以下、本発明の一実施形態について、図面を参照して具体的に説明する。本実施形態では、パチンコ店などの遊技店に設置される複数の各パチンコ台に対応して設けられる各台対応装置(以下、「CRユニット」という。)に対して、本発明を適用した場合を例に挙げて説明する。
図1は、本実施形態に係る遊技システムの概要を示す説明図である。図1に示すCRユニット1は、遊技者に対して遊技媒体であるパチンコ玉を貸出す玉貸し機能、遊技者が遊技により獲得したパチンコ玉(以下、「持玉」という。)を計数する計数機能等、多様な機能を備えている。
CRユニット1を利用する遊技者は、CRユニット1に設けられた表示操作部2やパチンコ台100に設けられた玉貸ボタン3等を操作することによって、CRユニット1に玉貸し処理や持玉返却処理等の各種処理を実行させる。なお、CRユニット1が備える機能や操作方法等については後に詳述する。
CRユニット1は、上記のように多様な機能を備えていることから操作が複雑になり、CRユニット1の操作に不慣れな遊技者が操作を誤る可能性がある。遊技者が操作を誤った場合、操作の手順によっては遊技者に不利益が生じることも予想される。
そのため、本実施形態のCRユニット1は、図1に示すように、遊技者が間違い易い操作や遊技者に不利益が生じる可能性がある操作結果と、そのときのCRユニット1の装置状態との組合せを報知条件情報4として予め記憶している。
図1では、報知条件情報4の一例として、持玉あり、玉貸操作あり、規定回数1回という種別(A)の報知条件情報4を示している。ここで、持玉ありとは、CRユニット1が遊技者の持玉の計数結果を記憶している装置状態のことである。
また、玉貸操作とは、遊技者がパチンコ玉を借り受けるために行う玉貸ボタン3の操作のことである。報知条件情報4における規定回数は、CRユニット1が報知を行うか否かを判定する際に参照する情報である。この規定回数については、後に詳述する。
そして、CRユニット1は、遊技者がCRユニットを動作させるために行った操作結果と、そのときのCRユニット1の装置状態とを監視して取得する。そして、これら操作結果及び装置状態の組合せと報知条件情報4とが一致するか否かを判定し、一致すると判定した場合に報知部5により報知を行う。
ここで、遊技者が間違い易い操作の一例について説明する。図1に示すように、遊技を開始する際、遊技者は、まずCRユニット1に現金を投入する(1)。次に、遊技者は、パチンコ台100の玉貸ボタン3による玉貸操作を行って(2)、パチンコ玉を借り受け、遊技を開始する。
このとき、CRユニット1は、図示しない管理装置に減算依頼を要求し、その結果、管理装置から減算許可応答が得られた場合に、パチンコ台100にパチンコ玉を払出させる。そして、CRユニット1は、遊技者により投入された現金の金額から遊技者が借り受けたパチンコ玉の個数に相当する金額を減算し、その残高をプリペイド残高として記憶する。
その後、プリペイド残高がある状態でパチンコ台100に大当りが発生したとする(3)。大当りの発生により賞玉としてパチンコ台100から払出されたパチンコ玉は、CRユニット1の計数部6へ導入される。
CRユニット1は、計数部6にパチンコ玉が導入されると、そのパチンコ玉の計数を実行し(4)、計数結果を遊技者の持玉数として記憶する。持玉を獲得した遊技者は、その後、CRユニット1の持玉返却ボタン7を押下することによって持玉を返却させて遊技を行うことで、プリペイド残高を使用することなく遊技を継続することができる。
しかしながら、CRユニット1の操作に不慣れな遊技者は、持玉とプリペイド残高とを保有している状態で、持玉返却ボタン7ではなく間違って玉貸ボタン3による玉貸操作を行う場合がある(5)。
この場合、遊技者は、持玉を使用して遊技ができるにもかかわらず、さらにプリペイド残高を使ってパチンコ玉を借り受けてしまうことになり不利益を被ることとなる。
かかる事態を防止するために、本実施形態のCRユニット1は、持玉があるという装置状態と遊技者による玉貸操作の操作結果とを取得して、その状態及び操作の組合せと報知条件情報4とを比較する。図1に示す例では、種別(A)の報知条件情報4として、「持玉あり・玉貸操作あり」という報知条件情報4が記憶されている。
そのため、CRユニット1は、取得したCRユニット1の装置状態と遊技者による操作結果との組合せが報知条件情報4に一致すると判定して、遊技者が間違った操作を行っている可能性があることを報知部5で報知する(6)。このとき、CRユニット1は、島コントローラ50を介して接続され遊技島端に設置された代表ランプ60に報知要求を送信する。
代表ランプ60は、報知要求を受信すると所定の点滅パターンでランプを点灯することにより、遊技者が間違った操作を行っている可能性があることを報知する(7)。このとき、代表ランプ60がCRユニット1とは別体に設置された報知装置として機能する。
また、報知手段としては、図示しない各遊技台の上方に設けられた呼出ランプにも信号を送信して、その呼出ランプによって報知するようにしてもよい。
このように、本実施形態のCRユニット1は、遊技者による操作とCRユニット1の装置状態とを取得して、取得した操作結果および装置状態と予め記憶している報知条件情報4とが一致するか否かを判定することにより、遊技者により間違った操作が行われていないかを監視する。
そして、CRユニット1は、遊技者により間違った操作が行われていると判定した場合に、その旨をCRユニット1の報知部5で報知するので、報知部5による報知に気づいた従業員が報知中のCRユニット1を利用している遊技者に正しい操作手順を説明することができる。
