以下、本発明の実施形態について、図1〜図19を参照して説明する。
なお、以下の実施の形態の説明において記す前後左右とは、遊技者から見た、つまり遊技機に向かって見た方向を指すものとする。
図1は、本発明の実施形態の遊技システムのシステム構成図である。
遊技場の内部には内部ネットワークが設けられている。当該内部ネットワークは、中継装置13によって構成される。遊技場に設置された遊技用装置4を管理する遊技場管理装置(ホールコンピュータ)1は、内部ネットワークを介して情報収集端末装置(情報伝達装置)3に接続される。
本実施形態では、複数の遊技用装置4が設置される島設備に一台の中継装置13が設置される。そして、当該島設備に設置される情報収集端末装置3は、中継装置13を介して、内部ネットワークに接続し、遊技場管理装置1と情報を通信する。
なお、島設備に一台の中継装置13が設置されるとしたが、島設備に複数の中継装置13を設置する形態や、複数の島設備ごとに一台の中継装置13を設置する形態をとることもできるし、中継装置13を省く形態としてもよい。
遊技場内に設けられた内部ネットワークは、例えば、Ethernet(登録商標)によって構成される。当該内部ネットワークに接続された機器にはアドレスが設定されており、機器間の通信(例えば、特定の機器に対するデータの転送や指令信号の送信)や、複数の機器に対する通信(例えば、マルチキャストやブロードキャスト)を行うことができる。
遊技場管理装置1は、情報収集端末装置3を介して遊技用装置4から遊技データを収集して、各遊技機5(図2参照)の動作状態を監視する。なお、遊技用装置4は、遊技機5、カードユニット6、アウトタンク43及び貯留ボックス47等(図2参照)のことである。また、遊技場管理装置1には、停電時にUPS(UninterruptiblePowerSupply)10から電源が供給される。
情報収集端末装置3には、遊技用装置4及び呼出しランプ8が接続される。情報収集端末装置3は、遊技用装置4から遊技データを収集して、所定期間の遊技データの累積値(例えば、遊技機5から出力される特賞信号に基づいて算出される特賞回数の累積値や補助遊技の実行回数であるスタート信号に基づいて算出されるスタート回数の累積値等)を生成する。そして、当該累積値に基づいて遊技用装置4の稼動量を算出し、算出した稼動量を遊技場管理装置1に送信する。この情報収集端末装置3が生成する所定期間の遊技データの累積値は、通常は一営業単位毎に累積算出される。
ここで営業単位とは一日の営業開始から営業終了までを意味し、開店時間より早く始まり閉店時間より遅く終わる。なお、一日の営業時間を午前、午後等に分割して、一日に複数の営業単位を設定してもよい。また、営業単位を、複数日(例えば、一週間)にわたるものとしてもよい。
なお、複数(例えば、二台)の遊技用装置4に対して一台の情報収集端末装置3を接続する構成でもよい。ただし、複数の遊技用装置4に対して一台の情報収集端末装置3を接続する構成の場合、カードユニット6は各遊技機5に一対一に対応して接続する構成とする。
また、情報収集端末装置3は、遊技用装置4から収集した遊技データに基づいて、遊技場管理装置1へ送信するデータを生成し、生成したデータを遊技場管理装置1へ送信する。
遊技用装置4は、島設備に複数台ずつ設置されており、遊技機5、カードユニット(貸出装置)6、アウトタンク43及び貯留ボックス47等から構成される。なお、遊技機5及びカードユニット6については、図2で詳細を説明する。
コーナーランプ7は、島設備毎に設けられており、島設備に設置された遊技用装置4等に異常が発生した場合に、ランプを点灯又は点滅し、当該島設備や遊技用装置4に異常が発生したことを遊技場の従業員に報知する。なお、コーナーランプ7の設置は、島設備毎に限られず、フロア毎、通路毎又は所定のブロック毎でもよい。
呼出しランプ8は、遊技用装置4等に異常が発生した場合に、ランプを点灯又は点滅し、当該遊技用装置4に異常が発生したことを遊技場の従業員に報知する。
景品POS9は、遊技者が保有する遊技球と引き換えに景品の払い出しを行うとともに、景品の在庫管理を行う。また、景品POS9は、遊技者の会員カードに遊技者に関する情報を登録し、会員カードを発行する機能を有する。
また、遊技店の店員は、店員に配給されているインカム46を介して、他の店員と会話できる。そして、遊技場管理装置1や情報収集端末装置3が、音声管理装置45を介してインカム46に警告音声等を出力させることができる。このため、本遊技システムは、遊技場管理装置1からの音出力指令をインカム46に伝達する音声管理装置45を備える。音声管理装置45は、インタフェース装置14に接続される。音声管理装置45に接続されたインタフェース装置14は、内部ネットワークに接続されたインタフェース装置14と通信可能である。
これによって、遊技場管理装置1や情報収集端末3から出力された音出力指令は、2つのインタフェース装置14を介して音声管理装置45に入力される。なお、音声管理装置45は、無線で音出力指令(信号)をインカム46に出力する。
次に、遊技用装置4について、図2を用いて説明する。図2は、本発明の実施形態の遊技用装置4の構成の説明図である。
まず、遊技機5の構成について説明する。
遊技機5の前面枠19は本体枠(外枠)12に図示しないヒンジを介して開閉回動可能に組み付けられる。遊技盤50は前面枠19の表側に形成された収納部(図示省略)に収装される。また、前面枠19には、遊技盤50の前面を覆うカバーガラス(透明部材)を備えたガラス枠18が取り付けられている。
遊技盤50について説明する。
遊技盤50の表面には、ガイドレール55で囲われた略円形状の遊技領域51が形成される。
遊技領域51には、ほぼ中央に表示装置58が設けられるセンターケース40が設置される。表示装置58はセンターケース40に設けられた凹部に、センターケース40の前面より奥まった位置に取り付けられている。すなわち、センターケース40は表示装置58の表示領域の周囲を囲い、表示装置58の表示領域から突出して設けられている。
表示装置58は、例えば、LCD(液晶表示器)、CRT(ブラウン管)等で表示画面が構成されている。表示画面の画像を表示可能な領域(表示領域)には、複数の変動表示領域が設けられており、各変動表示領域に識別情報(特別図柄)や特図変動表示ゲームを演出するキャラクタが表示される。表示画面の変動表示領域には、識別情報として割り当てられた三つの特別図柄が変動表示(可変表示)して特図変動表示ゲーム(補助遊技)が行われる。その他、表示画面には遊技の進行に基づく画像(例えば、大当たり表示、ファンファーレ表示、エンディング表示等)が表示される。
センターケース40の左側には、普通図柄始動ゲート31が設けられる。センターケース40の左下側には、三つの一般入賞口32が備えられ、センターケース40の右下側には、一つの一般入賞口32が備えられている。
センターケース40の下側には、開閉可能な普通変動入賞装置33を備える始動入賞口34が設けられる。
また、センターケース40に設けられた始動入賞口34の下方には、表示装置58の作動結果によって遊技球を受け入れない状態と受け入れやすい状態とに変換可能な特別変動入賞装置(大入賞口)36が設けられる。
遊技機5では、発射装置582(図6参照)から遊技領域51に向けて遊技球(パチンコ球)が打ち出されることによって遊技が行われる。打ち出された遊技球は、遊技領域51内の各所に設置された釘や風車等の方向転換部材によって転動方向を変えながら遊技領域51を流下し、一般入賞口32、始動入賞口34、又は特別変動入賞装置36に入賞するか、遊技領域51の最下部に設けられたアウト口39に入り、遊技機裏面側に排出される。なお、遊技球が各種入賞口又はアウト口39に入る前に、普通図柄始動ゲート31を通過する場合がある。
なお、始動入賞口34の状態には、普通変動入賞装置33の開閉によって、遊技球が入賞しやすい状態と遊技球が入賞しにくい状態とがある。
通常、普通変動入賞装置33は閉状態であり、始動入賞口34は、遊技球が入賞しにくい状態である。普通図柄始動ゲート31を遊技球が通過することによって、普図変動表示ゲームが実行され、普図変動表示ゲームの結果、当たり状態が発生すると、普通変動入賞装置33が開状態に変換され、始動入賞口34は遊技球が入賞しやすい状態となる。
一般入賞口32への遊技球の入賞は、一般入賞口センサ32A〜32N(図5参照)によって検出される。
始動入賞口34への遊技球の入賞は、始動入賞口センサ34A(図5参照)によって検出される。この遊技球の通過タイミングによって抽出された特別図柄乱数カウンタ値は、遊技制御装置500(図5参照)内の特図記憶領域に特別図柄入賞記憶(始動記憶)として所定数(例えば、最大で4回分)を限度に記憶される。そして、この始動記憶の記憶数は、図示しない特図表示器に表示される。遊技制御装置500は、始動記憶に基づいて、表示装置58にて特図変動表示ゲーム(補助遊技)を行う。
始動入賞口34に遊技球の入賞又は始動記憶があると、表示装置58では、前述した数字等で構成される識別情報(特別図柄)が左(第一識別情報)、右(第二識別情報)、中(第三識別情報)の順に変動表示を開始して、特図変動表示ゲームに関する画像が表示される。つまり、表示装置58では、始動記憶の記憶数に対応する特図変動表示ゲームが行われ、興趣向上のために多様な表示を演出する。
始動入賞口34への入賞が所定のタイミングでなされたとき(具体的には、入賞検出時の当たり乱数値が当たり値であるとき)には特図変動表示ゲームの結果として表示図柄により特定の結果態様(特別結果態様)が導出されて、大当たり状態となる。具体的には、特図表示器では、当たり図柄である一桁の特別図柄で停止して、表示装置58は、三つの特別図柄が揃った状態(大当り図柄)で停止する。このとき、特別変動入賞装置36は、大入賞口ソレノイド38(図5参照)への通電によって、所定の時間(例えば、30秒)だけ、遊技球を受け入れない閉状態から遊技球を受け入れやすい開状態に変換される。すなわち、特別変動入賞装置36が所定の時間又は所定数の遊技球が入賞するまで大きく開くので、この間遊技者は多くの遊技球を獲得することができるという特典が付与される。
特別変動入賞装置36への遊技球の入賞は、カウントセンサ36A(図5参照)によって検出される。
普通図柄始動ゲート31への遊技球の通過は、普通図柄始動ゲートセンサ31A(図5参照)によって検出される。この遊技球の通過タイミングによって抽出された普通図柄乱数カウンタ値は、遊技制御装置500内の普図記憶領域に普通図柄入賞記憶として所定回数(例えば、最大で4回分)を限度に記憶される。そして、普通図柄入賞記憶の記憶された個数は図示しない普図表示器に表示される。
普図入賞記憶があると、遊技制御装置500は、普図入賞記憶に基づいて図示しない普図表示器で普図変動表示ゲームを開始する。すなわち、普通図柄始動ゲート31への通過検出が所定のタイミングでなされたとき(具体的には、通過検出時の普図乱数カウンタ値が当たり値であるとき)には、普図表示器に表示される普通図柄が当たり状態で停止し、当たり状態となる。このとき、普通変動入賞装置33は、普電SOL(ソレノイド)90(図5参照)への通電により、始動入賞口34への入口が所定の時間だけ開放するように変換され、始動入賞口34は、遊技球が入賞しやすい状態となる。なお、普通変動入賞装置33の開放時間は、例えば、確率変動状態及び変動時間短縮状態では2.9秒間、通常遊技状態では0.5秒間として、遊技状態に応じて開放態様が変化するとよい。
このようにして、一般入賞口32、始動入賞口34、又は特別変動入賞装置36に遊技球が入賞すると、入賞した入賞口の種類に応じた賞球数の遊技球が賞球として払い出される。
