JP2003260613A - 切削装置 - Google Patents

切削装置

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JP2003260613A JP2002057931A JP2002057931A JP2003260613A JP 2003260613 A JP2003260613 A JP 2003260613A JP 2002057931 A JP2002057931 A JP 2002057931A JP 2002057931 A JP2002057931 A JP 2002057931A JP 2003260613 A JP2003260613 A JP 2003260613A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 ワークに多面加工を行う際の作業者にとって
手間と時間が大幅に短縮できる切削装置を提供するこ
と。 【解決手段】 ワークテーブル3に載置した治具12、
12の平面部13上にワーク2を載置させて、ワーク割
出し手段4に向けてワーク押え手段5の第2位置決めホ
ルダー10を油圧シリンダ9で移動させる。このとき、
ワーク2の横嵌合溝15及び縦嵌合溝16のテーパ面に
案内されながら、第1及び第2位置決めホルダー8、1
0の横突部20及び縦突部21が夫々進み、横突部20
及び縦突部21の先端面が横嵌合溝15及び縦嵌合溝1
6を形成する面に接することはなく、横突部20及び縦
突部21の台形の両斜辺を形成する面が横嵌合溝15及
び縦嵌合溝16のテーパ面に接して、確実に位置決めの
精度が良好に嵌合する。この後、治具12、12をワー
クテーブル3上から外し、把持されたワーク2の一面に
加工工具1により切削加工を行う。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、ワークに多面加工
を行う切削装置、特に角柱状のワークの各面に加工を行
う切削装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来は、ワークに多面加工を行うには、
ワークテーブル上に治具を載置してワークを固定して、
加工工具により一面に加工を施すと、前記固定を解いて
他の面を加工工具に対向させて再び固定して加工すると
いうように、段取り替えをしていた。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかし、段取り替えを
加工する面の数に応じて行わなければならず、またワー
クの治具上へのセット時に生じる誤差がそのままワーク
への加工精度に影響を与えるものであるから、作業者に
とっては相当の手間と時間が必要であった。
【0004】そこで本発明は、上記の点に鑑み、ワーク
に多面加工を行う際の作業者にとって手間と時間が大幅
に短縮できる切削装置を提供することを目的とする。
【0005】
【課題を解決するための手段】このため第1の切削装置
に係る発明は、平面方向及び上下方向に移動可能で回転
によりワークに切削加工を行う加工工具と、該加工工具
の回転軸と直交する軸線を回転中心軸とするワーク割出
し軸を所定角度に割出すもので前記ワークの一側面を把
持する第1位置決めホルダーを有するワーク割出し手段
と、前記ワーク割出し軸に対向して設けられ前記ワーク
の他側面を把持する第2位置決めホルダーを有して前記
ワーク割り出し手段に前記ワークを押圧して把持するワ
ーク押え手段とから成ることを特徴とする。
【0006】また第2の発明は、第1の発明において、
前記ワークの両側面には所定の長さを有し、かつ少なく
ともその対向する一面が奥に行くに従ってその他面に近
づくような横嵌合溝及び縦嵌合溝を形成し、前記ワーク
割出し手段に前記ワークを前記ワーク押え手段が押圧把
持する際に、前記第1及び第2位置決めホルダーの対向
する面には前記横嵌合溝及び縦嵌合溝に案内されながら
嵌合する横突部及び縦突部を形成したことを特徴とす
る。
【0007】更に第3の発明は、第1の発明において、
前記ワーク割出し手段に前記ワークをワーク押え手段が
押圧把持する際に、前記第1及び第2位置決めホルダー
の対向する面には前記ワークの側面に食い込む複数の食
込部と該食込部の周囲に凹部を形成したことを特徴とす
る。
【0008】第4の発明は、第1乃至第3の発明におい
