JPH09277078A - レーザ加工装置 - Google Patents

レーザ加工装置

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JPH09277078A
JPH09277078A JP8096817A JP9681796A JPH09277078A JP H09277078 A JPH09277078 A JP H09277078A JP 8096817 A JP8096817 A JP 8096817A JP 9681796 A JP9681796 A JP 9681796A JP H09277078 A JPH09277078 A JP H09277078A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 ワークをその断面形状や大きさに対してフレ
キシブルに且つ容易に把持可能なレーザ加工装置を提供
する。 【解決手段】 基台上に設けたワーク回転装置のチャッ
ク本体41の端面には複数個のスクロール体47をチャ
ック本体の端面43のほぼ中央から外周に向けた直線上
を移動自在で位置決め調整可能に設ける。各スクロール
体にはスクロールアーム49の一端側が回動自在に軸承
され、各スクロールアームの他端側にはワークの端縁の
外周面を把持する爪51を備える。各スクロール体の移
動方向は前記爪でワークの端縁の外周面を互いに押圧し
て把持するように位置する。複数個のスクロール体を移
動させて各スクロールアームの爪をワークの外周面に係
合させ、ワークが各スクロールアームの爪で互いに押圧
されるようにしてスクロール体をチャック本体に固定す
るので、ワークが各スクロールアームの爪で互いに押圧
され安定した状態で把持され、フレキシブルに且つ容易
に把持され得る。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、レーザ加工装置に
関し、特に基台上にワークを把持し回転するワーク回転
装置、あるいは前記ワークを支持するワーク支持装置を
設けたレーザ加工装置に関する。
【0002】
【従来の技術】従来のレーザ加工装置は、基台上に丸パ
イプや角パイプ等の外周が断面円形や断面矩形をなすワ
ークを把持し回転するワーク回転装置が設けられ、ある
いは前記ワークを支持するワーク支持装置とが設けられ
ている。
【0003】前記ワーク回転装置は、例えば、回転駆動
手段により回転可能であってワークの一端を把持するチ
ャックと、ワークの他端を前記チャックへ押圧してワー
クの芯を位置決めする芯押し台とからなり、前記チャッ
クと芯押し台は基台上に設けられ、基台上の上方にはワ
ークをレーザ加工するレーザ加工ヘッドが設けられてい
る。特に、前記チャックは断面円形状のワークを把持す
るのに好適な構造になっている。
【0004】また、前記ワーク支持装置は、例えば基台
上の特定の位置に無端環状を成すワーク支持体を立設
し、この無端環状を成すワーク支持体に設けた4個のロ
ーラでワークの外径部を押さえて一定の高さに支持する
ように設けられている。
【0005】また、ワーク支持装置の別の例としては、
ワークの外径部を下方から回転可能な2個のローラで一
定の高さに支持するように設けられている。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】ところで、従来のレー
ザ加工装置のワーク回転装置においては、ワークが断面
矩形状をなす角パイプの場合、ワークの両端をチャック
用固定具及び芯押し台用固定具を介して従来のチャック
で把持する必要があった。例えば、ワークが断面矩形状
の角パイプであるときは、チャック用固定具(及び芯押
し台用固定具)は、その一端側がワークの角パイプ内に
挿入可能な断面矩形状をなし、チャック用固定具の他端
側がチャックで把持可能な断面円形をなすものである。
したがって、チャック用固定具(及び芯押し台用固定
具)はワークの断面形状に応じた寸法のものが必要であ
り、幾種類もの固定具を製作するためにコスト高になる
