以下に本発明の好適な実施形態について図面を参照して説明する。尚、本発明の実施の形態は下記の実施例に何ら限定されるものではなく、本発明の技術的範囲に属する種々の形態を採り得ることができ、実施例に記載された内容の相違部分を適宜組み合わせることが可能なことはいうまでもない。
図1に遊技機の一種であるパチンコ機1の正面図を示し、詳細に説明する。図1に示す通り、本実施例のパチンコ機1は、大きく長方形の外枠2、前面枠3、意匠枠4a、意匠枠4bとからなる筐体にて各部を保持する構造であり、外枠2の左隣にCRカードユニット7を設けている。CRカードユニット7は、プリペイドカードの利用可否を表示するカード利用可ランプ7aと、カードが挿入状態であると点灯し、カードが非挿入状態であると消灯するカード挿入ランプ7bと、カードを挿脱するカード挿入口7cとが図のように配置されている。
外枠2左側の上部には金具5aが、下部に金具5bがそれぞれ設けられており、金具5aおよび5bとでヒンジ機構を形成し、前面枠3は外枠2に対して開閉可能に構成され、図示しない前面枠閉鎖スイッチ38(図4参照)が前面枠3の閉鎖状態を検出可能に装着されている。また、前面枠3左側の中部には金具5cが設けられ、金具5aと金具5cとでヒンジ機構を形成し、意匠枠4aは前面枠3に対して開閉可能に構成されている。さらに、金具5cと金具5bとでヒンジ機構を形成し、意匠枠4bは前面枠3に対して開閉可能に構成されている。
ヒンジ機構が形成される逆側(ここでは右側)には、外枠2と前面枠3との施錠、前面枠3と意匠枠4aとの施錠、前面枠3と意匠枠4bとの施錠/解錠を行うための鍵穴6aを有するスライド錠6(図2参照)が設けられている。
意匠枠4aは、後述する遊技盤8を視認可能とするために透明樹脂板またはガラス板を備える窓部9、前面枠3に設けられたスピーカ10の前面にスピーカ10を保護し、且つ、効果音を通すための保護音通部11を備えている。
また、意匠枠4bは、遊技球を貯留しておくための上皿12および下皿13を略中央に備え、遊技者が操作可能な遊技ボタン14、CRカードユニット7に挿入されたプリペイドカードの残高を表示する精算表示装置15、貸し球を得る際に操作する球貸ボタン16、CRカードユニット7に挿入されたプリペイドカードを排出する際に操作する精算ボタン17を下皿13の左側に備えている。
前面枠3の右下側(意匠枠4bの右側)には、遊技球の発射強度を調節するための発射ハンドル18が設けられており、発射ハンドル18の近傍には、図示しない発射停止ボタン19(図4参照)およびタッチ板20が設けられている。前面枠3の下側(意匠枠4bの下側)には、スピーカ10を備えたスピーカユニット21が設けられている。
続いて、図2にパチンコ機1の裏面図を示し、詳細に説明する。図2に示す通り、遊技盤8を着脱可能に取り付けられる前面枠3が外枠2に収納されるような構成となっている。前面枠3には、上方から球タンク22、タンクレール23および払出装置24が設けられ、遊技盤8に設けられる後述する入賞口に遊技球が入球、又は球貸ボタン16の操作に起因するCRカードユニット7との交信に基づいて、払出装置24の払出モータ24aが駆動し球タンク22およびタンクレール23に貯留されている遊技球が、前述した上皿12に払い出される。
また、遊技盤8の裏面側には、主制御装置50、サブ統合制御装置53、演出図柄ユニット54が設けられ、前面枠3の裏面側には、払出制御装置51、発射制御装置52、電源装置55が各々設けられ、電源装置55には電源スイッチ55aおよびRAMクリアスイッチ55b、図示しないバックアップ用電源が設けられている。尚、発射制御装置52が図示されていないが、払出制御装置51で隠れる位置に配置されている。
さらに、前面枠3には、外部接続端子板61が設けられており、この外部接続端子板61から遊技状態、遊技結果、不正行為等を示す信号がホールコンピュータ70(図4参照)に送られるように構成されている。尚、本実施例では外部接続端子板61を盤用、枠用を兼用する構成としているが、盤用、枠用の外部接続端子板を個々に備えるように構成しても何ら差し支えない。
続いて、図3に遊技盤8の正面図を示し、詳細に説明する。図3に示す通り、遊技盤8には公知のガイドレール25a、25bによって囲まれた略円形の遊技領域26が設けられ、多数の遊技釘27が植設されている。遊技領域26の略中央には、窓部28aを有する液晶枠飾り28が設けられており、演出図柄表示装置54b(図4参照)のLCD画面が遊技者から視認可能に構成され、図示しない公知のワープ入口、ワープ通路、ステージ等も設けられている。
