JP3595623B2 - レーザ加工装置 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、レーザ加工装置に関し、特に基台上にワークを把持し回転するワーク回転装置、あるいは前記ワークを支持するワーク支持装置を設けたレーザ加工装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来のレーザ加工装置は、基台上に丸パイプや角パイプ等の外周が断面円形や断面矩形をなすワークを把持し回転するワーク回転装置が設けられ、あるいは前記ワークを支持するワーク支持装置とが設けられている。
【0003】
前記ワーク回転装置は、例えば、回転駆動手段により回転可能であってワークの一端を把持するチャックと、ワークの他端を前記チャックへ押圧してワークの芯を位置決めする芯押し台とからなり、前記チャックと芯押し台は基台上に設けられ、基台上の上方にはワークをレーザ加工するレーザ加工ヘッドが設けられている。特に、前記チャックは断面円形状のワークを把持するのに好適な構造になっている。
【0004】
また、前記ワーク支持装置は、例えば基台上の特定の位置に無端環状を成すワーク支持体を立設し、この無端環状を成すワーク支持体に設けた4個のローラでワークの外径部を押さえて一定の高さに支持するように設けられている。
【0005】
また、ワーク支持装置の別の例としては、ワークの外径部を下方から回転可能な2個のローラで一定の高さに支持するように設けられている。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
ところで、従来のレーザ加工装置のワーク回転装置においては、ワークが断面矩形状をなす角パイプの場合、ワークの両端をチャック用固定具及び芯押し台用固定具を介して従来のチャックで把持する必要があった。例えば、ワークが断面矩形状の角パイプであるときは、チャック用固定具(及び芯押し台用固定具)は、その一端側がワークの角パイプ内に挿入可能な断面矩形状をなし、チャック用固定具の他端側がチャックで把持可能な断面円形をなすものである。したがって、チャック用固定具(及び芯押し台用固定具)はワークの断面形状に応じた寸法のものが必要であり、幾種類もの固定具を製作するためにコスト高になることや、レーザ加工する毎に前記各固定具をワークに装着するために煩わしさと能率低下になることや、ワークの形状及び大きさが異なる毎に各固定具を変えるために能率低下になることなどの問題点があった。また、ワークをワーク回転装置に取付ける時、ワークのレーザ加工位置をレーザ加工ヘッドのレーザビーム上に位置させるためにチャックをその都度回転してワークの角度を調整しなければならないという問題点があった。
【0007】
また、従来のレーザ加工装置のワーク支持装置においては、前者の無端環状を成すワーク支持体に設けたローラでワークを支持するワーク支持装置では、このワーク支持体の付近はレーザ加工できない領域、換言すればレーザ加工のデッドゾーンが生じるという問題点があった。また、ワークの大きさに対するフレキシビリティーがないので、ワークの大きさおよび形状に応じたワーク支持体を用いなければならないという問題点があった。
【0008】
後者のワーク支持装置、すなわちワークの外径部を下方から回転可能な2個のローラで一定の高さに支持するワーク支持装置では、ワークを矯正することができないので、ワーク自体に曲がりがある場合はレーザ加工位置がずれるために加工精度が低下し、加工不良が生じるという問題点があった。
【0009】
本発明は叙上の課題を解決するためになされたもので、その目的は、チャック用固定具及び芯押し台用固定具を必要としなくても、ワークの断面形状や大きさに対してフレキシブルに且つ容易に把持可能なワーク回転装置、およびワークの断面形状や大きさに対してフレキシブルに且つ容易に支持可能でレーザ加工のデッドゾーンが生じないワーク支持装置を備えたレーザ加工装置を提供することにある。
