JPH09276382A - 消臭剤 - Google Patents

消臭剤

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JPH09276382A
JPH09276382A JP8089620A JP8962096A JPH09276382A JP H09276382 A JPH09276382 A JP H09276382A JP 8089620 A JP8089620 A JP 8089620A JP 8962096 A JP8962096 A JP 8962096A JP H09276382 A JPH09276382 A JP H09276382A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 取り扱いが容易で、かつ改善された消臭効果
を安定的・持続的にもたらす消臭剤を提供する。 【解決手段】 アセロラの果実から抽出したエキスを含
む消臭剤。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、アセロラ果実から抽出
したエキスを配合した消臭剤に関する。
【0002】
【従来の技術および発明が解決しようとする課題】従来
より、植物エキスを用いた消臭剤として、各種植物から
抽出して得たエキスを用いた消臭剤が多数提案されてい
る。 これに対して、果実から抽出したエキスに関する
消臭剤用途への応用は報告されておらず、多様な植物果
実の中でも、アセロラ(ムクロジ花類、ムクロジ目、キ
ントラノオ科)の果実は、各種ビタミン、有機酸、ミネ
ラル、フラボノイド配糖体、およびペクチン等の各種有
用物質を多量に含有しており、特に、L−アスコルビン
酸に関しては平均して 1.0%以上という、他の果実から
して格段に(10倍程度)高い量を含有するとされている
〔特開平2−200610号参照〕。 このL−アスコルビン
酸による酸化還元力は消臭効果に寄与するため、これま
でに、L−アスコルビン酸と無機塩類/金属塩類との組
み合わせによる消臭用組成物などが提案されている〔特
公平4− 63705号、特公平5− 16301号参照〕。
【0003】しかしながら、これら従来技術はいずれ
も、L−アスコルビン酸と無機塩類あるいは金属塩類な
どの化学薬品を併用するものであり、その取り扱いに際
しては、ある程度の専門的知識と熟練を要するものであ
った。
【0004】従って、日常的に発生する臭いの解消手段
として、取り扱いが容易で、しかも消臭効果の持続性が
改善された消臭剤が、当該技術分野では待望されてい
る。
【0005】
【課題を解決するための手段】本発明者は、上述した従
来技術での背景に鑑み、様々な果実に由来するエキスの
消臭効果について鋭意検討を重ねた結果、(その作用機
序は未だ不明であるが)アセロラから抽出したエキスに
含まれるL−アスコルビン酸成分が、単離したL−アス
コルビン酸よりも改善された持続性を備えた消臭効果を
呈するとの知見を得るに至り、本願発明を完成したので
ある。 すなわち、本願発明の要旨とするところは、ア
セロラ果実から抽出したエキスを含む消臭剤にある。
【0006】
【発明の実施の形態】本願発明の消臭剤に含まれるアセ
ロラ果実からのエキスの抽出方法は、果汁の清澄化工程
にて、ピューレにペクチナーゼを作用させる際に加圧処
理を施す技術(特開平7− 46971号)を利用して、L−
アスコルビン酸の損失を注意しながら、搾汁アセロラ果
実液から果汁として抽出した。
【0007】そして、このようにして抽出したエキスを
含む本願発明の消臭剤は、通常の製剤化の方法に従って
製剤化され、霧状、液状、クリーム状、あるいは固体
