JPH09281172A - 電気回路装置及び異常検出方法並びに信号補正方法 - Google Patents

電気回路装置及び異常検出方法並びに信号補正方法

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JPH09281172A
JPH09281172A JP8111341A JP11134196A JPH09281172A JP H09281172 A JPH09281172 A JP H09281172A JP 8111341 A JP8111341 A JP 8111341A JP 11134196 A JP11134196 A JP 11134196A JP H09281172 A JPH09281172 A JP H09281172A
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voltage
signal
voltage value
circuit board
abnormality
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JP8111341A
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Kazuo Mazaki
和生 真崎
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Original Assignee
Nikon Corp
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  • Testing Of Short-Circuits, Discontinuities, Leakage, Or Incorrect Line Connections (AREA)
  • Testing Electric Properties And Detecting Electric Faults (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】本発明は電気回路装置に関し、装置の異常を容
易に検出し得るようにする。 【解決手段】基板毎に異なる電圧値を有する電圧信号
(SV1〜SVN)を発生する電圧信号発生手段を各回路基
板に設けると共に、電圧信号をそれぞれ監視することに
よつて装置の異常を検出する信号監視手段(13)を主
回路基板に設けるようにしたことにより、ケーブル異常
や電源電圧異常等といつた装置の異常を容易に検出し
得、装置の異常動作を未然に回避し得る。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は電気回路装置及び異
常検出方法並びに信号補正方法に関し、例えば露光装置
等に利用される位置決め装置の信号処理ユニツトに適用
して好適なものである。
【0002】
【従来の技術】従来、マスクに形成された原画パターン
を投影光学系によつて感光基板に露光する際には、位置
決め装置によつて、感光基板に付されているアライメン
ト用の位置決めマークを検出して感光基板の位置を決め
ている。この位置決め装置は、ステージ上に載置された
感光基板に付されたアライメント用の位置決めマークの
像を検出光学系を介して結像する位置検出センサ(例え
ばテレビカメラ)と、この像に応じた画像信号を信号処
理して位置決めマークの画像内での位置を求める信号処
理ユニツトとによつて構成されている。この位置決め装
置の信号処理ユニツト内には、種々の信号処理回路が実
装された回路基板が何枚も収納されており、その回路基
板がそれぞれコネクタ付きのケーブルを介して接続さ
れ、デイジタル信号やアナログ信号等、種々の信号の受
け渡しを行つている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】ところでこのような信
号処理ユニツトは、回路基板の枚数が多いため製造時に
ケーブルの誤配線が起きるおそれがある。そのため初め
て電源を入れて運用する場合には(以下、これを初期運
用時と呼ぶ)、ケーブル誤配線がなく正常に動作するか
否か検査する必要がある。
【0004】そこで従来の場合には、GPIB(Genera
