JPH0929570A - 二つの構造部材を正確に固定するチャック装置 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【課題】 板状または回転的に対称な構造部材を相互
に、正確に固定するためのチャック装置であって、孔の
直径の半径方向公差の平衡を可能にし、かつ同時に構造
部材を軸線方向に締付け得るチャック装置を提供する。 【解決手段】 板状または回転的に対称な構造部材を、
正確に固定するためのチャック装置は、構成部材（１、
２）と確実に係合する締付け部材（５）と、拡張スリー
ブ（１８）を有し、該拡張スリーブは、締付け部材と共
に、非圧縮性媒体が充填される圧力室を形成する。締付
け部材と、拡張スリーブの間に生じる、軸線方向相対運
動によって、圧力室内に閉じ込められた媒体が、拡張ス
リーブの壁を押圧し、したがってこの拡張スリーブは、
両構造部材の対応する周囲面を押圧する装置となる。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【発明の属する技術分野】本発明はチャック装置であっ
て、特許請求の範囲１、および５の大概念に記載されて
いる形式の、板状または回転的に対称な構造部材を、相
互に正確に固定するチャック装置に関するものである。

【０００２】

【従来の技術】特に板状の構造部材を相互に正確に、か
つ堅く固定せんとする時、たとえば加工せんとする工作
物を、テーブル板、パレットまたは類似ものに、正確に
締付けんとする時には、通例取付けピンまたはテーパー
ピンが、締付けボルトと共に使用され、これは比較的操
作が容易ではあるが、頻繁に繰り返して使用している間
に、構造部材の取付け孔、および取付けピン自体が比較
的速く摩耗し、構造部材の位置決めが不正確になると言
う欠点がある。同様に使用されるテーパーピンは、摩耗
は少ないが、この場合は対応する円錐形孔の中の締付座
が堅くなり過ぎると言う困難が生じる。

【０００３】なお特に近代の工作機械工業においては、
異なる孔公差を平衡せしめ得る、いわゆる拡張締付け心
棒が使用されるが、これも二つの構造部材を正確に接触
させるような、軸線方向締付け力を発生させるものでは
ない。このような接合技術は特に、F.Z . Werkstatt un
d Betrieb 、１２７（１９９４）、６０９〜６１４ペー
ジ、L .Seegraber、 R .Durham、 M .Seegraberの論文
「拡張締付け技術−μ精度の利用法」に記載されてお
り、この論文において言及されている拡張締付け心棒は
一体的に形成され、かつ拡張領域が心棒の一部分を形成
している。本来の拡張スリーブは存在せず、その代わり
に心棒内に形成され、かつ適当な流体の満たされた環状
室内に、液圧が発生することによって、拡張心棒が半径
方向に拡張する。この締付け心棒も、外周に堅く固定さ
れた拡張スリーブを有する締付け心棒と同様に、円筒形
嵌合接手には適するが、追加的に軸線方向締付け力を必
要とする接合には、簡単に使用することはできない。こ
の場合は追加的に軸線方向に締付け得るようにせねばな
らぬ。その理由はこの時、組合わせ面が軸線方向におい
て、相対的に移動するからである。

【０００４】ＤＥ−Ａ−３１ ０８ ２４９ によっ
て、拡張締付け工具は周知であり、この工具において
は、円筒形体部上に拡張スリーブが固定されており、両
構造部材間の環状空間には、加圧された調整自在の流体
が充填されており、この時は、締付け状態に必要な圧力
は、外部からの力によることなく、引張ばねによって保
持される。

【０００５】最後に ＤＥ−Ａ−３０ ０７ ３０７
によって、相互に整合した二つの軸端部に対する収縮接
合が周知であり、この場合は相対する両軸端部は、記憶
合金によって形成されたスリーブ内に押入れられる。軸
端部を位置決めした後、使用された記憶合金の二方効果
が利用され、かつスリーブはその原形に復帰せしめられ
る。

【０００６】

【発明が解決しようとする課題】本発明の目的は、板状
または回転的に対称な構造部材を相互に、正確に固定す
るためのチャック装置であって、孔直径の半径方向公差
を平衡させることができ、同時に該構造部材を、軸線方
向に締付け得るチャック装置を提供することである。

