JP3525625B2 - 車両用ブレーキ装置 - Google Patents

車両用ブレーキ装置

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JP3525625B2 JP14147996A JP14147996A JP3525625B2 JP 3525625 B2 JP3525625 B2 JP 3525625B2 JP 14147996 A JP14147996 A JP 14147996A JP 14147996 A JP14147996 A JP 14147996A JP 3525625 B2 JP3525625 B2 JP 3525625B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は車両用のブレーキ装
置に関し、特に、乗員のブレーキペダルへの踏み込み操
作による操作力を増幅して車輪制動を実行するブレーキ
装置に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、車両制動時に乗員により踏み込み
操作されるブレーキペダルへの操作力を増幅する装置と
して、例えばエンジンのインテークマニホールド負圧と
大気圧との差圧を用いてブレーキペダル操作力を増幅す
るブレーキブースタが知られている。そして、通常車輪
に制動力を発生させるホイールシリンダには、このブレ
ーキブースタの増幅作用のもとにマスタシリンダ内に発
生されたマスタシリンダ圧が加えられる。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、ブレー
キブースタによる操作力の増幅作用を大きくして、ー層
高いマスタシリンダ圧を実現し、より大きな車輪制動力
を確保したいという要望がある。この場合にはブレーキ
ブースタの形状が大型化する等の問題が有る。逆に、近
年車両の高性能化に伴ってエンジンルーム内に配置され
る装置数が増加する傾向にあるとともに、各装置、例え
ばエンジン本体等も大型化する傾向がある。この場合、
エンジンルームに配置されるブレーキブースタを大型化
して、より大きな車輪制動力を確保することは望めなか
った。
【0004】以上のことを鑑みて、本発明は、ブレーキ
ブースタの小型化あるいは廃止と高い車輪制動力の確保
とを両立することができる車両用ブレーキ装置を提供す
ることを目的とする。
【0005】
【課題を解決するための手段】上記課題を解決するため
に、請求項1に記載の車輌用ブレーキ装置は、車両に制
動力を加えるべく乗員のブレーキペダル操作に伴う操作
力を増幅して第1のブレーキ液圧を発生する第1の増幅
手段を備えるブレーキ液圧発生手段と、第1のブレーキ
液圧発生時に、管路において、第1のブレーキ液圧であ
るブレーキ液を所定量減少して、この所定量の減少分の
ブレーキ液量を用いて制動力発生手段に加わるブレーキ
液圧を第2のブレーキ液圧に増圧して制動力発生手段に
伝達する第2の増幅手段と、を主に備えている。また、
請求項2に記載の車両用ブレーキ装置では、ブレーキペ
ダルの踏み込み操作時に実行され、乗員のブレーキペダ
ルへの踏み込み操作力を倍力する第1の増幅手段と、管
路中に設けられ、ブレーキ液圧発生手段から車輪制動力
発生手段に至る管路系におけるブレーキ液を用いて、車
輪制動力発生手段にかかるブレーキ液圧を第1のブレー
キ液圧より高い第2のブレーキ液圧に増幅する第2の増
幅手段と、を主に備えている。
【0006】すなわち、ブレーキブースタ等によって構
成される第1の増幅手段と別体に、マスタシリンダ等に
よって構成されるブレーキ液圧発生手段と、ホイールシ
リンダ等によって構成される車輪制動力発生手段とを連
通する管路に、第2の増幅手段を備えているため、第1
の増幅手段による増幅性能がある程度低くても許容でき
る。また、第2の増幅手段が備えられているため、高制
動が要求される際には、車輪制動力発生手段にかかるブ
レーキ液圧を高圧化することができ、高い車体減速度を
発生することができる。
【0007】また、第2の増幅手段は、ブレーキ液圧発
生手段から延びる管路中のブレーキ液を用いて、ブレー
キ液圧発生手段から流動したブレーキ液量のみで車輪制
動力発生手段にかかるブレーキ液圧を増幅するため、マ
スタリザーバあるいは別途設けられたリザーバ等からブ
レーキ液が供給されることない。このため、ブレーキ液
圧発生手段から車輪制動力発生手段に至る管路におい
て、第2の増幅手段を簡素な構成にて配設することがで
きる。具体的には、請求項6から請求項9に記載したよ
うな保持手段と、請求項10に記載した移動手段として
のポンプにて第2の増幅手段を構成することができる。
この際、ポンプは、保持手段に並列接続すればよく、こ
の並列接続に必要な管路を極力短くできる。
【0008】なお、請求項1に記載のように、第2の増
幅手段を構成すれば、第1のブレーキ液圧を発生させる
ブレーキ液量を減少させていることにより、第1のブレ
ーキ液圧の増大が抑制され、第1のブレーキ液圧を発生
する負荷が軽減される。よって、たとえば乗員が、ブレ
ーキペダルを踏み込み操作してブレーキ液圧発生手段に
第1のブレーキ液圧を発生させている際には、乗員のブ
レーキペダルの踏み込み負担を軽減することができる。
言い換えれば、乗員がブレーキペダルから受けるペダル
反力を軽減することができる。
【0009】また、請求項3に記載のように、第1の増
幅手段は車両の制動が開始されて以来実行され、第2の
増幅手段は車輪制動力が所定以上となった際に実行され
るようにしてもよい。このようにすれば、車輪制動力が
所定以上になり、よりー層車輪制動力が要求される際に
は、この要求に応じて車輪制動力発生手段にかかるブレ
ーキ液圧が増幅され、車輪挙動に応じた制動を実行する
ことができる。
【0010】なお、単に第1の増幅手段と第2の増幅手
段とに、車輪制動力発生手段にかかるブレーキ液圧の増
幅作用を分割した場合等においては、第1の増幅手段お
よび第2の増幅手段を同時に実行するようにしてもよ
い。この際には、第1の増幅手段および第2の増幅手段
の双方を、相対的に低性能化することが可能である。そ
して、このようにしても車輪制動力発生手段にかかるブ
レーキ液圧は、第1、第2の増幅手段による直列2段階
の増幅作用により、充分な車輪制動力を確保することが
できる。
【0011】また、請求項5に記載のように、第1の増
幅手段および第2の増幅手段において、それぞれを実行
するための判断手段を設け、且つ車両の制動状態を判定
する手段を設けるようにしてもよい。そしれ、この制動
状態判定手段からの結果に基づいて、第1、第2の増幅
手段の実行を判断すれば、車両の制動状態に沿った圧力
増幅が実現でき、効率的な車輪制動を実現することがで
きる。
【0012】請求項6に記載のように、第2の増幅手段
が保持手段を備え、且つ管路を第1の管路部位と第2の
