JPH09266394A - 高周波用半導体装置 - Google Patents

高周波用半導体装置

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JPH09266394A
JPH09266394A JP8073396A JP7339696A JPH09266394A JP H09266394 A JPH09266394 A JP H09266394A JP 8073396 A JP8073396 A JP 8073396A JP 7339696 A JP7339696 A JP 7339696A JP H09266394 A JPH09266394 A JP H09266394A
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    • H01L2224/47Structure, shape, material or disposition of the wire connectors after the connecting process
    • H01L2224/48Structure, shape, material or disposition of the wire connectors after the connecting process of an individual wire connector
    • H01L2224/4805Shape
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 マイクロ波回路を伝送する高周波信号の周波
数が高くても使用可能な装置を提供する。 【解決手段】 半導体基板1が実装基板2にボンディン
グワイヤ3によって電気的に接続されている。半導体基
板1上面の外周部にはバンプを用いた金属壁5が形成さ
れ,その上に金属板6が接して形成されている。半導体
基板1上面に形成されたマイクロ波回路が金属壁5・金
属板6によって実質的に覆われているため,マイクロ波
回路を伝送する高周波信号がパッケージ内の空間に漏れ
出さず,周波数が高くても使用可能となる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明はマイクロ波帯やミリ
波帯などの高周波信号を扱う高周波用半導体装置に関す
る。
【0002】
【従来の技術】図14に、マイクロ波帯やミリ波帯に用
いられる従来の高周波用半導体装置の分解斜視図を模式
的に示す。半導体基板101が実装基板102上にボン
ディングワイヤ103によって電気的に接続されてい
る。また,104は図示されていないパッケージ本体に
実装基板102が実装されているパッケージの蓋であ
る。この蓋104とパッケージ本体とによって,パッケ
ージにはほぼ閉じられた空間(チャンバ)が形成され
る。
【0003】図示はしていないが,半導体基板101上
には、トランジスタやダイオードなどの能動素子や配線
・コンデンサ・インダクタなどの受動部品が形成され,
マイクロ波回路が構成されている。また実装基板102
上にもコンデンサ・インダクタ・抵抗などがチップ部品
として形成され,これらと配線とによって回路が形成さ
れている。
【0004】この半導体装置では,外部との干渉を避け
るためにパッケージが金属で形成され,これによってシ
ールドが行われる。このようにチャンバが金属で覆われ
た空間の場合には空洞共振が存在する。
【0005】空洞共振が起きる周波数は,このチャンバ
の大きさによって決定される。マイクロ波回路を伝送す
る高周波信号の周波数が空洞共振周波数以上であるとパ
ッケージ全体に電磁波が蓄えられ,半導体基板101や
実装基板102上に形成された回路に著しい悪影響を及
ぼす。このため空洞共振周波数以上の周波数では装置の
使用が不可能となる。
【0006】空洞共振周波数はチャンバが大きくなるほ
ど低くなるため,パッケージが大きいと高い周波数では
使用不可能であり,また高い周波数で使用するためにパ
ッケージの大きさを小さくすると,今度は1つの装置に
十分な機能を盛り込むことができなくなる。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】上述したように従来の
高周波用半導体装置では,半導体基板上のマイクロ波回
路を伝送する高周波信号の周波数が高い場合,パッケー
ジが大きいと使用不可能であり,また高い周波数に対応
してパッケージの大きさを小さくすると、1つの装置に
