JPH09285637A - 遊技機 - Google Patents

遊技機

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JPH09285637A
JPH09285637A JP12657796A JP12657796A JPH09285637A JP H09285637 A JPH09285637 A JP H09285637A JP 12657796 A JP12657796 A JP 12657796A JP 12657796 A JP12657796 A JP 12657796A JP H09285637 A JPH09285637 A JP H09285637A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 通常遊技を行っている場合には想定できない
異常な前兆があった場合に、遊技情報媒体の不正な改竄
に基づく有価価値から貸球への変換によって、遊技を行
わずにそのまま貸球を獲得するという異常状態であると
判断して不正行為を防止する。 【解決手段】 遊技者が球貸釦33を操作した場合、特
定遊技状態へのトリガとなってタイマYが起動し、球貸
釦33の操作回数の計数を行う所定時間のカウントを行
い、タイマYが起動中に予告数以上の球貸釦33の操作
が検出されると、不能動化状態予告報知ランプ26を点
灯し警告する。タイマYのカウント期間内に、継続して
遊技者が球貸し操作をすると、不正に遊技球を獲得しよ
うとする操作であると判断して球貸し制御を不能動化す
る。これにより、遊技を行わずにそのまま貸球を獲得す
る不正行為を防止する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、遊技機(パチンコ遊技
機、いわゆるパチスロ遊技機(パチンコ型スロットルマ
シン)を含む)に係わり、詳しくは遊技情報媒体(例え
ば、プリペイドカード)に記憶された有価価値(金額情
報)を所要数の貸球に変換して遊技を行う遊技機に関す
る。
【0002】
【従来の技術】従来、有価価値をデータ(金額データ)
として記憶し、遊技媒体である遊技球に変換するための
プリペイドカードを遊技機に併設されたカード式球貸装
置に挿入し、球貸し操作を行うことにより、所定数毎の
球貸しがなされる遊技機がある。この遊技機は、カード
式球貸装置と通信線で接続されており、遊技機球貸し操
作部には球貸しスイッチ、カード返却スイッチ、カード
残度表示器が配置されている。そして、遊技者がこの遊
技機球貸し操作部を操作することにより、球貸し、カー
ド返却が可能である。これらの制御はカード式球貸装置
により制御されており、遊技機に設けられている排出制
御装置に球貸しの指令を送出することで、上皿に球が貸
し出され、貸し出した所定数の球に対応する有価価値が
挿入されたプリペイドカードの記憶データ(有価価値デ
ータ)から減算され、カード残度表示器に表示される。
プリペイドカードに記憶されている有価価値データが帰
零した場合(金額が0になる)、カードはプリペイドカ
ードとしての機能を終え、カード式球貸装置から排出さ
れる。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、このよ
うなカードを使用した従来の遊技機にあっては、以下の
ような問題点があった。 (イ)プリペイドカードは磁気カードによって構成され
ており、昨今のいわゆるテレホンカードの偽造と同様
に、カードデータの改竄があった場合に、改竄による不
利益をカード会社に与えるという問題点があった。カー
ドデータの改竄には、例えば度数が減算しないタイプ、
単にデータを改竄したタイプ等がある。プリペイドカー
ドの不正な改竄では、例えば使用済みのカードに再度有
価価値を付加し使用可能にして、球貸しのみを行い、上
皿に不正に排出させて球を獲得し、そのまま景品に交換
する場合がある。
【0004】(ロ)例えば、上皿に球がある状態で、遊
技を行わずに、上皿から下皿に球を抜き、そして、下皿
から球収納箱(いわゆるドル箱)に球を抜き、次いで、
景品カウンタでそのまま景品に交換するようなケースで
ある。また、このように球が上皿から下皿に流動してい
る状態で、さらに球貸しスイッチを何回も操作して次の
球を上皿に次々と排出させることが行われることもあ
る。すなわち、遊技を行わずに貸し球行為だけを行い、
貸し球を不正に獲得するものである。現状の遊技機で
は、貸し球要求の信号がカード式球貸装置から遊技機に
入力されると、要求された貸し球数に対応する分だけ貸
し球排出を行い、再度貸し球要求があった場合、遊技機
側の制御処理条件が満たされていると、再度貸し球排出
を行っている。例えば、不正に貸し球を獲得すべく球貸
しスイッチを何回も操作して短時間に次々と球を上皿に
排出させて獲得し、そのまま景品に交換するような事態
を従来は有効に防止することができなかった。なお、遊
技店は、当該遊技店において使用された球貸し金額をカ
ード会社に請求するので、カードデータの改竄があって
も、遊技店が不利益を被ることはない。
【0005】(ハ)カードデータの改竄があっても、遊
技店が不利益を被ることはないとはいえ、当該遊技店の
評判が低下し、営業上の信用が低下するおそれがあっ
た。 (ニ)プリペイドカードの不正な改竄によって球貸しが
行われてそのまま景品と交換されても、従来は不正な遊
技者の動作を店員が的確に監視することが困難であっ
た。 (ホ)不正に貸し球を獲得すべく、球貸しスイッチを短
時間に何回も操作するという不正に結び付くような異常
な前兆状態を従来は有効に監視することができなかっ
た。
【0006】そこで本発明は、遊技機の状態を監視し、
通常遊技を行っている場合には想定できないような不正
行為に関連する異常な前兆があった場合に、遊技情報媒
体の不正な改竄に基づく有価価値から貸球への変換によ
って、遊技を行わずにそのまま貸球を獲得するという異
常状態であると判断して、不正行為を防止することので
きる遊技機を提供することを目的としている。
【0007】
【課題を解決するための手段】上記目的達成のため、請
求項1記載の発明による遊技機は、遊技に使用可能な有
価価値が記録された遊技情報媒体を利用するものであっ
て、遊技情報媒体の有価価値を所定の遊技価値に変換す
る指令を出力する変換操作手段と、前記変換操作手段の
出力に基づき遊技情報媒体の有価価値を所定の遊技価値
に変換する遊技価値変換手段と、を備えた遊技機におい
て、前記変換操作手段の操作あるいは遊技価値変換手段
による遊技情報媒体の有価価値を遊技価値に変換する動
作のうち、少なくとも1つ以上に基づいて、不正行為に
関連する異常な前兆状態を検出する異常前兆状態検出手
段と、所定期間内に前記異常前兆状態検出手段によって
検出された前兆状態が予め設定された所定の状態になっ
た場合に、前記遊技価値変換手段の作動を不能動化する
遊技価値変換不能動化手段と、を備えたことを特徴とす
る。
【0008】また、好ましい態様として、例えば請求項
2記載のように、前記異常前兆状態検出手段は、不正行
為に関連する異常な前兆状態として、前記変換操作手段
の操作回数を計数するようにしてもよい。例えば請求項
3記載のように、前記異常前兆状態検出手段は、不正行
為に関連する異常な前兆状態として、前記遊技価値変換
手段が遊技情報媒体の有価価値を遊技価値に変換した動
作回数を計数するようにしてもよい。例えば請求項4記
載のように、前記異常前兆状態検出手段により計数され
た不正行為に関連する異常な前兆状態の内容を報知する
ようにしてもよい。例えば請求項5記載のように、前記
遊技価値変換不能動化手段は、特定遊技状態になったこ
とに基づいて起動するタイマ手段を有し、該タイマ手段
の作動により前記所定期間を設定するようにしてもよ
い。
【0009】例えば請求項6記載のように、前記遊技価
値変換手段の不能動化状態を報知する不能動化状態報知
手段を備えるようにしてもよい。例えば請求項7記載の
ように、前記遊技価値変換手段の不能動化状態を解除す
る不能動化状態解除手段を備えるようにしてもよい。例
えば請求項8記載のように、前記異常前兆状態検出手段
によって所定期間内に検出された前兆状態の内容が、予
め設定された所定の内容に達していない予告状態にある
と判断した段階で、前記遊技価値変換手段が不能動化す
ることを予告する不能動化状態予告報知手段を備えるよ
うにしてもよい。なお、本発明での所定の遊技価値と
は、遊技を実行するための遊技媒体の意味であり、遊技
情報媒体に記録されている有価価値が所要数の遊技媒体
に変換されるものである。したがって、パチンコ球のみ
ならず、例えばパチスロ遊技機(パチンコ型スロットル
マシン)に使用される貸コイン等も含まれる。
【0010】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態を、図
面を参照して説明する。第1実施例 最初に、本発明の第1実施例について説明する。図1は
遊技機の全体を示す外観斜視図である。図1において、
1はパチンコ球を使用して遊技を行う遊技機であり、遊
技機1は同様のものが遊技店内に所定数設置されてい
る。本実施例の遊技機1は大きく分けてパチンコ機本体
2と、パチンコ機本体2の側方に配設された遊技媒体貸
出装置としてのカード式球貸機(以下、単に球貸機とい
う)3によって構成され、これらが対をなして設置され
ている。パチンコ機本体2と球貸機3とが対をなして設
置された遊技機1は、いわゆるCR機(カードリーディ
ング機)と称されている。球貸機3は比較的狭い幅の縦
長タイプに形成され、一定の奥行を有している。そし
て、遊技機1の側方に配設されることによって、遊技者
の手の届く範囲でカード(後述のプリペイドカード40
0のこと)挿入が可能であり、貸し球操作が簡便である
というような遊技者の便宜を図れるようになっている。
また、球貸機3はパチンコ機本体2と分離することが可
能であり、修理の際には交換することができる構造にな
っているが、少なくともパチンコ機本体2と球貸機3が
信号上、接続されていないと遊技ができないようになっ
ている。
【0011】球貸機3にはカードリーダーライタ(後述
の図8参照)および球貸し制御装置等が内蔵され、球貸
機3の前面パネル4には上記カードリーダーライタに対
応するプリペイドカード400(以下、適宜単にカード
と略称する)が挿入されるカード挿入口5と、カードの
残り度数を表示するカード残度数表示器6と、発光ダイ
オード等からなりカードの受け付けが有効であることを
表示するカード受付け表示器7とが設けられているとと
もに、さらに前面パネル4の上部には島設備に配置され
た島用の情報中継装置との間で、赤外線通信を行う赤外
線通信ユニット8が設けられている。赤外線通信ユニッ
ト8は赤外線の送信/受信を行う光送受信部を有し、島
用の情報中継装置を介して、ホールの情報を収集する端
末制御装置と通信上で接続され、端末制御装置は電話回
線によりカード利用データの精算を行うセンターに対し
て通信可能になっている。そして、赤外線通信ユニット
8を使用することにより、遊技機1の球貸機3から光L
ANを用いた赤外線通信により当該球貸機3の玉貸し情
報を情報中継装置を介して端末制御装置に送信し、端末
制御装置では、各遊技機より収集した情報を電話回線を
利用してセンターに連絡することで、遊技店のカード利
用データの精算がセンターとの間で行われるようになっ
ている。
【0012】ここで、プリペイドカードは遊技に使用可
能な有価価値(金額情報)が記録された遊技情報媒体に
相当し、本実施例では球貸機3によりカードの有価価値
を遊技価値(球貸し情報:すなわち、球数)に変換して
遊技が行われる。また、遊技情報媒体プリペイドカード
という磁気カードを用いた例に限らず、例えばICカー
ドを用いてもよい。ICカードを用いた場合、当然のこ
とながらカードリーダ・ライタおよび球貸し制御装置は
ICカードに対応するものを使用することになる。
【0013】パチンコ機本体2は遊技領域10を形成す
る遊技盤と、額縁状前面枠11と、ガラス(透明板)を
支持する金属製のガラス枠(図1ではほとんど見えてい
ない)の前面側に取り付けられる取り付けベース盤12
と、取り付けベース盤12の前面側に取り付けられる前
面装飾体13とを有している。額縁状前面枠11はパチ
ンコ機本体2の前面側に開閉可能に備えられ、ほぼ中央
に開口部が形成され、開口部を通して遊技領域10にお
ける遊技に供する各種入賞装置等が見えるようになって
いる。
【0014】なお、遊技盤における遊技領域10はどの
ようなものでもよく、遊技球を使用するパチンコ遊技機
であれば、任意の構成を取り得る。例えば、いわゆる
「第1種」に属するもので、複数の図柄を可変表示可能
な表示装置(特別図柄表示装置)を備え、この表示装置
における可変表示結果が予め定められた特別図柄で表示
されたことを条件に遊技者に有利な特別遊技状態(大当
り状態)を発生可能な遊技機でもよい。また、表示装置
の図柄内容を変化させてゲームを行うもので、「第3
種」に属する遊技機、あるいは特別電動役物を備えた他
の種類の遊技機、いわゆる「第2種」に属する遊技機、
又はその他の機種(例えば、他種タイプ)等に幅広く適
用が可能である。また、表示装置を備えていない各種類
の遊技機にも適用することができる。本実施例では「第
1種」に属するタイプのものを用いている。パチンコ機
本体2は前面側に前面表示パネル15と、前面操作パネ
ル16とを有している。額縁状前面枠11は木製(樹脂
製でもよい)の機枠17に対して上部蝶番18および下
部蝶番(図示略)によって開閉可能に支持され、この額
縁状前面枠11にガラス枠が開閉可能に支持されてい
る。
【0015】ここで、前面装飾体13は遊技領域を囲む
ようにパチンコ機本体2の前面側に配置されており、ス
テレオ配置構造のスピーカ21、22、上部装飾ランプ
23およびサイド装飾体24、25により構成される。
スピーカ21、22、上部装飾ランプ23およびサイド
装飾体24、25はパチンコ機本体2の前面側にやや突
出しているとともに、比較的に大きな形状に形成され、
カラフルな色彩が施されている。また、前面装飾体13
の下方には遊技領域10を取り囲むように、不能動化状
態予告報知ランプ26が配置されているとともに、額縁
状前面枠11の片側には縦方向に不能動化状態報知ラン
プ27が配置されている。
【0016】前面表示パネル15には上皿(球供給皿に
相当)31と、プリペイドカードの残高を表示するカー
ド度数表示器(カード残高表示器)32と、球を購入す
るときに操作される球貸釦(変換釦)33と、プリペイ
ドカードを排出するときに操作されるカード排出釦(返
却釦)34と、球貸し可能表示器35と、上皿31の球
を後述の球貯留皿42に移す球通路開閉用の押し釦36
とが設けられている。なお、球貸釦33、カード排出釦
34、カード度数表示器32は球貸機3により制御され
る。
【0017】前面操作パネル16には、灰皿41と、球
を貯留する球貯留皿(下皿)42と、球貯留皿42に貯
留された球を外部下方に抜くための球抜きレバー43
と、発射装置の操作を行う発射操作ノブ44とが設けら
れている。パチンコ機本体2の額縁状前面枠11の図中
右部には施錠部45が配置されている。そして、ガラス
枠は前面枠11に開閉可能に支持され、通常は施錠装置
によって前面枠11に対して施錠されている。ガラス枠
を開く場合には、施錠部45に所定のキーを挿入して回
動操作することにより、施錠装置のロック状態が解除さ
れてオープンする。
【0018】次に、図2はパチンコ機本体2の裏機構の
構成を示す図である。図2において、パチンコ機本体2
の裏機構の主要なものとして、貯留タンク(上タンク)
51、球導出樋52、外部端子基盤53、球排出装置5
4、球抜き装置55、排出制御装置56、役物制御装置
(遊技盤制御装置)57、セーフ球払出装置58、発射
制御装置59、スピーカ60、オーバーフローセンサ6
1、球通路62がある。貯留タンク51は排出される前
の球を予め貯留しておくもので、この貯留タンク51の
球数の不足は補給センサ71によって検出され、不足の
ときは島設備から球が補給される。貯留タンク51内の
球は球導出樋52により誘導され、球排出装置54によ
って排出される。なお、この球導出樋52は特に限定さ
れないが、短時間に多量の球を排出できるように2条に
形成されており、その途中には球の重なりを防止する球
ならし部材72および待機球検出器(半端センサ:図示
略)が設けられている。また、このような2条構成は球
排出装置54および球抜き装置55の内部についても同
様である。
【0019】外部端子基盤53はAC電源の入力やホー
ルの管理装置との間における信号の授受などについての
中継を行うものである。球排出装置54は内部に2つの
排出ソレノイドを有し、上方の球導出樋52から流入す
るパチンコ球を2つの排出ソレノイドを用いて下方に排
出するもので、本実施例の場合、賞品球に対応する球の
排出と、球の貸し出し要求に伴う貸し球の排出との双方
の排出を行う。球抜き装置55は貯留タンク51などの
いわゆる裏メカに存在する球を抜くためのもので、球抜
き操作が行われると、球排出通路のゲートを回収側に切
り換えて球を抜取るように作動する。セーフ球払出装置
58はセーフソレノイドを1回オンさせる毎に、セーフ
球を1個だけ移動させて排出し、その後、直ちに次の球
を保持するという動作を行うことにより、賞球排出に対
応させてセーフ球を排出するものである。このように、
セーフ球を一時的に保持しておくことにより、実際にセ
ーフ球が入賞によって生じたという確認を取り、不正防
止や遊技者とのトラブルが避けられる。
【0020】排出制御装置56は球の排出に必要な各種
制御を行い、役物制御装置57は同じく遊技盤における
遊技の実行に必要な各種制御を行う。発射制御装置59
は球の発射に必要な各種制御を行う。スピーカ60は必
要な効果音(例えば、球の排出に伴う効果音)を報知す
るもので、球排出数、賞態様および球の貸出しに応じて
各種の音を発生して遊技者に知らせる。オーバーフロー
センサ61は上皿31と球貯留皿42とを連通する球通
路62に設けられ、この球通路62に所定数以上の球が
収納されたとき、検出状態となって球貯留皿42のオー
バーフローを検出するものである。
【0021】次に、図3は前面表示パネル15の裏面側
の構造を示す図である。図3において、75は上皿31
と球貯留皿42とを連通する球通路62の一部を形成す
る球排出口、76は上皿球抜き流動検出センサ、77は
発射数センサである。上皿球抜き流動検出センサ76は
上皿31の球を球貯留皿42に移すために球通路開閉用
の押し釦36を操作した場合に、上皿31の球が流動し
て球貯留皿42に排出されたことを検出する。これは、
球供給皿(上皿31)から下部受皿(球貯留皿42)へ
の球の流動を検出することに相当する。なお、上皿球抜
き流動検出センサとしては図3に示すような構成に限ら
ず、上皿31の球が流動して球貯留皿42に排出された
ことを検出可能なものあれば、他の構成でもよい。発射
数センサ77は球送り装置から出てきて発射レールに乗
る球を検出するもので、結局、球が発射されることを検
出する。
【0022】図4は球貯留皿42(下皿)の球を抜く球
抜きレバー43の操作をし、球が外部下方に流動してい
るのを検出する下皿球抜き流動検出センサ81の構成を
示す図であり、そのうち図4(a)は球貯留皿42の上
面図、図4(b)は球貯留皿42の断面図である。図4
(a)、(b)に示すように、球貯留皿42の底部には
球を抜くための開口部である球通路82が形成されてお
り、球通路82は球抜きレバー43と一体に形成された
球阻止部材83によって通常は閉鎖されている。このと
き、図示は略すが球阻止部材83は弾性部材(例えば、
スプリング)によって球通路82を閉鎖する方向に付勢
されている。球抜きレバー43を図中左側方向に移動す
ると、弾性部材の付勢力に抗して、球阻止部材83が変
位し球通路82が開口して球貯留皿42の球が自重によ
り下方に落下する(抜き取られる)。
【0023】下皿球抜き流動検出センサ81はフォトセ
ンサ84、遮光部85、スプリング86、球検知板8
7、バネ止軸88を有している。遮光部85と球検知板
87は一体的に形成され、図4(c)に下皿球抜き流動
検出センサ81の断面拡大図を示すように、支点Aを基
準として回動可能になっている。フォトセンサ84はコ
の字状に形成され、そのコの字状の部分の一方の側から
光を放射し、他方の側で受信するようになっており、遮
光部85がフォトセンサ84のコの字状の部分に入る
と、光が遮ぎられて後述するように球貯留皿42から球
が抜き取られる流動状態を検出するようになっている。
【0024】球通路82の周囲には球貯留皿42の球が
スムーズに落下するように筒状の板抑え部材89が設け
られ、この板抑え部材89は球検知板87に当接して、
該球検知板87と一体の遮光部85がフォトセンサ84
を外れた位置で必要以上に変位するのを規制している。
球検知板87は、通常状態でスプリング86の付勢力を
受けて板抑え部材89と当接する位置(図4(c)の実
線の位置)にある。スプリング86はバネ止軸88によ
り移動しないように支持されている。球抜きレバー43
が操作されると、球阻止部材83が変位して球通路82
が開口し球貯留皿42の球が自重により下方に落下を開
始するが、このとき球が球検知板87に当たって、球の
自重で球検知板87が図4(c)に破線で示すように、
スプリング86の付勢力に抗して変位し、球検知板87
と一体の遮光部85がフォトセンサ84のコの字状の部
分に入り光を遮ぎって球貯留皿42から球が抜き取られ
る流動状態を検出する。これは、下部受皿(球貯留皿4
2)から外部への球の流動を検出することに相当する。
球貯留皿42からの球の落下が終了すると、再びスプリ
ング86の付勢力を受けて球検知板87が通常位置(図
4(c)の実線の位置)に復帰する。なお、下皿球抜き
流動検出センサとしては図4に示すような構成に限ら
ず、下部受皿(球貯留皿42)から外部への球の流動を
検出可能なものあれば、他の構成でもよい。
