JPH09258524A - 帯電ロール - Google Patents

帯電ロール

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JPH09258524A
JPH09258524A JP6260996A JP6260996A JPH09258524A JP H09258524 A JPH09258524 A JP H09258524A JP 6260996 A JP6260996 A JP 6260996A JP 6260996 A JP6260996 A JP 6260996A JP H09258524 A JPH09258524 A JP H09258524A
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淳洋 河野
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渉 今村
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 装着される画像形成装置の画像形成性能を損
ねることなく、印加される交流電圧の全周波数領域にわ
たって、帯電音の発生を有利に防止乃至は抑制し得る帯
電ロールを提供する。 【解決手段】 軸体の周りに導電性基層14を設け、更
に該導電性基層14の外周面上に、表皮構成層16,1
8を形成して構成し、像担持体に対する接触状態下で、
直流電圧と交流電圧とを重ね合わせて印加せしめること
により、該像担持体の表面を帯電させるようにした帯電
ロールにおいて、1kg荷重時のアスカーC硬度が48
度以下で、且つ33.85g荷重時のマイクロゴム硬度
が65〜85度となるように構成した。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【技術分野】本発明は、電子写真方式を利用した複写機
やプリンター、ファクシミリ等の画像形成装置におい
て、電子写真感光体や静電記録誘電体等からなる像担持
体を帯電させるために用いられる帯電ロールに関するも
のである。
【0002】
【背景技術】電子写真方式を利用した複写機やプリンタ
ー、ファクシミリ等の画像形成装置においては、従来か
ら、感光体(ドラム)等の像担持体の帯電に、コロナ放
電器を用いて帯電するコロナ放電方式が採用されてい
る。しかしながら、このコロナ帯電方式は、(1)高電
圧の印加が必要である、(2)高濃度のオゾンが発生す
る、(3)電源装置が高価となる等の問題点を有すると
ころから、近年では、像担持体を帯電ロールの外周面に
接触せしめて、かかる像担持体の表面を帯電させる、所
謂ロール帯電方式が採用されてきている。
【0003】ところで、そのような接触帯電方式に係る
ロール帯電方式に用いられる帯電ロールにあっては、
(1)像担持体との接触性に優れていること、(2)軟
化剤等のロール表面への滲み出し等によって、像担持体
を汚染しないこと、(3)電気抵抗が適正な範囲に制御
されていること、(4)粘着性が小さいこと等が、要求
されており、そしてそれらの要求を満足せしめ得るもの
として、特開平2−311868号公報に開示される如
く、軸体(芯金)の周りに、非発泡性の導電性ゴム材料
からなる導電性基層が所定の厚さで設けられ、そして、
該導電性基層の外周面上に、ロール径方向の内側から外
側に向かって、導電性樹脂材料からなる軟化剤移行防止
層と、半導電性ゴム材料からなる抵抗調整層と、半導電
性樹脂材料からなる保護層とが、順次、積層形成せしめ
られてなる帯電ロールが、知られている。
【0004】一方、そのような構造とされた帯電ロール
を用いて、実際に、像担持体の表面を帯電せしめる方法
の一つとして、特開昭63−149668号公報に開示
されるように、帯電ロールに直流電圧と交流電圧を重ね
合わせて印加する電圧印加方式を採用してなる方法があ
る。即ち、この方法は、図4に示される如く、帯電ロー
ル32の外周面を像担持体(感光ドラム)34の表面に
接触せしめた状態で、該帯電ロール32に、直流電源3
3及び交流電源35から、直流電圧と交流電圧(正弦
波)とを重ね合わせて印加し、そして像担持体34を回
転させることにより、該像担持体34表面の全面に、電
荷を付与するようにしたものである。
【0005】このような帯電方法が採用される場合、帯
電ロール32に交流電圧が印加されていることによっ
て、像担持体34表面上の帯電の安定化が有利に図られ
得るのであるが、その反面、近年における複写機やプリ
ンター等の高性能化に伴って、以下の如き問題が生ぜし
められている。
【0006】すなわち、よく知られているように、帯電
ロール32に直流電圧と交流電圧とを重ね合わせて印加
すると、その交流電界により、帯電ロール32と像担持