管路部位とに分ける構成を採用するようにしてもよい。
この際には、第2の増幅手段が実行された際には、第1
の管路部位のブレーキ液圧の増大が抑制され、且つ第1
の管路部位から減少されるブレーキ液量によって第2の
管路部位のブレーキ液圧が第2のブレーキ液圧に増圧さ
れる。そして、このように形成されたブレーキ液圧の差
圧が保持手段によって保持され、第2のブレーキ液圧が
車輪制動力発生手段に対して加えられ、高い車輪制動力
を発揮することができる。
【0013】また、この保持手段に比例制御弁を採用す
れば、機械的に、第1の管路部位と第2の管路部位との
圧力差を形成することができる。なお、請求項9に記載
のように、第1の管路部位におけるブレーキ液圧すなわ
ち第1のブレーキ液圧が所定以下となった際に、第2の
管路部位と第1の管路部位との差圧を実質的に無くすよ
うにしてもよい。すなわち、第1のブレーキ液圧が所定
以下となった際には、保持手段による差圧の保持作用が
禁止されるようにしてもよい。この際には、車両制動が
終了された際におけるブレーキの引きづりを防止するこ
とができる。
【0014】また、請求項13に記載のように、車輪制
動力発生手段とブレーキ液圧発生手段とを連通する管路
と、ブレーキペダルの踏み込み操作時に実行され、当該
ブレーキペダルへの乗員の踏み込み操作力に対応してブ
レーキ液圧発生手段に発生するブレーキ液圧を、第1の
ブレーキ液圧よりも高い第2のブレーキ液圧に増圧する
第1の増幅手段と、管路中に設けられ、ブレーキ液圧発
生手段において発生されているブレーキ液圧よりも高い
第3のブレーキ液圧を、ブレーキ液圧発生手段から車輪
制動力発生手段に至る管路系におけるブレーキ液を用い
て発生する第2の増幅手段とを主に備える車両用ブレー
キ装置を採用するようにしてもよい。
【0015】
【発明の実施の形態】以下、本発明が適用されたブレー
キ装置の一例を図面に基づいて示す。図1は本発明にお
ける第1実施例を示すブレーキ配管モデル図である。本
実施例では、前輪駆動の4輪車において、右前輪−左後
輪、左前輪−右後輪の各配管系統を備えるX配管の車両
に本発明によるブレーキ装置を適用した例について説明
する。
【0016】図1において、車両に制動力を加える際に
乗員によって踏み込み操作されるブレーキペダル1は、
シングル式のブレーキブースタ(倍力装置)2と接続さ
れており、ブレーキペダル1に加えられる踏力およびペ
ダルストロークがこのブレーキブースタに伝達される。
ブレーキペダル1は、ブレーキペダル1の操作によって
車両が制動状態にあることを後方車両等に視認させるた
めのストップランプを点灯させるため等に用いられるブ
レーキスイッチ22を、乗員によるブレーキペダル1の
踏み込みストロークに応じてオン・オフする。また、ブ
レーキペダル1には、ストロークセンサ30が配設され
ており、このストロークセンサ30は乗員のブレーキペ
ダル1の踏み込みによるブレーキペダル移動距離を検出
する。
【0017】ブレーキブースタ2は、第1室2aと第2
室2bとを少なくとも有しており、例えば第1室2aを
大気圧室、第2室2bを負圧室とすることができる。負
圧室における負圧は、例えばエンジンのインテークマニ
ホールド負圧あるいはバキュームポンプによる負圧が用
いられる。そして、このブレーキブースタ2は、大気圧
室と負圧室との圧力差をもって、乗員のブレーキペダル
踏力またはブレーキペダルストローク等の、乗員による
ブレーキペダル1への操作力を直接倍力する。なお、本
実施例におけるブレーキブースタ2は、ブレーキペダル
1が踏み込まれていない非車両制動時においては第1室
2aと第2室2bとに差圧は生じておらず、ブレーキペ
ダル1の所定以上の踏み込みに応じて第1室2aと第2
室2bとに差圧を形成し、ブレーキペダル1への踏み込
み操作に対して倍力作用を行う。ブレーキブースタ2
は、このように倍力される踏み込み操作に応じた踏力ま
たはブレーキペダルストロークをマスタシリンダ3に伝
達するブッシュロッド等を有しており、このブッシュロ
ッドがマスタシリンダ3に配設されたマスタピストンを
押圧することによってブレーキペダル操作力を増幅して
マスタシリンダ圧PMを発生する。なお、マスタシリン
ダ3は、このマスタシリンダ3内にブレーキ液を供給し
たり、またマスタシリンダ3内の余剰ブレーキ液を貯留
する独自のマスタリザーバ3aを備えている。
【0018】このように、通常車両には車体に制動力を
与えるためのブレーキ液圧発生手段として、これらブレ
ーキブレーキペダル1、マスタシリンダ3等が配設され
ており、また、乗員のブレーキペダル操作に対して倍力
作用する第1の増幅手段として、ブレーキブースタ2が
配設されている。マスタシリンダ3から延びる第1の配
管系統Aは途中で枝分かれして、この両端部には、右前
輪FRに配設されてこの右前輪FRに車輪制動力を与え
る第1のホイールシリンダ4、および左前輪に配設され
てこの左前輪RLに車輪制動力を与える第2のホイール
シリンダ5が接続される。なお、これら第1、第2のホ
イールシリンダ4、5は、車輪制動力発生手段として構
成されている。第1の配管系統Aにおいて、マスタシリ
ンダ3から前述の枝分かれ部位までの管路には、比例制
御弁101Aが逆接される。そして、第1の配管系統A
は、この比例制御弁101Aによって分けられる、マス
タシリンダ3から比例制御弁101Aまでの第1の管路
部位A1と、比例制御弁101Aから各ホイールシリン
ダ4、5に至る第2の管路部位A2とから構成されてい
る。なお、後述する吸引配管Cを含めて第1の管路部位
A1と総称してもよいし、後述する吐出配管Bを含めて
第2の管路部位A2と総称してもよい。
【0019】第1の管路部位A1と第2の管路部位A2
には、それぞれ第1の管路部位A1からブレーキ液を吸
引するとともに、第2の管路部位A2へブレーキ液を吐
出するポンプ102の吸引配管Cおよび吐出配管Bが接
続されている。すなわち、このポンプ102は、比例制
御弁101Aと並列に接続されている。ポンプ102が
第1の管路部位A1からブレーキ液を吸引して第2の管
路部位A2に吐出する際には、第1の管路部位A1と第
2の管路部位A2との間に圧力差が発生するが、この圧
力差を保持するために、前述の比例制御弁101Aは、
第2の管路部位A2側のブレーキ液圧を減衰して第1の
管路部位A1に流動するように配設されている。すなわ
ち、この比例制御弁101Aは第1の管路Aにおける差
圧保持を実行する手段として構成されている。また、第
1の管路A内のブレーキ液を用いて、各ホイールシリン
ダ4、5にかかるブレーキ液圧を前述のマスタシリンダ
圧PMよりもー層高い第2のブレーキ液圧PMに増幅す
るように、圧力増幅手段100は、比例制御弁101A
とポンプ102とによって構成されている。すなわち、
乗員のブレーキペダル1の操作力に対して倍力作用を実
