JP3233991B2 - 遊技機 - Google Patents

遊技機

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JP3233991B2
JP3233991B2 JP19292092A JP19292092A JP3233991B2 JP 3233991 B2 JP3233991 B2 JP 3233991B2 JP 19292092 A JP19292092 A JP 19292092A JP 19292092 A JP19292092 A JP 19292092A JP 3233991 B2 JP3233991 B2 JP 3233991B2
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吉平 新山
広司 伊東
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株式会社ソフィア
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、所定の排出要求信号が
入力されると、玉排出装置の駆動源を制御して所定数の
玉を排出させる排出制御手段と、前記玉排出装置から遊
技者側に排出された玉を貯留するための玉貯留皿と、前
記玉貯留皿に排出された玉がオーバーフローしている状
態を検出するオーバーフロー状態検出手段と、を備えた
遊技機に関する。
【0002】
【従来の技術】一般に、遊技媒体として玉を用いた遊技
機としては、例えばパチンコ遊技機が代表的である。近
時は、このパチンコ遊技機によって遊技を行う過程で、
特定の遊技状態(例えば、大当り状態)では賞球が多
く、遊技者の興味を誘っている。近時は、パチンコ遊技
機に併設されたプリペイドカードを使用する玉貸機が普
及している。このプリペイドカードを使用した玉貸機で
は、プリペイドカードに係わる制御は玉貸機自身が行
い、実際の玉の排出はパチンコ遊技機に設けられている
玉排出装置で行う。すなわち、玉貸機がパチンコ遊技機
に指令を発して玉貸しに係わる玉の排出を行うようにな
っている。このように、パチンコ遊技機で玉貸しに係わ
る玉の排出を行うために、従来から使用されている球鞘
式の機械的な排出装置では、正確性、応答性(例えば、
玉の排出速度等を含めた応答性)に問題があり、これら
の問題を解決するために、カムやスプロケット等を電気
部品で駆動制御して所要数の玉を排出する電気的玉排出
装置に移行している。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】ところで、特定の遊技
状態においては、賞球が多くなって玉排出装置による所
定単位の排出が連続して行われる。また、1回の玉貸操
作で300円、500円分の玉貸しを行うのが一般的と
なり、玉貸しに係わる所定単位分(例えば、100円分
の25個が1単位)の排出も連続して行われる。これら
玉排出装置から排出された玉は上皿に案内され、この上
皿で貯留しきれない分は下皿へと案内される。そして、
下皿へ排出された玉の貯留量が所定量を超えてオーバー
フロー状態が発生すると、遊技機の玉排出機構に不具合
が発生する可能性がでてくるので、玉の発射を止めたり
玉の排出を止めたりしていた。また、このような事態を
未然に回避するために熟練した遊技者は、下皿から貯留
されている玉を遊技機外に移して対応を図っている。す
なわち、発射が行えないとその期間は、例えば大当り利
益の享受を受けられないからである。しかしながら、下
皿に所定量貯留されている玉を抜く場合は、大抵は大当
りの時である。このとき、遊技者は大当り表現や、大当
り遊技を消滅(いわゆるパンク)させないために遊技領
域を注視しており、その傍らで(下皿を見ずに)、いわ
ゆるドル箱に下皿の玉を移す作業を行っている。このた
め、迅速に下皿の貯留状態を解除することが困難になっ
ていた。迅速に下皿の貯留状態を解除することが困難な
状態で遊技機側で一方的に玉の発射を止めたり、玉の排
出を止めたりす ると、遊技者に迷惑をかけることがあっ
た(例えば、大当り時に玉の発射が突然停止すると、パ
ンクするおそれがある)。
【0004】そこで本発明は、遊技機の玉貯留皿に排出
された玉がオーバーフローした場合でも、玉の発射や玉
の排出を一方的に停止せずに、遊技者に迷惑をかめるこ
とのない遊技機を提供することを目的とする。
【0005】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するた
め、本発明は、所定の排出要求信号が入力されると、玉
排出装置の駆動源を制御して所定数の玉を排出させる排
出制御手段と、前記玉排出装置から遊技者側に排出され
た玉を貯留するための玉貯留皿と、前記玉貯留皿に排出
された玉がオーバーフローしている状態を検出するため
のオーバーフロー状態検出手段と、を備えた遊技機にお
いて、前記排出制御手段は、前記オーバーフロー状態検
出手段によりオーバーフロー状態が検出された場合に、
当該オーバーフロー状態が継続している所定期間におい
て、所定数の玉を排出するための排出動作が連続した場
合に設けられる排出動作間のウエイト時間を通常状態に
比較して長くするウエイト時間変更手段を備え、前記ウ
エイト時間変更手段によりウエイト時間が変更されてい
る所定期間が経過してもなお前記オーバーフロー状態が
解除されない場合には、玉排出装置による玉の排出を停
止させることを特徴とする。
【0006】
【作用】本発明では、玉貯留皿へ排出された玉がオーバ
ーフローしてオーバーフロー状態が発生しても、直ちに
玉の排出が停止されないで、オーバーフロー状態が継続
している所定期間においては、先ずは、ウエイト時間変
更手段により、所定数の玉を排出するための排出動作と
次の排出動作の間のウエイト時間が通常状態に比較して
長く変更されて、少しずつ玉が排出されるようになる。
そして、ウエイト時間変更手段によりウエイト時間が変
更されている所定期間が経過してもなおオーバーフロー
状態が解除されない場合には、最終的に玉排出装置によ
る玉の排出 が停止される。
【0007】
【実施例】以下、図面を参照して本発明の実施例につい
て説明する。図1〜図27は本発明をカード方式のパチ
ンコ遊技機に適用した場合の一実施例を示している。な
お、本明細書中(および図面中も)ではパチンコ玉を、
玉あるいは球(例えば、賞球、打球)というような表現
で記述(あるいは図面に表示)しているが、これらは何
れも基本的にパチンコ玉を意味するもので、パチンコ玉
の扱い方(処理の仕方)によって適宜表現したものであ
り、表現が混在しているが、玉と球は異なる概念ではな
く、説明の都合に応じて使い分けているに過ぎない。図
1はパチンコ機1(遊技機)の全体を示す外観斜視図で
ある。本実施例のパチンコ機1は、通常、パチンコ機1
の側方に配設される遊技媒体貸出装置してのカード式玉
貸機(すなわち、玉貸機)を内蔵したタイプのものにな
っている。したがって、本実施例のパチンコ機1は、遊
技機と玉貸機とが一対の関係で、ホールに設置される。
【0008】「パチンコ機の正面機構」 パチンコ機1は、正面側に見える部分として額縁状前面
枠11と、額縁状前面枠11の開口部に配設され、ガラ
スを支持する金枠(ガラス枠)12と、遊技盤13と、
前面表示パネル14と、前面表示パネル14の下方の前
面操作パネル15とを有している。額縁状前面枠11は
パチンコ機1を設置するための木製の枠体16に開閉可
能に支持されており、同様に金枠12は額縁状前面枠1
1に開閉可能に支持されている。前面表示パネル14は
一端側が額縁状前面枠11に開閉可能に支持されるとと
もに、前面側が突出しつつやや盛り上がるような曲面状
に形成され、この前面表示パネル14には賞球としての
パチンコ玉を受ける上皿21が形成されるとともに、前
面側に順次左からカード排出釦(返却釦)22、玉貸し
可能表示器23、購入釦(玉貸釦)24、カード度数表
示器(カード残高表示器)25および玉排出押し釦26
が設けられている。
【0009】まず、カード度数表示器25は、例えば7
セグメントの発光ダイオードを用いて3列で構成され、
後述の玉貸機としてのカードリーダー31のカード挿入
口32に挿入されたプリペイドカードの残高を100の
位まで度数単位で表示する。度数単位では、1度が10
0円に相当し、残りの度数を度/100円の計算で遊技
者に表示する。したがって、例えば3000円のプリペ
イドカードを挿入した場合には30度としてカード度数
表示器25に表示される。なお、本実施例ではカード度
数表示器25として7セグメントの発光ダイオードを用
いて3列で構成しているが、これに限らず、例えばドッ
トLED、液晶、蛍光表示管等を用いて構成してもよ
い。購入釦24は、カード挿入口32に挿入されたプリ
ペイドカードの残高の範囲内で1度を単位としてパチン
コ玉をパチンコ機1裏面の後述の玉排出装置(賞球を行
う機能も兼ねているもの)から排出して貸し出すために
遊技者によって押されるスイッチである。この場合、パ
チンコ玉を貸し出し可能な状態の表示はドットLEDか
らなる玉貸し可能表示器23によって行われる。なお、
パチンコ玉を貸し出し可能な状態にあれば、購入釦24
全体が輝くものでもよい。
【0010】一方、パチンコ玉を貸し出し可能な状態に
なければ、玉貸し可能表示器23が消灯し、かつ購入釦
24を押してもパチンコ玉の貸し出しのための排出が行
われない。この購入釦24を1回押すと、1度に相当す
る分だけのパチンコ玉(例えば、25玉)が貸し出され
て上皿21に供給される。2回押すと、2度に相当する
分だけのパチンコ玉が貸し出される。カード排出釦22
は、カード挿入口32に挿入されたプリペイドカードを
カード挿入口32から外部に引出すためのもので、本実
施例では遊技者がゲームを終了したい場合などに、この
釦を押すことにより、プリペイドカードがカード挿入口
32から再び外部に引出される。遊技者は引出されたプ
リペイドカードを手にし、他のパチンコ台でゲームを開
始するか、あるいは今回はひとまずゲームを終るかの自
由な選択ができる。なお、玉貸し可能表示器23として
はドットLEDに限らず、例えば細長い形状の表示ラン
プにしてもよい。玉排出押し釦26は上皿21の玉を後
述の玉貯留皿33に移すために、両者を接続する通路を
開閉するためのものである。
【0011】前面操作パネル15には、その左側にカー
ドリーダー31(図2参照)のカード挿入口32が形成
されるとともに、前面中央側が前方に突出するような形
状に形成され、その突出部の内部は玉貯留皿(球受皿:
下皿)33となっている。なお、カードリーダー31は
本体が前面操作パネル15の内部に埋め込まれるような
構成になっており、前面にカード挿入口32が現れてい
る。玉貯留皿33は上皿21がパチンコ玉で一杯のとき
に賞品玉を受ける等の役目がある他、玉を一時的に貯留
するためのものである。また、前面操作パネル15には
玉抜きレバー34および発射装置の発射操作ハンドル3
5が設けられている。カードリーダー31は後述の図2
に示すように、カードリーダー制御回路31Aに接続さ
れており、カードリーダー制御回路31Aはカードリー
ダー31の制御を行う。カードリーダー31はプリペイ
ドカードのデータを読み込んで玉の貸出しに必要なデー
タを排出制御装置56(図2参照)に出力する。
【0012】なお、カードリーダー31はパチンコ機1
の下側に配設されることによって、遊技者の便宜を図れ
るようになっている。また、カードリーダー31はパチ
ンコ機1から取り外して分離することが可能であり、修
理の際には交換することができる構造になっているが、
少なくともパチンコ機1とカードリーダー31が信号
上、接続されていないと遊技ができないようになってい
る。ここで、カードリーダー31、カードリーダー制御
回路31A、カード挿入口32および後述の排出制御装
置56は、全体として玉貸機300を構成する。カード
挿入口32はカードの受け付けを表示可能なものが用い
られ、例えばカード挿入口32の上にカード受付け表示
器36を有し、カード受付け表示器36は発光ダイオー
ド等からなり、カードの受け付けが有効であることを表
示する。ここで、プリペイドカードとは、パチンコ遊技
専用の「プリペイドカード」のことであり、したがっ
て、本実施例ではパチンコ玉を持込む以外に、プリペイ
ドカードをカード挿入口32に挿入することによって必
要な玉を確保してゲームを開始することが可能になって
いる。
【0013】玉抜きレバー34は玉貯留皿33に貯留さ
れた玉を外部下方に抜くためのもので、この玉抜きレバ
ー34を、例えば左方向に移動させると、玉貯留皿33
の下底部が一部開口して玉を下方に放出することができ
る。発射操作ハンドル35は1列に整列しているパチン
コ玉のうち、発射位置にあるものを1個ずつ遊技盤13
前面の遊技領域内に弾発させる発射装置の操作を行うも
のである。一方、パチンコ機1の額縁状前面枠11の上
部には左側から順次、賞品玉排出時および貸し玉の排出
時に点灯する玉排出表示器41、大当り時に点灯する大
当り表示器42、パチンコ機1において打止状態が発生
したときに点灯する完了ランプ43が設けられている。
金枠12は前面枠11に開閉可能に支持され、通常は施