て、前記ワーク押え手段として油圧シリンダを用いたこ
とを特徴とする。
【0009】
【発明の実施の形態】以下図1乃至図7に基づき、本発
明の第1の実施の形態について説明する。先ず、図1及
び図2に基づき説明すると、1は切削装置における角柱
状のワーク2に切削加工を行う加工工具で、X軸駆動モ
ータ、Y軸駆動モータ及びZ軸駆動モータ(ともに図示
せず)により平面方向及び上下方向に移動可能で、かつ
θ軸駆動モータ(図示せず)により鉛直軸を支点として
回転可能であり、この回転によりワーク2の各面に切削
加工を行う。
【0010】3は上面を平面とする平面状のワ−クテー
ブルで、このワークテーブル3にはワーク割出し手段4
及びワーク押え手段5とが対向するように所定間隔を存
して、例えばボルト6などで複数箇所固定されるが、前
記ワーク押え手段5はワークテーブル3に沿ってスライ
ドして移動でき、ワーク2のサイズに合わせて所定位置
に前述の如く固定される。
【0011】前記ワーク割出し手段4は、前記加工工具
1の回転軸と直交する軸線を回転中心軸とするワーク割
出し軸7をプログラムされた数値制御により所定角度に
割出すもので、このワーク割出し軸7の前端には前記ワ
ーク2の一側面を把持する第1位置決めホルダー8を有
する。
【0012】また、前記ワーク押え手段5は前記ワーク
割出し軸7に対向してその延長線上に設けられた油圧シ
リンダ9の回転可能なロッド9Aが左右に移動制御さ
れ、このロッド9Aの前端には前記ワーク2の他側面を
把持する第2位置決めホルダー10を有する。尚、油圧
シリンダ9に代えてエアシリンダを用いてもよい。
【0013】図3及び図4において、11は前記ワーク
割出し手段4及びワーク押え手段5とでワーク2の両側
面を挟んで把持する際に供するワークセット治具で、一
対の治具12、12から構成される。各治具12は平面
部13を有すると共に、該平面部13の中間部には複数
の階段を有する接合部14が突設されている。そして、
対で使用して、その接合部14、14の階段を所定の位
置で互いに接合させることにより高さレベルを調節でき
る。即ち、前記ワークテーブル3に一方の治具12の平
面部13を載置させ、接合部14、14の階段同士を所
定位置で接合させるようにした上で、他方の治具12の
平面部13上に前記ワーク2を載置させて、前記ワーク
割出し手段4及びワーク押え手段5とで相当の重量を有
するワーク2の両側面を挟んで把持する際に供するもの
である。
【0014】次に、図5に示すように、前記ワーク2の
前記両側面には側面両端部まで延びた1条の横嵌合溝1
5と、この横嵌合溝15を横切るように所定間隔を存し
て形成されると共に一端が側面端部まで延びる複数の縦
嵌合溝16とが形成される。これらの横嵌合溝15及び
縦嵌合溝16の断面形状は、図7に示すように、台形状
を呈しており、対向する面が互いに奥に行くに従って近
づくようにテーパ状に形成され、手前の開口面積を広
く、奥に行くに従って開口面積を狭く形成する。
【0015】そして、前記ワーク割出し手段4及びワー
ク押え手段5の第1及び第2位置決めホルダー8、10
には、前記ワーク2を押圧把持する際に、前記横嵌合溝
15及び縦嵌合溝16のテーパ面に案内されながら嵌合
する複数の横突部20及び縦突部21を形成する。
【0016】詳述すると、前記横突部20及び縦突部2
1共に断面が台形状を呈しており、前記横嵌合溝15及
び縦嵌合溝16に前記横突部20及び縦突部21が嵌合
しても、これらの横突部20及び縦突部21の高さは前
記横嵌合溝15及び縦嵌合溝16の深さより短く形成さ
れているために、横突部20及び縦突部21の先端面
(台形の上底を形成する面)が前記横嵌合溝15及び縦
嵌合溝16を形成する面に接することはなく、台形の両
斜辺を形成する面が接する。
【0017】以上のように構成したために、図3に示す
ように、先ず前記ワークテーブル3に一方の治具12の
平面部13を載置させ、接合部14、14の階段同士を
所定位置で接合させるようにした上で、他方の治具12
の平面部13上に前記ワーク2を載置させて、前記ワー
ク割出し手段4に向けてワーク押え手段5の第2位置決
めホルダー10を油圧シリンダで移動させることによ
り、相当の重量を有するワーク2の両側面を第1及び第
2位置決めホルダー8、10で挟んで把持する。
【0018】このとき、ワーク2の横嵌合溝15及び縦
