JPH09277910A - ヘッドランプウォッシャー - Google Patents

ヘッドランプウォッシャー

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Publication number
JPH09277910A
JPH09277910A JP8089330A JP8933096A JPH09277910A JP H09277910 A JPH09277910 A JP H09277910A JP 8089330 A JP8089330 A JP 8089330A JP 8933096 A JP8933096 A JP 8933096A JP H09277910 A JPH09277910 A JP H09277910A
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JP
Japan
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piston
spring
valve
cylinder
sub
Prior art date
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Application number
JP8089330A
Other languages
English (en)
Inventor
Hiroaki Kimura
浩明 木村
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Koito Manufacturing Co Ltd
Original Assignee
Koito Manufacturing Co Ltd
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 ピストン自体のストロークは変えずにシリン
ダの長さを短くする。 【解決手段】 メインピストン25と、サブピストン3
3の2部材によって伸縮自在なピストン4を構成する。
メインピストン25に閉止弁45を組み込む。メインピ
ストン25をシリンダ内方へ付勢するピストン用ばね2
6と、サブピストン33をメインピストン25の内方へ
付勢するサブピストン用ばね51と、閉止弁45を閉方
向に付勢する弁用ばね59のばね力の大小関係を、 サブピストン用ばね>弁用ばね>ピストン用ばね に設定する。洗浄液8をシリンダ3内に圧送すると、先
ずメインピストン25がシリンダ3から突出し、閉止弁
45が開いた後サブピストン33がメインピストン25
から突出し、ノズル5が洗浄液8を噴射する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は自動車のヘッドラン
プのレンズを必要に応じて洗浄するヘッドランプウォッ
シャーに関する。
【0002】
【従来の技術】従来から、自動車の或る車種において
は、車体内部に設けた洗浄液タンク内の洗浄液をノズル
からヘッドランプに向けて噴射することによりヘッドラ
ンプのレンズ表面を洗浄するヘッドランプウォッシャー
を装備している。因ちに、欧州にあってはヘッドランプ
ウォッシャーの装備を義務付けている国もある。
【0003】このようなヘッドランプウォッシャーとし
ては従来から種々提案されているが、その一例として、
本願出願人による特開平6−2707742号公報(特
願平5−323442号)に開示された液圧可動式のウ
ォッシャーが知られている。このヘッドランプウォッシ
ャー1は、図5に示すように車体内部、例えばバンパー
2内に組み込まれたシリンダ3と、このシリンダ3内に
出没自在に嵌挿されたピストン4とを備え、またピスト
ン4に洗浄液噴射ノズル5と閉止弁6を組み込んでい
る。ピストン4は、ピストン用ばね7によってシリンダ
3の内方へ付勢されており、シリンダ3に供給される洗
浄液8の圧力がピストン用ばね7のばね力より大きくな
