JPH11295375A - 配線基板用電気検査装置における接触抵抗除去方法 - Google Patents

配線基板用電気検査装置における接触抵抗除去方法

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JPH11295375A
JPH11295375A JP10101188A JP10118898A JPH11295375A JP H11295375 A JPH11295375 A JP H11295375A JP 10101188 A JP10101188 A JP 10101188A JP 10118898 A JP10118898 A JP 10118898A JP H11295375 A JPH11295375 A JP H11295375A
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JP
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wiring
wiring board
resistance
resistance value
standard
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JP10101188A
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Yoshiyuki Fukami
美行 深見
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NEC Ibaraki Ltd
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NEC Ibaraki Ltd
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  • Testing Of Short-Circuits, Discontinuities, Leakage, Or Incorrect Line Connections (AREA)
  • Measurement Of Resistance Or Impedance (AREA)
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 配線基板用の被検査配線の抵抗測定における
接触抵抗値を除去する方法を提供する。 【解決手段】 本発明は、検査対象配線基板上に配置す
る複数の標準配線の抵抗値を測定し、測定された抵抗値
から既知の標準配線の抵抗値を差し引いて接触抵抗値を
算出し、その接触抵抗値を収集処理して配線基板の測定
接触抵抗値を求める。配線基板上の被検査配線の測定抵
抗値から測定接触抵抗値を差し引いて被検査配線の抵抗
値とする。ここで複数の標準配線は、点在して配線基板
上に配置され、予め抵抗値の算出された測定用配線のこ
とである。また、測定接触抵抗値を求める際には、集め
られた接触抵抗値から、その平均値を求め測定接触抵抗
値とする。あるいは標準配線が配線基板上に配置された
位置と、測定された標準配線の抵抗値から統計的に配線
基板上の位置による測定接触抵抗値を求める。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は配線基板用の電気検
査装置に関し、特に抵抗測定器のプローブにより生ずる
接触抵抗の除去方法に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、配線基板の配線パターンの電気抵
抗を測定する際の接触抵抗除去方法の一例を図6に示す
配線基板検査装置の構成図を用いて説明する。
【0003】図6において、配線基板13の検査の対象
となる被検査配線を測定する前に、測定用のプローブ3
とプローブ4を短絡させ、その短絡した時の電気抵抗を
抵抗測定器5で測定し、その値を測定データ補正処理部
9に記憶する。
【0004】次に、ステージ駆動部2を用いて可動式ス
テージ1を移動し、被検査配線の端子とプローブ3、他
端子とプローブ4を接触させ、被検査配線の電気抵抗を
抵抗測定器5で測定する。
【0005】その後、測定データ補正処理部9にて、測
定値からプローブ3とプローブ4の短絡抵抗値を差し引
くことで、測定回路上の電気抵抗値を除去する。
【0006】その除去後の値と、良否判定条件格納部1
1に記憶された被検査配線の期待値とを、良否判定部1
0で比較し良否判定を行い、その結果を良否表示部12
で表示していた。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】このような構成では、