液晶枠飾り28の左右両側または左側には後述する普通図柄作動スイッチ32a(図4参照)を備える普通図柄作動ゲート32が設けられており、下側には後述する特別図柄始動スイッチ31a(図4参照)を備える普通電動役物31が特別図柄の始動口として設けられている。普通電動役物31の下方には、アタッカー式の大入賞口33aを備える大入賞口ユニット33が配置され、該大入賞口ユニット33の下方にはアウト口34が設けられている。また、大入賞口ユニット33の左右両側には、後述する一般入賞口スイッチ35b(図4参照)を備える一般入賞口35aが複数備えられる入賞口ユニット35が設けられている。
続いて、図4にパチンコ機1の電気配線を示すブロック図を示し説明する。尚、このブロック図には、煩雑になる電源回路に関する記載は行わないが、電源が必要な制御装置若しくはアクチュエータ類には電源装置55から直接的または間接的に供給される構成となっている。
図4に示す通り、主制御装置50の入力端には、遊技盤中継端子板62を介して普通電動役物31に入球した遊技球を検出する特別図柄始動スイッチ31aと、普通図柄作動ゲート32に入球した遊技球を検出する普通図柄作動スイッチ32aと、大入賞口33aに入球した遊技球を検出するカウントスイッチ33bと、一般入賞口35aに入球した遊技球を検出する一般入賞口スイッチ35bとが、裏配線中継端子板63を介して前面枠3が閉鎖していることを検出する前面枠閉鎖スイッチ38と、意匠枠4a・4bが閉鎖していることを検出する意匠枠閉鎖スイッチ39a、39bと、が接続されている。
前面枠閉鎖スイッチ38及び意匠枠閉鎖スイッチ39a、39bは、内部に電池(1次電池又は2次電池のいずれでも良い)を備えており、通常時(電源が供給され、且つ、電源スイッチ55aがON)は後述する裏配線中継端子板63から供給されるDC12Vで動作し、電源が供給されないとき(電源遮断又は電源スイッチOFF)には、電池の電源を利用して前面枠3又は意匠枠4a、4bの閉鎖状態を出力する構成となっている。また、電池として1次電池を採用する場合には電池の消耗によって交換(電池のみ交換又はリミットスイッチを交換)することとなるが、2次電池を採用する場合には通常時に充電する構成とし、繰り返し利用可能に構成することが望ましい。
主制御装置50の出力端には、遊技盤中継端子板62を介して大入賞口33aの扉部材を駆動する大入賞口ソレノイド33cと、普通電動役物31の羽根部材を駆動する普通電役ソレノイド31bと、図柄表示装置中継端子板64を介して特別図柄を表示する特別図柄表示装置29と、特別図柄の保留数を表示する特別図柄保留数表示装置29aと、普通図柄を表示する普通図柄表示装置30と、普通図柄の保留数を表示する普通図柄保留数表示装置30aと、裏配線中継端子板63および外部接続端子板61を介してホールコンピュータ70と、が接続されている。
主制御装置50はCPU、ROM、RAM等の電気部品を備えており、搭載するROMに記憶されたプログラムに従ってCPUにて処理を実行し、入力される各種検出信号などに基づいて遊技の進行に関わる各種コマンド等を生成し、払出制御装置51およびサブ統合制御装置53に出力する。また、主制御装置50は、前面枠閉鎖スイッチ38又は意匠枠閉鎖スイッチ39a、39bから前面枠3又は意匠枠4a、4bの閉鎖状態時に出力される検出信号が入力されることで、外部接続端子板61を介してホールコンピュータ70に前面枠又は意匠枠が閉鎖状態にあることを示す信号(検出信号に準ずる信号)を出力するように構成されている。主制御装置50と払出制御装置51とは双方向通信回路として構成され、主制御装置50とサブ統合装置53とは間に演出中継端子板65を介した主制御装置50からサブ統合装置53への一方向通信回路として構成されている。
払出制御装置51の入力端には、遊技球の貸出しを要求するための球貸スイッチ16aと、CRカードユニット7に挿入されたプリペイドカードの排出を要求するための精算スイッチ17aと、裏配線中継端子板63を介して球タンク22またはタンクレール23内の遊技球が不足していることを検出する球切れスイッチ22a、23aと、裏配線中継端子板63および払出中継端子板66を介して払出した又は貸出した遊技球を検出する払出スイッチ24bと、各種端子板を介することなく下皿13への経路に遊技球が多数あることを検出する満杯スイッチ13aとが接続されている。
払出制御装置51の出力端には、CRカードユニット7に挿入したプリペイドカードに記憶する金額(残高)を表示する精算表示装置15と、裏配線中継端子板63および払出中継端子板66を介して遊技球を上皿へと払い出す払出モータ24aと、発射制御装置52とが接続されており、発射制御装置52へは発射停止信号を送信する。
払出制御装置51はCRカードユニット端子板60を介してCRカードユニット7が双方向通信可能に接続されており、払出制御装置51はCRカードユニット7と交信することで払出モータ24aを駆動させ、貸し球を排出する。払出された貸し球は払出スイッチ24bに検出され、検出信号は払出制御装置51に入力される。
