JPH09263234A - 車両用ブレーキ装置 - Google Patents
車両用ブレーキ装置Info
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- JPH09263234A JPH09263234A JP7243096A JP7243096A JPH09263234A JP H09263234 A JPH09263234 A JP H09263234A JP 7243096 A JP7243096 A JP 7243096A JP 7243096 A JP7243096 A JP 7243096A JP H09263234 A JPH09263234 A JP H09263234A
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Abstract
における車輪制動よりも、より一層大きな制動力が要求
される状態において、的確に高制動力を確保できる車両
用ブレーキ装置を提供すること。 【解決手段】 S110では、ブレーキペダル1の操作
量Xを検出する。S120では、ブレーキペダル1の操
作量Xに応じてブレーキアシストを開始する開始基準d
Xsを変更する。S130では、ブレーキペダル1の移
動速度(操作速度)である操作量変化量dXを算出す
る。S140では、ブレーキペダル1の操作量変化量d
Xが、操作変化量閾値dXs以上か否かを判定し、そう
である場合は、S150にて、ブレーキアシストを開始
するタイミングであるので、ポンプ15を駆動してホイ
ールシリンダ圧を増圧し、ブレーキアシストを開始す
る。
Description
キ装置に関し、特に、高μ路等において一層高い制動力
を得ることが望まれる場合に、例えばマスタシリンダ等
によって発生されるマスタシリンダ圧よりも高いブレー
キ液圧をホイールシリンダに加えることを可能とし、高
い制動力を発揮できるブレーキ装置に関する。
リンダにかかるブレーキ液圧を増大するブレーキ装置と
して、例えば特開平7−89432号公報に記載された
自動車用ブレーキ圧増大装置を挙げることができる。こ
のブレーキ装置では、運転者がブレーキペダルを最大の
力で踏むことをためらうパニック的制動状況においてブ
レーキ圧ブースタによる倍力作用を増大することによ
り、通常のペダル踏力においてホイールシリンダに加え
られるホイールシリンダ圧よりも大きなホイールシリン
ダ圧を実現して、高い制動力を確保している。
して、踏込動作によってブレーキペダルの移動する速度
(操作速度)が所定の閾値を超過した場合には、制動力
を増幅する装置が提案されているが、必ずしも十分では
ない(特開平6−179361号公報参照)。
ペダルを踏んだ状態から更に踏み込む様な場合は、実際
には十分にブレーキペダルを踏み込むことができないの
で、そのときのブレーキペダルの操作速度はそれほど高
くはないが、そのため、前記の様な大きなホイールシリ
ンダ圧を実現できる構成を備えている装置であっても、
意図する高い制動力を確保することができないという問
題がある。
に、通常ブレーキ時における車輪制動よりも、より一層
大きな制動力が要求される状態において、的確に高制動
力を確保できる車両用ブレーキ装置を提供することを目
的とする。
の請求項1の発明では、運転者の踏力はブレーキペダル
からブレーキ液圧発生手段(例えばマスタシリンダ)に
伝達されて、第1のブレーキ液圧を発生する。また、圧
力増幅手段(例えば逆接された比例制御弁とポンプ)
は、ブレーキ液圧発生手段と制動力発生手段とを連通す
る管路において、第1のブレーキ液圧の発生時に、第1
のブレーキ液圧を発生させるブレーキ液量を所定量減少
し、この所定量の減少分のブレーキ液量を用いて制動力
