以下、本発明に係る遊技媒体取扱システム及び各台対応装置の実施形態について、図面を参照して説明する。本実施形態では、パチンコ店などの遊技店に設置される複数の各パチンコ台に併設され、パチンコ玉の払出機能と対応するパチンコ台から払出されたパチンコ玉を計数する各台計数機能とを備えた各台対応装置(以下、「CRユニット」という。)と、遊技店内におけるパチンコ玉の流通状態を統括管理する管理装置とを備えた遊技媒体取扱システムに対して、本発明を適用した場合を例に挙げて説明する。
なお、本発明に係る遊技媒体取扱システムは、パチンコ玉以外に、所謂パチスロ機で使用されるメダル等、任意の遊技媒体を計数する遊技媒体取扱システムにも適用することができる。
(第1実施形態)
図1は、第1実施形態に係るCRユニットの外観を示す説明図である。図1に示すように、CRユニット1は、各パチンコ台Pに対応して併設され、遊技者の操作に基づいて、対応するパチンコ台Pへのパチンコ玉の払出しや、パチンコ台Pの下皿からパチンコ玉を受付けて、パチンコ玉の計数を行う装置である。
このCRユニット1は、状態表示部2と、紙幣受付部3と、リモコン受光部4と、表示操作部5と、払出部6と、カード受付部7と、玉計数機構8とを備えている。なお、図1中の符号13は、後述の一般カードや会員カードの残高を表示する台側表示部、符号14は、パチンコ台Pに設けられたカード返却ボタン、符号15は、玉貸ボタン、符号P1は、パチンコ台P内部に設けられパチンコ玉を払出す玉投出部である。
状態表示部2は、CRユニット1の上部に設けられたランプであり、このランプの点灯、消灯、点滅等によって、カード受付部7におけるカードの挿入状態や、CRユニット1のエラー発生状態等を報知する報知部として機能するものである。
特に、状態表示部2は、後述の異常計数判定部16a(図3参照)により、他の遊技店や他のパチンコ台Pから持ち込まれたパチンコ玉(以下、「持込玉」という。)が玉計数部11により計数(異常計数)される危険性ありと判定された場合に、特定の点灯パターンで点灯することによって、不正な計数処理が行われるおそれがあることを報知する。
このように、CRユニット1では、状態表示部2により、不正な計数処理が行われるおそれがあることを報知することによって、遊技店内の店員等に不正な計数が行われる危険性に関する注意を喚起することができる。
紙幣受付部3は、遊技店からパチンコ玉を借り受けるために遊技者が挿入する紙幣を受付ける。また、リモコン受光部4は、店員が持つリモコン装置からの赤外線を受光する。
表示操作部5は、後述の会員カード又は一般カードに関連付けて記憶されているパチンコ玉数を示す情報を表示する他、遊技者が払出部6からパチンコ玉の払出しを行わせるために操作する払出ボタンとして機能するアイコン(以下、「払出ボタン」という。)や、カード受付部7に挿入されているカードの返却を行わせるために操作するカード返却ボタンとして機能するアイコン(以下、「カード返却ボタン」という。)等を表示する。
払出部6は、遊技者が獲得したパチンコ玉(以下、「持玉」という。)の返却や、遊技者が遊技店に預けているパチンコ玉(以下、「貯玉」という。)の払戻し(再プレイ)に基づく玉の払出しを行う。なお、遊技者により挿入される一般カードや会員カードに関連付けられているプリペイド価値や紙幣に基づいて、玉貸ボタン15の操作により貸し出されるパチンコ玉は、パチンコ台Pの玉投出部P1から払出される。また、大当たり時の賞玉も、この玉投出部P1から払出される。
カード受付部7は、遊技者から挿入される会員カード、一般カード等の遊技に使用する所定のカードを受付ける。このカード受付部7は、内部に複数枚の一般カードを保留しており、現金で遊技を開始した遊技者が遊技を終了する際に、残ったプリペイド価値や持玉を関連付けて排出する。
ここで、会員カードとは、予め遊技店に会員登録した遊技者(以下、「会員」という。)へ配布されるカードである。この会員カードには、会員が遊技により獲得した持玉数と会員が以前に獲得して遊技店に預け入れておいた貯玉数とが関連付けられている。
また、会員カードには、プリペイド価値も関連付けられる。この会員カードは、会員がCRユニット1に挿入した状態で現金を挿入し、プリペイド価値が残った状態でカード返却を行うと、そのプリペイド価値の残高が関連付けられて返却される。
また、一般カードには、会員以外の一般の遊技者がパチンコ玉を借り受けるために支払った金額から、借り受けたパチンコ玉数分の価値が差引かれた残額(プリペイド価値)と、遊技者が遊技により獲得した持玉数とが関連付けられている。
また、玉計数機構8は、玉貯留部9、持玉返却ボタン10、玉計数部11、計数結果表示部12等を備えている。
そして、このCRユニット1は、会員カードがカード受付部7に挿入され、表示操作部5に表示される貯玉用の払出ボタン(貯玉再プレイボタン)が操作されると、払出部6からパチンコ台Pへパチンコ玉を払出す。なお、このとき貯玉数から払出された分と所定の手数料分のパチンコ玉数が減算される。
また、CRユニット1は、会員カード又は一般カードがカード受付部7に挿入され、持玉返却ボタン10が操作されると、払出部6からパチンコ台Pへパチンコ玉を払出す。なお、このとき、持玉数から払出された分のパチンコ玉数が減算される。