【０００７】

【課題を解決するための手段】前記課題は本発明によれ
ば、特許請求の範囲の請求項１〜５に記載されている特
徴によって解決される。

【０００８】

【発明の実施の形態】たとえば二つの板状構造部材を相
互に、正確な位置に固定するには、締付けボルトと、拡
張スリーブの間に、媒体を充填した環状円筒形圧力室が
設けられる。締付け工程においては、拡張スリーブが構
造部材に対して位置決めされ、かつ締付けボルトを締付
けた時に、該ボルトは固定された拡張スリーブに対し
て、軸線方向に押動され、それによって環状円筒形圧力
室の元の容積が減少し、これは圧力室内の圧力を上昇せ
しめ、したがって拡張スリーブに、半径方向外方に作用
する圧力を加える。拡張スリーブの弾力的性質に起因し
て、環状円筒形圧力室内の、前記のような圧力上昇は、
両孔の壁を押圧し、両構造部材の孔にチャック装置を入
れる時に必要な遊隙が完全に除去される。締付けボルト
が、その下端にねじ部分を有し、かつ下方構造部材が、
対応するねじ孔、または適合するナットを有している場
合には、締付けボルトをねじ込むだけで（軸線方向に位
置決めされた拡張スリーブの場合）、圧力室のこのよう
な容積変化が生じる。両構造部材は引付けられる時に、
一定の力で相互に押圧され、正確に平らな状態が得られ
るようになる。拡張スリーブの半径方向拡張によって、
関連構造部材の嵌合遊隙は平衡し、両構造部材は接合相
手として相互に締付けられることによって、確実に接合
される。永続的な面の締付けは、工具によって締付けボ
ルトに加えられる締付けモーメントによって行われる。
したがって締付け工程は、滑り摩擦を伴うことなく、簡
単な態様で、通常のねじ回しを使用するだけで行うこと
ができる。

【０００９】本発明によるチャック装置の別の重要な利
点は、圧力室内の圧力が失われても、両構造部材が効果
的な締付け力によって、相互に確実に保持され、この時
構造部材の孔と、締付けスリーブの間に遊隙が生じる。
接合工程が行われる時、または作業上の応力に起因し
て、関連構造部材の間には、摩耗の原因となるような摩
擦は生じないから、構造部材を接合するための、本発明
によるチャック装置は、特に工作物を担持板、パレット
等に対し、繰返して頻繁に取付けねばならぬような時に
適している。このような場合には、各接合工程は敏速
に、かつ簡単な態様で行われる。その理由は締付けボル
トを回転させるだけで、心決め、締付け、同時に確実な
係合が自動的に一工程で完了するからである。

【００１０】本発明の好適な実施例によれば、圧力室を
釈放し得るようになっている。たとえば必要に応じ、調
整弁を通して圧力媒体の一部が、圧力室から釈放され、
それによって拡張スリーブの半径方向拡張を調整するこ
とができる。

【００１１】本発明の別の好適な実施例においては、締
付けボルトはその一端に、回転工具を受入れるように形
成された頭部を有し、他端にはねじ部分を有し、該ねじ
部分を回転しないように固定されたナット、または他の
構造部材の対応するねじ孔にねじ込むようになってい
る。

【００１２】最後に、締付けボルトを複数の部分によっ
て形成し、この場合は通常のねじボルトは、円筒形の軸
と、スリーブによって囲繞される皿頭を有し、ボルトの
外壁と、拡張スリーブの内壁の間に、圧力室が形成され
る。

【００１３】本発明によるチャック装置の原理は、軸、
心棒等のような回転的に対称な部材を、軸線方向に堅く
接合することである。この目的のために本チャック装置
は、キャップナットによって囲繞されるような、両構造
部材の接合領域を有し、この時本発明により、両構造部
材と、締付けスリーブの間の、環状空間内に拡張スリー
ブを配置し、該拡張スリーブが、締付けスリーブの内壁
と共に、環状円筒形密封圧力室を形成し、該圧力室に、
実質的に非圧縮性の媒体を充填し、かつその容積が、締
付けスリーブの軸線方向運動によって変化するようにさ
れている。

【００１４】締付けスリーブはその一端に、一つの構造
部材の外壁と共働する雌ねじを有し、かつその他端に、
半径方向内方に突出するカラーを有し、該カラーは完全
締付け状態においては、拡張スリーブの対応する内方環
状帯に触座する。この環状帯はさらに、一つの構造部材
の環状肩によって支持される。

【００１５】本発明により、締付け工程において圧力室
の異なる形状の空間、または内部空間を得るために、拡
張スリーブはその有効な長さの領域に、変化する内径部
分を有し、締付けボルトまたは締付けスリーブと、拡張
スリーブの間の軸線方向相対運動によって、所要の圧力
変動と、拡張スリーブの半径方向拡張、または収縮を調
整し得るようになっている。