行するブレーキブースタ2を第1の増幅手段とすれば、
この圧力増幅手段100は、マスタシリンダ3にて発生
されたブレーキ液圧に対して増幅作用を実行する第2の
増幅手段として構成されている。
【0020】また、この比例制御弁101Aは、第1の
管路部位A1から第2の管路部位A2へのブレーキ液の
流動は、ほとんど減衰作用なしに実現する。すなわち、
乗員がブレーキブレーキペダル1を踏み込んで、ブレー
キブースタ2による増幅作用を受けてマスタシリンダ3
に発生するマスタシリンダ圧PMは、第2の増幅手段を
実行しない通常ブレーキ時には、この比例制御弁101
Aを通して、各ホイールシリンダ4、5に伝達される。
そして、各ホイールシリンダ4、5は、このマスタシリ
ンダ圧PMを受けて車輪制動力を発生する。なお、後輪
側のホイールシリンダ5にかかるブレーキ液圧は、この
ホイールシリンダ5に至る管路中に正接された比例制御
弁(以下プロポーショニングバルブという)6によっ
て、マスタシリンダ3が存在する上流側のブレーキ液を
所定の減衰比にて減圧されて伝達される。なお、ホイー
ルシリンダ5の径等を小径化する等によって、前輪側の
ホイールシリンダ4が発揮する車輪制動力より後輪側の
ホイールシリンダ5の車輪制動力を小さくして理想制動
力配分に近づけることができれば、このプロポーショニ
ングバルブ6は省略してもよい。
【0021】右前輪FRおよび左後輪RLには、それぞ
れ車輪速度を検出するための、例えば電磁ピックアップ
式の車輪速度センサ20、21が設けられている。そし
てこれら車輪速度センサ20、21において検出された
車輪速度信号の出力は、電子制御装置(ECU)50に
送られる。同様に、前述のブレーキスイッチ22、スト
ロークセンサ30からの出力も電子制御装置50に送ら
れ、所定の処理が実行される。
【0022】電子制御装置50は、CPU、ROM、R
AM、I/Oインターフェース等からなるマイクロコン
ピュータによって構成されている。また、この電子制御
装置50は、前述の如く車輪速度センサ20、21から
の出力信号を処理するとともに、ポンプ102に対して
も所定の信号を送って作動制御を実行する。上述のよう
に構成される車両用ブレーキ装置において実行され得る
制御フローの各実施形態および各実施形態における作用
効果を図2〜図6に基づいて説明する。 (実施形態1)まず図2および図3を用いて実施形態1
について説明する。
【0023】電子制御装置50では、乗員のイグニッシ
ョンスイッチのオン動作等に伴って、図2に示すフロー
を実行する。すなわち、ステップ100では、車輪速度
センサ20、21からの出力に基づいて、各車輪の車輪
速度VWを演算する。続くステップ110では、車輪速
度VWに基づいて、車輪減速度dVWを演算する。ステ
ップ120では、ブレーキスイッチ22がオン状態であ
るか、すなわちブレーキペダル1が所定以上踏み込まれ
て、車両が制動状態であるか否かを判定する。そして、
ブレーキスイッチ22がオン状態で有る場合にはステッ
プ130に進み、オン状態でないと判定された場合には
ステップ100からのフローを繰り返す。
【0024】ステップ130では、ステップ110にて
演算された車輪減速度dVWが所定減速度KdVWより
小さいか否かを判定する。この所定減速度KdVWは、
例えば雨天アスファルト路等の中μ路以上の摩擦係数を
有する路面で急ブレーキをかけた際に各車輪に発生する
車輪減速度等を目安として設定するようにしてもよい。
ステップ130で肯定判断された際には、続くステップ
140にて、上述した第2の増幅手段が実行されるる。
この場合は、所定路面μを有する路面における車両の急
ブレーキ時ということとなる。なお、所定減速度KdV
Wと各車輪の車輪減速度dVWとの比較は、一輪のみ行
うようにしてもよいし、全輪を比較対象として少なくと
も一輪の車輪減速度dVWが所定減速度KdVWより小
さかったら肯定判断して、所定時間第2の増幅手段を実
行するようにしてもよい。
【0025】ステップ140において、第2の増幅手段
が所定時間実行されたら、続くステップ150に進み、
ブレーキスイッチ22がオン状態であるか否かを判定す
る。ここでブレーキスイッチ22がオフ状態であれば、
車両に制動状態が終了したとして第2の増幅手段を終了
し、ステップ100に戻る。また、ブレーキスイッチ2
2がオン状態であれば、ステップ140に戻って、引き
続き第2の増幅手段を実行する。
【0026】このようなフローが実行された際の、ブレ
ーキペダル1に対する操作力とホイールシリンダ圧PW
との関係を図3に基づいて説明する。図3の直線S1
は、乗員によるブレーキペダル1の操作力すなわち踏力
に対して、ブレーキブースタ2による倍力作用および第
2の増幅手段が増幅作用を行わない場合に各ホイールシ
リンダ4、5に加えられるホイールシリンダ圧PWを示
している。この直線S1に対して、上述の図1にて説明
した車両用ブレーキ装置では、第1の増幅手段としての
ブレーキブースタ2の倍力作用によって、少なくとも直
線S1より上側に線を有する特性を持つ。なお、第2の
増幅手段が実行されない場合には、ブレーキブースタ2
による倍力作用によってホイールシリンダ圧PWおよび
マスタシリンダ圧PMは2点波線BBのように移行す
る。なお、この実施形態1では後輪側のホイールシリン
ダ5に対して配置されるプロポーショニングバルブ6は
省略されているものとし、ホイールシリンダ圧PWはホ
イールシリンダ4および5にかかるブレーキ液圧とす
る。
【0027】次に、ホイールシリンダ圧PWの経時変化
を観察すると、ブレーキペダル1が踏み込まれる時間0
から時間t1において車輪減速度dVWが所定減速度K
dVWよりも大きくなる以前では、ブレーキブースタ2
による倍力作用によって、直線S2に示す特性を得る。
また、時間t1において、車輪減速度dVWが所定減速
度KdVW以上となった際に圧力増幅手段が実行される
と、ポンプ102が第1の管路部位A1からブレーキ液
を吸引して第2の管路部位A2にブレーキ液を吐出す
る。すなわち、第1の管路部位A1においてマスタシリ
ンダ圧PMを有しているブレーキ液を第2の管路部位A
2へブレーキ液を移動して、第2の管路部位A2におけ
るブレーキ液圧を第2のブレーキ液圧PMに増大する。
この際、第1の管路部位A1におけるブレーキ液量は減
少されるため、乗員がブレーキペダル1を踏み込んでい
る際にブレーキペダル1から乗員に伝わる反力は低減さ
れる。すなわち、ブレーキペダル1の踏み込みストロー
クを維持する際の乗員の負担が軽減される。また、ポン
プ102によって、第2の管路部位A2へブレーキ液が
吐出されるため、第2の管路部位A2内のブレーキ液圧
は第2のブレーキ液圧PMに高められ、図3における直
線S3のようにホイールシリンダ圧PWは増大する。す
なわち、ホイールシリンダ圧PWは、時間t1における