(ブロック状、粒状、ゲル状など)の形態にて提供され
る。
【0008】なお、本願発明の消臭剤は、日常的に発生
する臭い、例えば室内臭、車内臭、ゴミ臭などの環境に
由来する臭い、あるいはペット臭、体臭、口臭、足臭な
どの生体に由来する臭いに対して適用可能である。
【0009】本発明のその他の態様および利点は、以下
の実施例の開示から明らかである。
【0010】
【実施例】実施例1:アセロラ果実抽出エキス含有消臭剤の消臭効
果の検定 (1) 下記表1に記載の組成を有する液剤を混合調製し
た。
【0011】
【表1】
【0012】(2) 得られた液剤試料と比較試料(L−ア
スコルビン酸1%水溶液)を用いて、下記表2に記載の
アルカリ系と酸性系悪臭物質に対する消臭効果につい
て、下記手順〜を踏んで(検知管法によって)検定
を行った。
【0013】
【表2】
【0014】 10cc ミニビーカーを、10リットルのガ
ラスデシケータ中に静置した。
【0015】前記ミニビーカーに、前記液剤試料、前
記比較試料、コントロール試料(イオン交換水)のいず
れかの5mlと悪臭物質各5mlを注入した。
【0016】前記ガラスデシケータを密閉した。
【0017】密閉して30分後、検知管(アルカリ系悪
臭物質(アンモニア)に対しては、No.3 La 検知管(ガ
ステック社製);酸性系悪臭物質(硫化水素)に対して
は、No.4 L検知管(ガステック社製))を用いて悪臭物質
濃度を測定した。
【0018】以下の方程式に従って、液剤試料と比較
試料による消臭率を求めた。
【0019】
【数1】
【0020】試験結果を、下記表3に示す。
【0021】
【表3】
【0022】実施例1の結果より、本願発明の消臭剤
は、液体(液剤)の態様において、L−アスコルビン酸
を配合した比較試料からして改善された消臭効果を示す
ことが確認された。
【0023】実施例2:アセロラ果実抽出エキス含有消
臭剤の消臭効果の持続性の検定 (1) 実施例1(1) で調製した液剤試料 150mlを、褐色ガ
ラス容器に入れた。 ジュラコン芯を用いて前記液剤試
料を、その褐色ガラス容器から濾紙(蒸散面積約12cm2)
に供給して液体消臭剤とした。
【0024】(2) 得られた液体消臭剤を20℃に放置し、
1、10、20、30日後に、下記表4に記載のアルカリ系と
酸性系悪臭物質に対する消臭効果について、下記手順
〜を踏んで(検知管法によって)検定を行った。
【0025】
【表4】
【0026】 10cc ミニビーカーを、10リットルのガ
ラスデシケータ中に静置した。
【0027】前記液体消臭剤を、デシケータ中に静置
した。
【0028】ミニビーカーに、悪臭物質各5mlを注入
した。
【0029】前記ガラスデシケータを密閉し、30分間
反応を進行せしめる。
【0030】次に、検知管(アルカリ系悪臭物質(ア
ンモニア)に対しては、No.3 La 検知管(ガステック社
製);酸性系悪臭物質(硫化水素)に対しては、No.4 L
検知管(ガステック社製))を用いて悪臭物質濃度を測定
した。
【0031】以下の方程式に従って、液剤試料による
消臭率を求めた。
【0032】
【数2】
【0033】試験結果を、下記表5に示す。
【0034】
【表5】
【0035】表5の結果から、本願発明の消臭剤によれ
ば、その消臭効果は消臭剤の拡散が始まって1ヶ月を過
ぎた時点でも維持されており、消臭剤としての良好な持
続性が確認された。
【0036】実施例3:アセロラ果実抽出エキス含有
(霧状)消臭剤の消臭効果の検定 (1) 下記表6に記載の組成を有する液剤を混合調製し
た。
【0037】
【表6】
【0038】(2) 得られた液剤試料と比較試料(表6の
アセロラ果実抽出エキスをL−アスコルビン酸1%水溶