ガラス枠18のカバーガラスの周囲には、装飾光が発光される装飾部材16が備えられている。この装飾部材16の内部にはランプやLED等からなる装飾装置557(図5参照)が備えられている。この装飾装置を所定の発光態様によって発光することによって、装飾部材16が所定の発光態様によって発光する。
ガラス枠18の上方には照明ユニット37が備えられている。照明ユニット37の内部には、装飾装置557が備えられている。
照明ユニット37の右側には、遊技機5のエラー発生やガラス枠18又は前面枠19の開放をホール店員に通知するためのエラー報知LED29が備えられている。
前面枠19の下部の開閉パネル20には発射装置582に遊技球を供給する上皿21が、固定パネル22には灰皿15、下皿23及び発射装置582の操作部24等が備えられている。
また、遊技者が操作部24を回動操作することによって、発射装置582は、上皿21から供給される遊技球を発射する。
また、上皿21の上縁部には、遊技者からの操作入力を受け付けるためのセレクトボタン44及び演出ボタン41が備えられている。
遊技者がセレクトボタン44を操作することによって、表示装置58における特図変動表示ゲームの演出内容を選択することができる。また、遊技者が演出ボタン41を操作することによって、表示装置58における特図変動表示ゲームに、遊技者の操作を介入させた演出を行うことができる。
上皿21の右上部には、遊技者が遊技媒体を借りる場合に操作する球貸ボタン26、及び、カードユニット6からプリペイドカード(ワンデイカード、会員カード等)を排出させるために操作される排出ボタン27が設けられている。これらのボタン26、27の間には、プリペイドカードの残高を表示する残高表示部28が設けられる。
また、下皿23には、下皿23に貯留された遊技球を排出するための下皿球抜き機構42が備えられる。下皿球抜き機構42によって下皿23に貯留された遊技球が排出されると、排出された遊技球は、下皿23の下部に設置された貯留ボックス47に貯留される。
貯留ボックス47には、貯留ボックス排出機構471が備えられる。貯留ボックス排出機構471を操作することによって貯留ボックス47に貯留された遊技球は、島設備に排出される。なお、貯留ボックス47の遊技球を排出する部分には、計数器472が備えられる。計数器472は、貯留ボックス47から島設備へ排出される遊技球の数を計数する。計数された球は、計数球となる。なお、貯留ボックス排出機構471を設けずに、つまり、下皿23から排出された遊技球を貯留ボックス47に貯留せず、計数器472にて計数して島設備に排出してもよい。また、計数器472は、貯留ボックス47ではなく、島設備に設けても良い。
前面枠19下部右側には、ガラス枠18を施錠するための鍵25が備えられている。
次に、カードユニット6について説明する。
カードユニット6は、カード挿入口61、表示装置62、紙幣挿入口63を備える。
カード挿入口61は、カードユニット6の下部に設けられる。カード挿入口61には、プリペイドカード又は会員カード等のカードが挿入される。
表示装置62は、カードユニット6の中央付近に設けられる。表示装置62は、表示部621及び操作部622を備える。
操作部622は、貯球払出スイッチ6221、レート変更スイッチ6222、カードIDクリアスイッチ6223、及び計数球払出スイッチ6224を備える。
貯球払出スイッチ6221は、遊技者が精算した結果遊技場に預け入れられた遊技球(貯球)を遊技に再使用する場合に操作される。なお、本実施形態では、遊技をしている当日の貯球と、それ以前の日の貯球とを区別している。これは、貯球を再使用する際に、手数料を取る営業方法を行う場合に、当日の貯球を再使用する際の手数料を少なく、または、手数料無しとして、それ以前の日の貯球を再使用する際の手数料を、多く、または、手数料有りにする場合に有効である。本実施形態では、手数料の無い(または、少ない)当日の貯球を優先して再使用し、再使用できる当日の貯球が無くなった場合、それ以前の貯球が再使用される。レート変更スイッチ6222は、遊技者が、貸し出される遊技球1個に対して消費される有価価値(球貸レート)を変換する場合に操作される。カードIDクリアスイッチ6223は、遊技が中断された場合に記憶されるカードの識別子を消去する場合に操作される。計数球払出スイッチ6224は、計数器472にて計数された遊技球を再使用する場合に操作される。
なお、本実施形態では、貯球と貸球を区別しているが、貯球を再使用することを、貯球を特殊景品と交換し、特殊景品を現金化して、現金で遊技球を借りたとみなせば、貯球も貸球と言うことができる。
紙幣挿入口63は、カードユニット6の上方に設けられる。紙幣挿入口63には、紙幣が挿入される。
表示部621は、カード情報表示画面、大当たり情報表示画面、残高情報表示画面等を表示する。カード情報表示画面では、カード挿入口61に挿入されたプリペイドカード又は会員カードに記憶された情報(会員情報)が表示される。大当たり情報表示画面では、遊技機5において所定期間の間に実行された特図変動表示ゲームの回数及び特図変動表示ゲームの結果が大当たりである回数が表示される。
残高情報表示画面では、カード挿入口61に挿入されたプリペイドカード又は会員カードに記憶された有価価値及び紙幣挿入口63に挿入された紙幣の有価価値が表示される。
表示部621は、タッチパネルが操作されることによって、カード情報表示画面と大当たり情報表示画面と残高情報表示画面とを切り換える。
表示装置62の上方には、図示しないリモコンからの操作を受け付ける赤外線受光部65が備わる。
紙幣挿入口63の上方には、状態表示部64が設けられる。状態表示部64は、カードユニット6の動作に対応して色を変化させる。例えば、カードユニット6が利用可能状態である場合には、状態表示部64は緑色に点灯し、カードユニット6のカード挿入口61にカードが挿入されている間、状態表示部64は赤色に点灯する。
遊技者が獲得した遊技球(計数球、貯球)を使用して遊技を行う場合には、カードユニット6が遊技球を払い出す。具体的には、カードユニット6のカード挿入口61の上部に払出口66が設けられ、払出口66から遊技球が払い出される。払出口66から払い出された遊技球は、球払出案内装置67によって、上皿21に案内される。
次に、遊技用装置4から出力される信号について説明する。
まず、遊技機5から出力される各種信号について説明する。
遊技機5に設けられた外部情報端子から情報収集端末装置3のI/Oポート309(図4参照)に、以下のような遊技に関わる信号(遊技データ)が入力される。
遊技機5は、始動入賞口34、一般入賞口32又は特別変動入賞装置36の大入賞口に遊技球が入賞すると、入賞した入賞口の種類に応じた数の賞球を、排出装置から上皿21に排出する。そして、所定数の賞球を排出する毎に「賞球信号」(例えば、10個で1パルスのパルス信号)を遊技データとして出力する。
また、遊技機5は、特図変動表示ゲームの結果が特別遊技状態のときは、当該特別遊技状態中に「特賞信号」を遊技データとして出力する。
また、遊技機5は、当該特別遊技状態の後に発生する特定遊技状態(確率変動状態・時短状態)中に、「確変・時短信号」を遊技データとして出力する。
また、遊技機5は、始動入賞口34への遊技球の入賞によって「始動入賞信号」を遊技データとして出力し、特図変動表示ゲームを開始すると、特図変動表示ゲームを開始する毎に「スタート信号」を遊技データとして出力する。
また、遊技機5は、ガラス枠開放スイッチ18A(図5参照)によってガラス枠18が開放されたことが検出された場合、又は前面枠開放スイッチ19A(図5参照)によって前面枠19が開放されたことが検出された場合、「ガラス枠/前面枠開放検出信号(枠開放検出信号)」を出力する。
また、遊技機5から出力される信号(遊技データ)には、特図変動表示ゲームが終了したときに出力される「図柄確定信号」等もある。これらの信号は、外部情報端子から出力される。
なお、遊技データを、遊技用マイクロコンピュータ501から情報収集端末装置3の通信ポート310に対して直接出力してもよい(図4参照)。この場合、所定のプロトコルを用いたデータ通信(例えば、暗号化通信)によって通信内容を秘匿でき、外部情報端子から出力するよりも詳細な遊技データ(例えば、始動記憶数や抽出した乱数値など)を出力することができる。また、双方向通信によって接続相手のIDの認証を行い、不正な機器との接続を防止することができる。
次に、カードユニット6から出力される各種信号について説明する。
カードユニット6は、カード挿入口61に会員カードが挿入された場合、挿入されたカードに記憶された情報を読み取り、読み取られた情報である「カード情報」を出力する。
カードユニット6は、所定数(例えば、25個)の遊技球を貸し出す毎に「球貸信号」を遊技データとして出力する。なお、「球貸信号」は、遊技機5の外部情報端子から出力してもよい。
カードユニット6は、貯球払出スイッチ6221が操作され、貯球から所定数の遊技球を貸し出すごとに「貯球払出信号」(例えば、25個で1パルスのパルス信号)を遊技データとして出力する。
カードユニット6は、レート変更スイッチ6222が操作され、球貸料金を変更する場合に、「レート変更信号」を遊技情報として出力する。
これらの信号を受信した情報収集端末装置3は、受信した信号に応じて遊技機5の状態を設定したり、データを加算したり、累積値を集計したりする。なお、集計した累積値を収集データという。情報収集端末装置3は、遊技機5の状態や収集データを遊技場管理装置1に送信する。
また、遊技機5が設置される島設備には、遊技機5及びカードユニット6に遊技球を補給する補給路と、遊技機5からアウト球を回収する回収路とを備えた補給回収機構が設けられている。
遊技機5外に設けられるアウトタンク43は、遊技機5から回収されたアウト球(回収球)、つまり遊技に使用された遊技球を回収する。アウトタンク43は回収球センサ43A(図4参照)によってアウト球の数を計数し、計数結果である「回収信号」(例えば、10個で1パルスのパルス信号)を遊技データとして情報収集端末装置3に出力する。
このアウトタンク43の回収球センサ43Aは情報収集端末装置3に接続されており、情報収集端末装置3が、アウトタンク43の回収球センサ43Aから出力される遊技データを加算演算し、累積値を集計する。なお、回収球センサ43Aは、遊技機5に設けてもよい。また、情報収集端末装置3は、回収信号及び球貸信号を遊技機5から直接収集してもよい。
また、貯留ボックス47に設けられる計数器472の球計数センサ472A(図4参照)は、遊技者に貸球、貯球及び賞球として払い出された遊技球のうち遊技に使用されなかった遊技球を計数し、計数結果である「計数信号」を遊技データとして情報収集端末装置3及びカードユニット6に出力する。カードユニット6は、「計数信号」が入力されることによって、表示部621に遊技者の獲得した遊技球の数を表示する。
なお、計数器472の球計数センサ472Aは「計数信号」を情報収集端末装置3のみに出力してもよい。この場合、情報収集端末装置3は、「計数信号」が入力された場合、入力された「計数信号」をカードユニット6に出力する。
次に、遊技場管理装置1の構成を、図3を用いて説明する。図3は、本発明の実施の形態の遊技場管理装置1の構成を示すブロック図である。
遊技場管理装置1には、CPU101、プログラム等を予め格納したROM102、CPUの動作時にワークエリアとして使用されるメモリであるRAM103、及び、各種データを記憶するハードディスク等の記憶装置(HDD)104が設けられている。
RAM103は、各種データ(例えば、遊技機5の補助遊技の実行回数であるスタート回数、始動入賞数又はアウト数等)を一時的に記憶する記憶領域及びCPU101の動作に必要なデータが一時的に記憶される作業領域を備える。また、ROM102にプログラムを記憶する代わりに、HDD104にプログラムを保存し、RAM103にプログラムをコピーしRAM103でプログラムを動作させることも可能である。