ホイールシリンダ圧P1までとP1以上とにおいて、ブ
レーキペダル1への乗員の操作力Fに対する勾配が上が
る。なお、この直線S3に示す勾配は、比例制御弁10
1Aに設定された減衰比、すなわち第2の管路部位A2
から第1の管路部位A1へのブレーキ液の流動の際のブ
レーキ液圧の減衰比によって設定されている。このよう
に、本実施形態1では、第1の増幅手段に相当するブレ
ーキブースタ2による操作力の増幅作用は、車輪制動力
に対する低制動域に対して行われ、第2の増幅手段に相
当する圧力増幅手段100による増幅作用は、車輪制動
力に対する高制動域に対して行われる。
【0028】このように本実施形態1においては、車両
制動時に通常倍力作用を実行するブレーキブースタ2に
加えて、ー層の制動力が要求される状況を例えば車輪減
速度から判断して圧力増幅手段を実行することにより、
ー層大きな車両制動力を得ることができる。つまり、余
り大きな倍力作用を有さないブレーキブースタ2を採用
し、このブレーキブースタ2によって通常領域の制動を
確保すれば、この通常領域の制動を乗員のフィーリング
に合わせたスムースなものとすることができるととも
に、車両を急制動させたいような状態においては第2の
増幅手段としての圧力増幅手段100を実行して急制動
も両立できる。また、このように圧力増幅手段を備える
ことによって、圧力増幅手段によるブレーキ液圧の増幅
のアシストがあるため、第1室2aおよび第2室2bの
容量が小さく、あまり大きな倍力作用(倍力比)を備え
ないブレーキブースタ2をブレーキ装置に採用すること
も可能である。
【0029】なお、圧力増幅手段100において第1の
管路部位A1と第2の管路部位A2との差圧を保持する
保持手段として、逆接された比例制御弁101Aを採用
したため、本実施形態1では、単にABS等に既に採用
されている車輪速度センサ以外のセンサ類を付加するこ
となしに、第2の増幅手段としての圧力増幅手段100
を実行できる。すなわち、圧力増幅手段100が実行さ
れた後、ブレーキペダルの踏み込みが解除されてマスタ
シリンダ圧PMが低下した際においても、機械的な比例
制御弁101Aの作用によって、ホイールシリンダ4、
5にブレーキ液圧が残存することなくブレーキの引きず
りを発生させない。また、比例制御弁101Aに、あら
かじめ折れ点圧力および圧力の減衰比を機械的に設定し
ておけば、ポンプ102をー定駆動して圧力増幅手段1
00を実行すれば、この設定に従って、車輪制動力が増
大される。
【0030】また、圧力増幅手段は、マスタシリンダ3
から各ホイールシリンダ4、5までの第1の配管系統A
内の系統内ブレーキ液圧のみを用いて各ホイールシリン
ダ4、5にかかるブレーキ液圧を増幅しているので、た
とえばブレーキペダル1が離されて、車両制動状態が解
除された際に、ホイールシリンダ4、5に加えられてい
たブレーキ液圧がマスタシリンダ3に戻る場合でも、も
ともとマスタシリンダ3から排出されたブレーキ液量と
同等のブレーキ液量がマスタシリンダ3に流動するだけ
である。よって、マスタシリンダ3へのブレーキ液の流
動時に過剰な負担がマスタシリンダに加わらず、フェー
ルセーフ上有利である。
【0031】また、本実施形態1のように保持手段とし
て既知の比例制御弁101Aを採用すれば、安価に本車
両用ブレーキ装置の構成を実現することができる。 (実施形態2)次に、図4および図5に基づいて、図1
にて説明した車両用ブレーキ装置の実施形態2を説明す
る。
【0032】上述の実施形態1における制御では、第2
の増幅手段は、路面状態に伴う車輪挙動に対応した車輪
減速度dVWに基づいて実行されていた。しかしながら
本実施形態2では、乗員の操作におけるブレーキペダル
1のペダルストロークPSに基づいて第2の増幅手段す
なわち圧力増幅手段100を実行する。すなわち、図4
に示すように、イグニッションスイッチのオン動作等に
伴って、スタートするフローにおいて、ステップ200
では、ストロークセンサ30からの信号に基づいてペダ
ルストロークPSが検出される。続くステップ210で
は、このペダルストロークPSと所定値KPSとが比較
される。この所定値KPSは、例えば、所定以上の車体
速度を有している車両走行時において、乗員が車両をあ
る程度急停止するべく踏み込まれるペダルストロークを
鑑みて設定されるようにしてもよい。ここで、ペダルス
トロークPSが所定値KPSよりも大きいと判断された
場合にはステップ220に進み、否定判断された際には
ステップ200に戻る。なお、車両の非制動時であるブ
レーキペダル1の非踏み込み時には、ペダルストローク
PSは所定値KPS以下となるため、ステップ200に
戻ることとなる。
【0033】ステップ220では、乗員のペダル踏込量
すなわちペダルストロークPSが所定値KPSよりも大
きく、車両を早く停止させたい状況であるとして、第2
の増幅手段を実行する。次に図5を用いて作用を説明す
る。ペダルストロークPSが0の時から次第にブレーキ
ペダル1が踏み込まれて、ペダルストロークPSがPS
1になるまで第1の増幅手段であるブレーキブースタ2
の作用によって、マスタシリンダ圧PMはP2になって
おり、前輪側のホイールシリンダ4にかかるブレーキ液
圧もマスタシリンダ圧PMと同様の圧力となっており、
線S2に示すように推移する。なお、後輪側のホイール
シリンダ5にかかるブレーキ液圧は、管路中に正接され
たプロポーショニングバルブ6の周知の作用によって、
マスタシリンダ圧PMよりも所定の減衰比にて低下され
た圧力が加えられる。すなわち、後輪側のホイールシリ
ンダ5のブレーキ液圧は、線S4に示すようにプロポー
ショニングバルブ6の折れ点圧力以上のマスタシリンダ
圧PMが発生されるペダルストロークPS0に対応し
て、線S2と比較して所定圧減圧された圧力となる。
【0034】ペダルストロークがPS1(=KPS)よ
りも大きくなると、圧力増幅手段100が実行され、ブ
レーキブースタ2の倍力作用による前輪側のホイールシ
リンダ4にかかるブレーキ液圧の推移を示す線BB1と
比較して、前輪側のホイールシリンダ4のブレーキ液圧
は線S3の如く上側に増幅される。この際、ブレーキブ
ースタ2による倍力作用では、発生できるホイールシリ
ンダ圧の限界である圧力P3よりも大きな圧力P4を、
ペダルストロークPS2にて実現できる。また、後輪側
のホイールシリンダ5にかかるブレーキ液圧も、ブレー
キブースタ2の倍力作用によるブレーキ液の推移を示す
線BB2と比較して、上側に増幅されて推移する。この
ように、ペダルストロークが所定値よりも大きくなった
場合には、圧力増幅手段が実行され、ブレーキブースタ
2によるホイールシリンダ圧の増圧勾配よりも大きな増
圧勾配にでき、車両の制動力を稼ぐことができる。この
際、圧力増幅手段による作用効果は上述の実施形態と同
様のものを奏する。
