JP4609790B2 - 内面ブローチ加工方法 - Google Patents

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Description

本発明は、内面ブローチ工具の前つかみ部及び後つかみ部を把持してブローチ加工を行う内面ブローチ加工方法に関する。
従来、内面ブローチ工具を使って内面ブローチ加工をする場合、特許文献1の従来技術に記載されているように、図12のような前つかみ部把持装置52が用いられていた。この前つかみ部把持装置52は、本体53にシャンク挿入穴54が設けられ、この本体53の軸線上に放射状に4個の爪55がシャンク挿入穴54内に突出可能にされた構造とされている。クランプされる前つかみ部56は長手方向一端にくびれ部57を有する構造とされている。この前つかみ部56をシャンク挿入穴54に挿入し、スリーブ58を本体53の先端側(図でみて上方向)にスライドさせることにより、爪55がくびれ部57を4方向から押すこととなる。これにより、前つかみ部56はシャンク挿入穴54内に爪55を介して本体53にクランプされる。59はスリーブ58を本体53の後端側(図でみて下方向)に戻すスプリングである。また、前つかみ部56のブローチ回転方向の規制方法として、図13に示すように、前つかみ部56に片平とり40を設け、本体53に前つかみ部56を挿入した後で、ピン67を本体53のピン穴68に挿入したものが開示されている。
また、特許文献2には、前つかみ部の把持装置として、前つかみ部に設けられた第1のくびれ部及び第2のくびれ部を、前つかみ部把持装置の本体に設けられた下爪及び上爪に各々クランプし、ブローチ工具のブローチ軸方向及びブローチ回転方向を規制した前つかみ部把持装置が開示されている。
また、出願人が先に出願した特願2003−49583号においては、ブローチ工具の前つかみ部及び後つかみ部にテーパ部を設け、このテーパ部と補合するテーパ面を有するプルヘッドを押し当ててクランプすることにより、ブローチ工具のブローチ軸方向及びブローチ軸直角方向を規制したブローチ工具把持装置がある。
特開平6−126526号公報 特開2003−165018号公報
しかしながら、特許文献1のような前つかみ部把持装置52を用いた場合、図12に示すように、爪55が前つかみ部56のくびれ部57に当接しても、くびれ部57と爪55との間にブローチ軸方向の隙間があり、ブローチ加工中に前つかみ部56は本体53との間でブローチ軸方向に動いたり振動したりして、ワークの加工精度やブローチ工具の寿命に悪い影響を与えていた。さらにブローチ回転方向の規制についても、図13に示すように、ピン67を挿入するための隙間69が必要になるため、この隙間によりブローチ加工中、前つかみ部56と本体53との間でブローチ回転方向に動いたり振動したりしてワークの加工精度やブローチ工具の寿命に悪い影響を与えていた。
また、特許文献2に記載の前つかみ部把持装置は、ブローチ工具のブローチ軸方向及び回転方向の振動を抑えることについて着目されており、クランプされるのはブローチ工具の前つかみ部側のみとされている。このため、特にワークの硬度が45HRC(ロックウエル硬さCスケール:以下同じ)を越える高硬度材のブローチ加工においては、ブローチ工具にかかるラジアル荷重も大きくなるため、ブローチ工具のブローチ軸直角方向に対しても固定してクランプすることができる前つかみ部把持装置が期待されている。
また、特願2003−49583号のブローチ工具把持装置は、ブローチ工具の前つかみ部及び後つかみ部の両方をクランプする構成とされているが、プルヘッドに設けたテーパ部への押し付け力は、ブローチ加工時にブローチ工具が軸方向に伸びてもテーパ部にすきまを生じさせないよう、クランプ力を切削荷重よりもさらに大きくする必要がある。このため切削力が大きい場合においては、油圧シリンダ等を用いた大パワーのクランプ装置が必要となり、プルヘッドが大型化するケースもある。このため、ブローチ加工時の切削力に左右されないブローチ工具把持装置が期待されている。