ると、上昇してバンパー2の上方に突出する。閉止弁6
は、弁用ばね9によって閉方向に付勢されており、シリ
ンダ3内の圧力が前記弁用ばね9のばね力より大きくな
ると開く。この弁用ばね9のばね力は、前記ピストン用
ばね7のばね力より大きく設定されている。
【0004】したがって、洗浄時に図示しない洗浄液タ
ンク内の洗浄液8をポンプによりシリンダ3に圧送する
と、シリンダ3内の洗浄液8の圧力Pが高くなりピスト
ン用ばね7のばね力より高くなると、ピストン4がばね
7に抗して上昇しシリンダ3から突出する。所定量突出
して停止すると、シリンダ3内の圧力Pがさらに上昇
し、この圧力が弁用ばね9のばね力に打ち勝つと、閉止
弁6が開く。そのため、シリンダ3内の洗浄液8はピス
トン4内に形成した流通路10を通って噴射ノズル5か
ら噴射され、ヘッドランプ11のレンズ表面を洗浄す
る。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記し
た従来のヘッドランプウォッシャー1にあっては、噴射
ノズル5をヘッドランプの高さまで上昇させようとする
と、ピストン4の移動ストローク、言い換えれば洗浄時
におけるピストン4の突出寸法が長くなるため、シリン
ダ3の長さも必然的に長くなる。そのため、ウォッシャ
ー1自体の全長が長く、広い取付スペースを必要とする
という問題があった。このような問題は、シリンダエン
ド側に洗浄液供給用の管体を取付けるための取付スペー
スが制約されるばかりか、バンパーに組付ける場合は、
バンパーを必要以上に高さ方向の寸法を大きくしなけれ
ばならないという問題もあった。
【0006】本発明は上記した従来の問題点を解決する
ためになされたもので、その目的とするところは、ピス
トン自体のストロークは変えずにシリンダの長さを短く
することができ、小型軽量化を可能にしたヘッドランプ
ウォッシャーを提供することにある。
【0007】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
本発明は、洗浄液が供給されるシリンダと、洗浄液用流
通路と弁室を有して前記シリンダ内に出没自在に嵌挿さ
れたピストンと、このピストンをシリンダ内方へ付勢す
るばねと、前記ピストンの先端部に設けられた洗浄液噴
射ノズルと、前記弁室内に組み込まれた閉止弁と、この
閉止弁を閉方向へ付勢する弁用ばねとを備えたヘッドラ
ンプウォッシャーにおいて、前記ピストンを、前記シリ
ンダ内に出没自在に嵌挿されピストン用ばねによってシ
リンダ内方へ付勢されたメインピストンと、このメイン
ピストン内に出没自在に嵌挿されサブピストン用ばねに
よってメインピストン内方へ付勢されたサブピストンと
で構成し、このサブピストンの先端部に前記洗浄液噴射
ノズルを設け、前記メインピストンに前記閉止弁を設
け、前記サブピストン用ばね、弁用ばねおよびピストン
用ばねのばね力を、 サブピストン用ばね>弁用ばね>ピストン用ばね に設定したことを特徴とする。また、本発明は、洗浄液
が供給されるシリンダと、洗浄液用流通路と弁室を有し
て前記シリンダ内に出没自在に嵌挿されたピストンと、
このピストンをシリンダ内方へ付勢するばねと、前記ピ
ストンの先端部に設けられた洗浄液噴射ノズルと、前記
弁室内に組み込まれた閉止弁と、この閉止弁を閉方向へ
付勢する弁用ばねとを備えたヘッドランプウォッシャー
において、前記ピストンを、前記シリンダ内に出没自在
に嵌挿されピストン用ばねによってシリンダ内方へ付勢
されたメインピストンと、このメインピストン内に出没
自在に嵌挿されサブピストン用ばねによってメインピス
トン内方へ付勢されたサブピストンとで構成し、このサ
ブピストンに前記メインピストンと洗浄液噴射ノズルを
設け、前記サブピストン用ばね、弁用ばねおよびピスト
ン用ばねのばね力を、 サブピストン用ばね>弁用ばね>ピストン用ばね に設定したことを特徴とする。
【0008】さらに、本発明は、洗浄液が供給されるシ