錠孔44にキーを挿入して操作することにより施錠装置
によって前面枠11に対して施錠されている。金枠12
を開く場合には、施錠孔44に所定のキーを挿入して回
動操作することにより、施錠装置のロック状態が解除さ
れてオープンする。
【0014】遊技盤13は、例えば木製のベニアからな
り、その前面側が遊技領域になっている。遊技領域は発
射されたパチンコ玉を上方から落下させつつアウトある
いはセーフの判定を行う部分であり、遊技領域に設けた
各種入賞具や変動入賞装置等の入賞口に玉が入って有効
にセーフとなる場合は所定数の賞品玉が後述の玉排出装
置から排出されて、これが上皿21に供給される。ま
た、発射操作ハンドル35を操作して玉が発射されて
も、ファールになったときには、パチンコ玉が発射位置
に戻るか、あるいは玉貯留皿33に排出される。遊技盤
13における遊技領域は任意の構成をとり得ることがで
き、例えばいわゆる第1種に属するもの、第2種に属す
るもの、あるいは第3種に属するものなどがあり、パチ
ンコ遊技を行うものであれば、本発明の適用対象になり
得る。本実施例では第1種に属するものを採用してい
る。
【0015】「パチンコ機の裏機構」 次に、図2はパチンコ機1の裏機構の構成を示す図であ
る。図2において、パチンコ機1の裏機構の主要なもの
として、貯留タンク(上タンク)51、案内樋52、外
部端子基盤53、玉排出装置54、玉抜き装置55、排
出制御装置56、遊技盤制御装置57、セーフ玉集合樋
58、セーフ玉払出装置59、発射制御装置60、裏機
構盤の基枠体61およびスピーカ62がある。なお、6
3は各種の信号線であり、その他の信号線は番号を省略
している。基枠体61は合成樹脂製(例えば、ABS製
樹脂)の一体成型品から形成され、パチンコ機1の前面
枠11の裏側に固定された金属フレーム(図示略)に取
り付けられている。そして、この基枠体61の上に各種
のユニット部品、例えば貯留タンク51、案内樋52、
外部端子基盤53、玉排出装置54、玉抜き装置55、
排出制御装置56、遊技盤制御装置57などが取り付け
られており(例えば、ワンタッチの爪部材によって固定
される)、これらの各種ユニット部品と基枠体61とを
総称する概念として裏機構盤70と称している。なお、
玉排出装置54および玉抜き装置55は裏機構盤70の
所定位置にて着脱可能に装着されている。また、装着状
態において案内樋52の一部から玉排出装置54および
玉抜き装置55にかけて、これらを一体に覆うカバー
(図示略)が設けられる。71a、71b、71cはカ
バー取り付け用の係止孔を示す。
【0016】貯留タンク51は排出される前の玉を予め
貯留しておくもので、細長い有底の箱型に形成され、一
定量のパチンコ玉を貯留可能な容積を有し、樹脂を素材
としている。貯留タンク51は、その底部が図中左方向
に進むに従って下方に傾斜しつつ、やや絞り込むような
形状に形成され、パチンコ玉を自重によってスムーズに
左方向に移動させる構造になっている。貯留タンク51
の玉数の不足はタンクの底部に設けられた補給センサ
(貯留量検出手段)71によって検出され、不足のとき
は島設備から玉が補給される。貯留タンク51内の玉は
案内樋(玉案内手段)52により誘導され、玉排出装置
54によって排出される。案内樋52は貯留タンク51
から排出される玉を案内するもので、その一端が貯留タ
ンク51の底面開口部に接続され、他端が玉の排出下流
側に向って緩やかに下り傾斜する構造を有し、その終端
下部に玉排出装置54が設けられている。
【0017】『誘導樋ユニットの詳細な構成』 図2に表された案内樋52の部分、すなわち貯留タンク
51の底面開口部から緩やかに下り傾斜して玉排出装置
54まで導く部分は玉を誘導する誘導樋ユニット520
になっている。誘導樋ユニット520は、図3に拡大し
た分解斜視図を示すように、玉を2列に整流しながら緩
やかに流下させる上流部(誘導路:シュート)520A
と、その玉を垂直方向への蛇行路に案内する下流部(流
路変換部)520Bとからなり、上流部520Aの樋内
には平行路80を画成する分流壁81が設けられてい
る。なお、分流壁81は樋下流に向って段階的に高さが
増す(最終的にはパチンコ玉の径以上の高さに立ち上が
る)ように形成される。下流部520Bはケース状の第
1と第2の流路構成部材82、83が基板84を挟み込
んで組み立てることにより作られ、その内部の基板84
両側に上流部520Aの平行路80とUターン路85を
介して接続する垂直方向の蛇行路86が形成される。下
流部520Bの内部には図4(a)、(b)に示すよう
に、一端がUターン路85の直前で樋の上に架設した軸
87を支点とし、他端が上下方向へ揺動自由な可動片
(半端球検出部材)88と、可動片88の揺動から樋内
の玉切れ状態を検出する光学検出器(玉検出センサ)8
9が設けられている。なお、Tはパチンコ玉を示す。
【0018】光学検出器89としては可動片88の進入
を許容するゲート型の光センサが使用され、図4(b)
に示すように、パチンコ玉Tが連続して存在(あるいは
途切れのない移動)により可動片88がゲート型の光セ
ンサ内に押し上げられると、オフする一方、図4(a)
に示すように玉の流下が途切れて可動片88が樋内に降
下すると、オンするようになっている。すなわち、可動
片88は一端が樋内に垂下し、この垂下した一端を玉の
移動で押し上げることにより、光学検出器89を遮光し
て玉の有無を検出するようになっている。光学検出器8
9は図4(a)、(b)に示すように共通の配線板90
に並べて取り付けられ、この配線板90を下流部520
Bの所定位置に組み込むため、片側の流路構成部材83
に取付け用の孔91と、その蓋片92が設けられる。配
線板90には共通の接続コネクタ93が取り付けられ、
この接続コネクタ93を介して光学検出器89の出力が
取り出される。上記可動片88、光学検出器89、配線
板90および接続コネクタ93は、全体として半端球検
出手段94を構成している。なお、玉検出センサとして
は本実施例のように光学検出器89を用いてノイズの影
響を受けにくいという利点を活用してもよいが、これに
限るものではなく、他のタイプのセンサを使用してもよ
い。
【0019】可動片88の取り付け位置としては、例え
ば光学検出器89が可動片88の降下によってオンする
ときに可動片88の下流側(2系統の樋内)に排出待機
玉として貸し玉の1回分(例えば、25個)の排出数以
上のパチンコ玉が残るように設定される。本実施例で
は、少なくとも30個の玉が残るように設定されてい
る。すなわち、半端球検出手段94は玉排出装置54に
おける後述の排出カム113(流下阻止部材)より少な
くとも30個の玉数分だけ上流側に配置されている。こ
れにより、1回の貸し玉分(例えば、100円で25
個)の待機が保証されることになる。95は玉ならし板
(ガイド板)で、上流部520Aからの玉の重りを押え
て1段に調整するものである。玉ならし板95は下流部
520Bの入口付近にて軸96を介して上下方向へ揺動
自由に支持され、平行路80上にかぶさるように幾分反
りぎみに延びる先端側にウエイト97を備えている。蛇
行路86は基板84を挟んで前後に隣接しており、互い
に曲り具合を変えて左右にオフセットした状態で開口す
る下端部へとつながるように形成されている。各蛇行路
86の下端部には玉の脱落防止用のシャッタ98が設け
られている。シャッタ98は一枚の平板を両蛇行路86
の平面上の位置関係に対応する段付き形状に形成したも
ので、下端開口部内に前後方向へ摺動(開閉)自由に支
持される。シャッタ98はスプリング99によって閉位
置に付勢されており、玉排出装置54と接続する際に
は、スプリング99の付勢力に抗して開き位置に押し込
めることが可能なようになっている。なお、スプリング
99は蓋部材100によって支持される。
【0020】したがって、誘導樋ユニット520を取り
外して玉排出装置54と分離するときに、蛇行路86内
に連続する玉があれば、シャッタ98がこの玉を押し分
けるようにして閉じ動作し、玉が誘導樋ユニット520
から落下するのを防止する。上流部520Aの2列の平
行路80にはそれぞれ貯留タンク51の開口に臨む位置
から下流側にかけて路面の補強を兼ねる導電性の金属板
101が設けられている。誘導樋ユニット520の上流
部520Aにおける所定箇所にはクリップ102〜10
4が、また下流部520Bにはクリップ105が挿入可
能になっており、これらのクリップ102〜105を裏
機構盤70の対応する箇所に挿入してロックすることに
より、上流部520Aおよび下流部520Bが裏機構盤
70に着脱可能に固定される。このように、誘導樋ユニ
ット520は玉の通路が2条に形成されており、これに
より、短時間に多量の玉を排出可能になっている。ま
た、このような2条構成は玉排出装置54および玉抜き
装置55の内部についても同様である。
【0021】次に、図5は玉排出装置54、玉抜き装置
55およびセーフ玉払出装置59の取付け状態を示す分
解斜視図であり、各装置54、55、59は機枠体61
に対してワンタッチの爪部材によって固定される。機枠
体61は、例えば樹脂製からなり、遊技盤13(すなわ
ち、ベニア製)の裏側の金属フレームに固定される。玉
排出装置(いわゆるストッパ式賞品球排出装置に相当)
54は、図6にその断面図を示すように、主要なものと
して排出ソレノイド112、排出カム113、排出セン
サ114および中継基盤115を有し、内部に排出通路
(案内樋52の終端下部に相当)116が形成されてい
る。なお、図6は玉排出装置54を側方から見た断面図
であり、排出通路116と同様の他の通路(図示略)が
平行に形成されている。したがって、玉排出装置54は
内部に2条の排出通路を有している。
【0022】図6は排出ソレノイド(流下阻止部材の駆
動源に相当)112に通電されず、排出カム(流下阻止
部材に相当)113の一部が排出通路116内に突出し
て玉の排出を阻止している状態である。一方、排出ソレ
ノイド112がオンすると、排出カム113が排出通路
116内から引き出されて今まで阻止されてきた玉が排
出通路116を通って下方に排出される。このとき、排
出される玉は排出センサ(排出玉検出手段に相当)11
4によって検出される。排出センサ114は排出通路1
16に通過する玉を検出するとともに、排出通路116
内に玉が停止している状態、すなわち玉の存在も検出す
る。排出センサ114の検出信号は中継基盤115を介
して排出制御装置56に送られる。この場合、排出ソレ
ノイド112および排出カム113は、2条の玉の排出
を1つのユニットで制御する。なお、117は排出カム
113のバウンドを防止するバウンド防止部材である。
【0023】玉抜き装置55は、図7にその断面図を示
すように、主要なものとして流路切換ソレノイド(玉抜
きゲートの駆動源)121および切換弁(玉抜きゲー
ト)122を有し、内部に排出通路123が形成されて
いる。なお、図7は玉抜き装置55を側方から見た断面
図であり、排出通路123と同様の他の通路(図示略)
が平行に形成されている。したがって、玉抜き装置55
は内部に2条の排出通路を有している。排出通路123
は途中で分岐し、玉供給通路124および玉抜き通路1
25に別れている。なお、Tはパチンコ玉を示す。図7
は流路切換ソレノイド121に通電されず、切換弁12
2が排出通路123から引き出されて玉抜き通路125
を遮断し、玉Tが矢印で示すように玉供給通路124側
に流れて上皿21に供給されることを可能にしている状
態である。一方、流路切換ソレノイド121がオンする
と、切換弁122が排出通路123を遮断するように変
位し、玉Tが玉抜き通路125側に流れてホール側の玉
抜き通路に排出される。この場合、流路切換ソレノイド
121および切換弁122は、2条の玉の通路切換えを
1つのユニットで同時に制御する。
【0024】セーフ玉払出装置59は、図8にその断面
図を示すように、主要なものとしてセーフソレノイド1
31、第1セーフカム132、第2セーフカム133お
よび非接触型のセーフセンサ134を有し、内部に玉通
路135が形成されている。図8はセーフソレノイド1
31に通電されず、第2セーフカム133の一部が玉通
路135内に突出してセーフ玉の排出を阻止して保持し
ている状態である。保持した玉(図中の1番目のセーフ
玉)はセーフセンサ134の位置にあり、セーフ玉とし
てフォトセンサタイプのセーフセンサ134によって検
出される。また、このとき、第1セーフカム132は玉
通路135から引き出されて玉に当接していない。一
方、セーフソレノイド131がオンすると、まず第2セ
ーフカム133が玉通路135内から引き出して今まで
保持していたセーフ玉(すなわち、1番目のセーフ玉)
が1個宛排出されるとともに、同時に第1セーフカム1
32の一部が玉通路135内に一時的に突出して、その
後に続いているセーフ玉(2番目のセーフ玉)が排出さ
れないようにする。
【0025】次いで、再び第2セーフカム133が玉通
路135内に突出すると同時に、第1セーフカム132
が玉通路135から引き出される。これにより、2番目
のセーフ玉が第2セーフカム133に当接して保持され
るとともに、3番目のセーフ玉は2番目のセーフ玉に当
