JP4884097B2 - 環境評価システムおよび空調システム - Google Patents

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Description

本発明は、居室内の人体の回りの作業空間の快適性を評価する環境評価システム、およびこの環境評価システムを用いて快適な空調環境を提供しつつ省エネルギー化を図り、設備コストやランニングコストの低減を可能にした空調システムに関するものである。
従来より、省エネルギー化や設備コストの低減を目的とした空調システムは種々提供されている。
例えば、特許文献1には、予め設定された室内温度を空調機と複数の風量調節装置(VAV)によって最適な室内温度にコントロールする空調管理システムにおいて、室内側に設置されたルームサーモスイッチにより発信した信号を強風・中風・弱風・停止等所定の風量割合で一定の数値に置き換え、風量調節装置内のダンパ機構を開閉すると共に温度変化による上記数値を空調回路内に組み込まれた変風量・演算ユニットにて積算演算し、これらの合計数値を予め設定された総数値の割合で送風機インバータを制御運転すると同時に空調機の外気取入口、排気口、還気口の各ダンパ機構の開閉及び冷、温水コイル給水バルブ等、全ての空調制御機構の制御運転を行うようにした空調制御システムが記載されている。
また、特許文献2には、空調区域の熱負荷変動に応じて空調区域への供給風量を制御する変風量ユニットと、この変風量ユニットからの要求に応じて温度や風量が調整された空気を変風量ユニットに供給する空気調和機とを有する変風量システムを制御する制御システムにおいて、前記変風量ユニットの運転を制御する変風量コントローラと、この変風量コントローラと接続されている制御モード入力手段とを有し、制御モード入力手段は、複数の制御モードの中から選ばれる所定の制御モードを、これに対応する変数として発信する手段であり、変風量コントローラは、複数の制御モードに対応する複数のプログラムを記憶するメモリと、制御モード入力手段からの変数を受けて実行すべきプログラムを判断する判断手段とを有し、受信した変数に対応するプログラムを実行して、空調区域における測定温度と設定温度との偏差がゼロになるように変風量ユニットの運転を制御し、かつ前記偏差をゼロとするのに必要な空気調和機からの給気風量及び給気温度の少なくともいずれか一方を算出するようにした制御システムが記載されている。
更に、特許文献3には、室内の複数の吹出口への空気分配量を時系列的に変化させることにより広範囲に変動風を供給し、設備コスト及びランニングコストを低減させるようにした変動風発生装置が記載されている。この変動風発生装置は、室内に空気を吹き出す複数の吹出口及び/又は室内の空気を排気する複数の吸込口と、各吹出口及び/又は吸込口の空気流量を、比較的短い時間間隔で、また、複数の吹出口及び/又は吸込口相互間で相対的に変動させる空気流量変動手段と、を備えたものである。
特開平8−28942号公報(段落[0006]〜[0008]、図1等) 特開2003−42522号公報(段落[0044]〜[0065]、図1,図2等) 特開平9−273800号公報(段落[0016]〜[0030]、図1,図2等)
しかしながら、省エネルギーを図るために更に考慮すべき点があった。そのような考慮点について従来技術の一般的な空調システムを参照しつつ説明する。図29は一般的な空調システムの説明図である。
図29において、Xは機械室、Yは天井裏、Zは空調対象である居室、Mは人体である。空調システムは、空調機1、基幹ダクト2、分岐ダクト3,4、気流の吹出口5,6、温度センサ7を備えている。
従来の一般的な空調システムとしては、居室Z内の温度を予め所定値(例えば26〔℃〕)に設定し、温度センサ7により検出した居室Z内の温度が設定温度に一致するように空調機1の運転を制御して、吹出口5,6から吹き出す気流の温度や風量を調節し、居室Zを全体的に空調している。
ここで、温度センサ7は、人体Mに近接して設置することが望ましいが、デスクワークや移動時の障害になるおそれを回避すると共に取付の容易さを考慮して、図示するように居室Zの壁面や柱に設置されるのが一般的となっている。
しかしながら、図29のような空調システムでは、居室Zにおける人体Mの主要な作業空間から外れた周囲空間の温度を温度センサ7により検出し、その検出温度が設定温度になるように居室全体を空調してほぼ均一な温度分布を得るように制御を行っており、周囲空間の空調に用いるエネルギーが無駄になっている。
また、例えば冷房時には、吹出口5,6から吹き出す気流をほぼ天井面に沿って吹かせてから、冷気が自然に下降する現象を利用し、人体Mに気流を感じさせずに(例えば人体Mの手元の風速を0.2〔m/s〕に設定)居室全体を冷房しているが、温度設定値を変化させた場合には天井面から少しずつ温度が変化するため、作業空間に居る人体Mの体感温度が適正値になるまでに多くの時間がかかり、居室全体を冷房するために多くのエネルギーを必要とするものであった。実際には室内に居る人の周囲である作業空間(タスクエリア)の空調が適切に行われれば十分であるにもかかわらず、それ以外の周囲空間(アンビエントエリア)までも余分に空調しているため、十分な省エネルギー効果、ランニングコストの低減を達成することが困難であった。作業空間(タスクエリア)の空調を集中的に行えば良いがそのような空調システムは存在しなかった。
更に、人体Mは常に冷気または暖気に曝されているので、冷え過ぎや暑過ぎなど、人体Mに不快感を与える場合もあった。
さらに上述した特許文献1,2に記載された従来技術は、何れも空調空間である室内全体の温度を設定値に一致させるように風量調節装置のダンパの開度を制御して風量を調節するものである。
しかしながら、この従来技術でも人の周囲である作業空間(タスクエリア)以外の周囲空間(アンビエントエリア)までも余分に空調しているため、十分な省エネルギー効果、ランニングコストの低減を達成することが困難であった。
また、特許文献3に記載された従来技術は、複数の吹出口への空気分配量を順次変化させて室内に変動風を発生させ、定常風よりも高い冷却効果を得ようとするものであるが、やはり作業空間とその周囲空間に着目して適切な制御を行う空調システムについては開示されていない。
そこで、本発明はこれら課題を解決するためになされたものであり、その目的は、作業空間とそれ以外の周囲空間とに分けて作業空間の環境を評価する環境評価システムを提供することにある。
また、この環境評価システムを用いて作業空間に対してきめ細かい快適な空調を可能にすると共に、既存システムにも低コストにて適用可能とした空調システムをそれぞれ提供することにある。
本発明の請求項1に係る環境評価システムは、
居室内に、人体の作業空間とその作業空間を覆う周囲空間とを設定し、作業空間に向けて吹き出される気流により空調が行われる作業空間の環境を評価する環境評価システムであって、
周囲空間の温度を計測して周囲空間温度データを出力する周囲空間温度センサと、周囲空間の湿度を計測して周囲空間湿度データを出力する周囲空間湿度センサと、気流の風速を計測して気流の風速データを出力する風速センサと、を有し、周囲空間温度データ、周囲空間湿度データおよび気流の風速データである環境データが入力される環境データ入力部と、
風速補正データ、在室者着衣量データ、在室者活動量データおよび評価補正データが入力される操作入力部を有し、風速補正データ、在室者着衣量データ、在室者活動量データおよび評価補正データである設定データが入力される設定データ入力部と、
風速補正データおよび風速データを用いて作業空間風速データを算出する手段と、作業空間風速データおよび周囲空間温度データを用いて作業空間温度データを算出する手段と、作業空間温度データ,周囲空間温度データおよび周囲空間湿度データを用いて作業空間湿度データを算出する手段と、作業空間温度データを用いて作業空間輻射温度データを算出する手段と、在室者着衣量データを用いて作業空間在室者着衣量データを算出する手段と、在室者活動量データを用いて作業空間在室者活動量データを算出する手段と、作業空間温度データ,作業空間湿度データ,作業空間風速データ,作業空間輻射温度データ,作業空間在室者着衣量データ,作業空間在室者活動量データおよび評価補正データを用いて作業空間の環境評価データを算出する手段と、を有する環境評価部と、