【0010】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するために請求項1によるこの発明のレーザ加工装置は、基台上にワークを把持し回転するワーク回転装置を設け、このワーク回転装置に装着したワークを加工するレーザ加工ヘッドを前記基台の上方に設けたレーザ加工装置において、前記ワーク回転装置は、回転駆動手段により回転可能であってワークの一端を把持するチャック装置からなり、このチャック装置におけるチャック本体の端面に複数個のスクロール体をチャック本体の端面のほぼ中央から外周に向けた直線上を移動自在で位置決め調整可能に設け、各スクロール体にスクロールアームの一端側を回動自在に軸承し、これら各スクロールアームの他端側にワークの端縁の外周面を把持する爪を備えると共に、前記各スクロール体の移動方向が、各スクロールアームの爪でワークの端縁の外周面を互いに押圧して把持するように位置してなることを特徴とするものである。
【0011】
したがって、複数個のスクロール体をチャック装置におけるチャック本体の端面のほぼ中央から外周に向けた直線上を移動させて、各スクロールアームの爪をワークの端縁の外周面に係合させる。例えば、ワークが角パイプであれば、角パイプの角部に各スクロールアームの爪を係合させる。次いで、複数個のスクロール体をさらに移動させてチャック本体に固定することにより、ワークが各スクロールアームの爪で互いに押圧され安定した状態で把持される。なお、ワークが角パイプのように断面矩形状をなす場合には、前記爪をワークの角部に係合させるので、ワークが必然的に所定の位置に位置決めされる。このワーク回転装置により、ワークはその断面形状や大きさに対してフレキシブルに且つ容易に把持され得る。
【0012】
請求項2によるこの発明のレーザ加工装置は、基台上にワークを支持するワーク支持装置を設け、このワーク支持装置に装着した前記ワークを加工するレーザ加工ヘッドを前記基台の上方に設けたレーザ加工装置において、前記ワーク支持装置は、互いに対向する支持アームの先端間の開放部は上側に設けてあって前記レーザ加工ヘッドが走行可能に形成してあり、且つ前記各支持アーム間にワークを挿通可能に設けたワーク支持体を前記基台上に上下動可能に備え、前記各支持アーム間に挿通したワークを把持固定する複数の把持体を、ワークの外周面に接離可能なように前記各支持アームに形成した長孔に沿って移動調整可能に設けてなることを特徴とするものである。
【0013】
したがって、ワークを各支持アーム間に挿通し、各支持アームの把持体を移動することにより、この把持体をワークの上部の外周面に当接し押圧することにより、ワークが把持される。そして、ワーク支持体を上下動することにより、ワークの高さ方向の位置が調整される。ワークの大きさや形状に対してフレキシブルなワーク支持装置となる。また、ワーク支持体の上部には各支持アームの先端間に開放部が形成されるので、レーザ加工ヘッドはこの開放部を通過可能になるためレーザ加工のデッドゾーンが生じない。
【0014】
請求項3によるこの発明のレーザ加工装置は、前記スクロール体は3個以上からなり、これらのスクロール体はチャック本体の端面の中央から外周に向けて互いに放射状をなす直線上を移動自在に且つ位置決め調整可能に設けてなることを特徴とするものである。
【0015】
したがって、3個以上のスクロール体はチャック本体の端面の中央から外周に向けて互いに放射状をなす直線上を移動するので、スクロールアームの爪によりワークはその外周のほぼ均等な位置からワークの中心方向に向けて押圧されるため、安定した状態で把持される。
【0016】
請求項4によるこの発明のレーザ加工装置は、前記爪は、スクロールアームの先端に回転自在に設けてなることを特徴とするものである。
【0017】
したがって、ストロークアームの爪はワークの外周面の形状に応じてワークの外周面に当接するので、ワークが安定した状態で把持される。
【0018】
請求項5によるこの発明のレーザ加工装置は、前記ワーク支持体は、前記各支持アームの先端部に把持体を設け、この把持体が各支持アーム間に挿通したワークの外周面に接離するように前記各支持アームを回動自在に設けてなることを特徴とするものである。
【0019】
したがって、各支持アームが回動するので各支持アームの先端部の把持体がワークの外周面に容易に当接するため、ワークの大きさや形状に対して幅広くフレキシブルに適応される。
【0020】
【発明の実施の形態】
以下に、本発明のレーザ加工装置の実施の形態について、図面を参照して説明する。
【0021】