嵌合溝16のテーパ面に案内されながら、第1及び第2
位置決めホルダー8、10の横突部20及び縦突部21
が夫々進み、横突部20及び縦突部21の先端面(台形
の上底を形成する面)が前記横嵌合溝15及び縦嵌合溝
16を形成する面に接することはなく、横突部20及び
縦突部21の台形の両斜辺を形成する面が横嵌合溝15
及び縦嵌合溝16のテーパ面に接して、確実に位置決め
の精度が良好に嵌合する。
【0019】この後、治具12、12をワークテーブル
3上から外し、運転スイッチの操作により、前記ワーク
割出し手段4及びワーク押え手段5により把持され、前
記ワークテーブル3と接触していない状態でワーク2の
一面に加工工具1により切削加工を行う。この場合に、
前記ワークテーブル3上で固定して加工場合に比して、
加工工具1の磨耗が少ない。
【0020】そして、この面への切削を終了した場合に
は、前記ワーク割出し手段4は、ワーク割出し軸7をプ
ログラムされた数値制御により所定角度に割出した後、
他の面にも加工工具1により切削加工を行い、以下同様
に、所定角度ワーク2を回転させては切削加工を行うこ
とができる。尚、ワーク2の両側面を第1及び第2位置
決めホルダー8、10で挟んで把持するが、そのワーク
2への接触面はわずかであるために、該ワーク2の両側
面にも加工を行うことができ、角柱状を呈するワーク2
の6面全てに加工できるものである。
【0021】尚、ワーク2の横嵌合溝15及び縦嵌合溝
16の断面形状を、台形状とするが、対向する面のうち
一方の面が奥に行くに従って他方の面に近づくようにテ
ーパ状に形成すると共に他方の面はワーク2の側面と直
角となるように形成し、手前の開口面積を広く、奥に行
くに従って開口面積を狭く形成し、また同様に、第1及
び第2位置決めホルダー8、10の横突部20及び縦突
部21も断面が台形状を呈しており、前記ワーク2の横
嵌合溝15及び縦嵌合溝16の断面形状に合わせて、台
形の斜辺を形成する一方の面は第1及び第2位置決めホ
ルダー8、10の側面とは直角な面とし、他方の面は傾
斜した面としてもよい。
【0022】次に、図8乃至図10に示すように、第2
の実施の形態について説明する。この実施形態は、ワー
ク2には嵌合溝を形成せずに、前述したように治具1
1、11を用いて、前記ワーク割出し手段4に前記ワー
ク2をワーク押え手段5が押圧把持する際に、前記第1
及び第2位置決めホルダー8、10には前記ワーク2の
側面に食い込む円錐状の複数の食込部25と該食込部2
5の周囲に凹部26を形成するものである。
【0023】即ち、前記食込部25は断面が三角形状を
呈して、その頂部は前記第1及び第2位置決めホルダー
8、10の側面より高い位置となるよう突出して形成す
ると共に、該食込部25の周囲には凹部26を形成す
る。また、この食込部25と凹部26とは、夫々所定間
隔を呈して複数形成する。
【0024】このように形成したために、前記ワーク割
出し手段4に前記ワーク2をワーク押え手段5が押圧把
持する際には、図9の左方に示した状態から中央に示す
状態のように、前記第1及び第2位置決めホルダー8、
10の側面がワーク2の側面に当接するまで、前記食込
部25が前記ワーク2の側面に食い込むと共にこの食い
込みにより盛り上がった部分27が生じても前記凹部2
6に逃げることができ、この盛り上がった部分27を吸
収できるものである。
【0025】尚、図11に示すように、前記ワーク割出
し手段4に前記ワーク2をワーク押え手段5が完全に押
圧把持する前に、前記第1及び第2位置決めホルダー
8、10が上下からワーク2を軽く押圧するようにして
もよいが、以下この実施形態について詳述する。前記第
1及び第2位置決めホルダー8、10の前面下部に支承
部30を形成し、前面には前記食込部25及び凹部26
を形成し、一部切除した前端上部にはボルト31で締め
付けることにより前記支承部30で支承されたワーク2
を上方から押圧片32で押圧して、前記ワーク割出し手
段4に前記ワーク2をワーク押え手段5が完全に押圧把
持する際にズレないようにする。
【0026】以上のように、支承部30と押圧片32と
で上下方向にズレないようにした状態のワーク2を、前
記ワーク割出し手段4にワーク押え手段5が押圧把持す
る際には、上下方向の押圧力よりはるかに大きな押圧力
で、前述したように前記第1及び第2位置決めホルダー
