JPH09280168A - ピストン式圧縮機 - Google Patents

ピストン式圧縮機

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JPH09280168A
JPH09280168A JP8088005A JP8800596A JPH09280168A JP H09280168 A JPH09280168 A JP H09280168A JP 8088005 A JP8088005 A JP 8088005A JP 8800596 A JP8800596 A JP 8800596A JP H09280168 A JPH09280168 A JP H09280168A
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JP
Japan
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valve
type compressor
piston type
suction
valve body
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Application number
JP8088005A
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English (en)
Inventor
Tomoji Taruya
知二 樽谷
Tetsuya Yamaguchi
哲也 山口
Yasunori Ueda
泰則 上田
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Toyota Industries Corp
Original Assignee
Toyoda Automatic Loom Works Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 弁体の自励振動に伴う異音の発生を抑制しつ
つ、弁体の開放度を増大させることができ、圧縮性能の
向上可能なピストン式圧縮機を提供する。 【解決手段】 吸入弁機構29の弁体33aを、シリン
ダボア20の直径線L1上から一側方へ偏倚した直線L
2上において、シリンダボア20の内周円の一部から他
部に向かうように延長配置する。弁体33aの開放度を
規制するためのストッパ36を、弁体33aの先端中心
から一側方へ偏倚した部分と対向するように配設する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明はピストン式圧縮機
に係り、特に吸入・吐出弁機構の改良に関するものであ
る。
【0002】
【従来の技術】従来のピストン式圧縮機としては、次の
ような構成のものが知られている。すなわち、シリンダ
ブロックのシリンダボア内にピストンが往復動可能に収
容されている。シリンダブロックの端面にはバルブプレ
ートを介してハウジングが接合配置され、そのハウジン
グ内には吸入室及び吐出室が区画形成されている。バル
ブプレートの両側には、吸入室及び吐出室に対応して吸
入弁機構及び吐出弁機構が配設されている。
【0003】そして、図10に示すように、吸入弁機構
41の吸入弁42は、シリンダボア43の直径線L1上
において、シリンダボア43の内周円の一部から他部に
向かうように延長配置されている。また、この吸入弁4
2の開放度を規制するためのストッパ44は、吸入弁4
2の先端中心と対向するように、シリンダブロックの端
面に凹状に形成されている。
【0004】この種のピストン式圧縮機においては、ス
トッパ44の深さを大きく設定するほど、吸入弁42の
開放度が大きくなり、シリンダボア内に多量のガスの取
り込みが容易となって、圧縮性能が向上する。しかしな
がら、このストッパ44の深さを大きく設定しすぎる
と、吸入弁42がストッパに当接しないで冷媒ガス流中
に浮き上がった状態となって、自励振動を起こすことが
ある。このような吸入弁42の自励振動が発生すると、
異音を発生するおそれがある。このため、ストッパ44
の深さを大きく設定することにも限界があった。
【0005】このような問題に対処するため、例えば特
開平4−134191号公報に示すようなピストン式圧
縮機が、従来から提案されている。この従来構成におい
ては、吸入弁機構の吸入弁が、シリンダボアの直径線上
から一側方へ所定量だけ平行に偏倚した位置に延長配置
されている。また、吸入弁の開放度を規制するためのス
トッパが、吸入弁の先端中心から一側方へ偏倚した部分
と対向するように、シリンダブロックの端面に形成され
