JPH0929513A - 耐欠損性のすぐれた窒化けい素基焼結材料製切削工具 - Google Patents

耐欠損性のすぐれた窒化けい素基焼結材料製切削工具

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JPH0929513A
JPH0929513A JP7207892A JP20789295A JPH0929513A JP H0929513 A JPH0929513 A JP H0929513A JP 7207892 A JP7207892 A JP 7207892A JP 20789295 A JP20789295 A JP 20789295A JP H0929513 A JPH0929513 A JP H0929513A
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JP
Japan
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phase
cutting
cutting tool
sintered material
silicon nitride
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Withdrawn
Application number
JP7207892A
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English (en)
Inventor
Takashi Koyama
孝 小山
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Mitsubishi Materials Corp
Original Assignee
Mitsubishi Materials Corp
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 耐欠損性にすぐれ、かつ耐摩耗性にもすぐれ
たSi3 4 基焼結材料製切削工具を提供する。 【解決手段】 切削工具が、容量%で、(Zr,R)O
2 [ただし、RはYおよび希土類元素のうちの1種また
は2種以上を示す]:0.2〜2%、Si2 2O:
0.5〜10%、R2 SiO7 :2〜5%、(R,S
i,Zr)ON:2〜5%、針状晶のβ−Si3 4
よび不可避不純物:残り、からなる組成、並びに、分散
相が、上記の(Zr,Si)O2 相、Si2 2 O相、
およびβ−Si3 4 相で構成され、結合相が、上記の
(R,Si,Zr)ON相と、これを素地として析出し
たR2 Si2 7 相で構成された組織を有するSi3
4 基焼結材料からなる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は、高靭性を有し、
連続切削は勿論のこと、特に高靭性が要求される断続切
削で、かつ高送りや高切込みなどの重切削に用いた場合
にも切刃に欠けやチッピングなどの発生なく、すぐれた
耐欠損性を発揮する窒化けい素基焼結材料製切削工具
(以下、Si3 4 系切削工具という)に関するもので
ある。
【0002】
【従来の技術】従来、例えば特開平4−209763号
公報および特開平5−23921号公報に記載される通
り、多くのSi3 4 系切削工具が提案され、これら
が、例えば鋳鉄などの連続切削や断続切削に用いられて
いる。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】一方、近年の切削加工
に対する省力化の要求は強く、これに伴ない、切削加工
は高速化および重切削化の傾向にあるが、上記の従来S
3 4 系切削工具はじめ、多くのSi3 4 系切削工
具においては、これを特に断続切削で、かつ高送りや高
切込みなどの重切削に用いた場合、靭性不足が原因で切
刃に欠けやチッピングが発生し易く、比較的短時間で使
用寿命に至るのが現状である。
【0004】
【課題を解決するための手段】そこで、本発明者等は、
上述のような観点から、靭性のすぐれたSi3 4 系切
削工具を開発すべく研究を行なった結果、原料粉末とし
て、R酸化物(ただし、RはYおよび希土類元素のうち
の1種または2種以上を示し(以下同じ)、以下R2
3 で示す)粉末、酸化ジルコニウム(以下ZrO2 で示