本発明はかかる従来技術の課題を解決するためになされたものであり、ブローチ工具のブローチ軸方向、軸直角方向を固定してクランプでき、ブローチ軸方向、軸直角方向及び回転方向の振動を抑制できるとともに、特に切削力の大きいブローチ加工においても把持装置が大型化しないブローチ加工方法を提供することにある。
このため本発明においては、長手方向一端に設けられた下テーパ部と、該下テーパ部に隣接して設けられたランドと、該ランド部に隣接して設けられた上テーパ部と、からなる前つかみ部と、後ろつかみ部と、を有する内面ブローチ工具と、前記前つかみ部の前記下テーパ部に当接可能とされた2以上の下爪と、前記上テーパ部に当接可能とされた2以上の上爪と、を有し、クランプ時には前記下テーパ部が前記下爪に押し付けられることにより前記前つかみ部のブローチ軸方向及びブローチ軸直角方向が圧縮クランプされ固定する下部把持装置と、前記後つかみ部に当接可能とされた2以上の爪を有し、クランプ時には前記上部把持装置の爪により前記後つかみ部が挟持されることにより、前記後つかみ部のブローチ軸直角方向のみを固定してクランプする上部把持装置と、を備え、硬度が45〜65HRC(ロックウエル硬さCスケール)の高硬度材で中空円筒状とされた未加工ワークを取付後、前記後つかみ部をクランプした前記上部把持装置を下降させ、前記前つかみ部を前記未加工ワークに挿入して、前記前つかみ部を前記下部把持装置でクランプし、前記上部把持装置で前記後つかみ部のブローチ軸直角方向のみを固定し、同時に前記下部把持装置で前記前つかみ部のブローチ軸直角方向及びブローチ軸方向を固定し、前記前つかみ部及び前記後つかみ部を同時に固定したまま、前記内面ブローチ工具に引張り荷重がかかるようにして前記未加工ワークをブローチ加工し、前記ブローチ加工後に、前記上部把持装置をアンクランプし、上方に移動させて前記加工されたワークを取り出すようにしたことを特徴とする内面ブローチ加工方法とした。即ち、前つかみ部及び後つかみ部を有する内面ブローチ工具をクランプするにあたり、ブローチ盤に設けられた下部把持装置により内面ブローチ工具の前つかみ部のブローチ軸方向及び軸直角方向を圧縮して把持固定し、同時に上部把持装置によりブローチ工具の後つかみ部のブローチ軸直角方向のみを把持固定して内面ブローチ加工を行う。これにより、ブローチ加工時においても、内面ブローチ工具のブローチ軸方向及び軸直角方向が固定されるため振動したり動いたりすることはない。また、下部把持装置及び上部把持装置の内面ブローチ工具をクランプする摩擦力により、ブローチ工具のブローチ回転方向の振動を抑制するので、ブローチ加工時に内面ブローチ工具がブローチ回転方向に動いたり振動することはない。
また、前つかみ部に設けられた下テーパ部及び上テーパ部を下部把持装置本体に設けられた2以上の下爪及び上爪を押し付けることにより前つかみ部を圧縮クランプする。これにより、ブローチ加工時に起こる振動などに対し、内面ブローチ工具の前つかみ部のブローチ軸方向及び軸直角方向が振動したり動かないように規制する。
また、上部把持装置本体に設けられた2以上の爪により後つかみ部を挟持することにより、ブローチ加工時に起こる振動などに対し、内面ブローチ工具の後つかみ部がブローチ軸直角方向に振動したり動かないように規制する。
さらに、中空円筒状とされたワークの硬度が45〜65HRCの高硬度材の内面ブローチ加工方法としたので上述した課題を解決することができた。