これらのCPU101、ROM102、RAM103及びHDD104はバス105によって接続されている。バス105は、CPU101がデータの読み書きのために使用するアドレスバス及びデータバスから構成されている。
バス105には、外部との入出力を司るネットワーク通信ポート106及びI/Oポート107が接続されている。
ネットワーク通信ポート106は、所定の通信プロトコルに従ってデータ通信を行うためのデータ入出力部であり、内部ネットワークと接続されている。
I/Oポート107には、出力装置109が接続される。出力装置109は、例えば、ディスプレイ及びスピーカ等である。ディスプレイは、情報収集端末装置3から収集したデータ(遊技用装置4によって遊技が実行された結果生じる始動入賞信号やスタート信号等)、及び遊技場管理装置1の稼動状態を表示する。スピーカは、遊技機5における特賞発生を報知する。
また、I/Oポート107には、遊技場管理装置1の操作のための入力装置(キーボード、マウス等)110が接続される。また、I/Oポート107には、停電時に遊技場管理装置1に電源を供給するUPS10が接続される。
このように、遊技場管理装置1は、情報収集端末装置3から始動入賞数及び変動表示ゲームのスタート数等の遊技データを集計する機能を備える。
次に、情報収集端末装置3の構成を、図4を用いて説明する。図4は、本発明の実施形態の情報収集端末装置3の構成を示すブロック図である。
情報収集端末装置3は、マイクロプロセッサ300、図示しない電源回路及びデータ入出力用端子を備える。
マイクロプロセッサ300は、3個のCPU301〜303を内蔵した1チップタイプのプロセッサであり、メディアアクセスコントロールCPU(MACCPU)301、ネットワークCPU302及びアプリケーションCPU303の3つのCPUを内蔵している。また、これらのCPU301〜303が接続されるアドレス及びデータのためのコモンバス304には、各CPUに共通して使用されるメモリとして、RAM305、EEPROM306及びROM307が接続される。
RAM305は、各種データを一時的に記憶する記憶領域及びアプリケーションCPU303の動作に必要なデータが一時的に記憶される作業領域を備える。EEPROM306は、不揮発性のメモリであって、情報収集端末装置3に接続される遊技機5の台番号、ネットワーク構成、アドレスの指定情報及び識別コード等の情報収集端末装置3に設定される情報等を記憶している。ROM307には、遊技データ及び遊技者情報の収集に用いられるプログラムが記憶される。
また、コモンバス304には、外部との入出力を司るネットワーク通信ポート308、I/Oポート309及び通信ポート310が接続される。
ネットワーク通信ポート308は、所定の通信プロトコルに従ってデータ通信を行うためのポートである。ネットワーク通信ポート308は、ドライバを介してネットワーク接続端子に接続されており、情報収集端末装置3は、当該ネットワーク接続端子を介して中継装置13に接続される。これによって、情報収集端末装置3は、内部ネットワークに接続されて、遊技場管理装置1と信号(管理用特賞信号、データ信号及び指令信号)を送受信する。
I/Oポート309は、パラレル又はシリアルの入出力ポートであり、ドライバを介して外部入出力端子に接続される。外部入出力端子には、遊技機5から出力される賞球信号、特賞信号、確変信号、スタート信号、始動入賞信号、図柄確定信号及びガラス枠/前面枠開放信号(枠開放検出信号)、カードユニット6から出力されるカード情報、球貸信号、貯球払出信号、及びレート変更信号、アウトタンク43が回収した遊技球を計数する回収球センサ43Aから出力される回収信号、計数器472の球計数センサ472Aから出力される計数信号等が入力される。なお、賞球信号、特賞信号、確変信号、スタート信号、始動入賞信号、図柄確定信号及び枠開放検出信号等の遊技用マイクロコンピュータ501が保有するデータは、通信ポート310と、遊技機5の遊技用マイクロコンピュータ501とで直接通信することによって受信することもできる。
通信ポート310は、遊技機5に設けられた遊技用マイクロコンピュータ501の通信ポートとの間で、所定のプロトコルで通信を行う。通信ポート310は、遊技機5の遊技制御基板上に設けられたコネクタと接続される。
なお、情報収集端末装置3には、CPU301〜303のクロックやリセット等の制御信号を出力する制御回路311も内蔵される。
遊技用装置4から情報収集端末装置3に遊技データが入力されると、アプリケーションCPU303によって遊技データの累積値が算出される。そして、アプリケーションCPU303は、算出された遊技データの累積値に基づいて、遊技用装置4の稼動状態を判定する。遊技データの累積値は、RAM305に一定期間記憶されて管理される。なお、当該累積値を、情報収集端末装置3がネットワーク通信ポート308から出力して、遊技場管理装置1で管理してもよい。
次に、遊技システム内で送受信される各種信号を、図5を用いて説明する。図5は、本発明の実施形態の遊技システム内で送受信される各種信号の説明図である。
まず、情報収集端末装置3に入力される各種信号について説明する。
情報収集端末装置3には、遊技制御装置500から出力されたガラス枠/外枠開放信号、スタート信号/始動入賞信号、図柄確定信号、賞球信号及び特賞信号が入力される。なお、これらの信号については図4で詳細を説明したので、説明を省略する。
また、情報収集端末装置3には、カードユニット制御装置600から出力されたカード情報、球貸信号、貯球払出信号、及びレート変更信号が入力される。なお、これらの信号については図4で詳細を説明したので、説明を省略する。
また、情報収集端末装置3には、回収球センサ43Aから出力された回収信号、及び球計数センサ472Aから出力された計数信号が入力される。なお、これらの信号については図4で詳細を説明したので、説明を省略する。
次に、情報収集端末装置3が出力する各種信号について説明する。
情報収集端末装置3は、入力された各種信号を収集して、その累積値を収集情報として、遊技場管理装置1に出力する。
また、情報収集端末装置3は、レート変更信号が入力された場合に、遊技機5の状態が球貸レートを変更してもよい条件であるレート変更条件を満たしているか否かを判定する。遊技機5の状態がレート変更条件を満たしていると判定された場合に、情報収集端末装置3は、球貸レートの変更を許可し、球貸レート変更前の球貸レートにおける遊技者の貯球数を、変更可能な球貸レートのうち最小の球貸レート(本実施形態では、1球1円)に換算した共通貯球データを、カードユニット6に挿入されているカードに書き込むことを許可する変更・書込許可信号をカードユニット制御装置600に出力する。
次に、遊技制御装置500に入力される各種信号及び遊技制御装置500が出力する各種信号について説明する。
遊技制御装置500には、始動入賞口センサ34Aから出力される始動入賞口信号、一般入賞口センサ32A〜Nから出力される一般入賞信号、普通図柄始動ゲートセンサ31Aから出力される普通図柄始動信号、カウントセンサ36Aから出力されるカウント信号、ガラス枠開放スイッチ18Aから出力されるガラス枠開放信号、及び前面枠開放スイッチ19Aから出力される前面枠開放信号が入力される。
始動入賞信号は、始動入賞口センサ34Aが遊技球の始動入賞口34への入賞を検出した場合に出力される。一般入賞信号は、各一般入賞口センサ32A〜Nが遊技球の各一般入賞口32への入賞を検出した場合に出力される。普通図柄始動信号は、普通図柄始動ゲートセンサ31Aが遊技球の普通図柄始動ゲート31への入賞を検出した場合に出力される。カウント信号は、カウントセンサ36Aが遊技球の特別変動入賞装置36の大入賞口への入賞を検出した場合に出力される。
ガラス枠開放信号は、ガラス枠開放スイッチ18Aがガラス枠18の開放を検出した場合に出力される。前面枠開放信号は、前面枠開放スイッチ19Aが前面枠19の開放を検出した場合に出力される。
また、遊技制御装置500は、払出制御装置580との間で通信(単方向通信又は双方向通信)を行う。
具体的には、遊技制御装置500は、一般入賞口信号又はカウント信号が入力された場合に、各一般入賞口32への入賞に対応する賞球数又は大入賞口への入賞に対応する賞球数分の遊技球を払い出すコマンドである払出制御コマンドを払出制御装置580に出力する。また、払出制御装置580は、遊技制御装置500から入力された払出制御コマンドで指定された賞球数分の遊技球の払い出しが完了した場合に、払出完了コマンドを遊技制御装置500に出力する(単方向通信の場合には払出完了コマンドは出力されない)。なお、払出制御装置580は、発射制御装置581に遊技球の発射を許可する場合には、発射許可信号を出力する。
また、遊技制御装置500は、装飾装置557、スピーカ30及び表示装置58を制御して、演出を行うために、演出制御コマンドを演出制御装置550に出力する。
また、遊技制御装置500は、遊技球が普通図柄始動ゲート31へ入賞したことによって実行される普通図柄の変動表示ゲームの結果が当たりの場合に、始動入賞口34に備わる普通変動入賞装置33を開放して、所定時間だけ遊技球が始動入賞口34に入賞しやすくするために、普電SOL90にSOL制御信号を出力する。
また、遊技制御装置500は、遊技球が始動入賞口34へ入賞したことによって実行される特図変動表示ゲームの結果が当たりの場合に、特別変動入賞装置36の大入賞口を所定時間開放して遊技球が大入賞口へ入賞可能な状態(特別遊技状態)にするために、大入賞口38にSOL制御信号を出力する。
次に、カードユニット制御装置600に入力される各種信号及びカードユニット制御装置600が出力する各種信号について説明する。
カードユニット制御装置600は、カード情報、球貸信号、貯球払出信号、及びレート変更信号を情報収集端末装置3に出力する。なお、カード情報、球貸信号、貯球払出信号、及びレート変更信号は、図2で詳細を説明したので、説明を省略する。
カードユニット制御装置600には、貯球払出スイッチ6221が操作された場合に出力される貯球払出信号、レート変更スイッチ6222が操作された場合に出力されるレート変更信号、カードIDクリアスイッチ6223が操作された場合に出力される記憶カードIDクリア信号、及び計数球払出スイッチ6224が操作された場合に出力される計数球払出信号が入力される。
また、カードユニット制御装置600には、遊技者が指定の有価価値(例えば500円)分の遊技球を借りるために操作する球貸ボタン26が操作された場合に出力される球貸信号、及び遊技者がカードユニット6に挿入されているカードを排出するために操作する排出ボタン27が操作された場合に出力されるカード返却信号が入力される。
また、カードユニット制御装置600には、球計数センサ472Aから出力された計数信号が入力される。
また、カードユニット制御装置600は、カードユニット6に備わる表示装置62(表示部621)に表示される表示内容を制御するための表示制御信号を表示装置62に出力する。なお、表示部621の表示内容の一つは、現在設定されている球貸料金(球貸レート)の表示である。
そして、カードユニット制御装置600には、表示部621のタッチパネルが操作された場合に表示装置62から操作信号が入力される。表示部621のタッチパネルは、例えば、ユーザが表示部621の表示内容を他の表示内容に変更したい場合に操作される。
また、カードユニット制御装置600は、払出制御装置580と貸球を払い出させるために、球貸制御信号を通信する。なお、球貸制御信号について、図6で詳細を説明する。
また、カードユニット制御装置600は、遊技機5に備わる残高表示部28に表示される遊技者が所有する有価価値(残高)を表示するために、表示制御信号を残高表示部28に出力する。
