JPH09271804A - 鋼板の調質圧延装置 - Google Patents

鋼板の調質圧延装置

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JPH09271804A
JPH09271804A JP11192596A JP11192596A JPH09271804A JP H09271804 A JPH09271804 A JP H09271804A JP 11192596 A JP11192596 A JP 11192596A JP 11192596 A JP11192596 A JP 11192596A JP H09271804 A JPH09271804 A JP H09271804A
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JP
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roll
rolls
temper rolling
plate
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Withdrawn
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JP11192596A
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English (en)
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Hiroki Kondo
博喜 近藤
Hideji Funakata
秀司 船方
Akihiro Enomoto
明弘 榎本
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Nippon Steel Corp
Original Assignee
Nippon Steel Corp
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 6個ロール構成を有する鋼板の調質圧延装置
におけるバックアップロールの微小剥離現象を確実に防
止することができる鋼板の調質圧延装置を提供する。 【解決手段】 圧延される鋼板10の上下に、それぞ
れ、対称に、ワークロール11と、中間ロール12と、
バックアップロール13とが3段に配置された鋼板の調
質圧延装置Aにおいて、鋼板10とワークロール11と
の接触部及び中間ロール12とバックアップロール13
との接触部のみならず、ワークロール11と中間ロール
12との接触部にも別途調質圧延剤を供給可能としてい
る。従って、ワークロール11と中間ロール12間の幅
方向における調質圧延剤による潤滑ムラを可及的になく
すことができ、中間ロール12の偏摩耗の発生を極力抑
えて、バックアップロール13の微小剥離現象を確実に
防止することができる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、圧延される鋼板の
上下に、それぞれ、対称に、ワークロールと、中間ロー
ルと、バックアップロールとが3段に配置された鋼板の
調質圧延装置、特に、バックアップロールの微小剥離現
象(いわゆる「チルハゲ」)を防止することができる鋼
板の調質圧延装置に関する。
【0002】
【従来の技術】近年、均質の鋼板を製造するため、従来
の4個ロール構成の鋼板の調質圧延装置の改良型とし
て、図3及び図4に示すように、圧延される鋼板50の
上下に、それぞれ、対称に、ワークロール51と、中間
ロール52と、大径のバックアップロール53とが3段
に配置された6個ロール構成の鋼板の調質圧延装置Bが
提示されている。また、ワークロール51の反り防止の
ため、ワークロール51の表面にクロムメッキが施され
ており、鋼板50とワークロール51間には調質圧延剤
噴射ノズル54によって調質圧延剤が供給されている。
さらに、調質圧延剤をこれらのロール52、53に塗布
するために、調質圧延剤噴射ノズル55によって、中間
ロール52とバックアップロール53との接触部に調質
圧延剤を供給している。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかし、近年、図5に
示すように、クロムメッキを施したワークロール51の
適用量の増大と共に、バックアップロール53の微小剥
離現象も増大している。このような微小剥離現象は圧延
作業の安全性を害し、また、生産ラインの停止を生じ、
生産能力を低下することにもなり、その対策が急務とな
っていた。
【0004】そこで、出願人は、このようなバックアッ
プロール53の微小剥離現象の原因を検討するため、各
ロール51、52、53の摩耗量を調査したところ、図
6に示すように、中間ロール52の板道の偏摩耗が大き
く、その偏摩耗の結果形成された凸部55、56と、バ
ックアップロール53の微小剥離現象発生個所57、5
8とが一致することが判明した。また、中間ロール52
の偏摩耗量が100μm以上になると、バックアップロ
ール53の微小剥離現象が生じることも判明した。