l Purpose Interface Bus )等のインターフエイスを持
つた測定器を信号処理ユニツトに接続し、これによつて
ハンドシエイクといつた接続試験を行うことにより、ケ
ーブル誤配線を検出するようにしている。但し、このよ
うな試験を行うためには信号処理ユニツト側にもGPI
B等のインターフエイスを備えている必要がある。その
ためそのようなインターフエイスを備えていない場合に
は、図7に示すように、信号処理ユニツト1に対してダ
ミーケーブル2及びダミー回路基板3を接続して折り返
し試験を行うことにより、ケーブル誤配線を検出するよ
うにしている。
【0005】ところが上述のような試験方法の場合に
は、基本的にソフトウエアの動作によつてケーブル誤配
線を検出しているため、そのような試験用のソフトウエ
アが信号処理ユニツトに用意されていなければケーブル
誤配線を検出できないといつた不都合がある。またその
ソフトウエアにバグがある場合にもケーブル誤配線を検
出ができないといつた不都合がある。また上述のような
試験方法では、ケーブル誤配線を検出できたとしても、
電源電圧の変動等といつたその他の異常については検出
できないといつた不都合もある。さらに上述のような試
験方法では、初期運用時にはケーブル誤配線を検出でき
たとしても、運用途中で発生したケーブル異常(例えば
ケーブルが外れる等)はそもそも検出できないといつた
不都合もある。
【0006】本発明は以上の点を考慮してなされたもの
で、装置の異常を容易に検出し得る電気回路装置及びそ
の異常検出方法並びにレベル変動が生じたアナログ信号
を容易に補正し得る信号補正方法を提案しようとするも
のである。
【0007】
【課題を解決するための手段】かかる課題を解決するた
め本発明においては、基板毎に異なる電圧値を有する電
圧信号(SV1〜SVN)を発生する電圧信号発生手段(1
2)を各回路基板(11A1 〜11AN )に対してそれ
ぞれ設けると共に、回路基板からケーブル(CB1 〜C
N )を介して供給される電圧信号をそれぞれ監視する
ことによつて装置の異常を検出する信号監視手段(1
3)を主回路基板(11B)に設けるようにした。この
ように電圧信号発生手段によつて発生した電圧信号を信
号監視手段によつて監視して装置の異常を検出するよう
にしたことにより、装置の異常を容易に検出し得、装置
の異常動作を未然に回避し得る。
【0008】また本発明においては、基板毎に異なる電
圧値を有する電圧信号(SV1〜SVN)を発生する電圧信
号発生手段(12)を各回路基板(11A1 〜11
N )に対してそれぞれ設けると共に、電圧信号をそれ
ぞれ監視する信号監視手段(13)を主回路基板に対し
て設け、初期運用時、信号監視手段によつて電圧信号の
電圧値がそれぞれ設定電圧値と一致するか否か監視し、
設定電圧値と一致しなければケーブル誤配線又は電源電
圧異常があると判定してオペレータに警告通知するよう
にした。このようにして電圧信号の電圧値と設定電圧値
と比較監視して異常を検出するようにしたことにより、
初期運用時、ケーブル誤配線又は電源電圧異常を容易に
検出し得る。
【0009】さらに本発明においては、初期運用時に信
号監視手段(13)によつて電圧信号(SV1〜SVN)の
電圧値を初期電圧値としてそれぞれ記憶しておき、通常
運用時には信号監視手段によつて所定時間間隔で電圧信
号の電圧値がそれぞれ初期電圧値と一致するか否か監視
し、所定の規格範囲を越えて初期電圧値と一致しなけれ
ばケーブル異常又は電源電圧異常が発生したと判定して
オペレータに警告通知するようにした。これにより、通
常運用時にもケーブル異常又は電源電圧異常といつた装
置の異常を容易に検出し得、装置の異常動作を未然に回
避し得る。
【0010】また本発明においては、基板毎に異なる電
圧値を有する電圧信号(SV1〜SVN)を発生する電圧信
号発生手段(12)を各回路基板(11A1 〜11
N )に対してそれぞれ設けると共に、電圧信号をそれ
ぞれ監視する信号監視手段(13)を主回路基板(11
B)に対して設け、初期運用時に信号監視手段によつて
電圧信号の電圧値を初期電圧値としてそれぞれ記憶して
おき、通常運用時には信号監視手段によつて所定時間間
