以下、図面を参照して本発明に係る実施の形態を以下に説明する。
<パチンコ機の構成>
まず、図1を参照して、本実施の形態に係るパチンコ機の構成を説明する。遊技場(ホール)内に複数配置されている各遊技島(図示略)には、遊技機の一例の封入循環式パチンコ機(以下、遊技機、パチンコ機またはP台と略称する)2が併設されている。なお、パチンコ機2の所定側の側方位置には、該パチンコ機2に対して遊技用装置の一例のカードユニット(以下CUと略称することもある)3が1対1に対応設置されている。
パチンコ機2は、内部に遊技媒体の一例のパチンコ玉を封入しており、遊技者が打球操作ハンドル25を操作することにより、発射モータ18(図2参照)を駆動させて封入玉を1発ずつ遊技盤26前面の遊技領域27に打込んで遊技ができるように構成されている。具体的には、打球操作ハンドル25の周囲にタッチセンサが設けられており、遊技者が打球操作ハンドル25を操作している状態でその遊技者の手がタッチセンサに触れ、その遊技者の手の接触をタッチセンサで検知して発射モータ18が駆動される。この状態で、遊技者による打球操作ハンドル25の回動操作量に応じて打球発射勢いが調整されて玉が遊技領域27内に発射される。
図1に示すパチンコ機2は、いわゆる第1種のパチンコ機であって、遊技領域27の中央に可変表示装置(特別図柄とも言う)278が設けられている。また、遊技領域27には、打込まれたパチンコ玉が入賞可能な複数種類の入賞口が設けられている。図1に示す遊技領域27には、1つの大入賞口(可変入賞球装置)271と、3つの普通入賞口272,273,274と、3つの始動入賞口275,276,277とが示されている。特に、始動入賞口276は、遊技者にとって有利な第1の状態(たとえば開成状態)と遊技者にとって不利な第2の状態(たとえば閉成状態)とに変化可能な電動チューリップで構成されている。
可変表示装置278は、複数種類の識別情報(図柄)を可変表示可能な可変表示部を備えており、各始動入賞口275,276,277に入賞した始動入賞玉の検出信号に基づいてそれらの複数種類の識別情報の可変表示を開始させる。可変表示装置の表示結果が特定の識別情報の組合せ(たとえばぞろ目)になると、大当り状態となり、大入賞口271が開放する。
また、可変表示装置278の表示結果が大当り図柄の組合せ(ぞろ目)のうちの予め定められた特別の識別情報の組合せ(たとえば777等の確変図柄の組合せ)となることにより、確変大当り状態が発生し、それに伴う大当り状態の終了後大当りの発生確率が向上した確率変動状態(確変状態)が発生する。
遊技領域27内に打込まれたパチンコ玉はいずれかの入賞口に入賞するかあるいは入賞することなくアウト口154に回収される。いずれかの入賞口に入賞したパチンコ玉およびアウト口154に回収されたパチンコ玉は再度パチンコ機2内の回収経路を通って打球発射位置にまで還元される。そして、遊技者が打球操作ハンドル25を操作することにより再びその打球発射位置のパチンコ玉が遊技領域27内に打込まれる。
パチンコ機2における遊技領域27の下方位置には、表示器54が設けられている。表示器54は、液晶表示装置で構成されており、持点やカード残額、あるいは可変表示装置278の表示と連動した様々な演出画像を遊技者に表示する。
さらに、パチンコ機2における打球操作ハンドル25の左方位置には、遊技玉から持玉への計数処理をするための計数ボタン28が設けられている。本実施の形態では、計数ボタン28を押下し続けた時間に応じて計数動作が繰返し実行される。なお、押下継続時間に関わらず、1度押下すると、所定数(たとえば100玉)だけ遊技玉から持玉への計数が行なわれるようにしてもよく、あるいは、計数ボタン28を1度押下した場合には、その押下時間にかかわらず(長押しか否かにかかわらず)、現在遊技者が所有している遊技玉のすべてが計数されるようにしてもよい。
このように、計数ボタン28をパチンコ機(P台)2側に設けているため、計数ボタン28をカードユニット(CU)3側に設ける場合に比較して、パチンコ機2に正対して座っている遊技者の操作性を向上できる。
計数ボタン28の右上方には、遊技玉数を表示するための遊技玉数表示器29が設けられている。遊技玉数表示器29は、7セグメント式のディスプレイである。なお、遊技玉数表示器29は、液晶表示器や有機EL表示器、その他の表示器で構成してもよい。
本実施の形態に係るパチンコ機2は、遊技盤26とそれ以外の遊技枠(前枠)6とに分けることができる。特に、遊技盤26は、各社が開発するパチンコ機の機種毎に異なるものである一方、遊技機枠6は、機種に関わらず共通の共通枠とされている。このため、遊技店は新台入れ替えの際には遊技盤26のみの交換で事足りる。
<カードユニットの構成>
次に、引続き図1を参照して、本実施の形態に係るカードユニット3の構成を説明する。このカードユニット3は、会員登録をしていない一般の遊技者に対して発行される遊技用記録媒体であるプリペイド機能を備えるビジターカード(一般カードとも言う)や、該遊技場に会員登録した会員遊技者に対して発行される遊技用記録媒体である会員カードを受付ける。ビジターカードや会員カードはICカードで構成されている。
それらのカードを受付けたカードユニット3は、カードの記録情報により特定される遊技者所有の遊技価値(たとえばカード残額、持玉数、あるいは貯玉数等)を“遊技玉のデータ”に変換する機能を有する。パチンコ機2では、遊技玉のデータによって特定される玉数相当の弾球遊技が可能とされる。つまり、“遊技玉のデータ”とは、発射可能な玉の発射残数を示すデータである。以下の説明では、“遊技玉のデータ”を貯玉や持玉と同様に、単に“遊技玉”と称する。
カードユニット3の前面側には、紙幣を挿入するための紙幣挿入口302、装置前面より装置前方方向に突出形成された突出部305、会員カードやビジターカードを挿入するためのカード挿入/排出口309などが設けられている。このカード挿入/排出口309に挿入された会員カードやビジターカードがカードリーダライタ(図示省略)に受付けられ、そのカードに記録されている情報が読取られる。
前述の突出部305において、遊技者と対向する面には、表示器312と、会員カードを受付けた場合において、該会員カードに記録された会員カードID(単に、カードIDとも言う)ならびに会員カードIDにより特定される貯玉数を用いた再プレイ遊技を実施するための再プレイボタン319とが設けられている。
表示器312は、挿入された遊技用記録媒体(カード)に記録されているプリペイド残額(カード残額または単に残額とも言う)を表示するものであるが、遊技玉数やその他の各種情報を表示可能であるとともに、表面が透明タッチパネルで構成されており、表示器312の表示部に表示された各種表示項目を指でタッチすることにより各種操作が入力可能となるように構成されている。
再プレイボタン319を操作した場合に、挿入されたカードに遊技者が獲得した持玉数が記録されているときにはその持玉数の一部を引落として遊技玉に変換し、変換した遊技玉に基づいてパチンコ機2による遊技を行なうことが可能となる。一方、挿入されたカードが会員カードであり持玉数が記録されておらずかつ貯玉がホール用管理コンピュータ等に記録されている場合には、その貯玉の一部が引落とされて遊技玉に変換され、パチンコ機2による遊技が可能となる。つまり、挿入されたカードに対応付けて貯玉と持玉との双方が記憶されている場合には、持玉が優先的に引落とされる。なお、再プレイボタン319とは別に、持玉を引落とすための専用の持玉払出ボタンを設け、再プレイボタン319は貯玉引落とし専用のボタンとしてもよい。
ここで、「貯玉」とは、前日以前に獲得した玉でホールに預けている玉であり、貯玉払出により遊技玉となる。また、貯玉は、遊技場に預入れられた遊技媒体であり、一般的に当該遊技場に設置されたホール用管理コンピュータやその他の管理コンピュータにより管理される。
「持玉数」とは、当日獲得した玉であり、持玉払出により遊技玉となる。また、持玉数は、遊技者が遊技機により遊技を行なった結果遊技者の所有となった遊技玉数をカードに記録したものであって、未だに遊技場に預入れられていない玉数のことである。一般的には、遊技場において当日遊技者が獲得した玉数を「持玉」と言い、前日以前に遊技者が獲得した玉数であって遊技場に預入れられた玉数を「貯玉」と言う。
「遊技玉」とは、遊技機で発射可能な玉数のデータである。このデータは、既に説明したとおり、プリペイドカードの残額、持玉、あるいは貯玉を引落とすことと引き換えにして生成される。
なお、持玉数を遊技場に設定された持玉数管理用の管理装置で管理してもよい。要するに、「貯玉」と「持玉」との違いは、遊技場に預入れるための貯玉操作が行なわれて遊技場に預入れられた玉数であるか、あるいは、未だに遊技場に預入れられていない段階の玉数であるかの点である。
本実施形態では、貯玉データは会員カードに直接記録させずホール用管理コンピュータ等の遊技場に設置されたサーバに会員カード番号と対応付けて記憶させ、会員カード番号に基づいて対応する貯玉を検索できるように構成されている。一方、持玉は、カードに直接記録している。しかし、それに限定されるものではなく、両者ともにホールサーバ801にカード番号と対応付けて記憶させてもよい。ビジターカードの場合も、持玉は、ビジターカードに直接記録している。しかし、それに限定されるものではなく、持玉をホールサーバ801にカード番号と対応させて記憶させてもよい。このホールサーバ801にカード番号と対応させて記憶させる際に、ホールサーバ801に記憶させた時刻を特定できるデータをカード(会員カード、ビジターカード)に書込んで排出してもよい。また、プリペイド残額についてはカード(会員カード、ビジターカード)に直接書込んで排出する。
なお、持玉を、カード(会員カード、ビジターカード)、またはホールサーバに記憶させるタイミングは、たとえば、計数ボタン28が操作されて計数処理が行なわれる度にリアルタイムに記憶させる、一定周期ごとに記憶させる、またはカードを返却するときに一括して記憶させるなどのタイミングとすることが考えられる。
紙幣挿入口302に挿入された紙幣は、貨幣識別器(図示省略)により取込まれてその真贋や紙幣種別の識別がなされる。
カードユニット3の前面側には、さらに、IR(Infrared)感光ユニット(IR受光ユニットとも言う)320と、玉貸ボタン(貸出ボタンとも言う)321と、カード返却ボタン322とが設けられている。IR感光ユニット320は、遊技場の係員が所持するリモコン(図示略)から赤外線信号を受信して電子信号に変換して出力するIR感光ユニット320である。玉貸ボタン321は、挿入されたカードに記録されている残額を引落としてパチンコ機2による遊技に用いるための操作(遊技玉への変換操作)を行なうボタンである。カード返却ボタン322は、遊技者が遊技を終了するときに操作され、挿入されているカードに遊技終了時の確定した遊技玉数(カード挿入時の持玉数−遊技玉への変換数+計数操作によって計数された持玉数)を記憶させて排出するための操作ボタンである。
<カードユニットとパチンコ機との構成>
図2は、カードユニット3とパチンコ機2との構成を示すブロック図である。図2を参照して、カードユニット3とパチンコ機2との制御回路の概略を説明する。
カードユニット3には、マイクロコンピュータ等から構成されたCU制御部323が設けられている。このCU制御部323は、制御中枢としてのCPU(Central Processing Unit)、CPUが動作するためのプログラムや制御データ等を記憶しているROM(Read Only Member)、CPUのワークエリアとして機能するRAM(Random Access Memory)、周辺機器との信号の整合性を保つための入出力インターフェイス等が設けられている。
CU制御部323には、ホール用管理コンピュータやセキュリティ上の管理を行なうホールサーバ801(図4参照)と通信を行なうための外部通信部(図示省略)が設けられている。CU制御部323には、パチンコ機2の払出制御基板17とセキュリティを確保しながら通信を行なうためのセキュリティ基板325が接続される。なお、セキュリティ基板325上にCU制御部323を設けてもよく、あるいは、セキュリティ基板325とは別の基板にCU制御部323を設けてもよい。カードユニット3にはパチンコ機2側への接続部(図示省略)が設けられており、パチンコ機2にはカードユニット3側への接続部(図示省略)が設けられている。これら接続部は、たとえばコネクタ等で構成されている。
カードユニット3側のセキュリティ基板325とパチンコ機2側の払出制御基板17とは、このコネクタと接続配線とを介して通信可能に接続される。セキュリティ基板325には、セキュリティ基板325と払出制御基板17との通信を制御するための通信制御IC325aと、パチンコ機2のセキュリティを監視するためのセキュリティチップ(SC)325bが設けられている。さらに、SC325bは、不正検知部1325を備え、不正検知部1325がCU制御部323からパチンコ機2に通知される遊技玉の加算要求情報を監視することにより不正検知を行ない、不正検知時に鍵管理サーバ800(図4参照)に通知する。また、不正検知用の設定値(定数)は鍵管理サーバ800から基板制御情報として通知される。
CU制御部323には、前述した貨幣識別器により紙幣の真贋および種類が識別されて、その識別結果信号が入力される。また、CU制御部323には、遊技場の係員が所持しているリモコンから発せられた赤外線をIR感光ユニット320が受光すれば、その受光信号が入力される。CU制御部323には、挿入されたカードの記録情報をカードリーダライタが読取って、その読取り情報が入力されるとともに、CU制御部323からカードリーダライタに対し、挿入されているカードに書込むデータが伝送されたときに、カードリーダライタはそのデータを挿入されているカードに書込む。
CU制御部323は、遊技者が遊技している際、遊技者の持玉を管理・記憶する。CU制御部323から残額あるいは遊技玉数等のデータが表示制御部350に出力され、表示制御部350で表示用データに変換される。パチンコ機2に対し、表示制御部350で変換した表示用データが送信される。パチンコ機2に送信された表示用データは、中継基板14を介して表示器312に入力される。表示器312には、その表示用データに応じた画像が表示される。また、表示器312の表面に設けられているタッチパネルを遊技者が操作すれば、その操作信号が表示制御部350を介してCU制御部323に入力される。遊技者が玉貸ボタン321を操作することにより、その操作信号がCU制御部323に入力される。なお、玉貸ボタン321は、CU3に設ける構成に限定されるものではなく、パチンコ機2に設けて操作信号をCU制御部323に入力する構成であっても良い。遊技者が再プレイボタン319を操作することによりその操作信号がCU制御部323に入力される。遊技者がカード返却ボタン322を操作することによりその操作信号がCU制御部323に入力される。
玉貸しボタン321やカード返却ボタン322はP台2に設けてもよい。また、その場合、玉貸しボタン321やカード返却ボタン322をタッチパネルの画面上で操作できるボタンで構成してもよい。また、それらのボタンをP台2に設けた場合でも、操作信号はCU3側に入力されるようにして、ボタンの操作に応じた制御がCU3が実行するようにすることが望ましい。
パチンコ機2には、パチンコ機2の遊技の進行制御を行なう主制御基板16と、遊技玉を管理・記憶する払出制御基板17と、払出制御基板17の指令に基づいて発射モータ18を駆動制御する発射制御基板31と、可変表示装置278と、主制御基板16から送信されてくるコマンドに基づいて可変表示装置278を表示制御する演出制御基板15とが備えられている。
主制御基板16および演出制御基板15は、遊技盤26に設けてある。主制御基板16には主制御部161である遊技制御用マイクロコンピュータが搭載されている。遊技機制御用マイクロコンピュータは、制御中枢としてのCPU(Central Processing Unit)、CPUが動作するためのプログラムや制御データ等を記憶しているROM(Read Only Member)、CPUのワークエリアとして機能するRAM(Random Access Memory)、周辺機器との信号の整合性を保つための入出力インターフェイス等が設けられている。主制御部161は、遊技盤26に設けられている入賞センサ162、および電波センサ163と接続してある。
主制御部161は、各始動入賞口275,276,277に玉が入賞すると、大当り(あるいはさらに小当りを含む)/外れを決定するための乱数を抽選し、その乱数を記憶する。これを保留記憶という。保留記憶数の最大値は、たとえば、4である。主制御部161は、可変表示装置278で新たな可変表示を開始できる状態になれば、保留記憶を1つ消化してその保留記憶に基づいた大当り判定を行なうとともに可変開始から表示結果の導出に至るまでの可変表示時間を複数種類の中から決定する。また、大当りを決定したときには、確率変動を生じさせるか否かも併せて決定する。主制御部161は、その大当り判定の結果(確変にするか否かを含む)、および可変表示時間に関する情報をコマンドとして演出制御基板15に搭載された演出制御部151へ送信する。
主制御部161から演出制御部151へ送信される可変表示に関するコマンドには、可変表示の開始を示す可変開始コマンド、可変表示の結果を示す表示結果コマンド(大当り/外れ)、可変表示パターンを特定可能な可変表示時間コマンド、可変表示結果を導出表示させるタイミングを示す可変停止コマンドなどが含まれる。さらに、主制御部161から演出制御部151へ送信されるコマンドには、大当り中に大当りの進行状況を特定可能なコマンドや、新たな保留記憶の発生を示すコマンド、遊技状態のエラーの発生を示すコマンドなどがある。
演出制御部151は、主制御部161から送信されてくるこれらのコマンドに基づいて可変表示装置278の可変表示内容を決定する。たとえば、演出制御部151は、主制御部161から送信されてくるコマンドに基づいて可変表示結果および可変表示時間を特定し、停止図柄を決定するとともに可変表示パターン(リーチの有無、リーチの種類)を決定し、さらには大当りやリーチに関する予告演出の演出パターンを決定する。演出制御部151は、決定した可変表示内容に従って可変表示装置278を表示制御する。
演出制御基板15は、遊技機枠6側の中継基板14を介して、表示器54とも接続されている。演出制御部151は、可変表示装置278に対して可変表示等のための表示制御信号を送信するとともに、可変表示装置278の表示と連動する表示を行なうための表示制御信号を表示器54へ送信可能である。
払出制御基板17は、前枠6(遊技枠)に設けてある。払出制御基板17には、払出制御部171である払出制御用マイクロコンピュータが搭載されている。払出制御用マイクロコンピュータは、制御中枢としてのCPU(Central Processing Unit)、CPUが動作するためのプログラムや制御データ等を記憶しているROM(Read Only Member)、CPUのワークエリアとして機能するRAM(Random Access Memory)、周辺機器との信号の整合性を保つための入出力インターフェイス等が設けられている。
また、払出制御基板17に対し、発射玉検出スイッチ903、アウト玉検出スイッチ701、ファール玉検出スイッチ33、計数ボタン28、電波センサ173が電気的に接続された状態で設けられている。この電波センサ173は、電波を不正に発信して主に玉上げスイッチ(上)41aを常時オン状態にする不正行為を検知するためのものである。この電波センサ173の検出信号が払出制御基板17の入力ポート(図示省略)を介して払出制御部171へ入力される。玉上げスイッチ(上)41aは、オンからオフに変化したことにより遊技玉の発射を検出し、その検知に基づいて、払出制御部171が、遊技玉数を「1」減算する。
したがって、不正電波によりこの玉上げスイッチ(上)41aが常時オン状態になると、いくら玉を発射しても遊技玉数が減算されない状態となる。このような電波による不正を電波センサ173により検知する。
主制御基板16から払出制御基板17に対し、主制御チップID、入賞口情報、ラウンド情報、接続確認信号、入賞検出信号、始動入賞口入賞情報、エラー情報、図柄確定回数、大当り情報、メーカ固有大当りの情報が送信される。
主制御チップID(メインチップIDとも言う)は、パチンコ機2の主制御基板16に記録されているチップIDのことであり、パチンコ機2の電源投入時に払出制御基板17に対して送信される情報である。入賞口情報は、入賞口の種類(始動入賞口、普通入賞口、大入賞口)と、賞球数(入賞口に遊技玉が入ったときの払出玉数)とを含む情報であり、パチンコ機2の電源投入時に払出制御基板17に対して送信される。ラウンド情報は、大当りしたときのラウンド数の情報であり、パチンコ機2の電源投入時に払出制御基板17に対して送信される。
接続確認信号は、主制御基板16と払出制御基板17とが接続されていることを確認するための信号であり、主制御基板16から払出制御基板17へ所定の電圧の信号が常時供給されており、払出制御基板17がその所定電圧信号を受信していることを条件として払出制御基板17が動作制御するように構成されている。入賞検出信号は、始動入賞口以外の入賞口に入賞したパチンコ玉の検出信号である。この検出信号を受けた払出制御基板17は、その入賞玉1個に対して付与すべき玉数を、遊技玉数と加算玉数とに加算する制御を行なう。
始動入賞口入賞情報とは、始動入賞口のいずれかにパチンコ玉が入賞したことを示す情報である。エラー情報とは、主制御基板16が遊技制御を行なっている最中にエラーが発生した場合にその旨を払出制御基板17へ通知するための情報である。
図柄確定回数とは、各始動入賞口への入賞に対する可変表示装置の表示結果として確定した図柄の情報である。
大当り情報とは、大当りが発生したことを示す情報であり、その内訳は、各メーカ共通の大当りを示す共通大当り情報とメーカ固有の大当りを示すメーカ固有大当り情報とがある。共通大当り情報は、たとえば15ラウンド大当り等のように、各遊技機メーカが共通に採用している大当りであり、その大当りに伴って確変が発生する場合には確変情報を含み、その大当りに伴って時短状態(可変表示装置の可変表示時間を短縮する制御状態)が発生する場合にはその時短情報を含んでいる。メーカ固有大当りとは、たとえば突然確変(突確)のような、或る遊技機メーカのみが採用している大当り状態のことである。
払出制御基板17から主制御基板16へ、ヘルスチェックコマンドと賞球個数受付コマンドとが送信される。ヘルスチェックコマンドとは、主制御基板16が正常に動作しているか否かをチェックするためのコマンドである。賞球個数受付コマンドとは、加算玉数を受付けた旨を示すコマンドである。
アウト玉検出スイッチ701から払出制御基板17へアウト玉検出信号が入力される。このアウト玉検出信号が入力された払出制御基板17は、後述するように遊技中玉数(遊技領域27に浮遊している浮遊玉の玉数)を減算更新する。ファール玉検出スイッチ33からファール玉検出信号が入力された払出制御基板17では、後述するように、加算玉数と遊技玉数とを加算更新するとともに、遊技中玉数を減算更新する。発射玉検出スイッチ903から払出制御基板17へ発射玉検出信号が入力される。この発射玉検出信号が入力された払出制御基板17は、遊技中玉数を減算更新する。
カードユニット3のセキュリティ基板325とパチンコ機2の払出制御基板17とが電気的に接続されており、セキュリティ基板325から払出制御基板17へ、後述するように各種コマンドが送信される。逆に、払出制御基板17からセキュリティ基板325へ、後述するように各種レスポンスが送信される。
前枠6(遊技枠)には、払出制御基板17の他、中継基板14、発射制御基板31、発射モータ18、遊技玉数表示器29が設けられている。なお、遊技玉数表示器29は前枠6に直接取り付けてもよいが、玉が払い出される通常のパチンコ機の前面側に設けられた上皿や下皿のように、前枠6に対して回動可能な態様で設けるようにしてもよい。この点は、表示器54についても同様である。払出制御基板17の払出制御部171は遊技玉数表示器29に遊技者が現在所有している遊技玉数を表示する。
払出制御基板17から発射制御基板31へ、発射制御信号と発射許可信号とが出力される。それを受けた発射制御基板31は、発射モータ18を励磁するための信号を出力する。これにより、パチンコ玉が遊技領域27へ弾発発射される状態となる。発射制御基板31は、遊技者が打球操作ハンドル25に触れていることを検出するタッチリングの入力信号が入力されているときに発射モータ励磁出力を発し、発射モータ18を駆動させる。
前枠6(遊技枠)には、表示器54が設けられている。表示器54は、中継基板14を介してカードユニット3の表示制御部350からの表示データ(表示制御信号)を受信する。さらに、表示器54は、中継基板14を介して演出制御基板15からの表示データ(表示制御信号)を受信する。
中継基板14には演出制御基板15および表示制御部350のうち一方からの表示制御信号を表示器54へ出力して表示器54に演出制御基板15または表示制御部350からの表示制御信号に基づく画像を表示するための切換回路141が搭載されている。
なお、本実施の形態では、パチンコ機2側の表示器54がCU側で制御されるように構成されているが、これに代えて、パチンコ機2側に表示器54を表示制御するための表示制御用基板を設けてもよい。この場合、表示制御用基板は、払出制御部171の指令に基づいて表示器54を表示制御する。
RAMクリアスイッチ293は、P台2のRAMに記憶している遊技台情報や遊技情報を消去するためのスイッチであり、P台がエラー状態となった後当該スイッチを店員が操作することで初期状態に戻すことが可能となる。このRAMクリアスイッチ293は、たとえば後述の図36のS605によりカードが排出された後に店員により操作される。
<パチンコ玉の循環経路>
ここでは、図1および図2を参照して、パチンコ機2におけるパチンコ玉の循環経路を概説する。
遊技者が打球操作ハンドル25を操作すると、発射モータ18が駆動する。これにより、発射位置にまで供給されてきた1個のパチンコ玉が打球ハンマーにより弾発されてそのパチンコ玉が遊技領域27に打込まれる。
遊技玉の発射検出は、玉上げスイッチ(上)41aがオンからオフに変化したことにより検出される。この検出は、払出制御部171が設けられている払出制御基板17(図2参照)でのポート入力により検知され、その検知に基づいて、払出制御部171が、遊技玉数を「1」減算する。
遊技領域27に打込まれた玉のうち、アウト口154(図1参照)に進入したアウト玉は、アウト玉流下経路を流下し、その途中に設けられたアウト玉検出スイッチ701によって検出される。ファール玉は、ファール玉戻り経路を通って流下し、その途中に設けられたファール玉検出スイッチ33によって検出される。
入賞口や可変入賞球装置に入賞したすべての入賞玉は、遊技機背面で集められて回収玉通過経路に誘導される。同様に、アウト玉およびファール玉も回収玉通過経路に誘導される。回収玉通過経路には発射玉検出スイッチ903が設けられている。このため、入賞玉、アウト玉、およびファール玉のすべてが発射玉検出スイッチ903によって検出される。つまり、発射玉検出スイッチ903は、弾発されたパチンコ玉のすべてを検出するスイッチである。このスイッチの検出数と、発射モータ18により弾発されたパチンコ玉の弾発数とが等しくなったときに、打込まれたパチンコ玉がすべて回収されたと判定できる。
そこで、本実施の形態では、発射玉検出スイッチ903の検出数と弾発数との差を演算しており、この差数が0でないときには、遊技領域27に打込まれた玉の回収が済んでいないと判定している。この判定をすることによって、遊技領域27を転動中であるか、遊技領域の釘等の間に引っ掛かって落下していないような浮遊玉が存在していないかどうかを判断できる。
<表示器(タッチパネル)の表示制御>
図3は、遊技玉数表示器29および表示器54の表示制御を説明するためのブロック図である。この図3では、図2に示したCU3およびP台2の各種構成のうち、遊技玉数表示器29および表示器54の表示制御に関わる主要な構成のみを図示している。
主制御基板16に搭載されている主制御部161は、遊技制御に伴い変化する各種の遊技情報を払出制御基板17の払出制御部171へ送信する。払出制御部171は、主制御部161から送信されてくる遊技情報に基づいて玉数情報等をCU制御部323へ送信するとともに、遊技玉数表示器29を表示制御する。その結果、遊技玉数表示器29には、遊技者が現在所有している遊技玉数が表示され、玉の発射あるいは計数操作に基づいて遊技玉数の表示が減算更新され、入賞の発生あるいは貸玉操作等に基づいて遊技玉数の表示が加算更新される。
CU制御部323は、払出制御部171から送信されてくる玉数情報等に基づいて自ら記憶している遊技玉数等の遊技情報を更新する。また、CU制御部323はカード残額や遊技者の持玉を記憶しており、P台2側の表示器54にそれら記憶している遊技情報に基づいた表示をするための情報を表示制御部350へ送信する。表示制御部350は、その情報に基づいた表示制御信号をP台2側の中継基板14へ送信する。
一方、中継基板14には、演出制御基板15の演出制御部151からの表示制御信号も入力される。演出制御部151は、主制御部161から受信する各種の可変表示コマンドに基づいて可変表示装置278を表示制御するための表示制御信号を可変表示装置278へ送信するとともに、表示器54を表示制御するための表示制御信号を中継基板14へも送信する。
中継基板14には、通常、CU3の表示制御部350側のみから表示制御信号が送信されており、演出制御部151からは表示制御信号は送信されない。その結果、通常は、表示器54にはCU3の表示制御部350からの表示制御信号に基づいた持点やカード残額などの情報が表示される。ところが、演出制御部151は、主制御部161から送信されてくるコマンドに基づいて遊技機の遊技状態の変化を検出すると、その遊技状態の変化に応じた表示制御信号を中継基板14へ送信する。
切換回路141は、演出制御部151からの表示制御信号の入力があると、表示制御部350から入力される表示制御信号ではなく、演出制御部151から入力される表示制御信号を表示器54へ送信するように回路を切換える。その結果、表示器54には通常時はCU3側の表示制御に基づいた持点等の表示がなされ、たとえば、可変表示装置278に大当り表示がなされるなどして遊技状態が変化すると、表示器54の表示が大当り表示などの可変表示装置278の表示と連動するものに切換えられる。また、その後、演出制御部151から中継基板14への表示制御信号の送信が停止すると、切換回路141は、信号の入力元を切換え元に戻す。その結果、表示器54には、再び、CU3側の表示制御に基づいた情報が表示される。
つまり、上記の例は、切換回路141は、演出制御部151および表示制御部350のうち、演出制御部151から入力される表示制御信号を優先して表示器54へ送信する構成である。通常時は表示制御部350のみから表示制御信号が切換回路141へと入力されるので、表示器54にはCU3側の表示制御に基づいた情報が表示され、大当り発生などの切換条件が成立して演出制御部151から表示制御信号が入力されると、その表示制御信号が優先されて表示器54へ送信され、表示器54の表示が切換えられる。
しかしながら、これに代えて、切換回路141は、演出制御部151および表示制御部350のうち、表示制御部350から入力される表示制御信号を優先して表示器54へ送信する構成を採用してもよい。
すなわち、切換回路141は、通常時は演出制御部151から常時受信する表示制御信号に基づいて表示器54に可変表示装置278の表示と連動する演出表示を行ない、遊技点や持点が残り少なくなどの所定の切換条件が成立してCU3側からその旨を表示するための表示制御信号が入力されると、信号の入力元を演出制御部151から表示制御部359に切換えることにより、表示器54が遊技演出画面から遊技点や持点が残り少ない旨等を報知する画面に変化するようにしてもよい。
本実施の形態では、遊技玉数を表示する遊技玉数表示器29の表示制御はCU3ではなく、遊技玉数の変動に直接的に関わるP台2によって行なわれるため、遊技玉数が遊技で使用されて減算され、あるいは遊技によって加算された場合に、その更新後の遊技玉数を即座に遊技玉数表示器29に反映させることができる。
仮に、遊技玉数表示器29の表示制御をCU3が行なうものとした場合には、P台2からCU3に対して送信する遊技玉数の情報に基づいてCU3から遊技玉数表示器29へと表示制御信号が送られるものとなる、しかし、その場合、CU3とP台2との通信状況等によって、実際には遊技玉数が変化しているものの、その変化が遊技玉数表示器29にすぐに反映されないものとなるという不都合が生じるおそれがある。本実施の形態によれば、このような不都合が生じることを防止できる。
一方、表示器54はCU3側で表示制御するために、遊技玉数表示器29を表示制御するP台2がさらに表示器54をも表示制御する場合と比較して、P台2の表示制御負担を軽減できる。
ここで、表示器54の表示を切り替える具体例を挙げる。たとえば、通常時は表示器(タッチパネル)54にCU3の表示制御部350の表示制御に基づいたカード残額等の表示をし、大当り発生等の遊技状態の変化に応じて表示器54の表示を可変表示装置278の表示と連動したものに切換える例を挙げることができる。
あるいは、通常時は表示器(タッチパネル)54に可変表示装置278の表示と連動した表示(演出制御部151の表示制御に基づく)をし、遊技点の減少に応じて表示器54に遊技点が残り少ないことを報知する画像を表示する例を挙げることができる。
なお、演出制御部151から中継基板14に送信される表示制御信号で表示器54が表示動作する場合には、中継基板14は単に演出制御部151から送信されてきた信号を中継してそのまま表示器54に送信する機能を備えておけばよい。これに対して、表示器54を表示動作させるための表示制御信号の信号形態と、演出制御部151から送信される表示制御信号との信号形態とが異なる場合も考えられ、この場合には、中継基板14に切換回路141に加えて信号形態を変換する変換回路を設ければよい。
さらに、切換え条件成立時に演出制御部151から送信される表示制御信号によって表示器54に表示される演出画像と、同じく演出制御部151から送信される表示制御信号によって可変表示装置278に表示される画像とが同じものであってもよく、異なるものであってもよい。異なるものとした場合には、演出制御部151には可変表示装置278用の画像データと表示器54用の画像データとの2種類の画像データを記憶させおく必要がある。
また、遊技玉数表示器29は、主制御部161が表示制御する構成としてもよく、あるいは、主制御部161から演出制御部151へ遊技玉数に関するコマンドを送信することによって演出制御部151が表示制御する構成としてもよい。
以上、説明した本実施の形態によれば、P台2の表示器54には可変表示に関する演出情報を表示可能であるために、可変表示装置278と併せて演出効果の高い遊技を提供できる。しかも、表示器54にCU3側から送られてくる遊技情報を表示する条件が成立したときには、CU3によってその遊技情報を表示器54に表示するための表示制御が実行されるため、その条件の成立の際には表示器54を遊技演出ばかりでなくCU3による遊技情報の表示にも活用でき、しかも遊技情報の表示に伴うP台2の表示制御負担も軽減できる。
<カードユニットおよびパチンコ機に発生した異常の通知処理>
図4は、相互認証の結果、異常を検知した場合の通知処理を説明するための説明図である。
図4を参照して、CU制御部323、セキュリティ基板325、払出制御部171、あるいは主制御基板16において異常が発生した場合には、図4の矢印で示す方向に対して通知が行なわれる。ここで言う異常には、CU制御部323、セキュリティ基板325、払出制御部171、あるいは主制御基板16を、不正に製造された他のものに差し替えるとか、あるいはノイズ等により誤作動したり故障したりした場合や、断線等によるオフライン状態などが含まれる。図4に示される鍵管理サーバ800は、カードユニット3内部の電子部品のシリアルID(SIDとも言う)毎に対応付けて、CU通信制御部のSIDと認証鍵とを記憶している鍵の管理サーバである。また、鍵管理サーバ800は、主制御基板16と互いに通信可能なサーバである。
まず、カードユニット3のセキュリティ基板325により異常が発生した場合には、前述したCU制御部323とセキュリティ基板325との間で行なわれる相互認証の結果、CU制御部323が異常を検知する。この相互認証では、後述するシリアルID認証と機器認証の他に、セッション鍵による機器認証も含まれている。
シリアルIDは、セキュリティ基板325のシリアルID(基板シリアルID)であり、セキュリティ基板325のセキュリティチップ325bを製造する段階において、該セキュリティチップ325bのROMに記憶されている。また、CU3が遊技場に搬入された後、ホールサーバ801に接続されたときに、鍵管理センタの鍵管理サーバ800からホールサーバ801経由で基板シリアルIDがダウンロードされてCU制御部323に記憶される。
CU制御部323がセキュリティ基板325の異常を検知した場合、CU制御部323はホールサーバ801にその旨を通知するとともに、カードユニット3の表示制御部350に異常報知コマンドを送信する。CU制御部323は、表示器312に異常発生した旨の表示を行なう制御を表示制御部350に行なわせるとともに、異常報知ランプ(図示せず)を点灯または点滅させて異常報知を行なう。さらに、CU制御部323は、外部通信部からホール用管理コンピュータへ異常が発生した旨の信号を送信する。
カードユニット3のCU制御部323により異常が発生した場合には、前述した相互認証によりセキュリティ基板325が異常発生を検知し、その旨を示す信号(異常通知信号)を払出制御部171に通知する。払出制御部171はそれを受けて異常発生した旨を主制御基板16へ通知する。主制御基板16は、前述と同様に、異常報知ランプを作動させる制御を行なうとともにホール用管理コンピュータへ異常が発生した旨の信号を送信する。
セキュリティ基板325が払出制御部171の異常を検知した場合には、その旨をCU制御部323へ通知し、CU制御部323がその旨をホールサーバ801へ通知する。
このように、セキュリティ基板325は、CU制御部323の異常を検知したときにはその旨を払出制御部171へ通知する一方、払出制御部171の異常を検知したときには、その旨をCU制御部323へ通知するものであり、セキュリティ基板325による異常発生の通知先がそれぞれ異なる。その理由は、異常が発生した制御部に対して異常が発生した旨を通知しても、何ら異常報知のための制御が行なわれず、異常防止対策にはならないためである。しかも、セキュリティ基板325は、通信制御の機能は有しているものの異常報知制御の機能は有していない。よって、自ら異常報知の制御が行なえず、そのために必ず異常が発生した制御部とは反対側の制御部の方向に異常発生した旨の通知を行なうのである。なお、セキュリティ基板325からの異常発生の通知を受けた払出制御部171は、その旨を主制御基板16へ通知する。主制御基板16はその通知を受けて、前述と同様の異常報知のための制御を行なう。
払出制御部171に異常が発生した場合には、その旨がセキュリティ基板325により検知され、異常が発生した旨がCU制御部323へ通知され、CU制御部323は前述した異常報知制御を行なうとともにホールサーバ801へ異常が発生した旨を通知する。また、払出制御部171に異常が発生した場合には、主制御基板16が異常発生した旨を検知し、その通知を受けて前述した異常発生報知用の制御を行なう。
払出制御基板17は、前述したように、セキュリティ基板325に異常が発生した場合にはそれを検知して主制御基板16へ通知する一方、主制御基板16に異常が発生した場合にはそれを検知してセキュリティ基板325へ異常が発生した旨を通知する。この払出制御基板17も、前述したセキュリティ基板325と同様に、異常が発生した旨を検知した場合にはその異常が発生した制御部に対して通知を行なっても異常報知用の制御が行なわれないために、異常が発生した制御部とは反対側の制御部あるいは制御基板に通知を行なう。なお、セキュリティ基板325と払出制御基板17とは、異常報知ランプや異常報知用表示器等の異常報知手段が接続されておらず、異常を検知しても自ら異常報知制御する機能を有していない。なお、上記の説明では、セキュリティ基板325と払出制御基板17とは、異常報知ランプや異常報知用表示器等の異常報知手段が接続されておらず、異常を検知しても自ら異常報知制御する機能を有していないこととして説明したが、セキュリティ基板325と払出制御基板17とに異常報知の機能を設け、直接異常を発生した旨を通知させてもよい。
<カードユニット側とパチンコ機側との送受信態様>
次に、図5は、カードユニット3側とパチンコ機2側とのそれぞれで記憶している各種データの内の主なものおよびその送受信態様を示す模式図である。図5を参照して、カードユニット3側(CU側)とパチンコ機2側(P台側)とのそれぞれで記憶している各種データの内の主なものおよびその送受信態様を説明する。
本実施の形態においては、P台2側において遊技玉数の変動を算出して現在の最新の遊技玉数を記憶・管理している。CU3側においても現在の遊技玉数の算出・記憶を行なっているが、その遊技玉数はP台2側から送信されてきた情報に基づいたものである。一方、持玉(カード持玉数)や貯玉数、カード残額(残額)は、CU3側において管理・記憶している。