リンダと、洗浄液用流通路と弁室を有して前記シリンダ
内に出没自在に嵌挿されたピストンと、このピストンを
シリンダ内方へ付勢するばねと、前記ピストンの先端部
に設けられた洗浄液噴射ノズルと、前記弁室内に組み込
まれた閉止弁と、この閉止弁を閉方向へ付勢する弁用ば
ねとを備えたヘッドランプウォッシャーにおいて、前記
ピストンを、前記シリンダ内に出没自在に嵌挿されピス
トン用ばねによってシリンダ内方へ付勢されたメインピ
ストンと、このメインピストン内に出没自在に嵌挿され
サブピストン用ばねによってメインピストン内方へ付勢
されたサブピストンとで構成し、このサブピストンに前
記メインピストンと洗浄液噴射ノズルを設け、前記サブ
ピストン用ばね、弁用ばねおよびピストン用ばねのばね
力を、 サブピストン用ばね<弁用ばね>ピストン用ばね に設定したことを特徴とする。
【0009】本発明において、メインピストンとサブピ
ストンは伸縮自在なピストンを構成することにより、シ
リンダの長さを短くする。閉止弁をメインピストン内に
組み込み、サブピストン用ばね、弁用ばねおよびピスト
ン用ばねのばね力を、 サブピストン用ばね>弁用ばね>ピストン用ばね に設定した発明においては、洗浄液の供給によりシリン
ダ内の圧力がピストン用ばねのばね力より高くなると、
メインピストンとサブピストンをシリンダから一体に突
出させる。閉止弁は、シリンダ内の圧力がさらに上昇し
て弁用ばねのばね力より高くなると開く。そのため、シ
リンダ内の洗浄液はメインピストンおよびサブピストン
内を通って噴射ノズルから噴射される。また、サブピス
トン内の圧力が上昇しサブピストン用ばねのばね力より
高くなるとサブピストンをメインピストンから突出させ
る。一方、洗浄液の供給停止により洗浄液の圧力が低下
するとサブピストンがメインピストン内に収納されてメ
インピストン内の洗浄液を洗浄液ノズルから排出し、続
いて閉止弁が閉じ、その後メインピストンがシリンダ内
に収納されてシリンダ内に残っている洗浄液をタンク内
へ戻す。
【0010】閉止弁をサブピストン内に組み込み、サブ
ピストン用ばね、弁用ばねおよびピストン用ばねのばね
力を、 サブピストン用ばね>弁用ばね>ピストン用ばね に設定した発明においては、洗浄液の供給によりシリン
ダ内の圧力が高くなると、上記したメインピストン内に
閉止弁を組み込んだ発明と同様に、先ずメインピストン
がシリンダから突出し、次に閉止弁が開き、最後にサブ
ピストンがメインピストンから突出する。洗浄液の供給
停止により洗浄液の圧力が低下するとサブピストンがメ
インピストン内に収納されてメインピストン内の洗浄液
を洗浄液ノズルから排出し、続いて閉止弁が閉じ、その
後メインピストンがシリンダ内収納されてシリンダ内に
残っている洗浄液をタンク内へ戻す。
【0011】閉止弁をメインピストン内に組み込み、サ
ブピストン用ばね、弁用ばねおよびピストン用ばねのば
ね力を、 サブピストン用ばね<弁用ばね>ピストン用ばね に設定した発明においては、メインピストンがシリンダ
から突出し、サブピストンがメインピストンから突出し
た後に閉止弁が開き、洗浄液の噴射が開始される。一
方、洗浄液の供給停止により洗浄液の圧力が低下する
と、先ず閉止弁が閉じ、メインピストンがシリンダ内
に、サブピストンがメインピストン内に収納され、シリ
ンダおよびメインピストン内に残っている洗浄液をタン
ク内へ戻す。
【0012】
【発明の実施の形態】以下、本発明を図面に示す実施の
形態に基づいて詳細に説明する。図1は本発明に係るヘ
ッドランプウォッシャーの一実施の形態を示す不使用時
の断面図、図2は洗浄液の供給によりメインピストンが
突出した直後の状態を示す断面図、図3は洗浄液の供給
によりサブピストンが突出した状態を示す断面図、図4
は閉止弁の一部を破断して示す分解斜視図である。な
お、従来技術の欄で説明した構成部材等と同一のものに
ついては同一符号をもって示し、その説明を適宜省略す
る。これらの図において、ヘッドランプウォッシャー2