隔で電圧信号の電圧値がそれぞれ初期電圧値と一致する
か否か監視し、所定の規格範囲内で初期電圧値と一致し
なければ電源電圧変動が発生したと判定し、初期電圧値
との差を基に回路基板からケーブルを介して供給される
アナログ信号の信号レベルに補正を施すようにした。こ
のようにして初期電圧値との差を基にアナログ信号に補
正を施すようにしたことにより、アナログ信号から電源
電圧の変動による影響を除去することができ、電源電圧
の変動によつて引き起される装置精度の劣化を未然に回
避し得る。
【0011】
【発明の実施の形態】以下図面について、本発明の一実
施例を詳述する。
【0012】図1において、10は全体として本発明を
適用した信号処理ユニツトを示し、その内部には複数の
回路基板11A1 〜11AN と主回路基板11Bが収納
されている。この場合、回路基板11A1 〜11AN
それぞれコネクタ付きのケーブルCB1 〜CBN を介し
て主回路基板11Bに接続されており、デイジタル信号
やアナログ信号等、種々の信号の受け渡しを主回路基板
11Bと行つている。
【0013】ここで回路基板11A1 〜11AN には図
2に示すような電圧発生回路12がそれぞれ設けられて
いる。この電圧発生回路12は、+15〔V〕の電源電
圧を2つの抵抗R1、R2で分圧することにより所定電
圧値の電圧信号SV を発生し得るようになされている。
この場合、各回路基板毎にこの2つの抵抗R1、R2の
抵抗値を変えることにより、各回路基板毎に異なる電圧
値の電圧信号SV1〜SVNを発生するようになされてい
る。この電圧信号SV1〜SVNはそれぞれ各回路基板11
1 〜11AN のコネクタピンに供給され、ケーブルC
1 〜CBN を介してそれぞれ主回路基板11Bに供給
される。なお、以下、この電圧信号SV1〜SVNを基板I
D信号と呼ぶことにする。
【0014】一方、主回路基板11Bには図3に示すよ
うな信号監視回路13が設けられている。回路基板11
1 〜11AN からケーブルCB1 〜CBN を介して供
給される各信号はまず主回路基板11Bに設けられたコ
ネクタP1 〜PN にそれぞれ供給される。この信号の中
には勿論上述した基板ID信号SV1〜SVNが含まれてい
る。供給された各信号のうち基板ID信号SV1〜S
VNは、それぞれアナログバツフアB11〜B1Nを介してア
ナログマルチプレクサ14に供給される。
【0015】このアナログマルチプレクサ14はMPU
(Microprocessor Unit )15からのセレクト信号S1
に基づいて入力された基板ID信号SV1〜SVNを選択し
得るようになされており、その選択した基板ID信号S
VX(但し、X=1〜N)をアナログデイジタル変換器
(A/D)16に供給する。アナログデイジタル変換器
16は入力された基板ID信号SVXを所定のサンプリン
グ周波数に基づいてアナログデイジタル変換する。この
場合、アナログデイジタル変換器16としては、入力電
圧範囲が0〜+5〔V〕対応で、かつ8ビツト出力のも
のが用いられている。このアナログデイジタル変換器1
6によつて変換されたデイジタル信号は、バツフア17
を介してMPU15に供給され、当該MPU15によつ
て読み込まれる。このようにして回路基板11A1 〜1
1AN で発生した基板ID信号SV1〜SVNはMPU15
によつて監視される。
【0016】これに対して回路基板11A1 〜11AN
から供給された各信号のうちアナログ信号SA1〜S
ANは、それぞれアナログバツフアB21〜B2Nを介してア
ナログマルチプレクサ18に供給される。アナログマル
チプレクサ18はMPU15からのセレクト信号S2に
基づいて入力されたアナログ信号SA1〜SANを選択し得
るようになされており、その選択したアナログ信号SAX
(但し、X=1〜N)をアナログデイジタル変換器(A
/D)19に供給する。アナログデイジタル変換器19
は入力されたアナログ信号SAXを所定のサンプリング周
波数に基づいてアナログデイジタル変換する。このアナ
ログデイジタル変換器19によつて変換されたデイジタ
ル信号は、バツフア20を介してMPU15に供給さ
れ、当該MPU15によつて読み込まれる。なお、MP
U15はこのアナログ信号SAXを基に位置決め等を行
う。
