JP4632253B2 - 多面加工機 - Google Patents
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Description
この多面加工機は、機台にワーク固定装置と加工ヘッドを設け、そのワーク固定装置でワークを支持し、そのワークをワーク固定装置で所定の角度毎に回転して複数の異なる面を加工ヘッドで加工できる。
前記ワーク固定装置は、機枠に回転体を回転自在に取付け、この回転体に受け台とクランパーを設け、その受け台とクランパーでワークをクランプした状態で回転することで、そのワークの異なる面を加工ヘッドと対向させるものである。
このために、回転体におけるガイド部で回転ガイドされる周面部が周方向全周に亘って連続せずに、前述の切欠部と対向した部分が不連続となるので、回転体を360度の範囲でスムーズに回転できない。
したがって、ワークを360度の範囲でスムーズに回転することができない。
前記ワーク保持兼回転装置10で保持したワークの複数の面を加工ヘッド20で加工するようにした多面加工機において、
前記各ワーク保持兼回転装置10は、前記機台1にX軸方向に移動自在に取付けられ、そのX軸方向の両端面14bにワーク挿通用の孔14cを備えた枠体14と、この枠体14内に設けられ、ワークをクランプするクランプ状態とワークをアンクランプするアンクランプ状態に作動し、かつアンクランプ状態の時には内部にワークが挿入、抜け出し可能な構成のワーククランプ手段11と、このワーククランプ手段11を360度の範囲で回転自在にガイドするガイド手段12と、前記ワーククランプ手段11を回転駆動する回転手段13を備え、前記ワーククランプ手段11のガイド手段12で回転ガイドされる周面部は、周方向全長に亘って連続し、
前記第1ストッパ42、第2ストッパ43は、前記ワーク保持兼回転装置10のワーククランプ手段11内に挿入可能なストッパ部42a,43aを備え、この第1・第2ストッパ42,43の少なくとも一方をX軸方向に移動自在として、ワークの長手方向両端面を支持可能としたことを特徴とする多面加工機である。
このワーク支持装置30は、ワークを支持するワーク支持状態と支持を解放する支持解放状態に亘って作動するようにした多面加工機である。
その隣接したワーク支持部材31のX軸方向の間隔は、X軸方向一端部の間隔が最大で、かつX軸方向他端部の間隔が最小となるように、X軸方向一端部からX軸方向他端部に向けて順次小さい多面加工機である。
前記ガイド手段12は、前記枠体14内に取付けられ、前記筒体11aの外周面を回転自在に支承する軸受とした多面加工機である。
である。
また、ワーククランプ手段11は、アンクランプ状態の時にワークが挿入、抜け出し可能な構成で、そのワーククランプ手段11のガイド手段12で回転ガイドされる周面部が周方向全長に亘って連続しているので、ワーククランプ手段11はガイド手段12に沿って360度の範囲でスムーズに回転できる。
したがって、ワークを360度の範囲でスムーズに回転して、そのワークの全周の任意の面を加工することができる。
また、ワークをワーク保持兼回転装置10のワーククランプ手段11の内部に挿通し、その状態で第1・第2ストッパ42,43でワークの長手方向端面を支持することで、ワークを機台1に保持し、その状態でワーク保持兼回転装置10をワークの長手方向に移動して任意の位置をクランプして保持できるから、そのワーク保持兼回転装置10で保持する長手方向の位置を変更することで、ワークの長手方向全長の面を加工できる。
また、前述の状態の後にワーク支持装置30を支持解放状態に作動することで、ワーク保持兼回転装置10をワークの長手方向に移動して任意の位置をクランプして保持できるから、そのワーク保持兼回転装置10で保持する長手方向の位置を変更することで、ワークの長手方向全長の面を加工できる。
また、筒体11aの外周面を軸受で回転自在に枠体14に支承するので、筒体11aを360度の範囲でスムーズに回転してワーククランプ手段11を360度の範囲でスムーズに回転できる。
また、ワークの形状に応じて必要な箇所だけ押さえることができるので、様々な形状のワークの対応することが可能となる。
前記機台1に加工ヘッド20がX軸方向に移動自在に取付けてある。
前記機台1にはワーク支持装置30が取付けてある。