図5では、CU3側のCU制御部323に設けられているRAMの記憶データと、P台2側の払出制御基板17に搭載されているRAMの記憶データとを示している。まず、P台2(パチンコ機2)とCU3(カードユニット3)とが遊技場に設置されて初めて電気的に接続された状態で電源を立上げたときに、P台2側の払出制御基板17は、主制御基板16からメインチップID(主制御チップID)を送信してもらい、そのメインチップIDをCU3側に送信するとともに、払出制御基板17自体が記憶している払出チップID(払出制御チップID)をCU3側へ送信する。
CU3側では、それら送信されてきたメインチップIDと払出チップIDとを記憶する。次に、接続時刻すなわちCU3側とP台2側とが接続されて通信が開始された時刻のデータがCU3側からP台2側へ送信され、P台2側ではその送信されてきた接続時刻を記憶する。
この状態で、メインチップID、払出チップIDおよびCU3側で識別された接続時刻の3つの情報がCU3側とP台2側とに記憶されることとなる。それ以降の電源投入時においては、P台2側からCU3側へそれら3つの情報、すなわち、メインチップIDと払出チップIDと前回の接続時刻データとが送信される。
CU3側では、それら送信されてきたデータと既に記憶しているデータとを照合し、前回と同じP台2が接続されているか否かを判別する。なお、接続時刻のデータは、電源が立上げられる度にCU3側とP台2側との通信が開始された新たな接続時刻データがCU3側からP台2側へ送信されてその新たな接続時刻データをP台2側において記憶することとなる。
CUおよびP台の双方は、電文に「通番」を付加して送信する。また、CUおよびP台の双方は、相手から受信した「通番」を記憶する。「通番」には、「通常通番」、「加算通番」および「計数通番」の3種類がある。「通常通番」は、電文のシーケンス番号を示す。「通常通番」は、初期値を「1」として送信時に受信した通番をカウントアップ(+1)して送信する。ただし、再送時は、「通常通番」をカウントアップしない。「加算通番」はCU3がP台2に対して遊技玉の加算を要求する際に用いられる通番である。「計数通番」は、P台2がCU3に対して遊技玉の計数を要求する際に用いられる通番である。
以下では、「通常通番」、「加算通番」および「計数通番」について、P台2およびCU3がそれぞれ送信時に受信した通番をカウントアップ(+1)して送信する構成について説明する。しかし、本発明は当該構成に限定されるものではなく、P台2またはCU3のいずれか一方が送信時に受信した通番をカウントアップ(+1)して送信し、他方は受信した通番をそのまま送信する構成であってもよい。なお、通番の連続性が成立しない場合は無応答となる。
また、「加算通番」および「計数通番」は、それぞれ、加算要求の処理および計数要求の処理においてカウントアップされる特別な通番である。以下では、この「加算通番」および「計数通番」がカウントアップされる際に「通常通番」もカウントアップする構成について説明する。しかし、本発明は当該構成に限定されるものではなく、「加算通番」および「計数通番」がカウントアップされる際に「通常通番」のカウントアップを停止する構成であってもよい。なお、以下では、「通常通番」を単に「通番」と称する。また、「加算通番」および「計数通番」を併せて「要求通番」とも称する。
P台2側からCU3側へは、最新遊技台情報(カウント中の遊技台情報)が送信される。この最新遊技台情報は、P台2側の払出制御部171(図2参照)のRAMの最新遊技台情報記憶領域に記憶されている。具体的には、加算玉数カウンタの情報と、減算玉数カウンタの情報と、計数玉数カウンタの情報とが含まれる。なお、遊技玉数は、最新遊技台情報に含まれず、後述するように遊技玉数カウンタのカウント値としてP台2側からCU3側へ送信している。
これらのカウンタの情報が、まとめてレスポンスとしてCU側へ送信される。加算玉数カウンタは、加算玉数をカウントするカウンタである。加算玉は、「賞球玉数×入賞個数」と「バック玉数」との和である。なお、バック玉とはファール玉のことである。つまり、加算玉とは、加算玉カウンタが遊技玉に加算すべき数を示す。減算玉数カウンタは、減算玉数をカウントするカウンタである。減算玉は、「発射玉数」である。つまり、玉上げスイッチ(上)41aのオンからオフへの出力変化により検出された玉数である。なお、「減算玉数」には、「計数玉数」は含まれない。計数玉数カウンタは、計数玉数をカウントするカウンタである。計数玉は、「計数操作によって遊技玉から持玉に変換された玉数」である。
たとえば、遊技領域27に打込まれたパチンコ玉が入賞して主制御基板16から入賞情報が払出制御基板17へ送信されてきたときに、その入賞情報に基づいて遊技玉を加算すべき加算玉数を加算玉数カウンタがカウントし、その加算玉数カウンタの値(加算玉数)をP台2側からCU3側へ送信する。また、パチンコ玉が遊技領域27内に発射されていることによる玉上げスイッチ(上)41aのオンからオフへの出力変化に基づいて減算玉数カウンタが発射玉数を減算玉数としてカウントし、その減算玉数カウンタの値(減算玉数)をP台2側からCU3側へ送信する。
あるいは、払出制御部171は、計数ボタン28の押下により、遊技玉数を計数玉数としてカウントし、その計数玉数カウンタの値(計数玉数)をP台2側からCU3側へ送信する。
P台2側においては、加算玉数カウンタ、減算玉数カウンタ、および計数玉数カウンタの値をCU3側へ送信する毎に、それらカウント値を前回遊技台情報記憶領域(払出制御部171のRAM等)にバックアップデータとして記憶(書換え)した後、最新遊技台情報としての加算玉数カウンタ、減算玉数カウンタ、および計数玉数カウンタの値を0クリアする(遊技玉数カウンタを除く)。なお、本実施の形態において「クリア」とは「初期化」と同じ意味である。
その結果、前回遊技台情報(直前に送信した遊技台情報)の記憶エリアに、直前にCU3側に送信した遊技台情報である、加算玉数、減算玉数、および計数玉数のデータがバックアップデータとして記憶される。このバックアップデータは、P台2側からCU3側へ最新遊技台情報が送信されなかった場合に、次の送信に際して今回の各カウンタの値ばかりでなくその送信されなかった前回の各カウンタの値をも送信できるようにするためのものである。
また、払出制御基板17は、入賞の発生、玉の発射、バック玉の発生、および計数玉の発生(遊技玉から持玉への変換)に応じて、遊技玉数カウンタの値を更新し、その更新後の遊技玉数カウンタの値を遊技玉数としてCU3側に送信する。
CU3側においては、RAM内の累計データ記憶領域に、遊技玉数、カード持玉数(単に、持玉数とも言う)、貯玉数、残額、総加算玉数(加算玉数累計)、総減算玉数(減算玉数累計)、およびカード挿入時持玉数を記憶している。なお、カード持玉数は、カード挿入時持玉数から持玉払出数(カード持玉数から遊技玉数に変換した玉数)を減算し、計数玉数を加算した玉数である。つまり、カード持玉数は、現時点で遊技者が所有している持玉数である。
P台2側から送信されてきた加算玉数カウンタの値(加算玉数)に基づいて総加算玉数を加算して玉数を更新する。また、P台2側から送信されてきた減算玉数カウンタの値(減算玉数)に基づいて総減算玉数を減算して玉数を更新する。さらに、P台2から送信されてきた計数玉数カウンタの値に基づいてカード持玉数を加算して更新する。このように、CU3は、P台2より逐一送信されてくる最新遊技台情報によって総加算玉数、総減算玉数、カード持玉数を更新することで最新のそれらの情報を管理することが可能となる。
CU3は、図示のとおり、遊技玉を記憶する領域を備えているとともに、P台2側から遊技玉数カウンタのカウント値(遊技玉数または遊技玉トータル個数情報とも言う)も受信している。CU3は、遊技玉を記憶する領域を以下の手順で更新する。すなわち、CU3は、P台側から送信されてきた加算玉数カウンタの値(加算玉数)、減算玉数カウンタの値(減算玉数)、および計数玉数カウンタの値に基づいて、記憶している遊技玉数を更新するとともに、同じタイミングでP台側から送信されてきた遊技玉数カウンタのカウント値と、更新後の遊技玉数とが一致しているか否かを判定する。一致していれば、遊技の続行を許容するが、一致していなければ、エラー状態に移行する制御を行なう。
その結果、たとえば、異常報知ランプや表示器312によりエラー報知が行なわれ、あるいは、ホール用管理コンピュータやホールサーバ801にエラーが発生した旨のエラー通知信号が送信される(この場合、ホール用管理コンピュータやホールサーバ801によるエラー報知が行なわれるようにしてもよい)。その結果、係員による人為的な対応を促す所定の報知が行なわれる。
なお、エラー状態に移行して遊技を停止させることに代えて、CU3側で記憶している遊技玉数をP台2側から送信されてきた遊技玉数カウンタのカウント値に置き換えるようにしてもよい。または、それに代えて、CU3側で管理している遊技玉数と、P台2側で記憶している遊技玉数との平均値に補正してもよい。
このように、本実施の形態では、CU3側にも遊技玉数を記憶させているが、その遊技玉数がP台2側で管理記憶している遊技玉数と整合するか否かの判定を行なえるようにしている(CU3側機能)。そのため、仮に不正行為その他の事情で、P台2側で記憶している遊技玉数がCU3側で記憶している遊技玉数と一致しない状況が発生しても、その旨をチェックできる。なお、ここでは、CU3側にその判定機能を設けたが、たとえば、CU3と接続されるホールサーバ801またはホール用管理コンピュータによって、CU3側で記憶している遊技玉数とP台2側で記憶している遊技玉数とを受信し、両者が整合しているか否かの判定を行なうものとしてもよい。
図5に示すように、CU3は、カード持玉数、貯玉数を記憶する記憶領域と、受付けた(挿入された)カードのカード残額を記憶する記憶領域と、総加算玉数(加算玉数累計)、総減算玉数(減算玉数累計)およびカード挿入時持玉を記憶する記憶領域をさらに有する。CU制御部323(図2参照)は、貯玉の使用を要求する入力(たとえば、CU3に設けられた再プレイボタン319の押圧入力(ただし、持玉無しのとき))に応じて貯玉を記憶する記憶領域から所定数の貯玉を減算する。
CU制御部323(図2参照)は、持玉の使用を要求する入力(たとえば、持玉有のときのCU3に設けられた再プレイボタン319の押圧入力(ただし、持玉有のとき))に応じて持玉を記憶する記憶領域から所定数の持玉を減算する。さらに、CU制御部323(図2参照)は、カード残額の使用を要求する入力(たとえば、玉貸ボタン321の押圧入力)に応じてカード残額を記憶する記憶領域から所定値を減算する。
遊技者所有の遊技用価値(たとえばプリペイド残額、持玉数、あるいは貯玉数)から価値を引落として遊技に使用する操作を遊技者が行なった場合に、その引落とし分の玉数を遊技玉数カウンタに加算するための加算玉数がCU3側からP台2側へ送信される。P台2側では、それを受けて、遊技玉数カウンタを加算更新する。
本実施の形態に係る遊技システムでは、遊技者所有の遊技用価値を引落としてドリンク等に交換するといういわゆるワゴンサービスのオーダ等を受付けることが可能である。ただし、遊技玉でワゴンサービスを受けることが制限されており、持玉でしかワゴンサービスを受けることができない。これは、各台計数機が配備された従来の封入式のパチンコ機において、皿に残っている計数前の玉を手で掴み出してワゴンサービスに用いることを禁止するようなイメージである。
このため、本実施の形態では、ワゴンサービスを行なう操作が実行されたときに、持玉数がワゴンサービスの希望メニューに対応する玉数に満たない場合、遊技者に計数操作を促すように構成されている。その際に遊技者が計数操作を実行すると、その操作に基づく計数玉数がP台2側からCU3側へ送信される。CU3側では、それを受けて、遊技玉数を減算し、カード持玉数を加算して更新する。
<通信で用いられるフレーム構成>
次に、本実施の形態に係るCU3とP台2との間での通信について、さらに詳しく説明する。当該通信で用いられる電文は、所定のフォーマットからなるフレームで構成されている。送信データ(電文)は、必ず1フレーム単位で送信される。つまり、電文の分割送信は行なわない。また、連続で電文を送信する場合は、1ミリ秒以上の間隔をあける。
1フレームの送信データは、データ長、通常通番、加算通番、計数通番、コマンド、データ部を含む。「データ長」は、送信データのデータ長(通番〜データ部(業務電文範囲))を示す。「コマンド」は、電文のコマンドコードである。「データ部」は、電文のデータである。
<CUとP台との間で送受信するコマンドおよびレスポンス>
次に図6を参照して、カードユニット(CU)3とパチンコ機(P台)2との間で送受信されるコマンドおよびレスポンスの概略を説明する。
図6には、送信方向および送信されるデータがコマンドかレスポンスかの別と送信情報の名称とその概略が示されている。
<<1.リカバリ要求、2.リカバリ応答>>
まず、CU3からP台2に対してリカバリ要求という名称のコマンドが送信される。このリカバリ要求のコマンドは、P台2に対してリカバリ情報を要求するものである。このリカバリ要求に対応して、P台2からCU3に対してリカバリ応答という名称のレスポンスが送信される。このリカバリ応答のレスポンスは、CU3に対してリカバリ情報を通知するものである。
リカバリ要求のコマンドは、CU3からP台2に対してリカバリ情報を要求し、CU3が認証完了後、最初に同コマンドを送信する。リカバリ要求は、「通番」、「コマンド」、「前回最終送信通番」および「前回最終送信計数通番」が含まれている。「通番」は、シーケンス番号(1〜255)である。「コマンド」は、状態情報要求のコマンドコードであり、16進表現のバイナリデータで示してある。
「前回最終送信通番」は、前回接続時にP台2に対して最後に送信した状態情報要求のコマンドの通番である。「前回最終送信通番」が“0”の場合、記憶している通番が無い状態を示している。なお、「前回最終送信通番」は、P台2において状態情報応答を送信時に、CU3において状態情報応答受信時に「通番」をP台2、CU3側ともに前回最終送信通番(通番)として記憶する通番である。
「前回最終送信計数通番」は、前回接続時にP台2に対して最後に送信した状態情報要求のレスポンスの計数通番である。「前回最終送信計数通番」は、“0”の場合、記憶している通番が無い状態を示している。なお、「前回最終送信計数通番」は、P台2において状態情報応答を送信時に、CU3に状態情報応答受信時に計数通番をP台2、CU3側ともに前回最終送信計数通番として記憶する通番である。
P台2のリカバリ処理(計数玉数)において、P台2はCU3より通知された「前回最終送信計数通番」を参照して、CU3が計数処理を実施していなかった場合は計数前の遊技玉数に戻す。CU3が計数処理を実施済の場合は計数前の遊技玉数から計数玉数を減算して遊技玉を確定する。
リカバリ応答のレスポンスは、CU3に対してP台2で保持しているリカバリ情報を応答するもので、CU3が、同コマンドを受信したらリカバリ処理の要/不要を判断し、リカバリ処理要の場合にのみP台にリカバリ詳細要求コマンドを送信する。リカバリ情報は、「通番」、「コマンド」、「前回最終送信通番」、「前回挿入中カードID」、「前回カード挿入時刻」、「前回最終送信加算通番」、「遊技情報格納有無」、「前回遊技台情報」および「前回遊技情報」を含んでいる。「通番」および「コマンド」は、前述と同じであるので説明を繰返さない。
「前回最終送信通番」は、前回接続時にCU3に対して最後に送信した状態情報応答のレスポンスに含まれる通番のデータであり、“0”のときは保持している通番がない場合である。「前回挿入中カードID」は、前回接続時に挿入中だったカードのカードIDのデータであり、“0”のときは挿入中のカードがない場合である。
「前回カード挿入時刻」は、前回接続時に挿入中だったカードの挿入時刻のデータであり、“0”のときは挿入中のカードがない場合である。このデータも、年情報を2桁YY、月情報を2桁MM、日情報を2桁DD、時間情報を2桁hh、分情報を2桁mm、秒情報を2桁ssで表されるデータである。「前回最終送信加算通番」は、前回接続時にCU3に対して最後に送信した状態情報応答のレスポンスに含まれる加算通番であり、“0”のときは当該加算通番がない場合である。「遊技情報格納有無」は、遊技情報を格納していない場合“0x00”、遊技情報を格納している場合“0x01”である。
「前回遊技台情報」は、CU3に前回通知した遊技台情報であり、「遊技玉数」、「発射玉数」、「アウト口通過玉数」、「総賞球玉数」、「計数玉数」および「計数通番」の情報を含んでいる。「遊技玉数」は、CU3に前回通知した遊技玉数である。「発射玉数」は、CU3に前回通知した発射玉数である。「アウト口通過玉数」は、CU3に前回通知したアウト口通過玉数である。「総賞球玉数」は、CU3に前回通知した総賞球玉数である。「計数玉数」は、CU3に前回通知した計数玉数である。「計数通番」は、CU3に前回通知した計数通番である。
「前回遊技情報」は、CU3に前回通知した遊技情報であり、「遊技情報数」、「種別情報1」〜「種別情報n」、「賞球情報1」〜「賞球情報n」の情報を含んでいる。「遊技情報数」は、CU3に前回通知した遊技情報の個数(0〜n)である。なお、n=0〜22で可変長である。「種別情報1」は、CU3に前回通知した遊技種別情報1である。「種別情報n」は、CU3に前回通知した遊技種別情報nである。「賞球情報1」は、CU3に前回通知した遊技賞球情報1である。「賞球情報n」は、CU3に前回通知した遊技賞球情報nである。
なお、「前回最終送信加算通番」は、CU3において状態情報要求を送信時、P台2において状態情報要求受信時に、CU3側、P台2ともに前回最終送信加算通番として記憶する通番である。
なお、遊技情報のリカバリデータがない時または前回最終送信通番が0の時は「遊技情報格納有無」を格納無“0x00”にし、「前回遊技台情報」および「前回遊技情報」をALL“0”をセットする。また、CU3は、P台2より通知された「前回最終送信通番」の処理を実施していなかった場合、前回遊技台情報を使用してリカバリ処理を行なう。なお、「前回最終送信通番」の処理を実施している場合は、CU3は、前回遊技台情報のみ使用してリカバリ処理を行なう。ただし、計数玉数のリカバリは実施しない。
また、通信相手の不一致等(たとえばCU3またはP台2の交換等)でリカバリ処理が実施できない場合、P台2の表示情報を元にPOSで手補正することが考えられる。たとえば、P台2の表示情報は、可変表示装置278の液晶表示画面を利用して表示することが考えられる。あるいは、P台2に対して、払出制御部171が制御する表示器をさらに設けておき、その表示器に対して手補正のための情報を表示することも考えられる。なお、POSとは、景品管理システムのことであり、景品交換や景品の管理を行なうものである。また、POSは、景品交換や景品の管理を行なうものに限定されず、店舗で商品を販売するごとに商品の販売情報を記録し、集計結果を在庫管理やマーケティング材料として用いる一般的な販売時点管理(Point Of Sales system)であってもよい。
<<3.リカバリ詳細要求、4.リカバリ詳細応答>>
CU3からP台2に対してリカバリ詳細要求という名称のコマンドが送信される。このリカバリ詳細要求のコマンドは、P台2に対してリカバリ詳細情報を要求するものである。このリカバリ詳細要求に対応して、P台2からCU3に対してリカバリ詳細応答という名称のレスポンスが送信される。このリカバリ詳細応答のレスポンスは、CU3に対してリカバリ詳細情報を通知するものである。
リカバリ要求のコマンドは、P台2に対してリカバリ詳細情報を通知するものであり、「通番」、「コマンド」、「前回最終送信加算通番」および「加算玉数」のデータが含まれている。「通番」および「コマンド」は、前述と同じであるので説明を繰返さない。ただし、加算玉離リカバリ処理を実施しない場合は送信しない。
「前回最終送信加算通番」は、前回接続時にP台2に対して最後に送信した状態情報要求のコマンドの加算通番のデータであり、“0”のときはデータがない場合である。「加算玉数」は、遊技玉の加算玉数のデータであり、“0”のときは加算玉数のデータがない場合である。
次に、P台2のリカバリ処理について詳しく説明する。P台2のリカバリ処理は、P台2がCU3より通知された「前回最終送信通番」の処理を実施していなかった場合、加算玉数を参照して遊技玉に対して加算を行なう。
リカバリ詳細応答のレスポンスは、CU3に対してP台2でリカバリ詳細情報を処理したことを通知するもので、「通番」および「コマンド」を含んでいる。
<<5.通信開始要求、6.通信開始応答>>
CU3からP台2に対して通信開始要求のコマンドが送信される。この通信開始要求のコマンドは、P台2に対して通信開始を要求するものである。この通信開始要求に対応して、P台2からCU3に対して通信開始応答のレスポンスが送信される。この通信開始応答のレスポンスは、CU3に対して通信開始を応答するものである。
通信開始要求のコマンドは、P台2に対して通信開始を通知するものであり、P台2が、リカバリ情報をクリアする。通信開始要求のコマンドは、「通番」、「コマンド」のデータが含まれている。「通番」および「コマンド」は、前述と同じであるので説明を繰返さない。
通信開始応答のレスポンスは、CU3に対して、正常に通信開始したことを通知するものであり、CU3が、リカバリ情報をクリアする。通信開始応答のレスポンスは、「通番」、「コマンド」のデータが含まれている。「通番」および「コマンド」は、前述と同じであるので説明を繰返さない。
<<7.通信終了要求、8.通信終了応答>>
CU3からP台2に対して通信終了要求のコマンドが送信される。この通信終了要求のコマンドは、P台2に対して通信終了を要求するものである。この通信終了要求に対応して、P台2からCU3に対して通信終了応答のレスポンスが送信される。この通信終了応答のレスポンスは、CU3に対して通信終了を応答するものである。
通信終了要求のコマンドは、P台2に対して通信終了を通知するものであり、「通番」、「コマンド」のデータが含まれている。「通番」および「コマンド」は、前述と同じであるので説明を繰返さない。
通信終了応答のレスポンスは、CU3に対して、正常に通信終了したことを通知するものであり、CU3およびP台2が、該通知以降、通信を停止し再起動待ちとする。通信終了応答のレスポンスは、「通番」、「コマンド」のデータが含まれている。「通番」および「コマンド」は、前述と同じであるので説明を繰返さない。
<<9.状態情報要求>>
CU3からP台2に対して状態情報要求のコマンドが送信される。この状態情報要求のコマンドは、P台2に対してCU3の状態を通知するものである。CU3はこのコマンドを使用して、CU3の状態を定期的に通知するとともに、このコマンドに対する応答を受信することによってP台2の状態を定期的に確認する。また、状態情報要求のコマンドには、図5に示したCU3側からP台2側へ向かう加算玉数が含まれている。
この状態情報要求の具体的データには、「通番」、「コマンド」、「CU状態」、「加算玉数」、「加算通番」および「計数通番」のデータが含まれている。「通番」および「コマンド」は、前述と同じであるので説明を繰返さない。
「CU状態」は、P台2に対して通知するCU3の状態を表わし、Bit0が“1”のときにカード挿入処理中を、“0”のときカード未挿入をそれぞれ示している。つまり、Bit0は、CU3にカード(一般カード/会員カード)が挿入されている状態を表わしている。また、CU3のカードストック部に予めストックされているストックカード(一般0円0玉カード)への入金により一般カード挿入中となる。
Bit1が“1”のときカードユニット開店中を、“0”のときカードユニット閉店中をそれぞれ示している。つまり、Bit1は、CU3の状態により、P台2に対してカードユニット開店中または閉店中の状態を通知する。カードユニット開店中を通知するタイミングは、たとえば、開店完了時である。カードユニット閉店中を通知するタイミングは、たとえば、閉店時である。なお、P台2は同状態が開店中から閉店中に変化時、保持している遊技玉を全て計数玉数として状態情報応答にてCU3に通知する。
Bit2が“1”のときカード返却準備中を、“0”のときカード返却準備中以外をそれぞれ示している。CU3は、カード返却、簡易離席、および食事休憩のそれぞれの操作時に、このビットを立てることによって、P台2に対して「カード返却準備中」を一定時間(10秒)通知する。P台2は、計数ボタン28の操作が検出されたときに、このカード返却準備中のビットがオンの状態情報要求を受信していれば、計数ボタンを1回操作したか複数回操作したかに関わらず、あるいは操作継続時間に関わらず、記憶している遊技玉を全て計数玉数として状態情報応答にてCU3に通知する。
Bit3が“1”のとき遊技玉加算要求を、“0”のとき遊技玉加算要求無をそれぞれ示している。つまり、Bit3は、玉貸、持玉払出、および貯玉払出の操作時に遊技玉の加算(加算玉数)を要求する。
Bit4が“1”のとき計数玉受領完了を、“0”は計数玉未受領をそれぞれ示している。Bit4は、計数玉受領時に受領完了したことをP台2に通知する。つまり、状態情報応答のレスポンス「計数玉数」の送達を確認するために用いている。なお、Bit5〜Bit7は未使用である。
「加算玉数」は、遊技玉の加算玉数であり、CU状態のBit3が“1”のときにのみ加算玉数のデータが有効となる。「加算通番」は、加算用シーケンス番号(0〜255)であり、遊技玉加算要求時にシーケンス番号を更新(+1)して通知する。「計数通番」は、計数用シーケンス番号(0〜255)であり、計数要求時に受信した計数通番を更新(+1)して通知する。ただし、受信した計数通番が前回までの計数通番に1を加えたものでない場合のように計数通番の連続性が成立しない場合は計数受領を出さない。あるいは、計数通番の連続性が成立していなことを通知するために、送信されてきた計数通番を1を超える所定値で更新の上、その更新した計数通番を返信するようにしてもよい。
<<10.状態情報応答>>
状態情報要求に対応して、P台2からCU3に対して状態情報応答のレスポンスが送信される。この状態情報応答のレスポンスは、CU3に対してP台2の情報・状態を通知するものである。状態情報応答のレスポンスには、図5に示した最新遊技台情報や遊技玉数が含まれている。
この状態情報要求の具体的データには、「通番」、「コマンド」、「玉数情報」、「遊技台状態」、「不正検知情報」および「遊技情報」のデータが含まれている。「通番」および「コマンド」は、前述と同じであるので説明を繰返さない。
「玉数情報」は、CU3からP台2に対して状態情報要求のコマンドが送信された時点(現在)の、「CU制御部要求情報」、P台2の玉数(「遊技玉数」、「発射玉数」、「アウトロ通過玉数」、「総賞球玉数」、「計数要求玉数」および「計数通番」)、「発射強度」を含んでいる。
「遊技玉数」は、現在の遊技玉数(加算・減算を演算した結果の遊技玉数)である。「遊技玉数」は、CU3が後述する「賞球玉数」および「発射玉数」を使用してCU3の保持している遊技玉数を計算する。その後、CU3は、計算したCU3の遊技玉数と、P台2の遊技玉数とが一致するかをチェックする。
「発射玉数」は、発射個数(送信時に複数発射された玉がある場合は合算する)である。ただし、バック玉数がある場合はバック玉数分を減算する。つまり、「発射玉数」(減算)は、CU3が保持している遊技玉数から減算するデータである。カードを保持してない状態で該データを受信した場合、CU3は遊技玉数の減算を行なわない。また、CU3は、CU3自体の保持している遊技玉数が0玉の場合、減算を行なわない。
「アウト口通過玉数」は、アウト口154を通過した玉の個数(送信時に複数の通過玉がある場合は合算する)である。
「総賞球玉数」は、賞球情報1−nの賞球玉数の合計である。この賞球情報1−nとは、たとえば始動口、大入賞口、入賞口(普通入賞口)等の入賞口種別毎の賞球玉数のことである。なお、「総賞球玉数」(加算)は、CU3より送信する「加算要求玉数」は含まない。また、CU3は保持している遊技玉数に総賞球玉数のデータを加算する。カードを保持していない状態で総賞球玉数のデータを受信した場合、CU3は遊技玉数の加算は行なわない。
「計数要求玉数」は、計数要求した遊技玉の個数である。つまり「計数玉数」(減算)は、CU3が保持している遊技玉数から減算し、カード持玉数に加算するデータである。なお、P台2からCU3に送信する減算玉数のデータに計数玉数は利用しない。また、カードを保持してない状態で該データを受信した場合、CU3は遊技玉数の減算を行なわない。また、CU3は、CU3自体の保持している遊技玉数が0玉の場合、減算を行なわない。
ただし、カードユニット開店状態が開店中から閉店中に変化した場合は、遊技機が保持している遊技玉を計数して計数玉数として設定する。カードユニット開店状態が開店中のときには計数ボタン28の操作が行なわれたことにより遊技玉を計数して計数玉数として設定する。しかし、カードユニット開店状態が開店中から閉店中に変化した場合は、計数ボタン28の操作を待つことなく自動的に遊技玉を計数して計数玉数として設定する。
「計数通番」は、計数用シーケンス番号(0〜255)であり、計数要求時にシーケンス番号を更新(+1)して通知する。
「発射強度」は、遊技玉の発射するための強度である。
「遊技台状態」は、CU3からP台2に対して状態情報要求のコマンドが送信された時点の、P台2の状態を示し、「遊技台状態1」、「遊技台状態2」、「遊技台状態3」、および「遊技台エラー状態」の情報を含んでいる。
「遊技台状態1」のBit0は、遊技を許可しているか、禁止しているかを示しており、“0”のときに遊技許可中であり、“1”のとき遊技禁止中である。Bit1は、ファン(遊技者)がプレイ中(玉を発射している)か否かを示しており、0”のとき待機中(ファンが球を発射してない状態)、“1”のとき遊技中(ファンが球を発射している状態)である。ただし、遊技玉が有り、発射ハンドル(打球操作ハンドル25)をタッチした状態(タッチセンサに触れた状態)で遊技中となる。
Bit2は、遊技玉の有無(遊技玉無の検知)を示している。“0”のとき遊技玉数有、“1”のとき遊技玉数無である。Bit3は、玉の発射が停止している状態で、全ての発射した玉の行方が確定しているか否かを示している。つまり、遊技領域27内の浮遊玉が全て回収されたか否か示している。ただし、発射停止スイッチ(単発打ちスイッチとも言う)による玉の発射停止は除く。“0”のとき遊技未完了(全ての玉の行方が未確定の状態)、“1”のとき遊技完了(全ての玉の行方が確定している状態)である。なお、P台2は、玉の発射を停止してから15秒以上遊技の完了を確認できなかった場合、タイムアウトし、遊技完了とする。
Bit4は、遊技玉の計数要求の有無(計数ボタン押下の有無)を示しており、“0”のとき要求無、“1”のとき計数開始時の計数受付要求有または計数玉の払出要求有である。P台は、計数操作が検出されたときに、この計数要求ONの状態情報応答をCUへ送信し、計数要求が受領されたか否かを確認する。
“1”のとき計数要求である。Bit5は、遊技玉加算の処理結果を示しており、“0”のとき加算OK、“1”のとき加算NGである。Bit6〜Bit7は予備である。
「遊技台状態2」のBit0は、大当り情報の大当り1(全ての大当り)を表わし、全ての大当り中“1”をセットする。Bit1は、大当り情報の大当り2(大当り+小当り)を表わし、全ての大当り中および小当り中“1”をセットする。Bit2は、大当り情報の大当り3(出玉大の大当り)を表わし、出玉が大きい大当り中“1”をセットする。Bit3は、大当り情報の大当り4(出玉小の大当り)を表わし、出玉が小さい大当り中“1”をセットする。Bit4は、大当り情報の大当り5(出玉中の大当り)を表わし、出玉が中間の大当り中“1”をセットする。Bit5〜Bit7は予備である。
「遊技台状態3」のBit0は、遊技状態情報の大当り中+時短中を表わし、大当り中および時短中“1”をセットする。Bit1は、遊技状態情報の確変中を表わし、確変中“1”をセットする。Bit2は、遊技状態情報の時短中を表わし、時短中“1”をセットする。Bit3〜Bit7は予備である。
「遊技台エラー状態」は、P台2で発生中のエラーコードを示し、Bit0〜Bit5を用いて各エラーコードを表現している。なお、Bit0〜Bit5が全て“0” のときにはエラー無である。Bit6は、エラーが発生している場所を特定する情報であり、“0”のとき払出制御、“1”のとき主制御をそれぞれ表わしている。Bit7は、エラーの出力方法を示し、“0”のとき発報のみ、“1”のとき発報+ホールサーバ801への出力を表わしている。
「不正検知情報」は、CU3からP台2に対して状態情報要求のコマンドが送信された時点の、P台2で検知した情報であり、「不正検知状態1」、「不正検知状態2」、「不正検知情報1」〜「不正検知情報4」の情報を含んでいる。
「不正検知状態1」は、主制御基板16の不正検知情報である。「不正検知状態1」のBit0は、“1”のとき電波センサ検知の不正検知情報であることを表わしている。Bit1は、“1”のとき磁気センサ検知不の正検知情報であることを表わしている。Bit2は、“1”のとき不正入賞検知の不正検知情報であることを表わしている。Bit3〜Bit7は予備である。
「不正検知状態2」は、払出制御基板17の不正検知情報である。「不正検知状態2」のBit0は、“1”のときガラス板開放の不正検知情報であることを表わしている。Bit1は、“1”のとき枠本体開放の不正検知情報であることを表わしている。Bit2は、“1”のとき電波センサ検知の不正検知情報であることを表わしている。Bit3は、“1”のとき近接センサ異常の不正検知情報であることを表わしている。Bit4は、“1”のとき賞球ゴト検知の不正検知情報であることを表わしている。ここで、「ゴト」とは、パチンコやスロットマシンにおいて不正な方法で出玉を獲得する不正行為のことである。Bit5は、“1”のとき複合ゴト検知の不正検知情報であることを表わしている。Bit6は、“1”のとき不正加算検知の不正検知情報であることを表わしている。Bit7は、“1”のとき扉・枠開放検知(夜間)の不正検知情報であることを表わしている。
「不正検知情報1」は、賞球センサゴト検知(入賞不整合玉数)の情報を示すデータである。「不正検知情報1」は、「不正検知状態2」のBit4が“1”のとき有効となる。「不正検知情報2」は、複合センサゴト検知(発射/OUT不整合玉数)の情報を示すデータである。つまり、発射玉数とアウト玉数(アウト口通過玉数)との不整合を検知したときの情報を示すデータである。「不正検知情報2」は、「不正検知状態2」のBit5が“1”のとき有効となる。「不正検知情報3」は、不正加算検知(不正加算玉数)の情報を示すデータである。「不正検知情報3」は、「不正検知状態2」のBit6が“1”のとき有効となる。「不正検知情報4」は、夜間、枠本体開放回数の情報を示すデータである。「不正検知情報4」は、「不正検知状態2」のBit7が“1”のとき有効となる。
「加算通番」は、CU3側からの加算要求の発生を契機に更新される通番である。P台2は、CU3から加算要求を受信したときに、加算要求に承諾するときには、その加算要求のコマンドに含まれる加算通番に1を加算して返信し、拒絶するときには同じ加算通番をそのまま返信する。加算要求が発生しない間は、加算通番は更新されることなく同じ通番が繰り返し送信される。なお、加算要求に含まれる加算通番が前回までに受信した加算通番に1加算したものでない場合のように加算通番の連続性が成立しない場合には、加算要求が正常でないものとみなして同じ加算通番をそのまま返信し、要求を拒否してもよい。あるいは、加算通番の連続性が成立していなことを通知するために、送信されてきた加算通番を1を超える所定値で更新の上、その更新した加算通番を返信するようにしてもよい。
「遊技情報」は、CU3からP台2に対して状態情報要求のコマンドが送信された時点の、P台2の情報であり、「遊技情報数」、「種別情報1」〜「種別情報n」、「賞球情報1」〜「賞球情報n」を含んでいる。
「遊技情報数」は、種別情報・賞球情報の個数(n)であり、n=0〜22(可変長)である。種別情報は、Bit4からBit7までがデータ種別の情報で、遊技情報のデータ種別を示しており、“0”のとき情報無、“1”のとき始動口入、“2”のとき大入賞口、“3”のとき入賞口、“4”のとき図柄停止回数である。Bit0からBit3までがデータ番号の情報で、遊技情報のデータ種別毎のデータ番号を示しており、“0”のとき情報無、“1”〜“15”のときそれぞれのデータ番号を表わしている。
「種別情報1」〜「種別情報n」は、遊技種別情報1〜遊技種別情報nをそれぞれ示し、「賞球情報1」〜「賞球情報n」は、遊技賞球情報1〜遊技賞球情報nをそれぞれ示している。
ここで、賞球情報は、Bit0からBit3までが賞球玉数の情報で、遊技情報のデータ種別毎に入賞時の賞球玉数を示しており、“0”のとき情報無、“1”〜“15”のとき賞球玉数のデータをそれぞれ表わしている。Bit4からBit7までが入賞個数の情報で、遊技情報のデータ種別毎に入賞個数(累計)を示しており、“0”のとき情報無、“1”〜“15”のとき入賞個数のデータをそれぞれ表わしている。
<<11.カード挿入通知、12.カード挿入応答>>
CU3からP台2に対してカード挿入通知のコマンドが送信される。このカード挿入通知のコマンドは、P台2に対してカード挿入を通知するものである。このカード挿入通知に対応して、P台2からCU3に対してカード挿入応答のレスポンスが送信される。このカード挿入応答のレスポンスは、CU3に対してカード挿入を応答するものである。
カード挿入通知のコマンドは、カード挿入時に、P台2に対して挿入されたカードのカードIDと挿入時刻を通知し、「通番」、「コマンド」、「カードID」、および「カード挿入時刻」のデータが含まれている。「通番」および「コマンド」は、前述と同じであるので説明を繰返さない。
「カードID」は、挿入されたカードのID情報である。「カード挿入時刻」は、カード挿入/排出口309(図1参照)にカードを挿入した時刻であり、年情報を2桁YY、月情報を2桁MM、日情報を2桁DD、時間情報を2桁hh、分情報を2桁mm、秒情報を2桁ssで表されるデータである。
カード挿入応答のレスポンスは、CU3に対して正常にカード挿入通知を受信したことを通知するもので、「通番」、「コマンド」のデータが含まれている。「通番」および「コマンド」は、前述と同じであるので説明を繰返さない。
<<13.カード返却通知、14.カード返却応答>>
CU3からP台2に対してカード返却通知のコマンドが送信される。このカード返却通知のコマンドは、P台2に対してカード返却を通知するものである。このカード返却通知に対応して、P台2からCU3に対してカード返却応答のレスポンスが送信される。このカード返却応答のレスポンスは、CU3に対してカード返却を応答するものである。
カード返却通知のコマンドは、P台2に対してカード返却を通知するもので、CU3が、「カード返却」ボタン押下時に同通知を送信する。カード返却通知には、「通番」、「コマンド」のデータが含まれている。「通番」および「コマンド」は、前述と同じであるので説明を繰返さない。
カード返却応答のレスポンスは、CU3に対してカード返却通知の応答を送信するもので、「通番」、「コマンド」、「カードID」、「カード挿入時刻」のデータが含まれている。「通番」、「コマンド」、「カードID」および「カード挿入時刻」は、前述と同じであるので説明を繰返さない。なお、CU3は、カード返却応答の際、コマンドに含まれるカードIDと現在挿入中のカードのIDとが一致しない場合や、コマンドに含まれるカード挿入時刻に問題がある場合、カード返却を行なわない、持玉のカードへの書込みを禁止するなどの処理を行なう。
ここで、カード挿入通知時またはカード返却通知時のP台2の動作について説明する。カード挿入通知時に、CU3で会員カード挿入、一般カード挿入、または一般0円0玉カードへの入金の操作を行なうと、P台2はカードIDおよびカード挿入時刻のバックアップを行なう。カード返却通知時に、CU3で「カード返却」ボタンの押下の操作を行なうと、P台2はカードIDおよびカード挿入時刻のクリアを行なう。
<<15.通信テスト要求、16.通信テスト応答>>
CU3からP台2に対して、通信テスト要求のコマンドが送信される。この通信テスト要求のコマンドは、P台2に対してテストデータを通知するものである。この通信テスト要求に対応して、P台2からCU3に対して、通信テスト応答のレスポンスが送信される。このカード返却応答のレスポンスは、CU3に対してテストデータを応答するものである。
通信テスト要求のコマンドは、P台2に対してテストデータを通知するものである。なお、P台2に対して通知するテストデータは暗号化していない。通信テスト要求のコマンドは、「通番」、「コマンド」、および「テストデータ」のデータが含まれている。「通番」および「コマンド」は、前述と同じであるので説明を繰返さない。「テストデータ」は、P台2に対して通知するテスト用のデータで任意のデータである。
通信テスト応答のレスポンスは、CU3に対してテストデータを通知するものである。なお、CU3に対して通知するテストデータも暗号化していない。通信テスト応答のレスポンスは、「通番」、「コマンド」、および「テストデータ」のデータが含まれている。「通番」および「コマンド」は、前述と同じであるので説明を繰返さない。「テストデータ」は、CU3に対して通知するテスト用のデータで任意のデータである。
<CUとP台との通信における主なシーケンス>
<<コマンド、レスポンスの送信>>