【0035】なお、ブレーキブースタ2に、ペダルスト
ロークPS2において倍力作用がほぼ消滅するような倍
力率が小さいものを採用したとしても、第2の増幅手段
によってホイールシリンダ4、5にかかるブレーキ液圧
を徐々に増大することができる。なお、第2の増幅手段
は、ポンプ102によるブレーキ液の移動と、逆接され
た比例制御弁101Aによって実行されるため、ペダル
ストロークがPS1あるいはPS2においてほぼ停止さ
れていたとしても、比例制御弁101Aにおける機械的
な絞り効果によって、ホイールシリンダ4、5にかかる
ブレーキ液圧を徐々に増大することができる。
【0036】次に図6を用いて本発明における第2実施
例について説明する。なお、図1にて説明した構成と同
様の作用を奏する構成については詳述を避けることとす
る。なお、この第2実施例においては、前述の実施例に
おいて第1の増幅手段を構成していたブレーキブースタ
2を廃し、前述の実施例における第2の増幅手段に相当
する圧力増幅手段100の構成を第1の配管系統Aにお
いて直列に配置した例を説明する。
【0037】マスタシリンダ3から延びる第1の配管系
統Aは、右前輪FRのホイールシリンダ4と左後輪RL
のホイールシリンダ5とにそれぞれ接続されている。そ
してこの第1の配管系統Aには、第1の増幅手段100
として、逆接された第1の比例制御弁101Aおよび第
1の比例制御弁101Aと並列に接続される第1のポン
プ102が配設される。また、第1の配管系統Aにおい
て、第1の増幅手段100と各ホイールシリンダ4、5
が接続される枝分かれまでの管路において、第2の増幅
手段200が配設される。この第2の増幅手段200
も、第1の増幅手段100と同様、逆接される第2の比
例制御弁201Aおよび第2のポンプ202によって構
成されている。
【0038】このように配設れる第1、第2の増幅手段
100、200によって、第1の配管系統Aは、第1の
管路部位A1と第2の管路部位A2および第3の管路部
位A3に分割される。すなわち、マスタシリンダ3から
第1の増幅手段100までの間の第1の管路部位A1
と、第1の増幅手段100から第2の増幅手段200ま
での間の第2の管路部位と、第2の増幅手段200から
各ホイールシリンダ4、5までの間の第3の管路部位と
に分割される。なお、第1のポンプ102の吸引口は第
1の管路部位A1に接続される第1の吸引配管C1に接
続され、第1のポンプ102の吐出口は第2の管路部位
A2に接続される第1の吐出配管B1に接続されてい
る。同様に第2のポンプ202の吸引口は第2の管路部
位A2に接続される第2の吸引配管C2に接続され、第
2のポンプ202の吐出口は第3の管路部位A3に接続
される第2の吐出配管B2に接続されている。
【0039】また、このように構成されるブレーキ装置
において、ブレーキペダルが踏み込まれ、第1の増幅手
段100および第2の増幅手段200が作用されない場
合には、ブレーキペダル1への踏力に応じて発生された
マスタシリンダ圧PMを備えるブレーキ液が、第1、第
2の比例制御弁101A、201Aにおいて圧力減衰さ
れることなしに通過し、ホイールシリンダ4、5にマス
タシリンダ圧PMが伝達される。
【0040】以下、図7に基づいて、本第2実施例にお
ける作用について説明する。イグニッションスイッチ等
のオン動作に伴ってスタートするフローは、ステップ1
00において車輪速度センサ20、21からの出力信号
に基づいて、車輪速度VWを演算する。続くステップ1
10では車体速度VBが演算される。この際車体速度V
Bは、従動輪の車輪速度VWに基づいて演算されてもよ
いし、図示しない車体加速度センサ等の出力値の積分値
等を採用するようにしてもよい。ステップ120では、
車輪の車輪加速度dVWを演算する。なお、車輪速度V
W等は、1フローにつき各車輪毎に演算されるようにし
てもよい。ステップ130では、ストロークセンサ30
からの出力に基づいて、ペダルストロークPSを検出し
演算する。また、ステップ140ではペダルストローク
の時間当たりの変化量dPSを演算する。
【0041】ステップ150では車輌の制動状態か否か
を検出するために、ブレーキスイッチ22がオン状態に
なっているか否かを検出する。ここでブレーキスイッチ
がオン状態でなく、車輌制動状態でないと判断された場
合にはステップ100に戻る。また、ブレーキスイッチ
22がオン状態であると判断された場合には、ステップ
160に進む。
【0042】ステップ160では、第1の増幅手段10
0を実行する。すなわち、第1のポンプ102を駆動
し、第1の管路部位A1からブレーキ液を吸引して、第
2の管路部位A2へ吐出することによってブレーキ液を
移動する。これに応じて第2の管路部位A2および第3
の管路部位A3のブレーキ液圧が増大され、ホイールシ
リンダ4、5にかかる圧力は、マスタシリンダ圧PMと
比較して増圧された第2のブレーキ液圧となる。この
際、逆接された第1の比例制御弁101Aは第2、第3
の管路部位A2,A3側から第1の管路部位A1側にブ
レーキ液を流動する際には、ブレーキ液圧を所定の減衰
比にて減圧して流動する。これによって第2、第3の管
路部位A2,A3のブレーキ液圧は保持される。なお、
ブレーキペダルが徐々に踏み込まれている際には、第2
の管路部位A2側から第1の管路部位A1側へのブレー
キ液の流動は実質的に無く、第1の管路部位A1のブレ
ーキ液圧の増大および第1の管路部位A1から第2の管
路部位A2へのポンプによるブレーキ液の移動に伴っ
て、所定圧力比にてブレーキ液圧が増幅される。
【0043】ステップ170では、車輪速度VWと所定
値KVWとが比較され、車輪速度VWが所定値KVWよ
りも大きい場合にはステップ180に進み、否定判断さ
れた場合にはステップ150に戻る。ステップ180で
は、車体速度VBと所定値KVBとを比較し、車体速度
VBが所定値KVBよりも大きいと判断された場合には
ステップ190に進み、否定判断された際にはステップ
150に戻る。ここで、所定値KVWおよび所定値KV
Bは、車両がある程度高速で走行している状態からの車
両制動であるか否かを判断できる値に設定しておく。た
とえば、所定値KVBは時速80Km/s程度に設定し、所
定値KVWは走行中の車輪のスリップ等を踏まえて時速
85Km/s程度に設定してもよい。ステップ190では、
車輪加速度dVWが所定値KdVWよりも小さいか、言
い換えれば減速方向の減速加速度が所定よりも大きいか
否かを判断する。この所定値KdVWは、たとえば乗員
がある程度急停車を要望している際における車輪挙動と
して発生される値を狙って設定する。ここで、ステップ
190で肯定判断された際には、所定以上の車速からあ
る程度の急停車状態であるとして、ステップ220に進
み、第2の増幅手段200を実行する。すなわち、第2