【0005】そこで、出願人は、さらに、このような中
間ロール52の偏摩耗の発生原因を解明するため、こ
れらのロール間の応力分布と、潤滑条件について調査
を行った。しかし、ロール51、52、53間の応力分
布をシミュレーションした結果、図7に示すようにワー
クロール51と中間ロール52間、及び、中間ロール5
2とバックアップロール53との間で板道が偏摩耗する
様な応力分布はみられず、応力分布からでは偏摩耗の発
生との因果関係が発見されなかった。なお、一旦、中間
ロール52に偏摩耗が形成された場合には、図8に示す
ように、中間ロール52とバックアップロール53との
間及びワークロール51と中間ロール52との間に応力
集中が発生するのが判明した。
【0006】一方、潤滑条件については、ワークロール
51にクロムメッキ適用時における鋼板の伸び過ぎ防止
のために、調質圧延剤の濃度や流量を減少させている
が、その結果、ワークロールと中間ロールとの間の潤滑
不足が発生していることが判明した。
【0007】このことから、出願人は、バックアップロ
ール53の微小剥離現象は、以下のメカニズムによって
生じたものと推定するに至った。即ち、まず、鋼板の調
質圧延装置Bへの全体的な調質圧延剤の付着量の減少に
より、ワークロール51と中間ロール52間の板道部に
特に潤滑不足が発生するため、中間ロール52の板道部
は特に偏摩耗を受け、その結果、中間ロール52に凸部
55、56が形成され、応力集中により、バックアップ
ロール53の微小剥離現象が発生する。
【0008】このように、バックアップロール53の微
小剥離現象は、ワークロール51と中間ロール52間の
幅方向における調質圧延剤による潤滑ムラに起因すると
考えられる。従って、バックアップロール53の微小剥
離現象を防止するためには、ワークロール51と中間ロ
ール52間にも幅方向に均一に調質圧延剤を供給すれば
よいことになる。
【0009】本発明は、このような知見に基づいてなさ
れたものであり、6個ロール構成を有する鋼板の調質圧
延装置におけるバックアップロールの微小剥離現象を確
実に防止することができる鋼板の調質圧延装置を提供す
ることを目的とする。
【0010】
【課題を解決するための手段】前記目的に沿う請求項1
記載の鋼板の調質圧延装置は、圧延される鋼板の上下
に、それぞれ、対称に、ワークロールと、中間ロール
と、バックアップロールとが3段に配置された鋼板の調
質圧延装置において、前記鋼板と前記ワークロールとの
接触部及び前記中間ロールと前記バックアップロールと
の接触部のみならず、前記ワークロールと前記中間ロー
ルとの接触部にも別途調質圧延剤を供給可能としたこと
を特徴とする。
【0011】
【発明の実施の形態】続いて、添付した図面を参照しつ
つ、本発明を具体化した一実施の形態につき説明し、本
発明の理解に供する。
【0012】図1に示すように、本発明の一実施の形態
に係る鋼板の調質圧延装置Aは、図3を参照して説明し
た鋼板の調質圧延装置Bと同様に、圧延される鋼板10
の上下に、それぞれ、対称に、ワークロール11と、中
間ロール12と、大径のバックアップロール13とが3
段に配置された6個ロール構成を有する。そして、ワー
クロール11の反り防止のため、ワークロール11の表
面にはクロムメッキが施されている。
【0013】また、調質圧延剤をこれらのロール11、
12、13に塗布するために、第1の調質圧延剤噴射ノ
ズル14が、鋼板10の引込み側であって、鋼板10と
ワークロール11間の接触部と対向する位置に配設され
ている。この第1の調質圧延剤噴射ノズル14は、鋼板
10とワークロール11との接触部の全幅にわたって均
一に調質圧延剤を供給することができる。
【0014】さらに、本実施の形態では、この圧延油噴
射ノズル14に加えて、鋼板10の引込み側であって、
中間ロール12とバックアップロール13との接触部と
対向する位置に、第2の調質圧延剤噴射ノズル15が配
設されている。この第2の調質圧延剤噴射ノズル15
は、中間ロール12とバックアップロール13との接触
部に均一に調質圧延剤を供給することができる。
【0015】また、第3の調質圧延剤噴射ノズル16
は、鋼板10に引込み側と反対側であって、ワークロー
ル11と中間ロール12との接触部に対向する位置に配
設されており、この場合、直接、ワークロール11と中
間ロール12の接触部に調質圧延剤を供給することがで
きる。
【0016】次に、上記した構成を有する鋼板の調質圧
延装置Aによる調質圧延作業について説明する。図1に
示すように、本実施の形態では、調質圧延作業におい
て、第2の調質圧延剤噴射ノズル15によって中間ロー
ル12とバックアップロール13との接触部の全幅にわ
たって均一に調質圧延剤を供給するのみならず、第1の
調質圧延剤噴射ノズル14によってもワークロール11
と中間ロール12との接触部の全幅にわたって均一に調
質圧延剤を供給することができる。これに加えて、ワー
クロール11と中間ロール12の間に第3の調質圧延剤
噴射ノズル16を設けたので、ワークロール11と鋼板
10に供給される調質圧延剤が鋼板10に付着消費され
てワークロール11の調質圧延剤の不均一化及び中間ロ
ール12に投ずる際の不均一な調質圧延剤の分布が解消
される。