を備えることを特徴とする。
発明の請求項2に係る空調システムは、
居室内に、人体の作業空間とその作業空間を覆う周囲空間とを設定するとともに、請求項1に記載の環境評価システムからの環境評価データを用いて作業空間の空調を行う空調システムであって、
空調用の気流を発生させる空調機と、
気流の風量を調節する風量調節装置と、
風量調節装置から供給される気流を居室内へ吹き出すための吹出口と、
環境評価データに基づいて風量調節装置を制御する中央処理部と、
を備え、風量調節装置は中央処理部の制御に応じて風量調節装置のダンパの開閉状態を制御することにより、吹出口から微風速の気流を間欠的に吹き出すことを特徴とする。
また、本発明の請求項3に係る空調システムは、
請求項2に記載した空調システムにおいて、
前記中央処理部には温度設定部が接続され、
作業空間温度データが設定温度と一致するように前記空調機による給気温度設定値の変更および/または前記風量調節装置のダンパの開閉状態の制御を行うことを特徴とする。
また、本発明の請求項4に係る空調システムは、
請求項2または請求項3に記載した空調システムにおいて、
前記空調機に対して複数台の前記風量調節装置が並列的に連結され、かつ、これらの風量調節装置を複数系統に分割すると共に、異なる系統に属する前記風量調節装置のダンパの開閉状態を異ならせることを特徴とする。
また、本発明の請求項5に係る空調システムは、
請求項4に記載した空調システムにおいて、
異なる系統に属する前記風量調節装置のダンパを同期させて交互に開閉することを特徴とする。
また、本発明の請求項6に係る空調システムは、
居室内に、人体の作業空間とその作業空間を覆う周囲空間とを設定するとともに、請求項1に記載の環境評価システムからの環境評価データを用いて作業空間の空調を行う空調システムであって、
空調用の気流を発生させる空調機と、
空調機から供給される気流を居室内へ吹き出すための吹出口と、
環境評価データに基づいて空調機を制御する中央処理部と、
を備えることを特徴とする。
また、本発明の請求項7に係る空調システムは、
請求項に記載した空調システムにおいて、
前記中央処理部には温度設定部が接続され、
作業空間温度データが設定温度と一致するように前記空調機による給気温度設定値の変更を行うことを特徴とする。
また、本発明の請求項8に係る空調システムは、
請求項2〜請求項7の何れか1項に記載した空調システムにおいて、
前記空調機による給気圧力を検出する圧力センサを備え、この圧力センサによる検出圧力に応じて前記空調機を駆動するファンの回転数を制御することを特徴とする。
また、本発明の請求項9に係る空調システムは、
請求項2〜請求項8の何れか一項に記載した空調システムにおいて、
前記吹出口は居室の天井面から下方に向けて配置されており、この吹出口から前記作業空間に向けて気流を吹き出すことを特徴とする。
また、本発明の請求項10に係る空調システムは、
請求項2〜請求項9の何れか一項に記載した空調システムにおいて、
前記吹出口を部分的に遮蔽して前記吹出口から下方に向かう気流を発生させるための気流方向調節具を備えたことを特徴とする。
また、本発明の請求項11に係る空調システムは、
請求項10に記載した空調システムにおいて、
前記気流方向調節具を前記吹出口に居室内から取付可能としたことを特徴とする。
本発明によれば、作業空間とそれ以外の周囲空間とに分けて作業空間の環境を評価する環境評価システムを提供することができる。
また、この環境評価システムを用いて作業空間に対してきめ細かい快適な空調を可能にすると共に、既存システムにも低コストにて適用可能とした空調システムをそれぞれ提供することができる。
以下、本発明を実施するための最良の形態に係る環境評価システムおよび空調システムについて図を参照しつつ説明する。図1は本形態の環境評価システムを含む空調システムのシステム構成図である。図2は本形態の環境評価システムのシステム構成図である。
図1において、Yは天井、Zは空調対象である居室、Mは人体、TAは作業空間(タスクエリア)、AAは周囲空間(アンビエントエリア)である。空調システム1は、空調機10、ダクト20、気流の吹出口30、風量調節装置40、周囲空間湿度センサ51、周囲空間温度センサ52、風速センサ53、環境評価部60、中央処理部70、操作入力部80を備えている。
本発明の特徴的な部分について概略説明する。本発明の空調システムでは、図1に示すように、ダクト20からの気流を風量調節装置40により間欠的に供給するものであり、具体的には、風量調節装置40のダンパを所定周期で断続的に開閉制御し、かつ、ダンパの高速な開閉動作を可能にして変動的な微風を生成すると共に、吹出口30の構造を改良して気流が作業空間TA内の人体Mに直接、供給されるようにしたものである。この場合、周囲空間AAはそのままに作業空間TA内が集中的に空調されるため、効率的な空調が行える。なお、以下の説明において、「風量調節装置」は空調用の気流通路を開閉するダンパ等の構造部材と、その開閉を制御するコントローラとを含む概念とする。
これにより、作業空間TAにおける床上1100〔mm〕付近(人体Mの頭部付近)の風速を、例えば0.4〜0.8〔m/s〕とし、冷房運転時には操作入力部80の温度設定部を介して入力して作業空間TAの温度を26〜27〔℃〕と設定するものとする。この場合、気流が直接作用しない周囲空間AAの温度が例えば28〜29〔℃〕,湿度30[%]程度であっても、風速を0.4〜0.8〔m/s〕、作業間TAの温度を26〜27〔℃〕,湿度40[%]に保つことを可能にしている。これら風速、湿度は温度が決定された時に最も快適な条件として自動的に設定されるものである。このような快適な条件が作業空間内で達成されたときに、環境評価システムは作業空間内が最適であると評価する。
つまり周囲空間AAにおける周囲空間湿度センサ51による検出湿度や周囲空間温度センサ52による検出温度から、作業空間TAの温度を上記設定温度に一致させるように風量調節装置40のダンパ開度または風量、あるいは空調機10の給気温度を制御することとした。さらに湿度等も制御することとした。
続いて作業空間TAへ流れる気流の風速や、作業空間TAの温度・湿度を最適にするための評価指標を算出する環境評価システムについて説明する。環境評価システム2は、図2で示すように環境センサ50、環境評価部60、操作入力部80を備える。
環境センサ50は、図1にも図示されている周囲空間湿度センサ51、周囲空間温度センサ52、風速センサ53を備える。
操作入力部80は、風速補正データ入力部81、在室者着衣量データ入力部82、在室者活動量データ入力部83、評価補正データ入力部84を備える。
環境評価部60は、作業空間風速データ算出手段61、作業空間温度データ算出手段62、作業空間湿度データ算出手段63、作業空間輻射温度データ算出手段64、作業空間在室者着衣量データ生成手段65、作業空間在室者活動量データ生成手段66、環境評価データ算出手段67を備える。
オペレータは予め操作入力部80を操作して設定パラメータを入力する。風速補正データ入力部81を操作して風速補正データが入力される。風速補正データは作業空間風速データ算出手段61へ出力される。
在室者着衣量データ入力部82を操作して在室者着衣量データが入力される。在室者着衣量データは作業空間在室者着衣量データ生成手段65に入力されて作業者空間在室者着衣量データが出力される。
在室者活動量データ入力部83を操作して在室者活動量データが入力される。在室者活動量データは作業空間在室者活動量データ生成手段66に入力されて作業者空間在室者活動量データが出力される。
評価補正データ入力部84から評価補正データが入力される。
これらのようにパラメータ設定がなされたならば、環境センサ50から入力される値に基づいて環境評価データを算出する。