十分な機能を盛り込めないという問題があった。
【0008】本発明は上記の問題を考慮してなされたも
ので,マイクロ波回路を伝送する高周波信号の周波数が
高くても使用可能な高周波用半導体装置を提供すること
を目的とする。
【0009】
【課題を解決するための手段】上記の問題を解決するた
めに本発明は請求項1の発明として,マイクロ波回路の
一部が上面に形成された半導体基板と,この半導体基板
を実装するためのチャンバを有するパッケージと,前記
半導体基板上の少なくとも外周部に形成された導体壁
と,この導体壁と共に前記上面に形成されたマイクロ波
回路を実質的に覆うように前記導体壁上に形成された導
体層を有する板とを備えた高周波用半導体装置を提供す
る。
【0010】また請求項2の発明として,前記導体壁に
よって,前記上面に形成されたマイクロ波回路の少なく
とも一部が前記上面に形成されたマイクロ波回路の他の
部分と隔てられている請求項1記載の高周波用半導体装
置を提供する。
【0011】請求項1の発明では,半導体基板上面に形
成されたマイクロ波回路を伝送する高周波信号は,半導
体基板上の外周部に形成された導体壁とこの導体壁上に
形成された導体層とによってシールドされ,パッケージ
のチャンバには殆ど出て行かない。このため,チャンバ
が金属で覆われた空間だと仮定したときの空洞共振周波
数より高周波信号の周波数が高くても装置が使用可能と
なる。
【0012】また請求項2の発明では,マイクロ波回路
を構成する高出力増幅回路(PA)・低雑音増幅回路
(LNA)・発振回路(OSC)などの回路ブロックを
導体壁によって隔てて遮蔽することにより,回路ブロッ
ク間の不要な干渉を防ぐことができる。
【0013】
【発明の実施の形態】以下,本発明の実施形態を図面を
参照しつつ説明する。 (第1の実施形態)図1は本発明の第1の実施形態に係
る高周波用半導体装置の模式的な分解斜視図である。
【0014】図において1はGaAsなどを用いた半導
体基板であり,この半導体基板1はアルミナセラミック
スなどを用いた実装基板2上に接着され,ボンディング
ワイヤ3によって電気的に接続されている。また,4は
図示されていないパッケージ本体に実装基板2が実装さ
れているパッケージの蓋である。この蓋4とパッケージ
本体とによって,パッケージにチャンバが形成される。
なお,蓋4は実際には図1よりも半導体基板1に近いと
ころに位置し,チャンバの形状はほぼ直方体となる。
【0015】この図においては図示してないが,半導体
基板1の上面には、トランジスタやダイオードなどの能
動素子や配線・キャパシタ・インダクタなどの受動部品
が形成され,マイクロ波回路が構成されている。また実
装基板2上にもキャパシタ・インダクタ・抵抗などがチ
ップ部品として形成され,これらと配線とによって回路
が形成されている。
【0016】そして半導体基板1上面の外周部には半田
などを用いた導体壁としての金属壁5が形成され,この
金属壁5上には42アロイなどを用いた板としての金属
板6が,金属壁5に接して半導体基板1とおよそ平行に
形成されている。金属板6の場合には導体層は金属板6
そのものを指すことになる。本実施形態では,金属板6
の取付は半田を用いたバンプを金属壁5として用い,こ
のバンプをN2 雰囲気中のリフローによって溶融するこ
とで行った。
【0017】半導体基板1の上面に形成されたマイクロ
波回路は,これらの金属壁5・金属板6によって実質的
に覆われた構成となっている。すなわちマイクロ波回路
を伝送する高周波信号は金属壁5・金属板6によってシ
ールドされるため,パッケージのチャンバには殆ど出て
行かない。従って、チャンバが大きくその空洞共振周波
数がマイクロ波回路を伝送する高周波信号の周波数より
低くても,装置が使用できなくはならない。
【0018】また半導体基板1のマイクロ波回路と実装
基板2に形成された回路との間で信号のやりとりが行わ
れる場合,実装基板2に入出力される信号の周波数がチ
ャンバの空洞共振周波数よりも低ければ,装置の使用が
可能となる。
【0019】このためには,例えば半導体基板1に形成
されるマイクロ波回路の回路構成を図2に示すような構
成とすればよい。パッケージ外部の受信アンテナで受信
された高周波信号はLNAで増幅された後,直接復調回
路でベースバンド信号に変換され実装基板2に出力され
る。
【0020】実装基板2からはベースバンド信号が入力
され,このベースバンド信号はOSCによって制御され
る直接変調回路で高周波信号に変換される。そして高周