払出制御装置51はCPU、ROM、RAM等の電気部品を備えており、搭載するROMに記憶されたプログラムに従ってCPUにて処理を実行し、入力される各種検出信号ならびに主制御装置50から入力されるコマンドに基づいて遊技球の払い出しに関わる各種コマンド等を生成し、主制御装置50および発射制御装置52に出力する。払出制御装置51と主制御装置50とは双方向通信回路として構成され、払出制御装置51と発射制御装置52とは払出制御装置51から発射制御装置52への一方向通信回路として構成されている。
発射制御装置52の入力端には、発射を停止するための発射停止スイッチ19aと、発射ハンドル17に遊技者が触れていることを検出するタッチスイッチ20aと、が接続されている。発射制御装置52の出力端には、遊技球を遊技領域26へ発射するための発射モータ36が接続されている。発射制御装置52はCPU、ROM、RAMを備えず、IC等で構成されたデジタル回路であり、入力される各種検出信号ならびに払出制御装置51からの入力に基づいて発射モータ36の駆動を制御している。
サブ統合制御装置53の入力端には、遊技者により操作可能な遊技スイッチ14aが接続されている。サブ統合制御装置53の出力端には、意匠枠4a、4bおよび遊技盤8に備えられる各種LED・ランプ37と、前面枠3およびスピーカユニット21に備えられるスピーカ10と、が接続されている。サブ統合装置53と主制御装置50とは間に演出中継端子板65を介した主制御装置50からサブ統合装置53への一方向通信回路として構成され、サブ統合制御装置53と演出図柄制御装置54aとはサブ統合制御装置53から演出図柄制御装置54aへの一方向通信回路として構成されている。
サブ統合制御装置53はCPU、ROM、RAM等の電気部品を備えており、搭載するROMに記憶されたプログラムに従ってCPUにて処理を実行し、入力される遊技スイッチ14aの入力ならびに主制御装置50から入力されるコマンドに基づいて演出に関わる各種コマンド等を生成し、演出図柄ユニット54の演出図柄制御装置54aに出力する。
また、サブ統合制御装置53には、音量を調節する音量調節スイッチ10aが備えられ、音量調節スイッチ10aの状態(位置)を検出し、その検出結果とスピーカ10へ送信する内容とを判断し、スピーカ10から出力する音量をソフト的に制御するように構成されている。例えば、遊技に伴う演出音声やエラー報知の一部(前面枠3、意匠枠4a、4b等の枠開放/閉鎖報知など)の音声は、音量調節スイッチ10aの状態に応じて変更された音量でスピーカ10から出力され、その他のエラー報知(特殊報知など)は音量調節スイッチ10aの状態に関わらず予め設定された音量でスピーカ10から出力されるように構成することができる。
電源装置55には、遊技機外部から(電源中継基板を配置する場合には、電源中継基板を介して)電源としてAC24Vが供給され、このAC24Vから電源装置55内で全波24V、DC5V、DC12V、DC18V、DC24VおよびDC32Vを生成し、各制御装置(50、51)および各端子板(60、65)に必要に応じた電源を供給する構成となっている。また、電源装置55には、電源を監視するための給電監視回路および停電監視回路、電源の供給が停止した際に制御装置のRAMに記憶された遊技情報を保持するために必要な電源(VBB)を供給するためのバッテリーバックアップ電源を備えている。
バッテリーバックアップ電源は、電源スイッチ55aのOFFや停電等によってパチンコ機1に電源が供給できない状態となった際に、主制御装置50および払出制御装置51のRAMに記憶された遊技情報を保持するために必要な電源(VBB)を供給するために用いられている。
電源装置55に設けられたRAMクリアスイッチ55bは、これをオン操作すると電源装置55はRAMクリア信号を出力し、主制御装置50に入力される。給電検出回路は、電源装置55から主制御装置50、払出制御装置51等への給電の有無を検出し、電源装置55から主制御装置50等へ給電されるとリセット信号を出力し、この信号は主制御装置50及び払出制御装置51に入力される。
次に、払出制御装置51とCRカードユニットが交信する信号内容を図5、図6を用いて説明する。図5に示すように払出制御装置51の入力端(貸し球処理に係る)には、球貸スイッチ16aと、精算スイッチ17aと、払出スイッチ24bとが接続され、出力端には精算表示装置15が接続されている。球貸スイッチ16aからは球貸ボタン16の操作に応じて払出制御装置51に球貸スイッチ信号が入力される。精算スイッチ17aからは精算ボタン17の操作に応じて払出制御装置51に精算スイッチ信号が入力される。払出スイッチ24bからは貸し球及び賞球の検出に応じて払出中継端子板66と裏配線中継端子板63を介して払出制御装置51に払出スイッチ信号が入力される。