まず、風速センサ53から出力された風速データと前記風速補正データとが作業空間風速データ算出手段61へ出力される。作業空間風速データ算出手段61は、風速補正データおよび風速データを用いて作業空間風速データを算出する。
作業空間風速データ算出手段61は予め決定された算出式により算出する手段である。算出手法について以下に説明する。図3は作業空間風速データ算出手段による算出式を説明する説明図である。予め現地実験により風速センサ53、作業空間風速センサ54およびネック風量センサ55を設置してそれぞれ風速データV、作業空間風速データV、風量データQを取得する。この場合、風速データを順次異ならせて対応する作業空間風速データVおよびネック風量データQを多数を取得する。ここに各データの関係としては以下の数式が成立する。ここにk,k は補正係数、Mは吹出口数量、Aは風量調節装置40の装置断面積である。
Figure 0004884097
Figure 0004884097
数1によればVとQ とが実験的に得られるのでk を求めることができる。また、数2によればMとA が得られ、VとQ とが実験的に得られるのでk を求めることができる。また数1,数2に共通するQを消去して作業空間風速データVについてまとめると次式のようになる。
Figure 0004884097
このため、MとA を予め代入し、さらに風速補正データk /k =Kを入力して定数を決定しておき、風速データV が計測できれば作業空間風速データVが算出されることとなる。このように作業空間風速データ算出手段61は、図2で示すように、風速補正データおよび風速データを用いて作業空間風速データVを算出する。
続いて、作業空間風速データ算出手段61から出力された作業空間風速データと周囲空間温度センサ52から出力された周囲空間温度データとが作業空間温度データ算出手段62へ出力される。作業空間温度データ算出手段62は、作業空間風速データおよび周囲空間温度データを用いて作業空間温度データを算出する。
作業空間温度データ算出手段62は予め決定された算出式により算出する手段である。算出手法について以下に説明する。図4は作業空間温度データ算出手段による算出式を説明する説明図である。予め現地実験により作業空間風速センサ54、作業空間温度センサ56および周辺空間温度センサ52を設置してそれぞれ作業空間風速データV、作業空間温度データTおよび周辺空間温度データTを取得する。この場合、吹出口30からの気流の温度や風速を異ならせて多数データを取得する。ここに各データの関係としては以下の数式が成立する。
Figure 0004884097
,T ,T が実験的に多数得られるのでk やk を求めることができる。
このため、周辺空間温度データTおよび作業空間風速データVが得られれば、作業空間温度データTが算出されることとなる。作業空間温度データ算出手段62は、図2で示すように、周辺空間温度線センサ52から周辺空間温度データTが、および、作業空間風速データ算出手段61から作業空間風速データVがそれぞれ得られるため、作業空間温度データTを算出することができる。
続いて、作業空間温度データ算出手段62から出力された作業空間温度データ、周囲空間温度センサ52から出力された周囲空間温度データ、および、周囲空間湿度センサ51から出力された周囲空間湿度データ、が作業空間湿度データ算出手段63へ出力される。作業空間湿度データ算出手段63は、作業空間温度データ、周囲空間温度データおよび周囲空間湿度データを用いて作業空間湿度データを算出する。
作業空間湿度データ算出手段63は予め決定された算出式により算出する手段である。算出手法について以下に説明する。図5は作業空間湿度データ算出手段による算出式を説明する説明図である。予め現地実験により周辺空間湿度センサ51、周辺空間温度センサ52、作業空間温度センサ56および作業空間湿度センサ57を設置してそれぞれ周辺空間湿度データRH、周辺空間温度データT、作業空間温度データTおよび作業空間湿度データRHを取得する。この場合、吹出口30からの気流の温度や湿度を異ならせて多数データを取得する。ここに各データの関係としては、空気温度と飽和水蒸気量の関係から求める曲線の一般近似式にもとづき、仮説式を定義して基礎実験により確認された以下の数式が成立する。
Figure 0004884097
RH、RH、T、Tはいずれも実験的に多数得られるので係数a〜aを求めることができる。
このため、RH、T、Tが計測できれば作業空間湿度データRHが算出されることとなる。このように作業空間湿度データ算出手段63は、図2で示すように、作業空間温度データT、周辺空間温度データTおよび周辺空間湿度データRHを用いて作業空間湿度データRHを算出する。
続いて、作業空間温度データ算出手段62から出力された作業空間温度データが作業空間輻射温度データ算出手段64へ出力される。作業空間輻射温度データ算出手段64は、作業空間温度データを用いて作業空間輻射温度データを算出する。
作業空間輻射温度データ算出手段64は予め決定された算出式により算出する手段である。算出手法について以下に説明する。図6は作業空間輻射温度データ算出手段による算出式を説明する説明図である。予め現地実験により作業空間風速センサ54、作業空間温度センサ56および作業空間グローブ温度センサ58を設置してそれぞれ作業空間風速データV、作業空間温度データT、および作業空間グローブ温度GTを取得する。この場合、吹出口20からの気流の温度や風速を異ならせて多数データを取得する。ここに各データの関係としては以下の数式が成立する。
Figure 0004884097
GT、V、Tはいずれも実験的に多数得られるので作業空間輻射温度データRTを求めることができる。
そしてRTとTとは以下の関係も満たす。
Figure 0004884097
RTとTとが計測できれば輻射レベル係数rが算出されることとなる。このように作業空間輻射温度データ算出手段64は、図2で示すように、作業空間温度データTを用いて作業空間輻射温度データRTを算出する。
更に、作業空間輻射温度データ算出手段64では、環境センサに対し、選択的条件として、図示していないが外気温度計、日射計および壁面温度計を別途設置し、それらの計測データからしきい値判定による輻射環境係数sを算出し、その輻射環境係数sを輻射レベル係数rに乗算して、作業空間輻射温度データRTを細分化算出することにより、各項目には冬季、中間期、夏季それぞれに対応して設定できるようにしてもよい。
最終的に、作業空間湿度データRH、作業空間温度データT、作業空間輻射温度データRT、作業空間在室者着衣量データ、作業空間在室者活動量データ、および、評価補正データが作業空間環境評価データ算出手段67へ出力される。作業空間環境評価データ算出手段67は、これらデータを用いて作業空間の環境評価データを算出する。環境評価データは次式のようになる。
Figure 0004884097
なお、最後に0.121を引くのは最も快適な時に第1項の値が0.121となるため、最も快適な環境評価データを0に校正している。
次に、各変数の詳細について説明する。ここに、算出に用いられる定数は以下のようになる。なお、以下数9〜数17は、国際規格(ISO7730)に準拠している。
Figure 0004884097
上記係数TSは次式で表される。
Figure 0004884097
ここで活動量METは作業空間在室者活動量データが用いられる。このため係数TSを容易に算出できる。
続いて上記代謝量MWは次式で表される。
Figure 0004884097
ここで活動量METは作業空間在室者活動量データが用いられ、また外部仕事量は0である。このため代謝量MWを容易に算出できる。
続いて上記蒸発熱損失量Ediffは次式で表される。
Figure 0004884097
ここで空気温度Taは作業空間温度データが用いられ、また相対湿度RHは作業空間湿度データが用いられる。このため蒸発熱損失量Ediffを容易に算出できる。
続いて上記機械的仕事量Eswは次式で表される。
Figure 0004884097
代謝量MWは、既に求められており、機械的仕事量Eswを容易に算出できる。
続いて上記顕熱損失量LRESは次式で表される。