接して続いている状態となる。すなわち、セーフソレノ
イド131を1回オンさせる毎に、玉Tが1個だけ移動
して排出され、その後直ちに次の玉が保持されて停止す
る。このようにセーフ玉を一時的に保持しておくことに
より、実際にセーフ玉が入賞によって生じたという確認
をとることができ、不正防止や遊技者とのトラブルを避
けることができる。
【0026】外部端子基盤53はAC電源の入力やホー
ルの管理装置との間における信号の授受などについての
中継を行うものである。セーフ玉集合樋58はパチンコ
機1の裏面側のほぼ中央部(前面側の遊技領域に対応す
る範囲)を囲むように設けられ、遊技領域に配置された
各入賞口に流入したセーフ玉(入賞玉)を一箇所に集合
させてセーフ玉回収樋(図示略)を介して前述したセー
フ玉払出装置59に導く。発射制御装置60は発射装置
の作動を制御する。排出制御装置(排出制御回路に相
当)56は玉の排出に必要な各種制御を行うもので、本
実施例では玉貸機300における玉の貸出しに必要な各
種制御も行う。遊技盤制御装置(役物制御回路に相当)
57は同じく遊技盤13における遊技の実行に必要な各
種制御を行うものである。スピーカ62は遊技に必要な
効果音(例えば、玉の排出に伴う効果音)を報知するも
ので、玉排出数、賞態様および玉の貸出しに応じて各種
の音を発生して遊技者に知らせる。ここで、本実施例で
は遊技盤13の制御を行う遊技盤制御装置57と、入賞
球および貸玉の排出を制御する排出制御装置56とが独
立して設けられ、双方でデータの授受を行って賞球排出
処理を行うようになっている。上記遊技盤制御装置57
および排出制御装置56は賞球排出処理手段400を構
成する。
【0027】次に、図9は排出制御装置56における制
御系のブロック図である。図9において、この制御系は
大きく分けると、パチンコ遊技に係わる玉の排出や玉の
貸出しに係わる玉の排出に必要な制御を行うCPU20
1と、各種情報信号を受け入れて波形整形する等の処理
を行ってCPU201に出力する入力フィルタ202
と、CPU201の作動クロックの基本となる周波数を
刻む水晶(クリスタル)203と、CPU201のから
制御信号をドライブして各種駆動信号を生成して各ソレ
ノイド等に出力するドライバ204と、CPU201、
入力フィルタ202、ドライバ204に必要な電源を供
給する電源部205と、パチンコ遊技に関連する各種状
態を検出して必要なデータを入力フィルタ202に出力
するセンサ群と、ドライバ204からの信号によって駆
動されるアクチュエータ群とによって構成される。CP
U201、入力フィルタ202、水晶203およびドラ
イバ204は排出制御装置56の機能を実現するもの
で、マイクロコンピュータを含むボードユニットによっ
て実装されている。なお、図示しないROM、RAMを
有し、ROMに記憶されたプログラムに基づいてCPU
201は動作する。そして、マイクロコンピュータのボ
ードユニットはカードリーダー31、島設備、遊技店の
管理装置等との間で制御信号やデータの授受が行われる
ようになっている。
【0028】入力フィルタ202には排出センサ1(す
なわち、玉排出装置54の一方の排出センサ114のこ
とで、以下、排出センサ114aということがある)の
出力信号、排出センサ2(すなわち、玉排出装置54の
他方の排出センサ114のことで、以下、排出センサ1
14bということがある)の出力信号、セーフセンサ1
34の出力信号、半端センサ(半端球検出手段のこと
で、以下単に半端センサという)94の出力信号、賞球
データ受信信号線211からの賞球データ、遊技盤制御
装置57と排出制御装置56との同期をとる同期信号、
カードリーダー31からの球貸し要求信号、同じく球貸
し単位信号、オーバーフローセンサ212からのオーバ
ーフロー状態検出信号、補給センサ71の出力信号、球
抜きセンサ信号線213からの球抜き信号、打止め信号
線214からの打止め信号およびパチンコ機1の動作を
リセットするリセットスイッチ215からのリセット信
号が入力されている。オーバーフローセンサ(オーバー
フロー状態検出手段)212は玉貯留皿33に玉がオー
バーフローしたことを検出する。排出センサ114a、
114b、セーフセンサ134、半端センサ94、補給
センサ71などの機能は前述した通りである。球抜き信
号は玉抜きセンサ(図示略)から出力されるもので、玉
抜きセンサは遊技店の係員が玉抜処理を開始するための
操作、すなわちパチンコ機1の前面に設けられた操作用
孔に玉抜き棒(図示略)を挿入する操作がなされたこと
を検出する。
【0029】遊技盤制御装置57から出力される賞球デ
ータとしては、大当り状態のときの賞球数や始動入賞口
に入賞した場合の排出数データ等があり、例えば7個あ
るいは15個賞球のデータとなっている。球貸し要求信
号は遊技者がカードリーダー31にプリペイドカードを
挿入して玉の貸出しを要求した場合の信号であり、球貸
し単位信号は100円を1単位とする信号で、例えば購
入釦(玉貸釦)24を1回(すなわち、1度数に相当)
押す毎に出力される。ドライバ204からは排出ソレノ
イド1(すなわち、玉排出装置54の一方の排出ソレノ
イド112のことで、以下、適宜排出ソレノイド112
aということがある)、排出ソレノイド2(すなわち、
玉排出装置54の他方の排出ソレノイド112のこと
で、以下、適宜排出ソレノイド112bということがあ
る)、セーフソレノイド131、玉抜きソレノイド(す
なわち、流路切換ソレノイドのこと)121、遊技盤1
3の前面などに配置された各種のランプ220に対して
制御信号が出力されるとともに、不正信号線221に不
正信号が、賞球データ送信信号線222に賞球データ送
信信号が出力され、さらに球貸し終了信号および発射停
止信号が出力される。不正信号は遊技店の管理装置等に
出力されて管理のために使用され、賞球データ送信信号
は遊技盤制御装置57に出力され、球貸し終了信号はカ
ードリーダー制御回路31Aに出力され、さらに発射停
止信号は発射制御装置60に出力される。CPU201
排出制御手段およびウエイト時間変更手段としての機
能を有する。
【0030】次に、上述したCPU201によって行わ
れる各種制御の手順を図10〜図27を参照して詳細に
説明する。CPU201による制御は、パチンコ装置1
の電源の投入と同時に開始され、電源が投入されている
限り繰り返してその処理が実行されるメインルーチン
と、1ms毎に実行される割り込み処理(INT)とが
ある。「メインルーチン」最初に、メインルーチン(い
わゆるゼネラルフロー)について図10を参照して説明
する。このルーチンは、前述したようにパチンコ機1の
電源の投入後、繰り返して行われる。メインルーチンが
起動すると、まずステップS1で初期設定を行う。初期
設定では、例えばRAMのクリア、フラグの設定、出力
ポートのリセット、サブルーチンのイニシャライズなど
が行われる。次いで、ステップS2で出力処理を行う。
出力処理では、例えば各サブルーチンでセットされたデ
ータを出力ポートに出力したり、ソレノイドに切換信号
を出力するなどの処理が行われる。次いで、ステップS
3に進み、不正監視処理を行う。不正監視処理では、賞
球、貸し玉による排出動作以外での玉の移動が常に監視
される。不正監視処理の詳細はサブルーチンで後述す
る。
【0031】ステップS4では現在セットされている処
理番号(処理NO.)に準じてステップS5〜ステップ
S9の何れのステップに分割するかを判別し、対応する
ステップに進む。例えば、前回のルーチンと同じ処理の
継続が必要な場合には、その処理を継続するように処理
番号がセットされ、他の処理を行う必要がある場合には
他のステップに進むように処理番号がセットされること
で、分割ステップの判断が行われる。ステップS5では
賞球、貸し玉の管理等を実行する通常処理を行う。ステ
ップS6では賞品球の払い出し処理を実行する排出処理
を行う。ステップS7では貯留タンク51から玉を抜く
玉抜処理を行う。ステップS8では賞品球払い出し後
に、入賞球を回収側に払い出すセーフ玉払出処理を行
う。さらに、ステップS9ではステップS3において不
正と判断したときの処理として賞品球の通路を回収側に
変換する排出装置不正処理を行う。ステップS5〜ステ
ップS9の何れかの処理が終了すると、次のルーチンに
移行するため、再度ステップS2に戻って同様のループ
を繰り返す。このように、メインルーチンではシーケン
シャルに、順次対応するステップの処理が実行される。
【0032】「割り込み処理(INT)」 図11はCPU201によって1ms毎に実行される割
り込み処理(INT)のプログラムである。この割り込
み処理は上記メインルーチン(図10)の合間に割り込
み信号に基づいて行われるもので、この処理が開始され
ると、前述したメインルーチンの処理が一時的に中断さ
れ、割り込み処理の終了後に再び中断したステップから
メインルーチン処理が再開される。ステップS12で
は、メインルーチンで使用しているレジスタを退避さ
せ、ステップS14で割り込み信号を発生させる基本時
間を生成しているタイマをセットする。ここでは、タイ
マが1msにセットされる。次いで、ステップS16で
入力処理を行う。入力処理では、各種検出センサ、スイ
ッチからの論理変換やチャタリング防止処理が行われ
る。次いで、ステップS18でタイマ処理を行い、例え
ばメインルーチンで必要とする時間やサブルーチンで使
用される設定時間などの基準時間を作成する。例えば、
1ms毎にフラグ(タイマフラグ)を立てると、メイン
ルーチンやサブルーチンではフラグがあるか否かを判断
したり、フラグをカウントすることによって1ms単位
で必要な時間を得ることができる。
【0033】次いで、ステップS20で排出前のパチン
コ玉が少なくとも1単位の貸し玉数や賞球数以上に対応
する分だけ(本実施例では30個)、案内樋52に存在
しているか否かを監視する半端センサ監視処理を行う。
ステップS22では貯留タンク51に所定量以上の玉が
あるか否かを監視する補給処理を行う。ステップS24
では玉貯留皿33がオーバーフローしていないか否を監
視するオーバーフロー処理を行う。ステップS26では
玉排出装置54の排出センサ112aおよび排出センサ
112bに玉があるか否かを監視する排出センサ1・2
玉有り監視処理を行う。以上の各ステップS20〜ステ
ップS26により排出前の玉が1単位の貸し玉数や賞球
数以上に対応する分だけ案内樋52に存在し、貯留タン
ク51にも所定量以上の玉が貯留され(連続して玉の排
出があっても支障がない)、玉貯留皿33がオーバーフ
ローしておらず(玉を皿に放出しても差し支えない)、
かつ玉排出装置54の2条の通路にも玉が連続して存在
しているという各条件が判断される。
【0034】これらの条件のうち少なくとも3つ、すな
わち排出前の玉が1単位の貸し玉数や賞球数以上に対応
する分だけ案内樋52に存在し、玉貯留皿33がオーバ
ーフローしておらず、かつ玉排出装置54の2条の通路
にも玉が連続して存在しているという各条件が揃うと、
本実施例では、排出処理を開始するための必要十分条
件、すなわち玉の排出開始条件が成立することにしてい
る。したがって、あとは賞球データ信号や球貸し要求信
号に応じて玉の払い出しを行っても、一定数の玉の排出
が保証されることになる。そのため、ステップS28で
は上記のような排出開始条件を判定する処理を行う。こ
れは、上述した3つの入力監視条件のアンド論理を取る
処理であり、玉の排出開始条件が成立しているか否かを
判断するものである。排出開始条件が成立すると、フラ
グ(条件完了フラグ)を立て、このフラグを判断するこ
とにより、後述の各ルーチンでは玉の排出を開始するか
否かの判断が行われる。
【0035】次いで、ステップS30でリセットスイッ
チ215がオンしているか否かを判別する。リセットス
イッチ215はパチンコ機1の動作をリセットしてイニ
シャライズするもので、例えばホールの係員によりパチ
ンコ機1の点検、修理時などにリセットされる。リセッ
トスイッチ215の入力があると、ステップS32に進
んでCPU201を含むパチンコ機1の制御装置の全て
をイニシャライズ(初期設定)する。これにより、例え
ば発射停止からの復帰が行われたり、賞球データがクリ
アされたりする。具体的には、玉貸し機と遊技機が一体
的であるから、どちらかが故障した場合に玉の発射が停
止されるが、そのときの復帰手段はリセットスイッチ2
15の操作であり、いわゆる強制リセットになる。次い
で、ステップS34で現在セットされている処理番号
(処理NO.)を通常処理に戻し、ステップS36に進
む。これは、強制リセットが行われたので、メインルー
チンでは通常処理から開始するためである。一方、ステ
ップS30でリセットスイッチの入力がなければ、ステ
ップS32、34をジャンプしてステップS36に進
む。
【0036】ステップS36では管理装置の方から打止
信号(管理装置からの発射停止信号に相当)が入力され
たか否かを判別する。打止信号は、パチンコ機1が予め
決められた所定数の賞球を行って遊技を終了させる場合
にホールの管理装置によって出力されるもので、例えば
大当りが発生すると、1回交換の場合に出力される。ま
た、例えば第2種に属する遊技機であれば[3000