8、10の側面がワーク2の側面に当接するまで、前記
食込部25が前記ワーク2の側面に食い込む。
【0027】なお、この実施形態は、第2の実施形態ば
かりか第1の実施形態にも適用できる。また、ワーク2
の重量に応じて押圧把持する圧力を調整するように構成
するが、前記第1及び第2位置決めホルダー8、10の
横突部20及び縦突部21が前記ワーク2の横嵌合溝1
5及び縦嵌合溝16に嵌合してワーク2を押圧把持した
り、前記第1及び第2位置決めホルダー8、10の前記
食込部25がワーク2の面に食い込むことによりワーク
2を押圧把持する実施形態によれば、この嵌合や食い込
みをしない形態に比べて、押圧力が少なくて済み、従っ
て油圧シリンダ9の押圧能力が小さいものでも足りるか
ら安価に作製することができる。
【0028】以上本発明の実施態様について説明した
が、上述の説明に基づいて当業者にとって種々の代替
例、修正又は変形が可能であり、本発明はその趣旨を逸
脱しない範囲で前述の種々の代替例、修正又は変形を包
含するものである。
【0029】
【発明の効果】以上のように本発明は、ワークに多面加
工を行う際の作業者にとって手間と時間が大幅に短縮で
きる切削装置を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】一部破断せる切削装置の正面図である。
【図2】切削装置の斜視図である。
【図3】ワークセット治具を用いてワークをワーク割出
し手段及びワーク押え手段とで把持する直前の状態を示
す切削装置の正面図である。
【図4】ワークセット治具の斜視図である。
【図5】ワーク及び第2位置決めホルダーの斜視図であ
る。
【図6】ワークを第1及び第2位置決めホルダーで把持
した状態の斜視図である。
【図7】図6の円Aの拡大図である。
【図8】ワークを第2の実施形態の第1及び第2位置決
めホルダーで把持した状態の斜視図である。
【図9】ワークを第2の実施形態の第1及び第2位置決
めホルダーによる把持動作を示す図8の円Bの部分拡大
断面図である。
【図10】第2の実施形態の第2位置決めホルダーの斜
視図である。
【図11】支承部で支承されたワークを押圧片で押圧し
た状態の部分図である。
【符号の説明】
1 加工工具 2 ワーク 3 ワークテーブル 4 ワーク割出し手段 5 ワーク押え手段 8 第1位置決めホルダー 10 第2位置決めホルダー 15 横嵌合溝 16 縦嵌合溝 20 横突部 21 縦突部 25 食込部 26 凹部

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 平面方向及び上下方向に移動可能で回転
    によりワークに切削加工を行う加工工具と、該加工工具
    の回転軸と直交する軸線を回転中心軸とするワーク割出
    し軸を所定角度に割出すもので前記ワークの一側面を把
    持する第1位置決めホルダーを有するワーク割出し手段
    と、前記ワーク割出し軸に対向して設けられ前記ワーク
    の他側面を把持する第2位置決めホルダーを有して前記
    ワーク割り出し手段に前記ワークを押圧して把持するワ
    ーク押え手段とから成ることを特徴とする切削装置。
  2. 【請求項2】 前記ワークの両側面には所定の長さを有
    し、かつ少なくともその対向する一面が奥に行くに従っ
    てその他面に近づくような横嵌合溝及び縦嵌合溝を形成
    し、前記ワーク割出し手段に前記ワークを前記ワーク押
    え手段が押圧把持する際に、前記第1及び第2位置決め
    ホルダーの対向する面には前記横嵌合溝及び縦嵌合溝に
    案内されながら嵌合する横突部及び縦突部を形成したこ
    とを特徴とする請求項1に記載の切削装置。
  3. 【請求項3】 前記ワーク割出し手段に前記ワークをワ
    ーク押え手段が押圧把持する際に、前記第1及び第2位
    置決めホルダーの対向する面には前記ワークの側面に食
    い込む複数の食込部と該食込部の周囲に凹部を形成した
    ことを特徴とする請求項1に記載の切削装置。
  4. 【請求項4】 前記ワーク押え手段として油圧シリンダ
    を用いたことを特徴とする請求項1乃至請求項3のいず
    れかに記載の切削装置。
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