JPH09273800A - 変動風発生装置 - Google Patents

変動風発生装置

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JPH09273800A
JPH09273800A JP8118132A JP11813296A JPH09273800A JP H09273800 A JPH09273800 A JP H09273800A JP 8118132 A JP8118132 A JP 8118132A JP 11813296 A JP11813296 A JP 11813296A JP H09273800 A JPH09273800 A JP H09273800A
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fluctuating
room
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JP8118132A
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Tadahiko Ibamoto
忠彦 射場本
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 室内に広範囲に変動風を供給でき、また、設
備費及びランニングコストの双方を低廉にすることがで
きる変動風発生装置を提供する。 【解決手段】 変動風発生装置1は、室内7に空気を吹
き出す複数の吹出口17と、各吹出口17に空気を供給
する複数の給気ダクト15と、これらの給気ダクト17
への空気分配量を変動させる空気分配器13と、を具備
する。室内7の各部に設けられている複数の吹出口17
の送風を間欠的にON、OFFさせることにより、室内
全体の空気流が変動する広範な変動風が得られる。変動
風は、定常気流と比べて人間の涼感を高めることができ
るため、空調対象室への冷熱供給量を減らすことがで
き、冷房用エネルギーの削減が可能となる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、室内の空調等に用
いられる変動風発生装置に関する。特には、室内の複数
の吹出口への空気分配量を時系列的に変化させることに
より変動風を発生する変動風発生装置であって、広範囲
に変動風を供給でき、また、設備費及びランニングコス
トの双方を低廉にすることができる変動風発生装置に関
する。
【0002】
【従来の技術】近年、コンピューター、OA機器等のオ
フィス機器の増加により、室内における熱の発生量が多
くなり、冬期においてすら冷房を行う事務所ビルが増え
ている。このように、冷房に供されるエネルギーが急増
しており、冷房時の省エネルギー対策は急務となってい
る。
【0003】この対策の一つとして、気流を併用した冷
房方式がある。気流の増加は、人体とそれを取り巻く空
気との間の熱抵抗を減少させ、人体からの放熱を促進す
る。この例として、扇風機で涼感が得られるということ
があげられる。気流を併用した冷房の場合、気流を伴わ
ない冷房に比べ、室内空気温度を若干高めに設定しても
等価な温熱感を得ることができ、室内空気温度を高くし
た分に比例して、供給熱量を削減することが可能とな
る。
【0004】しかし、定常的な気流は、居住者にとって
心理的に煩わしく感じることが多く、そのまま空調シス
テムに導入するのは不適当である。そこで、この解決策
として、無風と定常風の中間的な風である変動風を室内
に起こす方策が提案された。変動風とは、周期的もしく
は不規則に風速が変動する気流のことである。室外にお
ける風は不規則な周期の変動風の一種である。ただし、
本発明では、比較的変動時間間隔の短いもの(限定され
るものではないが、例えば5秒〜1分程度)であって、
その変動にともなって、人間の体感温度に効果の現れる
ものをいう。この変動風を冷房に用いることで、快適性
