JPH09295016A - 圧延ロール電動機の制御方法 - Google Patents

圧延ロール電動機の制御方法

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JPH09295016A
JPH09295016A JP8111688A JP11168896A JPH09295016A JP H09295016 A JPH09295016 A JP H09295016A JP 8111688 A JP8111688 A JP 8111688A JP 11168896 A JP11168896 A JP 11168896A JP H09295016 A JPH09295016 A JP H09295016A
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electric motor
difference
lower electric
rotational speed
motor
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JP8111688A
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English (en)
Inventor
Ikuya Hoshino
郁弥 星野
Yoshihide Okamura
義英 岡村
Junichiro Ueno
順一郎 上野
Kazuhiro Miyaji
和博 宮地
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Sumitomo Light Metal Industries Ltd
Original Assignee
Sumitomo Light Metal Industries Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 一対の上下圧延ロールが上電動機と下電動機
によって別々に駆動される圧延機において、上電動機と
下電動機の負荷を一致させ、それぞれの電動機の能力を
100%発揮させることが出来るようにすること。 【解決手段】 上電動機12への供給電流値:IU と下
電動機14への供給電流値:IL をそれぞれ測定し、そ
れらの供給電流値の自乗値:IU 2 ,IL 2 が一致する
ように、両供給電流値の自乗値の差:IU 2 −IL 2
基づいて、上電動機12と下電動機14の速度差:VU
−VL を調節するようにした。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【技術分野】本発明は、圧延材を挟んで対向位置せしめ
られる一対の上圧延ロールと下圧延ロールが、上電動機
と下電動機によって別々に駆動される上下別駆動の圧延
機において、上電動機の負荷と下電動機の負荷を略同一
として、上下電動機の能力を有効に発揮させることので
きる圧延ロール電動機の制御方法に関するものである。
【0002】
【従来技術】上述の如き、上下別駆動の圧延機において
は、一般に、上圧延ロールと下圧延ロールにおける摩擦
状態の差や材料(圧延材)温度の違いなどによって、上
圧延ロールを駆動する上電動機と下圧延ロールを駆動す
る下電動機で、負荷に差が発生する。
【0003】そして、このように上下電動機の負荷に差
が発生する結果、一方の電動機に未だ余裕があっても、
もう一方の電動機の負荷状態によっては、圧延速度を下
げたりして全体の負荷を下げなければならない状況があ
り、そのために、上下両方の電動機の能力を十分に活用
することが難しく、圧延能率が制限されてしまうという
問題があった。
【0004】そこで、このような問題に対処するため
に、特開平1−234086号公報には、上電動機への
供給電流の自乗平均平方根値と下電動機への供給電流の
自乗平均平方根値との不平衡量を求めて、かかる不平衡
量を、上下各電動機において実測回転速度の基準回転速
度に対する回転速度誤差を補正するフィードバック制御
系のループ内における電動機の電力調整器の制御点に加
算してフィードバックすることにより、上下電動機の負
荷バランスが同一となるように制御する圧延ロール電動
機の制御方法が、提案されている。
【0005】ところが、このような制御方法では、上下
電動機の負荷バランス調節のために、上下電動機への供
給電流の自乗平均平方根値の不平衡量が、上下各電動機
における回転速度補正用フィードバック制御系のループ
内に加算されるために、上下電動機の負荷バランス調節
機構と上下各電動機の回転速度補正機構とが、相互に干
渉するおそれがあり、特に上下各電動機の回転速度補正
機構における応答性を上げると、上下電動機の負荷バラ
ンス調節機構の干渉によって、上下電動機の回転速度ひ
いては圧延速度が大きくハンチングする場合があるとい
う不具合があったのである。
【0006】
【解決課題】ここにおいて、本発明は、上述の如き事情
