JPH09285425A - 便座の殺菌装置 - Google Patents

便座の殺菌装置

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JPH09285425A
JPH09285425A JP8135649A JP13564996A JPH09285425A JP H09285425 A JPH09285425 A JP H09285425A JP 8135649 A JP8135649 A JP 8135649A JP 13564996 A JP13564996 A JP 13564996A JP H09285425 A JPH09285425 A JP H09285425A
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Abstract

(57)【要約】 【目的】便座の表面を直接的に殺菌消毒し、常にその表
面を清潔に保つことができる便座の殺菌便座を改良に関
する。 【構成】本発明の便座の殺菌装置は、少なくとも表面が
短波長光線透過部材からなる便座と、便座の表面にほぼ
全面的に設けられた、短波長光線によって活性化する光
触媒を含む光触媒層とを備えている。この便座の一部分
を短波長光線導入部とし、便座の表面部を短波長光線出
射部とし、短波長光線導入部から導入された短波長光線
を便座の他端へ伝搬させると共に、短波長光線透過部材
から漏れ出る前記短波長光線によって光触媒層を照射
し、光触媒層を活性化させ、光触媒層上に接触、付着し
た細菌、かび等の汚染物質を光触媒作用により分解し浄
化する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】従来、飛行機、デパートメント・
ストアー、レストラン、オフィスなどの公共用水洗便所
などでは、便座の表面の形に類似した使い捨てのシート
ペーパーが予め用意されていて、このシートペーパーを
便座の上に敷いて、便座に付着した細菌が人体に移るの
を間接的に防いでいたが、このシートペーパーを便座の
上に手で敷いたり、用済み後に手で捨てる必要があり、
この作業が面倒であった。また、このシートペーパーを
便座の表面に自動的に供給するシートペーパー自動供給
装置が最近市販されているが、これもシートペーパーを
捨てるのは手で行う必要があり、また便座の表面を殺菌
するものではない。また、便座の表面を殺菌するため
に、殺菌液を含浸させた水溶性の使い捨て殺菌ペーパー
も市販されているが、いちいちこれを外出時に携帯する
のが面倒であった。
【0002】上記従来の欠点を解決するに、本発明者
は、1990年5月7日に特許を出願した発明(特許出
願番号、特願平2−117365)において、便座の表
面を直接的に殺菌消毒し、常にその表面を清潔に保つこ
とができる便座の殺菌便座を提案した。この先行技術の
便座の殺菌便座は、特許出願公告番号、特公平7−93
913号(公告日、1995年10月11日)の特許公
報に記載のように、少なくとも表面が短波長光線透過部
材からなる便座を備え、前記便座の一端部を短波長光線
導入部とし、前記便座の表面部を短波長光線出射部と
し、前記短波長光線導入部から導入された前記短波長光
線を前記便座の他端へ伝搬させると共に、前記便座の表
面のほぼ全面から前記短波長光線を出射させるように構
成されている。即ち、この先行技術の便座の殺菌便座
は、便座として紫外線の導光材料を使用して、紫外線光
源から放射した紫外線を便座の一端から導入し、光フア
イバーの原理を用いてこの紫外線を便座の他端へ伝搬さ
せると共に、便座の表面のほぼ全面から紫外線を出射さ
せ、便座の表面を紫外線により実質的に均一に照明する
ことにより便座の表面のほぼ全面を紫外線の殺菌作用に
より殺菌消毒するものである。
【0003】上記紫外線光源としては、蛍光灯の蛍光塗
料の塗布をやめ、外管に使用するガラスとして石英など
の紫外線透過ガラスを使用した通常の殺菌ランプ(低圧
水銀ランプ)が使用することができる。この殺菌ランプ
20から放射される波長2600オングストローム付近
の短波長紫外線は、大きな殺菌効果があることが広く知
られている。一方前記短波長紫外線の強度が大きな場合
には肉眼に害を与える恐れがある。このために、この先
行発明を実施化するに当たっては、前記特許公報に記載
のように、万一紫外線が外部に放射されている状態の時
に、便座の表面を肉眼で長い時間又は近距離で直接見つ
めることがないようにする以下の安全手段(1)、
(2)、(3)、又は(4)が必要であった。
【0004】前記安全手段(1)は、人体力が便座に着
座したことを着座センサーにより検知して、その検知信
号を点灯回路に出力することにより、通常は紫外線光源
を消灯させてあり、着座した時にのみ便座の表面を殺菌
するに十分な所定時間、紫外線光源を点灯させるもので
ある。また前記安全手段(2)は、通常は紫外線光源を
点灯して便座の表面を殺菌中であり、人体から放射され
る赤外線を検知する例えば焦電効果型の赤外線センサー
により人体の接近を検知し、この検知信号を点灯回路に
出力し、紫外線光源を消灯させて便座の表面から出射す
る紫外線を直視するのを避けるものである。更にまた前
記安全手段(3)は、通常は紫外線光源を点灯して便座
の表面を殺菌中であり、赤外線センサーにより人体の接
近を検知し、この検知信号を点灯回路に出力し、紫外線
光源を消灯させて便座の表面から出射する紫外線を直視
するのを防ぎ、次いで人体が便座に着座したときに着座
センサーの検知信号ONにより点灯回路を動作させ、紫
外線光源を所定時間点灯し、再び便座の表面を殺菌する