発生手段に加わるブレーキ液圧を第2のブレーキ液圧に
増圧して制動力発生手段に伝達する。つまり、このブレ
ーキアシストを行なう圧力増幅手段により、第1のブレ
ーキ液圧よりも高い第2のブレーキ液圧が制動力発生手
段(例えばホイールシリンダ)に加えられて、車輪の制
動力が発生する。
検出されたブレーキペダルの操作量に対応した値に応じ
て、基準変更手段によってブレーキアシスト開始手段の
開始基準を変更している。つまり、ブレーキペダルの操
作量に対応した値に応じて、ブレーキアシスト開始手段
の開始タイミングを変更している。
を踏んだ状態から更に踏み込む場合の様に、それほどブ
レーキペダルの操作速度が高くない場合でも、ブレーキ
アシストを実現することができ、よって、意図する高い
制動力を確保することができるという効果がある。つま
り、ブレーキペダルの踏込状態等にかかわらず高い制動
力を確保することができる。
作量に対応した値として、ブレーキペダルの踏込位置を
採用することができる。この踏込位置とは、現在どの位
置にブレーキペダルがあるかを示すものであり、各種の
電気的、磁気的又は光学的センサ等により検出すること
ができる。
作量に対応した値として、ブレーキペダルのペダルスト
ロークを採用することができる。このペダルストローク
とは、ブレーキペダルの基準位置からの踏込量であり、
例えばブレーキペダルが踏み込まれていない位置を基準
位置とすると、その基準位置から踏込により移動した量
(踏込量)を、ストロークセンサ等で検出することがで
きる。
作量に対応した値として、マスタシリンダ圧を採用する
ことができる。このマスタシリンダ圧の検出には、ブレ
ーキ液圧を検出する各種の圧力センサを使用できる。
作量に対応した値として、ブレーキペダルを踏み込む踏
力を採用することができる。この踏力を検出するセンサ
としては、押圧力を検出する各種の圧力センサを使用す
ることができる。
作量に対応した値に応じて、圧力増幅手段によるブレー
キアシストの作用を徐々に変化させている。例えば、ブ
レーキペダルの操作量に対応した値が所定値より大きな
場合は、圧力増幅手段によるブレーキアシストの作用を
徐々に増加させている。
制動操作に対しても、良好な制御性能を得ることができ
る。請求項7の発明では、所定の開始基準として、前記
各種の操作量の時間変化である操作速度を採用すること
ができる。
(操作速度)を開始基準とする場合は、その操作速度が
所定の閾値以上となった場合に、ブレーキアシストを開
始する構成とすることができる。請求項8の発明では、
所定の開始基準が、前記操作速度の時間変化である操作
加速度を採用できる。
度(操作加速度)を開始基準とする場合は、その操作加
速度が所定の閾値以上となった場合に、ブレーキアシス
トを開始する構成とすることができる。請求項9の発明
では、減速度検出手段によって車体の減速度を検出し、
この検出された車体の減速度が所定の減速度判定値に達
した場合は、圧力増幅手段によるブレーキアシスト開始
のタイミングを変更しているので、前記請求項1〜8と
同様に、必要な場合に十分な制動力が得られるという利
点がある。
を、手動操作にて変更することができるので、必要に応
じて適切な調整を行なうことができる。
置の好適な実施の形態を、例(実施例)を挙げて図面に
基づいて詳細に説明する。 (第1実施例)本実施例は、前輪駆動の4輪車におい
て、右前輪−左後輪、左前輪−右後輪の各配管系統を備
えるX配管の車両に、本発明による車両用ブレーキ装置
を適用した例である。
1に示すブレーキ配管モデル図に基づいて説明する。図
1において、車両に制動力を加える際に運転者によって
踏み込まれるブレーキペダル1は、倍力装置3と接続さ
れており、ブレーキペダル1に加えられる踏力及びペダ
ルストロークがこの倍力装置3に伝達される。