そして、遊技者は、払出部6又はパチンコ台Pの玉投出部P1から払出されたパチンコ玉を用いて遊技を行い、遊技により獲得されたパチンコ玉はパチンコ台Pの上皿へ払出され、上皿が一杯になると下皿へ貯留される。この下皿に貯留されたパチンコ玉は、遊技者が下皿に設けられたストッパを解除することによって、玉計数機構8の玉貯留部9へ導入される。
その後、玉貯留部9へ導入されたパチンコ玉は、玉貯留部9から玉計数部11へ導入されて自動的に計数される。そして、この計数結果は、計数結果表示部12に表示される。
上記のように、CRユニット1では、他の遊技店や他の遊技台からの持込玉が使用されるという不正行為や、器具を用いて計数センサを誤動作させる不正なゴト行為がない場合には、遊技を開始する際や遊技の途中で必ず持玉返却ボタン10、又は、パチンコ台Pの玉貸ボタン15が操作されることが予測される。
この点に着目して、第1実施形態のCRユニット1は、持玉返却ボタン10やパチンコ台Pの玉貸ボタン15等の払出操作受付部による払出操作が行われたことを検知し、その検知結果に基づいて、持込玉を玉計数部11に計数させる不正行為や、器具を用いて計数センサを誤動作させる不正なゴト行為の危険性があるか否かを判定する。
このように、CRユニット1は、払出操作受付部が操作されたか否かを監視しておくだけで、複雑な判定処理を要することなく、容易に他の遊技店又は他のパチンコ台Pからの持込玉を玉計数部11に計数させる不正行為や、器具を用いて計数センサを誤動作させる不正なゴト行為の危険性の有無を判定することができる。
さらに、このCRユニット1を備えた遊技体計数システムでは、CRユニット1に持込玉を計数させる不正行為や、器具を用いて計数センサを誤動作させる不正なゴト行為の危険性があると判定された場合に、その旨を報知することによって、不正な計数処理に関する注意を喚起するように構成している。
図2は、第1実施形態に係る遊技媒体取扱システムの構成、及び不正計数行為の危険性の有無の判定から注意喚起を行うまでの手順を示す説明図である。図2に示すように、第1実施形態に係る遊技媒体取扱システムは、CRユニット1と、管理装置40と、島端報知部50とを備えている。
各CRユニット1と島端報知部50とは島コントローラ30を介して通信可能に接続されている。また、各CRユニット1と管理装置40とは、島コントローラ30を介して通信可能に接続されている。また、各パチンコ台Pも島コントローラ30を介して管理装置40と通信可能に接続されている。
管理装置40は、各CRユニット1及びパチンコP台から払出されたパチンコ玉数に関する情報や、各会員の貯玉数に関する情報、会員カード及び一般カードに関連付けられた持玉数やプリペイド価値に関する情報等を統括管理する装置である。この管理装置40は、パーソナルコンピュータ等の情報処理装置により構成している。
そして、この管理装置40は、各種情報を表示するディスプレイD、オペレータが情報を入力する入力装置(キーボードやマウス等)、各遊技者の持玉数や各会員の貯玉数、会員カード及び一般カードに関連付けられたプリペイド価値等を記憶する記憶装置等を備えている。特に、記憶装置には、各CRユニット1により、他の遊技店又は他のパチンコ台Pからの持込玉が玉計数部11によって計数される危険性があると判定された判定結果に関する情報(以下、「エラー情報」という。)が記憶されている。
このように、管理装置40にエラー情報を記憶させて蓄積しておくことにより、各エラー情報を送信してきたCRユニット1に対する監視を強化して、不正な計数処理の発生を予防することができる。
島端報知部50は、複数のパチンコ台Pが設置された遊技コーナー(遊技島)の端に設けられた表示装置である。この島端報知部50は、通常消灯状態となっており、パチンコ台Pで大当たりが発生した場合や、パチンコ台Pにエラーが発生した場合、遊技者が店員を呼出す場合等に点灯状態となる。
そして、この遊技媒体取扱システムでは、CRユニット1が持玉返却ボタン10、又は、パチンコ台Pの玉貸ボタン15が操作されたことを検知すると、その検知結果に関する払出操作情報を払出操作フラグとして所定の記憶部(たとえば、メモリ部19(図3参照)等)に記憶させる。
このとき、CRユニット1では、払出操作が検知されていれば、払出操作フラグをONとし、払出操作が行われていなければ、払出操作フラグをOFFとするようにしている。
そして、CRユニット1は、持玉返却ボタン10や玉貸ボタン15等による払出操作がないにも関わらず、計数処理が行われた場合(1)、つまり、払出操作フラグがOFFであるにも関わらず、玉計数部11の計数センサ(図3参照)が玉を検知した場合に、持込玉が玉計数部11で計数される危険性があると判定する。このように、本実施形態では、玉計数部11の計数センサが、計数処理が行われることを検知する計数処理検知部として機能する。
その後、CRユニット1は、持込玉が玉計数部11で計数される危険性があると判定した判定結果を示す判定信号を管理装置40と島端報知部50とへ向けて送信する(2)。そして、CRユニット1は、当該CRユニット1の上部に設けられた状態表示部2を特定の点灯パターンで点灯(点滅)させることによって、周辺の店員等に不正な計数が行われる危険性があることを報知して注意を喚起する(3)。
