JPH09279689A - 簡易構造体及び簡易構造体の連結体 - Google Patents

簡易構造体及び簡易構造体の連結体

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JPH09279689A
JPH09279689A JP12099896A JP12099896A JPH09279689A JP H09279689 A JPH09279689 A JP H09279689A JP 12099896 A JP12099896 A JP 12099896A JP 12099896 A JP12099896 A JP 12099896A JP H09279689 A JPH09279689 A JP H09279689A
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Japan
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gutter
wall
simple structure
roof wall
unit structural
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JP12099896A
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Ban Okuyama
▲蕃▼ 奥山
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MARUMASU SANGYO KK
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MARUMASU SANGYO KK
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 多目的に用いることができ、構造が簡単で、
剛性、形状安定性が高く、輸送、設置、撤去が容易で、
安価に構築できる簡易構造体及びこれを用いた連結体を
提供する。 【解決手段】 露出面側に凸となる湾曲を有し、略1/
4円弧形状の略樋状の単位構造材11を多数併設した略
半アーチ形状の屋根壁体1と、これを支える骨格体2と
具備する。単位構造材11は、室内面側に凸となる湾曲
をも有し、大突起を備える樋底部111と、その両端縁
のうちの一方より突出し、突出端を略直角に屈曲させ第
1係合部とした第1樋壁部と、両端縁のうちの他方より
突出し、突出端に略コ字状の第2係合部を有する第2樋
壁部と、を備え、各係合部を係合状態にして各単位構造
材11を連結した簡易構造体Aである。また、この簡易
構造体Aを複数、連結してなる連結体を提供する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、簡易構造体及びこ
れを用いた連結体に関し、更に詳しく言えば、多目的に
用いることができ、構造が簡単で、剛性、形状安定性が
高く、輸送、設置、撤去が容易で、安価に製造できる簡
易構造体及び連結体に関する。
【0002】
【従来の技術】建造物の中には、庭先等や工場の敷地内
等に設置される小型倉庫や、既存に付設される部屋(以
下、「建増部屋」という。)の様な付設建造物がある。
また、大規模地震の際等に緊急避難的に用いられる架設
建造物や、縁日や学園祭等の期間中だけ、臨時に設置さ
れる臨時建造物もある。そして、この種の構造物には、 一般の建造物と同様に、柱、梁、壁材、基礎等を備
え、本格的な施工の下に建造されるタイプ(以下、「タ
イプ1」という。)と、テント等に代表される様な簡
易なタイプ(以下、「タイプ2」という。)とがある。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、「タイ