少なくとも有しており、例えば第1室を大気圧室、第2
室を負圧室とすることができ、負圧室における負圧は、
例えばエンジンのインテークマニホールド負圧或はバキ
ュームボンプによる負圧が用いられる。この倍力装置3
では、大気圧室と負圧室の圧力差によって、運転者のペ
ダル踏力又はペダルストロークが直接倍力されて、マス
タシリンダ5に伝達される。尚、本実施例の場合、この
倍力装置3は省略することも可能である。
倍力されたブレーキ液圧を、後述する様にブレーキ配管
全体に加えるものであり、このマスタシリンダ5には、
マスタシリンダ5内にブレーキ液を供給したり、マスタ
シリンダ5内の余剰ブレーキ液を貯溜する独自のマスタ
リザーバ7を備えている。
シリンダ圧PUは、マスタシリンダ5と右前輪FRに配
設されてこの車輪に制動力を加える第1のホイールシリ
ンダ(W/C)8、及びマスタシリンダ5と左後輪RL
に配設されてこの車輪に制動力を加える第2のホイール
シリンダ9とを結ぶ第1の配管系統A内のブレーキ液に
伝達される。同様にマスタシリンダ圧PUは、左前輪と
右後輪とに配設された各ホイールシリンダとマスタシリ
ンダ5とを結ぶ第2の配管系統にも伝達されるが、第1
の配管系統Aと同様の構成を採用できるため、詳述しな
い。
配設される(ブレーキアシストを行なうパワーブレーキ
としての)圧力増幅手段10によって分けられる2部位
から構成されている。即ち、第1の配管系統Aは、マス
タシリンダ5から圧力増幅手段10までの間においてマ
スタシリンダ圧PUを受ける第1の管路部位A1と、圧
力増幅手段10から第1のホイールシリンダ8までの間
の第2の管路部位A2とを有している。
踏み込まれて第1の配管系統A内にマスタシリンダ圧P
Uが発生している際に、第1の管路部位A1のブレーキ
液を第2の管路部位A2へ移動して、第2の管路部位A
2の圧力を第2のブレーキ液圧PLに保持する。本実施
例では、この圧力増幅手段10は、比例制御弁(PV)
13とポンプ15とによって構成されている。
1の配管系統Aに接続され、マスタシリンダ圧PUの発
生時において、第1の管路部位A1からブレーキ液を吸
引して第2の管路部位A2へ吐出する。比例制御弁13
は、ポンプ15によって第1の管路部位A1のブレーキ
液が第2の管路部位A2へ移動されて、第2の管路部位
A2のブレーキ液圧がマスタシリンダ圧PUより大きな
第2のブレーキ液圧PLとなった場合、この差圧(PL
−PU)を保持する作用を果たす。
を備える圧力増幅手段10は、ブレーキペダル1の踏み
込みに伴って所定のマスタシリンダ圧PUとなった第1
の管路部位A1のブレーキ液を第2の管路部位A2へ移
動して、第1の管路部位A1内のブレーキ液圧を減圧す
ると同時に、第2の管路部位A2内の増幅された第2の
ブレーキ液圧PLとマスタシリンダ圧PUとの差圧を、
比例制御弁13によって維持して圧力増幅を行ってい
る。つまり、マスタシリンダ圧PUよりも高くされた第
2のブレーキ液圧PLが第1,第2のホイールシリンダ
8,9に加わるので、車輪に高い圧力を加えて高い制動
力を確保する様にしている。
RL側には、第2のホイールシリンダ9にかかるブレー
キ液圧を第1のホイールシリンダ8にかかるブレーキ液
圧より小さくする様に作用する周知の(前記比例制御弁
13と同様な)比例制御弁13’を配置してもよいが、
ここでは省略された例について述べる。この比例制御弁
13’は、車両制動時に荷重移動等が発生した場合にお
いて、後輪側が前輪側より先にロック状態に陥ることを
極力回避するために設けられるものである。
細に説明する。本実施例では、図2(a)に示す様に、
比例制御弁13は逆接続されている。この比例制御弁1
3は、通常、正方向(矢印Y1方向)にブレーキ液が流
動する際には、ブレーキ液の元圧を所定の減衰比をもっ