個]の玉が賞球として排出されると、打ち止めになるよ
うなケースである。打止信号があると、ステップS38
で発射制御装置60に停止信号を送って発射を停止す
る。これにより、発射操作ハンドル35を操作しても玉
の発射がてきなくなる。次いで、ステップS40で条件
完了フラグをクリアする。これにより、仮に賞球データ
や球貸し要求信号の入力があっても、玉の排出開始条件
の成立を判断する条件完了フラグが立っていないので、
玉の排出は行われない。
【0037】ここで、本実施例では、ホールの管理装置
から発射停止信号が入力されたとき、遊技不能状態と判
断する。そして、この場合には条件完了フラグをクリア
することによって、球貸し要求信号の入力にかかわら
ず、玉貸し動作が行われなくなる。すなわち、玉貸機3
00の動作が停止する。これにより、パチンコ機1に内
蔵の玉貸機300から玉を購入することができなくな
り、遊技者が間違って玉を購入して上皿21に入れてし
まうという不具合をなくすことができるという利点があ
る。その結果、上皿21から玉を抜くという遊技者にと
っての煩わしさが回避される。一方、ステップS36で
打止信号の入力がなければ、ステップS38、ステップ
S40をジャンプしてステップS42に進む。ステップ
S42ではレジスタ退避を解除して、もとのメインルー
チンのステップに戻る。したがって、割り込み処理から
抜けて、一時的に中断されたメインルーチンが再開され
る。
【0038】「不正監視処理」 図12はメインルーチンのステップS3で実行される不
正監視処理のサブルーチンである。不正とは、例えば賞
球、貸し玉以外で玉の排出(移動)が行われるような状
態である。まず、ステップS300でメインルーチンの
処理番号が排出処理であるか否かを判別する。すなわ
ち、メインルーチンで、現在、排出処理が行われている
か否かを判別する。排出処理であれば、賞球あるいは貸
し玉要求に応じた玉の排出が行われているので、不正で
はないと判断し、今回のルーチンを終了してメインルー
チンにリターンする。一方、メインルーチンの処理番号
が排出処理でないときは、賞球あるいは貸し玉要求に応
じた玉の排出とは別に、何らかの理由で玉の移動がある
かも知れないので、まずステップS302に進んで排出
センサ1の入力エッジがあるか否かを判別する。排出セ
ンサ1の信号は入力処理されており、正論理により
“L”から“H”に立ち上がるようなエッジ変化がある
と、入力エッジがあると判断して玉排出装置54で玉の
移動(例えば、正規の排出あるいは不正による玉の移
動)があったとみなす。このとき、入力エッジの変化
は、例えばCPU201のメモリに記憶される。
【0039】入力エッジがある場合には、最初にステッ
プS304で排出センサ1入力エッジをクリアし、続く
ステップS306で不正監視カウンタ1をカウントアッ
プする。ここで、排出センサ1入力エッジをクリアする
のは、メインルーチンにリターンした後、再び次のルー
プで不正監視処理のサブルーチンを実行する場合に、同
じステップを通過して不正状態が続行することになるか
らである。したがって、本サブルーチンが1回実行され
る毎に排出センサ1入力エッジがクリアされるが、続く
ステップS306ではクリア後に直ちに不正監視カウン
タ1をカウントアップしているので、排出センサ1の入
力エッジがあった事実は継続して記憶され、この入力エ
ッジの変化回数は玉の移動個数に相当する。次いで、ス
テップS308で不正監視カウンタ1=5であるか否か
を判別する。不正監視カウンタ1=5の判別を行うの
は、例えば玉が玉排出装置54から排出されるときに、
玉の移動によって排出カム113がバウンドし、そのた
めに排出センサ114がバウンドの影響を受けて1個の
玉の排出にもかかわらず、複数の玉の排出があったよう
な検出を行う恐れを回避するためで、かかる理由から不
正監視カウンタ1の値が少なくとも[5]にならない
と、不正と判断しないようにして不正の判断精度を高め
ている。
【0040】ステップS308で不正監視カウンタ1=
5のときは不正な玉の移動が行われたと判断してステッ
プS318にジャンプし、現在の処理番号をレジスタに
退避し、さらに続くステップS320でメインルーチン
で実行すべき処理番号を排出装置不正処理に変更してメ
インルーチンにリターンする。これにより、メインルー
チンでは、さっそく排出装置不正処理が実行されて不正
に対処することになる。ここで、不正の態様としては、
例えばピアノ線、棒などをパチンコ機1の裏面に差し入
れて玉排出装置54の排出カム113を変位させるなど
の行為が考えられる。一方、ステップS308で不正監
視カウンタ1が[5]でないときは、少なくとも玉排出
装置54の一方の通路については不正な玉の移動がない
と判断し、続くステップS310に進む。
【0041】なお、ステップS302で排出センサ1の
入力エッジがないときは上記ステップS304、ステッ
プS306、ステップS308をジャンプしてステップ
S310に進む。ステップS310では同様に排出セン
サ2の入力エッジについて判別を行い、入力エッジがな
ければ不正がないと判断してメインルーチンにリターン
する。また、入力エッジがあれば、最初にステップS3
12で排出センサ2入力エッジをクリアし、続くステッ
プS314で不正監視カウンタ2をカウントアップす
る。ここで、排出センサ2入力エッジをクリアする理由
は、上記同様である。次いで、ステップS316で不正
監視カウンタ2=5であるか否かを判別し、不正監視カ
ウンタ2=5のときは不正な玉の移動が行われたと判断
してステップS318に進み、同様に不正に対処する処
理を行う。一方、不正監視カウンタ2が[5]でないと
きは、少なくとも玉排出装置54の他方の通路について
も不正な玉の移動がないと判断し、メインルーチンにリ
ターンする。このようにして、玉排出装置54の2条の
各通路について個々に賞球、貸し玉以外で玉の排出(移
動)が行われたか否かの不正監視処理が行われる。
【0042】「通常処理」 図13はメインルーチンのステップS5で実行される通
常処理のサブルーチンである。まず、ステップS500
でウエイトフラグが有るか(立っているか)否かを判別
する。ウエイトフラグは、賞球あるいは貸し玉要求に応
じて玉排出装置54から玉が排出された後に、所定数
(30個)の玉が案内樋52内に整列するまで待機する
(ウエイトする)ためのウエイト時間を設けるためのフ
ラグである。ウエイトフラグは排出処理の最後の方のス
テップで立てられる(ステップS644参照)。ステッ
プS500でウエイトフラグがあるときは、ステップS
502に進んでウエイトタイマセット処理(詳細は後述
のサブルーチンで述べる)を行う。これにより、対応す
るウエイト時間が設けられる。
【0043】次いで、ステップS504で排出確認処理
を行う。この排出確認処理では、玉貸要求および賞球デ
ータ信号があるかどうかの確認を行うもので、詳細は後
述のサブルーチンで説明する(図18参照)。排出確認
処理では最終的に排出フラグあるいは玉貸フラグがセッ
トされる。次いで、ステップS506でウエイトタイマ
フラグが有るか否かを判別する。ウエイトタイマフラグ
は、所定のウエイト時間を設定した場合に立てられるも
のである。したがって、ウエイトタイマフラグがないと
きは、所定のウエイト時間が設定されるまで、このステ
ップに待機し、立てられると、ステップS508に進
む。一方、上記ステップS500でウエイトフラグがな
いときは、ステップS510に進んで玉抜きスイッチが
オンしているか否かを判別する。玉抜きスイッチがオン
していれば、ステップS512でメインルーチンの処理
番号(処理NO.)を玉抜処理にセットしてメインルー
チンにリターンする。これにより、玉抜きスイッチのオ
ンに応答してメインルーチンで貯留タンク51の玉抜き
が実行される。
【0044】また、ステップS510で玉抜きスイッチ
がオンしていなければ、ステップS514で同じく排出
確認処理を行う。このループに進むのは、ウエイト時間
を設けずに玉の排出を行うような場合である。ステップ
S514を経ると、次いで、ステップS508に進む。
ステップS508に分岐するのは、前述したステップS
506の処理を経過した場合も同様である。ステップS
508では排出フラグがあるか否か判別し、排出フラグ
がなければ玉の排出を行う必要がないと判断して今回の
ルーチンを終了する。一方、排出フラグがあればステッ
プS516で排出フラグをクリアした後に、ステップS
518以降の処理を実行する。ここで、排出フラグをク
リアするのは、メインルーチンにリターンした後、再び
次のループで通常処理のサブルーチンを実行する場合
に、同じステップを通過して排出状態が続行することに
なるからである。したがって、排出フラグが立っている
場合は、本サブルーチンが1回実行される毎に排出フラ
グがクリアされるが、続くステップS518ではクリア
後に直ちに払出カウンタ値を排出カウンタ1、2にセッ
トしているので、排出フラグに沿う処理は継続して実行
され、続くステップS520で不正カウンタ1、2を共
にクリアした後に、ステップS522でメインルーチン
の処理番号(処理NO.)を排出処理にセットしてメイ
ンルーチンにリターンする。これにより、メインルーチ
ンでは玉の排出が行われる。
【0045】「排出処理」 図14はメインルーチンのステップS6で実行される排
出処理のサブルーチンである。まず、ステップS600
で排出1終了フラグが有るか(立っているか)否かを判
別する。排出1終了フラグは、玉排出装置54における
排出通路1(2条のうちの一方の排出通路116a)側
の方の規定数の玉の排出が終了したときに立てられるも
のである。同様に、ステップS602では排出2終了フ
ラグが有るか(立っているか)否かを判別する。排出2
終了フラグは、玉排出装置54における排出通路2(2
条のうちの他方の排出通路116b)側の方の規定数の
玉の排出が終了したときに立てられるものである。排出
1終了フラグがなければステップS604で排出ソレノ
イド1をオンする。排出ソレノイド1は、玉排出装置5
4における排出通路1側の方の排出ソレノイド112に
相当する。これにより、排出カム113が作動して排出
通路1側が開かれ玉の排出が許容される。
【0046】次いで、ステップS606で排出センサ1
入力エッジがあるか否を判別し、排出センサ1入力エッ
ジがなければステップS602にジャンプし、排出セン
サ1入力エッジがあれば(すなわち、玉の移動があれ
ば)、ステップS608に進む。ステップS608では
排出センサ1入力エッジをクリアするとともに、ステッ
プS610で排出センサ1により排出された玉の数を検
出して排出カウンタ1を減算する。次いで、ステップS
612で排出カウンタ1=0であるか否かを判別する。
排出カウンタ1には規定数(規定数の玉の排出数に対
応)が入っているので、排出カウンタ1が[0]でない
ときはステップS602に進んでルーチンを繰り返し、
排出カウンタ1=0になると、排出が終了したと判断
し、ステップS614に分岐して排出1終了フラグをセ
ットするとともに、ステップS616で排出1ソレノイ
ドをオフする。その後、同様にステップS602に進
む。このようにして玉排出装置54における排出通路1
側で規定数の玉の排出が行われる。
【0047】ステップS600で排出1終了フラグがあ
るときは、ステップS602に進み、このステップで排
出2終了フラグがなければステップS618で排出ソレ
ノイド2をオンする。排出ソレノイド2は、玉排出装置
54における排出通路2側の方の排出ソレノイド112
に相当する。これにより、排出カム113が作動して排
出通路2側が開かれ玉の排出が許容される。次いで、ス
テップS620で排出センサ2入力エッジがあるか否を
判別し、排出センサ2入力エッジがなければステップS
632にジャンプし、排出センサ2入力エッジがあれば
(すなわち、玉の移動があれば)、ステップS622に
進む。ステップS622では排出センサ2入力エッジを
クリアするとともに、ステップS624で排出センサ2
により排出された玉の数を検出して排出カウンタ2を減
算する。次いで、ステップS626で排出カウンタ2=
0であるか否かを判別する。
【0048】排出カウンタ2には同じく規定数(規定数
の玉の排出数に対応)が入っているので、排出カウンタ
2が[0]でないときはステップS632に進んでルー
チンを繰り返し、排出カウンタ2=0になると、ステッ
プS628に分岐して排出2終了フラグをセットすると
ともに、ステップS630で排出2ソレノイドをオフす
る。その後、同様にステップS632に進む。このよう
にして玉排出装置54における排出通路2側で規定数の
玉の排出が行われる。ステップS632では排出1終了
フラグと、排出2終了フラグとの論理積をとり、ステッ
プS634で論理積が[1]であるか否を判別する。論
理積が[1]でないとき、例えば排出カウンタ1あるい
は排出カウンタ2が[0]になっていないときには、今
回のループを繰り返し、論理積=[1]になると各排出
通路1、2の排出が共に終了したと判断してステップS
636に進む。ステップS636では排出1終了フラグ
および排出2終了フラグを共にクリアし、続くステップ
S638で玉貸フラグがあるか否を判別する。玉貸フラ