測定におけるプローブ3とプローブ4間の抵抗測定器5
の内部電気抵抗を除去することは可能であるが、配線基
板13と測定用のプローブ3、4間の接触抵抗を除去す
ることは困難であった。
【0008】また、配線基板上に点在する被検査配線を
測定する際に、可動式ステージの不平衡等の理由によ
り、配線基板の測定端子と測定プローブとの接触性が、
配線基板面で異なる場合生ずる誤差を除去することはで
きない。
【0009】これに対し、測定におけるプローブ間の接
触抵抗値と抵抗測定器5の内部抵抗値を除去する方法が
特開平5−34398号公報に示されている。この方法
の特徴は、2本の測定用のプローブと1本の接触抵抗補
正用プローブと、補正専用の金属製テスト板で較正され
ている。1本目の測定プローブと接触抵抗補正用プロー
ブ間の抵抗測定値と、2本目の測定プローブと接触抵抗
補正用プローブ間の抵抗測定値を求め、両者より接触抵
抗補正用プローブのみの抵抗値を算出し、その値を補正
値とすることで、接触抵抗を除去するという方法特許で
ある。
【0010】本発明の目的は2本のプローブのみで配線
基板用の被検査配線の抵抗測定における接触抵抗値を除
去する方法を提供することである。
【0011】
【課題を解決するための手段】本発明の配線基板用電気
検査装置における接触抵抗除去方法は、被検査配線基板
を搭載する可動式ステージとステージを駆動するステー
ジ駆動部と、配線端子に規定の圧力で接触するプローブ
と、被検査配線基板の配線端子間の抵抗値を測定する抵
抗測定器と、被検査配線の良否判定する電気検査装置を
有する配線基板用電気検査装置における接触抵抗除去方
法において、検査対象となる配線基板上に配置した複数
の標準配線の抵抗値を測定するステップと、測定された
標準配線の測定抵抗値から該標準配線の理論抵抗値を差
し引いて接触抵抗値を算出するステップと、複数の標準
配線の接触抵抗値から配線基板の測定接触抵抗値を求め
るステップとを有し、配線基板上の被検査配線の測定抵
抗値から測定接触抵抗値を差し引いて被検査配線の実抵
抗値とすることを特徴とする。
【0012】また、被検査配線基板を搭載する可動式ス
テージとステージを駆動するステージ駆動部と、配線端
子に規定の圧力で接触するプローブと、被検査配線基板
の配線端子間の抵抗値を測定する抵抗測定器と、被検査
配線の良否判定する電気検査装置を有する配線基板用電
気検査装置における接触抵抗除去方法において、検査対
象となる配線基板上に配置した複数の標準配線の抵抗値
を測定するステップと、測定された複数の標準配線の測
定抵抗値から配線基板の平均抵抗値を算出するステップ
と、配線基板の平均抵抗値から予め設定した標準配線の
理論抵抗値を差し引いて測定接触抵抗値を求めるステッ
プとを有し、配線基板上の被検査配線の測定抵抗値から
測定接触抵抗値を差し引いて被検査配線の実抵抗値とす
ることを特徴とする。
【0013】また、複数の標準配線は、均等に配線基板
上に配置しても良く、点在して配線基板上に配置しても
良いが、予め理論的に算出された理論抵抗値の算出され
た標準配線である。
【0014】更に、配線基板の測定接触抵抗値を求める
ステップは、複数の標準配線の接触抵抗値の平均値から
前記配線基板の測定接触抵抗値を求めるステップである
か、あるいは、標準配線の配線基板上に配置された位置
と、標準配線の測定抵抗値から統計的に配線基板上の位
置による測定接触抵抗値を求めるステップであっても良
い。
【0015】本発明は、配線基板の被検査配線を測定す
る前に、予め配線基板上に設けておいた電気抵抗値の既
知である複数かつ点在する標準抵抗配線を、プローブを
用いて抵抗測定器で抵抗値を測定し、その測定抵抗値の
平均値を算出し、標準配線の既知の抵抗値と比較し、そ
の値の差異を接触抵抗と見なす。その後、配線基板の被
検査配線を測定する際、抵抗測定器で測定した抵抗値か
ら、接触抵抗と見なされた値を差し引くことにより、配
線基板の測定端子とプローブ間の接触抵抗と抵抗測定器
の内部抵抗を共に除去する。
【0016】また、配線基板上の複数かつ点在する標準
抵抗配線を測定し平均抵抗値を求めることにより、可動
式ステージの不平衡等の理由により、配線基板の測定端
子と測定プローブの接触性が、配線基板面で異なる場合
の誤差を低減する。
【0017】
【発明の実施の形態】次に本発明の実施の形態について
図面を参照して詳細に説明する。
【0018】図1は、本発明の第1の実施例を示す構成
図である。本発明の配線基板用電気検査装置は、被検査
配線基板を搭載する可動式ステージ1とステージを駆動
するステージ駆動部2と、配線端子に規定の圧力で接触
