JPH09271229A

JPH09271229A - 自走式根菜収穫機の搬送装置

Info

Publication number: JPH09271229A
Application number: JP8030796A
Authority: JP
Inventors: Shigeki Murata; 茂樹村田; Yozaburo Narahara; 陽三郎楢原; Hirotaka Otsuka; 弘隆大塚
Original assignee: Yanmar Agricultural Equipment Co Ltd
Current assignee: Yanmar Co Ltd
Priority date: 1996-04-02
Filing date: 1996-04-02
Publication date: 1997-10-21

Abstract

(57)【要約】【課題】根菜類、特に、人参を収穫する自走式根菜収
穫機の引抜き後方に搬送するコンベアより他のコンベア
への受け継ぎを容易にする。【解決手段】走行機体の左右一側に根菜を掘り起こ
し、左右一対に配設する搬送ベルト３６ａ・３６ａを用
いて根菜の葉部を左右両側より挟持して引抜き、後方に
搬送する搬送装置３０・３６において、左右一側の搬送
ベルト３６ａの後端を支持するプーリー３８を左右移動
可能に構成し、該プーリー３８をモーター１１にて移動
し、該モーター１１を、運転操作部Ａで操作可能に構成
した。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【発明の属する技術分野】本発明は、根菜類、特に、人
参を収穫する自走式根菜収穫機の引抜き後方に搬送する
コンベアより次工程のコンベアへの受け継ぎを容易にす
る構成に関する。

【０００２】

【従来の技術】従来から、大根や人参等を収穫する自走
式根菜収穫機は公知となっており、走行装置上部の左右
一側に運転席を配置し、他側に進行方向と平行に引抜き
コンベアを配置し、この引抜きコンベアの前部に鍬状の
サブソイラからなる掘起し装置を配置して、この掘起し
装置を土中に挿入して、下方より根菜を土中より掘り起
こし、引抜きコンベアのベルトにて根菜の葉部分を両側
より挟持して斜め上方に搬送しながら引抜き、根菜を補
助コンベアに受け継いだ後に、補助コンベアの下方に配
置するカッターにより根菜の葉の根元部を切断し、下部
コンベアに落下した根菜を、選別コンベアに受渡し、該
選別コンベアにより選別後の根菜を収納容器に収納する
ように構成されている。この従来の構成においては、引
抜きコンベアは、搬送フレームの前後端部にプーリーを
配設し、該プーリーに搬送ベルトを巻回して、左右両側
の搬送ベルトの間に根菜の葉部を挟持して搬送する構成
としていた。

【０００３】

【発明が解決しようとする課題】この従来の根菜収穫機
における引抜きコンベアに配設する左右の搬送ベルトに
よる挟持力は収穫対象物に関係することなく一定となっ
ており、挟持する根菜の葉部の量が多い場合には、コン
ベアの終端位置より補助コンベアによって受け継いだ時
点において、未だ引抜きコンベアに挟持されている場合
があり、補助搬送コンベアに受け継ぐタイミングが遅れ
て、両コンベアによって引っ張られて葉部が引きちぎら
れたり、搬送姿勢が崩れる等の不具合を生じていた。ま
た、根菜の葉部の量が少ない場合には、引抜きコンベア
により挟持され、補助コンベアに受け継がれる前に挟持
力が失われて、受け継ぐタイミングが早まり、根菜の受
け継がれない場合があった。その為に、根菜の太さや葉
部の量の異なる場合に対応して、正確に受け継ぎのでき
る構成のコンベアが望まれていた。

【０００４】

【課題を解決するための手段】本発明は、以上の如き課
題を解決するために、次のような手段を用いるものであ
る。即ち、走行機体の左右一側に根菜を掘り起こし、左
右一対に配設する搬送ベルトを用いて根菜の葉部を左右
両側より挟持して引抜き、後方に搬送する搬送装置にお
いて、左右一側の搬送ベルトの後端を支持するプーリー
を左右移動可能に構成し、該プーリーをアクチュエータ
ーにて移動し、該アクチュエーターを、運転操作部で操
作可能に構成した。