グがないときは、今回の玉の排出が賞球データに基づく
ものであると判断し、ステップS640でメインルーチ
ンの処理番号(処理NO.)をセーフ玉払出処理にセッ
トしてメインルーチンにリターンする。これにより、メ
インルーチンではセーフ玉払出処理が行われる。つま
り、上記賞球に基づく玉の排出に応じてセーフ玉が1つ
払い出される。一方、玉貸フラグがあるときは、今回の
玉の排出が貸し玉要求に基づくものであると判断し、ス
テップS642で玉貸機(本実施例では内蔵している)
の方に今回、25個の貸し玉が終了したという玉貸終了
信号を送信し、ステップS644でウエイトフラグをセ
ットするとともに、玉貸フラグをクリアし、さらにステ
ップS646で処理番号(処理NO.)を通常処理にセ
ットしてメインルーチンにリターンする。これにより、
メインルーチンでは通常処理が行われる。
【0049】「玉抜処理」 図15はメインルーチンのステップS7で実行される玉
抜処理のサブルーチンである。まず、ステップS700
で玉抜中止フラグが有るか(立っているか)否かを判別
する。玉抜中止フラグは、玉抜スイッチを間違って操作
したような場合に、もう一度玉抜スイッチを押して(再
入力して)、玉抜動作を強制的に停止(すなわち、強制
終了)するとき立てられる。また、ステップS702で
は玉抜開始フラグが有るか否かを判別する。玉抜開始フ
ラグは、玉抜スイッチを操作した後に、後述のステップ
S712で立てられる。すなわち、玉抜の準備が完了し
たときに立てられる。玉抜中止フラグがなく、かつ玉抜
開始フラグがない場合には、まずステップS704に進
んで玉抜ソレノイド(すなわち、流路切換ソレノイド)
121をオンする。これにより、切換弁122が排出通
路123を遮断するように変位し、排出される玉が玉抜
き通路125側に流れてホール側に回収可能なように予
め準備される。したがって、この時点では、未だ玉の排
出は開始されていない。
【0050】次いで、ステップS706で割り込み処理
ルーチンで設定されるタイマフラグがあるか否かを判別
する。タイマフラグは、割り込み処理ルーチンにおいて
1ms毎に立てられる。タイマフラグがあるときはステ
ップS708でタイマフラグをクリアした後、ステップ
S710に進んでカウンタ2000がタイムアップした
か(すなわち、2秒が経過したか)否かを判別する。こ
れは、1ms毎に立てられるタイマフラグを2000回
カウントすると、2秒になるからである。2秒としたの
は、切換弁122を切り換えて玉が玉抜き通路125側
に抜けるようにセットするのに要する十分な時間を余裕
をもって考慮したものである。カウンタ2000がタイ
ムアップすると、ステップS712で玉抜開始フラグを
セットし、ステップS714で玉抜き装置55の上流側
に位置する玉排出装置54の排出ソレノイド1、2を共
にオンする。これにより、玉が玉抜き通路125側に流
れてホール側の玉抜き通路に排出される(図7参照)。
このとき、玉抜ソレノイド121および切換弁122に
より2条の玉の通路切換えが1つのユニットで同時に制
御される。
【0051】ステップS714の処理を経ると、次い
で、ステップS716で排出センサ1、2の入力レベル
の論理和をとる。一方、上記ステップS702でYES
のとき(玉抜開始フラグがあるとき)、ステップS70
6でタイマフラグがないとき、あるいはステップS71
0でカウンタ2000がタイムアップしていないときに
は、このステップS716にジャンプする。ステップS
716を経ると、次いでステップS718に進み、排出
センサ1、2の入力レベルの論理和が[0]であるか否
かを判別する。論理和が[0]でない場合は、どちらか
の通路で玉が依然として流れていると判断し、ステップ
S720で3秒をカウントしているカウンタ3000を
クリアし、ステップS722で玉抜スイッチがオンして
いるか否かを判別する。玉抜スイッチがオンしていると
きは、玉抜スイッチの再入力により玉抜処理を強制的に
中止する要請があるものと判断して、ステップS724
で玉抜スイッチ入力フラグをセットする。
【0052】次いで、ステップS726で玉抜スイッチ
入力フラグがあるか否かを判別し、玉抜スイッチがオン
している場合は玉抜スイッチ入力フラグがセットされて
いるので、ステップS728に抜ける。一方、玉抜スイ
ッチがオンしていない場合はステップS724をジャン
プしてステップS726に抜けるので、玉抜スイッチ入
力フラグがセットされておらず、ステップS726の判
別結果がNOとなり、今回のルーチンを終了する。ステ
ップS728では排出センサ1入力エッジがあるか否か
を判別し、YESのときはステップS730で排出ソレ
ノイド1をオフし、その後ステップS732に進む。こ
れは、排出センサ1により玉の移動が認められた直後に
排出ソレノイド1をオフすることにより、玉が排出カム
113に噛まないで排出通路116を閉じれるように、
閉じタイミングを考慮したものである。
【0053】一方、ステップS728で排出センサ1入
力エッジがないときは、ステップS730をジャンプし
てステップS732に進む。ステップS732では、同
様に排出センサ2入力エッジがあるか否かを判別し、Y
ESのときはステップS734で排出ソレノイド2をオ
フし、その後ステップS736に進む。これも、排出セ
ンサ2により玉の移動が認められた直後に排出ソレノイ
ド2をオフすることにより、玉が排出カム113に噛ま
ないで排出通路116を閉じれるように、閉じタイミン
グを考慮したものである。一方、ステップS732で排
出センサ2入力エッジがないときは、ステップS734
をジャンプしてステップS736に進む。ステップS7
36では排出ソレノイド1、2が共にオフしているか否
かを判別し、NOのときは今回のルーチンを終了し、排
出ソレノイド1、2が共にオフしているときはステップ
S738で玉抜中止フラグをセットし、ステップS74
0で玉抜スイッチ入力フラグをクリアしてサブルーチン
を終了する。
【0054】上記ステップS718で論理和が[0]で
ある場合は、どちらの通路でも玉の移動がなくなったと
判断し、ステップS742に進んで割り込み処理ルーチ
ンで1ms毎に立てられているタイマフラグがあるか否
かを判別する。タイマフラグがあるときはステップS7
44でタイマフラグをクリアした後、ステップS746
に進んでカウンタ3000がタイムアップしたか(すな
わち、3秒が経過したか)否かを判別する。これは、1
ms毎に立てられるタイマフラグを3000回カウント
すると、3秒になるからである。3秒としたのは、玉排
出装置54で玉の移動がなくなってから玉抜き装置55
の切換弁122を通常の賞球側通路である玉供給通路1
24に切り換えるのに要する十分な時間を余裕をもって
考慮したものである。
【0055】ステップS746でカウンタ3000がタ
イムアップしていなければ、ステップS742に戻り、
タイムアップして3秒が経過すると、続くステップS7
48に進んで玉抜ソレノイド(流路切換ソレノイド)1
21をオフする。これにより、切換弁122が排出通路
123から引き出されて玉抜き通路125を遮断し、玉
が玉供給通路124側(すなわち、上皿21側)に流れ
ることが可能になる。次いで、ステップS750で玉抜
開始フラグをクリアし、ステップS752で玉抜中止フ
ラグもクリアする。その後、ステップS754で玉抜き
装置55の上流側に位置する玉排出装置54の排出ソレ
ノイド1、2を共にオフする。これにより、玉排出装置
54の作動による玉の排出は完全に停止される。次い
で、ステップS756で処理番号(処理NO.)を通常
処理にセットしてメインルーチンにリターンする。これ
により、メインルーチンでは通常処理が行われる。
【0056】「セーフ玉払出処理」 図16はメインルーチンのステップS8で実行されるセ
ーフ玉払出処理のサブルーチンである。このサブルーチ
ンは、賞球データに基づく入賞球の排出が終了してから
行われる処理である。まず、ステップS800でセーフ
玉があるか否かを判別する。セーフ孔に玉が入賞すると
(すなわち、セーフ玉があると)、最初に賞球データの
要求信号が役物回路側に出力され、その後、賞球データ
を排出制御装置側が受信して玉の賞球排出を行った後
に、賞球排出の元になったセーフ玉を抜くという手順に
なっている。したがって、賞球データに基づく入賞球の
排出が終了すると、セーフ玉を抜く必要がある。逆に言
うと、入賞球の排出が終了した時点で、賞球排出の元に
なったセーフ玉が存在していない場合は、不正の可能性
があると考えられる。そのため、ステップS800でセ
ーフ玉がないときは、不正によって賞球排出が行われた
ものと判断してステップS816に進んでエラーを示唆
するランプを点灯し、ステップS818でホールの管理
装置にエラー信号を送信する。そして、ステップS81
6、ステップS818のループを繰り返す。これによ
り、ホールの係員が不正のあったパチンコ機1を点検
し、必要な処置が取られる。
【0057】一方、ステップS800でセーフ玉がある
ときは、不正ではないと判断してステップS802に進
み、セーフ玉払出装置59のセーフソレノイド131を
オンする。これにより、セーフ玉払出装置59の第2セ
ーフカム133が玉通路135内から引き出して今まで
保持していたセーフ玉(すなわち、今回の賞球排出の元
になったセーフ玉)が1個宛排出されるとともに、同時
に第1セーフカム132の一部が玉通路135内に一時
的に突出して、その後に続いているセーフ玉(2番目の
セーフ玉)が排出されるのを阻止する。なお、保持して
いたセーフ玉が1個宛排出されるときに、セーフセンサ
134によって検出され、セーフ玉の排出時に、セーフ
センサ134の出力が変化する。
【0058】次いで、ステップS804でセーフ玉立下
りエッジがあるか否かを判別する。セーフ玉が正常に排
出されると、通常は200msを経過せずにセーフ玉立
下りエッジがある。そのため、ステップS804でセー
フ玉立下りエッジがなければ、ステップS810に進ん
で割り込み処理ルーチンで設定されるタイマフラグがあ
るか否かを判別する。タイマフラグは、割り込み処理ル
ーチンにおいて1ms毎に立てられる。タイマフラグが
なければ、ステップS802に戻る。一方、タイマフラ
グがあるときはステップS812でタイマフラグをクリ
アした後、ステップS814に進んでカウンタ200が
タイムアップしたか(すなわち、0.2秒=200ms
が経過したか)否かを判別する。これは、1ms毎に立
てられるタイマフラグを200回カウントすると、20
0msになるからである。200msとしたのは、いま
まで保持していたセーフ玉(すなわち、今回の賞球排出
の元になったセーフ玉)を1個宛排出した後に、第1セ
ーフカム132の一部を玉通路135内に一時的に突出
させて、その後に続いているセーフ玉(2番目のセーフ
玉)が排出されるのを阻止するのに十分な時間を余裕を
もって考慮したものである。つまり、玉が第1セーフカ
ム132に噛まないで停止する時間を考慮したためであ
る。
【0059】ステップS814でカウンタ200がタイ
ムアップしていないときは、ステップS802に戻り、
タイムアップすると、ステップS816に進む。これに
より、いままで保持していたセーフ玉を1個宛排出した
が、200msを経過しても、セーフ玉立下りエッジが
ないので、セーフ玉が第1セーフカム132に噛み込ま
れているような不具合があると判断される。したがっ
て、上記同様にエラーを示唆するランプが点灯し、管理
装置にエラー信号が送信されてホールの係員により必要
な処置が取られる。一方、セーフ玉が正常に排出される
と、通常は200msを経過せずにセーフ玉立下りエッ
ジがあるので、このときはステップS804の判別結果
がYESになり、続くステップS806でウエイトフラ
グをセットする。ウエイトフラグは賞球排出の待ち時間
が必要なことを設定するものである。したがって、通常
処理の中でウエイトが必要な場合には、ここで立てたウ
エイトフラグが使用される。次いで、ステップS808
で処理番号(処理NO.)を通常処理にセットしてメイ
ンルーチンにリターンする。これにより、メインルーチ
ンでは通常処理が行われる。
【0060】「排出装置不正処理」 図17はメインルーチンのステップS9で実行される排
出装置不正処理のサブルーチンである。このサブルーチ
ンは、玉排出装置54などについて不正が有った場合に
行われる処理である。まず、ステップS900で玉抜き
装置55の玉抜ソレノイド(すなわち、流路切換ソレノ
イド)121をオンする。これにより、玉抜き装置55
の切換弁122が排出通路123を遮断するように変位
し、排出される玉が玉抜き通路125側に流れて玉がホ
ール側に回収される。すなわち、玉供給皿(下皿)33
の方には玉が排出されず、ホール側に回収されることに
なり、不正によって排出された玉はパチンコ機1の前面
側には流れない。したがって、不正者に不当な利益を獲
得されるという不具合がなく、ホールの損失を回避され
るという利点がある。
【0061】また、このとき玉抜き通路125から出た
玉はパチンコ機1の下でほぼ40cm程度の落差をもっ
て回収通路の下面に到達し、大きくて激しい流下音が発
生する。したがって、このけたたましい流下音により不