ことや、レーザ加工する毎に前記各固定具をワークに装
着するために煩わしさと能率低下になることや、ワーク
の形状及び大きさが異なる毎に各固定具を変えるために
能率低下になることなどの問題点があった。また、ワー
クをワーク回転装置に取付ける時、ワークのレーザ加工
位置をレーザ加工ヘッドのレーザビーム上に位置させる
ためにチャックをその都度回転してワークの角度を調整
しなければならないという問題点があった。
【0007】また、従来のレーザ加工装置のワーク支持
装置においては、前者の無端環状を成すワーク支持体に
設けたローラでワークを支持するワーク支持装置では、
このワーク支持体の付近はレーザ加工できない領域、換
言すればレーザ加工のデッドゾーンが生じるという問題
点があった。また、ワークの大きさに対するフレキシビ
リティーがないので、ワークの大きさおよび形状に応じ
たワーク支持体を用いなければならないという問題点が
あった。
【0008】後者のワーク支持装置、すなわちワークの
外径部を下方から回転可能な2個のローラで一定の高さ
に支持するワーク支持装置では、ワークを矯正すること
ができないので、ワーク自体に曲がりがある場合はレー
ザ加工位置がずれるために加工精度が低下し、加工不良
が生じるという問題点があった。
【0009】本発明は叙上の課題を解決するためになさ
れたもので、その目的は、チャック用固定具及び芯押し
台用固定具を必要としなくても、ワークの断面形状や大
きさに対してフレキシブルに且つ容易に把持可能なワー
ク回転装置、およびワークの断面形状や大きさに対して
フレキシブルに且つ容易に支持可能でレーザ加工のデッ
ドゾーンが生じないワーク支持装置を備えたレーザ加工
装置を提供することにある。
【0010】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に請求項1によるこの発明のレーザ加工装置は、基台上
にワークを把持し回転するワーク回転装置を設け、この
ワーク回転装置に装着したワークを加工するレーザ加工
ヘッドを前記基台の上方に設けたレーザ加工装置におい
て、前記ワーク回転装置は、回転駆動手段により回転可
能であってワークの一端を把持するチャック装置からな
り、このチャック装置におけるチャック本体の端面に複
数個のスクロール体をチャック本体の端面のほぼ中央か
ら外周に向けた直線上を移動自在で位置決め調整可能に
設け、各スクロール体にスクロールアームの一端側を回
動自在に軸承し、これら各スクロールアームの他端側に
ワークの端縁の外周面を把持する爪を備えると共に、前
記各スクロール体の移動方向が、各スクロールアームの
爪でワークの端縁の外周面を互いに押圧して把持するよ
うに位置してなることを特徴とするものである。
【0011】したがって、複数個のスクロール体をチャ
ック装置におけるチャック本体の端面のほぼ中央から外
周に向けた直線上を移動させて、各スクロールアームの
爪をワークの端縁の外周面に係合させる。例えば、ワー
クが角パイプであれば、角パイプの角部に各スクロール
アームの爪を係合させる。次いで、複数個のスクロール
体をさらに移動させてチャック本体に固定することによ
り、ワークが各スクロールアームの爪で互いに押圧され
安定した状態で把持される。なお、ワークが角パイプの
ように断面矩形状をなす場合には、前記爪をワークの角
部に係合させるので、ワークが必然的に所定の位置に位
置決めされる。このワーク回転装置により、ワークはそ
の断面形状や大きさに対してフレキシブルに且つ容易に
把持され得る。
【0012】請求項2によるこの発明のレーザ加工装置
は、基台上にワークを支持するワーク支持装置を設け、
このワーク支持装置に装着した前記ワークを加工するレ
ーザ加工ヘッドを前記基台の上方に設けたレーザ加工装
置において、前記ワーク支持装置は、互いに対向する支
持アームを備え且つ前記各支持アーム間にワークを挿通
可能に設けたワーク支持体を、前記各支持アームの先端
間の開放部が上方に位置するように前記基台上に上下動
可能に立設し、前記各支持アームには各支持アーム間に