まず、CU3とP台2との間でのコマンドおよびレスポンスの送信について説明する。CU3(1次局)からP台2(2次局)に対してコマンドが送信され、P台2はそのコマンドに応答してレスポンスをCU3に返信する。つまり、業務電文の送信は、CU3を1次局、P台2を2次局としたコマンド/レスポンス方式である。
CU3からP台2への最初のコマンドの送信から次のコマンドの送信までの期間が、200msすなわち0.2秒に制御される。またP台2からCU3へのレスポンスの送信を行なった後次のレスポンスの送信までの期間が200msすなわち0.2秒に制御される。
このように、CU3とP台2との間で200msの間隔でコマンドおよびレスポンスの双方が送信される。一方、P台2は、打球操作ハンドル25を操作することによって、1分間に100発のパチンコ玉が遊技領域27内に打込まれるから、打球発射時間間隔は、0.6秒である。その結果、玉を1発発射する間に複数のコマンドおよびレスポンスが送受信されることになる。
それゆえ、P台2からCU3へは、遊技玉数の変化量を通知するためのレスポンスが玉の発射時間間隔よりも短い間隔で次々と送信されることになる。その結果、P台2は、遊技玉数の変化量を細やかにCU3に対して通知可能となる。
なお、ここでは、コマンドおよびレスポンスの送信間隔を200msにしたが、送信間隔をこれよりも長い間隔としても、また、より短い間隔としてもよく、たとえば、その送信間隔をP台2の発射時間間隔と一致させることも考えられる。
<<CU側の通信回線断検知>>
次に、CU3側で通信断が検知された場合の処理について説明する。CU3がP台2に対してコマンドを送信してから200ms間にレスポンスを受信できなかった場合、再度同じコマンドをP台2に送信する。さらにその200ms後までの間にレスポンスを受信できなかった場合には、同じコマンドをP台2に送信するという2回目の再送を行なう。同じコマンドを最大14回までP台2に再送する。14回目の再送を行なってもP台2からレスポンスを受信できなかった場合、CU3は3秒後に通信異常と判断して「通信断」とする。この通信異常は、CU3のコネクタとP台2のコネクタとが離脱している場合あるいは接続配線の断線さらにはP台2の電源断などの原因が考えられる。CU3は、コマンドの再送時に通番のカウントアップを行なわない。
<<P台側の通信回線断検知>>
P台2側で通信断を検知した場合の処理について説明する。CU3からP台2へコマンドが送信され、P台2ではそのコマンドに応答してレスポンスをCU3に返信する。その後CU3からのコマンドがP台2に送信されてこない状態が3秒間継続した場合、P台2は通信断と判断し、発射モータ18の駆動を停止させて遊技を停止する。この通信断の発生原因も、CU3のコネクタとP台2のコネクタとの離脱、接続配線の断線、あるいはCU3の電源断などが考えられる。
なお、P台2側で通信断を検知するコマンド、レスポンスには、リカバリ要求/リカバリ応答、リカバリ詳細要求/リカバリ詳細応答、通信開始要求/通信開始応答、通知終了要求/通信終了応答、および通信テスト要求/通信テスト応答のコマンド、レスポンスを含まない。
<<電源投入>>
次に、電源投入時の接続シーケンスの処理について説明する。図7に示すシーケンス処理は、CU3とP台2との通信が正常に終了した後の通信再開時に実行される処理である。具体的には、カードが挿入されていない待機中において、CU3の電源をOFFにした後の通信再開時に実行される。典型例は、遊技場において1日の営業が終了して電源を立下げ、翌日営業開始時に電源を立上げる場合である。
まず、電源を投入する。電源投入時においては、P台2では発射モータ18を停止させて遊技を停止させてから通信を開始する。その後、認証シーケンスが開始され、P台2からCU3に対して、メインチップIDと払出チップIDとが含まれる情報が送信される。CU3は、受信したメインチップIDと払出チップIDとを上位の管理サーバへ送信してメインチップIDと払出チップIDとが正規に登録されているか否か照会してもらいその結果を返信してもらう。正規に登録されていれば適正な認証結果となる。
認証シーケンス後、CU3は、リカバリ要求をP台2へ送信する。つまり、CU3は、P台2に対してリカバリ情報の送信を要求する。
それを受けたP台2では、受信したリカバリ要求のコマンドに基づいて、P台2内部(具体的には払出制御基板17)でバックアップしているリカバリ情報をレスポンスとしてCU3へ返信する(リカバリ応答)。リカバリ情報としては、前回最終送信通番、前回挿入中カードID、前回カード挿入時刻および前回最終送信加算通番が含まれている。
リカバリ応答を受けたCU3では、リカバリ情報に含まれる前回挿入中カードID、および前回カード挿入時刻が、記憶しているカードIDおよびカード挿入時刻と一致しているか否かを判断する。CU3は、カードIDおよびカード挿入時刻が一致している場合、リカバリ詳細要求をP台2へ送信し、P台2に対してリカバリデータを送信する。このリカバリデータには、前回最終送信通番、および加算玉数が含まれている。なお、電源投入時で未だにカードがCU3に挿入されていない段階では、CU3側とP台2側ともにカードID=0、カード挿入時刻=0となっている。
それを受けたP台2では、受信したリカバリデータに基づいてリカバリ処理を実行し、P台2内部(具体的には払出制御基板17)でバックアップしているリカバリデータをレスポンスとしてCU3へ返信する(リカバリ詳細応答)。このリカバリデータには、前回遊技台情報、前回遊技情報、最新遊技台情報、および最新遊技情報が含まれている。
リカバリ詳細応答を受信したCU3はその時点からリカバリ処理を実行し、リカバリデータをクリアする。このリカバリ処理は、CU3とP台2との間での互いのデータの整合性を回復するための処理であり、電源起動時に実行されるばかりでなく、トラブルが発生し復旧したときにも、実行される。
CU3は、リカバリ要求などのコマンドを送信する度に通番をカウントアップする。ただし、コマンドの再送時の際にはカウントアップしない。P台2は、前回受信した通番と同じ通番のコマンドを受信した場合には、通信不良が発生してCU3がコマンドを再送したと判断する。CU3はコマンドの送信時に通番をバックアップする。P台2は、受信したコマンドに対応するレスポンスを送信する度に通番をカウントアップする。ただし、レスポンスの再送時の際にはカウントアップしない。CU3は、前回受信した通番と同じ通番のレスポンスを受信した場合には、通信不良が発生してP台2がレスポンスを再送したと判断する。P台2はレスポンスの送信時に通番をバックアップする。
CU3は、認証シーケンスが終了した後、通番を“n”としてリカバリ要求のコマンドをP台2に送信する。P台2は、通番をカウントアップして“n+1”としてリカバリ応答のレスポンスをCU3に返信する。さらに、CU3は、通番を“n+2”としてリカバリ詳細要求のコマンドをP台2に送信する。P台2は、通番をカウントアップして“n+3”としてリカバリ詳細応答のレスポンスをCU3に返信する。
その後、CU3は、通番をカウントアップして“n+4”として、通信開始要求のコマンドをP台2へ送信する。P台2では、それを受けて、リカバリデータをクリアする。そして、P台2は、通番をカウントアップして“n+5”として、通信開始応答のレスポンスをCU3へ返信する。これ以降、CU3とP台2との間で、状態情報要求のコマンドと状態情報応答のレスポンスとの送受信が行なわれる。
CU3は、通番をカウントアップして“n+6”として、状態情報要求のコマンドをP台2へ送信する。P台2は、それを受けて、遊技玉数、加算玉数、減算玉数、図柄停止回数、入賞個数、および遊技台状態のデータをバックアップする。また、P台2は、加算玉数、減算玉数、図柄停止回数、および入賞個数の各カウンタの値を0クリアする。そして、P台2は、通番をカウントアップして“n+7”として、状態情報応答のレスポンスをCU3に返信する。
CU3は、それを受けて、遊技玉数、加算玉数、減算玉数、図柄停止回数、各入賞個数、および遊技台状態のデータをバックアップする。なお、加算玉数の内訳は、賞球玉数およびバック玉数である。減算玉数の内訳は、発射玉数および計数玉数である。
その後、CU3は、通番をカウントアップして“n+8”として、状態情報要求のコマンドをP台2へ送信し、P台2は、通番をカウントアップして“n+9”として、状態情報応答のレスポンスをCU3に返信する。
<<カード挿入>>
カードが挿入されたときのCU3およびP台2の処理について説明する。図8に示すCU3は、カード挿入前、通番=n、カード挿入状態=OFFを含む状態情報要求のコマンドをP台2へ送信する。P台2では、それを受けて、通番=n+1、遊技禁止を含む状態情報応答のレスポンスをCU3に返信する。
その後、CU3では、カードが挿入されると、カードリーダライタにカードを取込む指令信号を出力するとともに、取込んだカードに記録されている情報(カードID等)をカードリーダライタが読取って、その読取り情報を受信する等の、カード挿入時処理が実行される。
CU3は、カードの挿入が行なわれた後の所定期間、カード情報問合せ中の状態になる。これは、挿入されたカードの適否や当該遊技場で登録されている会員カードであるか否か、あるいは持玉、貯玉やカード残額等をたとえばホールサーバ801に問合せて認証している最中であることを表示器312に表示するとともにP台2側の表示器54に表示させる処理を実行している最中であることを意味している。
CU3は、表示器312に挿入されたカードの問合せ中であることを表示している間、挿入されたカードを認証していないので、通番=n+2、カード挿入状態=OFFを含む状態情報要求のコマンドをP台2へ送信する。P台2では、それを受けて、通番=n+3、遊技禁止を含む状態情報応答のレスポンスをCU3に返信する。なお、P台2側の表示器54は、CU3の表示制御部350により表示制御が行なわれ、カードの問合せ中である旨の表示がなされる。
その後、CU3は、挿入されたカードが認証されると、そのカードのカードIDとカード挿入時刻とをCU制御部323のRAMに記憶させるとともに、通番=n+4、カードID、カード挿入時刻を含むカード挿入通知のコマンドをP台2へ送信する。P台2では、それを受けて、受信したカードID、カード挿入時刻のデータを払出制御部171のRAM等にバックアップするとともに、通番=n+5を含むカード挿入応答のレスポンスをCU3に返信する。なお、CU3においても、挿入されたカードのカードIDをCU制御部323のRAM等に記憶する。
CU3は、それを受けて、通番=n+6、カード挿入状態=ONを含む状態情報要求のコマンドをP台2へ送信することで、カード挿入中である状態をP台2に対して通知する。P台2は、カード挿入中である状態の通知を受けて遊技を許可し、通番=n+7、遊技許可を含む状態情報応答のレスポンスをCU3に返信する。
カード挿入中、CU3は、通番=n+8、カード挿入状態=ONを含む状態情報要求のコマンドをP台2へ送信し、P台2は、通番=n+9、遊技許可を含む状態情報応答のレスポンスをCU3に返信する。
<<入金(一般0円0玉カード)>>
次に、挿入されているカードへ入金あるいは予めCU3にストックされているストックカード(一般0円0玉カード)へ入金するときの処理について説明する。図9に示すシーケンス処理では、予めCU3にストックされている一般0円0玉カード(残額0円、持玉0玉の一般カード)への入金を例に示す。なお、本実施の形態では、予めCUにストックされる記録媒体の一例としてカードを示すが、カードに代えてICコインを用いてもよい。
まず、CU3は、入金操作前、通番=n、カード挿入状態=OFFを含む状態情報要求のコマンドをP台2へ送信している。P台2では、それを受けて、通番=n+1、遊技禁止を含む状態情報応答のレスポンスをCU3に返信している。
遊技者は、紙幣挿入口302に紙幣を挿入して入金操作を行なう。CU3は、入金操作されると、予めストックされているカードに対してカードリーダライタで入金した金額を書込むとともに、金額を書込んだカードに記録されている情報をカードリーダライタが読取る等の処理が実行される。
CU3は、入金操作されると、通番=n+2、カードリーダライタが読取ったカードのカードID、カード挿入時刻を含むカード挿入通知のコマンドをP台2へ送信する。P台2では、それを受けて、受信したカードID、カード挿入時刻のデータをバックアップするとともに、通番=n+3を含むカード挿入応答のレスポンスをCU3に返信する。
CU3は、それを受けて、通番=n+4、カード挿入状態=ONを含む状態情報要求のコマンドをP台2へ送信することで、カード挿入中である状態をP台2に対して通知する。P台2は、カード挿入中である状態の通知を受けて遊技を許可し、通番=n+5、遊技許可を含む状態情報応答のレスポンスをCU3に返信する。これにより、遊技が許可された状態となる。この後、カードの残額を用いて遊技玉を確保することによって、弾発遊技が可能となる。
カード挿入中、CU3は、通番=n+6、カード挿入状態=ONを含む状態情報要求のコマンドをP台2へ送信し、P台2は、通番=n+7、遊技許可を含む状態情報応答のレスポンスをCU3に返信する。
<<プリペイド貸出>>
次に、挿入されたカードのプリペイド残額から遊技玉を貸出すときの処理について説明する。図10に示すシーケンス処理では、挿入されたカードに記録されているプリペイド残額が500円で、遊技玉数が50玉である。まず、CU3は、通番=n、遊技玉加算要求=OFF、加算通番=mを含む状態情報要求のコマンドをP台2へ送信する。それを受けて、P台2は、通番=n+1、遊技玉数=50、加算通番=mを含む状態情報応答のレスポンスをCU3に返信する。このように、加算要求が発生していない間は、加算通番が更新されることはない。
その後、遊技者が1回「貸出」ボタンを押下する貸出操作(玉貸操作)を行なうことにより、CU3は、残額の500円分すなわち125玉の貸出を行なう。CU3は、玉貸ボタン(貸出ボタン)321が押下操作された場合、500円分のプリペイド消費を確定させるとともに、遊技玉数=50(更新前遊技玉数)+125(加算玉数)=175のデータをバックアップする。このように、残額消費は、貸出操作が行なわれた段階でCU3側単独で確定する。その後、CU3は加算表示中となる。この加算表示中では、残額から125玉分引落して遊技玉に加算している最中であることを表示器54に表示させる。
次に、CU3は、P台2に対して遊技玉の加算要求を行なう。そのため、CU3は、通番=n+2、遊技玉加算要求=ON、加算玉数=125および加算通番=m+1を含む状態情報要求のコマンドをP台2へ送信する。遊技玉の加算要求を行なうため、通番をカウントアップして“n+2”とするとともに、加算通番もカウントアップして“m+1”とする。それを受けて、P台2は、遊技玉数=50(現在の遊技玉数)+125(加算玉数)=175に遊技玉数を更新し、通番=n+3、加算玉数=175、遊技玉加算結果=OKおよび加算通番=m+2を含む状態情報応答のレスポンスをCU3に返信する。遊技玉の加算要求に対する応答であるため、通番をカウントアップして“n+3”とするとともに、加算通番もカウントアップして“m+2”とする。
その後、CU3は、通番=n+4、遊技玉加算要求=OFFおよび加算通番=m+2を含む状態情報要求のコマンドをP台2へ送信し、P台2は、通番=n+5、加算玉数=175および加算通番=m+2を含む状態情報応答のレスポンスをCU3に返信する。遊技玉の加算要求がOFFの場合、状態情報要求および状態情報応答は、通番をカウントアップするが、加算通番はカウントアップしない。
<<持玉払出・貯玉払出(再プレイ)>>
次に、持玉払出、貯玉払出をして再プレイする処理について説明する。この図11では、当初の遊技玉数が“50”玉の状態となっている。まず、CU3は、通番=n、遊技玉加算要求=OFFおよび加算通番=mを含む状態情報要求のコマンドをP台2へ送信する。それを受けて、P台2は、通番=n+1、遊技玉数=50および加算通番=mを含む状態情報応答のレスポンスをCU3に返信する。このように、加算要求が発生していない間は、加算通番が更新されることはない。
その後、持玉または貯玉が存在する状態で、遊技者が持玉払出ボタンまたは再プレイボタン319を押下すると、CU3は、持玉または貯玉からの125玉分の消費を確定させ、遊技玉数を更新し、遊技玉数=50(更新前遊技玉数)+125(加算玉数)=175のデータをバックアップする。このように、持玉または貯玉の消費は、持玉払出ボタンまたは再プレイボタン319を押下する操作がなされた段階でCU3側単独で確定する。なお、持玉と貯玉との双方が存在する場合には、持玉消費が優先される。
この持玉を優先して消費する制御に代えて、貯玉再プレイボタンと持玉再プレイボタンとを設け、遊技者が選択して操作することにより、貯玉消費または持玉消費のいずれかを選べるようにしてもよい。すなわち、再プレイボタンは、貯玉(貯メダル)から遊技玉(遊技点)を得るための貯玉(貯メダル)再プレイボタンと、持玉(持点)から遊技玉(遊技点)を得るための持玉(持点)再プレイボタンとの2つで構成してもよい。
CU3は、持玉または貯玉からの消費を確定させた後、加算玉数=125の加算要求をP台2に通知する。具体的に、CU3は、遊技玉の加算処理中であることを表示するとともに、通番=n+2、遊技玉加算要求=ON、加算玉数=125および加算通番=m+1を含む状態情報要求のコマンドをP台2へ送信する。遊技玉の加算要求を行なうため、通番をカウントアップして“n+2”とするとともに、加算通番もカウントアップして“m+1”とする。それを受けて、P台2は、遊技玉数=50(現在の遊技玉数)+125(加算玉数)=175に遊技玉数を更新し、通番=n+3、加算玉数=175、遊技玉加算結果=OKおよび加算通番=m+2を含む状態情報応答のレスポンスをCU3に返信する。遊技玉の加算要求に対する応答であるため、通番をカウントアップして“n+3”とするとともに、加算通番もカウントアップして“m+2”とする。
その後、CU3は、通番=n+4、遊技玉加算要求=OFFおよび加算通番=m+2を含む状態情報要求のコマンドをP台2へ送信し、P台2は、通番=n+5、加算玉数=175および加算通番=m+2を含む状態情報応答のレスポンスをCU3に返信する。
<<遊技玉計数(通常)>>
次に、遊技玉の一部を計数して減算する通常時の計数処理・その1について説明する。この図12では、カード返却の操作が検出されることなく計数ボタンが押下された場合を示している。それゆえ、CU3からP台2へ送信されるカード返却準備状態のビットは、いずれもOFF(=0)となっている。このため、以下ではカード返却準備状態のビットの説明を省略する。
また、この図12では、挿入された記録媒体(会員用カードまたはビジターカード)により特定される持玉数が「0」玉であり、当初の遊技玉数が「800」玉の状態となっている。
なお、ここでは、計数ボタンの操作が検出されている間、100点単位での計数が継続し、計数ボタンの操作が検出されなくなった段階で計数動作が終了する例を説明する。
まず、CU3は、通番=n、カード返却準備状態=OFF、計数通番=m、計数応答=OFFを含む状態情報要求のコマンドをP台2へ送信する。それを受けて、P台2は、通番=n+1、遊技玉数=800、計数通番=m、計数玉数=0、計数要求=OFFを含む状態情報応答のレスポンスをCU3に返信する。
CU3から送信された通番nに対して、P台2から通番n+1が返信されている。CU3は、送信した通番に対して1加算された通番が返信されてきたことに基づいて、状態情報要求がP台2に到達したと判断する。一方、CU3から送信された計数通番mに対して、P台2からは同じ計数通番mが返信されている。これは、計数通番が通常の通番とは異なり、計数要求の発生を契機として更新され、計数の完了をもって更新が終了される特別な通番だからである。
その後、遊技者が、計数ボタン28を押下する。この図12では、計数ボタン28を1回押下する操作がなされた直後に、通番=n+2、カード返却準備状態=OFF、計数通番=m、計数応答=OFFを含む状態情報要求のコマンドがCU3からP台2へ送信されている。
P台2は、計数ボタン28の操作を検出すると、その検出に基づいた計数分の遊技玉の減算処理を開始する前に、計数ボタン28の操作に伴う計数要求(計数受付要求)をCUへ通知する。すなわち、計数要求をONにした通番=n+3の状態情報応答をCUへ送信する。図示のとおり、この段階では、遊技玉数は800のままであり、通番=n+3の状態情報応答に含まれる遊技玉数も変化していない。ただし、計数通番がこれまでのmからm+1に更新されている。これにより、この状態情報応答を受信したCU3は、この計数通番の変化のみからでも計数要求の発生を認識できる。
CUは、計数要求=ONの状態情報応答を受信すると、計数の可否を判定し、計数できる状態であれば、計数応答をONにした状態情報要求(ここでは通番=n+4)をP台へ送信する。このとき、図示のとおり、計数通番もさらにm+2に更新されている。ただし、この段階では、持玉数の表示は0のままであり、CU3側で記憶している遊技玉数も800のまま変化していない。
計数応答ONの状態情報要求を受信したP台2は、計数要求が承諾されたと判断する。すると、P台2は、ようやく、計数要求値を具体的に100に設定した通番n+5の状態情報応答をCU3へ送信する。ただし、この段階でもP台2は計数要求分の計数を実行しない。このため、通番n+5の状態情報応答では、依然として遊技玉数=800とされている。また、この状態情報応答は、引続き計数要求を契機とした処理の途中で送信される電文であるため、計数通番もm+2に更新されている。
通番n+5の状態情報応答を受信したCU3は、要求されている計数玉数相当の持玉を加算するとともに、持玉の表示を100に更新する。すなわち、CU制御部323は、表示制御部350に対して計数表示の指令を送信する。表示制御部350は、その指令を受けてP台2側の表示器54を表示制御する。その結果、表示器54には、遊技玉が計数されてその数が減少する一方で、持玉が増加する画像表示が行なわれる。
この場合、遊技玉が一発ずつ、各台計数器に案内されて計数されていくような演出表示を行なうことが考えられる。この演出表示の他の例としては、遊技玉数のデータが持玉数のデータに経時的に変換されていく表示であってもよい。たとえば、遊技玉数のデータと持玉数のデータとを棒グラフで示し、遊技玉数の棒グラフを減少させつつ持玉数の棒グラフを増加させたり、遊技玉数の棒グラフの一部を持玉数の棒グラフに移動させる表示を繰返したりしてもよい。さらに演出表示の他の例としては、現在の遊技玉数のデータと持玉数のデータをそのままデジタル表示し、遊技玉数を減少させつつ持玉数を増加させたり、遊技玉数の一部を持玉数に移動させる表示を繰返したり、種々の演出表示が考えられる。
さらに、CU3は、遊技玉数=700のデータをバックアップする。続いて、CU3は、P台2に対して、通番n+6、計数通番m+4、計数応答=ONの状態情報要求を送信し、要求された計数を終えたことを通知する。
この状態情報要求を受信したP台2は、ようやく、計数玉数=100に対応する数だけ遊技玉数を減算し、遊技玉数表示器29の表示を800から700に更新する。この段階で、計数ボタンの押下が継続しているため、P台2は2度目の計数要求をCU3へ送信する。ただし、既に計数受付要求(通番=n+3の状態情報応答)に対する承諾は得られているため、P台2は、具体的な計数要求値を指定した状態情報応答を送信する。すなわち、計数要求値を具体的に100に設定した通番n+7の状態情報応答をCU3へ送信する。ただし、この段階でもP台2は計数要求分の計数を実行しない。このため、通番n+7の状態情報応答では、遊技玉数=700とされている。また、この状態情報応答は、引続き計数要求を契機とした処理の途中で送信される電文であるため、計数通番もm+5に更新されている。
通番n+7の状態情報応答を受信したCU3は、要求されている計数玉数相当の持玉を加算するとともに、持玉の表示を200に更新する。さらに、遊技玉数=600のデータをバックアップする。続いて、CU3は、P台2に対して、通番n+8、計数通番m+6、計数応答=ONの状態情報要求を送信し、要求された計数を終えたことを通知する。
この状態情報要求を受信したP台2は、計数玉数=100に対応する数だけ遊技玉数を減算し、遊技玉数表示器29の表示を700から600に更新する。ところが、この段階で、計数ボタンから遊技者の手が離れており、計数操作が終了している。このため、P台2は計数完了を通番n+9の状態情報応答でCU3へ通知する。すなわち、現在の遊技玉数=600とともに、計数要求=OFF、計数玉数=0の状態情報応答をCU3へ送信する。また、計数要求に対応するすべての計数動作が済んでいるため、この状態情報応答に含まれる計数通番もm+6のままで更新されていない。
この状態情報応答を受信したCU3は、計数完了と判定する。図示を省略しているが、CU3は、通番n+10、計数通番m+6、カード返却準備状態=OFF、計数応答=OFFの状態情報応答をP台2へ送信する。
このように、本実施の形態では、計数操作が検出された場合に即座に計数処理が実行されるのではなく、P台2からCU3へ計数要求(計数受付要求)が送信され、CU3からP台2へそれに対する承諾応答が返信されてから、計数要求値を指定した計数処理が実行される。このため、計数操作が検出された場合に即座に計数処理を実行する制御と比較して、CU側での処理が可能であるか否かを確認した上での計数処理が可能となり、P台側で計数処理を終えた一方でCU側では計数処理が実行できず、双方で整合しない状態となることを防止できる。
また、本実施の形態では、計数玉数を通知する情報状態応答をP台からCUへ送信する際に、P台側で早々と計数玉分の遊技玉の減算を行なっているのではなく、計数玉数を通知する情報状態応答を送信してからこれに対する受領確認をCUから受けた段階で、P台は遊技玉の減算を行なっている。
このように、計数操作が検出されてから実際に計数して遊技玉の減算が確定するタイミングを後ろへずらすと、計数操作が検出されてから遊技玉の減算が確定するまでの減算確定待ち期間が長くなる。このため、計数操作が検出されてから計数処理のシーケンスが正常終了するまでの間でCUとP台との間での通信断が発生し、リカバリ処理に移行したときでも、通信断の発生タイミングが上記減算確定待ち期間にあれば、計数操作を考慮することなく遊技玉や持玉をリカバリできる。その結果、減算確定待ち期間を長めにすることによって、計数操作が検出されてから計数処理のシーケンスが正常終了するまでの間でCUとP台との間での通信断が発生したときのリカバリ処理が複雑化することを極力防止できる。
<<遊技玉計数(変形例)>>
次に、遊技玉の一部を計数して減算する通常時の計数処理・その2について説明する。図13は、計数ボタンを操作したときの計数処理に関する変形例を説明するためのシーケンス図である。ここでは、図13を参照して、計数ボタンを操作したときの計数処理に関する変形例を説明する。図12を用いた説明では、計数ボタンの操作が検出されている間、遊技玉が存在する限り、100玉単位の計数が繰返し行なわれる例を説明した。このような例の場合には、遊技玉の計数量は計数ボタンの操作の継続時間に比例する。
これに対して、この変形例は、計数ボタンの操作の継続時間が長くなるにつれて、遊技玉の計数単位量が多くなる例を示している。なお、図13では、通常の通番nおよびカード返却準備状態の記載を省略しているが、図12と同じく、通番nはCUおよびP台の双方の電文で更新され、また、カード返却準備状態はOFFである。
図示のとおり、図13では、挿入された記録媒体(会員用カードまたはビジターカード)により特定される持玉数が「0」玉であり、当初の遊技玉数が「1000」玉の状態となっている。
計数ボタンの操作が検出されたときに、P台2からCU3に向けて計数受付要求の状態情報応答(計数通番=m+1)が送信され、これを受けてCU3からP台2に向けて計数受付承諾の状態情報要求(計数通番=m+2)が返信される点は、図12の場合と同一である。
ところが、その後の計数値を指定してCU3へ計数を要求することを繰返すシーケンスに入ると、図12の(1)、(2)、(3)に示されるとおり、要求する計数値が50、100、200と徐々に増加している。その結果、持玉数の表示は当初の0から比較的短い時間で0、1、2…50、51、52…150…350と更新されていき、しかも、数値が大きくなるにつれて表示更新の速度が上がる。遊技玉数の表示も同様であり、当初の1000から比較的短い時間で1000、999、…950…850…650と更新されていき、しかも、数値が小さくなるにつれて表示更新の速度が上がる。
図13の例では、計数値=200の計数要求が発生した段階で計数ボタンの操作が終えられているため、最終的に遊技玉数は650、持玉数は350となっている。しかし、仮にそのまま操作が継続されていると、次の計数単位は400となり、残る250玉の遊技玉が最後の計数単位として指定されて全遊技玉の計数が終わる。
このように、図13に示した変形例の場合には、計数操作の継続時間が長くなるにつれて、多くの遊技玉数が計数対象とされるため、多量の遊技玉が存在する場合でも、計数を速やかに行なうことができる。一方、計数操作が検出された初期の段階では、計数対象となる遊技玉の数が少ないため、短時間の計数操作をし、あるいは、短時間の複数回の計数操作を組み合わせて、遊技者が計数量を調節し易いという効果が奏される。このような計数量の調節操作は、たとえば、持玉を使用してのワゴンサービスを受ける際、あるいは持玉分割共有をする際に有効である。つまり、ワゴンサービスまたは持玉分割共有に用いる持玉数が不足しているときに、その不足分だけ計数操作を微調整して補うことが容易にできる。
<<遊技玉計数(計数NG)>>
次に、図14を参照して、計数NG時の遊技玉計数、特に、オーダーサービス中の計数・その1について説明する。オーダーサービスとは、遊技者が自己の持玉を消費してドリンク等のワゴンサービスをオーダできるサービスのことである。この図14および以降の図15、図16に示す実施の形態では、オーダーサービス中に計数操作が行なわれた場合のシーケンスを説明するが、オーダーサービスに限らず、たとえば持玉共有処理中に計数操作が行なわれた場合にも、同様のシーケンス制御が実行されることとなる。なお、持玉共有とは、遊技者が持玉を他人に分割譲渡することである。この実施の形態においては、オーダーサービス中の計数操作を代表例にして説明し、同様のシーケンス制御である持玉共有処理中の計数操作については、説明の繰返しを省略する。
図14に示すオーダーサービス中の計数その1のシーケンスは、図12に示した通常時の計数その1と類似したシーケンス制御が実行され、ここでは、図12との相違点について主に説明する。遊技場の店員がリモコンによりオーダーサービスの操作を行ない、そのオーダーサービス操作信号(赤外線信号)がCU3のIR感光ユニット320で受信されればCU3がオーダーサービス中となる。オーダーサービス中では、現時点の持点を使用してそれに見合うドリンク等のオーダーを行なうことができる。そして、オーダーした商品の対価に相当する持点をCU制御部323が減算する。なお、オーダーサービスの操作は、リモコンに限定されるものではなく、たとえば表示器54のタッチパネルによるタッチ操作や、CU3にオーダーサービスボタンを設けてそのオーダーサービスボタンの押圧操作でもよい。
このオーダーサービス中において計数ボタン28が押下された場合に、図12と同様に、P台2からCU3へ、通番=n+3、遊技玉数=800、計数通番=m+1、計数玉数=0および計数要求=ONを含む状態情報応答が送信される。ところが、それを受けたCU3は、オーダーサービス中であり持玉が変動している最中であるために、たとえば「計数操作はできません」のメッセージを表示器312および表示器54の少なくとも一方に表示する制御を行なうとともに、計数受付NGをP台2へ返答する。具体的には、通番=n+4、カード返却準備状態=OFF、計数通番=m+1および計数応答=OFF等を含む状態情報要求をP台2へ返信する。図12の場合には、CU3が計数を受付けるために、受信した計数通番m+1に対して「1」加算更新したm+2の計数通番をP台2へ返信するとともに計数応答=ONをP台2へ返信するが、図14の場合にはCU3が計数受付NGを返答するために、計数通番は受信した計数通番であるm+1をそのままP台2へ返信するとともに、計数応答=OFFをP台3へ返信する。
その状態情報要求を受信したP台3は、未だに計数ボタン28が押下操作中であるために、再度計数要求=ON等を含む状態情報応答をCU3へ送信する。それを受けたCU3は、未だにオーダーサービスが継続している最中であるために、計数通番=m+1、計数応答=OFF等を含む状態情報要求を再度P台2へ返信する。それを受けたP台2では、計数ボタン28がまだ押下中であるために、計数要求=ON等を含む状態情報応答を再度CU3へ送信する。その段階で、計数ボタン28が離されて計数操作が終了する。その後、CU3では、オーダーサービスが終了する。このオーダーサービスが終了した段階で、たとえば「計数操作ができるようになりましたので再操作して下さい」等のメッセージを表示器312および表示器54の少なくとも一方で表示するように制御してもよい。
このように、オーダーサービス中や持玉共有処理中等の持玉が変動している最中における計数処理が禁止されるため、遊技玉の計数値を変動中の持玉に加算するという複雑な制御を回避できる利点がある。
<<遊技玉計数(計数NG・変形例)>>
次に、図15、図16を参照して、計数NG時の遊技玉計数、特に、オーダーサービス中の計数その2について説明する。このオーダーサービス中の計数その2は、前述したオーダーサービス中の計数その1の変形例である。このオーダーサービス中の計数その2では、オーダーサービス中に計数ボタン28が押下されると、CU3がその計数操作を予約として受付けて記憶しておき、オーダーサービスが終了した後に記憶している計数操作に基づいた計数処理を実行するものである。以下には、図14に示したオーダーサービス中の計数処理その1との相違点を主に説明する。
図15を参照して、オーダーサービス中に計数ボタン28が押下されたときのCU3とP台2との間でのシーケンスは図14に示したオーダーサービス中の計数その1と同じである。相違点といえば、計数要求=ONを含む状態情報応答をP台2から受信したCU3が、たとえば「計数できませんので計数操作予約として受付けます」等のメッセージを表示器312および表示器54の少なくとも一方で表示する制御を行なう点である。このメッセージの表示を見た遊技者は、現在行なっている計数操作が予約されてオーダーサービスの終了後実行されることを認識し、計数操作の時間すなわち計数ボタン28の押下から計数ボタン28を離すまでの期間を調整して計数してもらいたい遊技玉数を調整する。その計数操作時間が払出制御部171のRAMに記憶されて予約される。
図16では、計数ボタン28を離した後オーダーサービス終了以降のシーケンスが示されている。計数ボタン28の押下から計数ボタン28を離したときまでの計数操作の期間をP台2の払出制御部171がRAMに記憶する。そして計数ボタン28が離された後においても計数要求=ONを含む状態情報応答をCU3へ送信する。それを受信したCU3では、受信した計数通番m+2に対して「1」加算更新された計数通番m+3、計数応答=ON、通番=n+10およびカード返却準備状態=OFFを含む状態情報応答をP台2へ送信する。それ以降P台2とCU3との間で、図12に示した通常時の計数その1と同様の情報状態要求、情報状態応答の送受信を行なうシーケンスが実行される。そしてP台2の払出制御部171のRAMに記憶されている計数操作時間に相当する計数処理が実行された段階で、P台2からCU3へ、計数要求=OFFを含む状態情報応答が送信される。これにより、計数処理が完了する。
図16の変形例では、計数ボタン28の押圧操作が解除された後においても引き続P台2からCU3へ計数要求ONを含む状態情報応答を送信し、オーダーサービスが終了した段階でCU3から計数応答=ONを含む状態情報要求が返信されてくるのであり、それを受けたP台2において、払出制御部171のRAMに記憶されている計数操作期間を読出してその期間だけ計数要求ONと計数玉数とを含む状態情報応答をCU3へ送信し、計数処理を行なうものを示した。しかし、これに限定されるものではなく、計数ボタン28の押圧操作が解除された後においても引き続P台2からCU3へ計数要求ONを含む状態情報応答を送信する代わりに、CU3からのオーダーサービスの終了通知を待ってP台2がCU3へ計数要求ONを含む状態情報応答を送信するように制御してもよい。この「オーダーサービスの終了通知」として、たとば、計数応答=ONを含む状態情報要求をP台2へ送信するようにし、それを受けたP台2が、オーダーサービスが終了したと判定し、払出制御部171のRAMに記憶されている計数操作期間だけ計数要求ONと計数玉数とを含む状態情報応答をCU3へ送信して計数処理を行なう。
また、図16の変形例では、オーダーサービス中に計数操作が行なわれた場合には、その計数操作期間をP台2側において記憶し、オーダーサービスが終了した後に実行される計数処理の段階でその計数操作時間に相当する計数処理を実行するものを説明した。しかし、それに限定されるものではなく、計数操作時間をCU3のCU制御部323がRAMに記憶するようにし、オーダーサービスが終了した後にCU3からP台2へ計数応答=ONを含む状態情報要求を送信して計数処理が開始可能となった旨を通知し、CU3が記憶している計数操作期間だけP台2からの計数要求=ONを含む状態情報要求を受付けて計数処理を実行するようにしてもよい。具体的には、計数応答=ONを含む状態情報要求を受信したP台2は、計数要求ONと計数玉数とを含む状態情報応答をCU3へ送信する。CU3では、CU制御部323のRAMに記憶されている計数操作時間だけ繰り返し計数応答=ONを含む状態情報要求を送信し、P台2において、計数応答=ONの受信毎に計数要求ONと計数玉数とを含む状態情報応答をCU3へ送信するようにして計数処理を行なう。
このように、オーダーサービス中における計数操作が行なわれた場合にその計数操作を予約として受付ける際に、遊技者にしてみれば、どの位の期間計数操作すればどの位の遊技玉数が計数処理されるのかの判断がつきにくい不都合が考えられる。そこで、オーダーサービス中においても計数操作が行なわれた場合にはその計数操作期間中において図12に示した通常処理の計数その1と同様の持玉数と遊技玉数との変化の状態を擬似的に表示制御するようにしてもよい。つまり、実際に変化する持玉数と遊技玉数ではなく、計数操作の経過時間に応じて変化する持玉数と遊技玉数との変化の状態を擬似的に表示制御する。
<<遊技玉計数(カード返却)>>
次に、カードを返却する際の遊技玉の計数処理について説明する。図17は、遊技者がカード返却操作を行なった場合の計数処理を説明するためのシーケンス図である。図17では、挿入された記録媒体(会員用カード等)により特定されるカード持玉数が0玉であり、当初の遊技玉数が800玉の状態となっている。まず、CU3は、通番=n、CU開店状態=ON、カード返却準備状態=OFF、計数通番=mおよび計数応答=OFFを含む状態情報要求のコマンドをP台2へ送信する。それを受けて、P台2は、通番=n+1、遊技玉数=800、計数通番=m、計数玉数=0および計数要求=OFFを含む状態情報応答のレスポンスをCU3に返信する。
その後、遊技者が、遊技を止める場合や別の遊技台に移動する場合に「カード返却」ボタンを押下する。しかし、遊技者が「カード返却」ボタンを押下した時点では、P台2の遊技玉数が800玉で、CU3はP台2の遊技玉数が0玉でないと判定する。また、CU3は、遊技者が「カード返却」ボタンを押下したのでカード返却準備状態=ONとして、通番=n+2、CU開店状態=ON、計数通番=mおよび計数応答=OFFを含む状態情報要求のコマンドをP台2へ送信する。なお、CU3は、カード返却準備状態=ONの通知を10秒間、P台2に通知する。さらに、CU3は、P台2の遊技玉数が800玉で、0玉でないため、カード返却待機として、表示器54等に計数操作を促す表示を行なう。
計数操作を促す表示を受けて、遊技者が計数ボタン28を押下して、遊技玉を持玉に変換する操作を行なう。P台2は、計数ボタン28を押下する計数操作が、カード返却準備状態=ONでの計数操作であると判定し、たとえば100玉単位での計数ではなく、一括して計数を処理する。この一括計数処理とは、普段の計数(たとえば100玉)よりも多い数の遊技玉が計数される処理のことである。
P台2は、遊技玉数800玉の計数受付要求をCU3に通知するために、通番=n+3、遊技玉数=800、計数通番=m+1、計数玉数=0および計数要求=ONを含む状態情報応答のレスポンスをCU3に返信する。なお、P台2がCU3に対して計数受付要求を行なうので、計数要求がONとなるため、計数通番はm+1にカウントアップしてCU3に送信される。
P台2から計数受付通知に対してOKを返答するために、CU3は、通番=n+4、CU開店状態=ON、カード返却準備状態=ON、計数通番=m+2および計数応答=ONを含む状態情報要求のコマンドがCU3からP台2へ送信する。このとき、CU3では、持玉数0玉、遊技玉数800玉である。なお、CU3がP台2に対して計数受付OKを返答するので、計数応答がOKとなり、計数通番はm+2にカウントアップしてP台2に送信される。
P台2は、計数受付OKの返答を受けて、遊技玉数800玉を一括計数した計数玉数800玉をCU3に通知するため、通番=n+5、遊技玉数=800、計数通番=m+3、計数玉数=800および計数要求=ONを含む状態情報応答のレスポンスをCU3に返信する。