図10を参照するに、本実施例に係わるレーザ加工装置1は、基台3がU字形状の断面を成しており、両端側の側壁5R,5Lおよび溝7からなっている。この側壁5RのX軸方向(図10において左右方向)の上面には第1案内面9が設けられており、側壁5LのX軸方向には案内溝11が形成されている。
【0022】
前記第1案内面9と案内溝11に沿ってX軸方向へ移動自在な門型形状のX軸キャレッジ13が設けられている。このX軸キャレッジ13は図示省略の駆動モータとボールネジなどによってX軸方向へ移動されるようになっている。
【0023】
X軸キャレッジ13の上面にはY軸方向(図10において前後方向)へ沿って第2案内面15が設けられており、この第2案内面15に沿って移動自在なY軸キャレッジ17の先端(図10において右端)の下部には、Z軸方向(図10において、上下方向)へ移動自在なレーザ加工ヘッド19が設けられている。なお、Y軸キャレッジ17及びレーザ加工ヘッド19はそれぞれ図示省略の駆動モータとボールネジなどでY軸方向およびZ軸方向へ移動されるようになっている。
【0024】
前記基台3の溝7におけるX軸方向の左側には、例えば加工すべき角パイプからなるワークWを支持する回転テーブル21が設けられている。この回転テーブル21は前記ワークWの一端側をクランプするチャック装置23と図示省略の回転駆動部などからなっている。また、ワークWの他端側をクランプするチャック25とこのチャック25を回転自在に軸承する芯押し台27が設けられており、この芯押し台27のチャック装置25と上記の回転テーブル21のチャック装置23とからなるワーク回転装置29が基台3上に設けられている。
【0025】
より詳しくは、図4において前記芯押し台27の下部にはスライド31が設けられており、このスライド31に設けた案内部33が前記基台3上に設けたスライド案内35のX軸方向に設けた案内溝37、例えばあり溝に摺動自在に係合している。なお、前記回転駆動部によりチャック装置23が回転されてワークWが必要に応じて回転されるようになっている。
【0026】
上記構成により、ワークWの一端を回転テーブル21のチャック装置23でクランプし、ワークWの他端を芯押し台27でチャック装置23側の方向へ押圧し、このワークWの他端を芯押し台27のチャック装置25でクランプする。このワークWの加工すべき箇所の位置にX軸キャレッジ13,Y軸キャレッジ17を移動せしめて位置決めすると共に、レーザ加工ヘッド19はZ軸方向に位置決め調整される。さらに、図示省略のレーザ発振器から発せられたレーザビームをレーザ加工ヘッド19から加工すべきワークWの加工箇所へ向けて照射することによって、例えば切断あるいは孔加工など所定の加工が行なわれる。その際、ワークWは必要に応じて回転テーブル21の回転駆動部により回転されることとなる。
【0027】
前記ワーク回転装置29のチャック装置23についてより詳しくは、図1に示すように、チャック本体41の端面(以下、「チャック端面」という)には当該チャック端面43のほぼ中央付近からチャック本体41の外周へ向けて4つのスクロール溝45が形成されている。本実施例では、前記4つのスクロール溝45の長手方向がチャック端面43の回転中心点Cを通過して互いに直交する2本の直線上に位置している。これらの各スクロール溝45に嵌挿する断面形状を成すブロック状のスクロール体47が前記スクロール溝45に摺動自在に且つ位置決め調整可能に設けられている。なお、本実施例では前記スクロール溝45は断面十字状をなし、スクロール体47は前記スクロール溝45の十字状断面に嵌挿可能な断面十字状を形成している(図3)。さらに、各スクロール体47のチャック端面43の中心点C側の一端には、スクロールアーム49の一端側が軸着されており、該スクロールアーム49の他端側にはワークWの長手方向の端縁の外周面を把持する爪51が回動自在に設けられている。なお、この爪51は断面く字状をなす突起に形成されている。
【0028】
なお、芯押し台27のチャック装置25については上記の回転テーブル21のチャック装置23と同様の構造であるので、説明は省略する。
【0029】
