JP4046142B2 - 車両用ブレーキ装置 - Google Patents

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Description

本発明は、車両用ブレーキ装置に関し、特に高い制動力を得ることが望まれる場合、例えば、倍力装置の機能低下、下り坂走行時や車両に重貨物等を積載しているとき等に調節される車両用ブレーキ装置に関する。
従来、車両用ブレーキ装置は、ブレーキペダル、倍力装置、マスタシリンダ、ホイールシリンダやブレーキ液を伝達する管路等から構成されている。そして、車両に制動力を与えたい場合には、ブレーキペダルを踏み込むことにより達成される。つまり、ブレーキペダルに加えられた踏力は倍力装置で倍力されて、マスタシリンダに伝達される。そして、倍力された踏力はマスタシリンダに蓄えられたブレーキ液の液圧に変換され、さらに、この液圧がホイールシリンダに伝達されて、車両は制動力を発生する。
このときに発生する制動力はブレーキを踏み込んだときのブレーキ操作量に関係し、そのブレーキ操作量の大きさに応じた制動力が得られる。
しかしながら、倍力装置の機能低下時においては、十分に機能を発揮しているときに比してブレーキペダルへの踏力が倍力できないため、ブレーキ操作量に応じた制動力が十分に得られない場合がある。
つまり、倍力装置の機能低下時において同様の制動力を得るためには、正常時に比してブレーキ操作量を大きくしなければならない。そして、このようなブレーキ操作量が大きい場合において必要とされるブレーキ踏力は大きく、乗員に対し負担となる。例えば、女性や老人が乗員である場合においては、この負担はかなり大きいと考えられる。
本発明は、上記問題に鑑みて成されたもので、倍力装置の機能低下時において、所定の制動力を得るために必要とするブレーキ踏力を軽減し、乗員の負担を軽減すると共に、車体の制動状態(減速度)を補償して制動距離を短縮することを目的とする。
上記目的を達成するため、本発明は、車両に制動力を与えるために乗員によって操作されるブレーキペダル(1)と、
前記ブレーキペダルに対する操作量に応じて、ブレーキ液圧発生源(3)に第1のブレーキ液圧を発生させるブレーキ液圧発生手段(2)と、
前記ブレーキペダルに対する操作量に応じてブレーキ液圧発生源(3)に第1のブレーキ液圧を発生させる際に、前記乗員のブレーキペダルへの操作状態を第1圧と負圧との気圧差を利用して倍力する倍力手段と、
前記ブレーキ液圧発生源と連通されて、各車輪に車輪制動力を発生する制動力発生手段(4、5)と、
前記倍力手段における負圧値を検知する検知手段と、
前記検知手段の検知結果と所定値とを比較して負圧が所定値以上となったか否かを判定し、倍力手段の機能状態を判定する機能状態判定手段と、
車体が制動状態であることを検知する制動状態検知手段と、
前記車両の車体減速度を検出する車体減速度検出手段と、
前記機能状態判定手段において機能失陥と判定され、前記制動状態検知手段における検知結果が車体の制動状態であるとされた場合に、前記車体減速度が所定車体減速度となるまでは前記ブレーキペダルの操作状態に関わらず前記制動力発生手段における車輪制動力を増大する増大手段と、
を備えることを特徴とする車両用ブレーキ装置という技術的手段を採用する。
請求項1に記載の発明においては、倍力手段の機能失陥が検知された際に、所定車体減速度が出力されるまで増大手段を実行継続するため、倍力手段の失陥時における初期制動が確保できる。なお、このような増大手段の制御は、第1のブレーキ液圧の大きさによらずに、たとえばブレーキペダルが踏み込まれてストップランプがついている状態であって倍力手段が失陥していれば、所定車体減速度が出力されるようにしてもよい。
なお、請求項2に記載の発明のように、倍力手段の機能低下、失陥時において増大手段が実行されている際に、車体減速度とマスタシリンダ圧に相当する第1のブレーキ液圧に関連した値、たとえば第1のマスタシリンダ圧の増大率に基づいて、増大手段を中止するようにしてもよい。すなわち、予め定められたマスタシリンダ圧の増大率よりも大きな車体減速度が発生されていれば、増大手段を中止する。このようにすれば、倍力手段の機能低下、失陥時においても、乗員のペダル操作に伴った制御となり、車輪制動力の増大のしすぎによる減速度過多を抑制でき、乗員の違和感を抑制することができる。
(第1実施形態)
ブレーキ装置の基本構成を、図1に基づいて説明する。図1は本発明の一実施形態におけるブレーキ配管概略図であり、本例では前輪駆動の4輪車において、右前輪−左後輪、左前輪−右後輪の各配管系統を備えるX配管の油圧回路を構成する車両に本発明によるブレーキ装置を適用した例について説明する。
図1に示すように、車両に制動力を加える際に乗員によって踏み込まれるブレーキペダル1はブレーキ液圧発生手段となる倍力装置2と接続されており、ブレーキペダル1に加えられる踏力及びペダルストローク(操作状態)がこの倍力装置2に伝達される。また、ペダル1には図示しないストロークセンサが配設されており、このストロークセンサは乗員がペダル1を踏み込んだペダルストローク(ペダル移動量)を検出する。