また、カードユニット制御装置600は、カードユニット6に挿入されているカードにデータを書き込む場合に書き込む情報を示すカード制御情報を、カードリーダ/ライタ(R/W)601に出力する。また、カードユニット制御装置600には、カードユニット6に挿入されたカードのデータをカードR/W601が読み取り、読み取ったデータを示すカード情報が入力される。
次に、演出制御装置550が出力する各種信号について説明する。
演出制御装置550は、入力された演出制御コマンドに基づいて、装飾装置557、スピーカ30及び表示装置58を制御する。具体的には、演出制御装置550は、装飾制御信号を装飾装置557に出力して、装飾装置557を制御する。演出制御装置550は、音制御信号をスピーカ30に出力して、スピーカ30を制御する。演出制御装置550は、表示制御信号を表示装置58に出力して、表示装置58を制御する。
次に、カードユニット制御装置600と払出制御装置580との間で通信される球貸制御信号について説明する。図6は、本発明の実施形態のカードユニット制御装置600と払出制御装置580との間で通信される球貸制御信号の説明図である。なお、図5で説明した箇所については、説明を省略する。
カードユニット6が遊技機5に接続されると、払出制御装置580は、カードユニット制御装置600にAC24Vの電源を供給する。そして、カードユニット制御装置600は、カードユニット6と遊技機5とが接続されていることを示す接続確認(VL)信号を払出制御装置580に出力する。
払出制御装置580は、VL信号が入力された場合、発射制御装置581に発射許可信号を出力し、遊技球の発射を許可する。
次に、払出制御装置580は、遊技球を払い出す準備が整っている場合に、貸出準備(PRDY)信号を出力する。
次に、カードユニット制御装置600は、球貸ボタン26から球貸信号が入力された場合に、球貸ボタン26の1回の操作で貸し出される有価価値(例えば、500円)分の遊技球が払い出されるまで、貸出要求(BRDY)信号を払出制御装置580に出力する。
次に、カードユニット制御装置600は、BRDY信号を出力してから所定時間経過後、貸出指令(BRQ)信号を出力する。BRQ信号は、球貸ボタン26の1回の操作で貸し出される有価価値を分割して払い出すために出力される信号で、例えば、100円分の遊技球を払い出す指令である。
そして、払出制御装置580は、BRQ信号が入力された場合、BRQ信号が入力されたことを示す要求了解+払出完了(EXS)信号を出力する。なお、カードユニット制御装置600は、EXS信号が入力された場合、BRQ信号の出力を停止する。
次に、払出制御装置580は、BRQ信号に設定された有価価値(100円)分の遊技球を払い出すと、BRQ信号に設定された有価価値分の遊技球が払い出されたことを示すために、EXS信号の出力を停止する。
カードユニット制御装置600は、EXS信号の出力が停止されたことを検出すると、球貸ボタン26の1回の操作で貸し出される有価価値が未だ払い出されていない場合には、BRQ信号を出力する。一方、カードユニット制御装置600は、EXS信号の出力が停止されたことを検出すると、球貸ボタン26の1回の操作で貸し出される有価価値が払い出された場合には、BRDY信号の出力を停止する。
カードユニット制御装置600は、状態表示器64の点灯を制御する。具体的には、状態表示器64は、カードユニット6が利用できる状態である場合に点灯する利用可LED64A及びカードユニット6にカードが挿入中であることを示すカード挿入中LED64Bを備える。カードユニット制御装置600は、払出制御装置580に接続された場合に、利用可LEDを点灯させる。また、カードユニット制御装置600は、カード挿入口61にカードが挿入された場合に、カード挿入中LED64Bを点灯させる。
また、発射制御装置581は、操作部24が操作された場合に、発射制御信号を出力し、発射装置582を制御する。
次に、会員カードに記録されているカード情報について、図7を用いて説明する。
図7は、本発明の実施形態のカード情報の説明図である。
会員カードには、会員カードを保有する遊技者(会員)に関する情報が記憶される。
具体的には、会員カードの一意な識別子であるカード番号701、会員の詳細な会員情報702、会員の保有する残高703、会員の保有する共通貯球データ704、及び会員カードが更新された最終日を示す最終更新日705が、会員カードに記憶されている。
会員情報702は、会員の住所、氏名、年齢、職業、及び会員カードの暗証番号を含む。
なお、共通貯球データ704は当日共通貯球数を含む。当日共通貯球数は、会員が本日に貯球した貯球数を、共通球貸レートに対応する貯球数に換算したものである。このため、会員カードに最終更新日705が本日でない場合の共通貯球データ704が存在する場合、図示は省略しているが、カードユニット制御装置600は、共通貯球データ704に含まれる当日共通貯球数を前日迄の共通貯球数に加算して記憶し、共通貯球データ704に含まれる当日共通貯球数をゼロに設定し、最終更新日705を本日の日付に設定する。貯球を再使用する際の手数料を、当日の貯球とそれ以前の日(前日迄)の貯球とで同じにする場合には、共通貯球数を当日と前日迄に分けなくてもよい。
次に、会員カードに記録されているカード情報の変形例について、図8を用いて説明する。
図8は、本発明の実施形態の変形例のカード情報の説明図である。
図7に示すカード情報において、貯球数は共通貯球データとして会員カードに記憶されたが、図8に示すカード情報では、貯球数は設定可能な球貸レートごとに換算されて記憶される。なお、この変形例においても図示は省略しているが、最終更新日が本日でない場合の貯球数が存在する場合、カードユニット制御装置600は、各球貸レートの貯球数を各々区別して貯球数データとして記憶する。
具体的には、持球数は、レート1(1球1円)の場合の貯球数(706)、レート2(1球2円)の場合の貯球数(707)、及びレート3(1球4円)の場合の貯球数(708)として記憶される。なお、貯球を再使用する際の手数料を、当日の貯球とそれ以前の日(前日迄)の貯球とで同じにする場合には、各レートの貯球数を当日と前日迄に分けなくてもよい。
このように、設定可能な球貸レートごとに貯球数を記憶することは、球貸レートごとに換金率が異なる場合に有効である。
次に、情報収集端末装置3によって実行される処理について、図9〜図13を用いて説明する。
まず、遊技機5の状態が球貸(変換)レートを変更する条件を満たす状態であるか否かを判定するレート変更条件成立判定処理を図9を用いて説明する。図9は、本発明の実施形態のレート変更条件成立判定処理のフローチャートである。
レート変更条件成立判定処理は、所定のタイミングで実行される。
まず、情報収集端末装置3は、遊技機5の状態が特定遊技状態中であるか否かを判定する(901)。特定遊技状態は、通常遊技状態に比べて遊技者が有利となる状態であり、遊技機5の状態が、特別遊技状態、確変状態、及び時短状態のいずれかであることを示す。具体的には、情報収集端末装置3は、特賞信号又は確変・時短信号が入力されているか否かを判定する。
ステップ901の処理で、遊技機5の状態が特定遊技状態中であると判定された場合、情報収集端末装置3は、特定遊技状態中フラグを設定する(907)。そして、情報収集端末装置3は、球貸レートの変更を許可せず、共通貯球数をカードに書き込むことを許可しない変更・書込不許可信号を送信バッファに設定する(908)。
一方、ステップ901の処理で、遊技機5の状態が特定遊技状態中でないと判定された場合、特図変動表示ゲームが実行されていない特図始動記憶があるか否かを判定する未確定遊技判定処理を実行する(902)。なお、未確定遊技判定処理は、図10で詳細を説明する。なお、ステップ902の処理で特図変動表示ゲームが実行されていない特図始動記憶があると判定された場合に、未確定遊技フラグが設定される。
次に、情報収集端末装置3は、未確定遊技フラグが設定されているか否かを判定する(903)。
ステップ903の処理で、未確定遊技フラグが設定されていると判定された場合、ステップ908の処理に進む。
一方、ステップ903の処理で、未確定遊技フラグが設定されていないと判定された場合、情報収集端末装置3は、遊技者が所有する遊技球が遊技機に存在するか否かを判定する存在球判定処理を実行する(904)。この存在球判定処理は、図11で詳細を説明する。なお、ステップ904の処理で、遊技者が所有する遊技球が存在すると判定された場合に、存在球フラグが設定される。
次に、情報収集端末装置3は、存在球フラグが設定されているか否かを判定する(905)。
ステップ905の処理で、存在球フラグが設定されていないと判定された場合、情報収集端末装置3は、球貸レートの変更を許可し、共通貯球数をカードに書き込むことを許可する変更・書込許可信号を送信バッファに設定し(906)、レート変更条件成立判定処理を終了する。
一方、ステップ905の処理で、存在球フラグが設定されていると判定された場合、情報収集端末装置3は、球貸レートの変更を規制し、共通貯球数をカードに書き込むことを規制する変更・書込不許可信号を送信バッファに設定し(908)、レート変更条件判定処理を終了する。
次に、図9に示すステップ902の処理の未確定遊技判定処理を、図10を用いて説明する。図10は、本発明の実施形態の未確定遊技判定処理のフローチャートである。
まず、情報収集端末装置3は、始動入賞信号が入力されたか否かを判定する(1001)。
ステップ1001の処理で、始動入賞信号が入力されたと判定された場合、情報収集端末装置3は、情報収集端末装置3のROM307に設定される記憶カウンタの値が所定の値(N)よりも少ないか否かを判定する(1002)。
記憶カウンタは、遊技機5の特図始動記憶数に対応する数が記憶されるカウンタである。また、所定の値は、遊技機5の記憶できる特図始動記憶の上限値(通常、4)に現在変動中の特図変動表示ゲームの始動記憶数である「1」を加えた値である。なお、所定の値は、遊技店の店員によって、遊技場管理装置1を介して設定されてもよいし、リモコンを介して設定されてもよいし、情報収集端末装置3に所定の値を設定するためのスイッチを設け、遊技店の店員が当該スイッチを操作することによって設定されてもよい。
ステップ1002の処理は、新たに入力された始動入賞信号で特図変動表示ゲームが実行されるか始動記憶のオーバーフローのため実行されないかを判定する処理である。
次に、ステップ1002の処理で、記憶カウンタの値が所定の値(N)よりも少ないと判定された場合、入力された始動記憶で特図変動表示ゲームが実行されるので、記憶カウンタを1インクリメントする(1003)。ステップ1002の処理で、記憶カウンタの値が所定の値(N)以上と判定された場合、ステップ1004の処理に進む。
一方、ステップ1001の処理で、始動入賞信号が入力されていないと判定された場合、及び記憶カウンタの値が所定の値(N)以上と判定された場合、記憶カウンタの値をインクリメントする必要がないので、ステップ1004の処理に進む。
次に、情報収集端末装置3は、図柄確定信号が入力されたか否かを判定する(1004)。
ステップ1004の処理で、図柄確定信号が入力されたと判定された場合、変動していた特図変動表示ゲームが終了したので、情報収集端末装置3は、記憶カウンタの値を1デクリメントする(1005)。
一方、ステップ1004の処理で、図柄確定信号が入力されていないと判定された場合、記憶カウンタの値をデクリメントする必要がないので、ステップ1006の処理に進む。
次に、情報収集端末装置3は、記憶カウンタの値がゼロより大きい否かを判定する(1006)。