を背景として為されたものであって、その解決課題とす
るところは、上下各電動機の回転速度補正機構との干渉
を防止しつつ、上下各電動機における負荷が略同一とな
るように容易に且つ精度良く制御することの出来る圧延
ロール電動機の制御方法を提供することにある。
【0007】
【解決手段】そして、このような課題を解決するため
に、請求項1に記載の本発明の特徴とするところは、互
いに別駆動される上下一対の圧延ロールを備えた圧延機
において、該上圧延ロールを駆動する上電動機と該下圧
延ロールを駆動する下電動機を、それぞれの負荷が略同
一となるように制御するに際して、前記上電動機への供
給電流値と、前記下電動機への供給電流値を、それぞれ
測定し、それら両供給電流値の自乗値が互いに一致する
ように、該両供給電流値の自乗値の差に基づいて、該上
電動機と該下電動機の回転速度差を調節する圧延ロール
電動機の制御方法にある。
【0008】すなわち、かくの如き請求項1に記載の本
発明方法においては、先ず、電動機の回転速度を一定と
なるように制御した状態下では電動機の負荷の大きさが
電動機の供給電流の自乗値と略対応関係を有することに
基づいて、上電動機の負荷と下電動機の負荷の差が、上
下電動機の供給電流の自乗値の差として検出せしめら
れ、次いで、電動機単体の特性としては供給電流の自乗
値と電動機の回転速度が略対応関係を有することに基づ
いて、上下電動機の供給電流の自乗値の差に対応する分
だけ、上電動機と下電動機の回転速度差が調節せしめら
れる。
【0009】そして、これにより、上下電動機の供給電
流の自乗値の差が略零となるように制御される結果、上
電動機の負荷と下電動機の負荷が略一致せしめられるこ
とから、上下両方の電動機の能力を、何れも、最大まで
引き出して活用することが可能となり、圧延能力の飛躍
的な向上が図られ得ると共に、一方の電動機だけに過大
な負荷が作用することが避けられることにより、両電動
機の耐久性も有利に向上され得るのである。
【0010】また、請求項2に記載の、圧延ロール電動
機の制御方法に関する本発明においては、前記上電動機
および前記下電動機において、供給電流の自乗値と電動
機の回転速度が比例関係にあると見做して、前記上電動
機への供給電流値と前記下電動機への供給電流値の自乗
値の差に基づいて、前記上電動機と前記下電動機の回転
速度差の調節量を決定することも、特徴とする。
【0011】このような請求項2に記載された本発明に
従えば、供給電流の自乗値と電動機の回転速度の関係
を、十分な精度を確保しつつ簡単な関係式で表すことが
可能となることから、上下電動機の負荷制御が一層容易
となる。
【0012】また、請求項3に記載の、圧延ロール電動
機の制御方法に関する本発明においては、前記上電動機
と前記下電動機の回転速度差の調節量の半値分を、かか
る上下電動機の何れか一方において減速すると共に、何
れか他方において増速することにより、それら上下電動
機の回転速度差を調節することも、特徴とする。
【0013】このような請求項3に記載された本発明に
従えば、上下各電動機において、必要回転速度調節量の
半値分だけを調節すれば良いことから、電動機の回転速
度差の調節可能範囲が有利に確保され得ると共に、迅速
な回転速度調節が可能となる。
【0014】また、請求項4に記載の、圧延ロール電動
機の制御方法に関する本発明においては、前記上電動機
および下電動機が、それぞれ、実測回転速度の基準回転
速度に対する回転速度誤差を補正するフィードバック制
御系を有しており、該上電動機および下電動機の各フィ
ードバック制御系における基準回転速度の少なくとも一
方を変更することによって、前記上電動機と下電動機の
回転速度差の調節を行うことも、特徴とする。
【0015】このような請求項4に記載された本発明に
従えば、上電動機と下電動機の回転速度差を調節するた
めの操作が、上下各電動機の回転速度補正用フィードバ
ック制御系における外乱要素となることが避けられるの
であり、上下電動機の負荷バランス調節機構と上下各電
動機の回転速度補正機構との相互干渉が極めて効果的に
防止され得ることから、圧延安定性を確保しつつ、上下
両電動機の能力の有効活用が可能となるのである。
【0016】
【発明の実施の形態】以下、本発明を更に具体的に明ら
かにするために、本発明の実施の具体例を示しつつ、詳
細に説明する。
【0017】先ず、図1には、本発明方法を実施するた
めの制御装置の一具体的構成例が、概略的に示されてい
る。かかる図において、圧延負荷10は、上圧延ロール
と下圧延ロールによって圧延材に圧延加工を施す際に、
それら上下各圧延ロールに及ぼされる負荷であり、上圧
延ロールおよび下圧延ロールにおいて、それぞれ、圧延
速度や圧延材温度,圧延荷重,ロール回転速度等によっ
て決定されることとなる。なお、圧延加工を施す圧延機
の種類は、何等限定されるものでなく、例えば粗圧延機
と仕上げ圧延機,2段式や4段式等の各種圧延機,冷間
圧延機と熱間圧延機,アルミニウムや鉄鋼等の各種圧延