そのため、本実施形態のCRユニット1によれば、CRユニット1の操作手順の誤りによって遊技者に不利益が生じることを抑制することができる。また、本実施形態の遊技システムSによれば、各CRユニット1に遊技者による操作間違いを監視させることができる。その結果、従業員に遊技者によるCRユニット1の操作間違いを監視させる必要がなくなるので従業員数を低減することができる。
また、本実施形態の遊技システムSによれば、CRユニット1が報知部5による報知を行う際に、遊技島端に設置された代表ランプ60によっても報知を行わせるので、間違った操作を行っている遊技者から離れた場所にいる従業員に対して、その旨を報知することができる。
また、本実施形態のCRユニット1は、取得した遊技者による操作とCRユニット1の装置状態とが報知条件情報4に一致すると判定した場合であってもその操作を有効として、後述の制御部がその操作に対応した動作を継続させるように構成している。
たとえば、CRユニット1は、上記のように持玉がある装置状態で遊技者による玉貸操作の操作結果を取得した場合であっても、玉貸操作を有効として玉貸処理を実行する。これは、玉貸操作自体が不正な行為やCRユニット1にエラーを発生させる操作ではないからである。
このように、CRユニット1は、報知条件情報4に一致すると判定した遊技者による操作結果を取得した場合であっても、その操作を有効として処理を実行するため、遊技者が間違いを承知の上で報知条件情報4に一致する操作を行った場合に、遊技者の要求に応じた処理を実行することができる。
たとえば、持玉がある装置状態で遊技を終了する際にプリペイド残高が小額であった場合、遊技者は、小額のプリペイド残高を精算する作業が面倒なため玉貸操作を行って持玉とする場合がある。
このような場合に、本実施形態のCRユニット1は、遊技者による玉貸操作を有効として玉貸処理を実行するので、プリペイド残高を持玉に変換したいという遊技者の要求に対応することができる。
次に、CRユニット1の外観及び正しい操作手順について、図2を参照して説明する。図2は、本実施形態に係るCRユニット1の外観を示す説明図である。まず、CRユニット1の外観について説明する。
図2に示すように、CRユニット1は、併設されているパチンコ台100と通信可能に接続され、報知部5、紙幣受付部10、表示操作部2、玉払出部11、携帯認識部12、カード受付部13、計数部6、持玉返却ボタン7、計数結果表示部14を備えている。
図2中の符号3は玉貸ボタン、符号15はプリペイド残高を表示するプリペイド残高表示部、符号16は、カード受付部13内に保持されているカードの返却を行うために遊技者が操作するカード返却ボタンである。
報知部5は、CRユニット1が取得した遊技者による操作結果とCRユニット1の装置状態とが報知条件情報4に一致した場合に、所定の点滅パターンで点灯する報知ランプである。この報知部5は、報知条件情報4に一致した遊技者による操作結果とCRユニット1の装置状態との組合せ毎に、それぞれ異なる点滅パターンで点灯する。
なお、報知部5は、報知ランプに限定するものではなく、液晶表示装置等の情報表示装置により構成してもよい。かかる構成とした場合、報知部5に報知条件情報4に一致した操作が行われたことに加え、その操作内容や正しい操作手順を説明する情報を表示させる。これにより、遊技者が間違った操作を行った場合に、遊技者自身にその間違いを気づかせることができる。
紙幣受付部10は、遊技者により投入された紙幣を識別する識別処理部を備えている。識別処理部により識別された紙幣はCRユニット1の内部に取り込まれる。取り込まれた紙幣の金額に相当する遊技価値は、カード受付部13内に保持されている一般カード又は会員カードにプリペイド残高として関連付けられる。この関連付け処理は、後述の制御部が行う。
なお、本実施形態では、カードに関連付け可能なプリペイド残高の上限を現金1万円分の遊技価値としている。紙幣受付部10は、カードに関連付け可能なプリペイド残高の上限を超える紙幣が投入された場合、紙幣をリジェクトする。また、紙幣受付部10は、損券や汚券等の識別不可能な紙幣が投入された場合、その紙幣をリジェクトする。
ここで、会員カードとは、遊技店に会員登録した遊技者(以下、「会員」という。)に対して遊技店が発行するカードである。この会員カードには、前述のプリペイド残高に加え、会員の持玉数や遊技店に預け入れているパチンコ玉(以下、「貯玉」という。)数も関連付けることができる。会員は、この会員カードをカード識別部が設けられたカード受付部13へ挿入してから遊技を開始する。
一方、一般カードとは、会員以外の遊技者のプリペイド残高や、その遊技者の持玉数を関連付けるカードである。この一般カードは、CRユニット1の内部に複数枚ストックされている。以下、会員カードと一般カードとを区別しない場合には、これらを総称してカードという。
表示操作部2は、タッチパネル機能を備えた液晶表示装置により構成している。表示操作部2には、貯玉の返却を要求するために遊技者が操作する貯玉再プレイボタンや、持玉を貯玉として遊技店に預けるために遊技者が操作する貯玉ボタン等、各種操作ボタンとして機能するアイコンや貯玉数等の情報が表示される。
玉払出部11は、遊技者の操作に従って、その遊技者の持玉や貯玉をパチンコ台100の上皿へ払出す処理部である。携帯認識部12は、予め携帯会員登録を行った遊技者(以下、「携帯会員」という。)の携帯端末(例えば、携帯電話やPHS(Personal Handy-phone System)等)を非接触で認識する処理部である。以下、携帯会員の携帯端末を単に携帯という。
また、玉払出部11は特になくてもよく、もし、玉払出部11がない場合の玉の払出しは、玉の貸出し操作と同様に遊技台(パチンコ台100等)から払出すようにしてもよい。