ている。そして、吸入弁及びストッパの偏倚構成によ
り、吸入ガス流量の多いときには、吸入弁が吸入ポート
に対し捩じれ状態で開放されて、吸入弁の開放度が増大
されるようになっている。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】ところが、前記従来構
成においては、吸入弁の基端がシリンダボア内に対応配
置されている。このため、吸入弁の基端から先端までの
長さが短くなって、その剛性が高くなりがちで開閉動作
の追随性が悪くなるという問題があった。
【0007】この発明は、前記のような従来の技術に存
在する問題点に着目してなされたものである。その目的
とするところは、弁体の自励振動に伴う異音の発生を抑
制しつつ、弁体の開放度を増大させることができ、圧縮
性能を向上させることができるピストン式圧縮機を提供
することにある。
【0008】
【課題を解決するための手段】上記の目的を達成するた
めに、請求項1に記載のピストン式圧縮機の発明では、
吸入弁機構の弁体を、シリンダボアの直径線上から一側
方へ偏倚した位置において、シリンダボアの内周円の一
部から他部に向かうように延長配置し、弁体の開放度を
規制するためのストッパを、弁体の先端中心から一側方
へ偏倚した部分と対向するように配設したものである。
【0009】請求項2に記載の発明では、請求項1に記
載のピストン式圧縮機において、前記弁体の前記直径線
側側縁の長さを他方側縁の長さよりも長くしたものであ
る。請求項3に記載の発明では、請求項1または2に記
載のピストン式圧縮機において、前記吸入弁機構は、バ
ルブプレートに各シリンダボアに対応するように複数の
吸入ポートを形成し、それらの各ポートと対向するよう
に複数の弁体を独立して配設したものである。
【0010】請求項4に記載の発明では、請求項1〜3
のいずれかに記載のピストン式圧縮機において、前記弁
体は、前記各ポートに対向する開閉部と、開閉部に連設
される首部とからなり、首部の中心線が開閉部の中心線
に対して所定量偏倚するように形成したものである。
【0011】請求項5に記載の発明では、請求項1〜4
のいずれかに記載のピストン式圧縮機において、前記弁
体の少なくとも一方の側縁が弁体の偏倚方向に凸な曲線
状をなすものである。
【0012】請求項6に記載の発明では、請求項1〜5
のいずれかに記載のピストン式圧縮機において、前記弁
体は、その偏倚方向側ほど板厚が厚くなるように形成し
たものである。
【0013】請求項7に記載の発明では、請求項1〜6
のいずれかに記載のピストン式圧縮機において、前記ス
トッパに、前記弁体の偏倚方向に上り勾配をなす傾斜面
を設けたものである。
【0014】従って、請求項1に記載のピストン式圧縮
機においては、弁体が開放された状態では、弁体がスト
ッパに当接して冷媒ガス流中に浮き上がることがない。
このため、弁体の自励振動が抑制される。そして、吸入
または吐出時のガス流量が多いときには、弁体及びスト
ッパの偏倚構成により、弁体が吸入または吐出ポートに
対し捩じれ状態で開放される。このため、弁体の開放度
が増大されて、弁体開放時により多くの冷媒ガスが流通
される。また、弁体がシリンダボアの内周円の一部から
他部に向かうように延長配置されている。このため、弁
体の基端から先端までの長さが大きくなって、大きなた
わみ量を確保することができる。そして、弁体の開放度
が増大されるとともに、開閉動作の追随性を高めること
ができる。
【0015】請求項2及び5に記載のピストン式圧縮機
では、弁体の両側縁の長さが変更されているため、弁体
の両側において剛性が変化したものとなる。このため、
弁体の開放時における捩じれ動作が助長されて、弁体の
開放度を一層増大させることができる。
【0016】請求項3に記載のピストン式圧縮機では、
吸入弁機構と吐出弁機構との少なくとも一方には、各シ
リンダボアに対応するように複数の吸入または吐出ポー
トと、それらの各ポートと対向するように複数の弁体が
独立して配設されている。このため、吸入あるいは吐出
時の冷媒ガスの通路断面積を拡大することができて、よ
り多量の冷媒ガスの吸入あるいは吐出が可能となり、圧
縮性能を向上させることができる。
【0017】請求項4に記載のピストン式圧縮機では、
弁体はその首部の中心線が前記ポートに対向する開閉部
の中心線に対して所定量偏倚するように形成されてい
る。つまり、弁体の両側縁と開閉部の中心線の延長との
距離が、左右で非対称となっている。このため、弁体の
両側部の剛性に差を生じて、弁体が吸入または吐出ポー
トに対し捩じれ状態で開放されて、弁体の開放度が増大
される。
【0018】請求項6に記載のピストン式圧縮機では、