ものである。次いで人体が便座から離れた時に着座セン
サーの検知信号はOFFとなるが、人体が上記赤外線セ
ンサーから十分な距覧」だけ遠ざかると再び紫外線光源
を点灯させ、初期の状態に戻すことができる。更にまた
前記安全手段(4)は、着座センサーを省略して、その
代わりに赤外線センサーのみを用い、常時紫外線光源を
点灯させておき常時便座の表面を殺菌しておき、人体が
赤外線センサーに接近した時に、紫外線光源を消灯する
ように構成して、便座から出射する紫外線が肉眼に入る
のを防ぐものである。
【0005】前記短波長光線透過部材として使用できる
紫外線透過性の材料としては、前記特許公報に記載のよ
うに、無機材料として、SiO2を少なくとも99.9
重量パーセント含む透明石英ガラス(溶融石英:fus
ed quarts)、サフアイア(sapphir
e)、組成SiO2,75.3、B2O3,13.8、
ZnO,1.4、Al2O3,4.3、NaO,5.0
重量パーセントのホウケイ酸ガラス(borosili
cate glass)などがあげられ、また有機材料
としてはジメチル・シリコーン(dimethyl s
ilicone)などのシリコーン系樹脂、ポリカーボ
ネート(polycarbonate)樹脂などがあげ
られる。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
【発明が解決しようとする課題】本発明の主な目的は、
便座の表面を直接的に殺菌消毒し、常にその表面を清潔
に保つことができる上記先行発明の便座の殺菌便座を改
良し、上記安全手段を削除可能とする便座の殺菌便座を
提案するものである。
【0007】
【課題を解決するための手段】前記目的を達成するため
に、本発明の便座の殺菌便座は、少なくとも表面が短波
長光線透過部材からなる便座を備え、前記便座の一部分
を短波長光線導入部とし、前記便座の表面部を短波長光
線出射部とし、前記短波長光線導入部から導入された前
記短波長光線を前記便座の他端へ伝搬させると共に、前
記便座の表面のほぼ全面から前記短波長光線を出射させ
るように構成した便座の殺菌便座において、前記短波長
光線透過部材から漏れ出る前記短波長光線によって照射
され、前記短波長光線透過部材の前記表面にほぼ全面的
に設けられた、前記短波長光線によって活性化する光触
媒を含む光触媒層を備えている。
【0008】前記光触媒層は、多数の光触媒粒子を短波
長光線透過部材からなる結合材内に分散させることがで
きる。
【0009】前記光触媒(photocatalys
t、photo activatedcatalys
t)自体は周知のものであり、短波長光線の照射によっ
て励起されて活性化し、光励起されたときに発揮する強
力な光触媒の酸化還元力による光触媒反応、光触媒作用
を利用して、これと接触、付着又は接近した物質を分解
する。代表的な光触媒は酸化チタン(TiO)等のあ
る種の光応答半導体(photo activated
semiconductor)である。
【0010】例えば、前記光触媒性酸化チタンは、酸素
(O)を活性化し、オゾン(O)又は活性酸素
(O)を発生し細菌類、かび類等の有機汚染物質を酸化
分解し、殺菌、脱臭、脱色、または消毒することが知ら
れている。
【0011】
【作用】本発明の便座の殺菌便座は、少な〈とも表面が
短波長光線透過部材からなる便座を備え、前記便座の一
端部を短波長光線導入部とし、前記便座の表面部を短波
長光線出射部とし、前記短波長光線導入部から導入され
た前記短波長光線を前記便座の他端へ伝搬させると共
に、前記便座の表面のほぼ全面から前記短波長光線を出
射させるように構成した便座の殺菌便座において、前記
短波長光線透過部材から漏れ出る前記短波長光線によっ
て照射され、前記短波長光線透過部材の前記表面にほぼ
全面的に設けられた、前記短波長光線によって活性化す
る光触媒を含む光触媒層を備えている。従って前記短波
長光線透過部材の前記一表面から漏れ出た前記短波長光
線により前記光触媒層の裏面側から照射させて光触媒作
用により前記光触媒層を励起させ、活性化させる。前記
光触媒層は、短波長光線の照射によって励起されて活性
化し、光励起されたときに発揮する強力な光触媒の酸化
還元力による光触媒反応、光触媒作用を利用して、これ
と接触、付着又は接近した物質を分解する。例えば、光
励起された前記光触媒性酸化チタンは、酸素(O)を
活性化し、オゾン(O)又は活性酸素(O)を発生し
細菌類、かび類等の有機汚染物質を酸化分解し、殺菌、
脱臭、または消毒する。
【0012】
【実施例】本発明の各種の実施例を以下に図面を参照し
て説明する。なお説明を分かりやすくするために各部分
の相対的な寸法、大きさは実際と異なって示されてい
る。また同一部分には同一の引用符号を付けてある。
【0013】(実施例1)図1は、殺菌便座100を斜
視図として示した、本発明の実施例1の説明図である。
図2は、図1のA−A線に沿って殺菌便座100を部分
的に切断し拡大して示した、概略的な拡大断面図であ
り、殺菌便座100内の伝搬光線の進行経路を表示して
いる。図3は、図1のB−B線に沿って殺菌便座100
を切断し拡大して示した、概略的な拡大断面図である。
図1は本発明の殺菌便座100及び短波長光源200の
概略斜視図である。
【0014】図1において、殺菌便座100は、例え
ば、透明石英ガラス(溶融石英)、ホウケイ酸ガラス等
の短波長光線の透過性に優れている無機物からなる図
2、図3では断面が板状の短波長光線透過部材からなる
便座10と、便座10の表面10aに酸化チタン等の金
属酸化物からなる多数の光触媒粒子を混合したガラスフ