【0017】ここで回路基板11A1 〜11AN の枚数
を「5」とし、以下にMPU15による異常検出方法を
説明する。まず回路基板11A1 〜11A5 に設けられ
た電圧発生回路12によつて発生する基板ID信号SV1
〜SV5の電圧値を図4に示すように設定する。すなわち
回路基板11A1 の基板ID信号SV1を 0.5〔V〕、回
路基板11A2 の基板ID信号SV2を 1.5〔V〕、回路
基板11A3 の基板ID信号SV3を 2.5〔V〕、回路基
板11A4 の基板ID信号SV4を 3.5〔V〕、回路基板
11A5 の基板ID信号SV5を 4.5〔V〕に設定する。
なお、図中示されるデイジタル変換後の値は、基板ID
信号SVXをデイジタル変換した後の値であり、16進数
(HEX )で表されている。またこの異常検出方法では、
この設定電圧値に対する許容値を± 5(HEX )、異常判
定の基準となる基準規格値を±10(HEX )とし、この許
容値及び基準規格値を用いて基板ID信号SV1〜SV5
監視して異常検出を行う。
【0018】まず初期運用時、すなわち初めて電源を入
れて運用する場合の検出動作について説明する。まずM
PU15はアナログマルチプレクサ14の選択動作を制
御することにより全回路基板11A1 〜11A5 の基板
ID信号SV1〜SV5を読み込み、設定値と比較する。こ
の場合、MPU15は、基板ID信号SV1〜SV5のデイ
ジタル変換後の電圧値と図4に示したデイジタル変換後
の設定電圧値とを比較する。その結果、全回路基板11
1 〜11A5 について読み込んだ値と設定電圧値とが
一致していればケーブル誤配線や電源電圧の異常もな
く、正常であると判断して検出動作を終了する。このと
き読み込んだ基板ID信号SV1〜SV5の電圧値を初期電
圧値として内部のメモリ等に記憶しておく。
【0019】一方、読み込んだ値と設定電圧値とが一致
していなければ、MPU15はケーブル誤配線又は電源
電圧の異常があると判断し、例えばデイスプレイ等の所
定表示手段(図示せず)に警告を表示すると共に、以降
のシーケンスを実行するか否かを表示してオペレータに
問い合わせる。
【0020】次に通常運用時の場合の検出動作について
説明する。この場合、MPU15は、アナログマルチプ
レクサ14の選択動作を制御し、所定時間間隔で全回路
基板11A1 〜11A5 の基板ID信号SV1〜SV5の電
圧値を監視する。具体的には、所定時間間隔で全回路基
板11A1 〜11A5 の基板ID信号SV1〜SV5を読み
込み、その結果得た電圧値と初期運用時で記憶しておい
た初期電圧値とを比較することによつて電圧値を監視す
る。その結果、読み込んだ電圧値と初期電圧値との差が
許容値以内であれば(すなわちその差が± 5(HEX )以
内であれば)、コネクタの接触不良や電源電圧の変動は
殆どないと判断する。また電源電圧の変動によつて発生
するアナログ信号SA1〜SA5のレベル変動も微小である
と判断し、当該アナログ信号SA1〜SA5に対する信号補
正も行わない。
【0021】これに対して初期電圧値との差が許容値以
上で、かつ基準規格値未満であれば(すなわちその差が
± 5(HEX )以上、かつ±10(HEX )未満であれば)、
電源電圧に変動があると判断する。通常、アナログ回路
の場合には、電源電圧に変動が発生すると、その電源電
圧の変動が直接的にアナログ信号の出力に影響を及ぼ
し、その結果、位置決め精度等、装置として要求されて
いる精度が劣化するおそれがある。そのためこの場合に
は、電源電圧の変動によつて発生したアナログ信号のレ
ベル変動を補正し、これによつて装置としての精度を向
上する。
【0022】この補正方法について以下に具体的に説明
する。例えば所定の電気回路に対して入力される入力電
圧をVIN、電源電圧をVP とすると、その電気回路の出
力電圧VO は、次式
【数1】 に示すように、入力電圧VINと電源電圧VP との関数に
よつて表される。この(1)式を電源電圧VP で偏微分
すると、次式
【数2】 に示すように、電源電圧VP が変動したときの出力電圧
O の変動分ΔVO が得られる。なお、(2)式中にお
けるΔVP は電源電圧の初期値と現在値との差を表して
いる。
【0023】これを基板ID信号Svxに対して当ては