倍力装置2は第1室と第2室の2室を少なくとも有しており、例えば第1室を大気圧室、第2室を負圧室にしている。また、この負圧室における負圧は、例えばエンジンのインテークマニホールド負圧あるいはバキュームポンプによる負圧が用いられる。そして、この倍力装置2は、第1室と第2室の圧力差でもって乗員のペダル踏力又はペダルストロークを直接倍力する。
倍力装置2は、このように倍力された踏力又はペダルストロークをマスタシリンダ3に伝達するブッシュロッド等を有しており、このブッシュロッドがマスタシリンダ3に配設されたマスタピストンを押圧することによりマスタシリンダ圧PUを発生する。なお、このマスタシリンダ3は、マスタシリンダ3内にブレーキ液を供給したり、又はマスタシリンダ3内の余剰ブレーキ液を貯留する独自のマスタリザーバ3aを備えている。
そして、マスタシリンダ圧PUは、アンチスキッド装置を介して右前輪FR用の第1のホイールシリンダ4及び左後輪RL用の第2のホイールシリンダ5(車輪制動力発生手段)へ伝達されている。以下の説明は、右前輪FR及び左後輪RL側について説明するが、第2の配管系統である左前輪FL及び右後輪RR側についても全く同様であるため、説明は省略する。
アンチスキッド装置は以下の構成を備えている。まず、マスタシリンダ3に接続する管路Aを備えており、この管路Aには比例制御弁22が備えられている。そして、この比例制御弁22によって管路Aは2部位に分けられている。すなわち、管路Aは、マスタシリンダ3から比例制御弁22までの間においてマスタシリンダ圧PUを受ける第1の管路A1と、比例制御弁22から各ホイールシリンダ4、5までの間の管路A2に分けられる。
この比例制御弁22は、通常、正方向にブレーキ液が流動する際には、ブレーキ液の基準圧を所定の減衰比率をもって下流側に伝達する作用を有している。そして、図1に示すように、比例制御弁22を逆接続すると、比例制御弁22に対して正方向にブレーキ液が流動する際においてマスタシリンダ圧PU及びホイールシリンダ4、5側の圧力が共に比例制御弁22に設定されている折れ点圧力以上となれば、第2の管路A2側が前述の基準圧となり、管路A2のブレーキ液圧は管路A1の方よりも大きくなる。
また、管路A2において、管路Aは2つに分岐しており、開口する一方には第1のホイールシリンダ4へのブレーキ液圧の増圧を制御する第1の増圧制御弁30が備えられ、他方には第2のホイールシリンダ5へのブレーキ液圧の増圧を制御する第2の増圧制御弁31が備えられている。これら第1、第2の増圧制御弁30、31は、アンチスキッド装置用の電子制御装置ECU(以下、ECUという)により連通・遮断状態を制御できる2位置弁として構成されている。そして、この2位置弁が連通状態に制御されているときには、マスタシリンダ圧PUあるいはポンプのブレーキ液の吐出によるブレーキ液圧を各ホイールシリンダ4、5に加えることができる。
なお、アンチスキッド制御が実行されていないノーマルブレーキの際には、これら第1、第2の増圧制御弁30、31は常時連通状態に制御されている。また、増圧制御弁30、31には、それぞれ安全弁30a、31aが並列に設けられており、過剰なブレーキ液圧をホイールシリンダ4、5側から排除するようになっている。
また、第1、第2の増圧制御弁と各ホイールシリンダ4、5との間における管路Aとリザーバ20のリザーバ孔20aとを結ぶ管路Bには、アンチスキッド装置用のECUにより連通・遮断状態を制御できる2位置弁としての第1の減圧制御弁32と第2の減圧制御弁33とがそれぞれ配設されている。これら第1、第2の減圧制御弁32、33はノーマルブレーキ状態(ABS非作動時)では、常時遮断状態とされている。
管路Aの比例制御弁22と第1、第2の増圧制御弁30、31とリザーバ20のリザーバ孔20aとを結ぶ管路Cにはポンプ10が安全弁10a、10bに挟まれて配設されている。なお、ポンプ10が吐出したブレーキ液の脈動を緩和するために、管路Cのうちポンプ10の吐出側にはアキュムレータ11が配設されている。
そして、リザーバ20とポンプ10の間と、マスタシリンダ3とを接続するように管路Dが設けられており、ポンプ10はこの管路Dを介して第1の管路A1のブレーキ液を汲み取り、管路A2へ吐出する。これにより、例えば、倍力装置2の機能低下時や重積時等においてホイールシリンダ4、5の液圧増圧を可能にしている。
そして、この管路Dには制御弁34が設けられており、この制御弁34はノーマルブレーキ時には常時遮断状態とされている。この制御弁34は、ポンプ10に汲み上げられる液量を制御するためや、マスタシリンダ3から管路Aへ伝える液圧が管路Dに吸収されてしまうという影響を防止するために設けられているが、排除しても構わない。
なお、このときの管路Dから伝えられる液圧により、管路Cからリザーバ20へ逆流しないように管路C及び管路Dの接続部とリザーバ20の間には逆止弁21が配設されている。また、これら増圧制御弁30、31、減圧制御弁32、33及びポンプ10は図示しないアンチスキッド装置用のECUがその状態を制御している。
上述のアンチスキッド装置用のECUによるブレーキ制御について図2のフローチャートに基づいて説明する。なお、このブレーキ制御における処理は乗員がブレーキペダルを踏むと同時に開始され、以下に示すように処理が行われる。まず、ステップ100にて、フラグをクリアする等の周知の状態初期設定の処理を行う。続くステップ110では、各車輪の車輪速度センサからの信号に基づいて、各車輪の車輪速度Vwを演算する。