したがって、図1および図2においてチャック装置23のスクロール溝45に装着したスクロール体47を用いて二点鎖線で示すワークWをクランプする場合、4個のスクロール体47をチャック装置23のスクロール溝45内を摺動させて各スクロールアーム49の爪51をワークWの矩形の角部に係合させる。そして4個の各スクロール体47の爪51でワークWの矩形の4個の角部をチャック端面43の中心点Cの方向へ押圧すると、爪51はワークWを角部の対角線上の方向に押圧する力F(図1の矢印F)が作用するので、ワークWは必然的に所定の位置に位置決めされる。この状態で各ストロール体47はチャック本体41にボルト等の固定具を用いて固定される。なお、例えばワークWの上面が水平に位置するようにあらかじめチャック23を回転して調整しておくなら、ワークWの上面は必然的に水平に位置決めされる。
【0030】
また、図1において上述のワークWより大きいワークW’(一点鎖線で示す)をスクロール体47によりクランプする場合、4個の各スクロール体47をチャック端面43の中心点Cに向かう方向と反対方向へ移動させる。そして、前述したワークWの場合と同様に4個のスクロール体47を移動させて各スクロールアーム49の爪51をワークWの矩形の角部に係合させ、次いで、4個の各スクロール体47をチャック端面43の中心点Cの方向へ移動させて押圧することにより、ワークWは必然的に所定の位置に容易に位置決めされる。
【0031】
なお、対象となるワークWは上述した角パイプだけではなく、図5(A)〜(D)に示すように断面矩形や円形の中実鋼材、H型鋼、断面C字状の型材等の種々の形状のワークにも適用される。
【0032】
なお、前述した実施例では4個のスクロール体47を備えたチャック装置23について説明したが、スクロール体47は2個、3個でもよく、さらに5個以上にも適用される。例えば、2個のスクロール体47を備えたものでは、2個のスクロール体47がそれぞれ、チャック端面43の回転中心点Cを通過する1本の直線上を、チャック端面43の中心点Cに対して対称をなすように前記中心点Cの付近からチャック本体41の外周までの間を移動するように設けられている。したがって、断面矩形状のワークWに対しては前記2のスクロール体47の爪51でワークWの矩形の対角線上に位置する2の角部を2個のスクロール体47の爪51でチャック端面43の中心点Cの方向へ押圧することにより、ワークWは必然的に所定の位置に位置決めされる。
【0033】
なお、3個のスクロール体47を備えたものでは、3個のスクロール体47はそれぞれ、チャック端面43の回転中心点Cを通過する3本の直線上を、前記中心点Cの付近からチャック本体41の外周までの間を移動するように設けられており、前記3個のスクロール体47の移動軌跡がチャック端面43の中心点Cに対して互いに点対称をなすような放射状の直線上にあることが好ましい。換言すれば、3個のスクロール体47の移動軌跡が前記中心点Cに対して120°の角度をなす点対称をなすように位置させることが望ましい。断面矩形状のワークWに対しては、前記3個のスクロール体47のうち、2のスクロール体47の爪51でワークWの矩形の一側辺上に位置する2の角部に2個のスクロール体47の爪51を係合させると共に、残りの1の爪51でワークWの矩形の前記一側辺と反対側の一側辺の部分を係合させ、各スクロール体47をチャック端面43の中心点Cの方向へ移動することにより、ワークWは3個の爪51,51,51で互いに押圧され把持されて所定の位置に位置決めされる。ただし、断面矩形状のワークWに対しては、3個のスクロール体47を備えたものではクランプ状態に不安定要素があるので、4個のスクロール体47を備えたものであることが望ましい。
【0034】
いずれにしても、本発明のワーク回転装置はチャック用固定具及び芯押し台用固定具を必要としなくても、ワークの断面形状や大きさに対してフレキシブルに且つ容易に把持するものである。
【0035】
次に、図10において、断面が円形の丸パイプからなるワークWに穴加工を行う場合には従来のワーク回転装置を用いると共に図6および図7に示すようなワーク支持装置39が用いられる。図6および図7において、ワーク支持装置39の下部にはスライド53が設けられており、このスライド53に設けた案内部55が前記基台3上に設けたスライド案内35のX軸方向に設けた案内溝37(図4)に摺動自在に係合している。
【0036】