以上のように本発明によれば、長手方向一端に設けられた下テーパ部と、該下テーパ部に隣接して設けられたランドと、該ランド部に隣接して設けられた上テーパ部と、からなる前つかみ部と、後ろつかみ部と、を有する内面ブローチ工具と、前記前つかみ部の前記下テーパ部に当接可能とされた2以上の下爪と、前記上テーパ部に当接可能とされた2以上の上爪と、を有し、クランプ時には前記下テーパ部が前記下爪に押し付けられることにより前記前つかみ部のブローチ軸方向及びブローチ軸直角方向が圧縮クランプされ固定する下部把持装置と、前記後つかみ部に当接可能とされた2以上の爪を有し、クランプ時には前記上部把持装置の爪により前記後つかみ部が挟持されることにより、前記後つかみ部のブローチ軸直角方向のみを固定してクランプする上部把持装置と、を備え、硬度が45〜65HRC(ロックウエル硬さCスケール)の高硬度材で中空円筒状とされた未加工ワークを取付後、前記後つかみ部をクランプした前記上部把持装置を下降させ、前記前つかみ部を前記未加工ワークに挿入して、前記前つかみ部を前記下部把持装置でクランプし、前記上部把持装置で前記後つかみ部のブローチ軸直角方向のみを固定し、同時に前記下部把持装置で前記前つかみ部のブローチ軸直角方向及びブローチ軸方向を固定し、前記前つかみ部及び前記後つかみ部を同時に固定したまま、前記内面ブローチ工具に引張り荷重がかかるようにして前記未加工ワークをブローチ加工し、前記ブローチ加工後に、前記上部把持装置をアンクランプし、上方に移動させて前記加工されたワークを取り出す内面ブローチ加工方法としたので、ブローチ加工時にブローチ工具が振動したり動いたりしないため、ワークを高精度に加工でき、使用する内面ブローチ工具も長寿命とすることができた。さらに、切削力の大きいブローチ加工の場合でも、つかみ部把持装置が大型化しないブローチ盤を提供することができた。
また、中空円筒状とされたワークの硬度が45〜65HRCの高硬度材の内面ブローチ加工方法であって、ブローチ工具に引張り荷重がかかるようにしてワークを加工する内面ブローチ加工方法としたので、硬度が45〜65HRCの高硬度材をブローチ加工する場合においても、ブローチ加工時にブローチ工具が振動したり動いたりしないため、ワークを高精度に加工でき、使用する内面ブローチ工具も長寿命とすることができた。
以下、本発明の実施の形態について図面を参照しつつ説明する。図1は本発明の実施の形態を示す下部把持装置の立面半断面図、図2は本発明の実施の形態を示す上部把持装置の立面半断面図、図3は図1のA−A線矢視断面図、図4は図1のB−B線矢視断面図(クランプ状態)、図5は図1のC−C線矢視断面図(クランプ状態)、図6は図2のD−D線矢視断面図(クランプ状態)、図7は図2のE−E線矢視断面図(クランプ状態)、図8(a)は本発明の実施の形態で使用するブローチ工具の正面図、(b)は(a)の左側面図、図9はワーク移動式のブローチ盤に本発明の上下把持装置を用いてブローチ加工を行う状態を示す部分断面図である。
下部把持装置36の詳細構成について、図1を参照して説明する。図1に示すように、本発明に用いられる下部把持装置36の上爪3及び下爪4は、右半断面図では開き状態(アンクランプ状態)、左半断面図では閉じ状態(クランプ状態)を示すものである。この下部把持装置36は、図1に示すように、前つかみ部6の先端に設けられた下テーパ部9と、下テーパ部に隣接するランド部8と、ランド部に隣接する上テーパ部7とが連続して設けられた前つかみ部6をクランプする。下部把持装置36の下部把持装置本体1は、図1に示すように、外周43に嵌合し上下移動可能に設置されたスリーブ2と、下部把持装置本体1のガイド穴26に移動可能に嵌合され、内方端部37が下テーパ部9と当接可能な2本の下爪4と、本体1の半径方向穴39に移動可能に嵌合され、内方端部49が上テーパ部7と当接可能な2本の上爪3と、を有する。スリーブ2の内面には、逃げ溝11と、テーパ部13を有する逃げ溝12とが設けられている。このとき、図3に示すように、前つかみ部6のブローチ回転方向は、ブローチ工具に設けられた切り欠き29と、下部把持装置本体1に設けたピン27により規制される。また、図4、図5に示すように、上爪3、下爪4は、荷重バランスがとれるようにそれぞれ対向に配置されているが、爪本数は2本にこだわる必要はなく、切削荷重によっては3本以上としても良い。