ステップ120では、ストロークセンサにより検出されたペダルストロークを操作状態として入力する。続くステップ130では前述のペダルストロークに基づき基準減速度を演算する。この時の基準減速度は図5に示すようにペダル操作量(ペダルストローク又は踏力、本実施形態においてはペダルストローク)に基づき予測される減速度の特性に基づいて演算される。なお、この特性はブレーキパッドの質等で変動するため、適宜設定することができ、例えば乗員のブレーキ感覚に応じて設定することが可能である。また、ペダルストロークと減速度との関係は路面μによって異なるが、例えば車両の走行確率が高い高μ路(アスファルト路等)に合わせておけばよい。
続くステップ140で、入力された車輪速度Vwに基づき、例えば4輪の平均値等に基づいて実減速度を演算する。なお、この実減速度は、車両の加速度を検出するいわゆるGセンサを設けて、このGセンサにより検出された加速度に基づいて演算してもよい。続くステップ150では基準速度と実減速度との差を求めたのち、設定された所定値Kと比較する。このとき基準減速度−実減速度>所定値Kであればステップ160に進み、増圧制御の処理を行う。すなわち、ペダル操作量に応じた制動力が得られていないときにこの処理が行われ、実減速度が基準減速度に近づくようにする。また、基準減速度−実減速度>所定値Kでなければ、ステップ170に進み、増圧制御終了として処理を終了する。
このときのステップ160及びステップ170はそれぞれ図3、図4のフローチャートに対応し、以下これらのフローチャートについて説明する。図3にステップ160の増圧制御における処理を示す。まず、ステップ160aでは、制御弁34を連通状態にし、同時にポンプ10を駆動するモータをonする。これにより、ポンプ10は管路Dから汲み上げてきたブレーキ液を管路A2に吐出し、ホイールシリンダ4、5におけるブレーキ液圧を増圧させる。
続くステップ160bでは、第1、第2の増圧制御弁30、31についてデューティー制御するためにマップからの選択を行う。このマップからの選択は図6に示すように図2のステップ150で求めた基準減速度と実減速度の差の大きさにより選択される。つまり、基準減速度と実減速度の差が大きいほどデューティー比が高くなり、例えばデューティー比100%は制御弁34が常に連通状態であることを示している。その後、ステップ160cに進み、第1、第2の増圧制御弁30、31のデューティー制御を行い、処理を終了する。これにより、実減速度が基準減速度に近づくように収束していく。
図4にステップ170の処理を示す。ステップ170で増圧制御終了とされると、ステップ170aで第1、第2の減圧制御弁32、33、制御弁34、モータをそれぞれoffにして処理を終了する。つまり、ペダル操作量に応じた制動力が得られていない場合においては、ポンプ100を駆動する。これにより、第1、第2の増圧制御弁31、32を介してホイールシリンダ4、5のブレーキ液圧が増加し、ペダル操作量に応じた制動力が得られるようになる。
この増圧制御時におけるペダルストローク、車両速度、ホイールシリンダ圧のタイムチャートの一例を図7に示す。ここで、あるペダルストローク(操作量)があった場合における基準減速度は、図5に示すようになる。そして、増圧制御によりホイールシリンダ圧を増加させると実減速度は基準減速度に近づくように増加する。また、実減速度と基準減速度との差がなくなったとき、つまり、ペダル操作量に応じた制動力には制御を終了する。
これにより、ペダルストロークに応じた減速度を常時得ることができる。従って、倍力装置2の機能低下時や重積時等において、一定の制動力を得るために必要とするブレーキ踏力を軽減でき、乗員の負担を軽減すると共に、制動距離を短縮することができる。なお、本実施形態では、操作状態としてストロークセンサにより検出されたペダル移動距離を検出しているが、これに代えてブレーキペダルを踏むペダル踏力を検出してもよい。また、本実施形態においては、車両減速度に基づいて増圧制御を行っているが、車輪速度に基づいて増圧制御を行ってもよい。
(第2実施形態)
本実施形態におけるブレーキ装置の基本構成は図1と同様である。
図8にペダル操作量とマスタシリンダ圧PUの相関図を示す。図8に示すように、ペダル操作量とマスタシリンダ圧PUの関係は、ペダル操作量が所定の大きさに達するまではマスタシリンダ圧PUは所定の比率で増加する。これは、倍力装置2によって踏力が倍力されてマスタシリンダ圧PUに反映するためである。しかし、図8に示す死に点(アシスト限界点)までペダル操作量を上昇させると、倍力装置2の機能限界に達し、その後、マスタシリンダ圧PUはペダル操作量と略1対1の比例関係になる。従って、上述の様な関係があるため、本例ではマスタシリンダ圧PUを操作量として増圧制御を行う。