携帯会員登録とは、遊技者の携帯を会員カードと同じ機能をもつ媒体として機能させるために遊技者が行う会員登録である。携帯会員登録(以下、「登録」という。)は、登録専用の装置により遊技者の携帯からその携帯に内蔵されているICチップの識別情報を読取り、ICチップの識別情報と遊技者の個人情報とを対応付けて遊技店内に設けられた管理装置に記憶させることによって行う。
携帯認識部12は、携帯がかざされた場合に、携帯からICチップの識別情報を読取り、管理装置に記憶されている識別情報と照合することによって、携帯会員の携帯を認識する。
カード受付部13は、遊技者により挿入されたカードを保持してそのカードを識別する他、制御部の制御に従って保持しているカードにプリペイド残高や持玉数、貯玉数等の情報を関連付ける処理部である。
なお、ここでの関連付けとは、カードの識別情報とプリペイド残高等とを対応付けて管理装置に記憶させることを言う。また、カード受付部13は、破損したカードや他の遊技店で発行されたカード等といった認識不可能なカードが挿入された場合、そのカードをリジェクトする。
計数部6は、パチンコ台100の下皿から導入されたパチンコ玉を計数する処理部である。計数部6によるパチンコ玉の計数結果は、制御部の制御に従ってカード保持部13に保持されているカードに持玉として関連付けられる。また、この計数結果は、計数結果表示部14に表示される。
次に、CRユニット1に各種処理を実行させるために遊技者が行う正しい操作手順について説明する。ここでは、現金を使って遊技を開始してから獲得した持玉を貯玉するまでに遊技者が行う操作手順を例に挙げて説明する。
現金を使って遊技を開始する場合、遊技者は、まず紙幣受付部10に紙幣を投入する。遊技者が会員の場合、会員は会員カードをカード受付部13に挿入してから紙幣受付部10へ投入する。
CRユニット1は、紙幣投入部10に紙幣が投入されると、その紙幣の金額に相当するプリペイド残高をカード受付部13に保持しているカードに関連付けると共に、関連付けたプリペイド残高をプリペイド残高表示部15に表示させる。
次に、遊技者は、玉貸ボタン3を押下する。CRユニット1は、玉貸ボタン3が玉貸操作されると、パチンコ台100に所定個数のパチンコ玉を払出させる玉貸処理を行う。遊技者は、このパチンコ玉を使用してパチンコ台100での遊技を開始する。
その後、遊技中に大当りが発生すると、パチンコ台100から賞玉が払出される。賞玉は、パチンコ台100の上皿へ払出され、上皿が一杯になると下皿へ導入されて貯留される。下皿に貯留された賞玉は、遊技者が下皿の底に設けられたシャッタ(図示略)を開放することによって、下皿の下方に設けられた受け皿を介して計数部6へ導入される。
CRユニット10は、計数部3に賞玉が導入されると、その賞玉を計数する。そして、CRユニット10は、賞玉の計数結果を持玉数としてカード受付部13に保持されているカードに関連付け、持玉数を受け皿に設けられた計数結果表示部14に表示させる。
その後、遊技者は、パチンコ台の上皿及び下皿内のパチンコ玉数が少なくなった場合、持玉返却ボタン7を押下する。CRユニット1は、持玉返却ボタン7が操作されると、所定個数のパチンコ玉を玉払出部11からパチンコ台100の上皿へ払出す。
遊技者が会員で貯玉を保有している場合、会員は、全持玉を使い果たした後、表示操作部2の貯玉再プレイボタンを操作して、CRユニット1の玉払出部11から貯玉の返却を受けることができる。
その後、遊技者は、持玉を保有している状態で遊技を終了する場合、パチンコ台10の上皿に設けられているカード返却ボタン16を押下する。CRユニット1は、カード返却ボタン16が操作されると、そのときのプリペイド残高と持玉数とを関連付けたカードをカード受付部13から排出する。
一方、会員が持玉を貯玉として遊技店に預けて遊技を終了する場合、会員は、表示操作部2の貯玉ボタンを操作した後、所定の確認ボタンを操作してからカード返却ボタン16を操作してカード受付部13から会員カードを受取る。
また、携帯会員が持玉を貯玉として遊技店に預けて遊技を終了する場合、携帯会員は、表示操作部2の貯玉ボタンを操作した後、予め登録している携帯を携帯認識部12にかざしてから遊技を終了する。
会員や携帯会員が持玉を貯玉として遊技店に預けた場合、預けられた持玉は管理装置によって各会員又は携帯会員の貯玉に加算されて管理される。
次に、CRユニット1の構成について図3を参照して説明する。図3は、本実施形態に係るCRユニット1の構成を示す機能ブロック図である。同図には、CRユニット1の特徴を説明するために必要な構成要素のみを示しており、一般的な構成要素についての記載を省略している。
図3に示すように、CRユニット1は、制御部20と、記憶部21と、操作部22と、通信部23と、報知部5と、計数部6とを備えている。なお、報知部5と計数部6については、先に説明したとおりであるため、ここでは説明を省略する。
操作部22は、CRユニット1に所定の動作を行わせるために遊技者が操作する操作手段を一つのブロックで示したものである。具体的には、操作部22は、図2に示した表示操作部2と、持玉返却ボタン7と、紙幣受付部10と、携帯認識部12と、カード受付部13とを含んでいる。
なお、パチンコ台100に設けられている玉貸ボタン3は、CRユニット1と別体に設けられているため図3に示す操作部22には含まれないが、遊技者がCRユニット1にパチンコ台100からパチンコ玉を払出させるために操作する操作部であるため、CRユニット1の操作部である。