め、まず電源電圧の変動を求める。例えば回路基板11
3 から得た基板ID信号SV3の電圧値が「87(HEX) 」
とすると、設定値が「80(HEX) 」であるからその差は
「7(HEX)」になる。これをボルト単位で表すと、アナロ
グデイジタル変換器16のLSB(いわゆる最下位ビツ
ト)が19.53 〔mV〕であるから、電圧値の差は136.72
〔mV〕になる。このとき回路基板11A3 の電圧発生
回路12は、図5に示すように構成されているため、電
源電圧変動の1/6が基板ID信号SV3に現れることに
なる。従つてこの場合には、電源電圧の変動は、次式
【数3】 に示すように、820.32〔mV〕になる。
【0024】ここではこの検出した電源電圧の変動が各
電気回路の出力に及ぼす影響を計算し、その値を補正値
として用いてアナログ信号を補正する。その際、各電気
回路によつて補正方法が異なるため、ここでは一例を上
げて説明する。まず電気回路がオペアンプ等のアナログ
ICを用いて構成されている場合について説明する。こ
の場合、オペアンプ等には電源ノイズ除去の機能がある
ため、電源電圧の変動によつて発生する出力電圧の変動
分ΔVO は、次式
【数4】 に示すように、殆ど零である。従つてこの場合には、ア
ナログ信号のレベル変動はなく、補正する必要はない。
【0025】次に電気回路が図6に示すようなエミツタ
接地回路で構成されている場合について説明する。この
場合、出力電圧VO は、コレクタ抵抗をRC 、トランジ
スタの電流増幅率をhfe、入力インピーダンスをhie
すると、次式
【数5】 に示すように表される。この(5)式により、電源電圧
の変動によつて発生する出力電圧の変動分ΔVO は、次
【数6】 に示すように、電源の変動分ΔVP となる。従つてこの
場合には、アナログ信号に対してこの電源変動分ΔVP
を加算(又は減算)してレベル変動を補正する。
【0026】このようにしてこの実施例の場合には、基
板ID信号SVXと初期電圧値との差を基に電源電圧の変
動分ΔVP を検出し、検出した電源の変動分ΔVP を基
に出力電圧の変動分ΔVO を算出する。そして次式
【数7】 に示すように、算出した変動分ΔVO を、監視している
アナログ信号SAXの電圧値VS ′に加算(又は減算)
し、これを補正電圧値VS として用いる。このようにこ
の実施例の場合には、電源電圧の変動によつて発生した
アナログ信号のレベル変動を補正し、これによつて装置
として要求されている精度を向上する。
【0027】一方、読み込んだ電圧値と初期電圧値との
差が基準規格値以上であれば(すなわちその差が±10(H
EX) 以上であれば)、次のような異常が発生したと判断
する。すなわちケーブルが外れているとか、或いは基板
に供給されている電源電圧が大きく変動したといつた異
常である。この場合には、1枚でもそのような回路基板
が存在すると、装置動作に重大な支障をきたし、異常動
作するおそれがある。そのためこの場合には、次に説明
するような手順に基づいて装置の動作を終了する。
【0028】まず最初に装置内の駆動部分を停止する。
次に現在の駆動部分の状態や、センサ情報(この場合に
は位置決め情報等)、或いはソフトウエア上の各種変数
の内容を表示手段に表示すると共に、エラーが発生した
ことを示すエラーコードを表示し、異常が発生したこと
をオペレータに警告通知する。そしてその後、装置の動
作を停止する。このようにしてこの実施例の場合には、
読み込んだ基板ID信号Svxの値と初期電圧値との差が
基準規格値以上の場合には、ケーブルが外れていると
か、或いは基板に供給されている電源電圧が大きく変動
したといつた異常が起きていると判断し、警告を発した
上で装置動作を停止する。
【0029】以上の構成において、この実施例の場合に
は、各回路基板11A1 〜11ANに対して電圧発生回
路12を設け、この電圧発生回路12で発生した基板毎
に異なる電圧値を有する基板ID信号SV1〜SVNを信号
監視回路13で監視し、これにより装置の異常を検出す
る。
【0030】例えば初期運用時には、読み込んだ基板I
D信号SV1〜SVNの電圧値を設定電圧値と比較し、一致
するか否か調べる。その結果、一致していれば異常がな