するプローブ3、4と、標準配線と被検査配線の端子間
の抵抗値を測定する抵抗測定器5と、標準配線の測定抵
抗値から既知の理論抵抗値を差し引いて接触抵抗値を求
め統計処理により測定接触抵抗値を算出する較正モード
と、被検査配線の抵抗値を測定し測定接触抵抗値を差し
引いて被検査配線の良否判定する測定モードを持つ電気
検査装置15により構成されている。
【0019】電気検査装置15は、例えば、較正モード
では、複数の標準配線の測定抵抗値を蓄積し、測定抵抗
値から標準配線の理論抵抗値を差し引き接触抵抗値を算
出する比較処理部7と、標準配線の理論抵抗値を予め格
納する標準抵抗値格納部6と、接触抵抗値を統計処理し
て検査モードで使用する補正用の測定接触抵抗値を算出
する測定データ統計処理部8とを有している。
【0020】また、電気検査装置15は、例えば、検査
モードでは、被検査配線の測定抵抗値から補正用の測定
接触抵抗値を差し引き実効抵抗値を求める補正処理部9
と、良否判定条件を格納する良否判定条件格納部11
と、良否判定条件に従って良否を判定する良否判定部1
0と、判定結果により良否を表示する良否表示部12を
備えている。また、電気検査装置15は、コンピュータ
によって置き換えられることは当然である。
【0021】また、配線基板13上の複数かつ点在する
標準抵抗配線の抵抗値を測定し平均値を求めることによ
り、可動式ステージ1の不平衡等の理由により、配線基
板13の測定端子と測定プローブ3、4の接触性が、配
線基板13面上で異なる場合の誤差を、測定された被検
査配線の抵抗値から統計的に配線基板上の位置による補
正値が求められる。
【0022】次に本発明の配線基板の被検査配線の接触
抵抗を除去する方法をフローチャートを参照して詳細に
説明する。
【0023】図2は第1の実施動作のフローチャートで
ある。まず最初に抵抗値が既知である複数、かつ点在す
る標準配線を有する配線基板13を可動式ステージ1に
搭載する(S1)。
【0024】較正モード(S2)で、ステージ駆動部2
を用いて可動式ステージ1を、配線基板13上のある標
準配線の端子が、プローブ3、4と接触するように移動
し、標準配線の電気抵抗をプローブ3とプローブ4を用
いて抵抗測定器5にて測定する(S3)。測定された抵
抗値から理論抵抗値を差し引き接触抵抗値を算出する
(S4)。同様の動作手順を、配線基板13上に有する
全ての標準抵抗配線を測定するまで順次行う(S5)。
それらの接触抵抗値の平均を統計処理し、配線基板13
上の複数の標準配線の抵抗値を測定した時の測定端子と
プローブ間の接触抵抗と抵抗測定器5の内部抵抗を含む
測定接触抵抗値を求める(S6)。
【0025】次に、検査モード(S2)で、ステージ駆
動部2を用いて可動式ステージ1を、配線基板13上の
被検査配線の端子が、プローブ3、4と接触するように
移動し、抵抗測定器5で被検査配線の抵抗値を測定する
(S7)。その抵抗値と較正モードで求められた測定接
触抵抗の差分を求めることで、その被検査配線の端子と
プローブ間の接触抵抗と抵抗測定器5の内部電気抵抗を
除去した被検査配線の実効抵抗値が得られる(S8)。
この実効抵抗値を用いて良否判定条件である被検査配線
の期待値と比較し、その配線の良否判定結果を表示する
(S9)。同様の動作手順を配線基板上の全ての被検査
配線に対して実施していく(S9)。
【0026】次に、図3は第2の実施動作のフローチャ
ートである。まず最初に抵抗値が既知である複数、かつ
点在する標準配線を有する配線基板13を可動式ステー
ジ1に搭載する(S11)。
【0027】較正モード(S12)で、ステージ駆動部
2を用いて可動式ステージ1を、配線基板13上のある
標準配線の端子が、プローブ3、4と接触するように移
動し、標準配線の電気抵抗をプローブ3とプローブ4を
用いて抵抗測定器5にて測定する(S13)。測定され
た抵抗値から理論抵抗値を差し引き接触抵抗値を算出す
る(S14)。測定された抵抗値を蓄積し同様の動作手
順を、配線基板13上に有する全ての標準抵抗配線を測
定するまで順次行う(S15)。それらの測定抵抗値の
平均値を求め、その平均値と標準配線の配線基板上に配
置された位置に対応する標準配線の測定抵抗値と対比し
て統計的に配線基板上の位置による測定接触抵抗値を標
準配線の抵抗値を差し引くことにより求める(S1
6)。
【0028】次に、検査モード(S12)で、ステージ
駆動部2を用いて可動式ステージ1を、配線基板13上
の被検査配線の端子が、プローブ3、4と接触するよう
に移動し、抵抗測定器5で被検査配線の抵抗値を測定す
る(S17)。その抵抗値と較正モードで求められた配
線基板上の位置による測定接触抵抗の差分を求めること