前記ワーク保持兼回転装置10は、図2〜図4に示すようにX軸方向の回転中心の回りに360度の範囲で回転可能なワーククランプ手段11と、このワーククランプ手段11を回転ガイドするガイド手段12と、ワーククランプ手段11を回転駆動する回転手段13を備えている。前述の360度の範囲で回転可能とは、360度の範囲で自由に正転、逆転できるし、1回転以上回転できることである。
前記ワーククランプ手段11はワークをクランプするクランプ状態とワークをアンクランプするアンクランプ状態とに作動し、アンクランプ状態の時にはそのワーククランプ手段11内にワークがX軸方向に挿入、抜け出し可能である。
前記ワーククランプ手段11におけるガイド手段12で回転ガイドされる周面部は周方向全周に亘って連続し、ワーククランプ手段11はスムーズに360度の範囲で回転できるようにしてある。好ましくは、ワーククランプ手段11の外周面部がガイド手段12に沿って回転ガイドされる。
この加工用の工具22は、前記ワーク保持兼回転装置10で保持しているワークに接して加工する加工位置と、そのワークと離隔した非加工位置に移動する。
例えば,X軸方向と直交するY軸方向及びZ軸方向(上下方向)に移動する。
前記ワーク支持装置30はワークを支持するワーク支持状態と、支持を解放する支持解放状態とに作動する。
一対のワーク保持兼回転装置10をX軸方向で反対にそれぞれ移動して機台1のX軸方向両端部寄り位置とし、一対のワーク保持兼回転装置10の間隔を広くする。
前記ワーク支持装置30をワークを支持する状態に作動してワークを支持する。例えば、長尺なワークをX軸方向に向けて支持する。
前記一対のワーク保持兼回転装置10を前述とは反対の方向に移動して相互に接近し、ワークがワーク保持兼回転装置10のワーククランプ手段11内に挿通するようにしてワークの両端部分を保持可能な状態とする。その状態でワークをそれぞれ保持する。
この後に、ワーク支持装置30を支持解放状態に作動してワークを一対のワーク保持兼回転装置10でのみ保持する。
ワークの加工が終了したらワーク支持装置30をワークの支持状態に作動してワークを支持し、一対のワーク保持兼回転装置10によるワークの保持を解放する。
そして、一対のワーク保持兼回転装置10をX軸方向に移動してワークから抜き出しする。
したがって、ワークを360度の範囲でスムーズに回転できる。
前記機台1は、X軸方向両側の端面板2と、X軸方向と直角なY軸方向の一側面板3、他側面板4、底面板5、中間縦板6、一側面板3と中間縦板6とに亘って設けた上面板7で、Y軸方向他方に凹陥部8を有した箱形状である。
前記中間縦板6には第1レール40がX軸方向に向けて設けてある。
前記上面板7には第2レール41がX軸方向に向けて設けてある。
前記一方の端面板2寄りに第1ストッパ42、他方の端面板2寄りに第2ストッパ43が一対のワーク保持兼回転装置10よりも外側に配置され、各ストッパは前述のワーク保持兼回転装置10と対向し、かつX軸方向に移動自在にそれぞれ設けてある。例えば、第1レール40に沿って移動自在な可動体44に取付けてある。
この第1・第2ストッパ42,43はストッパ部42a,43aが移動自在で、ストップ位置を調節できる。例えば、第1・第2ストッパ42,43をシリンダとし、そのピストン杆をストッパ部とする。
なお、第1・第2ストッパ42,43の一方をX軸方向に移動しないように固定としても良い。前述のX軸方向とはワーク支持装置30にワークを設置したときの長尺ワークの長手方向である。
この枠体14が前記第1レール40に沿ってX軸方向に移動自在に支承されている。
この枠体14が図2に示すように移動手段15でX軸方向に移動される。この移動手段15は前記機台1(中間縦板6)にX軸方向に向けて取付けたラック15aと、枠体14に取付けた駆動源(例えばモータ)15bと、この駆動源15bで回転駆動されると共に、前述のラック15aに噛合したピニオン15cを備え、その駆動源15bでピニオン15cを回転駆動することで枠体14が第1レール40に沿ってX軸方向に移動する。
前記筒体11aが前述のガイド手段12で回転自在に支承され、その筒体11aが前記枠体14の端面14bに形成した孔14cと相対向している。
前記ガイド手段12は、筒体11aの外周面を枠体14に回転自在に支承する。例えば、ガイド手段12は筒体11aの外周面に固定した内輪12aとローラ12bと外輪12cを備えた軸受けで、その外輪12cが枠体14の内面にブラケット14dを介して設けた支持部材14eの孔14f内に固定してある。