Figure 0004884097
定数Mと水蒸気圧PAは、既に求められており、顕熱損失量LRESを容易に算出できる。
続いて上記潜熱損失量DRESは次式で表される。
Figure 0004884097
定数Mと作業空間温度データTaは、既に求められており、潜熱損失量DRESを容易に算出できる。
続いて上記放射による熱損失量Rは次式で表される。
Figure 0004884097
着衣量CLOは、作業空間在室者着衣量データとして既に求められており、放射による熱損失量Rを容易に算出できる。
続いて上記対流による熱損失量Cは次式で表される。
Figure 0004884097
着衣エリア要素FCL、対流の熱伝導率HC、着衣の表面温度TCLは、先に求められており、空気温度Taは計測により求められるので、対流による熱損失量Cを容易に算出できる。
これら変数を上記数式に代入することにより環境評価データPMVを算出することができる。
このような環境評価データは±3の範囲で出力され、+になるほど暑く,−になるほど寒いことを示す。例えば以下のようになる
−3:寒い,−2:涼しい,−1:やや涼しい,0:快適(±0.5の範囲が快適範囲),+1:やや暖かい,+2:暖かい,+3:暑い
このような環境評価データが中央処理部70へ入力される。
次に環境評価データを用いる制御の一例について説明する。前提として、図7の制御例を示す図のように、風量調節装置40に対してダンパを所定周期で断続的に開閉制御し、風速v2で変動的な微風を生成して作業空間TAを所定温度に設定しているものとする。また、温度以外の湿度等は快適値を維持しているものとする。
中央処理部70は、入力される環境評価データが0ならば空調機10や風量調節装置40の制御はそのままに風速v2の変動微風を維持する。環境評価データが涼しい環境(−1)を示す場合には空調機10はそのままに風量調節装置40のバルブ開度を小さくして風速v3として作業空間への空調を弱め、環境評価データが暖かい環境(+1)を示す場合には空調機10はそのままに風量調節装置40のバルブ開度を大きくして風速v1として作業空間への空調を強める。
中央処理部70は、環境評価データがやや涼しい環境(−2)を示す場合には、風速v2を維持しつつ風速空調機10のみを制御して気流の温度を高くし、環境評価データがやや暖かい環境(+2)を示す場合には風速v2を維持しつつ空調機10のみを制御して気流の温度を低くする。
また、中央処理部70は、環境評価データが寒い環境(−3)を示す場合には空調機10を制御して気流の温度を高くしつつ風量調節装置40のバルブ開度を小さくして風速v1として作業空間への空調を強め、環境評価データが暖かい環境(+3)を示す場合には空調機10を制御して気流の温度を低くしつつ風量調節装置40のバルブ開度を大きくして風速v1として作業空間への空調を強め、高速に快適環境へ戻すように調整することなる。以下これらのような手順が繰り返されて環境評価データが快適を示す0を維持するように制御を行う。
同様に湿度については空調機10が内蔵する図示しない加湿器の稼働などで対処する。
このような環境評価システム2を用いることで周辺空間の温度、湿度と作業空間へ流れる気流の風速を計測すれば、作業空間の環境を評価できるため、評価が最良になるように制御することで、作業空間のみ最良な環境を確保できる。
続いて他の形態について図を参照しつつ説明する。本形態では先に説明した環境評価システムを一個配置し、空調システムとしてA系統,B系統の二系統を備える空調システムである。図8,図9は他の形態の空調システムの空調動作の説明図である。
本形態の空調システムでは、ダクト20からの気流を風量調節装置40A,40Bにより間欠的に供給するものであり、具体的には、風量調節装置40A,40Bのダンパを所定周期で断続的に開閉制御し、かつ、ダンパの高速な開閉動作を可能にして変動的な微風を生成すると共に、吹出口30A,30Bの構造を改良して気流が作業空間TA内の人体Mに直接、供給されるようにしたものである。
また、ダクト20からの気流を複数系統に分けて風量調節装置40A,40Bに導入し、これらの風量調節装置40A,40Bを同期させながら交互に、かつ高速で開閉して吹出口30A,30Bから所定風量の気流を吹き出させるようにしたものである。
なお、以下の説明において、「風量調節装置」は空調用の気流通路を開閉するダンパ等の構造部材と、その開閉を制御するコントローラとを含む概念とする。
これにより、作業空間TAにおける床上1100〔mm〕付近(人体Mの頭部付近)の風速を、例えば0.4〜0.8〔m/s〕とし、冷房運転時には操作入力部80を介して入力して作業空間TAの温度を26〜27〔℃〕と設定した場合、気流が直接作用しない周囲空間AAの温度は28〜29〔℃〕,湿度30[%]程度でも業空間TAの温度を26〜27〔℃〕,湿度40[%]に保つことを可能にしている。この場合、気流が直接作用しない周囲空間AAの目標温度は28〜29〔℃〕程度で良く、作業空間の温度を設定すれば、環境評価データを用いて上記目標温度や目標湿度に一致するように風量調節装置40A,40Bのダンパ開度または風量、あるいは空調機10の給気温度を制御することとした。
図8,図9では、一方の系統の風量調節装置40Aを全開動作させている時に他方の系統の風量調節装置40Bを全閉動作させ(図8)、一方の系統の風量調節装置40Aを全閉動作させている時に他方の系統の風量調節装置40Bを全開動作させる(図9)様子が示されており、これら図8,図9の状態を交互に繰り返すことも勿論可能であるが、このように全開または全閉といった二者択一的な動作だけでなく、互いに別系統の風量調節装置40A,40Bを同期させて個別にきめ細かい風量調節を行うことも可能である。
次に、上述した本発明の原理を具体化した実施形態を図10に沿って説明する。
図10は、他の形態の空調システムを示す全体構成図である。図10において、10は前述した周知の空調機であり、ファン111と、ファン111を駆動するインバータ112と、給気温度センサ113と、給気圧力センサ114と、差圧計115と、フィルタ116と、冷温水コイル117と、二方弁118と、加湿器119と、加湿弁120と、リレー121と、リレー接点122とを備えている。また、123は居室Z内の空気のCO濃度を検出するCOセンサ、124は外気ダンパである。
一方、タッチパネル(操作入力部)80は後述する風量調節装置40A,40Bの温度、ダンパ開度、風量、全開・全閉時間等の設定入力や表示を行う。また、システムコントローラ90は環境評価部60と中央処理部70とを含むものであり、システムコントローラ90のディジタル入力端子(DI)は差圧計115及びリレー接点122に、ディジタル出力端子(DO)は加湿弁120及びリレー121に、アナログ入力端子(AI)は給気温度センサ113、給気圧力センサ114及びCOセンサ123に、アナログ出力端子(AO)はインバータ112、二方弁118及び外気ダンパ124に、それぞれ接続されている。
また、システムコントローラ90には、省配線システムにより低コストにて通信システムの構築が可能なLONWORKS(登録商標)通信を行うためのインターフェイスが内蔵されており、その通信端子127には、オープンプロトコルの通信線128を介して複数台の風量調節装置40A,40Bがそれぞれ電気的に接続されている。
更に、前記ファン111の送風口には、主ダクト129及び分岐ダクト130を介して、上記風量調節装置40A,40Bがそれぞれ連結されている。
これらの風量調節装置40A,40Bは、1台の空調機10に対し複数台が並列的に連結されていると共に、居室Zの数や広さに応じて複数のグループに分割されている。図示例では、20台の風量調節装置40が4台ずつ5つのグループG1〜G5に分割されており、風量調節装置40A,40Bの出口側は、ダクト20(図8,図9におけるダクト20A,20Bに相当)を介して居室内の吹出口30A,30Bに連結されている。