この操作部22は、遊技者がCRユニット1に対して行った操作の操作結果を後述の操作取得部35へ出力する。具体的には、操作部22は、遊技者が表示操作部22の貯玉ボタンや貯玉再プレイボタンが操作された場合に、その旨を示す操作信号を操作結果として操作取得部35へ出力する。
また、操作部22は、遊技者が持玉返却ボタン7を操作した場合、遊技者が紙幣を紙幣受付部10に投入した場合、遊技者がカードをカード受付部13に挿入した場合、遊技者が携帯を携帯認識部12にかざした場合に、その都度、その旨を示す操作信号を操作結果として操作取得部35へ出力する。
通信部23は、パチンコ台100、管理装置、代表ランプ60との間で情報の送受信を行う通信インターフェースである。この通信部23は、パチンコ台100との間では直接通信を行い、管理装置及び代表ランプ60との間で通信を行う場合には、島コントローラ50を介して通信を行う。
記憶部21は、フラッシュメモリやHDD(Hard disk drive)等の記憶デバイスにより構成している。この記憶部21は、報知履歴情報30、判定履歴情報31、報知条件情報4、プリペイド残高情報32、持玉数情報33等を記憶している。
報知履歴情報30は、報知部5による報知済みの報知に関する履歴情報である。また、判定履歴情報31は、後述の一致判定部37により報知条件情報4に一致すると判定された判定結果の履歴情報である。この判定履歴情報31については、後に図5を参照して具体的に説明する。
報知条件情報4は、玉貸ボタン3の操作や操作部22の操作結果と、CRユニット1の装置状態との組合せからなる情報である。この報知条件情報4は、CRユニット1がある状態のときに、遊技者がある操作を行うと遊技者に不利益が生じることが予想される状況を複数種類想定して作成した情報である。報知条件情報4の詳細については、後に、図4を参照して説明する。
プリペイド残高情報32は、現時点でのプリペイド残高を示す情報である。また、持玉数情報33は、計数部6により計数された現時点での持玉数を示す情報である。
制御部20は、操作取得部35、状態取得部36、一致判定部37、報知制御部38、継続遊技判定部39を備えている。図3では、制御部20の機能的な構成を示したが、この制御部20は、物理的にはCPU(Central Processing Unit)とROM(Read Only Memory)とRAM(Random Access Memory)とを有する情報処理装置を備えている。
そして、この制御部20では、CPUがROMから各種プログラムを読出し、RAMを作業領域として使用して実行することにより、操作取得部35、状態取得部36、一致判定部37、報知制御部38、継続遊技判定部39等の動作を統括制御する。
操作取得部35は、操作部22から遊技者による操作部22の操作結果を取得して一致判定部37へ出力する処理部である。また、この操作取得部35は、パチンコ台100から通信部23を介して玉貸ボタン3の操作結果を取得し、その操作結果を一致判定部37へ出力する。
状態取得部36は、CRユニット1の装置状態を取得して一致判定部37へ出力する処理部である。この状態取得部36は、記憶部21から遊技中の遊技者の持玉数情報及びプリペイド残高情報を取得し、CRユニット1の装置状態として一致判定部37へ出力する。
また、状態取得部36は、計数部6から計数中であるか否かを示す情報を取得し、CRユニット1の装置状態として一致判定部37へ出力する。また、状態取得部36は、紙幣受付部10から紙幣をリジェクトしたか否かを示す情報を取得し、CRユニット1の装置状態として一致判定部37へ出力する。
また、状態取得部36は、カード受付部13からカードをリジェクトしたか否かを示す情報を取得し、CRユニット1の装置状態として一致判定部37へ出力する。また、状態取得部36は、管理装置から通信部23を介して遊技中の遊技者の貯玉数を取得し、CRユニット1の装置状態として一致判定部37へ出力する。
また、状態取得部36は、パチンコ台10から通信部23を介して大当りが発生していることを示す大当り信号が入力されているか否かの情報をCRユニット1の装置状態として一致判定部37へ出力する。
さらに、状態取得部36は、パチンコ台100から通信部23を介してセーフ玉数及びアウト玉数の情報を取得する。ここで、セーフ玉数とは、パチンコ台100から賞玉として払出されたパチンコ玉数のことであり、アウト玉数とは、パチンコ台100により回収されたパチンコ玉数のことである。
そして、状態取得部36は、紙幣受付部10に紙幣が投入された後に(セーフ玉数−アウト玉数)が所定個数より多いか否かを示す情報をCRユニット1の装置状態として一致判定部37へ出力する。
一致判定部37は、操作取得部35から入力された操作結果と、状態取得部36から入力されたCRユニット1の装置状態とが複数種別の報知条件情報4のうちの何れか一つに一致するか否かを判定する処理部である。
そして、一致判定部37は、報知条件情報4に一致すると判定した場合、一致すると判定した報知条件情報4の種別を記憶部21へ出力して、判定履歴情報31として記憶部21に記憶させる。
記憶部21は、一致判定部37から同じ報知条件情報4の種別が複数回入力された場合、その種別と、その種別の入力回数とを対応付けて判定履歴情報31として記憶する。
つまり、記憶部21は、CRユニット1がある装置状態のときに、遊技者の操作結果により遊技者に不利益が生じるような状況が複数回発生した場合、その状況と、その状況の発生回数とを対応付けて判定履歴情報31として記憶する。
継続遊技判定部39は、同一の遊技者による遊技が継続中であるか否かを判定し、その判定結果を報知制御部38へ出力する処理部である。この継続遊技判定部39は、カード受付部13に会員カードが挿入されてからカード返却ボタン16が操作されるまでの期間、同一の遊技者による遊技が継続中であると判定する。