を維持しながら高い省エネルギー効果を持つ冷房を行う
ことが可能となる。射場本の研究(空気調和・衛生工学
会学術論文集1987.10.p.221〜)による
と、変動風は定常風(一定の風速で流れている風)と比
較すると、物理的、生理的、心理的に冷却効果が高いこ
とが分かっている。
【0005】より具体的に述べると、被験者実験の結果
より、変動風を与えることで、被験者は涼感を得、その
度合いは、実際の室温よりも1〜2℃低い室温の時と同
等の温熱感であることがわかった*1*2。同じ実験に
おける「爽やかさ」、「快適さ」についてのアンケート
結果より、変動風の風速は0.5m/s程度が適当であ
り、かつリズミカルに暴露される方が快適性や爽やかさ
を向上させるとの結果を得ている。これは、風速があま
り速すぎると風が煩わしくなり、不快に感じるためであ
*2。さらに、同上の実験より、変動周期が短くなる
ほど高い涼感を得ることが分かった*1*2*3。ただ
し、変動周期が短くなりすぎると変動風の到達距離が短
くなり、影響範囲が狭くなることが分かった。以上の結
果より、変動周期としては、10〜15秒程度が最適で
あるとの結論が得られた*1*2。 *1 射場本忠彦、住宅の快適性シンポジウム「快適な
住居をめざして」、財)住宅・建築省エネルギー機構、
1990.10.9 *2 白井琢也、潜熱蓄熱壁面による室内温熱環境の向
上と冷暖房エネルギー消費量削減の研究、東京電機大学
大学院修士論文、1989.2 *3 射場本忠彦、他、室内放熱方式による温熱環境と
エネルギー消費量に関する研究(その1)、空気調和・
衛生工学会学術論文集、1987.10
【0006】従来の変動風発生装置(変動風利用空調)
には,一般的には次の3方式があった。 首振り式吹出口方式:図6は、首振り式吹出口を有す
る従来の変動風発生装置の概要を模式的に示す図であ
る。給気(冷風)は、建築物3内の天井裏5に設置され
ている給気ダクト主管11から、各給気ダクト枝管15
及び吹出口71を通って、室内7各部に吹き出す。この
方式では、吹出口71が首振り式となっており、吹出口
71から出る風は、時系列的にその方向を変える。その
ため、室内7には変動風が生じ、室内の人には、様々な
方向からの風が当ることとなる。
【0007】首振り式扇風機方式:図7は、首振り式
扇風機を有する従来の変動風発生装置の概要を模式的に
示す図である。この方式でも、図6の方式と同様に給気
は、建築物3内の天井裏5に設置されている給気ダクト
主管11から、各給気ダクト枝管15及び吹出口17を
通って、室内7各部に吹き出す。この場合、吹出口17
は首振り式ではなく、吹き出す風の方向は変わらない。
しかし、天井6には、首振り式の扇風機73が取り付け
られており、この扇風機が室内に変動風を起す。
【0008】風速可変扇風機方式:図8は、風速可変
扇風機を有する従来の変動風発生装置の概要を模式的に
示す図である。この方式は、図7の方式とよく似ている
が、扇風機が首振り式でなく風速可変である点が異な
る。扇風機の回転数の強弱により、扇風機の風速を時系
列的に変動させ、室内に変動風を起こしている。
【0009】本発明にいう変動風を発生するものではな
いが、空調風量が変化する点では似た空調方式として次
の可変風量方式がある。 可変風量方式(VAV):図9は、吹出口からの空気
吹き出し量を可変とした可変風量方式の空調装置の概要
を模式的に示す図である。この方式では、吹出口17か
ら室内7に出る風(空調空気)の量そのものを可変とし
ている。そのために、吹出口17の手前にダンパー77
を設けている。図9(a)では、室内の熱負荷(人数)
が大のため、各ダンパー77を開けて吹出口17の風量
を多くしている。(b)では、室内の熱負荷(人数)が
小のため、各ダンパー77を開けて吹出口17の風量を
少なくしている。(c)では、室内7の左端にある窓7
8からの入熱を打ち消すため、左端の吹出口17−1の
みダンパー77−1を開いて風量多としている。この可