これを受けて、CU3は、計数玉数800玉を持玉数に加算して、計数玉数800玉を遊技玉数800玉から減算した0玉のデータをバックアップする。具体的に、CU3は、通番=n+6、CU開店状態=ON、カード返却準備状態=ON、計数通番=m+4および計数応答=ONを含む状態情報要求のコマンドがCU3からP台2へ送信する。
P台2は、CU3からの応答を受けて、計数玉数800玉を遊技玉数800玉から減算して遊技玉数0玉を表示器54等に表示する。さらに、P台2は、遊技玉数0玉、計数完了した旨をCU3に通知するために、通番=n+7、遊技玉数=0、計数通番=m+4、計数玉数=0および計数要求=OFFを含む状態情報応答のレスポンスをCU3に返信する。なお、計数要求がOFFとなるので、計数通番はm+4のままカウントアップせずにCU3に送信される。
CU3は、遊技者がカード返却ボタン322を押下してから10秒経過する前に計数ボタン28を押下して遊技玉を持玉に一括計数して遊技玉数を0玉にしているので、カード返却処理を実行する。つまり、CU3は、通番=n+8を含むカード返却通知のコマンドをP台2へ送信する。それを受けて、P台2は、通番=n+9、払出制御基板17に保持してあるカードIDおよびカード挿入時刻を含むカード返却応答のレスポンスをCU3に返信する。カードIDおよびカード挿入時刻をCU3に返信後、払出制御基板17に保持してあるカードIDおよびカード挿入時刻のデータをクリアする。
それを受けて、CU3は、カード挿入/排出口309に挿入してあったカード(挿入カード)に持玉数800を記憶させてそのカードを遊技者に返却する。また、遊技者がカード挿入/排出口309にカードを挿入することなく入金操作(図9参照)により遊技を開始している場合には、CU3に設けられているカードストック部にストックされているカード(ストックカード)に持玉数800を記憶させてそのカードを遊技者に返却する。挿入カードまたはストックカードの返却の際、CU3は当該カードのカードIDと持玉数のデータとをホールサーバ801へ送信し、ホールサーバ801が当該カードのカードIDに対応付けて持玉数のデータを記憶してもよい。
その後、CU3は、カード挿入状態OFFをP台2に通知するために、通番=n+10、CU開店状態=ON、カード挿入状態=OFF、計数通番=m+4および計数応答=OFFを含む状態情報要求のコマンドをP台2へ送信する。
図17に示したカード返却時の遊技玉の計数処理では、カード返却ボタン322の押圧操作後計数ボタン28の操作によって、計数処理されて自動的にカードが返却されるが、それに限らず、計数処理された後再度遊技者がカード返却ボタン322を押圧操作することを条件として、カードを返却するように制御してもよい。また、図17の処理では、全ての遊技玉数を一括計数しているが、通番n+5の計数玉数を実際にCU3へ送信するシーケンスまで遊技者による計数ボタン28の操作が行なわれたことを条件として一括計数を行なうようにしてもよい。さらには、通番n+6のCU3から計数受領(計数応答=ON)の状態情報要求の返信がくるまで計数ボタン28の操作が行なわれたことを条件として一括計数を行なうようにしてもよい。
<<遊技玉計数(簡易離席・食事休憩時)>>
次に、図18を参照して、簡易離席・食事休憩時の遊技玉の計数処理について説明する。図18は、遊技者が簡易離席・食事休憩する時の計数処理・その1を説明するためのシーケンス図である。簡易離席とは、遊技者が小用を済ませるために5〜10分程度の短い時間遊技を中断するものである。食事休憩とは、簡易離席よりも長いたとえば30分間等遊技を中断して食事や休憩を行なうものである。
この簡易離席・食事休憩の計数その1は、図17で説明したカード返却の計数処理と類似したシーケンス制御が行なわれ、ここでは相違点について主に説明する。遊技者が簡易離席する場合には、タッチパネル式の表示器54またはタッチパネル式の表示器312をタッチ操作して離席操作を行なう。一方、遊技者が食事休憩をとる場合には、遊技場の係員を呼んでリモコン操作によりCU3に食事休憩をとる旨の信号を入力する。CU3のCU制御部323では、それら簡易離席あるいは食事休憩の操作信号が入力されると、簡易離席または食事休憩の中断状態を設定し、カード返却準備状態=ON、通番=n+2、CU開店状態=NO、計数通番=mおよび計数応答=OFFを含む状態情報要求をP台2へ送信する。それを受けたP台2では、通番=n+3、現時点における遊技玉数=800、計数玉数=0、計数要求=ON、および受信した計数通番mに対して「1」加算更新したm+1の計数通番を含む状態情報応答をCU3へ送信する。
それを受信したCU3は、計数受付OKを返信する。具体的には、受信した計数通番m+1に対して「1」加算更新したm+2の計数通番、通番=n+4、CU開店状態=ON、カード返却準備状態=ONおよび計数応答=ONを含む状態情報要求をP台2へ送信する。それを受信したP台2は、通番=n+5、遊技玉数=800、計数通番=m+3、計数玉数=800および計数要求=ONを含む状態情報応答をCU3へ送信する。それを受信したCU3は、受信した計数玉数800を持玉数に加算して持玉数=800玉に更新するとともに、遊技玉=0のデータをバックアップ記憶する。そして、CU3は、通番=n+6、CU開店状態=ON、カード返却準備状態=ON、計数通番=m+4および計数応答=ONを含む状態情報要求をP台2へ送信する。それを受信したP台2は、計数玉数を遊技玉数から減算して遊技玉数=0玉にし、遊技玉数表示器29にその0玉を表示する制御を行なう。
次にP台2は、通番=n+7、遊技玉数=0、計数通番=m+4、計数玉数=0および計数要求=OFFを含む状態情報応答をCU3へ送信する。それを受信したCU3は、カード返却通知(通番=n+8)をP台2へ送信し、P台2は、カード返却通知に応答して、記憶しているカードIDとそのカードのカード挿入時刻とを含むカード返却応答をCU3へ送信する。
CU3では、その受信したカードIDと挿入時刻を記憶しているカードIDと挿入時刻とを比較し、一致する場合に挿入されているカードを返却する制御を行なう。なお、遊技者が遊技開始時にカードを挿入することなく図9に示す入金操作を行なって遊技を開始した場合には、CU3内にストックされているストックカードに持玉数=800玉のデータを記録してそのストックカードを返却する。そしてCU3は、通番=n+10、CU開店状態=ON、カード返却準備状態=OFF、計数通番=m+4および計数応答=OFFを含む状態情報要求をP台へ送信する。
なお、返却されたカードは、景品交換に使用できないように制御してもよく、さらに、中断設定によりカードを排出した後におけるCU3は、中断設定により排出したカード以外のカードを所定期間受付けないように制御してもよい。これらのことは、後述する図29〜図31に詳しく示している。
<<遊技玉計数(簡易離席・食事休憩時(変形例))>>
次に、図19を参照して、簡易離席・食事休憩時の遊技玉の別の計数処理について説明する。図19は、遊技者が簡易離席・食事休憩するときの計数処理その2を説明するためのシーケンス図である。この簡易離席・食事休憩時の計数その2は、前述の図18で説明した簡易離席・食事休憩時の計数その1の変形例である。簡易離席・食事休憩時の計数その1では、遊技者が獲得している遊技玉数を計数して持玉数に加算してその持玉数をカードに書込んでそのカードを遊技者に返却した状態で中断状態となるが、この簡易離席・食事休憩時の計数その2では、遊技者が獲得している遊技玉数をP台2側に記憶させて残した状態のまま中断状態となる。
具体的には、中断(簡易離席・食事休憩)が設定された後、返却準備状態=ON、計数応答=OFFを含む状態情報要求をP台2へ送信し、遊技玉数を持玉数に加算することなくカード返却通知(通番=n+4)をP台2へ送信し、通番=n+5、カードIDおよび挿入時刻とを含むカード返却応答をP台2からCU3が受信し、カードIDと挿入時刻との整合がとれていることを条件として挿入されているカードまたはストックカードを遊技者に返却する制御が行なわれる。この返却されたカードには、遊技者が遊技によって獲得している遊技玉数が何ら記憶されておらず遊技玉数=800はP台2側に記憶されて残されたままの状態となっている。
そして、CU3がP台2へ、カード返却準備状態OFFを通知する。具体的には、通番=n+6、CU開店状態=ON、カード返却準備状態=OFF、カード挿入状態=OFF、計数通番=mおよび計数応答=OFFを含む状態情報要求をP台2へ送信する。それを受けたP台2では、遊技を禁止する制御を行なう。具体的には、払出制御部171が発射制御基板31で発射停止コマンドを送信し、それを受けた発射制御基板31は、たとえ打球操作ハンドル25が操作されたとしても発射モータ18を回転駆動しないように制御する。
なお、返却されたカードは、景品交換に使用できないように制御してもよく、さらに、中断設定によりカードを排出した後におけるCU3は、中断設定により排出したカード以外のカードを所定期間受付けないように制御してもよい。これらのことは、後述する図29〜図31に詳しく示している。
また、中断時においては遊技玉を自動的に計数処理するものを示したが、中断時においても遊技者による計数ボタン28の操作を条件として遊技玉を計数処理するように制御してもよい。つまり、以下のような構成を有するものであってもよい。
遊技者が遊技を中断するときの中断操作が行なわれたことを判別する中断操作判別手段(S301)と、
遊技点を所定の持点(持玉、持点)に変換するための変換操作手段(計数ボタン28,28S)と、
前記中断操作判別手段により中断操作が判別されたときに、前記変換操作手段の操作が検出されたことを条件として前記遊技点を前記持点に変換するための変換処理を実行し、すべての遊技点の所定の持点への変換処理が終了したことを条件に記録媒体(カード)を返却して中断状態に制御する中断時制御手段(図18の遊技玉数=800を全て計数して遊技玉数=0になった後にカードを返却してCUの中断中フラグをONにするS305〜S308)とを備える。
<<遊技玉計数(自動計数)>>
次に、図20を参照して、閉店時の遊技玉の別の計数処理について説明する。図20は、遊技場が閉店した時に自動的に行なう計数処理を説明するためのシーケンス図である。CU3およびP台2が設置されている遊技場において閉店が設定されたときには、CU3はP台2に対して、CU開店状態OFFを通知する。具体的には、通番=n+2、CU開店状態=OFF、カード返却準備状態=OFF、計数通番=mおよび計数応答=OFFを含む状態情報要求をP台2へ送信する。
なお、遊技場における閉店設定は、たとえば、当該遊技場に設置されているホール用管理コンピュータまたはホールサーバ801から各CU3へ閉店する旨の閉店コマンドを一斉配信することによりCU制御部323が遊技場での営業の終了を判定して行なわれる。具体的には、ホール用管理コンピュータまたはホールサーバ801を係員が閉店操作することにより、各CU3へ閉店する旨の閉店コマンドが一斉配信される。また、ホール用管理コンピュータまたはホールサーバ801に閉店時間を設定記憶させておき、その閉店時刻になれば自動的に各CU3へ閉店コマンドが一斉配信されるように制御してもよい。他の方法としては、店員による営業終了のリモコン操作によって営業終了信号をIR感光ユニット320に送信し、CU制御部323が遊技場での営業の終了を判定するようにしてもよい。さらなる他の方法としては、各CU3に時計機能を設け、閉店時間(たとえば10時)である場合にその閉店時間の所定時間(たとえば20分)経過後の時間(たとえば10時20分)が時計機能により計時されたときに、各CU3からCU開店状態=OFFを含む状態情報要求をP台2へ送信するように制御してもよい。
それを受けたP台2では、通番=n+3、現時点における遊技玉数=800、受信した計数通番mに対して「1」加算更新したm+1の計数通番、計数玉数=0および計数要求=ONを含む状態情報応答をCU3へ送信する。それを受けたCU3は、現時点の持玉数=0玉を表示器312および表示器54の少なくとも一方において表示する制御を行なうとともに、計数受付OKをP台2へ返信する。具体的には、通番=n+4、CU開店状態=OFF、カード返却準備状態=OFF、受信した計数通番m+1に対して「1」加算更新したm+2の計数通番および計数応答=ONを含む状態情報要求をP台2へ送信する。
それを受信したP台2では、通番=n+5、遊技玉数=800、受信した計数通番m+2に対して「1」加算更新したm+3の計数通番、計数玉数=800および計数要求=ONを含む状態情報応答をCU3へ送信する。それを受信したCU3では、遊技玉数を計数して持玉数に加算して持玉数=800玉にし、それを表示器312および表示器54の少なくとも一方において表示する制御を行なうとともに、遊技玉数=0のデータをバックアップ記憶する。
次にCU3は、通番=n+6、CU開店状態=OFF、カード返却準備状態=ON、受信した計数通番m+3に対して「1」加算更新したm+4の計数通番、および計数応答=ONを含む状態情報要求をP台2へ送信する。以降は、図17に示したカード返却の計数と同様のシーケンス制御が実行される。
このように、遊技場における閉店時の計数処理の場合には、計数ボタン28の押下操作を行なうことなく自動的に計数処理が実行されるとともに、現時点における遊技玉数のすべてが一括持玉数に加算されてカードに記録されて排出される。
なお、閉店時における遊技玉数を計数して持玉数に加算してその持玉数をカードに記録して排出する代わりに、CU制御部323がカードIDと持玉数とをホールサーバ801に送信し、ホールサーバ801でカードIDに対応付けて持玉数を記憶するようにしてもよい。さらには、使用していたカードが会員カードの場合には、持玉数を貯玉してその会員カードを排出してもよい。一方、ビジターカードが使用されていた場合には、そのビジターカードにプリペイド残額が記録されていないことを条件としてそのビジターカードを回収する。また、プリペイド残額が記録されているビジターカードの場合には、そのビジターカードを排出して遊技場のカウンタで保管する。
<<異常系シーケンス1>>
次に、図21を参照して、電源断/通信回線断により状態情報応答が未到達となったときの遊技玉数のリカバリ処理について説明する。図21は、特に、電源断/通信回路断線(たとえば、CU3の電源を一旦OFFにした後再度ONにする操作が行なわれた場合)があって、状態情報応答が未到達(CU3からP台2へコマンドが未到達)で、復旧後通信相手が一致する場合の計数処理を説明するためのシーケンス図である。この電源のOFF,ONは、たとえばCU3の電源を手動でOFF,ONする、あるいはCU3をカードユニットホルダから抜き差しすることによっても、電源がOFF,ONとなる。
図21を参照して、遊技中において電源断が発生した後に、通番=n+1、遊技玉数=480、加算玉数=3および減算玉数=23を含む状態情報応答がP台2からCUへ送信された場合に、CUが電源断の状態であるためにその状態情報応答をCUが受信できない。それ以降CU3からの状態情報要求が送信されてこないためにP台2は、3秒後に通信回線断を検知して遊技を停止する制御を行なう。具体的には、払出制御部171が発射制御基板31へ停止コマンドを送信し、発射制御基板31が発射モータ18の回転駆動を停止する。この3秒間の間、P台2において遊技が続行されて遊技台情報が変化し、遊技玉数=450、加算玉数=6、減算玉数=36となり、これが最新遊技台情報となる。一方、既に送信した遊技玉数=480、加算玉数=3、減算玉数=23の遊技台情報は前回遊技台情報となる。
一方、CU3では、電源断が発生したために、挿入されているカードを強制的に排出して遊技者に返却する制御を行なう。その際、現時点における持玉数をカードに記憶させて排出する。なお、CUの故障等が原因で持玉数をカードに記憶させることができない場合は、定期的に(たとえば5秒毎に)CU3から持玉数を受信してバックアップ記憶しているホールサーバ801の記憶データ(持玉数)を基に遊技者に損失補填するようにしてもよい。その後、CU3の電源断が復旧してONの状態になってCU3が動作を開始する。CU3が動作を開始すると、まず、CU3とP台2との間で認証シーケンスが開始され、P台2からCU3に対して、メインチップIDと払出チップIDとが含まれる情報が送信される。CU3は、受信したメインチップIDと払出チップIDとを上位の管理サーバ(ホールサーバ801を経由して鍵管理サーバ800)へ送信してメインチップIDと払出チップIDとが正規に登録されているか否か照合してもらいその結果を返信してもらう。正規に登録されていれば適正な認証結果となる。
認証シーケンス後、CU3は、排出したカードの再挿入を受付ける。さらにCU3は、前回最終送信通番=nを含むリカバリ要求をP台2へ送信する。つまり、CU3は、P台2に対してリカバリ情報の通知を要求する。それを受けたP台2では、受信したリカバリ要求の前回最終送信通番=nと、P台2内部(具体的には払出制御基板17)でバックアップしている前回最終送信通番=n+1とが不一致であり遊技情報格納有として前回遊技台情報および前回遊技情報をを含むリカバリ応答をCU3へ返信する。
CU3は、リカバリ応答を受け、前回遊技台情報を処理し、前回最終送信通番を更新してデータをバックアップする。その後、CU3は、カード情報読取処理を実行する。このカード情報読取処理の詳細は図35に基づいて後述する。
再挿入されたカードのカードIDがカード情報読取処理により適正に読取られた場合に、その読取ったカードIDとリカバリ応答に含まれているカードIDとを照合して一致しているか否かをCU3のCU制御部323が判定するとともに、電源断発生前の遊技開始時に挿入されたカードの挿入時刻をCU制御部323のRAMが記憶しておりその記憶しているカードの挿入時刻とリカバリ応答に含まれているカード挿入時刻とを比較して一致するか否かをCU3のCU制御部323が判定する。両者一致すると判定し、加算リカバリが無い場合には、CU3は、通信開始要求をP台2へ送信する。それを受けたP台2では、リカバリデータ(遊技情報)をクリアして、通信開始応答をCU3へ返信する。
さらに、CU3は、送信通番=1を含む状態情報要求をP台2へ送信する。それを受けたP台2では、未通知の遊技台情報(遊技玉数=450、加算玉数=6、減算玉数=36)を状態情報応答でCU3に通知するとともに、前回最終送信通番を更新して、当該データをバックアップする。具体的には、状態情報応答として送信通番=2、遊技玉数=450、加算玉数=6および減算玉数=36を含む。
以上のように、再挿入されたカードのカードIDとリカバリ応答に含まれているカードIDとを照合して一致しており、かつ電源断発生前の遊技開始時に挿入されたカードの挿入時刻とリカバリ応答に含まれているカード挿入時刻とが一致する場合に、CU制御部323は、電源断/通信回線断の発生前に遊技を行なっていた遊技者と電源断復旧後に遊技を行なおうとしている遊技者とが同一と判断して、電源断/通信回線断の発生前の遊技玉数を引き継いで遊技を続行できるように制御する。本実施例では、この遊技者の同一性を判断するときの遊技者を特定可能な遊技者特定情報として、カードIDとカード挿入時刻とを用いている。このカードIDは、会員の遊技者個人を特定する会員用カードのカードIDばかりでなく、ビジターとして来店した遊技者が用いるビジターカードのカードIDも含む。このビジターカードの場合には、不特定の遊技者に使用されるものであり、特定の遊技者個人を特定するものではない。つまり、このカードIDの場合には、電源断/通信回線断の発生前に遊技を行なっていた遊技者と電源断復旧後に遊技を行なおうとしている遊技者とが同一の遊技者であるか否かは特定できるが、その遊技者がどの特定の個人であるかまでは特定できない。よって、上記「遊技者特定情報」とは、特定の遊技者個人を特定するものに限らず、電源断/通信回線断の発生前に遊技を行なっていた遊技者と電源断復旧後に遊技を行なおうとしている遊技者との同一性が判別できる情報をも含む広い概念である。
<<異常系シーケンス2>>
次に、電源断/通信回線断により加算要求が未到達となったときの加算玉数のリカバリ処理について説明する。図22は、特に、電源断、通信回路断線により、加算要求が未到達(CU3からP台2への加算要求のコマンドが未到達)で、復旧後通信相手が一致する場合の計数処理を説明するためのシーケンス図である。
この図22では、当初の遊技玉数が50玉の状態となっている。まず、CU3は、通番=nおよび加算通番=mを含む状態情報要求のコマンドをP台2へ送信する。それを受けて、P台2は、通番=n+1、遊技玉数=50および加算通番=mを含む状態情報応答のレスポンスをCU3に返信する。なお、状態情報応答のレスポンスに含まれる計数要求がOFF(図示せず)であるので、計数通番はmのまま、カウントアップすることなくCU3に送信される。
その後、遊技者が再プレイボタンを押下する。そのため、CU3は、貯玉の消費を確定し、通番=n+2、遊技玉加算要求=ON、加算玉数=125玉および加算通番=m+1を含む状態情報要求のコマンドをP台2へ送信して、貯玉を遊技玉に変換した情報を通知する。その際、CU3は、通番=n+2、加算通番=m+1および遊技玉数=50(更新前遊技玉数)+125(加算玉数)=175のデータをバックアップする。
しかし、P台2は、遊技者が再プレイボタンを押下した後、状態情報要求のコマンドを受信する前に、電源断が発生し、動作が停止する。そのため、P台2は、CU3からの状態情報要求のコマンドを受信することができない。
CU3は、P台2が停止しているので、コマンド送信後200ミリ秒間レスポンスを受信できないので、最大14回までコマンドを再送信する。CU3は、コマンドを再送信してもレスポンスを受信できないことにより、通信回線断を検知する。
その後、P台2で電源断が復旧し、P台2が動作を開始する。P台2が動作を開始すると、まず、CU3とP台2との間で認証シーケンスが開始され、P台2からCU3に対して、メインチップIDと払出チップIDとが含まれる情報が送信される。CU3は、受信したメインチップIDと払出チップIDとを上位の管理サーバへ送信してメインチップIDと払出チップIDとが正規に登録されているか否か照会してもらいその結果を返信してもらう。正規に登録されていれば適正な認証結果となる。
認証シーケンス後、CU3は、リカバリ要求をP台2へ送信する。つまり、CU3は、P台2に対してリカバリ情報の通知を要求する。それを受けたP台2では、受信したリカバリ要求のコマンドに基づいて、P台2内部(具体的には払出制御基板17)でバックアップしているリカバリ情報をレスポンスとしてCU3へ返信する(リカバリ応答(前回最終送信加算通番=m))。
リカバリ応答を受けたCU3では、リカバリ情報の前回最終送信加算通番と、記憶している前回最終送信加算通番と一致しているか否かを判断する。CU3は、P台2のリカバリデータの最終送信加算通番=mに比べて、バックアップしているCU3で記憶している前回最終送信加算通番=m+1の方が大きい値(新しい)の場合(不一致)、前回の状態情報要求のコマンドが未到達であったと判断して加算リカバリ処理を行なう。ただし、CU3とP台2との加算通番の差が2以上(CU3またはP台2の加算通番が「0」の場合を除く)ある場合、CU3およびP台2は、不正が行なわれたとしてリカバリ処理を行なわず、エラーとする。
具体的な加算リカバリ処理としては、P台2に対して加算玉数=125玉のリカバリを要求する。そのため、CU3は、リカバリ詳細要求(加算玉数=125、前回最終送信加算通番=m+1)をP台2へ送信する。
P台2は、リカバリ詳細要求に含まれる加算玉数への加算処理を実施し、前回最終送信加算通番を更新して、当該テータをバックアップする。さらに、P台2では、加算処理がOKであった旨をリカバリ詳細応答としてCU3へ返信する(リカバリ詳細応答(処理結果=処理OK))。
さらに、CU3は、通信開始要求をP台2へ送信する。それを受けたP台2では、リカバリデータ(遊技情報)をクリアして、通信開始応答をCU3へ返信する。また、CU3は、状態情報要求をP台2へ送信する。それを受けたP台2では、未通知の遊技台情報(遊技玉数=175)を状態情報応答でCU3に通知する。
ここでは、貯玉払出によって遊技を開始する再プレイボタンを押下した場合について説明したが、持玉払出によって遊技を開始する持玉払出ボタンを押下した場合も同様な動作となる。
<<異常系シーケンス3>>
次に、電源断/通信回線断により加算応答が未到達となったときの加算玉数のリカバリ処理について説明する。図23は、特に、電源断、通信回路断線により、加算応答が未到達(P台2からCU3への加算応答のレスポンスが未到達)で、復旧後通信相手が一致する場合の計数処理を説明するためのシーケンス図である。
この図23では、当初の遊技玉数が50玉の状態となっている。まず、CU3は、通番=nおよび加算通番=mを含む状態情報要求のコマンドをP台2へ送信する。それを受けて、P台2は、通番=n+1、遊技玉数=50および加算通番=mを含む状態情報応答のレスポンスをCU3に返信する。なお、状態情報応答のレスポンスに含まれる計数要求がOFF(図示せず)であるので、計数通番はmのまま、カウントアップすることなくCU3に送信される。
その後、遊技者が再プレイボタンを押下する。そのため、CU3は、貯玉の消費を確定し、通番=n+2、遊技玉加算要求=ON、加算玉数=125玉および加算通番=m+1を含む状態情報要求のコマンドをP台2へ送信して、貯玉を遊技玉に変換した情報を通知する。その際、CU3は、通番=n+2、加算通番=m+1、遊技玉数=50(更新前遊技玉数)+125(加算玉数)=175のデータをバックアップする。
その後、CU3で電源断が発生し、CU3の動作が停止する。しかし、P台2は、CU3で電源断が発生した直後、CU3の動作が停止していることを検知することができない。P台2が通信回線断を検知するには、1秒以上CU3から次のコマンドを受信できない期間が必要である。
そのため、P台2では、CU3の動作が停止していることを知らずに、CU3の状態情報要求のコマンドを受けて、通番=n+3、遊技玉数=175、遊技玉加算結果=OKおよび加算通番=m+2を含む状態情報応答のレスポンスをCU3に返信する。ただし、CU3に返信した状態情報応答のレスポンスは、CU3の動作が停止しているため、CU3へ未到達となる。なお、P台2では、CU3へ状態情報応答のレスポンスを返信するとともに、通番=n+3、加算通番=m+2、遊技玉数=175のデータをバックアップする。
その後、CU3で電源断が復旧し、CU3が動作を開始する。CU3が動作を開始すると、まず、CU3とP台2との間で認証シーケンスが開始され、P台2からCU3に対して、メインチップIDと払出チップIDとが含まれる情報が送信される。CU3は、受信したメインチップIDと払出チップIDとを上位の管理サーバへ送信してメインチップIDと払出チップIDとが正規に登録されているか否か照会してもらいその結果を返信してもらう。正規に登録されていれば適正な認証結果となる。
認証シーケンス後、CU3は、前回最終送信通番=n+2を含むリカバリ要求をP台2へ送信する。つまり、CU3は、P台2に対してリカバリ情報の通知を要求する。それを受けたP台2では、受信したリカバリ要求のコマンドに基づいて、P台2内部(具体的には払出制御基板17)でバックアップしているリカバリ情報をレスポンスとしてCU3へ返信する(リカバリ応答(前回最終送信通番=n+3、前回最終加算通番=m+2))。このリカバリ情報としては、前回最終送信通番=n+3、カードID、カード挿入時刻および前回最終送信加算通番=m+2が含まれている。
リカバリ応答を受けたCU3では、リカバリ情報のカードID、およびカード挿入時刻と、記憶しているカードIDおよびカード挿入時刻と一致しているか否かを判断する。CU3は、カードIDおよびカード挿入時刻が一致し、P台2のリカバリデータの最終送信加算通番=m+2に比べて、CU3で記憶している加算通番=m+1の方が小さい値(古い)の場合、前回の状態情報要求のコマンドは到達していたが、これに対応する状態情報応答のレスポンスが未到達であったと判断して加算玉数のリカバリを要求しない(加算要求中状態クリア)。ただし、CU3とP台2との加算通番の差が2以上(CU3またはP台2の加算通番が「0」の場合を除く)ある場合、CU3およびP台2は、不正が行なわれたとしてリカバリ処理を行なわず、エラーとする。
さらに、CU3は、通信開始要求をP台2へ送信する。それを受けたP台2では、通信開始応答をCU3へ返信する。
ここでは、貯玉払出によって遊技を開始する再プレイボタンを押下した場合について説明したが、持玉払出によって遊技を開始する持玉払出ボタンを押下した場合も同様な動作となる。
<<加算要求異常>>
次に、加算要求異常の処理について説明する。図24は、特に、玉貸・持玉払出・貯玉払出時の遊技玉の加算結果が異常である場合の処理を説明するためのシーケンス図である。
この図24では、当初の遊技玉数が50玉の状態となっている。まず、CU3は、通番=n、遊技玉加算要求=OFFおよび加算通番=mを含む状態情報要求のコマンドをP台2へ送信する。それを受けて、P台2は、通番=n+1、遊技玉数=50および加算通番=mを含む状態情報応答のレスポンスをCU3に返信する。なお、状態情報応答のレスポンスに含まれる計数要求がOFF(図示せず)であるので、計数通番はmのまま、カウントアップすることなくCU3に送信される。
その後、遊技者が持玉払出ボタンを押下する。そのため、CU3は、持玉・貯玉の消費を確定し、通番=n+2、遊技玉加算要求=ON、加算玉数=125玉および加算通番=m+1を含む状態情報要求のコマンドをP台2へ送信して、持玉・貯玉を遊技玉に変換した情報(加算玉数=125玉)を通知する。その際、CU3は、遊技玉数=50(更新前遊技玉数)+125(加算玉数)=175のデータをバックアップする。
その後、P台2で遊技玉を加算する処理に異常が発生する。そのため、P台2は、CU3の状態情報要求のコマンドを受けて、通番=n+3、遊技玉数=50(遊技玉加算前の遊技玉数)、遊技玉加算結果=NGおよび加算通番=m+1を含む状態情報応答のレスポンスをCU3に返信する。この「遊技玉を加算する処理の異常」とは、たとえば、P台2の払出制御部171における遊技玉数の記憶領域が記憶の上限まで遊技玉数を記憶しておりこれ以上記憶できない場合等に発生する。
遊技玉加算結果=NGを含む状態情報応答のレスポンスを受信したCU3は、通番=n+2、遊技玉加算要求=ON、加算玉数=125玉および加算通番=m+1を含む状態情報要求のコマンドをP台2へ再送する。なお、CU3は、状態情報要求のコマンドの再送であるが、通番を更新して、通番をn+3からn+4へカウントアップして状態情報要求のコマンドを再送する。ただし、加算通番は更新しない。
しかし、P台2は、遊技玉を加算する処理に異常が発生している状態のままである。そのため、P台2は、CU3の再送した状態情報要求のコマンドを受けて、通番=n+5、遊技玉数=50(遊技玉加算前の遊技玉数)、遊技玉加算結果=NGおよび加算通番=m+1を含む状態情報応答のレスポンスをCU3に返信する。
さらに、遊技玉加算結果=NGを含む状態情報応答のレスポンスを再度受信したCU3は、通番=n+6、遊技玉加算要求=ON、加算玉数=125玉を含む状態情報要求のコマンドをP台2へ2回目の再送を行なう。なお、CU3は、状態情報要求のコマンドの再送であるが、通番を更新して、通番をn+5からn+6へカウントアップして状態情報要求のコマンドを再送する。ただし、加算通番は更新しない。
P台2は、まだ遊技玉を加算する処理に異常が発生している状態のままである。そのため、P台2は、CU3の再送した状態情報要求のコマンドを受けて、通番=n+7、遊技玉数=50(遊技玉加算前の遊技玉数)、遊技玉加算結果=NGおよび加算通番=m+1を含む状態情報応答のレスポンスをCU3に返信する。
CU3は、状態情報要求のコマンドを2回再送しても、P台2から遊技玉加算結果=NGを含む状態情報応答のレスポンスの応答を受信する場合、P台2で遊技玉を加算する処理に異常が発生しているとして、P台2との通信を停止する。具体的に、CU3は、通信終了要求のコマンドをP台2に送信する。通信終了要求のコマンドを受信したP台2は、通信終了応答のレスポンスをCU3に返信する。
なお、図24では、加算異常が発生した後の加算要求再送時には加算通番を更新していないが、このような再送時にはCU3は、加算通番を更新(m+2)して送るようにしてもよい。
<<加算要求再送>>
次に、加算要求再送の処理について説明する。図25は、特に、玉貸・持玉払出・貯玉払出時の遊技玉の加算要求を再送する場合の処理を説明するためのシーケンス図である。
この図25では、当初の遊技玉数が50玉の状態となっている。まず、CU3は、通番=n、遊技玉加算要求=OFFおよび加算通番=mを含む状態情報要求のコマンドをP台2へ送信する。それを受けて、P台2は、通番=n+1、遊技玉数=50および加算通番=mを含む状態情報応答のレスポンスをCU3に返信する。なお、遊技玉の加算要求がOFFの場合、状態情報要求および状態情報応答は、通番をカウントアップするが、加算通番はカウントアップしない。
その後、遊技者が持玉払出ボタンを押下する。そのため、CU3は、持玉・貯玉の消費を確定し、通番=n+2、遊技玉加算要求=ON、加算玉数=125玉および加算通番=m+1を含む状態情報要求のコマンドをP台2へ送信して、持玉・貯玉を遊技玉に変換した情報を通知する。その際、CU3は、遊技玉数=50(更新前遊技玉数)+125(加算玉数)=175のデータをバックアップする。P台2は、当該コマンドを受信することで遊技玉数=50(更新前遊技玉数)+125(加算玉数)=175にデータを更新する。
その後、P台2は、CU3の状態情報要求のコマンドを受けて、通番=n+3、遊技玉数=175(遊技玉加算後の遊技玉数)、遊技玉加算結果=OKおよび加算通番=m+2を含む状態情報応答のレスポンスをCU3に返信する。しかし、P台2からCU3への通信不良により、当該レスポンスがCU3に到達していない。
CU3は、通番=n+2の状態情報要求のコマンドを送信してから200ms間にレスポンスを受信できなかったので、再度同じコマンドをP台2に送信する。なお、CU3は、状態情報要求のコマンドの再送であるため、通番を更新せず通番=n+2のまま、状態情報要求のコマンドを再送する。P台2は、CU3から送信されてきたコマンドの通番=n+2が同じであるため再送されたコマンドであると判断して、遊技玉数のデータを更新しない。
P台2は、CU3が再送した状態情報要求のコマンドを受けて、通番=n+3、遊技玉数=175(遊技玉加算後の遊技玉数)、遊技玉加算結果=OKおよび加算通番=m+2を含む状態情報応答のレスポンスをCU3に再返信する。当該レスポンスをCU3に再送したときには、P台2からCU3への通信不良が解消され、再送したレスポンスはCU3に到達している。
遊技玉加算結果=OKを含む状態情報応答のレスポンスを受信したCU3は、通番=n+4、遊技玉加算要求=OFFおよび加算通番=m+2を含む状態情報要求のコマンドをP台2へ送信する。P台2は、CU3の送信した状態情報要求のコマンドを受けて、通番=n+5、遊技玉数=175および加算通番=m+2を含む状態情報応答のレスポンスをCU3に返信する。
なお、図25のシーケンスでは、持玉払出ボタンを押下したときを例に挙げて説明しているが、玉貸しボタン321が押圧操作されたときも同様に制御される。
<要求通番に関する動作>
<<通番および要求通番をともに更新>>
図26は、要求通番に関するP台2およびCU3の動作を説明するための概念図である。図26に示すA装置およびB装置の一方はP台2であり他方はCU3である。相手方に対しての要求が発生する装置をA装置とし、A装置からの要求を受信する装置をB装置としている。
A装置がCU3でB装置がP台2の場合には、要求通番は加算通番であり、要求は遊技玉の加算要求である。この場合の具体的な通信シーケンスは図10に示したとおりである。
A装置がP台2でB装置がCU3の場合には、要求通番は計数通番であり、要求は遊技玉の計数要求である。この場合の具体的な通信シーケンスは図12に示したとおりである。
ここでは、これらの双方の場合を概念化して説明する。A装置は、B装置に対する要求がない間は、(1)のとおり、要求通番mが更新されていない電文を送信する。ただし、通常の通番nは電文の送信ごとに更新する。B装置は、これを受信して、(2)のとおり電文を返信する。この電文では、通常の通番がn+1に更新されている。しかし、要求通番はmのまま更新されていない。
A装置で要求が発生しない間は、(1)(2)のように、通常の通番を更新しつつ、双方で電文を送信し合う。この間は、相手から受けた電文に含まれる通常の通番を見て、直前に送信した電文が相手にまで到達したか否かを判定する。
A装置で要求が発生すると、A装置は要求通番をm+1に更新し、(3)に示すように更新後の要求通番m+1を含む要求電文をB装置へ送信する。このとき、通常の通番もn+2に更新されている。なお、この要求電文には要求ビット(加算要求ビットあるいは計数要求ビット)をONにしたデータも含まれている。
要求通番m+1を含む要求電文を受信したB装置は、要求を承諾するか否かを判定する。たとえば、計数要求であれば、CU3側で持玉を加算する処理が可能であるか否かを判定する。あるいは、加算要求であれば、P台2側で遊技玉を加算する処理が可能であるか否かを判定する。持玉の加算処理が可能でない場合とは、たとえば、持玉を用いた処理(ワゴンサービスなど)の途中である場合である。また、遊技玉の加算処理が可能でない場合とは、たとえば、遊技玉が既に予め定めた上限値に達している場合である。
要求を承諾する場合には、(4)の上に記載のとおり、要求通番をm+2に更新した承諾電文をA装置へ送信する。これに対して、要求を拒絶する場合には、(4)の下に記載のとおり、要求通番がm+1のまま更新されていない拒絶電文(拒否電文ともいう。以下、同じ。)をA装置へ送信する。通常の通番は、いずれの場合にもn+3に更新される。
A装置は、直前の送信電文に含めた要求通番を記憶する記憶手段を備えている。(4)の電文を受信したA装置は、記憶手段に記憶している要求通番と、(4)の電文に含まれる要求通番とを比較判定する。その結果、記憶している要求通番と送信されてきた電文に含まれる要求通番とが同じ(この例ではm+1)であれば、要求が拒否されたと判定する。これに対して、記憶している要求通番に所定数(この例では1)を加えた値と送信されてきた電文に含まれる要求通番とが同じ(この例ではm+2)であれば(換言すると、送信されてきた要求通番が1つ進んでいれば)、要求が承諾されたと判定する。なお、要求が承諾されたと判定した場合には、さらに要求通番を1つ更新し、具体的な要求値(計数玉数や加算玉数)を含む電文をB装置へ送信する。一方、要求が拒否されたと判定した場合には、受信した要求通番を含む電文をB装置へ送信する。
仮に、(3)の要求電文がノイズその他の要因によりB装置に到達しなかった場合について、図26の(3)’に示している。この場合、B装置は(2)の電文を送信してから所定の待機時間(たとえば、200ms)が経過したときに無応答と判定して、(2)の電文を再送する。その結果、(3)’を送信したA装置には(2)の電文が届く。すると、A装置は、要求通番m+1の要求電文を送信したにも関わらず、これに対する返信電文の要求通番が要求承諾および要求拒否のいずれにも該当しないため(要求電文に含めた要求通番より1遅れた要求通番であるため)、要求電文が到達していないと判定する。なお、このような判定は、通常の通番の方を利用してすることも可能である。すなわち、要求通番に含めた通常の通番はn+3であるのに対して、返信電文に含まれる通常の通番はn+2であるため、このような状況に基づいて要求電文の未到達と判定できる。
A装置は、要求電文が到達していないと判定したときには、(3)の要求電文を再送する。
以上、説明したように、本実施の形態では、通常の通番とは別に要求通番が電文に含められて送信される。この要求通番は、通信相手に対して加算要求や計数要求等の動作を要求するときを契機として更新が開始され、要求動作の終了時あるいは要求に対する拒絶の際に更新が停止する。それ以外の間では、電文の送受信が行なわれても更新されない。
これに対して、通常の通番は、通信相手に対する要求の有無に関わらず、電文がやりとりされるごとに更新される(なお、通常の通番は、A装置およびB装置の一方でのみ更新され、他方は相手から受けた通番をそのまま返信する動作をしてもよい。)。
このため、通常の通番の場合、送信した要求電文が相手に届いたか否かを相手先からの受信電文に含まれる通番を用いて判定できるものの、その受信電文が要求承諾を示す承諾電文であるのか、要求拒絶を示す拒絶電文であるのかまでは特定できない。
ところが、上記のとおり、本実施の形態のように要求通番を利用した場合には、要求通番によって、送信した要求電文が相手に届いたか否かのみならず、相手から返信されてきた電文が承諾電文であるのか拒絶電文であるのかまでを特定できる。もちろん、本実施の形態のように、要求電文には要求ビット(加算要求ビットあるいは計数要求ビット)をONにしたデータが含まれるため、このデータを判定することでも、受信電文が承諾電文であるのか拒絶電文であるのかを特定できる。しかしながら、要求通番を利用すれば、このような要求ビットを電文から削除することも可能である。これによって電文データ量を削減でき、また、電文データの要求ビットを判定する処理も不要とすることができる。
<<通番と要求通番とのうち、一方のみ更新>>
図27は、通常の通番および要求通番に関するP台2およびCU3の動作の変形例を説明するための図である。この変形例は、要求通番が更新されるときには通常の通番は更新されていない点で、図26に示した例と相違する。