ステップ1006の処理で、記憶カウンタの値がゼロより大きいと判定された場合、終了していない特図変動表示ゲームが存在するので、未確定遊技フラグを設定し(1007)、未確定遊技判定処理を終了する。
一方、ステップ1006の処理で、記憶カウンタの値がゼロであると判定された場合、特図変動表示ゲームは全て終了し、未確定遊技が存在しないので、未確定遊技フラグを解除し(1008)、未確定遊技判定処理を終了する。
なお、遊技制御装置500が客待ちコマンドを演出制御装置550及び情報収集端末装置3にも出力する構成を採用する場合、未確定遊技判定処理を実行する必要がない。
具体的には、遊技制御装置500は、始動記憶数が存在しない、つまり実行待ちの特図変動表示ゲームが存在せず、かつ、現在変動中の特図変動表示ゲームが存在しない場合に、客待ち演出を実行するために、客待ちコマンドを演出制御装置550に出力する。演出制御装置550は、客待ちコマンドが入力されてから所定時間(10分)が経過する前に、演出制御コマンドが入力されない場合に、客待ち演出を実行する。
したがって、遊技制御装置500が客待ちコマンドを情報収集端末装置3にも出力することによって、情報収集端末装置3は、未だ終了していない特図変動表示ゲームが存在するか否かを判定できるので、未確定遊技判定処理を実行しなくてもよい。
次に、存在球判定処理を、図11を用いて説明する。図11は、本発明の実施形態の存在球判定処理のフローチャートである。
まず、情報収集端末装置3は、新たな遊技者が遊技を開始したとき等に、該遊技者の遊技データを算出するためにその時の積算(累積)データを判定用初期値として設定する。そして、情報収集端末装置3は、現在の貸球数から貸球数の判定用初期値を減算して、貸球数の増加分を算出する(1101)。貸球数は、球貸ボタン26が操作されて貸し出された遊技球の数の累積値である。なお、貸球数は、遊技店の開店時にゼロに設定される。なお、貸球数の判定用初期値は、遊技機5の遊技者が他の遊技者になった場合又は判定用初期値が再設定される場合に、設定される。貸球数の判定用初期値の設定については、図12で詳細を説明する。
次に、情報収集端末装置3は、現在の貯球払出数から貯球払出数の判定用初期値を減算して、貯球払出数の増加分を算出する(1102)。貯球払出数は、貯球払出スイッチ6221が操作されて貯球から引き出されて(払い出されて)遊技に再使用された遊技球の数の累積値である。なお、貯球払出数は、遊技店の開店時にゼロに設定される。なお、貯球払出数の判定用初期値は、遊技機5の遊技者が他の遊技者になった場合又は判定用初期値が再設定される場合に、設定される。貯球払出数の判定用初期値の設定について、図12で詳細を説明する。
次に、情報収集端末装置3は、貸球数の増加分に貯球払出数の増加分を加算し、増加払出球数を算出する(1103)。算出された増加払出球数は、遊技者に貯球や貸球として払い出された遊技球の数を示す。
次に、情報収集端末装置3は、現在の獲得(セーフ)球数から獲得球数の判定用初期値を減算して、獲得球数の増加分を算出する(1104)。獲得球数は、情報収集端末装置3に入力された賞球信号に対応して賞球として払い出された遊技球の数の累積値である。なお、獲得球数は、遊技店の開店時にゼロに設定される。なお、獲得球数の判定用初期値は、遊技機5の遊技者が他の遊技者になった場合又は判定用初期値が再設定される場合に、設定される。獲得球数の判定用初期値の設定について、図12で詳細を説明する。
次に、情報収集端末装置3は、ステップ1103の処理で算出された増加払出球数にステップ1104の処理で算出された獲得球数の増加分を加算して、遊技者に賞球、貯球及び貸球として払い出された総払出球数を算出する(1105)。
次に、情報収集端末装置3は、現在の回収球数から回収球数の判定用初期値を減算して、回収球数の増加分を算出する(1106)。回収球数は、情報収集端末装置3に入力された回収信号によって特定されたアウトタンク43が回収した遊技球の数の累積値、つまり遊技に使用された遊技球(遊技領域51に発射された遊技球)の数の累積値である。なお、回収球数は、遊技店の開店時にゼロに設定される。なお、回収球数の判定用初期値は、遊技機5の遊技者が他の遊技者になった場合又は判定用初期値が再設定される場合に、設定される。回収球数の判定用初期値の設定について、図12で詳細を説明する。
次に、情報収集端末装置3は、ステップ1105の処理で算出された総払出球数からステップ1106の処理で算出された回収球数を減算して、払出差球数を算出する(1107)。払出差球数は、遊技者が保有している遊技球の数を示す。
次に、情報収集端末装置3は、遊技領域51に発射されて未だ回収されていない遊技球が存在しないことを保証するために、最後の回収球が検出されてから所定時間が経過したか否かを判定する(1108)。具体的には、情報収集端末装置3は、回収信号が最後に入力されてから、所定時間が経過したか否かを判定する。
ステップ1108の処理で、最後の回収球が検出されてから所定時間が経過していないと判定された場合、遊技領域51に発射されて未だ回収されていない遊技球が存在する可能性があるので、遊技者が所有する遊技球が存在すると判定し、存在球フラグを設定するし(1111)、存在球判定処理を終了する。
一方、ステップ1108の処理で、最後の回収球が検出されてから所定時間が経過したと判定された場合、遊技領域51に発射されて未だ回収されていない遊技球が存在しないと判定し、情報収集端末装置3は、賞球、貯球及び貸球として払い出された遊技球の数と遊技に使用された遊技球の数とが同じであるか、つまり遊技者の持球があるか否かを判定するために、ステップ1107の処理で算出された払出差球数の値が第1範囲内の値であるか否かを判定する(1109)。具体的には、第1範囲内は、ゼロに第1誤差を加算した値を上限とし、ゼロから第1誤差を減算した値を下限とする範囲である。遊技者が賞球、貯球又は貸球として払い出された遊技球を、落としたり拾ったりする可能性があるため、また、賞球数・回収球数の計数の条件(例えば、10個で1パルス)による計数誤差を考慮して、第1誤差が設定される。なお、持球とは、上皿21、下皿23や貯留ボックス47等に存在する実球や計数球のことである。
ステップ1109の処理で、ステップ1107の処理で算出された払出差球数の値が第1範囲内の値であると判定された場合、遊技者は遊技を通じて遊技球を獲得していない、つまり遊技者は遊技球を所有していない(持球がない)と判定し、存在球フラグを解除し(1112)、存在球判定処理を終了する。
一方、ステップ1109の処理で、ステップ1107の処理で算出された払出差球数の値が第1範囲内の値でないと判定された場合、つまり持球があると判定された場合、情報収集端末装置3は、許容する以上の持球があるか否かを判定するために、ステップ1107の処理で算出された払出差球数から計数球数を減算した値が第2範囲内の値であるか否かを判定する(1110)。具体的には、第2範囲内は、ゼロに第2誤差を加算した値を上限とし、ゼロを下限とする範囲である。
遊技場が、どの程度の残し球を許容するかによって、つまり、借りた時の球貸レートとは、異なる球貸レートでの持球の使用をどの程度認めるかによって、第2誤差が設定される。なお、本実施の形態では、第1範囲内かと第2範囲内かとは、2度判定しているが、どちらか一方を判定するだけでもよい。また、変更前の球貸しレートによって第2誤差を変えても良い。例えば、1球1円の場合の第2誤差を、1球4円の場合よりも小さい値としてもよい。
ステップ1110の処理で、ステップ1107の処理で算出された払出差球数から計数球数を減算した値が第2範囲内の値であると判定された場合、遊技者が獲得し、上皿21、下皿23又は貯留ボックス47に貯留されている遊技球の数が許容範囲内であるので、遊技者が遊技球を所有していないと判定し、存在球フラグを解除し(1112)、存在球判定処理を終了する。
一方、ステップ1110の処理で、ステップ1107の処理で算出された払出差球数から計数球数を減算した値が第2範囲内の値でないと判定された場合、許容範囲より多い数量の持球があるので、遊技者が遊技球を所有していると判定し、存在球フラグを設定し(1111)、存在球判定処理を終了する。
なお、第1誤差及び第2誤差は、遊技店の店員によって、遊技場管理装置1を介して設定されてもよいし、リモコンを介して設定されてもよいし、情報収集端末装置3に所定の値を設定するためのスイッチを設け、遊技店の店員が当該スイッチを操作することによって設定されてもよい。
また、第1誤差は、遊技場管理装置1が自動的に計算して、遊技場管理装置が設定してもよい。具体的には、遊技場管理装置1は、前日の払出差球数から計数球数を減算することによって遊技者が落とした落下球数を算出する。そして、遊技場管理装置1は、算出された落下球数を遊技店の営業時間(分)で除算し、1分当たりの落下球数を算出し、算出された1分当たりの落下球数を情報収集端末装置3に送信する。
情報収集端末装置3は、ステップ1109及び1110の処理を実行する前に、遊技者が遊技した時間(分)に1分当たり落下球数を乗じて、予測落下球数を算出する。そして、情報収集端末装置3は、算出された予測落下球数に計数誤差を加えたものを第1誤差に設定する。
次に、各種判定値を設定する判定値設定処理を、図12を用いて説明する。図12は、本発明の実施形態の判定値設定処理のフローチャートである。
判定値処理は、記憶カウンタの上限値が変更されたことが検出された場合、判定用初期値を再設定する要求が入力された場合、及び排出ボタン27が操作され、遊技を精算する場合のいずれかの場合に情報収集端末装置3によって実行される。
まず、情報収集端末装置3は、遊技機5の特図始動記憶数の上限値を受信したか否かを判定する(1201)。
ステップ1201の処理で、遊技機5の特図始動記憶数の上限値を受信したと判定された場合、情報収集端末装置3は、ステップ1002の処理の判定に用いられる所定の値を、受信した特図始動記憶数の上限値に対応するように設定する(1202)。
具体的には、ステップ1002の処理の判定に用いられる所定の値は、受信した特図始動記憶数の上限値に「1」を加算した値に設定される。
一方、ステップ1201の処理で、遊技機5の特図始動記憶数の上限値を受信していないと判定された場合、ステップ1002の処理の判定に用いられる所定の値を変更する必要がないので、ステップ1203の処理に進む。
次に、情報収集端末装置3は、再設定情報を受信したか否かを判定する(1203)。再設定情報は、遊技店の店員によって、遊技場管理装置1を介して入力されてもよいし、リモコンを介して入力されてもよいし、情報収集端末装置3に所定の値を設定するためのスイッチを設け、遊技店の店員が当該スイッチを操作することによって入力されてもよい。
ステップ1203の処理で、再設定情報を受信していると判定された場合、各種判定用初期値を設定するために、ステップ1206の処理に進む。
ステップ1203の処理で、再設定情報を受信していないと判定された場合、情報収集端末装置3は、精算情報を受信しているか否かを判定する(1204)。具体的には、情報収集端末装置3は、排出ボタン27からカード返却信号が入力されているか否かを判定する。
ステップ1204の処理で、精算情報を受信していないと判定された場合、遊技者が変更されないので、各種判定用初期値を設定する必要がないため、判定値設定処理を終了する。
一方、ステップ1204の処理で、精算情報を受信していると判定された場合、情報収集端末装置3は、遊技者が精算することを示す精算情報を遊技場管理装置1に送信するために、精算情報を送信バッファに設定する(1205)。そして、遊技者が変更されるので、情報収集端末装置3は、各種判定用初期値を設定するために、ステップ1206の処理に進む。