プ1」の建造物では、構造がしっかりとしている分だ
け、設置のため施工上の手間が大きくなり易く、施工期
間が長くなったり、施工コストが高くなり易い。特に、
このタイプの建造物を緊急避難用に用いる場合、この施
工期間の長さが、被災者の救済の遅れを招くこととな
る。また、このタイプの建造物では、使用後の撤去の際
にも、大きな手間、長い時間及び高い費用を費やすこと
が多い。一方、上記の「タイプ2」では、構造が簡単
で、設置、撤去が容易であるが、構造が簡単な分だけ、
居住性が悪かったり、安定性が低くなり易い。この様
に、上記従来の「タイプ1」及び「タイプ2」の建造物
には、一長一短があるため、各タイプの建造物の各長所
を生かし、且つ各欠点を十分に是正した建造物、構造体
等の出現が望まれている。
【0004】本発明は、上記観点に鑑みてなされたもの
であり、多目的に用いることができ、構造が簡単で、剛
性、形状安定性が高く、輸送、設置、撤去が容易で、安
価に構築できる簡易構造体及びこれを用いた連結体を提
供することを目的とする。
【0005】
【課題を解決するための手段】本第1発明の簡易構造体
(以下、「構造体」という。)は、露出面側に凸となる
長手方向に沿った湾曲を有し、経路線が略1/4円弧形
状とされた略樋状の単位構造材を、該経路線に沿った端
部側同志を連結しながら多数併設して構成される略半ア
ーチ形状の屋根壁体と、該屋根壁体を支える骨格体と、
具備し、両脇に略1/4扇型状の各端開口部を備え、且
つ各端開口部に挟まれながら形成される側方開口部を備
えた簡易構造体であって、上記単位構造材は、室内面側
に凸となる横手方向に沿った湾曲をも有し、且つ該横手
方向に沿った大突条を多数配設した樋底部と、該樋底部
の上記経路線に沿った両端縁のうちの一方より該樋底部
の露出面側に突出し、且つ突出端を略直角に屈曲させて
第1係合部とした第1樋壁部と、該両端縁のうちの他方
より該樋底部の露出面側に突出し、且つ突出端を、該第
1係合部と同方向に屈曲する根元部、該樋底部の露出面
方向に屈曲する中間部及び該根元部と逆方向に屈曲する
先端部からなる略コ字型の第2係合部とした第2樋壁部
と、を備え、各単位構造材の第1樋壁部の第1係合部
と、隣接配置される他の単位構造材の対応する第2樋壁
部の第2係合部とを係合状態として上記端部側同志の連
結が行われていることを特徴とする。
【0006】本発明では、露出面側に凸となる湾曲を有
する単位構造材が用いられる。また、この単位構造材の
主要部となる樋底部が、室内面側に凸となる湾曲をも有
している。しかも、この樋底部は、多数の大突条を備え
ているため、各単位構造材自体の剛性は十分なものとな
る。また、各単位構造材同志の連結が、第1係合部及び
第2係合部を係合状態にして行われるため、連結状態が
しっかりとしている。更に、連結される両係合部が、あ
たかも補強用のリブの様に作用する。そして、この十分
な剛性を備えた屋根壁体が、骨格体を用いて支えられる
ため、構造体全体の剛性、安定性等は十分なものとな
る。また、屋根壁体自体が十分な剛性を備えるため、骨
格体を構成部材(土台、梁、柱等)数の少ない単純な構
造としても、構造体全体の剛性、安定性等は十分に確保
できる。
【0007】また、各単位構造材は、両係合部を用いて
容易に連結できるため、屋根壁体、引いては、構造体
を、目的とする設置現場において、小さな手間、短い時
間で、安価に構築できる。一方、設置現場外で構築した
場合でも、屋根壁体の構造が簡便で、且つ骨格体の構造
を簡易なものとできるため、軽量化が容易であり、しか
も剛性、安定性が高いため、搬送が容易である。従っ
て、予め、設置現場外で構築し、目的とする設置現場に
対し、迅速に設置することが可能である。更に、各単位
構造材及び骨格体の構成部材に分解することが容易であ
るため、撤去が容易である。また、この様な分解を行わ
ずに、そのままの状態で撤去してもよい。更に、本構造