リット等の無機結合材層からなる光触媒層20とからな
る。または殺菌便座100は、シリコーン系樹脂、ポリ
カーボネート樹脂、アクリル樹脂等の短波長光線の透過
性に優れている有機樹脂、又は短波長光線の透過性に優
れている前記無機物からなる図では板状の便座10と、
便座10の表面10aに酸化チタン等の金属酸化物から
なる多数の光触媒粒子を混合した有機塗料、有機接着剤
等の有機結合材層からなる光触媒層20とからなる。
【0015】図1に示すように、直管型の短波長光源2
00は殺菌便座100の板状の便座10の一側面部10
cの面に平行に隣接して配置されている。なお符号10
bは便座10の裏面を示し、10dは便座10の他側面
部10dを示す。電源回路301の出力側は点灯制御回
路302の入力側に接続されて、点灯制御回路302に
電力を供給する。点灯制御回路302の出力側は短波長
光源200に接続されて、短波長光源200の点灯を制
御する。短波長光源200から放射された短波長光線L
1は、短波長光線透過部材からなる便座10の一側面部
10cから入射して、便座10内を便座10の他側面部
10d方向に向けて進行する。
【0016】図2、図3において、図1で示した短波長
光源200から放射された矢印で示す短波長光線L1
は、板状(直方体)の無機光学材料又は有機光学材料か
らなる便座10の一側面部10cから便座10の内部に
入射し、周知の光ファイバーと相似の原理に従い内部全
反射を繰り返して、一側面部10cと対向する他側面部
10dに向かって便座10の内部を進行する。便座10
の表面10aは周知のサンド・ブラスト法、ケミカル・
エッチング法、ホット・スタンプ法等により粗面化され
ている。便座10の一側面部10cに入射した短波長光
線L1は、便座10内を他側面部10dに向かって進行
する伝搬光線L2(図2参照)となるが、この粗面化表
面10aの存在により、その一表面10aから進行方向
に向かって少しずつ漏れ出るようになっている。表面1
0aから漏れ出た光線は、その表面10aに設けられた
光触媒層20をその裏面側から照射する。この漏れ出た
短波長光線L2が照射された光触媒層20は、この短波
長光線L2を吸収し活性化される。活性化された光触媒
層20は、その上に接触、付着等して存在する、例え
ば、細菌類、かび類、人体の垢、し尿汚れ等の汚染物質
DMを光触媒層20の光触媒作用により、酸化又は還元
する。従って汚染物質DMは酸化又は還元されて分解又
は反応し、殺菌便座100の光触媒層20表面に接触、
付着した汚染物質DMを除去し易くし、殺菌(又は除
菌、滅菌)し、また消臭(又は脱臭)することが出来
る。
【0017】前記短波長光線L1、L2の照射よって活
性化する光触媒を含む前記光触媒層20に含有される光
触媒材料としては、例えば二酸化チタン(TiO
(光励起波長388nm以下)、酸化タングステン(W
)(光励起波長388nm以下)、酸化亜鉛(Zn
O)(光励起波長388nm以下)、硫化亜鉛(Zn
S)(光励起波長344nm以下)、酸化錫(Sn
)(光励起波長326nm以下)等の半導体の金属
酸化物等が用いられる。または例えば二酸化チタンに微
量の白金等を坦持させた特殊金属坦持光触媒は光触媒作
用が向上する。
【0018】前記光触媒粒子20bとして、二酸化チタ
ン(TiO)は反応力の大きさ、時続性(耐久性、寿
命)、安全性(化粧品、食品に添加しても無害)等から
いかなる分野にも利用出来る。この二酸化チタンの結晶
型にはアナターゼとルチルとがある。アナターゼ型二酸
化チタンは光触媒として優れていることが知られてい
る。またルチル型とアナターゼ型二酸化チタンを混合し
たものはアナターゼ型の含有量が増加すると光触媒効率
が向上し、約15%程度で光触媒効率が飽和することが
知られている。またこの二酸化チタンは上限として太陽
光の長波長紫外線を含む約410nmの波長の光まで吸
収出来る。光散乱能力、隠ぺい力の優れた一般に白色顔
料として用いられている平均径0.2μmから0.3μ
mの顔料用酸化チタンと異なり、光触媒として効率の良
い二酸化チタンは、約10分の1の平均径0.015μ
mから0.05μm(15nmから50nm)の微結晶
からなり、超微粒子酸化チタン又は透明酸化チタンと呼
ばれており、市販されている。この超微粒子酸化チタン
は約410nm以下の紫外光線を吸収し可視光線を透過
する。
【0019】この光触媒とその原理、作用および応用等
については、例えば「光が関わる触媒化学」(季刊、化
学総説、No.23)、特にP51−178、(III
章、半導体の光触媒作用)の欄、財団法人日本化学会編
集、1994年7月発行、「触媒のおはなし」植村、上
松著、1994年3月、財団法人、日本規格協会発行、
「新素材ハンドブック」新素材ハンドブック編集委員会
編著、P508−P510、第31・2・2項の無定形
酸化物触媒の項の記載、1988年1月、丸善株式会社
発行、「触媒の科学」田中、田丸著、1988年7月、
産業図書株式会社発行、「酸化チタン−物性と応用技
術」清野著、1993年3月、技報堂出版株式会社発行
等に詳細に記載されている。
【0020】便座10の一表面10aこの漏れ出た短波
長光線が、その表面10a上に設けられた光触媒層20
に含まれる光触媒粒子20bを励起、活性化する。従っ
て光により活性化した光触媒粒子20bの光触媒作用に
より、光触媒層20と接触又は付着した浄化又は反応す
べき対象物DMを、酸化又は還元する。
【0021】便座10(光フアイバーのコア(cor
e)に相当する)の裏面10bは粗面化されておらず、
裏面10bは便座10より光学的な屈折率の低い空気