また、継続遊技判定部39は、プリペイド残高又は持玉数が関連付けられている同じ一般カードがカード保持部13に保持されている期間、同一の遊技者による遊技が継続中であると判定する。
報知制御部38は、記憶部21に記憶されている判定履歴情報31と報知条件情報4とに基づいて、報知部5に報知を実行させる処理部である。この報知制御部38は、報知条件情報4を参照して、各報知条件情報4の種別毎に予め設定した規定回数(図4参照)を取得する。
次に、報知制御部38は、判定履歴情報31を参照して、一致判定部37により報知条件情報4に一致すると判定された回数(以下「一致回数(図5参照)」という。)が予め設定した規定回数に達している報知条件情報4が存在するか否かを判定する。
すなわち、報知制御部38は、一致判定部37により報知条件情報4に一致すると判定された操作結果とCRユニット1の装置状態とが組み合わさった状況が発生回数が規定回数に達したか否かを判定する。
そして、報知制御部38は、一致回数(図5参照)が規定回数(図4参照)に達している報知条件情報4が存在すると判定した場合に、その報知条件情報4に一致する操作が行われたことを報知部5に報知させる。
つまり、報知制御部38は、報知条件情報4に一致するような操作結果とCRユニット1の装置状態とが組み合わさった状況が発生した場合に、即座にその旨を報知させるのではなく、発生回数が規定回数に達した場合にその旨を報知部5に報知させる。
そのため、CRユニット1は、CRユニット1の操作に慣れている遊技者がたまたま操作を間違った場合等に、その都度報知を行うことがない。これにより、従業員は、たまたま操作を間違った遊技者に対して不必要な説明を行わなくても済む。
また、報知制御部38は、報知履歴情報30を参照して、継続遊技判定部39により同一の遊技者による遊技が継続中であると判定されている期間には、報知部5による報知済みの報知と同一内容の報知を禁止する。
これにより、一般的に正しい操作手順とは違う操作手順であることを承知の上で、報知条件情報4に一致する操作を行っている遊技者に対して、従業員が正しいCRユニット1の操作手順を繰り返し説明しなくても済むので、従業員の作業効率が向上する。
また、従業員が遊技者に対して同じ説明を何度も繰り返すことがないので、従業員の説明により遊技者に不快感を与えることもない。
また、報知制御部38は、報知部5に報知を実行させる際、通信部23から島コントローラ50を介して代表ランプ60へ報知要求を送信させる。この報知要求を受信すると、代表ランプ60は、報知部5と同一の点滅パターンで点灯して報知を行う。
次に、図4を参照して、記憶部21に記憶している報知条件情報4の具体的一例について説明する。図4は、報知条件情報4の具体的一例を示す説明図である。図4に示す報知条件情報4は、CRユニット1がある装置状態のときに、遊技者がある操作を行うと遊技者に不利益が生じることが予想される状況を複数種類想定して作成した情報である。
本実施形態では、図4に示すように、持玉ありというCRユニット1の装置状態と、玉貸操作ありという操作結果との組合せを種別(A)の報知条件情報4として記憶部21に記憶させている。また、種別(A)の報知条件情報4の規定回数として1回を設定している。
そのため、CRユニット1では、遊技者が持玉返却ボタン7と間違えて玉貸ボタン3を操作した場合に、持玉ありで玉貸操作が行われるという状況が発生したことを従業員に報知することができる。
これにより、従業員は、種別(A)の報知条件情報4に一致する状況が発生した場合に、操作を間違った遊技者に対して、持玉がある場合には持玉返却ボタン7を操作すべきであることを説明することができる。その結果、遊技者は、持玉があるにもかかわらずプリペイド残高を用いて更にパチンコ玉を借り受けることがなくなるため、その後、不利益を被ることがない。
なお、種別(A)の報知条件情報4の規定回数として1回を設定しているのは、持玉ありの状態で玉貸ボタン3を操作するという状況が遊技者にとって比較的大きな不利益となることが予想されるためである。
また、本実施形態では、持玉ありというCRユニット1の装置状態と、携帯貯玉操作ありという操作結果と、携帯認識部12へ携帯をかざす操作(以下、「携帯タッチ」という。)ありという操作結果との組合せを種別(B)の報知条件情報4として記憶部21に記憶させている。また、種別(B)の報知条件情報4の規定回数として1回を設定している。
これにより、従業員は、種別(B)の報知条件情報4に一致する状況が発生した場合に、貯玉ボタンの操作による携帯貯玉操作を行うだけで、携帯への貯玉の関連付けが完了するものと勘違いしている携帯会員に対し、携帯タッチを行うまで携帯への貯玉の関連付けが完了しないことを説明することができる。
その結果、携帯会員が携帯への貯玉の関連付けが未完了のまま遊技を終了することを防止することができるので、携帯会員に不利益が生じることを抑制することができる。
また、本実施形態では、持玉ありというCRユニット1の装置状態と、携帯貯玉操作ありという操作結果と、未登録の携帯タッチありという操作結果との組合せを種別(C)の報知条件情報4として記憶部21に記憶させている。また、種別(C)の報知条件情報4の規定回数として3回を設定している。
これにより、従業員は、種別(C)の報知条件情報4に一致する状況が発生した場合に、未登録の携帯が携帯認識部12にかざされていることを携帯会員に説明することができる。その結果、携帯会員が携帯認識部12の不具合と勘違いして、携帯会員と遊技店との間にトラブルが発生することを防止することができる。