【0025】次に、図5はオーバーフロー球流動検出セ
ンサの構成を示す図である。図5において、91は球排
出装置54から排出された球が通る球排出通路、92は
上皿31への球の排出口、93は球排出通路91の途中
に設けられた鈴である。鈴93は球排出通路91を流下
する球が当ると、鳴って球の排出音および球の貸し出し
音を演出する。通常、球は球排出通路91を流下し排出
口92を通って上皿31に供給されるが、上皿31が満
杯になると、排出口92の方に流れず、球Tは排出通路
91から下皿である球貯留皿42に供給される。上皿3
1への排出口92より下方の球排出通路91にはオーバ
ーフロー球流動検出センサ94が配置されており、オー
バーフロー球流動検出センサ94は可動球検出部10
1、リミットスイッチ102を有している。なお、上皿
31への排出口92より下方の球排出通路91はオーバ
ーフロー球が通過することから、オーバーフロー通路9
5を構成する。オーバーフロー通路95は球供給皿(上
皿31)が満杯になった場合に、球供給皿(上皿31)
で受け入れることができない球を貯留可能な下部受皿
(球貯留皿42)へ案内するオーバーフロー機構部に相
当する。
【0026】可動球検出部101は支点Bで回動可能に
支持されており、一部が球排出通路91内に突出してい
る。球排出通路91を球が流動しないときは可動球検出
部101が図5の実線で示す位置にあり、リミットスイ
ッチ102に当接せず、リミットスイッチ102が動作
(例えば、オン)しない。上皿31が満杯になり球貯留
皿42の方に球Tが流動を開始すると、球Tが可動球検
出部101に当って図5に破線で示す位置に変位してリ
ミットスイッチ102を押す。これにより、リミットス
イッチ102が動作(例えば、オン)して上皿31をオ
ーバーフローして球貯留皿42へ球Tが流動する状態
(すなわち、オーバーフロー流動状態)が検出される。
これは、球供給皿(上皿31)が満杯になった場合に、
球供給皿(上皿31)で受け入れることができない球を
貯留可能な下部受皿(球貯留皿42)へ案内するオーバ
ーフロー機構部を球が流動することを検出することに相
当する。
【0027】図6はオーバーフロー球流動検出センサの
他の構成例を示す図である。図6において、上皿31へ
の排出口92より下方の球排出通路91(すなわち、オ
ーバーフロー通路95)の壁の外には近接スイッチから
なるオーバーフロー球流動検出センサ105が配置され
ており、オーバーフロー球流動検出センサ105は球T
が通過すると、磁気的に反応して球Tの流動状態を検出
する。なお、球排出通路91は樹脂製であり、オーバー
フロー球流動検出センサ105を球排出通路91の外側
に配置しても球Tに十分に反応する。図6のように近接
スイッチを使用すると、球排出通路91にオーバーフロ
ー球流動検出センサ105を突出させる必要がなく、取
り付けも簡単であるという利点がある。なお、オーバー
フロー球流動検出センサとしては図5あるいは図6に示
すような構成に限らず、上皿31をオーバーフローして
球貯留皿42へ球が流動する状態(すなわち、オーバー
フロー流動状態)を検出可能なものあれば、他の構成で
もよい。
【0028】次に、図7は遊技機1における制御系のブ
ロック図である。図7において、この制御系は大きく分
けると、パチンコ遊技や球の貸出し等に必要な制御を行
うCPU201と、各種情報信号を受け入れて波形整形
あるいは必要に応じてA/D変換する等の処理を行って
CPU201に出力する入力フィルタ202と、CPU
201の作動クロックの基本となる周波数を刻む水晶
(クリスタル)203と、CPU201からの制御信号
をドライブして各種駆動信号を生成して各表示器等に出
力するドライバ204と、CPU201、入力フィルタ
202、ドライバ204に必要な電源を供給する電源部
205と、パチンコ遊技に関連する各種状態を検出して
必要なデータを入力フィルタ202に出力するセンサ群
と、ドライバ204からの信号によって駆動されるアク
チュエータ群とによって構成される。なお、CPU20
1は制御プログラム等を記憶しているROM206およ
びワークエリアとして用いられるRAM207を含んで
構成される。
【0029】CPU201、入力フィルタ202、水晶
203およびドライバ204は排出制御装置56の機能
を実現し、マイクロコンピュータを含むボードユニット
によって実装されている。そして、マイクロコンピュー
タのボードユニットは球貸機3のカードリーダーライタ
制御装置、島設備、遊技店の管理装置等との間で制御信
号やデータの授受が行われるようになっている。また、
役物制御装置57との間で賞球数情報の授受が行われ
る。
【0030】入力フィルタ202には、排出センサ11
1および排出センサ112(すなわち、球排出装置54
の2条の各排出センサ)の各出力信号、セーフ球払出装
置58で1個宛て排出されるセーフ球を検出するセーフ
センサ211の出力信号、球導出樋52の待機球を検出
する半端センサ(待機球検出器のことで、以下単に半端
センサという)212の出力信号、役物制御装置57か
ら送信される賞球数に対応する賞球数信号213、役物
制御装置57から送信され賞球数信号の同期をとる送信
クロック信号(同期信号)214、球貸機3から送信さ
れる球貸し要求信号(BRDY)215、球貸機3から
送信される球貸し単位信号(BRQ)216、球貯留皿
42が満杯であることを検出するオーバーフローセンサ
217からの信号、補給センサ71の出力信号、球抜き
スイッチ218からの球抜き信号、管理装置からの打止
め信号219、上皿31の球が流動して球貯留皿42に
排出されたことを検出する上皿球抜き流動検出センサ7
6からの信号、球貯留皿42から球が抜き取られる流動
状態を検出する下皿球抜き流動検出センサ81からの信
号、上皿31をオーバーフローして球貯留皿42へ球が
流動する状態を検出するオーバーフロー球流動検出セン
サ94からの信号、球の発射を検出する発射数センサ7
7からの信号、球を購入するときに操作される球貸釦3
3を押したことを検出するための球貸し釦操作信号22
2、球排出制御の不能動化状態をリセットするリセット
スイッチ220からの信号、管理装置から出力される不
正解除信号221(球排出制御の不能動化状態をリセッ
トするもの)が入力されている。
【0031】球抜きスイッチ218から出力される球抜
き信号は、遊技店の係員が球抜処理を開始するための操
作、すなわちパチンコ機本体2の前面に設けられた操作
用孔に球抜き棒(図示略)を挿入する操作がなされたと
きに出力される。役物制御装置57から出力される賞球
数信号213としては、各種始動入賞口に入賞した場合
の排出数データ等があり、例えば7個あるいは15個賞
球のデータとなっている。球貸し要求信号(BRDY)
215は遊技者が球貸機3にプリペイドカードを挿入し
て球の貸出しを要求した場合の信号であり、球貸し単位
信号(BRQ)216は100円を1単位とする信号で
ある。球貯留皿42が満杯であることを検出するオーバ
ーフローセンサ217からの信号が発生すると、球の発
射が停止されるとともに、球の排出(賞球排出および球
貸し排出)が停止される。球貸し釦操作信号222は、
球貸釦33を押した回数を計数するために入力されるも
のである。
【0032】ドライバ204からは球排出装置54の2
条の各排出ソレノイド301、排出ソレノイド302、
セーフソレノイド303、球抜きソレノイド304、遊
技盤の前面に配置された不能動化状態予告報知ランプ2
6、不能動化状態報知ランプ27に対して制御信号が出
力されるとともに、管理装置に不正を通知する不正信号
305が、管理装置に賞球払い出し数情報を通知する賞
球データ送信信号306が、球貸機3へ球貸しの完了を
知らせる球貸し完了信号線に球貸し単位完了信号(EX
S)307が、同じく球貸機3へ球貸しの受付け可能状
態を知らせる球貸し受付可能信号線に球貸し受付可能信
号(PRDY)308が、発射制御装置59に発射停止
信号309が、役物制御装置57に賞球数要求信号31
0が、管理装置に釦操作信号311が、回数表示器31
2に球貸釦33を押した回数の計数結果を知らせる回数
信号が、さらに表示制御装置313に球貸釦33を押し
た回数の計数結果を知らせる回数表示信号が出力され
る。
【0033】排出ソレノイド301、排出ソレノイド3
02は球排出装置54で球の排出を行うときに作動する
もの、セーフソレノイド303はセーフ球払出装置58
で1個宛てセーフ球を排出するときに作動するもの、球
抜きソレノイド304は球抜き装置55に内蔵され、貯
留タンク51などの裏メカに存在する球を抜くとき、球
抜き操作が行われた場合に、球排出通路のゲートを回収
側に切り換えるためのものである。不能動化状態予告報
知ランプ(貸球不能動化状態予告報知手段)26は、不
正行為に関連する異常な前兆回数の検出結果が予め設定
された所定数より少ない回数だけ検出された段階で、さ
らなる回数が検出された場合に球の貸し出しが不能動化
されることを予告するためのランプである。不能動化す
ることを予告するのは、通常の遊技者には誤って異常な
行為を続けないように注意するためであり、不正を行う
遊技者に対しては異常な行為(不正行為)を抑制させる
ための警告を行うためである。不能動化状態報知ランプ
(不能動化状態報知手段)27は、通常遊技を行ってい
る場合には想定できないような不正行為に関連する異常
な前兆回数の検出結果が予め設定された所定数以上にな
った場合に、球の貸し出しができなくなったことを報知
するためのランプである。不能動化状態の報知を行うの
は、プリペイドカードの不正な改竄により、例えば使用
済みのカードに再度有価価値を付加し使用可能にして、
球貸しのみの操作を何回も行って球を上皿31に次々と
排出させることを試みるようなときに点灯して当該遊技
者および店員に知らせるためである。なお、第1実施例
では不正行為に関連する異常な前兆状態として、球貸釦
33を押した操作回数(球貸し操作回数)を検出してい
る。そして、球貸し操作回数が予め設定された所定数よ
り少ない回数だけ検出されたとき(予め設定された所定
の内容に達していない予告状態にあると判断した段階に
相当)に、貸球不能動化状態の予告報知を行い、球貸し
操作回数が予め設定された所定数以上になると(予め設
定された所定の状態になった場合に相当)に、貸球不能
動化状態にする制御を行うようにしている。
【0034】不正信号305は遊技店の管理装置等(す
なわち、遊技機1の外部)に出力されて管理のために使
用される。不正信号305には、例えば異常な球の貸し
出し操作等の不正状態も含んで管理装置に出力される。
賞球データ送信信号306は管理装置へ賞球払い出し数
情報を通知するために出力され、球貸し単位完了信号3
07および球貸し受付可能信号308は球貸機3に内蔵
のカードリーダーライタ制御装置に出力され、さらに発
射停止信号309は発射制御装置59に出力される。賞
球数要求信号は役物制御装置57に賞球数の要求を出力
するものである。釦操作信号311は管理装置に球貸釦
33が操作されたことを知らせるために出力される。こ
れは、球貸釦33が押されて球貸しのみの操作が何回も
行われると、不正に貸し球を得る行為となるから、その
ような球貸釦33の操作を管理装置側で把握するためで
ある。
【0035】回数表示器312は球貸釦33が押された
回数の計数結果を表示するもので、例えば7セグメント
のLEDを有して構成され、球の貸し出し制御が不能動
化されるまで球貸釦33の操作回数を表示する。表示制
御装置313は複数の図柄を可変表示可能な表示装置
(特別図柄表示装置で、例えば液晶装置により構成)の
図柄を可変表示する制御を行うものであるが、表示制御
装置313にCPU201からドライバ204を介して
制御信号が出力されるのは、特別図柄表示装置の特図表
示以外の空いたスペースに球貸釦33が押された回数の
計数結果を表示するためである。
【0036】CPU201および排出制御装置56は異
常前兆状態検出手段、遊技価値変換手段、遊技価値変換
不能動化手段、タイマ手段を構成する。リセットスイッ
チ220およびCPU201は、球の排出が不能動化さ
れた場合に、その不能動化状態を解除する不能動化状態
解除手段を構成する。なお、不能動化状態を解除する場
合には、不正な球貸し操作が行われたかどうかを確認
し、確認の後にリセットスイッチ220を操作すること
になる。
【0037】次に、本実施例では球貸釦33が操作され
た場合に出力される球貸し釦操作信号222の発生回数
を計数し、これを不正行為に関連する異常な前兆回数
(前兆状態に相当)として検出する構成であるため、こ
こで球貸し釦操作信号222に関連する部分について説
明する。図8は球貸機3およびパチンコ機本体2の全体
ブロックを示す図である。図8に示すように、球貸機3
はカードリーダ・ライタ401、球貸し制御装置402
および通信制御装置403を有している。カードリーダ
・ライタ401はプリペイドカード400の挿入/排出
を行い、カードデータの読み出し等を行ってそのデータ
を球貸し制御装置402に出力する。球貸し制御装置4
02はカードリーダ・ライタ401からの信号およびパ
チンコ機本体2からの信号に基づいて、カードの有価価
値を遊技価値(球貸し情報:すなわち、球数)に変換
し、球貸し要求信号を出力する等の球貸しに必要な制御
を行う。通信制御装置403は赤外線通信ユニット8に
おける赤外線通信の制御を行うもので、赤外線の送信/
受信を行う前述した光送受信部を含んで構成され、球貸
機3の球貸し情報を情報中継装置を介してホールの情報
を収集する端末制御装置に送信する。
【0038】パチンコ機本体2は排出制御装置56、球
排出装置54、役物制御装置57、発射制御装置59、
カード度数表示器32、球貸釦(球貸しスイッチ)3
3、カード排出釦(カード返却スイッチ)34、球貸し
可能表示器(球貸し可能LED)35、インターフェー
ス回路411、電源回路412を有している。電源回路
412は排出制御装置56に必要な電源を供給するとと
ともに、インターフェース回路411を介して球貸機3
に電源を供給し、さらに他の各回路に電源を供給する。
インターフェース回路411は球貸機3とパチンコ機本
体2との間の信号の受け渡しに関するインターフェース
処理等を行うもので、詳細には図9に示すように排出制
御装置56から電源供給を受けて球貸機3に電源を供給
するともに、排出制御装置56からの信号を受けてフォ
トカプラ421、422をそれぞれ介して球貸機3に球
貸し完了信号、台設置確認信号を出力する。台設置確認
信号は台の設置を確認するための信号である。また、イ
ンターフェース回路411は球貸機3の球貸し制御装置
420から球貸し要求信号(BRDY)215、球貸し
可能信号、接続確認信号を受けてフォトカプラ423〜
425をそれぞれ介して排出制御装置56にこれらの信
号を出力する。さらに、インターフェース回路411は
球貸釦33が押されたことを検出する釦押検出部431
を介して球貸しスイッチ信号を球貸し制御装置420に
出力するともに、球貸し釦操作信号222を排出制御装
置56に出力し、さらにカード排出釦34が押されたこ
とを検出するカード返却スイッチ信号を球貸し制御装置
420に出力する。また、インターフェース回路411
は球貸し制御装置420から球貸し可能表示信号、セグ
メント表示信号を受けて球貸し可能表示器35、カード
度数表示器32にそれぞれ各信号を出力する。
【0039】釦押検出部431は図10に示すように、
球貸釦33に接続されるフォトカプラ432を有してお
り、a接点タイプの球貸釦33が押されると、球貸しス
イッチ信号がフォトカプラ432を流れて球貸し制御装
置420側で球貸釦33が押されたことを検出するとと
もに、球貸しスイッチ信号がフォトカプラ432に流れ
ることにより、フォトカプラ432が発光して排出制御
装置56に球貸し釦操作信号222を出力する。上記球
貸釦33および釦押検出部431は、プリペイドカード
(遊技情報媒体)400の有価価値(金額データ)を所
定の遊技価値(貸し球)に変換する指令(ここでは球貸
しスイッチ信号、球貸し釦操作信号222)を出力する
変換操作手段を構成する。
【0040】図11は球貸釦および釦押検出部の他の構
成例を示す図である。図11において、釦押検出部44
1はフォトカプラを有しておらず、単に球貸釦442の
接点に接続される配線を中継する構成である。そして、
球貸釦442は2組のa接点タイプのスイッチ443、
444からなり、各スイッチ443、444は球貸釦4
42が押されると、同時に閉じるようになっている。し
たがって、球貸釦442を押すと、スイッチ443が閉
じて排出制御装置56に球貸し釦操作信号222が出力
されるとともに、スイッチ444が閉じて球貸しスイッ
チ信号が球貸機3の球貸し制御装置420に出力され
る。上記球貸釦442および釦押検出部441は変換操
作手段を構成する。なお、球貸釦および釦押検出部とし
ては図10あるいは図11に示すような構成に限らず、
球貸釦33が操作されたことを検出可能なものあれば、
他の構成でもよい。
【0041】次に、上述したCPU201によって行わ
れる制御の手順を図12〜図25を参照して詳細に説明
する。CPU201による制御は、遊技機1の電源の投
入と同時に開始され、電源が投入されている限り繰り返
してその処理が実行される。 A.メインルーチン 最初に、メインルーチン(いわゆるゼネラルフロー)に
ついて図12を参照して説明する。このルーチンは、前
述したように遊技機1の電源の投入後、開始され、後述
の割り込み処理により割り込みフラグがセットされる毎
にステップS16〜ステップS30の処理が繰り返され
る。
【0042】メインルーチンが起動すると、まずステッ
プS10で割り込みを禁止する。次いで、ステップS1
2で初期化処理を行う。これにより、RAM207のワ
ークエリアがクリアされたり、フラグの設定、出力ポー
トのリセット、サブルーチンのイニシャライズ等が行わ
れる。次いで、ステップS14で割り込みを許可する。
これにより、後述の割り込み処理によって割り込みフラ
グがセットされると、割込みがかかることになる。次い
で、ステップS16で割り込みフラグがあるか(セット
されているか)否かを判別し、割り込みフラグがなけれ
ばこのステップS16に待機し、割り込みフラグがある
と、続くステップS18以降の処理に移行する。
【0043】ステップS18では割り込みフラグをクリ
アし、ステップS20で球払い開始確認条件監視処理を
行う。これは、球を払い出す条件(球を貸し出す条件で
もある)が揃ったかどうかを確認する処理、すなわち球
排出装置54によって賞品球あるいは球貸しのための排
出を開始する条件が揃ったか否かを確認するためのもの
で、例えばセーフ球がある、球貸し要求信号があるなど
のデータに基づいて確認が行われる(詳細はサブルーチ
ンで後述)。次いで、ステップS22でスイッチ(S
W)、信号入力監視処理を行う。これは、各種検出スイ
ッチからの入力情報や各種の入力信号を監視するもの
で、具体的にはセンサ群、すなわち排出センサ111、
排出センサ112、セーフセンサ211、半端センサ2
12、賞球数信号213、送信クロック信号214、球
貸し要求信号(BRDY)215、球貸し単位信号(B
RQ)216、オーバーフローセンサ217からの信
号、補給センサ71からの信号、球抜きスイッチ218
からの信号、打止め信号219、上皿球抜き流動検出セ
ンサ76からの信号、下皿球抜き流動検出センサ81か
らの信号、オーバーフロー球流動検出センサ94からの
信号、発射数センサ77からの信号、球貸し釦操作信号
222、リセットスイッチ220からの信号、管理装置
からの不正解除信号221を監視することが行われる。
このとき、例えば各種検出スイッチからの論理変換やチ
ャタリング防止処理も行われる。チャタリング防止処理
としては、例えばCPU201で各種検出スイッチから
の信号をソフト的に2回読み込む処理を行うことによ
り、ノイズの時定数等を考慮し、チャタリング防止を図
るような処理がある。
【0044】次いで、ステップS24ではステップ分岐
の判断処理を行う。これは、分岐先に対応してセットさ
れたステップA〜ステップFに基づいて分岐先を決定す
るものである。分岐先のステップとしては、ステップA
〜ステップFがある。ここで、各分岐先ステップの処理
内容は、次の通りである。 ステップA:セーフ球の確認および球の貸し出し確認処
理を行う。これは、入賞によってセーフ球が生じたこと
の確認を行う必要があること、および遊技者が球貸しを
要求するために球貸釦33を押した場合に球貸し釦操作
信号222、球貸し要求信号(BRDY)215や球貸
し単位信号(BRQ)216が発生して受信したことの
確認を行う必要があるためである。
【0045】ステップB:賞球数情報送受信処理を行
う。これは、役物制御装置57に賞球数要求信号を出力
し、それに対応して役物制御装置57から送信される賞
球数信号213を受信するものである。 ステップC:排出処理を行う。これは、賞品球、貸し球
の排出を行うものである。これにより、球排出装置54
の作動が開始して賞品球あるいは貸し球が遊技者に払い
出される。このとき、球の排出数を数えて規定数の排出
を行う。規定数の排出を終わると、球排出装置54の作
動が停止して賞品球あるいは貸し球の払い出しが終了す
る。 ステップD:セーフ球払い出しおよびウエイト処理を行
う。これは、賞品球の排出が終了した時点で、セーフ球
払出装置58のセーフソレノイド303を1回オンさせ
て今回のセーフ球を1個だけ排出するとともに、その
後、次回の賞品球を連続して払い出す場合に、球の排出
動作の間に一定のウエイト時間を設けてスムーズな排出
動作が実行されるようにするものである。
【0046】ステップE:球抜処理を行う。これは、球
抜き装置55を作動させて貯留タンク51などの裏メカ
に存在する球を抜くためのもので、係員によって球抜き
操作が行われると、球排出通路のゲートが回収側に切り
換えられて球がホール側に抜き取られる。 ステップF:不正処理を行う。これは、球を払い出す条