0は、シリンダ3と、このシリンダ3内に出没自在に嵌
挿された伸縮自在なピストン4を備えている。
【0013】前記シリンダ3は合成樹脂等によって筒状
体に形成され、バンパー2の内部に設けたフラケット2
1にスペーサ22を介して図示しない複数個のボルトお
よびナットにより図1に示すように車体の斜め前方上方
を指向するように固定されている。シリンダ3のヘッド
側開口部はキャップ23によって覆われている。キャッ
プ23は、下端が開放する筒状体に形成されてシリンダ
3の先端側開口部に螺合、圧入等によって取付けられ、
上面に前記ピストン4が摺動自在に挿通される挿通孔3
4を有し、ピストン4の抜けを防止する機能と、後述す
るメインピストン25をシリンダ3の内方へ付勢するピ
ストン用ばね26の上端を受け止めるばね受部材として
の機能を有している。一方、シリンダ3のエンド側中央
に設けられた開口部は洗浄液供給口27を形成し、この
洗浄液供給口27はエンジンルーム内に設置されている
洗浄液タンク28に洗浄液圧送用配管29およびポンプ
30を介して接続されている。
【0014】前記ピストン4は、前記シリンダ3ととも
にテレスコープ形シリンダを構成する外径が異なる前記
メインピストン25とサブピストン33の2部材を備え
ている。メインピストン25は、前記シリンダ3内に出
没自在に嵌挿され前記ピストン用ばね26によってシリ
ンダ内方へ付勢されており、ヘッドランプ11の洗浄時
にシリンダ3内に供給される洗浄液8の圧力が高くなる
と前記ピストン用ばね26に抗して前進し、前記キャッ
プ23の挿通孔34から外部へ突出する。前記ピストン
用ばね26は圧縮コイルばねからなり、上端部が前記キ
ャップ23内に嵌挿されてその内面に圧接され、下端が
メインピストン25の外周面下端部に一体に突設したば
ね受部37に支承されている。また、メインピストン2
5は、外周面に設けた軸線方向の図示しない長溝と、キ
ャップ23の挿通孔34の孔壁面に突設した図示しない
回転防止用突起との係合によって軸線方向にのみ移動自
在でシリンダ3に対しては回転を阻止されている。
【0015】前記メインピストン25の内部は、筒状壁
38によって上下2つの室、すなわちピストン室40と
弁室41に仕切られており、上方のピストン室40に前
記サブピストン33が出没自在に嵌挿され、下方の弁室
41に閉止弁45が組み込まれている。ピストン室40
と弁室41は、筒状壁38に設けた洗浄液用流通路43
を介して互いに連通している。
【0016】前記サブピストン33は、下端部外周面に
嵌着されたシール部材46を介してメインピストン25
のピストン室40に嵌挿され、先端部には洗浄液噴射ノ
ズル5を保持するノズルホルダー47が取付けられてい
る。ノズル5は、図5に示した従来のノズルと同様にボ
ール状に形成され、ノズルホルダー47内に若干の角度
調整が可能に取付けられている。また、ノズルホルダー
47の先端部には、ノズルカバー48がカバー取付板4
9を介して取付けられており、このカバー48によって
通常すなわちヘッドランプウォッシャー20の不使用時
において前記バンパー2に設けたノズル用孔50を外側
から閉塞している。そして、このような構造からなるサ
ブピストン33は、メインピストン25の先端側開口部
に設けた筒状のばね受け部材52の中心孔53を摺動自
在にかつ回転を阻止されて貫通し、圧縮コイルばねから
なるサブピストン用ばね51によってメインピストン2
5の内方へ付勢されている。したがって、通常は図1に
示すようにメインピストン25のピストン室40内に収
納されている。サブピストン用ばね51のばね力は、前
記ピストン用ばね26のばね力より大きく設定されてい
る。
【0017】前記閉止弁45は、図2〜図4に示すよう
に軟質ゴム等の弾性材料によって円板状に形成されたダ
イアフラム55と、同じく硬質の合成樹脂、金属等によ
って円板状に形成された着座部材56とで構成されてい
る。ダイアフラム55の中心には円筒部57が一体に突