つまり、この変形例は、通常の通番と要求通番とのうち、要求が発生していないときには通常の通番のみが更新されて電文がやりとりされる。ところが、要求が発生すると、通常の通番の更新が停止して要求通番のみが更新される。その後、要求に対する一連の処理が終了するか、若しくは要求に対する拒絶電文が送信されるときに要求通番の更新が停止して、代わりに通常の通番の更新が開始される。
このため、図27の(1)(2)に示される、要求発生前の電文のやりとりでは、通常の通番がn、n+1に更新されている一方で要求通番mは更新されていない。ところが、要求の発生によって送信される(3)の要求電文では、通常の通番がn+1のままで更新されていない一方、要求通番がm+1に更新されている。同様に、要求電文に対する(4)の承諾電文および拒絶電文のいずれも、通常の通番はn+1のままで更新されていない。
この場合でも、(4)の電文を受信したA装置は、その電文に含まれる要求通番を判定することによって、その電文が承諾電文であるか拒絶電文であるかを判断できる。
また、(3)’に示すように、要求電文がB装置に届かずにB装置から(2)の電文が再送されてきた場合にも、A装置は、要求通番に基づいて要求電文が到達しなかったことを判定できる。
この変形例のように、要求発生時から要求に対する処理が終了するまで、通常の通番の更新を停止しても、その間は、要求通番が通常の通番の機能を肩代わりするために、何ら問題が生じない。また、その間は、通常の通番を更新したり、通常の通番を照合したりする処理が不要になるという効果も奏される。
<カード返却操作時の計数処理>
図28は、遊技者がカード返却操作を行なった後の遊技玉の計数処理の一例を説明するためのフローチャートであり、図17のカード返却の計数シーケンスにおける「カード返却」ボタン押下以降での遊技玉の計数処理の具体的制御を示す。なお、カード返却操作時以外の計数処理は、図12や図13に示す通常時の計数処理に基づいて遊技玉の計数が行なわれる。
カード返却操作時の計数処理では、まず、CU制御部323(図2参照)は、遊技者が遊技を終了するためにカード返却ボタン322を押下して、カード返却操作を行なったか否かを検出する(S201)。遊技者がカード返却操作を行なうと、挿入されているカードに遊技終了時の確定した遊技玉数が記憶され、排出される。
CU制御部323は、カード返却ボタン322が押下されカード返却操作を検出した場合、ステップS(以下単にSと記載する)201でYESと判定され、遊技玉数が“0”でない(遊技玉数≠0)か否かを検出する(S202)。CU制御部323は、遊技玉数が“0”でない場合(S202:YES)、P台2に残っている遊技玉を一括して持玉に計数することが可能であることをP台2に通知するために、カード返却準備状態ONを含むコマンドを通知する(S203)。なお、1度カード返却操作が検出された場合にはそれ以降S201で継続してYESの判断がなされるように制御される。具体的には、たとえばカード返却操作が検出されたときにカード返却フラグをONにしそのカード返却フラグがONの間継続してS201でYESの判断がなされる。このカード返却フラグは、SS209でYESと判断されたとき、206でYESと判断されたとき、さらにはS212でYESと判断されたときに、OFFにされる。
カード返却準備状態ONの通知を受けたP台2は、遊技者の計数ボタン28の操作により遊技玉を一括して持玉に計数する処理が行なえるように処理を切換える。通常、P台2は、遊技者の計数ボタン28の操作が検出されている間、遊技玉が存在する限り、たとえば100玉単位の計数が繰返し行なわれる。しかし、カード返却時に、同様の操作で遊技玉を計数したのでは遊技者の操作が煩雑である。そこで、カード返却時、遊技者の計数ボタン28の操作により遊技玉を一括して持玉に計数する処理が行なえるように処理を切換えている。具体的に、P台2は、計数ボタンを1回操作したか複数回操作したかに関わらず、あるいは操作継続時間に関わらず、記憶している遊技玉を全て計数玉数として状態情報応答にてCU3に通知する。
さらに、CU制御部323は、表示制御部350(図2参照)を介して、遊技者に計数処理を促す表示を表示器54や表示器312に表示する(S204)。CU制御部323は、計数処理を促す表示に基づき、遊技者が計数操作を行なった否かを検出する(S205)。CU制御部323は、遊技者が行なった計数操作を検出した場合(S205:YES)、遊技が終了しているか否か判定する(S206)。遊技が終了しているか否かは、たとえば浮遊玉の有無で判定することができる。具体的に、遊技領域27内の浮遊玉が全て回収され浮遊玉=0であれば、遊技が終了していると判定することができる。浮遊玉自体の検出は、発射玉検出スイッチ903の検出数と弾発数との差を演算することで検出することができる。なお、1度計数操作が検出された場合にはそれ以降S205で継続してYESの判断がなされるように制御される。具体的には、たとえば計数操作が検出されたときに計数フラグをONにしその計数フラグがONの間継続してS205でYESの判断がなされる。この計数フラグは、S206でYESと判断されたとき、さらにはS212でYESと判断されたときに、OFFにされる。
CU制御部323は、遊技が終了していると判定した場合(S206:YES)、自動的に計数処理を開始する(S207)。当該計数処理は、遊技玉を一括して持玉に計数する処理である。CU制御部323は、遊技が終了していないと判定した場合(S206:NO)、つまり浮遊玉≠0の場合、遊技領域27内の発射した玉がまだ回収されずに遊技結果が確定していないため遊技確定待ち状態となりP台が玉の発射を停止してから一定時間(15秒)以上経過したか否かを検出する(S212)。P台が玉の発射を停止してから15秒以上経過したことを検出した場合(S212:YES)、CU制御部323は、タイムアウトして遊技結果が確定したとして遊技終了と判断する。
なお、CU3側で遊技完了を監視するのではなく、P台2の方で浮遊玉0の状態や一定時間(15秒)の経過を監視し、P台2が遊技完了通知をCU3へ送信して当該通知に基づいてCU3は遊技完了を判定するようにしてもよい。
CU制御部323は、S207で遊技玉を一括して持玉に計数した後、カード返却処理(S208)を実行して、遊技者にカードを返却する。この遊技玉の一括計数処理は、具体的には、図17に示すように、P台とCU3との間で、計数要求=ONと計数玉数=800等を含む状態情報応答、計数応答=ON等を含む状態情報要求の送受信を行なうことにより、実行される。なお、CU制御部323は、遊技玉数が“0”である場合(S202:NO)、S203〜S207の処理を実行することなしに、カード返却処理(S208)を実行して、遊技者にカードを返却する。
遊技者がカード返却操作を行なった後、計数処理を促す表示に基づき計数操作を行なわない場合、CU制御部323は、誤ってカード返却操作を行なった可能性があるので、遊技可能な状態に復帰する処理を行なう。具体的に、CU制御部323は、遊技者が行なった計数操作を検出できない場合(S205:NO)、計数操作待時間が一定時間(10秒)以上経過したか否かを判定する。
CU制御部323は、計数操作待時間が一定時間(10秒)以上経過したと判定した場合(S209:YES)、P台2にカード返却準備状態OFFを含むコマンドを通知する(S210)。P台2は、カード返却準備状態OFFを含むコマンドを受取ることで、遊技者の計数ボタン28の操作により、通常の計数処理が行なえるように処理を切換える。
さらに、CU制御部323は、表示制御部350を介して表示器54や表示器312に表示していた遊技者に計数処理を促す表示を消去する(S211)。CU制御部323は、カード返却ボタン322が押下されカード返却操作を検出しない場合(S201:NO)、または計数操作待時間が一定時間(10秒)以上経過していないと判定した場合(S209:NO)、処理を戻す(リターン)。
なお、上述の例では、CU3側で遊技の終了確定を監視するものを示したが、P台2側で浮遊玉=0の状態や遊技確定待時間(15秒)の経過を監視し遊技完了通知をP台2からCU3へ送信し、当該通知に基づいてCU3が遊技の終了確定を認識するように制御してもよい。
<中断(簡易離席または食事休憩)制御処理>
次に、図29〜図31を参照して、CU制御部323のCPUが実行する中断(簡易離席または食事休憩)制御処理を説明する。この中断(簡易離席または食事休憩)制御処理は、前述した図18の簡易離席・食事休憩の計数その1におけるCU3側の詳細な制御内容を示すものである。
まずS301により、遊技場の係員によるリモコンからの食事休憩操作信号または表示器312、54のタッチパネルからの簡易離席操作信号の入力があったか否かが判定され、ない場合には制御がS314へ移行する。一方入力があった場合には、制御がS302へ進み、遊技玉数計数要求(カード返却準備状態=ON)をP台2へ送信し、S303により、P台からの計数玉数、カードID、およびカードの挿入時刻を受信する制御が行なわれる。
次にS304により、その受信したカードID、カードの挿入時刻と、CU3が記憶しているカードID、カードの挿入時刻とが一致するか否かの判定がなされる。具体的には、CU制御部323のRAMに記憶されているカードIDとカード挿入時刻とを読出し、受信したカードID、カードの挿入時刻と比較することにより判定する。一致しない場合には制御がS309へ進み、計数玉数の持玉への加算を保留してS310によるエラー処理が実行される。このエラー処理は、たとえば、カードID、カードの挿入時刻の不一致異常が発生した旨をCUに設けられた異常報知ランプで点灯報知したりホールサーバ801へその旨を通知してホールサーバ801において異常報知したりする制御である。
一方、S304によりYESの判断がなされた場合には、S305により、P台から受信した計数玉数を持玉に加算してカードに書込む処理が行なわれ、S306により、カードの中断中フラグをONにする指令をカードに出力する。これにより、カードの中断中フラグがONになる。なお、S304による一致判定を行なうことなくS305以降の処理を実行するように制御してもよい。
次に、S307によりそのカードを排出して遊技者に返却する処理が行なわれ、S308によりCU制御部323におけるCU3の中断中フラグをONにし、排出したカードのカードIDを記憶する処理が行なわれる。次にS311により、食事休憩であるか否かの判定がなされる。遊技場の係員によるリモコンからの食事休憩操作信号が入力されることによりS301によりYESの判断がなされている場合には、S311によりYESの判断がなされてS312により、食事休憩中タイマをONにする処理がなされる。この食事休憩中タイマは、たとえば30分程度の時間を計時するタイマである。一方、タッチパネルからの簡易離席操作信号の入力によりS301でYESの判断がなされている場合には、S311によりNOの判断がなされてS313により簡易離席中タイマをONにする処理が行なわれる。この簡易離席中タイマはたとえば10分程度の短い時間を計時するタイマである。
次に制御がS314へ進み、いずれかのタイマのタイムアウトが発生したか否かの判定がなされ、まだタイムアウトしていない場合には制御がS331へ進むが、タイムアウトした場合には、図30のS321へ制御が進む。
なお、S305の処理の代わりに、S305aに示すように、受信した計数玉数をP台2の預かり玉としてCU制御部323のRAMが記憶するように制御してもよい。なお、前述の図19の変形例では、P台2側において中断時の遊技玉数を記憶するものを示したが、このS305aでは、P台2側で計数された計数玉数をCU3側において預り玉として記憶するものであり、さらなる変形例を示す内容である。図19のP台2側において中断時の遊技玉数を記憶する変形例については、後述の図34に基づいて詳述する。
また、S306の処理の代わりに、S306aに示すように、カードIDと中断中カードである旨をホールサーバ801へ送信するように制御してもよい。
S321では、タイムアウトしたタイマが食事休憩中タイマであるか否かの判定がなされ、食事休憩中タイマである場合にはS322により食事休憩の時間切れ信号を出力する処理がなされる。この出力は、たとえば異常報知ランプやホールサーバ801あるはホール用管理コンピュータへ出力され、異常報知ランプを点灯または点滅表示したり、ホールサーバ801やホール用管理コンピュータにおいて食事休憩の時間切れが発生した旨を報知する。一方、タイムアウトしたタイマが簡易離席中タイマであった場合には、制御がS325へ進み、簡易離席の時間切れ信号を出力する。なお、S322、S325の処理とともに、後述するS337の時間切れ表示を行なうように制御してもよい。
それらの報知を見た遊技場の係員が時間切れとなっているCU3の所に行き、リモコン操作を行なって中断中解除操作信号をCU3へ入力する。するとS323によりYESの判断がなされて、S324によりCU3の中断中フラグをOFFにする制御が行なわれた後、制御が図31のS331へ移行する。なお、S323でのモコン操作による中断解除に代えて、S314でタイマのタイムアウトが判定されたときに自動的に中断解除を行なうように制御してもよい。
S331では、カード挿入があったか否かの判断がなされる。ない場合にはこの中断(簡易離席または食事休憩)制御処理が終了する。一方、カード挿入があった場合には制御がS332へ進み、CU制御部323が記憶しているCU3の中断中フラグがONであるか否かの判断がなされる。ONの場合には挿入されたカードのカードIDを読取る制御が行なわれる(S333)。次にS334により、その読取ったカードIDと記憶しているカードIDとが一致するか否かの判定がなされ、一致しない場合には制御がS338へ進むが、一致する場合にはS335により、挿入されたカードの中断中フラグをOFFにする指令をカードに出力してカードに内蔵されているIC(Integrated Circuit)が記憶している中断中フラグをOFFにするとともに、CU3の中断中フラグをOFFにする。次に、S336により、持玉払出・貯玉払出(再プレイ)の処理(図11参照)に移行する。なお、前述したS305の代わりにS305aの処理を行なう変形例の場合には、S336の代わりにS336aに示すように、P台預かり玉を遊技玉数への加算玉数としてP台2へ送信して遊技中処理すなわち遊技玉数を用いて遊技が開始できる状態に移行する。
一方、前述のS324によりCU3の中断中フラグがOFFに切換えられている場合には、S332によりNOの判断がなされて制御がS337へ進み、時間切れである旨を表示器312および表示器54の少なくとも一方で表示する制御を行ない、制御がS338へ進む。S338ではカードを排出する制御を行なう。
なお、S314でYESと判定されたときに自動的にCU3の中断中フラグをOFFにして他の遊技者のカードを受付可能にするように制御してもよい。その後遊技中断した遊技者が中断中のカードを挿入した場合に、そのカードに記憶されている持点を用いて遊技ができるように制御してもよい。
図32は、POS(Point Of Sales system)による景品交換処理(1)のフローチャートを示す図である。POSとは、一般的には、店舗で商品を販売するごとに商品の販売情報を記録し、集計結果を在庫管理やマーケティング材料として用いるシステムのことであり、販売時点管理と呼ばれている。遊技場に設置されているPOSの場合は、遊技者のカードにより特定される持点を使用して景品交換を行なうものであり、景品交換情報を記録し、集計結果を景品の在庫管理やマーケティング材料として用いるシステムのことである。
図32を参照して、遊技者が所有するカードを用いて、景品交換を行なうなどする場合に、この処理が行われる。S401において、カードが挿入されているか否かが判断される。カードが挿入されていると判断されれば、次のS402に処理が進む。なお、カードが挿入されていないと判断されれば、処理は終了する。
S402において、カードが記憶している中断中フラグがONになっているか否かが判断される。具体的には、カードの中断中フラグがONしていると判断されれば、S403に処理が進む。S403において、中断中フラグがONしているということは、遊技者が遊技を一時中断しているだけであって、遊技が終了していない状態であることを意味するため、このような場合にはPOSは景品交換を認めることを禁止するべく、挿入されていたカードを排出させ、エラー表示を行ない、処理が終了する。
一方、S402に戻って、カードの中断中フラグがONしていない場合には、S404に処理が進む。S404において、中断中フラグがONしていないということは、最終的に遊技が終了していることを意味するため、このような場合にはPOSは景品交換を行ない、処理が終了する。
次に図33は、POSによる景品交換処理(2)のフローチャートを示す図である。この景品交換処理(2)は、図29のS306aのステップが実行された場合に行なわれる処理である。図33を参照して、S401において、カードが挿入されているか否かが判断される。カードが挿入されていると判断されれば、次のS401aに処理が進む。なお、カードが挿入されていないと判断されれば、処理は当然に終了する。
S401aにおいて、挿入されたカードのカードIDが中断中であるか否かをホールサーバ801に照会し、次のS402に処理が進む。以下の処理は、図32に示したPOSによる景品交換処理(1)と同様なため、ここでは、説明は繰返さない。
以上説明したように、図32の処理では、POSによる景品交換処理として、中断操作に基づいて排出されるカードには中断中フラグを立てて排出し、その中断中フラグに基づいて、POSは景品交換を禁止する。一方、図33の処理では、遊技中断で排出されたカードをホールサーバ801がそのカードIDに基づいて管理して景品交換を禁止する。また、図32や図33において、景品交換の禁止に加えてプリペイド残高の清算も同様の方法で禁止してもよい。さらに、中断しているP台2以外のP台2に対応するCU3に中断中のカードが挿入された場合にも、CU3はそのカードの中断中フラグがONになっていることによりそのカードを排出して遊技を禁止する。
次に図34を参照して、図31の変形例を説明する。この図34の変形例は、前述した図19に対応した制御処理である。
図31との相違点は、唯一、S336bにおける、(カード挿入状態=ON)をP台2へ送信して遊技中処理に移行する制御を行なう点である。図19に示した変形例では、中断中においても遊技玉数のデータをP台2側へ記憶して残しておくものであるために、中断している遊技者が戻ってきて中断に伴って排出されたカードを再挿入することにより、P台2側に残っている遊技玉数を使用して引続き遊技ができるように制御するものである。
また、この図34の変形例の場合には、中断中においても遊技玉数のデータをP台2側へ記憶して残しておくものであるために図29のS303〜S305による計数処理が不要である。なお、前述のS305aで説明したさらなる変形例の場合、すなわちP台2から送られてきた計数玉数を預り玉としてCU3が記憶している変形例の場合には、図30のS324の直後に、「遊技玉数を計数して持玉数に加算してその持玉数とカードIDとをホールサーバ801へ送信して記憶させる」というステップを実行する必要がある。つまり、中断期間内に戻ってこなかった遊技者の遊技玉数を持点の形でホールサーバ801に移し、後にその遊技者が来店して自分のカードIDに対応する持点で遊技を行なうことを希望したときに、そのカードIDに対応してホールサーバ801に記憶されている持点をCU3にダウンロードして遊技ができるように制御する。
なお、S314でYESと判定されたときに自動的にCU3の中断中フラグをOFFにして他の遊技者のカードを受付可能にするように制御してもよい。その後遊技中断した遊技者が中断中のカードを挿入した場合に、そのカードのカードIDに対応付けてホールサーバ801に記憶されている持点をCU3にダウンロードして遊技ができるように制御してもよい。
<カード情報読取処理>
次に、図35を参照して、カード情報読取処理を説明する。このカード情報読取処理は、前述の図21に示したカード情報読取処理の具体的な制御内容を示すものである。この図35の処理は、たとえば、図21で前述したように電断(電源OFF)の発生によりカードが強制排出されたときや、エラー解除のための電源再投入時に実行される。さらには、一時離席や食事休憩時などのときに実行してもよい。
まずS501により、挿入されたカードに記憶されているカードIDを読取る処理が行なわれ、S502により、カードの故障で読取が不能であるか否かの判定がなされ、読取不能ではなく正常にカードIDを読取ることができた場合にはこのカード情報読取処理が終了する。
一方、カードの故障で読取が不能であった場合には制御がS503へ進み、その挿入されているカードを排出して遊技者に返却する。次にS504により、遊技場の店員によるリモコン操作を受付ける。このリモコン操作は、故障したカードの代わりとなるストックカードに遊技玉数を記憶させて遊技者に排出するための操作である。次にS505に進み、店員用暗証番号の入力を受付ける制御を行なう。これは、たとえば「暗証番号を入力して下さい。」等のメッセージを表示器312および表示器54の少なくとも一方に表示し、遊技場の店員がリモコン操作による暗証番号の入力を受付ける処理である。
次にS506により、その入力された暗証番号が適正であるか否かの判定がなされる。不適正であった場合にはS511により、その不適正である旨をホールサーバ801等に通知して店員用暗証番号が不適正である旨を報知する制御を行ない、CU3の制御を停止する。
一方、暗証番号が適正であった場合にはS507により、計数ボタン28の操作を受付け、S508により、計数玉数を持玉数に加算し、S509により、CU内に設けられているストックカード収納部からストックカードを取出して持玉数をそのストックカードに書込んでそのストックカードを排出して遊技者に返却する制御が行なわれる。次にS510により、カード未挿入状態のシーケンスに移行する。
なお、S507の計数ボタン操作は必ずしも必要ではなく、S507の計数ボタン操作の受付を行なうことなくS508以降の処理を実行してもよい。
<遊技機エラー時処理>
P台2にエラーが発生して、計数ボタン28を操作しても機能しないときの処理について、図36を参照して説明する。図36は、CU制御部323による遊技機エラー時の処理の一例を示すフローチャートである。
まず、P台2にエラーが発生して復旧できなくなり、計数操作を行なっても機能しないこと検知するために、CU3は、P台2との通信において通信回線断があるか否かを検知する(S601)。なお、CU3が計数操作を行なっても機能しないことを検知する方法として、CU3とP台2と間の通信断を検知する方法以外に、店員によるリモコン操作で検知する方法などがある。
CU3が、P台2との通信において通信回線断を検知した場合(S601:YES)、P台2にエラーが発生していることを遊技者や店員に通知するため、CU3の異常報知ランプや表示器54等に対してエラー表示の制御を行なう(S602)。
表示器54等に表示されたエラー表示を確認した店員は、非常時カード排出操作を行なう。ただし、非常時カード排出操作としてカード返却ボタンを押下する場合、遊技玉が残っている状態で計数操作をしても計数できないと、返却操作をしてもCU3としては「計数を先にしてください」とのメッセージを表示するだけである。そのため、店員がリモコン等によって設定することにより、返却操作でカード排出のステップに移行する必要がある。
また、非常時カード排出操作としてCU3の電源をOFF/ONしてリセットする場合や、CU3をP台2を設けてあるユニットから一旦抜き、再度挿入する場合などがある。図36では、非常時カード排出操作としてCU3の電源をOFF/ONしてリセットする場合について説明する。CU3の電源をOFF/ONしてリセットする(S603)。CU3の電源をOFF/ONしてリセットすることができた場合(S603:YES)、CU3は、遊技玉数を持玉数に変換することなく、CU3に記憶している持玉数をカードに書込む(S604)。CU3は、S604で持玉数をカードに書込んだ後、カードを排出する(S605)。なお、この排出されたカードは、プリペイド残額も特定可能である。
CU3は、持玉数に変換しなかった遊技玉数を表示器54等に表示させる制御を行なう(S606)。なお、表示器54等での遊技玉数の表示は、CU3のリセット前から継続して表示してあってもよい。持玉数に変換しなかった遊技玉数(エラー発生時の遊技玉数)は、店員が表示器54等の表示を確認しPOSを利用して返却されたカードに書込み、遊技者の損失補填(補償)を行なう。その後、店員がRAMクリアスイッチ293(図2参照)を操作して、払出制御部171のRAMをクリアする。なお、持玉数に変換しなかった遊技玉数の表示は、P台2の遊技玉数表示器29でも表示させるように制御してもよい。また、S604の段階で持玉数をカードに書込むのではなく、店員が表示器54等の表示を確認しPOSを利用して返却されたカードに書込際に、持玉数も併せて書き込むようにしてもよい。その場合には、表示器54等に持点数も表示する必要がある。
また、遊技者の損失補填(補償)の方法としては、POSを利用したカードへの書き込みに限定されるものではなく、ホールサーバ801で調整するようにしてもよい。具体的には、カードのカードIDと遊技玉数や持玉数とをCU3からホールサーバ801へ送信してホールサーバ801にてカードIDに対応付けて遊技玉数や持玉数を記憶しておき、遊技者所有のカードのカードIDを手掛かりに当該遊技者が遊技玉数や持玉数を景品交換や遊技に使用できるように制御してもよい。
CU3が、P台2との通信において通信回線断が検知できない場合(S601:NO)や、CU3の電源をOFF/ONしてリセットすることができない場合(S603:NO)、P台2は、持玉数に変換しなかった遊技玉数を遊技玉数表示器29等に表示する(S606)。なお、CU3が表示器54に遊技玉数を表示する制御を行なうようにしてもよい。
<遊技放棄の報知処理>
遊技者が持玉数や遊技玉数などの得点数を有したまま遊技を放棄する場合が考えられる。たとえば、図17では遊技玉数=800が全て計数されて持玉数に加算され、その持玉数がカードに記憶されて遊技者に返却されるため、遊技玉は0となる。しかし、図9に示すように遊技者が入金して遊技を開始したりビジターカードを用いて遊技を開始した場合には、会員カードと異なり必ずしもカードの返却を行なってもらう必要がなく、遊技玉が残り少なくなった場合(たとえば遊技玉=1)カード返却操作や計数操作を行なうことなく遊技を放棄してそのまま遊技者が立ち去る場合が想定される。このようなことは、パチンコ玉で遊技するスロットマシン(パロット)のように、固定数(複数)の玉の存在を条件に遊技が可能な遊技機において、特に発生しやすい。
遊技が放棄されると、そのP台2で遊技を行ないたい他の遊技者が遊技できず、遊技場における稼働率が低下する不利益がある。しかし、遊技を放棄したのか、一時的に離席しているだけなのかは容易に判断することができない。そこで、本実施の形態では、店員が遊技を放棄したP台2か否かを容易に判断することができるように報知する処理について説明する。
図37は、CU制御部323による遊技放棄の報知処理の一例を示すフローチャートである。図37では、まず、CU3は、第1報知フラグがONになっているか否かを判定する(S701)。第1報知フラグは、CU3が第1報知信号を出力するか否かを判断するフラグで、後述のS703によりONになりS710、S712によりOFFになる。ONの場合第1報知信号を出力し、OFFの場合第1報知信号を出力しない。具体的に、CU3は、第1報知信号を、たとえば異常報知ランプに出力して異常報知を行なったり、ホール用管理コンピュータやホールサーバ801に出力して異常報知を行なうことで、遊技が放棄された可能性を店員に報知する。
CU3は、第1報知フラグがOFFの場合(S701:NO)、遊技者の得点数(持玉、遊技玉)が第1期間(たとえば、5分間)以上変動なしか否かを判定する(S702)。なお、遊技玉数は少なくとも1玉以上有している必要があり、遊技玉数が0玉であればCU3は遊技終了として処理することができる。
遊技者の得点数(持玉、遊技玉)が第1期間以上変動なし場合(S702:YES)、CU3は、第1報知フラグをONにする(S703)。CU3は、第1報知フラグがONとなることで、第1報知信号を出力する(S704)。具体的に、CU3が出力する第1報知信号は、遊技が放棄された可能性を示す警告をCU3の異常報知ランプに表示させたり、CU3の警告灯を点灯させたりする。また、遊技が放棄された可能性を示す警告をP台2で報知してもよい。なお、CU3は、第1報知フラグがONの場合(S701:YES)も、第1報知信号を出力する(S704)。
次に、CU3は、第1報知信号を出力した後、遊技者の得点数(持玉、遊技玉)に変動がないか否かを判定する(S705)。CU3は、第1報知信号を出力した後、遊技者の得点数(持玉、遊技玉)に変動がない場合(S705:YES)、さらに遊技者の得点数(持玉、遊技玉)が第2期間(たとえば、10分間)以上変動なしか否かを判定する(S706)。
CU3は、遊技者の得点数(持玉、遊技玉)が第2期間変動ない場合(S706:YES)、第2報知信号を出力する(S707)。具体的に、CU3が出力する第2報知信号は、遊技が放棄された可能性が継続していることを示す警告をホールサーバ801等に通知する。第2報知信号を通知する先はホールサーバ801に限定されず、ホール用管理コンピュータ、CU3の異常報知ランプなどの外部装置でもよい。
第2報知信号を出力したCU3は、遊技禁止状態に制御する(S708)。さらに、CU3は、遊技玉数を持玉数に変換する遊技玉の計数を行なう(S709)。具体的には、店員がそのP台2の計数ボタン28を押圧操作することによって、図12や図13に示すシーケンスの制御が行なわれて計数処理される。その後、CU3は、第1報知フラグをOFFにする(S710)。
CU3は、第1報知信号を出力した後、遊技者の得点数(持玉、遊技玉)に変動がある場合(S705:NO)、第1報知信号を停止する(S711)。さらに、CU3は、第1報知フラグをOFFにする(S712)。このときにCU3はP台2の遊技停止状態を解除して遊技可能な状態に復帰させる制御を行なう。具体的には、カード挿入状態=ONを含む状態情報要求(図8、図9参照)をP台2へ送信して遊技可能な状態に復帰させる。
なお、遊技者の得点数(持玉、遊技玉)が第1期間内に変動がある場合(S702:NO)や、CU3は、遊技者の得点数(持玉、遊技玉)が第2期間内に変動がある場合(S706:NO)、処理を戻す(リターン)。
また、第2報知信号を出力して(S707)遊技禁止状態(S708)になった後、そのP台2を遊技可能状態に復帰するするには、たとえば店員がCU3の電源を再投入したり店員によるリモコン操作等で、P台2へたとえば復帰用のコマンド(状態情報要求)を送信して遊技可能状態に復帰させる。
CU3は、第1期間経過で第1報知信号を出力し、第2期間経過で第2報知信号を出力する構成について説明したが、第1期間経過で第1報知信号を出力する、または第2期間経過で第2報知信号を出力するいずれかの構成でもよい。また、CU3は、第1期間経過で第1報知信号を出力し、第2期間経過で第1報知信号を出力する構成でも、第1期間経過で第2報知信号を出力し、第2期間経過で第2報知信号を出力する構成でもよい。
本実施の形態に係るCU3は、所定期間、遊技者の持玉が変動しないとき、異常報知ランプやホール用管理コンピュータなどに報知信号を出力することで、端玉を放置したまま遊技者が遊技を放棄したP台である可能性を店員に知らせる。そのため、報知信号を受けた店員は、報知信号を出力したP台に対して適切な処理を行ない、次の遊技者が遊技することができる状態に復帰させることができ、P台の稼働率を向上させることができる。
なお、カード返却操作が行なわれた場合に、報知信号を出力を停止するとともに遊技禁止状態の解除を行なうようにしてもよい。
<遊技終了後に残った遊技玉(残遊技玉)の報知処理>
カード返却ボタン322を押下して遊技を終了する場合、通常、浮遊玉が確定した後に遊技玉を計数してカードが排出される。浮遊玉が確定しない場合であっても所定時間経過すると、P台2の遊技が終了とたと判定してCU3がカードを排出することがある。しかし、カードを排出後に浮遊玉が入賞すると、遊技玉数が変動することになるが、この遊技玉数の変動を遊技者が知らずにP台2を離れた場合、当該P台2は、次の遊技者が遊技を行なえない状態となる。そこで、遊技停止状態(カード挿入なし)で、遊技者の遊技玉数が変動したとき、異常報知ランプ、あるいはホール用管理コンピュータなどに報知信号を出力する報知処理について説明する。
図38は、遊技終了後に残った遊技玉(残遊技玉)の報知処理の一例を示すフローチャートである。この処理はCU制御部323により実行される。まず、CU3が遊技終了状態か否かを判定する(S801)。具体的には、図28のS212でYESの判定がなされてカードが返却された場合にS801によりYESと判定される。
CU3が遊技終了状態であると判定した場合(S801:YES)、CU3は、遊技者の得点数(持玉、遊技玉)が変動したか否かを判定する(S802)。CU3が、遊技者の得点数(持玉、遊技玉)が変動したと判定した場合(S802:YES)、報知信号出力する(S803)。なお、報知信号を出力する先は、CU3の異常報知ランプ、外部装置(ホール用管理コンピュータ、呼び出しランプなど)のいずれに対してもよい。
次に、CU3は、カード挿入/排出口309にカードが挿入されたか否かを検知する(S804)。CU3が、カード挿入/排出口309にカードが挿入されたことを検知した場合(S804:YES)、CU3は、直前に挿入していたカードのカードIDと、今回挿入したカードのカードIDが一致するか否かを判定する(S805)。
CU3が、直前に挿入していたカードのカードIDと、今回挿入したカードのカードIDが一致すると判定した場合(S805:YES)、CU3は、変動した遊技者の得点数(持玉、遊技玉)を計数処理して、挿入したカードに持玉として書込む(S806)。具体的には、店員がそのP台2の計数ボタン28を押圧操作することによって、図12や図13に示すシーケンスの制御が行なわれて計数処理される。
なお、CU3が遊技終了状態でないと判定した場合(S801:NO)、CU3が、遊技者の得点数(持玉、遊技玉)が変動していないと判定した場合(S802:NO)、CU3が、カード挿入/排出口309にカードが挿入されたことを検知していない場合(S804:NO)、CU3が、直前に挿入していたカードのカードIDと、今回挿入したカードのカードIDが一致しないと判定した場合(S805:NO)、処理を戻す(リターン)。CU3が、直前に挿入していたカードのカードIDと、今回挿入したカードのカードIDが一致しないと判定した場合には、次のような制御が行なわれる。挿入されたカードを排出するとともにカードが相違する旨のメッセージ表示を表示器54により行なわせる。店員が計数ボタン28とカード返却ボタン322とを操作することにより、遊技玉数が計数されて持玉に加算されてその持玉数が記録されたストックカードが排出される。これにより、遊技玉数と持玉数とが0となり次の遊技者による遊技が可能な状態にする。なお、計数ボタン28とカード返却ボタン322との操作に代えて、店員がリモコン操作により遊技玉数の計数操作を行なわせて加算された持点を記憶しているカードIDとともにホールサーバ801へ送信し、ホールサーバ801にてその持点とカードIDとを対応づけて記憶しておくようにしてもよい。持点とカードIDとのホールサーバ801へ送信時点で遊技玉数と持玉数とが0となり次の遊技者による遊技が可能な状態にする。このようにすれば、そのカードIDのカードで遊技を行なっていた遊技者が再来店してそのカードを提示することにより、カードIDが一致することを条件としてホールサーバ801に記憶されている持点を当該カードに記憶させて遊技者の損失補填を行なうことができる。
上述のような構成にすることで、カード排出後に浮遊玉が入賞することで未処理の遊技玉が残った台を特定しやすくする。
なお、計数操作したときに一定個数以上の遊技玉数があることを条件として計数処理が行なわれるように制御してもよく、その場合に、前述の遊技放棄の報知処理(図37)における遊技玉の計数処理や上記残遊技玉の報知処理(図38)における遊技玉の計数処理は、カード返却操作後の計数操作により一括計数制御(図28参照)を利用して行なうようにしてもよく、その計数された計数玉が加算された持玉をカードに記録させて排出するように制御してもよい。
<スロットマシン>
次に、遊技機の他の例としてスロットマシンを説明する。図39は、スロットマシンの前面扉を開放した状態を示す斜視図である。これまでの説明において、パチンコ機を“P台”と略称したこととの関係上、スロットマシンを以下では、“S台”とも略称する。
遊技玉および持玉を用いた上記の遊技用システムは、S台にも同様に適用される。ただし、S台では、玉を使わずにゲームが行なわれる関係上、以下では、遊技玉を遊技点、持玉を持点と称する。
図39を参照して、スロットマシン2Sは、本体枠2aSに対して前面扉2bSがその左側縁を揺動中心として開閉可能に設けられている。図39では図示を省略しているが、スロットマシン2Sの図面左隣には、P台と同様にCUが接続される。
スロットマシン2Sでは、遊技点を用いることによって賭数が設定され、入賞に応じてその遊技点が加算更新される。このため、スロットマシン2Sにおいて遊技をする際には、メダルの投入操作は不要である。ゆえに、スロットマシン2Sには、メダル投入口およびメダル払出口が設けられていない。
スロットマシン2Sの筐体内部には、外周に複数種の図柄が配列されたリール2L、2C、2R(以下、左リール、中リール、右リールともいう)が水平方向に並設されており、これらリール2L、2C、2Rに配列された図柄のうち連続する3つの図柄が前面扉2bSに設けられた透視窓から見えるように配置されている。リール2L、2C、2Rの外周部には、複数種類の図柄が所定の順序で描かれている。
前面扉2bSの各リール2L、2C、2Rを取り囲む部分には、タッチパネル式の表示器510が設けられている。この表示器510は、P台の表示器54に相当する表示器であり、表示器54と同種の各種情報(遊技点や持点など)が表示される他、ゲームにおいて設定された賭数などが表示される。表示器510は、図2の表示器54と同様にCUの表示制御部350に接続されており、CU側で表示制御される。なお、この表示器510は、各リール2L、2C、2Rを取り囲む部分に設けるのではなく、P台と同様にさらに下方のパネル部分(図39に示されるスタートスイッチ7Sよりも下方の位置の、従来のS台のメダル払出口が設けられたパネル部分)に設けてもよい。
また、前面扉2bSには、メダル1枚分に相当する「遊技点=1」を用いて賭数を設定する際に操作される1枚BETスイッチ5S、遊技状態に応じて定められた最大の賭数(たとえば、BB発生前の通常遊技状態およびリプレイの当選確率が高確率となるRT(Replay Time)においては「遊技点=3」、ボーナスにおいては「遊技点=2」)を設定する際に操作されるMAXBETスイッチ6S、ゲームを開始する際に操作されるスタートスイッチ7S、リール2L、2C、2Rの回転を各々停止する際に操作されるストップスイッチ8L、8C、8Rがそれぞれ設けられている。
スロットマシン2Sにおいてゲームを行なう場合には、まず、P台と同様に、隣接されたCUを利用して遊技点を確保の上で、その遊技点を使用して賭数を設定する。遊技点は、CUに挿入されたプリペイドカードの残額、持点、あるいは遊技場に預け入れている貯メダル(P台の貯玉に相当)を引落とすことによって得られる。遊技点を使用するには1枚BETスイッチ5S、またはMAXBETスイッチ6Sを操作すればよい。本実施の形態では、たとえば、賭数を1設定することによって遊技点が1減点され、表示器510の遊技点の表示も減算更新される。賭数が設定されると、賭数および遊技状態に応じて定められた入賞ラインが有効となり、スタートスイッチ7Sの操作が有効な状態、すなわち、ゲームが開始可能な状態となる。
ゲームが開始可能な状態でスタートスイッチ7Sを操作すると、各リール2L、2C、2Rが回転し、各リール2L、2C、2Rの図柄が連続的に変動する。この状態でいずれかのストップスイッチ8L、8C、8Rを操作すると、対応するリール2L、2C、2Rの回転が停止し、透視窓に表示結果が導出表示される。
そして全てのリール2L、2C、2Rが停止されることで1ゲームが終了し、有効化された入賞ライン上に予め定められた図柄の組合せ(以下、役とも呼ぶ)が各リール2L、2C、2Rの表示結果として停止した場合には入賞が発生し、その入賞に応じて定められた遊技点が遊技者に対して付与され、表示器510の遊技点の表示も加算更新される。
S台の場合にも、P台と同様に遊技点を計数することが可能である。図1に示すとおり、スロットマシン2Sには、遊技点を計数して持点に変換するための計数ボタン28Sが設けられている。なお、玉貸ボタン、カード返却ボタン、および再プレイボタンは、CU側に設けられている(図2参照)。遊技者は任意のタイミング、あるいは、P台と同様に計数操作を促す表示が表示器510に行なわれたことに基づいて、計数操作を実行する。すると、遊技点が計数されて遊技点が減少する一方で持点が増加する様子が表示器510に表示される。なお、玉貸ボタンは、CU側ではなくP台側およびS台側に設けてもよい。その場合に、玉貸ボタンの操作信号がCU3へ直接入力されるようにしてもよく、あるいは、P台2やS台(スロットマシン)2Sを経由して状態情報応答としてCU3へ送信されるようにしてもよい。