(光フアイバーのクラツド(clad)に相当する)と
接触しているので、光ファイバー、光導波路の原理にし
たがって、伝搬光線L2は空気中には少ししか漏洩せ
ず、便座10の内部を内部全反射して他側面部10dに
向かって進行する。
【0022】光触媒層20を支持物体となる便座10に
固定(支持、保持、坦持)させる具体例を述べる。便座
10として無機ガラス板を用いる場合、超微粒子酸化チ
タンと比較的に溶融温度の低いガラス粉末からなるガラ
ス・フリットとを有機樹脂バインダーを含む溶媒中に混
合、分散させる。次にこれを無機ガラス板の表面に塗布
する。次に自然乾燥又は加熱乾燥して溶媒を蒸発させる
と、無機ガラス板の表面に、超微粒子酸化チタンとガラ
ス・フリットとを分散した有機樹脂バインダー層が形成
される。次にこの有機樹脂バインダー層を塗布した無機
ガラス板を通常約500℃から700℃の間の温度範囲
で加熱すると、ガラス・フリットが溶融して無機ガラス
板の表面に、ガラス・フリットを無機結合材とした多数
の超微粒子酸化チタンを分散した光触媒層20が出来
る。
【0023】便座10として有機樹脂板(又は無機ガラ
ス板)を用いる場合、例えば、アクリル樹脂、アルキド
樹脂、アミノアルキド樹脂、ビニル樹脂、エポキシ樹
脂、メラミン樹脂等の通常塗料として用いられている有
機樹脂のバインダーを溶かした溶媒中に超微粒子酸化チ
タンを分散させた塗料を、有機樹脂板の表面に塗布し乾
燥又は焼き付けると、有機樹脂板(又は無機ガラス板)
の表面に、有機樹脂を結合材とした多数の超微粒子酸化
チタンを分散した光触媒層20が出来る。この外にも光
触媒層20を便座10に固定させる方法は種々あり、例
えば、アクリル樹脂、ビニル樹脂等の塗料用エマルジョ
ンと水との混合液中に超微粒子酸化チタンを分散させた
塗料を、有機樹脂板の表面に塗布し乾燥する。又は有機
樹脂板(または無機ガラス板)の表面に、予め接着剤を
塗布しておき、接着剤の乾燥又は硬化前に超微粒子酸化
チタンを散布するか吹き付け、その後に接着剤を乾燥又
は硬化させる。
【0024】紫外線などの短波長光線に対して透過性に
優れた短波長透過部材からなる前記便座10として用い
られる材料としては、無機光学材料として、SiO
少なくとも99.9重量パーセント含む透明石英ガラス
(溶融石英:fusedquarts)、サフアイア
(sapphire)、ホウケイ酸ガラス(boros
ilicate glass)などがあげられ、また有
機光学材料としてはジメチル・シリコーン(dimet
hyl silicone)等のけい素(略称Sl)樹
脂、ポリカーボネート(略称PC)樹脂、ポリメチルメ
タクリレート(略称PMMA)等のアクリル樹脂、紫外
線透過性のふっ素樹脂(旭ガラス社製の商品名サイトッ
プ)、ポリエステル樹脂(鐘紡社製の光学用ポリエステ
ル樹脂)、光学用エポキシ樹脂などがあげられる。
【0025】前記短波長光線200としては、前記光触
媒に対して活性化作用の強い紫外線(UV:ultra
violet ray)を用いるのが望ましい。この紫
外線は、可視光線の波長の短い方の限界380ナノメー
トル(nm)即ち3800オングストローム(Å)以下
からX線に至る範囲の目に見えない電磁波であり、更に
分類すると380nmから315nmまでの紫外線をU
V−A線(長波長紫外線)、315nmから280nm
までの紫外線をUV−B線(中波長紫外線)、また28
0nmから100nmまでの紫外線をUV−C線(短波
長紫外線)と呼ばれている。本発明において、どの光線
を利用するかは、使用する光触媒の種類に依存する。例
えば、二酸化チタン(TiO)、酸化タングステン
(WO)、酸化亜鉛(ZnO)は光励起波長が388
nm以下なので、紫色の可視光線の波長以下の紫色の可
視光線、長波長紫外線、中波長紫外線、短波長紫外線が
幅広く使用できる。また酸化錫(SnO)は光励起波
長が326nm以下なので、紫色の可視光線の波長以下
の紫色の可視光線、長波長紫外線、中波長紫外線、短波
長紫外線が幅広く使用できる。酸化錫(SnO)は光
励起波長が326nm以下なので326nm以下の長波
長紫外線、中波長紫外線、短波長紫外線が使用できる。
【0026】前記紫外線を発生する紫外線光源として、
使用する光触媒の光励起波長に対応して、殺菌灯(ガー
ミディカル・ランプ、Germidical Lam
p)、可視光をカットしたブラック・ライト灯(Bla
ck Light)、UV発光蛍光灯(UV Radi
ated Fluolescent Lamp)又はメ
タルハライド・ランプ(Metal Halide L
amp)等の放電灯を用いることが出来る。
【0027】前記殺菌灯は、蛍光灯の蛍光塗料の塗布を
やめ、外管に使用するガラスとして透明石英すなわち透
明溶融石英(トランスペアレント・ヒューズド・クォー
ツ、Transparent Fused Quart
s)などの、紫外線透過ガラスを使用した通常の低圧水
銀ランプ、高圧水銀ランプである。この殺菌灯は、水銀
の放電によって波長260nm付近(253.7nm)
を中心とし、250nmから280nmの短波長紫外線
を放射する。
【0028】また前記ブラック・ライトは、紫色、青色
等の可視光線を含む蛍光灯を黒色フィルターのガラス管
で作ったものか、または紫色、青色の短波長可視光線を
含む蛍光灯に紫外線だけを透過する黒色フィルターを併
用したものであり、380nmから300nmまでの主
として中波長紫外線を放射する。またこのブラック・ラ
イトの代わりに紫色、青色の光線をも透過する透明なガ
ラス管を用いた紫色、青色の光線を含む蛍光灯も使用で
きる。前記メタルハライド・ランプは、前記中波長紫外