体は、多目的な使用が可能である。例えば、本構造体を
歩道等に配置すれば、縁日等のテント代わりに用いられ
る。また、庭等に配置し各開口部を塞げば、架設倉庫や
離れと称される部屋(以下、「離れ部屋」という。)と
して用いられる。更に、既存の家屋等に対して連結すれ
ば、「建増部屋」等として利用できる。
【0008】本第2発明では、上記第1樋壁部及び上記
第2樋壁部の上記樋底部に直交する各垂板部に、該樋底
部に直交する方向に沿った小突条が多数設けられると共
に、該小突条の配置箇所と、上記大突条の配置箇所と
が、上記単位構造材の横手方向に沿って互いに食い違っ
ている。本発明では、各樋壁部に小突条が設けられてい
る。しかも、各樋壁部に設けられた小突条の配置箇所
と、桶底部の大突条の配置箇所とが互いに食い違ってい
るため、各単位構造材の剛性は、より一層、高くなる。
本第3発明では、上記各端開口部に、各端壁パネルが配
置されている。本発明では、上記第1及び2発明の構造
体の各端開口部を塞ぐ場合を示しており、例えば、「建
増部屋」等として好適に用いられる。また、「側方開口
部」をも、側方壁パネルで塞げば、架設倉庫や「離れ部
屋」等として好適である。
【0009】本第4発明では、上記屋根壁体に出窓用の
孔が設けられ、該出窓用の孔には、所定の窓部材が取着
されている。本発明は、上記第1〜3発明の構造物に対
して、所謂「明かりとり」を付設したものである。尚、
構造体が各端壁パネルや、側方壁パネルを備える場合に
は、これらの壁パネルに同様な「明かりとり」を設けて
もよい。本第5発明では、上記屋根壁体の室内面に断熱
用塗膜層が形成されると共に、該断熱用塗膜層の上に、
化粧用板部材が取着されている。本発明では、断熱用塗
膜層(例えば、RSM法で形成したウレタン塗膜層)を
備えるため、構造物の居住性がより一層、良好となる。
しかも、化粧用板部材を備えるため、構造物の内部の美
観、保温性の向上等が図られる。
【0010】本第6発明の構造体の連結体(以下、「連
結体」という。)は、上記請求項1乃至5のいずれかに
記載された構造体を、2以上用いて構成される連結体で
あって、各構造体の対応関係にある端開口部同志、若し
くは対応関係にある側方開口部同志を直接、若しくは所
定の中継部材を介して間接に連結して構成されることを
特徴とする。本発明は、主に、複数の構造体を用いて、
大型の室内空間を得ることを意図している。尚、連結体
を構成する構造体の数は、2以上であれば特に問わな
い。また、互いに連結される開口部の間に、中継部材を
配置すれば、この中継部材の分だけ、室内空間を更に広
げられる。
【0011】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態を説明
する。 (1)構造体の概要 本構造体Aは、図1〜3を用いて示されるものであり、
屋根壁体1と、骨格体2と、端壁パネル31、32と、
ドーブチ材5と、化粧パネル6とを備える。上記屋根壁
体1は、骨格体2に支えられながら、略半アーチ形状
(半径;約2400mm、前後に沿った奥行き;約52
90mm)とされている。そして、この屋根壁体1は、
図2に示す様な単位構造材11を、図3に示す様に連結
して構成されている。尚、本形態では、トラックの荷台
に搭載可能となる様に、構造体Aの大きさを定めてい
る。但し、構造体Aは、この様な大きさのものに限定さ
れない。
【0012】この単位構造材11は、図1及び2に示す
様に、露出面11aの側で凸となる「長手方向に沿った
湾曲」を有し、略樋形状(経路長;約3770mm)の
外形とされている。また、経路線が、略1/4円弧形状
となっている。更に、この単位構造材11は、所定の長
尺状鋼板を適宜、屈曲させて構成される。そして、樋底
部111と、その経路線に沿った一方の端縁より突出す
る第1樋壁部112と、他方の端縁より突出する第2樋