波信号はPAによって増幅されてパッケージ外部の送信
アンテナより送信される。
【0021】また直接復調回路・直接変調回路・OSC
は実装基板からの制御信号によって制御される。ここで
OSCとしては電圧制御発振器などを用いることができ
る。
【0022】半導体基板上面に形成するマイクロ波回路
をこのような構成とすれば,実装基板2に入出力される
信号はベースバンド信号・制御信号となる。よって,チ
ャンバがある程度の大きさを有していても,ベースバン
ド信号・制御信号の周波数を空洞共振周波数よりも低く
することが可能となる。
【0023】例えば60GHz帯での使用を考えて10
0Mbps程度の伝送を行うと想定する。このとき制御
信号は100Mbpsであるから,その周波数は最も高
いところで100MHzの5〜7倍,すなわち500〜
700MHzとなる。
【0024】ここで、チャンバの空洞共振周波数の波長
λaは直方体の最も面積の大きい長方形,図1の場合に
は実装基板2・蓋4で定義される長方形の対角線の長さ
によって決まる。具体的には対角線の長さがλa/2に
対応する。
【0025】チャンバが700GHzで空洞共振を起こ
さないように余裕をみて,その空洞共振周波数を1GH
zとして計算すると,λa/2=約15cmとなる。こ
れよりも対角線の長さが短ければ,制御信号の周波数よ
りも空洞共振周波数が低いことになり装置が使用でき
る。λa/2=約15cmよりも小さい形は,例えば約
10cm角の正方形である。
【0026】また,チャンバが空洞共振を起こさないた
めには,受信アンテナ・LNA間と送信アンテナ・PA
間の配線を伝送する高周波信号についても考慮する必要
がある。このためには,実装基板2上に溝を設けてこの
溝に配線を埋め込むことによってシールドを施すなどの
手段を用いればよい。
【0027】さらに,実装基板2と信号のやりとりを行
うため金属壁5に設けられた図1における開口部Cにつ
いても考慮が必要である。この開口部Cが大きいと,マ
イクロ波回路の高周波信号がチャンバに漏れ出してしま
って,装置が使用できなくなるため好ましくない。従っ
て開口部Cの大きさには漏れ出さないための条件が存在
する。これを図3を用いて説明する。
【0028】図3は図1の点線Dで囲った部分の拡大図
である。開口部Cの幅をa,奥行きをxとする。開口部
Cを導波管とみなし媒質中における波長をλとしたと
き,λ>2aであれば開口部を通過する信号の電力Aは
下記の式で表される。
【0029】
【数1】 ただしA0 は入射したときの電力である。
【0030】上記の式における2π{(1/2a)−
(1/λ)}xの値が5であれば電力の減衰は40dB
以上となる。一般的に、この程度の減衰があればアイソ
レーションはほぼ完全と見なせ,開口部Cが導波管とし
ては働かないとみなせるので,λ>2aの条件で2π
{(1/2a)−(1/λ)}x≧5が開口部Cの条件
として好ましい。
【0031】仮に60GHzで波長が短縮されずにλ=
5mmだとすると,a=120μmでx=50μmであ
れば上記の条件を満たすことができる。次に,図4に図
1のA−B方向に沿った模式的な断面図を示す。図にお
いて7は半導体基板1上に形成された,図1では図示し
てないストリップ導体である。金属板6が半導体基板1
とおよそ平行であるため,ストリップ導体7は金属板6
を接地導体として,これと電磁的に結合した逆マイクロ
ストリップ線路を形成する。この逆マイクロストリップ
線路はマイクロ波回路を構成する一部分とすることがで
きる。
【0032】従来の高周波用半導体装置では,信号の伝
送特性を考慮してストリップ導体の両側に接地導体を配
置したコプラナ型の伝送線路を用いている場合が多い。
この構造は半導体基板上にストリップ導体・接地導体の
双方を形成するため,半導体基板の面積が増大してしま
う。
【0033】これに対して本実施形態の場合,接地導体
となる金属板6は半導体基板1と積層された構造となっ
ているため,半導体基板1の面積を増大させずにすむと
いう利点がある。
【0034】また,この逆マイクロストリップ線路は、
電磁的な結合に関与するストリップ導体7と金属板6と
の間が,バンプをリフローしたときに用いたN2 によっ
て充填された構造となっている。N2 は誘電正接が小さ
いため信号の伝送損失が小さく,従ってこの逆マイクロ
ストリップ線路の伝送損失は極めて小さいものとなる。
【0035】以上説明したように、本実施形態に係る高
周波用半導体装置は装置の使用周波数がチャンバの空洞