いと判断し、一致していなければケーブル誤配線又は電
源電圧の変動があると判断し、その旨を表示手段に表示
してオペレータに警告を発する。このようにしてこの実
施例の場合には、初期運用時にケーブル誤配線や電源電
圧の変動によつて発生した装置の異常を検出する。
【0031】一方、通常運用時には、所定時間間隔で基
板ID信号SV1〜SVNを読み込み、その基板ID信号S
V1〜SVNの電圧値を初期運用時に記憶しておいた初期電
圧値と比較し、一致するか否か調べる。その結果、初期
電圧値との差が許容値未満であれば特に異常は発生して
いないと判断し、初期電圧値との差が許容値以上かつ基
準規格値未満であれば電源電圧の変動があると判断し、
その回路基板から供給されるアナログ信号に補正を施
す。
【0032】補正する場合には、まず初期電圧値との差
を基に電源電圧の変動(ΔVP )を算出する。そして算
出した電源電圧の変動(ΔVP )を基にアナログ信号の
レベル変動分(ΔVO )を求め、その求めたレベル変動
分(ΔVO )をアナログ信号に加算(又は減算)して補
正を施す。このようにしてこの実施例の場合には、若干
の電源電圧の変動があつた場合には、供給されるアナロ
グ信号のレベルを補正することにより、電源電圧の変動
によつて引き起こされる装置精度の劣化を回避し、装置
精度を向上する。また初期電圧値との差が基準規格値以
上であればケーブルが外れたとか、或いは電源電圧が大
きく変動したといつた異常が起きていると判断し、オペ
レータにエラー発生を警告通知すると共に、装置動作を
停止する。
【0033】このようにしてこの実施例の場合には、基
板毎に異なる電圧値を有する基板ID信号SV1〜SVN
発生する電圧発生回路12を各回路基板11A1 〜11
Nに設け、その基板ID信号SV1〜SVNを主回路基板
11Bに設けた信号監視回路13によつて監視し、基板
間を接続するケーブルの異常や電源電圧の変動といつた
装置の異常を検出する。これにより従来のような試験用
ソフトウエアがなくても、装置の異常を容易に検出する
ことができ、装置が異常動作することを未然に回避でき
る。
【0034】またこの実施例の場合には、基準規格値と
いつた規格範囲を設け、通常運用時にその規格範囲を基
に装置の異常を検出する。具体的には、基板ID信号S
V1〜SVNの電圧値と初期運用時に記憶しておいた初期電
圧値とがその規格範囲内で一致していなければ電源電圧
の変動があると判断し、その電源電圧の変動によつて生
じるアナログ信号のレベル変動を補正する。これにより
電源電圧の変動によつて生じる装置精度の劣化を未然に
回避し得る。また測定電圧値との差が規格範囲を越えて
一致していなければケーブル異常や電源電圧異常が発生
したと判断し、その旨をオペレータに警告通知すると共
に、装置動作を停止する。これにより運用中に発生した
ケーブル異常や電源電圧異常によつて引き起こされる装
置の異常動作を未然に回避し得ると共に、装置が危険状
態に陥ることを未然に回避し得る。
【0035】以上の構成によれば、基板毎に異なる電圧
値を有する基板ID信号SV1〜SVNを発生する電圧発生
回路12を各回路基板11A1 〜11AN に設けると共
に、その基板ID信号SV1〜SVNを監視して装置の異常
を検出する信号監視回路13を主回路基板11Bに設け
るようにしたことにより、ケーブル異常や電源電圧異常
といつた装置の異常を容易に検出し得、装置が異常動作
することを未然に回避し得る。
【0036】また以上の構成によれば、初期運用時に基
板ID信号SV1〜SVNの初期電圧値を記憶しておき、通
常運用時には所定時間間隔で基板ID信号SV1〜SVN
電圧値が初期電圧値と一致するか否か監視し、規格範囲
内で初期電圧値と一致していなければ電源電圧が変動し
たと判断して供給されるアナログ信号SA1〜SANに補正
を施し、規格範囲を越えて一致していなければケーブル
異常又は電源電圧異常が発生したと判断して装置動作を
停止すると共に、その旨をオペレータに警告通知するよ
うにしたことにより、電源電圧の変動によつて生じる装
置精度の劣化を未然に回避し得ると共に、通常運用中に
も装置の異常を検出して装置が異常動作することを未然
に回避し得る。
【0037】なお、上述の実施例においては、位置決め