この報知により、特定の点灯パターンで状態表示部2が点灯しているCRユニット1の近くにいる店員は、そのCRユニット1で不正な計数が行われていないか否かを監視することができるため、不正な計数が行われたことを発見することができると共に、不正な計数行為の発生を未然に防止することができる。
また、島端報知部50は、CRユニット1から前述の判定信号を受信すると、CRユニット1と同様に特定の点灯パターンによる点灯(点滅)を行うことによって、不正な計数が行われる危険性があることを報知して注意を喚起する(4)。
このように、島端報知部50により、持込玉が玉計数部11で計数される危険性があると判定されたこと報知することによって、不正計数の危険性ありと判定されたCRユニット1から比較的離れた場所にいる店員に対しても不正な計数が行われる危険性があることを報知して注意を喚起することができる。
また、管理装置40は、CRユニット1から前述の判定信号を受信すると、その判定信号を送信してきたCRユニット1のエラー情報として記憶すると共に、当該管理装置40のオペレータに対して、不正な計数が行われる危険性があることをディスプレイDに表示させて報知することにより注意を喚起する(5)。このとき、例えば、「OO番台、持込玉計数の可能性あり!」等という情報をディスプレイDに表示する。
このように、第1実施形態に係る遊技媒体取扱システムでは、CRユニット1が持込玉が計数される危険性がある場合に、CRユニット1の状態表示部2、島端報知部50、管理装置40のディスプレイDによって、同時に持込玉が計数される危険性があること報知して注意を喚起することができるため、店員等にそのCRユニット1を監視させることができ、容易に不正な計数が行われたことを発見することができると共に、不正な計数行為の発生を未然に防止することができる。このように、本実施形態では、CRユニット1の状態表示部3、島端報知部50、管理装置40のディスプレイDが本発明における報知部として機能する。
また、CRユニット1は、持玉返却ボタン10やパチンコ台Pの玉貸ボタン15等の払出操作受付部の操作を検知してから所定時間(たとえば、10分)が経過した場合、又は、開店処理や閉店処理等の所定の初期化処理が行われた場合に、払出操作フラグをOFFにして、払出操作情報を初期化する。
また、CRユニット1は、払出操作がないだけでなく、パチンコ台Pから遊技状態が大当たりになったことを示す大当たり信号の受信がない状態が所定時間を越えて継続したときに、タイムオーバーで払出操作フラグをOFFにする。これは、払出操作を行わなくても、大当たりが出て賞玉で遊技を継続して、賞玉を計数することは正当な計数行為とみなせるからである。
このように、CRユニット1では、一旦、払出操作フラグをONにしても、上記所定の条件が成立した場合には、払出操作フラグをOFFにして払出操作情報の初期化を行うので、一度だけ払出操作受付部を操作してから持込玉を使用する等といったより悪質な行為を検知することができる。
また、このCRユニット1では、払出操作の有無に基づいて不正計数であるか否かを判断するため、正当な遊技者については、計数開始時に係員による承認操作や、計数を開始するための所定の操作を必要とせず、違和感なく遊技できる。
次に、第1実施形態のCRユニット1の構成について、図3を参照して説明する。図3は、第1実施形態に係るCRユニット1の構成を示す機能ブロック図である。同図では、第1実施形態のCRユニット1における特徴的構成要件と関係ない構成要件については、一部図示を省略している。
図3に示すように、CRユニット1は、状態表示部2と、紙幣識別部3aと、リモコン受光部4と、表示操作部5と、払出部6と、カードリーダライタ部(カードR/W部)7aと、玉計数機構8と、通信I/F部17と、タイマ部18と、メモリ部19と、電源部20と、台I/F部21と、制御部16とを備えている。
状態表示部2は、制御部16の制御に従って点灯と消灯とを行うランプにより構成している。この状態表示部2は、ランプの点灯、消灯、点滅のパターンの違いによって、カード受付部7におけるカードの挿入状態や、CRユニット1のエラー発生状態等を報知する。さらに、状態表示部2は、後述の異常計数判定部16aにより持込玉が計数される危険性があると判定された場合に、特定の点灯パターンによる点灯を行う。
紙幣識別部3aは、紙幣受付部3内部に設けられる識別装置である。この紙幣識別部3aは、遊技者から投入された紙幣を識別して、その紙幣の金額に対応する金額情報を制御部16へ出力する。この金額情報が入力されると制御部16は、カード受付部7に挿入されている会員カード又は一般カードに金額情報を関連付ける処理を行う。
リモコン受光部4は、店員等が持つ所定のリモコン装置からの赤外線を受光するものである。店員は、リモコン装置を操作して、CRユニット1との間で赤外線通信を行わせることにより、CRユニット1の開店処理や閉店処理等といった所定の初期化処理、CRユニット1のエラー解除等を行う。なお、通常、開店処理や閉店処理の処理要求は、管理装置40から店内の全てのCRユニット1へ送信される。