CRカードユニット7から払出制御装置51に送信される信号には、BRDY信号とBRQ信号と、表示制御信号とがあり、CRカードユニット端子板60を介して払出制御装置51に送信する。BRDY信号とは図6に示すようにCRカードユニット7が貸出しの処理中であることを払出制御装置51に伝達する信号であり、BRQ信号とは、CRカードユニット7が基本単位1度(25個)の貸出要求と貸出指示を払出制御装置51に伝達する信号である。
表示制御信号とは、CRカードユニット7へのプリペイドカード(残高有)の挿入時、又はプリペイドカード(残高有)挿入状態で球貸ボタン16等の操作時(球貸スイッチ信号等の入力時)に、CRカードユニット7において読取り又は更新されたプリペイドカードの残度数(残高)を示す信号であり、受信した正常な表示制御信号は精算表示装置15に出力される。払出制御装置51には、球貸ボタン16の操作(球貸スイッチ信号の送信)に応じて表示制御信号の受信状況を監視する機能(本願発明における表示制御信号監視手段)と、受信した確定表示用の表示制御信号を記憶する表示制御信号記憶領域を備えている。尚、CRカードユニット7が送信する表示制御信号には確定表示用の信号と、貸出処理中用の信号が有る。
払出制御装置51からCRカードユニット7に送信される信号には、PRDY信号と、EXS信号と、球貸スイッチ信号と、精算スイッチ信号とがあり、CRカードユニット端子板60を介してCRカードユニット7に送信する。PRDY信号とは図6に示すようにCRカードユニット7に遊技球の貸出し動作が可能であることを伝達する信号であり、EXS信号とは貸出しの要求了解と貸出完了を伝達する信号である。
BRDY信号、BRQ信号、PRDY信号、EXS信号は、常時High状態又はLow状態にあり、払出制御装置51及びCRカードユニット7は受信する各信号の切替わり変化(例えばHigh状態からLow状態への変化、又はLow状態からHigh状態への変化)に応じて球貸し制御を行う構成となっている。
尚、従来機においては、球貸スイッチ信号と精算スイッチ信号は、払出制御装置51に入力されること無くCRカードユニット端子板60を介してCRカードユニット7に入力され、CRカードユニット7から出力された精算制御信号も払出制御装置51に入力されずにユニット端子板60から直接精算表示装置15に出力されていた。従って、CRカードユニット7とCRカードユニット端子板60との間に不正基板を取り付けられ、偽のBRDY信号とBRQ信号を送信されても、その偽の信号が実際の球貸ボタン16の操作に応じた正規の信号か否かをパチンコ機1が判定できず、偽の信号が条件さえ満たしていれば貸し球を実施してしまう状況であった。
本実施例では、球貸スイッチ信号と精算スイッチ信号と精算制御信号とが払出制御装置51に入力される構成となっているため、CRカードユニット7から入力されるBRDY信号とBRQ信号が、球貸ボタン16または精算ボタン17の操作に応じた正規の信号か否かを払出制御装置51によって判定可能な構成となっている。
具体的なCRカードユニット7と払出制御装置51の制御例を、図7から図12に示すタイミングチャートを用いて説明する。図7は電源が投入されてからCRカードユニット7に正規のプリペイドカードが挿入されるまでの制御(信号変化)を示すタイミングチャートである。本実施例において電源が投入されると(ア)、精算表示装置15に初期設定表示を行った後(イ)、各信号の初期状態を監視するタイマによって監視期間(Ts)を実施する(イーウ)。
監視期間(Ts)の実施中に各信号が初期状態、詳しくはBRDY信号がLow状態(以下「L」)、BRQ信号がHigh状態(以下「H」)、PRDY信号が「L」、EXS信号が「H」となると、図5に示したCRカードユニット7と払出制御装置51と払出制御装置51に接続された各機器とが正常な動作状態であると判断され、プリペイドカードの挿入が可能となる。
プリペイドカードの挿入が可能になってから、CRカードユニット7にプリペイドカード(例えば残度数が100(10,000円))が挿入されると(エ)、CRカードユニット7はプリペイドカードの残度数を読み取り、BRDY信号を「H」状態に変化させ、読み取った残度数に応じた内容を確定表示用の表示制御信号として払出制御装置51に送信する。払出制御装置51は受信した表示制御信号の内容を精算表示装置15に出力し度数100を表示するとともに、表示制御信号の内容を表示制御信号記憶領域に記憶する。
同時に球貸ボタン16(球貸スイッチ16a)及び精算ボタン17(精算スイッチ17a)の操作(信号)が受付可能となる。
払出制御装置51の表示制御信号記憶領域に記憶された内容は、新たにCRカードユニット7から表示制御信号を受信し、記憶された前回の表示制御信号の内容との比較処理(本願発明における表示制御信号監視手段に該当)が実施された後消去され、新たに受信した表示制御信号の内容が記憶される。また、払出制御装置51が精算スイッチ信号を受信すると表示制御信号記憶領域の内容はクリアされる。