また、各グループの4台の風量調節装置20は、2台ずつ2系統(A系統,B系統)に分けられており、A系統に属する2台の風量調節装置40Aは前述した図1における一系統の風量調節装置40Aに相当する風量調節動作を行い、B系統に属する2台の風量調節装置40Bは図1における他系統の風量調節装置40Bに相当する風量調節動作を行うようになっている。すなわち、A系統の風量調節装置40AのダンパとB系統の風量調節装置40Bのダンパとが、同期して交互に全開動作、全閉動作を行うようになっている。
なお、図4における個々の風量調節装置40A,40Bには、居室Zの周囲空間AAの温湿度を検出する温湿度センサ300がそれぞれ接続されており、これらの周囲空間湿度センサ51、周囲空間温度センサ52による検出温度及び湿度は、前記通信線128を介してシステムコントローラ90にも入力されている。
次いで、図11は上記A系統,B系統の風量調節装置40A,40Bの同期運転パターンの一例を示しており、時間軸に対する各風量調節装置40A,40Bのダンパ開度を表している。ここで、図11におけるパラメータa〜hの設定範囲及び初期値は、例えば図12のように設定可能である。ちなみに、この例におけるA系統の風量調節装置40Aのパラメータa〜dとB系統の風量調節装置40Bのパラメータe〜hとは、設定範囲及び初期値がそれぞれ同一になっているが、必要に応じて両者を異ならせても良い。
図11から明らかなように、両系統の風量調節装置40A,40Bは、ダンパ開度100%(全開)とダンパ開度0%(全閉)との間を交互に制御可能であり、ダンパの開閉に要する機械的動作時間が10秒、全開状態または全閉状態の継続時間が20秒に設定されている。更に、A系統とB系統とでは、ダンパの開閉動作が反転しつつ同期している。
A系統,B系統の風量調節装置40A,40Bの同期運転パターンを図11のように設定することにより、A系統の風量調節装置40Aのダンパ開度が100%の時にはB系統の風量調節装置40Bのダンパ開度が0%となり、逆にA系統の風量調節装置40Aのダンパ開度が0%の時にはB系統の風量調節装置40Bのダンパ開度が100%となる。このため、A系統の風量調節装置40Aに連結された吹出口とB系統の風量調節装置40Bに連結された吹出口とから交互に、かつ間欠的に気流が吹き出されることになり、前述した図8及び図9に示したような空調動作を周期的に実現することができる。この場合、気流の風速を、作業空間TAの床上1100〔mm〕付近において、前述したように0.4〜0.8〔m/s〕程度に維持することにより、人体Mが変動的な微風を感じて良好な空調環境を形成することができる。
ここで、図11におけるA系統またはB系統の風量調節装置40A,40Bのように、ダンパの開閉を高速に行うことにより所定周期で間欠的に発生させる微風速の気流を「変動微風」というものとする。
図11,図12に示した同期運転パターンは本実施形態の基本的な運転パターンであるが、居室Zの温度状態に応じて、図13のような運転パターンを実現することも可能である。ここでは湿度が一定で温度のみが変化する場合を想定して環境評価システムの周囲空間温度センサ52のみ使用するものとして説明する。
すなわち、A系統,B系統の風量調節装置40A,40Bにより同一の居室内を分担して冷房する場合、図12に示すように、温度が著しく高い当初はA系統,B系統とも変動微風運転を行わず、ダンパ開度を何れも100%として室内の冷却を促進する。その後、A系統,B系統のそれぞれについて、各系統に対応して周囲空間AAに設置されている周囲空間温度センサ52の検出温度に応じて図示するように変動微風運転を行う。この場合、A系統,B系統の風量調節装置40A,40Bのダンパ開度は、図示する如く個別に制御される。図13においては、A系統の風量調節装置40Aにより冷却される空間の温度が最終的に設定温度よりも下回ったため、図の最後の期間では変動微風運転を行わないようにしている。
このように本実施形態では、A系統,B系統の風量調節装置40A,40Bを同期させつつ交互に開閉制御するだけでなく、必要に応じて所定期間だけの変動微風運転やダンパ開度の個別制御を行うことも可能である。
次に、風量調節装置40の動作を図14,図15に従って詳細に説明する。
まず、図14は、夏季の冷房運転時における、周囲空間AAの設定温度と風量調節装置40のダンパの要求開度(要求風量)との関係を示しており、図15は、冬季の暖房運転時における同様の関係を示している。
図14の冷房運転時において、タッチパネル80による周囲空間AAの設定温度をSP0とすると、この設定温度付近の温度範囲(SP0−偏差2<SP0<SP0+偏差2)では変動微風運転を行うものとする。環境評価部60で求めた作業空間温度データを中央処理部70へ出力し、上記温度範囲において、SP0−偏差1<作業空間温度データ<SP0+偏差1の範囲にある場合には、作業空間TAにおける床上1100〔mm〕付近の気流の風速が0.6〔m/s〕となるようにダンパの要求開度(要求風量)をシステムコントローラ90から風量調節装置40(風量調節装置のコントローラ)に指令する。この範囲の動作を便宜的に基本動作といい、この範囲の要求開度を便宜的に基本要求開度という。
なお、上記偏差1,偏差2は、人体Mにとって冷房過剰または冷房不足と感じる温度を考慮して予め設定しておくものとする。
SP0−偏差2<作業空間温度データ<SP0−偏差1となった場合、システムコントローラ90は冷房過剰と判断し、要求開度(要求風量)を補正する処理として、上述した床上1100〔mm〕付近の気流の風速が0.4〔m/s〕となるように、基本要求開度から補正開度を減じた値を補正後の要求開度として風量調節装置40A,40Bに指令する。ここで、補正開度も予め設定しておくものとする。
作業空間温度データ<SP0−偏差2となった場合には、変動微風運転を中止し、ダンパ開度を最小開度(設定値)に固定して風量調節装置40A,40Bを運転することにより、居室温度がそれ以上低下するのを防止する。
一方、SP0+偏差1<作業空間温度データ<SP0+偏差2となった場合、システムコントローラ90は冷房不足と判断し、要求開度(要求風量)を補正する処理として、上述した床上1100〔mm〕付近の気流の風速が0.8〔m/s〕となるように、基本要求開度に補正開度を加えた値を補正後の要求開度として風量調節装置40A,40Bに指令する。この場合の補正開度も予め設定しておくものとする。
作業空間温度データ>SP0+偏差2となった場合には、変動微風運転を中止し、ダンパ開度を最大開度(設定値)に固定して風量調節装置40A,40Bを運転することにより、居室温度がそれ以上上昇するのを防止するものである。
図15に示す冬季の暖房運転時には、検出温度の高低とダンパの要求開度との関係が図11とは逆になるだけであり、その動作は容易に類推可能であるため、詳述を省略する。
次いで、本実施形態における空調機10系統の主要な制御方法について述べる。
まず、図10における給気温度センサ113による検出温度が給気温度設定値に一致するように、システムコントローラ90が二方弁118をPI制御することにより、冷温水コイル117を通過する空気の温度を調節して空調機10の給気温度を制御する。
なお、外気を用いた冷房運転が可能な場合には二方弁118のPI制御を行わないものとする。
また、上述した二方弁制御に加えて、周囲空間温度センサ52による居室Zの周囲空間AAの検出温度と設定温度とに基づき、給気温度制御を行う。
この給気温度制御とは、以下に定義される最大温度比率を導入し、この最大温度比率に応じて空調機10の給気温度設定値を複数段階に変更することにより、複数台の風量調節装置40を介した給気温度を一括して変更可能とするものである。
最大温度比率=
{(作業空間温度値−最低温度設定値)/(最高温度設定値−最低温度設定値)}×
100%
図16(a)は給気温度制御のフローチャートであり、最大温度比率について上限値Imax及び下限値Iminを設定しておき、上記の数式により演算した最大温度比率(ステップS1)とImax,Iminとの大小関係に応じて給気温度設定値の変更処理(変更1〜変更3)を実行する(S2〜S4)。