情報収集端末装置3は、現在の貸球数を貸球数の判定用初期値に設定し(1206)、現在の貯球払出数を貯球払出数の判定用初期値に設定し(1207)、現在の獲得球数を獲得球数の判定用初期値に設定し(1208)、現在の回収球数を回収球数の判定用初期値に設定し(1209)、判定値設定処理を終了する。
ステップ1206〜1209の処理を、具体的に説明する。
現在の貸球数累計値が2500個である場合、ステップ1206の処理で、貸球数の判定用初期値は2500個に設定される。現在の貯球払出数累計値が0個である場合、ステップ1207の処理で、貯玉払出数の判定用初期値は0個に設定される。現在の獲得球数累計値が10000個である場合、ステップ1208の処理で獲得球数の判定用初期値は10000個に設定される。現在の回収球数累計値が5000個である場合、ステップ1209の処理で回収球数判定用初期値は5000個に設定される。
このように、判定用初期値が設定されるため、情報収集端末装置3は、貸球数、貯玉払
出数、獲得球数、及び回収球数の算出期間の開始時点を設定できる。
ステップ1101、1102、1104及び1106の処理で、情報収集端末装置は、現在の各種遊技球の数から設定された各種判定用初期値を減算するので、再設定情報を受信してから、又は精算情報を受信してからの各種遊技球の数を増加分を算出できる。
次に、遊技者が持ち込んだ遊技球を利用して遊技を行っていることを警告する球持込警告報知設定処理について、図13を用いて説明する。図13は、本発明の実施形態の球持込警告報知設定処理のフローチャートである。
球持込警告報知設定処理は、所定のタイミングで情報収集端末装置3によって実行される。
まず、情報収集端末装置3は、現在の貸球数から貸球数の判定用初期値を減算して、貸球数の増加分を算出し(1301)、現在の貯球払出数から貯球払出数の判定用初期値を減算して、貯球払出数の増加分を算出する(1302)。
次に、情報収集端末装置3は、貸球数の増加分に貯球払出数の増加分を加算し、増加払出球数を算出する(1303)。算出された増加払出球数は、遊技者に払い出された遊技球の数を示す。
次に、情報収集端末装置3は、遊技者に払い出された遊技球が存在するか否かを判定するために、ステップ1303の処理で算出された増加払出球数がゼロであるか否かを判定する(1304)。
ステップ1303の処理で算出された増加払出球数がゼロであると、ステップ1304の処理で判定された場合、情報収集端末装置3は、現在の回収球数から回収球数の判定用初期値を減算して、回収球数の増加分を算出する(1305)。
次に、情報収集端末装置3は、遊技が行われたか否かを判定するために、ステップ1305の処理で算出された回収球数の増加分がゼロより大きいか否かを判定する(1306)。
ステップ1305の処理で算出された回収球数の増加分がゼロより大きいと、ステップ1306の処理で判定された場合、遊技球の貸し出しや貯球の再使用がないにもかかわらず、遊技が行われたので、ステップ1307の処理で増加回収球数が所定の範囲内であるか否かを判定する。なお、所定の範囲は、ゼロを上限とし、ゼロから誤差を減算した値を下限とする範囲である。なお、誤差については、図11に示す存在球判定処理のステップ1109及び1110の処理の第1誤差または第2誤差と同様であるので、説明を省略する。ステップ1307の処理で算出された増加回収球数が所定の範囲内であると判定された場合、持ち込んだ遊技球を利用して遊技を行っていないと判定し、球持込警告報知設定処理を終了する。一方、ステップ1307の処理で算出された増加回収球数が所定の範囲内でないと判定された場合、持ち込んだ遊技球を利用して遊技を行っていると判定し(第1球持込判定手段)、第1球持込警告報知を音声管理装置45に送信するために、第1球持込警告報知を送信バッファに設定し(1308)、球持込警告報知設定処理を終了する。
一方、ステップ1305の処理で算出された回収球数の増加分がゼロであると、ステップ1306の処理で判定された場合、遊技球の貸し出しがなく、遊技もおこなわれていないので、第1球持込警告報知を設定せずに、球持込警告報知設定処理を終了する。
ステップ1303の処理で算出された増加払出球数がゼロでないと、ステップ1304の処理で判定された場合、情報収集端末装置3は、現在の獲得球数から獲得球数の判定用初期値を減算して、獲得球数の増加分を算出し(1309)、ステップ1303の処理で算出された増加払出球数にステップ1309の処理で算出された獲得球数の増加分を加算して、遊技者に賞球、貯球及び貸球として払い出された総払出球数を算出する(1310)。
次に、情報収集端末装置3は、現在の回収球数から回収球数の判定用初期値を減算して、回収球数の増加分を算出する(1311)。次に、情報収集端末装置3は、ステップ1310の処理で算出された総払出球数からステップ1311の処理で算出された回収球数を減算して、払出差球数を算出する(1312)。払出差球数は、遊技者が保有している遊技球の数を示す。
次に、情報収集端末装置3は、遊技に使用された遊技球の数が払い出された遊技球の数よりも大きいか否かを判定するために、ステップ1312の処理で算出された払出差球数がゼロより小さいか否かを判定する(1313)。
ステップ1312の処理で算出された払出差球数がゼロ以上であると、ステップ1313の処理で判定された場合、遊技に使用された遊技球の数が払い出された遊技球の数以下であるので、持ち込んだ遊技球を使用して遊技を行っている可能性はないので、球持込警告報知設定処理を終了する。
一方、ステップ1312の処理で算出された払出差球数がゼロより小さいと、ステップ1313の処理で判定された場合、遊技に使用された遊技球の数が払い出された遊技球の数よりも大きいので、持ち込んだ遊技球を使用して遊技を行っている可能性がある。また、持ち込んだ遊技球を使用して遊技を行ってなくても、遊技店に落ちている遊技球を拾って、遊技を行った可能性もある。このため、情報収集端末装置3は、ステップ1312の処理で算出された払出差球数が所定の範囲内であるか否かを判定する(1314)。なお、所定の範囲は、ゼロを上限とし、ゼロから誤差を減算した値を下限とする範囲である。なお、誤差については、図11に示す存在球判定処理のステップ1109及び1110の処理の第1誤差及び第2誤差と同じであるので、説明を省略する。
ステップ1312の処理で算出された払出差球数が所定の範囲内であると判定された場合、持ち込んだ遊技球を利用して遊技を行っていないと判定し、球持込警告報知設定処理を終了する。
一方、ステップ1312の処理で算出された払出差球数が所定の範囲内でないと判定された場合、持ち込んだ遊技球を利用して遊技を行っていると判定し(第2球持込判定手段)、第2球持込警告報知を音声管理装置45に送信するために、第2球持込警告報知を送信バッファに設定し(1315)、球持込警告報知設定処理を終了する。
なお、第1球持込警告報知又は第2球持込警告報知が音声管理装置45に入力された場合、音声管理装置45は遊技球が持ち込まれていることを遊技店の店員に報知するために。インカム46に警告音を出力させる。音声管理装置45は、遊技球が持ち込まれている遊技機5を示す番号も報知する。
なお、本実施の形態では、第1球持込警告報知と、第2球持込警告報知とに貸球や貯球の使用の有無により区別したが、持込警告報知を、第1、第2と区別せずに1種類にしても良い。また、閾値の範囲内かの判断を、異なる閾値により複数回行い、閾値により警告音の出力を大きくする等、報知態様を変化させてもよい。
また、インカム46による報知だけでなく、情報収集端末装置3は、第1球持込警告報知及び第2球持込警告報知をコーナーランプ7及び呼出しランプ8にも送信し、遊技球が持ち込まれた遊技機5が設置されている島設備のコーナーランプ7を点灯させ、遊技球が持ち込まれた遊技機5の呼出しランプ8を点灯させてもよい。
次に、カードユニット6によって実行される処理を、図14〜図18を用いて説明する。
まず、カードがカード挿入口61に挿入された場合に実行されるカード受付処理を、図14を用いて説明する。図14は、本発明の実施形態のカード受付処理のフローチャートである。
まず、カードユニット6は、挿入されたカードに記憶された情報が正規な情報として記憶されたことを示すカード挿入中フラグが設定されているか否かを判定する(1401)。
ステップ1401の処理で、カード挿入中フラグが設定されていると判定された場合、カード受付処理を終了する。
一方、ステップ1401の処理で、カード挿入中フラグが設定されていないと判定された場合、カードユニット6は、カードがカード挿入口61に挿入されているか否かを判定する(1402)。
ステップ1402の処理で、カードがカード挿入口61に挿入されていないと判定された場合、カード受付処理を実行する必要がないので、カード受付処理を終了する。
一方、ステップ1402の処理カードがカード挿入口61に挿入されていると判定された場合、カードユニット6は、挿入されているカードに記憶されたデータを読み込む(1403)。
次に、カードユニット6は、遊技が中断された場合に一時的に記憶されるカードの識別子(会員カードの場合はカード番号701、後述するワンデイカードの場合、ワンデイカードのID)が記憶されているか否かを判定する(1404)。
ステップ1404の処理で、遊技が中断された場合に一時的に記憶されるカードの識別子が記憶されていると判定された場合、ステップ1403の処理で読み込まれたカードに記憶されたデータのうち、挿入されたカードの識別子が、一時的に記憶されているカードの識別子と一致するか否かを判定する(1405)。
ステップ1405の処理で、挿入されたカードの識別子が、一時的に記憶されているカードの識別子と一致しないと判定された場合、遊技を中断した遊技者と違う遊技者が遊技を行うと判定し、ステップ1403の処理で読み込まれたデータを消去する(1406)。
次に、カードユニット6は、挿入されたカードは使用できないことをカードの保有者に報知するために、使用不可報知を設定する(1407)。使用不可報知が設定されると、表示装置62に挿入されたカードが使用できない旨を表示する。
次に、カードユニット6は、挿入されたカードをカード挿入口61から排出し(1408)、カード受付処理を終了する。
一方、ステップ1404の処理で、遊技が中断された場合に一時的に記憶されるカードの識別子が記憶されていないと判定された場合、及びステップ1405の処理で、挿入されたカードの識別子が一時的に記憶されているカードの識別子と一致すると判定された場合、ステップ1403の処理で読み込まれた挿入されたカードに記憶されているデータを正規のデータとして、記憶する(1409)。
次に、カードユニット6は、挿入されたカードに記憶されたデータが正規なデータとして記憶されたことを示すカード挿入中フラグが設定される(1410)。
次に、カードユニット6は、ステップ1403の処理で読み込まれた挿入されたカードに記憶されたデータを会員情報として情報収集端末装置3に送信するために、ステップ1403の処理で読み込まれた挿入されたカードに記憶されたデータを送信バッファに設定し(1411)、カード受付処理を終了する。
次に、排出ボタン27が操作されてカードにデータを書き込む場合に実行されるカード書込制御処理を、図15を用いて説明する。図15は、本発明の実施形態のカード書込制御処理のフローチャートである。
まず、カードユニット6は、排出ボタン27からカード返却信号が入力されたか否かを判定する(1501)。
ステップ1501の処理で、排出ボタン27からカード返却信号が入力されていないと判定された場合、カード書込制御処理を実行する必要がないので、カード書込制御処理を終了する。
一方、ステップ1501の処理で、排出ボタン27からカード返却信号が入力されたと判定された場合、カードユニット6は、カードに書き込むべきデータが存在するか否かを判定する(1502)。