共振周波数に依存しない。従ってパッケ−ジの大きさを
自由に設計できる。
【0036】(第2の実施形態)図5に本発明の第2の
実施形態に係る高周波用半導体装置の模式的な分解斜視
図を示す。図において図1と同一部分には同一符号を付
けてあり,その部分に関する詳細な説明は省略し,以下
同様とする。
【0037】この高周波用半導体装置が第1の実施形態
の高周波用半導体装置と異なる点は,金属壁5が半導体
基板1上面の外周部だけでなく上面の内部にも形成さ
れ,これにより上面が複数の長方形の領域に分割されて
いる点である。
【0038】このようにすることによって,第1の実施
形態で得られる効果に加えて,図2に示したマイクロ波
回路の回路ブロック間を隔てて遮蔽することができ,回
路ブロック間の干渉を抑えることができる。
【0039】具体的には図6に示すようにLNA・直接
復調回路・直接変調回路・OSC・PAのそれぞれを隔
てるのが,回路ブロック間の干渉を防ぐためには最も望
ましい方法である。
【0040】しかしながら,図7に示すようにPAのみ
を他の回路ブロックと隔てる方法も考えられる。これ
は,PAの出力が大きいため他の回路ブロックに与える
影響が大きいからである。具体的な影響としては,OS
Cの発振周波数が安定しなかったり,LNAの受信信号
の品質を劣化させるなどがあるが,PAを金属壁5によ
って隔てることにより,このような影響を回避すること
ができる。
【0041】従来の高周波用半導体装置の場合には,干
渉を避けるためには回路ブロック間の配線長を長くする
必要があるが,信号の伝送損失を減らすことを考えると
配線長を短くする必要があるという相反する要求があっ
た。
【0042】本実施形態はこの相反する要求を解決でき
るもので,回路ブロック間の配線長を短く保ったまま,
干渉を抑えることが可能となる。また,図5の複数の領
域のうちで最も大きい領域の半導体基板1上面にはマイ
クロ波回路の他の部品を形成せず,この領域をOSCの
空洞共振器として用いることも可能である。図5では長
方形Eで示す領域が最も大きい領域に相当する。
【0043】装置を60GHzで用いた場合には空洞共
振器における空洞共振周波数も60GHzであるから,
長方形Eの対角線の長さはλa/2=約2.5mmとな
る。この程度の長さであれば,半導体基板1の大きさを
2〜3mm角と小さくすることが十分可能となる。
【0044】空洞共振器として用いる場合,長方形Eの
半導体基板1上面を金属で覆い,これと金属壁5・金属
板6とで金属で覆われた空間を形成することも可能であ
るが,図8に示すような方法で空洞共振器を形成するこ
とも可能である。
【0045】図8はこの部分の模式的な断面図であり,
金属壁5と実装基板2とが半導体基板1に形成された高
さxのスルーホール8によって電気的に接続されてい
る。また,スルーホール8は紙面奥行き方向にもaで示
す間隔とほぼ同様な間隔で形成されているものとする。
【0046】この間隔a・高さxは上述の図3のところ
で説明した幅a・奥行きxと等価なものであり,従って
λ>2aの条件で2π{(1/2a)−(1/λ)}x
≧5であればスルーホール8間が導波管としては働かな
いとみなせ,高周波信号が半導体基板1・金属壁5・金
属板6で囲まれた空間に閉じこめられる。このため,空
洞共振器として用いることが可能になる。
【0047】なお空洞共振器以外の領域にも同様にして
スルーホールを形成し,これらの領域においても空洞共
振が起こるようにしてもよい。このようにしても,空洞
共振器として用いる領域が最も大きいため,この空洞共
振周波数が最も低く,しかもこの空洞共振周波数は装置
で使用する周波数であるので,他の領域が高い空洞共振
周波数を有していても装置としては使用できる。
【0048】このようなスルーホール8による信号の閉
じ込めは,マイクロ波回路を伝送する高周波信号がチャ
ンバに出て行かなくするために特に有効な手段となる。
これは,仮にスルーホール8を設けないとすると,高周
波信号が半導体基板1を通ってチャンバに出て行ってし
まう可能性もあるからである。
【0049】従って,分割された領域のうちの1つを空
洞共振器として用いない場合においても,スルーホール
8を用いて各々の領域で空洞共振が起こるようにしても
よい。この場合にも,最も低い空洞共振周波数が装置の
使用周波数以上であれば装置としては問題がない。さら
に上述の第1の実施形態にこのような構造を用いてもよ
い。
【0050】以上の第1・第2の実施形態では,実装基