表示操作部5は、タッチパネル機能を備えた表示装置により構成している。この表示操作部5は、会員カード又は一般カードに関連付けて記憶されているパチンコ玉数を示す情報を表示する他、貯玉の払出を行わせるために遊技者が操作する払出ボタン等の各種操作ボタンとして機能する画像(アイコン)を表示する。
そして、表示操作部5は、表示中のアイコンが触れられると、そのアイコンに対応する操作信号を制御部16へ出力する。制御部16は、表示操作部5から入力される操作信号に基づいて、たとえば、払出部6にパチンコ玉の払出を行わせる制御等を行う。
第1実施形態では、この表示操作部5に表示される払出ボタン(貯玉再プレイボタン)、持玉返却ボタン10、紙幣識別部3a、カードR/W部7aがパチンコ台Pへの遊技媒体の払出しを行わせるための操作を受付ける払出操作受付部として機能すると共に、払出操作受付部が払出操作を受付けたことを検知する払出操作検知部としても機能する。
払出部6は、制御部16による制御に従って、カード受付部7に挿入されている会員カードや一般カードに関連付けられている持玉や貯玉をパチンコ台Pへ払出す処理部である。なお、プリペイド価値を使って貸し出されるパチンコ玉(貸玉)は、パチンコ台Pの玉投出部P1から払出される。
この場合、パチンコ台Pの玉貸ボタン15が、パチンコ台Pの玉投出部P1にパチンコ玉の払出を行わせるための操作を受付ける払出操作受付部として機能すると共に、払出操作受付部が払出操作を受付けたことを検知する払出操作検知部としても機能する。
カードR/W7aは、カード受付部7の内部に設けられたリーダ/ライタ装置である。このカードR/W7aは、払出部6によりパチンコ玉の払出が行われた場合に、制御部16の制御に従って、会員カードや一般カードの記録情報を読取ったり、会員カードや一般カードに記録されている持玉数やプリペイド価値の書換え処理を行う。
玉計数機構8は、玉貯留部9と、持玉返却ボタン10と、玉計数部11と、計数結果表示部12とを備えている。この玉計数機構8は、玉貯留部9へパチンコ玉が導入されると、玉計数部11が自動的に計数処理を開始する。また、玉計数部11の内部には、計数センサを有するパチンコ玉の計数通路が形成されている。
玉貯留部8にパチンコ玉が投入されると、そのパチンコ玉は計数通路を流れて計数センサにて計数され、計数値が計数結果表示部12に表示される。また、持玉返却ボタン10が押下されると、持玉返却信号が制御部16へ送られる。これを受けて、払出部6にパチンコ玉を払出させ、その分の玉数を減算して計数結果表示部12に減算表示させる。
通信I/F部17は、このCRユニット1と島コントローラ30を介した管理装置40や島コントローラ30との間で情報通信を行うための通信インターフェースである。
この通信I/F部17は、制御部16から持込玉が玉計数部11で計数される危険性があると判定されたことを示す判定信号が入力された場合に、その判定信号を管理装置40と島端報知部50とへ向けて送信する。
タイマ部18は、持玉返却ボタン10やパチンコ台Pの玉貸ボタン15等の払出操作受付部が操作されたときに計時を開始し、再び操作されることがないまま、計時開始から所定時間が経過したときに、その旨を示す計時信号を制御部16へ出力する。
メモリ部19は、払出操作フラグ19aを記憶する一時記憶装置である。このメモリ部19は、制御部16が表示操作部5の持玉返却ボタン10やパチンコ台Pの玉貸ボタン15等の払出操作受付部から操作信号が入力された場合に、制御部16の制御に基づいて払出操作フラグ19aをONとする。
また、メモリ部19は、制御部16がタイマ部18から計時信号が入力されたときや、パチンコ台Pから遊技状態が大当たりになったことを示す大当たり信号の受信がない状態が所定時間を越えて継続したときに、制御部16の制御に基づいて、払出操作フラグ19aをOFFとする。電源部20は、外部からCRユニット1への電力の入力部である。
台I/F部21は、CRユニット1とパチンコ台Pとの間で情報通信を行うための通信インターフェースである。この台I/F部21は、パチンコ台Pから玉貸ボタン15が操作されたことを示す操作信号やカード返却ボタン14が操作されたことを示す操作信号を受信して、制御部16へ入力する。
また、台I/F部21は、玉貸ボタン15の操作に基づいてパチンコ玉が払出された場合に、度数が減算された会員カードや一般カードの残度数(プリペイド価値の残度数)を示す情報をパチンコ台Pへ送信する。この情報を受信すると、パチンコ台Pは、台側表示部13にプリペイド価値の残度数を表示させる。
また、台I/F部21は、玉貸が指示されると、パチンコ台Pの玉投出部P1に対して投出信号を送信する。そして、台I/F部21は、玉貸が行われると、減算後のプリペイド価値を台側表示部13に表示させる。また、台I/F部21は、パチンコ台Pで大当たりが発生すると、パチンコ台Pから大当たり信号を受ける。