で、その被検査配線の端子とプローブ間の接触抵抗と抵
抗測定器5の内部電気抵抗を除去した被検査配線の実効
抵抗値が得られる(S18)。この実効抵抗値を用いて
良否判定条件である被検査配線の期待値と比較し、その
配線の良否判定結果を表示する。同様の動作手順を配線
基板上の全ての被検査配線に対して実施していく(S1
9)。
【0029】図4は、本発明の第2の実施例を示す構成
図である。本発明の配線基板用電気検査装置は、配線基
板の被検査配線を測定する較正モードで、予め配線基板
上に設けておいた電気抵抗値の既知である複数かつ点在
する標準抵抗配線を、プローブ3、4を用いて抵抗測定
器5により測定し、その測定抵抗値の平均値を測定デー
タ処理部8により算出し、標準抵抗値格納部6に格納さ
れている標準配線の理論抵抗値を比較処理部7により比
較し、その値の差異を接触抵抗と見なす。検査モード
で、配線基板の被検査配線を測定する際、抵抗測定器5
で測定した値から、接触抵抗と見なされた値を差し引く
ことにより、配線基板の測定端子とプローブ3、4間の
接触抵抗と抵抗測定器5の内部電気抵抗を共に除去す
る。
【0030】図5は第3の実施動作のフローチャートで
ある。まず最初に抵抗値が既知である複数、かつ点在す
る標準配線を有する配線基板13を可動式ステージ1に
搭載する(S21)。
【0031】較正モード(S22)で、ステージ駆動部
2を用いて可動式ステージ1を、配線基板13上のある
標準配線の端子が、プローブ3、4と接触するように移
動し、標準配線の電気抵抗をプローブ3とプローブ4を
用いて抵抗測定器5にて測定する(S23)。同様の動
作手順を、配線基板13上に有する全ての標準抵抗配線
を測定するまで順次行い、それらの測定値の平均値を算
出する(S24)。その平均抵抗値と予め格納されてい
る標準配線の抵抗値とを比較し、差異を求めることによ
り、配線基板13上の複数の標準配線の抵抗値を測定し
た時の測定端子とプローブ間の接触抵抗と抵抗測定器5
の内部抵抗を含む測定接触抵抗値を求める(S25)。
【0032】次に、検査モード(S22)で、ステージ
駆動部2を用いて可動式ステージ1を、配線基板13上
の被検査配線の端子が、プローブ3、4と接触するよう
に移動し、抵抗測定器5で被検査配線の抵抗値を測定す
る(S26)。その抵抗値と較正モードで求められた測
定接触抵抗の差分を求めることで、その被検査配線の端
子とプローブ間の接触抵抗と抵抗測定器5の内部電気抵
抗を除去した被検査配線の実効抵抗値が得られる(S2
7)。この実効抵抗値を用いて良否判定条件である被検
査配線の期待値と比較し、その配線の良否判定結果を表
示する。同様の動作手順を配線基板上の全ての被検査配
線に対して実施していく(S28)。
【0033】また、複数の標準配線は、均等に配線基板
上に配置しても良く、配線の混みの状況により点在して
配線基板上に配置しても良い。また、標準配線の測定結
果の平均処理のステップは順番を制限するものではな
い。
【0034】
【発明の効果】以上説明したように、本発明の配線基板
用電気検査装置における接触抵抗除去方法は、配線基板
上の被検査配線を測定する前に、配線基板上に予め設け
た抵抗値の既知である複数の標準抵抗配線を測定し、標
準抵抗配線の期待値との差異を求めることで、配線基板
の測定端子とプローブ間の接触抵抗を求める。その値を
被検査配線の測定値から差し引くことで、被検査配線を
測定する際に、接触抵抗相当分を除去する効果がある。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1の実施例を示す構成図である。
【図2】第1の実施動作のフローチャートである。
【図3】第2の実施動作のフローチャートである。
【図4】本発明の第2の実施例を示す構成図である。
【図5】第3の実施動作のフローチャートである。
【図6】従来の配線基板検査装置の構成図である。
【符号の説明】
1 可動式ステージ 2 ステージ駆動部 3、4 プローブ 5 抵抗測定器 6 標準抵抗値格納部 7 比較処理部 8 測定データ統計処理部 9 測定データ補正処理部 10 良否判定部 11 良否判定条件格納部 12 良否表示部 13 配線基板 15 電気検査装置
【手続補正書】
【提出日】平成11年3月26日
【手続補正1】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】全文
【補正方法】変更
【補正内容】
【書類名】 明細書
【発明の名称】 配線基板用電気検査装置における接
触抵抗除去方法
【特許請求の範囲】
【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は配線基板用の電気検
