (ja) * | 1999-06-17 | 2010-07-21 | 東レ株式会社 | プラスチックフィルムおよびその製造方法 |
JP2006273997A (ja) * | 2005-03-29 | 2006-10-12 | Toray Ind Inc | ポリプロピレンフィルム巻状物 |
JP2016188281A (ja) * | 2015-03-30 | 2016-11-04 | 東レ株式会社 | ポリエステルフィルムおよびその製造方法 |
JP2020076088A (ja) * | 2018-11-09 | 2020-05-21 | 東レ株式会社 | フィルムロール |
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