弁体はその偏倚方向側ほど可動方向における板厚が厚く
なるように形成されているため、弁体の両側において剛
性が変化したものとなる。そして、弁体の開放時におけ
る捩じれ動作が助長されて、弁体の開放度を一層増大さ
せることができる。
【0019】請求項7に記載のピストン式圧縮機では、
ストッパに弁体の偏倚方向に上り勾配をなす傾斜面が設
けられている。このため、吸入あるいは吐出ガスの流量
が多いときには、弁体がこのストッパの傾斜面と当接す
る。そして、弁体がスムーズに捩じれ状態で開放され
て、弁体の開放度を増大させることができる。
【0020】
【発明の実施の形態】
(第1実施形態)以下、この発明の第1実施形態を、図
1〜図3に基づいて詳細に説明する。
【0021】図3に示すように、メインハウジングを構
成する一対のシリンダブロック11は、対向端縁におい
て互いに接合されている。フロントハウジング12は、
シリンダブロック11の前端面にバルブプレート13を
介して接合されている。リヤハウジング14は、シリン
ダブロック11の後端面にバルブプレート13を介して
接合されている。そして、前記シリンダブロック11、
フロントハウジング12及びリヤハウジング14はアル
ミニウムまたはアルミニウム合金により形成されてい
る。
【0022】複数の通しボルト15は、前記フロントハ
ウジング12から両シリンダブロック11及びバルブプ
レート13を通してリヤハウジング14のネジ孔16に
螺合されている。そして、これらの通しボルト15によ
り、フロントハウジング12及びリヤハウジング14が
シリンダブロック11の両端面に締結固定されている。
【0023】駆動シャフト17は、前記シリンダブロッ
ク11及びフロントハウジング12の中央に、一対のラ
ジアルベアリング18を介して回転可能に支持されてい
る。駆動シャフト17の前端外周とフロントハウジング
12との間には、リップシール19が介装されている。
そして、この駆動シャフト17は、図示しない車両エン
ジン等の外部駆動源に作動連結されて、その外部駆動源
により回転駆動される。
【0024】複数のシリンダボア20は、前記駆動シャ
フト17と平行に延びるように、各シリンダブロック1
1の両端部間に同一円周上で所定間隔おきに貫通形成さ
れている。両頭型のピストン21は、各シリンダボア2
0内に往復動可能に嵌挿支持され、それらの両端面とバ
ルブプレート13との間において、各シリンダボア20
内には圧縮室22が形成される。
【0025】クランク室23は、前記両シリンダブロッ
ク11の中間内部に区画形成されている。斜板24は、
クランク室23内において駆動シャフト17に嵌合固定
され、その外周部が一対の半球状のシュー25を介して
ピストン21の中間部に係留されている。そして、駆動
シャフト17が回転されるとき、この斜板24を介して
ピストン21が往復動される。一対のスラストベアリン
グ26は、斜板24の両端面と各シリンダブロック11
の内端面との間に介装され、このスラストベアリング2
6を介して、斜板24が両シリンダブロック11間に挟
着保持されている。
【0026】吸入室27は、前記フロントハウジング1
2及びリヤハウジング14内の外周部に環状に区画形成
され、シリンダブロック11及びバルブプレート13に
形成された吸入通路11aを介してクランク室に23に
連通されている。クランク室23は、図示しない吸入口
を介して外部冷媒回路に接続される。吐出室28は、フ
ロントハウジング12及びリヤハウジング14内の内周
部に環状に区画形成され、図示しない吐出マフラー及び
吐出口を介して外部冷媒回路に接続される。
【0027】吸入弁機構29は、前記各バルブプレート
13のシリンダブロック11側の側面に配設されてい
る。この吸入弁機構29により、ピストン21の往復動
時に、両吸入室27から各シリンダボア20の圧縮室2
2内に冷媒ガスが吸入される。吐出弁機構30は、各バ
ルブプレート13のシリンダブロック11と反対側の側
面に配設されている。この吐出弁機構30により、ピス
トン21の往復動時に、各シリンダボア20の圧縮室2
2内で圧縮された冷媒ガスが両吐出室28に吐出され
る。
【0028】そこで、前記吸入弁機構29及び吐出弁機
構30の構成について、詳述する。図1〜図3に示すよ
うに、前記両バルブプレート13は金属板によりなり、
各シリンダボア20と対応する部分には吸入ポート31
及び吐出ポート32が形成されている。前記吸入弁機構
29は、金属板よりなる吸入弁形成板33を備え、各吸
入ポート31と対向する部分には、弁体としての吸入弁
33aが形成されている。前記吐出弁機構30は、金属
板よりなる吐出弁形成板34と、金属板の両側面にゴム