【００１６】

【実施例】本発明の他の特徴、および利点は、添付図面
によって次に説明する実施例によって明らかとなる。本
発明の詳細、および利点を、添付図面によって説明す
る。図１（ａ），（ｂ）に示されたチャック装置は、そ
れぞれ貫通孔３、４を有する、二つの板状構造部材１、
２を、堅く釈放自在に接合するためのものである。この
実施例のチャック装置は、上部円板状拡大頭部６、およ
びその上端部分に、対応して形成された回転工具（図示
せず）を受入れるための六角形凹所７を備えた、締付け
ボルト５を有している。ボルト軸１０の上方、および下
方環状溝８、９内には、それぞれ密封リング１１、１２
が配置されている。下方の縮径端部１３には雄ねじが切
られ、かつ多角形ナット１４が螺着され、該多角形ナッ
トは、貫通孔４の拡大端部１５内に置ける回転が阻止さ
れている。

【００１７】両貫通孔３、４の内壁、および締付けボル
ト５の外壁の間には、拡張スリーブ１８が配置され、該
スリーブはその上方カラー１９により、上方構造部材板
１内の貫通孔３の、上方拡大部分２１によって形成され
た環状肩２０に対して支持されている。この拡張スリー
ブ１８は、ボルト軸１０の外壁と共に、円筒形圧力室２
２を画定し、該圧力室は軸線方向において、二つの密封
リング１１、１２により制限されている。図示のよう
に、拡張スリーブ１８の壁厚は、環状肩２３において変
化し、圧力室２２のこの環状肩の上方の上半部分が、下
方部分より広くなるようにされている。

【００１８】締付けボルト５の内部には、圧力室２２と
連通する釈放管路２４が設けられ、該管路は調整弁によ
って遮断される。この調整弁は、図１（ａ），（ｂ）に
示された実施例においては、球２５によって形成され、
該球は調整ねじ２６によって、球座に対して押圧されて
いる。必要に応じ、調節ねじ２６を弛め、球２５を座か
ら持ち上げ、圧力室２２内の媒体の一部分が、ねじ部分
を通して釈放されるようにすることができる。このよう
にして、孔壁に対する拡張スリーブ１８の半径方向押圧
力を、調節することができる。

【００１９】図１（ａ），（ｂ）によって以上に説明し
たチャック装置は次のように作動する。締付けボルト５
は、図示されていない装置によって、該ボルトに対し、
紛失しないように固定された、拡張スリーブ１８と共
に、位置決めされた両構造部材１、２の貫通孔３、４内
に差込まれ、かつ六角形凹所７に挿入した工具によって
回転せしめられ、この時図１（ａ）に示された状態で
は、下方ねじ部分１３がナット１４内にねじ込まれ、か
つ拡張スリーブ１８はそのカラー１９によって、環状肩
２０に支持され、したがってその軸線方向位置が決定さ
れる。締付けボルト５をさらに回転すれば、ボルト軸１
０と、軸線方向に固定された拡張スリーブ１８の間に、
軸線方向の相対運動が生じる。環状部分２３によって変
化する、拡張スリーブ１８の壁厚に起因して、実際的に
圧縮不能な媒体、たとえば流体またはゲルの充填された
圧力室２２の自由容積は減少し、これは対応して圧力を
上昇せしめ、かつ拡張スリーブ１８を半径方向に拡張を
せしめ、該拡張スリーブはその外壁によって、両貫通孔
３、４の内壁に堅く押圧する。締付けボルト５の頭部６
が、拡張スリーブ１８のカラー１９によって支持される
や否や、下方ボルト部分１３が、ナット１４と螺合して
いることによって、締付けボルトがさらに僅か回転して
も、大きな軸線方向引張力が発生する。完全に締付けら
れた最終状態は、図１（ｂ）に示されている。

【００２０】図２に示されたチャック装置も、二つの板
状構造部材１、２を、正確な位置に堅く締付けるための
ものである。このチャック装置はその基本的構造におい
ては、図１の実施例に対応し、同様な構造部材は、同じ
参照数字によって表されている。この実施例において
は、締付けボルトは複数の部品、すなわち締付けねじ３
０、およびこれを囲繞するブッシュ３１から成ってい
る。締付けねじ３０は回転工具を受入れるための六角形
開口３３を備えた拡大頭部３２、円筒形の軸３４、およ
び端部ねじ部分３５から成り、該ねじ部分は下方構造部
材２のねじ孔３６にねじ込まれる。拡大頭部３２は、端
部カラー３８を備えたブッシュ３１の、上方部分内に対
応して形成された凹所３７の中に受入れられ、かつこの
凹所の端部に設けられた環状肩によって支持され、締付
けねじ３０をねじ込んだ時に、ブッシュ３１を同時に動
かすようになっている。実際的に圧縮不能な媒体の充填
された圧力室２２は、ブッッシュ３１の外壁と、拡張ス
リーブ１８の内壁の間に形成され、かつブッシュの対応
する環状溝内に触座する密封リング１１、１２によっ
て、軸線方向に制限されている。なおこの実施例におい
ては、拡張スリーブ１８は異なる壁厚を有し、締付けボ
ルト３０の締付け、およびこの時生じる、ブッシュ３１
の軸線方向移動によって、圧力室２２の容積が減少し、
この減少は、対応する圧力上昇を伴う拡張スリーブの半
径方向拡張により補償される。