制御部16は、CPU(Central Processing Unit)とROM(Read Only Memory)とRAM(Random Access Memory)とを有する情報処理装置を備えており、CPUがROMから各種プログラムを読出し、RAMを作業領域として使用して実行することにより、CRユニット1全体の動作を統括制御する。このCPUが実行する処理については後に詳述する。
特に、この制御部16は、CPUがROMに記憶している異常計数判定プログラムを実行することによって機能する異常計数判定部16aを備えている。この異常計数判定部16aは、表示操作部5の払出ボタンやパチンコ台Pの玉貸ボタン15等の払出操作受付部が操作された場合に、メモリ部19の払出操作フラグ19aをON状態にすると共に、タイマ部18に計時を開始させる。
その後、異常計数判定部16aは、計時部から計時開始から所定時間が経過したことを示す計時信号が入力された場合に、メモリ部19内に記憶している払出操作フラグ19aをOFF状態にする。
また、異常計数判定部16aは、管理装置40から開店処理又は閉店処理を要求する信号が入力された場合に、メモリ部19内に記憶している払出操作フラグ19aをOFF状態にする。
そして、異常計数判定部16aは、計数センサがパチンコ玉を検知した計数信号が入力されたときに、メモリ部19を参照して、払出操作フラグ19aがOFF状態であった場合に、他の遊技店や他のパチンコ台Pからの持込玉が玉計数部11により計数される危険性があると判定して、その判定結果を示す判定信号を状態表示部2と通信I/F部17とへ出力する。
この判定信号が入力されると、状態表示部2は特定の点灯パターンによる点灯を行う。また、通信I/F部17は、異常計数判定部16aから入力された判定信号を管理装置40と島端報知部50とへ向けて送信する。
次に、制御部16が備えるCPUが異常計数判定プログラムを実行した場合に行う処理について、図4を参照して説明する。図4は、第1実施形態に係るCRユニット1の制御部16で実行される処理を示すフローチャートである。
CRユニット1に電源が投入されると、図4に示すように、CPUは、まず、持玉返却ボタン10やパチンコ台Pの玉貸ボタン15からの入力される操作信号に基づいて、払出操作があったか否かの判定を行う(ステップS101)。
そして、CPUは、払出操作があったと判定した場合に(ステップS101:Yes)、払出操作フラグ19aをON状態とし(ステップS102)、その後、払出部6やパチンコ台Pの玉投出部P1にパチンコ玉の払出しを行わせて(ステップS103)、処理をステップS104へ移す。一方、CPUは、払出操作がなかったと判定した場合(ステップS101:No)、処理をステップS104へ移す。
ステップS104において、CPUは、タイマ部18から入力される計時信号に基づいて、払出操作フラグ19aをON状態にしてから所定時間が経過したか否かの判定を行い、所定時間が経過したと判定した場合に(ステップS104:Yes)、処理をステップS112へ移す。一方CPUは、所定時間が経過していないと判定した場合(ステップS104:No)、処理をステップS105へ移す。
ステップS105において、CPUは、開店処理があったか否かの判定を行う。この開店処理は、営業開始時に、管理装置40から各CRユニット1へ送信(指示)される。このとき、プリペイド価値や持玉データの残存や、装置の故障等をチェックする。そして、異常があれば発報し、店員による異常解消後、待機状態に入る。一方、異常がなければ、そのまま待機状態に入る。
そして、CPUは、開店処理があったと判定した場合に(ステップS105:Yes)、処理をステップS112へ移し、払出操作フラグ19aをON状態とする。一方、CPUは、開店処理がなかったと判定した場合(ステップS105:No)、閉店処理があったか否かの判定を行う(ステップS106)。
この閉店処理は、営業終了時に、管理装置40から各CRユニット1へ送信(指示)される。このとき、プリペイド価値や持玉データに残存や、装置の故障等をチェックする。異常があれば発報し、店員による異常解消後、ダウンする。一方、異常がなければ、そのままダウンする。本実施形態では、メモリ部19の払出操作フラグ19aをチェックし、ON状態であればOFF状態に書換えて、ダウンする。OFF状態であれば、そのままダウンする。
そして、CPUは、閉店処理があったと判定した場合に(ステップS106:Yes)、払出操作フラグ19aをOFF状態にして(ステップS113)、処理を終了する。一方、CPUは、閉店処理がなかったと判定した場合(ステップS106:No)、処理をステップS107へ移す。
ステップS107において、CPUは、玉計数部11の計数センサからの計数信号に基づいて、計数センサがパチンコ玉を検知したか否かの判定を行い、パチンコ玉を検知したと判定した場合に(ステップS107:Yes)、処理をステップS108へ移す。一方、CPUは、計数センサがパチンコ玉を検知しなかったと判定した場合(ステップS107:No)、処理をステップS101へ移す。
ステップS108において、CPUは、計数処理を開始した後、メモリ部19を参照して払出操作フラグ19aがON状態であるか否かの判定を行い(ステップS109)、払出操作フラグ19aがON状態であると判定した場合に(ステップS109:Yes)、処理をステップS111へ移す。一方、CPUは、払出操作フラグ19aがOFF状態であると判定した場合(ステップS109:No)、処理をステップS110へ移す。