をコーティングしてなるガスケット兼用のリテーナプレ
ート35とから構成されている。吐出弁形成板34に
は、各吐出ポート32と対応するように吐出弁34aが
形成されている。また、リテーナプレート35には、各
吐出弁34aの開放度を規制するための複数のリテーナ
35aが形成されている。
【0029】図1及び図2に示すように、前記吸入弁機
構29の吸入弁33aは、シリンダボア20の直径線L
1から一側方へ所定量だけ平行に偏倚した直線L2上に
おいて、シリンダボア20の内周円の一部から他部に向
かうように延長配置されている。そして、吸入弁33a
の両側縁において、基端から吸入ポート31と対応する
部分までの長さが異なるように形成されている。すなわ
ち、吸入弁33aの一側縁の長さD1が他側縁の長さD
2よりも短くなるように形成されている。
【0030】複数のストッパ36は、前記各シリンダボ
ア20の周縁に位置するように、シリンダブロック11
の端面に凹状に形成されている。また、各ストッパ36
は、吸入弁33aの先端中心から一側方へ偏倚した部分
と対向するように形成され、吸入弁33aの偏倚部分と
当接することにより、吸入弁33aの開放度を規制する
ようになっている。なお、これらのストッパ36の深さ
は、吸入弁33aが自励振動を発生しない限界まで大き
く設定されている。
【0031】次に、前記のように構成されたピストン式
圧縮機について動作を説明する。このピストン式圧縮機
において、図示しない車両エンジン等の外部駆動源によ
り駆動シャフト17が回転されると、斜板24を介して
各ピストン21がシリンダボア20内で往復動される。
それにより、図示しない外部冷媒回路から同じく図示し
ない吸入口を介してクランク室23に冷媒ガスが供給さ
れる。クランク室23内の冷媒ガスは、吸入通路11a
を経て両吸入室27に導入される。前記ピストン21の
上死点位置から下死点位置への復動動作に伴う吸引圧力
によって吸入弁機構29の吸入弁33aが開かれ、両吸
入室27内の冷媒ガスが各シリンダボア20の圧縮室2
2内に吸入される。そして、冷媒ガスは、前記ピストン
21の下死点位置から上死点位置への往動動作に伴っ
て、圧縮室22内で所定の圧力に達するまで圧縮され
る。圧縮された冷媒ガスは、各シリンダボア20の圧縮
室22内から吐出弁機構30の吐出弁34aを押し退け
て、両吐出室28に吐出される。両吐出室28内の圧縮
冷媒ガスは、図示しない吐出マフラー及び吐出口を介し
て外部冷媒回路に供給される。
【0032】さて、前記冷媒ガスの吸入動作時におい
て、吸入ガス流量が多いときには、図2に実線で示すよ
うに、吸入弁33aの先端中心から一側方に偏倚した部
分がストッパ36に当接して、吸入弁33aが吸入ポー
ト31から捩じれ状態で開放される。このため、吸入弁
33aの開放度が増大され、より多くの冷媒ガスが圧縮
室22内に吸入される。
【0033】一方、冷媒ガスの吸入動作時において、吸
入ガス流量が少ないときには、図2に鎖線で示すよう
に、吸入弁33aは平行状態で開放される。ここで、ス
トッパ36の深さが極度に大きく設定されていないた
め、吸入弁33aがストッパ36に確実に当接する。こ
のため、吸入弁33aが、冷媒ガス流中に浮き上がった
状態となることがなく、吸入弁33aが自励振動を起こ
して異音を発生するおそれはない。
【0034】前記の実施形態によって期待できる効果に
ついて、以下に記載する。 (a) このピストン式圧縮機では、吸入弁33aがシ
リンダボア20の直径線L1から一側方へ平行に偏倚し
た直線L2上に配置され、ストッパ36が吸入弁33a
の先端中心から一側方へ偏倚した部分と対向するように
配設されている。このため、吸入ガス流量が多いとき
に、吸入弁33aが吸入ポート31に対し捩じれ状態で
開放されて、その吸入弁33aの開放度が増大される。
従って、より多くの冷媒ガスがシリンダボア20の圧縮
室22内に吸入されて、圧縮性能を向上させることがで
きる。
【0035】(b) このピストン式圧縮機では、吸入
弁33aが偏倚直線L2上において、シリンダボア20
の内周円の一部から他部に向かうように延長配置されて
いる。このため、吸入弁33aの基端から先端までの長
さを大きく確保することができる。従って、吸入弁33
aのたわみ量を大きくすることができて、弁体の開放度
が増大されるとともに、開閉動作の追随性を高めること
ができる。
【0036】(c) このピストン式圧縮機では、吸入
弁33aの一側縁の長さD1が他側縁の長さD2よりも
短くなるように形成されて、吸入弁33aの一側部の剛
性が他側部の剛性よりも大きくなるように設定されてい
る。このため、吸入弁33aの開放時における捩じれ動