変風量方式空調は、長い時間周期(10分〜)で見れば
風の量や方向に変動はあるが、その変動は室内7の人に
知覚されることはほとんどなく、その変動そのものの効
果(人間の涼感を高めるような独自の効果)を有するも
のではない。したがって、前述のとおり、本発明におい
ては、この可変風量方式は変動風発生装置とは見ない。
【0010】
【発明が解決しようとする課題】上述の各従来技術には
次のような問題点があった。 首振り式吹出口方式:首振り式吹出口は価格が高い
(通常吹出口の6倍)のため、また吹出口が多数になる
ため、空調設備費が高くなる。また首振り動力のロスも
かなり生じる(1カ所あたり5W)。さらに、首振りに
よる変動風の範囲はかなり狭い(約2m)。
【0011】首振り式扇風機方式、及び、風速可変
扇風機方式: 設備費が扇風機の分だけ高くなり、動力ロスも生じる。
変動風の範囲も局所的になる。また見映えも悪い。さら
に、扇風機の風が強すぎると、扇風機の近くの人はかえ
って不快感を覚える。
【0012】可変風量方式(VAV):VAVは、日
射や人体・機器の室内発生熱等の負荷に対応するため、
室内に供給する風量を制御することを目的としており、
分配式変動風発生装置のように、変動風を有効利用し、
人体の涼感を増加させ、供給エネルギーを削減させるこ
とを目的とするものではない。
【0013】本発明は、室内の複数の吹出口への空気分
配量を時系列的に変化させることにより変動風を発生す
る変動風発生装置であって、広範囲に変動風を供給で
き、また、設備費及びランニングコストの双方を低廉に
することができる変動風発生装置を提供することを目的
とする。
【0014】
【課題を解決するための手段】上記課題を解決するた
め、本発明の変動風発生装置は、 室内に空気を吹き出
す複数の吹出口、及び/又は、室内の空気を排気する複
数の吸込口と、 各吹出口及び/又は吸込口の空気流量
を、比較的短い時間間隔で、また、複数の吹出口及び/
又は吸込口相互間で相対的に変動させる空気流量変動手
段と、 を具備することを特徴とする。一つの部屋の各
部に設けられている複数の吹出口(あるいは吸込口)間
で風量を時系列的に相対的に変化させれば(例えば間欠
的にON、OFFさせる)、室内全体の空気流が変動す
る広範な変動風が得られる。変動風は、前述のように、
定常気流と比べて人間の涼感を高めることができる。そ
のため、空調対象室への冷熱供給量を減らすことがで
き、冷房用エネルギーの削減が可能となる。
【0015】
【発明の実施の形態】本発明の一態様の変動風発生装置
は、 上記変動風発生装置が、上記各吹出口に空気を供
給する複数の給気ダクトを有し、 上記空気流量変動手
段が、該複数の給気ダクトへの空気分配量を変動させる
空気分配器である。このようにすれば、従来のような変
動風発生用の扇風機や首振り装置が不要となるため、従
来の変動風発生装置より単純なシステムとなり、同時に
設備費及び動力用エネルギーの消費量を削減できる。な
お、給気の代わりに、あるいは給気と同時に、排気を対
象として、同じような空気分配を行うこととしてもよ
い。
【0016】
【実施例】以下、図面を参照しつつより詳しく説明す
る。図1は、本発明の一実施例に係る変動風発生装置の
作動状況を模式的に示す図である。図1の変動風発生装
置1は、給気分配器13、吹出口17等から構成されて
いる。給気分配器13は、建築物3の天井裏5内に配置
されており、給気ダクト主管(元ダクト)11から給気
を受け、これを給気ダクト枝管(分岐ダクト)15を介
して各吹出口17に選択的に分配するものである。給気
分配器13の詳細構成例については後述する。吹出口1
7は、天井6から室内7に開口しており、室内7に空調
空気を吹き出す。この実施例の分配式変動風発生装置は
オフィス等の大きな空間を対象としたもので、吹出口数
個づつを一つのユニットとしているので、そのユニット
が受け持つ範囲ごとに分配式変動風発生装置を設置する