前つかみ部6のクランプについては、図1左半分に示すように、スリーブ2をコイルばね5により上部把持装置側(上方向)へ押し上げることにより行われる。上爪3はスリーブ2の内周部14と前つかみ部6の上テーパ部7とに当接されており、上爪にかかる切削荷重の半径方向分力は、スリーブ2の内周面14で受けるようにされている。また、下爪4は、外方端部31がスリーブ2の逃げ溝12に設けられた下テーパ部9に当接され、コイルばね5の押上げ力により上テーパ部13を介して、前つかみ部の下テーパ部9を内側に加圧し、前つかみ部6を上部把持装置側(上方向)に押し上げ、ランド部8を上爪3との間に挟みこみ、圧縮クランプする。このとき、下爪4のクランプ力は、切削力より小さいものであっても、上爪と前つかみ部と下爪との間に隙間が生じることはないが、ブローチ加工時に発生するブローチ軸方向及び軸直角方向の振動を抑える程度の力は最低限必要である。本実施例では、下爪4のブローチ軸直角方向のクランプ力を切削荷重の1/10程度とした。このクランプ力は、加工対象によってはさらに強いほうが良い場合、弱くても良い場合があるが、切削荷重より大きくする必要はない。なお、本実施例ではクランプをばね5により行うようにしたが、エアシリンダなど他の手段を用いても良い。次に、前つかみ部6のアンクランプについては、スリーブ2を、図1右半分に示すように、図示しないエアシリンダにより下部装置側(下方向)に移動させ、上爪3をスリーブ2の逃げ溝11に、下爪4を逃げ溝12に各々嵌まり込む状態とすることにより行われる。
次に、上部把持装置32の詳細構成について、図2を参照して説明する。図2に示すように、本発明の上部把持装置32は、溝部21が設けられた後つかみ部19を使用した。上部把持装置32は、上部把持装置本体22と、上部把持装置の外周80に嵌合し上下移動可能に設置されたスリーブ23と、下爪16と、上爪15と、を有する。下爪16は、上部把持装置本体22の半径方向下穴81に移動可能に嵌合されており、内方端部82が後つかみ部19を挟持可能とされている。上爪15は、上部把持装置本体22の半径方向上穴97に移動可能に嵌合され、内方端部83が後つかみ部19に設けられた溝部21に嵌まり込めるようにされている。スリーブ23の内面には、逃げ溝24と、テーパ部17を有する逃げ溝25が設けられている。後つかみ部19のクランプは、図6に示すように、2本の上爪15により後つかみ部19が落下するのを防止し、さらに図7に示すように、対向に配置された2本の下爪16により後つかみ部19が挟持されクランプされる。なお、下爪本数は2本にこだわる必要はなく、切削荷重によっては3本以上としても良い。なお、上爪15はブローチ落下防止用として安全のために設けたものであり、後つかみ部のクランプするにあたって必ずしも必要としない。
後つかみ部19のクランプは、図2左半分(クランプ状態)に示すように、スリーブ23を、図示しないエアシリンダにより下部把持装置側(下方向)へ押し下げることにより行われる。これにより、上爪15はスリーブ23の内周部84に押され、ブローチ溝21に嵌まり込み、後つかみ部19の落下を防止する。このとき、上爪15と溝21との間に隙間があるため、上爪によるクランプ力は発生しない。下爪16は、外方端部85がスリーブ23の逃げ溝25に設けられたテーパ部17に当接され、エアシリンダの押し下げ力によりテーパ部17を介して、後つかみ部19を内側に加圧し、後つかみ部19をクランプする。このときのクランプ力は、ブローチ軸直角方向のみの振動を抑えるに足る強さとし、本実施例では、切削荷重の1/10程度としたが、加工対象によってはさらに強いほうが良い場合、弱くても良い場合がある。また、本実施例ではクランプをエアシリンダにより行うものとしたが、ばねなどの他の手段を用いても良い。次に、後つかみ部19のアンクランプについては、スリーブ23を、図2右半分(アンクランプ状態)に示すように、図示しないエアシリンダにより上部把持装置側(上方向)に移動させ、上爪15をスリーブ23の逃げ溝24に、下爪16を逃げ溝25に各々嵌まり込む状態とすることにより行われる。