また、従業員は、未登録の携帯を携帯認識部12にかざしている遊技者が携帯会員でなかった場合、その遊技者に携帯会員登録を促すことができるので、携帯会員数の増加を促進させることもできる。
なお、種別(C)の報知条件情報4の規定回数として3回を設定しているのは、未登録の携帯で携帯タッチを行っている携帯会員は、携帯タッチを行うまで携帯への貯玉の関連付けが完了しないことを知っていることが予想され、携帯への貯玉の関連付けが未完了のまま携帯会員が遊技を終了する可能性が低いからである。
また、本実施形態では、貯玉不足というCRユニットの装置状態と、貯玉再プレイ操作ありという操作結果との組合せを種別(D)の報知条件情報4として記憶部21に記憶させている。また、種別(D)の報知条件情報4の規定回数として3回を設定している。
ここで、貯玉不足とは、貯玉数が貯玉再プレイボタンを一回操作した場合にCRユニット1から払出す貯玉数に達していない状態のことである。従業員は、種別(D)の報知条件情報4に一致する状況が発生した場合に、貯玉再プレイを行うには貯玉が不足していることを会員に説明することができる。
なお、種別(D)の報知条件情報4の規定回数として3回を設定しているのは、貯玉再プレイができないことが会員にとって大きな不利益にならないと予想されるためである。
また、本実施形態では、大当り中に計数部6による計数が実行されていないというCRユニット1の装置状態を種別(E)の報知条件情報4として記憶部21に記憶させている。また、種別(E)の報知条件情報4の規定回数として1回を設定している。
これにより、従業員は、種別(E)の報知条件情報4に一致する状況が発生した場合に、パチンコ台100の下皿に設けられたシャッタを開放して計数部6に賞玉を導入させ、計数を開始させるという操作手順を遊技者に説明することができる。
その結果、賞玉の払出中にパチンコ台100にエラーが発生して遊技者が賞玉を獲得し損なうといった事態や、玉が溢れてこぼれ落ちるといった事態が発生することを防止することができるので、遊技者に不利益が生じることを抑制することができる。
なお、種別(E)の報知条件情報4の規定回数として1回を設定しているのは、賞玉の払出中にパチンコ台100にエラーや玉こぼれが発生した場合に、遊技者が被る損失が大きいと予想されるためである。
また、本実施形態では、大当り中に計数部6による計数が実行されている装置状態と、カード返却操作ありという操作結果との組合せを種別(F)の報知条件情報4として記憶部21に記憶させている。また、種別(F)の報知条件情報4の規定回数として3回を設定している。
遊技者は、大当りが発生した場合、計数中にプリペイド残高があるカードの返却操作を行うことがある。大当り中に計数部6による計数が実行されている状態でカード返却操作を行った場合、持玉数は返却されたカードと、CRユニット1内にストックされているカードとに分けて関連付けされることとなる。
このような状況が発生した場合、遊技者は、大当り中に返却したカードに持玉数が関連付けられていることを忘れることがあり、不利益を被るおそれがある。また、遊技者は、CRユニット1内に残されたカードに持玉数が関連付けられていることを忘れることもある。このような状況の発生を防止するために、本実施形態では、種別(F)の報知条件情報4を記憶部21に記憶させている。
これにより、種別(F)の報知条件情報4に一致する状況が発生した場合に、従業員は、持玉数が2枚のカードに分かれて関連付けられていることを遊技者に説明することができる。
その結果、大当り中に返却したカードに持玉数が関連付けられていることや、CRユニット1に持玉数が関連付けられたカードが残っていることを遊技者に認識させることができる。なお、種別(F)の報知条件情報4の規定回数として1回を設定しているのは、カードに関連付けられている持玉数の存在を忘れることが遊技者にとって大きな不利益となるためである。
また、本実施形態では、プリペイド残高ありというCRユニット1の装置状態と、カードに関連付け可能な上限を超える入金操作ありという操作結果との組合せを種別(G)の報知条件情報4として記憶部21に記憶させている。また、種別(G)の報知条件情報4の規定回数として3回を設定している。
これにより、従業員は、種別(G)の報知条件情報4に一致する状況が発生した場合に、投入金額がカードに関連付け可能な上限を超えていることを遊技者に説明することができる。その結果、遊技者が紙幣受付部10の不具合と勘違いして、遊技者と遊技店との間にトラブルが発生することを防止することができる。
なお、種別(G)の報知条件情報4の規定回数として3回を設定しているのは、カードに関連付け可能な上限を超えた入金操作を行っても、その紙幣は遊技者へリジェクトされるようにCRユニット1を構成しているので、遊技者が不利益を被る可能性が低いと予想されるためである。
また、本実施形態では、紙幣受付部10に紙幣が投入された後、(セーフ玉数−アウト玉数)>所定個数(例えば、500個)となり、且つ計数部6による計数が実行なしというCRユニット1の装置状態を種別(H)の報知条件情報4として記憶部21に記憶させている。また、種別(H)の報知条件情報4の規定回数として1回を設定している。
これにより、従業員は、種別(H)の報知条件情報4に一致する状況が発生した場合に、遊技者が賞玉の計数方法を知らないで遊技を行っているか、又は計数部6に玉詰まりが発生していると予想できるので、その旨を遊技者に説明することができる。
その結果、賞玉の計数方法を知らない遊技者は、賞玉を適切に持玉とすることができるので、持玉を獲得し損なうことがなく不利益を被ることがない。また、計数部6に玉詰まりが発生していた場合には、玉詰まりに対して従業員が迅速な対応を行うことができる。