査装置に関し、特に抵抗測定器のプローブにより生ずる
接触抵抗の除去方法に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、配線基板の配線パターンの電気抵
抗を測定する際の接触抵抗除去方法の一例を図6に示す
配線基板検査装置の構成図を用いて説明する。
【0003】図6において、配線基板13の検査の対象
となる被検査配線を測定する前に、測定用のプローブ3
とプローブ4を短絡させ、その短絡した時の電気抵抗を
抵抗測定器5で測定し、その値を測定データ補正処理部
9に記憶する。
【0004】次に、ステージ駆動部2を用いて可動式ス
テージ1を移動し、被検査配線の端子とプローブ3、他
端子とプローブ4を接触させ、被検査配線の電気抵抗を
抵抗測定器5で測定する。
【0005】その後、測定データ補正処理部9にて、測
定値からプローブ3とプローブ4の短絡抵抗値を差し引
くことで、測定回路上の電気抵抗値を除去する。
【0006】その除去後の値と、良否判定条件格納部1
1に記憶された被検査配線の期待値とを、良否判定部1
0で比較し良否判定を行い、その結果を良否表示部12
で表示していた。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】このような構成では、
測定におけるプローブ3とプローブ4間の抵抗測定器5
の内部電気抵抗を除去することは可能であるが、配線基
板13と測定用のプローブ3、4間の接触抵抗を除去す
ることは困難であった。
【0008】また、配線基板上に点在する被検査配線を
測定する際に、可動式ステージの不平衡等の理由によ
り、配線基板の測定端子と測定プローブとの接触性が、
配線基板面で異なる場合生ずる誤差を除去することはで
きない。
【0009】これに対し、測定におけるプローブ間の接
触抵抗値と抵抗測定器5の内部抵抗値を除去する方法が
特開平5−34398号公報に示されている。この方法
の特徴は、2本の測定用のプローブと1本の接触抵抗補
正用プローブと、補正専用の金属製テスト板で較正され
ている。1本目の測定プローブと接触抵抗補正用プロー
ブ間の抵抗測定値と、2本目の測定プローブと接触抵抗
補正用プローブ間の抵抗測定値を求め、両者より接触抵
抗補正用プローブのみの抵抗値を算出し、その値を補正
値とすることで、接触抵抗を除去するという方法特許で
ある。
【0010】本発明の目的は 2本のプローブのみで配
線基板用の被検査配線の抵抗測定における接触抵抗値を
除去する方法を提供することである。
【0011】
【課題を解決するための手段】本発明の配線基板用電気
検査装置における接触抵抗除去方法は、被検査配線基板
を搭載する可動式ステージとステージを駆動するステー
ジ駆動部と、配線端子に規定の圧力で接触するプローブ
と、被検査配線基板の配線端子間の抵抗値を測定する抵
抗測定器と、被検査配線の良否判定する電気検査装置を
有する配線基板用電気検査装置によって、検査対象とな
る配線基板上に配置した複数の標準配線の抵抗値を測定
するステップと、測定された標準配線の測定抵抗値から
該標準配線の理論抵抗値を差し引いて接触抵抗値を算出
するステップと、複数の標準配線の接触抵抗値から配線
基板の測定接触抵抗値を求めるステップとを有し、配線
基板上の被検査配線の測定抵抗値から測定接触抵抗値を
差し引いて被検査配線の実抵抗値とする接触抵抗除去方
法において、配線基板の測定接触抵抗値を求めるステッ
プが、標準配線の配線基板上に配置された位置と、標準
配線の測定抵抗値から統計的に配線基板上の位置による
測定接触抵抗値を求めるステップであることを特徴とす
る。
【0012】また、本発明の配線基板用電気検査装置に
おける接触抵抗除去方法は、被検査配線基板を搭載する
可動式ステージとステージを駆動するステージ駆動部
と、配線端子に規定の圧力で接触するプローブと、被検
査配線基板の配線端子間の抵抗値を測定する抵抗測定器
と、被検査配線の良否判定する電気検査装置を有する配
線基板用電気検査装置によって、検査対象となる配線基
板上に配置した複数の標準配線の抵抗値を測定するステ
ップと、測定された複数の標準配線の測定抵抗値から配
線基板の平均抵抗値を算出するステップと、配線基板の
平均抵抗値から予め設定した標準配線の理論抵抗値を差
し引いて測定接触抵抗値を求めるステップとを有し、配
線基板上の被検査配線の測定抵抗値から測定接触抵抗値
を差し引いて被検査配線の実抵抗値とする接触抵抗除去
方法において、配線基板の測定接触抵抗値を求めるステ
ップが、更に、標準配線の配線基板上に配置された位置
と、標準配線の測定抵抗値から統計的に配線基板上の位