ステップ1502の処理で、カードに書き込むべきデータが存在しないと判定された場合、カード書込制御処理を実行する必要がないので、カード書込制御処理を終了する。
一方、ステップ1502の処理で、カードに書き込むべきデータが存在すると判定された場合、カードユニット6は、カード挿入中フラグが設定されているか否かを判定する(1503)。
ステップ1503の処理で、カード挿入中フラグが設定されていると判定された場合、ステップ1506の処理に進む。
ステップ1503の処理で、カード挿入中フラグが設定されていないと判定された場合、正規のカードが挿入されていないため、データを書き込むことができない。カードユニット6は、データの書き込みが可能なワンデイカードのストックがカードユニット6に存在するか否かを判定する(1504)。
ステップ1504の処理で、ワンデイカードのストックがカードユニット6に存在しないと判定された場合、データを書き込むことができないので、カード書込制御処理を終了する。
一方、ステップ1504の処理で、ワンデイカードのストックがカードユニット6に存在すると判定された場合、カードユニット6は、データの書き込みに使用するワンデイカードの識別子を取得する(1505)。
次に、カードユニット6は、変更・書込許可信号が入力されているか否かを判定する(1506)。
ステップ1506の処理で、変更・書込許可信号が入力されていると判定された場合、データをカードに書き込むことが許可されているので、カードユニット6は、現在の遊技者の計数球数及びカードの識別子を情報収集端末装置3に送信する(1507)。なお、計数球数は、計数器472によって計数された遊技球の数である。
次に、カードユニット6は、計数球数を、変更可能な球貸レートのうち最小の球貸レート(1球1円)に換算した当日共通貯球数を算出し、算出された当日共通貯球数及び残高をカードに書き込み(1508)、カードをカード挿入口61から排出して(1509)、カード書込制御処理を終了する。
一方、ステップ1506の処理で、変更・書込許可信号が入力されていないと判定された場合、データをカードに書き込むことが許可されていないので、他の遊技者による遊技を禁止するために、挿入されたカードの識別子又はステップ1505の処理で取得されたワンデイカードの識別子を記憶し、報知タイマを設定する(1510)。報知タイマは所定時間(例えば20分)が設定される。報知タイマに設定された所定時間が経過すると、カードユニット6は、遊技が中断されていることをコーナーランプ7及び呼出しランプ8を点灯させて、報知する。
次に、カードユニット6は、残高データをカードに書き込み、計数球数が未だカードに書き込まれていないことを報知し(1512)、カードをカード挿入口61から排出して(1509)、カード書込制御処理を終了する。
次に、遊技が中断された場合に記憶されるカードの識別子を消去する記憶カードIDクリア処理を、図16を用いて説明する。図16は、本発明の実施形態の記憶カードIDクリア処理のフローチャートである。
まず、カードユニット6は、カード挿入中フラグが設定されているか否かを判定する(1601)。
ステップ1601の処理で、カード挿入中フラグが設定されていると判定された場合、記憶カードIDクリア処理を終了する。
一方、ステップ1601の処理で、カード挿入中フラグが設定されていないと判定された場合、カードユニット6は、遊技を中断する場合に記憶されるカードの識別子が記憶されているか否かを判定する(1602)。
ステップ1602の処理で、遊技を中断する場合に記憶されるカードの識別子が記憶されていないと判定された場合、カードの識別子を消去する必要がないので、記録カードIDクリア処理を終了する。
一方、ステップ1602の処理で、遊技を中断する場合に記憶されるカードの識別子が記憶されていると判定された場合、IDリセット情報を受信したか否かを判定する(1603)。IDリセット情報は、遊技を中断する場合に記憶されたカードの識別子をリセットするための情報である。なお、IDリセット情報は、遊技店の店員によって、遊技場管理装置1を介して入力されてもよいし、リモコンを介して入力されてもよいし、カードユニット6の赤外線受光部65を介して入力されてもよい。
ステップ1603の処理で、IDリセット情報を受信していないと判定された場合、記憶カードIDクリア処理を終了する。
一方、ステップ1603の処理で、IDリセット情報を受信したと判定された場合、上皿21、下皿23、貯留ボックス47に存在する実球を全て計数するようにとの表示を行う。遊技店の店員は計数終了後に再度IDリセット情報を入力する。再度IDリセット情報を受信したカードユニット6は、現在の遊技者の計数球数及び記録されているカードの識別子を情報収集端末装置3に送信する(1604)。
次に、カードユニット6は、記録されている計数球数及び記録されているカードの識別子を消去して(1605)、記録カードIDクリア処理を終了する。
次に、カードユニット6が球貸レートを変更するレート変更処理を、図17及び図18を用いて説明する。図17は、本発明の実施形態のレート変更処理の前半部のフローチャートである。図18は、本発明の実施形態のレート変更処理の後半部のフローチャートである。
レート変更処理は、所定のタイミングで繰り返し実行される。
まず、カードユニット6は、変更制御番号が1に設定されているか否かを判定する(1701)。変更制御番号は、初期状態では、0に設定されている。
ステップ1701の処理で、変更制御番号が1に設定されていると判定された場合、ステップ1711の処理に進む。
一方、ステップ1701の処理で、変更制御番号が1に設定されていないと判定された場合、カードユニット6は、レート変更スイッチ6222が操作されたか否かを判定するために、レート変更信号が入力されているか否かを判定する(1702)。
ステップ1702の処理で、レート変更信号が入力されていないと判定された場合、カードユニット6は、レート変更処理を実行する必要がないので、レート変更処理を終了する。
一方、ステップ1702の処理で、レート変更信号が入力されていると判定された場合、カードユニット6は、遊技機5の状態がレート変更条件を満たしているか否かを判定する処理が実行されていることを示すレート変更条件確認表示(図19の状態1902参照)を表示部621に表示する(1703)。
次に、情報収集端末装置3が図9に示すレート変更条件成立判定処理を実行する時間の間、処理を待機するように、カードユニット6は、確認時間タイマを設定する(1705)。例えば、確認時間は30秒に設定されている。
次に、カードユニット6は、確認時間タイマの値がゼロであるか否かを判定する(1706)。ステップ1706の処理で、確認時間タイマの値がゼロでない場合、ステップ1706の処理を繰り返し実行する。ステップ1706の処理で、確認時間タイマの値がゼロであると判定された場合、カードユニット6は、情報収集端末装置3から変更・書込許可信号が入力されているか否かを判定する(1706)。
ステップ1706の処理で、情報収集端末装置3から変更・書込許可信号が入力されていないと判定された場合、球貸レートの変更が許可されていないと判定し、カードユニット6は、球貸レートの変更が許可されなかったことを示す変更不許可表示(図19の状態1903)を表示部621に表示し(1707)、ステップ1719の処理に進む。
一方、ステップ1706の処理で、情報収集端末装置3から変更・書込許可信号が入力されていると判定された場合、球貸レートの変更が許可されたと判定し、カードユニット6は、所望の球貸レートを遊技者に選択させるために、変更制御番号を1に設定する(1708)。
次に、カードユニット6は、所望の球貸レートを遊技者に選択させるため所定時間の間、処理を待機するように、カードユニット6は、選択時間タイマを設定する(1709)。例えば、確認時間は10秒に設定されている。
次に、カードユニット6は、遊技者が所望の球貸レートを選択可能であることを示すレート選択画面(図19に示す状態1904)を表示する(1710)。
次に、カードユニット6は、選択時間タイマがゼロになるまでの時間に、遊技機5の状態がレート変更条件を満たさなくっている可能性があるため、情報収集端末装置3から変更・書込許可信号が入力されているか否かを再び判定する(1711)。
ステップ1711の処理で、情報収集端末装置3から変更・書込許可信号が入力されていないと判定された場合、カードユニット6は、情報収集端末装置3から変更・書込許可信号が入力されていないと判定された場合、レート変更条件確認表示(図19の状態1902参照)を表示部621に表示し(1712)、ステップ1719の処理に進む。
一方、ステップ1711の処理で、情報収集端末装置3から変更・書込許可信号が入力されていると判定された場合、カードユニット6は、選択時間タイマがゼロであるか否かを判定する(1713)。
ステップ1713の処理で、選択時間タイマがゼロであると判定された場合、カードユニット6は、球貸レートが所定時間の間に選択されなかったと判定し、選択時間タイムアウト表示(図19に示す状態1905)を表示部621に表示し(1714)、ステップ1719の処理に進む。
一方、ステップ1713の処理で、選択時間タイマがゼロでないと判定された場合、カードユニット6は、球貸レートが選択されているか否かを判定する(1715)。
ステップ1715の処理で、球貸レートが選択されていないと判定された場合、レート変更処理を終了する。
一方、ステップ1715の処理で、球貸レートが選択されていると判定された場合、カードユニット6は、現在設定されている球貸レートを選択された球貸レートに更新する(1716)。
次に、カードユニット6は、更新前の球貸レートの計数球数を、加算用当日共通貯球数に変換して、当日共通貯球数に加算し、加算後の当日共通貯球数を、更新後の球貸レートに対応する貯球数に変換する(1717)。具体的には、計数球数を更新前の球貸レートで乗算して、乗算された値を当日共通貯球数に加算し、加算された当日共通貯玉数を更新された球貸レートで除算する。そして、除算された値以下の最大の整数を更新された球貸レートに対応する貯球数とする。
次に、カードユニット6は、更新された球貸レート及び加算後の当日共通持球数を情報収集端末装置3に送信するために、更新された球貸レート及び加算後の当日共通持球数を送信バッファに設定する(1718)。
次に、カードユニット6は、選択時間タイマをクリアして(1719)、初期状態に戻すために変更制御番号をゼロに設定して(1720)、レート変更処理を終了する。
次に、カードユニット6の表示状態の遷移を図19を用いて説明する。図19は、本発明の実施形態のカードユニット6の表示状態の遷移図である。
まず、カードユニット6の表示部621には、初期状態では、遊技者の保有する残金、並びに設定されている球貸レートに対応する計数球数及び貯球数が表示されている(状態1901)。
そして、レート変更スイッチ6222が操作されると、表示部621には、球貸レートが変更できるか否かを確認中であることを示すレート変更条件確認表示が表示される(状態1902)。なお、レート変更条件確認表示は、遊技球を発射しないように注意する旨及び確認時間表示を含む。
なお、レート変更スイッチ6222が操作された場合には、発射制御装置581は、発射装置582から遊技球が発射できないようにしてもよい。
球貸レートが変更できない場合には、表示部621には、球貸レートの変更できないことを示す変更不許可表示が表示される(状態1903)。なお、変更不許可表示は、変更できない理由(未確定遊技がある、上皿21・下皿23・貯留ボックス47等に遊技球が残っている等)の表示も含む。
球貸レートが変更できない場合には、表示部621には、遊技者が所望の球貸レートを選択可能であることを示すレート選択画面が表示される。この場合、遊技者は、操作ボタン622を操作して有効時間以内に所望の球貸レートを選択できる。