す)粉末、酸化けい素(以下、SiO2 で示す)粉末、
および窒化けい素(以下Si3 4 で示す)粉末、望ま
しくは主体がα−Si3 4 からなるSi3 4 粉末を
用い、これら原料粉末を、重量%で、R2 3 :2〜1
0%、 ZrO2 :0.5〜4%、SiO2 :0.2
〜2%、 Si3 4 :残り、からなる配合組成に配合
し、いずれも通常の条件で、混合し、圧粉体にプレス成
形した後、この圧粉体を、加圧窒素雰囲気中で焼結する
と、焼結時にZrO2 とR2 3 の反応によるZrとR
の複合酸化物(この場合、ZrO2 の結晶形を保持する
ので、以下(Zr,R)O2 で示す)と、R2 3 とS
iO2 とZrO2、並びに雰囲気のN2 との反応による
RとSiとZrの複合酸窒化物(以下(R,Si,Z
r)ONで示す)が生成し、この(R,Si,Zr)O
Nはきわめて活性な液相を呈し、したがって主体がα−
Si3 4 からなる原料粉末としてのSi3 4 粉末が
前記(R,Si,Zr)ONに順次固溶する一方で、こ
れが針状晶のβ−Si3 4 として順次析出すると共
に、前記(R,Si,Zr)ONからは酸窒化けい素
(以下、Si2 2 Oで示す)が析出して分散相を形成
し、この場合前記(R,Si,Zr)ONは結合相を形
成するが、これの冷却時に前記(R,Si,Zr)ON
を素地としてRとSiの複合酸化物(以下、R2 Si2
7 で示す)が析出することから、焼結後、分散相が、
(Zr,R)O2 相と、Si2 2 O相と、針状晶のβ
−Si3 4 相からなり、結合相が(R,Si,Zr)
ONを素地とし、これにR2 Si2 7 相が析出してな
る5相組織のSi3 4 基焼結材料が形成されるように
なり、このSi3 4 基焼結材料で構成された切削工具
は、前記(Zr,R)O2 相および(R,Si,Zr)
ON相によって靭性が向上し、かつ前記(R,Si,Z
r)ON相中に析出するR2 Si2 7 相がこれを著し
く強化し、かつ前記β−Si3 4 相およびSi2 2
O相によってすぐれた耐摩耗性を具備するようになり、
特に高靭性が要求される断続切削の重切削に用いた場合
にもすぐれた耐欠損性を発揮し、長期に亘ってすぐれた
切削性能を示すようになるという研究結果を得たのであ
る。
【0005】この発明は、上記の研究結果にもとづいて
なされたものであって、容量%で、(Zr,R)O2
0.2〜2%、Si2 2 O:0.5〜10%、R2
2 7 :2〜5%、(R,Si,Zr)ON:2〜5
%、針状晶β−Si3 4 および不可避不純物:残り、
からなる組成、並びに分散相が、(Zr,R)O2 、S
2 2 O、およびβ−Si3 4 で構成され、結合相
が、(R,Si,Zr)ONと、これを素地として析出
したR2 Si2 7 で構成された組織、を有するSi3
4 基焼結材料で構成してなる、耐欠損性のすぐれたS
3 4 系切削工具に特徴を有するものである。
【0006】つぎに、この発明のSi3 4 系切削工具
において、これを構成するSi3 4 基焼結材料の組成
を上記の通りに限定した理由を説明する。 (a) (Zr,R)O2 この成分には、靭性を向上させる作用があるが、その含
有割合が0.2容量%未満では、所望の靭性向上効果が
得られず、一方その含有割合が2容量%を越えると耐摩
耗性が低下するようになることから、その含有割合を
0.2〜2容量%、望ましくは0.5〜1.5容量%と
定めた。
【0007】(b) Si2 2 O この成分には、β−Si3 4 との共存において耐摩耗
性を向上させる作用があるが、その含有割合が0.5容
量%未満では所望の耐摩耗性を確保することができず、
一方その含有割合が10容量%をこえると靭性が低下す
るようになることから、その含有割合を0.5〜10容
量%、望ましくは1〜7容量%と定めた。
【0008】(c) R2 Si2 7 この成分は、結合相を構成する(R,Si,Zr)ON
中に析出して、これを強化する作用をもつが、その含有
割合が2容量%未満では結合相の強化が不十分で、耐摩
耗性に悪影響を及ぼし、一方その含有割合が5容量%を
越えると、靭性が低下するようになることから、その含
有割合を2〜5容量%、望ましくは2.5〜4容量%と
定めた。
【0009】(d) (R,Si,Zr)ON この成分は、結合相を形成し、かつ(Zr,R)O2
の共存において靭性を著しく向上させる作用をもつが、