設され、またこの円筒部57の内周には補強用の筒体5
8がインサート成形によって一体に設けられている。円
筒部57の上端部は、前記メインピストン25内に設け
た筒状壁38の下端側開口部に圧入されている。ダイア
フラム55の外周縁部55aは、メインピストン25の
下面と前記着座部材56によって挾持され、この外周部
55aと前記円筒部57間の環状部が弾性変形部55b
を形成している。弾性変形部55bは、弁用ばね59に
よって付勢されることにより前記着座部材56の上面に
圧接され、この着座部材56に設けた連通孔60を通常
閉塞している。弁用ばね59は圧縮コイルばねからな
り、上端が前記円筒壁38の下面に圧接され、下端が前
記弾性変形部55bの上面にばね受け用リング61を介
して圧接されている。このばね59のばね力は、前記ピ
ストン用ばね26のばね力より大きく、サブピストン用
ばね51のばね力より小さく設定されている。
【0018】なお、図においては、最もばね力の小さい
ピストン用ばね26の線径を最も大きく示したが、実際
にはばね定数を変えることにより、サブピストン用ばね
51、弁用ばね59およびピストン用ばね26のばね力
を、 サブピストン用ばね>弁用ばね>ピストン用ばね の関係に設定している。
【0019】前記着座部材56は、メインピストン25
の下端側開口部に圧入によって固定されており、外周寄
りに前記連通孔60が複数個形成されている。また、着
座部材56の上面中央には、平面視Y字状の突起63が
一体に突設されている。この突起63は前記円筒体58
に嵌挿され、メインピストン25のラジアル方向の移動
を規制している。着座部材56の下面に一体に突設され
た円筒部64には、シール押え65が圧入によって固定
されており、このシール押え65の上面と着座部材56
の下面との隙間にシール部材66が嵌着されている。シ
ール部材66は、断面形状がU字状の環状体に形成さ
れ、リング状のばね67によってシリンダ3の内周面に
圧接されることにより、シリンダ3の内周面と前記着座
部材56との隙間を液密にシールしている。
【0020】次に、このような構造からなるヘッドラン
プウオッシャー20の動作について説明する。図1に示
す不使用時において、ピストン4はシリンダ3の内部に
収納され、閉止弁45はダイヤフラム55が着座部材5
6に着座して連通孔60を閉塞し、ノズルカバー48は
バンパー2のノズル用孔50を閉塞している。ダイアフ
ラム55は、ゴム等の弾性材料によって形成されている
ため、弁閉止特性に優れ、連通孔60を確実に閉塞す
る。したがって、洗浄液8がピストン4内に侵入してノ
ズル5から漏れることはない。
【0021】ヘッドランプ11を洗浄するために洗浄液
タンク28内の洗浄液8をポンプ30によりシリンダ3
内に圧送すると、ピストン4に作用する圧力Pが上昇
し、圧力Pに着座部材56とシール押え65の有効面積
を掛けた力がピストン用ばね26のばね力に打ち勝つ
と、ピストン4は図2に示すようにピストン用ばね26
に抗して上昇しシリンダ3から突出する。この突出量は
メインピストン25のばね受部37がキャップ23の下
面に当接することにより規定される。このためノズル5
は、バンパー2のノズル用孔50から突出し図1に二点
鎖線71で示す位置に移動する。この時の圧力Pは未だ
閉止弁45を閉方向に付勢する弁用ばね59のばね力よ
り小さく、したがって閉止弁45は閉弁状態を維持す
る。メインピストン25がキャップ23に当接して停止
すると、シリンダ3内の圧力Pは再び上昇し、弁用ばね
59のばね力より大きくなると、閉止弁45が開く。す
なわち、ダイヤフラム55が弁用ばね59に抗して上方
に弾性変形して着座部材56から離間し連通孔60を開
く。そのため、シリンダ3内の洗浄液8は、連通孔60
−洗浄液用流通路43−サブピストン33に導かれ、サ
ブピストン33内の圧力を高める。この圧力がサブピス
トン用ばね51のばね力より高くなると、サブピストン
33はばね51に抗して押上げられメインピストン25