件が揃ったかどうかの先のステップでの判定結果等に基
づいて(例えば、所定期間内に不正行為に関連する異常
な前兆回数として、球貸釦33の操作回数が予め設定さ
れた所定数以上になったことに基づいて)貸球排出制御
を不能動化する処理および不正解除信号がある場合に、
不能動化を解除を行う処理である(詳細はサブルーチン
で後述)。
【0047】上記ステップA〜ステップFのうちの何れ
かのステップを経ると、次いで、ステップS26に進
み、釦操作監視処理を行う。これは、球貸釦33の操作
回数を監視してフラグYやタイマYのセット/クリア等
の処理を行うものである(詳細はサブルーチンで後
述)。次いで、ステップS28でソレノイド制御処理を
行う。これは、所定のステップ状態によって対応するソ
レノイドへ駆動情報を設定するものである。ソレノイド
制御処理を経ると、次いで、ステップS30で出力処理
を行う。ここでは、例えば出力ポートにデータを出力し
たり、ソレノイドに切換信号を出力するなどの処理が行
われる。また、ステップS30の出力処理では貸球排出
制御を不能動化する場合の予告報知データ、不能動化の
報知データ、各種ランプ類の出力データ等の出力を行
う。ステップS30を経ると、ステップS16に戻って
処理を繰り返す。
【0048】B.割り込み処理 図13は割り込み処理のプログラムを示すフローチャー
トであり、割り込み処理は1ms毎に実行される。ステ
ップS32で割り込みフラグをセットし、リターンす
る。したがって、1ms毎に割り込みフラグがセットさ
れ、前述したメインルーチンのステップS16〜ステッ
プS30の処理が1ms毎に繰り返されることになる。
【0049】C.球払い開始確認条件監視処理 図14は球払い開始確認条件監視処理のサブルーチンを
示すフローチャートである。球払い開始確認条件監視処
理では、まずステップS40で補給センサ監視処理を行
う。これにより、補給センサ71の出力に基づいて貯留
タンク51に十分に球があるか否かの監視が行われる。
次いで、ステップS42で半端センサ監視処理を行う。
これにより、半端センサ212の出力に基づいて球導出
樋52に待機球が存在しているか否かの監視が行われ
る。次いで、ステップS44で排出センサ1、2球有判
定処理を行う。排出センサ1、2は球排出装置54にお
ける2条の各排出センサ111、排出センサ112をそ
れぞれ指している。したがって、このステップS44で
は球排出装置54の2条の各通路に配置された排出セン
サ111、排出センサ112の部分に排出可能な球が存
在しているか否かを判別することになる。
【0050】次いで、ステップS46でオーバーフロー
監視処理を行う。これにより、オーバーフローセンサ2
17の出力に基づいて球貯留皿42が満杯であるか(す
なわち、オーバーフロー状態になったか)否かの監視が
行われる。オーバーフロー状態になると、球の発射が停
止されるとともに、球の排出(賞球排出および球貸し排
出)が停止されることになる。なお、オーバーフロー状
態とオーバーフロー流動状態とは、異なる概念である。
オーバーフロー状態とは、上皿および下皿が共に満杯に
なって、球をこれ以上排出できない状態であり、オーバ
ーフロー流動状態とは、上皿が満杯になって下皿の方へ
球が流動する状態である。
【0051】次いで、ステップS48で上皿球抜きセン
サ流動検出処理を行う。これにより、上皿球抜き流動検
出センサ76の出力に基づいて上皿31の球が流動して
球貯留皿42に抜き取られたか否かの監視が行われる
(詳細はサブルーチンで後述)。次いで、ステップS5
0で下皿球抜きセンサ流動検出処理を行う。これによ
り、下皿球抜き流動検出センサ81の出力に基づいて球
貯留皿42から球が抜き取られたか否かの監視が行われ
る(詳細はサブルーチンで後述)。次いで、ステップS
52でオーバーフロー球センサ流動検出処理を行う。こ
れにより、オーバーフロー球流動検出センサ94の出力
に基づいて上皿31をオーバーフローして球貯留皿42
へ球が流動したか否かの監視が行われる(詳細はサブル
ーチンで後述)。
【0052】次いで、ステップS54でリセットSW監
視処理を行う。これにより、リセットスイッチ220か
らの信号を監視することが行われる。なお、リセットス
イッチ220からの信号があると、上皿流動フラグ、下
皿流動フラグ、オーバーフロー球流動フラグ等の球排出
の不能動化制御に関連するフラグ(フラグの詳細は後述
サブルーチン参照)のクリアを行う(なお、この場合は
CPU201の全体動作をリセットするものではな
い)。したがって、貸球排出制御の不能動化状態が解除
されることになる。次いで、ステップS56で不正解除
信号監視処理を行う。これにより、管理装置からの不正
解除信号221があるか否かの監視が行われる。なお、
管理装置からの不正解除信号221があると、上記同様
に上皿流動フラグ、下皿流動フラグ、オーバーフロー球
流動フラグ等の球排出の不能動化制御に関連するフラグ
(フラグの詳細は後述サブルーチン参照)のクリアを行
い、貸球排出制御の不能動化状態が解除されることにな
る。次いで、ステップS58で条件判定処理を行う。こ
れは、球排出装置54までの部分で球の排出に必要な条
件が揃っているか、球貯留皿42がオーバーフロー状態
でないか、球の流動状態が検出されていないか等の各条
件から球排出の必要・十分条件を判定するものであり、
詳細はサブルーチンで後述する。ステップS58を経る
と、メインルーチンにリターンする。
【0053】D.上皿球抜きセンサ流動検出処理 図15、図16は球払い開始確認条件監視処理における
上皿球抜きセンサ流動検出処理のサブルーチンを示すフ
ローチャートである。上皿球抜きセンサ流動検出処理で
は、まずステップS100で貸球不正フラグがあるか否
かを判別する。貸球不正フラグは、所定期間内に不正行
為に関連する異常な前兆として球貸釦33の操作回数が
予め設定された所定数以上になった場合に、不正である
として後述のルーチンでセットされるものである。貸球
不正フラグがあれば、不正中と判断して今回のルーチン
を終了してリターンする。一方、貸球不正フラグがなけ
ればステップS102に進んで上皿流動フラグがあるか
否かを判別する。上皿流動フラグは、上皿31から球が
抜き取られて流動していることが確定したときに、後述
のステップでセットされるものである。
【0054】上皿流動フラグがなければステップS10
4に進んで流動タイマAが作動中であるか否かを判別す
る。流動タイマAは、上皿31で球が流動していない状
態から球の流動を1個検出すると、起動するものであ
る。ここでの球の流動とは、上皿31における球の流動
をいい、上皿31から球が抜き取られて流動しているこ
とが確定した状態のことである。 球が流動していないとき いま、球が流動していなければ、流動タイマAが起動し
ておらず、ステップS104の判別結果がNOとなって
ステップS106に分岐する。ステップS106では上
皿センサ球有り検出か(すなわち、上皿球抜き流動検出
センサ76によって上皿31の球が流動して球貯留皿4
2に排出されている状態が検出されているかというこ
と、以下同様)否かを判別する。球が流動していない場
合には、上皿センサ球有り検出の判別結果がNOとなっ
て今回のルーチンを終了しリターンする。したがって、
球が流動していなければ、流動タイマAが起動しない。
【0055】球の流動が開始されたとき(球の流動の
1個目のルーチン) 球の流動が開始されたとき、最初に上皿球抜きセンサ流
動検出処理のサブルーチンを実行するときは、ステップ
S104でNOに分岐してステップS106に進む。そ
して、ステップS106で上皿センサ球有り検出の判別
結果がYESとなってステップS108に進み、流動タ
イマAを起動する。流動タイマAが起動して一定期間内
に球の流動が何個か検出されると、流動状態が確定し、
後述のように流動状態の確定を維持する維持タイマAが
起動することになる。ステップS108で流動タイマA
を起動した後は、今回のルーチンを終了してリターンす
る。したがって、上皿31で球の流動が開始すると、流
動タイマAが起動する。すなわち、流動の1個目の球を
検出したときは、このようなルーチンを経ることにな
る。
【0056】球の流動の2個目以降のルーチン 球の流動が開始された後、その流動が継続すると(すな
わち、流動の1個目の球を検出した後の2個目以降のル
ーチンに移行すると)、ステップS100、ステップS
102を経てステップS104に進むが、流動タイマA
が起動しているので、ステップS104の判別結果がY
ESとなってステップS110に進む。ステップS11
0では上皿センサ球有り検出か否かを判別し、流動タイ
マAが起動しているときに上皿センサ球有りを検出する
と、ステップS112で球カウンタAを[+1]だけイ
ンクリメント(カウントアップ)してステップS114
に進む。球カウンタAは、流動タイマAが起動している
状態で、上皿31からの球の流動量をルーチンの実行毎
に計数するものである。一方、流動タイマAが起動して
いても上皿センサ球有りを検出しなければステップS1
12をジャンプしてステップS114に進み、球カウン
タAのインクリメントは行わない。
【0057】ステップS114では流動タイマAを更新
する。これは、2個目以降の球を計数する所定時間であ
る流動タイマAの起動を継続するために更新するもので
ある。次いで、ステップS116で流動タイマAがタイ
ムアップしたか否かを判別する。ここで、上皿31にお
ける球の流動を検出する際に、故意の操作を行う場合
(例えば、遊技者が故意に球貸し操作を行って球を不正
に獲得しようとする場合)には、所定時間内に上皿31
から流動する遊技球が多量に検出されるので、流動状態
検出とし、所定時間内に遊技球を少量検出するときは故
意の操作ではないとして流動状態との認識をしないよう
にする。すなわち、上皿球抜き流動検出センサ76が反
応してから所定時間内の遊技球の個数で上皿31の球の
流動状態確定とする。そのため、流動タイマAのタイム
アップとは、上記所定時間が経過することをいう。そし
て、流動タイマAがタイムアップするまでに、上皿31
を流動する球を計数している球カウンタAのカウント値
が所定数以上になると、上皿31の球の流動状態が確定
することになる。
【0058】ステップS116で流動タイマAがタイム
アップしていなければ、今回のルーチンを終了してリタ
ーンし、次回以降のルーチンを繰り返す。そして、次回
以降のルーチンで流動タイマAがタイムアップすると、
ステップS118に進んで球カウンタAのカウント値が
所定数以上であるか否かを判別する。流動タイマAがタ
イムアップしても所定数以上の球が上皿31から流動し
ていなければ、ステップS126にジャンプして流動タ
イマAをクリアする。これは、流動タイマAがタイムア
ップしたので、いままで使った流動タイマAをクリアし
て復帰し、次の流動検出に備えるものである。次いで、
ステップS128で球カウンタAをクリアする。これ
は、流動タイマAがタイムアップしたとき、所定数以上
の球を検出することがなかったので、上皿31における
流動を確定せずに(すなわち、上皿流動フラグがセット
せずに)、いままで使った球カウンタAをクリアして復
帰し、次の流動検出に備えるものである。ステップS1
28を経ると、ルーチンを終了してリターンする。
【0059】一方、流動タイマAがタイムアップして所
定数以上の球が上皿31から流動している場合には、ス
テップS118の判別結果がYESとなり、ステップS
120に進んで上皿31における球の流動を確定する上
皿流動フラグをセットする。次いで、ステップS122
で維持タイマAを起動する。維持タイマAは、上皿31
における球の流動の確定状態を維持する時間(例えば、
5秒)をカウントするものである。ここで、上皿31に
おける球が流動している状態を検出した場合、しばらく
の間、流動状態検出の有効時間を設けることにより、故
意の操作による球抜き動作(例えば、遊技者が故意に球
貸し操作を行って球を不正に獲得しようとする球抜き動
作)と、正常な球貸し操作との交互操作に対応可能とす
る処理を取り入れることができるようにしている(実際
の制御は後述の第2実施例参照)。そのため、上皿球抜
き流動検出センサ76が反応してから所定時間は流動状
態検出の有効時間とすることで、故意の操作による球抜
き動作を行った直後の球貸しに対しても不正ではないか
との監視を可能にしている。なお、第1実施例では上皿
31における球の流動状態を遊技者が故意に球貸し操作
を行って球を不正に獲得しようとする場合の監視条件に
していない。後述の第2実施例では、上皿31における
球の流動状態を検出すると、不正監視のためのタイマY
を起動するようにして、遊技者が故意に球貸し操作を行
って球を不正に獲得しようとする場合の監視条件にして
いる。流動状態検出の有効時間としては、例えば5秒と
し、その5秒をカウントするために維持タイマAが設け
られる。したがって、前述したように、維持タイマAは
上皿31における球の流動の確定状態を維持する時間を
カウントする。そして、維持タイマAがタイムアップす
るまでは、上皿31の球流動がなくなっても球流動の検
出状態が維持される。
【0060】次いで、ステップS126で流動タイマA
をクリアする。これは、上皿31における流動を確定す
る上皿流動フラグがセットされたので、いままで使った
流動タイマAをクリアして復帰し、次の流動検出に備え
るものである。次いで、ステップS128で球カウンタ
Aをクリアする。これも同様に、上皿31における流動
を確定する上皿流動フラグがセットされたので、いまま
で使った球カウンタAをクリアして復帰し、次の流動検
出に備えるものである。ステップS128を経ると、ル
ーチンを終了してリターンする。
【0061】球の流動状態が確定しているとき 次に、ステップS102で上皿流動フラグがある場合に
は、YESに分岐してステップS130に進む。ステッ
プS130では維持タイマAを更新する。これは、上皿
流動フラグがセットされているので、維持タイマAの起
動を継続するために更新するものである。次いで、ステ
ップS132で維持タイマAがタイムアップしたか否か
を判別する。維持タイマAがタイムアップしていなけれ
ばステップS134に進んで上皿センサ球有り検出か否
かを判別する。維持タイマAがタイムアップしていない
ときに上皿センサ球有りを検出すると、ステップS13
6で維持タイマAをクリアし、さらに続くステップS1
38で維持タイマAを再び起動してルーチンを終了しリ
ターンする。これにより、球の流動状態が確定している
ときに次の球が上皿31を流動すると、再び最初から維
持タイマAのカウントが開始される。このように、上皿
31の球流動がなくなっても球流動の検出状態が維持さ
れているときには、次の球の流動が検出される毎に新た
に維持タイマAが起動して最初からカウントが行われる
ことになる。したがって、球流動の検出毎に流動状態確
定時間が延長されていくことになる。
【0062】そして、ルーチンを繰り返して維持タイマ
Aがタイムアップすると、ステップS132の判別結果
がYESとなってステップS140に分岐する。ステッ
プS140では上皿流動フラグをクリアする。これは、
上皿31の流動状態確定の期間が終了したので、上皿3
1から球が抜き取られて流動していることが確定したと
きにセットされる上皿流動フラグをリセットするもので
ある。次いで、ステップS142で維持タイマAをクリ
アしてリターンする。これは、同じく上皿31の流動状
態確定の期間が終了したので、流動状態確定時間をカウ
ントしていた維持タイマAをリセットするものである。
これにより、上皿31の流動に対しての監視状態が終了
する。
【0063】E.下皿球抜きセンサ流動検出処理 図17、図18は球払い開始確認条件監視処理における
下皿球抜きセンサ流動検出処理のサブルーチンを示すフ
ローチャートである。下皿球抜きセンサ流動検出処理で
は、まずステップS200で貸球不正フラグがあるか否
かを判別し、貸球不正フラグがあれば、不正中と判断し
て今回のルーチンを終了してリターンする。一方、貸球
不正フラグがなければステップS202に進んで下皿流
動フラグがあるか否かを判別する。下皿流動フラグは、
球貯留皿42(下皿)から球が抜き取られて流動してい
ることが確定したときに、後述のステップでセットされ
るものである。
【0064】下皿流動フラグがなければステップS20
4に進んで流動タイマBが作動中であるか否かを判別す
る。流動タイマBは、球貯留皿42で球が流動していな
い状態から球の流動を1個検出すると、起動するもので
ある。ここでの球の流動とは、球貯留皿42における球
の流動をいい、球貯留皿42から球が抜き取られて流動
していることが確定した状態のことである。 球が流動していないとき いま、球が流動していなければ、流動タイマBが起動し
ておらず、ステップS204の判別結果がNOとなって
ステップS206に分岐する。ステップS206では下
皿センサ球有り検出か(すなわち、下皿球抜き流動検出
センサ81によって球貯留皿42の球が流動して外部
(例えば、いわゆるドル箱)に排出されている状態が検
出されているかということ、以下同様)否かを判別す
る。球が流動していない場合には、下皿センサ球有り検
出の判別結果がNOとなって今回のルーチンを終了しリ
ターンする。したがって、球が流動していなければ、流
動タイマBが起動しない。
【0065】球の流動が開始されたとき(球の流動の
1個目のルーチン) 球の流動が開始されたとき、最初に下皿球抜きセンサ流
動検出処理のサブルーチンを実行するときは、ステップ
S204でNOに分岐してステップS206に進む。そ
して、ステップS206で下皿センサ球有り検出の判別
結果がYESとなってステップS208に進み、流動タ
イマBを起動する。流動タイマBが起動して一定期間内
に球の流動が何個か検出されると、流動状態が確定し、
後述のように流動状態の確定を維持する維持タイマBが
起動することになる。ステップS208で流動タイマB
を起動した後は、今回のルーチンを終了してリターンす
る。したがって、球貯留皿42で球の流動が開始する
と、流動タイマBが起動する。すなわち、流動の1個目
の球を検出したときは、このようなルーチンを経ること
になる。
【0066】球の流動の2個目以降のルーチン 球の流動が開始された後、その流動が継続すると(すな
わち、流動の1個目の球を検出した後の2個目以降のル
ーチンに移行すると)、ステップS200、ステップS
202を経てステップS204に進むが、流動タイマB
が起動しているので、ステップS204の判別結果がY
ESとなってステップS210に進む。ステップS21
0では下皿センサ球有り検出か否かを判別し、流動タイ
マBが起動しているときに下皿センサ球有りを検出する
と、ステップS212で球カウンタBを[+1]だけイ
ンクリメント(カウントアップ)してステップS214
に進む。球カウンタBは、流動タイマBが起動している
状態で、球貯留皿42からの球の流動量をルーチンの実
行毎に計数するものである。一方、流動タイマBが起動
していても下皿センサ球有りを検出しなければステップ
S212をジャンプしてステップS214に進み、球カ
ウンタBのインクリメントは行わない。
【0067】ステップS214では流動タイマBを更新
する。これは、2個目以降の球を計数する所定時間であ
る流動タイマBの起動を継続するために更新するもので
ある。次いで、ステップS216で流動タイマBがタイ
ムアップしたか否かを判別する。ここで、球貯留皿42
における球の流動を検出する際に、故意の操作を行う場
合(例えば、遊技者が故意に球貸し操作を行って球を不
正に獲得しようとする場合)には、所定時間内に球貯留
皿42から流動する遊技球が多量に検出されるので、流
動状態検出とし、所定時間内に遊技球を少量検出すると
きは故意の操作ではないとして流動状態との認識をしな
いようにする処理を取り入れることができるようにして
いる(実際の制御は後述の第2実施例参照)。したがっ
て、この場合には下皿球抜き流動検出センサ81が反応
してから所定時間内の遊技球の個数で球貯留皿42の球
の流動状態確定となる。そのため、流動タイマBのタイ
ムアップとは、上記所定時間が経過することをいう。そ
して、流動タイマBがタイムアップするまでに、球貯留
皿42を流動する球を計数している球カウンタBのカウ
ント値が所定数以上になると、球貯留皿42の球の流動
状態が確定することになる。
【0068】ステップS216で流動タイマBがタイム
アップしていなければ、今回のルーチンを終了してリタ
ーンし、次回以降のルーチンを繰り返す。そして、次回
以降のルーチンで流動タイマBがタイムアップすると、
ステップS218に進んで球カウンタBのカウント値が
所定数以上であるか否かを判別する。流動タイマBがタ
イムアップしても所定数以上の球が球貯留皿42から流
動していなければ、ステップS226にジャンプして流
動タイマBをクリアする。これは、流動タイマBがタイ
ムアップしたので、いままで使った流動タイマBをクリ
アして復帰し、次の流動検出に備えるものである。次い
で、ステップS228で球カウンタBをクリアする。こ
れは、流動タイマBがタイムアップしたとき、所定数以
上の球を検出することがなかったので、球貯留皿42に
おける流動を確定せずに(すなわち、下皿流動フラグが
セットせずに)、いままで使った球カウンタBをクリア
して復帰し、次の流動検出に備えるものである。ステッ
プS228を経ると、ルーチンを終了してリターンす
る。
【0069】一方、流動タイマBがタイムアップして所
定数以上の球が球貯留皿42から流動している場合に
は、ステップS218の判別結果がYESとなり、ステ
ップS220に進んで球貯留皿42における球の流動を
確定する下皿流動フラグをセットする。次いで、ステッ
プS222で維持タイマBを起動する。維持タイマB
は、球貯留皿42における球の流動の確定状態を維持す
る時間(例えば、5秒)をカウントするものである。こ
こで、球貯留皿42における球が流動している状態を検
出した場合、しばらくの間、流動状態検出の有効時間を
設けることにより、故意の操作による球抜き動作(例え