例えば、図16(b)の左側に示すように、当初は最大温度比率が上限値Imaxよりも大きく、居室内の温度が高い場合には、上述した変更1(S2)の処理によって給気温度設定値をΔt1だけ低下させ、これに応じてシステムコントローラ90が二方弁118を制御することにより、居室内温度が低下し、最大温度比率も低下する。また、最大温度比率がImax〜Iminの範囲にある場合には変更2(S3)の処理によって給気温度設定値を更にΔt2だけ低下させ、給気温度を更に低下させるような制御動作が実行される。
その後、最大温度比率がIminよりも小さくなると、変更3(S4)の処理によって給気温度設定値をΔt3だけ増加させることにより、給気温度を上昇させるような制御動作が実行される。
このような制御動作により、最終的には最大温度比率が50%(その時、居室内温度は最高温度設定値と最低温度設定値との中間値である)に収束することになる。なお、最大温度比率の上限値Imax、下限値Imin、給気温度設定値の変化幅Δt1〜Δt3を適宜変更することにより、給気温度の所望の制御パターンを得ることが可能である。
図17は、上述した給気温度制御において、最大温度比率が一定値以上または一定値以下である状態が一定時間(制御判断継続時間:例えば180秒)継続した場合に、給気温度設定値の変更処理(変更1〜変更3)を行い、また、給気温度設定値がその上下限値を超過した場合の処理を追加したフローチャートを示している。
すなわち、空調機の運転中において(S11Yes)、制御判断継続時間が経過したら最大温度比率を演算し(S12Yes,S13)、演算した最大温度比率に応じて給気温度設定値の変更処理(S14〜S16)を行う。この処理を、給気温度設定値が上下限値を超過しない限り繰り返し実行する(S17No)。
また、給気温度設定値が上下限値を超過した場合には(S17Yes)、上限値または下限値に抑え込む処理を行う(S18)。
以上の処理を制御判断継続時間が経過するたびに行うことにより、給気温度を一定周期できめ細かく設定値通りに制御することができる。
次に、図18は、空調機10のファン111を駆動するためのインバータ112の制御方法を説明する図である。
従来では、風量調節装置からの要求風量の合計値に基づいてファン駆動用のインバータの出力周波数(ファンモータの回転数)を制御しているが、本実施形態では、風量調節装置のダンパを高速開閉することにより要求風量が短い周期で変動するため、制御条件として要求風量を用いるのは不適当である。
そこで、本実施形態においては、図10の給気圧力センサ114によりファン111の吐出圧力を一定周期で検出すると共に、図18に示すように基準設定圧力(例えば300〔Kpa〕)を中心とした正負各3段階の圧力帯を設定し、圧力センサ114による検出圧力がどの圧力帯に属するかによってインバータ112の出力周波数すなわちファン111の吐出圧力を段階的に調整するようにしている。
各圧力帯のインバータ出力周波数は、システムコントローラ90により、現在の出力周波数に対して、所定の周波数増減値と周波数ゲイン(正1〜正3、負1〜負3の計6種類)との積を減算(検出圧力が基準設定圧力より大きい場合)または加算(検出圧力が基準設定圧力より小さい場合)して決定される。
なお、従来のように風量調節装置からの要求風量に応じた制御方法も選択可能とし、その場合には、一定時間の要求風量の合計値を平均化して求めた平均要求風量に応じてインバータの周波数を決定しても良い。
また、システムコントローラ90は、作業空間湿度データと設定温度から決定される最適湿度とを比較して図10における加湿弁120を動作させ、加湿器119による加湿制御を行う。これにより作業空間の温度26〜27〔℃〕の時に最適な湿度約40%に維持される。
また、COセンサ123により検出した居室内のCO濃度に応じて外気ダンパ124を動作させ、外気取り入れ量を制御するものであるが、これらについては便宜上、詳述を省略する。
次に、図19は、風量調節装置200に使用される可変風量装置(なお、ここでは便宜上ダンパと称するが、機能的にはVAVの類である。)の一例を示す構成図である。
図19において、201は図10の分岐ダクト130に連結されるケーシングであり、空調機10からの気流が通過する断面矩形の空間を形成している。202は回動羽根203が回動する中心軸としての回動軸であり、図示例では2枚の回動羽根203を互いに平行配置された2本の回動軸202によりそれぞれ回動可能に支持する構造となっている。204は各回動軸202の両端を支持するボールベアリングであり、回動羽根203を円滑に高速回動させ、かつ、軸受け部の磨耗を防止するために設けられている。
ケーシング側面部にはステッピングモータが設けられており、そのモータ回転軸が各回動羽根203及び回動軸202と、複数のギア機構及びリンク機構等(何れも図示せず)を介して連結され、ステッピングモータの回転運動を所定角度(θ)範囲の回動運動に変換し、各回動軸202に伝達することにより、各回動羽根203を気流の通過方向に対し平行な状態(図に実線で示す状態)と傾斜状態(図に一点鎖線で示す状態)との間で所定の開口状態になるよう開閉し、後述する吹出口方向へ通過させる風量を制御している。
また、図20はダンパの他の例を示す構成図であり、このダンパは、図19のダンパを有する風量調節装置40A,40Bの下流側に別個配置されるか、あるいは、図19のダンパを有する風量調節装置40A,40Bの代わりに使用されるものである。
図20において、211は空調機10からの気流が通過するダクトであり、例えば風量調節装置40A,40Bの下流側に配置される。212は図示されていないモータの回転軸に連結された回動軸、213は回動軸212に固定されてダクト211内を回動可能な回動羽根、214は回動軸212をダクト211に対して支持する一対のボールベアリングである。
この例においては、回動羽根213の定速連続回転によってダクト211内を通過する気流の間欠送風を発生することが可能である。
なお、円板状回動羽根円周上一点に着目すると、その点は、ダクト側面から見ると等速円運動となり、時間経過に対し正弦波関数軌跡を描く。一方、円板状回動羽根は、ダクト軸方向に水平→垂直を正弦波四半周期ごとに繰り返す。又、ダクト軸方向垂直投影では、円板状回動羽根の投影面積(遮蔽面積)が、直線→楕円→円→楕円→直線の変化に応じて、円関数的凸状に増加/減少を繰り返す。逆に、開口面積は、全開面積に対する割合が、円関数的凹状に減少/増加を繰り返す。管内開閉部において、開閉部を通過する風量と遮断面積との時間経過に対する関係は、円関数的凸状変化に対する凹状変化の阻害作用に伴う通過抵抗にて、気流は、正弦波四半周期ごとに、より直線的な変化の繰り返し、つまりジグザグ状に間欠変化して送風される。
なお、上述した図19のダンパには、回動羽根203,213の全開状態、全閉状態を検出するリミットスイッチが設けられており、これらの全開時及び全閉時にリミットスイッチによる検出信号をシステムコントローラ90に送り、回動羽根203,213の初期位置をリセットするようになっている。
ここで、ダンパの構造は図19の例に何ら限定されるものではなく、気流を間欠的に供給可能であって流路の高速開閉が可能であり、かつ、風量を連続的に制御できるものであればいかなる構造であっても良い。
また、図20の円形ダンパに限らず、矩形ダンパの矩形翼でも可能である。
次に、本実施形態において居室内に配置される気流の吹出口について説明する。
まず、図21は従来の吹出口(いわゆるアネモ型吹出口)の概略的な構造を示す図であり、401は天井面、402は外コーン部、403は多層コーン型の内コーン部である。この吹出口では、冷房時に内コーン部403を室内側へ(下方に)若干引き出して使用しており、外コーン部402と内コーン部403との間から吹き出す気流によって天井面との間に負圧空間を作り、吹出口から吹き出した気流を上記の負圧空間に向かわせることによって天井面に沿ったほぼ水平方向の冷気の流れを作り、この冷気を徐々に下降させることで所望の冷房効果が得られるようにしている。
しかし、上記の吹出口の構造では、作業空間TAの人体Mに直接向かうような気流(図1,図8,図9参照)を形成することが困難である。