液で置換したもの)を用いて、下記表7に記載のアルカ
リ系と酸性系悪臭物質に対する消臭効果について、下記
手順〜を踏んで(検知管法によって)検定を行っ
た。
【0039】
【表7】
【0040】 200mlコニカルビーカーを静置した。
【0041】前記コニカルビーカーに、悪臭物質各5
mlを注入した。
【0042】前記コニカルビーカー口部より、ポンプ
スプレー(MK-II スタンダード、カルマー社製)を用い
て液剤試料または比較試料を3回噴霧した(噴霧総量:
約 0.5g)。 なお、コントロール試料として、イオン
交換水を同様に噴霧した。
【0043】前記コニカルビーカーを密閉した。
【0044】密閉して30分後、検知管(アルカリ系悪
臭物質(アンモニア)に対しては、No.3 La 検知管(ガ
ステック社製);酸性系悪臭物質(硫化水素)に対して
は、No.4 L検知管(ガステック社製))を用いて悪臭物質
濃度を測定した。
【0045】以下の方程式に従って、液剤試料と比較
試料による消臭率を求めた。
【0046】
【数3】
【0047】試験結果を、下記表8に示す。
【0048】
【表8】
【0049】実施例3の結果より、本願発明の消臭剤
は、霧状の態様において、L−アスコルビン酸を配合し
た比較試料からして改善された消臭効果を示すことが確
認された。
【0050】実施例4:アセロラ果実抽出エキス含有
(固体)消臭剤の消臭効果の検定 (1) 下記表9に記載の組成を有する固体(ゲル)を混合
調製した。
【0051】
【表9】
【0052】すなわち、イオン交換水とカラギーナン
(ゲル化剤)を、70℃にまで加熱しながら混合した。
そして、55℃まで自然冷却した時点にて、食品添加物用
安息香酸ナトリウムとアセロラ果実エキスをさらに添加
・混合し、室温に至るまで放冷した。 さらに、添加・
混合した消臭剤溶液を、 200mlコニカルビーカーに 150
g入れて、室温に至るまで放冷して固体試料を得た。
なお、コントロール試料として、下記表10に記載の組成
を有する固体(ゲル)試料を、上記固体試料と同様にし
て混合調整した。
【0053】
【表10】
【0054】(2) 得られた固体試料とコントロール試料
を用いて、下記表11に記載のアルカリ系と酸性系悪臭物
質に対する消臭効果について、下記手順〜を踏んで
(検知管法によって)検定を行った。
【0055】
【表11】
【0056】10ccミニビーカーを、10リットルのガラ
スデシケータ中に静置した。
【0057】前記固体試料、コントロール試料のいず
れかを、調整した 200mlコニカルビーカーごと前記ガラ
スデシケータ中に静置した。
【0058】前記コニカルビーカーに、悪臭物質各5
mlを注入した。
【0059】前記ガラスデシケータを密閉した。
【0060】密閉して4時間後、検知管(アルカリ系
悪臭物質(アンモニア)に対しては、No.3 La 検知管
(ガステック社製);酸性系悪臭物質(硫化水素)に対
しては、No.4 L検知管(ガステック社製))を用いて悪臭
物質濃度を測定した。
【0061】以下の方程式に従って、固体試料による
消臭率を求めた。
【0062】
【数4】
【0063】試験結果を、下記表12に示す。
【0064】
【表12】
【0065】実施例4の結果より、本願発明の消臭剤
は、固体(ゲル)の態様においても消臭効果を示すこと
が確認された。 つまり、実施例1、3および4に示し
た結果から、本願発明の消臭剤は、いずれの態様におい
ても、L−アスコルビン酸を配合した比較試料からして
改善された消臭効果を示すことが確認された。
【0066】実施例5:アセロラ果実抽出エキス含有濃
度による消臭効果の検定 (1) アセロラ果実エキスをイオン交換水で希釈して、0.