ば、遊技者が故意に球貸し操作を行って球を不正に獲得
しようとする球抜き動作)と、正常な球貸し操作との交
互操作に対応可能とする処理を取り入れることができる
ようにしている(実際の制御は後述の第2実施例参
照)。そのため、下皿球抜き流動検出センサ81が反応
してから所定時間は流動状態検出の有効時間とすること
で、故意の操作による球抜き動作を行った直後の球貸し
に対しても不正監視を可能にしている。なお、第1実施
例では球貯留皿42における球の流動状態を遊技者が故
意に球貸し操作を行って球を不正に獲得しようとする場
合の監視条件にしていない。後述の第2実施例では、球
貯留皿42における球の流動状態を検出すると、不正監
視のためのタイマYを起動するようにして、遊技者が故
意に球貸し操作を行って球を不正に獲得しようとする場
合の監視条件にしている。流動状態検出の有効時間とし
ては、例えば5秒とし、その5秒をカウントするために
維持タイマBが設けられる。したがって、前述したよう
に、維持タイマBは球貯留皿42における球の流動の確
定状態を維持する時間をカウントする。そして、維持タ
イマBがタイムアップするまでは、球貯留皿42の球流
動がなくなっても球流動の検出状態が維持される。
【0070】次いで、ステップS226で流動タイマB
をクリアする。これは、球貯留皿42における流動を確
定する下皿流動フラグがセットされたので、いままで使
った流動タイマBをクリアして復帰し、次の流動検出に
備えるものである。次いで、ステップS228で球カウ
ンタBをクリアする。これも同様に、球貯留皿42にお
ける流動を確定する下皿流動フラグがセットされたの
で、いままで使った球カウンタBをクリアして復帰し、
次の流動検出に備えるものである。ステップS228を
経ると、ルーチンを終了してリターンする。
【0071】球の流動状態が確定しているとき 次に、ステップS202で下皿流動フラグがある場合に
は、YESに分岐してステップS230に進む。ステッ
プS230では維持タイマBを更新する。これは、下皿
流動フラグがセットされているので、維持タイマBの起
動を継続するために更新するものである。次いで、ステ
ップS232で維持タイマBがタイムアップしたか否か
を判別する。維持タイマBがタイムアップしていなけれ
ばステップS234に進んで下皿センサ球有り検出か否
かを判別する。維持タイマBがタイムアップしていない
ときに下皿センサ球有りを検出すると、ステップS23
6で維持タイマBをクリアし、さらに続くステップS2
38で維持タイマBを再び起動してルーチンを終了しリ
ターンする。これにより、球の流動状態が確定している
ときに次の球が球貯留皿42を流動すると、再び最初か
ら維持タイマBのカウントが開始される。このように、
球貯留皿42の球流動がなくなっても球流動の検出状態
が維持されているときには、次の球の流動が検出される
毎に新たに維持タイマBが起動して最初からカウントが
行われることになる。したがって、球流動の検出毎に流
動状態確定時間が延長されていくことになる。
【0072】そして、ルーチンを繰り返して維持タイマ
Bがタイムアップすると、ステップS232の判別結果
がYESとなってステップS240に分岐する。ステッ
プS240では下皿流動フラグをクリアする。これは、
球貯留皿42の流動状態確定の期間が終了したので、球
貯留皿42から球が抜き取られて流動していることが確
定したときにセットされる下皿流動フラグをリセットす
るものである。次いで、ステップS242で維持タイマ
Bをクリアしてリターンする。これは、同じく球貯留皿
42の流動状態確定の期間が終了したので、流動状態確
定時間をカウントしていた維持タイマBをリセットする
ものである。これにより、球貯留皿42の流動に対して
の監視状態が終了する。
【0073】F.オーバーフロー球センサ流動検出処理 図19、図20は球払い開始確認条件監視処理における
オーバーフロー球センサ流動検出処理のサブルーチンを
示すフローチャートである。オーバーフロー球センサ流
動検出処理では、まずステップS300で貸球不正フラ
グがあるか否かを判別し、貸球不正フラグがあれば、不
正中と判断して今回のルーチンを終了してリターンす
る。一方、貸球不正フラグがなければステップS302
に進んでオーバーフロー球流動フラグがあるか否かを判
別する。オーバーフロー球流動フラグは、上皿31をオ
ーバーフローして球貯留皿42へ球が自重で落下して流
動することが確定したときに、後述のステップでセット
されるものである。
【0074】オーバーフロー球流動フラグがなければス
テップS304に進んで流動タイマCが作動中であるか
否かを判別する。流動タイマCは、上皿31をオーバー
フローして球貯留皿42へ球が流動していない状態から
球の流動を1個検出すると、起動するものである。ここ
での球の流動とは、上皿31をオーバーフローして球貯
留皿42へ流れる球の流動をいい、上皿31をオーバー
フローして球貯留皿42の方へ落下し流動していること
が確定した状態のことである。このようなケースとして
は、例えば大当りによる球の賞球排出、セーフ球による
賞球排出によって上皿31に余裕がなくなってオーバー
フローして球貯留皿42の方へ球が流動する場合があ
る。また、賞球排出ではなく、例えば遊技者が球貸し操
作を連続的に行うことによる貸し球連続排出によって短
時間に多量の球が排出されるために、上皿31をオーバ
ーフローして球貯留皿42の方へ球が流動する場合があ
る。このように上皿31からオーバーフローする球の流
動が検出された場合に、同時に貸し球操作が行われる
と、不正に貸し球を獲得しようとする意図があると考え
られるような処理を取り入れることが可能となっている
(後述の第2実施例参照)。 球が流動していないとき いま、球が流動していなければ、流動タイマCが起動し
ておらず、ステップS304の判別結果がNOとなって
ステップS306に分岐する。ステップS306ではオ
ーバーフロー球センサ球有り検出か(すなわち、オーバ
ーフロー球流動検出センサ105によって上皿31をオ
ーバーフローして球貯留皿42の方へ球が落下して流動
している状態が検出されているかということ、以下同
様)否かを判別する。球が流動していない場合には、オ
ーバーフロー球センサ球有り検出の判別結果がNOとな
って今回のルーチンを終了しリターンする。したがっ
て、球が流動していなければ、流動タイマCが起動しな
い。
【0075】球の流動が開始されたとき(球の流動の
1個目のルーチン) 球の流動が開始されたとき、最初にオーバーフロー球セ
ンサ流動検出処理のサブルーチンを実行するときは、ス
テップS304でNOに分岐してステップS306に進
む。そして、ステップS306でオーバーフロー球セン
サ球有り検出の判別結果がYESとなってステップS3
08に進み、流動タイマCを起動する。流動タイマCが
起動して一定期間内に球の流動が何個か検出されると、
流動状態が確定し、後述のように流動状態の確定を維持
する維持タイマCが起動することになる。ステップS3
08で流動タイマCを起動した後は、今回のルーチンを
終了してリターンする。したがって、上皿31をオーバ
ーフローして球貯留皿42の方へ球が落下する流動が開
始すると、流動タイマCが起動する。すなわち、流動の
1個目の球を検出したときは、このようなルーチンを経
ることになる。
【0076】球の流動の2個目以降のルーチン 球の流動が開始された後、その流動が継続すると(すな
わち、流動の1個目の球を検出した後の2個目以降のル
ーチンに移行すると)、ステップS300、ステップS
302を経てステップS304に進むが、流動タイマC
が起動しているので、ステップS304の判別結果がY
ESとなってステップS310に進む。ステップS31
0ではオーバーフロー球センサ球有り検出か否かを判別
し、流動タイマCが起動しているときにオーバーフロー
球センサ球有りを検出すると、ステップS312で球カ
ウンタCを[+1]だけインクリメント(カウントアッ
プ)してステップS314に進む。球カウンタCは、流
動タイマCが起動している状態で、上皿31をオーバー
フローして球貯留皿42の方へ落下する球の流動量をル
ーチンの実行毎に計数するものである。一方、流動タイ
マCが起動していてもオーバーフロー球センサ球有りを
検出しなければステップS312をジャンプしてステッ
プS314に進み、球カウンタCのインクリメントは行
わない。
【0077】ステップS314では流動タイマCを更新
する。これは、2個目の球が上皿31をオーバーフロー
して球貯留皿42の方へ落下する2個目以降の球を計数
する所定時間である流動タイマCの起動を継続するため
に更新するものである。次いで、ステップS316で流
動タイマCがタイムアップしたか否かを判別する。ここ
で、上皿31をオーバーフローして球貯留皿42の方へ
落下する球の流動を検出する際に、故意の操作を行う場
合(例えば、遊技者が故意に球貸し操作を行って球を不
正に獲得しようとする場合)には、所定時間内に上皿3
1をオーバーフローして球貯留皿42の方へ落下する遊
技球が多量に検出されるので、流動状態検出とし、所定
時間内に遊技球を少量検出するときは故意の操作ではな
いとして流動状態との認識をしないようにする。すなわ
ち、オーバーフロー球流動検出センサ105が反応して
から所定時間内に検出される遊技球の個数で上皿31を
オーバーフローして球貯留皿42の方へ球が落下する流
動状態確定とする。そのため、流動タイマCのタイムア
ップとは、上記所定時間が経過することをいう。そし
て、流動タイマCがタイムアップするまでに、球貯留皿
42を流動する球を計数している球カウンタCのカウン
ト値が所定数以上になると、上皿31をオーバーフロー
して球貯留皿42の方へ球が落下する流動状態が確定す
ることになる。
【0078】ステップS316で流動タイマCがタイム
アップしていなければ、今回のルーチンを終了してリタ
ーンし、次回以降のルーチンを繰り返す。そして、次回
以降のルーチンで流動タイマCがタイムアップすると、
ステップS318に進んで球カウンタCのカウント値が
所定数以上であるか否かを判別する。流動タイマCがタ
イムアップしても所定数以上の球が上皿31をオーバー
フローして球貯留皿42の方へ落下していなければ、ス
テップS326にジャンプして流動タイマCをクリアす
る。これは、流動タイマCがタイムアップしたので、い
ままで使った流動タイマCをクリアして復帰し、次の流
動検出に備えるものである。次いで、ステップS328
で球カウンタCをクリアする。これは、流動タイマCが
タイムアップしたとき、所定数以上の球を検出すること
がなかったので、上皿31をオーバーフローして球貯留
皿42の方へ落下する球の流動を確定せずに(すなわ
ち、オーバーフロー球流動フラグをセットせずに)、い
ままで使った球カウンタCをクリアして復帰し、次の流
動検出に備えるものである。ステップS328を経る
と、ルーチンを終了してリターンする。
【0079】一方、流動タイマCがタイムアップして所
定数以上の球が上皿31をオーバーフローして球貯留皿
42の方へ落下して流動している場合には、ステップS
318の判別結果がYESとなり、ステップS320に
進んで上皿31をオーバーフローして球貯留皿42の方
へ球が落下して流動している状態を確定するオーバーフ
ロー球流動フラグをセットする。次いで、ステップS3
22で維持タイマCを起動する。維持タイマCは、上皿
31をオーバーフローして球貯留皿42の方へ落下して
いる球の流動の確定状態を維持する時間(例えば、5
秒)をカウントするものである。ここで、上皿31をオ
ーバーフローして球貯留皿42の方へ球が落下して流動
している状態を検出した場合、しばらくの間、流動状態
検出の有効時間を設けることにより、大当りによる賞球
排出、セーフ球による賞球排出等があったとき上皿31
に余裕がなければ、球が上皿31をオーバーフローする
流動状態となるが、そのオーバーフロー流動が終了した
直後に、遊技者が故意にさらなる球貸し操作を行って球
を不正に獲得しようとする行為をした場合にも対応可能
(その行為を監視可能)とするする処理を取り入れるこ
とができるようにしている。仮に、流動状態検出の有効
時間を設けないとすると、オーバーフロー流動が終了し
た直後に、遊技者が故意にさらなる球貸し操作を行って
球を不正獲得しようとする行為を有効に監視できないか
らである。
【0080】そのため、オーバーフロー球流動検出セン
サ105が反応してから所定時間は流動状態検出の有効
時間とすることで、故意の操作による球抜き動作を行っ
た直後の球貸しに対しても不正監視を行うことが可能な
処理を取り入れることができる。なお、第1実施例では
上皿31をオーバーフローして球貯留皿42の方へ球が
抜き取られて流動している状態を遊技者が故意に球貸し
操作を行って球を不正に獲得しようとする場合の監視条
件にしていない。後述の第2実施例では、上皿31をオ
ーバーフローして球貯留皿42の方へ球が抜き取られて
流動している状態を検出すると、不正監視のためのタイ
マYを起動するようにして、遊技者が故意に球貸し操作
を行って球を不正に獲得しようとする場合の監視条件に
している。流動状態検出の有効時間としては、例えば5
秒とし、その5秒をカウントするために維持タイマCが
設けられる。したがって、前述したように、維持タイマ
Cは上皿31をオーバーフローして球貯留皿42の方へ
落下している球の流動の確定状態を維持する時間をカウ
ントする。そして、維持タイマCがタイムアップするま
では、上皿31をオーバーフローして球貯留皿42の方
へ落下する球の流動がなくなっても球流動の検出状態が
維持される。
【0081】次いで、ステップS326で流動タイマC
をクリアする。これは、上皿31をオーバーフローして
球貯留皿42へ球が流動することを確定するオーバーフ
ロー球流動フラグがセットされたので、いままで使った
流動タイマCをクリアして復帰し、次の流動検出に備え
るものである。次いで、ステップS328で球カウンタ
Cをクリアする。これも同様に、オーバーフロー球流動
フラグがセットされたので、いままで使った球カウンタ
Cをクリアして復帰し、次の流動検出に備えるものであ
る。ステップS328を経ると、ルーチンを終了してリ
ターンする。
【0082】球の流動状態が確定しているとき 次に、ステップS302でオーバーフロー球流動フラグ
がある場合には、YESに分岐してステップS330に
進む。ステップS330では維持タイマCを更新する。
これは、オーバーフロー球流動フラグがセットされてい
るので、維持タイマCの起動を継続するために更新する
ものである。次いで、ステップS332で維持タイマC
がタイムアップしたか否かを判別する。維持タイマCが
タイムアップしていなければステップS334に進んで
オーバーフロー球センサ球有り検出か否かを判別する。
維持タイマCがタイムアップしていないときにオーバー
フロー球センサ球有りを検出すると、ステップS336
で維持タイマCをクリアし、さらに続くステップS33
8で維持タイマCを再び起動してルーチンを終了しリタ
ーンする。これにより、球の流動状態が確定していると
きに次の球が上皿31をオーバーフローして球貯留皿4
2へ流動すると、再び最初から維持タイマCのカウント
が開始される。このように、上皿31をオーバーフロー
して球貯留皿42へ向う球の流動がなくなっても球流動
の検出状態が維持されているときには、次の球の流動が
検出される毎に新たに維持タイマCが起動して最初から
カウントが行われることになる。したがって、球流動の
検出毎に流動状態確定時間が延長されていくことにな
る。
【0083】そして、ルーチンを繰り返して維持タイマ
Cがタイムアップすると、ステップS332の判別結果
がYESとなってステップS340に分岐する。ステッ
プS340ではオーバーフロー球流動フラグをクリアす
る。これは、上皿31をオーバーフローして球貯留皿4
2へ向う球の流動状態の確定の期間が終了したので、上
皿31をオーバーフローして球貯留皿42に球落下して
流動していることが確定したときにセットされるオーバ
ーフロー球流動フラグをリセットするものである。次い
で、ステップS342で維持タイマCをクリアしてリタ
ーンする。これは、同じく上皿31をオーバーフローし
て球貯留皿42へ向う球の流動状態の確定の期間が終了
したので、流動状態確定時間をカウントしていた維持タ
イマCをリセットするものである。これにより、上皿3
1をオーバーフローして球貯留皿42へ向う球の流動に
対しての監視状態が終了する。
【0084】G.条件判定処理 図21は球払い開始確認条件監視処理における条件判定
処理のサブルーチンを示すフローチャートである。条件
判定処理では、まずステップS400で補給センサ球有
フラグがあるか、ステップS402で半端センサ球有フ
ラグがあるか、ステップS404で排出センサ球有フラ
グがあるか、さらにステップS406でオーバーフロー
フラグがあるか否かをそれぞれ判別する。補給センサ球
有フラグは補給センサ71によって貯留タンク51に球
があることが検出されているときセットされる。半端セ
ンサ球有フラグは半端センサ212により球導出樋52
に待機球が存在しているときセットされる。排出センサ
球有フラグは排出センサ111、112により球排出装
置54の排出カムの部分に球が存在しているときセット
される。オーバーフローフラグは球貯留皿42が球で満
杯になっているときにセットされる。
【0085】補給センサ球有フラグがあり、半端センサ
球有フラグがあり、排出センサ球有フラグがあり、かつ
オーバーフローフラグがなければ、ステップS408に
進んで条件確認1フラグをセットする。条件確認1フラ
グがセットされるのは、賞球要求に対して賞品球を払い
出せる条件が揃ったときで、具体的には、以下の4つの
条件が揃ったときである。 (I)貯留タンク51に十分な球が存在する。 (II)排出前の球が1単位の貸し球数や賞球数以上に
対応する分だけ球導出樋52に存在する。 (III)球排出装置54の2条の通路に球が連続して
存在している。 (IV)球貯留皿42がオーバーフローしていない(球
を皿に放出しても差し支えない)。 このような4つの条件が揃ったとき、条件確認1フラグ
=1となって球の排出処理を開始するための必要十分条
件、すなわち球の排出開始条件が成立する。この条件が
成立することにより、賞球数信号があった場合に、それ
に応じて球の払い出しが行われ、その場合に一定数の球
の排出が保証されることになる。なお、上皿31が満杯
でないという条件は条件確認1フラグのセット条件に入
っていない。これにより、上皿31が満杯でも賞品球の
払い出しが行われ、球貯留皿42へ流入する余裕がある
ので、セーフ球がセーフ球払出装置58に溜まってトラ
ブルの原因になる等の不具合が避けられ、また遊技者の
利益に直接結び付く賞品球が確実に払い出される。
【0086】球の排出処理を開始するための必要十分条
件、すなわち球の排出開始条件が成立したので、次い
で、ステップS410で球貸し受付可能信号(PRDY
信号)をONしてリターンする。これにより、賞品球お
よび貸し球の排出が可能な状態にあることが球貸機3に
通知されることになる。これに対して、上記各条件
(I)、(II)、(III)、(IV)のうち1つで
も欠けると、ステップS412に分岐して条件確認1フ
ラグをクリアし、次いで、ステップS414で球貸し受
付可能信号(PRDY信号)をOFFしてリターンす
る。このケースは、球の排出処理を開始するための必要
条件が成立しない場合である。これにより、球の排出が
できない状態にあることが球貸機3に通知されることに
なる。
【0087】H.釦操作監視処理 図22はメインルーチンにおける釦操作監視処理のサブ
ルーチンを示すフローチャートである。釦操作監視処理
では、まずステップS450で球貸し釦操作信号222
があるか否かを判別する。これは、球貸釦33が操作さ
れて排出制御装置56に球貸し釦操作信号222が入力
されているかどうかを検出するものである。本実施例で
は球貸釦33が操作された場合に出力される球貸し釦操
作信号222の発生回数を計数し、これを不正行為に関
連する異常な前兆回数として検出し、所定期間内に不正
行為に関連する異常な前兆として球貸釦33の操作回数
が予め設定された所定数以上になった場合に、不正であ
るとするためである。
【0088】ステップS450で球貸し釦操作信号22
2があれば、ステップS452に進んでカウンタYを更
新([+1]だけインクリメント)してステップS45
4に進む。カウンタYは、不正行為に関連する異常な前
兆回数としての球貸釦33が操作された回数をカウント
するものである。ステップS450で球貸し釦操作信号
222がなければ、ステップS452をジャンプする。
次いで、ステップS454でフラグYがあるか否かを判
別する。フラグYは、カウンタYがクリアされていると
きに、それ以後、最初に球貸釦33が操作されてカウン
タYが更新された場合にセットされるものである。ステ
ップS454でフラグYがなければ、ステップS456
に進んでカウンタYは更新したか否かを判別する。 球貸釦33が操作されないとき いま、球貸釦33が操作されなければ、ステップS45
0の判別結果がNOとなってステップS452をジャン
プし、ステップS454の判別結果がNOでステップS
464にジャンプし、ステップS466を経てルーチン
を終了する。したがって、この場合はカウンタYが更新
されず、フラグYもセットされない。また、ステップS
464、ステップS466で球貸釦33の操作回数を表
示するデータがセットされることもない。
【0089】球貸釦33が操作されたとき(球貸釦3
3の最初の操作のルーチン) 球貸釦33が操作されたとき、最初に釦操作監視処理の
サブルーチンを実行するときは、ステップS450でY
ESに分岐してステップS452に進み、カウンタYを
更新するが、そのときまだフラグYはセットされていな
いので、ステップS454の判別結果がNOとなってス
テップS456に進む。そして、カウンタYが更新され
ているので、YESに分岐しステップS458でフラグ