線と長波長紫外線とに富む紫外線を放射し、高圧水銀ラ
ンプに金属のハロゲン化物を添加したものである。前記
UV発光蛍光灯は、青色の光線を含み、前記中波長紫外
線と長波長紫外線とに富む紫外線を放射する蛍光灯であ
る。またUV発光蛍光灯、メタルハライド・ランプのガ
ラス管を前記中波長紫外線を遮断または吸収するフィル
ターで構成し、前記中波長紫外線を大幅にカットし、日
焼け効果のある前記長波長紫外線に富む紫外線を放射す
るランプも使用できる。
【0029】図1、図2、図3を参照して説明した第1
実施例において、便座10の裏面10bに蒸着(eva
porating)、スパッタリング(sputter
ing)などにより形成したアルミニューム(Al)、
ニッケル(Ni)などの反射層を設けることができる。
この場合には伝搬光線L2は裏面10bからは放射され
ず、表面10aからのみ効率良く出射して光触媒層20
を照射する。また図1において、短波長光源200を配
置した一側面部10cを除き、他の3箇所の側面部(1
0d外)に伝搬光線L2が空気中に漏洩しないように反
射層を設けることができる。
【0030】(実施例2)本発明の実施例2を、図4の
殺菌便座100を斜視図として示した説明図を参照して
説明する。実施例1で説明した共通の部分は、説明を簡
単にするために出来る限り省略する。以上に説明した本
発明の実施例1では、図1に示すように、短波長光源2
00を殺菌便座100の一側面部10cなどの一部分に
隣接して配置しているが、本発明の実施例2では短波長
光源200は光ファイバー・ケーブル400を用いるこ
とにより殺菌便座100から離れた任意の箇所に配置す
ることが出来る。
【0031】図4において、殺菌便座100は、短波長
光線の透過性に優れている図では板状の短波長光線透過
部材からなる便座10と、便座10の表面10aに酸化
チタン等の金属酸化物からなる多数の光触媒粒子を混
合、分散した結合材層からなる光触媒層20とからな
る。またこの実施例の便座の殺菌装置は、殺菌便座10
0と、短波長光源200と、短波長光線透過性の光ファ
イバーの複数本を含む光ファイバー・ケーブル400と
を備えている。光ファイバー・ケーブル400は、この
実施例では、その一端部400aでは複数の光ファイバ
ーが直線状に配列され、一端部400bでは複数の光フ
ァイバーが円形状に配列されている。図2ではU字型の
短波長光源210は、殺菌便座100から離れた任意の
箇所に配置されている。前記光ファイバー・ケーブル4
00は、互いに任意の処理を隔てて離れている殺菌便座
100の一部分と短波長光源210との間に、介在さ
れ、互いに光学的に結合している。光ファイバー・ケー
ブル400は、その一端部400aが短波長光源200
の近辺に配置されて短波長光源210から放射される短
波長光線を受光し、短波長光線をその他端部400bに
伝送する。その他端部400bは殺菌便座100の一側
面部10cの近辺に隣接して配置されているので、その
他端部400bに伝送された短波長光線は殺菌便座10
0の内部に入射する。短波長光源210は、レンズ等の
集光器211,反射鏡212と共にランプ・ハウス21
3内に収納されている。
【0032】本発明の実施例2の短波長光源200を任
意の箇所に配置することが出来る点は、短波長光源20
0の防水対策上、非常に有利となる。
【0033】便座10の一側面部10cから便座10の
内部に入射した伝搬光線は、周知の光ファイバーと相似
の原理に従い内部全反射を繰り返して、一側面部10c
と対向する他側面部10dに向かって便座10の内部を
進行する。この伝搬光線は、一側面部10cから他側面
部10dに向かって便座10の内部を伝搬すると共に、
少しずつ表面10aと裏面10bから漏れ出る。表面1
0aから漏れ出た光線は、その表面10aに設けられた
光触媒層20をその裏面側から照射する。この漏れ出た
短波長光線が照射された光触媒層20は、この短波長光
線を吸収し活性化される。活性化された光触媒層20
は、その上に接触、付着等して存在する、細菌類、かび
類、し尿汚れ等の汚れ成分、汚染物質を光触媒層20の
光触媒作用により、酸化又は還元し、殺菌浄化する。
【0034】図4では、短波長光源200は、U字型で
あるが、直線状(直管型)又はW字型等任意のものが用
いられる。また図4では、光ファイバー・ケーブル40
0は、複数本の光ファイバーを束ね、その一端部400
aが全体として円形に配列され、他端部400bが全体
として直線状に配列されたものであるが、その代わりに
複数本の光ファイバーを平行に配列したリボン状のファ
イバー・ケーブル、一本の光ファイバー、複数本の光フ
ァイバーを束ねた通常の光ファイバー・ケーブル等の短
波長透過性の任意の光ファイバー、光ファイバー・ケー
ブルを用いることが出来る。
【0035】以上に説明した前記短波長光源200は人
工光源であるが、人工光源の代わりに太陽光集光器を用
いることが出来る。太陽光線に含まれる紫外線等の短波
長光線は光触媒を励起して活性化するのに役立つ。即ち
図5の断面図に示すように、太陽光集光器500は、箱
510と短波長光線透過窓520と、放物面鏡530と
光ファイバー・ケーブル400の一端部400aとから
なる。放物面鏡530と光ファイバー・ケーブル400
の一端部400bは、箱510内に収納され、その一端
部400bは放物面鏡530の焦点部に配置される。太
陽光線L3は短波長光線透過窓520を透過して、放物
面鏡530で反射されて、収束太陽光L4となって放物
面鏡530の焦点部に集まる。この収束太陽光L4は光
ファイバー・ケーブル400の一端部400aから入射