尚、挿入したプリペイドカードの残度数が0度の場合はプリペイドカードは排出され、BRDY信号も「L」状態のまま変化しない。本実施例においても1度あたりに相当する金額は100円であり、貸し球に換算すると25球となる。この1度に対して25球の貸し球払出しは、払出制御装置51に記憶されており、本実施例では1回の球貸ボタン16の操作、言い換えれば1回の球貸スイッチ信号の送信で3回(3度数の遊技球(75球))の払出しが実施されるように設定されている。なお、1回の球貸スイッチ信号の受信で実施する払出回数(度数)は、任意に設定が可能な構成となっている。
次に、プリペイドカード挿入後に実施される、正常な球貸し動作について図8のタイミングチャートを用いて説明する。CRカードユニット7に残度数があるプリペイドカードが挿入され(エ)、球貸ボタン16が操作されると(オ)、即ち、球貸スイッチ信号が払出制御装置51を介してCRカードユニットに送信されると、球貸スイッチ信号を受信したCRカードユニット7は、BRDY信号を「H」から「L」に変化させることによって貸出処理中となったことを払出制御装置51に伝達する。この処理の流れの中で、球貸ボタン16の操作に基づく球貸スイッチ信号が払出制御装置51にを介してCRカードユニット7に入力されるが、この時点で、払出制御装置51に備えられた球貸スイッチ信号記憶装置(本願発明における貸出要求記憶手段に該当)に「送信信号有り」の記憶が格納される。
次に、球貸スイッチ信号の受信に応じてBRDY信号を「H」から「L」に変化させたCRカードユニット7は、BRQ信号を「H」から「L」に変化させる(カ)。払出制御装置51はこのBRQ信号の変化を検知するが、球貸スイッチ信号記憶装置が球貸スイッチ信号の「送信信号有り」を記憶してからt9期間(オーカ)内にBRQ信号の変化を検知できない場合は、異常状態と判定し、球貸し処理を中断する構成となっている。この構成は本願発明における貸出ボタンの操作に起因して前記カードユニット制御装置が変化させる信号の状態とに応じて異常か否かを判定する貸出要求異常判定手段が異常と判定し貸し球の払出しを実施しない構成に該当するものである。
この場合パチンコ機1は、球貸し処理を中断するとともに異常状態を示す信号を主制御装置50に送信することによってパチンコ機1はエラー処理を実施する構成となっている。このエラー処理によってパチンコ機1は、ホールコンピュータ70にCRカードユニットエラーを示す信号を送信し、CRカードユニットはプリペイドカードを排出しBRDY信号を「L」のまま保持する。この場合、パチンコ機1自体がエラー状態を報知する構成(例えば演出図柄表示装置54bに「カードユニットエラー」を表示したり、各種LED・ランプの発光態様を変化させる)としてもよく、エラー状態はホールスタッフによりパチンコ機1裏面のRAMクリアスイッチ55bを操作することによって解除される構成としても良い。
払出制御装置51がt9期間(オーカ)の正常範囲内でBRQ信号の変化を検知すると、払出制御装置51はEXS信号を「H」から「L」に変化させる。このEXS信号の変化をCRカードユニット7が検知すると、BRQ信号を「L」から「H」に変化させる(キ)。同時にプリペイドカードに記憶された残度数100から1回の貸し球払出しに応じた1度を減算してプリペイドカードの記憶情報を99に更新し、貸球払出動作中に表示する精算制御信号を払出制御装置51に送信する。
BRQ信号の変化を検知すると同時に精算表示信号を受信した払出制御装置51は、払出装置24を制御して1度数に応じた25個の遊技球の払出しを開始し、受信した精算表示信号の内容に応じて精算表示装置15にその内容(99)を点滅表示させる。
1回目の貸球の払出しが完了すると、払出制御装置51はEXS信号を「L」から「H」に変化させる(ク)。この変化を検知したCRカードユニット7はプリペイドカードの残度数を確定表示するための精算表示信号を払出制御装置51に送信する。払出制御装置51は、確定表示用の精算表示信号の受信を確認し受信した確定表示用の精算表示信号の内容と表示制御信号記憶領域に記憶されている内容とを比較し(本願発明における表示制御信号監視手段に該当)、1回の貸し球払出しに応じた度数変化か否か(正常な更新内容か否か)を判定する。肯定判定なら、受信した確定表示用の精算表示信号の内容に従って精算表示装置15に確定表示(99の点灯表示)を行なう。否定判定なら、異常が発生したと判断し(本願発明における表示制御信号異常判定手段に該当)遊技球の貸出しを中止すると同時にパチンコ機1は上記した内容と同一のエラー処理を実施する。
肯定判定(異常状態とならなかった)であった場合は、CRカードユニット7はEXS信号の「L」から「H」への変化を検知したことに基づき2回目の球貸し処理を実行するためにBRQ信号を「H」から「L」に変化させる(カ’)。