次に、上述した本発明の下部把持装置36及び上部把持装置32を用いたブローチ盤により高硬度材料の加工例を図9に示す。加工されるワーク86はスプライン穴歯面に取り代を残してブローチ前加工した後、表面硬度60HRCに浸炭焼入れされた浸炭鋼とする。ワーク86を加工するブローチ工具は、図8に示すように、棒状の本体90に前つかみ部6と、溝21を有する後つかみ部19と、前案内部75と、後部案内94と、寸法順に配置された超硬合金の切れ刃74が設けられた内面ブローチ工具72とする。
図9に示すように、ばね5によりスリーブ2が上部把持装置32側に押し上げられ、内面ブローチ工具72の前つかみ部6は下部把持装置36の下爪3及び上爪4により圧縮クランプされている。また、後つかみ部19はエアシリンダ91によりスリーブ23を介して、上部把持装置32に設けられた下爪16により挟持され、ブローチ軸直角方向をクランプされている。下部把持装置36は、十分剛性のある取り付け台45を介して、機械ベース46に固定され、上部把持装置32は、図示しない剛性のあるレールガイドに案内され、機械本体に上下動作可能に設置、位置決めされた、リフタテーブル47に固定されている。この内面ブローチ工具72の前つかみ部6及び後つかみ部19を固定してクランプした状態により、内面ブローチ工具72のブローチ軸方向、ブローチ軸直角及びブローチ回転方向のガタはなくなり、適正な把握力でしっかりと固定される。ブローチ加工前のワーク86は、ワーク移動テーブル93に固定されたワーク置き台92上に載置され、ワークの前加工溝に内面ブローチ工具72の前部案内75が挿通されている状態である。ブローチ加工はこの状態からワーク移動テーブル93を図示しない駆動装置で後部案内94の位置までワーク86を移動することにより行われ、ブローチの最終切れ刃95の加工後減速し、二点鎖線73で示した位置にて停止する。この間、内面ブローチ工具72は上部把持装置36及び下部把持装置32により強固にクランプされているので、ブローチ加工による内面ブローチ工具72の振動は非常に小さなものとなる。
ブローチ加工後のワーク86の取り出しは、上部把持装置32をアンクランプして、上部把持装置32を上方に移動することにより行う。さらに、次の未加工ワークの取り付けは、ワーク移動テーブル93を元の位置に戻した後、上部把持装置32を下降して内面ブローチ工具72をクランプすると同時に下部把持装置36をアンクランプし、上部把持装置32を上方に移動することにより内面ブローチ工具72を持ち上げ、ワークの取り付けが可能となる。未加工ワーク取り付け後、後つかみ部19をクランプしている上部把持装置32を再度下降してワークに挿入し、下部把持装置36により前つかみ部6をクランプして再び図9の状態となり、ブローチ加工を繰り返すことができる。
本実施例では、下部把持装置として図1に示す下部把持装置36を用いたが、前つかみ部のブローチ軸方向及び軸直角方向を強固にクランプできるものであれば良く、他のクランプ形態も考えられる。例えば、図10に示すように、下部把持装置本体1の下爪4が嵌合されるガイド穴26については、半径方向に限定されるわけではなく、斜め方向に形成してもよい。このガイド穴に嵌合された下爪4によっても、前つかみ部6のテーパ部9を内側に加圧し、前つかみ部6を押し上げ、ランド部8を上爪3との間に挟みこみ、圧縮クランプすることが可能となる。
また、本実施例では、上部把持装置として図2に示す上部把持装置32を用いたが、後つかみ部19のブローチ軸直角方向のみをしっかりとクランプできるものであれば良く、他のクランプ形態も考えられる。例えば、図11に示すように、後つかみ部19にくびれ部76を形成し、このくびれ部76を上部把持装置本体62に設けられた爪77によりクランプするようにしても良い。