Yをセットし、ステップS458でタイマYをセット
(起動)する。タイマYは、所定期間内に不正行為に関
連する異常な前兆回数として、球貸釦33の操作回数が
予め設定された所定数以上になったことに基づいて貸球
排出制御を不能動化する処理を行っていることから、上
記所定期間を計測するためのものである。ここでの所定
期間は、タイマYによって設定される期間である。ま
た、タイマYが起動するのは、特定遊技状態になった場
合であり、本実施例では球貸釦33の操作が行われたこ
とを条件として特定遊技状態に移行することとしてい
る。
【0090】次いで、ステップS462でカウンタYを
クリアする。これは、タイマYを起動して特定遊技状態
に移行したので、次回のルーチンから球貸釦33の操作
回数のカウントを開始していくためである。すなわち、
球貸釦33の最初の操作は、あくまでも特定遊技状態へ
のトリガ(移行条件)となるもので、そのために当該ト
リガのための操作は異常な前兆回数としての球貸釦33
の操作回数に数えないからである。また、ここでの球貸
釦33の最初の操作とは、ホールが開店して遊技機1の
電源がオンしてからの一番最初という意味ではなく、タ
イマYが起動する特定遊技状態になっていない状況のこ
とである。そのような状況下で、最初に球貸釦33が操
作されると、特定遊技状態に入って球貸釦33の操作回
数をカウントするルーチンに移行するというものであ
る。ステップS462を経ると、次いで、ステップS4
64で表示器データをセットし、ステップS466で表
示制御データをセットしてルーチンを終了し、リターン
する。今回のルーチンではタイマYを起動して特定遊技
状態に移行したのみで、次回のルーチンから球貸釦33
の操作回数のカウントを開始するため、ステップS46
2、464では操作回数表示のデータは何れもセットさ
れないことになる。
【0091】球貸釦33の操作回数のカウントを行う
とき 球貸釦33の最初の操作で、特定遊技状態に移行した
後、次回以降のルーチンで球貸釦33の操作が行われる
と、ステップS450でYESに分岐してステップS4
52に進み、カウンタYを更新する。このときは既にフ
ラグYがセットされているので、ステップS454の判
別結果がYESとなってステップS468に分岐する。
ステップS468ではタイマYを更新する。これは、球
貸釦33の操作回数をカウントしている所定期間を計測
するためである。次いで、ステップS470でタイマY
がタイムアップしたか(特定遊技状態としての所定期間
が経過したか)否かを判別する。タイマYがタイムアッ
プしていなければ、ステップS472に進んでカウンタ
Yが予告数以上であるか否かを判別する。予告数とは、
球貸し制御を不能動化する所定数よりも少ない数で、球
貸し制御を不能動化することを予告するための判断値で
ある。
【0092】カウンタYが予告数未満であれば、次い
で、ステップS464に進んで表示器データをセット
し、ステップS466で表示制御データをセットしてル
ーチンを終了し、リターンする。表示器データがセット
されることにより、特定遊技状態に移行した後における
球貸釦33の操作回数が7セグメントのLEDからなる
回数表示器312に表示されて遊技者に知らされる。ま
た、表示制御データがセットされることにより、表示制
御装置313によって特別図柄表示装置の特図表示以外
の空いたスペースに球貸釦33の操作回数を表示する制
御が行われ、見やすい状態で遊技者に知らされる。
【0093】次回以降のルーチンを繰り返してカウンタ
Yが予告数以上になると、ステップS472からステッ
プS474に分岐して不能動化状態予告報知データをセ
ットして、上記同様にステップS464、ステップS4
66の処理を行ってルーチンを終了し、リターンする。
不能動化状態予告報知データは、球貸釦33の操作回数
が不正に球を獲得しようとする前兆であることを監視し
て球の貸し出しを不能動化することを予告するためのデ
ータであり、セットされた不能動化状態予告報知データ
はメインルーチンのステップS30で出力されて不能動
化状態予告報知ランプ26が点灯する。これにより、不
正な球の貸し出しによって球を獲得しようとする遊技者
が、以後の球貸釦33の操作を停止するという効果を期
待することができる。したがって、不正を抑制(すなわ
ち、不正な球の貸し出しによって球を獲得することの抑
制)することができる。また、遊技者が正常な球貸し操
作を行っているにも拘らず、いきなり球貸し制御が不能
動化されるという誤動作を防止することができる。な
お、不能動化状態の予告報知では不能動化状態予告報知
ランプ26を点灯しているのが、点灯に限らず、点滅し
てもよいし、あるいは不能動化状態予告報知ランプ26
の表面に球貸し制御が不能動化されるという「不能動化
状態予告報知」という文字を入れてもよい。また、例え
ば特図表示器内で、不能動化状態の予告報知を行うよう
にしてもよい。例えば、特図表示器をCRT装置あるい
は液晶表示器で構成した場合には、その画面内に不能動
化状態予告報知を表す表現で報知情報(文字あるいは画
像)を入れるようにしてもよい。例えば、「いま、球貸
し操作を行うと不正になります」等の報知情報を画面に
表示するようにしてよい。又は、不能動化状態の予告報
知を音声、効果音等の音情報で報知するようにしてもよ
いし、ランプ、画像、音情報を組み合せてもよい。
【0094】予告報知以後も球貸釦33の操作が継続
されるとき 不能動化状態の予告報知を行っても、なおかつ遊技者が
球貸釦33の操作を継続すると、ステップS450、ス
テップS452、ステップS454を経てステップS4
68、ステップS470へと進む。そして、球貸釦33
の操作が停止されずに、ステップS470でタイマYが
タイムアップすると(特定遊技状態としての所定期間が
経過すると)、ステップS476へ進み、不能動化状態
予告報知データをクリアする。これにより、不能動化予
告報知が終了する。次いで、ステップS478でカウン
タYが所定数以上であるか否かを判別する。所定数と
は、球貸し制御を不能動化するための判断値であり、前
述した予告数より大きい値でである。カウンタYが所定
数以上でなければ、ステップS480でフラグYをクリ
アするとともに、ステップS482でタイマYをクリア
してステップS464に進む。したがって、このときは
予告報知のみに留められ、次回以降のルーチンで、再び
特定遊技状態へのトリガとなる球貸釦33の最初の操作
が監視されることになる。一方、ステップS478でカ
ウンタYが所定数以上であれば、ステップS484に進
んで次の実行ステップFの処理(すなわち、不正処理)
をセットしてメインルーチンにリターンする。これによ
り、所定期間内に球貸釦33の操作回数が所定数以上に
なると、その代りにステップFの処理に移行して球の排
出制御が不能動化されることになる。ステップS484
を経ると、ステップS464、ステップS466を実行
してリターンする。
【0095】I.ステップAのサブルーチン 次に、上述のメインルーチンにおけるステップAを実行
するサブルーチンについて説明する。図24はステップ
Aのサブルーチンを示すフローチャートである。このサ
ブルーチンが開始されると、まずステップS486で球
貸し要求信号(BRDY)のレベル(アクティブレベル
のこと)があるか否か、すなわちCPU201を含む排
出制御装置56側に球貸機3から球貸し要求信号(BR
DY)がきているか否かを判別する。球貸し要求信号
(BRDY)は、遊技者が球貸釦33を押して球の貸し
出しを希望したときに発生する。球貸し要求信号(BR
DY)がなければ、ステップS488に進んでセーフ球
があるか否かを判別する。セーフ球がなければ、賞品球
としての球の払い出しを行う必要がないので、今回はル
ーチンを終了してリターンする。
【0096】セーフ球があると、賞品球としての球の払
い出しを行う必要があるので、ステップS490に進ん
で条件確認1フラグがあるか否かを判別する。条件確認
1フラグは球排出装置54までの部分で球の排出に必要
な条件が揃っており、球貯留皿42がオーバーフロー状
態(上皿31のオーバーフロー流動状態とは異なる)で
ないときにセットされるものである。ステップS490
の判別結果がYESのとき(条件確認1フラグがあると
き)には、ステップS492に進んで次の実行ステップ
Bの処理(すなわち、賞球数情報送受信処理)をセット
してメインルーチンにリターンする。これにより、セー
フ球に対応して賞品球の払い出しが行われることにな
る。また、ステップS490の判別結果がNOのとき
(条件確認1フラグがないとき)には、メインルーチン
にリターンする。
【0097】ステップS486で球貸し要求信号(BR
DY)のレベルがあれば、ステップS494に進んで球
貸し単位信号(BRQ)があるか否かを判別する。球貸
し単位信号(BRQ)は、球貸機3から送信されるもの
で、所定単位(ここでは100円単位)毎に球を貸し出
すという信号であり、遊技者が球貸釦33を押して球貸
しを希望した場合に、100円単位で球を排出するため
に、球貸し単位信号(BRQ)が形成されている。球貸
し単位信号(BRQ)がなければ、今回のルーチンを終
了してリターンする。球貸し単位信号(BRQ)があれ
ばステップS496に進んで球貸し単位数を排出カウン
タにセットする。これにより、ルーチンの実行毎に10
0円分の球貸し数に対応する球貸し単位数=25個の球
が貸し出されることになる。200円分以上の球貸し
は、次回以降のルーチンを繰り返すことにより行われる
ことになる。
【0098】次いで、ステップS498でステップCを
セットしてリターンする。これにより、メインルーチン
ではステップCが実行されて球が払い出される。100
円分の球貸し数に対応する球が払い出され、さらに引続
いて球貸機3から球貸し要求信号(BRDY)がきてい
ると、ステップS486、ステップS494、ステップ
S496、ステップS498の処理を繰り返し、200
円分以上の球貸しが行われる。そして、球貸し分の排出
が終了すると、ステップS486の判別結果がNOとな
り、ステップS488に分岐する。このようにして、セ
ーフ球の確認および球の貸し出し確認処理が行われる。
【0099】ここで、球の排出と各信号の関係について
説明する。例えば、200円分の球を貸し出す場合を例
として説明すると、遊技者が球貸釦33を押して球の貸
し出しを要求する操作を行うと、球貸機3が球貸釦33
の入力を受け付け、排出制御装置56よりの球貸し受付
可能信号(PRDY:球貸機3へ排出制御装置56が動
作可能であることを知らせる信号)が能動中であること
を確認して、球貸し要求信号(BRDY:球貸し要求中
にアクティブになっている信号で、これにより、排出制
御装置56は連続して球貸し単位信号(BRQ)が送信
されてくることが分かる)をパチンコ機本体2に送信す
る。次いで、排出制御装置56を受信体制にし、球貸し
単位信号(BRQ:1パルス25個の信号)を球貸機3
から排出制御装置56に送信する。
【0100】排出制御装置56では球貸し要求信号(B
RDY)がアクティブで、かつ球貸し単位信号(BR
Q)の入力があると、25個の球貸し排出を行い、排出
後に球貸し単位完了信号(EXS)を球貸機3へ送信す
る。球貸機3は球貸し単位完了信号(EXS)を受信後
に連続して球貸し単位信号(BRQ)がある場合(例え
ば、200円の球貸し要求であれば、連続して球貸し単
位信号がある)には、球貸し単位信号(BRQ)を排出
制御装置56に送信する。これにより、排出制御装置5
6は球貸し要求信号(BRDY)に応答してさらに25
個の球貸し排出を行う。
【0101】J.ステップFのサブルーチン 次に、上述のメインルーチンにおけるステップFを実行
するサブルーチンについて説明する。図25はステップ
Fのサブルーチンを示すフローチャートである。このサ
ブルーチンが開始されると、まずステップS500でリ
セットSW入力検出があるか否かを判別する。これは、
球貸し排出制御の不能動化状態をリセットする(つまり
排出可能に復帰する)リセットスイッチ220からの信
号の入力を検出したかどうかを判断するものである。ま
た、ステップS502では球貸し排出制御の不能動化状
態を解除する不正解除信号の検出があるか否かを判別す
る。これは、管理装置から出力される不正解除信号22
1が入力されているかどうか判断するものである。リセ
ットスイッチ220からの信号がなく、かつ不正解除信
号221が入力されていなければ、ステップS504に
進んで不正報知データをセットする。
【0102】不正報知データは、所定期間内に不正行為
に関連する異常な前兆回数として、球貸釦33の操作回
数が予め設定された所定数以上になった場合に、球の貸
し出しを不能動化することを報知するためのデータであ
り、セットされた不正報知データはメインルーチンのス
テップS30で出力されて不能動化状態報知ランプ27
が点灯する。これにより、不正な球の貸し出しによって
球を獲得しようとする遊技者に対して、球貸し制御が不
能動化されて停止されるという事態を報知して、不正な
球の貸し出しによって球を獲得することをおもいとどま
せることができる。また、不能動化状態報知ランプ27
が点灯することにより、ホールの係員が当該遊技機1を
容易に発見することができ、必要な処置(例えば、不正
を行っている遊技者への注意等)をすることができる。
【0103】なお、不能動化状態の報知では不能動化状
態報知ランプ27を点灯しているが、点灯に限らず、点
滅してもよいし、あるいは不能動化状態報知ランプ27
の表面に球貸し制御が不能動化されたという「球貸し不
能動化状態」という文字を入れてもよい。また、例えば
特図表示器内で、不能動化状態の報知を行うようにして
もよい。例えば、特図表示器をCRT装置あるいは液晶
表示器で構成した場合には、その画面内に球貸し不能動
化状態を表す表現で報知情報(文字あるいは画像)を入
れるようにしてもよい。例えば、「いま、球貸し操作を
行うことはできません。係員を呼んでください」等の報
知情報を画面に表示するようにしてよい。又は、不能動
化状態の報知を音声、効果音等の音情報で報知するよう
にしてもよいし、ランプ、画像、音情報を組み合せても
よい。
【0104】次いで、ステップS506で貸球不正フラ
グをセットする。これにより、前述した上皿球抜きセン
サ流動検出処理、下皿球抜きセンサ流動検出処理、オー
バーフロー球センサ流動検出処理では不正中と判断され
て、球貸し制御の不能動化状態が継続することになる。
次いで、ステップS508で不正信号をセットする。こ
れにより、管理装置に対して当該遊技機1から不正信号
305が送信され、管理装置側で不正の発生している遊
技機1を把握して必要な処置を取ることができる。次い
で、ステップS510でステップFをセットしてメイン
ルーチンにリターンする。これにより、不正状態が解除
されない限り、次回のメインルーチンで再びステップF
の処理(不正処理)が実行され、球貸し制御の不能動化
状態が継続し、不正行為(すなわち、不正な球の貸し出
しによって球を獲得する行為)を防止することができ
る。
【0105】一方、ステップS500でリセットスイッ
チ220からの信号がある場合、あるいはステップS5
02で不正解除信号221が入力された場合には、不正
の解除要求があると判断してステップS512に分岐す
る。まず、ステップS512でフラグYをクリアし、ス
テップS514でタイマYをクリアし、さらにステップ
S516でカウンタYをクリアする。これらをクリアす
ることにより、再び不正監視に備えられる。次いで、ス
テップS518で上皿流動フラグをクリアし、ステップ
S520で下皿流動フラグをクリアし、さらにステップ
S522でオーバーフロー球流動フラグをクリアする。
これら各流動フラグのクリアにより球流動の検出状態が
解除される。次いで、ステップS524で維持タイマを
全てクリアする。これにより、維持タイマA、B、Cが
何れもクリアされる。次いで、ステップS526で不正
報知データをクリアする。これにより、メインルーチン
の実行により不能動化状態報知ランプ27が消灯する。
【0106】次いで、ステップS528で貸球不正フラ
グをクリアする。これにより、前述した上皿球抜きセン
サ流動検出処理、下皿球抜きセンサ流動検出処理、オー
バーフロー球センサ流動検出処理では不正中ではないと
判断されて、球の流動状態を検出する状態に戻る。次い
で、ステップS530で不正信号をクリアする。これに
より、管理装置への不正信号305の送信が停止され
る。次いで、ステップS532でステップAをセットし
てルーチンを終了しリターンする。これにより、次回の
メインルーチンでは再びステップAの処理から実行され
ることになり、通常遊技状態に戻る。
【0107】以上のプログラムを実行することによる貸
球排出の不能動化制御の具体例について図26を実行す
ることによる貸球排出の不能動化制御の具体例について
図26を参照して説明する。 (a)賞球排出の手順 球貸し動作中以外で排出制御装置56がセーフ球を検出
すると(ステップA)、役物制御装置57へ賞球数の要
求信号を送信し、役物制御装置57より賞球数(賞球数
信号および送信クロック)を受信する(ステップB)。
そして、賞球数に対応した球を球排出装置54を動作さ
せて排出する(ステップC)。
【0108】(b)球貸し排出の手順 通常の球貸し操作の場合 遊技者が通常に遊技の意図を持って球貸釦33を操作す
ると、排出制御装置56に球貸し釦操作信号222が入
力(図26に示すように球貸し釦操作信号222がオン
してアクティブレベルになって入力)され、最初の球貸
釦33の操作は特定遊技状態へのトリガとなる。そし
て、これによりタイマYが起動し、球貸釦33の操作回
数をカウントするカウンタYも[+1]だけインクリメ
ントされる。ただし、タイマYを起動して特定遊技状態
に移行したので、次回のルーチンから球貸釦33の操作
回数のカウントを開始していくため、カウンタYは1回
だけアクティブレベルになった後、クリアされる。ま
た、排出制御装置56に球貸し釦操作信号222が入力
される一方、球貸機3に球貸釦33の操作に対応した球
貸しスイッチ信号が入力される。これにより、球貸機3
は排出制御装置56よりの球貸し受付可能信号308
(PRDY:球貸機3へ排出制御装置56が動作可能で
あることを知らせる信号)が能動中であることを確認し
て、球貸し要求信号215(BRDY:球貸し要求中に
アクティブになっている信号で、これにより、排出制御
装置56は連続して球貸し単位信号(BRQ)が送信さ
れてくることが分かる)をパチンコ機本体2に送信す
る。そして、排出制御装置56を受信体制にし、球貸し
単位信号216(BRQ:1パルス25個の信号)を球
貸機3から排出制御装置56に送信する。
【0109】排出制御装置56は球貸し要求信号(BR
DY)がアクティブで、かつ球貸し単位信号(BRQ)
の入力があると、25個の球貸し排出を行い、排出後に
球貸し単位完了信号(EXS)を球貸機3へ送信する。
球貸機3は球貸し単位完了信号(EXS)を受信後に連
続して球貸し単位信号(BRQ)がある場合(例えば、
200円の球貸し要求であれば、連続して球貸し単位信
号がある)には、球貸し単位信号(BRQ)を排出制御
装置56に送信する。これにより、排出制御装置56は
球貸し要求信号(BRDY)に応答してさらに25個の
球貸し排出を行う。
【0110】なお、球貸釦33の1入力で300円(遊
技店で球貸機3に1入力の球貸数を設定できる)の要求
操作が行われた場合には、球要求信号(BRDY)をア
クティブにして球貸し単位信号(BRQ)をアクティブ
にし、25個の球の排出が終了すると、球貸し単位完了
信号(EXS)を球貸機3へ送信し、球貸機3では球貸
し単位完了信号(EXS)の受信後に再び球貸し単位信
号(BRQ)をアクティブにして25個の球の排出を終
了して球貸し単位完了信号(EXS)を球貸機3へ送信
する。さらに、球貸機3では球貸し単位完了信号(EX
S)の受信後に再び球貸し単位信号(BRQ)をアクテ
ィブにして25個の球の排出を終了する。このようにし
て300円分(100円分を3回)の球貸しが行われ、
球の排出が終了すると、球貸し要求信号(BRDY)を
ノンアクティブにすることで、排出制御装置56に球貸
し終了を知らせる。
【0111】不正な球貸し操作の場合 遊技者が不正に球を獲得する意図を持っていた場合、最
初の球貸釦33の操作により、排出制御装置56に球貸
し釦操作信号222が入力され、これが特定遊技状態へ
のトリガとなるとともに、球貸し要求信号(BRDY)
がアクティブレベルになる。そして、これによりタイマ
Yが起動し、球貸釦33の操作回数をカウントするカウ
ンタYも[+1]だけインクリメントされる。ただし、
タイマYを起動して特定遊技状態に移行したので、次回
のルーチンから球貸釦33の操作回数のカウントを開始
していくため、カウンタYは1回だけアクティブレベル
になった後、クリアされる。
【0112】球貸釦33の最初の操作に応答してタイマ
Yが起動して特定遊技状態になったとき、次の球貸釦3
3の操作があると、カウンタYが更新されて球貸釦33
の操作回数がカウントされていく。そして、特定遊技状
態になってから、タイマYがタイムアップする前に、例
えば球貸釦33が合計で2回操作されると、予告数(こ
こでは予告数=1回)であると判断されて不能動化状態
予告報知ランプ26が点灯し、球貸し制御を不能動化す
ることの予告報知が行われて、遊技者に警告する。その
後、遊技者により球貸釦33が続けて操作されると、カ
ウンタYによって球貸釦33の操作回数がカウントさ
れ、特定遊技状態になってから、タイマYがタイムアッ
プする前に、例えば球貸釦33が合計で3回操作される
と、所定数(ここでは所定数=2回)であると判断され
て不能動化状態予告報知が終了し、代りに不能動化状態
報知ランプ27が点灯し、かつ球貸し制御が不能動化さ
れる。また、球貸し単位完了信号(EXS)がノンアク
ティブになる。
【0113】これにより、不正な球の貸し出しによって
球を獲得しようとする遊技者に対して、球貸し制御が不
能動化されて停止したことが報知され、かつ実際の球の