01%、0.05%、0.1 %および 5.0%の希釈水溶液を調製
した。 また、無希釈のアセロラ果実エキス(100%濃
度)も準備した。
【0067】(2) 得られた液剤試料を用いて、下記表13
に記載のアルカリ系と酸性系悪臭物質に対する消臭効果
について、下記手順〜を踏んで(検知管法によっ
て)検定を行った。
【0068】
【表13】
【0069】 10cc ミニビーカーを、10リットルのガ
ラスデシケータ中に静置した。
【0070】前記ミニビーカーに、前記液剤試料、コ
ントロール試料(イオン交換水)のいずれかの5mlと悪
臭物質各5mlを注入した。
【0071】前記ガラスデシケータを密閉した。
【0072】密閉して30分後、検知管(アルカリ系悪
臭物質(アンモニア)に対しては、No.3 La 検知管(ガ
ステック社製);酸性系悪臭物質(硫化水素)に対して
は、No.4 L検知管(ガステック社製))を用いて悪臭物質
濃度を測定した。
【0073】以下の方程式に従って、液剤試料による
消臭率を求めた。
【0074】
【数5】
【0075】試験結果を、下記表14に示す。
【0076】
【表14】
【0077】本実施例の結果から、優れた消臭効果を得
るためのアセロラ果実エキス濃度は、少なくとも0.05%
以上、そして、消臭効果と、保存性、持続性、製品コス
ト等の点とを考え合わせると、好ましくは、 5.0%の濃
度であることが判明した。
【0078】
【発明の効果】このように、本願発明のアセロラ果実か
ら抽出したエキスを配合した消臭剤は、改善された消臭
効果が安定的に持続して発揮されるなどの優れた効果を
奏するのみならず、本願発明の消臭剤は食品素材のみか
ら調製できるため、取り扱いが容易で、廃棄に伴う環境
への悪影響も懸念されないなどの効果をも派生するので
ある。
─────────────────────────────────────────────────────
【手続補正書】
【提出日】平成8年4月16日
【手続補正1】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】発明の詳細な説明
【補正方法】変更
【補正内容】
【発明の詳細な説明】
【産業上の利用分野】本発明は、アセロラ果実から抽出
したエキスを配合した消臭剤に関する。
【従来の技術および発明が解決しようとする課題】従来
より、植物エキスを用いた消臭剤として、各種植物から
抽出して得たエキスを用いた消臭剤が多数提案されてい
る。 これに対して、果実から抽出したエキスに関する
消臭剤用途への応用は報告されておらず、多様な植物果
実の中でも、アセロラ(ムクロジ花類、ムクロジ目、キ
ントラノオ科)の果実は、各種ビタミン、有機酸、ミネ
ラル、フラボノイド配糖体、およびペクチン等の各種有
用物質を多量に含有しており、特に、L−アスコルビン
酸に関しては平均して 1.0%以上という、他の果実から
して格段に(10倍程度)高い量を含有するとされている
〔特開平2−200610号参照〕。 このL−アスコルビン
酸による酸化還元力は消臭効果に寄与するため、これま
でに、L−アスコルビン酸と無機塩類/金属塩類との組
み合わせによる消臭用組成物などが提案されている〔特
公平4− 63705号、特公平5− 16301号参照〕。しかし
ながら、これら従来技術はいずれも、L−アスコルビン
酸と無機塩類あるいは金属塩類などの化学薬品を併用す
るものであり、その取り扱いに際しては、ある程度の専
門的知識と熟練を要するものであった。従って、日常的
に発生する臭いの解消手段として、取り扱いが容易で、
しかも消臭効果の持続性が改善された消臭剤が、当該技
術分野では待望されている。
【課題を解決するための手段】本発明者は、上述した従
来技術での背景に鑑み、様々な果実に由来するエキスの
消臭効果について鋭意検討を重ねた結果、(その作用機
序は未だ不明であるが)アセロラから抽出したエキスに
含まれるL−アスコルビン酸成分が、単離したL−アス
コルビン酸よりも改善された持続性を備えた消臭効果を
呈するとの知見を得るに至り、本願発明を完成したので
ある。 すなわち、本願発明の要旨とするところは、ア
セロラ果実から抽出したエキスを含む消臭剤にある。
【発明の実施の形態】本願発明の消臭剤に含まれるアセ
ロラ果実からのエキスの抽出方法は、果汁の清澄化工程