機などの種類に拘わらず、どのような圧延機に対して
も、かかる制御装置が適用可能である。
【0018】また、上圧延ロールは、上電動機12によ
って回転駆動されるようになっている一方、下圧延ロー
ルは、下電動機14によって回転駆動されるようになっ
ており、上下各圧延ロールが、相互に独立した上下各電
動機12,14によって、互いに別々に駆動されるよう
になっている。
【0019】そして、上圧延ロールに回転駆動力を及ぼ
す上電動機12の回転速度:VU が、外部から入力され
て予め設定された目標回転速度:VU ref となるよう
に、上電動機速度制御装置16によって、上電動機12
への給電が調節されるようになっている。更に、この上
電動機12の回転速度制御系18は、上電動機フィード
バック回路20を有しており、上電動機12の回転速度
の実測値:VU を測定し、この実測値:VU と目標値:
U ref の差に応じて補正を行うことにより、上電動機
12の回転速度:VU が目標回転速度:VU ref となる
ようにフィードバック制御されるようになっている。
【0020】一方、下圧延ロールに回転駆動力を及ぼす
下電動機14の回転速度制御系22も、上電動機12の
回転速度制御系18と同様に、下電動機14の回転速
度:V L が、外部から入力されて予め設定された目標回
転速度:VL ref となるように、下電動機速度制御装置
24によって、下電動機14への給電が調節されるよう
になっていると共に、下電動機フィードバック回路26
を有しており、下電動機14の回転速度の実測値:VL
を測定し、この実測値:VL と目標値:VL refの差に
応じて補正を行うことにより、下電動機14の回転速
度:VL が目標回転速度:VL ref となるようにフィー
ドバック制御されるようになっている。
【0021】さらに、本実施例においては、上述の如き
上電動機12の回転速度制御系18と下電動機14の回
転速度制御系22とをリンクするようにして、負荷バラ
ンス制御系28が設けられており、この負荷バランス制
御系28によって、上電動機12と下電動機14の負荷
が同一となるように、それら上下各電動機12,14の
回転速度が、それぞれ調節されるようになっている。
【0022】より詳細には、かかる負荷バランス制御系
28においては、先ず、上電動機12への供給電流値:
U が検出され、乗算器30に入力されて、かかる供給
電流値の自乗値:IU 2 が算出される。それと同時に、
下電動機14への供給電流値:IL が検出され、乗算器
32に入力されて、かかる供給電流値の自乗値:IL 2
が算出される。
【0023】次いで、これら上下各電動機における供給
電流値の自乗値:IU 2 ,IL 2 が、それぞれ減算器3
3に入力されて、両自乗値の差:IU 2 −IL 2 の値が
算出される。
【0024】すなわち、上下各電動機12,14は、そ
れぞれ、回転速度制御系18,22によって、目標回転
速度:VU ref ,VL ref となるように制御されている
ことから、電動機の特性より、上述の如くして得られた
上下各電動機12,14における供給電流値の自乗値:
U 2 ,IL 2 は、上下各電動機12,14における負
荷の大きさに対応した値を示すこととなり、一般には、
簡単な比例関係にあると見做すことが出来る。それ故、
これら上下各電動機における供給電流値の自乗値:IU
2 ,IL 2 の差:IU 2 −IL 2 として得られた値は、
上電動機12と下電動機14における負荷の大きさの差
に対応した値と見做すことが出来るのである。
【0025】続いて、上下各電動機12,14における
供給電流値:IU 2 ,IL 2 が一致するように、換言す
れば上下各電動機12,14における供給電流値の自乗
値の差:IU 2 −IL 2 の値が零となるように、速度差
調節装置34によって、上電動機12と下電動機14の
回転速度差が調節される。
【0026】ここにおいて、上下電動機12,14の負
荷バランスをとるために上下電動機12,14の回転速
度差を調節するのは、公知の如く、圧延モデルおよび電
動機特性上、上下電動機12,14の回転速度差と上下
電動機12,14における負荷の差とが、簡単な対応関
係を示すこととなり、一般には、簡単な比例関係にある
と見做すことが出来るからである。また、上下電動機1
2,14の回転速度差を調節するために、上下各電動機
12,14における供給電流値の自乗値:IU 2 ,IL
2 を用いる理由は、電動機単体での特性上、電動機の回
転速度と供給電流の自乗値が簡単な対応関係を示すこと
となり、一般には、簡単な比例関係にあると近似するこ
とが出来、制御が容易となることに基づく。
【0027】具体的には、上下各電動機12,14で
は、各単体での特性を、下記(式1),(式2)の如く
表すことが出来る。 IU 2 =KU ・VU ・・・(式1) 但し、IU は上電動機12の供給電流値,VU は上電動
機12の回転速度,KUは比例定数である。 IL 2 =KL ・VL ・・・(式2) 但し、IL は下電動機14の供給電流値,VL は下電動