され、図4に示すように、光ファイバー・ケーブル40
0の他端部400Bまで伝達されて複数または一つの殺
菌便座100に対する入射光線L1となる。
【0036】紫外線導光性など短波長透過性のある光フ
ァイバー、光フアイバー・ケーブル400の短波長透過
性の光学材料、即ちコア(core:芯)およびクラッ
ド(clad:鞘、被覆材)としては、高純度溶融石
英、サフアイア、第1実施例で述べたホウケイ酸ガラス
などの無機光学材料、ジメチル・シリコーン(dime
thl silicone)などのシリコーン系樹脂
(silicone base plastics o
r resin)、ポリカーボネート(polycar
bonate)樹脂、フッ化炭素系(carbon f
luoride base)樹脂などの有機光学材料を
用いることができる。なお上記材料の内でコア部材とし
ては比較的に屈折率の高いものを用い、クラッド部材と
して比較的に屈折率の低いものを組み合わせて用いる必
要があるのは当然のことである。
【0037】また紫外線域の光フアイバー、光フアイバ
ー・ケーブルは、世界の複数の一流電線メーカーから入
手可能である。例えば三菱電線工業株式会社(MITS
UBISHI CABLE INDUSTRIES,L
TD)から市販されている紫外線用光フアイバー(波長
0.26micron meterにおける減衰量:6
dB/10meterまたはそれ以下)等を用いること
ができる。
【0038】(実施例3)本発明の実施例3を図6の概
略拡大断面図を参照して説明する。実施例1では便座1
0は厚さが一定の板状体であるが、この実施例2では、
テーパー(taper)構造の板状体である。この実施
例2の殺菌便座120は、図6に示すように、短波長光
線の透過性に優れている板状(直方体)の無機光学材料
又は有機光学材料からなる便座122と、その表面12
2a(又は裏面122bとの両方の主面)に、短波長光
線に対して透過性の優れたガラスフリット又は有機樹脂
からなる結合材内に多数の光触媒粒子を混合又は分散さ
せたものを塗布し、乾燥又は焼き付けた光触媒含有結合
材層すなわち光触媒層124とからなる。
【0039】図6から明らかなように、便座122の板
が、一側面部122cからその他側面部122dに向か
って、順次その厚さが連続的に小さくなっていくテーパ
ー(taper)構造、即ち楔型になっている。従って
便座122が、一側面部122cからその他側面部12
2dに向かうに従って、一側面部122cからその他側
面部122dに向かって、便座122の表面122aか
ら伝搬光線を少しずつ徐々に均一に出射させることがで
きるので、光触媒層124の全面をその裏面からどの部
分でも均一に照射させることができる。なお便座122
の裏面122bからも伝搬光線が少しずつ徐々に漏洩す
るので、裏面122bに反射層を設けるのが望ましい。
また光触媒層124を設ける便座122の表面122a
を、粗面化してもよい。
【0040】(実施例4)本発明の実施例4を図7の概
略拡大断面図を参照して説明する。図7において、この
実施例4の殺菌便座130は、その内面132aを紫外
線反射性とした底板132と、頂板134と、頂板13
4の表面134aに短波長光線に対して透過性の優れた
結合材内に多数の光触媒粒子を混合又は分散させたもの
を塗布し、乾燥又は焼き付けた光触媒層131と、頂板
134と底板132との間に紫外線を導光する空間13
6とからなる。また、頂板134と底板132との間の
対接面138は有機または無機の接着剤などにより接合
され互いに一体化している。この実施例の殺菌便座13
0では、頂板134の一側面部134cから他側面部1
34dに向かうに従って、短波長光線透過部材の頂板1
34の表面(出射部)134aから少しずつ徐々に、短
波長光線を出射させることができるので、表面134a
上に設けた光触媒層131をその真面から短波長光線を
照射する。
【0041】(実施例5)本発明の実施例5を、図8の
殺菌便座100を斜視図として示した説明図を参照して
説明する。ここでは各種の前記実施例と共通の部分は、
説明を簡単にするために出来る限り省略する。図8にお
いて、殺菌便座100は、図3、図6、図7で示す断面
形状を持ち、短波長光線の透過性に優れている短波長光
線透過部材からなる便座10と、便座10の表面10a
に酸化チタン等の金属酸化物からなる多数の光触媒粒子
を混合、分散した結合材層からなる光触媒層20とから
なる。またこの実施例の便座の殺菌装置は、殺菌便座1
00と、短波長光源220と、短波長光線透過性の光フ
ァイバーまたは光ファイバーの複数本を含む光ファイバ
ー・ケーブル410とを備えている。短波長光源220
は、レンズ等の集光器221、反射鏡222と共にラン
プ・ハウス223内に収納されている。この光ファイバ
ーまたは光ファイバー・ケーブル410は、互いに任意
の距離を隔てて離れている殺菌便座100の一部分と短
波長光源220との間に介在され、互いに光学的に結合
している。
【0042】この実施例では、光ファイバーまたは光フ
ァイバー・ケーブル410は、その一端部410aが短
波長光源220の近辺に配置されて、短波長光源220
から放射される短波長光線を受光し、短波長光線をその
他端部410bに伝送する。この実施例では、その他端
部410bは殺菌便座100の一横側面部10eに光フ
ァイバー・コネクター等を用いて、殺菌便座100の便
座10に固定されて、その他端部410bと便座10と
は光学的に結合されている。従ってその他端部410b
から内部に導入された短波長光線(入射光線)は、光フ