排出も停止される(すなわち、貸球排出不能動化状態と
なる)。また、管理装置に不正信号305が出力され
る。その後、係員がリセットスイッチ220をオンする
か、あるいは管理装置からの不正解除信号221が入力
されるまで貸球排出不能動化状態が継続する。したがっ
て、以後の遊技者の不正行為、すなわち不正に遊技球を
獲得しようとする貸球操作に基づく行為を継続させなく
することができる。その結果、遊技を行わずに、短時間
に球貸釦33を何回も操作(例えば、連続的に操作)し
て上皿31等から球を抜き、そして、球供給皿42から
球収納箱(いわゆるドル箱)に球を抜き、次いで、景品
カウンタでそのまま景品に交換するようなケースを有効
に防止することができる。特に、プリペイドカードを改
竄して、例えば度数が減算しないような改竄あるいは使
用済みのカードに再度金額データを付加するような改竄
をして、そのカードによって球貸しのみを行い、上皿3
1に不正に排出させて球を獲得し、そのまま景品に交換
するような不正行為をなくすることができる。
【0114】また、このような不正行為を防止すること
が可能であるので、カードデータの改竄をしたプリペイ
ドカードの使用に対して、遊技店の評判の低下を防止す
ることができるとともに、営業上の信用の低下を防止す
ることができる。不正行為の発生によって球貸し制御が
不能動化されたことを報知することにより、ホール側で
不正行為の事実を容易に把握することができるととも
に、当該遊技者に対しても不正を行ったことを容易に認
識させることができる。例えば、従来は不正行為を行っ
ている遊技者がいても、その証拠を掴むのが困難であっ
たが、遊技機1の不能動化状態報知ランプ27が点灯す
るので、係員が容易に不正行為(つまり不正操作の段階
で)の証拠を掴むことができ、不正行為の事実を明確に
することができる。また、管理装置に不正信号305が
出力されるので、管理装置側でも不正行為の発生を簡単
に認識することができる。
【0115】また、回数表示器312により不正行為に
関連する球貸釦33の操作回数を表示することにより、
不正に球を獲得しようとする遊技者に球貸し操作の回数
を認識させることができるとともに、係員にとっては遊
技者の挙動を監視することができる。球貸釦33の最初
の操作に応答してタイマYを起動して特定遊技状態と
し、この特定遊技状態をタイマYのタイムアップ時間と
して設定することにより、通常遊技中でも球貸し操作を
検出してしまうが、このように特定遊技状態のときに球
貸し操作を検出した場合にのみ、不正に関連する球貸し
操作として監視することにより、通常遊技中の球貸し操
作に影響を与えないようにすることができる。すなわ
ち、故意の不正な球貸し操作と、通常の球貸し操作とを
区別して不必要な球貸釦33の操作検出をなくすことが
できる。
【0116】不能動化状態を解除する手段(例えば、リ
セットスイッチ220、管理装置からの不正解除信号の
出力)を設けることにより、球貸し制御を不能動化した
場合にホール側が遊技機1の確認を行ってから通常遊技
が可能な状態に戻すことができるので、不正行為の状況
確認を行うことが可能になり、不正行為の抑制になる。
特定遊技状態のとき球貸釦33の操作が行われた場合
に、所定数より少ない予告数が検出された段階で貸球排
出制御を不能動することを不能動化状態予告報知ランプ
26を点灯して予告することにより、一般の遊技者が誤
って球貸し操作をしないように認識させることができ、
トラブルを未然に防ぐことができる。また、不正な球の
貸し出しによって球を獲得しようとする遊技者に対して
警告し、以後の操作を停止させるように知らせることが
できる。また、従来はプリペイドカードの不正な改竄に
よって球貸しが行われてそのまま景品と交換されても、
不正な遊技者の動作を店員が的確に監視することが困難
であったが、本実施例では不能動化状態予告報知ランプ
26が点灯した場合に、以後の遊技者の操作を監視する
ことにより、遊技者の動作を店員が的確に監視すること
ができる。
【0117】第2実施例 次に、図27〜図29は本発明の第2実施例を示す図で
ある。この第2実施例は球の流動状態を検出した場合
に、タイマYを起動して特定遊技状態に移行するもので
ある。第2実施例のハード的構成は第1実施例と同様で
ある。また、制御のフローチャートではメインルーチン
における釦操作監視処理の内容が第1実施例と異なり、
その他は第1実施例と同様である。 H−2.釦操作監視処理 図27、図28は第2実施例における釦操作監視処理の
サブルーチンを示すフローチャートである。釦操作監視
処理では、まずステップS600で球貸し釦操作信号2
22があるか否かを判別する。これは、球貸釦33が操
作されて排出制御装置56に球貸し釦操作信号222が
入力されているかどうかを検出するものである。本実施
例でも第1実施例と同様に、球貸釦33が操作された場
合に出力される球貸し釦操作信号222の発生回数を計
数し、これを不正行為に関連する異常な前兆回数として
検出し、所定期間内に不正行為に関連する異常な前兆と
して球貸釦33の操作回数が予め設定された所定数以上
になった場合に、不正であるとするためである。
【0118】ステップS600で球貸し釦操作信号22
2があれば、ステップS602に進んでカウンタYを更
新([+1]だけインクリメント)してステップS60
4に進む。カウンタYは、不正行為に関連する異常な前
兆回数としての球貸釦33が操作された回数をカウント
するものである。ステップS600で球貸し釦操作信号
222がなければ、ステップS602をジャンプする。
次いで、ステップS604でフラグYがあるか否かを判
別する。フラグYは、カウンタYがクリアされていると
きに、それ以後、最初に球貸釦33が操作されてカウン
タYが更新された場合にセットされるものである。ステ
ップS604でフラグYがなければ、ステップS606
で上皿流動フラグがあるか、ステップS608で下皿流
動フラグがあるか、ステップS610でオーバーフロー
球流動フラグがあるか否かをそれぞれ判別する。
【0119】球の流動がないとき 上皿流動フラグ、下皿流動フラグ、オーバーフロー球流
動フラグがないとき(セットされていないとき)は、不
正に結び付きやすい球の流動がないと判断してステップ
S612に進んで表示器データをセットし、ステップS
466で表示制御データをセットしてルーチンを終了
し、リターンする。今回のルーチンは不正でない通常の
球貸釦33の操作であるから、回数表示器312には正
常な球貸し操作回数が表示されるとともに、表示制御装
置313によって特別図柄表示装置の特図表示以外の空
いたスペースに同じく正常な球貸し操作回数を表示する
制御が行われる。
【0120】球の流動が検出されたとき(球の流動が
検出された最初のルーチン) ステップS606、ステップS608、ステップS61
0で不正に結びつくような状態、すなわち上皿31から
球が抜き取られて流動している、球貯留皿42から球が
抜き取られて流動している、上皿31をオーバーフロー
して球貯留皿42の方へ球が落下して流動しているとい
う状態のうち、1つでも検出されたときは、不正に結び
つきやすい球の流動状態になったので、ステップS61
6に分岐して以降の処理を実行する。なお、この場合は
球の流動が発生した最初のルーチンである。ステップS
616ではフラグYをセットをセットし、ステップS6
18でタイマYをセット(起動)する。タイマYは、所
定期間内に不正行為に関連する異常な前兆回数として、
球貸釦33の操作回数が予め設定された所定数以上にな
ったことに基づいて貸球排出制御を不能動化する処理を
行っていることから、上記所定期間を計測するためのも
のである。
【0121】ここでの所定期間は、タイマYによって設
定される期間である。また、タイマYが起動するのは、
特定遊技状態になった場合であり、第2実施例では球の
流動を検出したことを条件として特定遊技状態に移行す
ることとしている。次いで、ステップS620でカウン
タYをクリアする。これは、タイマYを起動して特定遊
技状態に移行したので、次回のルーチンから球貸釦33
の操作回数のカウントを開始していくためである。ステ
ップS620を経ると、次いで、ステップS612で表
示器データをセットし、ステップS614で表示制御デ
ータをセットしてルーチンを終了し、リターンする。今
回のルーチンではタイマYを起動して特定遊技状態に移
行したが、カウンタYをクリアしたので、次回のルーチ
ンから球貸釦33の操作回数のカウントが開始されるこ
ととなり、ステップS462、464では操作回数表示
のデータは何れもセットされない。
【0122】球貸釦33の操作回数のカウントを行う
ルーチン 球の流動が検出されて特定遊技状態に移行した後、次回
以降のルーチンで球貸釦33の操作が行われると、ステ
ップS600でYESに分岐してステップS602に進
み、カウンタYを更新する。次いで、このときは既にフ
ラグYがセットされているので、ステップS604の判
別結果がYESとなってステップS622に分岐する。
ステップS622ではタイマYを更新する。これは、球
貸釦33の操作回数をカウントしている所定期間を計測
するためである。次いで、ステップS624でタイマY
がタイムアップしたか(特定遊技状態としての所定期間
が経過したか)否かを判別する。タイマYがタイムアッ
プしていなければ、ステップS626に進んでカウンタ
Yが予告数以上であるか否かを判別する。予告数とは、
球貸し制御を不能動化する所定数よりも少ない数で、球
貸し制御を不能動化することを予告するための判断値で
ある。
【0123】カウンタYが予告数未満であれば、次い
で、ステップS612に進んで表示器データをセット
し、ステップS614で表示制御データをセットしてル
ーチンを終了し、リターンする。表示器データがセット
されることにより、特定遊技状態に移行した後における
球貸釦33の操作回数が7セグメントのLEDからなる
回数表示器312に表示されて遊技者に知らされる。ま
た、表示制御データがセットされることにより、表示制
御装置313によって特別図柄表示装置の特図表示以外
の空いたスペースに球貸釦33の操作回数を表示する制
御が行われ、見やすい状態で遊技者に知らされる。
【0124】次回以降のルーチンを繰り返してカウンタ
Yが予告数以上になると、ステップS626からステッ
プS628に分岐して不能動化状態予告報知データをセ
ットして、上記同様にステップS612、ステップS6
14の処理を行ってルーチンを終了し、リターンする。
不能動化状態予告報知データは、球貸釦33の操作回数
が不正に球を獲得しようとする前兆であることを監視し
て球の貸し出しを不能動化することを予告するためのデ
ータであり、セットされた不能動化状態予告報知データ
はメインルーチンのステップS30で出力されて不能動
化状態予告報知ランプ26が点灯する。これにより、第
1実施例と同様に、不正な球の貸し出しによって球を獲
得しようとする遊技者が、以後の球貸釦33の操作を停
止するという効果を期待することができ、不正を抑制す
ることができる。
【0125】予告報知以後も球貸釦33の操作が継続
されるとき 不能動化状態の予告報知を行っても、なおかつ遊技者が
球貸釦33の操作を継続すると、ステップS600、ス
テップS602、ステップS604を経てステップS6
22、ステップS624へと進む。そして、球貸釦33
の操作が停止されずに、ステップS624でタイマYが
タイムアップすると(特定遊技状態としての所定期間が
経過すると)、ステップS630へ進み、不能動化状態
予告報知データをクリアする。これにより、不能動化予
告報知が終了する。次いで、ステップS632でカウン
タYが所定数以上であるか否かを判別する。所定数と
は、球貸し制御を不能動化するための判断値であり、前
述した予告数より大きい値でである。カウンタYが所定
数以上でなければ、ステップS634でフラグYをクリ
アするとともに、ステップS636でタイマYをクリア
してステップS612に進む。したがって、このときは
予告報知のみに留められ、次回以降のルーチンで、再び
特定遊技状態へのトリガとなる球の流動が監視されるこ
とになる。一方、ステップS632でカウンタYが所定
数以上であれば、ステップS638に進んで次の実行ス
テップFの処理(すなわち、不正処理)をセットしてメ
インルーチンにリターンする。これにより、球の流動が
検出された後、所定期間内に球貸釦33の操作回数が所
定数以上になると、ステップFの処理に移行して球の排
出制御が不能動化されることになる。ステップS638
を経ると、ステップS612、ステップS614を実行
してリターンする。
【0126】図29は貸球排出の不能動化制御のタイミ
ングチャートである。 通常の球貸し操作の場合 図29に示すように、通常遊技で遊技者が球貸釦33を
操作すると、排出制御装置56に球貸し釦操作信号22
2が入力(ここでも第1実施例と同様に、図29に示す
ように球貸し釦操作信号222がオンしてアクティブレ
ベルになって入力)される。そして、これにより球貸釦
33の操作回数をカウントするカウンタYが[+1]だ
けインクリメントされる。ただし、以降のルーチンで球
の流動が検出された場合に、カウンタYはクリアされる
ため、通常の球貸し操作ではカウンタYは1回だけアク
ティブレベルになった後、クリアされることになる。一
方、球貸機3に球貸釦33の操作に対応した球貸しスイ
ッチ信号が入力される。これにより、球貸し受付可能信
号308(PRDY)が能動中であることを確認して、
球貸し要求信号215をパチンコ機本体2に送信するこ
とで、第1実施例と同様に球の貸し出しが行われる。
【0127】不正な球貸し操作の場合 遊技者が不正に球を獲得する意図を持っていた場合、球
の流動を検出すると不正に球を獲得する意図があるもの
と想定される。すなわち、球の流動を検出した場合、例
えば上皿31の流動を検出すると、上皿流動フラグがセ
ットされ、これが特定遊技状態へのトリガとなってタイ
マYが起動する。このとき、タイマYがタイムアップす
る所定期間内に球貸し操作がなければ、不正ではないこ
とになり、タイマYがクリアされる。一方、上皿流動フ
ラグがセットされ、これが特定遊技状態へのトリガとな
ってタイマYが起動した後、タイマYがタイムアップす
る以前に再び球貸し操作が行われると、このときカウン
タYはクリアされて、以後の球貸し操作の回数のカウン
トを開始する。そして、球貸し操作が行わることに応じ
てカウンタYが更新されて球貸釦33の操作回数がカウ
ントされていく。そして、特定遊技状態になってから、
タイマYがタイムアップする前に、例えば球貸釦33が
合計で2回操作されると、予告数(ここでは予告数=1
回)であると判断されて不能動化状態予告報知ランプ2
6が点灯し、球貸し制御を不能動化することの予告報知
が行われて、遊技者に警告する。
【0128】その後、遊技者により球貸釦33が続けて
操作されると、カウンタYによって球貸釦33の操作回
数がカウントされ、特定遊技状態になってから、タイマ
Yがタイムアップする前に、例えば球貸釦33が合計で
3回操作されると、所定数(ここでは所定数=2回)で
あると判断されてタイムアップ後に不能動化状態予告報
知が終了し、代りに不能動化状態報知ランプ27が点灯
し、かつ球貸し制御が不能動化される。また、球貸し単
位完了信号(EXS)がノンアクティブになる。これに
より、不正な球の貸し出しによって球を獲得しようとす
る遊技者に対して、球貸し制御が不能動化されて停止し
たことが報知され、かつ実際の球の排出も停止される
(すなわち、貸球排出不能動化状態となる)。また、管
理装置に不正信号305が出力される。その後、係員が
リセットスイッチ220をオンするか、あるいは管理装
置からの不正解除信号221が入力されるまで貸球排出
不能動化状態が継続する。
【0129】このように第2実施例では、不正に結びつ
きやすい状態、すなわち上皿31から球が抜き取られて
流動している、球貯留皿42から球が抜き取られて流動
している、上皿31をオーバーフローして球貯留皿42
の方へ球が抜き取られて流動しているという状態のう
ち、1つでも検出されたときは、特定遊技状態に移行し
て球貸し操作の回数が監視される。したがって、不正に
球を獲得する意図のある状態を有効に判断して球の排出
制御を不能動化することが可能である。その結果、実情
に即して遊技を行わずに球を不正獲得するための排出行
為をより一層細かく監視することができ、前記第1実施
例以上に不正行為を有効に防止することができる。
【0130】第3実施例 次に、図30〜図34は本発明の第3実施例を示す図で
ある。この第3実施例は実際に球が貸し出された回数
(不正行為に関連する異常な前兆状態に相当)を検出し
て不正を監視するものである。第3実施例のハード的構
成は第1実施例と同様である。 A−3.メインルーチン 図30に示す第3実施例のメインルーチンでは、前述し
た第1実施例の釦操作監視処理に代えてステップS65
0で貸球回数監視処理を行う点が異なる。貸球回数監視
処理では、実際に球が貸し出された回数を検出してフラ
グをセットする等の処理を行う。
【0131】H−3.貸球回数監視処理 図31はメインルーチンにおける貸球回数監視処理のサ
ブルーチンを示すフローチャートである。貸球回数監視
処理では、まずステップS700でフラグXがあるか否
かを判別する。フラグXは、球貸釦33が操作されて貸
し球排出が行われる場合にセットされるものである。ス
テップS700でフラグXがなければ、ステップS70
2に進んでカウンタXは更新したか否かを判別する。カ
ウンタXは、不正行為に関連する異常な前兆回数として
の貸し球排出が行われた回数をカウントするものであ
る。ステップS702でカウンタXが更新していなけれ
ば、ステップS704、ステップS706の処理を行う
ことになる。
【0132】貸し球排出が行われていないとき すなわち、貸し球排出が行われていなければ、ステップ
S700の判別結果がNOとなってステップS702に
進むが、ステップS702の判別結果がNOでステップ
S704にジャンプし、ステップS706を経てルーチ
ンを終了する。ステップS704は表示器データをセッ
トし、ステップS706は表示制御データをセットする
処理であるが、今回のルーチンでは貸し球排出が行われ
ていないので、この場合はカウンタXが更新されず、フ
ラグXもセットされない。したがって、ステップS70
4、ステップS706で球貸し回数を表示するデータが
セットされることはなく、回数表示器312には球貸し
回数が表示されず、また表示制御装置313の制御によ
って特別図柄表示装置の特図表示以外の空いたスペース
に球貸し回数が表示されない。
【0133】貸し球排出が行われた場合(貸し球排出
が行われた最初のルーチン) 貸し球排出が行われたとき、最初に貸球回数監視処理の
サブルーチンを実行するときは、ステップS700でN
Oに分岐してステップS703に進む。この場合、後述
するようにステップAのサブルーチンで貸し球排出が行
われたときに、カウンタXが更新されるので、ステップ
S702の判別結果がYESとなってステップS708
に進む。ステップS708ではフラグXをセットし、ス
テップS710でタイマXをセット(起動)する。タイ
マXは、所定期間内に不正行為に関連する異常な前兆回
数として、球貸し回数が予め設定された所定数以上にな
ったことに基づいて貸球排出制御を不能動化する処理を
行っていることから、上記所定期間を計測するためのも
のである。ここでの所定期間は、タイマXによって設定
される期間である。また、タイマXが起動するのは、特
定遊技状態になった場合であり、第3実施例では球貸し
排出が行われたことを条件として特定遊技状態に移行す
ることとしている。
【0134】次いで、ステップS712でカウンタXを
クリアする。これは、タイマXを起動して特定遊技状態
に移行したので、次回のルーチンから球貸し回数のカウ
ントを開始していくためである。すなわち、最初の球貸
し排出は、あくまでも特定遊技状態へのトリガ(移行条
件)となるもので、そのために当該トリガのための球貸
し排出は異常の前兆回数としての球貸し回数に数えない
からである。ステップS712を経ると、次いで、ステ
ップS704で表示器データをセットし、ステップS7
06で表示制御データをセットしてルーチンを終了し、
リターンする。今回のルーチンではタイマXを起動して
特定遊技状態に移行したのみで、次回のルーチンから球
貸し回数のカウントを開始するため、ステップS70
4、706では球貸し回数表示のデータは何れもセット
されないことになる。
【0135】球貸し回数のカウントを行うとき 最初の球貸し排出で、特定遊技状態に移行した後、次回
以降のルーチンで球貸し排出が行われたときには、フラ
グXがセットされているので、ステップS700でYE
Sに分岐してステップS714に進み、タイマXを更新
する。これは、球貸し回数をカウントしている所定期間
を計測するためである。次いで、ステップS716でタ
イマXがタイムアップしたか(特定遊技状態としての所
定期間が経過したか)否かを判別する。タイマXがタイ
ムアップしていなければ、ステップS718に進んでカ
ウンタXが予告数以上であるか否かを判別する。予告数
とは、球貸し制御を不能動化する所定数よりも少ない数
で、球貸し制御を不能動化することを予告するための判
断値である。
【0136】カウンタXが予告数未満であれば、次い
で、ステップS704に進んで表示器データをセット
し、ステップS706で表示制御データをセットしてル
ーチンを終了し、リターンする。表示器データがセット
されることにより、特定遊技状態に移行した後における
球貸し回数が7セグメントのLEDからなる回数表示器
312に表示されて遊技者に知らされる。また、表示制
御データがセットされることにより、表示制御装置31
3によって特別図柄表示装置の特図表示以外の空いたス
ペースに球貸し回数を表示する制御が行われ、球貸し回
数が見やすい状態で遊技者に知らされる。
【0137】次回以降のルーチンを繰り返してカウンタ
Xが予告数以上になると、ステップS718からステッ