また、この死に点は倍力装置2の機能に関係しており、倍力装置2の機能低下とともに図に示す矢印のように降下する。この死に点における圧力(以下、死に点圧力という)Phは倍力装置2の負圧VB*(VB1>VB2>VB3>VB4)により求めることができる。また、この他に圧力Phは負圧とマスタシリンダ圧PUとの関係やペダル操作量とマスタシリンダ圧PUとの関係等により求めることができる。なお、例えば負圧値VB1に対応する死に点圧力Phは、倍力装置2の性能限界によるものであり、静的死に点圧力という。
次に、本例において、アンチスキッドスキッド装置用のECUにより行われるブレーキ制御について図9のフローチャートに基づいて説明する。まず、ステップ1000では、図2のステップ100と同様の処理により状態初期設定を行う。続く、ステップ1010では、倍力装置2の第2室側の負圧を負圧センサで検出する。ステップ1020ではステップ1010で検出された負圧に基づき、死に点圧力Phを図8の関係より演算する。
続くステップ1030では、マスタシリンダ3のマスタシリンダ圧PUを液圧センサで検出する。なお、ここではマスタシリンダ圧PUが操作量と対応する。つまり、マスタシリンダ圧PUとペダル操作量は図8の関係を満たしている。このため、本実施形態ではマスタシリンダ圧PUをペダル操作量に対応した操作量として、この操作量に応じた制動力が得られているか否かを判断する。
そして、ステップ1040では、ステップ1030で演算された死に点圧力Phとマスタシリンダ圧PUを比較する。マスタシリンダ圧PU>圧力Ph、つまり、倍力装置2によるアシストが限界に達しているときにおいてはステップ1050に進み、増圧制御の処理を行う。また、マスタシリンダ圧PU<圧力Phであればステップ1060に進み、制御終了として処理を終了する。
なお、増圧制御および制御終了のときのフローチャートは第1実施形態における図3、図4の処理と同様であるので省略する。これにより、第1実施形態同様の効果が得られる。なお、負圧値がVB2→VB3→VB4のように低下するのは倍力装置2の変圧室(負圧室)がペダル踏み込みに伴い押し込まれ、体積が減少することにより起こる。そして、この負圧値の変化に伴い死に点圧力Phも低下するが、これを動的死に点圧力といい、本実施形態では倍力装置2の負圧の動的変化をパラメータとしているため、この動的死に点圧力の低下に伴う倍力装置2のアシスト機能低下にも追従して増圧制御を実行し、ホイールシリンダ圧を増大することができる。
ところで、ブレーキ踏み込み中に倍力装置2の機能が低下した場合において、倍力装置2におけるブレーキ踏力の倍力(アシスト)が遅れる場合がある。このアシスト遅れを、ステップ1010で検出された負圧に基づいて補償することができる。前述したように倍力装置2は、常時負圧を備える第2室とペダル踏み込みに応じて大気圧が導入される第1室との差圧により倍力作用が実現されている。よって、第1室への大気圧の導入が遅れれば、倍力装置2によるアシスト機能は低下する。これは、第2室の負圧の変化に伴って発生する現象であるため、負圧の低下に伴って第1室への大気の導入を助長するようにすればアシストの応答性及びアシスト機能を向上できる。
なお、具体的には図1の点線で示すように倍力装置2のペダル側の第1室側に大気圧を導く管路を付加的に備えるようにし、また管路中にこの管路の連通及び遮断を制御する2位置弁を備えるようにする。そして、この2位置弁を負圧低下に伴い適宜連通状態にすることによって、第1室への大気圧の導入遅れを補償することができ、倍力装置2の機能を向上できる。
また、負圧の低下に伴って逆に第2室に導入される負圧を助長するようにしてもよい。この際には、第2室に負圧を導く管路を付加的に形成し、この管路に2位置弁を構成してもよい。このようにしても同等の効果を得ることができる。なお、このような倍力装置2における制御はポンプ10及び比例制御弁22を用いて管路中にて行う増圧制御に加えて行ってもよいし、倍力装置2における制御のみを単独で行ってもよい。
(第3実施形態)
本例におけるブレーキ装置の基本構成は図1と同様である。本例において、アンチスキッドスキッド装置用のECUにより行われるブレーキ制御について図10のフローチャートに基づいて説明する。まず、ステップ2000、2010では、図2のステップ100、110と同様の処理により状態初期設定を行う。ステップ2020では図示しないストロークセンサによりペダルのストローク量stを検出し、入力する。ステップ2030では図2のステップ140と同様の方法で実減速度を演算する。
次に、ステップ2040ではストローク量stと予めROMに記憶されている基準ストローク量kstとを比較する。この基準ストローク量kstは任意に決定され、例えば5cmにするなど、かなり大きな制動力が必要と考えられるときを基準としてもよい。そして、ストローク量st>基準ストローク量kstであればステップ2050に進む。また、ストローク量st<基準ストローク量kstであればステップ2000に戻る。
ステップ2050では先程演算した実減速度と基準減速度を比較する。この基準減速度は基準ストローク量kstに応じて決定され、ペダル操作量が基準ストローク量kstと同じである場合に必要であると考えられる減速度である。そして実減速度<基準減速度であればステップ2060に進み、増圧制御を行う。また、実減速度>基準減速度であればステップ2070に進み、制御を終了する。