挿通したワークを把持固定する把持体をワークの外周面
に接離可能に移動調整自在に設けてなることを特徴とす
るものである。
【0013】したがって、ワークを各支持アーム間に挿
通し、各支持アームの把持体を移動することにより、こ
の把持体をワークの上部の外周面に当接し押圧すること
により、ワークが把持される。そして、ワーク支持体を
上下動することにより、ワークの高さ方向の位置が調整
される。ワークの大きさや形状に対してフレキシブルな
ワーク支持装置となる。また、ワーク支持体の上部には
各支持アームの先端間に開放部が形成されるので、レー
ザ加工ヘッドはこの開放部を通過可能になるためレーザ
加工のデッドゾーンが生じない。
【0014】請求項3によるこの発明のレーザ加工装置
は、前記スクロール体は3個以上からなり、これらのス
クロール体はチャック本体の端面の中央から外周に向け
て互いに放射状をなす直線上を移動自在に且つ位置決め
調整可能に設けてなることを特徴とするものである。
【0015】したがって、3個以上のスクロール体はチ
ャック本体の端面の中央から外周に向けて互いに放射状
をなす直線上を移動するので、スクロールアームの爪に
よりワークはその外周のほぼ均等な位置からワークの中
心方向に向けて押圧されるため、安定した状態で把持さ
れる。
【0016】請求項4によるこの発明のレーザ加工装置
は、前記爪は、スクロールアームの先端に回転自在に設
けてなることを特徴とするものである。
【0017】したがって、ストロークアームの爪はワー
クの外周面の形状に応じてワークの外周面に当接するの
で、ワークが安定した状態で把持される。
【0018】請求項5によるこの発明のレーザ加工装置
は、前記ワーク支持体は、前記各支持アームの先端部に
把持体を設け、この把持体が各支持アーム間に挿通した
ワークの外周面に接離するように前記各支持アームを回
動自在に設けてなることを特徴とするものである。
【0019】したがって、各支持アームが回動するので
各支持アームの先端部の把持体がワークの外周面に容易
に当接するため、ワークの大きさや形状に対して幅広く
フレキシブルに適応される。
【0020】
【発明の実施の形態】以下に、本発明のレーザ加工装置
の実施の形態について、図面を参照して説明する。
【0021】図10を参照するに、本実施例に係わるレ
ーザ加工装置1は、基台3がU字形状の断面を成してお
り、両端側の側壁5R,5Lおよび溝7からなってい
る。この側壁5RのX軸方向(図10において左右方
向)の上面には第1案内面9が設けられており、側壁5
LのX軸方向には案内溝11が形成されている。
【0022】前記第1案内面9と案内溝11に沿ってX
軸方向へ移動自在な門型形状のX軸キャレッジ13が設
けられている。このX軸キャレッジ13は図示省略の駆
動モータとボールネジなどによってX軸方向へ移動され
るようになっている。
【0023】X軸キャレッジ13の上面にはY軸方向
(図10において前後方向)へ沿って第2案内面15が
設けられており、この第2案内面15に沿って移動自在
なY軸キャレッジ17の先端(図10において右端)の
下部には、Z軸方向(図10において、上下方向)へ移
動自在なレーザ加工ヘッド19が設けられている。な
お、Y軸キャレッジ17及びレーザ加工ヘッド19はそ
れぞれ図示省略の駆動モータとボールネジなどでY軸方
向およびZ軸方向へ移動されるようになっている。
【0024】前記基台3の溝7におけるX軸方向の左側
には、例えば加工すべき角パイプからなるワークWを支
持する回転テーブル21が設けられている。この回転テ
ーブル21は前記ワークWの一端側をクランプするチャ
ック装置23と図示省略の回転駆動部などからなってい
る。また、ワークWの他端側をクランプするチャック2
5とこのチャック25を回転自在に軸承する芯押し台2
7が設けられており、この芯押し台27のチャック装置
25と上記の回転テーブル21のチャック装置23とか
らなるワーク回転装置29が基台3上に設けられてい
る。
【0025】より詳しくは、図4において前記芯押し台
27の下部にはスライド31が設けられており、このス