【０００５】

【発明の実施の形態】本発明の構成の実施例を添付の図
面を用いて説明する。図１は自走式根菜収穫機の全体側
面図、図２は同じく自走式根菜収穫機の全体平面図、図
３は搬送ベルト後部を巻回するプーリーの支持構成を示
す平面図、図４は本発明の自動にて揺動するプーリーの
支持構成を示す平面図、図５は搬送コンベアのテンショ
ンプーリーの支持構成を示す平面図である。

【０００６】図１、図２より自走式根菜収穫機、特に人
参収穫を主目的とする根菜収穫機の全体構成について説
明する。まず、水平状に配置したメインフレーム１の下
方にクローラ式走行装置２が配設されており、メインフ
レーム１の右（進行方向に向かって右側）前上に運転操
作部Ａが配設されている。運転操作部Ａは前部にフロン
トコラム４を立設し、その上部に操向と掘起し装置Ｆを
昇降操作を同時に行える操作レバー５が突設され、側部
にアクセルレバーが配設されている。このフロントコラ
ム４の側方にサイドコラム３が立設され、このサイドコ
ラム３上に作業レバーや副変速レバー等の各操作レバー
が突出されている。前記フロントコラム４の後方に運転
座席７が配設され、その下後方にエンジン室が配設され
て、このエンジン室内部にエンジンＥが搭載されてい
て、エンジンＥはエンジンカバー６によって覆われてい
る。該エンジンカバー６の上部にコンテナ台８が載置さ
れている。

【０００７】そして、走行機体の左側に根菜を掘取り、
後方へ搬送し、葉部分を切除する機構と、その後部に根
部をコンテナ９に収容する機構が配設されている。つま
り、メインフレーム１左側前部より、引起し装置４０、
引抜きコンベア３０の高さを設定するゲージ輪４３、根
菜に葉部分を引き上げる引上げ装置４１、その下方に土
中の根菜を堀り上げるための掘起し装置Ｆ、引起し装置
４０の後部より、掘り上げた根菜の葉部の両側を挟持搬
送する引抜きコンベア３０、引抜きコンベア３０の後方
にカッター４７、その下方に下部コンベア４８と横送り
ローラー４９、その側方にコンテナへ搬送する選別コン
ベア５０が配置されている。

【０００８】この一連の根菜収穫装置の各装置について
具体的に説明する。まず、掘起し装置Ｆは、前記メイン
フレーム１の前端の上部と下部に回動支点軸２０・２１
が横設されており、この回動支点軸２０・２１に上リン
ク２２と下リンク２３の後部がそれぞれ枢支され、上リ
ンク２２と下リンク２３の前部がブラケット２５と枢結
されている。この上リンク２２と下リンク２３が平行リ
ンクを形成し、このブラケット２５にサブソイラ２４の
上端が固定されている。

【０００９】前記下リンク２３の後端には、アーム２６
を介して油圧シリンダーからなる昇降シリンダー２７と
連結されて、この昇降シリンダー２７を作動させること
によって昇降可能としている。前記上リンク２２の前部
には偏心カムを介してサブソイラ２４の上部が支持さ
れ、該偏心カムを回動させてサブソイラ２４を振動駆動
できるようにし、根菜の下方より土中を振動して、根菜
を浮き上がらせ、引抜きが容易にできるようにしてい
る。

【００１０】そして、前記引抜きコンベア３０の後部が
コンベア支持フレーム３１に支持され、該コンベア支持
フレーム３１がメインフレーム１・１より上方へ突出し
た支持体３２に支持されている。該支持体３２は、左右
回動軸３２ａと上下回動筒３２ｂより構成される一体構
成部材である。前記引抜きコンベア３０は掘起し装置Ｆ
の昇降を利用して、上下回動筒３２ｂを中心にして上下
に回動して、引抜き高さを変更したり、持ち上げたりで
きるようにしている。また、図２の二点鎖線（３０’）
で示すように、前記左右回動軸３２ａを中心に回動し
て、動力伝達機構Ｂを開放することができる。