なお、実減速度と基準減速度との関係は、通常走行比率が高い高μ路(アスファルト等)において設定しておくのが好ましい。なお、中、低μ路を検知して、増圧制御を禁止してもよい。なお、増圧制御および制御終了のときのフローチャートは第1実施形態における図3、図4の処理と同様であるので省略する。このように、ストローク量stがある基準ストローク量kst以上になったときに増圧制御を実行することもできる。
(第4実施形態)
図11は本実施形態におけるブレーキ装置の基本構成図である。このブレーキ装置の構成は図1に示すブレーキ装置の構成と類似しているため、相違点についてのみ述べる。なお、図1と同様な構成は図1に示す符号と同様の符号にて表している。また、本例において、アンチスキッドスキッド装置用のECUにより行われるブレーキ制御については、第1実施形態における図2〜図4フローチャートと同様である。
図11に示すように管路Aにおいて、比例制御弁22と並列に差圧弁を有する2位置弁40を配設しことが図1に示すブレーキ装置と異なる。この2位置弁40は、通常ブレーキ時においては常時連通状態になっている。なお、逆止弁40aが2位置弁40に並列に設けられている。そして、増圧制御時においては差圧弁に切り換えられ、比例制御弁22と2位置弁40よりもマスタシリンダ3側の管路とホイールシリンダ4、5側の管路とに所定の差圧が発生するまでは遮断状態を維持する。例えば、110気圧の差圧にて差圧弁が開放するようにしてもよい。
つまり、管路Aは、マスタシリンダ圧PUをうける管路A1とホイールシリンダ4、5側の管路A2に区別される。そして、比例制御弁22により管路A2の液圧は上昇する。この場合、液圧が高まりすぎる場合が生じる。このとき、管路A2の耐久性上問題となる圧力にならないように、110気圧以上の差圧が生じた場合には2位置弁40を連通状態にしてマスタシリンダ3側の管路A1にブレーキ液を逃がすようにしている。
これにより、管路A2の液圧が非常に高くなった場合においても、管路Aの損傷を起こすことなく適切に増圧制御を行うことができる。
(第5実施形態)
図12は本実施形態におけるブレーキ装置の基本構成図である。このブレーキ装置の構成は図1に示すブレーキ装置の構成と類似しているため、相違点についてのみ述べる。なお、図1と同様な構成は図1に示す符号と同様の符号にて表している。また、本例において、アンチスキッドスキッド装置用のECUにより行われるブレーキ制御については、第1実施形態における図2〜図4フローチャートと同様である。
図12に示すように管路Aの比例制御弁22と第1、第2の増圧制御弁30、31との間に、差圧弁を有する2位置弁40を配設したことが図1に示すブレーキ装置と異なる。このように、2位置弁40を設けることによって、2位置弁40を差圧弁位置にすれば、マスタシリンダ3に圧力が存在しなくともマスタシリンダ3側とホイールシリンダ4、5側とに圧力差(例えば110気圧)を設けることができる。このような構成にすることにより、例えば、制御弁34を連通してポンプ10にてマスタシリンダ3からブレーキ液を吸引し、ホイールシリンダ4、5に吐出すればトラクションコントロール及びトレース制御等の車両制御が可能である。
(第6実施形態)
第2実施形態に示したように、マスタシリンダ圧PUが増加して死に点圧力Phに至ってからは倍力装置に基づくブレーキ踏力の倍力がされないため、十分なマスタシリンダ圧を発生させることができず、もって十分なホイールシリンダ圧を発生させることができない。
ところで、前述した比例制御弁22は、この比例制御弁22の内部に構成されたスプリング応力によってホイールシリンダ4、5側からマスタシリンダ3側へ減衰流動を始める折れ点圧力Pxが決定されている。このマスタシリンダ圧PU−ホイールシリンダ圧特性を図13に示す。図13に示すようにマスタシリンダ圧PUが所定の折れ点圧力Pxになるまでは、マスタシリンダ圧PUの増圧に対してホイールシリンダ圧の増圧の割合が1対1である。そして、マスタシリンダ圧PUが所定の折れ点圧力Pxになると、比例制御弁22内に構成されたピストンの面積比に応じてマスタシリンダ圧PUに対してホイールシリンダ圧が例えば1対3になる。但し、この割合は設定によって変化可能である。
つまり、マスタシリンダ圧PUが折れ点圧力Pxになると、比例制御弁22によってホイールシリンダ圧のマスタシリンダ3側への減衰流動が行われ、ポンプ駆動に伴って増圧されたホイールシリンダ圧の保持作用がなされる。このことを考慮して、この折れ点圧力Pxを死に点圧力Phに設定することによって、倍力装置2に基づくブレーキ踏力の倍力がされなくなった場合に、比例制御弁22によるアシストが開始されるようにしても良い。なお、死に点圧力Phは図8に示したように倍力装置の状態に応じて変化するため、例えば倍力装置2の機能上考えら得る最低の負圧値VB4に対応した死に点圧力Phを選択して折れ点圧力Pxを設定する。このようにすれば、倍力装置2の機能低下時全般にてホイールシリンダ圧を増圧できる。