ライド31に設けた案内部33が前記基台3上に設けた
スライド案内35のX軸方向に設けた案内溝37、例え
ばあり溝に摺動自在に係合している。なお、前記回転駆
動部によりチャック装置23が回転されてワークWが必
要に応じて回転されるようになっている。
【0026】上記構成により、ワークWの一端を回転テ
ーブル21のチャック装置23でクランプし、ワークW
の他端を芯押し台27でチャック装置23側の方向へ押
圧し、このワークWの他端を芯押し台27のチャック装
置25でクランプする。このワークWの加工すべき箇所
の位置にX軸キャレッジ13,Y軸キャレッジ17を移
動せしめて位置決めすると共に、レーザ加工ヘッド19
はZ軸方向に位置決め調整される。さらに、図示省略の
レーザ発振器から発せられたレーザビームをレーザ加工
ヘッド19から加工すべきワークWの加工箇所へ向けて
照射することによって、例えば切断あるいは孔加工など
所定の加工が行なわれる。その際、ワークWは必要に応
じて回転テーブル21の回転駆動部により回転されるこ
ととなる。
【0027】前記ワーク回転装置29のチャック装置2
3についてより詳しくは、図1に示すように、チャック
本体41の端面(以下、「チャック端面」という)には
当該チャック端面43のほぼ中央付近からチャック本体
41の外周へ向けて4つのスクロール溝45が形成され
ている。本実施例では、前記4つのスクロール溝45の
長手方向がチャック端面43の回転中心点Cを通過して
互いに直交する2本の直線上に位置している。これらの
各スクロール溝45に嵌挿する断面形状を成すブロック
状のスクロール体47が前記スクロール溝45に摺動自
在に且つ位置決め調整可能に設けられている。なお、本
実施例では前記スクロール溝45は断面十字状をなし、
スクロール体47は前記スクロール溝45の十字状断面
に嵌挿可能な断面十字状を形成している(図3)。さら
に、各スクロール体47のチャック端面43の中心点C
側の一端には、スクロールアーム49の一端側が軸着さ
れており、該スクロールアーム49の他端側にはワーク
Wの長手方向の端縁の外周面を把持する爪51が回動自
在に設けられている。なお、この爪51は断面く字状を
なす突起に形成されている。
【0028】なお、芯押し台27のチャック装置25に
ついては上記の回転テーブル21のチャック装置23と
同様の構造であるので、説明は省略する。
【0029】したがって、図1および図2においてチャ
ック装置23のスクロール溝45に装着したスクロール
体47を用いて二点鎖線で示すワークWをクランプする
場合、4個のスクロール体47をチャック装置23のス
クロール溝45内を摺動させて各スクロールアーム49
の爪51をワークWの矩形の角部に係合させる。そして
4個の各スクロール体47の爪51でワークWの矩形の
4個の角部をチャック端面43の中心点Cの方向へ押圧
すると、爪51はワークWを角部の対角線上の方向に押
圧する力F(図1の矢印F)が作用するので、ワークW
は必然的に所定の位置に位置決めされる。この状態で各
ストロール体47はチャック本体41にボルト等の固定
具を用いて固定される。なお、例えばワークWの上面が
水平に位置するようにあらかじめチャック23を回転し
て調整しておくなら、ワークWの上面は必然的に水平に
位置決めされる。
【0030】また、図1において上述のワークWより大
きいワークW’(一点鎖線で示す)をスクロール体47
によりクランプする場合、4個の各スクロール体47を
チャック端面43の中心点Cに向かう方向と反対方向へ
移動させる。そして、前述したワークWの場合と同様に
4個のスクロール体47を移動させて各スクロールアー
ム49の爪51をワークWの矩形の角部に係合させ、次
いで、4個の各スクロール体47をチャック端面43の
中心点Cの方向へ移動させて押圧することにより、ワー
クWは必然的に所定の位置に容易に位置決めされる。
【0031】なお、対象となるワークWは上述した角パ
イプだけではなく、図5(A)〜(D)に示すように断
面矩形や円形の中実鋼材、H型鋼、断面C字状の型材等