こととなる。
【0017】図1の変動風発生装置によって室内7に変
動風を起す方法について説明する。図1(a)において
は、給気分配器13から、図の一番左側の吹出口17−
1にのみ風が送られている。そして、吹出口17−1か
らのみ室内7に冷風が吹き出している。図1(b)で
は、吹出口17−1からの吹き出しが止まり、中央の吹
出口17−2からのみ冷風が吹き出している。図1
(c)では、右端の吹出口17−3からのみ冷風が吹き
出している。つまり、図1(a)→(b)→(c)のよ
うに、冷風の吹き出す位置が、周期的に変化している。
なお、図1(c)の状態の次は図1(a)の状態に戻
る。また、室内7の空気は、還気口21から還気ダクト
23を通って空調装置へ送られる。
【0018】このように、室内各部に配置された複数の
吹出口からの冷風の吹き出しを周期的にON−OFFす
ると、室内には次のような変動風が発生する。すなわ
ち、室内7に座っている左から二番目の人25−2につ
いてみると、図1(a)では、左端の吹出口17−1か
らの風が人25−2に左から(前から)当る。図1
(b)では、吹出口17−1からの風は止まり、中央の
17−2からの風が右から(後ろから)当る。人25−
3及び25−4についても同様である。一方、室内の左
端及び右端に座っている人25−1及び25−5につい
ては、この図のような吹出口17と還気口21の配置で
は、受ける風の方向は変動しないが、風の強さは変る。
このように、複数の吹出口17からの風のON−OFF
操作で、室内7の広い範囲にわたって変動風を起すこと
ができる。また、室内の人が、一つの吹出口からだけで
なく複数の吹出口から変動風を受けることも可能であ
る。
【0019】図2は、図1の変動風発生装置の全体系統
を示す図である。天井裏5及び室内7については既に説
明した(吹出口17の数は任意である)。機械室4にお
ける各機器の配置は、通常の空調装置と異なるものでは
ない。冷風発生装置37は、パッケージ空調機やエアハ
ンドリングユニット、又は氷蓄熱空調機等であってよ
い。冷風発生装置37には、外気取入口31から外気取
入グクト33を通じて新鮮な外気が取入れられる。その
流量は風量調節器35で調節される。還気ダクト23に
は排気ダクト43が分岐しており、還気の一部は屋外に
排出される。排気ダクト43には、送風機45、風量調
節器47が設けられている。
【0020】次に、給気分配器の構成について説明す
る。図3は、本発明の変動風発生装置に用いられる給気
分配器の一例(ダンパー型)を示す模式的断面図であ
る。ダンパー型給気分配器51は箱型の本体52を有す
る。本体52には、給気ダクト主管(元ダクト)11が
接続されており、本体52内に空調空気が送り込まれ
る。本体52には、6本の給気ダクト枝管(分岐ダク
ト)15も接続されている。各給気ダクト枝管15内に
は、風流調節用のダンパー53が設けられている。ダン
パー53の開度によって、各給気ダクト枝管15への風
流分配が定まる。
【0021】図3の給気分配器の運転の一例を説明す
る。まず、給気ダクト枝管15−1及び15−4は、現
在空調負荷のない(送風を要しない)部屋に接続されて
おり、ダンパー53−1及び53−4は常時全閉となっ
ている。一方、給気ダクト枝管15−2、3、5及び6
は、空調負荷のある部屋に接続されており、間欠的に送
風・停止を行っている。図3(a)では、給気ダクト枝
管15−2及び15−6のダンパー53−2及び53−
6が全開となっており、給気ダクト枝管15−2及び1
5−6に風が送られている。しかし、給気ダクト枝管1
5−3及び15−5のダンパー53−3及び53−5は
全閉となっている。図3(b)では、図3(a)と入れ
替って給気ダクト枝管15−3と15−5が開、給気ダ
クト枝管15−2と15−6が閉となっている。その結
果、図1において説明したように、給気ダクト枝管の先
の空調室内では変動風が形成される。なお、ダンパー5
3の開度は必ずしも全開若しくは全閉で操作する必要は