入賞となる役の種類は、遊技状態に応じて定められているが、大きく分けて、ビッグボーナス(BB)、レギュラーボーナス(RB)への移行を伴う特別役と、メダルの払い出しを伴う小役と、賭数の設定を必要とせずに次のゲームを開始可能となる再遊技役(リプレイ)とがある。
複数種類の入賞役のうちのいずれを当選させるか、あるいはいずれの入賞役も当選しない外れとするかは、たとえば、スタート操作が検出されたときに、スロットマシン2Sを制御する主制御部(S台の主制御部161に相当)によって決定される。この決定は、たとえば、所定の乱数発生器から発生され、あるいはソフトウエア上で生成される乱数を抽選することによって決定される。
その後、主制御部は、遊技者によるリールの停止操作を待ち、停止操作時を基準にして、所定のコマ数範囲に当選役に対応する図柄があればそれを引き込み、なければ、他の図柄を引込む制御を行ない、3つの図柄を停止させ、入賞の有無を判定する。主制御基部は、入賞と判定した場合には、入賞の種類に応じた遊技点を遊技者に付与する(遊技点を加算する)。
すなわち、S台により、遊技用価値を用いて1ゲームに対して所定数の賭数を設定することによりゲームが開始可能となるとともに、各々が識別可能な複数種類の識別情報を変動表示可能な可変表示装置に表示結果が導出されることにより1ゲームが終了し、該可変表示装置に導出された表示結果に応じて入賞が発生可能とされたスロットマシンであって、前記可変表示装置に表示結果が導出される前に、複数種類の入賞について発生を許容するか否かを決定する事前決定手段と、前記事前決定手段の決定結果に応じて、前記可変表示装置に表示結果を導出させる制御を行なう導出制御手段と、前記入賞が発生した場合に遊技価値を付与する付与手段とを含むスロットマシンが構成されている。
図40は、カードユニットおよびスロットマシンのそれぞれにおいて記憶している各種データおよびその送受信態様を説明するための説明図である。この図40は、P台の構成として説明した図5の用語をS台用に置き換えたものであり、その態様は、図5を用いて説明したものと同様であるので、ここでは、これ以上の説明を省略する。
<変形例や特徴点など>
次に、以上、説明した本実施の形態の変形例や特徴点などを列挙する。
(1) 本実施の形態では、加算通番と計数通番とはそれぞれ別のデータとして電文フォーマットに規定されているが、これらを要求通番として共通化してもよい。特に、遊技玉の加算と遊技玉の計数とは逆の処理であるため、両処理が同時に発生することは考えにくく、その観点からも両通番を共通化して電文データ量を削減することは可能である。
また、本実施の形態では、要求通番は、予め定めた上限値に達するまで、新たな要求が発生した場合には、先に更新済みの値を元にして通番更新が行なわれる。しかながら、このような制御に代えて、1つの要求に対応する処理がすべて終了した場合には、要求通番を予め定めた初期値に初期化するようにしてもよい。たとえば、図12の例の場合には、計数完了を示す最後の状態情報応答に含める計数通番をm+6ではなく、予め定めた初期値にすることが考えられる。
また、加算通番や計数通番といった要求通番、さらには通常の通番は、1ずつカウントアップされるのではなく、P台2およびCU3の双方が記憶している所定の規則に従って更新(加算更新、減算更新、その他の演算式による更新)するものであってもよい。この場合、通番は、1,2,3といった“連続する番号”ではなく、A、B、Cなどといった概念で更新されるデータとなる。
また、要求通番は、要求を出す側で加算更新(たとえば、+1)し、要求を受ける側の装置では要求に承諾する場合には受信した要求通番を更新せずにそのまま返信し、要求を拒否する場合には受信した要求通番を減算更新(たとえば、−1)して返信するようにしてもよい。または、この場合の加算更新と減算更新との関係を逆にしてもよい。
あるいは、要求に対する承諾の場合には、要求通番を加算更新(たとえば、+1)する一方で、要求に対する拒否の場合には要求通番を減算更新(たとえば、−1)するようにしてもよく、あるいは、承諾と拒否とで加算更新と減算更新との関係をその逆にしてもよい。
(2) 上記遊技用システムに遊技機の一例となるスロットマシン(S台)を適用した場合、たとえば、リールおよびリールに付属する各種センサ部分とリールを制御する主制御基板とがP台の遊技盤に対応し、それ以外の構成がP台の遊技枠に対応する。ただし、S台には、図2に示した遊技枠の各種検出スイッチ41a、701、33、発射制御基板31、および発射モータ18は、不要である。
従来のS台にはクレジット機能が設けられており、これが有効になっているときには、賭数を設定するとクレジットが減算され、入賞が発生するとクレジットが加算される。ただし、クレジットには上限が定められており、クレジット数が上限値に達している状態で入賞が発生すると、ホッパーからメダルが払い出される。
一方、本実施の形態に係るS台では、賭数を設定すると遊技点が減算され、入賞が発生すると遊技点が加算される。また、遊技点が所定数に達すると、計数操作を促す表示がなされ、計数操作をすることによって、遊技点が持点に変換される。このため、従来のS台のようにクレジットが上限に達してメダルを払い出す必要がない。その結果、本実施の形態に係るS台にはホッパーを設ける必要がない。
その結果、遊技場は、大量のメダルを確保する必要がなく、経済的負担が軽減される。また、遊技場は、メダルの補充・回収といった業務やメダル詰まりなどに対応するためのメンテナンス業務からも解放される。遊技客は、クレジットが満タンになった後で賭け操作毎にメダルを投入する煩わしさから解放され、遊技に集中しやすくなる。
他方、S台がメダルレスになった場合には、大量のメダルを獲得した遊技者が席の脇にメダルが入った箱を積み上げて自身の腕を誇示するような行為をすることができなくなるという不都合が生じる。しかしながら、本実施の形態では、上記のとおりドル箱表示する機能が設けられているため、このような不都合が生じることも防止できる。なお、S台の場合のドル箱表示は、多数の玉に代えて多数のメダルが積載されているようにするのが望ましい。
遊技機としてS台を適用した場合、「持点」および「遊技点」の2種類と、「クレジット」および「クレジット超過点」の2種類のデータとを用いて、以下のように各データが変換されるような遊技用システムを構成することも可能である。なお、S台の表示器510あるいは表示器29Sには、これら4種類のデータを表示する。
まず、プリペイドカードの残額、貯メダル、または持点からの変換操作(貸出操作、貯メダル払出し操作、持点払出し操作)が検出された場合には、夫々が引き落とされて、遊技点に変換される。
遊技点は、従来のスロットマシンにおけるメダルに対応するデータである。このため、たとえば、表示器510あるいは表示器29Sには遊技点の点数を表示するとともに、遊技点相当の数のメダル画像を表示することが望ましい。たとえば、このメダル画像に遊技者が触れてスロットマシンに投入するような擬似投入メダル操作(たとえば、メダルを押し込むような操作)が検出されると、メダル画像が消え、遊技点が減算されて、代わりに賭数が1つ設定される。このような擬似メダル投入操作が3度行なわれることによって、賭数が最大値の3に設定される。
その後、さらに擬似メダル投入操作が検出されると、その検出に応じて、クレジットが加算される。クレジットには上限値(たとえば、50)が設定されており、クレジットが上限値を超えたときには、クレジット超過点が加算される。
賭数設定は、遊技点を用いて上記のように行なうことが可能である他、クレジットを用いて行なうことも可能である。すなわち、1枚BETスイッチ5Sの操作があれば、賭数設定値が1加算され、クレジットが1減算される。また、MAXBETスイッチ6Sの操作があれば、賭数が3に設定され、クレジットが賭数設定に応じて減算される。
ゲームの結果、入賞が発生すると、入賞に応じた数の得点がクレジットに加算される。なお、クレジットの上限値をオーバーする入賞が発生したときには、そのオーバー分の点数がクレジット超過点として記憶される。このクレジット超過点は、従来のスロットマシンにおける、クレジットの上限を超えて入賞が発生したときに払い出されるメダルに相当する。このため、たとえば、表示器510あるいは表示器29Sにはクレジット超過点を表示するとともに、クレジット超過点相当の数のメダル画像を表示することが望ましい。また、このメダル画像は、遊技点に対応するメダル画像と区別できるように色を変えるなどすることが望ましい。
また、クレジット超過点は、遊技者の操作によって遊技点に変換されるようにすることが望ましい。たとえば、クレジット超過点に対応するメダル画像に遊技者が触れて遊技点に変換するような擬似メダル変換操作(たとえば、メダルを押し込むような操作)が検出されると、メダル画像が消え、クレジット超過点が減算されて遊技点が加算されるものとする。
あるいは、クレジットが上限値未満になれば、自動的にクレジット超過点がクレジットに変換されるようにしてもよい。
遊技者が計数操作を実行すると、遊技点、クレジット、およびクレジット超過点の各々が計数されて持点に変換される。その結果、遊技者の持点は、「カード持玉数+遊技点+クレジット+クレジット超過点」と掲載される。なお、“カード持玉数”とは、遊技点に変換していない変換前の持点(現時点で遊技者が所有している持玉数)である。
以上の説明において、持点、遊技点、クレジット、およびクレジット超過点の4種類のデータは、CUとS台とでデータのやりとりをすることによって双方で記憶してもよく、あるいは、持点はCU側のみで、それ以外はS台側のみで記憶してもよい。また、クレジット超過点をドル箱表示の対象としてもよい。
また、以上の説明では、クレジット超過点を用いる例を説明したが、クレジット超過点を用いなくてもよい。この場合、クレジットの上限を超えるような場合には、遊技点に加算するようにしてもよい。
(3) 本実施の形態では、カード度数を消費することによって、遊技点が加算される。あるいは、貯玉(貯メダル)を消費することによって、遊技点が加算される。つまり、カード度数あるいは貯玉から遊技点に変換される。一方、カード度数および貯玉から持点(計数玉、計数メダル)には変換されない。しかしながら、カード度数および貯玉から一旦、持点に変換されるようにしてもよい。
(4) 本実施の形態では、計数操作によって、遊技点が持点に変換される。この場合の変換率は1:1である。しかしながら、変換される場合の変換率を1:1以外としてもよい。たとえば、遊技点100点を変換した場合、そのうちの3点を差し引いた97点が持点に変換されるようにしてもよい。または、持点に対して10割未満の所定割合を乗じて得られた数の遊技玉に変換されるようにしてもよい。
(5) 持点を特定可能に記録するための記録媒体は、スマートフォンなどの携帯端末を利用したものとしてもよい。この場合、CUに携帯端末と通信するための通信部を設けて、携帯端末を通信部にかざすことによって、携帯端末内に記憶されているIDをCUが認識し、後は本実施の形態に記載したような手順で遊技を可能とする。一方、遊技終了時には、再度、携帯端末を通信部にかざすことによって、遊技終了時の持点がIDを通じて遊技者の持点に加算されるようにする。
(6) 遊技点を計数するための操作手段は、CU側に設けてもよい。その場合の操作手段は、タッチパネルに表示されるものとしてもよく、物理的なスイッチで構成してもよい。
(7) 本実施の形態では、カード返却操作をしたときに、未計数の遊技点が残っているときには、P台あるいはCU側の表示器にて計数を促すメッセージを表示する。しかし、このような構成に代えて、カード返却操作をしたときに、未計数の遊技点が残っているときには、自動的に計数表示を開始するとともに、P台あるいはCU側の表示器にて、未計数の遊技点が残っているために自動計数を開始したこと、あるいは、さらにそれに加えて、自動計数が完了した後にカードが返却されることを報知してもよい。
また、このようなカード返却操作に伴う自動計数処理を行なうものにおいて、オーダーサービス中(図15、図16参照)にカード返却操作がなされた場合には、オーダーサービス中の自動計数処理を禁止する。その場合にも、オーダーサービスが終了した後に再度のカード返却操作を促すメッセージ表示をしたり(図14参照)、カード返却操作を予約として受付けて(図15、図16参照)オーダーサービスが終了した後に自動計数処理を行なってカード返却処理を行なう。
あるいは、カード返却操作をしたときに、未計数の遊技点が残っているときには、遊技者が一時的に離席する可能性があると判断し、表示器(CU側あるいはP台側)に、一時的な離席であるか否かを確認するメッセージを表示してもよい。さらに、表示器をタッチパネルで構成し、そのメッセージに対して遊技者が応答入力できるようにしてもよい。さらに、その応答入力が遊技終了であれば、計数操作を促すメッセージを表示する。一方、応答入力が一時離席であれば、CU側あるいはP台側または双方でカードのIDを記憶した状態のままで一旦、カードを排出するようにしてもよい。その後、同じIDのカードが挿入されたときには、元の状態から遊技を再開させる。
(8) 大当り中は、遊技玉数が満タンと判断するための判断基準値を上げてもよい。つまり、大当り中とそうでないときとで、満タン判断の判断基準値を異ならせてもよい。これによって、大当り中に遊技玉数が急激に多くなり、すぐに満タン判断がなされて発射停止してしまうことを防止できる。
(9) 大当りが発生したときの遊技玉数を記憶しておき、大当り中は、満タンの判断基準値を超えた場合であっても、大当りが発生してから増加した遊技玉数が許容値(たとえば、1000玉)以内であれば、満タン判定しないものとしてもよい。
(10) 遊技玉を計数するための計数操作手段としては、2回以上の所定回数操作したときに、計数機能を発揮するようなものを採用してもよい。これによって、誤操作を防止できる。また、この場合、1回操作では、計数機能とは異なる他の機能を発揮させるようにしてもよい。たとえば、1回操作をしてから所定時間(たとえば、1秒以内)、操作が無い場合には、店員を呼び出すためのランプを点灯させるような機能を発揮させ、1操作から1秒以内に2回目の操作が検出されたときには、計数機能を発揮させることも考えられる。
(11) 「所定の記録媒体処理操作を検出したときに、前記遊技点を前記持点として、所定の処理が可能となるように処理する記録媒体処理手段」の「所定の処理」は、たとえば、CUから排出されたカードを他の遊技機に接続された別のCUに挿入して使用する場合のCUの処理(カードで特定可能に記録された持玉を引き落として遊技玉に変換する処理や持玉共有処理、あるいはワゴンサービス処理等)を意味する。あるいはまた、「所定の処理」とは、景品交換用の景品交換機でカードを受付けて当該カードで特定される持点を消費して景品交換を可能とする処理であってもよい。
また、上述した「持点として所定の処理が可能となるように処理するための記録媒体処理操作」とは、たとえば、カードの返却操作である。また、「所定の処理」とは、カードの返却操作を検出したときに、CUに挿入されているカードに持点を特定可能に記録し、当該カードを返却する処理である。ここで、「特定可能に記録」とは、カードに直接、持点を記録することの他、カードには持点を記録せずにカードのIDと持点とをCUに接続されたサーバに送信し、サーバ内でIDと持点とを対応付けて記憶するような方式を含む。
(12) 玉の発射中に計数操作をすると、そのときの遊技玉数が基準値以下の場合には、計数操作が無効とされるようにしてもよい。また、玉の発射中に計数操作が検出されたときの遊技玉数が基準値を超える場合であっても、1回の計数操作で計数される玉数が所定数に定められている場合において、計数操作が検出されたときの遊技玉数からその所定数を差し引いた値が前記基準値に満たない場合には、計数操作を無効とするようにしてもよい。
また、遊技中であるか否かを玉の発射動作が検出されているか否かで判断してもよく、遊技中球数(遊技領域27内で浮遊している浮遊玉)が0になっているか(遊技中でない)否か(遊技中)で、判断してもよい。さらに、可変表示装置が変動中であるか否か、大当り中であるか否か、アタッカーが開いているか否か、などで遊技中であるか否かを判定することも考えられる。
さらに、遊技機としてS台を適用して遊技中の計数操作を無効とする場合の「遊技中」とは、たとえば、リール2L、2C、2Rが回転開始してから停止するまでの期間である。あるいは、スタート操作が検出されてからリール2L、2C、2Rが停止するまでの期間である。
(13) 図12を参照して、P台は、計数された計数玉(持玉)を一時記憶する計数玉数カウンタを備えているものの、計数玉の累積値を記憶するカウンタを備えていない。しかしながら、P台側に、計数玉の累積値を記憶する計数玉累積記憶カウンタを備えてもよい。また、CU側には、カード持玉(計数玉)を記憶する領域が備えられているが、この領域には、挿入されたカード自体に持玉が記録されていた場合には、そのカード持玉も含めて現在の遊技者の持玉数が記憶される。このため、この領域のみでは、今回の遊技で遊技者が計数した計数玉の数を特定できない。そこで、今回の遊技で遊技者が計数した計数玉の数を記憶する領域をCU側にさらに設けてもよい。CUは、この場合、遊技が開始してからP台から送られてくる計数玉数の情報に基づいて当該領域に持玉を加算し、持玉が遊技玉に変換されると、当該領域から持玉を減算する。
(14) 図17の計数操作を促す表示としては、文章にて「遊技玉が残っているので計数して下さい」という表示であってもよく、あるいは画面上に計数ボタン28を表示させて点滅するような表示であってもよい。また、カード返却準備状態ONを受けたP台2は、遊技玉数表示器29の遊技玉を点滅表示させるなどしてもよく、あるいは、遊技玉数表示器29を画像表示装置で構成した場合には、上記実施の形態として説明したメッセージを遊技玉数表示器29に表示して計数操作を促すようにしてもよい。
(15) 計数ボタンを押し続ける時間に応じて、1回の操作で持点変換する遊技点数が異なるようにするために、たとえば、長押し(たとえば、1秒以上連続操作)のときには遊技点のすべてが計数される一方、短押し(たとえば、1秒未満の連続操作)のときには、200玉だけが計数されるようにしてもよい。ただし、この場合には、遊技玉の残数が少ない場合、たとえば、200玉未満の場合には、計数ボタンの操作ですべての遊技玉が計数されるようにするのが望ましい。
(16) 遊技点の残数に応じて、計数ボタンの1回の短押下操作で計数される点数が異なるようにする場合、たとえば、次のようにすることが考えられる。たとえば、遊技点が200点未満のときには、計数ボタンの1回の短押下操作ですべての遊技点が計数されるようにする。遊技点が200以上1000未満のときには、1回の短押下操作で200点が計数されるようにする。遊技点が1000以上5000未満のときには、1回の短押下操作で1000点が計数されるようにする。遊技点が5000以上10000未満のときには、1回の短押下操作で2000点が計数されるようにする。遊技点が10000以上のときには、1回の短押下操作で2500点が計数されるようにする。なお、以上の数値は具体例であって、適宜、設定できる。
(17) 遊技玉(遊技点)を計数して持点変換する際には、計数表示のみならず、計数音をスピーカから出力する制御をしてもよい。また、遊技点の計数の際には、玉が1つずつ、玉貯留皿から計数器へと落下していくような画像表示を行なうことが考えられる。
(18) 計数操作に基づいて遊技点を持点に変換する変換表示(遊技玉を計数していき、持玉が増えていく様を示す表示)を行なうタイミングと、データ上で遊技点を減算し、持点を加算する演算を行なうタイミングとは様々なものとすることができる。変換表示が終わってから、前記演算を実行してもよい。また、そのために、変換表示が終わった後に遊技機からCUに対して計数データが送信されるようにしてもよい。なお、このような変形例は、持点を遊技点に変換する場合についても同様に適用可能である。
(19) 本実施の形態では、CUと遊技機との間の通信において、CUを一次局、遊技機を二次局とするコマンド−レスポンス方式が採用されているが、一次局と二次局との関係を逆にしてもよい。あるいは、このような主従の関係がある通信方式を採用するのではなく、通信すべき要求が生じたときに双方が相手にデータを送信するような方式を採用してもよい。
(20) 本実施の形態では、遊技機側およびCU側の双方で遊技玉(遊技点)を記憶するようにしているが、遊技玉(遊技点)は遊技機側のみで記憶し、CU側では記憶しないようにしてもよい。一方、カード持玉(持点)は、CU側でのみ記憶しているが、遊技機側でも記憶するようにしてもよい。特に、遊技玉(遊技点)は遊技機側のみで記憶し、一方、カード持玉(持点)は、CU側でのみ記憶するようにして、データの記憶管理の役割分担を明確にしてもよい。
(21) 表示器54で行なう計数表示や各種の報知は、同様に表示器312で行なうようにしてもよい。
(22) CU3において、P台側から送信されてきた加算玉数カウンタの値(加算玉数)および減算玉数カウンタの値(減算玉数)に基づいて、記憶している遊技玉数を更新し、P台側から送信されてきた計数玉数カウンタの値に基づいて記憶している遊技玉数を減算したときに、遊技玉数の値がマイナスになる場合には、エラー(異常)判定し、エラー処理を行なうようにしてもよい。エラー処理の具体例として、異常報知ランプ等によりエラー報知が行なわれたり、あるいは、ホール用管理コンピュータやホールサーバ801にエラーが発生した旨のエラー通知信号が送信される(この場合、ホール用管理コンピュータやホールサーバ801によるエラー報知が行なわれるようにしてもよい)。
(23) 貸出操作あるいは持点(持玉)から遊技点(遊技玉)への変換操作(貸出操作)が検出された場合、遊技点は、1点ずつカウントアップするようにしてもよいが、遊技者の待ち時間を短くするために、複数点(たとえば、100円相当の25点)ずつカウントアップするように表示してもよい。また、逆に、遊技点の計数操作が実行されたときにも、複数点ずつ持点がカウントアップするように表示してもよい。さらに、遊技点あるいは持点をカウントアップ表示するときの単位数を複数種類の中から設定できるようにしてもよい。その設定の際には、P台あるいはS台の表示器のタッチパネルを利用することが考えられる。
(24) 打球操作ハンドルにタッチセンサを設けて、遊技者が打球操作ハンドルを握っていることがタッチセンサによって検出されている間は、計数操作を無効にしてもよい。計数操作を無効とは、計数操作を検出するが、その検出出力に基づいた計数動作を実行しないこと、あるいは、計数操作の検出自体をしないことの双方を意味する。または、遊技者が打球操作ハンドルに触れているだけでは計数操作を無効にせず、打球操作ハンドルを玉発射の駆動パルスが出力される程度にまで回している場合に、計数操作を無効にしてもよい。
これらの場合には、計数操作が検出されると、「ハンドルを放してください」というメッセージを遊技機あるいはCUの表示器に表示するようにしてもよい。あるいは、計数操作ボタンをタッチパネルの画面上のアイコンで表示するようにしたときには、計数操作ボタンをグレーアウトして、操作不能であることを遊技者に通知するようにしてもよい。
(25) 玉貸ボタン、カード返却ボタン、再プレイボタン、および計数ボタンのうちの少なくとも1つ、あるいはすべては、遊技機側に設けてもよく、あるいはCU側に設けてもよい。また、そのボタンは、タッチパネル式の表示器として説明した遊技機側あるいはCU側の表示器に表示することが考えられる。
(26) 本実施の形態に係る遊技用システムは、持点を使用した所定の持点使用処理を実行するための持点使用操作手段を含む。ここで、所定の持点使用処理とは、ワゴンサービスを実行するための処理や、あるいは、持点(持玉)を分割して共有する処理(持点を他人に分割譲渡する処理)を含む概念である。また、持点使用操作手段は、たとえば、タッチパネルである。あるいは、持点使用操作手段は、CU又は遊技機に対して持点使用処理の実行を指令するために遊技店の係員に与えられるリモコンであってもよい。
(27) 図7〜図25で示したシーケンス制御は、CU3、P台2、S台2S等の遊技機器単体内の制御装置間の送受信シーケンスに限定されるものではなく、たとえば、CU3、P台2、ジェットカウンタ、POS端末等の複数の遊技機器間の送受信シーケンスに適用してもよい。また、図26、図27に示した要求通番の制御は、CU3の内部のCU制御部323とセキュリティ基板325との間、あるいはセキュリティ基板325と通信制御IC325aとの間に適用してもよい。
また、CU3内のCU制御部323とセキュリティチップ325bとの間において、図26、図27に示した要求通番による通信を適用してもよい。たとえば、図4を用いて前述したCU制御部323とセキュリティ基板325との間で行なわれる相互認証の場面において、要求通番を適用することが考えられる。この場合、CU制御部323とセキュリティ基板325とは、相互認証に関わる電文の送信の場合にのみ要求通番を更新可能とし、それ以外の通信では要求通番を更新しない。
また、P台2内の主制御部161と払出制御部171との間において、要求通番を採用することも考えられる。たとえば、払出制御部171が主制御部161に対して、メインチップID(主制御チップID)を要求し、それに対する応答を主制御部161が返信する場面において、要求通番を適用することが考えられる。
(28) 前述の実施の形態では、カードIDにより遊技者の同一性の判別を行なっているが、それに代えてまたはそれに加えて、遊技者の指紋や網膜等のバイオマスにより遊技者の同一性の判別を行なってもよい。
(29) 前述の実施の形態では、カードIDと挿入時刻とが一致することを条件に遊技機から送信された得点をCUが現時点での得点として記憶しているが、遊技機とCU3との通信が途絶えてから所定時間(たとえば20分)が経過するまでに通信が開始されたことを更なる条件として、遊技機から送信された得点をCUが現時点での得点として記憶するように制御してもよい。具体的には、遊技機とCU3との通信が途絶えてから所定時間(たとえば20分)を計時するタイマをCU制御部323に設け、遊技機とCU3との通信の開始時(復旧時)に該タイマが未だ計時中(タイムアップしていない状態)であるか否か判定し、計時中との判定結果であることを更なる条件として、遊技機から送信された得点をCUが現時点での得点として記憶するように制御する。
また、挿入時刻の代わりに、CU3とP台2との間で用いられた最終通番等の一致を条件に遊技機から送信された得点をCUが現時点での得点として記憶するようにしてもよい。
(30) 前述の実施の形態では、入賞の発生により直接遊技玉数や遊技点を加算するものを示したが、その代わりに、入賞の発生により持点を加算し、その加算された持点を引落して遊技玉数や遊技点を加算するように制御してもよい。
(31) 前述の実施の形態では、遊技者所有の有価価値(プリペイド残額、持玉、貯玉)の範囲内で価値を引落して該引落し相当分の遊技点を加算するにおいて、引落した価値と同じ価値の遊技点を加算するものを示したが、その代わりに、たとえば、実際に引落した価値に対し消費税相当額分少ない遊技点を加算するように制御してもよい。
(32) 本実施の形態では、遊技場から離れた鍵管理センタに鍵管理サーバを設置した。しかしながら、鍵管理サーバは遊技場内に設置してもよい。これにより、遊技場外に鍵管理サーバを設置する場合と比較すると、CUと鍵管理サーバとの通信を高速化し易く、また、通信障害の発生率を低減できる。
(33) CU制御部323は、ホールサーバ801を介して鍵管理サーバ800から基板セキュリティ情報(基板認証鍵や更新情報を含む)を受信する。しかしながら、これに代えて、鍵管理サーバ800とCU制御部323との間にホールサーバ801を介することなく、鍵管理サーバ800からCU制御部323へ基板セキュリティ情報が送信される構成とてもよい。たとえば、鍵管理サーバ800とCUとを直接、回線接続することや、鍵管理サーバ800と各CUとの間にホールサーバ801と異なる中継用の通信装置を設けることが考えられる。
(34) 前述の実施の形態では、遊技の中断操作(簡易離席操作または食事休憩操作)に基づいて自動的に計数処理された計数玉数を一旦、持玉に加算してカードに書込み排出することで、中断処理を行ない、その後、遊技を中断した遊技者が戻ってきて、そのカードを再度元のカードユニット3に挿入し、持玉を遊技玉に変換する操作により、125玉ずつ遊技玉に変換されて遊技が可能になるものを示した。しかし、それに代えて、中断操作時に自動計数された計数玉を遊技玉や持玉とは別の預かり玉(C−IDと挿入時刻も記憶)としてCU3が記憶し、持玉加算せず、持玉を記録させることなくカードを排出することで中断処理を行ない。その排出カードが再挿入されると、預かり玉がすべて一括で自動的にP台の遊技玉に変換されて遊技可能となるように制御してもよい。あるいは、この場合の預かり玉は、中断操作に基づいてP台からCUへと送信され、CU側またはホールサーバ側で記憶しておき、カードが再度挿入されたときにCUまたはホールサーバから自動的にP台側へ預かり玉の情報が送信されて遊技玉としてP台側に記憶されるものとしてもよい。また、この場合に預かり玉の情報を送信する際には、遊技玉の加算指令としてCUからP台に送信してやればよい。
さらに、上記実施の形態では、中断操作に基づいて自動的に計数処理された計数玉数を一旦、持玉に加算してカードに書込んで排出したとき、そのカードに中断中フラグを記録しておくことによって、そのカードでは景品交換できないようにした。このように景品交換を禁止する手法としては、カードの中断中フラグを利用する以外の次のような手法を採用をすることも考えられる。
まず、中断操作が行なわれたときに、CUからホールサーバにその情報(カードIDを含む)を送信し、ホールサーバ側で中断中の遊技者のカードを中断カードとして記憶する。景品交換時にはPOSなどからホールサーバに問合せをし、景品交換に用いられているカードが中断カードであるか否かをホールサーバが判定する。あるいは、全中断カード情報を予めホールサーバからPOS側に送信しておいてもよい。その上で、景品交換に用いられているカードが中断カードであれば、当該カードを用いた景品交換を禁止する。
また、前述の実施の形態では、遊技の中断操作(簡易離席操作または食事休憩操作)に基づいて返却されたカードによる景品交換を禁止しているが、遊技場閉店時においては当該遊技場の集計等が便利になるように景品交換可能に制御してもよい。その場合には、遊技場の閉店に伴ってCU3の中断中フラグをOFFに制御する。
(35) 上記実施の形態において、遊技機は、「全遊技点に対する変換処理が終了したことを条件に(遊技点=0)、前記遊技点を前記持点として遊技用装置(CU)が所定の処理(景品交換機でカードを受付けて当該カードで特定される持点を消費して景品交換を可能とする処理、CUから排出されたカードを他の遊技機に接続された別のCUに挿入して使用する場合のCUの処理)をするための記録媒体処理操作(カード返却操作(カード返却ボタン322の操作))を有効化する有効化手段」を含む。
(36) 本実施の形態では、遊技情報の一例として、持玉、遊技玉、カードの残額、貯玉、その他、玉数情報や遊技台情報を挙げて説明した。しかしながら、遊技情報は、遊技機での遊技に関連したその他の情報をも含む。たとえば、遊技者が選択あるいはカスタマイズした遊技者の好みのキャラクタを可変表示装置278や表示器54などの可変表示手段(可変表示装置)に表示可能にした場合には、そのキャラクタを特定可能な情報も遊技情報に含まれる。このような遊技者の嗜好に合うキャラクタを含む画面デザインの情報は、たとえば、遊技者のカードIDと対応付けて遊技の終了時にサーバに送信して記憶させ、新たに遊技を開始する際にはサーバからCUあるいはP台へダウンロードするようにしてもよい。
(37) 遊技玉数表示器29では、玉の発射または計数動作に連動して玉数が1つずつ減っていく表示がなされる。また、遊技玉数表示器29では、玉貸操作等に応じて玉数が1つずつあるいは所定単位数ずつ増加する表示がなされる。遊技玉数表示器29を液晶表示装置などの画像表示器で構成した場合には、単に遊技玉数をデジタル表示するのではなく、遊技玉数の変化が弾球によるものであるのか、計数によるものであるのか、入賞の発生によるものであるのか、貯玉の引き落としによるものであるのか、貸出操作によるものであるか、など、その種類に応じた画像を遊技玉数の表示更新と併せて表示するようにしてもよい。
また、計数操作が行われた場合、遊技玉数表示器29では、計数動作に連動した計数表示が行われるが、遊技玉数表示器29を液晶表示装置などの画像表示器で構成した場合には、表示器54と同様に、遊技玉が計数されてその数が減少する一方で、持玉が増加する画像表示を行なうようにしてもよい。この場合、先の表示器54の表示の変形例として説明したように、遊技玉数のデータが持玉数のデータに経時的に変換されていく表示(たとえば、棒グラフの表示)や、現在の遊技玉数のデータと持玉数のデータをそのままデジタル表示し、遊技玉数を減少させつつ持玉数を増加させたり、遊技玉数の一部を持玉数に移動させる表示を繰り返したりすることが考えられる。
また、図1に示すP台2の場合には、遊技玉数を表示するための遊技玉数表示器29に加えて、タッチパネルの表示器54が設けられており、遊技者が操作することで表示内容を切り換えたり、ワゴンサービスの提供を受けたりなどすることができた。この表示器54はCU3によって制御されるものである。しかしながら、このような表示器54をP台2に設けないようにしてもよい。
また、本実施の形態は、前記遊技点を表示する表示手段(表示器312(または表示器54,510、あるいは表示器29,29Sでもよい))と含んでおり、前記表示手段は、前記変換要求量に対応する遊技点の減点表示をする(図12;「計数玉数を遊技玉数から減算」、表示器29,29S(または表示器54,510でもよい))。また、本実施の形態は、前記遊技点を表示する表示手段を制御して当該変換要求量に対応する遊技点の減点表示をする遊技点表示制御手段(CU制御部323、表示制御部350)を含む。ここで、減点表示とは、たとえば、遊技玉1000から100を減点する場合に、遊技玉数の表示を1000から900に切り換える表示である。あるいは、減点表示とは、このような場合に、減点分の100を表示することであってもよい。
(38) 図17に示したように、上記の実施の形態では、遊技玉が残っている状態で検出されたカード返却操作は、所定の待機期間で計数操作が検出されることによって、計数処理完了後に有効化されてカード返却処理に移行する。
一方、待機期間が経過しても計数操作が検出されない場合の処理としては、たとえば、先のカード返却操作を無効とすることが考えられる。この場合、CU3あるいはP台2側の表示器には待機期間が経過しても計数操作が検出されないため、カード返却操作が無効化された旨を表示してもよい。
あるいは、遊技玉が残っている状態で検出されたカード返却操作は、所定の待機期間で計数操作が検出されるか否かに関わらず、無効化してもよい。この場合には、カード返却操作が検出された後の計数操作に応じて全遊技玉を計数し終えた後、再度、カード返却操作を実行することによってカード返却処理を実行するものとしてもよい。あるいは、全遊技玉の計数を終えたとき、または、その前後で、カード返却操作を促す表示をCU3あるいはP台2側の表示器で行なうようにしてもよい。
また、本実施の形態では、カード返却操作が検出されたときに遊技玉が1点でも残っていると、図17に示した処理が実行される。しかしながら、カード返却操作が検出されたときに残っている遊技玉の数が2以上の予め定めた数であるときに、図17に示した処理が実行されるようにしてもよい。
また、カード返却操作が検出された後の計数操作では遊技玉の計数表示速度を通常時よりも早くしてもよい。たとえば、通常の計数操作では遊技玉が1つずつ計数される表示をする一方、カード返却操作が検出された後の計数操作では、遊技玉が複数ずつまとめて計数される表示、あるいは、全遊技玉が一括して計数される表示をするようにすることが考えられる。
さらに、カード返却操作が検出された後の計数操作では全遊技玉が計数対象とされるのではなく、通常の計数操作のときよりも多い数の所定数の遊技玉が計数対象とされるものとしてもよい。たとえば、通常時には1回の計数操作で最大100点の遊技玉が計数対象とされるが、カード返却操作が検出された後の計数操作では、それよりも多い200点の遊技玉が計数対象とされるようにしてもよい。この場合でも、事前にカード返却操作があった場合にはカード返却操作がなかった場合に比べると、全遊技玉を計数するための計数操作回数が減り、早期に全遊技玉を計数完了させることができる。
また、遊技玉が残っている状態でカード返却操作が検出された場合には、計数操作の検出がなくても、全遊技玉の計数を開始させ、その後にカード返却処理に移行するようにしてもよい。この場合、全遊技玉の計数を開始させるときに、全遊技玉の計数を開始させる旨をP台2あるいはCU3で表示してもよい。あるいは、全遊技玉の計数を開始させてもよいか否かを確認するメッセージを表示し、所定操作(たとえば、P台2あるいはCU3のタッチパネルでの操作、再度のカード返却操作など)が検出されたことを条件として、全遊技玉の計数を開始させるようにしてもよい。
また、遊技中(玉の発射中)の場合に検出されたカード返却操作を無効にしてもよいが、カード返却操作を無効にするのではなく、P台側の方で遊技中の計数操作に基づいた計数の処理を無効にしてもよい。
さらに、上記実施の形態では、カード返却操作が検出されたときに遊技玉数が0であるか否かをCU3が判定している。しかしながら、このような判定をP台2が行なうようにしてもよい。この場合、たとえば、カード返却操作が検出されたときに、カード返却操作有を示すデータをCU3からP台2へ送信し、これを受けたP台2が自ら記憶している遊技玉数が0であるか否かを判定する。0であれば、遊技玉数が0であることまたはカード返却を許可するデータをCU3へ送信する一方、0でなければ、遊技玉数が0でないことまたはカード返却の待機あるいはカード返却の禁止を示すデータをCU3へ送信する。
また、上記実施の形態では、計数ボタンの操作が検出されたときに、その操作の検出前にカード返却操作が検出されているか否かをP台2が判定する。しかしながら、このような判定手段をCU3が備えるようにしてもよい。この場合、たとえば、P台2は、計数ボタンの操作が検出されたときに、その旨を示すデータをCU3へ送信する。これを受けたCU3は、そのデータを受信する前の所定期間内にカード返却操作があったか否かを判定するようにすることが考えられる。
また、上記の実施の形態では、計数操作をP台2が検出する一方、カード返却操作をCU3が検出するが、計数操作をCU3が検出する一方、カード返却操作をP台2が検出する構成としてもよく、両操作共にP台2あるいはCU3が検出する構成としてもよい。また、計数ボタンおよびカードカード返却ボタンの取り付け位置は、双方共にCU3としてもP台2としてもよく、一方がCU3またはP台2としてもよい。
(39) 持玉または遊技玉の数の変化の有無をCUまたはP台でチェックし、所定期間、持玉または遊技玉の数が変化しない場合には、CUまたはP台でその旨を報知するようにしてもよい。あるいは、報知のための信号を外部装置(ホールコンピュータ、P台上の呼び出しランプ)に出力してもよい。これにより、たとえば、残り僅かな玉が放置されたままで遊技放棄された台を店員が把握しやすくする。
(40) あるいは、カードがCUに挿入されていないにも関わらず、遊技者の遊技玉が変化した場合には、CUまたはP台でその旨を報知するようにしてもよい。あるいは、報知のための信号を外部装置(ホールコンピュータ、P台上の呼び出しランプ)に出力してもよい。これにより、たとえば、遊技を終えてカードを排出した後に、遊技盤に引っ掛かっていた玉が入賞して遊技玉が払い出されたまま放置されてているような台を店員が把握しやすくする。
(41) 前述の実施の形態では、図37の、S702の判定主体(以下S702判定主体という)、S705の判定主体(以下S705判定主体という)、S706の判定主体(以下S706判定主体という)とS704の判定主体(以下S704出力主体という)およびS707の出力主体(以下S707判定主体という)は、全てCU3であるものを説明した。しかし、それに限定されるものではなく、以下の組合せであってもよい。
a S702判定主体、S705判定主体、S706判定主体、S704出力主体、S707判定主体のうちの1つまたは2以上がP台2で残りがCU3
b S702判定主体、S705判定主体、S706判定主体、S704出力主体、S707判定主体のうちの全てがP台2
c S702判定主体、S705判定主体、S706判定主体、S704出力主体、S707判定主体のうちの1つまたは2以上がP台2およびCU3の両方で残りがCU3またはP台2の一方
d S702判定主体、S705判定主体、S706判定主体、S704出力主体、S707判定主体のうちの全てがP台2およびCU3の両方
また、前述の実施の形態では、図38の、S802の判定主体(以下S802判定主体という)とS803の出力主体(以下S803出力主体という)は、全てCU3であるものを説明した。しかし、それに限定されるものではなく、以下の組合せであってもよい。
e S802判定主体とS803出力主体とのうちの一方がP台2で他方がCU3
f S802判定主体とS803出力主体との両方がP台2