また、本実施例では、ワーク移動式のブローチ盤による加工実施例を示したが、ワーク移動テーブル93を固定して、前述した上部把持装置及び下部把持装置により内面ブローチ工具をクランプし、上部把持装置及び下部把持装置をNC装置により下部把持装置側(下方向)へ同期移動するようにしてブローチ加工しても同様の効果が得られることはいうまでもない。
図9に示すブローチ盤を用いて、本発明に係る内面ブローチ加工方法によりワークの加工を行った。結果、内面ブローチ工具に発生する振動は非常に小さいものとなり、切れ刃の欠けが発生せず長寿命となった。また、内面ブローチ工具を完全に固定、静止して加工が行われるので、加工中もブローチの姿勢は変化することはない状態に保たれ、ワークの加工精度が良好なものとなった。
本発明の実施の形態を示す下部把持装置の立面半断面図である。 本発明の実施の形態を示す上部把持装置の立面半断面図である。 図1のA−A線矢視断面図である。 図1のB−B線矢視断面図(クランプ状態)である。 図1のC−C線矢視断面図(クランプ状態)である。 図2のD−D線矢視断面図(クランプ状態)である。 図2のE−E線矢視断面図(クランプ状態)である。 (a)は本発明の実施の形態で使用するブローチ工具の正面図、(b)は(a)の左側面図である。 ワーク移動式のブローチ盤に本発明の上下把持装置を用いた状態を示す部分断面図である。 本発明の実施の形態に示した下部把持装置の別例の部分断面図である。 本発明の実施の形態に示した上部把持装置の別例の部分断面図である。 従来例の前つかみ部把持装置を示す部分断面図である。 図11のF−F線矢視断面図である。
符号の説明
3、15 上爪
4、16 下爪
6 前つかみ部
7 上テーパ部
8 ランド部
9 下テーパ部
15 爪
19 後つかみ部
32 上部把持装置
36 下部把持装置
65 ブローチ盤
72 内面ブローチ工具
86 ワーク


Claims (1)

  1. 長手方向一端に設けられた下テーパ部と、該下テーパ部に隣接して設けられたランドと、該ランド部に隣接して設けられた上テーパ部と、からなる前つかみ部と、後ろつかみ部と、を有する内面ブローチ工具と、
    前記前つかみ部の前記下テーパ部に当接可能とされた2以上の下爪と、前記上テーパ部に当接可能とされた2以上の上爪と、を有し、クランプ時には前記下テーパ部が前記下爪に押し付けられることにより前記前つかみ部のブローチ軸方向及びブローチ軸直角方向が圧縮クランプされ固定する下部把持装置と、
    前記後つかみ部に当接可能とされた2以上の爪を有し、クランプ時には前記上部把持装置の爪により前記後つかみ部が挟持されることにより、前記後つかみ部のブローチ軸直角方向のみを固定してクランプする上部把持装置と、を備え、
    硬度が45〜65HRC(ロックウエル硬さCスケール)の高硬度材で中空円筒状とされた未加工ワークを取付後、前記後つかみ部をクランプした前記上部把持装置を下降させ、前記前つかみ部を前記未加工ワークに挿入して、前記前つかみ部を前記下部把持装置でクランプし、
    前記上部把持装置で前記後つかみ部のブローチ軸直角方向のみを固定し、同時に前記下部把持装置で前記前つかみ部のブローチ軸直角方向及びブローチ軸方向を固定し、
    前記前つかみ部及び前記後つかみ部を同時に固定したまま、前記内面ブローチ工具に引張り荷重がかかるようにして前記未加工ワークをブローチ加工し、
    前記ブローチ加工後に、前記上部把持装置をアンクランプし、上方に移動させて前記加工されたワークを取り出すようにしたことを特徴とする内面ブローチ加工方法。
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