なく、任意の開度でとどめてもよいのは言うまでもな
い。
【0022】この風量調節装置を順番もしくはランダム
に開閉させることにより、それに呼応した間欠風もしく
は風速が変動した風を送風し、室内に変動を伴った冷風
を供給する。この方式は、負荷の大小によって風量調節
装置を開閉することが可能なため、熱負荷に適した風量
の冷風を供給でき、かつ、熱負荷のある場所のみに変動
風を供給することが可能である。また、1系統しか負荷
がない場合、その系統のみの送風も可能である。なお、
風量調節装置は、ダンパー、VAV、ゴム風船式開閉機
構等の、ダクトを開閉可能なものなら全て用いることが
できる。また、VAVを風量調節装置に用いることで、
風量調節と変動風の発生を同時に行うことができ、これ
により、冷房エネルギー量をさらに削減できる。ただ
し、VAVは給気分配器51の入り口部分に設け、供給
される冷風の総量を制御することも可能である。
【0023】図4は、他の一例の給気分配器であるドラ
ム型の給気分配器の内部構造を示す模式的断面図であ
る。図4の給気分配器61は、図の上下方向の中心軸を
有する円筒形の本体61を備える。この本体61の内部
には、本体63よりも一回り小さい円筒形の回転ドラム
65が、回転自在に組み込まれている。本体63の上端
面には給気ダクト主管11が接続されている。給気ダク
ト主管11から本体63内に入った空気は、回転ドラム
65の上端(抜けている)から回転ドラム65内に入る
【0024】一方、本体63の外周面には、複数の給気
ダクト枝管15が接続されている。そして、回転ドラム
65には穴67(ほぼ給気ダクト枝管15の径と等し
い)が開けられており、この穴67と給気ダクト枝管1
5とが重なったときに、空気が回転ドラム65内から給
気ダクト枝管15に通るようになっている。図4で
は、、右側の給気ダクト枝管15−2は回転ドラム65
の穴67と合っており、給気ダクト枝管15−2には風
が送られている。一方、左側の給気ダクト枝管15−1
は、回転ドラム65の周壁によってふさがれているの
で、給気ダクト枝管15−1には風は送られていない。
【0025】図5は、図3と同様のドラム型の給気分配
器の構造を示す模式的平面断面図である。本体63の外
周には、6本の給気ダクト枝管15が等間隔で放射状に
接続されている。本体63に内蔵されている回転ドラム
65には、その周壁に、等間隔で穴67が3個開けられ
ている。穴67は、給気ダクト枝管15と重なりうるよ
うになっている。この回転ドラム65を適当な速度で回
転させることにより、各給気ダクト枝管15への送風量
を周期的に変化させることができる。すなわち、図5
(a)では、給気ダクト枝管15−1、3、5にドラム
の穴67が重なって送風されており、給気ダクト枝管1
5−2、4、6には送風されていない。図5(b)で
は、ドラム65が60゜回転して、給気ダクト枝管15
−2、4、6にドラムの穴67が重なって送風されてお
り、給気ダクト枝管15−1、3、5には送風されてい
ない。上述のダンパー型の給気分配器とドラム回転型の
給気分配器とを組み合わせて使用することもできる。
【0026】次に、氷蓄熱空調システムと本発明の変動
風発生装置との関係について説明する。氷蓄熱を用いた
低温送風空調システムとは、氷蓄熱を用いてつくった0
℃の冷水を用いて5〜10℃程度の空気をつくり、この
空気を冷房に用いる空調システムである。利点として、
室内へ吹出すとき温度差を大きくとることができ、少量
の風量で大量の熱量を搬送することが可能である。この
ため、ダクト径を小さくでき、搬送動力を削減可能とな
る。
【0027】一方、通常の冷房では、吹出し空気の温度
を15℃程度(温度差10℃程度)としている。冷房の
吹出し空気は室内空気よりも低く、浮力の関係上、下方
に流れていく傾向があるため室内に拡散しづらく、でき
る限り温度差をとらないようにしている。このため、通
常の冷房では拡散性を高める吹出口を用いて対応してい