g S802判定主体とS803出力主体とのうちの一方がP台2およびCU3の両方で他方がCU3またはP台2の一方
h S802判定主体とS803出力主体との両方がP台2およびCU3の両方
(42) 本実施の形態は以下の発明を含む。
(1−1) 本発明は、遊技機(P台2、S台2S)と、前記遊技機での遊技を可能にする遊技用装置(CU3)とを備える遊技用システムであって、
前記遊技用装置は、
前記遊技機による所定の動作(遊技玉の加算動作)を要求する動作要求電文(遊技玉加算要求ONの状態情報要求)を送信するか当該動作要求電文以外の電文を送信するかで異なる更新情報(加算通番;遊技玉加算要求ONのときには元の加算通番に+1したもの、遊技玉加算要求OFFのときには元の加算通番)を含む電文を送信する電文送信手段(図10、図11、図26、図27参照)と、
前記動作要求電文の送信後に電文を受信したときに、受信電文に含まれる更新情報が前記動作要求電文に含めて送信した更新情報を所定情報で更新して得られる情報と一致する場合には要求承諾と判定し、不一致の場合には要求承諾以外と判定する電文判定手段(図26;要求通番がm+2であれば要求承諾、m+1であれば要求拒否と判定)とを含み、
前記遊技機は、
前記動作要求電文を受信したときに、要求を承諾する場合には承諾電文を送信し、要求を拒否する場合には拒否電文を送信する応答電文送信手段(図10、図11、図26、図27参照)を含み、
前記応答電文送信手段は、
前記動作要求電文に含まれて送信されてきた更新情報を所定情報で更新して得られた情報を、前記承諾電文の更新情報として送信し(図26;要求承諾であればm+2を送信し、要求拒否であればm+1を送信)、
前記動作要求電文に含まれて送信されてきた更新情報を所定情報で更新せずに前記拒否電文の更新情報として送信する(図10、図11、図26、図27参照)。
このような構成によれば、動作要求電文の送信後に受信した電文の更新情報を参照することによって、動作要求電文が到達しているか否かを判定できるばかりでなく、返信されてきた電文が動作要求電文に対する承諾電文であるのか拒否電文であるのかまでを判定できる。
(1−2) 本発明は、遊技機(P台2、S台2S)での遊技を可能にするための遊技制御装置(CU3(またはCU3内のCU制御部))であって、
前記遊技機による所定の動作(遊技玉の加算動作)を要求する動作要求電文(遊技玉加算要求ONの状態情報要求)を送信するか当該動作要求電文以外の電文を送信するかで異なる更新情報(加算通番;遊技玉加算要求ONのときには元の加算通番に+1したもの、遊技玉加算要求OFFのときには元の加算通番)を含む電文を送信する電文送信手段(図10、図11、図26、図27参照)と、
前記動作要求電文の送信後に電文を受信したときに、受信電文に含まれる更新情報が前記動作要求電文に含めて送信した更新情報を所定情報で更新して得られる情報と一致する場合には要求承諾と判定し、不一致の場合には要求承諾以外と判定する電文判定手段(図26;要求通番がm+2であれば要求承諾、m+1であれば要求拒否と判定)とを含む。
このような構成によれば、動作要求電文の送信後に受信した電文の更新情報を参照することによって、動作要求電文が到達しているか否かを判定できるばかりでなく、返信されてきた電文が動作要求電文に対する承諾電文であるのか拒否電文であるのかまでを判定できる。
(1−3) 本発明は、遊技を可能にするための遊技制御装置(P台2、、S台2S(またはCU3内のセキュリティチップ))であって、
前記遊技機による所定の動作(遊技玉の加算動作)を要求する動作要求電文(遊技玉加算要求ONの状態情報要求)を受信したときに、要求を承諾する場合には承諾電文を送信し、要求を拒否する場合には拒否電文を送信する応答電文送信手段(図10、図11、図26、図27参照)を含み、
前記応答電文送信手段は、
前記動作要求電文に含まれて送信されてきた更新情報を所定情報(+1)で更新して得られた情報を、前記承諾電文の更新情報として送信し(たとえば、図10では、受信したm+1の加算通番に対してm+2を返信)、
前記動作要求電文に含まれて送信されてきた更新情報を所定情報で更新せずに前記拒否電文の更新情報として送信する(図26参照)。
このような構成によれば、動作要求電文に対する応答電文に含める更新情報を相手方に参照させることによって、動作要求電文が到達しているか否かを判定させることができるばかりでなく、返信した電文が動作要求電文に対する承諾電文であるのか拒否電文であるのかまでを判定させることができる。
(1−4) 上記(1−1)の遊技用システム、または上記(2)の遊技制御装置において、
前記電文送信手段は、前記動作要求電文を送信するときには、直前に受信した電文に含まれる更新情報を所定情報で更新して得られる情報を送信電文の更新情報として送信し、前記動作要求電文以外の電文を送信するときには、直前に受信した電文に含まれる更新情報を送信電文の更新情報として送信する(図26、図27参照)。
このような構成によれば、通信の相手方は、受け取った更新情報が、直前に送信した電文に含まれる更新情報を所定情報で更新して得られたものであれば動作要求電文であると判定できる。
(1−5) 上記(1−1)または(1−4)に記載の遊技用システムであって、前記電文送信手段および前記応答電文送信手段は、電文の送信順を特定可能な送信順情報(通常通番)を前記更新情報と別に各電文に含めて送信する(図26、図27参照)。
このような構成によれば、動作要求電文に関わる通信以外においても、電文の到達確認を行なうことが可能となる。
(1−6) 上記(1−5)に記載の遊技用システムであって、前記電文送信手段および前記応答電文送信手段は、前記更新情報を更新して電文を送信するときには前記送信順情報を更新しない(図27参照)。
このような構成によれば、更新情報を更新して電文を送信するときにも前記送信順情報を更新する場合に比較して、送信順情報の更新に関する制御負担を軽減できる。
(1−7) 上記(1−1)(1−4)〜(1−6)のいずれかに記載の遊技用システムであって、前記電文判定手段は、
前記動作要求電文の送信後に電文を受信したときに、受信電文に含まれる更新情報が前記動作要求電文に含めて送信した更新情報と一致する場合には要求拒否と判定し(図26、図27参照)、
前記動作要求電文の送信後に電文を受信したときに、受信電文に含まれる更新情報が前記動作要求電文に含めて送信した更新情報を前記所定情報で更新して得られる情報と一致せず、前記動作要求電文に含めて送信した更新情報とも一致しない場合には、前記動作要求電文の未到達と判定する(図26、図27参照)。
このような構成によれば、更新情報に基づいて要求承諾であるか否かのみならず、要求拒否であるか、そもそも操作要求電文が到達していないのかまでを判定可能となる。
(2−1) 本発明は、遊技機(P台2、S台2S)と、前記遊技機での遊技を可能にする遊技用装置(CU3)とを備える遊技用システムであって、
前記遊技機は、
前記遊技用装置による所定の動作(持玉の加算動作)を要求する動作要求電文(計数要求ONの状態情報応答)を送信するか当該動作要求電文以外の電文を送信するかで異なる更新情報(計数通番;計数要求ONのときには元の計数通番に+1したもの、計数要求OFFのときには元の計数通番)を含む電文を送信する電文送信手段(図12、図13、図26、図27参照)と、
前記動作要求電文の送信後に電文を受信したときに、受信電文に含まれる更新情報が前記動作要求電文に含めて送信した更新情報を所定情報で更新して得られる情報と一致する場合には要求承諾と判定し、不一致の場合には要求承諾以外と判定する電文判定手段(図26;要求通番がm+2であれば要求承諾、m+1であれば要求拒否と判定)とを含み、
前記遊技用装置は、
前記動作要求電文を受信したときに、要求を承諾する場合には承諾電文を送信し、要求を拒否する場合には拒否電文を送信する応答電文送信手段(図12〜図15、図27参照)を含み、
前記応答電文送信手段は、
前記動作要求電文に含まれて送信されてきた更新情報を所定情報で更新して得られた情報を、前記承諾電文の更新情報として送信し(図26;要求承諾であればm+2を送信し、要求拒否であればm+1を送信)、
前記動作要求電文に含まれて送信されてきた更新情報を所定情報で更新せずに前記拒否電文の更新情報として送信する(図14、図15、図26、図27参照)。
このような構成によれば、動作要求電文の送信後に受信した電文の更新情報を参照することによって、動作要求電文が到達しているか否かを判定できるばかりでなく、返信されてきた電文が動作要求電文に対する承諾電文であるのか拒否電文であるのかまでを判定できる。
(2−2) 本発明は、遊技を可能にするための遊技制御装置(P台2、S台2S(またはCU3内のセキュリティチップ))であって、
遊技機と通信可能に接続される遊技用装置(CU3(またはCU3内のCU制御部))による所定の動作を要求する動作要求電文(計数要求ONの状態情報応答)を送信するか当該動作要求電文以外の電文を送信するかで異なる更新情報(計数通番;計数要求ONのときには元の計数通番に+1したもの、計数要求OFFのときには元の計数通番)を含む電文を送信する電文送信手段(図14、図15、図26、図27参照)と、
前記動作要求電文の送信後に電文を受信したときに、受信電文に含まれる更新情報が前記動作要求電文に含めて送信した更新情報を所定情報で更新して得られる情報と一致する場合には要求承諾と判定し、不一致の場合には要求承諾以外と判定する電文判定手段(図26;要求通番がm+2であれば要求承諾、m+1であれば要求拒否と判定)とを含む。
このような構成によれば、動作要求電文の送信後に受信した電文の更新情報を参照することによって、動作要求電文が到達しているか否かを判定できるばかりでなく、返信されてきた電文が動作要求電文に対する承諾電文であるのか拒否電文であるのかまでを判定できる。
(2−3) 本発明は、遊技を可能にするための遊技制御装置(CU3(またはCU3内のセキュリティチップ))であって、
前記遊技機と通信可能に接続される遊技用装置(CU3(またはCU3内のCU制御部))による所定の動作を要求する動作要求電文(計数要求ONの状態情報応答)を受信したときに、要求を承諾する場合には承諾電文を送信し、要求を拒否する場合には拒否電文を送信する応答電文送信手段(図12、図13、図26、図27参照)を含み、
前記応答電文送信手段は、
前記動作要求電文に含まれて送信されてきた更新情報を所定情報(+1)で更新して得られた情報を、前記承諾電文の更新情報として送信し(たとえば、図12では、受信したm+1の計数通番に対してm+2を返信)、
前記動作要求電文に含まれて送信されてきた更新情報を所定情報で更新せずに前記拒否電文の更新情報として送信する(たとえば、図14では、受信したm+1の計数通番に対してm+1を返信)。
このような構成によれば、動作要求電文に対する応答電文に含める更新情報を相手方に参照させることによって、動作要求電文が到達しているか否かを判定させることができるばかりでなく、返信した電文が動作要求電文に対する承諾電文であるのか拒否電文であるのかまでを判定させることができる。
(2−4) 上記(2−1)の遊技用システム、または上記(2−2)の遊技制御装置において、
前記電文送信手段は、前記動作要求電文を送信するときには、直前に受信した電文に含まれる更新情報を所定情報で更新して得られる情報を送信電文の更新情報として送信し、前記動作要求電文以外の電文を送信するときには、直前に受信した電文に含まれる更新情報を送信電文の更新情報として送信する(図26、図27参照)。
このような構成によれば、通信の相手方は、受け取った更新情報が、直前に送信した電文に含まれる更新情報を所定情報で更新して得られたものであれば動作要求電文であると判定できる。
(2−5) 上記(2−1)または(2−4)に記載の遊技用システムであって、前記電文送信手段および前記応答電文送信手段は、電文の送信順を特定可能な送信順情報(通常通番)を前記更新情報と別に各電文に含めて送信する(図26、図27参照)。
このような構成によれば、動作要求電文に関わる通信以外においても、電文の到達確認を行なうことが可能となる。
(2−6) 上記(2−5)に記載の遊技用システムであって、前記電文送信手段および前記応答電文送信手段は、前記更新情報を更新して電文を送信するときには前記送信順情報を更新しない(図27参照)。
このような構成によれば、更新情報を更新して電文を送信するときにも前記送信順情報を更新する場合に比較して、送信順情報の更新に関する制御負担を軽減できる。
(2−7) 上記(2−1)(2−4)〜(2−6)のいずれかに記載の遊技用システムであって、前記電文判定手段は、
前記動作要求電文の送信後に電文を受信したときに、受信電文に含まれる更新情報が前記動作要求電文に含めて送信した更新情報と一致する場合には要求拒否と判定し(図26、図27参照)、
前記動作要求電文の送信後に電文を受信したときに、受信電文に含まれる更新情報が前記動作要求電文に含めて送信した更新情報を前記所定情報で更新して得られる情報と一致せず、前記動作要求電文に含めて送信した更新情報とも一致しない場合には、前記動作要求電文の未到達と判定する(図26、図27参照)。
このような構成によれば、更新情報に基づいて要求承諾であるか否かのみならず、要求拒否であるか、そもそも操作要求電文が到達していないのかまでを判定可能となる。
(3−1) 本発明は、入賞の発生により所定の遊技点(遊技玉)を付与する遊技機(P台2、S台2S)と、該遊技機と通信可能に接続され、遊技者所有の遊技用価値(カード残高、貯玉)を用いて該遊技機での遊技を可能にする遊技用装置(CU3)とを備える遊技用システムであって、
前記遊技機は、
前記遊技点を記憶する遊技点記憶手段(遊技玉数カウンタ)と、
前記遊技点を所定の持点に変換するための変換操作(計数操作)が検出されたときに、変換要求を送信する変換要求送信手段(図12;計数通番m+1、計数玉数=0、計数要求=ONの状態情報応答を送信)と、
前記変換要求に対する変換承諾(図12;計数通番m+2、計数応答ONの状態情報要求)を受信したときに、変換要求量を送信する変換要求量送信手段(図12;計数通番m+3、計数玉数=100、計数要求=ONの状態情報応答を送信)と、
前記変換要求量に対する変換承諾(図12;計数通番m+2、計数応答=ONの状態情報要求)を受信したときに、前記遊技点記憶手段に記憶されている遊技点から前記変換要求量相当の遊技点を減点する遊技点減点手段(図12;「計数玉数を遊技玉数から減算」)とを含み、
前記遊技用装置は、
前記持点を記憶する持点記憶手段(図5の「カード持玉数(計数玉)」参照)と、
前記変換要求および前記変換要求量に対して承諾判定をする承諾判定手段(CU制御部323)と、
前記承諾判定手段が前記変換要求に対して承諾判定したときに前記変換要求に対する変換承諾(図12;計数通番m+2、計数応答=ONの状態情報要求)を送信し、前記承諾判定手段が前記変換要求量に対して承諾判定したときに前記変換要求量に対する変換承諾(図12;計数通番m+4、計数応答=ONの状態情報要求)を送信する変換承諾送信手段とを含み、
前記遊技点を表示する表示手段(表示器312(または表示器54,510、あるいは表示器29,29Sでもよい))を制御して当該変換要求量に対応する遊技点の減点表示をする遊技点表示制御手段(CU制御部323、表示制御部350)をさらに含む。
このような構成によれば、遊技により得られた遊技点を持点に変換する変換操作が可能となるため、遊技により得られた遊技媒体を計数するための計数操作を必要とする従来のシステムに慣れている遊技者に混乱を与えることなく、遊技点を用いた新たなシステムを提供できる。
しかも、変換操作が検出されると即座に遊技点を持点に変換する処理を開始するのではなく、遊技機側においては、変換要求に対する変換承諾を得て、さらには、その後の変換要求量の通知に対する変換承諾を得てから変換要求量相当の遊技点を減点し、また、遊技用装置側においては、遊技点を表示する表示手段において変換要求量に対応する遊技点の減点表示をするための制御が行なわれるため、遊技機と遊技用装置との間で変換操作に対する処理が整合しなくなる不都合を防止できる。
(3−2) 本発明は、入賞の発生により所定の遊技点を付与し、遊技者所有の遊技用価値を用いた遊技を可能にするための遊技用装置(CU3)と通信可能に接続される遊技機(P台2、S台2S)であって、
前記遊技点を記憶する遊技点記憶手段(遊技玉数カウンタ)と、
前記遊技点を所定の持点に変換するための変換操作(計数操作)が検出されたときに、変換要求を送信する変換要求送信手段(図12;計数通番m+1、計数玉数=0、計数要求=ONの状態情報応答を送信)と、
前記変換要求に対する変換承諾(図12;計数通番m+2、計数応答ONの状態情報要求)を受信したときに、変換要求量を送信する変換要求量送信手段(図12;計数通番m+3、計数玉数=100、計数要求=ONの状態情報応答を送信)と、
前記変換要求量に対する変換承諾(図12;計数通番m+2、計数応答=ONの状態情報要求)を受信したときに、前記遊技点記憶手段に記憶されている遊技点から前記変換要求量相当の遊技点を減点する遊技点減点手段(図12;「計数玉数を遊技玉数から減算」)と、
前記遊技点を表示する表示手段(表示器312(または表示器54,510、あるいは表示器29,29Sでもよい))とを含み、
前記表示手段は、前記変換要求量に対応する遊技点の減点表示をする(図12;「計数玉数を遊技玉数から減算」、表示器29,29S(または表示器54,510でもよい))。
このような構成によれば、遊技により得られた遊技点を持点に変換する変換操作が可能となるため、遊技により得られた遊技媒体を計数するための計数操作を必要とする従来の遊技機に慣れている遊技者に混乱を与えることなく、遊技点を用いた新たな遊技機を提供できる。
しかも、変換操作が検出されると即座に遊技点を持点に変換する処理を開始するのではなく、変換要求に対する変換承諾を得て、さらには、その後の変換要求量の通知に対する変換承諾を得てから変換要求量相当の遊技点が減点され、当該変換要求量に対応する遊技点の減点表示がなされるため、遊技機と遊技用装置との間で変換操作に対する処理が整合しなくなる不都合を防止できる。
(3−3) 上記(3−1)の遊技用システムにおいて、
前記変換要求量を設定する変換要求量設定手段(図13の(1)〜(3)参照)をさらに含み、
前記変換要求量設定手段は、前記変換要求量相当の遊技点が減点されたときに、前記変換要求量送信手段が送信した変換要求量相当の遊技点を再度減点したとしても前記変換操作に対応する変換量に達しない場合、前回の変換要求量よりも多くの量を新たな変換要求量として設定し(図13において、(1)では50、(2)では100、(3)では200と設定)、
前記変換要求量送信手段は、前記変換要求量相当の遊技点を減点したときに、前記変換要求量設定手段により設定された変換要求量を再度送信する(図13において(1)の設定に対応する遊技点の計数後、(2)の設定に対応して計数玉数=100の状態情報応答を送信)。
このような構成によれば、前回送信した変換要求量相当の遊技点を再度減点したとしても変換操作に対応する変換量に達しない場合、前回の変換要求量よりも多くの変換要求量が送信されるため、変換要求量単位での確実な変換動作を実行可能とできながらも、変換要求量の送信回数を極力減らすことができ、速やかな変換動作を実現可能となる。
(3−4) 上記(3−1)または(3−3)に記載の遊技用システムにおいて、
前記遊技用装置は、前記持点を表示する持点表示手段(表示器312)をさらに含み、
前記持点表示手段は、前記承諾判定手段が前記変換要求量に対して承諾判定をしたときに、当該変換要求量に対応する持点の加点表示をする(図12の「計数玉数を持玉数に加算」参照)。
このような構成によれば、遊技用装置側での持点の加点表示は承諾判定をしたときに行なわれるため、加点表示の開始タイミングと加点処理の開始タイミングとを合せることができる。
(4−1) 本発明は、入賞の発生により所定の遊技点(遊技玉、遊技点)を付与する遊技機(P台2、S台2S)による遊技を可能とするための遊技用システムであって、
前記遊技点を記憶する遊技点記憶手段(遊技玉数カウンタ、遊技点数カウンタ)と、
前記遊技点を所定の持点(持玉、持点)に変換するための変換操作を行なう変換操作手段(計数ボタン28,28S)と、
前記変換操作手段の操作が検出されたことに基づいて、前記遊技点を前記持点に変換するための変換処理を実行する変換処理手段(図12、図13、払出制御部171、CU制御部323)と、
前記持点を記憶する持点記憶手段(図5のCU側の「カード持玉数(計数玉)」、図40の「カード持点数(計数遊技持点)」)と、
前記持点を使用した所定の持点使用処理(オーダーサービス、持点共有)を実行するための持点使用操作が検出されたことに基づいて、前記持点記憶手段に記憶されている前記持点から前記持点使用処理に必要な点数を減点する減点手段(図14〜図16、オーダーした商品の対価に相当する持点をCU制御部323が減算する)と、
前記持点使用処理の実行中に前記変換操作手段が操作されたときには、該持点使用処理の実行中における前記変換処理の実行を禁止する禁止手段(図14〜図16、オーダーサービス中の計数処理を禁止するCU制御部323)とを含む。
上記の構成によれば、遊技により得られた遊技点を遊技者の操作によって一旦持点に変換するステップが生じる。このため、遊技により得られた遊技媒体を計数する従来の遊技用システムに慣れている遊技者に混乱を与えることなく、遊技点を用いた新たなシステムを提供できる。しかも、変換後の持点と引換えにした持点使用処理を実行できるとともに、持点使用処理の実行中における変換処理の実行が禁止されるために、持点使用処理に伴い持点が減点されるときに遊技点の持点への変換処理が行なわれるという煩雑な制御を回避することができる。
(4−2) 本発明の他の態様は、入賞の発生により所定の遊技点(遊技玉、遊技点)を付与する遊技機(P台2、S台2S)による遊技を可能とするための遊技点処理装置(CU3)であって、
前記遊技機が記憶している遊技点を所定の持点(持玉、持点)に変換するための変換操作(計数ボタン28,28Sによる操作)が行なわれたことに基づいて、前記遊技点を前記持点に変換するための変換処理を実行する変換処理手段(図12、図13、CU制御部323)と、
前記持点を記憶する持点記憶手段(図5のCU側の「カード持玉数(計数玉)」、図40の「カード持点数(計数遊技持点)」)と、
前記持点を使用した所定の持点使用処理(オーダーサービス、持点共有)を実行するための持点使用操作が検出されたことに基づいて、前記持点記憶手段に記憶されている前記持点から前記持点使用処理に必要な点数を減点する減点手段(図14〜図16、オーダーした商品の対価に相当する持点をCU制御部323が減算する)と、
前記持点使用処理の実行中に前記変換操作が行なわれたときには、該持点使用処理の実行中における前記変換処理の実行を禁止する禁止手段(図14〜図16、オーダーサービス中の計数処理を禁止するCU制御部323)とを含む。
上記の構成によれば、遊技により得られた遊技点を遊技者の操作によって一旦持点に変換するステップが生じる。このため、遊技により得られた遊技媒体を計数する従来の遊技用システムに慣れている遊技者に混乱を与えることなく、遊技点を用いた新たなシステムを提供できる。しかも、変換後の持点と引換えにした持点使用処理を実行できるとともに、持点使用処理の実行中における変換処理の実行が禁止されるために、持点使用処理に伴い持点が減点されるときに遊技点の持点への変換処理が行なわれるという煩雑な制御を回避することができる。
(4−3) 上記(4−1)の遊技用システムまたは(4−2)の遊技点処理装置であって、
前記禁止手段により持点使用処理の実行中における前記変換処理の実行が禁止されたときに、当該持点使用処理が終了した後に再度前記変換操作を行なうように促す報知を行なう報知手段(図14の「計数操作が出来るようになりましたので再操作して下さい」等のメッセージを表示する表示器312、54、510等)をさらに含む。
上記の構成によれば、持点使用処理が終了した後に再度変換操作を行なうように促す報知を見た遊技者が再度の変換操作を行なうことができ、遊技者の利便性が向上する。
(4−4) 上記(4−1)の遊技用システムまたは(4−2)の遊技点処理装置であって、
前記変換処理手段は、前記禁止手段により持点使用処理の実行中における前記変換処理の実行が禁止されたときに、当該持点使用処理が終了した後に前記変換処理を実行する(図16のオーダーサービス終了後に計数処理を実行するCU制御部323)。
上記の構成によれば、持点使用処理が終了した後に変換処理が実行されるために、遊技者が持点使用処理を待って再度変換操作を行なう必要がなく、遊技者の利便性が向上する。
(4−5) 上記(4−1)(4−3)(4−4)の遊技用システムまたは上記(4−2)〜(4−4)の遊技点処理装置であって、
所定の記録媒体処理操作(カード返却操作(返却ボタン322の操作))を検出したときに、前記遊技点を前記持点として、所定の処理(景品交換機でカードを受付けて当該カードで特定される持点を消費して景品交換を可能とする処理、CUから排出されたカードを他の遊技機に接続された別のCUに挿入して使用する場合のCUの処理)が可能となるように処理(カードのIDで持玉を特定可能にする処理、たとえば、カードに持玉を記録、あるいは持玉をコンピュータにてID管理)する記録媒体処理手段(CU制御部323)を含む。
上記の構成によれば、遊技者が記録媒体処理操作を行なうことにより、遊技により得られた遊技点を持点として所定の処理を行なうことが可能となる。
(4−6) 上記(4−5)の遊技用システムまたは遊技点処理装置であって、
前記記録媒体処理手段は、
前記遊技点を前記持点として前記記録媒体の記録情報により特定可能とするための持点処理を行なう持点処理手段(CU制御部323がカードに持点を記録、またはカードIDと持点とをサーバに送信して記憶させる)と、
前記持点処理が行なわれた後、前記記録媒体を返却する返却処理手段(CU制御部323がカードを排出)とを含む。
上記の構成によれば、記録媒体処理操作によって、持点処理と記録媒体の返却処理とが併せて行なわれるため、遊技を終了する際の遊技者の操作が楽になる。
(5−1) 入賞の発生により所定の遊技点(遊技玉,遊技点)を付与する遊技機(P台2,S台2S)と、該遊技機と通信可能に接続され、遊技者所有の遊技用価値(カード残高、貯玉,貯メダルなど)を用いて該遊技機での遊技を可能にする遊技用装置(CU3)とを備える遊技用システムであって、
前記遊技点を記憶する遊技点記憶手段(図5のP台側の遊技玉数カウンタ、CU側の遊技玉数を記憶する領域,図40のS台側の遊技点数カウンタ、CU側の遊技点数を記憶する領域)と、
前記遊技点を所定の持点に変換するための変換操作手段(計数ボタン28)と、
前記持点として所定の処理が可能となるように処理するための記録媒体処理操作手段(カード返却ボタン322)と、
前記変換操作手段の操作に基づいて前記遊技点を前記持点に変換するための変換処理を実行する変換処理手段(CU制御部323、払出制御部171)と、
前記記録媒体処理操作手段の操作に基づいて前記所定の処理が可能となるように処理する記録媒体処理(持玉,持点をカードIDに対応付けてサーバに記憶させる(この場合、カードは返却するのみ)、あるいは持玉,持点を直接カードに記録する)を実行する記録媒体処理手段(CU制御部323)と、
前記記録媒体処理操作手段の操作に基づいて、遊技機での遊技が行なわれない遊技禁止状態にする遊技禁止手段(CU制御部323、払出制御部171)とを含み、
前記記録媒体処理手段は、前記遊技点記憶手段に前記遊技点が記憶されているときには前記変換操作手段の操作による前記変換処理の実行を条件にして前記記録媒体処理を実行し(図17:カード返却ボタン322の操作が検出されたときに遊技玉(遊技点)が存在する場合(遊技玉数(遊技点数)≠0)には計数ボタン28の操作による計数の実行を条件に持玉,持点を処理)、
前記変換処理手段は、前記変換操作手段の操作の前に前記記録媒体処理操作手段の操作が検出されているときには(図17:計数ボタン28がONのときにカード返却準備状態=ONとなっている)、前記変換操作手段の操作の前に前記記録媒体処理操作手段の操作が検出されていないときに比べて、前記遊技点記憶手段に記憶されている前記遊技点のうちより多くの前記遊技点(遊技者が所有しているすべての遊技玉,遊技点)を前記変換処理の対象とし、
前記遊技禁止手段により遊技機が前記遊技禁止状態となってから、遊技結果を確定させる所定条件が成立するまで前記変換処理の実行を遅延させる(図28:ステップS212、15秒の遊技確定待時間を経過した後に計数処理)。
このような構成によれば、遊技により得られた遊技点を持点に変換する変換操作が可能となるため、遊技により得られた遊技媒体を計数するための計数操作を必要とする従来のシステムに慣れている遊技者に混乱を与えることなく、遊技点を用いた新たなシステムを提供できる。
しかも、遊技結果を確定させる所定条件が成立するまで計数操作である変換処理の実行を遅延させるので、カード返却操作後に遊技玉数が変動しても、遊技玉数が遊技機に取残されることがない。
(5−2) 入賞の発生により所定の遊技点(遊技玉,遊技点)を付与し、遊技者所有の遊技用価値(カード残高、貯玉,貯メダルなど)を用いた遊技を可能にするための遊技用装置(CU3)と通信可能に接続される遊技機(P台2,S台2S)であって、
前記遊技点を記憶する遊技点記憶手段(図5のP台側の遊技玉数カウンタ,図40のS台側の遊技点数カウンタ)と、
前記遊技点を所定の持点に変換するための変換操作手段(計数ボタン28)と、
前記変換操作手段の操作に基づいて前記遊技点を前記持点に変換するための変換処理を実行する変換処理手段(払出制御部171)と、
前記持点として所定の処理が可能となるように処理するための記録媒体処理操作に基づいて、遊技機での遊技が行なわれない遊技禁止状態にする遊技禁止手段(払出制御部171)とを含み、
前記変換処理手段は、前記変換操作手段の操作の前に前記記録媒体処理操作が検出されているときには(図17:計数ボタン28がONのときにカード返却準備状態=ONとなっている)、前記変換操作手段の操作の前に前記記録媒体処理操作が検出されていないときに比べて、前記遊技点記憶手段に記憶されている前記遊技点のうちより多くの前記遊技点(遊技者が所有しているすべての遊技玉,遊技点)を前記変換処理の対象とし、
前記遊技禁止手段により遊技機が前記遊技禁止状態となってから、遊技結果を確定させる所定条件が成立するまで前記変換処理の実行を遅延させる(図28:ステップS212、15秒の遊技確定待時間を経過した後に計数処理)。
このような構成によれば、遊技により得られた遊技点を持点に変換する変換操作が可能となるため、遊技により得られた遊技媒体を計数するための計数操作を必要とする従来のシステムに慣れている遊技者に混乱を与えることなく、遊技点を用いた新たなシステムを提供できる。
しかも、遊技結果を確定させる所定条件が成立するまで計数操作である変換処理の実行を遅延させるので、カード返却操作後に遊技玉数が変動しても、遊技玉数が遊技機に取残されることがない。
(5−3) 入賞の発生により所定の遊技点(遊技玉,遊技点)を付与する遊技機(P台2,S台2S)と通信可能に接続され、遊技者所有の遊技用価値(カード残高、貯玉,貯メダルなど)を用いて該遊技機での遊技を可能にする遊技用装置(CU3)であって、
前記遊技機に記憶されている前記遊技点を所定の持点に変換するための変換操作に基づいて前記遊技点を前記持点に変換するための変換処理を実行する変換処理手段(CU制御部323)と、
前記持点として所定の処理が可能となるように処理するための記録媒体処理操作に基づいて前記所定の処理が可能となるように処理する記録媒体処理(持玉をカードIDに対応付けてサーバに記憶させる(この場合、カードは返却するのみ)、あるいは持玉,持点を直接カードに記録する)を実行する記録媒体処理手段(CU制御部323)とを含み、
前記記録媒体処理手段は、遊技点記憶手段(図5のP台側の遊技玉数カウンタ、CU側の遊技玉数を記憶する領域,図40のS台側の遊技点数カウンタ、CU側の遊技点数を記憶する領域)に前記遊技点が記憶されているときには前記変換操作による前記変換処理の実行を条件にして前記記録媒体処理を実行し(図17:カード返却ボタン322の操作が検出されたときに遊技玉(遊技点)が存在する場合(遊技玉数(遊技点数)≠0)には計数ボタン28の操作による計数の実行を条件に持玉を処理)、
前記変換処理手段は、前記変換操作の前に前記記録媒体処理操作が検出されているときには(図17:計数ボタン28がONのときにカード返却準備状態=ONとなっている)、前記変換操作の前に前記記録媒体処理操作が検出されていないときに比べて、前記遊技点記憶手段に記憶されている前記遊技点のうちより多くの前記遊技点(遊技者が所有しているすべての遊技玉,遊技点)を前記変換処理の対象とし、
前記記録媒体処理操作に基づいて遊技禁止手段が遊技機での遊技が行なわれない遊技禁止状態としてから、遊技結果を確定させる所定条件が成立するまで前記変換処理の実行を遅延させる(図28:ステップS212、15秒の遊技確定待時間を経過した後に計数処理)。
このような構成によれば、遊技により得られた遊技点を持点に変換する変換操作が可能となるため、遊技により得られた遊技媒体を計数するための計数操作を必要とする従来のシステムに慣れている遊技者に混乱を与えることなく、遊技点を用いた新たなシステムを提供できる。
しかも、遊技結果を確定させる所定条件が成立するまで計数操作である変換処理の実行を遅延させるので、カード返却操作後に遊技玉数が変動しても、遊技玉数が遊技機に取残されることがない。
(5−4) (5−1)に記載の遊技用システムにおいて、前記変換処理手段は、前記記録媒体処理操作手段の操作を検出してから所定時間内(図28:ステップ209、10秒の操作待時間内)に、前記変換操作手段の操作を検出した場合、前記遊技点記憶手段に記憶しているすべての前記遊技点を前記持点に変換する。
このような構成によれば、遊技により得られた遊技点を持点に変換する変換操作が可能となるため、遊技により得られた遊技媒体を計数するための計数操作を必要とする従来のシステムに慣れている遊技者に混乱を与えることなく、遊技点を用いた新たなシステムを提供できる。
しかも、記録媒体処理操作手段の操作を検出してから所定時間内に、遊技者が変換操作手段の操作を行なった場合のみ、すべての遊技点を持点に一括して変換するので、遊技者が誤って記録媒体処理操作手段の操作を行ない、意図しない変換を防止することができる。
(5−5) (5−1)に記載の遊技用システムにおいて、前記変換処理手段は、前記遊技結果を確定させる前記所定条件を、前記遊技禁止手段により遊技機が前記遊技禁止状態となってから、前記遊技点の変化量が特定できなくなるまでの所定時間を経過する条件(図28:ステップS212、15秒の遊技確定待時間を経過した後)とする。
このような構成によれば、センサや複雑な制御部を別途設けることなく簡単な条件で遊技結果を確定させ、変換処理の実行を遅延させることができる。
(6−1) 本発明は、遊技場に設置されて入賞の発生により所定の遊技点(遊技玉、遊技点)を付与する遊技機(P台、S台)による遊技を可能とするための遊技用システムであって、
前記遊技点を記憶する遊技点記憶手段(遊技玉数カウンタ、遊技点数カウンタ)と、
前記遊技点を所定の持点(持玉、持点)に変換するための変換操作手段(計数ボタン28,28S)と、
前記変換操作手段の操作が検出されたことに基づいて、前記遊技点を前記持点に変換するための変換処理を実行する変換処理手段(図12、図13、払出制御部171、CU制御部323)と、
前記遊技場での営業の終了を判定する終了判定手段(図20の閉店設定による閉店コマンドを受信したCU制御部323が遊技場での営業の終了を判定する)と、
前記終了判定手段により営業の終了が判定されたときにも前記遊技点を前記持点に変換するための終了時変換処理を実行する終了時変換処理手段(図20の閉店時の自動計数のための処理を行なうCU制御部323)とを含む。
上記の構成によれば、遊技により得られた遊技点を遊技者の操作によって一旦持点に変換するステップが生じる。このため、遊技により得られた遊技媒体を計数する従来の遊技用システムに慣れている遊技者に混乱を与えることなく、遊技点を用いた新たなシステムを提供できる。しかも、遊技場での営業の終了が判定されたときにも遊技点を持点に変換するための終了時変換処理が実行されるために、遊技場の営業終了時において一々変換操作手段による変換操作を行なう手間を省くことができる。
(6−2) 本発明の他の態様は、遊技場に設置されて入賞の発生により所定の遊技点(遊技玉、遊技点)を付与する遊技機(P台、S台)による遊技を可能とするための遊技点処理装置(CU3)であって、
前記遊技機が記憶している遊技点を所定の持点(持玉、持点)に変換するための操作が行なわれたことに基づいて、前記遊技点を前記持点に変換するための変換処理を実行する変換処理手段(図12、図13、CU制御部323)と、
前記遊技場での営業の終了を判定する終了判定手段(図20の閉店設定による閉店コマンドを受信したCU制御部323が遊技場での営業の終了を判定する)と、
前記終了判定手段により営業の終了が判定されたときにも前記遊技点を前記持点に変換するための終了時変換処理を実行する終了時変換処理手段(図20の閉店時の自動計数)とを含む。
上記の構成によれば、遊技により得られた遊技点を遊技者の操作によって一旦持点に変換するステップが生じる。このため、遊技により得られた遊技媒体を計数する従来の遊技用システムに慣れている遊技者に混乱を与えることなく、遊技点を用いた新たなシステムを提供できる。しかも、遊技場での営業の終了が判定されたときにも遊技点を持点に変換するための終了時変換処理が実行されるために、遊技場の営業終了時において一々変換操作手段による変換操作を行なう手間を省くことができる。
(6−3) 本発明のさらなる他の態様は、遊技場に設置されて入賞の発生により所定の遊技点(遊技玉、遊技点)を付与する遊技機(P台、S台)であって、
前記遊技点を記憶する遊技点記憶手段(遊技玉数カウンタ、遊技点数カウンタ)と、
前記遊技点を所定の持点に変換するための変換操作手段(計数ボタン28,28S)と、
前記変換操作手段の操作が検出されたことに基づいて、前記遊技点を前記持点に変換するための変換処理を実行する変換処理手段(図12、図13、払出制御部171)と、
前記遊技場での営業が終了したときにも前記遊技点を前記持点に変換するための終了時変換処理を実行する終了時変換処理手段(図20の閉店時の自動計数のための処理を行なう払出制御部171)とを含む。
上記の構成によれば、遊技により得られた遊技点を遊技者の操作によって一旦持点に変換するステップが生じる。このため、遊技により得られた遊技媒体を計数する従来の遊技用システムに慣れている遊技者に混乱を与えることなく、遊技点を用いた新たなシステムを提供できる。しかも、遊技場での営業の終了が判定されたときにも遊技点を持点に変換するための終了時変換処理が実行されるために、遊技場の営業終了時において一々変換操作手段による変換操作を行なう手間を省くことができる。
(6−4) 上記(6−1)の遊技用システムまたは(6−2)の遊技点処理装置において、
遊技者所有の遊技用価値を特定可能な記録媒体を受付ける記録媒体受付手段(カード挿入/排出口309)と、
所定の記録媒体処理操作(カード返却操作(返却ボタン322の操作))を検出したときに、前記変換処理が終了したことを条件に、前記遊技点を前記持点として所定の処理(景品交換機でカードを受付けて当該カードで特定される持点を消費して景品交換を可能とする処理、CUから排出されたカードを他の遊技機に接続された別のCUに挿入して使用する場合のCUの処理)が可能となるように処理(カードのIDで持玉を特定可能にする処理、たとえば、カードに持玉を記録、あるいは持玉をコンピュータにてID管理)する記録媒体処理を行なう記録媒体処理手段(CU制御部323)と、
前記終了判定手段により営業の終了が判定されたときに、前記記録媒体処理を行なうことなく前記変換処理により変換された後の持点を遊技場に設置された管理サーバへ送信する持点送信手段(CU制御部323がカードIDと持玉数とをホールサーバ801に送信する)とをさらに含む。
上記の構成によれば、遊技場の営業が終了したと判定されたときに遊技点が残っていたとしても、その遊技点が持点に変換されてその持点が遊技場に設置された管理サーバへ送信されるために、営業終了時点で残っている遊技点に相当する持点を特定可能な記録媒体を排出した場合に比べて、一々排出された記録媒体を回収する手間を省くことができる。
(6−5) 上記(6−1)(6−4)の遊技用システムまたは(6−2)(6−4)の遊技点処理装置において、
所定の記録媒体処理操作(カード返却操作(返却ボタン322の操作))を検出したときに、前記遊技点を前記持点として、所定の処理(景品交換機でカードを受付けて当該カードで特定される持点を消費して景品交換を可能とする処理、CUから排出されたカードを他の遊技機に接続された別のCUに挿入して使用する場合のCUの処理)が可能となるように処理(カードのIDで持玉を特定可能にする処理、たとえば、カードに持玉を記録、あるいは持玉をコンピュータにてID管理)する記録媒体処理手段(CU制御部323)を含む。
上記の構成によれば、遊技者が記録媒体処理操作を行なうことにより、遊技により得られた遊技点を持点として所定の処理を行なうことが可能となる。
(6−6) 上記(6−5)の遊技用システムまたは遊技点処理装置であって、
前記記録媒体処理手段は、