機14の回転速度,KLは比例定数である。
【0028】従って、上下各電動機12,14における
供給電流値の自乗値の差:IU 2 −IL 2 は、下記(式
3)の如く表すことが出来る。 IU 2 −IL 2 =KU ・VU −KL ・VL ・・・(式3) また、一般に、圧延機では、上電動機12および下電動
機14として、同一構造のものが採用されるから、KU
=KL =Kとすると、上記(式3)は、下記(式4)の
如く表される。 IU 2 −IL 2 =KδV ・・・(式4) 但し、δV=VU −VL である。
【0029】それ故、速度差調節装置34において、上
述の如くして求められた上下各電動機12,14におけ
る供給電流値の自乗値の差:IU 2 −IL 2 に基づい
て、上下電動機12,14における負荷を一致させるた
めに必要な上下電動機12,14に与えるべき速度差:
δVref は、例えば、下記(式5)に示される如き、比
例積分制御(PI制御)に従って、有利に求められる。
なお、比例動作だけの制御等を採用することも可能であ
るが、比例積分制御を採用することによって、定常偏差
が有利に除去されることから優れた制御特性を安定して
得ることが出来る。
【0030】 δVref =KP (1+1/T1 S)(IU 2 −IL 2 ) ・・・(式5) 但し、KP は比例ゲイン,T1 は積分定数,Sはラプラ
ス変換子である。なお、上下各電動機12,14におい
て、(式1),(式2)に示される比例定数:K U ,K
L が相互に異なる場合には、それを上式に加味すること
によって対応することが可能である。
【0031】そして、このようにして求められた、与え
るべき速度差:δVref に基づいて、上下電動機12,
14の回転速度が調節されることとなるが、かかる調節
は、好適には、下記(式6)および(式7)に従って、
上下両電動機12,14の回転速度をそれぞれ調節する
ことによって行われる。 ΔVU ref =−(1/2)δVref ・・・(式6) ΔVL ref =+(1/2)δVref ・・・(式7) 但し、ΔVU ref は上電動機12の回転速度調節量,Δ
L ref は下電動機14の回転速度調節量である。
【0032】また、上下電動機12,14の回転速度調
節は、好適には、上下各電動機12,14の回転速度制
御系18,22において、基準回転速度:VU ref ,V
L re f に対して、上述の如くして求められた回転速度調
節量:ΔVU ref ,ΔVL re f を加算し、基準回転速度
を補正することによって行われる。このように基準回転
速度を補正するようにすれば、上下各電動機12,14
におけるフィードバック回路20,26による制御系に
おける目標回転速度が補正されて、かかる目標回転速度
の補正に追従するように、フィードバック回路20,2
6による上下各電動機12,14の回転速度制御が行わ
れることとなるのであり、その際、上下電動機12,1
4の負荷バランスのための回転速度調節が、上下各電動
機12,14におけるフィードバック回路20,26に
よる制御系に対する外乱として作用することが避けられ
ることから、負荷バランス制御系28と回転速度制御系
18,22との相互干渉が有利に回避され得て、安定し
た回転速度制御が実現され得るのである。
【0033】更にまた、上述の如き回転速度調節によれ
ば、必要な回転速度差の調節量:δVref が、その半値
分ずつ、上電動機12と下電動機14に対して、それぞ
れ分配されて調節されることから、かかる必要調節量:
δVref の全量を、上下電動機12,14の何れか一方
において調節する場合に比して、一つの電動機12,1
4における必要調節量が小さくなって、回転速度差、即
ち負荷バランスの調節可能範囲が有利に確保され得ると
共に、調節に要する時間が短くて済み、迅速な負荷バラ
ンス調節が可能となるのである。
【0034】そして、上述の如き上下電動機12,14
の回転速度制御方法に従えば、上下電動機12,14の
回転速度差を調節することによって、上下電動機12,
14の負荷を一致させることが出来るのであり、それに
よって、一方の電動機に偏った負荷が作用するために他
方の電動機の能力を有効に活用することが出来ないよう
な事態が防止されて、上下両方の電動機12,14の能
力を、何れも、100%まで発揮させることが出来るよ
うになり、圧延能率の飛躍的な向上が達成され得るので
ある。
【0035】以下、更に本発明を具体的に明らかにする
ために、本発明の実施例を示すが、本発明は、上述の説
明中における具体的な記載および以下の実施例の記載に
よって、何等、限定的に解釈されるものでなく、当業者
の知識に基づいて、種々なる変更,修正,改良等を加え
た態様において実施され得るものであることは勿論であ
り、また、そのような実施態様が、本発明の趣旨を逸脱
しない限り、何れも、本発明の範囲内に含まれるもので
あることは、言うまでもない。
【0036】
【実施例】アルミニウム合金の熱間板圧延モデルにおい