払出制御装置51がBRQ信号の「H」から「L」の変化を検知すると、EXS信号を「H」から「L」に変化させる。このEXS信号の変化をCRカードユニット7が検知すると、BRQ信号を「L」から「H」に変化させる(キ’)。同時にプリペイドカードに記憶された残度数99から1回の貸し球払出しに応じた1度を減算してプリペイドカードの記憶情報を98に更新し、貸球払出動作中に表示する精算制御信号として払出制御装置51に送信する。
BRQ信号の変化を検知すると同時に精算表示信号を受信した払出制御装置51は、払出装置24を制御して1度数に応じた25個の遊技球の払出しを開始し、受信した精算表示信号の内容に応じて精算表示装置15にその内容(98)を点滅表示させる。
2回目の貸球の払出しが完了すると、払出制御装置51はEXS信号を「L」から「H」に変化させる。この変化を検知したCRカードユニット7はプリペイドカードの残度数を確定表示するための精算表示信号を払出制御装置51に送信する。払出制御装置51は、受信した確定表示用の精算表示信号の内容(99)に従って精算表示装置15に確定表示(点灯表示)を行なう。
続いてCRカードユニット7は、EXS信号の「L」から「H」への変化を検知したことに基づき3回目の球貸し処理を実行するためにBRQ信号を「H」から「L」に変化させる(カ’’)。払出制御装置51がBRQ信号の「H」から「L」の変化を検知すると、EXS信号を「H」から「L」に変化させる。このEXS信号の変化をCRカードユニット7が検知すると、BRQ信号を「L」から「H」に変化させる(キ’’)。同時にプリペイドカードに記憶された残度数98から1回の貸し球払出しに応じた1度を減算してプリペイドカードの記憶情報を97に更新し、貸球払出動作中に表示する精算制御信号として払出制御装置51に送信する。
BRQ信号の変化を検知すると同時に精算表示信号を受信した払出制御装置51は、払出装置24を制御して1度数に応じた25個の遊技球の払出しを開始し、受信した精算表示信号の内容に応じて精算表示装置15にその内容(97)を点滅表示させる。
3回目の貸球の払出しが完了すると、払出制御装置51はEXS信号を「L」から「H」に変化させる。この変化を検知したCRカードユニット7はプリペイドカードの残度数を確定表示するための精算表示信号を払出制御装置51に送信し、払出制御装置51は、受信した確定表示用の精算表示信号の内容(97)に従って精算表示装置15に確定表示(点灯表示)を行なう。続いてCRカードユニット7は、一連の球貸し処理が終了したことによりBRDY信号を「L」から「H」に変化させる(エ’)。この時点から球貸ボタン16(球貸スイッチ16a)及び精算ボタン17(精算スイッチ17a)の操作(信号)が受付可能となる。
次に、CRカードユニット7とCRカードユニット端子板の間に不正基板等を取り付けられ、払出制御装置51がCRカードユニット7側の不正な信号変化を検知した場合(又は正常な信号を未受信の場合)について、図9、図10を用いて説明する。図9は、球貸ボタン16が操作されていないにも拘らず本来ならCRカードユニット7が制御するBRDY信号とBRQ信号とが変化した場合を示すタイミングチャートである。
BRDY信号の「H」から「L」への変化に続いて、BRQ信号が「H」から「L」に変化したのを払出制御装置51が検知すると(カ)、払出制御装置51は、この変化の基となる球貸スイッチ信号の送信記憶が球貸スイッチ信号記憶装置に「送信信号有り」として記憶されているか否か判定する(本願発明における貸出要求異常判定手段)。この場合、本来なら破線部で実施されたはずの球貸ボタン16の操作(球貸スイッチ信号の送信)が行なわれていないため否定判定となり、異常発生と判断される。
異常発生と判断すると、EXS信号を「H」から「L」に変化させた状態で保持し、PRDY信号を「L」から「H」に変化させることによってパチンコ機1側が球貸し動作の不可能な状態であることを伝達し、ホールコンピュータ70にCRカードユニットエラーを示す信号を送信する。この場合、パチンコ機1はエラー状態の報知を行なわず、球貸ボタン16、精算ボタン17の操作と、貸し球の払出しを禁止した状態とするが、賞球の払出は実施しても良い。また、パチンコ機1自体がエラー状態を報知する構成(例えば演出図柄表示装置54bに「カードユニットエラー」を表示したり、各種LED・ランプの発光態様を変化させる)としてもよく、エラー状態はホールスタッフによりパチンコ機1裏面のRAMクリアスイッチ55bを操作することによって解除される構成としても良い。
このように、不正基板を作動させ不正な球貸しを行なった場合、球貸ボタン16の操作の記憶(球貸スイッチ信号の送信記憶)を基に異常状態を検出する構成となっているが、不正の実行者が球貸ボタン16の操作にタイミングを合わせて不正基板を作動させ、偽BRDY信号と偽BRQ信号をパチンコ機1(払出制御装置51)に送信すれば、異常状態が検出されずに不正を実行することは可能となる。但し、不正の実行者は絶えず球貸ボタン16の操作タイミングに注意しながら不正を行なわなければならず、その手間に対してリスクは非常に高いため抑止効果が高い。