にて、ピューレにペクチナーゼを作用させる際に加圧処
理を施す技術(特開平7− 46971号)を利用して、L−
アスコルビン酸の損失を注意しながら、搾汁アセロラ果
実液から果汁として抽出した。そして、このようにして
抽出したエキスを含む本願発明の消臭剤は、通常の製剤
化の方法に従って製剤化され、霧状、液状、クリーム
状、あるいは固体(ブロック状、粒状、ゲル状など)の
形態にて提供される。なお、本願発明の消臭剤は、日常
的に発生する臭い、例えば室内臭、車内臭、ゴミ臭など
の環境に由来する臭い、あるいはペット臭、体臭、口
臭、足臭などの生体に由来する臭いに対して適用可能で
ある。本発明のその他の態様および利点は、以下の実施
例の開示から明らかである。
【実施例】実施例1:アセロラ果実抽出エキス含有消臭剤の消臭効
果の検定 (1) 下記表1に記載の組成を有する液剤を混合調製し
た。
【表1】 (2) 得られた液剤試料と比較試料(L−アスコルビン酸
1%水溶液)を用いて、下記表2に記載のアルカリ系と
酸性系悪臭物質に対する消臭効果について、下記手順
〜を踏んで(検知管法によって)検定を行った。
【表2】 10cc ミニビーカーを、10リットルのガラスデシケー
タ中に静置した。 前記ミニビーカーに、前記液剤試料、前記比較試料、
コントロール試料(イオン交換水)のいずれかの5mlと
悪臭物質各5mlを注入した。 前記ガラスデシケータを密閉した。 密閉して30分後、検知管(アルカリ系悪臭物質(アン
モニア)に対しては、No.3 La 検知管(ガステック社
製);酸性系悪臭物質(硫化水素)に対しては、No.4 L
検知管(ガステック社製))を用いて悪臭物質濃度を測定
した。 以下の方程式に従って、液剤試料と比較試料による消
臭率を求めた。
【数1】 試験結果を、下記表3に示す。
【表3】 実施例1の結果より、本願発明の消臭剤は、液体(液
剤)の態様において、L−アスコルビン酸を配合した比
較試料からして改善された消臭効果を示すことが確認さ
れた。実施例2:アセロラ果実抽出エキス含有濃度による消臭
効果の検定 (1) アセロラ果実エキスをイオン交換水で希釈して、0.
01%、0.05%、0.1 %および 5.0%の希釈水溶液を調製
した。 また、無希釈のアセロラ果実エキス(100%濃
度)も準備した。 (2) 得られた液剤試料を用いて、下記表4に記載のアル
カリ系と酸性系悪臭物質に対する消臭効果について、下
記手順〜を踏んで(検知管法によって)検定を行っ
た。
【表4】 10cc ミニビーカーを、10リットルのガラスデシケー
タ中に静置した。 前記ミニビーカーに、前記液剤試料、コントロール試
料(イオン交換水)のいずれかの5mlと悪臭物質各5ml
を注入した。 前記ガラスデシケータを密閉した。 密閉して30分後、検知管(アルカリ系悪臭物質(アン
モニア)に対しては、No.3 La 検知管(ガステック社
製);酸性系悪臭物質(硫化水素)に対しては、No.4 L
検知管(ガステック社製))を用いて悪臭物質濃度を測定
した。 以下の方程式に従って、液剤試料による消臭率を求め
た。
【数2】 試験結果を、下記表5に示す。
【表5】 本実施例の結果から、優れた消臭効果を得るためのアセ
ロラ果実エキス濃度は、少なくとも0.05%以上、そし
て、消臭効果と、保存性、持続性、製品コスト等の点と
を考え合わせると、好ましくは、 5.0%の濃度であるこ
とが判明した。実施例3:アセロラ果実抽出エキス含有(霧状)消臭剤
の消臭効果の検定 (1) 下記表6に記載の組成を有する液剤を混合調製し
た。
【表6】 (2) 得られた液剤試料と比較試料(表6のアセロラ果実
抽出エキスをL−アスコルビン酸1%水溶液で置換した
もの)を用いて、下記表7に記載のアルカリ系と酸性系
悪臭物質に対する消臭効果について、下記手順〜を
踏んで(検知管法によって)検定を行った。
【表7】 200mlコニカルビーカーを静置した。 前記コニカルビーカーに、悪臭物質各5mlを注入し
た。 前記コニカルビーカー口部より、ポンプスプレー(MK
-II スタンダード、カルマー社製)を用いて液剤試料ま
たは比較試料を3回噴霧した(噴霧総量:約 0.5g)。
なお、コントロール試料として、イオン交換水を同様
に噴霧した。 前記コニカルビーカーを密閉した。 密閉して30分後、検知管(アルカリ系悪臭物質(アン