るが、吹出し温度差を10℃程度とすることが限界とな
っている。しかし、氷蓄熱空調システムのような低温送
風空調システムの吹出し温度差は15〜20℃程度あ
り、拡散特性がより劣っている。したがって、この低温
吹出し空気を室内に拡散させる方法は、低温送風空調シ
ステムを普及させるための重要なカギとなっている。そ
こで、本発明のように、変動気流を用いることで、低温
送風と室内空気との混合を効率的に行うことも可能とな
る。
【0028】
【発明の効果】以上の説明から明らかなように、本発明
は以下の効果を発揮する。 変動風を用いることで、人間の涼感を高めることが
できる。その結果、室温を現在より2℃程度高く設定す
ることができるので、空調対象室への冷熱の供給量が減
り、冷房用エネルギーの削減が可能となる。 従来の変動風発生装置は、首振り装置を用いて風向
を変更させたり、ファンの強弱によって変動風を発生さ
せるため、変動風に暴露される範囲は限定される。しか
し、当システムにおいて天井にある吹出口から変動風を
供給する場合、変動風を部屋全体に供給することが可能
となる。
【0029】 従来の変動風発生装置は、首振り装置
又はファンが必要であり、これに関する設備費が余分に
かかり、また動力用エネルギー消費も増加する。しか
し、分配式変動風発生装置を用いた場合、変動風を発生
させるための首振り装置及びファンが不要となるため、
従来の変動風発生装置より単純なシステムとなるととも
に、設備費及び動力用エネルギーの消費を削減できる。 分配式変動風発生装置を用いることで、ダクトのユ
ニット化も可能となる。これは分配式変動風発生装置を
ダクトの分配器と見なすことができ、これに接続するダ
クトの径を統一することが可能なためである。このユニ
ット化により施工が容易になり、工事費を削減すること
ができる。 本発明の変動風発生装置は、分配式変動風発生装置
を除いては、通常のエアハンドリングユニット及びパッ
ケージ型空調機を用いたダクト式空調システムと大差は
ない。したがって、ダクト方式の既存システムに分配型
変動風発生装置を設置し、ダクトをリニューアルするだ
けで変動風を用いた空調を行うことが可能となる。
【0030】 分配式変動風発生装置を用い、変動風
を発生させない通常の空調も行うことも可能である。こ
の場合においても、ダクトのユニット化により工事費の
低減が可能となる。 吹出口からの給気の有無により変動風を発生させる
方式の場合、従来型では個別に発生させていた変動風を
集中的に発生させることができ、中・大型の空調機にも
適用が可能となる。したがって、事務所ビルへの適用が
可能となる。 分配式変動風発生装置の場合、冷風の拡散効果を利
用するので、低温の空気(5〜10℃)を室内に供給す
ることが可能となる。低温送風が可能ということは、少
ない送風量で多くの熱を供給することが可能となり、ダ
クト断面積の縮小やファン容量の削減等につながって建
設費を減少させることができる。また、ファン容量の削
減により、使用電力量が減り、維持費の削減にもつなが
る。 分配式変動風発生装置は、他の変動風発生装置のよ
うに変動風を発生させる装置を設ける必要がなく、安価
に変動風を発生させることが可能である。また、分配式
変動風発生装置は、ユニット式となっており、施工にお
いて熟練工を必要とせず、施工自体も容易なため、施工
日数の削減が行え、従来の空調方式と比較してもイニシ
ャルコストの低減が可能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施例に係る変動風発生装置の作動
状況を模式的に示す図である。
【図2】図1の変動風発生装置の全体系統を示す図であ
る。
【図3】本発明の変動風発生装置に用いられる給気分配
器の一例(ダンパー型)を示す模式的断面図である。
【図4】他の一例の給気分配器であるドラム型の給気分
配器の内部構造を示す模式的断面図である。
【図5】図3と同様のドラム型の給気分配器の構造を示