から突出する。また、このサブピストン33が上昇する
過程において、洗浄液8がノズル5からヘッドランプ1
1に向けて噴射されることによりレンズ表面の洗浄を開
始する。図3はこの状態を示す。なお、洗浄液8による
レンズ表面の洗浄は断続的に行われる。すなわち、洗浄
液8をノズル5から噴射すると、ピストン4内の圧力は
一時的に低下するため、閉止弁45が閉じ、再び上昇す
ると開いて洗浄液8を噴射し、この動作を繰り返す。な
お、サブピストン用ばね51と弁用ばね59のばね力を
変えると、洗浄液8の噴射開始時期を調整することがで
きる。
【0022】洗浄が終了し洗浄液8の圧送を停止する
と、シリンダ3内の圧力Pが低下するため、ピストン4
内の圧力も低下する。このピストン4内の圧力低下に伴
い先ずサブピストン33が弁用ばね59のばね力によっ
てメインピストン25内に収納され、その途中で閉止弁
45が閉じる。サブピストン33がメインピストン25
内に収納されると、メインピストン25およびサブピス
トン33内の洗浄液8は圧縮されるため、ノズル5から
排出される。一方、シリンダ3内の圧力が低下すると、
メインピストン25はピストン用ばね26のばね力によ
ってシリンダ3内に収納される。このため、シリンダ3
内に残っている洗浄液8は、配管29を通って洗浄液タ
ンク8へ戻される。
【0023】このように本発明に係るヘッドランプウォ
ッシャー20にあっては、ピストン4をメインピストン
25とサブピストン33によって伸縮自在に構成したの
で、ピストン自体の最大移動ストロークは図5に示した
従来装置におけるピストンのストロークと同じであって
もシリンダ3の長さを大幅に短縮することができる。例
えば、ピストン4のストロークを75cmとすると、シ
リンダ3の長さを64%短くすることができる。また、
サブピストン用ばね、弁弁用ばね59およびピストン用
ばね26のばね力の大小関係を、 サブピストン用ばね>弁用ばね>ピストン用ばね の関係に設定しているで、洗浄時にノズル5がバンパー
2から洗浄可能な位置に突出しないうちに洗浄液8を噴
射したり、洗浄終了後にメインピストン25とサブピス
トン33の内部に残っている洗浄液8の一部をバンパー
2の内部に噴射したりすることもなく、的確に洗浄する
ことができる。
【0024】上記した実施の形態においては、サブピス
トン33の外径が小さいため、メインピストン25に弁
室41を設けて閉止弁45を組み込んだが、サブピスト
ン33の外径または閉止弁45の構造によってはサブピ
ストン33の内部に弁室41を設け、閉止弁45を組み
込んでもよい。その場合、サブピストン用ばね51、弁
用ばね59およびピストン用ばね26のばね力の大小関
係としては、次の2通りが考えられる。 サブピストン用ばね>弁用ばね>ピストン用ばね サブピストン用ばね<弁用ばね>ピストン用ばねで、
サブピストン用ばねとピストン用ばねのばね力は等しい
場合と等しくない場合の何れであってもよい。
【0025】ばね力の大小関係がのサブピストン用ば
ね>弁用ばね>ピストン用ばねの場合は、上記した実施
の形態と同様に、閉止弁45が開いた後にサブピストン
33がメインピストン25から突出すると共に洗浄液3
の噴射が開始される。
【0026】ばね力の大小関係がのサブピストン用ば
ね<弁用ばね>ピストン用ばねの場合は、サブピストン
用ばねとピストン用ばねのばね力の関係で、更に3つの
態様が考えられる。すなわち、(i)サブピストン用ば
ねとピストン用ばねのばね力が等しい場合、(ii)サ
ブピストン用ばねのばね力がピストン用ばねのばね力よ
り大きい場合、(iii)サブピストン用ばねのばね力
がピストン用ばねのばね力より小さい場合である。
(i)と(ii)の場合は、メインピストン25とサブ
ピストン33が一体に上昇してシリンダ3から突出した
後、サブピストン33がメインピストン25から突出
し、しかる後閉止弁45が開いて洗浄液8を噴射する。
(iii)の場合は、サブピストン33がメインピスト