置による測定接触抵抗値の補正値を求めるステップを有
することを特徴とする。
【0013】本発明は、配線基板の被検査配線を測定す
る前に、予め配線基板上に設けておいた電気抵抗値の既
知である複数かつ点在する標準抵抗配線を、プローブを
用いて抵抗測定器で抵抗値を測定し、その測定抵抗値の
平均値を算出し、標準配線の既知の抵抗値と比較し、そ
の値の差異を接触抵抗と見なす。その後、配線基板の被
検査配線を測定する際、抵抗測定器で測定した抵抗値か
ら、配線基板上の位置による標準配線の接触抵抗と見な
された値を差し引くことにより、配線基板の測定端子と
プローブ間の接触抵抗と抵抗測定器の内部抵抗を共に除
去する。
【0014】また、配線基板上の複数かつ点在する標準
抵抗配線を測定し平均抵抗値を求めることにより、可動
式ステージの不平衡等の理由により、配線基板の測定端
子と測定プローブの接触性が、配線基板面で異なる場合
の誤差を低減する。
【0015】
【発明の実施の形態】次に本発明の実施の形態について
図面を参照して詳細に説明する。
【0016】図1は、本発明の第1の実施例を示す構成
図である。本発明の配線基板用電気検査装置は、被検査
配線基板を搭載する可動式ステージ1とステージを駆動
するステージ駆動部2と、配線端子に規定の圧力で接触
するプローブ3、4と、標準配線と被検査配線の端子間
の抵抗値を測定する抵抗測定器5と、標準配線の測定抵
抗値から既知の理論抵抗値を差し引いて接触抵抗値を求
め統計処理により測定接触抵抗値を算出する較正モード
と、被検査配線の抵抗値を測定し測定接触抵抗値を差し
引いて被検査配線の良否判定する測定モードを持つ電気
検査装置15により構成されている。
【0017】電気検査装置15は、例えば、較正モード
では、複数の標準配線の測定抵抗値を蓄積し、測定抵抗
値から標準配線の理論抵抗値を差し引き接触抵抗値を算
出する比較処理部7と、標準配線の理論抵抗値を予め格
納する標準抵抗値格納部6と、接触抵抗値を統計処理し
て検査モードで使用する補正用の測定接触抵抗値を算出
する測定データ統計処理部8とを有している。
【0018】また、電気検査装置15は、例えば、検査
モードでは、被検査配線の測定抵抗値から補正用の測定
接触抵抗値を差し引き実効抵抗値を求める補正処理部9
と、良否判定条件を格納する良否判定条件格納部11
と、良否判定条件に従って良否を判定する良否判定部1
0と、判定結果により良否を表示する良否表示部12を
備えている。また、電気検査装置15は、コンピュータ
によって置き換えられることは当然である。
【0019】また、配線基板13上の複数かつ点在する
標準抵抗配線の抵抗値を測定し平均値を求めることによ
り、可動式ステージ1の不平衡等の理由により、配線基
板13の測定端子と測定プローブ3、4の接触性が、配
線基板13面上で異なる場合の誤差を、測定された被検
査配線の抵抗値から統計的に配線基板上の位置による補
正値が求められる。
【0020】次に本発明の配線基板の被検査配線の接触
抵抗を除去する方法をフローチャートを参照して詳細に
説明する。
【0021】図2は基本となる実施動作のフローチャー
トである。 まず最初に抵抗値が既知である複数、かつ
点在する標準配線を有する配線基板13を可動式ステー
ジ1に搭載する(S1)。
【0022】較正モード(S2)で、ステージ駆動部2
を用いて可動式ステージ1を、配線基板13上のある標
準配線の端子が、プローブ3、4と接触するように移動
し、標準配線の電気抵抗をプローブ3とプローブ4を用
いて抵抗測定器5にて測定する(S3)。測定された抵
抗値から理論抵抗値を差し引き接触抵抗値を算出する
(S4)。同様の動作手順を、配線基板13上に有する
全ての標準抵抗配線を測定するまで順次行う(S5)。
それらの接触抵抗値の平均を統計処理し、配線基板13
上の複数の標準配線の抵抗値を測定した時の測定端子と
プローブ間の接触抵抗と抵抗測定器5の内部抵抗を含む
測定接触抵抗値を求める(S6)。
【0023】次に、検査モード(S2)で、ステージ駆
動部2を用いて可動式ステージ1を、配線基板13上の
被検査配線の端子が、プローブ3、4と接触するように
移動し、抵抗測定器5で被検査配線の抵抗値を測定する
(S7)。その抵抗値と較正モードで求められた測定接
触抵抗の差分を求めることで、 その被検査配線の端子
とプローブ間の接触抵抗と抵抗測定器5の内部電気抵抗
を除去した被検査配線の実効抵抗値が得られる(S
8)。この実効抵抗値を用いて良否判定条件である被検
査配線の期待値と比較し、その配線の良否判定結果を表
示する(S9)。同様の動作手順を配線基板上の全ての
被検査配線に対して実施していく(S9)。