て下流側に伝達する作用を有している。よって、比例制
御弁13を逆接続すると、比例制御弁13に対して正方
向にブレーキ液が流動する際には第2の管路部位A2側
が前述の元圧となり、第1の管路部位A1側が下流側と
なる。
の状態から、第2の管路部位A2内の第2のブレーキ液
圧PLが、ポンプ15による第2の管路部位A2内のブ
レーキ液量の増大に伴って比例制御弁15に設定されて
いる折れ点圧力P1以上になった場合には、第2の管路
部位A2内の第2のブレーキ液圧PLは、直線の傾き
(即ち所定の減衰比)に応じて第1の管路部位A1に伝
達される。よって、第1の管路部位A1におけるマスタ
シリンダ圧PUを基準として見れば、この比例制御弁1
3によって、ポンプ15の吐出により増圧された第2の
ブレーキ液圧PLが、前述の所定の減衰比の逆数の関係
で増幅状態で保持されることとなる。
印Y2方向)にブレーキ液が流動する場合には、ブレー
キ液圧の減衰作用を行うことなく元圧と同様のブレーキ
液圧を下流側に伝達する。この場合の比例制御弁13の
元圧側は第1の管路部位A1側で、下流側は第2の管路
部位A2側である。
制御する構成及びその制御処理について説明する。前記
圧力増幅手段10によるマスタシリンダ5側から第1,
第2のホイールシリンダ8,9側にブレーキ液を移動さ
せて制動力を高める制御等は、図3に示す電子制御装置
(ECU)20によって行われる。
ROM20b、RAM20c、入出力部20d、及びバ
スライン20e等を備えたマイクロコンピュータとして
構成されている。また、前記入出力部20dには、ブレ
ーキペダル1が踏み込まれたことを検出するブレーキス
イッチ23や、ブレーキペダル1の操作量を検出するス
トロークセンサ25が接続されている。このストローク
センサ25は、ブレーキペダル1が踏み込まれていない
基準位置からどれほど踏み込まれかを示す踏込量(操作
量)を検出するものである。尚、本実施例では、この踏
込量とは、ブレーキペダル1が踏み込まれていない場合
の位置からの移動量を示すので、実質的に、ブレーキペ
ダル1の現在位置を示す値となる。また、入出力部20
dには、圧力増幅手段10によるブレーキアシストによ
り高い制動力を発揮するためのポンプ15が接続されて
いる。
レーキアシストの開始基準を変更する処理等について、
図4のフローチャートに基づいて説明する。まず、図4
のステップ(S)100にて、ブレーキペダル1が踏み
込まれたか否かを、ブレーキスイッチ23がONか否か
によって判定する。ここで、肯定判断されるとS110
に進み、一方否定判断されると一旦本処理を終了する。
Xを、ストロークセンサ23からの信号に基づいて検出
する。つまり、どの程度ブレーキペダル1が踏み込まれ
ている状態であるか(即ち現在位置)を求める。続くS
120では、ブレーキペダル1の操作量Xに応じて、ブ
レーキアシストを開始する開始基準dXsを変更する。
具体的には、図5(a)に示す様な操作量Xと操作変化
量閾値(開始基準)dXsのマップから、操作量Xに応
じて操作変化量閾値dXsを求め、この値をブレーキア
シストを開始する操作変化量閾値dXsとして設定す
る。
作量Xを微分して、ブレーキペダル1の移動速度(操作
速度)である操作量変化量dXを算出する。続くS14
0では、ブレーキペダル1の操作量変化量dXが、前記
操作変化量閾値dXs以上か否かを判定する。ここで、
肯定判断されるとS150に進み、一方否定判断される
と一旦本処理を終了する。
るタイミングであるので、ポンプ15を駆動してホイー
ルシリンダ圧を増圧して、ブレーキアシストを開始し、
一旦本処理を終了する。この様に、本実施例では、圧力
増幅手段10からなるパワーブレーキを備えた装置にお
いて、ブレーキペダル1の位置(操作量X)と速度(操