なお、球貸レートの選択中に球貸レートが変更できなくなった場合には、表示部621には、状態1903の変更不許可表示が表示される。
有効時間以内に所望の球貸レートが選択されなかった場合、表示部621には、選択時間タイムアウト表示が表示される。有効時間以内に所望の球貸レートが選択された場合、表示部621には、遊技者の保有する残金、並びに変更後の球貸レートに対応する貯球数が表示されている(状態1906)。なお、変更直後の計数球数は0と表示される。
また、特許請求の範囲に記載した以外の本発明の観点の代表的なものとして、次のものがあげられる。
(1)貸し出された遊技媒体を用いて遊技を行い、遊技の結果に基づいて遊技媒体を遊技者に払い出す遊技機と、遊技者所有の有価価値を消費して前記遊技媒体を貸し出す際の変換レートを変更可能な貸出手段と、前記遊技機に対応して設けられ、遊技に用いられた遊技媒体のうち前記遊技機外へ導出されて回収された遊技媒体を計数可能な回収手段と、前記遊技機、前記貸出手段、及び前記回収手段から遊技情報を収集し、前記収集された遊技情報を管理する管理手段と、を備える遊技システムにおいて、前記収集された遊技情報に基づいて、前記変換レートの変更を許可するか否かを判定する変換レート変更判定手段と、前記変換レート変更判定手段が、前記変換レートの変更を許可すると判定した場合に、前記変更された変換レートを前記貸出手段に設定する変換レート変更設定手段と、所定の算出期間において、前記貸し出された貸出遊技媒体数、前記遊技の結果払い出された払出遊技媒体数、及び前記遊技に用いられて回収された回収遊技媒体数を算出する遊技媒体数算出手段と、を備え、前記変換レート変更判定手段は、前記算出された貸出遊技媒体数、前記算出された払出遊技媒体数、及び前記算出された回収遊技媒体数に基づいて、払出差数を算出する払出差数算出手段を有し、前記払出差数算出手段によって算出された払出差数が予め設定された払出差数判定条件に一致する場合に、前記変換レートの変更を許可することを特徴とする遊技システム。
(2)前記払出差数算出手段は、前記算出された貸出遊技媒体数と前記算出された払出遊技媒体数とを加算し、さらに、前記回収遊技媒体数を減算することによって、前記払出差数を算出することを特徴とする(1)に記載の遊技システム。
(3)前記遊技システムは、前記遊技機に対応して設けられ、前記遊技媒体の貸し出し及び前記遊技の結果により払い出された遊技媒体のうち遊技に用いられずに前記遊技機外へ導出された遊技媒体を計数可能な計数手段を備え、前記遊技媒体数算出手段は、前記算出期間において、前記計数手段によって計数された計数遊技媒体数を算出し、前記変換レート変更判定手段は、前記遊技媒体数算出手段によって算出された計数遊技媒体数及び前記払出差数算出手段によって算出された払出差数に基づいて、前記遊技機に存在する存在遊技媒体数を算出する存在遊技媒体数算出手段を有し、前記払出差数算出手段によって算出された払出差数が前記払出差数判定条件に一致しない場合でも、前記存在遊技媒体数算出手段によって算出された存在遊技媒体数が予め設定された存在遊技媒体数判定条件に一致する場合には、前記変換レートの変更を許可することを特徴とする(1)又は(2)に記載の遊技システム。
(4)前記存在遊技媒体数算出手段は、前記払出差数算出手段によって算出された払出差数から前記遊技媒体数算出手段によって算出された計数遊技媒体数を減算する
ことによって、前記存在遊技媒体数を算出することを特徴とする(3)に記載の遊技システム。
(5)前記変換レート変更判定手段は、前記回収手段が回収した遊技媒体を最後に計数してから所定時間が経過した場合に、前記払出差数算出手段によって算出された払出差数が前記払出差数判定条件に一致するか否かを判定することを特徴とする(1)から(4)のいずれか一つに記載の遊技システム。
(6)前記遊技機は、始動条件が成立したことに基づいて補助遊技を実行し、前記補助遊技の結果によって遊技者に有利な特定遊技状態を発生させ、前記遊技システムは、前記特定遊技状態が発生しているか否かを判定する特定遊技状態判定手段を備え、前記変換レート変更判定手段は、前記特定遊技状態判定手段によって前記特定遊技状態が発生していると判定された場合に、前記変換レートの変更を許可しないことを特徴とする(1)から(5)のいずれか一つに記載の遊技システム。
(7)前記遊技機は、始動条件が成立したこと基づいて補助遊技を実行し、前記補助遊技の結果によって遊技者に有利な特定遊技状態を発生させるとともに、直ちに前記補助遊技を実行できない状態において成立した始動条件を上限値の範囲内で記憶するよう構成され、前記遊技システムは、前記遊技機に記憶される始動条件の上限値情報を記憶する上限値情報記憶手段を備え、前記変換レート変更手段は、前記上限値情報記憶手段に記憶された上値値情報、前記遊技機から収集された前記始動条件の成立情報及び前記補助遊技の終了情報に基づいて、前記補助遊技を実行可能な有効始動条件のうち、結果が未確定の補助遊技が存在するか否かを判定する補助遊技判定手段を有し、前記補助遊技判定手段によって、結果が未確定の補助遊技が存在すると判定された場合に、前記変換レートの変更を許可しないことを特徴とする(1)から(6)のいずれか一つに記載の遊技システム。
(8)前記遊技システムは、前記算出期間を設定する指示を受け付ける設定指示受付手段と、前記設定指示受付手段が前記設定の指示を受け付けた時点から前記算出期間が開始するように、前記算出期間を設定する算出期間設定手段と、を備え、前記遊技媒体数算出手段は、前記算出期間設定手段によって設定された算出期間の開始時点からの、前記貸出遊技媒体数、前記払出遊技媒体数、及び前記回収遊技媒体数を算出することを特徴とする(1)から(7)のいずれか一つに記載の遊技システム。
(9)前記遊技システムは、前記遊技機に対応して設けられ、前記遊技媒体の貸し出し及び前記遊技の結果により払い出された遊技媒体のうち遊技に用いられずに前記遊技機外へ導出された遊技媒体を計数可能な計数手段を備え、前記遊技媒体数算出手段は、前記算出期間において、前記計数手段によって計数された計数遊技媒体数を算出し、前記変換レート変更判定手段は、前記遊技媒体数算出手段によって算出された計数遊技媒体数及び前記払出差数算出手段によって算出された払出差数に基づいて、前記遊技機に存在する存在遊技媒体数を算出する存在遊技媒体数算出手段と、を有し、前記貸出手段は、遊技者の操作に基づいて、前記計数手段によって計数された遊技媒体数を所定の記録媒体に記録する精算処理を実行し、前記算出期間設定手段は、前記精算処理が実行された時点から前記算出期間が開始するように、前記算出期間を設定し、前記遊技媒体数算出手段は、前記算出期間設定手段によって設定された算出期間の開始時点から、前記計数手段によって計数された計数遊技媒体数を算出することを特徴とする(8)に記載の遊技システム。
(10)前記遊技システムは、前記払出差数算出手段によって算出された前記払出差数が負の値となった場合に、遊技者による遊技媒体の持ち込みがあったと判定する持込判定手段と、前記持込判定手段によって遊技者による遊技媒体の持ち込みがあったと判定された場合に、前記遊技者による遊技媒体の持ち込みがあったこと及び前記遊技者による遊技媒体の持ち込みがあった遊技機を特定する情報を報知する報知手段と、を備えることを特徴とする(1)から(9)のいずれか一つに記載の遊技機システム。
(11)前記持込判定手段は、前記算出期間において、前記貸出手段が遊技媒体を貸し出したか否かを判定することで、前記遊技媒体の持ち込みが行われた場合の警告度を設定する警告度設定手段を含み、前記報知手段は、前記警告度設定手段によって設定された警告度で前記遊技者による遊技媒体の持ち込みがあったことを報知することを特徴する(10)に記載の遊技システム。
(1)及び(2)の発明によれば、遊技者に払い出された遊技媒体が回収された場合、つまり貸し出された遊技媒体及び遊技の結果によって払い出された遊技媒体を遊技者が使用できる状態で所有していない場合に、変換レートの変更が許可されるので、遊技場と遊技者との利益バランスを保った状態で、遊技者が任意の変換レートを設定できる。
(3)及び(4の)発明によれば、遊技者に払い出された遊技媒体が回収されていない場合であっても、遊技者に払い出された遊技媒体がすべて計数されている場合、つまり貸し出された遊技媒体及び遊技の結果によって払い出された遊技媒体を遊技者が使用できる状態で所有していない場合に、変換レートの変更が許可されるので、遊技場と遊技者との利益バランスを保った状態で、遊技者が任意の変換レートを設定できる。
(5)の発明によれば、例えば、遊技機で遊技に用いられた遊技媒体が回収されるまでの十分な時間が設定された場合、新たに遊技媒体を用いて遊技を行うこと、及び遊技の結果新たに遊技媒体が払い出されることに起因する払出差数が変化することによる許可条件の成立の誤判定を防止できる。
(6)の発明によれば、遊技者に有利な特定遊技状態が発生している場合には、変換レートの変更が許可されないので、特定遊技状態における遊技者の有利な度合いが変化することがなくなり、変換レートの変更が遊技の結果に影響を及ぼすことがなくなる。よって、変換レートの変更によって遊技場側と遊技者との利益バランスを保つことができる。
(7)の発明によれば、遊技機に始動記憶として記憶された始動条件の数や補助遊技の実行状態を把握でき、結果が未確定の補助遊技が存在する場合には、変換レートの変更が許可されないので、変換レートの変更前に成立した始動条件による補助遊技の結果が、変換レートの変更後の遊技に影響を与えることがなくなる。よって、変換レートの変更によって遊技場側と遊技者との利益バランスを保つことができる。
(8)の発明によれば、設定情報を受け付けたタイミングが算出期間の開始時点とすることによって、払出差数及び存在遊技媒体数がリセットされることと同じことになる。これによって、例えば、遊技媒体の不正な持ち出し及び持ち込み並びに遊技媒体をこぼしてしまう等に起因して、開始時点を再設定する前の算出期間において算出された払出差数及び存在遊技媒体数が、実際の払出差数数及び存在遊技媒体数と一致せず、変換レートを変更できなくなってしまうことを防止できる。また、変換レートを変更できなくなって再設定を行う場合に必ず遊技場の店員が、遊技媒体の不正持ち出し及び不正持ち込み等を行ったか否かの確認が行うので、不正持ち出し及び不正持ち込み等の不正行為を抑制できる。
(9)の発明によれば、遊技者は、遊技を終了する場合には必ず全ての遊技媒体を遊技機外へ抜き取り、精算を行うので、このタイミングを算出対象期間の開始時点とすることによって、遊技媒体をこぼしてしまう等に起因して徐々に払出差数及び存在媒体数が実際の払出差数及び存在媒体数と一致しなくなってしまう状態をリセットでき、変換レートを変更できなくなってしまうことを防止できる。
(10)の発明によれば、遊技媒体の持ち込みがあったと判定された場合に、遊技媒体の持ち込みがあったことを報知するので、遊技場の店員が遊技媒体の持ち込みがあった遊技機及び持ち込みをした遊技者に対して然るべき対処をすることが可能になる。
(11)の発明によれば、遊技媒体の貸し出しの有無を判定することで、遊技開始当初から持ち込みがあったか否かを判定でき、その判定結果により警告度が設定されて報知されるので、遊技店の店員が警告度に応じた対処をすることが可能になる。
以上の説明では、パチンコ遊技機における説明をしたが、本願発明はパチスロ機にも適用することが可能である。
なお、今回開示した実施の形態は、全ての点で例示であって制限的なものではない。また、本発明の範囲は前述した発明の説明ではなくて特許請求の範囲によって示され、特許請求の範囲と均等の意味及び内容の範囲での全ての変更が含まれることが意図される。