壁部113とを備える。このうち、樋底部(長手幅;約
3770mm)111は、上記長尺状鋼板の中央寄りを
用いて構成されている。そして、上記「長手方向に沿っ
た湾曲」の他に、室内面11bの側に凸となる「横手方
向に沿った湾曲」を有している。また、樋底部111
は、横手方向に沿って配設された多数の大突条Tを備え
る。尚、この大突条Tは、上記長尺状鋼板の中央寄りを
略波型に屈曲させて形成される。
【0013】上記各樋壁部112、113は、上記長尺
状鋼板の両脇を適宜、立ち上げつつ、適所を屈曲して形
成される。そして、第1樋壁部112は、樋底部111
の一方の端縁より、上記露出面11aの側に立ち上げら
れた第1垂板部112aと、第1垂板部112aの上端
縁から略直角に屈曲する第1係合部K1 とを備える。ま
た、第1垂板部112aは、その横方向に沿って、略平
行に配設された多数の小突条t1 を備えている。また、
第2樋壁部113は、樋底部111の他方の端縁から、
上記露出面11aの側に立ち上げられた第2垂板部11
3aと、第2垂板部113aの上端縁からL字状に屈曲
するL字屈曲部113bとを備える。尚、L字屈曲部1
13bの根元部113b1 は、第1係合部K1 と同方向
に屈曲している。また、第2垂板部113aにも、第1
樋壁部112と同様な小突条t2 が形成されている。
【0014】そして、図4に示す様に、各小突条t1
2 の配置箇所と、大突条Tの配置箇所とは、単位構造
材11の横手方向に沿って互いに食い違っているため、
単位構造材11の剛性は、より高くなっている。尚、各
突条T、t1 、t2 の突出する方向は、上記長尺状鋼板
の表裏両面のうちのいずれの方向であってもよい。ま
た、本屋根壁体1は、以下の手順で完成される。即ち、
各単位構造材11の第1樋壁部112と、隣接配置され
る他の単位構造材11の第2垂板部113aの外側面同
志が重ね合わされる。同時に、各単位構造材11の第1
係合部K1 に、隣接する他の単位構造材11のL字屈曲
部113bが被せられる。次いで、図3に示す様に、L
字屈曲部113bの先端部113b3 を、根元部113
1 と逆の方向に屈曲させ、L字屈曲部113bを略コ
の字状に変形させ、第2係合部K2 を形成する。このと
き、各単位構造材11の第1係合部K1 と、隣接する他
の単位構造材11の対応する第2係合部K2 とが係合状
態となる。そして、全単位構造材11について、この操
作を行えば、屋根壁体1が完成する。但し、予め、第2
係合部K2 形成した後に、各単位構造材11の連結を行
ってもよい。
【0015】また、本屋根壁体1の略中央は、略矩形状
に切り欠かれ、所定の出窓部7を配置するための孔(図
示を省略する。)が設けられている。尚、図1では、窓
枠と、ガラスとを備えた出窓部(窓部材)を例示してい
る。上記骨格体2は、土台部2aと、上方部2bとを備
えている(図5参照)。このうち、土台部2aは、左方
土台材(全長が約5910mmの溝形鋼)21aと、こ
れと略平行に配置された右方土台材(全長が約5910
mmの角形鋼)22aと、これらの土台材21a、22
aの前方端部間に掛け渡された前方土台材(全長が約2
400mmの角形鋼)23aと、これらの土台材21
a、22aの後方端部間に掛け渡された後方土台材(全
長が約2400mmの角形鋼)24aとを備える(図1
及び図5を参照。)。尚、各土台材21a〜24aの対
応する端部同志は、溶接固定されている。
【0016】また、上方部2bは、右方土台材22aの
両端より垂設された各主柱材(全長の約2500mmの
角形鋼)21b、22bと、前後方の土台材23a、2
4aの中間部より垂設された各中間柱材(角形鋼)23
b、24bと、前後に2本ずつ、計4本配置された横梁
材(角形鋼)25b〜28bとを備えている(図1及び
図5を参照。)。そして、上方部2bの各構造部材21
b〜28b間の連結、並びに、上方部2b及び土台部2