す模式的平面断面図である。
【図6】首振り式吹出口を有する従来の変動風発生装置
の概要を模式的に示す図である。
【図7】首振り式扇風機を有する従来の変動風発生装置
の概要を模式的に示す図である。
【図8】風速可変扇風機を有する従来の変動風発生装置
の概要を模式的に示す図である。
【図9】吹出口からの空気吹き出し量を可変とした可変
風量方式の空調装置の概要を模式的に示す図である。
【符号の説明】
1 変動風発生装置 3 建築物 4 機械室 5 天井裏 6 天井 7 室内 11 給気ダクト主管 13 給気分配器 15 給気ダクト枝管 17 吹出口 21 還気口 23 還気ダクト 31 外気取入口 33 外気取入ダ
クト 35 風量調節器 37 冷風発生装
置 39 風量調節器 41 風量調節器 43 排気ダクト 45 送風機 47 風量調節器 49 排気口 51 ダンパー型給気分配器 52 本体 53 ダンパー 61 ドラム型給
気分配器 63 本体 65 回転ドラム 67 穴 71 首振り式吹
出口 73 首振り式扇風機 75 風速可変扇
風機 77 ダンパー 78 窓

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 室内に空気を吹き出す複数の吹出口、及
    び/又は、室内の空気を排気する複数の吸込口と、 各吹出口及び/又は吸込口の空気流量を、比較的短い時
    間間隔で、また、複数の吹出口及び/又は吸込口相互間
    で相対的に変動させる空気流量変動手段と、 を具備することを特徴とする変動風発生装置。
  2. 【請求項2】 上記変動風発生装置が、上記各吹出口に
    空気を供給する複数の給気ダクトを有し、 上記空気流量変動手段が、該複数の給気ダクトへの空気
    分配量を変動させる空気分配器である請求項1記載の変
    動風発生装置。
  3. 【請求項3】 上記変動風発生装置が、上記各吸込口か
    ら空気を吸引する複数の吸気ダクトを有し、 上記空気流量変動手段が、該複数の吸気ダクトの空気吸
    引量を変動させる空気分配器である請求項1記載の変動
    風発生装置。
  4. 【請求項4】 上記空気分配器が、 複数の分岐給気ダクトが放射状に接続された円筒型の本
    体と、 該本体の中で回転する穴あき円筒ドラムと、 該本体に接続された、円筒ドラム内に空気を投入する元
    ダクトと、 を含み;空気は、元グクトから円筒ドラム内に入り、続
    いて、円筒ドラムの穴から抜けて各分岐ダクトに分配さ
    れ、上記ドラムの回転にしたがって各分岐ダクトとドラ
    ムの穴との重なり関係が時系列的に変化するのに伴っ
    て、各分岐ダクトの空気流量が変動するように構成され
    ている請求項2記載の変動風発生装置。
  5. 【請求項5】 上記空気流量変動手段が、 各吹出口への送風量を調節する遠隔操作可能なダンパー
    と、 各ダンパーの開度を、各吹出口の空気流量が各吹出口相
    互間で相対的に変動するように調節するダンパー制御手
    段と、を含む請求項1記載の変動風発生装置。
  6. 【請求項6】 上記空気分配器が、分岐ダクトが接続さ
    れているチャンバーと、その出口もしくは分岐ダクトに
    設置された各吹出口への送風量を調節する遠隔操作可能
    なダンパーと、チャンバーに空気を供給する本ダクトで
    構成された装置であって;各ダンパーの開度を、各吹出
    口の空気流量が各吹出口相互間で相対的に変動するよう
    に調節するダンパーの制御手段と、同様な空気圧もしく
    は油圧によるゴム風船状の開閉機構(風船状の開閉機構
    が膨らんだときに吹出口に供給空気を遮断し、萎んだと
    きに空気を供給する)による制御手段を含む請求項1記
    載の変動風発生装置。
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