これによって、孔14cを通って筒体11a内にワークが挿通、抜け出し可能である。なお、筒体11aの周面部が周方向に亘って連続とは、筒体11aの周面に固定した円筒部材も含む。つまり、筒体11aの周面部が連続でなくとも筒体11aに固定された物品の外周面が全長に亘って連続に形成されていれば、それは本発明に含む。
前記押え片11cは、第1・第2受け面11b−1,11b−2に沿って受け台11bのコーナー部に向けて移動する2つの押え片11cと、その受け台11bのコーナー部の真上からコーナー部に向けて移動する1つの押え片11cの3つ備え、それぞれ押え片11cがシリンダ11dで別々に移動される。
このようであるから、ワークAを3つの押え片11cで第1・第2受け面11b−1,11b−2とコーナー部に押しつけて確実にクランプして強固に保持できる。さらに、ワークの形状によって、押え片11cを使い分けることができるので、様々な形状なワークに対応できる。
なお、図4には2つの押え片11cと2つのシリンダ14dの図示が省略する。
そして、駆動源13cでプーリ13bを正逆回転することで、ベルト13aが正逆方向に移動して筒体11a、つまりワーククランプ手段11を360度の範囲で回転する。
前記ベルト13aは筒体11aにおける支持部材14eの孔14fと対向した位置に巻掛けられ、その支持部材14eの切欠部14gから外に延設している。
前記プーリ13bと駆動源13cは枠体14内に取付けてある。
なお、図4には駆動源13cの図示が省略してあると共に、図4におけるベルト13aをガイドするガイドローラ13dの図示が省略してある。
そして、その筒体11aの突出した両端部分に3つのシリンダ11dがそれぞれ設けてあると共に、受け台11bは筒体11aの長手方向全長に亘って取付けてある。これによって、筒体11a内に挿通したワークを、その筒体11aの長手方向両端よりの2ヶ所でクランプできるようにしてある。
また、ベルト13aを回転駆動することで筒体11aとともにシリンダ11dが回転するが、そのシリンダ11dが支持部材11e、枠体14に干渉しないようにしてある。ここで、合計6ヶ所の押え片11cによるクランプ方法について説明したが、押え片11cによるクランプの数は必ずしも両端面側にある必要はない。例えば、支持部材11eを筒体11aの一端面側に配置し、他端面側に押え片11cを設けても良い。
そして、駆動源21bでピニオン21cを回転駆動することで第1可動体23がX軸方向に移動する。
前記第1可動体23に第2可動体24がX軸方向に移動自在に設けてある。この第2可動体24はY軸移動手段25でY軸方向に移動される。
例えば、第1可動体23の上面にレール23aを設け、このレール23aに沿って第2可動体24を移動自在とする。
前記第2可動体24に前述の加工用の工具22を回転駆動する駆動ユニット26を上下動自在に設けてある。この実施の形態では一対の駆動ユニット26が設けてある。
前記ワーク支持部材31は、その一端部にV字状の支持部31aを有していると共に、その他端部が機台1の他側面板4の内側面に固着したブラケット4aにピン33で上下揺動自在に取付けてある。
前記移動手段32はシリンダで、図2に実線で示すように縮み作動することでワーク支持部材31が下方に揺動して支持部31aがワーク保持兼回転装置10よりも下方に移動して前述の機台1の凹陥部8内に収納される。
前記シリンダを図2に仮想線で示すように伸び作動することでワーク支持部材31が上方に揺動して支持部31aが上方に移動してワークワークを支持する。
例えば、X軸方向一方側に位置する一対のワーク支持部材31の間隔をa、以下順次X軸方向他方側に位置するワーク支持部材31の間隔をb,c,d,eとした時に、a<b<c<d<eとなるように、一端からX軸方向一方側に向けて徐々に間隔が拡がるように構成されている。
図6(a)に示すように、複数のワーク支持部材31を上方に揺動してワーク支持状態とする。
各ワーク支持部材31上に亘ってワークAを載置する。
第1ストッパ42のストッパ部42aを一方のワーク保持兼回転装置10の内(前述の筒体11a内)に挿入し、そのストッパ部42aにワークAの長手方向一端面を当接して位置決めする。
この時、ワークAが載置されずにワークAの長さから必要のないワーク支持部材31は下方に揺動して下方位置とする。
この後に、図6(b)に仮想線で示す支持位置のワーク支持部材31を図6(b)に実線で示す下方位置に移動する。