また、比例制御弁22による保持作用がされる以前においては、ポンプ10を駆動してもマスタシリンダ圧PUとホイールシリンダ圧が同等となるため、ポンプ駆動を行っても無駄になってしまう。従って、マスタシリンダ圧PUが折れ点圧力Pxに達すると同時にポンプ10の駆動を開始する。そして、ポンプ10の駆動によって比例制御弁22の調圧圧力までホイールシリンダ圧が増圧される。このとき、例えば運転者がブレーキペダルを踏み込まずに保持していた場合でもポンプ10の駆動によってホイールシリンダ圧が増圧されるが、比例制御弁22の減衰流動による調圧作用のためホイールシリンダ圧が急激に増圧するわけではなく、運転者に違和感を与えることはない。
なお、折れ点の設定において死に点圧力Phが最も低下したときにおける圧力として、倍力装置2が機能しなくなった場合の圧力を選択することもできる。これにより、機械的には故障等により仮に倍力装置2が機能しなくなった場合においても比例制御弁22によるアシストを可能にすることができる。
(第7実施形態)
第6実施形態においては、ある任意の一点における死に点圧力Phを選択して折れ点圧力Pxを設定しているが、前述したように死に点圧力Phは倍力装置2の機能低下に応じて変化するため、本実施形態においては死に点圧力Phの変化に合わせて折れ点圧力Pxを変化させる。
つまり、弁内部のスプリング応力に対抗する電磁力を発生させることにで折れ点圧力Pxを変化可能なものを比例制御弁22に適用することによって、死に点圧力Phの変化に合わせた基準圧Phの設定を実現する。具体的には、現在の死に点圧力Phを第2実施形態で示したように負圧センサによって検出される負圧に基づき演算し、この演算された死に点圧力Phに合わせて折れ点圧力Pxを変化させる。例えば、基準設定として折れ点圧力を図8における負圧値VB1に対応した静的死に点圧力に設定しておき、負圧センサの検出値に基づく死に点圧力Phに応じて比例制御弁22の折れ点圧力を効果するようにしてもよい。
また、アシストを開始する圧力および倍力の割合(倍力比)を可変するようにしてもよい。すなわち逆接の比例制御弁の代わりにリニア制御弁の構成を採用して、アシストを行うようにしてもよい。
これにより、倍力装置2の機能低下/失陥に応じてホイールシリンダ圧の増圧のアシストが可能になる。
(他の実施形態)
第4実施形態においては、第1実施形態同様の処理で増圧制御を行っているが、第2、第3実施形態と同様の処理により増圧制御をしてもよい。
また、第1〜第3実施形態においては、増圧したことによって管路A2の液圧が過大になるのを防止し、管路A2の損傷を防ぐために、差圧弁を有する2位置弁を比例制御弁22に並列に配置することもできる。また、例えば増圧制御を実行する際に図1に示すように比例制御弁22を用いていたがこの比例制御弁22を廃し、代わりに2位置弁のみを用いるようにしてもよい。また、この際には制御弁34の代わりにこの2位置弁をデューティー制御するようにしてもよい。
また、図14に示す倍力装置2のアシスト線図より乗員によるブレーキペダル操作力(踏力)を求めて、この操作力に応じて増圧制御によるホイールシリンダ圧の増大量を決定してもよい。すなわち、踏力をF、ペダル比をRpとすると、倍力装置2の入力軸には入力作用としてF・Rpの力が作用する。また、倍力装置2の倍力比をRvとすれば倍力装置2の出力軸にはF・Rp・Rvの力が作用する。また、マスタシリンダ3のピストン有効面積をSとすると、倍力装置2の出力軸力はマスタシリンダ圧PUとピストン有効面積の積、PU・Sとなる。このような関係において、図14に示すアシスト線図上で出力(軸力)PU・Sより入力F・Rpを演算し、Fを算出することができる。
なお、ペダル比Rpも実質的に固定値であり、かつアシスト線図自体も倍力装置2の設定性能により固定されるものである。このように算出される踏力Fを用いて、例えば倍力装置2の正常機能時の死に点を超える踏力Fが乗員により操作されていたら、この差分の踏力F′に相当する分の増圧量を増圧制御によってホイールシリンダ4、5に作用させてもよい。
また、倍力装置2の負圧低下による機能低下時において、図15、図16に示すマップを用いて増大制御を実行するようにしてもよい。例えば、倍力装置2の負圧が現在0.6barであり、死に点が60barまで低下しているとする。そして、この時のマスタシリンダ圧PU=100barであるとすると、死に点に達するマスタシリンダ圧PUよりも高いマスタシリンダ圧に現時点で達している。この場合、死に点に達するマスタシリンダ圧=60barをPU=100barから引いた40bar=Pb(現時点におけるマスタシリンダ圧PUと死に点圧力Phの差)が図16に示す傾きα(通常はα=15G/bar程度に設定する)となるように増圧制御を実行してもよい。
なお、図15の特性を用いて具体的には以下のようにホイールシリンダ圧の増圧量を制御してもよい。すなわち、負圧低下時は死に点を超えるマスタシリンダ圧PUが発生すると、(マスタシリンダ圧PU−死に点圧力Ph)に比例した車体減速Gが発生するまで増圧制御によってホイールシリンダ圧の加圧を続ける。
この際、例えば、数式1に基づいて加圧する。
Figure 0004046142
なお、図15の特性図によって数式2が導き出されるため、
Figure 0004046142
上記数式1と数式2によって数式3を導き出し、この数式3に従ってホイールシリンダ圧の加圧を行ってもよい。
Figure 0004046142
また、倍力装置の失陥時の増圧制御として、図17のフローチャートに従った制御を実行するようにしてもよい。