その含有割合が2容量%未満では所望の靭性向上効果が
得られず、一方その含有割合が5容量%を越えると耐摩
耗性が急激に低下するようになることから、その含有割
合を2〜5容量%、望ましくは2.5〜4容量%と定め
た。
【0010】
【発明の実施の形態】つぎに、この発明のSi3 4
切削工具を実施例により具体的に説明する。原料粉末と
して、いずれも0.1〜2μmの範囲内の平均粒径を有
する、Si3 4 (容量比で、α/β=97/3、酸
素:1.5重量%含有)粉末、Y2 3 粉末、La2
3 粉末、Yb2 3 粉末、Er2 3 粉末、ZrO2
末、およびSiO2 粉末を用意し、これら原料粉末を表
1,2に示される配合組成に配合し、ボールミルで48
時間湿式混合し、乾燥した後、1ton/cm2 の圧力で圧粉
体にプレス成形し、この圧粉体を1〜50気圧の範囲内
の所定圧力の加圧窒素雰囲気中、1700〜1900℃
の範囲内の所定温度に2時間保持の条件で焼結すること
によりJIS・SNGN432の切削チップ形状をもっ
た本発明Si3 4 系切削工具(以下、本発明切削工具
という)1〜14および比較Si3 4 系切削工具(以
下、比較切削工具という)1〜12をそれぞれ製造し
た。なお、比較切削工具1〜12は、これを構成するS
3 4 基焼結材料の構成成分のうちのいずれかの含有
割合(表2に※印を付す)がこの発明の範囲から外れた
ものである。
【0011】この結果得られた各種切削工具を構成する
Si3 4 基焼結材料について、その組成をX線回折装
置および透過型電子顕微鏡を用いて測定し、その測定結
果を表3,4に示した。また、表3,4にはロックウェ
ル硬さ(Aスケール)も示した。さらに、上記の各種切
削工具について、被削材:FC25の長さ方向等間隔4
本縦溝入り丸棒、切削速度:250m/min 、送り:
0.6mm/rev. 、切込み:2mm、切削時間:10分、の
条件で鋳鉄の湿式断続高切込み切削試験を行ない、切刃
の逃げ面摩耗幅を測定した。この測定結果を表3,4に
示した。
【0012】
【表1】
【0013】
【表2】
【0014】
【表3】
【0015】
【表4】
【0016】
【発明の効果】表3,4に示される結果から、本発明切
削工具1〜14は、これを構成するSi3 4 基焼結材
料がすぐれた靭性を有するので、高靭性が要求される断
続切削の高切込み切削でも切刃に欠けやチッピングの発
生なく、すぐれた耐欠損性を示し、かつすぐれた耐摩耗
性を発揮するのに対して、比較切削工具1〜12に見ら
れるように、これを構成するSi3 4 基焼結材料の構
成成分のうちのいずれかの含有割合がこの発明の範囲か
ら外れると耐欠損性および耐摩耗性のうちの少なくとも
いずれかの特性が劣ったものになることが明らかであ
る。上述のように、この発明のSi3 4 系切削工具
は、これがすぐれた靭性を有し、かつ耐摩耗性にもすぐ
れたSi3 4 基焼結材料からなるので、連続切削は勿
論のこと、特に高靭性とすぐれた耐摩耗性が要求される
断続切削に、高切込みや高送りの条件で用いても、すぐ
れた耐欠損性と耐摩耗性を有し、長期に亘ってすぐれた
切削性能を発揮するのである。

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 容量%で、 ZrとRの複合酸化物(ただし、RはYおよび希土類元
    素のうちの1種または2種以上):0.2〜2%、 酸窒化けい素:0.5〜10%、 RとSiの複合酸化物:2〜5%、 RとSiとZrの複合酸窒化物:2〜5%、 針状晶β−窒化けい素と不可避不純物:残り、からなる
    組成、並びに、分散相が、上記のZrとRの複合酸化
    物、酸窒化けい素、およびβ−窒化けい素で構成され、
    結合相が上記のRとSiとZrの複合酸窒化物と、これ
    を素地として析出したRとSiの複合酸化物で構成され
    た組織、を有する窒化けい素基焼結材料で構成したこと
    を特徴とする耐欠損性のすぐれた窒化けい素基焼結材料
    製切削工具。
JP7207892A 1995-07-21 1995-07-21 耐欠損性のすぐれた窒化けい素基焼結材料製切削工具 Withdrawn JPH0929513A (ja)

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Effective date: 20021001