プS720に分岐して不能動化状態予告報知データをセ
ットして、上記同様にステップS704、ステップS7
06の処理を行ってルーチンを終了し、リターンする。
不能動化状態予告報知データは、球貸し回数が不正に球
を獲得しようとする前兆であることを監視して球の貸し
出しを不能動化することを予告するためのデータであ
り、セットされた不能動化状態予告報知データはメイン
ルーチンのステップS30で出力されて不能動化状態予
告報知ランプ26が点灯する。これにより、不正な球の
貸し出しによって球を獲得しようとする遊技者が、以後
の球貸釦33の操作を停止するという効果を期待するこ
とができる。したがって、不正を抑制(すなわち、不正
な球の貸し出しによって球を獲得することの抑制)する
ことができる。また、遊技者が正常な球貸し操作を行っ
ているにも拘らず、いきなり球貸し制御が不能動化され
るという誤動作を防止することができる。
【0138】予告報知以後も球貸しが継続するとき 不能動化状態の予告報知を行っても、なおかつ遊技者が
球貸釦33の操作をして球貸しが継続すると、ステップ
S700、ステップS714を経てステップS716へ
と進む。そして、球貸し排出が停止されずに、ステップ
S716でタイマXがタイムアップすると(特定遊技状
態としての所定期間が経過すると)、ステップS722
へ進み、不能動化状態予告報知データをクリアする。こ
れにより、不能動化予告報知が終了する。次いで、ステ
ップS724でカウンタXが所定数以上であるか否かを
判別する。所定数とは、球貸し制御を不能動化するため
の判断値であり、前述した予告数より大きい値である。
カウンタXが所定数以上でなければ、ステップS726
でフラグXをクリアするとともに、ステップS728で
タイマXをクリアしてステップS704に進む。したが
って、このときは予告報知のみに留められ、次回以降の
ルーチンで、再び特定遊技状態へのトリガとなる球貸し
排出が監視されることになる。一方、ステップS724
でカウンタXが所定数以上であれば、ステップS730
に進んで次の実行ステップFの処理(すなわち、不正処
理)をセットしてメインルーチンにリターンする。これ
により、所定期間内に球貸し回数が所定数以上になる
と、ステップFの処理に移行して球の排出制御が不能動
化されることになる。ステップS730を経ると、ステ
ップS704、ステップS706を実行してリターンす
る。
【0139】I−3.ステップAのサブルーチン 図32は第3実施例のメインルーチンにおけるステップ
Aを実行するサブルーチンを示すフローチャートであ
る。このサブルーチンが開始されると、まずステップ7
50で球貸し要求信号(BRDY)のレベル(アクティ
ブレベルのこと)があるか否かを判別し、球貸し要求信
号(BRDY)がなければ、ステップS752に進んで
セーフ球があるか否かを判別する。セーフ球がなけれ
ば、賞品球としての球の払い出しを行う必要がないの
で、今回はルーチンを終了してリターンする。
【0140】セーフ球があると、賞品球としての球の払
い出しを行う必要があるので、ステップS754に進ん
で条件確認1フラグがあるか否かを判別する。条件確認
1フラグは球排出装置54までの部分で球の排出に必要
な条件が揃っており、球貯留皿42がオーバーフロー状
態でないときにセットされるものであるから、ステップ
754の判別結果がYESのとき(条件確認1フラグが
あるとき)には、ステップS756に進んで次の実行ス
テップBの処理(すなわち、賞球数情報送受信処理)を
セットしてメインルーチンにリターンする。これによ
り、セーフ球に対応して賞品球の払い出しが行われるこ
とになる。また、ステップS754の判別結果がNOの
とき(条件確認1フラグがないとき)には、メインルー
チンにリターンする。
【0141】ステップS750で球貸し要求信号(BR
DY)のレベルがあれば、ステップS758に進んで球
貸し要求信号(BRDY)の立ち上がりエッジであるか
否かを判別する。これは、球貸し排出を球貸し要求信号
(BRDY)の立ち上がりエッジに対応して行うことに
より、球貸し回数を正確に計数するためである。例え
ば、本ルーチンの実行時に球貸し要求信号(BRDY)
のレベルがアクティブレベルになっていた場合に、いつ
も球貸し回数をカウントアップしていくと、正確さを欠
くことになることもあるからである。球貸し要求信号
(BRDY)の立ち上がりエッジであれば、ステップS
760でカウンタXを更新してステップS762に進
む。第3実施例では、不正行為に関連する異常な前兆回
数としての貸し球排出が行われた回数をカウントするた
め、球貸し要求信号(BRDY)の立ち上がりエッジを
検出すると、カウンタXを更新するものである。一方、
球貸し要求信号(BRDY)の立ち上がりエッジでなけ
れば、ステップS760をジャンプしてステップS76
2に進む。
【0142】ステップS762では球貸し単位信号(B
RQ)があるか否かを判別する。球貸し単位信号(BR
Q)は、球貸機3から送信されるもので、所定単位(こ
こでは100円単位)毎に球を貸し出すという信号であ
り、遊技者が球貸釦33を押して球貸しを希望した場合
に、100円単位で球を排出するために、球貸し単位信
号(BRQ)が形成されている。球貸し単位信号(BR
Q)がなければ、今回のルーチンを終了してリターンす
る。球貸し単位信号(BRQ)があれば、第1実施例と
同様にステップS764に進んで球貸し単位数を排出カ
ウンタにセットするとともに、ステップS766でステ
ップCをセットしてリターンする。これにより、メイン
ルーチンではステップCが実行されて球が払い出され
る。このようにして、セーフ球の確認、球の貸し排出に
応じたカウンタXの更新、および球の貸し出し確認処理
が行われる。
【0143】J−3.ステップFのサブルーチン 図33は第3実施例のメインルーチンにおけるステップ
Fを実行するサブルーチンを示すフローチャートであ
る。このサブルーチンが開始されると、まずステップS
800でリセットSW入力検出があるか否かを判別し、
ステップS802で不正信号解除信号の検出があるか否
かを判別する。リセットスイッチ220からの信号がな
く、かつ不正解除信号221が入力されていなければ、
ステップS804に進んで不正報知データをセットす
る。不正報知データは、所定期間内に不正行為に関連す
る異常な前兆回数として、球貸し回数が予め設定された
所定数以上になった場合に、球の貸し出しを不能動化す
ることを報知するためのデータであり、セットされた不
正報知データはメインルーチンのステップS30で出力
されて不能動化状態報知ランプ27が点灯する。これに
より、不正な球の貸し出しによって球を獲得しようとす
る遊技者に対して、球貸し制御が不能動化されて停止さ
れるという事態を報知して、不正な球の貸し出しによっ
て球を獲得することをおもいとどませることができる。
また、不能動化状態報知ランプ27が点灯することによ
り、ホールの係員が当該遊技機1を容易に発見すること
ができ、必要な処置(例えば、不正を使用とする遊技者
への注意等)をすることができる。
【0144】次いで、ステップS806で貸球不正フラ
グをセットする。これにより、上皿球抜きセンサ流動検
出処理、下皿球抜きセンサ流動検出処理、オーバーフロ
ー球センサ流動検出処理では不正中と判断される。次い
で、ステップS808で不正信号をセットする。これに
より、管理装置に対して当該遊技機1から不正信号30
5が送信され、管理装置側で不正の発生している遊技機
1を把握して必要な処置を取ることができる。次いで、
ステップS810でステップFをセットしてメインルー
チンにリターンする。これにより、不正状態が解除され
ない限り、次回のメインルーチンで再びステップFの処
理(不正処理)が実行され、球貸し制御の不能動化状態
が継続し、不正行為(すなわち、不正な球の貸し出しに
よって球を獲得する行為)を防止することができる。
【0145】一方、ステップS800でリセットスイッ
チ220からの信号がある場合、あるいはステップS8
02で不正解除信号221が入力された場合には、不正
の解除要求があると判断してステップS812に分岐す
る。まず、ステップS812でフラグXをクリアし、ス
テップS814でタイマXをクリアし、さらにステップ
S816でカウンタXをクリアする。これらをクリアす
ることにより、再び不正監視に備えられる。次いで、ス
テップS818で上皿流動フラグをクリアし、ステップ
S820で下皿流動フラグをクリアし、さらにステップ
S822でオーバーフロー球流動フラグをクリアする。
これら各流動フラグのクリアにより球流動の検出状態が
解除される。次いで、ステップS824で維持タイマを
全てクリアする。これにより、維持タイマA、B、Cが
何れもクリアされる。次いで、ステップS826で不正
報知データをクリアする。これにより、メインルーチン
の実行により不能動化状態報知ランプ27が消灯する。
【0146】次いで、ステップS828で貸球不正フラ
グをクリアする。これにより、上皿球抜きセンサ流動検
出処理、下皿球抜きセンサ流動検出処理、オーバーフロ
ー球センサ流動検出処理では不正中ではないと判断され
て、球の流動状態を検出する状態に戻る。次いで、ステ
ップS830で不正信号をクリアする。これにより、管
理装置への不正信号305の送信が停止される。次い
で、ステップS832でステップAをセットしてルーチ
ンを終了しリターンする。これにより、次回のメインル
ーチンでは再びステップAの処理から実行されることに
なり、通常遊技状態に戻る。
【0147】図34は貸球排出の不能動化制御のタイミ
ングチャートである。 通常の球貸し操作の場合 図34に示すように、通常遊技で遊技者が球貸釦33を
操作すると、排出制御装置56に球貸し釦操作信号22
2が入力される一方、球貸機3に球貸しスイッチ信号が
入力される。これにより、球貸し要求信号(BRDY)
がアクティブレベルになる。このとき、球貸し要求信号
(BRDY)の立ち上がりエッジに同期して球貸し回数
をカウントするカウンタXが[+1]だけインクリメン
トされるとともに、フラグXがセットされ、これが特定
遊技状態へのトリガとなってタイマX(図34では貸球
タイマ)が起動する。また、フラグXがセットされる。
これにより、第1実施例と同様に球の貸し出しが行われ
る。ここで、次回以降のルーチンで球貸しが検出された
場合に、フラグXがセットされているので、これが特定
遊技状態へのトリガとなってタイマXが起動しており、
このとき、タイマXがタイムアップする所定期間内に球
貸し排出がなければ、不正ではないことになり、タイマ
Xがクリアされる。したがって、通常の球貸しではカウ
ンタXは1回だけアクティブレベルになった後、クリア
されることになる。
【0148】不正な球貸し操作の場合 遊技者が不正に球を獲得する意図を持っていた場合、そ
の1回目の球貸し排出が行われると、フラグXがセット
され、これが特定遊技状態へのトリガとなってタイマX
が起動する。このときカウンタXはクリアされて、以後
の球貸し回数のカウントを開始する。タイマXが起動し
た後、タイマXがタイムアップする以前に再び球貸し要
求信号(BRDY)の立ち上がりエッジを検出すると
(すなわち、球貸し排出が行われると)、球貸し排出が
行わることに応じてカウンタXが更新されて球貸し回数
がカウントされていく。そして、特定遊技状態になって
から、タイマXがタイムアップする前に、例えば球貸し
排出が合計で2回操作されると、予告数(ここでは予告
数=1回)であると判断されて不能動化状態予告報知ラ
ンプ26が点灯し、球貸し制御を不能動化することの予
告報知が行われて、遊技者に警告する。
【0149】その後、遊技者により球貸釦33の操作に
対応した球貸し排出が続けて行われると、カウンタXに
よって球貸し回数がカウントされ、特定遊技状態になっ
てから、タイマXがタイムアップする前に、例えば球貸
し排出が合計で3回行われると、図34に示すように所
定数(ここでは所定数=2回)であると判断されてタイ
ムアップ後に不能動化状態予告報知が終了し、代りに不
能動化状態報知ランプ27が点灯し、かつ球貸し制御が
不能動化される。また、球貸し単位完了信号(EXS)
がノンアクティブになる。これにより、不正な球の貸し
出しによって球を獲得しようとする遊技者に対して、球
貸し制御が不能動化されて停止したことが報知され、か
つ実際の球の排出も停止される(すなわち、貸球排出不
能動化状態となる)。また、管理装置に不正信号305
が出力される。その後、係員がリセットスイッチ220
をオンするか、あるいは管理装置からの不正解除信号2
21が入力されるまで貸球排出不能動化状態が継続す
る。
【0150】このように第3実施例では、実際の球貸し
排出を検出すると特定遊技状態に移行し、その後、球貸
し回数が監視される。したがって、不正に球を獲得する
という意図を実際に球貸しが行われた状態に基づいて監
視することから、不正に球を獲得する意図のある状態を
有効に判断して球の排出制御を不能動化することが可能
であり、遊技を行わずに球を不正獲得するための排出行
為を有効に防止することができる。
【0151】第4実施例 次に、図35、図36は本発明の第4実施例を示す図で
ある。この第4実施例は球貸し回数(これは、第3実施
例と同様に、不正行為に関連する異常な前兆状態に相
当)をカウントして不正監視を行うとともに、そのとき
球の流動状態を検出した場合に、タイマXを起動して特
定遊技状態に移行するものである。第4実施例のハード
的構成は第3実施例と同様である。また、制御のフロー
チャートではメインルーチンにおける貸球回数監視処理
の内容が第3実施例と異なり、その他は第3実施例と同
様である。
【0152】H−4.貸球回数監視処理 図35、図36は第4実施例における貸球回数監視処理
のサブルーチンを示すフローチャートである。貸球回数
監視処理では、まずステップS900でフラグXがある
か否かを判別する。フラグXは、不正に結び付きやすい
球の流動が検出された場合にセットされるものである。
ステップS900でフラグXがなければ、ステップS9
02で上皿流動フラグがあるか、ステップS904で下
皿流動フラグがあるか、ステップS906でオーバーフ
ロー球流動フラグがあるか否かをそれぞれ判別する。第
4実施例でも第3実施例と同様に、球貸し回数を計数
し、これを不正行為に関連する異常な前兆回数として検
出し、所定期間内に不正行為に関連する異常な前兆とし
て球貸し回数が予め設定された所定数以上になった場合
に、不正であるとしているが、特定遊技状態への移行条
件を不正に結びつきやすい球の流動状態としているため
に、上記各ステップで各球流動フラグを判別するもので
ある。
【0153】球の流動がないとき 上皿流動フラグ、下皿流動フラグ、オーバーフロー球流
動フラグがないとき(セットされていないとき)は、不
正に結び付きやすい球の流動がないと判断してステップ
S908に進んで表示器データをセットし、ステップS
910で表示制御データをセットしてルーチンを終了
し、リターンする。今回のルーチンでは球の流動はない
が、不正でない通常の球貸し排出があった場合には、回
数表示器312には正常な球貸し回数が表示されるとと
もに、表示制御装置313によって特別図柄表示装置の
特図表示以外の空いたスペースに同じく正常な球貸し回
数を表示する制御が行われて、球貸し回数が表示され
る。
【0154】球の流動が検出されたとき(球の流動が
検出された最初のルーチン) ステップS902、ステップS904、ステップS90
6で不正に結びつくような状態、すなわち上皿31から
球が抜き取られて流動している、球貯留皿42から球が
抜き取られて流動している、上皿31をオーバーフロー
して球貯留皿42の方へ球が落下して流動しているとい
う状態のうち、1つでも検出されたときは、不正に結び
つきやすい球の流動状態になったので、ステップS91
2に分岐して以降の処理を実行する。なお、この場合は
球の流動が発生した最初のルーチンである。ステップS
912ではフラグXをセットをセットし、ステップS9
14でタイマXをセット(起動)する。タイマXは、所
定期間(特定遊技状態)内に不正行為に関連する異常な
前兆回数として、球貸し回数が予め設定された所定数以
上になったことに基づいて貸球排出制御を不能動化する
処理を行っていることから、上記所定期間を計測するた
めのものである。
【0155】ここでの所定期間は、タイマXによって設
定される期間である。また、タイマXが起動するのは、
特定遊技状態になった場合であり、第4実施例では球の
流動を検出したことを条件として特定遊技状態に移行す
ることとしている。次いで、ステップS916でカウン
タXをクリアする。これは、タイマXを起動して特定遊
技状態に移行したので、次回のルーチンから球貸し回数
のカウントを開始していくためである。ステップS91
6を経ると、次いで、ステップS908で表示器データ
をセットし、ステップS910で表示制御データをセッ
トしてルーチンを終了し、リターンする。今回のルーチ
ンではタイマXを起動して特定遊技状態に移行したが、
カウンタXをクリアしたので、次回のルーチンから球貸
し回数のカウントが開始されることとなり、ステップS
908、910では球貸し回数表示のデータは何れもセ
ットされない。
【0156】球貸し回数のカウントを行うルーチン 球の流動が検出されて特定遊技状態に移行すると、次回
のルーチンでは既にフラグXがセットされているので、
ステップS900の判別結果がYESとなってステップ
S918に分岐する。ステップS918ではタイマXを
更新する。これは、球貸し回数をカウントするための所
定期間を計測するためである。次いで、ステップS92
0でタイマXがタイムアップしたか(特定遊技状態とし
ての所定期間が経過したか)否かを判別する。タイマX
がタイムアップしていなければ、ステップS922に進
んでカウンタXが予告数以上であるか否かを判別する。
予告数とは、球貸し制御を不能動化する所定数よりも少
ない数で、球貸し制御を不能動化することを予告するた
めの判断値である。
【0157】カウンタXが予告数未満であれば、次い
で、ステップS908に進んで表示器データをセット
し、ステップS910で表示制御データをセットしてル
ーチンを終了し、リターンする。表示器データがセット
されることにより、特定遊技状態に移行した後における
球貸し回数が7セグメントのLEDからなる回数表示器
312に表示されて遊技者に知らされる。また、表示制
御データがセットされることにより、表示制御装置31
3によって特別図柄表示装置の特図表示以外の空いたス
ペースに球貸し回数を表示する制御が行われ、見やすい
状態で遊技者に知らされる。
【0158】次回以降のルーチンを繰り返してカウンタ
Xが予告数以上になると、ステップS922からステッ
プS924に分岐して不能動化状態予告報知データをセ
ットして、上記同様にステップS908、ステップS9
10の処理を行ってルーチンを終了し、リターンする。
不能動化状態予告報知データは、球貸し回数が不正に球
を獲得しようとする前兆であることを監視して球の貸し
出しを不能動化することを予告するためのデータであ
り、セットされた不能動化状態予告報知データはメイン
ルーチンのステップS30で出力されて不能動化状態予
告報知ランプ26が点灯する。これにより、第3実施例
と同様に、不正な球の貸し出しによって球を獲得しよう
とする遊技者が、以後の球貸釦33の操作を停止すると
いう効果を期待することができ、不正を抑制することが
できる。
【0159】予告報知以後も球貸し排出が継続される
とき 不能動化状態の予告報知を行っても、なおかつ遊技者が
球貸釦33を操作して球貸し排出が継続すると、ステッ
プS900、ステップS918を経てステップS920
へ進む。そして、ステップS920でタイマXがタイム
アップすると(特定遊技状態としての所定期間が経過す
ると)、ステップS926へ進み、不能動化状態予告報
知データをクリアする。これにより、不能動化予告報知
が終了する。次いで、ステップS928でカウンタXが
所定数以上であるか否かを判別する。所定数とは、球貸
し制御を不能動化するための判断値であり、前述した予
告数より大きい値である。カウンタXが所定数以上でな
ければ、ステップS930でフラグXをクリアするとと
もに、ステップS932でタイマXをクリアしてステッ
プS908へ進む。したがって、このときは予告報知の
みに留められ、次回以降のルーチンで、再び特定遊技状
態へのトリガとなる球の流動が監視されることになる。
【0160】一方、ステップS928でカウンタXが所
定数以上であれば、ステップS934に進んで次の実行
ステップFの処理(すなわち、不正処理)をセットして
メインルーチンにリターンする。これにより、球の流動
が検出された後、所定期間内に球貸し回数が所定数以上
になると、ステップFの処理に移行して球の排出制御が
不能動化されることになる。ステップS934を経る
と、ステップS908、ステップS910を実行してリ
ターンする。
【0161】図37は貸球排出の不能動化制御のタイミ
ングチャートである。 通常の球貸し操作の場合 図37に示すように、通常遊技で遊技者が球貸釦33を
操作すると、排出制御装置56に球貸し釦操作信号22
2が入力される一方、球貸機3に球貸しスイッチ信号が
入力される。これにより、球貸し要求信号(BRDY)
がアクティブレベルになる。このとき、球貸し要求信号
(BRDY)の立ち上がりエッジに同期して球貸し回数
をカウントするカウンタXが[+1]だけインクリメン
トされる。なお、第4実施例では、この状態ではフラグ
Xはセットされない。以降のルーチンで球の流動が検出
された場合に、カウンタXはクリアされるため、通常の
球貸し操作ではカウンタXは1回だけアクティブレベル
になった後、クリアされることになる。これにより、第
1実施例と同様に球の貸し出しが行われる。
【0162】不正な球貸し操作の場合 遊技者が不正に球を獲得する意図を持っていた場合、球
の流動を検出すると不正に球を獲得する意図があるもの
と想定される。すなわち、球の流動を検出した場合、例