【００１１】また、前記サブソイラ２４によって掘り起
こされた根菜は、引抜きコンベア３０と補助搬送コンベ
ア３６より成る搬送装置によって、引抜き、後方に搬送
される。前記引抜きコンベア３０は、前低後高に傾斜し
て配置し、後部下面がコンベア支持フレーム３１によっ
て支持されている。前記引抜きコンベア３０の中途部か
ら後部の下面には、左右一対の搬送ベルトを巻回する補
助搬送コンベア３６が設けられ、葉部の根菜側を保持し
ている。また、引抜きコンベア３０前端上部にスターホ
イル３７・３７が配設されて、根菜の葉部を掻き込んで
いる。

【００１２】そして、引抜きコンベア３０の前端部より
アームを前方に突出して、引起し装置４０を上下高さ調
整可能に固設している。この引起し装置４０はタイン４
０ａ・４０ａ・・・を突出したベルトを上下方向に対向
して巻回し、根菜の葉部を中央上方へ引き上げるように
している。そして、前記引起し装置４０より前方に連結
体を前方に突出して引上げ装置４１を固設している。該
引上げ装置４１は引起し装置４０と同様にタイン４１ａ
・４１ａ・・・を突出したベルトを前後面で上下方向に
左右に配置して、収穫条の左右両側から葉部を引き上げ
るようにしている。

【００１３】そして、前記引起し装置４０より前側方に
ゲージ輪４３が配置されている。このゲージ輪４３は、
前記引起し装置４０の側方に突出する支持アーム４２の
先端に回転自在に支持され、該ゲージ輪４３を支持アー
ム４２に上下高さ調整可能にすることで、引起し装置４
０及び引上げ装置４１からなる前処理装置と、引抜きコ
ンベア３０の高さを調節することができ、根菜の葉部の
挟持位置が調節できる。

【００１４】そして、前記引抜きコンベア３０の後部に
は葉部排出コンベア４４を前後方向水平に後方へ延設さ
れている。前記補助搬送コンベア３６の途中部には、水
平コンベア４５を前後方向水平に後方に延出されてお
り、該水平コンベア４５の下方には根菜を案内するガイ
ド４６を配設しており、該ガイド４６と水平コンベア４
５の間において、カッター４７を配置している。補助搬
送コンベア３６により搬送された根菜の葉部は、前記水
平コンベア４５に引き継がれ、根菜の根部上端が位置決
めされながら後方へ搬送され、葉部が所定の位置でカッ
ター４７によって切断され、根部はその下方に配設され
た下部コンベア４８上に落とされ、葉部は前記葉部排出
コンベア４４に搬送されて後方から圃場面に落下され
る。

【００１５】そして、下部コンベア４８は幅広のベルト
コンベアからなり、補助搬送コンベア３６の後部下方か
ら後方に水平方向に配置されて、この下部コンベア４８
の中途部上に斜め方向に横送りローラー４９が配設され
ている。横送りローラー４９の回転と下部コンベア４８
の搬送駆動によって、根菜が側部の選別コンベア５０上
に落下するようにしている。