そこで、本実施形態では、吹出口の内コーン部に構造簡単な気流方向調節具を取り付け、吹出口を下方から見た場合に全周囲方向に放射状に吹き出す気流を部分的に遮蔽することにより、負圧空間生成を排し、吹出口から作業空間TAに直接向かう気流を容易に形成できるようにした。
図22,図23は気流方向調節具の一例を示している。この気流方向調節具500は、二重板構造の中央支持部501とその両端に出没自在に保持された係着部502,503とを備え、係着部502,503の屈曲された先端部を内コーン部405の下端縁に係着させるように係着部502,503を中央支持部501から出没させ、図23に示すようにビス504等を用いて係着部502,503を固定するものである。図22において、404は吹出口の外コーン部を示す。
図示されていないが、係着部502,503の先端部を内コーン部405の下端縁にビス止めしても良い。あるいは、ばね等を用いて係着部502,503に中央支持部501の中心方向に向かう復元力を与えておき、係着部502,503の先端部を内コーン部405の下端縁に係着させてから復元させて内コーン部405に取り付けても良い。
気流方向調節具500の取付方法は特に限定されず、既存の吹出口の内コーン部に室内から取付可能な方法であれば、いかなる方法でも良い。
このように気流方向調節具500を室内から取付可能な構造とすることにより、施工が容易になり、施工時間の短縮やコストの低減に寄与することができる。
また、図23に示すように、係着部502,503に突出板509,510を付設し、この突出板509,510が外コーン部の内径またはそれ以上にまで達するようにすると、中央支持部501の延長上からの気流の吹き出しを確実に遮蔽することができ、作業空間TAに直接向かう気流の形成に一層効果的である。
図24は他の気流方向調節具505を示しており、406は吹出口の外コーン部、407は内コーン部、506は中央支持部、507,508は係着部である。この調節具505は、係着部507,508に脚部511,512をそれぞれ設けたものであり、例えば内コーン部407の下端縁が天井面から奥に位置しているようなタイプの吹出口に取り付ける場合に適している。
図25は、上述した気流方向調節具500,505の構成例及び取付状態を示す概略的な下面図である。ここでは、便宜的に図22に示した気流方向調節具500の各種変形例を示している。
気流方向調節具500としては、下面から見た場合に、図25(a)に示すように全体としてI字形のものや、図25(b)のように十字形のもの、図25(c)のようにY字形のものなど、種々の形状、構造のものが考えられる。なお、図25(c)において、513は係着部である。
例えば、図25(c)のY字形の気流方向調節具を用いた場合に、吹出口から作業空間TAに直接向かう気流を形成できる理由を以下に説明する。
図26は図25(c)に相当する図であり、気流方向調節具500については模式化して示してある。また、気流は紙面の背後から手前方向に吹き出すものとする。
本形態では、気流方向調節具500の中央支持部501や係着部502,503等により、これらが設けられている部分の気流が遮られ、中央支持部501等の両側から気流が放射状に吹き出される。いま、冷房のために内コーン部404を室内側に若干下降させて使用する場合、中央支持部501等の両側の気流は斜め下方に吹き出すが、図26における空間a(中央支持部501等の延長上にある空間)は、中央支持部501等に遮られて気流の量が少なくなるため、前述した図21の作用により負圧空間が形成されることがなくなる。従って、吹出口から吹き出した気流が天井面方向に引きつけられることはなく、吹き出し直後の方向を保ったまま斜め下方へと送出される。
また、図26における空間bについては従来と同様に負圧になる可能性があるが、この空間b方向に向かう気流は、中央支持部501等の両側の気流に誘引されて移動するので、図21に示したような作用は起こりにくくなり、空間aと同様に負圧になる現象を回避することができる。
これにより、吹出口のほぼ全周にわたって天井面付近の負圧空間が生じなくなり、気流は天井面に沿って移動することなく作業空間TAに向かって直接的に吹き出されることとなる。
図27(a)は中央支持部501の長手方向に直交する断面の外形図である。図示するように、気流の上流側に位置する上辺を短く、下辺を長くして断面台形状に形成することにより、図27(b)に示す断面矩形の中央支持部501’のように気流の剥離が生じるおそれがなくなり、気流を円滑に斜め下方へ吹き出させることが可能になる。
なお、気流方向調節具の形状、構造は上記実施形態に何ら限定されず、要は、吹出口の一部を遮蔽することによって負圧空間の形成や天井面に沿った気流の形成を防止し、吹出口から作業空間TAに直接向かう気流を発生可能なものであれば良い。また、気流方向調節具の材質も、特に限定されるものではない。
更に又、気流方向調節具自体は、必ずしも固定される必要がなく、例えば、図27(c)に示すように、ダクト91内に設けた回動羽根(プロペラ)92と低速回転変換する回転制御用ギア機構部93を介し、外コーン部94と水平面で回転自在に軸支して、適宜な速度で定速回転するように形成してもよい。
この方法では、吹出口だけで、本システムの目的である室内域への間欠送風が可能となる。
続いて他の形態について説明する。図28は他の形態の空調システムの構成図である。図1で示した空調システムでは風量調節センサ40および風速センサ53が設置されて風速データを取得していたが、本形態では風量調節装置がない一般的な空調システムにおける環境評価システムの使用方法であり、風速データの取得方法が各種ある点を説明する。例えば、図28では図1で示したような空調システム1において、風量調節装置40を取り払ってダクト20内に風速センサを設置した構成である。このような場合でも風速データが得られるため、環境評価システム2を機能させることができる。また、図28ではダクト20内に設置したが、吹出口30の直下に設置しても良い。また、風速データとして例えば、操作入力部80から入力された設定風速データをそのまま風速データとして利用して環境評価部60へ入力するようにしても良い。いずれの場合も環境評価システム2を機能させることができる。
以上本発明の環境評価システムおよび空調システムについて説明した。このような環境評価システムによれば、特に周囲空間に覆われる作業空間の環境を、入手可能な気流の風速、周囲空間の温度や湿度を用いて評価するため、作業空間を効率的に空調するための環境指標が得られるようになり、作業空間と周辺空間を分離した空調が可能になる。
また、空調システムによれば、周囲空間の設定温度に応じて風量調節装置のダンパの開閉状態を制御し、居室の吹出口から微風速の気流を作業空間に向けて間欠的に吹き出すことにより、作業空間に居る人体に対して快適な空調を行うことができる。特に、周囲空間の検出温度が設定温度に一致するように制御しながら人体に微風を直接当てることにより、特に冷房時には、周囲空間の設定温度が高くても人体からの放熱が促進されて所望の冷房効果が得られるので、省エネルギーに寄与するものである。
また、気流は微風速であるから人体にとって煩わしさを感じさせるものではなく、この気流を間欠的に吹き出させることにより、風量を減少させて空調機の負荷も低減することが可能である。
更に、リニューアル物件において、既設の空調機やダクト、吹出口等を有効利用することができると共に、新規物件においては空調機の容量を小さくすることができる。
総じて本発明によれば、きめ細かい快適な空調を実現し、かつ、設備コスト、ランニングコストの低減が可能になる。