以下特に本発明のポイント部分について簡単にフローについて説明する。ステップ3000において状態初期設定を行い、ステップ3100において倍力装置2の負圧室の負圧値VBをセンサより入力する。ステップ3200において車体速度VS0、ステップ3300において実減速度DVS0を演算する。この車体速度VS0、実減速度DVSOは周知の車輪速度センサあるいは車体加速度センサからの信号に基づいて行われ、ブレーキ装置に併設されるアンチスキッド制御手段、トラクション制御手段、トレース制御手段における車体速度演算値を用いるようにしてもよい。
ステップ3400では、負圧VBが所定負圧値KVBよりも大きくなったか否かを判定し、肯定判断された場合には、倍力装置2の負圧室の負圧値が大気圧に所定以上近く、倍力装置の失陥状態であるとして、ステップ3500にすすむ。なお、所定負圧値KVBはたとえば0.7barを採用するようにしてもよい。次にステップ3500では、車体速度VBが所定車体速度KVS0よりも大きいかを判断する。この際、所定車体速度KVS0は、車両が走行中であるか否かが判断できればよい。ステップ3600では、ブレーキペダルが所定以上踏み込まれて実質的に車両の制動状態になった時にストップランプを点灯するようにスイッチングするストップランプスイッチがONされているか否かを判断する。ストップランプスイッチがONされていればステップ3700に進む。なお、ステップ3400〜3600においていずれかで否定判断された場合にはステップ4000にすすい制御終了の処理を行う。この際には図4のフローと同等の制御を行うようにすればよい。
ステップ3700では、増圧制御1を実行する。この増圧制御1はペダルストローク等の乗員のペダル踏み込み状態の大小に関わらず、増圧制御を行うものである。この増圧制御は、たとえば図1において、ポンプ10を駆動し、且つ制御弁34を連通状態に保持あるいは一定のデューティ比で弁位置を切り換えるように制御する。この増圧制御1は所定時間実行され、その後、ステップ3800に進むようにしてもよい。
ステップ3800では、車体減速度DVS0が所定減速度KDVS0よりも大きくなったか否かを判断する。この際所定減速度KDVS0は、倍力装置が正常である際に乗員によって通常ペダル踏み込み調整がなされて出力される程度の減速度に設定し、たとえば0.3G程度に設定しておく。ここで、否定判断された場合には、ステップ3700に戻り、増圧制御1を引き続き行う。
ステップ3800で、肯定判断された場合にはステップ3900に進み、増圧制御2を行う。この増圧制御2は、図3において説明した制御と同等の制御を行うようにすればよい。すなわち、乗員のブレーキペダルの操作状態に応じてホイールシリンダにかかるブレーキ液圧をアシストするようにすればよい。なお、このフローにおいてもブレーキペダルの操作状態は、ブレーキペダルのストロークあるいはマスタシリンダ圧を用いるようにすればよい。
図17のフローに従って制御を行った場合には、図18のような特性となる。すなわち、時間t1においてブレーキペダルが実質的に踏み込まれて、ストップランプスイッチがONされたとする。そして、この時点で、ステップ3400、3500の条件を満たして倍力装置の失陥状態であると判断されたとする。すると多少の演算時間遅れおよび制御実行遅れをもって増圧制御1が実行され、乗員によって少なくともブレーキペダルが踏み込まれている状態であれば、踏み込みストローク等に関わらず、時間t2までの間は車体の減速度が所定減速度KDVS0になるまでアシストする。よって、倍力装置が失陥した際には、ブレーキペダルが非常に重たく、ブレーキペダルストロークに応じた制御を行えばー点波線のように時間t1からt2の間はほとんど減速度が出ない状態が発生するが、本フローにおいては、所定減速度KDVS0が出力されるまでの間のブレーキ力を補償できるため、倍力装置の失陥時においても時間t1からt2の間の初期制動を確保する事が可能である。なお、所定減速度KDVS0以上となれば、正常ブレーキの際のブレーキ力程度が発揮されているため、乗員のペダル操作に応じて増圧制御を行い、制動違和感を抑制するようにする。
次に図19のフローチャートに従った、増圧制御の他の実施例について説明する。
ステップ160aから160cまでは、図3にて説明した通りである。ステップ5000において、車体速度VSOが所定車体速度LVS0と比較する。なお、車体速度VS0は各車輪速度に基づいて算出するようにすればよい。ステップ5000において車体速度VS0が所定車体速度LVS0よりも大きいと判断された場合にはステップ5200に進み制御終了の処理を行う。また車体速度VS0が所定車体速度LVS0以下である場合にはステップ5100に進み、車体減速度DVSOがマスタシリンダ圧PUに基づく所定値PU/αよりも大きいか否かについて判断する。なお、車体減速度DVS0は、車体速度VS0の微分値を用いるようにすればよい。これにより、現車体減速度がマスタシリンダ圧に見合った値であるか否かが判断できる。なおαは固定値でもよく、車両諸元によって設定されればよく、ホイールシリンダ径等を鑑みて所定マスタシリンダ圧によって発生できるブレーキ力(車輪制動力値)にしたがって設定すればよい。なお、このステップ5000、5100は、増圧制御の中止判定を行うものである。また、ステップ5100において否定判断された場合には増圧制御が実行継続される。