作変化量dX)を求め、操作量Xに応じて、ブレーキア
シストを開始する操作変化量閾値(開始基準)dXsを
変更し、操作変化量dXがこの開始基準dXs以上とな
った場合に、ブレーキアシストを開始する様にしてい
る。
込状態であっても、確実にブレーキアシストを行なうこ
とができるので、十分な制動力を確保できるという顕著
な効果を奏する。つまり、パニック的な急制動の様に、
通常ブレーキ時における車輪制動よりも、より一層大き
な制動力が要求される状態において、的確に高制動力を
確保することができる。
る程度踏み込んだ状態から更に踏み込んだ場合には、ブ
レーキペダル1の操作速度が大きくならず、そのためブ
レーキアシストの開始基準に達しないので、ブレーキア
シストを開始することができないことがあったが、本実
施例では、その様な場合には、ブレーキペダル1をある
程度踏み込んだ状態に応じてブレーキアシストの開始基
準を変更するので(下げるので)、上述した様に更に踏
み込んだ場合には、迅速にポンプ15を駆動させて(ポ
ンプ15の駆動開始、又はポンプ15の回転数アッ
プ)、ブレーキアシストを開始することができる。
例えば図5(b)に示す様な階段状のマップを使用でき
る。この場合には、ROM20bの記憶領域が少なくて
済むという利点がある。また、ブレーキアシストを開始
した後において、そのブレーキアシストのアシスト力
は、一定としてもよいが、ブレーキペダル1の操作量X
に応じて(具体的には、操作量Xが所定値を上回った場
合には)、アシスト力を徐々に変化(具体的には徐々に
増加)させてもよい。その場合は、例えば緩ブレーキ中
における更なる急制動操作に対しても、良好な制御性能
を得ることができるという利点がある。 <実験例>次に、本実施例の効果を確認するために行っ
た実験例について説明する。
ブレーキを踏んだ場合と、パニック時を想定して思い切
って踏んだ場合とにおいて、踏み込み前のマスタシリン
ダの油圧と、ペダル速度、踏力勾配、及び昇圧勾配との
関係を、各々求めものである。その結果を、図6に記
す。尚、ペダル速度等と踏み込み前油圧との間には、図
6の線(パニック時と通常時との境界線)X1,X2,
X3にて示される様な関係がある。
が低い場合、即ち、ブレーキペダル1があまり踏み込ま
れていない場合は、踏み込む際に、ペダル速度等が大き
く出るので、従来の様にブレーキアシストの開始基準が
固定されている場合でも、ブレーキアシストを適切なタ
イミングで開始することができる。
ち、ブレーキペダル1が途中まで踏み込まれている場合
は、踏み込んだとしても、ペダル速度等が大きく出ない
ので、従来の様にブレーキアシストの開始基準が固定さ
れていると、ブレーキアシストを適切なタイミングで開
始することができない。
ダル1の操作量Xに応じて、ブレーキアシストの開始基
準dXsを変更しているので、具体的には、ブレーキペ
ダル1の操作量Xが大きな場合には、ブレーキアシスト
の開始タイミングが早まる様に開始基準dXsを変更し
ているので、ブレーキアシストを適切なタイミングで開
始することができ、よって、例えばパニック時等に半ブ
レーキ状態からブレーキを踏み込む様な場合でも、高い
制動力を確保することができる。 (第2実施例)次に、第2実施例について説明する。
成が同一で、その制御処理のみが異なるので制御処理の
みを説明する。尚、ハード構成の番号は同一のものを使
用する。本実施例は、前記第1実施例と第2実施例の制
御処理を組み合わせたものである。
例では、まず、S300にて、ブレーキスイッチ23が
ONか否かを判定する。ここで、肯定判断されるとS3
10に進み、一方否定判断されると一旦本処理を終了す
る。S310では、ブレーキペダル1の位置を示す操作
量Xを、ストロークセンサ23からの信号に基づいて検
出する。