ステップS110において、CPUは、報知処理を行う。この報知処理において、CPUは、他の遊技店や他のパチンコ台Pからの持込玉が玉計数部11により計数される危険性があると判定した判定結果を示す判定信号を状態表示部2と管理装置40と島端報知部50とへ向けて出力して、処理をステップS111へ移す。
ステップS111において、CPUは、パチンコ玉の計数が終了したか否かの判定を行い、計数が終了したと判定した場合に(ステップS111:Yes)、処理を終了して再度ステップS101から処理を開始する。一方、CPUは、計数が終了していないと判定した場合(ステップS111:No)、処理をステップS108へ移す。
なお、計数異常(不正計数)の有無に関わらず、投入されたパチンコ玉は計数通路を流下するので、計数値はメモリ等に記憶され、店員のリモコン操作により出力可能とする。これにより、不正行為であった場合には証拠となり、製造な計数であった場合(誤動作等)、計数値を保証する。
上記した第1実施形態の遊技媒体取扱システムでは、異常計数判定部16aは、他の遊技店や他のパチンコ台Pからの持込玉が玉計数部11により計数される危険性があると判定された場合に、その判定結果を示す判定信号を状態表示部2と管理装置40と島端報知部50とへ向けて出力して、不正計数が行われる危険性を状態表示部2と管理装置40と島端報知部50とにより報知させる場合を例に挙げて説明したが、状態表示部2、管理装置40、島端報知部50以外の他の装置へ判定信号を送信するようにシステムを構成してもよい。
また、上記した処理では、払出操作フラグ19aをON状態とする条件として、玉貸ボタン15等の押下を検知することとしたが、玉貸ボタン15等の押下を受けて、実際にパチンコ玉が払出されることを条件としてもよく、紙幣やカード(会員カード、一般カード)が挿入されたことを条件としてもよい。
また、上記した処理では、計数通路上の計数センサがパチンコ玉を検知することによって計数処理を検知したが、計数センサとは別に、玉貯留部9に玉投入センサを設け、このセンサが計数処理を検知するようにしてもよい。
また、遊技店内の複数個所にCRユニット1と通信可能に接続された監視カメラを設け、異常計数判定部16aが不正計数の危険性があると判定した場合に、そのCRユニット1を監視している監視カメラへ判定信号を送信するようにシステムを構成してもよい。
かかる構成とする場合、異常計数判定部16aから判定信号を受信したときに、監視カメラにより判定信号に対応するCRユニット1をズームアップで撮影させる。そして、ズームアップで撮影された映像を管理装置40へ送信してエラー情報とともに管理させる。
これにより、状態表示部2や島端報知部50によって不正計数に関する報知が行われているときに、店員が別の作業を行っている場合であっても、不正計数が行われる危険性があるCRユニット1を監視することができる。
また、異常計数判定部16aが不正計数の危険性があると判定した場合に、各店員が使用しているインカム(業務連絡用のヘッドセット)や、リモコン装置等の携帯装置へ判定信号を送信するようにシステムを構成してもよい。
かかる構成とすることにより、状態表示部2や島端報知部50によって不正計数に関する報知が行われているときに、店員が別の作業で報知に気づかない場合であっても、不正計数の危険性が生じたことを各店員へ通知することができる。
また、第1実施形態では、遊技者によるパチンコ玉の払出操作の一例として、持玉返却ボタン10とパチンコ台Pの玉貸ボタン15とを取り上げて説明したが、これら以外に、たとえば、貨幣の投入操作や、会員カード、一般カード等をカード受付部7へ挿入する操作、払出部6から実際にパチンコ玉が払出されたこと等を払出操作として異常計数判定部16aに検知させるように構成してもよい。
かかる構成とした場合、異常計数判定部16aは、たとえば、開店後、玉貸なしに計数操作が検知された場合、カード受付部7がカードを受付けた後に玉貸操作や払出操作なしに計数操作が検知された場合、カード残高(持玉、貯玉、プリペイド残高等)やパチンコ台P上の持玉が「0」になった後に計数操作が検知された場合、カード受付部7からカードを返却した後に玉貸操作や払出操作なしに計数操作が検知された場合等に、不正計数が行われる危険性があると判定する。
不正計数が行われる危険性が生じたことの報知を行う条件は、払出操作がない状態で計数操作が行われた場合だけではなく、この場合に加えて他の条件を設けてもよい。たとえば、玉計数の最中もしくは、その直後(たとえば、数秒間等の所定時間内)に、現金の投入や、玉貸ボタン15の操作、払出ボタンの操作等が行われる不自然な現象が発生した場合に、不正計数が行われる危険性が生じたことの報知を行うようにしてもよい。
(第2実施形態)
次に、本発明の第2実施形態について説明する。第2実施形態に係るCRユニット1aは、その外観的構成に関して第1実施形態に係るCRユニット1と略同一の構成であるため、ここでは、その説明を省略する。