作が助長されて、吸入弁33aの開放度を一層増大させ
ることができる。
【0037】(第2実施形態)次に、この発明の第2実
施形態を、図3及び図4に従って説明する。さて、この
第2実施形態の吸入弁機構29においては、各シリンダ
ボア20に対応して、バルブプレート13に2つの吸入
ポート31が形成されるとともに、吸入弁形成板33に
2つの吸入弁33aが独立して形成されている。そし
て、これらの吸入弁33aが前記第1実施形態と同様
に、シリンダボア20の直径線L1から一側方へ平行に
偏倚した直線L2上において、シリンダボア20の内周
円の一部から他部に向かうように延長配置されている。
【0038】従って、この第2実施形態においては、前
記第1実施形態に記載の作用効果に加えて、2つの吸入
ポート31の形成により、吸入弁33aの開放時におけ
る冷媒ガスの通路断面積が拡大される。従って、シリン
ダボア20内へのガスの取り込み量を増大されて、圧縮
性能を一層向上させることができる。
【0039】(第3実施形態)次に、この発明の第3実
施形態を、図5に従って説明する。さて、この第3実施
形態の吸入弁機構29においては、吸入弁33aが前記
第1実施形態と同様に、シリンダボア20の直径線L1
から一側方へ平行に偏倚して、シリンダボア20の内周
円の一部から他部に向かうように延長配置されている。
また、吸入弁33aの一側縁の長さD1が他側縁の長さ
D2よりも短くなるように形成されている。しかも、吸
入弁33aは、吸入ポート31と対向する開閉部33c
の中心線L2に対して開閉部33cに連設される首部3
3bの中心線L3が、所定量偏倚するように形成されて
いる。つまり、吸入弁33aの両側縁と開閉部33cの
中心線L2との距離が、左右で非対称となっている。
【0040】このため、この第3実施形態においては、
前記第1実施形態に比較して、吸入弁33aの両側部の
剛性の差がより大きくなる。従って、吸入弁33aの開
放時における捩じれ動作を助長させることができて、吸
入弁33aの開放度を一層増大させることができる。
【0041】(第4実施形態)次に、この発明の第4実
施形態を、図6に従って説明する。さて、この第4実施
形態の吸入弁機構29においては、吸入弁33aが、シ
リンダボア20の直径線L1から一側方へ偏倚した曲線
L4上において、シリンダボア20の内周円の一部から
他部に向かうように延長配置されている。つまり、吸入
弁33aの両側縁が、吸入弁33aの偏倚方向に凸な曲
線状をなしている。
【0042】従って、この第4実施形態においても、前
記第1実施形態と同様の作用効果を発揮することができ
る。 (第5実施形態)次に、この発明の第5実施形態を、図
7及び図8に従って説明する。
【0043】さて、この第5実施形態の吸入弁機構29
においては、吸入弁33aの一側縁の長さD1が他側縁
の長さD2よりも短くなるように形成されているととも
に、吸入弁33aの偏倚方向側の側縁に折曲部37が形
成されている。つまり、吸入弁33aの偏倚方向側ほ
ど、前記折曲部37の存在により可動方向における板厚
が厚いものとなっている。
【0044】このため、この第5実施形態においては、
吸入弁33aの一側縁の剛性が高められ、前記第1実施
形態に比較して、吸入弁33aの両側部の剛性の差がよ
り大きくなる。従って、吸入弁33aの開放時における
捩じれ動作を助長させることができて、吸入弁33aの
開放度を一層増大させることができる。
【0045】(第6実施形態)次に、この発明の第6実
施形態を、図1及び図9に従って説明する。さて、この
第6実施形態の吸入弁機構29においては、ストッパ3
6の内底部には、吸入弁33aの偏倚方向に上り勾配を
なす傾斜面38が形成されている。つまり、吸入ガス流
量が多いときにおける吸入弁33aの捩じれ方向に沿う
ように、ストッパ36の傾斜面38が形成されている。
【0046】このため、吸入ガス流量が多いときには、
吸入弁33aがこのストッパ36の傾斜面38と当接す
る。従って、吸入弁33aがスムーズに捩じれ状態で開
放されて、吸入弁33aの開放度を増大させることがで
きる。
【0047】なお、この発明は、次のように変更して具
体化することも可能である。 (1) 前記吸入弁33aを、その板厚が吸入弁33a
の偏倚方向に向かって連続的に厚くなるように形成する
こと。
【0048】このように構成しても、吸入弁33aの幅
方向の剛性が変化されて、吸入弁33aの開放時におけ
る捩じれ動作を助長させることができて、吸入弁33a
の開放度を一層増大させることができる。
【0049】(2) この発明を、3つ以上の複数の吸
入ポート31及び吸入弁33aを備えた吸入弁機構29