アイバーの原理に従い、コアである短波長光線透過部材
からなる便座10中を閉じ込められて内部全反射を繰り
返しながら伝搬して便座10の他側面部10dに達す
る。そして便座10の一横側面部10eから他側面部1
0dに向かうに従って、短波長光線は便座10の表面1
0aから少しずつ徐々に漏れ出て、その表面10a上に
設けた光触媒層20のほぼ全面を照射し、光触媒層20
を活性化することができる。
【0043】(実施例6)本発明の実施例6を、図9の
殺菌便座100を斜視図として示した説明図を参照して
説明する。実施例6の説明では、以上に説明した実施例
で説明した共通の部分は、説明を簡単にするために出来
る限り省略する。図9において、殺菌便座100は、図
3、図6、図7で示す断面形状を持ち、短波長光線の透
過性に優れている短波長光線透過部材からなる便座10
と、便座10の表面10aに酸化チタン等の金属酸化物
からなる多数の光触媒粒子を混合、分散した結合材層か
らなる光触媒層20とからなる。またこの実施例の便座
の殺菌装置は、殺菌便座100と、短波長光源220
と、短波長光線透過性の光ファイバーまたは光ファイバ
ーの複数本を含む光ファイバー・ケーブル420とを備
えている。短波長光源220は、レンズ等の集光器22
1、反射鏡222と共にランプ・ハウス223内に収納
されている。この光ファイバーまたは光ファイバー・ケ
ーブル420は、互いに任意の距離を隔てて離れている
殺菌便座100の一部分と短波長光源220との間に介
在され、互いに光学的に結合している。
【0044】この実施例では、光ファイバーまたは光フ
ァイバー・ケーブル420は、その一端部420aが短
波長光源220の近辺に配置されて、短波長光源220
から放射される短波長光線を受光し、短波長光線をその
他端部420bに伝送する。この実施例では、その他端
部420bは殺菌便座100の便座10aに光ファイバ
ー・コネクター等を用いて、殺菌便座100の光触媒層
20を貫通して便座10の表面内に固定されて、その他
端部420bと便座10とは光学的に結合されている。
従ってその他端部420bから内部に導入された短波長
光線(入射光線)は、光フアイバーの原理に従い、コア
である短波長光線透過部材からなる便座10中を閉じ込
められて内部全反射を繰り返しながら伝搬して便座10
の他側面部10dに達する。そして便座10の表面10
a内の一部から他側面部10dに向かうに従って、短波
長光線は便座10の表面10aから少しずつ徐々に漏れ
出て、その表面10a上に設けた光触媒層20を照射
し、光触媒層20を活性化することができる。
【0045】(その他の実施例)本発明の便座の殺菌装
置は上記の各種の実施例の他に例えば以下に述べるよう
に各種の変形または組み合わせが可能である。殺菌便座
100、120、130に電熱ヒーターを設けることに
より、暖房便座を兼ねることができる。また本発明を周
知の洗浄便座、乾燥便座、洗浄乾燥便座内に容易に組み
込むことができる。また公共用水洗便所のように一個所
に複数の便器及び便座を設ける場合には、大容量の唯一
の短波長光源(太陽光の集光器を含む)と複数の光フア
イバー・ケーブルにより複数の本発明の殺菌便座に一括
して短波長光線を供給することが可能である。
【0046】
【発明の効果】以上の説明で明らかなように、本発明の
便座の殺菌装置は、次に列挙する独自の優れた効果があ
る。(a)前記の従来または先行技術の欠点を除去す
る。(b)前記便座の表面にほぼ全面的に設けられ、短
波長光線透過部材からなる便座の表面から漏れ出る短波
長光線によって照射されて活性化する、光触媒を含む光
触媒層の光触媒作用を利用して、便座と接触、付着した
汚染物質を分解し、殺菌または消毒することが可能であ
る。(c)便座と接触、付着した臭気性のある汚染物質
を分解、無臭化することが可能であり、前記先行技術に
無い脱臭効果がある。(d)便座の表面から漏れ出た短
波長光線は、前記表面上に設けらけた光触媒層において
ほとんどが吸収されるので、光触媒層の表面から外部の
空間に漏れ出る短波長光線は無視できるほど非常に少な
い。従って万一、本発明の殺菌便座を直視しても肉眼に
入る短波長光線は非常に少なく安全である。(e)従っ
て本発明の便座の殺菌装置では、前記安全手段(1)、
(2)、(3)又は(4)を削除することが可能とな
る。
【0047】
【図面の簡単な説明】
【図1】図1は、殺菌便座100等を斜視図として示し
た、本発明の実施例1の説明図である。
【図2】図2は、図1のA−A線に沿って殺菌便座10
0を部分的に切断し拡大して示した、概略的な拡大断面
図であり、殺菌便座100内の伝搬光線の進行経路を表
示している。
【図3】図3は、図1のB−B線に沿って殺菌便座10
0を切断し拡大して示した、概略的な拡大断面図であ
る。
【図4】図4は、殺菌便座100等を斜視図として示し
た、本発明の実施例2の説明図である。
【図5】図5は、本発明の実施例で短波長光源として利
用できる太陽光線の集光器を説明する概略的な断面図で
ある。
【図6】図6は、図1または図2のB−B線に沿って殺
菌便座100を切断し拡大して示した、殺菌便座100
の他の変形例を示す概略的な拡大断面図である。
【図7】図7は、図1または図2のB−B線に沿って殺
菌便座100を切断し拡大して示した、殺菌便座100
の更に他の変形例を示す概略的な拡大断面図である。
【図8】図8は、殺菌便座100等を斜視図として示し
た、本発明の実施例3の説明図である。
【図9】図9は、殺菌便座100等を斜視図として示し
た、本発明の実施例4の説明図である。
【符号の説明】
10・・・・便座(toilet seat、stoo