【0024】次に、図3は本発明の第1の実施動作のフ
ローチャートである。 まず最初に抵抗値が既知である
複数、かつ点在する標準配線を有する配線基板13を可
動式ステージ1に搭載する(S11)。
【0025】較正モード(S12)で、ステージ駆動部
2を用いて可動式ステージ1を、配線基板13上のある
標準配線の端子が、プローブ3、4と接触するように移
動し、標準配線の電気抵抗をプローブ3とプローブ4を
用いて抵抗測定器5にて測定する(S13)。測定され
た抵抗値から理論抵抗値を差し引き接触抵抗値を算出す
る(S14)。測定された抵抗値を蓄積し同様の動作手
順を、配線基板13上に有する全ての標準抵抗配線を測
定するまで順次行う(S15)。それらの測定抵抗値の
平均値を求め、その平均値と標準配線の配線基板上に配
置された位置に対応する標準配線の測定抵抗値と対比し
て統計的に配線基板上の位置による測定接触抵抗値を標
準配線の抵抗値を差し引くことにより求める(S1
6)。
【0026】次に、検査モード(S12)で、ステージ
駆動部2を用いて可動式ステージ1を、配線基板13上
の被検査配線の端子が、プローブ3、4と接触するよう
に移動し、抵抗測定器5で被検査配線の抵抗値を測定す
る(S17)。その抵抗値と較正モードで求められた配
線基板上の位置による測定接触抵抗の差分を求めること
で、その被検査配線の端子とプローブ間の接触抵抗と抵
抗測定器5の内部電気抵抗を除去した被検査配線の実効
抵抗値が得られる(S18)。この実効抵抗値を用いて
良否判定条件である被検査配線の期待値と比較し、その
配線の良否判定結果を表示する。 同様の動作手順を配
線基板上の全ての被検査配線に対して実施していく(S
19)。
【0027】図4は、本発明の第2の実施例を示す構成
図である。本発明の配線基板用電気検査装置は、配線基
板の被検査配線を測定する較正モードで、予め配線基板
上に設けておいた電気抵抗値の既知である複数かつ点在
する標準抵抗配線を、プローブ3、4を用いて抵抗測定
器5により測定し、その測定抵抗値の平均値を測定デー
タ処理部8により算出し、標準抵抗値格納部6に格納さ
れている標準配線の理論抵抗値を比較処理部7により比
較し、その値の差異を接触抵抗と見なす。検査モード
で、配線基板の被検査配線を測定する際、抵抗測定器5
で測定した値から、接触抵抗と見なされた値を差し引く
ことにより、配線基板の測定端子とプローブ3、4間の
接触抵抗と抵抗測定器5の内部電気抵抗を共に除去す
る。
【0028】図5は第2の実施動作のフローチャートで
ある。 まず最初に抵抗値が既知である複数、かつ点在
する標準配線を有する配線基板13を可動式ステージ1
に搭載する(S21)。
【0029】較正モード(S22)で、ステージ駆動部
2を用いて可動式ステージ1を、配線基板13上のある
標準配線の端子が、プローブ3、4と接触するように移
動し、標準配線の電気抵抗をプローブ3とプローブ4を
用いて抵抗測定器5にて測定する(S23)。同様の動
作手順を、配線基板13上に有する全ての標準抵抗配線
を測定するまで順次行い、それらの測定値の平均値を算
出する(S24)。その平均抵抗値と予め格納されてい
る標準配線の抵抗値とを比較し、差異を求めることによ
り、配線基板13上の位置による標準配線の抵抗値を測
定した時の測定端子とプローブ間の接触抵抗と抵抗測定
器5の内部抵抗を含む測定接触抵抗値を求める(S2
5)。
【0030】次に、検査モード(S22)で、ステージ
駆動部2を用いて可動式ステージ1を、配線基板13上
の被検査配線の端子が、プローブ3、4と接触するよう
に移動し、抵抗測定器5で被検査配線の抵抗値を測定す
る(S26)。その抵抗値と較正モードで求められた測
定接触抵抗の差分を求めることで、 その被検査配線の
端子とプローブ間の接触抵抗と抵抗測定器5の内部電気
抵抗を除去した被検査配線の配線基板上の位置による
効抵抗値が得られる(S27)。この実効抵抗値を用い
て良否判定条件である被検査配線の期待値と比較し、そ
の配線の良否判定結果を表示する。 同様の動作手順を
配線基板上の全ての被検査配線に対して実施していく
(S28)。
【0031】また、複数の標準配線は、均等に配線基板
上に配置しても良く、配線の混みの状況により点在して
配線基板上に配置しても良い。また、標準配線の測定結
果の平均処理のステップは順番を制限するものではな
い。
【0032】
【発明の効果】以上説明したように、本発明の配線基板
用電気検査装置における接触抵抗除去方法は、配線基板
上の被検査配線を測定する前に、配線基板上に予め設け
た抵抗値の既知である複数の標準抵抗配線を測定し、標
準抵抗配線の期待値との差異を求めることで、配線基板