の種々の形状のワークにも適用される。
【0032】なお、前述した実施例では4個のスクロー
ル体47を備えたチャック装置23について説明した
が、スクロール体47は2個、3個でもよく、さらに5
個以上にも適用される。例えば、2個のスクロール体4
7を備えたものでは、2個のスクロール体47がそれぞ
れ、チャック端面43の回転中心点Cを通過する1本の
直線上を、チャック端面43の中心点Cに対して対称を
なすように前記中心点Cの付近からチャック本体41の
外周までの間を移動するように設けられている。したが
って、断面矩形状のワークWに対しては前記2のスクロ
ール体47の爪51でワークWの矩形の対角線上に位置
する2の角部を2個のスクロール体47の爪51でチャ
ック端面43の中心点Cの方向へ押圧することにより、
ワークWは必然的に所定の位置に位置決めされる。
【0033】なお、3個のスクロール体47を備えたも
のでは、3個のスクロール体47はそれぞれ、チャック
端面43の回転中心点Cを通過する3本の直線上を、前
記中心点Cの付近からチャック本体41の外周までの間
を移動するように設けられており、前記3個のスクロー
ル体47の移動軌跡がチャック端面43の中心点Cに対
して互いに点対称をなすような放射状の直線上にあるこ
とが好ましい。換言すれば、3個のスクロール体47の
移動軌跡が前記中心点Cに対して120°の角度をなす
点対称をなすように位置させることが望ましい。断面矩
形状のワークWに対しては、前記3個のスクロール体4
7のうち、2のスクロール体47の爪51でワークWの
矩形の一側辺上に位置する2の角部に2個のスクロール
体47の爪51を係合させると共に、残りの1の爪51
でワークWの矩形の前記一側辺と反対側の一側辺の部分
を係合させ、各スクロール体47をチャック端面43の
中心点Cの方向へ移動することにより、ワークWは3個
の爪51,51,51で互いに押圧され把持されて所定
の位置に位置決めされる。ただし、断面矩形状のワーク
Wに対しては、3個のスクロール体47を備えたもので
はクランプ状態に不安定要素があるので、4個のスクロ
ール体47を備えたものであることが望ましい。
【0034】いずれにしても、本発明のワーク回転装置
はチャック用固定具及び芯押し台用固定具を必要としな
くても、ワークの断面形状や大きさに対してフレキシブ
ルに且つ容易に把持するものである。
【0035】次に、図10において、断面が円形の丸パ
イプからなるワークWに穴加工を行う場合には従来のワ
ーク回転装置を用いると共に図6および図7に示すよう
なワーク支持装置39が用いられる。図6および図7に
おいて、ワーク支持装置39の下部にはスライド53が
設けられており、このスライド53に設けた案内部55
が前記基台3上に設けたスライド案内35のX軸方向に
設けた案内溝37(図4)に摺動自在に係合している。
【0036】上記スライド53の上部には、ワーク支持
体57を支持する支持台59が立設されており、この支
持台59に設けた長孔61にボルト63を介してワーク
支持体57の基部65が上下動調整可能に固定されてい
る。ワーク支持体57は基部65に2つの支持アーム6
7が互いに対向して突設され、この2つの支持アーム6
7,67の間はワークWが挿通可能に設けられており、
本実施例では各支持アーム67,67が湾曲形成されて
おり、2つの支持アーム67,67の先端間はレーザ加
工装置1のレーザ加工ヘッド19が走行可能な開放部6
9が形成されている。ワーク支持体57は前記開放部6
9が上方に位置するように立設されている。さらにワー
ク支持体57には2つの支持アーム67,67間に挿通
されたワークWの外径部に当接して把持固定するように
ローラ71(把持体)が3個設けられている。1個のロ
ーラ71は2つの支持アーム67,67の付け根部の中
央に設けられており、他の2個のローラ71はそれぞ
れ、各支持アーム67,67の先端部に湾曲形状に沿っ
て長く形成した長孔73,73にボルト等で移動調整可
能に固定されている。なお、前記長孔73はローラ71