aの連結は、溶接により行われている。また、上方部2
bの前方側には扉取着用枠Eを形成され、後方側には窓
枠Fが形成されている。
【0017】また、図1に示す様に、屋根壁体1の下端
部が、右方土台材22aの開口部に挿入されると共に、
右方土台材22aにビス止め固定されている。更に、各
主柱材21b、22b及び各中間柱材23b、24bの
各上端部等が、屋根壁体1の室内面側に固定されてい
る。この上端部等と、室内面側との固定方法は特に問わ
ない。例えば、この上端部等に貫通孔を備えたフランジ
を取着し、この貫通孔に向かって所定のビスを挿入し、
このビスの先端部を屋根壁体1に到達させて固定する方
法を例示できる。また、上端部等から固定用板状体を突
出させ、この板状体を、隣接する単位構造材11の間の
隙間に潜り込ませて固定する方法等を例示できる。更
に、両固定方法を併用した固定方法を例示できる。そし
て、骨格体2は、屋根壁体1の上記「略半アーチ形状」
を強固に維持することとなる。
【0018】上記端壁パネル31、32は、本構造体A
の両脇の各端開口部に配置されている。これらのパネル
31、32は、上下方向に延びる溝型リブを、所定の間
隔で形成した鋼板を、略1/4扇型状に切り出して構成
されている。但し、前方に配置される端壁パネル31で
は、上記扉取着用枠Eに対応する箇所が、略矩形状に切
り欠かれている。そして、この箇所に、所定の扉Dが開
閉自在な状態で取着されている。また、後方に配置され
る端壁パネル32では、上記窓枠Fに対応する箇所が、
略矩形状に切り欠かれている。そして、この箇所に対
し、所定の窓部(図示を省略する。)が取着されてい
る。
【0019】上記ドーブチ材5は、平面略正方形の薄板
(サイズ;7.5mm×7.5mm×2.3mm、材
質;SS41)を用いて作製したものである。このドー
ブチ材5は、略中央にビス挿入孔(図示しない。)を備
えている。そして、図3に示す様に、屋根壁体1の室内
側の面あって、隣接する単位構造材11の継ぎ目を挟む
箇所に、所定の間隔(450mm間隔)で多数配置され
ている。具体的には、各ドーブチ材5の各端部側と、各
端部で接触する樋底部111の室内側とを各々溶接して
いる。但し、ドーブチ材5の外形、屋根壁体1への取着
方法等は、これに限定されない。
【0020】また、本構造体Aでは、屋根壁体1の室内
側の面、即ち、各単位構造材11の室内側の面に、断熱
用ウレタン層Uが形成されている。この層Uは、構造体
Aの内外の温度差等を原因として、構造体Aの室内で結
露を生ずることを防止せんとするものである。また、こ
の層Uにより、本構造体Aの保温性、断熱性、気密性等
の向上が図られる。更に、この層Uは、流動状態にある
原料を屋根壁体1の内面にスプレー(RSM法)等にて
塗布し、硬化させて形成される。尚、この層Uの形成
は、屋根壁体1に対するドーブチ材5の取着後に行って
も、ドーブチ材5の取着前に行ってもよい。
【0021】上記化粧パネル6は、湾曲状態とされた基
材(ベニア材)61と、その表面に貼り付けられたクロ
スシート62とからなる。そして、図3に示す様に、こ
の化粧パネル6は、所定のビスBを用いて、屋根壁体1
の室内側の面に固定されている。また、これらのビスB
の先端部は、各ドーブチ材5の各ビス挿入孔に到達して
いる。更に、本構造体Aでは、側方及び下方に略平面矩
形状の開口部M1 、M2 を備えている。
【0022】(2)構造体Aの使用例 次に、以上の様に構成される構造体Aの使用例を説明す
る。 使用例1 本使用例は、構造体Aを縁日等に用いる臨時建造物とし
たものである。この場合、構造体Aを所望の設置箇所
(歩道、神社の境内等)に、そのまま配置すればよい。
但し、構造体Aから各端壁パネル31、32が取り除か
れてもよい。 使用例2 本使用例は、構造体Aを、「家屋部屋」、「架設住
宅」、「小型倉庫」、「架設事務所」等として用いるも