板2に入出力される信号がベースバンド信号・制御信号
であるマイクロ波回路の場合について説明したが,ベー
スバンド信号ではなく中間周波信号が実装基板2に入出
力される図9のようなマイクロ波回路を用いてもよい。
なお図9においては制御信号を省略している。
【0051】図9の場合には,LNAからの信号はOS
Cで制御される周波数変換回路によって中間周波信号に
変換され,この中間周波信号が実装基板2に形成された
中間周波増幅フィルタで増幅されて,さらに復調回路で
ベースバンド信号に変換される。
【0052】このような場合でも,中間周波信号の周波
数がチャンバの空洞共振周波数よりも低ければ装置とし
て使用することができる。以下に第3〜第5の実施形態
を説明するが、これらの実施形態は第1・第2の実施形
態に付加価値を加えるものであって、第1・第2の実施
形態のどちらとも組み合わせ可能である。
【0053】(第3の実施形態)図10に本発明の第3
の実施形態に係る高周波用半導体装置の一部斜視図を示
す。この図ではパッケージを省略してある。
【0054】この高周波用半導体装置は,第1・第2の
実施形態ではパッケージ外部に設けられていたアンテナ
をパッケージ内部に組み込んだものである。具体的に
は,実装基板2上に設けられポリテトラフルオロエチレ
ン(テフロン)などを用いた誘電体基板9上に,Auな
どの金属を用いた円形のパッチアンテナ10が形成さ
れ,半導体基板1と誘電体基板9とがリボンワイヤによ
って近接して接続されている。
【0055】このように実装基板2上にパッチアンテナ
10を設ける場合には,パッチアンテナが装置の使用周
波数の信号を送受信するため,チャンバが金属で覆われ
た空間だと空洞共振周波数の低いチャンバによって空洞
共振周波数が決まってしまい都合が悪い。そこでパッケ
ージに空洞共振が起こらないように,蓋に開口部を設け
るか,蓋の少なくとも一部を樹脂などの非導電性材料と
する。これによって装置が使用可能になる。
【0056】本実施形態では,パッチアンテナ10は半
導体基板1に近接して設けられた誘電体基板9上に設け
られているので,半導体基板1上面のマイクロ波回路と
パッチアンテナ10の距離が近くなる。従って装置外部
にアンテナが設けられている第1・第2の実施形態より
も信号の伝送損失が少なくなる。
【0057】また半導体基板1上面のマイクロ波回路は
金属壁5・金属板6によって覆われているため,アンテ
ナから送受信される信号がマイクロ波回路に影響を及ぼ
すことを防止できる。
【0058】(第4の実施形態)図11に本発明の第4
の実施形態に係る高周波用半導体装置の模式的な分解斜
視図を示す。
【0059】この高周波用半導体装置が第1・第2の実
施形態の半導体装置と異なる点は,金属板6に開口部1
1を設けた点である。この開口部11の役割を,開口部
11部分を切った断面図である図12によって説明す
る。
【0060】図12で開口部11に対応する半導体基板
1の部分に形成されているのは,半導体レーザやフォト
ダイオードなどの光半導体素子13であり,開口部12
を通って光半導体素子13に光が入出力できるような構
造となっている。この場合,装置に光が入出力できるよ
うパッケージにも開口部が設けられている。このような
構造を採用することによって,光を用いる用途にも装置
が適用可能となる。
【0061】(第5の実施形態)図13に本発明の第5
の実施形態に係る高周波用半導体装置の模式的な断面図
を示す。
【0062】この高周波用半導体装置は金属板6を薄膜
コンデンサとして利用したものである。すなわち金属壁
5上の金属板6aの上にTa25 などの高誘電率材料
を用いた誘電体層14を設け,その上にさらに金属板6
bを設けることによって金属板6a・誘電体層14・金
属板6bを薄膜コンデンサとして用いる。
【0063】金属板6bを電源V側,金属板6aを接地
側にすることにより,薄膜コンデンサを電源・接地間の
デカップリング用コンデンサとして用いることができ,
これによってマイクロ波回路の動作が安定化する。
【0064】なお使用周波数が60GHzの場合には,
複数必要なコンデンサのうち最も容量の小さいコンデン
サは容量が0.1〜数pf程度で,それほど大きな面積
を必要としない。そこで,複数のうちでも低い周波数に
対応した大きな面積を必要とするコンデンサを図13の
ように形成すれば,実装基板2で必要なコンデンサの面
積が減り装置が小型化できる。
【0065】以上,本発明の実施形態を説明したが,本
発明は上述の実施形態に限定されるものではない。半導