が支持アーム67の先端側へ移動するに連れて2の支持
アーム67,67間に挿通されたワークWの外周面に接
近するように斜めに形成されている。
【0037】ワーク支持装置39の作用について、図6
に示すようにワークWが丸パイプである場合を例にして
説明すると、2の支持アーム67,67間にワークWを
挿通し、このワークWの下面を支持アーム67,67の
付け根部の中央のローラ71上に載置し、このワークW
のレーザ加工箇所を上方に位置させ、次いで支持アーム
67,67の先端部のローラ71,71を長孔73,7
3に沿って支持アーム67,67の先端方向へ移動させ
ることにより、ローラ71,71がワークWの外周面に
当接し、このローラ71,71でワークWが押圧されて
把持固定される。なお、ワークWの高さの位置を調整す
るにはワーク支持体57の基部65を支持台59に固定
しているボルト63を緩めて高さ調整し、ボルト63を
締めればよい。
【0038】なお、ワーク支持装置39は、図8に示す
ようにローラ71の数を増やすことにより、ワークWが
より一層安定した状態で支持される。また、図9に示す
ように2つの支持アーム67a,67aの先端部にロー
ラ71,71を設け、このローラ71,71が2つの支
持アーム67a間に挿通したワークWの外周面に接離自
在となるように前記各支持アーム67a,67aをワー
ク支持体57の基部65の上部に回動自在に設けること
が望ましい。これによって、2つの支持アーム67a,
67aが回動自在であるので支持アーム67a,67a
の先端部のローラ71,71がワークWの外周面に容易
に当接するため、ワークWの大きさや形状に対して幅広
くフレキシブルに適応されるのもとなる。
【0039】
【発明の効果】以上のごとき実施の形態の例から理解さ
れるように、請求項1の発明によれば、複数個のスクロ
ール体をチャック本体の端面のほぼ中央から外周に向け
た直線上を移動させて、各スクロールアームの爪をワー
クの端縁の外周面に係合させ、次いで、複数個のスクロ
ール体をさらに移動させてチャック本体に固定すること
により、ワークを各スクロールアームの爪で互いに押圧
され安定した状態で把持することができ、ワークの断面
形状や大きさに対してフレキシブルに且つ容易に把持す
ることができる。なお、ワークが角パイプのように断面
矩形状をなす場合には、前記爪をワークの角部に係合さ
せるので、ワークを必然的に所定の位置に位置決めする
ことができる。
【0040】請求項2の発明によれば、ワークを各支持
アーム間に挿通し、各支持アームの把持体を移動するこ
とにより、この把持体をワークの上部の外周面に当接し
て押圧し、さらに、ワーク支持体を上下動することによ
りワークの高さ方向の位置を調整できるので、ワークを
その大きさや形状に対してフレキシブルに安定した状態
で把持することができる。また、ワーク支持体の上部に
は各支持アームの先端間に開放部が形成されるので、レ
ーザ加工ヘッドはこの開放部を通過可能になるためレー
ザ加工のデッドゾーンが生じないようにできる。
【0041】請求項3の発明によれば、3個以上のスク
ロール体はチャック本体の端面の中央から外周に向けて
互いに放射状をなす直線上を移動するので、スクロール
アームの爪によりワークはその外周のほぼ均等な位置か
らワークの中心方向に向けて押圧されるため、ワークを
安定した状態で把持できる。
【0042】請求項4の発明によれば、スクロールアー
ムの先端に爪を回転自在に設けているので、ストローク
アームの爪はワークの外周面の形状に応じた状態でワー
クの外周面に当接する。したがって、ワークが安定した
状態で把持される。
【0043】請求項5の発明によれば、ワーク支持体
は、各支持アームの先端部に把持体が設けられ、この把
持体が各支持アーム間に挿通したワークの外周面に接離
するように前記各支持アームを回動自在に設けているの
で、支持アームの先端部の把持体がワークの外周面に容
易に当接する。したがって、ワークの大きさや形状に対