次に、不正貸出の実行者が上記(図9)のタイミングでの異常状態を避けるため、球貸ボタン16の操作を行ないながら不正基板を使用した場合に、本願発明における表示制御信号異常判定手段によって異常が発生するまでのタイミングチャートを図10を用いて説明する。
BRDY信号が「H」から「L」に変化したのを検知したのに続いて、偽BRQ信号が「H」から「L」に変化したのを払出制御装置51が検知すると(カ)、払出制御装置51は、この変化の基となる球貸スイッチ信号の送信記憶が球貸スイッチ信号記憶装置に「送信信号有り」として記憶されているか否か判定する。この場合、不正基板の作動(信号変化)に合わせて(オーカの範囲内で)貸出ボタン16が操作(貸出スイッチ信号が送信)されており、球貸スイッチ信号記憶装置に「送信信号有り」の記憶があるため正常と判断される。
払出制御装置51が偽BRQ信号の変化を正常状態として検知すると、EXS信号を「H」から「L」に変化させる。この変化後に不正基板からの偽BRQ信号が「L」から「H」に変化する(キ)。この偽BRQ信号の変化(「L」から「H」)を検知した払出制御装置51は、払出装置24を制御して1度数に応じた25個の遊技球の払出しを開始する。
払出が完了すると払出制御装置51はEXS信号を「L」から「H」に変化させる(ク)。この時点で本来ならEXS信号の「L」から「H」への変化を検知したCRカードユニット7からプリペイドカードの残度数を確定表示するための精算表示信号が払出制御装置51に送信されるが、この精算表示信号を未受信か、又は受信してもその受信内容が表示制御信号記憶領域に記憶されている内容と比較して正常な更新内容(記憶内容から1度数減算された内容)でなければ異常発生と判断する。この場合、精算表示信号を未受信のため異常発生と判断される。
異常発生と判断すると、図9の処理と同様にEXS信号を「H」から「L」に変化させた状態で保持し、PRDY信号を「L」から「H」に変化させることによってパチンコ機1側が球貸し動作が不可能な状態であることを伝達し、ホールコンピュータ70にCRカードユニットエラーを示す信号を送信する。この場合も、パチンコ機1はエラー状態の報知を行なわず、球貸しボタン16、精算ボタン17の操作と、貸し球の払出しを禁止した状態とするが、賞球の払出は実施しても良い。また、パチンコ機1自体がエラー状態を報知する構成(例えば演出図柄表示装置54bに「カードユニットエラー」を表示したり、各種LED・ランプの発光態様を変化させる)としてもよく、エラー状態はホールスタッフによりパチンコ機1裏面のRAMクリアスイッチ55bを操作することによって解除される構成としても良い。
尚、(キ)の時点においても本来ならCRカードユニット7から払出制御装置51に貸球払出動作中に表示する表示制御信号が送信されるため、この時点で表示制御信号を受信したか否か、又は受信した場合はその受信内容が正常な更新内容か否かを判定する構成としても良い。
また、CRカードユニット7はプリペイドカードの残度数(残高)が0になった時点でプリペイドカードを排出する機能を備えているが、新たなプリペイドカード(残高有)が挿入されない状態で表示制御信号を受信した場合も異常状態と判断する構成となっている。また、同一のプリペイドカード(残高有)が挿入されたままの状態で受信した表示制御信号の内容が表示制御信号記憶領域に記憶されている内容よりも大きい値と判定されると異常状態と判断する構成となっている。尚、CRカードユニット7の正規の機能として有価情報が新たに書き込まれた場合には異常とは判断されない。
これらの構成は、パチンコ機1(払出制御装置51)がCRカードユニット7へのプリペイドカードの挿入、排出を判断可能とする機能を基にした構成であり、本実施例では、球貸し動作中以外にBRDY信号が「L」に変化するのを検知することによってプリペイドカードの排出を判断可能としている。
図11、図12はCRカードユニット7が制御するBRDY信号が「L」に変化することによって払出制御装置51がカードの排出を判断する場合を示す例であり、図11は、プリペイドカードの残高が0になるとBRDY信号が「L」になることを示すタイミングチャートである。1回の球貸ボタン16の操作に応じて設定された球貸し度数3度(3回の払出し)に満たない残度数2度のプリペイドカードがCRカードユニット7に挿入された状態で、BRDY信号は「H」であり、球貸ボタン16の操作に応じた球貸スイッチ信号をCRカードユニット7が受信すると(オ)、球貸し動作中を示すためにBRDY信号を「H」から「L」に変化させる。
続いて、CRカードユニット7はBRQ信号を「H」から「L」に変化させる。払出制御装置51がt9期間(オーカ)の正常範囲内でBRQ信号の「H」から「L」の変化を検知すると、払出制御装置51はEXS信号を「H」から「L」に変化させる。このEXS信号の変化をCRカードユニット7が検知すると、BRQ信号を「L」から「H」に変化させる(キ)。同時にプリペイドカードに記憶された残度数2から1回の貸し球払出しに応じた1度を減算してプリペイドカードの記憶情報を1に更新し、貸球払出動作中に表示する精算制御信号を払出制御装置51に送信する。