作量Xが、所定の操作量閾値(第1の開始基準)Xs以
上か否かを判定する。具体的には、図8に示す様に、操
作量Xが操作量閾値(第1の開始基準)Xsに達したか
否かを判定する。ここで、肯定判断されるとS320に
進み、一方否定判断されるとS350に進む。
Xに応じて、ブレーキアシストを開始する第2の開始基
準dXsを変更する。具体的には、前記図8に示す様な
操作量Xと操作変化量閾値(第2の開始基準)dXsの
マップから、操作量Xに応じて操作変化量閾値dXsを
求め、この値をブレーキアシストを開始する操作変化量
閾値dXsとして設定する。
作量Xを微分して、ブレーキペダル1の操作速度である
操操作量変化量dXを算出する。続くS340では、ブ
レーキペダル1の操作量変化量dXが、前記操作変化量
閾値dXs以上か否かを判定する。ここで、肯定判断さ
れるとS350に進み、一方否定判断されると一旦本処
理を終了する。
るタイミングであるので、ポンプ15を駆動してホイー
ルシリンダ圧を増圧して、ブレーキアシストを開始し、
一旦本処理を終了する。この様に、本実施例では、圧力
増幅手段10からなるパワーブレーキを備えた装置にお
いて、ブレーキペダル1の位置(操作量X)を求め、こ
の操作量Xが、ブレーキアシストを開始する操作量閾値
(第1の開始基準)Xs以上となった場合に、ブレーキ
アシストを開始する様にしている。それとともに、ブレ
ーキペダル1の位置(操作量X)と速度(操作変化量d
X)を求め、操作量Xに応じて、ブレーキアシストを開
始する操作変化量閾値(開始基準)dXsを変更し、操
作変化量dXがこの開始基準dXs以上となった場合
に、ブレーキアシストを開始する様にしている。
様なブレーキペダル1の踏込状態であっても、確実にブ
レーキアシストを行なうことができるので、十分な制動
力を確保できるという顕著な効果を奏するとともに、一
定以上ブレーキペダル1が踏み込まれた場合には、パワ
ーアシストを行なうので、その後の演算処理が軽減され
るという利点がある。 (第3実施例)次に、第3実施例について説明する。
成がほぼ同一であるが、その制御処理が大きく異なるの
で制御処理に重点をおいて説明する。尚、ハード構成の
番号は同一のものを使用する。特に本実施例では、車体
の減速度検出するために、Gセンサを使用し、その出力
に応じてパワーアシストの実行(ON)・停止(OF
F)の開始基準を変更している。
例では、まず、S400にて、ブレーキスイッチ23が
ONか否かを判定する。ここで、肯定判断されるとS4
10に進み、一方否定判断されると一旦本処理を終了す
る。S410では、車体減速度Yを、Gセンサからの信
号に基づいて検出する。
て、ブレーキアシストを開始する開始基準(操作量変化
量閾値)dXsを変更する。続くS430では、ブレー
キペダル1の操作量Xを検出し、続くS440では、ブ
レーキペダル1の操作量Xを微分して、ブレーキペダル
1の移動速度(操作速度)である操作量変化量dXを算
出する。
作量変化量dXが、前記操作変化量閾値dXs以上か否
かを判定する。ここで、肯定判断されるとS460に進
み、一方否定判断されると一旦本処理を終了する。S4
60では、ブレーキアシストを開始するタイミングであ
るので、ポンプ15を駆動してホイールシリンダ圧を増
圧して、ブレーキアシストを開始し、一旦本処理を終了
する。
0からなるパワーブレーキを備えた装置において、車体
減速度Yを求め、この車体減速度Yに応じて操作量変化
量閾値dXsを変更し、ブレーキペダル1の操作量変化
量dXがこの操作変化量閾値dXs以上である場合に、
ブレーキアシストを開始する様にしている。
キを踏んだ様な)所定値以上の減速Gが発生する場合に
は、確実にブレーキアシストを行なうことができるの
で、十分な制動力を確保できる。尚、本実施例では、G