正によって玉の排出が行われている状況が周囲に聞える
ので、「いたずら」への警告が有効に行われ、不正の予
防にもなる。このようにして不正な玉の排出をホール側
に回収する処置を取った後は、ステップS902で排出
センサ玉有りフラグがあるか否かを判別する。これは、
玉排出装置54の排出センサ1、排出センサ2によって
玉の停止が検出されているか否かを判別するものであ
る。このとき、排出センサ1および排出センサ2によっ
て玉排出装置54における排出通路1、2、すなわち2
条の両方の排出通路116a、116bの何れについて
も玉の停止が判断される。1条でも玉が停止していない
と、不正な玉の排出があると考えられるからである。
【0062】玉の排出が2条とも停止していると、不正
な玉の排出が終了したと判断できるので、そのときは自
動的に通常状態に復帰させて係員の手間を省いて効率を
高めるようになっている。そのため、玉の排出停止状態
が一定時間継続すると、自動復帰させる。ステップS9
02で排出センサ玉有りフラグがあるときは、自動復帰
のために、まずステップS904で割り込み処理ルーチ
ンで設定されるタイマフラグがあるか否かを判別する。
タイマフラグは、割り込み処理ルーチンにおいて1ms
毎に立てられる。タイマフラグがなければ、今回のルー
プを終了してメインルーチンに戻る。タイマフラグがあ
るときはステップS906でタイマフラグをクリアした
後、ステップS908に進んでカウンタ5000がタイ
ムアップしたか(すなわち、5秒が経過したか)否かを
判別する。これは、1ms毎に立てられるタイマフラグ
を5000回カウントすると、5秒になるからである。
【0063】5秒としたのは、玉排出装置54の排出セ
ンサ1、2によって2条の通路とも玉の停止状態が検出
された時間が5秒継続すると、不正な玉の排出が終了し
たものと判断できるからである。カウンタ5000がタ
イムアップしていないときは、ステップS904に戻
り、タイムアップすると5秒が経過したので、ステップ
S910に進んで玉抜き装置55の玉抜ソレノイド(す
なわち、流路切換ソレノイド)121をオフする。これ
により、切換弁122が排出通路123から引き出され
て玉抜き通路125を遮断し、玉が玉供給通路124側
(すなわち、上皿21側)に流れることが可能になり、
通常の遊技状態に戻る。その後、ステップS912で排
出装置不正処理のサブルーチンを実行するために退避し
ておいた処理を処理番号(処理NO.)へセットしてメ
インルーチンにリターンする。これにより、メインルー
チンでは退避しておいた処理番号(処理NO.)対応す
る処理が行われる。
【0064】このように、不正処理の自動解除手段が備
えられており、したがって、係員が排出制御装置56の
リセットボタンを押すという手間を省くことができる。
なお、係員が排出制御装置56のリセットボタンを押し
ても、不正処理を解除することができるのは、勿論であ
る一方、ステップS902で排出センサ玉有りフラグが
ないときは、未だ不正な玉の排出が継続しているので、
自動復帰を行わず、ステップS914でカウンタ500
0をクリアする。カウンタ5000のクリアにより、5
秒連続でカウントする準備がなされる。
【0065】「排出確認処理」 図18は通常処理のステップS504およびステップS
514で実行される排出確認処理のサブルーチンであ
る。このサブルーチンは、玉貸要求および賞球データ信
号があるかどうかの確認を行うものである。まず、ステ
ップS1000で玉貸要求信号があるか否かを判別す
る。玉貸要求信号は玉貸機(本実施例では内蔵の玉貸機
300)から出力されるものである。玉貸要求信号があ
れば、ステップS1010に進んで玉貸単位信号がある
か否かを判別する。玉貸単位信号は、例えば100円を
1単位とする信号である。玉貸単位信号があると、ステ
ップS1012で1単位の貸玉数として25個を払出カ
ウンタにセットする。これにより、玉供給皿33に25
個を1単位とする貸し玉が排出される。なお、例えば3
00円分の玉の購入要求がある場合には、玉貸単位信号
として3単位のパルスが発生し、この間、玉貸要求信号
はアクティブになっている。したがって、1単位毎に3
回に分けて玉の貸出しが行われることになる。
【0066】次いで、ステップS1014で玉貸フラグ
をセットし、その後、ステップS1006に進む。玉貸
フラグをセットするのは、玉貸終了時に玉貸機の方に玉
貸終了信号を出力する必要があるが、本実施例では、賞
球排出と玉貸排出を同じ排出処理の中で扱っているの
で、この玉貸フラグがあるか否かによって玉貸機の方に
玉貸終了信号を出力するかどうかを決定するために、玉
貸フラグを使用しているからである。この玉貸フラグを
確認することにより、玉貸機に対して玉貸終了信号が出
力され、玉貸機では要求のあった分だけの貸玉が排出さ
れたことを確認できる。ステップS1006では後述す
るように条件成立フラグを判別しており、このフラグは
玉の排出開始条件が成立すると、立てられるものであ
る。したがって、ステップS1014からステップS1
006に進むことにより、賞球排出および玉貸排出の何
れの場合も条件成立フラグの有無を確認してから玉の排
出が行われることになる。ステップS1010で玉貸単
位信号がなければ、ステップS1016で割り込み処理
ルーチンで設定されるタイマフラグがあるか否かを判別
する。タイマフラグは、割り込み処理ルーチンにおいて
1ms毎に立てられる。タイマフラグがなければ、ステ
ップS1010に戻る。タイマフラグがあるときはステ
ップS1018でタイマフラグをクリアした後、ステッ
プS1020に進んでカウンタ10000がタイムアッ
プしたか(すなわち、10秒=10000msが経過し
たか)否かを判別する。これは、1ms毎に立てられる
タイマフラグを10000回カウントすると、10秒に
なるからである。
【0067】10秒としたのは、玉貸要求信号はアクテ
ィブになっても、玉貸単位信号を受信できなければ玉貸
しのエラーと判断するのに十分な時間として10秒を考
慮したものである。ステップS1020でカウンタ10
000がタイムアップしていなければ、ステップS10
10に戻り、タイムアップすると、10秒が経過したに
もかかわらず玉貸単位信号がないので、玉貸しエラーと
判断する。すなわち、玉貸機の動作不良と判断する。玉
貸機の動作不良と判断されると、通常は玉の発射を停止
する処置を取るが、その前に大当りのときに発射停止す
ると、パンクするので、これを避ける必要がある。その
ために、ステップS1022で大当りフラグがあるか否
かを判別し、大当りフラグがあれば遊技盤制御装置57
が大当り中であると判断して今回のルーチンを終了し、
玉の発射停止は行わない。したがって、大当り中のとき
は少なくとも玉の発射が可能で、大当り状態をパンクさ
せることはなく、遊技者へのサービス低下が避けられ、
遊技者とホールとの間のトラブルの発生をなくすること
ができるという利点がある。
【0068】一方、大当りフラグがなければ役物装置が
大当り中でないから、ステップS1024に進んで発射
装置を停止する。発射装置が停止すると、パチンコ機1
がホールの係員によってリセットされるまで、玉の発射
ができなくなる。すなわち、玉貸機が動作不良のときは
隣接するパチンコ機1の発射動作が停止するので、遊技
の続行に関する煩わしさが回避される。例えば、他の玉
貸機から玉を購入してきても、そのパチンコ機1につい
ては遊技を続行することもできないので、結局、遊技を
停止して賞品と交換するなどの処置が取られ、遊技の続
行についての不具合が避けられるという利点がある。ま
た、玉の発射が停止されるので、遊技を開始することが
できず、当初から遊技が行われないことになり、遊技に
ついての不具合が発生しない。
【0069】ステップS1000で玉貸要求信号がない
ときは、ステップS1002に進んでセーフ玉があるか
否かを判別し、セーフ玉がなければ玉貸要求も入賞に伴
う玉の排出も必要ないと判断してルーチンを終了する。
一方、セーフ玉があれば続くステップS1004で賞球
データ送受信処理を行う。これにより、役物装置から賞
球データを受け取る処理が行われ、賞球として玉をいく
つ排出するのかが払出カウンタにセットされることにな
る。次いで、ステップS1006で条件成立フラグがあ
るか否かを判別する。条件成立フラグは、割り込み処理
のステップS28で立てるか否かを判断されており、玉
の排出開始条件が成立すると、この条件完了フラグが立
てられる。条件完了フラグが立っていないときは、この
ステップS1006に待機し、フラグが立つと、ステッ
プS1008に進んで排出フラグをセットし、その後、
通常処理の対応するステップに戻る。排出フラグのセッ
トにより玉の排出が開始される。
【0070】「賞球データ送受信処理」 図19は排出確認処理のステップS1004で実行され
る賞球データ送受信処理のサブルーチンである。まず、
ステップS1200で賞球データ要求コマンドを送信バ
ッファにセットし、ステップS1202で送信バッファ
を遊技盤制御装置57側に送信する。次いで、ステップ
S1204で遊技盤制御装置57側からの受信データの
読み込みを行い、ステップS1206で受信データに読
込開始フラグがあるか否かを判別する。最初は読込開始
フラグがないので、ステップS1208に進んで受信デ
ータにスタートデータ、すなわちスタートビット(デー
タの頭部に相当)がついているか否かを判別する。な
お、受信データは例えば8ビット構成で、この中にスタ
ートビット、賞球データ(7個あるいは15個など)、
パリティチェックビット、コマンドデータ等がある。ま
た、賞球データには大当りか否かという信号(大当りを
判断できる情報)が付加されている。
【0071】スタートビットがなければステップS12
04に戻ってループを繰り返す。そして、スタートビッ
トがあるまでループが繰り返され、その後、スタートビ
ットがあると、ステップS1210に進んで読込開始フ
ラグをセットし、ステップS1204に戻る。今度は、
読込開始フラグがセットされたので、ステップS120
6の判別結果がYESとなり、ステップS1212に抜
ける。ステップS1212では受信データの全て(例え
ば、8ビット全て)の読み込みを完了したか否かを判別
する。受信データの全ての読み込みを完了していなけれ
ばステップS1204に戻ってループを繰り返し、受信
データの読み込みを完了すると、ステップS1214に
進んで読込開始フラグをクリアする。次いで、ステップ
S1216で受信データは賞球データであるか否かを判
別し、賞球データでないときはステップS1218に進
んでエラーコマンドか否かを判断する。エラーコマンド
でなければステップS1200に戻ってループを繰り返
し、賞球データを再要求することになる。
【0072】エラーコマンドであればステップS122
0に進んで発射を停止し、同様にステップS1200に
戻る。したがって、エラー中は発射が停止されて、この
ループが繰り返されるので、玉貸処理は行われない。こ
こで、本実施例では上述のように、賞球データでなくエ
ラーコマンドのとき、遊技不能状態と判断され、このエ
ラー中は発射が停止されてループを繰り返すことによ
り、玉貸処理が行われないことになる。すなわち、球貸
し要求信号の入力があっても、玉貸機の動作が停止し、
玉貸し動作が行われない。これにより、パチンコ機1に
内蔵の玉貸機から玉を購入することができなくなり、遊
技者が間違って玉を購入して上皿21に入れてしまうと
いう不具合がなくなる。したがって、上皿21から玉を
抜くという遊技者にとっての煩わしさが回避される。
【0073】なお、遊技盤制御装置57と排出制御装置
56との間におけるデータの授受がが不能であるとき
も、遊技不能状態としてエラーコマンドが出力され、上
記同様の処置が取られる。一方、ステップS1216で
受信データが賞球データであるときは、ステップS12
22に進んで受信データの中に大当りの信号があるか
(大当り中か)否を判別する。大当り中のときはステッ
プS1224で大当りフラグをセットし、大当り中でな
ければステップS1226で大当りフラグをクリアす
る。そして、ステップS1224あるいはステップS1
226の処理を経ると、ステップS1228で賞球デー
タを払出カウンタにセットして排出確認処理の対応する
ステップに戻る。したがって、玉貸データも賞球データ
も常に払出カウンタにセットされることになり、この払
出カウンタにセットされた数の玉が排出される。
【0074】「半端センサ監視処理」 図20は割り込み処理ルーチンのステップS20で実行
される半端センサ監視処理のサブルーチンである。ま
ず、ステップS2000で半端センサ(半端球検出手
段)94の出力信号を監視して、半端センサ94がオン
しているか否かを判別する。半端センサ94がオンして
いるときは、玉が案内樋52に存在している可能性があ
ると判断して、まずステップS2002で100msを
カウントするカウンタ100をクリアし、ステップS2
004で2秒をカウントするカウンタ2000がタイム
アップしたか否かを判別する。なお、玉が案内樋52に
存在している状態を、半端センサ94で確認するのは2
秒間継続して半端センサ94がオンしていることが条件
になっており、このようにすることで、玉の存在確認の