のポンプ202を駆動し、第2の管路部位A2におい
て、第1の増幅手段100によって増幅されたブレーキ
液圧を備えるブレーキ液を第2のポンプ202によって
吸引し、第3の管路部位A3に吐出する。これによっ
て、第3の管路部位A3のブレーキ液圧は、マスタシリ
ンダ圧PMよりも高い第2の管路部位A2のブレーキ液
に対して増圧され、第3のブレーキ液圧となる。そし
て、この高められたブレーキ液は、逆接された第2の比
例制御弁201Aによって、第1の比例制御弁101A
の作用と同様に保持される。よって、ホイールシリンダ
4には、この第1、第2の増幅手段によって2段階に増
幅された第3のブレーキ液圧が加えられ、同様にホイー
ルシリンダ5には、第1、第2の増幅手段によって2段
階に増幅された第3のブレーキ液圧に基づいたブレーキ
液圧(プロポーショニングバルブ6によって所定圧減衰
された圧力)が加えられる。よって、マスタシリンダ圧
PMに比べて、2段階に増幅されたブレーキ液圧に応じ
て、各車輪FR、RLは高い車輪制動力を発揮する。
【0044】ステップ190において否定判断された場
合には、ステップ200に進む。ステップ200では、
ペダルストロークPSが所定値KPSよりも大きいか否
かが判断される。ここで否定判断された場合にはステッ
プ150に戻り、肯定判断された場合にはステップ21
0に進む。ステップ210では、ペダルストロークの単
位時間当たりの変化量dPSが所定値KdPSよりも大
きいか否かが判断される。ここでも否定判断された場合
にはステップ150に進み、第1の増幅手段100の実
行のみで車輌制動が車輌停止まで持続される。
【0045】ステップ210において肯定判断された場
合には、車輪挙動からはそれほどの急ブレーキ状態では
ないと判断されるが、乗員によるペダル1への踏み込み
状態からは、急ブレーキ状態であると判断されるとし
て、ステップ220において第2の増幅手段200を実
行する。第2の増幅手段200の実行中、所定時間経過
した際にはステップ230に進み、ブレーキスイッチが
オン状態であるか否かを判断する。すなわち、車両が停
止あるいは車両制動状態が解除されるまで第1の増幅手
段100に加えて第2の増幅手段200が作用するた
め、大きな車両制動力を発生させることができ、例えば
停止迄の距離を短縮することができる。
【0046】また、このように、第1の増幅手段10
0、第2の増幅手段200をマスタシリンダ3からホイ
ールシリンダ4、5に至る管路中に直列に配置したた
め、第1の増幅手段100における圧力増幅作用はある
程度小さく設定することができ、たとえば第1のポンプ
102にはそれほど高性能のものを採用する必要がな
い。さらに、第1の増幅手段100によって、1段階目
の圧力増幅が行われているため、第2のブレーキ液圧を
さらに高圧化する第2の増幅手段200における第2の
ポンプ202の性能もそれほど高性能のものを採用する
必要がない。
【0047】本発明は上述の実施例に限定されるもので
はなく、以下のように種々変形可能である。例えば図8
に示すようにな構成を採用するようにしてもよい。すな
わち、第1の実施例における図1にて説明した第2の増
幅手段100は、比例制御弁101Aを採用して、ポン
プ102にてブレーキ液を移動した際にブレーキ液圧の
差圧を保持していた。しかしながら、比例制御弁101
Aに代えて連通状態と遮断状態とを備える2位置弁10
1Bを採用するようにしてもよい。この2位置弁101
Bは、第2の増幅手段100が実行されない場合には連
通状態にされており、第2の増幅手段100の実行すな
わちポンプ102の駆動に伴って、遮断状態に制御され
る。これによって、ブレーキ液圧が増大された第2の管
路部位A2のブレーキ液圧を保持する。このような構成
において、上述した実施形態1、実施形態2における制
御を実行しても、上述した作用効果と同様の効果を奏す
ることができる。なお、第2の実施例において、図7に
て詳述した制御を採用しても、同様の効果を得ることが
できる。
【0048】また、第2実施例において図7にて詳述し
た制御フローは、図1に示した構成に対しても採用する
ことができる。この際、第1の増幅手段100は、ブレ
ーキブースタ2によって構成されているため、車両制動
時には通常機械的にブレーキペダル1の踏力あるいはス
トロークの増幅作用を発揮する。このため、ステップ1
60を省略するようにしてもよい。
【0049】また、上述の図2におけるステップ130
において、所定減速度KdVWの設定は、以下のように
してもよい。例えば、通常乗員が車両を停止させようと
する際に、車両の荷重移動による車体の揺れ戻しを避け
て、車両停止のある程度前で、ブレーキペダル1の踏み
込みを緩める。よって、緩やかに車両を停止させる際の
ある程度前では、ホイールシリンダ圧は所定以上の車速
からの車両減速時と比べて、車輪減速度は比較的小さい
値となる。このようなことを考慮して、乗員が緩やかに
車両を停止させようとしている際には第2の増幅手段を
実行せず、車体を減速させようとしたり、急ブレーキ時
において車両停止完了までブレーキペダルを緩めずに大
きな車輪制動力を加えていたりした際において第2の増
幅手段を実行するように所定減速度KdVWを設定する
ようにしてもよい。
【0050】また、上述までの実施例では、車体速度V
Bに基づいて車体挙動を検出し、所定以上の車体挙動、
たとえば所定の高速走行状態を検知していた。しかしな
がらこれに関わらず、たとえば車体減速加速度を検出
し、車体挙動として車両の減速状態を考慮するようにし
てもよい。この際車体減速度が所定以上、例えば0.4
G以上でていれば、車両急ブレーキ状態であると判断し
て第2の増幅手段を作用させるようにしてもよい。
【0051】また、上述までの実施例では、第1の増幅
手段が実行されている際に、所定の条件、例えば車輪減
速度dVW、ペダルストロークPS等に基づいて第2の
増幅手段の実行を制御していた。しかしながらこれに関
わらず、例えば車両制動時には第1の増幅手段の実行と
ほぼ同時に第2の増幅手段を実行するようにしてもよ
い。すなわち、第1の増幅手段と同時に実行される第2
の増幅手段を備えることにより、第1の増幅手段の作用
を小さくして、たとえばブレーキブースタ2の体格等を
極力小さくできる。
【0052】また、上述の第2実施例においては、第1
の増幅手段100における第1の比例制御弁101Aに
設定される減衰比を、第2の増幅手段200における第
2の比例制御弁202Aに設定される減衰比よりも小さ
く設定し、第1の増幅手段100における増幅作用を第
2の増幅手段200における増幅作用よりも小さく設定
するようにしてもよい。この際には、通常領域の制動に
て実行される第1の増幅手段によって、乗員にスムース
な制動感覚を覚えさせることができ、また、急制動時等
には、第2の増幅手段200の実行によって、制動距離