装置の信号処理ユニツトに本発明を適用した場合につい
て述べたが、本発明はこれに限らず、露光装置の制御装
置や、コンピユータ装置、或いは光デイスク装置におい
て光ピツクアツプから得たRF信号を信号処理する信号
処理装置等、種々の電気回路装置に適用し得る。要する
に、本発明は複数の回路基板によつて構成される電気回
路装置に広く適用することができる。
【0038】
【発明の効果】上述のように本発明によれば、基板毎に
異なる電圧値を有する電圧信号を発生する電圧信号発生
手段を各回路基板に設けると共に、電圧信号をそれぞれ
監視することによつて装置の異常を検出する信号監視手
段を主回路基板に設けるようにしたことにより、装置の
異常を容易に検出し得、装置の異常動作を未然に回避し
得る。
【0039】また本発明によれば、初期運用時、信号監
視手段によつて電圧信号の電圧値がそれぞれ設定電圧値
と一致するか否か監視し、設定電圧値と一致しなければ
ケーブル誤配線又は電源電圧異常があると判定してオペ
レータに警告通知するようにしたことにより、初期運用
時、ケーブル誤配線又は電源電圧異常を容易に検出し得
る。
【0040】さらに本発明によれば、初期運用時に信号
監視手段によつて電圧信号の電圧値を初期電圧値として
それぞれ記憶しておき、通常運用時には信号監視手段に
よつて所定時間間隔で電圧信号の電圧値がそれぞれ初期
電圧値と一致するか否か監視し、所定の規格範囲を越え
て初期電圧値と一致しなければケーブル異常又は電源電
圧異常が発生したと判定してオペレータに警告通知する
ようにしたことにより、通常運用時にもケーブル異常又
は電源電圧異常といつた装置の異常を容易に検出し得、
装置の異常動作を未然に回避し得る。
【0041】また本発明によれば、初期運用時に信号監
視手段によつて電圧信号の電圧値を初期電圧値としてそ
れぞれ記憶しておき、通常運用時には信号監視手段によ
つて所定時間間隔で電圧信号の電圧値がそれぞれ初期電
圧値と一致するか否か監視し、所定の規格範囲内で初期
電圧値と一致しなければ電源電圧変動が発生したと判定
し、初期電圧値との差を基に回路基板からケーブルを介
して供給されるアナログ信号の信号レベルに補正を施す
ようにしたことにより、電源電圧の変動によつて生じる
装置精度の劣化を未然に回避し得る。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明を適用する信号処理ユニツト内の基板構
成を示す略線図である。
【図2】各回路基板に設けられた電圧発生回路の構成を
示す接続図である。
【図3】主回路基板に設けられた信号監視回路の構成を
示すブロツク図である。
【図4】基板ID信号の設定値を示す図表である。
【図5】アナログ信号のレベル変動を補正するときの説
明に供する電圧発生回路の接続図である。
【図6】アナログ信号のレベル変動を補正するときの説
明に供するエミツタ接地回路の接続図である。
【図7】従来の折り返し試験による異常検出を示す略線
図である。
【符号の説明】
1……信号処理ユニツト、2……ダミーケーブル、3…
…ダミー回路基板、10……信号処理ユニツト、11A
1 〜11AN ……回路基板、11B……主回路基板、1
2……電圧発生回路、13……信号監視回路、14、1
8……アナログマルチプレクサ、16、19……アナロ
グデイジタル変換器、17、20……バツフア、15…
…MPU、CB1 〜CBN ……ケーブル、B11〜B1N
21〜B2N……アナログバツフア。

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】少なくとも1つ以上の回路基板と、前記回
    路基板それぞれに対してケーブルを介して接続される主
    回路基板とでなる電気回路装置において、 前記回路基板に対してそれぞれ設けられ、基板毎に異な
    る電圧値を有する電圧信号を発生する電圧信号発生手段
    と、 前記主回路基板に設けられ、前記回路基板から前記ケー
    ブルを介して供給される前記電圧信号をそれぞれ監視す
    ることによつて装置の異常を検出する信号監視手段とを
    具えることを特徴とする電気回路装置。
  2. 【請求項2】前記信号監視手段は、 初期運用時、前記電圧信号の電圧値がそれぞれ設定電圧