に具体化すること。このように構成すれば、吸入時の冷
媒ガスの通路断面積をさらに拡大されて、より多量の冷
媒ガスをシリンダボア20内に吸入できて、圧縮性能を
向上させることができる。
【0050】(3) この発明を、例えばウェーブカム
プレートタイプの両頭ピストン式圧縮機、片頭ピストン
式圧縮機等のその他のピストン式圧縮機に具体化するこ
と。
【0051】
【発明の効果】この発明は、以上のように構成されてい
るため、次のような効果を奏する。請求項1の発明によ
れば、弁体の自励振動に伴う異音の発生を抑制しつつ、
弁体の開放度を増大させることができ、圧縮性能を向上
させることができる。
【0052】請求項2及び4〜6に記載の発明によれ
ば、弁体の開放時における捩じれ動作を助長させること
ができて、弁体の開放度を一層増大させることができ
る。請求項3の発明によれば、吸入あるいは吐出時の冷
媒ガスの通路断面積を拡大することができて、より多量
の冷媒ガスの吸入あるいは吐出が可能となり、圧縮性能
を向上させることができる。
【0053】請求項7の発明によれば、弁体がスムーズ
に捩じれ状態で開放されて、弁体の開放度を増大させる
ことができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 第1及び第6実施形態の吸入弁機構を示す部
分側面図。
【図2】 図1の2−2線における拡大部分断面図。
【図3】 ピストン式圧縮機の全体を示す断面図。
【図4】 第2実施形態の吸入弁機構を示す部分側面
図。
【図5】 第3実施形態の吸入弁機構を示す部分側面
図。
【図6】 第4実施形態の吸入弁機構を示す部分側面
図。
【図7】 第5実施形態の吸入弁機構を示す部分側面
図。
【図8】 図7の吸入弁機構の吸入弁の部分断面図。
【図9】 図1の9−9線における拡大部分断面図。
【図10】 従来のピストン式圧縮機の吸入弁機構を示
す部分側面図。
【符号の説明】
11…シリンダブロック、12…フロントハウジング、
13…バルブプレート、14…リヤハウジング、20…
シリンダボア、21…ピストン、27…吸入室、29…
吸入弁機構、31…吸入ポート、33a…弁体としての
吸入弁、33b…首部、33c…開閉部、36…ストッ
パ、38…傾斜面、D1、D2…弁体の側縁の長さ、L
1…シリンダボアの直径線、L2…開閉部の中心線を兼
ねる偏倚直線、L3…首部の中心線。

Claims (7)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 シリンダブロックのシリンダボア内にピ
    ストンを往復動可能に収容し、シリンダブロックの端面
    にはバルブプレートを介してハウジングを接合配置し、
    そのハウジング内には吸入室を区画形成し、バルブプレ
    ートには吸入室に対応して吸入弁機構を配設したピスト
    ン式圧縮機において、 前記吸入弁機構の弁体を、シリンダボアの直径線上から
    一側方へ偏倚した位置において、シリンダボアの内周円
    の一部から他部に向かうように延長配置し、弁体の開放
    度を規制するためのストッパを、弁体の先端中心から一
    側方へ偏倚した部分と対向するように配設したピストン
    式圧縮機。
  2. 【請求項2】 前記弁体の前記直径線側側縁の長さを他
    方側縁の長さよりも長くした請求項1に記載のピストン
    式圧縮機。
  3. 【請求項3】 前記吸入弁機構は、バルブプレートに各
    シリンダボアに対応するように複数の吸入ポートを形成
    し、それらの各ポートと対向するように複数の弁体を独
    立して配設した請求項1または2に記載のピストン式圧
    縮機。
  4. 【請求項4】 前記弁体は、前記各ポートに対向する開
    閉部と、開閉部に連設される首部とからなり、首部の中
    心線が開閉部の中心線に対して所定量偏倚するように形
    成した請求項1〜3のいずれかに記載のピストン式圧縮
    機。
  5. 【請求項5】 前記弁体の少なくとも一方の側縁が弁体
    の偏倚方向に凸な曲線状をなす請求項1〜4のいずれか
    に記載のピストン式圧縮機。
  6. 【請求項6】 前記弁体は、その偏倚方向側ほど板厚が
    厚くなるように形成した請求項1〜5のいずれかに記載
    のピストン式圧縮機。
  7. 【請求項7】 前記ストッパには、前記弁体の偏倚方向
    に上り勾配をなす傾斜面を設けた請求項1〜6のいずれ
    かに記載のピストン式圧縮機。
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