BRQ信号の「L」から「H」の変化を検知すると同時に精算表示信号を受信した払出制御装置51は、払出装置24を制御して1度数に応じた25個の遊技球の払出しを開始し、受信した精算表示信号の内容に応じて精算表示装置15にその内容(1)を点滅表示させる。
1回目の貸球の払出しが完了すると、払出制御装置51はEXS信号を「L」から「H」に変化させる(ク)。この変化を検知したCRカードユニット7はプリペイドカードの残度数を確定表示するための精算表示信号を払出制御装置51に送信する。払出制御装置51は、確定表示用の精算表示信号の受信を確認し受信した確定表示用の精算表示信号の内容と表示制御信号記憶領域に記憶されている内容とを比較し、1回の貸し球払出しに応じた度数変化か否か(正常な更新内容か否か)を判定する。肯定判定なら、受信した確定表示用の精算表示信号の内容に従って精算表示装置15に確定表示(1の点灯表示)を行なう。
精算表示信号が正常な内容であれば制御が継続され、CRカードユニット7はEXS信号の「L」から「H」への変化を検知したことに基づき2回目の球貸し処理を実行するためにBRQ信号を「H」から「L」に変化させる(カ’)。払出制御装置51がBRQ信号の「H」から「L」の変化を検知すると、EXS信号を「H」から「L」に変化させる。このEXS信号の変化をCRカードユニット7が検知すると、BRQ信号を「L」から「H」に変化させる(キ’)。
同時にプリペイドカードに記憶された残度数1から1回の貸し球払出しに応じた1度を減算してプリペイドカードの記憶情報を0に更新し、プリペイドカードの残度数が0となったことによりプリペイドカードの排出処理を実施する。このときCRカードユニット7は、プリペイドカードを排出することを示す確定表示用の精算表示信号を払出制御装置51に送信する。
BRQ信号の変化を検知すると同時に精算表示信号を受信した払出制御装置51は、払出装置24を制御して1度数に応じた25個の遊技球の払出しを開始し、受信したプリペイドカードの排出を示す精算表示信号に応じて精算表示装置15に精算表示装置15でデモ表示を開始する。
2回目の貸球の払出しが完了すると、払出制御装置51はEXS信号を「L」から「H」に変化させる。CRカードユニット7は球貸し処理中はBRDY信号を「L」状態に保持し、残度数の無くなったプリペイドカードの排出処理を実施したことによりそのまま「L」状態を継続する。尚、従来は残度数が0になったプリペイドカード排出にともない、BRDY信号は「L」から「H」に信号が変化する構成であった(図の破線部)。
図12は、精算ボタンを操作するとBRDY信号が「L」になることを示すタイミングチャートである。CRカードユニット7に、残高の有るプリペイドカードが挿入された状態では(残高の無いプリペイドカードは自動排出されるためこのような残高無しのプリペイドカードが排出されない状態を検知すると異常状態となる)、BRDY信号が「H」状態を保持している。
この状態で精算ボタン17が操作され精算スイッチ信号が払出制御装置51を介してCRカードユニット7に送信されると、精算スイッチ信号を受信したCRカードユニット7はBRDY信号を「L」に変化させると同時にプリペイドカードの排出処理を実施する。このときCRカードユニット7は、プリペイドカードを排出することを示す確定表示用の精算表示信号を払出制御装置51に送信する。プリペイドカードの排出を示す確定表示用の精算表示信号を受信した払出制御装置51は、精算表示装置15でデモ表示を開始する。尚、従来は残度数有りのプリペイドカードが排出されても、BRDY信号は「H」の状態を保持する構成であった(図の破線部)。
以上が実施例の説明となる。本実施例において、CRカードユニット7はプリペイドカード(残高有)が挿入されていない場合と貸出処理中は、BRDY信号を「L」に制御し、BRDY信号が「L」に制御されている間は球貸ボタン16及び精算ボタン17の操作を受付禁止とする構成となっている。
従って、BRDY信号が「L」に制御されている間は、払出制御装置51が備える球貸スイッチ信号記憶装置に「送信信号有り」の記憶が格納されることは無く、「送信信号有り」の記憶が無いにも拘らずCRカードユニット7側からBRQ信号の変化を検知した場合は異常状態と判断する。
また、パチンコ機1側は、払出制御装置51が備える表示制御信号記憶領域を用いてCRカードユニット7に挿入されているプリペイドカードの残高を判断可能としたため、プリペイドカードの残高が0になったにも拘らずCRカードユニット7が制御するBRDY信号が「L」に変化することを検知できなければ異常状態と判定する構成となる。