【0017】このように、本実施の形態では、ワークロ
ール11と中間ロール12間の幅方向における調質圧延
剤による潤滑ムラを可及的になくすことができるので、
中間ロール12の偏摩耗の発生を極力抑えることがで
き、その結果、バックアップロール13の微小剥離現象
を確実に防止することができ、圧延作業の安全性を高め
ることができると共に、生産ラインを停止しなくてよい
ので、生産能力も高めることができる。
【0018】
【実施例】本出願人は、図1に示す本発明の一実施の形
態に係る鋼板の調質圧延装置Aの中間ロール12と、図
3に示す従来の鋼板の調質圧延装置Bの中間ロール12
における摩耗量の変化について実験を行ったので、その
結果を図2に示す。図2から明らかなように、調質圧延
が湿式、乾式であるとにかかわらず、本実施の形態に係
る鋼板の調質圧延装置Aにおける中間ロール12の摩耗
量は、従来の鋼板の調質圧延装置Bにおける中間ロール
52の摩耗量の1/2以下となっていることが判明し
た。
【0019】以上、本発明を、一実施の形態を参照して
説明してきたが、本発明は何ら上記した実施の形態に記
載の構成に限定されるものではなく、特許請求の範囲に
記載されている事項の範囲内で考えられるその他の実施
の形態や変容例も含むものである。
【0020】
【発明の効果】請求項1記載の鋼板の調質圧延装置にお
いては、圧延される鋼板の上下に、それぞれ、対称に、
ワークロールと、中間ロールと、バックアップロールと
が3段に配置された鋼板の調質圧延装置において、前記
中間ロールと前記バックアップロールとの接触部のみな
らず、前記ワークロールと前記中間ロールとの接触部に
も別途調質圧延剤を供給可能としている。
【0021】従って、ワークロールと中間ロール間の幅
方向における調質圧延剤による潤滑ムラを可及的になく
すことができるので、中間ロールの偏摩耗の発生を極力
抑えることができ、その結果、バックアップロールの微
小剥離現象を確実に防止することができ、圧延作業の安
全性を高めることができると共に、生産ラインを停止し
なくてよいので、生産能力も高めることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施の形態に係る鋼板の調質圧延装
置の概念的構成を示す説明図である。
【図2】本発明の一実施の形態に係る鋼板の調質圧延装
置の中間ロールと、従来の鋼板の調質圧延装置の中間ロ
ールの摩耗量の変化を示すグラフである。
【図3】従来の鋼板の調質圧延装置の概念的構成を示す
説明図である。
【図4】従来の鋼板の調質圧延装置の概念的構成を示す
斜視図である。
【図5】ワークロールにクロムメッキを施したこととバ
ックアップロールへの微小剥離現象の発生との相関関係
を示すグラフである。
【図6】中間ロールの偏摩耗状態を示す説明図である。
【図7】ロール間の応力分布状態を示す説明図である。
【図8】ロール間の応力分布状態を示す説明図である。
【符号の説明】
A 鋼板の調質圧延装置 10 鋼板 11 ワークロール 12 中間ロー
ル 13 バックアップロール 14 第1の調
質圧延剤噴射ノズル 15 第2の調質圧延剤噴射ノズル 16 第3の調
質圧延剤噴射ノズル

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 圧延される鋼板の上下に、それぞれ、対
    称に、ワークロールと、中間ロールと、バックアップロ
    ールとが3段に配置された鋼板の調質圧延装置におい
    て、 前記鋼板と前記ワークロールとの接触部及び前記中間ロ
    ールと前記バックアップロールとの接触部のみならず、
    前記ワークロールと前記中間ロールとの接触部にも別途
    調質圧延剤を供給可能としたことを特徴とする鋼板の調
    質圧延装置。
JP11192596A 1996-04-08 1996-04-08 鋼板の調質圧延装置 Withdrawn JPH09271804A (ja)

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JP11192596A JPH09271804A (ja) 1996-04-08 1996-04-08 鋼板の調質圧延装置

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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN102189126A (zh) * 2010-03-12 2011-09-21 宝山钢铁股份有限公司 一种用于均匀润滑轧机辊缝的喷射装置及喷射方法
CN104209321A (zh) * 2014-09-10 2014-12-17 中冶南方工程技术有限公司 用于镀锡基板生产的双机架六辊ucm平整兼二次冷轧机组

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* Cited by examiner, † Cited by third party
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Effective date: 20030701