体基板1にSiなどを用いてもよいし,実装基板2に他
のセラミックスやあるいは樹脂などを用いてもよい。パ
ッケージとして43アロイ,Cu,Auなどを用いても
よい。
【0066】また金属板6としてCu,Auなどの熱伝
導率がよい金属を用いれば,金属板6から熱放散を行わ
せることができる。金属板6の代わりの板として,下部
に金属などの導体層を設けた誘電体基板を用いてもよ
い。誘電体基板の材料としては,セラミックス・フッ素
系樹脂などを用いることが可能である。誘電体基板を用
いれば,この上にアンテナを形成することも可能とな
る。
【0067】さらに半導体基板1と金属板6との間はN
2 で充填されてなくてもよい。例えば空気でもよいし,
ベンゾシクロブテンなどの樹脂が封止されていてもよ
い。これは,空気,樹脂いずれも誘電正接が小さいため
伝送損失が少ないからである。
【0068】パッチアンテナとして,円形だけでなく方
形のものを用いてもよいし,それらをアレイ状に配置し
指向性を持たせたものを用いてもよい。また薄膜コンデ
ンサの誘電体層14としては,ZrO2 ,Pb−Ti−
O,SrTiO3 ,TiO2 ,PbO,(Mg,Ca)
TiO3 ,La2 TiO7 などを用いることが可能であ
る。
【0069】さらには,1つの半導体基板1にマイクロ
波回路の全てを形成するのではなく,回路ブロックごと
に異なる半導体基板を用い,これら複数の半導体基板を
実装基板2に埋め込んでシールドするような構造の装置
にも本発明は適用可能である。以上の実施形態を組み合
わせることも可能であるし,その他本発明の要旨を逸脱
しない範囲で種々の変形が可能である。
【0070】
【発明の効果】以上説明したように本発明によれば,マ
イクロ波回路を伝送する高周波信号の周波数が高くても
使用可能な高周波用半導体装置を提供することが可能と
なる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の第1の実施形態に係る高周波用半導
体装置の模式的な分解斜視図。
【図2】 本発明の第1の実施形態に係る高周波用半導
体装置のマイクロ波回路ブロック図。
【図3】 本発明の第1の実施形態に係る高周波用半導
体装置の模式的な一部拡大斜視図。
【図4】 本発明の第1の実施形態に係る高周波用半導
体装置の模式的な断面図。
【図5】 本発明の第2の実施形態に係る高周波用半導
体装置の模式的な分解斜視図。
【図6】 本発明の第2の実施形態に係る高周波用半導
体装置のマイクロ波回路ブロック図。
【図7】 本発明の第2の実施形態に係る高周波用半導
体装置のマイクロ波回路ブロック図。
【図8】 本発明の第2の実施形態に係る高周波用半導
体装置の模式的な一部断面図。
【図9】 本発明に係る高周波用半導体装置のマイクロ
波回路ブロック図。
【図10】 本発明の第3の実施形態に係る高周波用半
導体装置の模式的な一部斜視図。
【図11】 本発明の第4の実施形態に係る高周波用半
導体装置の模式的な分解斜視図。
【図12】 本発明の第4の実施形態に係る高周波用半
導体装置の模式的な一部断面図。
【図13】 本発明の第5の実施形態に係る高周波用半
導体装置の模式的な断面図。
【図14】 従来の高周波用半導体装置の模式的な分解
斜視図。
【符号の説明】
1…半導体基板;2…実装基板;3…ボンディングワイ
ヤ;4…パッケージの蓋;5…金属壁;6…金属板
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 樋口 和人 神奈川県横浜市磯子区新磯子町33番地 株 式会社東芝生産技術研究所内

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 マイクロ波回路の一部が上面に形成され
    た半導体基板と,この半導体基板を実装するためのチャ
    ンバを有するパッケージと,前記半導体基板上の少なく
    とも外周部に形成された導体壁と,この導体壁と共に前
    記上面に形成されたマイクロ波回路を実質的に覆うよう
    に前記導体壁上に形成された導体層を有する板とを備え
    た高周波用半導体装置。
  2. 【請求項2】 前記導体壁によって,前記上面に形成さ
    れたマイクロ波回路の少なくとも一部が前記上面に形成
    されたマイクロ波回路の他の部分と隔てられている請求
    項1記載の高周波用半導体装置。
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