本発明の一実施形態における車両用ブレーキ装置の概略図である。 図1においてECUが行う処理のフローチャートである。 図2の増圧制御時におけるフローチャートである。 図2の制御終了時におけるフローチャートである。 操作量に対して目標とする基準減速度の相関図である。 第1、第2の減圧手段をデューティー制御する際に基準とする相関図である。 増圧制御時におけるペダルストローク、車両速度、ホイールシリンダ圧のタイムチャートである。 ペダル操作量に対するマスタシリンダ圧PUの相関図である。 第2実施形態においてECUが行う処理のフローチャートである。 第3実施形態においてECUが行う処理のフローチャートである。 第4実施形態における車両用ブレーキ装置の概略図である。 第5実施形態における車両用ブレーキ装置の概略図である。 マスタシリンダ圧PU−ホイールシリンダ圧特性図である。 入力F・Rpと出力PU・Sにおける相関関係を示す特性図である。 負圧と死に点圧力Ph及びマスタシリンダ圧PUの相関関係を示す特性図である。 現時点におけるマスタシリンダ圧PUと死に点圧力Phの差Pdと車両減速度Gとの関係を示す相関図である。 他の実施例におけるフローチャートである。 図17のフローにおける減速度、ストロークおよび時間の変化特性を示す特性図である。 他の実施例におけるフローチャートである。
符号の説明
1…ブレーキペダル、2…倍力装置、3…マスタシリンダ、
4、5…ホイールシリンダ、10…ポンプ、20…リザーバ、
22…比例制御弁、30…第1の増圧制御弁、31…第2の増圧制御弁、
32…第1の減圧制御弁、33…第2の減圧制御弁、34…制御弁。

Claims (3)

  1. 車両に制動力を与えるために乗員によって操作されるブレーキペダル(1)と、
    前記ブレーキペダルに対する操作量に応じて、ブレーキ液圧発生源(3)に第1のブレーキ液圧を発生させるブレーキ液圧発生手段(2)と、
    前記ブレーキペダルに対する操作量に応じてブレーキ液圧発生源(3)に第1のブレーキ液圧を発生させる際に、前記乗員のブレーキペダルへの操作状態を第1圧と負圧との気圧差を利用して倍力する倍力手段と、
    前記ブレーキ液圧発生源と連通されて、各車輪に車輪制動力を発生する制動力発生手段(4、5)と、
    前記倍力手段における負圧値を検知する検知手段と、
    前記検知手段の検知結果と所定値とを比較して負圧が所定値以上となったか否かを判定し、倍力手段の機能状態を判定する機能状態判定手段と、
    車体が制動状態であることを検知する制動状態検知手段と、
    前記車両の車体減速度を検出する車体減速度検出手段と、
    前記機能状態判定手段において機能失陥と判定され、前記制動状態検知手段における検知結果が車体の制動状態であるとされた場合に、前記車体減速度が所定車体減速度となるまでは前記ブレーキペダルの操作状態に関わらず前記制動力発生手段における車輪制動力を増大する増大手段と、
    を備えることを特徴とする車両用ブレーキ装置。
  2. 車両に制動力を与えるために乗員によって操作されるブレーキペダル(1)と、
    前記ブレーキペダルに対する操作量に応じて、ブレーキ液圧発生源(3)に第1のブレーキ液圧を発生させるブレーキ液圧発生手段(2)と、
    前記ブレーキペダルに対する操作量に応じてブレーキ液圧発生源(3)に第1のブレーキ液圧を発生させる際に、前記乗員のブレーキペダルへの操作状態を第1圧と負圧との気圧差を利用して倍力する倍力手段と、
    前記ブレーキ液圧発生源と連通されて、各車輪に車輪制動力を発生する制動力発生手段(4、5)と、
    前記ブレーキ液圧発生源における第1のブレーキ液圧を検知するブレーキ液圧検知手段と、
    前記倍力手段における負圧値を検知するとともに、この負圧値に基づき前記倍力手段の機能状態を判定する機能状態判定手段と、
    前記機能状態判定手段により前記倍力手段の機能低下/失陥と判定された場合に前記制動力発生手段における車輪制動力の発生を増大する増大手段と、
    前記車両の車体減速度を検出する車体減速度検出手段と、
    前記車体減速度と、前記発生源における第1のブレーキ液圧に関連した値とを比較する比較手段と、
    前記比較手段において前記車体減速度が前記第1のブレーキ液圧に関連した値よりも大きいと判断された場合に、前記増大手段を中止する中止手段と、
    を備えることを特徴とする車両用ブレーキ装置。
  3. 前記増大手段は、前記機能状態判定手段において機能失陥と判定され、前記制動状態検知手段における検知結果が車体の制動状態であるとされた場合に、前記車体減速度が所定車体減速度となるまでは前記ブレーキペダルの操作状態に関わらず前記制動力発生手段における車輪制動力を増大するとともに、前記所定車体減速度以上では前記ブレーキペダルの操作状態に応じた車輪制動力の増大を行うことを特徴とする請求項1に記載の車両用ブレーキ装置。
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