この動作の時に、ワークAは第1・第2ストッパ42,43のストッパ部42a,43aで位置決めされているから,X軸方向(ワークAの長手方向)には移動しない。
この状態でワークAを回転すると共に、加工ユニット20をX軸方向に移動してワークAの面を加工する。
前述のようにしてワークAの各面を全て加工終了したら、前述とは反対の動作をして加工終了したワークを複数のワーク支持部材31で支持し、そのワークを取り出しする。
この状態でワーク保持兼回転装置10をX軸方向に移動してワークAにおける加工終了した部分とする。
そして、その加工終了した部分をワーククランプ手段11でクランプして保持し、前述の図6(d)の状態として加工していない部分を加工する。
前述ガイド手段12は、複数のローラを筒体11aの周方向に間隔を置いて配設したものでも良いし、滑り易い材料でリング形状としても良い。
前記回転手段13は、筒体11aに固着したリングギヤに歯車を噛合したものでもよいし、回転する磨操車を筒体11aに接するようにしても良い。
前記ワーク支持部材31の昇降運動は、ワーク保持兼回転装置10の移動の邪魔にならなければ良く、例えば底面板5に取付けられたエアシリンダ等の昇降手段を用いても良い。
また、加工ヘッド20はX軸に沿って移動するようにしていたが、必ずしも沿う必要はなく、例えば上面板7の中央に固定された旋回可能な基台の上に取付けられた伸縮可能なアーム状の加工ヘッドであっても良い。
Claims (5)
- 機台1と、この機台1にX軸方向に移動自在にそれぞれ取り付けた一対のワーク保持兼回転装置10と、前記機台1にX軸方向に移動自在に取り付けた加工ヘッド20と、前記機台1の各ワーク保持兼回転装置10よりもX軸方向の外側にそれぞれ設けた第1ストッパ42、第2ストッパ43を備え、
前記ワーク保持兼回転装置10で保持したワークの複数の面を加工ヘッド20で加工するようにした多面加工機において、
前記各ワーク保持兼回転装置10は、前記機台1にX軸方向に移動自在に取付けられ、そのX軸方向の両端面14bにワーク挿通用の孔14cを備えた枠体14と、この枠体14内に設けられ、ワークをクランプするクランプ状態とワークをアンクランプするアンクランプ状態に作動し、かつアンクランプ状態の時には内部にワークが挿入、抜け出し可能な構成のワーククランプ手段11と、このワーククランプ手段11を360度の範囲で回転自在にガイドするガイド手段12と、前記ワーククランプ手段11を回転駆動する回転手段13を備え、前記ワーククランプ手段11のガイド手段12で回転ガイドされる周面部は、周方向全長に亘って連続し、
前記第1ストッパ42、第2ストッパ43は、前記ワーク保持兼回転装置10のワーククランプ手段11内に挿入可能なストッパ部42a,43aを備え、この第1・第2ストッパ42,43の少なくとも一方をX軸方向に移動自在として、ワークの長手方向両端面を支持可能としたことを特徴とする多面加工機。 - 前記機台1の一対のワーク保持兼回転装置10間にワーク支持装置30を取付け、
このワーク支持装置30は、ワークを支持するワーク支持状態と支持を解放する支持解放状態に亘って作動するようにした請求項1記載の多面加工機。 - ワーク支持装置30は、X軸方向に間隔を置いて設けた複数のワーク支持部材31を備え、この各ワーク支持部材31は支持位置と支持解放位置とに亘ってそれぞれ単独に作動し、
その隣接したワーク支持部材31のX軸方向の間隔は、X軸方向一端部の間隔が最大で、かつX軸方向他端部の間隔が最小となるように、X軸方向一端部からX軸方向他端部に向けて順次小さい請求項1記載の多面加工機。 - 前記ワーククランプ手段11は、前記枠体14内に筒体11aを、その枠体14の移動方向を軸として回転自在に設け、この筒体11aの内面に、受け台11bと押え片11cとシリンダ11dを、それぞれ少なくとも1つ設けたものとし、
前記ガイド手段12は、前記枠体14内に取付けられ、前記筒体11aの外周面を回転自在に支承する軸受とした請求項1又は2又は3記載の多面加工機。 - ワーククランプ手段11の受け台11bは、第1受け面11b−1と第2受け面11b−2とでV字形状で、そのV字形状のコーナー部に向けて移動する押え片11cと第1・第2受け面11b−1,11b−2に沿ってそれぞれ移動する2つの押え片11cを有する請求項4記載の多面加工機。
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