上記スライド53の上部には、ワーク支持体57を支持する支持台59が立設されており、この支持台59に設けた長孔61にボルト63を介してワーク支持体57の基部65が上下動調整可能に固定されている。ワーク支持体57は基部65に2つの支持アーム67が互いに対向して突設され、この2つの支持アーム67,67の間はワークWが挿通可能に設けられており、本実施例では各支持アーム67,67が湾曲形成されており、2つの支持アーム67,67の先端間はレーザ加工装置1のレーザ加工ヘッド19が走行可能な開放部69が形成されている。ワーク支持体57は前記開放部69が上方に位置するように立設されている。さらにワーク支持体57には2つの支持アーム67,67間に挿通されたワークWの外径部に当接して把持固定するようにローラ71(把持体)が3個設けられている。1個のローラ71は2つの支持アーム67,67の付け根部の中央に設けられており、他の2個のローラ71はそれぞれ、各支持アーム67,67の先端部に湾曲形状に沿って長く形成した長孔73,73にボルト等で移動調整可能に固定されている。なお、前記長孔73はローラ71が支持アーム67の先端側へ移動するに連れて2の支持アーム67,67間に挿通されたワークWの外周面に接近するように斜めに形成されている。
【0037】
ワーク支持装置39の作用について、図6に示すようにワークWが丸パイプである場合を例にして説明すると、2の支持アーム67,67間にワークWを挿通し、このワークWの下面を支持アーム67,67の付け根部の中央のローラ71上に載置し、このワークWのレーザ加工箇所を上方に位置させ、次いで支持アーム67,67の先端部のローラ71,71を長孔73,73に沿って支持アーム67,67の先端方向へ移動させることにより、ローラ71,71がワークWの外周面に当接し、このローラ71,71でワークWが押圧されて把持固定される。なお、ワークWの高さの位置を調整するにはワーク支持体57の基部65を支持台59に固定しているボルト63を緩めて高さ調整し、ボルト63を締めればよい。
【0038】
なお、ワーク支持装置39は、図8に示すようにローラ71の数を増やすことにより、ワークWがより一層安定した状態で支持される。また、図9に示すように2つの支持アーム67a,67aの先端部にローラ71,71を設け、このローラ71,71が2つの支持アーム67a間に挿通したワークWの外周面に接離自在となるように前記各支持アーム67a,67aをワーク支持体57の基部65の上部に回動自在に設けることが望ましい。これによって、2つの支持アーム67a,67aが回動自在であるので支持アーム67a,67aの先端部のローラ71,71がワークWの外周面に容易に当接するため、ワークWの大きさや形状に対して幅広くフレキシブルに適応されるのもとなる。
【0039】
【発明の効果】
以上のごとき実施の形態の例から理解されるように、請求項1の発明によれば、複数個のスクロール体をチャック本体の端面のほぼ中央から外周に向けた直線上を移動させて、各スクロールアームの爪をワークの端縁の外周面に係合させ、次いで、複数個のスクロール体をさらに移動させてチャック本体に固定することにより、ワークを各スクロールアームの爪で互いに押圧され安定した状態で把持することができ、ワークの断面形状や大きさに対してフレキシブルに且つ容易に把持することができる。なお、ワークが角パイプのように断面矩形状をなす場合には、前記爪をワークの角部に係合させるので、ワークを必然的に所定の位置に位置決めすることができる。
【0040】
請求項2の発明によれば、ワークを各支持アーム間に挿通し、各支持アームの把持体を移動することにより、この把持体をワークの上部の外周面に当接して押圧し、さらに、ワーク支持体を上下動することによりワークの高さ方向の位置を調整できるので、ワークをその大きさや形状に対してフレキシブルに安定した状態で把持することができる。また、ワーク支持体の上部には各支持アームの先端間に開放部が形成されるので、レーザ加工ヘッドはこの開放部を通過可能になるためレーザ加工のデッドゾーンが生じないようにできる。
【0041】
請求項3の発明によれば、3個以上のスクロール体はチャック本体の端面の中央から外周に向けて互いに放射状をなす直線上を移動するので、スクロールアームの爪によりワークはその外周のほぼ均等な位置からワークの中心方向に向けて押圧されるため、ワークを安定した状態で把持できる。