モニア)に対しては、No.3 La 検知管(ガステック社
製);酸性系悪臭物質(硫化水素)に対しては、No.4 L
検知管(ガステック社製))を用いて悪臭物質濃度を測定
した。 以下の方程式に従って、液剤試料と比較試料による消
臭率を求めた。
【数3】 試験結果を、下記表8に示す。
【表8】 本実施例の結果より、本願発明の消臭剤は、霧状の態様
において、L−アスコルビン酸を配合した比較試料から
して改善された消臭効果を示すことが確認された。実施例4:アセロラ果実抽出エキス含有(固体)消臭剤
の消臭効果の検定 (1) 下記表9に記載の組成を有する固体(ゲル)を混合
調製した。
【表9】 すなわち、イオン交換水とカラギーナン(ゲル化剤)
を、70℃にまで加熱しながら混合した。 そして、55℃
まで自然冷却した時点にて、食品添加物用安息香酸ナト
リウムとアセロラ果実エキスをさらに添加・混合し、室
温に至るまで放冷した。 さらに、添加・混合した消臭
剤溶液を、 200mlコニカルビーカーに 150g入れて、室
温に至るまで放冷して固体試料を得た。 なお、コント
ロール試料として、下記表10に記載の組成を有する固体
(ゲル)試料を、上記固体試料と同様にして混合調整し
た。
【表10】 (2) 得られた固体試料とコントロール試料を用いて、下
記表11に記載のアルカリ系と酸性系悪臭物質に対する消
臭効果について、下記手順〜を踏んで(検知管法に
よって)検定を行った。
【表11】 10ccミニビーカーを、10リットルのガラスデシケータ
中に静置した。 前記固体試料、コントロール試料のいずれかを、調整
した 200mlコニカルビーカーごと前記ガラスデシケータ
中に静置した。 前記コニカルビーカーに、悪臭物質各5mlを注入し
た。 前記ガラスデシケータを密閉した。 密閉して4時間後、検知管(アルカリ系悪臭物質(ア
ンモニア)に対しては、No.3 La 検知管(ガステック社
製);酸性系悪臭物質(硫化水素)に対しては、No.4 L
検知管(ガステック社製))を用いて悪臭物質濃度を測定
した。 以下の方程式に従って、固体試料による消臭率を求め
た。
【数4】 試験結果を、下記表12に示す。
【表12】 本実施例の結果より、本願発明の消臭剤は、固体(ゲ
ル)の態様においても消臭効果を示すことが確認され
た。実施例5:アセロラ果実抽出エキス含有消臭剤の消臭効
果の持続性の検定 (1) 実施例1(1) で調製した液剤試料 150mlを、褐色ガ
ラス容器に入れた。 ジュラコン芯を用いて前記液剤試
料を、その褐色ガラス容器から濾紙(蒸散面積約12cm2)
に供給して液体消臭剤とした。 (2) 得られた液体消臭剤を20℃に放置し、1、10、20、
30日後に、下記表13に記載のアルカリ系と酸性系悪臭物
質に対する消臭効果について、下記手順〜を踏んで
(検知管法によって)検定を行った。
【表13】 10cc ミニビーカーを、10リットルのガラスデシケー
タ中に静置した。 前記液体消臭剤を、デシケータ中に静置した。 ミニビーカーに、悪臭物質各5mlを注入した。 前記ガラスデシケータを密閉し、30分間反応を進行せ
しめる。 次に、検知管(アルカリ系悪臭物質(アンモニア)に
対しては、No.3 La 検知管(ガステック社製);酸性系
悪臭物質(硫化水素)に対しては、No.4 L検知管(ガス
テック社製))を用いて悪臭物質濃度を測定した。 以下の方程式に従って、液剤試料による消臭率を求め
た。
【数5】 試験結果を、下記表14に示す。
【表14】 表14の結果から、本願発明の消臭剤によれば、その消臭
効果は消臭剤の拡散が始まって1ヶ月を過ぎた時点でも
維持されており、消臭剤としての良好な持続性が確認さ
れた。
【発明の効果】このように、本願発明のアセロラ果実か
ら抽出したエキスを配合した消臭剤は、改善された消臭
効果が安定的に持続して発揮されるなどの優れた効果を
奏するのみならず、本願発明の消臭剤は食品素材のみか
ら調製できるため、取り扱いが容易で、廃棄に伴う環境
への悪影響も懸念されないなどの効果をも派生するので
ある。

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 アセロラ果実から抽出したエキスを含む
    消臭剤。
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