本発明を実施するための最良の形態の環境評価システムを含む空調システムのシステム構成図である。 本発明を実施するための最良の形態の環境評価システムのシステム構成図である。 作業空間風速データ算出手段による算出式を説明する説明図である。 作業空間温度データ算出手段による算出式を説明する説明図である。 作業空間湿度データ算出手段による算出式を説明する説明図である。 作業空間輻射温度データ算出手段による算出式を説明する説明図である。 制御例を示す図である。 他の形態の空調システムの空調動作の説明図である。 他の形態の空調システムの空調動作の説明図である。 他の形態の空調システムを示す全体構成図である。 風量調節装置の同期運転パターンの一例を示す図である。 図11における各パラメータの説明図である。 居室の温度状態に応じた運転パターンの一例を示す図である。 風量調節装置の動作説明図である。 風量調節装置の動作説明図である。 給気温度制御の説明図である。 給気温度制御のフローチャートである。 空調機インバータの制御方法の説明図である。 風量調節装置のダンパの構成図である。 風量調節装置のダンパの構成図である。 従来の吹出口の作用の説明図である。 気流方向調節具の説明図である。 気流方向調節具の説明図である。 気流方向調節具の説明図である。 気流方向調節具の構成例及び取付状態を示す概略的な下面図である。 気流方向調節具を用いた場合の気流の説明図である。 気流方向調節具の中央支持部の断面外形図、及び気流方向調節具自体が低速回転する概略構成図である。 他の形態の空調システムの構成図である。 一般的な空調システムの説明図である。
符号の説明
Y:天井
Z:居室
M:人体
TA:作業空間
AA:周囲空間
G1〜G5:グループ
1:空調システム
10:空調機
111:ファン
112:インバータ
113:給気温度センサ
114:給気圧力センサ
115:差圧計
116:フィルタ
117:冷温水コイル
118:二方弁
119:加湿器
120:加湿弁
121:リレー
122:リレー接点
123:COセンサ
124:外気ダンパ
125:タッチパネル
126:システムコントローラ
127:通信端子
128:通信線
129:主ダクト
130:分岐ダクト
20:ダクト
30:気流の吹出口
40:風量調節装置
200:風量調節装置
201:ケーシング
202,212:回動軸
203,213:回動羽根
204,214:ボールベアリング
211:ダクト
300:温湿度センサ
401:天井面
404:外コーン部
405:内コーン部
500,505:気流方向調節具
501,506:中央支持部
502,503,507,508,513:係着部
509,510:突出板
511,512:脚部
50:環境センサ
51:周囲空間湿度センサ
52:周囲空間温度センサ
53:風速センサ
54:作業空間風速センサ
55:ネック風量センサ
56:作業空間温度センサ
57:作業空間湿度センサ
58:作業空間グローブ湿度センサ
60:環境評価部
61:作業空間風速データ算出手段
62:作業空間温度データ算出手段
63:作業空間湿度データ算出手段
64:作業空間輻射温度データ算出手段
65:作業空間在室者着衣量データ生成手段
66:作業空間在室者活動量データ生成手段
67:環境評価データ算出手段
70:中央処理部
80:操作入力部
81:風速補正データ入力部
82:在室者着衣量データ入力部
83:在室者活動量データ入力部
84:評価補正データ入力部
91:ダクト
92:回動羽根(プロペラ)
93:回転制御用ギア機構部
94:外コーン部

Claims (11)

  1. 居室内に、人体の作業空間とその作業空間を覆う周囲空間とを設定し、作業空間に向けて吹き出される気流により空調が行われる作業空間の環境を評価する環境評価システムであって、
    周囲空間の温度を計測して周囲空間温度データを出力する周囲空間温度センサと、周囲空間の湿度を計測して周囲空間湿度データを出力する周囲空間湿度センサと、気流の風速を計測して気流の風速データを出力する風速センサと、を有し、周囲空間温度データ、周囲空間湿度データおよび気流の風速データである環境データが入力される環境データ入力部と、
    風速補正データ、在室者着衣量データ、在室者活動量データおよび評価補正データが入力される操作入力部を有し、風速補正データ、在室者着衣量データ、在室者活動量データおよび評価補正データである設定データが入力される設定データ入力部と、
    風速補正データおよび風速データを用いて作業空間風速データを算出する手段と、作業空間風速データおよび周囲空間温度データを用いて作業空間温度データを算出する手段と、作業空間温度データ,周囲空間温度データおよび周囲空間湿度データを用いて作業空間湿度データを算出する手段と、作業空間温度データを用いて作業空間輻射温度データを算出する手段と、在室者着衣量データを用いて作業空間在室者着衣量データを算出する手段と、在室者活動量データを用いて作業空間在室者活動量データを算出する手段と、作業空間温度データ,作業空間湿度データ,作業空間風速データ,作業空間輻射温度データ,作業空間在室者着衣量データ,作業空間在室者活動量データおよび評価補正データを用いて作業空間の環境評価データを算出する手段と、を有する環境評価部と、
    を備えることを特徴とする環境評価システム。
  2. 居室内に、人体の作業空間とその作業空間を覆う周囲空間とを設定するとともに、請求項1に記載の環境評価システムからの環境評価データを用いて作業空間の空調を行う空調システムであって、
    空調用の気流を発生させる空調機と、
    気流の風量を調節する風量調節装置と、
    風量調節装置から供給される気流を居室内へ吹き出すための吹出口と、
    環境評価データに基づいて風量調節装置を制御する中央処理部と、
    を備え、風量調節装置は中央処理部の制御に応じて風量調節装置のダンパの開閉状態を制御することにより、吹出口から微風速の気流を間欠的に吹き出すことを特徴とする空調システム。
  3. 請求項2に記載した空調システムにおいて、
    前記中央処理部には温度設定部が接続され、
    作業空間温度データが設定温度と一致するように前記空調機による給気温度設定値の変更および/または前記風量調節装置のダンパの開閉状態の制御を行うことを特徴とする空調システム。
  4. 請求項2または請求項3に記載した空調システムにおいて、
    前記空調機に対して複数台の前記風量調節装置が並列的に連結され、かつ、これらの風量調節装置を複数系統に分割すると共に、異なる系統に属する前記風量調節装置のダンパの開閉状態を異ならせることを特徴とする空調システム。
  5. 請求項4に記載した空調システムにおいて、
    異なる系統に属する前記風量調節装置のダンパを同期させて交互に開閉することを特徴とする空調システム。
  6. 居室内に、人体の作業空間とその作業空間を覆う周囲空間とを設定するとともに、請求項1に記載の環境評価システムからの環境評価データを用いて作業空間の空調を行う空調システムであって、
    空調用の気流を発生させる空調機と、
    空調機から供給される気流を居室内へ吹き出すための吹出口と、
    環境評価データに基づいて空調機を制御する中央処理部と、
    を備えることを特徴とする空調システム。
  7. 請求項に記載した空調システムにおいて、
    前記中央処理部には温度設定部が接続され、
    作業空間温度データが設定温度と一致するように前記空調機による給気温度設定値の変更を行うことを特徴とする空調システム。
  8. 請求項2〜請求項7の何れか1項に記載した空調システムにおいて、
    前記空調機による給気圧力を検出する圧力センサを備え、この圧力センサによる検出圧力に応じて前記空調機を駆動するファンの回転数を制御することを特徴とする空調システム。
  9. 請求項2〜請求項8の何れか一項に記載した空調システムにおいて、
    前記吹出口は居室の天井面から下方に向けて配置されており、この吹出口から前記作業空間に向けて気流を吹き出すことを特徴とする空調システム。
  10. 請求項2〜請求項9の何れか一項に記載した空調システムにおいて、
    前記吹出口を部分的に遮蔽して前記吹出口から下方に向かう気流を発生させるための気流方向調節具を備えたことを特徴とする空調システム。
  11. 請求項10に記載した空調システムにおいて、
    前記気流方向調節具を前記吹出口に居室内から取付可能としたことを特徴とする空調システム
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