【００２１】図３に示された本発明によるチャック装置
４０の実施例は、回転的に対称な二つの構造部材４１、
４２、たとえば締付け工具の軸と、工具半体の軸から成
る構造部材を相互に、軸線方向に締付けるためのもので
ある。締付け部材としては、締付けスリーブ４３が設け
られ、該締付けスリーブは、いわゆるキャップナット式
に形成され、かつ上部内方に突出するカラー４４、およ
び下方ねじ部分４５を有し、このねじ部分は下方構造部
材４２のねじ部分４６と共働する。両構造部材４１、４
２の周囲面、および締付けスリーブ４３の内壁によって
画定される空間内に拡張スリーブ４８が配置され、該拡
張スリーブは上方環状カラー４９によって、上方構造部
材４１の対応する環状肩２０によって支持される。この
拡張スリーブ４８は、その構造、および作用に関して
は、図１、および２の実施例に使用された拡張スリーブ
１８に対応し、同様に環状肩２３において変化する壁厚
を有している。締付けスリーブ４３の内壁と、拡張スリ
ーブ４８の外壁の間には、環状円筒形圧力室５０が位置
し、この圧力室には、実際的に圧縮不能な媒体が満たさ
れ、かつ二つの密封リング５１、５２によって、軸線方
向に制限されている。

【００２２】図３に示されたこの実施例の接合過程は次
のようにして行われる。両構造部材４１、４２を位置決
めした後、前もって構造部材４１上に押込まれた締付け
スリーブ４３が、そのねじ部分４５によって、下方構造
部材４２のねじ部分４６にねじ込まれ、このねじ込み運
動の行われる時に、拡張スリーブ４８が、そのカラー４
９によって、上方構造部材の環状肩２０に触座し、それ
によって軸線方向移動が阻止される。締付けスリーブを
さらに回転すれば、この場合も圧力室５０の容積は減少
し、これに対応して圧力が上昇し、かつ拡張スリーブは
半径方向内方に押圧され、該拡張スリーブは、構造部材
４１、４２の両衝当端部を押圧するようになる。締付け
スリーブ４３が、拡張スリーブ４８の環状カラー４９に
接触した後、締付けスリーブ４３をさらに僅か回転させ
ることによって、両構造部材４１、４２は軸線方向に締
付けられるようになる。

【００２３】本発明は以上に説明した実施例に制限され
るものではない。したがって以上に説明した実施例の詳
細は、異なる態様で相互に組合わせることができ、たと
えば図３の締付けスリーブの適当な部分に、調整弁によ
って圧力室５０と連通し得る釈放管路を設けることがで
きる。拡張スリーブに働く圧力を発生させる媒体として
は、流体の他にペースト状物質、および他の適当な材料
が使用され、これら材料は軸線方向に加圧した時に、半
径方向に作用する圧力を発生し、その性質、および作用
は多くの接合過程に従って維持される。本発明によるチ
ャック装置は特に、工作物または工具を、工作機械の対
応する担持部材に堅く、正確に締付けるに適している。
このチャック装置は他の構造部材、たとえば平らな堆積
物、円板状詰め物等を精密に、しかも釈放自在に取付け
る時にも有利に使用できる。