【0042】
請求項4の発明によれば、スクロールアームの先端に爪を回転自在に設けているので、ストロークアームの爪はワークの外周面の形状に応じた状態でワークの外周面に当接する。したがって、ワークが安定した状態で把持される。
【0043】
請求項5の発明によれば、ワーク支持体は、各支持アームの先端部に把持体が設けられ、この把持体が各支持アーム間に挿通したワークの外周面に接離するように前記各支持アームを回動自在に設けているので、支持アームの先端部の把持体がワークの外周面に容易に当接する。したがって、ワークの大きさや形状に対して幅広くフレキシブルに適応され得るものとなる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明を実施する一実施の形態の例を示すレーザ加工装置におけるワーク回転装置のチャック装置の正面図である。
【図2】図1の側面図である。
【図3】図1で示したスクロール体の斜視図である。
【図4】本発明を実施する一実施の形態の例を示すワーク回転装置の斜視図である。
【図5】本発明を実施する一実施の形態の例を示すワーク回転装置に適用されるワークの断面形状の一例を示すものである。
【図6】本発明を実施する一実施の形態の例を示すワーク支持装置の正面図である。
【図7】図6の矢視VII−VII線の側面図である。
【図8】本発明を実施する一実施の形態の例を示すワーク支持装置の側面図である。
【図9】本発明を実施する一実施の形態の例を示すワーク支持装置の側面図である。
【図10】本発明を実施する一実施の形態の例を示すレーザ加工装置の斜視図である。
【符号の説明】
1 レーザ加工装置
3 基台
19 加工ヘッド
21 回転テーブル
23 チャック装置
25 チャック装置
27 芯押し台
29 ワーク回転装置
39 ワーク支持装置
41 チャック本体
43 チャック端面
45 スクロール溝
47 スクロール体
49 スクロールアーム
51 爪
57 ワーク支持体
67 支持アーム
69 開放部
Claims (5)
- 基台上にワークを把持し回転するワーク回転装置を設け、このワーク回転装置に装着したワークを加工するレーザ加工ヘッドを前記基台の上方に設けたレーザ加工装置において、
前記ワーク回転装置は、回転駆動手段により回転可能であってワークの一端を把持するチャック装置からなり、このチャック装置におけるチャック本体の端面に複数個のスクロール体をチャック本体の端面のほぼ中央から外周に向けた直線上を移動自在で位置決め調整可能に設け、各スクロール体にスクロールアームの一端側を回動自在に軸承し、これら各スクロールアームの他端側にワークの端縁の外周面を把持する爪を備えると共に、前記各スクロール体の移動方向が、各スクロールアームの爪でワークの端縁の外周面を互いに押圧して把持するように位置してなることを特徴とするレーザ加工装置。 - 基台上にワークを支持するワーク支持装置を設け、このワーク支持装置に装着した前記ワークを加工するレーザ加工ヘッドを前記基台の上方に設けたレーザ加工装置において、
前記ワーク支持装置は、互いに対向する支持アームの先端間の開放部は上側に設けてあって前記レーザ加工ヘッドが走行可能に形成してあり、且つ前記各支持アーム間にワークを挿通可能に設けたワーク支持体を前記基台上に上下動可能に備え、前記各支持アーム間に挿通したワークを把持固定する複数の把持体を、ワークの外周面に接離可能なように前記各支持アームに形成した長孔に沿って移動調整可能に設けてなることを特徴とするレーザ加工装置。 - 前記スクロール体は3個以上からなり、これらのスクロール体はチャック本体の端面の中央から外周に向けて互いに放射状をなす直線上を移動自在に且つ位置決め調整可能に設けてなることを特徴とする請求項1記載のレーザ加工装置。
- 前記爪は、スクロールアームの先端に回転自在に設けてなることを特徴とする請求項1記載のレーザ加工装置。
- 前記ワーク支持体は、前記各支持アームの先端部に把持体を設け、この把持体が各支持アーム間に挿通したワークの外周面に接離するように前記各支持アームを回動自在に設けてなることを特徴とする請求項2記載のレーザ加工装置。
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