のである。この場合、構造体Aの側方の開口部M1に、
これを閉鎖するための側壁パネルを取着する。また、居
住性を高めるために、下方の開口部M2 に、所定の床材
を敷きつめたり、コンクリートを硬化させたりして、床
面を形成することができる。また、床面の上に、カッペ
ット、畳等の敷物を配置することもできる。
【0023】使用例3 本使用例は、図5に示す様に、構造体Aを「建増部屋」
として用いるものである。即ち、既存の家屋Jの開口部
と、本構造体Aの側方の開口部M1 とを位置合わせしつ
つ、家屋Jに付設したものである。尚、この場合も、使
用例2と同様な床面を形成したり、敷物を配置すること
ができる。
【0024】使用例4 本使用例は、図6に示す様に、構造体Aを2つ組み合わ
せ、略蒲鉾形状の連結体としたものである。即ち、鏡面
対称な関係にある一対の構造体A、Aを用意し、その側
方の開口部M1 同志を位置合わしながら連結したもので
ある。尚、本使用例では、両構造体A、Aの隣接する主
柱材(21b及び21b等)同志を、連結用ボルト及び
連結用ナットを用いて接合している。また、両構造体A
の頂点には、長尺状の溝形鋼で構成された締結部材P、
Qを配置している。そして、両締結部材P、Qは、各リ
ブの背面を衝合させつつ、連結用ボルト及び連結用ナッ
トにより接合されている。更に、両締結部材P、Qの上
方側の両フランジは、所定のカバーZで覆われている。
このカバーZは、両フランジの隙間からの雨漏り等を防
止するためのものである。また、本使用例でも、使用例
2と同様な床面を形成したり、敷物を配置することがで
きる。
【0025】使用例5 本使用例は、図7に示す様に、使用例4と同様な一対の
構造体A、Aと、これらの構造体A、Aの間に配置され
る中継ぎ部材8とを備えている。即ち、一対の構造体
A、Aを、各側方の開口部M1 が、所定の間隔だけ、離
れた状態とされる。そして、樹脂板、金属板等を用いて
構成された中継部材8が、各構造体A、Aの間に掛け渡
されている。尚、この中継部材8を、透明な素材で構成
したり、この中継部材8の一部に透明な等を配置すれ
ば、この中継部材8が、明かり取りとして機能する。ま
た、この中継部材8に、所定の窓を配置してもよい。
【0026】(3)実施の形態の効果 本構造体Aは、十分な剛性、形状安定性を備えた屋根壁
体1を、骨格体2を用いてバランス良く支えている。従
って、構造体A全体で、十分な剛性、安定性等を備えて
いる。しかも、屋根壁体1自体の剛性が十分なため、骨
格体2の構造の単純化が図られている。更に、各単位構
造材11を連結するだけで、屋根壁体1を形成でき、し
かも、構造体A全体の構造が簡単である。従って、目的
とする設置現場にて、小さな手間、短い時間で、安価に
構築できる。
【0027】一方、設置現場外で構築した場合でも、目
的とする設置現場に対し、迅速に設置できる。屋根壁体
1及び骨格体2の構造が簡便なため、構造体Aの軽量化
が容易であり、しかも、剛性、安定性が高く、更に3〜
4坪程度のコンパクトなサイズであるため、トラック等
の荷台に搭載して輸送できるからである。特に、使用例
4及び5に示す場合でも、構造体Aを単位とした分割移
動が可能であることが優れている。
【0028】また、各単位構造材11及び各構成部材2
1a、21b等毎に分解することが容易であるため、撤
去が容易である。また、この様な分解を行わずに、その
まま、トラック等の荷台に搭載して撤去することもでき
る。更に、本構造体Aは、使用例1〜5に例示する様
に、多目的な使用が可能である。特に、使用例4の様
に、複数の構造体A、Aを用いて、室内空間の拡大を図
ることが容易である点ことが大きな意義を有している。
また、使用例5の様に、中継ぎ部材8を併用すれば、室
内空間の拡大が更に容易になる。
【0029】更に、本構造体は、出窓部7を備えるた
め、室内空間に対して、十分な太陽光を到達させられ