えば上皿31の流動を検出すると、上皿流動フラグがセ
ットされ、これが特定遊技状態へのトリガとなってタイ
マXが起動する。このとき、タイマXがタイムアップす
る所定期間内に球貸し排出がなければ、不正ではないこ
とになり、タイマXがクリアされる。一方、上皿流動フ
ラグがセットされ、これが特定遊技状態へのトリガとな
ってタイマXが起動した後、タイマXがタイムアップす
る以前に再び球貸し排出が行われると、このときカウン
タXはクリアされて、以後の球貸し排出の回数のカウン
トを開始する。そして、特定遊技状態になってから、タ
イマXがタイムアップする前に、例えば球貸し排出が合
計で2回操作されると、予告数(ここでは予告数=1
回)であると判断されて不能動化状態予告報知ランプ2
6が点灯し、球貸し制御を不能動化することの予告報知
が行われて、遊技者に警告する。
【0163】その後、遊技者により球貸釦33の操作に
対応した球貸し排出が続けて行われると、カウンタXに
よって球貸し回数がカウントされ、特定遊技状態になっ
てから、タイマXがタイムアップする前に、例えば球貸
し排出が合計で3回行われると、図37に示すように所
定数(ここでは所定数=2回)であると判断されてタイ
ムアップ後に不能動化状態予告報知が終了し、代りに不
能動化状態報知ランプ27が点灯し、かつ球貸し制御が
不能動化される。また、球貸し単位完了信号(EXS)
がノンアクティブになる。これにより、不正な球の貸し
出しによって球を獲得しようとする遊技者に対して、球
貸し制御が不能動化されて停止したことが報知され、か
つ実際の球の排出も停止される(すなわち、貸球排出不
能動化状態となる)。また、管理装置に不正信号305
が出力される。その後、係員がリセットスイッチ220
をオンするか、あるいは管理装置からの不正解除信号2
21が入力されるまで貸球排出不能動化状態が継続す
る。
【0164】このように第4実施例では、不正に結びつ
きやすい状態、すなわち上皿31から球が抜き取られて
流動している、球貯留皿42から球が抜き取られて流動
している、上皿31をオーバーフローして球貯留皿42
の方へ球が落下して流動しているという状態のうち、1
つでも検出されたときは、特定遊技状態に移行して球貸
し回数が監視される。したがって、不正に球を獲得する
意図のある状態を有効に判断して球の排出制御を不能動
化することが可能である。その結果、実情に即して遊技
を行わずに球を不正獲得するための排出行為をより一層
細かく監視することができ、不正行為を有効に防止する
ことができる。
【0165】第5実施例 次に、図38〜図40は本発明の第5実施例を示す図で
ある。この第5実施例は営業時間外の球貸し操作(これ
は、不正行為に関連する異常な前兆状態に相当)を監視
して不正行為の判断を行うものである。第5実施例では
図38に示すようにハード的構成の一部が第1実施例と
異なり、また、制御のフローチャートではメインルーチ
ンにおいて時間外釦監視処理のステップが追加されてい
る点が第1実施例と異なり、その他は第1実施例と同様
である。
【0166】図38は遊技機における制御系のブロック
図である。図38において、この制御系が第1実施例と
異なるのは、時計IC501および入力フィルタ502
が新たに追加されている点である。時計IC501は時
刻を計時するとともに、営業時間の設定を行うことが可
能なもので、時刻信号を入力フィルタ502を介してC
PU201に出力する。入力フィルタ502は時計IC
501からの時刻信号を受け入れて波形整形あるいは必
要に応じてA/D変換する等の処理を行ってCPU20
1に出力する。例えば、当該ホールの営業時間が午前9
時から午後11時である場合、時計IC501により営
業時間を「AM10:00〜PM11:00」として設
定する。なお、営業時間の設定は時計IC501を使用
して行ってもよいし、CPU201側で例えばRAM2
07に記憶させるように外部信号を使用して行ってもよ
い。CPU201、排出制御装置56および時計IC5
01は異常前兆状態検出手段を構成し、この場合の異常
前兆状態検出手段は営業時間外の球貸し操作を不正行為
に関連する異常な前兆状態として検出する。
【0167】A−5.メインルーチン 図39に示す第3実施例のメインルーチンでは、前述し
た第1実施例のフローに対してステップS30を経る
と、次いでステップS1000で時間外釦監視処理を行
うように追加した点が異なる。時間外釦監視処理では、
営業時間外の球貸し操作を不正行為と判断する処理を行
う。ステップS1000を経ると、ステップS16に戻
って処理ループを繰り返す。
【0168】H−5.時間外釦監視処理 図40はメインルーチンにおける時間外釦監視処理のサ
ブルーチンを示すフローチャートである。時間外釦監視
処理では、まずステップS1002で設定時間外である
か否かを判別する。設定時間とは、営業時間に対応して
設定した時間のことで、例えば当該ホールの営業時間が
午前9時から午後11時であれば、「AM9:00〜P
M11:00」として設定された時間のことである。な
お、設定時間はこの例に限らず、ホールの地域、条例等
により、あるいはホールの営業方針に応じて設定され
る。上記設定時間の設定は、例えば遊技機の製造メーカ
により行う。なお、上記設定時間は一度設定されると、
自由には解除できなくなる。これは、主にホール内部で
の不正を防止することが目的だからである。例えば、設
定時間の変更は遊技機の製造メーカによりあるいは第3
者機関により行うか、又はホールの不正を防止できるよ
うな所定の機関が立合って行うようにする。設定時間外
でなければ(営業時間内であれば)、今回のルーチンを
終了してメインルーチンにリターンする。設定時間外
(例えば、閉店後の時間帯)であれば、ステップS10
04に進んで球貸釦操作信号222があるか否かを判別
する。これは、球貸釦33が操作されて排出制御装置5
6に球貸し釦操作信号222が入力されているかどうか
を検出するものであり、第5実施例では営業時間外に球
貸釦33が操作された場合に出力される球貸し釦操作信
号222があれば、これを不正行為に関連する異常な前
兆状態として検出し、不正行為であるとするためであ
る。ステップS1004で球貸し釦操作信号222がな
ければ、今回のルーチンを終了してメインルーチンにリ
ターンする。一方、ステップS1004で球貸し釦操作
信号222があれば、ステップS1006に進んでステ
ップF(すなわち、不正処理)をセットしてメインルー
チンにリターンする。これにより、営業時間外に球貸釦
33が操作されると、球の排出制御が不能動化されるこ
とになる。
【0169】このように第5実施例では、営業時間が終
了してから、例えばホールの従業員あるいは経営者によ
って偽造のプリペイドカードを使用して不正に球の排出
が行われる場合があるという点に着目し、例えば営業時
間終了後に、球貸釦33が操作されると、不正に球を獲
得する意図のある行為であると判断して球の排出制御を
不能動化することが行われる。したがって、遊技者でな
く、ホール内部における関係者が遊技を行わずに球を不
正獲得するための排出行為を実情に即して適切に監視し
て、有効に防止することができる。なお、営業時間が終
了してからでなく、営業時間前であっても設定時間外で
あるから、球貸釦33が操作されると、不正に球を獲得
する意図のある行為として判断され、球の排出制御が不
能動化される。すなわち、遊技機に電源が投入されてい
る時間内全ての異常な球貸し操作を監視することに対処
可能である。第5実施例では、異常前兆状態として営業
時間外の球貸し操作を監視(つまり検出)しているが、
その場合に検出した前兆状態が予め設定された所定の状
態になった場合とは、球貸し操作が1回でも行われた場
合のことであり、予告報知は行わない。
【0170】本発明の実施の形態の変形例 (a)球貸機の配置場所は上記例に限るものではない。
例えば、前面表示パネルの部分や皿前装飾体の部分に設
けるようにしてパチンコ機本体と一体にしてもよい。 (b)上記各実施例では貸し球操作ができない貸球排出
不能動化状態を解除するために、リセットスイッチ(不
能動化状態解除手段の一部を構成)を設けているが、解
除操作を行う手段としては、リセットスイッチに限るも
のでない。例えば、リセットスイッチとは別に単独で解
除スイッチを設けてもよいし、ホールの管理室からの解
除指令(例えば、管理装置からの解除指令信号)を出力
するようにしてもよい。解除スイッチを設けた場合、遊
技機のいわゆる裏メカ部分等を確認してから上記解除を
行う。また、解除タイマを設けて、貸球排出不能動化状
態の発生から一定時間後(例えば、3分後)に自動的に
貸球排出不能動化状態を解除(すなわち、自動復帰)す
るようにしてもよい。さらに、係員が携帯するリモコン
装置で遠隔的に貸球排出不能動化状態を解除してもよ
い。 (c)本発明は、遊技機であればパチンコ遊技機に限ら
ず、回胴型のコイン式スロットルマシン(パチスロ遊技
機)等にも適用することができる。 (d)外部への不正信号の送信は管理装置に限らず、経
営分析装置に送信してもよいし、あるいは電話回線等の
通信手段を経て、遠隔の外部に送信してもよい。
【0171】
【発明の効果】
(1)請求項1記載の発明によれば、所定期間内に異常
前兆状態が予め設定された所定の状態になった場合に、
遊技価値変換の作動を不能動化しているので、以下の効
果を得ることができる。遊技を行わずに、短時間に球貸
し操作を例えば何回も連続的に行うような異常な前兆、
すなわち通常遊技を行う上では見られないような貸球要
求動作あるいは貸し球排出動作を不正行為として断定
し、その貸球操作を行った遊技者に対して不正に遊技球
を獲得させないようにすることができる。すなわち、遊
技者の不正行為、言換えれば不正に遊技球を獲得しよう
とする貸球操作に関連する行為を継続させなくすること
ができる。その結果、遊技を行わずに、球供給皿等から
球を抜き、そして、下部受皿から球収納箱(いわゆるド
ル箱)に球を抜き、次いで、景品カウンタでそのまま景
品に交換するようなケースを有効に防止することができ
る。
【0172】特に、プリペイドカードを改竄して、例え
ば度数が減算しないような改竄あるいは使用済みのカー
ドに再度金額データを付加するような改竄をして、その
カードによって球貸しのみを行い、球供給皿に不正に排
出させて球を獲得し、そのまま景品に交換するような不
正行為をなくすることができる。また、このような不正
行為を防止することが可能であるので、カードデータの
改竄をしたプリペイドカードの使用に対して、遊技店の
評判の低下を防止することができるとともに、営業上の
信用の低下を防止することができる。
【0173】(2)請求項2記載の発明によれば、不正
行為に関連する異常な前兆状態として、遊技情報媒体の
有価価値を所定の遊技価値に変換する指令を出力する変
換操作手段の操作回数を計数することにより、遊技を行
わずに、短時間に球貸し操作を何回も行う(例えば、連
続的に球貸し操作を行う)という通常遊技を行う上では
見られない動作(すなわち、通常遊技を行っている場合
には想定できない貸球要求動作)を不正行為と判断し、
不正な球貸し行為を行っている遊技者に対して球貸し操
作に基づく不正な球の獲得を不可能にすることができ
る。特に、実際に遊技球を排出する前に、遊技者の不正
行為を防止することができる点で、極めて有意義であ
る。また、不正な球貸し行為を行っていて、早く遊技球
を出そうと焦っている遊技者に対して、有効に球貸し操
作に基づく不正な球の獲得を止めさせることができる。 (3)請求項3記載の発明によれば、不正行為に関連す
る異常な前兆状態として、遊技情報媒体の有価価値を遊
技価値に変換した動作回数を計数することにより、実際
に球が排出された事実に基づいて不正な球貸し操作行為
と判断するので、正確に不正行為を監視して防止するこ
とができる。
【0174】(4)請求項4記載の発明によれば、不正
行為に関連する異常な前兆状態の内容を報知することに
より、不正に球を獲得しようとする遊技者に当該異常な
前兆状態の内容(例えば、球貸し操作の回数あるいは球
貸し排出回数)を認識させることができるとともに、係
員にとっては遊技者の挙動を監視することができる。ま
た、不正行為を行っていて周囲に知られないようにして
いる遊技者にとっては、不正行為が明確になってしまう
ので、不正行為をしにくくすることができる。したがっ
て、不正行為を防止することが可能になる。 (5)請求項5記載の発明によれば、特定遊技状態にな
ったことに基づいて起動するタイマ手段を有し、該タイ
マ手段の作動により特定遊技状態を規定する所定期間を
設定することにより、通常遊技中でも不正行為に関連す
る異常な前兆(例えば、球貸し操作あるいは球貸し回
数)は検出されるが、このように特定遊技状態のとき
に、不正行為に関連する異常な前兆を監視することによ
り、通常遊技中の球貸し操作や球貸し排出に影響を与え
ないようにすることができる。すなわち、故意の不正な
球貸し操作と、通常の球貸し操作とを区別して不必要な
球貸し操作や球貸し排出の検出をなくすことができる。
【0175】(6)請求項6記載の発明によれば、遊技
価値変換手段の不能動化状態を報知する不能動化状態報
知手段を備えることにより、ホール側で不正行為の事実
を容易に把握することができるとともに、不正行為を行
った当該遊技者に対しても不正を行ったことを容易に認
識させることができる。例えば、従来は不正行為を行っ
ている遊技者がいても、その証拠を掴むのが困難であっ
たが、本発明のように遊技機の不能動化状態を報知すれ
ば、係員が容易に不正行為(つまり不正操作の段階で)
の証拠を掴むことができ、不正行為の事実を明確にする
ことができる。また、管理装置に不正信号が出力するこ
とにより、管理装置側でも不正行為の発生を簡単に認識
することができる。 (7)請求項7記載の発明によれば、遊技価値変換手段
の不能動化状態を解除する不能動化状態解除手段を備え
ることにより、遊技価値変換制御を不能動化した場合に
ホール側が遊技機の確認を行ってから通常遊技が可能な
状態に戻すことができるので、不正行為の状況確認を行
うことが可能になり、不正行為を有効に抑制することが
できる。 (8)請求項8記載の発明によれば、遊技価値変換手段
が不能動することを予告する不能動化状態予告報知手段
を備えることにより、一般の遊技者が誤って球貸し操作
をしないように認識させることができ、トラブルを未然
に防ぐことができる。また、不正な球の貸し出しによっ
て球を獲得しようとする遊技者に対して警告し、以後の
操作を停止させるように知らせることができる。また、
従来はプリペイドカードの不正な改竄によって球貸しが
行われてそのまま景品と交換されても、不正な遊技者の
動作を店員が的確に監視することが困難であったが、本
発明では不能動化状態の予告報知を行った場合に、以後
の遊技者の操作を監視することにより、遊技者の動作を
店員が的確に監視することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る遊技機の第1実施例の外観斜視図
である。
【図2】遊技機の裏機構の構成を示す図である。
【図3】前面表示パネルの裏面側の構造を示す図であ
る。
【図4】下皿球抜き流動検出センサの構成を示す図であ
る。
【図5】オーバーフロー球流動検出センサの構成を示す
図である。
【図6】オーバーフロー球流動検出センサの他の構成例
を示す図である。
【図7】遊技機の制御系のブロック図である。
【図8】球貸機およびパチンコ機本体の全体ブロック図
である。
【図9】インターフェース回路の回路図である。
【図10】釦押検出部の構成を示す図である。
【図11】釦押検出部の他の構成例を示す図である。
【図12】遊技機の制御のメインルーチンを示すフロー
チャートである。
【図13】割り込み処理を示すフローチャートである。
【図14】球払い開始確認条件監視処理のサブルーチン
を示すフローチャートである。
【図15】上皿球抜きセンサ流動検出処理のサブルーチ
ンを示すフローチャートである。
【図16】上皿球抜きセンサ流動検出処理のサブルーチ
ンを示すフローチャートである。
【図17】下皿球抜きセンサ流動検出処理のサブルーチ
ンを示すフローチャートである。
【図18】下皿球抜きセンサ流動検出処理のサブルーチ
ンを示すフローチャートである。
【図19】オーバーフロー球センサ流動検出処理のサブ
ルーチンを示すフローチャートである。
【図20】オーバーフロー球センサ流動検出処理のサブ
ルーチンを示すフローチャートである。
【図21】条件判定処理のサブルーチンを示すフローチ
ャートである。
【図22】釦操作監視処理のサブルーチンを示すフロー
チャートである。
【図23】釦操作監視処理のサブルーチンを示すフロー
チャートである。
【図24】ステップAのサブルーチンを示すフローチャ
ートである。
【図25】ステップFのサブルーチンを示すフローチャ
ートである。
【図26】球の排出制御動作を説明するタイミングチャ
ートである。
【図27】本発明の第2実施例の釦操作監視処理のサブ
ルーチンを示すフローチャートである。
【図28】本発明の第2実施例の釦操作監視処理のサブ
ルーチンを示すフローチャートである。
【図29】本発明の第2実施例の球の排出制御動作を説
明するタイミングチャートである。
【図30】本発明の第3実施例の遊技機の制御のメイン
ルーチンを示すフローチャートである。
【図31】本発明の第3実施例の貸球回数監視処理のサ
ブルーチンを示すフローチャートである。
【図32】本発明の第3実施例のステップAのサブルー
チンを示すフローチャートである。
【図33】本発明の第3実施例のステップFのサブルー
チンを示すフローチャートである。
【図34】本発明の第3実施例の球の排出制御動作を説
明するタイミングチャートである。
【図35】本発明の第4実施例の貸球回数監視処理のサ
ブルーチンを示すフローチャートである。
【図36】本発明の第4実施例の貸球回数監視処理のサ
ブルーチンを示すフローチャートである。
【図37】本発明の第4実施例の球の排出制御動作を説
明するタイミングチャートである。
【図38】本発明の第5実施例の遊技機の制御系のブロ
ック図である。
【図39】本発明の第5実施例の遊技機の制御のメイン
ルーチンを示すフローチャートである。
【図40】本発明の第5実施例の時間外釦監視処理のサ
ブルーチンを示すフローチャートである。
【符号の説明】
1 遊技機 2 パチンコ機本体 3 球貸機 26 不能動化状態予告報知ランプ(貸球不能動化状態
予告報知手段) 27 不能動化状態報知ランプ(不能動化状態報知手
段) 33 球貸釦 54 球排出装置 56 排出制御装置 76 上皿球抜き流動検出センサ 81 下皿球抜き流動検出センサ 94 オーバーフロー球流動検出センサ 201 CPU 220 リセットスイッチ 312 回数表示器 400 プリペイドカード(遊技情報媒体) 401 カードリーダ・ライタ 402 球貸し制御装置 431、441 釦押検出部

Claims (8)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 遊技に使用可能な有価価値が記録された
    遊技情報媒体を利用するものであって、 遊技情報媒体の有価価値を所定の遊技価値に変換する指
    令を出力する変換操作手段と、 前記変換操作手段の出力に基づき遊技情報媒体の有価価
    値を所定の遊技価値に変換する遊技価値変換手段と、を
    備えた遊技機において、 前記変換操作手段の操作あるいは遊技価値変換手段によ
    る遊技情報媒体の有価価値を遊技価値に変換する動作の
    うち、少なくとも1つ以上に基づいて、不正行為に関連
    する異常な前兆状態を検出する異常前兆状態検出手段
    と、 所定期間内に前記異常前兆状態検出手段によって検出さ
    れた前兆状態が予め設定された所定の状態になった場合
    に、前記遊技価値変換手段の作動を不能動化する遊技価
    値変換不能動化手段と、を備えたことを特徴とする遊技
    機。
  2. 【請求項2】 前記異常前兆状態検出手段は、不正行為
    に関連する異常な前兆状態として、前記変換操作手段の
    操作回数を計数することを特徴とする請求項1記載の遊
    技機。
  3. 【請求項3】 前記異常前兆状態検出手段は、不正行為
    に関連する異常な前兆状態として、前記遊技価値変換手
    段が遊技情報媒体の有価価値を遊技価値に変換した動作
    回数を計数することを特徴とする請求項1記載の遊技
    機。
  4. 【請求項4】 前記異常前兆状態検出手段により計数さ
    れた不正行為に関連する異常な前兆状態の内容を報知す
    ることを特徴とする請求項1乃至3の何れかに記載の遊
    技機。
  5. 【請求項5】 前記遊技価値変換不能動化手段は、 特定遊技状態になったことに基づいて起動するタイマ手
    段を有し、該タイマ手段の作動により前記所定期間を設
    定することを特徴する請求項1乃至4の何れかに記載の
    遊技機。
  6. 【請求項6】 前記遊技価値変換手段の不能動化状態を
    報知する不能動化状態報知手段を備えたことを特徴とす
    る請求項1乃至5の何れかに記載の遊技機。
  7. 【請求項7】 前記遊技価値変換手段の不能動化状態を
    解除する不能動化状態解除手段を備えたことを特徴とす
    る請求項1乃至6の何れかに記載の遊技機。
  8. 【請求項8】 前記異常前兆状態検出手段によって所定
    期間内に検出された前兆状態の内容が、予め設定された
    所定の内容に達していない予告状態にあると判断した段
    階で、前記遊技価値変換手段が不能動化することを予告
    する不能動化状態予告報知手段を備えたことを特徴とす
    る請求項1乃至7の何れかに記載の遊技機。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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