センサにより車体減速度Yを求めたが、例えば車輪速度
センサによって求めた車輪速度等から、周知の方法によ
り推定車体速度及び推定車体減速度を求めてもよい。
ではなく、以下の様に種々変形可能である。 (1)例えば前記第1実施例において、圧力増幅手段1
0は、ポンプ15と比例制御弁13とによって構成して
いたが、これに限らず、図10に示す様に、第1の配管
系統Aにおいて、ポンプ15を直列接続する簡単な構成
としてもよい。
比例制御弁13に代えて、下記〜の構成を採用でき
る。 図11(a)に示す様に、比例制御弁13に代えて、
2位置に制御される電磁弁300、即ち、差圧弁を有す
るポート300aと連通状態を実現するポート300b
とを有する電磁弁300を用いてもよい。尚、この電磁
弁300には並列に逆止弁310が接続されている。
御弁13に代えて、連通・遮断の2位置に制御される電
磁弁400を用いてもよい。尚、この電磁弁400には
並列に逆止弁410が接続されている。 また、図11(c)に示す様に、比例制御弁13に代
えて、絞り500を用いることもできる。
段10による第2の管路部位A2に対するブレーキ液量
の増幅を、右前輪FR及び左後輪RLの双方に対して行
う様にしていた。しかしながら、この圧力増幅手段10
によるブレーキ液量の増幅を左右前輪のみに行ってもよ
い。即ち、車両制動時には荷重移動が起こるため、左右
後輪における制動力の確保はあまり期待できない場合が
ある。また、荷重移動が大きく発生すれば、後輪に大き
な制動力を加えると、車輪スリップが発生し易くなると
いう可能性もある。よって、このような場合には、左右
前輪のみに圧力増幅を行う様にすれば、効率よく制動力
を稼ぐことができる。
圧力増幅手段によって増圧することができれば、上述の
実施例において構成されていた倍力装置の能力を落とし
て小型化することができるか、廃することも可能であ
る。即ち、倍力装置によるマスタシリンダ圧の増圧作用
がなくても、運転者のペダル踏力に対する負担を充分軽
減できるとともに、高い制動力を確保することができ
る。また、これとは逆に、圧力増幅手段がなくして、倍
力装置のみによっても、高い制動力を確保することがで
きる。
制御システムを備えていない例について述べたが、周知
の増圧制御弁や減圧制御弁やリザーバ等を備えたアンチ
スキッド制御システムにも適用できることは勿論であ
る。この場合は、特に高μ路における制動力がアップす
るという利点がある。
ルの操作量を検出し、この操作量に応じてブレーキアシ
ストの開始基準を変更したが、これとは別に、例えば圧
力センサによってマスタシリンダ圧を検出し、このマス
タシリンダ圧に応じてブレーキアシストの開始基準を変
更する様にしてもよい。また、圧力センサによってブレ
ーキペダルを踏み込む踏力を検出し、この踏力に応じて
ブレーキアシストの開始基準を変更する様にしてもよ
い。
て、ブレーキペダルの操作速度を採用したが、これとは
別に、ブレーキペダルの操作加速度を用いてもよい。例
えば、ブレーキペダルが急速に踏み込まれたときは操作
加速度が大きいが、その様な場合は、大きな制動力を必
要とするパニック時等であると見なすことが可能である
ので、この操作加速度を開始基準として用いることがで
きるのである。
にブレーキペダルの操作量に応じて自動的に変更される
が、これとは別に、例えば路面状態や周囲の環境状態
(例えば寒冷地)に応じて、運転者によって手動にて切
り換えることができる様にしてもよい。その場合には、
より適切な制動力を得ることができるという利点があ
る。
る。
の説明図、(b)はその動作を示すグラフである。
ある。
である。
グラフである。
である。
である。
る。
ある。
Claims (10)
- 【請求項1】 車両に制動力を加えるべく第1のブレー