る。特に、使用例5において、中継ぎ部材8を透明な素
材で構成する場合等には、より一層、効率良く、太陽光
を到達させられる。また、本構造体Aは、鋼板、鋼製の
部材等を主体としているため、室内面には、他の鋼板等
を溶接固定することが容易である。従って、鋼板を用い
た仕切り壁パネル等を用いて、室内の間仕切り等を行う
ことも容易である。
【0030】尚、本発明においては、上記具体的な実施
の形態に示すもに限らず、目的、用途に応じて本発明の
範囲内で種々変更した別の実施の形態、変形的な形態、
別の実施例、変形例とすることができる。即ち、本構造
体Aの使用方法は、上記使用例に限定されるものではな
い。また、本構造体Aの大きさや、使用する構造体Aの
数等は、使用目的等に応じて、種々選択できる。例え
ば、図8(a)に示す様に、対応する端開口部同志を連
結しながら2以上の構造体Aを直列に並べることもでき
る。また、図8(b)に示す様に、対応する端開口部同
志及び側方開口部同志を連結しながら、複数の構造体A
を縦横に並べてもよい。更に、図8(c)に示す様に、
大きさの異なる構造体A、A1 を連結してもよい。ま
た、図8(a)〜(c)に示す場合に、各構造体A、A
1 の間に中継部材を配置することもできる。
【0031】更に、図8(d)に示す様に、連結体若し
くは構造体Aの下方に、下敷き部材V1 、V2 を配置し
てもよい。そして、この部材V1 、V2 の高さを適宜、
選択すれば、連結体等の内部空間の高さを種々調節でき
る。更に、本屋根壁体1に出窓部7が配置されなくても
よいし、骨格体2を構成する各構造部材21a、21b
等の数、配置方法、各枠E、Fの形成数、形成箇所等は
本実施の形態に限定されない。また、各枠E、Fを、一
切備えない骨格体2とし、端壁パネル31、32に、扉
D、窓部が配置されなくてもよい。更に、断熱用ウレタ
ン層Uの代わりに、他の素材からなる断熱用塗膜層を形
成してもよいし、この塗膜層の厚み、構成素材等は、こ
の塗膜層の形成目的に応じて種々選択できる。また、出
窓部7のは、出窓用の孔に、透明若しくは半透明なプラ
スチック等を嵌め込んだだけの簡易なものであってもよ
い。
【0032】
【発明の効果】以上の様に、本第1〜5発明の構造体及
び第6発明の連結体は、多目的に用いることができると
共に、構造が簡単で、剛性、形状安定性が高く、輸送、
設置、撤去が容易で、安価に構築できる。従って、付設
建造物、架設建造物、臨時建造物のみならず、その他の
構造物としても好適に用いられる。
【図面の簡単な説明】
【図1】発明の実施の形態に係わる構造体Aの斜視図で
ある。
【図2】図1の構造体Aを構成する単位構造材11の一
部斜視図である。
【図3】図1の構造体Aを構成する屋根壁体1の一部斜
視図である。
【図4】大突状T及び小突状t1 、t2 の位置関係を説
明するために、単位構造材11を展開した状態を示す一
部斜視図である。
【図5】図1の構造体Aの使用例を示す概略的な斜視図
である。
【図6】図1の構造体Aの使用例(連結体)を示す概略
的な斜視図である。
【図7】図1の構造体Aの使用例(連結体)を示す概略
的な斜視図である。
【図8】(a)は図1の構造体Aの他の使用例を示す概
略的な平面図、(b)は図1の構造体Aの他の使用例を
示す概略的な平面図、(c)は図1の構造体A及び他の
構造体A1 を用いた他の使用例を示す概略的な正面図、
(d)は図1の構造体Aの他の使用例を示す概略的な正
面図である。
【符号の説明】
1;屋根壁体、M1 、M2 ;開口部、11;単位構造
材、11a;露出面、11b;室内面、111;樋底
部、T;大突条、112;第1樋壁部、t1 ;小突条、
1 ;第1係合部、113;第2樋壁部、t2 ;小突
条、113b;L字屈曲部、K2 ;第2係合部、113
1 ;根元部、113b3 ;先端部、2;骨格体、2