して幅広くフレキシブルに適応され得るものとなる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明を実施する一実施の形態の例を示すレー
ザ加工装置におけるワーク回転装置のチャック装置の正
面図である。
【図2】図1の側面図である。
【図3】図1で示したスクロール体の斜視図である。
【図4】本発明を実施する一実施の形態の例を示すワー
ク回転装置の斜視図である。
【図5】本発明を実施する一実施の形態の例を示すワー
ク回転装置に適用されるワークの断面形状の一例を示す
ものである。
【図6】本発明を実施する一実施の形態の例を示すワー
ク支持装置の正面図である。
【図7】図6の矢視VII−VII線の側面図である。
【図8】本発明を実施する一実施の形態の例を示すワー
ク支持装置の側面図である。
【図9】本発明を実施する一実施の形態の例を示すワー
ク支持装置の側面図である。
【図10】本発明を実施する一実施の形態の例を示すレ
ーザ加工装置の斜視図である。
【符号の説明】
1 レーザ加工装置 3 基台 19 加工ヘッド 21 回転テーブル 23 チャック装置 25 チャック装置 27 芯押し台 29 ワーク回転装置 39 ワーク支持装置 41 チャック本体 43 チャック端面 45 スクロール溝 47 スクロール体 49 スクロールアーム 51 爪 57 ワーク支持体 67 支持アーム 69 開放部

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 基台上にワークを把持し回転するワーク
    回転装置を設け、このワーク回転装置に装着したワーク
    を加工するレーザ加工ヘッドを前記基台の上方に設けた
    レーザ加工装置において、 前記ワーク回転装置は、回転駆動手段により回転可能で
    あってワークの一端を把持するチャック装置からなり、
    このチャック装置におけるチャック本体の端面に複数個
    のスクロール体をチャック本体の端面のほぼ中央から外
    周に向けた直線上を移動自在で位置決め調整可能に設
    け、各スクロール体にスクロールアームの一端側を回動
    自在に軸承し、これら各スクロールアームの他端側にワ
    ークの端縁の外周面を把持する爪を備えると共に、前記
    各スクロール体の移動方向が、各スクロールアームの爪
    でワークの端縁の外周面を互いに押圧して把持するよう
    に位置してなることを特徴とするレーザ加工装置。
  2. 【請求項2】 基台上にワークを支持するワーク支持装
    置を設け、このワーク支持装置に装着した前記ワークを
    加工するレーザ加工ヘッドを前記基台の上方に設けたレ
    ーザ加工装置において、 前記ワーク支持装置は、互いに対向する支持アームを備
    え且つ前記各支持アーム間にワークを挿通可能に設けた
    ワーク支持体を、前記各支持アームの先端間の開放部が
    上方に位置するように前記基台上に上下動可能に立設
    し、前記各支持アームには各支持アーム間に挿通したワ
    ークを把持固定する把持体をワークの外周面に接離可能
    に移動調整自在に設けてなることを特徴とするレーザ加
    工装置。
  3. 【請求項3】 前記スクロール体は3個以上からなり、
    これらのスクロール体はチャック本体の端面の中央から
    外周に向けて互いに放射状をなす直線上を移動自在に且
    つ位置決め調整可能に設けてなることを特徴とする請求
    項1記載のレーザ加工装置。
  4. 【請求項4】 前記爪は、スクロールアームの先端に回
    転自在に設けてなることを特徴とする請求項1記載のレ
    ーザ加工装置。
  5. 【請求項5】 前記ワーク支持体は、前記各支持アーム
    の先端部に把持体を設け、この把持体が各支持アーム間
    に挿通したワークの外周面に接離するように前記各支持
    アームを回動自在に設けてなることを特徴とする請求項
    2記載のレーザ加工装置。
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