を短縮することができる。
【0053】また、上述の第2実施例において、第1の
増幅手段100における第1の比例制御弁101Aに設
定される折れ点圧力よりも、第2の増幅手段200にお
ける第2の比例制御弁202Aに設定される折れ点圧力
を高く設定しておいてもよい。この際第2の増幅手段に
おける第2の比例制御弁202Aに設定される折れ点圧
力は、所定の車両挙動たとえば急制動等の際に発生され
るブレーキ液圧を鑑みて設定し、第1の増幅手段100
における第1の比例制御弁101Aに設定される折れ点
圧力は、通常制動において発生されるブレーキ液圧程度
に設定するようにしてもよい。このように各折れ点圧力
を設定すれば、たとえば、図6に示した構成において、
図7のフローおよび各種センサを採用することなく、単
にブレーキペダル1が踏み込まれて車輌制動状態が開始
されたら、ポンプ102、202を駆動して第1、第2
の圧力増幅手段100、200の作動開始を実行するこ
とも可能である。すなわち、機械的に設定された各折れ
点圧力に応じて各ホイールシリンダ4、5にかかるブレ
ーキ液圧が圧力増幅されるため、図7に示した制御を実
行しなくても、各折れ点圧力の設定の仕方によって車輌
の制動状態に応じた制動を実現することができる。
【0054】また、図1にて示した構成では、第2の増
幅手段に相当する圧力増幅手段100の作用が、右前輪
FRおよび左後輪RLの各ホイールシリンダ4、5の双
方に実行されるように比例制御弁101Aおよびポンプ
102が配置されていたが、たとえば、右前輪FRにお
けるホイールシリンダ4のみに圧力増幅手段100の作
用がかかるようにしてもよい。すなわち、比例制御弁1
01Aを、第1、第2のホイールシリンダ4、5への枝
分かれ部よりも第1のホイールシリンダ4側に配置し
て、且つポンプ102をこの比例制御弁101Aに並列
に設ければ、第1のホイールシリンダ4に対してのみ、
ブレーキ液圧が増幅される。このようにすれば、プロポ
ーショニングバルブ6を廃しても理想的な前後輪制動力
配分を実現可能である。
【0055】同様に、図6にて示した構成においても、
第2の増幅手段200の構成を、右前輪FRにおける第
1のホイールシリンダ4のみに圧力増幅の作用がかかる
ように構成してもよい。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1実施例におけるブレーキシステム
の構成を示す構成図である。
【図2】第1実施例における実施形態1を示すフローチ
ャートである。
【図3】実施形態2における作用を示す特性図である。
【図4】第1実施例における実施形態2を示すフローチ
ャートである。
【図5】実施形態2における作用を示す特性図である。
【図6】第2実施例におけるブレーキシステムの構成を
示す構成図である。
【図7】第2実施例におけるフローチャートである。
【図8】その他の実施例におけるブレーキシステムの構
成を示す構成図である。
【符号の説明】 1 ブレーキペダル 2 ブレーキブースタ 3 マスタシリンダ 4 第1のホイールシリンダ 5 第2のホイールシリンダ 20、21 車輪速度センサ 50 電子制御装置 100 圧力増幅手段 101A 比例制御弁 102 ポンプ A 第1の配管系統 A1 第1の管路部位 A2 第2の管路部位 200 第2の圧力増幅手段 201A 第2の比例制御弁 202 第2のポンプ 101B 2位置弁
フロントページの続き (56)参考文献 特開 平6−344894(JP,A) 特開 平4−56668(JP,A) 特開 平4−231255(JP,A) 特開 平5−116556(JP,A) 特開 平4−293648(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) B60T 13/66

Claims (17)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 車両に制動力を加えるべく乗員のブレー
    キペダル操作に伴う操作力を増幅して第1のブレーキ液
    圧を発生する第1の増幅手段を備えるブレーキ液圧発生
    手段と、 車輪にブレーキ液圧に応じた車輪制動力を発生させる車
    輪制動力発生手段と、 前記ブレーキ液圧発生手段と前記車輪制動力発生手段と
    を連通する管路と、 前記第1のブレーキ液圧発生時に、前記管路において、
    当該第1のブレーキ液圧であるブレーキ液のー部を用い
    て前記車輪制動力発生手段に加わるブレーキ液圧を第2
    のブレーキ液圧に増圧して前記車輪制動力発生手段に伝
    達する第2の増幅手段と、 を備えることを特徴とする車両用ブレーキ装置。
  2. 【請求項2】 車両に制動力を加えるべく乗員によって
    踏み込み操作されるブレーキペダルと、 前記ブレーキペダルの踏み込み操作時に実行され、乗員
    のブレーキペダルへの踏み込み操作力を倍力する第1の
    増幅手段と、 前記第1の増幅手段によって倍力された踏み込み操作力
    に応じた第1のブレーキ液圧を発生する発生源を備える
    ブレーキ液圧発生手段と、 車輪にブレーキ液圧に応じた車輪制動力を発生させる車
    輪制動力発生手段と、 前記ブレーキ液圧発生手段と前記車輪制動力発生手段と
    を連通する管路と、 前記管路中に設けられ、前記ブレーキ液圧発生手段から
    前記車輪制動力発生手段に至る管路系におけるブレーキ
    液を用いて、当該車輪制動力発生手段にかかるブレーキ
    液圧を前記第1のブレーキ液圧より高い第2のブレーキ
    液圧に増幅する第2の増幅手段と、 を備えることを特徴とする車両用ブレーキ装置。
  3. 【請求項3】 前記第1の増幅手段は前記車両の制動中
    に実行され、 前記第2の増幅手段は、前記車輪制動力発生手段が発生
    する車輪制動力が所定の制動力値以上となった際に実行
    されることを特徴とする請求項1あるいは請求項2に記
    載の車両用ブレーキ装置。
  4. 【請求項4】 前記第1の増幅手段と前記第2の増幅手
    段は、同時に実行されることを特徴とする請求項1ある
    いは請求項2に記載の車両用ブレーキ装置。
  5. 【請求項5】 前記第1の増幅手段の実行を判断する第
    1の判断手段と、 前記第2の増幅手段の実行を判断する第2の判断手段
    と、 車両制動状態を判定する制動状態判定手段と、を備え、 前記第1、第2の判断手段は、前記制動状態判定手段か
    らの出力信号に応じて前記第1、第2の増幅手段の実行
    を判断することを特徴とする請求項1乃至請求項4のい
    ずれかに記載の車両用ブレーキ装置。
  6. 【請求項6】 前記第2の増幅手段は、 前記ブレーキ液圧発生手段により前記管路内に第1のブ