a;土台部、2b;上方部、21a;左方土台材、22
a;右方土台材、23a;前方土台材、24a;後方土
台材、21b、22b;主柱材、23a、24a;中間
柱材、25b〜28b;横梁材、E;扉取着用枠、F;
窓枠、31、32;端壁パネル、5;ドーブチ材、6;
化粧パネル、61;基材、62;クロスシート、B;ビ
ス、7;出窓部、U;断熱用ウレタン層、J;家屋、
P、Q;締結部材、Z;カバー、8;中継部材、V1
2 ;下敷き部材。

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 露出面側に凸となる長手方向に沿った湾
    曲を有し、経路線が略1/4円弧形状とされた略樋状の
    単位構造材を、該経路線に沿った端部側同志を連結しな
    がら多数併設して構成される略半アーチ形状の屋根壁体
    と、該屋根壁体を支える骨格体と、具備し、両脇に略1
    /4扇型状の各端開口部を備え、且つ各端開口部に挟ま
    れながら形成される側方開口部を備えた簡易構造体であ
    って、 上記単位構造材は、室内面側に凸となる横手方向に沿っ
    た湾曲をも有し、且つ該横手方向に沿った大突条を多数
    配設した樋底部と、該樋底部の上記経路線に沿った両端
    縁のうちの一方より該樋底部の露出面側に突出し、且つ
    突出端を略直角に屈曲させて第1係合部とした第1樋壁
    部と、該両端縁のうちの他方より該樋底部の露出面側に
    突出し、且つ突出端を、該第1係合部と同方向に屈曲す
    る根元部、該樋底部の露出面方向に屈曲する中間部及び
    該根元部と逆方向に屈曲する先端部からなる略コ字型の
    第2係合部とした第2樋壁部と、を備え、 各単位構造材の第1樋壁部の第1係合部と、隣接配置さ
    れる他の単位構造材の対応する第2樋壁部の第2係合部
    とを係合状態として上記端部側同志の連結が行われてい
    ることを特徴とする簡易構造体。
  2. 【請求項2】 上記第1樋壁部及び上記第2樋壁部の上
    記樋底部に直交する各垂板部に、該樋底部に直交する方
    向に沿った小突条が多数設けられると共に、該小突条の
    配置箇所と、上記大突条の配置箇所とが、上記単位構造
    材の横手方向に沿って互いに食い違っている請求項1記
    載の簡易構造体。
  3. 【請求項3】 上記各端開口部には、各端壁パネルが配
    置された請求項1又は2記載の簡易構造体。
  4. 【請求項4】 上記屋根壁体には出窓用の孔が設けら
    れ、該出窓用の孔には、所定の窓部材が取着された請求
    項1乃至3のいずれかに記載の簡易構造体。
  5. 【請求項5】 上記屋根壁体の室内面に断熱用塗膜層が
    形成されると共に、該断熱用塗膜層の上に、化粧用板部
    材が取着された請求項1乃至4のいずれかに記載の簡易
    構造体。
  6. 【請求項6】 上記請求項1乃至5のいずれかに記載さ
    れた簡易構造体を、2以上用いて構成される簡易構造体
    の連結体であって、 各簡易構造体の対応関係にある端開口部同志、若しくは
    対応関係にある側方開口部同志を直接、若しくは所定の
    中継部材を介して間接に連結して構成されることを特徴
    とする簡易構造体の連結体。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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WO2003010393A1 (en) * 2001-07-25 2003-02-06 Gh Australia Pty Ltd Portable housing

Cited By (2)

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