て、上述の如き上下電動機12,14の各電動機速度制
御系18,22および負荷バランス制御系28(図1参
照)に従って負荷バランス制御を実施した場合のシミュ
レーション結果を、実施例として図2に示すと共に、負
荷バランス制御を実施しなかった場合のシミュレーショ
ン結果を、比較例として図3に示す。
【0037】なお、これらのシミュレーションでは、上
電動機12において基準負荷−50%を、下電動機14
において基準負荷+50%を、それぞれ想定することに
よって、上下電動機12,14間に負荷差を設定した。
また、図2及び図3において、0〜2秒の間における供
給電流値の変化は、電動機回転指令によって電流が立ち
上がって、約2秒で目標回転となる(供給電流値
(IU ,IL )=約860A)ものであり、2〜4秒の
間における供給電流値の変化は、負荷が加わり供給電流
値が一時的に落ち込むが、電動機の回転速度制御系の作
用により、電動機の回転速度が目標回転速度となるまで
供給電流が上昇するものである。
【0038】図3に示された比較例のシミュレーション
結果では、4秒経過以降においても、上電動機の供給電
流が約890A,下電動機の供給電流が約930Aであ
り、上下の電動機の負荷に定常的な差が発生しているこ
とが認められるのに対して、図2に示された実施例のシ
ミュレーション結果では、4秒経過時点で負荷バランス
制御をONしたことにより、上下電動機の供給電流が共
に約910Aとなって、上下の電動機の負荷が一致して
有効な負荷バランス制御が速やかに行われることが、明
らかに認められる。
【0039】
【発明の効果】上述の説明から明らかなように、本発明
の制御方法に従えば、簡単な装置構成によって上下の圧
延ロールをそれぞれ駆動する上下両電動機の負荷を有利
に且つ安定して一致させることが出来るのであり、上下
両電動機の能力を何れも有効に発揮させて活用すること
が可能となることから、圧延の安定性を確保しつつ、圧
延能率の飛躍的な向上が図られ得るのである。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明方法を実施するための制御装置の一具体
的構成例を示す概略図である。
【図2】本発明の実施例としてのシミュレーション結果
を示すグラフである。
【図3】比較例としてのシミュレーション結果を示すグ
ラフである。
【符号の説明】
12 上電動機 14 下電動機 16 上電動機速度制御装置 18 回転速度制御系(上電動機) 20 上電動機フィードバック回路 22 回転速度制御系(下電動機) 24 下電動機速度制御装置 26 下電動機フィードバック回路 28 負荷バランス制御系 34 速度差調節装置
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 宮地 和博 東京都港区新橋五丁目11番3号 住友軽金 属工業株式会社内

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 互いに別駆動される上下一対の圧延ロー
    ルを備えた圧延機において、該上圧延ロールを駆動する
    上電動機と該下圧延ロールを駆動する下電動機を、それ
    ぞれの負荷が略同一となるように制御するに際して、 前記上電動機への供給電流値と、前記下電動機への供給
    電流値を、それぞれ測定し、それら両供給電流値の自乗
    値が互いに一致するように、該両供給電流値の自乗値の
    差に基づいて、該上電動機と該下電動機の回転速度差を
    調節することを特徴とする圧延ロール電動機の制御方
    法。
  2. 【請求項2】 前記上電動機および前記下電動機におい
    て、供給電流の自乗値と電動機の回転速度が比例関係に
    あると見做して、前記上電動機への供給電流値と前記下
    電動機への供給電流値の自乗値の差に基づいて、前記上
    電動機と前記下電動機の回転速度差の調節量を決定する
    請求項1に記載の圧延ロール電動機の制御方法。
  3. 【請求項3】 前記上電動機と前記下電動機の回転速度
    差の調節量の半値分を、かかる上下電動機の何れか一方
    において減速すると共に、何れか他方において増速する
    ことにより、それら上下電動機の回転速度差を調節する
    請求項1又は2に記載の圧延ロール電動機の制御方法。
  4. 【請求項4】 前記上電動機および下電動機が、それぞ
    れ、実測回転速度の基準回転速度に対する回転速度誤差
    を補正するフィードバック制御系を有しており、該上電
    動機および下電動機の各フィードバック制御系における
    基準回転速度の少なくとも一方を変更することによっ
    て、前記上電動機と下電動機の回転速度差の調節を行う
    請求項1乃至3の何れかに記載の圧延ロール電動機の制
    御方法。
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