前記遊技点を前記持点として前記記録媒体の記録情報により特定可能とするための持点処理を行なう持点処理手段(CU制御部323がカードに持点を記録、またはカードIDと持点とをサーバに送信して記憶させる)と、
前記持点処理が行なわれた後、前記記録媒体を返却する返却処理手段(CU制御部323がカードを排出)とを含む。
上記の構成によれば、記録媒体処理操作によって、持点処理と記録媒体の返却処理とが併せて行なわれるため、遊技を終了する際の遊技者の操作が楽になる。
(7−1) 本発明は、入賞の発生により所定の遊技点(遊技玉、遊技点)を付与する遊技機(P台2、S台2S)による遊技を可能とするための遊技用システムであって、
遊技者所有の遊技用価値を特定可能な記録媒体(カード)を受付ける記録媒体受付手段(カード挿入/排出口309)と、
遊技者が遊技を中断するときの中断操作が行なわれたことを判別する中断操作判別手段(S301)と、
前記遊技点を記憶する遊技点記憶手段(遊技玉数カウンタ、遊技点数カウンタ)と、
前記遊技点を所定の持点(持玉、持点)に変換するための変換操作手段(計数ボタン28,28S)と、
該変換操作手段の操作が検出されたことに基づいて、前記遊技点を前記持点に変換するための変換処理を実行する変換処理手段(図12、図13、払出制御部171、CU制御部323)と、
所定の記録媒体処理操作(カード返却操作(返却ボタン322の操作))を検出したときに、前記変換処理が終了したことを条件に、前記遊技点を前記持点として所定の処理(景品交換機でカードを受付けて当該カードで特定される持点を消費して景品交換を可能とする処理、CUから排出されたカードを他の遊技機に接続された別のCUに挿入して使用する場合のCUの処理)が可能となるように処理(カードのIDで持玉を特定可能にする処理、たとえば、カードに持玉を記録、あるいは持玉をコンピュータにてID管理)する記録媒体処理を行なう記録媒体処理手段(CU制御部323)と、
前記中断操作判別手段により中断操作が判別されたときに、すべての前記遊技点の前記所定の持点への変換処理が終了したことを条件に前記記録媒体を返却して中断状態に制御する中断時制御手段(図18の遊技玉数=800を全て計数して遊技玉数=0になった後にカードを返却してCUの中断中フラグをONにするS305〜S308)とを備える。
上記の構成によれば、遊技により得られた遊技点を遊技者の操作によって一旦持点に変換する処理を経て、記録媒体処理操作が可能となる。このため、遊技により得られた遊技媒体を計数して計数結果を記録媒体により特定可能にする従来の遊技用システムに慣れている遊技者に混乱を与えることなく、遊技点を用いた新たなシステムを提供できる。しかも、中断操作が判別されたときには、すべての遊技点の所定の持点への変換処理が終了したことを条件に記録媒体が返却されて中断状態に制御されるために、遊技者がその記録媒体を所持して遊技機から離れることができる。
(7−2) 本発明の他の態様は、入賞の発生により所定の遊技点(遊技玉、遊技点)を付与する遊技機(P台2、S台2S)による遊技を可能とするための遊技用装置(CU3)であって、
遊技者所有の遊技用価値を特定可能な記録媒体を受付ける記録媒体受付手段カード挿入/排出口309)と、
遊技者が遊技を中断するときの中断操作が行なわれたことを判別する中断操作判別手段(S301)と、
前記遊技機に記憶されている前記遊技点を所定の持点に変換するための変換操作に基づいて、前記遊技点を前記持点に変換するための変換処理を実行する変換処理手段(図12、図13、CU制御部323)と、
所定の記録媒体処理操作(カード返却操作(返却ボタン322の操作))を検出したときに、前記変換処理が終了したことを条件に、前記遊技点を前記持点として所定の処理(景品交換機でカードを受付けて当該カードで特定される持点を消費して景品交換を可能とする処理、CUから排出されたカードを他の遊技機に接続された別のCUに挿入して使用する場合のCUの処理)が可能となるように処理(カードのIDで持玉を特定可能にする処理、たとえば、カードに持玉を記録、あるいは持玉をコンピュータにてID管理)する記録媒体処理を行なう記録媒体処理手段(CU制御部323)と、
前記中断操作判別手段により中断操作が判別されたときに、すべての前記遊技点の前記所定の持点への変換処理が終了したことを条件に前記記録媒体を返却して中断状態に制御する中断時制御手段(図18の遊技玉数=800を全て計数して遊技玉数=0になった後にカードを返却してCUの中断中フラグをONにするS305〜S308)とを備える。
上記の構成によれば、遊技により得られた遊技点を遊技者の操作によって一旦持点に変換する処理を経て、記録媒体処理操作が可能となる。このため、遊技により得られた遊技媒体を計数して計数結果を記録媒体により特定可能にする従来の遊技用システムに慣れている遊技者に混乱を与えることなく、遊技点を用いた新たなシステムを提供できる。しかも、中断操作が判別されたときには、すべての遊技点の所定の持点への変換処理が終了したことを条件に記録媒体が返却されて中断状態に制御されるために、遊技者がその記録媒体を所持して遊技機から離れることができる。
(7−3) 本発明のさらなる他の態様は、入賞の発生により所定の遊技点(遊技玉、遊技点)を付与する遊技機(P台2、S台2S)による遊技を可能とするための遊技用システムであって、
遊技者所有の遊技用価値を特定可能な記録媒体(カード)を受付ける記録媒体受付手段(カード挿入/排出口309)と、
遊技者が遊技を中断するときの中断操作が行なわれたことを判別する中断操作判別手段(S301)と、
前記遊技点を記憶する遊技点記憶手段(遊技玉数カウンタ、遊技点数カウンタ)と、
前記遊技点を所定の持点(持玉、持点)に変換するための変換操作手段(計数ボタン28,28S)と、
該変換操作手段の操作が検出されたことに基づいて、前記遊技点を前記持点に変換するための変換処理を実行する変換処理手段(図12、図13、払出制御部171、CU制御部323)と、
所定の記録媒体処理操作(カード返却操作(返却ボタン322の操作))を検出したときに、前記変換処理が終了したことを条件に、前記遊技点を前記持点として所定の処理(景品交換機でカードを受付けて当該カードで特定される持点を消費して景品交換を可能とする処理、CUから排出されたカードを他の遊技機に接続された別のCUに挿入して使用する場合のCUの処理)が可能となるように処理(カードのIDで持玉を特定可能にする処理、たとえば、カードに持玉を記録、あるいは持玉をコンピュータにてID管理)する記録媒体処理を行なう記録媒体処理手段(CU制御部323)と、
前記中断操作判別手段により中断操作が判別されたときに、前記変換処理を行なうことなく前記記録媒体を返却して中断状態に制御する中断時制御手段(図19の遊技玉数=800をP台2に残したままカードを返却する)と、
前記中断状態中において、前記遊技点記憶手段に記憶されている遊技点の使用を制限する中断時使用制限手段(図19の遊技禁止)とを含む。
上記の構成によれば、遊技により得られた遊技点を遊技者の操作によって一旦持点に変換する処理を経て、記録媒体処理操作が可能となる。このため、遊技により得られた遊技媒体を計数して計数結果を記録媒体により特定可能にする従来の遊技用システムに慣れている遊技者に混乱を与えることなく、遊技点を用いた新たなシステムを提供できる。しかも、中断操作が判別されたときに、変換処理が行なわれることなく記録媒体が返却されて中断状態に制御されて、その中断状態中において、遊技点記憶手段に記憶されている遊技点の使用が制限されるために、遊技者は返却された記録媒体を所持して遊技機から離れることができる。
(7−4) 本発明のさらなる他の態様は、入賞の発生により所定の遊技点(遊技玉、遊技点)を付与する遊技機(P台2、S台2S)による遊技を可能とするための遊技用装置(CU3)であって、
遊技者所有の遊技用価値を特定可能な記録媒体を受付ける記録媒体受付手段(カード挿入/排出口309)と、
遊技者が遊技を中断するときの中断操作が行なわれたことを判別する中断操作判別手段(S301)と、
前記遊技機に記憶されている前記遊技点を所定の持点に変換するための変換操作に基づいて、前記遊技点を前記持点に変換するための変換処理を実行する変換処理手段(図12、図13、CU制御部323)と、
所定の記録媒体処理操作(カード返却操作(返却ボタン322の操作))を検出したときに、前記変換処理が終了したことを条件に、前記遊技点を前記持点として所定の処理(景品交換機でカードを受付けて当該カードで特定される持点を消費して景品交換を可能とする処理、CUから排出されたカードを他の遊技機に接続された別のCUに挿入して使用する場合のCUの処理)が可能となるように処理(カードのIDで持玉を特定可能にする処理、たとえば、カードに持玉を記録、あるいは持玉をコンピュータにてID管理)する記録媒体処理を行なう記録媒体処理手段(CU制御部323)と、
前記中断操作判別手段により中断操作が判別されたときに、前記変換処理を行なうことなく前記記録媒体を返却して中断状態に制御する中断時制御手段(図19の遊技玉数=800をP台2に残したままカードを返却する)と、
前記中断状態中において、前記遊技機に記憶されている遊技点の使用を制限する中断時使用制限手段(図19のカード返却準備状態OFFをP台2へ通知して遊技禁止状態にするCU制御部323)とを含む。
上記構成によれば、遊技により得られた遊技点を遊技者の操作によって一旦持点に変換する処理を経て、記録媒体処理操作が可能となる。このため、遊技により得られた遊技媒体を計数して計数結果を記録媒体により特定可能にする従来の遊技用システムに慣れている遊技者に混乱を与えることなく、遊技点を用いた新たなシステムを提供できる。しかも、中断操作が判別されたときに、変換処理が行なわれることなく記録媒体が返却されて中断状態に制御されて、その中断状態中において、遊技点記憶手段に記憶されている遊技点の使用が制限されるために、遊技者は返却された記録媒体を所持して遊技機から離れることができる。
(7−5) 本発明のさらなる他の態様は、記録媒体受付手段(カード挿入/排出口309)により受付けられた記録媒体(カード)により特定される遊技者所有の遊技用価値(プリペイド残高、貯玉、持点)を用いて遊技が可能であり、入賞の発生により所定の遊技点(遊技玉、遊技点)を付与する遊技機(P台2、S台2S)であって、
前記遊技点を記憶する遊技点記憶手段(遊技玉数カウンタ、遊技点数カウンタ)と、
前記遊技点を所定の持点に変換するための変換操作手段(計数ボタン28,28S)と、
該変換操作手段の操作が検出されたことに基づいて、前記遊技点を前記持点に変換するための変換処理を実行する変換処理手段(図12、図13、払出制御部171)と、
所定の記録媒体処理操作(カード返却操作(返却ボタン322の操作))が行なわれたときに、前記変換処理が終了したことを条件に、前記遊技点を前記持点として所定の処理(景品交換機でカードを受付けて当該カードで特定される持点を消費して景品交換を可能とする処理、CUから排出されたカードを他の遊技機に接続された別のCUに挿入して使用する場合のCUの処理)が可能となるように処理(カードのIDで持玉を特定可能にするための計数処理、たとえば、カードに持玉を記録、あるいは持玉をコンピュータにてID管理するための計数処理)する記録媒体処理を行なう記録媒体処理手段(CU制御部323)と、
遊技者が遊技を中断するときの中断操作が行なわれたときに、前記変換処理を行なうことなく前記記録媒体を返却して中断状態(図19の遊技玉数=800をP台2に残したままカードを返却する)に制御された該中断状態中において、前記遊技点記憶手段に記憶されている遊技点の使用を制限する中断時使用制限手段(図19の遊技禁止)とを含む。
上記構成によれば、遊技により得られた遊技点を遊技者の操作によって一旦持点に変換する処理を経て、記録媒体処理操作が可能となる。このため、遊技により得られた遊技媒体を計数して計数結果を記録媒体により特定可能にする従来の遊技用システムに慣れている遊技者に混乱を与えることなく、遊技点を用いた新たなシステムを提供できる。しかも、中断操作が判別されたときに、変換処理が行なわれることなく記録媒体が返却されて中断状態に制御されて、その中断状態中において、遊技点記憶手段に記憶されている遊技点の使用が制限されるために、遊技者は返却された記録媒体を所持して遊技機から離れることができる。
(7−6) 上記(7−1)(7−3)の遊技用システムまたは(7−2)(7−4)の遊技用装置において、
前記中断操作判別手段は、第1の期間(10分)遊技を中断するための離席操作が行なわれたことを判別する離席操作判別手段(S301、S311)を含む。
上記構成によれば、遊技者が第1の期間遊技を中断するための離席操作を行なうことにより、第1の期間遊技機から離席することが可能となる。
(7−7) 上記(7−1)(7−3)(7−6)の遊技用システムまたは(7−2)(7−4)(7−6)の遊技用装置において、
前記中断操作判別手段は、第2の期間(30分)遊技を中断するための休憩操作が行なわれたことを判別する休憩操作判別手段(S301、S311)を含む。
上記の構成によれば、遊技者が第2の期間遊技を中断するための休憩操作を行なうことにより、第2の期間遊技機から離れて休憩することが可能となる。
(7−8) 上記(7−6)(7−7)の遊技用システムまたは遊技用装置において、
前記中断操作判別手段による中断操作の判別が行なわれてから予め定められた中断許容期間(10分または30分)が経過した後に、中断状態を解除する操作が行なわれた(S323によりYES)ことに基づいて中断状態を解除する中断解除手段(S324)をさらに含む。
上記の構成によれば、予め定められた中断許容期間が経過した後に中断状態を解除する操作が行なわれたことに基づいて中断状態が解除されるために、遊技を中断した遊技者以外の遊技者がその解除された遊技機で遊技を行なうことが可能となり、いつまでも中断状態が解除されないことに伴う遊技場での稼働率の低下を極力防止することができる。
(7−9) 上記(7−1)(7−3)(7−6)〜(7−8)の遊技用システムまたは上記(7−2)(7−4)(7−6)〜(7−8)の遊技用装置において、
前記記録媒体受付手段は、前記中断状態中においては、当該中断時制御手段の制御により返却された記録媒体以外の記録媒体の受付を禁止する(S334、S338)。
上記の構成によれば、中断した遊技者以外の他の遊技者が中断中の遊技機で遊技を行なおうとしても、その遊技者が所持している記録媒体が記録媒体受付手段に受付けられないため、他の遊技者による遊技を阻止することができる。
(7−10) 上記(7−1)(7−3)(7−6)〜(7−9)の遊技用システムまたは上記(7−2)(7−4)(7−6)〜(7−9)の遊技用装置において、
前記中断時制御手段の制御により返却された記録媒体を用いた景品交換を禁止する禁止手段(S306)を含む。
上記の構成によれば、中断した遊技者が中断中の遊技機に戻ることなく景品交換を行なうことを禁止でき、一旦中断中の遊技機に戻ることを促すことができる。
(7−11) 上記(7−1)(7−3)(7−6)〜(7−10)の遊技用システムまたは上記(7−2)(7−4)(7−6)〜(7−10)の遊技用装置または(5)の遊技機において、
前記中断操作に伴って返却された記録媒体を前記記録媒体受付手段が受付けたことを条件として遊技を可能とする(S334でYESと判断されたことを条件としてS336またはS336bの処理を実行する)。
上記の構成によれば、中断した遊技者が中断中の遊技機に戻って中断時に返却された記録媒体を用いて遊技を再開することができる。
(7−12) 上記(7−1)(7−3)(7−6)〜(7−11)の遊技用システムまたは上記(7−2)(7−4)(7−6)〜(7−11)の遊技用装置において、
前記記録媒体受付手段(カード挿入/排出口309)により受付けられた前記記録媒体で遊技を行なう遊技者を特定可能な遊技者特定情報(カードIDとカード挿入時刻)を記憶する遊技者特定情報記憶手段(CU制御部323のRAM)と、
前記遊技者特定情報を前記遊技機へ送信する遊技者特定情報送信手段(図8のカードID、挿入時刻等を含むカード挿入通知をP台2へ送信するCU制御部323)と、
中断操作が判別されたときに前記遊技機が記憶している前記遊技者特定情報を受信し、該遊技者特定情報と前記遊技者特定情報記憶手段に記憶されている前記遊技者特定情報とに基づいて同一の遊技者が特定されるかを判定する一致判定手段(S304)とを含み、
前記中断時制御手段は、前記一致判定手段により同一の遊技者が特定されるとの判定結果が得られたことを条件に前記記録媒体を返却して中断状態に制御する(S304でYESの判定がなされたことを条件にS307のカード排出処理を行なう)。
上記の構成によれば、遊技機が記憶している遊技者特定情報と遊技者特定情報記憶手段に記憶されている遊技者特定情報とに基づいて同一の遊技者が特定されない異常事態が発生したときには、中断操作が受付けられたとしても記録媒体を返却する制御が行なわれないようにし、異常事態に対処できる。
(8−1) 入賞の発生により所定の遊技点(遊技玉、遊技点)を付与する遊技機(P台2、S台2S)による遊技を可能とするための遊技用システムであって、
遊技者所有の遊技用価値を特定可能な記録媒体(カード)を受付ける記録媒体受付手段(カード挿入/排出口309)と、
前記記録媒体受付手段により受付けられた前記記録媒体で遊技を行なう遊技者を特定可能な遊技者特定情報を前記遊技機へ送信する遊技者特定情報送信手段(図8のカードID、挿入時刻等を含むカード挿入通知をP台2へ送信するCU制御部323)と、
異常発生時に前記記録媒体を強制的に返却する記録媒体強制返却手段(図21のカード強制排出)と、
該記録媒体強制返却手段により前記記録媒体が返却された後、前記記録媒体受付手段により受付けられた前記記録媒体で遊技を行なう遊技者を特定可能な遊技者特定情報と、前記遊技機が記憶している前記遊技者特定情報とに基づいて、同一の遊技者が特定されるかを判定する同一判定手段(図21:CU制御部323)と、
該同一判定手段により同一であると判定されたときに、前記遊技機による遊技の続行を許容する制御を行なう遊技許容手段(電源断/通信回線断の発生前の遊技玉数を引き継いで遊技を続行できるように制御するCU制御部323)と、
記録媒体をストックしておく記録媒体ストック部(カードストック部)と、
前記記録媒体強制返却手段により前記記録媒体が返却された後前記記録媒体受付手段により受付けられた前記記録媒体が故障しているときに、所定の操作が行なわれることを条件に(S504)、前記遊技機に記憶されている遊技点を特定可能な情報を前記記録媒体ストック部にストックされている記録媒体に記録して返却するストック記録媒体返却処理を行なうストック記録媒体返却手段(S509)とを含む。
上記の構成によれば、異常発生時に記録媒体が強制的に返却された後記録媒体受付手段により受付けられた記録媒体が遊技を行なう遊技者を特定可能な遊技者特定情報と、遊技機が記憶している遊技者特定情報とに基づいて、同一の遊技者が特定されたと判定されたときに、その遊技機による遊技の続行が許容されるために、同一の遊技者であるにも拘らず遊技の続行ができなくなるという遊技者の不利益を極力防止することができる。さらに、記録媒体受付手段により受付けられた記録媒体が故障しているときには、所定の操作が行なわれることを条件に、遊技機に記憶されている遊技点を特定可能な情報を記録媒体ストック部にストックされている記録媒体に記録して返却する処理が行なわれるために、たとえ再挿入された記録媒体が故障しているときであっても異常発生時点まで遊技を行なっていた遊技者の遊技点が無効になってしまう不都合を極力防止することができる。
(8−2) 本発明の他の態様は、入賞の発生により所定の遊技点(遊技玉、遊技点)を付与する遊技機(P台2、S台2S)による遊技を可能とするための遊技用装置(CU3)であって、
遊技者所有の遊技用価値を特定可能な記録媒体(カード)を受付ける記録媒体受付手段(カード挿入/排出口309)と、
前記記録媒体受付手段により受付けられた前記記録媒体で遊技を行なう遊技者を特定可能な遊技者特定情報を前記遊技機へ送信する遊技者特定情報送信手段(図8のカードID、挿入時刻等を含むカード挿入通知をP台2へ送信するCU制御部323)と、
異常発生時に前記記録媒体を強制的に返却する記録媒体強制返却手段(図21のカード強制排出)と、
該記録媒体強制返却手段により前記記録媒体が返却された後、前記記録媒体受付手段により受付けられた前記記録媒体で遊技を行なう遊技者を特定可能な遊技者特定情報と、前記遊技機が記憶している前記遊技者特定情報とに基づいて、同一の遊技者が特定されるかを判定する同一判定手段(図21:CU制御部323)と、
該同一判定手段により同一であると判定されたときに、前記遊技機による遊技の続行を許容する制御を行なう遊技許容手段(電源断/通信回線断の発生前の遊技玉数を引き継いで遊技を続行できるように制御するCU制御部323)と、
記録媒体をストックしておく記録媒体ストック部(カードストック部)と、
前記記録媒体強制返却手段により前記記録媒体が返却された後前記記録媒体受付手段により受付けられた前記記録媒体が故障しているときに、所定の操作が行なわれることを条件に(S504)、前記遊技機に記憶されている遊技点を特定可能な情報を前記記録媒体ストック部にストックされている記録媒体に記録して返却するストック記録媒体返却処理を行なうストック記録媒体返却手段(S509)とを含む。
上記の構成によれば、異常発生時に記録媒体が強制的に返却された後記録媒体受付手段により受付けられた記録媒体が遊技を行なう遊技者を特定可能な遊技者特定情報と、遊技機が記憶している遊技者特定情報とに基づいて、同一の遊技者が特定されたと判定されたときに、その遊技機による遊技の続行が許容されるために、同一の遊技者であるにも拘らず遊技の続行ができなくなるという遊技者の不利益を極力防止することができる。さらに、記録媒体受付手段により受付けられた記録媒体が故障しているときには、所定の操作が行なわれることを条件に、遊技機に記憶されている遊技点を特定可能な情報を記録媒体ストック部にストックされている記録媒体に記録して返却する処理が行なわれるために、たとえ再挿入された記録媒体が故障しているときであっても異常発生時点まで遊技を行なっていた遊技者の遊技点が無効になってしまう不都合を極力防止することができる。
(8−3) 上記(8−1)の遊技用システムまたは上記(8−2)の遊技用装置において、
前記遊技機に記憶されている前記遊技点を所定の持点に変換するための変換操作に基づいて、前記遊技点を前記持点に変換するための変換処理を実行する変換処理手段(図12、図13、CU制御部323)をさらに含み、
前記ストック記録媒体返却手段は、前記記録媒体受付手段に記録媒体が受付けられていない状態で前記変換操作が行なわれたときに、前記変換処理された前記持点を特定可能な情報を前記記録媒体ストック部にストックされている記録媒体に記録して返却する(図17:カードを挿入することなく入金操作(図9参照)により遊技を開始している場合には、ストックカードに持玉数800を記憶させてそのカードを遊技者に返却する)。
上記の構成によれば、遊技者が記録媒体を挿入することなく遊技を行なった場合であってもその結果の持点を特定可能な情報が記録された記録媒体が排出される。
(9−1) 入賞の発生により所定の遊技点(遊技玉,遊技点)を付与する遊技機(P台2,S台2S)と、該遊技機と通信可能に接続され、遊技者所有の遊技用価値(カード残高、貯玉,貯メダルなど)を用いて該遊技機での遊技を可能にする遊技用装置(CU3)とを備える遊技用システムであって、
前記遊技点を記憶する遊技点記憶手段(図5のP台側の遊技玉数カウンタ、CU側の遊技玉数を記憶する領域,図40のS台側の遊技点数カウンタ、CU側の遊技点数を記憶する領域)と、
持点(持玉,持点)を記憶する持点記憶手段と(図5のCU側のカード持玉数(計数玉)、カード挿入時持玉数を記憶する領域,図40のCU側のカード持点数(計数遊技持点)、カード挿入時持点数を記憶する領域)、
前記遊技点を所定の持点に変換するための変換操作手段(計数ボタン28)と、
前記変換操作手段の操作が検出されたことに基づいて、前記遊技点を前記持点に変換するための変換処理を実行する変換処理手段(CU制御部323、払出制御部171)と、
遊技者所有の前記遊技用価値を特定可能な記録媒体を受付ける記録媒体受付手段(カード挿入/排出口309)と、
前記持点として所定の処理が可能となるように処理するための記録媒体処理操作に基づいて前記所定の処理が可能となるように処理する記録媒体処理(持玉,持点をカードIDに対応付けてサーバに記憶させる(この場合、カードは返却するのみ)、あるいは持玉,持点を直接カードに記録する)を実行する記録媒体処理手段(CU制御部323)と、
前記変換操作手段を操作しても前記変換処理手段が前記変換処理を実行しない異常発生時(例えば、図36:ステップS601でCU3とP台2(S台2S)との間の通信断を検知したとき)に、前記記録媒体処理手段による前記記録媒体処理が行なわれていない前記記録媒体を返却するとともに、前記異常発生時点において前記遊技点記憶手段で記憶する前記遊技点を表示する遊技点表示手段(遊技玉数表示器29,29S)とを含む。
このような構成によれば、遊技により得られた遊技点を持点に変換する変換操作が可能となるため、遊技により得られた遊技媒体を計数するための計数操作を必要とする従来のシステムに慣れている遊技者に混乱を与えることなく、遊技点を用いた新たなシステムを提供できる。
しかも、遊技機にエラーが発生した場合、異常発生時点において遊技点記憶手段で記憶する遊技点を表示するので、表示する遊技点を記録媒体に書込むことができ、遊技者に不利益を与えることなく復旧することができる
(9−2) 入賞の発生により所定の遊技点(遊技玉,遊技点)を付与する遊技機(P台2,S台2S)と通信可能に接続され、遊技者所有の遊技用価値(カード残高、貯玉,貯メダルなど)を用いて該遊技機での遊技を可能にする遊技用装置(CU3)であって、
持点(持玉,持点)を記憶する持点記憶手段(図5のCU側のカード持玉数(計数玉)、カード挿入時持玉数を記憶する領域,図40のCU側のカード持点数(計数遊技持点)、カード挿入時持点数を記憶する領域)と、
前記遊技機に記憶されている前記遊技点を所定の持点に変換するための変換操作が検出されたことに基づいて、前記遊技点を前記持点に変換するための変換処理を実行する変換処理手段(CU制御部323)と、
遊技者所有の前記遊技用価値を特定可能な記録媒体を受付ける記録媒体受付手段(カード挿入/排出口309)と、
前記持点として所定の処理が可能となるように処理するための記録媒体処理操作に基づいて前記所定の処理が可能となるように処理する記録媒体処理(持玉,持点をカードIDに対応付けてサーバに記憶させる(この場合、カードは返却するのみ)、あるいは持玉,持点を直接カードに記録する)を実行する記録媒体処理手段(CU制御部323)と、
前記変換操作が検出されても前記変換処理手段が前記変換処理を実行しない異常発生時(例えば、図36:ステップS601でCU3とP台2(S台2S)との間の通信断を検知したとき)に、前記記録媒体処理手段による前記記録媒体処理が行なわれていない前記記録媒体を返却するとともに、前記異常発生時点において前記遊技機に記憶してある前記遊技点を表示する遊技点表示手段(表示器312、遊技玉数表示器29,29Sなど)とを含む。
このような構成によれば、遊技により得られた遊技点を持点に変換する変換操作が可能となるため、遊技により得られた遊技媒体を計数するための計数操作を必要とする従来のシステムに慣れている遊技者に混乱を与えることなく、遊技点を用いた新たなシステムを提供できる。
しかも、遊技機にエラーが発生した場合、異常発生時点において遊技点記憶手段で記憶する遊技点を表示するので、表示する遊技点を記録媒体に書込むことができ、遊技者に不利益を与えることなく復旧することができる。
(9−3) (9−1)に記載の遊技用システムにおいて、前記記録媒体処理手段による前記記録媒体処理が行なわれていない前記記録媒体を返却できない場合に、前記遊技用装置の動作を初期化することで前記記録媒体を強制的に返却する制御を行なう記録媒体強制返却手段(例えば、図36:ステップS603で電源をOFF/ONしてリセットする)をさらに含み、
前記遊技点表示手段は、該記録媒体強制返却手段により前記変換処理を実行していない前記記録媒体を強制的に返却した後も、前記異常発生時点において前記遊技点記憶手段で記憶する前記遊技点を表示する(図36:ステップS606)。
このような構成によれば、記録媒体を強制的に返却した後も、異常発生時点において遊技点記憶手段で記憶する遊技点を継続して表示するので、表示する該遊技点を確実に記録媒体に書込むことができる。
(9−4) (9−1)に記載の遊技用システムにおいて、前記記録媒体処理手段は、前記記録媒体を返却する際に前記持点記憶手段に記憶してある前記持点を特定可能(図36:ステップS604)に前記記録媒体を返却する(図36:ステップS605)。
このような構成によれば、返却する記録媒体には、持点記憶手段に記憶してある持点を特定可能にしてあるので、表示する遊技点を記録媒体に書込むことだけで、遊技者に不利益を与えることなく復旧することができる。ここで、「特定可能に記録」とは、記録媒体に直接、持点を記録することの他、記録媒体には持点を記録せずに記録媒体の識別情報(ID)と持点とを遊技用装置に接続された記憶装置(サーバ)に送信し、記憶装置内で識別情報と持点とを対応付けて記憶するような方式を含む。
(10−1) 入賞の発生により所定の得点(持玉,持点、遊技玉,遊技点)を付与する遊技機(P台2,S台2S)と、該遊技機と通信可能に接続され、遊技者所有の遊技用価値(カード残高、貯玉,貯メダルなど)を用いて該遊技機での遊技を可能にする遊技用装置(CU3)とを備える遊技用システムであって、
前記得点を記憶する得点記憶手段(図5のP台側の遊技玉数カウンタ、CU側の遊技玉数を記憶する領域、CU側のカード持玉数(計数玉)、カード挿入時持玉数を記憶する領域,図40のS台側の遊技点数カウンタ、CU側の遊技点数を記憶する領域、CU側のカード持点数(計数遊技持点)、カード挿入時持点数を記憶する領域)と、
該得点記憶手段に記憶した前記得点の変動を検知する得点検知手段(CU制御部323、払出制御部171)と、
前記遊技機による遊技が終了していない状態で前記得点検知手段が所定の期間前記得点の変動を検知しないとき(図37:ステップS702,S706)、報知信号を出力する報知信号出力手段(表示器54への表示、ホールサーバ801への通知など)とを含む。
このような構成によれば、入賞が発生しても遊技媒体を直接払い出すことなくデータの演算によって遊技者の遊技結果を特定できながらも、所定の期間前記得点の変動を検知しないとき、報知信号を出力するので、得点数を放置したまま遊技者が遊技を放棄した遊技機を容易に把握することができ、得点が残っている状態で放置された遊技機に起因する稼働率の低下の不都合をも極力解消できる。
(10−2) 入賞の発生により所定の得点(持玉,持点、遊技玉,遊技点)を付与する遊技機(P台2,S台2S)と通信可能に接続され、遊技者所有の遊技用価値(カード残高、貯玉,貯メダルなど)を用いた遊技を可能にする遊技用装置(CU3)であって、
前記遊技機に記憶した前記得点の変動を検知する得点検知手段(CU制御部323)と、
前記遊技機による遊技が終了していない状態で前記得点検知手段が所定の期間前記得点の変動を検知しないとき(図37:ステップS702,S706)、報知信号を出力する報知信号出力手段(表示器54への表示、ホールサーバ801への通知など)とを含む。
このような構成によれば、入賞が発生しても遊技媒体を直接払い出すことなくデータの演算によって遊技者の遊技結果を特定できながらも、所定の期間前記得点の変動を検知しないとき、報知信号を出力するので、得点数を放置したまま遊技者が遊技を放棄した遊技機を容易に把握することができ、得点が残っている状態で放置された遊技機に起因する稼働率の低下の不都合をも極力解消できる。
(10−3) 入賞の発生により所定の得点(持玉,持点、遊技玉,遊技点)を付与し、遊技者所有の遊技用価値(カード残高、貯玉,貯メダルなど)を用いた遊技を可能にするための遊技用装置(CU3)と通信可能に接続される遊技機(P台2,S台2S)であって、
前記得点を記憶する得点記憶手段(図5のP台側の遊技玉数カウンタ、図40のS台側の遊技点数カウンタ)と、
該得点記憶手段に記憶した前記得点の変動を検知する得点検知手段(払出制御部171)と、
前記遊技機による遊技が終了していない状態で前記得点検知手段が所定の期間前記得点の変動を検知しないとき(図37:ステップS702,S706)、報知信号を出力する報知信号出力手段(表示器54への表示、ホールサーバ801への通知など)とを含む。
このような構成によれば、入賞が発生しても遊技媒体を直接払い出すことなくデータの演算によって遊技者の遊技結果を特定できながらも、所定の期間前記得点の変動を検知しないとき、報知信号を出力するので、得点数を放置したまま遊技者が遊技を放棄した遊技機を容易に把握することができ、得点が残っている状態で放置された遊技機に起因する稼働率の低下の不都合をも極力解消できる。
(10−4) (10−1)に記載の遊技用システムにおいて、前記所定の期間は、第1の期間と、前記第1の期間より長い第2の期間とを含み、
前記報知信号出力手段は、前記得点検知手段が前記第1の期間、前記得点の変動を検知しないとき(図37:ステップS702)、第1報知信号を出力し(図37:ステップS704)、前記得点検知手段が前記第2の期間、前記得点の変動を検知しないとき(図37:ステップS706)、前記第1報知信号または前記第1報知信号と異なる第2報知信号を出力する(図37:ステップS707)。
このような構成によれば、段階的に報知することで、得点(持玉,持点、遊技玉,遊技点)数を放置したまま遊技を放置した遊技機なのか、単に離席しただけなのかの判断が可能となる。
(10−5) (10−1)に記載の遊技用システムにおいて、前記報知信号出力手段は、前記報知信号を出力した後に、前記得点検知手段が前記得点の変動を検知したとき(図37:ステップS705)、前記報知信号の出力を停止する(図37:ステップS711)。
このような構成によれば、得点(持玉,持点、遊技玉,遊技点)数を放置したまま遊技を放置した遊技機ではなく、単に離席しただけの場合に継続して遊技を行なうことが可能となる。
(10−6) (10−1)に記載の遊技用システムにおいて、前記得点検知手段が前記所定の期間、前記得点の変動を検知しないとき、前記遊技機を遊技禁止状態に制御する遊技禁止手段(CU制御部323、払出制御部171、図37:ステップS708)をさらに含む。
このような構成によれば、得点(持玉,持点、遊技玉,遊技点)数を放置したまま遊技を放置した遊技機を、誤って別の遊技者が操作しないように制御することができる。
(10−7) (10−1)に記載の遊技用システムにおいて、前記得点のうち前記遊技機で遊技するための遊技点を、前記得点のうちの持点に変換するための変換処理を実行する変換処理手段(CU制御部323、払出制御部171、図37:ステップS709)をさらに含み、
前記変換処理手段は、前記得点検知手段が前記所定の期間、前記得点の変動を検知しないとき、前記変換処理を実行する。
このような構成によれば、得点(持玉,持点、遊技玉,遊技点)数を放置したまま遊技を放置した遊技機の遊技を、誤って別の遊技者が操作しないように制御するとともに、事前に計数操作しておくことで店員が遊技を終了させる場合の処理を軽減することができる。
(11−1) 入賞の発生により所定の得点(持玉,持点、遊技玉,遊技点)を付与する遊技機(P台2,S台2S)と、該遊技機と通信可能に接続され、遊技者所有の遊技用価値(カード残高、貯玉,貯メダルなど)を用いて該遊技機での遊技を可能にする遊技用装置(CU3)とを備える遊技用システムであって、
前記得点を記憶する得点記憶手段(図5のP台側の遊技玉数カウンタ、CU側の遊技玉数を記憶する領域、CU側のカード持玉数(計数玉)、カード挿入時持玉数を記憶する領域,図40のS台側の遊技点数カウンタ、CU側の遊技点数を記憶する領域、CU側のカード持点数(計数遊技持点)、カード挿入時持点数を記憶する領域)と、
該得点記憶手段に記憶した前記得点の変動を検知する得点検知手段(CU制御部323、払出制御部171)と、
遊技者所有の前記遊技用価値を特定可能な記録媒体を受付ける記録媒体受付手段(カード挿入/排出口309)と、
前記得点として所定の処理が可能となるように処理するための記録媒体処理操作に基づいて前記所定の処理が可能となるように処理する記録媒体処理(持玉,持点をカードIDに対応付けてサーバに記憶させる(この場合、カードは返却するのみ)、あるいは持玉,持点を直接カードに記録する)を実行する記録媒体処理手段(CU制御部323)と、
該記録媒体処理手段による前記記録媒体処理が終了している状態で、前記得点検知手段が前記得点の変動を検知したとき(図38:ステップS802)、報知信号を出力する報知信号出力手段(表示器54への表示、ホールサーバ801への通知など)とを含む。
このような構成によれば、入賞が発生しても遊技媒体を直接払い出すことなくデータの演算によって遊技者の遊技結果を特定できながらも、得点の変動を検知したとき、報知信号を出力するので、遊技を終了した後に、得点数が変動した遊技機を容易に把握することができ、得点が残っている状態で放置されている遊技機に起因する稼働率の低下の不都合をも極力解消できる。
(11−2) 入賞の発生により所定の得点(持玉,持点、遊技玉,遊技点)を付与する遊技機(P台2,S台2S)と通信可能に接続され、遊技者所有の遊技用価値(カード残高、貯玉,貯メダルなど)を用いた遊技を可能にする遊技用装置(CU3)であって、
前記遊技機に記憶した前記得点の変動を検知する得点検知手段(CU制御部323)と、
遊技者所有の前記遊技用価値を特定可能な記録媒体を受付ける記録媒体受付手段(カード挿入/排出口309)と、
前記得点として所定の処理が可能となるように処理するための記録媒体処理操作に基づいて前記所定の処理が可能となるように処理する記録媒体処理(持玉,持点をカードIDに対応付けてサーバに記憶させる(この場合、カードは返却するのみ)、あるいは持玉,持点を直接カードに記録する)を実行する記録媒体処理手段(CU制御部323)と、
該記録媒体処理手段による前記記録媒体処理が終了している状態で、前記得点検知手段が前記得点の変動を検知したとき(図38:ステップS802)、報知信号を出力する報知信号出力手段(表示器54への表示、ホールサーバ801への通知など)とを含む。
このような構成によれば、入賞が発生しても遊技媒体を直接払い出すことなくデータの演算によって遊技者の遊技結果を特定できながらも、得点の変動を検知したとき、報知信号を出力するので、遊技を終了した後に、得点数が変動した遊技機を容易に把握することができ、得点が残っている状態で放置されている遊技機に起因する稼働率の低下の不都合をも極力解消できる。
(11−3) 入賞の発生により所定の得点(持玉,持点、遊技玉,遊技点)を付与し、遊技者所有の遊技用価値(カード残高、貯玉,貯メダルなど)を用いた遊技を可能にするための遊技用装置(CU3)と通信可能に接続される遊技機(P台2,S台2S)であって、
前記得点を記憶する得点記憶手段(図5のP台側の遊技玉数カウンタ,図40のS台側の遊技点数カウンタ)と、
該得点記憶手段に記憶した前記得点の変動を検知する得点検知手段(払出制御部171)と、
前記得点として所定の処理が可能となるように処理するための記録媒体処理操作に基づいて前記所定の処理が可能となるように処理する記録媒体処理が終了している状態で、前記得点検知手段が前記得点の変動を検知したとき(図38:ステップS802)、報知信号を出力する報知信号出力手段(表示器54への表示、ホールサーバ801への通知など)とを含む。
このような構成によれば、入賞が発生しても遊技媒体を直接払い出すことなくデータの演算によって遊技者の遊技結果を特定できながらも、得点の変動を検知したとき、報知信号を出力するので、遊技を終了した後に、得点数が変動した遊技機を容易に把握することができ、得点が残っている状態で放置されている遊技機に起因する稼働率の低下の不都合をも極力解消できる。
(11−4) (11−1)に記載の遊技用システムにおいて、直前に前記記録媒体受付手段により受付けた前記記録媒体で遊技を行なう遊技者を特定可能な遊技者特定情報を記憶する遊技者特定情報記憶手段(CU制御部323)と、
前記報知信号出力手段が前記報知信号を出力した後に前記記録媒体受付手段により受付けた前記記録媒体で特定可能な前記遊技者特定情報と、前記遊技者特定情報記憶手段に記憶されている前記遊技者特定情報とが一致するか否かを判定する一致判定手段(CU制御部323、図38:ステップS805)と、
前記得点のうち前記遊技機で遊技するための遊技点を、前記得点のうちの持点に変換するための変換処理を実行する変換処理手段(CU制御部323、払出制御部171)とをさらに含み、
前記変換処理手段は、前記一致判定手段が一致したと判定した場合、前記変換処理が未処理であった前記遊技玉を前記持点に変換する(図38:ステップS806)。
このような構成によれば、遊技者特定情報が一致する記録媒体を再度挿入することで、変動した得点(持玉,持点、遊技玉,遊技点)数を適切に処理することができる。
今回開示された実施の形態はすべての点で例示であって制限的なものではないと考えられるべきである。本発明の範囲は上記した説明ではなくて特許請求の範囲によって示され、特許請求の範囲と均等の意味および範囲内でのすべての変更が含まれることが意図される。