なお、種別(H)の報知条件情報4の規定回数として1回を設定しているのは、種別(H)の報知条件情報4に一致する状況が発生した場合、遊技者が持玉を獲得し損なって大きな不利益を被る可能性が高いためである。
また、本実施形態では、紙幣受付部10が紙幣をリジェクトしたというCRユニット1の装置状態と、紙幣のリジェクト後、所定時間内に紙幣投入操作ありという操作結果との組合せを種別(I)の報知条件情報4として記憶部21に記憶させている。また、種別(I)の報知条件情報4の規定回数として3回を設定している。
これにより、従業員は、種別(I)の報知条件情報4に一致する状況が発生した場合に、紙幣受付部10に認識不可能な紙幣が投入されているか、又は紙幣受付部10に不具合が生じていることを遊技者に説明することができる。
その結果、遊技者は、紙幣受付部10が認識不可能な紙幣を使用していた場合、従業員の説明に従って、別の紙幣を使用して直ちに遊技を開始することができるので、紙幣のリジェクトが繰り返されることで気分を害することがない。また、遊技者は、紙幣受付部10に不具合が生じていた場合、従業員の説明に従って、別のパチンコ台100で遊技を開始することができる。
また、本実施形態では、カード受付部13がカードをリジェクトしたというCRユニット1の装置状態と、カードのリジェクト後、所定時間内にカード挿入操作ありという操作結果との組合せを種別(J)の報知条件情報4として記憶部21に記憶させている。また、種別(I)の報知条件情報4の規定回数として3回を設定している。
従業員は、種別(J)の報知条件情報4に一致する状況が発生した場合に、カード受付部13に認識不可能なカードが挿入されているか、又はカード受付部13に不具合が生じていることを遊技者に説明することができる。
このとき、例えば他の遊技店の会員カード等をカード受付部13に挿入していた場合、従業員は、遊技者に会員登録を促すことができるので、登録会員数の増加を促進させることができる。
一方、カード受付部13に不具合が生じていた場合、遊技者は、従業員の説明に従って、別のパチンコ台100で遊技を開始することができるので、遊技時間を有効に利用することができる。
次に、図5を参照して、記憶部21に記憶している判定履歴情報31の具体的一例について説明する。図5は、判定履歴情報31の具体的一例を示す説明図である。
図5に示すように、判定履歴情報31は、複数の報知条件情報4の種別と、一致判定部37によって各種別の報知条件情報4に一致する装置情報と操作結果との組合せからなる状況が発生したと判定された一致回数とを対応付けた情報である。
図5には、種別(B)の報知条件情報4に一致する状況が1回、(C)の報知条件情報4に一致する状況が2回、(I)の報知条件情報4に一致する状況が2回発生した場合の判定履歴情報31を示している。
このような判定履歴情報31が記憶部21に記憶されていた場合、報知制御部38は、種別(B)の報知条件情報4に関する一致回数が種別(B)の報知条件情報4に関する規定回数(図4参照)に達しているため、持玉ありの状態で携帯貯玉操作があり、且つ携帯タッチがないことを報知部5に報知させる。
本実施形態では、複数の報知条件情報4の中で、一致回数が規定回数に達した場合に、報知制御部38が報知部5に報知を実行させているが、全報知条件情報4の各一致回数の合計が所定回数(たとえば、3回)に達した場合に、報知制御部38が報知部5に報知を実行させてもよい。
これにより、例えば、一致回数が1回で規定回数が複数回に設定されている異なる種別の報知条件情報4について、各報知条件情報4に一致するような状況がそれぞれ発生した場合であっても報知部5による報知を実行することができる。
次に、図6を参照して、CRユニット1の制御部20が実行する処理について説明する。図6は、本実施形態に係るCRユニット1の制御部20が実行する処理を示すフローチャートである。なお、ここでは、制御部20が報知部5に報知を行わせるために実行する処理について説明することとし、それ以外の処理については説明を省略する。
図6に示すように、CRユニット1に電源が投入されると、制御部20は、まずCRユニット1の装置状態を取得し(ステップS101)、その後、操作部22の操作結果を取得する(ステップS102)。このとき、制御部20は、CRユニット1の操作部として機能する玉貸ボタン3の操作結果も取得する。
続いて、制御部20は、取得したCRユニット1の装置状態及び取得した操作結果と一致する報知条件情報4があるか否かを判定し(ステップS103)、一致する報知条件情報4があると判定した場合(ステップS103:Yes)、処理をステップS104へ移す。
一方、制御部20は、取得したCRユニット1の装置状態及び取得した操作結果と一致する報知条件情報4がないと判定した場合(ステップS103:No)、処理を終了して、再度ステップS101から処理を開始する。
ステップS104において、制御部20は、取得したCRユニット1の装置状態及び取得した操作結果と一致すると判定した報知条件情報4の種別を判定履歴情報31として記憶部21に記憶させる。
このとき、記憶部21は、制御部20から入力された報知条件情報4の種別に対応する一致回数に1を加算して記憶する。
次に、制御部20は、判定履歴情報31を参照して、一致回数が規定回数に達した報知条件情報4があるか否かを判定する(ステップS105)。ここで一致回数と比較する規定回数は、報知条件情報4の各種別毎に予め設定しておいた回数である。
そして、制御部20は、規定回数に達した報知条件情報4があると判定した場合(ステップS105:Yes)、処理をステップS106へ移す。一方、制御部20は、規定回数に達した報知条件情報4がないと判定した場合(ステップS105:No)、処理を終了して、再度ステップS101から処理を開始する。