精度を高めている。
【0075】カウンタ100は割り込み処理ルーチンに
おいて1ms毎に立てられるタイマフラグを100回程
カウントすることで、100msの時間計測を行い、カ
ウンタ2000は同タイマフラグを2000回程カウン
トすることで、2秒の時間計測を行うものである。ステ
ップS2004でカウンタ2000がタイムアップした
とき(2秒経過したとき)は、ステップS2006に進
んで半端フラグをセットするとともに、ステップS20
08でカウンタ2000をクリアして割り込み処理ルー
チンにリターンする。一方、2秒経過していなときは、
そのまま割り込み処理ルーチンにリターンする。このよ
うに、半端センサ94が2秒間継続してオンしている
と、玉が案内樋52に存在していると判断して半端フラ
グがセットされる。半端フラグがセットされるというこ
とは、排出前のパチンコ玉が少なくとも1単位の貸し玉
数や賞球数以上に対応する分だけ(本実施例では30
個)、案内樋52に存在していることを確認したことに
なる。
【0076】一方、ステップS2000で半端センサ9
4がオンしていないときは、玉が案内樋52に存在して
いない可能性があると判断して、まずステップS201
0でカウンタ2000をクリアし、ステップS2012
で100msをカウントするカウンタ100がタイムア
ップしたか否かを判別する。カウンタ100がタイムア
ップしたとき(100ms経過したとき)は、ステップ
S2014に進んで半端フラグをクリアするとともに、
ステップS2016でカウンタ100をクリアして割り
込み処理ルーチンにリターンする。一方、100ms経
過していないときは、そのまま割り込み処理ルーチンに
リターンする。このように、半端センサ94が100m
s間継続してオフすると、玉が案内樋52に存在してい
ないと判断して半端フラグがクリアされる。半端フラグ
がクリアされるということは、排出前のパチンコ玉が1
単位の貸し玉数や賞球数以上に対応する分だけ(本実施
例では30個)、案内樋52に存在していないか、ある
いは少なくとも連続して排出できる状態にないことが確
認されたことになる。また、案内樋52内の玉はばらば
らに流れているので、半端センサ94の出力も頻繁にオ
ン/オフを繰り返すが、本実施例では半端センサ94が
2秒間継続してオンしていると、玉が案内樋52に存在
している(玉有り)と判断し、半端センサ94が100
ms間継続してオフすると、玉が案内樋52に存在して
いない(玉無し)と判断しているので、スムーズに半端
センサ94の信号監視ができるという利点がある。
【0077】「補給センサ監視処理」 図21は割り込み処理ルーチンのステップS22で実行
される補給センサ監視処理のサブルーチンである。ま
ず、ステップS2200で補給センサ71がオンしてい
るか否かを判別し、オンしているときは、貯留タンク5
1の玉が不足している可能性があると判断して、ステッ
プS2202で500msをカウントするカウンタ50
0をクリアし、ステップS2204で4秒をカウントす
るカウンタ4000がタイムアップしたか否かを判別す
る。カウンタ4000がタイムアップしていなければ今
回のルーチンを終了し、タイムアップすると、すなわ
ち、補給センサ71のオン状態が4秒以上継続すると、
貯留タンク51に玉が不足していると判断して、ステッ
プS2206で補給フラグをセットするとともに、ステ
ップS2208でカウンタ4000をクリアして割り込
み処理ルーチンにリターンする。これにより、島設備か
ら貯留タンク51に玉が補給される。
【0078】このように、補給センサ71のオン状態が
4秒以上継続した時点で玉の補給を開始することによ
り、例えばノイズの影響や貯留タンク51の玉の移動な
どで補給センサ71が一時的にオン信号を出力すること
があっても、間違って補給を行うなどの処置が回避され
る。一方、ステップS2200で補給センサ71がオン
していないときは、玉が補給された可能性があると判断
して、まずステップS2210でカウンタ4000をク
リアし、ステップS2212でカウンタ500がタイム
アップしたか否かを判別する。カウンタ500がタイム
アップしたとき(500ms経過したとき)は、ステッ
プS2214に進んで補給フラグをクリアするととも
に、ステップS2216でカウンタ500をクリアして
割り込み処理ルーチンにリターンする。一方、500m
s経過していないときは、そのまま割り込み処理ルーチ
ンにリターンする。このように、補給センサ71が50
0ms間継続してオフすると、玉が貯留タンク51に存
在している(すなわち、補給された)と判断して補給フ
ラグがクリアされる。補給フラグがクリアされるという
ことは、島設備から貯留タンク51に玉が補給された状
態か、あるいは貯留タンク51の玉が不足していない状
態に相当する。
【0079】「オーバーフロー監視処理」 図22は割り込み処理ルーチンのステップS24で実行
されるオーバーフロー監視処理のサブルーチンである。
まず、ステップS2400でオーバーフロースイッチ
(すなわち、オーバーフローセンサ)212がオンして
いるか否かを判別し、オンしているときは、玉貯留皿3
3に玉がオーバーフローしている可能性があると判断し
て、ステップS2402で100msをカウントするカ
ウンタ100をクリアし、ステップS2404で2秒を
カウントするカウンタ2000がタイムアップしたか否
かを判別する。カウンタ2000がタイムアップしてい
なければ今回のルーチンを終了し、タイムアップする
と、すなわち、オーバーフロースイッチ212のオン状
態が2秒(第1の所定時間に相当)以上継続すると、玉
貯留皿33に玉がオーバーフローしていると判断して、
ステップS2406でオーバーフローフラグ1をセット
するとともに、ステップS2408でカウンタ2000
をクリアする。
【0080】これにより、ランプ220の1つであるオ
ーバーフローランプを点灯させて遊技者に知らせる。遊
技者がオーバーフローランプの点灯を見て玉貯留皿33
から玉を抜くと、オーバーフロー状態は解消する。な
お、オーバーフロースイッチ212のオン状態が2秒以
上継続し、オーバーフローフラグ1がセットされると、
後述のように玉の排出と排出の間のウエイト時間を所定
時間(500ms)よりも500ms(第1のウエイト
時間に相当)だけ長くするという対策が取られる。次い
で、ステップS2410で30秒をカウントするカウン
タ30000がタイムアップしたか否かを判別する。カ
ウンタ30000がタイムアップしたとき(30秒経過
したとき)は、ステップS2412に進んでオーバーフ
ローフラグ2をセットするとともに、ステップS241
4でカウンタ30000をクリアして割り込み処理ルー
チンにリターンする。一方、30秒(第1の所定時間よ
り長い第2の所定時間に相当)経過していないときは、
そのまま割り込み処理ルーチンにリターンし、ルーチン
を繰り返す。
【0081】このように、オーバーフロースイッチ21
2のオン状態が30秒以上継続すると、遊技者がオーバ
ーフロー状態に気付かないか、あるいはパチンコ機1の
前から一時的に離れているような場合であると判断す
る。そして、オーバーフローフラグ2がセットされる
と、後述のように強制的に新しい排出処理に移行しない
という対策が取られる。すなわち、玉排出装置54の排
出動作を停止する。一方、ステップS2400でオーバ
ーフロースイッチ212がオフしているときは、ステッ
プS2416に分岐し、カウンタ2000およびカウン
タ3000を共にクリアする。次いで、ステップS24
18でカウンタ100がタイムアップしたか否かを判別
する。カウンタ100がタイムアップしたとき(100
ms経過したとき)は、ステップS2420に進んでオ
ーバーフローフラグ1、2をクリアするとともに、ステ
ップS2422でカウンタ100をクリアして割り込み
処理ルーチンにリターンする。一方、100ms経過し
ていないときは、そのまま割り込み処理ルーチンにリタ
ーンしてループを繰り返す。このように、オーバーフロ
ースイッチ212のオフ状態が100ms以上継続する
と、オーバーフローフラグ1、2がクリアされて上述し
た処置が解除される。
【0082】「排出センサ1・2玉有処理」 図23は割り込み処理ルーチンのステップS26で実行
される排出センサ1・2玉有処理のサブルーチンであ
る。まず、ステップS2600で排出センサ1玉有処理
を行う。これは、玉排出装置54における排出センサ1
に玉があるか否かを監視し、10ms以上排出センサ1
の出力が玉有りを検出すると、玉が玉排出装置54の一
方の通路位置で停止していると判断するものである。次
いで、ステップS2602で同じく排出センサ2玉有処
理を行う。これは、玉排出装置54における排出センサ
2に玉があるか否かを監視し、10ms以上排出センサ
2の出力が玉有りを検出すると、玉が玉排出装置54の
他方の通路位置で停止していると判断するものである。
なお、ステップS2600およびステップS2602の
処理はサブルーチンで詳述する。
【0083】次いで、ステップS2604で玉有1フラ
グがあるか否かを判別する。玉有1フラグは玉が玉排出
装置54の一方の通路位置で停止していると判断された
ときに立てられるものである。玉有1フラグがあるとき
はステップS2606に進んで玉有2フラグがあるか否
かを判別する。玉有2フラグは玉が玉排出装置54の他
方の通路位置で停止していると判断されたときに立てら
れるものである。玉有1フラグおよび玉有2フラグの双
方があるときは、ステップS2608で排出センサ玉有
フラグをセットする。また、玉有1フラグあるいは玉有
2フラグの一方しかないときは、何れもステップS26
10に進んで排出センサ玉有フラグをクリアする。ステ
ップS2608あるいはステップS2610を経ると、
割り込み処理ルーチンにリターンする。このようにし
て、玉排出装置54の2条の各通路に玉があるかどうか
が判断される。
【0084】「条件判定処理」 図24は割り込み処理ルーチンのステップS28で実行
される条件判定処理のサブルーチンである。ステップS
2800で半端フラグがあるか、ステップS2802で
排出センサ玉有フラグがあるか、さらにステップS28
04でオーバーフローフラグ2があるか否かをそれぞれ
判別する。半端フラグがあり、排出センサ玉有フラグが
あり、かつオーバーフローフラグ2がなければ、ステッ
プS2806に進んで条件完了フラグをセットして割り
込み処理ルーチンにリターンする。
【0085】したがって、条件完了フラグがセットされ
るのは、 (I)排出前の玉が1単位の貸し玉数や賞球数以上に対
応する分だけ案内樋52に存在し、 (II)玉排出装置54の2条の通路に玉が連続して存
在しており、 (III)玉貯留皿33がオーバーフローしていない
(玉を皿に放出しても差し支えない)、 という3つの条件が揃ったときである。このとき、条件
完了フラグ=1となって玉の排出処理を開始するための
必要十分条件、すなわち玉の排出開始条件が成立する。
したがって、賞球データ信号や球貸し要求信号に応じて
玉の払い出しを行っても、一定数の玉の排出が保証され
る。一方、上記各条件(I)、(II)、(III)の
うち1つでも欠けると、ステップS2808に進んで条
件完了フラグをクリアして割り込み処理ルーチンにリタ
ーンする。このケースは、玉の排出処理を開始するため
の必要十分条件、すなわち玉の排出開始条件が成立しな
い場合である。
【0086】「排出センサ1玉有処理」 図25は排出センサ1・2玉有処理のステップS260
0で実行される排出センサ1玉有処理のサブルーチンで
ある。ステップS3000で排出センサ1に玉があるか
否かを判別し、排出センサ1に玉があるときはステップ
S3002で10msをカウントするカウンタ10がタ
イムアップしたか否かを判別する。カウンタ10がタイ
ムアップしていなければ今回のルーチンを終了し、タイ
ムアップすると、すなわち、玉排出装置54の一方の通
路の排出センサ1のオン状態が10ms以上継続する
と、同通路に玉が停止している、あるいは連続して流れ
ている状態が検出されていると判断して、ステップS3
004で玉有1フラグをセットするとともに、ステップ
S3006でカウンタ10をクリアして排出センサ1・
2玉有処理ルーチンにリターンする。一方、ステップS
3000で排出センサ1に玉がないときは、同通路に玉
がないと断定してステップS3008に進んで玉有1フ
ラグをクリアするとともに、ステップS3010でカウ
ンタ10をクリアして排出センサ1・2玉有処理ルーチ
ンにリターンする。
【0087】「排出センサ2玉有処理」 図26は排出センサ1・2玉有処理のステップS260
2で実行される排出センサ2玉有処理のサブルーチンで
ある。ステップS4000で排出センサ2に玉があるか
否かを判別し、排出センサ2に玉があるときはステップ
S4002で10msをカウントするカウンタ10がタ
イムアップしたか否かを判別する。カウンタ10がタイ
ムアップしていなければ今回のルーチンを終了し、タイ
ムアップすると、すなわち、玉排出装置54の他方の通
路の排出センサ2のオン状態が10ms以上継続する
と、同通路に玉が停止している、あるいは連続して流れ
ている状態が検出されていると判断して、ステップS4