【００１６】次に、前述した搬送装置である引抜きコン
ベア３０と補助搬送コンベア３６の構成に付いて説明す
る。前記引抜きコンベア３０は、搬送フレーム３０Ｌ・
３０Ｒを前後方向平行に、前低後高に傾斜して配置し、
この搬送フレーム３０Ｌ・３０Ｒの前後両端にプーリー
３３・３３を配置し、その前端より中央部までにガイド
プーリー３４・３４・・・とテンションプーリー１９を
配し、これらプーリーに搬送ベルト３０ａ・３０ａを巻
回している。同様に、その後部下方に設けた前記補助搬
送コンベア３６も搬送ベルト３６ａ・３６ａを巻回して
おり、該搬送ベルト３６ａ・３６ａ・・・の後端を支持
するプーリー３８・３８を、引抜きコンベア３０のプー
リー３３・３３を嵌合する回転軸５９の下端部に嵌合し
ている。そして、前記引抜きコンベア３０の途中部の下
方にプーリー３９・３９を配設しており、搬送ベルト３
６ａ・３６ａの前端を巻回している。

【００１７】該搬送ベルト３０ａ・３０ａ・３６ａ・３
６ａは、ウレタン樹脂や発砲スチロール等のスポンジ状
の弾性を有するベルトであり、左右に配設したガイドプ
ーリー３４・３４・・・によってベルト３０ａ・３０ａ
又はベルト３６ａ・３６ａを挟み込み、該搬送ベルト３
０ａ・３０ａの挟持面に根菜の葉部を挟持するようにし
ている。

【００１８】また、前記回転軸５９上に上下に配設して
いる引抜きコンベア３０のプーリー３３の外径を補助搬
送コンベア３６のプーリー３８の径より小さいものを使
用している。更に、前記ガイドプーリー３４・３４・・
・は、引抜きコンベア３０の搬送ベルト３０ａの前部よ
り適宜間隔を開けて配設し、図５に示すように、最後部
に配設するテンションプーリー１９は補助搬送コンベア
３６の前部のプーリー３９より前方位置に配設してい
る。従って、引抜きコンベア３０の挟持面の終端位置よ
り補助搬送コンベア３６に受け継いで後方に搬送してい
る。

【００１９】また、前記ガイドプーリー３４・３４・・
・は、引抜きコンベア３０の上面を被装する搬送プレー
ト６０に固設している。そして、左側後部のテンション
プーリー１９は位置調整可能にしており、前記搬送プレ
ート６０の前後方向中央部において搬送方向に長孔とし
た枢支孔６０ａを開口している。該枢支孔６０ａは、左
側のプーリー３９と平面視においてラップする位置より
前方の左右対となるガイドプーリー３４の略側方位置ま
で欠切している。該枢支孔６０ａに左列後部のテンショ
ンプーリー１９を配設して、前後方向に配設位置を変更
することができ、搬送ベルト３０ａ・３０ａによる挟持
面の後端の位置を調整することができる。

【００２０】従って、根菜の葉部が少ない場合には、テ
ンションプーリー１９を後方位置に配設し、補助搬送コ
ンベア３６の始端位置の近傍まで挟持面を長く形設して
いる。根菜の葉部が多い場合には、引抜きコンベア３０
によって長く挟持され、補助搬送コンベア３６と両方で
挟持搬送して、葉部を引き千切る等の不具合を生じるの
で、テンションプーリー１９を前方位置に配設して、挟
持面の後端を図５に示す二点鎖線の如くに前方に形設し
て、補助搬送コンベア３６に受け継ぎを円滑にしてい
る。

【００２１】また、前記補助搬送コンベア３６の後端部
後方位置に水平コンベア４５と葉部排出コンベア４４を
配設している。そして、本実施例において、前記補助搬
送コンベア３６の後端部に配設するプーリー３８・３８
の一側（本実施例においては左側）を図３に示す如くに
左右方向の外側に回動可能に構成して、水平コンベア４
５と葉部排出コンベア４４への受け継ぎを調整可能にし
ている。前記搬送フレーム３０Ｌの後端に、枢結プレー
ト６２を配設している。該枢結プレート６２には支点軸
６３を枢支し、支点軸６３より後方にアーム６４を突出
し、該アーム６４の後端部に前述した回転軸５９を枢支
して、プーリー３８を支点軸６３を中心に左右方向に揺
動可能にしている。また、前記枢結プレート６２の左端
部に螺合板６５を上方に向かって突出し、左右方向に軸
芯を有するボルト６６を螺合している。該ボルト６６の
先端部をアーム６４の途中部に当接している。従って、
ボルト６６の螺合板６５へのねじ込み量を調整すること
で、アーム６４を押動し、プーリー３８を央方向へ移動
できるようにしている。