ステップS106において、制御部20は、同一遊技者による遊技が継続中であるか否かの判定を行い、同一遊技者による遊技が継続中であると判定した場合(ステップS106:Yes)、処理をステップS107へ移す。
一方、制御部20は、同一遊技者による遊技が継続中でないと判定した場合(ステップS106:No)、すなわち、CRユニット1に対応するパチンコ台100で遊技する遊技者が別の遊技者になったと判定した場合に、報知履歴情報30及び判定履歴情報31をリセットしてから処理をステップS108へ移す。
ステップS107において、制御部20は、報知履歴情報30を参照して、遊技中の遊技者へ報知済みの内容があるか否かを判定し、報知済みの報知内容があると判定した場合(ステップS107:Yes)、処理を終了して、再度ステップS101から処理を開始する。
一方、制御部20は、遊技中の遊技者へ報知済みの内容がないと判定した場合(ステップS107:No)、ステップS105で一致回数が規定回数に達したと判定した報知条件情報4と一致する状況の発生を報知部5に報知させ(ステップS108)、その後、処理を終了して再度ステップS101から処理を開始する。
上記した実施形態では、報知制御部38が報知部5に報知を実行させる際に、別体の報知装置である代表ランプ60へ報知要求を送信して、代表ランプ60にも報知を実行させる場合を例に挙げて説明したが、報知制御部38が報知を実行させる報知装置は、代表ランプ60に限定するものではない。
遊技店には、通常、島コントローラ50を介して全CRユニット1と通信可能に接続され、各遊技者の持玉数やプリペイド残高、各会員の貯玉数等を統括管理する管理装置が設けられている。この管理装置を報知装置として機能させ、報知制御部38からの報知要求を送信して報知を実行させてもよい。
この場合、管理装置に予め各報知条件情報4の種別に応じた報知内容を記憶させておき、報知制御部38から受付けた報知要求に対応する報知内容を管理装置に報知させる。
このとき、管理装置は、例えば、種別(A)の報知条件情報4に関する報知要求を受付けると、「OO番台において持玉ありの状態で玉貸操作が行われています。」という文字情報をディスプレイに表示させて報知を行う。
また、各従業員にインカム等のヘッドセットタイプの音響装置を付与している遊技店の場合、このインカムを報知装置として機能させ、報知を実行させてもよい。この場合、CRユニット1の報知制御部38から報知要求を受付けた管理装置がインカムへ報知内容を送信する。
このとき、管理装置は、ディスプレイに表示中の文字情報を音声情報に変換してインカムへ送信する。これにより、従業員は、報知条件情報4に一致する状況の内容を容易且つ具体的に取得することができるため、遊技者に対して的確な説明を行うことができる。
また、従業員に付与したインカムを報知装置として機能させた場合、CRユニット1の報知部5や代表ランプ60を確認できない位置にいる従業員にも報知条件情報4に一致した状況の発生を報知することができる。
これにより、各従業員の監視範囲をさらに広げることができるようになるので、従業員を削減しても、報知条件情報4に一致した状況の発生に十分に対応することができる。
また、報知条件情報4は、予めCRユニット1の記憶部21に記憶させておいてもよいが、管理装置に報知条件情報4を記憶させておき、各CRユニット1が管理装置から報知条件情報4を取得して記憶部21に記憶するようにしてもよい。
この場合、管理装置で報知条件情報4の内容を設定変更できるように遊技システムSを構成する。こうすれば、CRユニット1に記憶させる報知条件情報4を任意に設定変更することができるため、遊技島単位や、パチンコ台100の機種単位で個別に報知条件情報4を設定することが可能となり、遊技店やユーザのニーズに柔軟に対応することができる。
また、管理装置に一致判定部37と報知制御部38とを設けると共に、報知条件情報4を記憶させておき、管理装置に報知条件情報4と一致した状況の発生を判定させてもよい。この場合、各CRユニット1から管理装置へ遊技者による操作部の操作結果と、各CRユニット1の装置状態とを送信させる。
そして、管理装置は、報知条件情報4と一致する状況が発生したと判定した場合に、報知条件情報4に一致すると判定された装置状態及び操作結果を送信してきたCRユニット1に報知要求を送信して、CRユニット1に報知を行わせる。
このように遊技システムSを構成しても、上記した実施形態と同様に、従業員を増員することなく、各台対応装置の操作手順の誤りによって遊技者に不利益が生じることを抑制することができる。
また、本実施形態では、各台対応装置として、パチンコ玉の計数機能を備えたCRユニット1を例に挙げて説明したが、本発明は、計数機能を備えていないCRユニットや、CRユニットとは別体で計数機能を併設したダブルサンド方式のものに対しても適用することができる。
なお、本発明に係る遊技システムでは、遊技媒体の一例としてパチンコ玉を例に挙げたが、本発明は、パチンコ玉以外に、パチスロ機で使用されるメダル等、任意の遊技媒体を取り扱う遊技システムにも適用することができる。
また、装置の状態と操作結果の組合せの条件を実施例で説明したが、それだけではなく、操作結果のみの条件で報知するようにしてもよい。例えば、携帯貯玉ボタンを操作したが、携帯のタッチがないとか(持玉の有無には関係なく)、持玉払出、貯玉再プレイ、玉貸などの遊技媒体の払出しが短時間に頻繁に行われるなどの場合、遊技者の操作ミスが考えられるため、装置状態に関係なく、報知するようにしてもよい。