ン25から突出した後、メインピストン25がシリンダ
3から突出する。いずれの場合も、ノズル5がバンパー
2から突出した後に閉止弁45が開くので、洗浄液8を
無駄に消費することがなく、良好に洗浄することができ
る。
【0027】なお、上記した実施の形態においては、ヘ
ッドランプウォッシャー20をバンパー2の内部に組み
込んだ例を示したが、本発明はこれに特定されるもので
はなく、バンパー2の上方にヘッドランプ11が大きく
離れて設けられている場合は、バンパー2上に直接設置
してもよい。また、閉止弁45としては、種々の変形、
変更が可能であり、例えば上記した特開平6−2707
75号公報に開示された閉止弁を用いてもよい。
【0028】
【発明の効果】以上説明したように本発明に係るヘッド
ランプウォッシャーは、洗浄液が供給されるシリンダ
と、洗浄液用流通路と弁室を有して前記シリンダ内に出
没自在に嵌挿されたピストンと、このピストンをシリン
ダ内方へ付勢するばねと、前記ピストンの先端部に設け
られた洗浄液噴射ノズルと、前記弁室内に組み込まれた
閉止弁と、この閉止弁を閉方向へ付勢する弁用ばねとを
備えたヘッドランプウォッシャーにおいて、前記ピスト
ンを、前記シリンダ内に出没自在に嵌挿されピストン用
ばねによってシリンダ内方へ付勢されたメインピストン
と、このメインピストン内に出没自在に嵌挿されサブピ
ストン用ばねによってメインピストン内方へ付勢された
サブピストンとで構成したので、ピストン自体のストロ
ークは変えずにシリンダの長さを短くすることができ、
ウォッシャーの小型化を実現することができる。
【0029】また、サブピストンの先端部に洗浄液噴射
ノズルを設け、メインピストンに閉止弁を設け、サブピ
ストン用ばね、弁用ばねおよびピストン用ばねのばね力
を、 サブピストン用ばね>弁用ばね>ピストン用ばね に設定したので、メインピストンがシリンダから突出し
た後に洗浄液を噴射させることができる。したがって、
車体内部に組み込んだ場合においてもノズルを車体外部
に突出させた後洗浄液を噴射させることができる。ま
た、洗浄終了後は、サブピストンが元の位置に復帰する
ことで、ピストン内に残っている洗浄液の一部をノズル
から排出し、メインピストンがピストン用ばねによって
シリンダ内に収納されるとシリンダ内に残っている洗浄
液をタンクへ戻すことができる。
【0030】また、サブピストンに閉止弁を設けた発明
においても、メインピストンに閉止弁を設けた上記発明
と同様に、ヘッドランプを良好に洗浄することができ
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明に係るヘッドランプウォッシャーの一
実施の形態を示す不使用時の断面図である。
【図2】 洗浄液の供給によりメインピストンが突出し
た直後の状態を示す断面図である。
【図3】 洗浄液の供給によりサブピストンが突出した
状態を示す断面図である。
【図4】 閉止弁の一部を破断して示す分解斜視図であ
る。
【図5】 ヘッドランプウォッシャーの従来例を示す断
面図である。
【符号の説明】
1…ヘッドランプウォッシャー、2…バンパー、3…シ
リンダ、4…ピストン、8…洗浄液、25…メインピス
トン、26…ピストン用ばね、28…洗浄液タンク、2
9…洗浄液圧送用配管、30…ポンプ、33…サブピス
トン、40…ピストン室、41…弁室、43…洗浄液用
流通路、45…閉止弁、 51…サブピストン用ばね、
59…弁用ばね。

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 洗浄液が供給されるシリンダと、洗浄液
    用流通路と弁室を有して前記シリンダ内に出没自在に嵌
    挿されたピストンと、このピストンをシリンダ内方へ付
    勢するばねと、前記ピストンの先端部に設けられた洗浄
    液噴射ノズルと、前記弁室内に組み込まれた閉止弁と、
    この閉止弁を閉方向へ付勢する弁用ばねとを備えたヘッ