【００２２】次に、前記プーリー３８を電動アクチュエ
ーターである電動モーター１１により移動する構成を説
明する。即ち、図４に示すように、前記枢結プレート６
２の側部に固定プレート１０を延設し、アーム６４上に
回転自在に螺合板６５を突出し、該螺合板６５に送りネ
ジ１２を螺合している。また、前記固定板１０の上面に
電動モーター１１を配設し、該伝動モーター１１の出力
軸と送りネジ１２を直結している。従って、前記電動モ
ーター１１を駆動し、送りネジ１２を回動すると、送り
ネジ１２を螺合した螺合板６５が左右に移動することが
できる。

【００２３】前記電動モーター１１は、図２に示す運転
部Ａのフロントコラム２２上に配設するスイッチＳと接
続して、該スイッチＳによって電動モーター１１の出力
軸の回動方向と回動量を変更できるようにしている。例
えば、前記スイッチＳを右側に回動し、一定の位置まで
回動すると、送りネジ１２を正回動して、一定長さアー
ム６４を押動して、プーリー３８を内側の規定位置まで
回動することによって、補助ベルト３６ａ・３６ａとの
間に一定の挟持力を発生させている。同様に、前記スイ
ッチＳを逆側である左側の一定位置に回動すると、送り
ネジ１２を逆回転して、アーム６４は反対方向に移動し
て、プーリー３８・３８の間隔が広げられる。尚、前記
プーリー３８を自動で揺動する構成として、送りネジ１
２を左右に移動させることで、アーム６４を回動する構
成にしているが、アーム６４を回動させる構成は限定す
るものではない。

【００２４】

【発明の効果】本発明は、以上のように構成したので、
次のような効果を奏するものである。即ち、根菜の左右
両側を挟持して搬送する搬送ベルトの後部を支持するプ
ーリーの間隔を調整して搬送ベルトの後部の挟持力を調
整可能にしたことによって、作物に適した挟持力を随時
調整することができ、次のコンベアへの受け継ぎを適格
に行うことができる。また、収穫作業中において調整具
合の確認をしながら操作することができるので、機体を
停止する必要がなく、調整に要する時間を短縮すること
ができるので、高性能な搬送装置を提供することができ
る。

【図面の簡単な説明】

【図１】自走式根菜収穫機の全体側面図である。

【図２】同じく自走式根菜収穫機の全体平面図である。

【図３】搬送ベルト後部を巻回するプーリーの支持構成
を示す平面図である。

【図４】本発明の自動にて揺動するプーリーの支持構成
を示す平面図である。

【図５】搬送コンベアのガイドプーリーの支持構成を示
す平面図である。

【符号の説明】

Ａ運転操作部Ｓスイッチ１１モーター３６搬送装置３６ａ搬送ベルト３８プーリー

Claims

【特許請求の範囲】

【請求項１】走行機体の左右一側に根菜を掘り起こ
し、左右一対に配設する搬送ベルトを用いて根菜の葉部
を左右両側より挟持して引抜き、後方に搬送する搬送装
置において、左右一側の搬送ベルトの後端を支持するプ
ーリーを左右移動可能に構成したことを特徴とする自走
式根菜収穫機の搬送装置。
【請求項２】請求項１記載の搬送ベルトの後端を支持
するプーリーをアクチュエーターにて移動し、該アクチ
ュエーターを、運転操作部で操作可能に構成したことを
特徴とする自走式根菜収穫機の搬送装置。