の測定端子とプローブ間の接触抵抗を求める。その値を
被検査配線の測定値から差し引くことで、被検査配線を
測定する際に、配線基板上の位置による接触抵抗相当分
を除去する効果がある。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1の実施例を示す構成図である。
【図2】基本となる実施動作のフローチャートである。
【図3】第1の実施動作のフローチャートである。
【図4】本発明の第2の実施例を示す構成図である。
【図5】第2の実施動作のフローチャートである。
【図6】従来の配線基板検査装置の構成図である。
【符号の説明】 1 可動式ステージ 2 ステージ駆動部 3、4 プローブ 5 抵抗測定器 6 標準抵抗値格納部 7 比較処理部 8 測定データ統計処理部 9 測定データ補正処理部 10 良否判定部 11 良否判定条件格納部 12 良否表示部 13 配線基板 15 電気検査装置

Claims (7)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 被検査配線基板を搭載する可動式ステー
    ジと前記ステージを駆動するステージ駆動部と、配線端
    子に規定の圧力で接触するプローブと、前記被検査配線
    基板の配線端子間の抵抗値を測定する抵抗測定器と、被
    検査配線の良否判定する電気検査装置を有する配線基板
    用電気検査装置における接触抵抗除去方法において、 検査対象となる配線基板上に配置した複数の標準配線の
    抵抗値を測定するステップと、 測定された標準配線の測定抵抗値から該標準配線の理論
    抵抗値を差し引いて接触抵抗値を算出するステップと、 前記複数の標準配線の接触抵抗値から前記配線基板の測
    定接触抵抗値を求めるステップとを有し、 配線基板上の被検査配線の測定抵抗値から前記測定接触
    抵抗値を差し引いて被検査配線の実抵抗値とすることを
    特徴とする配線基板用電気検査装置における接触抵抗除
    去方法。
  2. 【請求項2】 被検査配線基板を搭載する可動式ステー
    ジと前記ステージを駆動するステージ駆動部と、配線端
    子に規定の圧力で接触するプローブと、前記被検査配線
    基板の配線端子間の抵抗値を測定する抵抗測定器と、被
    検査配線の良否判定する電気検査装置を有する配線基板
    用電気検査装置における接触抵抗除去方法において、 検査対象となる配線基板上に配置した複数の標準配線の
    抵抗値を測定するステップと、 測定された前記複数の標準配線の測定抵抗値から前記配
    線基板の平均抵抗値を算出するステップと、 前記配線基板の平均抵抗値から予め設定した標準配線の
    理論抵抗値を差し引いて測定接触抵抗値を求めるステッ
    プとを有し、 配線基板上の被検査配線の測定抵抗値から前記測定接触
    抵抗値を差し引いて被検査配線の実抵抗値とすることを
    特徴とする配線基板用電気検査装置における接触抵抗除
    去方法。
  3. 【請求項3】 前記複数の標準配線が、 均等に配線基板上に配置し、予め理論的に算出された理
    論抵抗値を有する標準配線である請求項1、2記載の配
    線基板用電気検査装置における接触抵抗除去方法。
  4. 【請求項4】 前記複数の標準配線が、 点在して配線基板上に配置し、予め理論的に算出された
    理論抵抗値を有する標準配線である請求項1、2記載の
    配線基板用電気検査装置における接触抵抗除去方法。
  5. 【請求項5】 前記配線基板の測定接触抵抗値を求める
    ステップが、 前記複数の標準配線の接触抵抗値の平均値から前記配線
    基板の測定接触抵抗値を求めるステップである請求項1
    記載の配線基板用電気検査装置における接触抵抗除去方
    法。
  6. 【請求項6】 前記配線基板の測定接触抵抗値を求める
    ステップが、 前記標準配線の配線基板上に配置された位置と、標準配
    線の測定抵抗値から統計的に配線基板上の位置による測
    定接触抵抗値を求めるステップである請求項1記載の配
    線基板用電気検査装置における接触抵抗除去方法。
  7. 【請求項7】 前記配線基板の測定接触抵抗値を求める
    ステップが、 更に、前記標準配線の配線基板上に配置された位置と、
    標準配線の測定抵抗値から統計的に配線基板上の位置に
    よる測定接触抵抗値の補正値を求めるステップを有する
    請求項2記載の配線基板用電気検査装置における接触抵
    抗除去方法。
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