    レーキ液圧が発生された時に、 当該管路に、ブレーキ液量が所定量減少されて前記第1
    のブレーキ液圧から圧力低下される第1の管路部位と、
    この減少分のブレーキ液量が移動されて前記第1のブレ
    ーキ液圧よりも高い前記第2のブレーキ液圧を備える第
    2の管路部位とを形成し、 且つ、この第1の管路部位と第2の管路部位との間の圧
    力差を保持する保持手段を備えることを特徴とする請求
    項1乃至請求項5のいずれかに記載の車両用ブレーキ装
    置。
  7. 【請求項7】 前記保持手段は、 前記第2の管路部位から前記第1の管路部位へのブレー
    キ液の流動を前記第2のブレーキ液圧から圧力を減衰し
    て流動することによって前記第2の管路部位におけるブ
    レーキ液圧を前記第1の管路部位におけるブレーキ液圧
    より高く保持することを特徴とする請求項6に記載の車
    両用ブレーキ装置。
  8. 【請求項8】 前記保持手段は、 前記ブレーキ液圧発生手段によって前記第1の管路部位
    に発生されている前記第1のブレーキ液圧の大きさに応
    じた圧力比に対応して前記第2の管路部位における第2
    のブレーキ液圧を保持することを特徴とする請求項7に
    記載の車両用ブレーキ装置。
  9. 【請求項9】 前記保持手段は、 前記第1の管路部位におけるブレーキ液圧が所定圧以下
    となった際には、前記第2の管路部位における第2のブ
    レーキ液圧と、前記第1の管路部位における第1のブレ
    ーキ液圧との差圧をほぼ消滅させることを特徴とする請
    求項6乃至請求項8のいずれかに記載の車両用ブレーキ
    装置。
  10. 【請求項10】 前記第2の増幅手段は、 前記第1の管路部位におけるブレーキ液圧を前記第2の
    管路部位に移動する移動手段として、前記保持手段に並
    列に接続されたポンプを備えていることを特徴とする請
    求項6乃至請求項9のいずれかに記載の車両用ブレーキ
    装置。
  11. 【請求項11】 前記保持手段は、 前記移動手段の作用により前記第2の管路部位における
    第2のブレーキ液圧が所定圧以上となった際に前記第2
    の管路部位と第1の管路部位とにおけるブレーキ液圧に
    第1のブレーキ液圧と第2のブレーキ液圧とを所定圧力
    比にて差圧を設けるとともに、前記第1の管路部位にお
    けるブレーキ液圧が前記所定圧よりも低い場合には前記
    第2の管路部位におけるブレーキ液圧を第1の管路部位
    におけるブレーキ液圧と略同等のブレーキ液圧とする、
    折れ点圧力が設定された比例制御弁であることを特徴と
    する請求項10に記載の車両用ブレーキ装置。
  12. 【請求項12】 前記保持手段は、 前記第2のブレーキ液圧が所定圧以上の際に前記第2の
    管路部位から第1の管路部位へのブレーキ液の流動を減
    衰して実行し、前記第1の管路部位から第2の管路部位
    へのブレーキ液の流動は、前記第1の管路部位における
    第1のブレーキ液圧と略同等のブレーキ液圧を前記第2
    の管路部位へ伝達するように実行する、逆接された比例
    制御弁によって構成されていることを特徴とする請求項
    6乃至請求項11のいずれかに記載の車両用ブレーキ装
    置。
  13. 【請求項13】 車両に制動力を加えるべく乗員によっ
    て踏み込み操作されるブレーキペダルと、 前記ブレーキペダルへの踏み込み操作に伴って第1のブ
    レーキ液圧を発生するブレーキ液圧発生手段と、 車輪制動力を車輪に発生させる車輪制動力発生手段と、 前記車輪制動力発生手段と前記ブレーキ液圧発生手段と
    を連通する管路と、 前記ブレーキペダルの踏み込み操作時に実行され、当該
    ブレーキペダルへの乗員の踏み込み操作力に対応して前
    記ブレーキ液圧発生手段に発生するブレーキ液圧を、前
    記第1のブレーキ液圧よりも高い第2のブレーキ液圧に
    増圧する第1の増幅手段と、 前記管路中に設けられ、前記ブレーキ液圧発生手段にお
    いて発生されているブレーキ液圧よりも高い第3のブレ
    ーキ液圧を、前記ブレーキ液圧発生手段から前記車輪制
    動力発生手段に至る管路系におけるブレーキ液を用いて
    発生する第2の増幅手段と、 を備えることを特徴とする車両用ブレーキ装置。
  14. 【請求項14】 前記第1の増幅手段と前記第2の増幅
    手段は、 前記ブレーキペダルから前記ブレーキ液圧発生手段およ
    び前記管路を通じて前記車輪制動力発生手段に至る系統
    において、直列に配設されていることを特徴とする請求
    項13に記載の車両用ブレーキ装置。
  15. 【請求項15】 前記第1の増幅手段は、 前記管路において、前記ブレーキ液圧発生手段側の第1
    のブレーキ液圧と、この第1のブレーキ液圧よりも高圧
    化される前記車輪制動力発生手段側のブレーキ液圧との
    間の、圧力差を保持する第1の保持手段を備え、 前記管路における前記ブレーキ液圧発生手段から前記第
    1の保持手段までの第1の管路部位に存在する前記ブレ
    ーキ液圧発生手段と同等の前記第1のブレーキ液圧を有
    するブレーキ液を、前記第1の保持手段から前記第2の
    増幅手段までの第2の管路部位に移動することによっ
    て、当該第2の管路部位におけるブレーキ液圧を、前記
    ブレーキ液圧発生手段におけるブレーキ液圧よりも高い
    第2のブレーキ液圧とし、この第2のブレーキ液圧を前
    記車輪制動力発生手段に付加可能とすることを特徴とす
    る請求項13あるいは請求項14に記載の車両用ブレー
    キ装置。
  16. 【請求項16】 前記第2の増幅手段は、 前記管路において、前記第2の管路部位における前記第
    2のブレーキ液圧と、この第2のブレーキ液圧よりも高
    圧化される前記車輪制動力発生手段側のブレーキ液圧と
    の間の、圧力差を保持する第2の保持手段と備え、 前記管路における前記第2の管路部位に存在する前記第
    2のブレーキ液圧を有するブレーキ液を、前記第2の保
    持手段から前記車輪制動力発生手段に至る第3の管路部
    位に移動することによって、当該第3の管路部位におけ
    るブレーキ液圧を第2のブレーキ液圧よりも高い第3の
    ブレーキ液圧とすることを特徴とする請求項15に記載
    の車両用ブレーキ装置。
  17. 【請求項17】 前記第1の保持手段および第2の保持
    手段は、それぞれ比例制御弁によって構成されているこ
    とを特徴とする請求項16に記載の車両用ブレーキ装
    置。
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