004で玉有2フラグをセットするとともに、ステップ
S4006でカウンタ10をクリアして排出センサ1・
2玉有処理ルーチンにリターンする。一方、ステップS
4000で排出センサ2に玉がないときは、同通路に玉
がないと断定してステップS4008に進んで玉有2フ
ラグをクリアするとともに、ステップS4010でカウ
ンタ10をクリアして排出センサ1・2玉有処理ルーチ
ンにリターンする。
【0088】「ウエイトタイマセット処理」 図27は通常処理のステップS502で実行されるウエ
イトタイマセット処理のサブルーチンである。ステップ
S5000でオーバーフローフラグ1があるか否かを判
別し、オーバーフローフラグ1が立っているときはステ
ップS5002でウエイトタイマカウンタへ1000m
sをセットしてステップS5004に進む。また、オー
バーフローフラグ1が立っていないときは、ステップS
5002をジャンプしてステップS5004に進む。 『ウエイト時間の変更処理』 上記のように、オーバーフローフラグ1が立ったとき、
すなわちオーバーフロースイッチ212のオン状態が2
秒以上継続して玉貯留皿33に玉がオーバーフローして
いると判断したときには、前述したようにオーバーフロ
ーランプを点灯させて遊技者に知らせるとともに、遊技
者がオーバーフローランプの点灯を見て玉貯留皿33か
ら玉を抜くことが予想されるので、玉の排出と排出の間
のウエイト時間を通常の値(500ms)よりもあと5
00msだけ長くして1000ms(すなわち、1秒)
にする。すなわち、この場合のオーバーフロー状態は遊
技者が玉を抜くと解決されるので、ウエイト時間は長め
になっている。
【0089】このようにウエイト時間を長くすることに
より、玉の排出をほとんど連続させながら、玉が2条の
排出通路116a、116bに詰まったり、あるいは玉
が玉排出装置54まで溢れて故障の原因になるという事
態を避けて、遊技をスムーズに行うことができる。ま
た、前述したように30秒以上オーバーフロー状態が続
くと、強制的に玉の排出が処理を停止するというよう
に、段階的にウエイト時間を制御しているので、玉の詰
まり等を防止することができ、結局、遊技をスムーズに
行える。通常、遊技者は30秒もかからずに、玉を抜い
てオーバーフロー状態が解除されるので、排出が停止す
ることは実際上は殆どない。
【0090】次いで、ステップS5004で補給フラグ
があるか否かを判別し、補給フラグが立っているときは
ステップS5006でウエイトタイマカウンタへ200
0msをセットしてステップS5008に進む。また、
補給フラグが立っていないときは、ステップS5010
でオーバーフローフラグ1があるか否かを判別し、オー
バーフローフラグ1が立っているときはステップS50
08でウエイトタイマフラグをクリアして通常処理にリ
ターンする。一方、オーバーフローフラグ1が立ってい
ないときは、ステップS5012でウエイトタイマカウ
ンタへ500msをセットしてステップS5008に進
む。これにより、補給フラグが立ったとき、すなわち補
給センサ71のオン状態が4秒以上継続して貯留タンク
51に玉が不足していると判断したときには、島設備か
ら貯留タンク51に玉が補給されることが予想される
が、玉の補給に時間遅れがあるので、玉の排出と排出の
間のウエイト時間を通常の値(500ms)よりもあと
1500ms(第1のウエイト時間より長い第2のウエ
イト時間に相当)だけ長くして2000ms(すなわ
ち、2秒)にする。
【0091】このようにウエイト時間を長くすることに
より、島設備から貯留タンク51に玉を補給しつつ、玉
の排出をほとんど連続させて、遊技を行うことができ、
玉排出装置54に到達する賞品球の数が不足気味になる
とか、あるいは賞品球の排出が不確かになるなどの不具
合を解消することができる。その結果、遊技者へのサー
ビスを向上させることができる。すなわち、補給スイッ
チ71から半端センサ94までの間における玉の量は少
ないので、ウエイト時間を長めに変更するのみで、排出
処理は停止せず、あくまでも玉の排出を行いながら、補
給を待つことになる。したがって、補給スイッチ71の
オンからウエイト時間が長くなるので、貯留タンクへの
補給をスムーズに行うことができる。
【0092】ここで、本実施例では1つの玉を排出する
時間をコントロールして(遅くして)、排出時間全体を
遅くするのではなく、玉を排出する時間は同じで、次の
玉を排出する迄の間隔(ウエイト時間)を長くすること
で対処している。このようにしているのは、以下の理由
による。例えば、迅速に球貯留皿の貯留状態を解除しな
ければないないような状態(例えば、大当り状態)が発
生したときに、玉排出装置による玉の排出時間を遅くし
て、当該状態の解除(球貯留皿の玉を外部に移すという
遊技者による作業)のための時間を稼ぐようにすると、
その解決は図れるが、玉の排出時間を変えるということ
は排出機構(カムやスプロケット等のメカ機構)の動作
時間を変えることになるので、玉排出装置内での玉ガミ
等が発生する可能性を秘めている。したがって、玉を排
出する時間は同じにしておきながら、次の玉を排出する
迄の間隔(ウエイト時間)を長くするようにして、玉排
出装置内での玉ガミ等が発生する事態を回避するように
したものである。なお、玉貸機の配置場所は上記例のよ
うな前面表示パネル(皿前装飾体)の位置に限るもので
はない。例えば、前面操作パネルの部分に設けるように
してもよく、あるいは他の位置でパチンコ機と一体にし
てもよい。
【0093】図28は本発明を適用したパチンコ機の他
の実施例の構成を示す正面図であり、玉貸機をパチンコ
機の側方に配置した例である。図28において、500
はパチンコ機(遊技機)である。パチンコ機500の側
方には玉貸機501が配設され、これらが対をなしてホ
ール内に多数設置されている。玉貸機501は比較的狭
い幅の縦長タイプに形成され、一定の奥行を有してい
る。そして、パチンコ機500の側方に配設されること
によって、遊技者の便宜を図れるようになっている。な
お、玉貸機501はパチンコ機500と分離することも
可能であり(ただし、信号処理上は前述したように密接
な関係がある)、修理の際には単独で交換することがで
きる構造になっている。また、パチンコ機500の前面
操作パネル15には、その左側に灰皿510が形成され
ている。
【0094】玉貸機501にはカードリーダーが内蔵さ
れ、玉貸機501の前面パネル502には上記プリペイ
ドカードが挿入されるカード挿入口503と、パチンコ
玉を貸出し可能な状態を表示する玉貸し可能表示器50
4と、プリペイドカードの残高を表示するカード度数表
示器(カード残高表示器)505とが設けられている。
なお、カード挿入口503はカードの受け付けを表示可
能なものが用いられ、例えば、発光ダイオードでカード
の受け付けを表示する。したがって、このようなタイプ
の玉貸機501を有するパチンコ機500であっても本
発明を適用して上記同様の効果を得ることができる。ま
た、本発明に係わるパチンコ遊技機は上記実施例のよう
なプリペイドカード方式のパチンコ遊技機に適用する例
に限らない。例えば、クレジット方式のパチンコ遊技機
にも適用することができる。
【0095】
【発明の効果】本発明によれば、玉貯留皿へ排出された
玉がオーバーフローしてオーバーフロー状態が発生して
も、直ちに玉の排出が停止されないで、オーバーフロー
状態が継続している所定期間においては、先ずは、ウエ
イト時間変更手段により、所定数の玉を排出するための
排出動作と次の排出動作の間のウエイト時間が通常状態
に比較して長く変更されて、少しずつ玉が排出されるよ
うになるので、即座に玉の排出が停止されることにより
遊技者に迷惑をかけることがない。また、この所定期間
中に、遊技者は安心して玉貯留皿の玉を外部に移すこと
ができるようになり、大当り時の遊技領域による装飾表
現を満喫できたり、大当り満了の満足感を受けることが
できるようになる。そして、ウエイト時間変更手段によ
りウエイト時間が変更されている所定期間が経過しても
なおオーバーフロー状態が解除されない場合には、最終
的に玉排出装置による玉の排出が停止されるので、オー
バーフローした玉が玉排出装置まで到達してしまい、排
出機構に不具合を生じさせてしまうことも防止できる。
さらに、1個当たりの玉が排出される間隔を長くして少
しずつ玉を排出させるのではなく、1個当たりの排出間
隔は変えずに、所定数毎に玉を排出する排出動作と次の
排出動作が開始するまでの時間を通常よりも長くするこ
とで、少しずつ 玉を排出するようにしたので、玉排出装
置内での玉ガミを起こすことがなくなる(例えば、1個
当たりの玉が排出される排出間隔を長くするということ
は、カム、スプロケット等のメカ的機構の作動時間が通
常時と変るので、玉ガミが発生する可能性が高くな
る)。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明を適用したパチンコ機の一実施例の構成
を示す外観斜視図である。
【図2】同実施例のパチンコ機の裏機構の構成を示す図
である。
【図3】同実施例の誘導樋ユニットの分解斜視図であ
る。
【図4】同実施例の誘導樋ユニットの下流部の断面図で
ある。
【図5】同実施例の裏機構の主要なユニットの取付け状
態を示す分解斜視図である。
【図6】同実施例の玉排出装置の断面図である。
【図7】同実施例の玉抜き装置の断面図である。
【図8】同実施例のセーフ玉払出装置の断面図である。
【図9】同実施例の制御系のブロック図である。
【図10】同実施例の制御のメインルーチンを示すフロ
ーチャートである。
【図11】同実施例の割り込み処理を示すフローチャー
トである。
【図12】同実施例の不正監視処理のサブルーチンを示
すフローチャートである。
【図13】同実施例の通常処理のサブルーチンを示すフ
ローチャートである。
【図14】同実施例の排出処理のサブルーチンを示すフ
ローチャートである。
【図15】同実施例の玉抜処理のサブルーチンを示すフ
ローチャートである。
【図16】同実施例のセーフ玉払出処理のサブルーチン
を示すフローチャートである。
【図17】同実施例の排出装置不正処理のサブルーチン
を示すフローチャートである。
【図18】同実施例の排出確認処理のサブルーチンを示
すフローチャートである。
【図19】同実施例の賞球データ送受信処理のサブルー
チンを示すフローチャートである。
【図20】同実施例の半端センサ監視処理のサブルーチ
ンを示すフローチャートである。
【図21】同実施例の補給センサ監視処理のサブルーチ
ンを示すフローチャートである。
【図22】同実施例のオーバーフロー監視処理のサブル
ーチンを示すフローチャートである。
【図23】同実施例の排出センサ1・2玉有処理のサブ
ルーチンを示すフローチャートである。
【図24】同実施例の条件判定処理のサブルーチンを示
すフローチャートである。
【図25】同実施例の排出センサ1玉有処理のサブルー
チンを示すフローチャートである。
【図26】同実施例の排出センサ2玉有処理のサブルー
チンを示すフローチャートである。
【図27】同実施例のウエイトタイマセット処理のサブ
ルーチンを示すフローチャートである。
【図28】本発明を適用したパチンコ機の他の実施例の
構成を示す正面図である。
【符号の説明】 1、500 パチンコ機(遊技機) 33 玉貯留皿(下皿) 54 玉排出装置(球排出装置) 56 排出制御装置 57 遊技盤制御装置 112 排出ソレノイド(駆動源) 113 排出カム(流下阻止部材) 114 排出センサ(排出玉検出手段) 121 流路切換ソレノイド(駆動源) 122 切換弁(玉抜きゲート) 125 玉抜き通路 201 CPU(排出制御手段、ウエイト時間変更手
) 212 オーバーフローセンサ(オーバーフロー状態検
出手段

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 所定の排出要求信号が入力されると、玉
    排出装置の駆動源を制御して所定数の玉を排出させる排
    出制御手段と、 前記玉排出装置から遊技者側に排出された玉を貯留する
    ための玉貯留皿と、 前記玉貯留皿に排出された玉がオーバーフローしている
    状態を検出するためのオーバーフロー状態検出手段と、
    を備えた遊技機において、 前記排出制御手段は、 前記オーバーフロー状態検出手段によりオーバーフロー
    状態が検出された場合に、当該オーバーフロー状態が継
    続している所定期間において、所定数の玉を排出するた
    めの排出動作が連続した場合に設けられる排出動作間の
    ウエイト時間を通常状態に比較して長くするウエイト時
    間変更手段を備え、 前記ウエイト時間変更手段によりウエイト時間が変更さ
    れている所定期間が経過してもなお前記オーバーフロー
    状態が解除されない場合には、玉排出装置による玉の排
    出を停止させることを特徴とする遊技機。
JP19292092A 1992-06-26 1992-06-26 遊技機 Expired - Fee Related JP3233991B2 (ja)

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