キ液圧を発生する発生源を有するブレーキ液圧発生手段
と、 該ブレーキ液圧発生手段に対して、運転者の踏力を伝達
するブレーキペダルと、 車輪に制動力を発生させる制動力発生手段と、 前記ブレーキ液圧発生手段と前記制動力発生手段とを連
通する管路において、前記第1のブレーキ液圧の発生時
に、当該第1のブレーキ液圧を発生させるブレーキ液量
を所定量減少し、この所定量の減少分のブレーキ液量を
用いて前記制動力発生手段に加わるブレーキ液圧を第2
のブレーキ液圧に増圧して前記制動力発生手段に伝達す
る圧力増幅手段と、 を備えた車両用ブレーキ装置であって、 所定の開始基準に達した場合には、前記圧力増幅手段に
よるブレーキアシストの動作を開始するブレーキアシス
ト開始手段と、 前記ブレーキペダルの操作量に対応した値を検出する操
作量検出手段と、 該操作量検出手段によって検出された前記ブレーキペダ
ルの操作量に対応した値に応じて、前記ブレーキアシス
ト開始手段の開始基準を変更する基準変更手段と、 を備えたことを特徴とする車両用ブレーキ装置。 - 【請求項2】 前記ブレーキペダルの操作量に対応した
値が、ブレーキペダルの踏込位置であることを特徴とす
る前記請求項1又は2記載の車両用ブレーキ装置。 - 【請求項3】 前記ブレーキペダルの操作量に対応した
値が、ブレーキペダルのペダルストロークであることを
特徴とする前記請求項1又は2記載の車両用ブレーキ装
置。 - 【請求項4】 前記ブレーキペダルの操作量に対応した
値が、マスタシリンダ圧であることを特徴とする前記請
求項1又は2記載の車両用ブレーキ装置。 - 【請求項5】 前記ブレーキペダルの操作量に対応した
値が、ブレーキペダルを踏み込む踏力であることを特徴
とする前記請求項1又は2記載の車両用ブレーキ装置。 - 【請求項6】 前記ブレーキペダルの操作量に対応した
値に応じて、前記圧力増幅手段によるブレーキアシスト
の作用を徐々に変化させることを特徴とする前記請求項
1〜5のいずれか記載の車両用ブレーキ装置。 - 【請求項7】 前記所定の開始基準が、前記操作量に対
応した値の時間変化である操作速度であることを特徴と
する前記請求項1〜6のいずれか記載の車両用ブレーキ
装置。 - 【請求項8】 前記所定の開始基準が、前記操作速度の
時間変化である操作加速度であることを特徴とする前記
請求項7記載の車両用ブレーキ装置。 - 【請求項9】 車両に制動力を加えるべく第1のブレー
キ液圧を発生する発生源を有するブレーキ液圧発生手段
と、 該ブレーキ液圧発生手段に対して、運転者の踏力を伝達
するブレーキペダルと、 車輪に制動力を発生させる制動力発生手段と、 前記ブレーキ液圧発生手段と前記制動力発生手段とを連
通する管路において、前記第1のブレーキ液圧の発生時
に、当該第1のブレーキ液圧を発生させるブレーキ液量
を所定量減少し、この所定量の減少分のブレーキ液量を
用いて前記制動力発生手段に加わるブレーキ液圧を第2
のブレーキ液圧に増圧して前記制動力発生手段に伝達す
る圧力増幅手段と、 を備えた車両用ブレーキ装置であって、 所定の開始基準に達した場合には、前記圧力増幅手段に
よるブレーキアシストの動作を開始するブレーキアシス
ト開始手段と、 車体の減速度を検出する減速度検出手段と、 該減速度検出手段によって検出された前記車体の減速度
に応じて、前記ブレーキアシスト開始手段の開始基準を
変更する基準変更手段と、 を備えたことを特徴とする車両用ブレーキ装置。 - 【請求項10】 前記所定に開始基準を、手動操作にて
変更することができる値としたことを特徴とする前記請
求項1〜9のいずれか記載の車両用ブレーキ装置。
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