    値と一致するか否か監視し、設定電圧値と一致しなけれ
    ばケーブル誤配線又は電源電圧異常があると判定してオ
    ペレータに警告通知することを特徴とする請求項1に記
    載の電気回路装置。
  3. 【請求項3】前記信号監視手段は、 初期運用時に前記電圧信号の電圧値を初期電圧値として
    それぞれ記憶しておき、通常運用時には所定時間間隔で
    前記電圧信号の電圧値がそれぞれ前記初期電圧値と一致
    するか否か監視し、所定の規格範囲内で前記初期電圧値
    と一致しなければ該初期電圧値との差を基に前記回路基
    板から前記ケーブルを介して供給されるアナログ信号の
    信号レベルに補正を施し、前記規格範囲を越えて前記初
    期電圧値と一致しなければケーブル異常又は電源電圧異
    常が発生したと判定して装置動作を停止すると共に、オ
    ペレータに対して警告通知することを特徴とする請求項
    1に記載の電気回路装置。
  4. 【請求項4】少なくとも1つ以上の回路基板と、前記回
    路基板それぞれに対してケーブルを介して接続される主
    回路基板とでなる電気回路装置で発生する異常を検出す
    る異常検出方法において、 基板毎に異なる電圧値を有する電圧信号を発生する電圧
    信号発生手段を前記回路基板に対してそれぞれ設けると
    共に、該電圧信号をそれぞれ前記ケーブルを介して前記
    主回路基板に供給し、 前記電圧信号をそれぞれ監視する信号監視手段を前記主
    回路基板に対して設け、初期運用時、前記信号監視手段
    によつて前記電圧信号の電圧値がそれぞれ設定電圧値と
    一致するか否か監視し、設定電圧値と一致しなければケ
    ーブル誤配線又は電源電圧異常があると判定してオペレ
    ータに警告通知することを特徴とする異常検出方法。
  5. 【請求項5】初期運用時に前記信号監視手段によつて前
    記電圧信号の電圧値を初期電圧値としてそれぞれ記憶し
    ておき、通常運用時には前記信号監視手段によつて所定
    時間間隔で前記電圧信号の電圧値がそれぞれ前記初期電
    圧値と一致するか否か監視し、所定の規格範囲を越えて
    前記初期電圧値と一致しなければケーブル異常又は電源
    電圧異常が発生したと判定してオペレータに警告通知す
    ることを特徴とする請求項4に記載の異常検出方法。
  6. 【請求項6】少なくとも1つ以上の回路基板と、前記回
    路基板それぞれに対してケーブルを介して接続される主
    回路基板とでなる電気回路装置で発生したアナログ信号
    のレベル変動を補正する信号補正方法において、 基板毎に異なる電圧値を有する電圧信号を発生する電圧
    信号発生手段を前記回路基板に対してそれぞれ設けると
    共に、該電圧信号をそれぞれ前記ケーブルを介して前記
    主回路基板に供給し、 前記電圧信号をそれぞれ監視する信号監視手段を前記主
    回路基板に対して設け、初期運用時に前記信号監視手段
    によつて前記電圧信号の電圧値を初期電圧値としてそれ
    ぞれ記憶しておき、通常運用時には前記信号監視手段に
    よつて所定時間間隔で前記電圧信号の電圧値がそれぞれ
    前記初期電圧値と一致するか否か監視し、所定の規格範
    囲内で前記初期電圧値と一致しなければ電源電圧変動が
    発生したと判定し、前記初期電圧値との差を基に前記回
    路基板から前記ケーブルを介して供給されるアナログ信
    号の信号レベルに補正を施すことを特徴とする信号補正
    方法。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2005201669A (ja) * 2004-01-13 2005-07-28 Fanuc Ltd モータ駆動装置

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JP2005201669A (ja) * 2004-01-13 2005-07-28 Fanuc Ltd モータ駆動装置

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