図5は、第2実施形態に係るCRユニット1aの構成を示す機能ブロック図である。なお、以下の説明において、第1実施形態のCRユニット1と同様の機能を備えた構成要件については、同一の符号を付することにより、その説明を省略する。
図5に示すように、このCRユニット1aは、第1実施形態のCRユニット1の構成要件に加えて、玉計数機構8にシャッタ部22を備えている点と、メモリ部19内に払出操作フラグ19aが記憶されていない点、異常計数判定部16aに代えて、シャッタ制御部16bを備えている点以外は、第1実施形態のCRユニット1と同様の構成をしている。
シャッタ部22は、パチンコ台Pの下皿から玉計数機構8へのパチンコ玉の導入を禁止することによって計数処理を阻止する計数阻止状態と、パチンコ台Pの下皿から玉計数機構8へのパチンコ玉の導入を可能とすることによって計数処理を許容する計数許容状態とに変位する計数処理規制部として機能するシャッタを備えている。具体的には、このシャッタは、パチンコ玉の投入口を遮蔽したり、内部の計数通路を遮蔽する構造がとられる。
シャッタ制御部16bは、制御部16が備えるCPUが所定のシャッタ制御プログラムを実行することによって機能する処理部である。このシャッタ制御部16bは、表示操作部5の払出ボタンやパチンコ台Pの玉貸ボタン15等の払出操作受付部による払出操作が行われたことが検知された場合に、その検知結果に基づいてシャッタ部22の動作を制御する計数規制制御部として機能する。
具体的には、シャッタ制御部16bは、払出操作受付部の操作が検知されるまで、シャッタ部22を計数阻止状態に保持させ、払出操作受付部が操作されたことが検知された場合に、シャッタ部22を計数許容状態に変位させる制御を行う。
これにより、払出操作受付部が操作されなければ、シャッタ部22は閉塞状態を保持するため、このCRユニット1aにより玉貸操作や払出操作を行わずに、他の遊技店や他のパチンコ台Pからの持込玉で遊技を行って獲得したパチンコ玉を計数しようとしても、そのパチンコ玉を玉計数機構8へ導入させることができないので、不正な計数が行われることを防止することができる。
このように、このCRユニット1aでは、払出操作受付部が操作されたか否かを監視しておくだけで、複雑な判定処理を要することなく容易に他の遊技店又は他の遊技台から持ち込まれた遊技媒体が当該遊技媒体計数装置によって計数される危険性の有無を判定して、持込玉だけを使用して獲得したパチンコ玉が玉計数部11により計数されることを防止することができる。
また、このCRユニット1aでは、シャッタ制御部16bがシャッタ部22を前述の計数許容状態に変位させてから所定時間(たとえば、10分)が経過した場合、又は、開店処理や閉店処理等の所定の初期化処理が行われた場合に、シャッタ部22を前述の計数阻止状態に変位させる。
具体的には、シャッタ制御部16bは、シャッタ部22を開放状態に変位させた時点でタイマ部18に計時を開始させる。タイマ部18は、計時を開始してから所定時間が経過したときに、シャッタ制御部16bへ所定時間が経過したことを示す計時信号を出力する。この計時信号が入力されると、シャッタ制御部16bは、開放状態のシャッタ部22を閉塞状態に閉塞させる。
このようにシャッタ部22の動作を制御するため、このCRユニット1aによれば、一度払出操作受付部を操作してから持込玉を使用して獲得したパチンコ玉を玉計数部11に計数させる等といったより悪質な行為を容易には行えないようにすることができる。
次に、第2実施形態に係るCRユニット1aの制御部16が備えるCPUがシャッタ制御プログラムを実行した場合に行う処理について、図6を参照して説明する。第2実施形態に係るCRユニット1aの制御部16で実行される処理を示すフローチャートである。
CRユニット1aに電源が投入されると、図6に示すように、CPUは、まず、表示操作部5の持玉返却ボタン10やパチンコ台Pの玉貸ボタン15からの入力される操作信号に基づいて、払出操作があったか否かの判定を行う(ステップS201)。
そして、CPUは、払出操作があったと判定した場合に(ステップS201:Yes)、払出部6やパチンコ台Pの玉投出部P1にパチンコ玉の払出しを行わせ(ステップS202)、その後、シャッタ部22のシャッタを開放させてから(ステップS203)処理をステップS204へ移す。一方、CPUは、払出操作がなかったと判定した場合(ステップS201:No)、処理をステップS204へ移す。
ステップS204において、CPUは、タイマ部18から入力される計時信号に基づいて、シャッタを開放状態にしてから払出操作や大当たり信号がないまま所定時間が経過したか否かの判定を行い、所定時間が経過したと判定した場合に(ステップS204:Yes)、処理をステップS210へ移す。一方CPUは、所定時間が経過していないと判定した場合(ステップS204:No)、処理をステップS205へ移す。
ステップS205において、CPUは、開店処理があったか否かの判定を行い、開店処理があったと判定した場合に(ステップS205:Yes)、シャッタ部22のシャッタを閉鎖させ(ステップS210)、処理をステップS201へ移す。一方、CPUは、開店処理がなかったと判定した場合(ステップS205:No)、処理をステップS206へ移す。