【図面の簡単な説明】

【図１】（ａ）は本発明によるチャック装置の第１実施
例の、一つの作業状態を示す図；（ｂ）は本発明による
チャック装置の第１実施例の、他の作業状態を示す図；

【図２】二つの平行な板を締付けるための、本発明によ
るチャック装置の、別の実施例を示す図。

【図３】二つの回転的に対称な構造部材を締付けるため
の、本発明によるチャック装置の、別の実施例を示す
図。

【符号の説明】

１、２ 構造部材 ３、４ 貫通孔 ５ 締付けボルト ６ 拡大頭部 ７ 凹所 ８、９ 環状溝 １０ ボルト軸 １１、１２ 密封リング １３ 縮径端部 １４ 多角形ナット １５ 端部 １８ 拡張スリーブ １９ カラー ２０ 環状肩 ２１ 拡大部分 ２２ 圧力室 ２３ 環状肩 ２４ 釈放管路 ２５ 球 ２６ 調整ねじ ３０ 締付けねじ ３１ ブッシュ ３２ 拡大頭部 ３３ 六角形開口 ３４ 軸 ３５ ねじ部分 ３６ ねじ孔 ３７ 凹所 ３８ カラー ４０ チャック装置 ４１、４２ 構造部材 ４３ 締付けスリーブ ４４ カラー ４５ ねじ部分 ４８ 拡張スリーブ ４９ 環状肩 ５０ 圧力室 ５１、５２ 密封リング

Claims (7)

【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】 板状構造部材を、相互に正確に固定する
   チャック装置であって、 −構造部材の共通孔の中に受入れられる締付けボルト
   と、 −締付けボルト、および孔壁の間に配置された拡張スリ
   ーブと、 −締付けボルト、および拡張スリーブの間に、環状円筒
   形に形成された密封圧力室を有し、該圧力室内に、拡張
   スリーブに調節自在の拡張圧力を及ぼす媒体が満たされ
   ている チャック装置において、 −拡張スリーブ（１８）が、両構造部材（１、２）の貫
   通孔の中に、軸線方向に移動し得るように配置され、 −締付けボルト（５、３４）が、拡張スリーブ（１８）
   内に、軸線方向に移動し得るように配置され、かつ該ボ
   ルトの自由端（１３、３５）が、第２構造部材（２）の
   貫通孔のねじ部分内にねじ込まれ、 −この時、拡張スリーブ（１８）に作用する拡張圧力の
   発生によって、圧力室（２２）の容積が、拡張スリーブ
   （１８）内の締付けボルト（５）の軸線方向移動によっ
   て変化するようになっていることを特徴とするチャック
   装置。
2. 【請求項２】 圧力室（２２）内の媒体によって発生す
   る半径方向圧力が、内方弁装置（２４〜２６）によって
   調節し得る請求項１記載のチャック装置。
3. 【請求項３】 締付けボルト（５）が、工具を受入れる
   ために形成された頭部（６）を有し、かつねじ部分（１
   ３）が、第２構造部材（２）内に、回転しないように堅
   く固定されたナット（１４）の中にねじ込まれるように
   なっている請求項１または２記載のチャック装置。
4. 【請求項４】 締付けボルト（５）が、端部ねじ部分
   （３５）を有する円筒形ねじ（３０）と、ねじ軸を囲繞
   する少なくとも一つのブッシュ（３１）から成り、この
   時ブッシュ（３１）の外壁と、拡張スリーブ（１８）の
   内壁の間に、圧力室（２２）が形成されている前記請求
   項の何れか一つに記載されているチャック装置。
5. 【請求項５】 回転的に対称な構造部材を、相互に正確
   に軸線方向に固定するためのチャック装置であって、 −構造部材の接合領域を、キャップナットのように囲繞
   する締付けスリーブと、 −両構造部材と、締付けスリーブの間に配置された拡張
   スリーブを有し、該拡張スリーブが、締付けスリーブの
   内壁と共に、環状円筒形密封圧力室を画定し、 該圧力室に媒体が充填され、かつその容積が、半径方向
   内部から、拡張スリーブに加わる力によって変化するよ
   うになっているチャック装置において、 −締付けスリーブ（４３）が、一つの構造部材（４２）
   の雄ねじと共働する雌ねじ（４５）を備え、かつ半径方
   向内方に突出するカラー（４４）を有し、 −拡張スリーブ（４８）が、軸線方向に移動し得るよう
   に、両構造部材（４１、４２）上に配置され、この時 −圧力室（５０）の容積が、拡張スリーブ（４８）に対
   する、締付けスリーブ（４３）の軸線方向送り運動によ
   り、該拡張スリーブ（４８）に作用する拡張力を発生さ
   せることによって変化するようになっているチャック装
   置。
6. 【請求項６】 拡張スリーブ（２３、１５）が、端部に
   カラー（１９、４９）を有し、該カラーが、締付け位置
   において、固定環状肩（２０）の上に支持されるように
   なっている請求項１〜５の何れか一つの項に記載されて
   いるチャック装置。
7. 【請求項７】 拡張スリーブ（１８、４８）が、その長
   い作用領域内に、変化する壁厚を有している請求項１〜
   ６の何れか一つの項に記載されているチャック装置。