l seat、又はpot seat) 10a・・・便座の表面(front surface
of toiletseat) 10b・・・便座の裏面(rear surface
of toiletseat) 10c・・・便座の一側面部(a side surf
ace oftoilet seat) 10d・・・便座の他側面部(another sid
e surfaceoftoilet seat) 20・・・光触媒層(photocatalyst l
ayer) 20a・・・結合材(bonding materia
l) 20b・・・光触媒粒子(photocatalyst
particle) 100、120、130・・・殺菌便座(toilet
seatwith germidical func
tion) 200、210、220・・・短波長光源(light
source ofshort wave leng
th ray) 301・・・電源回路(power supply) 302・・・点灯制御回路(light contro
l circuit) 400、410、420・・・光ファイバー、光ファイ
バー・ケーブル(optical fiber、opt
ical fiber cable) 500・・・太陽光線の集光器(sun light
collector) 530・・・放物面鏡(parabolic refr
ector) L1・・・短波長光線(short wave len
gth ray) L2・・・伝搬光線(transmission ra
y) L3・・・太陽光線(sun ray) L4・・・収束太陽光線(short wave le
ngth ray) DM・・・汚染物質(dirty material)

Claims (9)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 (a)少なくとも表面が短波長光線透
    過部材からなる便座を備え、前記便座の一部分を短波長
    光線導入部とし、前記便座の表面部を短波長光線出射部
    とし、前記短波長光線導入部から導入された前記短波長
    光線を前記便座の他端へ伝搬させるように構成した便座
    の殺菌装置において、(b)前記短波長光線透過部材か
    ら漏れ出る前記短波長光線によって照射され、前記短波
    長光線透過部材の前記表面にほぼ全面的に設けられた、
    前記短波長光線によって活性化する光触媒を含む光触媒
    層を備えたことを特徴とする、便座の殺菌装置。
  2. 【請求項2】 (a)少なくとも表面が短波長光線透
    過部材からなる便座を備え、前記便座の一部分を短波長
    光線導入部とし、前記便座の表面部を短波長光線出射部
    とし、前記短波長光線導入部から導入された前記短波長
    光線を前記便座の他端へ伝搬させると共に、前記便座の
    表面のほぼ全面から前記短波長光線を出射させるように
    構成した便座の殺菌装置において、(b)前記短波長光
    線透過部材から漏れ出る前記短波長光線によって照射さ
    れ、前記短波長光線透過部材の前記表面にほぼ全面的に
    設けられた、前記短波長光線によって活性化する光触媒
    を含む光触媒層を備え、(c)前記光触媒層が、多数の
    光触媒粒子を短波長光線透過部材からなる結合材内に分
    散させてなることを特徴とする、便座の殺菌装置。
  3. 【請求項3】 請求項第1項または第2項に記載の便座
    の殺菌装置において、前記便座の短波長光線透過部材
    が、短波長光線透過性の成形体からなることを特徴とす
    る、便座の殺菌便座。
  4. 【請求項4】 請求項第1項または第2項に記載の便座
    の殺菌装置において、前記便座の短波長光線透過部材
    が、短波長光線透過性のテーパー状の板状体からなるこ
    とを特徴とする、便座の殺菌便座。
  5. 【請求項5】 請求項第1項または第2項に記載の便座
    の殺菌装置において、前記便座の短波長光線透過部材
    が、短波長光線透過性の頂板と底板とからなり、かつ頂
    板と底板との間に短波長光線を導光する空間を設けたこ
    とを特徴とする、便座の殺菌便座。
  6. 【請求項6】 請求項第1項乃至第5項のいずれかに記
    載の便座の殺菌装置において、前記短波長光線を発生す
    る短波長光源を設け、前記短波長光源を前記短波長光線
    透過部材の一部分である前記短波長光線の入射部の近傍
    に配置したことを特徴とする、便座の殺菌装置。
  7. 【請求項7】 請求項第1項乃至第5項のいずれかに記
    載の便座の殺菌装置において、前記短波長光線を発生す
    る短波長光源を設け、前記便座の短波長光線透過部材の
    一部分である前記短波長光線の入射部に、その一端を直
    結または近接させ、かつその他端を任意の個所に配置し
    た前記短波長光源と光結合させた短波長透過性の光フア
    イバーを備えたことを特徴とする、便座の殺菌装置。
  8. 【請求項8】 請求項第6項または第7項に記載の便座
    の殺菌装置において、前記短波長光源が、人工光源であ
    ることを特徴とする、便座の殺菌装置。
  9. 【請求項9】 請求項第7項に記載の便座の殺菌装置に
    おいて、前記短波長光源が太陽光線を集光する集光装置
    であり、前記光フアイバーの他端面を集光装置のほぼ焦
    点に配置したことを特徴とする、便座の殺薗装置。
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