ステップS206において、CPUは、閉店処理があったか否かの判定を行い、閉店処理があったと判定した場合に(ステップS206:Yes)、シャッタ部22のシャッタを閉鎖させ(ステップS211)、処理を終了する。一方、CPUは、閉店処理がなかったと判定した場合(ステップS206:No)、処理をステップS207へ移す。
ステップS207において、CPUは、玉計数部11の計数センサからの計数信号に基づいて、計数センサがパチンコ玉を検知したか否かの判定を行い、パチンコ玉を検知したと判定した場合に(ステップS207:Yes)、処理をステップS208へ移す。一方、CPUは、計数センサがパチンコ玉を検知しなかったと判定した場合(ステップS207:No)、処理をステップS204へ移す。
ステップS208において、CPUは、パチンコ玉の計数処理を行い、その後、パチンコ玉の計数が終了したか否かの判定を行い、計数が終了したと判定した場合に(ステップS208:Yes)、処理を終了して再度ステップS201から処理を開始する。一方、CPUは、計数が終了していないと判定した場合(ステップS209:No)、処理をステップS208へ移す。
上記した図6のフローチャートでは、説明を省略したが、CPUは、割込み処理として、パチンコ台Pから大当たり遊技が発生したことを示す信号を受信した場合には、シャッタを開放状態とする。この場合、CPUは、パチンコ台Pから大当たり遊技が終了した信号を受信してから所定時間が経過したときに、シャッタを閉塞状態に戻す処理を行う。
上記した処理では、払出操作の有無に基づいてシャッタを開放して計数が可能となるため、正当な遊技者については、計数開始時に係員による承認操作や、計数を開始するための所定操作を必要とせず、違和感なく遊技できる。
また、上記した第1実施形態のCRユニット1及び第2実施形態のCRユニット1aでは、払出操作受付部が操作されたか否かを検知して、持込玉が計数される危険性を判定しているが、確実に持込玉が計数されたことを検知できるようにCRユニットを構成してもよい。
具体的には、CRユニット1、1aに管理装置40からカード受付部7に挿入されているカード(会員カード又は一般カード)に関連付けて管理されている持玉数を取得する持玉数取得部と、パチンコ台Pから、当該パチンコ台Pにより回収されたパチンコ玉(以下、「アウト玉」という。)数と、そのパチンコ台Pから賞球として払出されたパチンコ玉(以下、「セーフ玉」という。)数とを取得するアウト/セーフ玉数取得部と、払出部6から払出されたパチンコ玉(以下、「払出玉」という。)数を取得する払出玉取得部とを設ける。
そして、CRユニット1、1aの制御部16により、「持玉数」+「払出玉数」+「セーフ玉数」―「アウト玉数」という演算処理を実行させ、その結果得られた数値が玉計数部11による計数結果よりも大きければ、パチンコ玉の持込が行われていると判定する。これにより、他の遊技店や他のパチンコ台Pからの持込玉の不正計数を確実に判定することができる。
また、上記した第1及び第2実施形態では、各パチンコ台Pに併設され、対応するパチンコ台Pから払出されたパチンコ玉を計数する計数機能を備えたCRユニット1、1aと、各会員の貯玉を管理する管理装置40とを有する貯玉管理システムに対して、本発明を適用した場合を例に挙げて説明したが、本発明を適用可能な貯玉管理システムは、上記したシステムに限定されるものではない。
例えば、本発明は、パチンコ玉を計数する計数機能が無く玉貸し機能を備えたCRユニットと、パチンコ台Pの下皿下方にある膳板上に設置され、CRユニットと通信可能に接続された計数装置と、貯玉を管理する管理装置とを有する貯玉管理システムに対しても適用することができる。
かかる貯玉管理システムに本発明を適用した場合、膳板上に設置された計数装置とユニットとが協働して不正計数が行われる危険性の有無を判定することとなる。
また、本発明は、各パチンコ台Pに対応して設けられ、玉貸機能を有する第1の台間装置(CRユニット)と、対応するパチンコ台Pから払出されたパチンコ玉を計数する各台計数機能を備えた第2の台間装置(計数ユニット)とが併設されたダブルサンド方式の各台計数システムと、貯玉を管理する管理装置とを有する貯玉管理システムに対しても適用することができる。
かかるダブルサンド方式の各台計数システムを備えた貯玉管理システムに本発明を適用した場合には、計数ユニットとCRユニットとが協働して不正計数が行われる危険性の有無を判定することとなる。
また、本実施形態では、玉計数機構8の玉貯留部9にパチンコ玉が投入された場合に、自動的にパチンコ玉の計数処理を開始する場合を例に挙げて説明したが、玉計数部11に計数処理を開始させるための計数開始ボタンをCRユニット1に別途設ける構成としてもよい。
かかる構成とする場合、第1実施形態のCRユニット1では、異常計数判定部16aが遊技者による払出操作がないにも関わらず、計数開始ボタンが操作された場合に、異常計数の可能性があると判定する。これにより、他の遊技店又は他の遊技台から持ち込まれた遊技媒体が玉計数部11によって計数される危険性の有無を判定することができる。