    ドランプウォッシャーにおいて、 前記ピストンを、前記シリンダ内に出没自在に嵌挿され
    ピストン用ばねによってシリンダ内方へ付勢されたメイ
    ンピストンと、このメインピストン内に出没自在に嵌挿
    されサブピストン用ばねによってメインピストン内方へ
    付勢されたサブピストンとで構成し、このサブピストン
    の先端部に前記洗浄液噴射ノズルを設け、前記メインピ
    ストンに前記閉止弁を設け、 前記サブピストン用ばね、弁用ばねおよびピストン用ば
    ねのばね力を、 サブピストン用ばね>弁用ばね>ピストン用ばね に設定したことを特徴とするヘッドランプウォッシャ
    ー。
  2. 【請求項2】 洗浄液が供給されるシリンダと、洗浄液
    用流通路と弁室を有して前記シリンダ内に出没自在に嵌
    挿されたピストンと、このピストンをシリンダ内方へ付
    勢するばねと、前記ピストンの先端部に設けられた洗浄
    液噴射ノズルと、前記弁室内に組み込まれた閉止弁と、
    この閉止弁を閉方向へ付勢する弁用ばねとを備えたヘッ
    ドランプウォッシャーにおいて、 前記ピストンを、前記シリンダ内に出没自在に嵌挿され
    ピストン用ばねによってシリンダ内方へ付勢されたメイ
    ンピストンと、このメインピストン内に出没自在に嵌挿
    されサブピストン用ばねによってメインピストン内方へ
    付勢されたサブピストンとで構成し、このサブピストン
    に前記メインピストンと洗浄液噴射ノズルを設け、 前記サブピストン用ばね、弁用ばねおよびピストン用ば
    ねのばね力を、 サブピストン用ばね>弁用ばね>ピストン用ばね に設定したことを特徴とするヘッドランプウォッシャ
    ー。
  3. 【請求項3】 洗浄液が供給されるシリンダと、洗浄液
    用流通路と弁室を有して前記シリンダ内に出没自在に嵌
    挿されたピストンと、このピストンをシリンダ内方へ付
    勢するばねと、前記ピストンの先端部に設けられた洗浄
    液噴射ノズルと、前記弁室内に組み込まれた閉止弁と、
    この閉止弁を閉方向へ付勢する弁用ばねとを備えたヘッ
    ドランプウォッシャーにおいて、 前記ピストンを、前記シリンダ内に出没自在に嵌挿され
    ピストン用ばねによってシリンダ内方へ付勢されたメイ
    ンピストンと、このメインピストン内に出没自在に嵌挿
    されサブピストン用ばねによってメインピストン内方へ
    付勢されたサブピストンとで構成し、このサブピストン
    に前記メインピストンと洗浄液噴射ノズルを設け、 前記サブピストン用ばね、弁用ばねおよびピストン用ば
    ねのばね力を、 サブピストン用ばね<弁用ばね>ピストン用ばね に設定したことを特徴とするヘッドランプウォッシャ
    ー。
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Cited By (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
KR20030030063A (ko) * 2001-10-06 2003-04-18 기아자동차주식회사 헤드램프용 워셔 장착구조
EP1180459A3 (de) * 2000-08-17 2003-11-05 Hella KG Hueck & Co. Scheibenreinigungsanlage
JP2008543669A (ja) * 2005-06-24 2008-12-04 ジーメンス ヴィディーオー オートモーティヴ アクチエンゲゼルシャフト 自動車のヘッドライトのレンズのためのクリーニング装置
JP2019167001A (ja) * 2018-03-23 2019-10-03 アイシン精機株式会社 洗浄装置

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