体34との間に、交流の極性変化(周波数)に従って互
いに引き合う力が生ぜしめられ、それによって、像担持
体34が不可避的に振動させられ、また、その振動の周
波数は、交流電圧の周波数の上昇に伴って大きくなる。
そして、そのような像担持体34の振動は、交流電圧の
周波数が200Hz程度までは、その振動周波数が可聴領
域の範囲からはずれた400Hz程度が主体となるため、
特に問題とならないのであるが、交流電圧の周波数が2
00Hzを越えるようになると、像担持体34の振動周波
数が可聴領域内に達し、そして交流電圧の周波数がそれ
よりも更に上昇するに従って、像担持体34が、事務機
に要求される55dB以下程度の音圧レベルを上回る騒音
を伴って、激しく振動せしめられることとなる。そのた
め、解像度の高度化による画像品質の向上やコピー乃至
はプリント速度の高速化の要求に対応すべく、2000
Hz程度までの高い周波数の交流電圧が印加される高性能
複写機や高性能プリンター等においては、像担持体34
の振動がより激しく生ぜしめられ、それによって、大き
な騒音が発生するといった問題が惹起されているのであ
る。
【0007】このため、そのような帯電ロール32によ
る像担持体34表面の帯電時に生ぜしめられる騒音、所
謂帯電音の発生を防止するための対策として、従来か
ら、帯電ロール32の硬度を低下させることや、円筒形
形状を呈する像担持体34の内孔内に、その内径と略同
一外径を有するアルミ棒等を挿入、装着せしめて、像担
持体34を実質的に中実の円柱構造と為すこと等が考え
られ、また、実際にも行なわれている。
【0008】ところが、帯電ロール32を低硬度化する
対策にあっては、該帯電ロール32に低周波数の交流電
圧が印加される場合において、ある程度の効果が発揮さ
れるものの、高周波数の交流電圧が印加される場合に
は、その効果が極めて乏しく、それ故、印加される交流
電圧の周波数の大きさによって、帯電音の発生防止効果
に大きな格差があったのである。また、円筒形形状を呈
する像担持体34の内孔内にアルミ棒等を挿入する方策
においては、帯電音の発生防止上、上記対策よりも有効
ではあるものの、内孔内に挿入、装着されたアルミ棒に
よって、高い寸法精度が要求される像担持体34が変形
し、その結果、複写性能やプリント性能等、画像形成性
能が著しく低下せしめられる恐れが大きかったのであ
る。
【0009】
【解決課題】ここにおいて、本発明は、上述の如き事情
を背景にして為されたものであって、その解決課題とす
るところは、印加される交流電圧の周波数に拘わらず、
しかも装着される画像形成装置の画像形成性能を損ねる
ことなく、帯電音の発生を有利に防止乃至は抑制し得る
帯電ロールを提供することにある。
【0010】
【解決手段】そして、本発明者等は、かかる課題を解決
するために、先ず、帯電ロールの硬度の大きさが帯電音
に及ぼす影響を、以下のようにして調べた。即ち、硬度
が互いに異なる複数の帯電ロールを所定の画像形成装置
にそれぞれ別個に取り付け、各帯電ロールに直流電圧と
交流電圧とを重ね合わせて印加すると共に、かかる交流
電圧の周波数を種々変化させて、各画像形成装置に装着
される像担持体の表面への帯電を行ない、その際に生ず
る帯電音の音圧レベルを、様々な周波数の交流電圧の印
加時において、それぞれ測定した。その結果、例えば、
後に詳述するアスカーC硬度が42度程度の帯電ロール
は、200〜400Hz程度の交流電圧の印加時におい
て、帯電音の音圧レベルが55dB以下の低い値となった
ものの、1000Hz程度以上の交流電圧の印加時には、
帯電音の音圧レベルが60dB以上となったのであり、ま
た、アスカーC硬度が55度程度の帯電ロールは、20
0Hz程度の交流電圧の印加時における帯電音の音圧レベ
ルと、2000Hz程度の交流電圧の印加時におけるそれ
との差が5dB程度でしかなかったのである。従って、こ
れらのことから、低硬度の帯電ロールにあっては、低周
波数の交流電圧の印加時において、帯電音の音圧レベル
が、要求レベル以下に低下せしめられるが、高周波数領
域では、それを大きく上回ってしまうといった、前述の
如き既知の事項が、確認されたのであり、また、比較的
硬度の高い帯電ロールにおいては、帯電音の、交流電圧
の周波数に対する依存性、所謂周波数依存性が低いこと
が判明したのである。
【0011】そこで、本発明者等は、上述の如き検討結
果から、高硬度の帯電ロールにおいて生ずる帯電音の周
波数依存性の低減作用を、低硬度の帯電ロールにおいて
発揮させることによって、交流電圧の低周波数領域での
帯電音の音圧レベルを低下させると共に、該周波数の上
昇に伴う該音圧レベルの上昇の度合いを低下させ、以て
帯電音の音圧レベルを、印加される交流電圧の低周波数
領域から高周波数領域にわたって、全体的に低減せしめ
ることを考察した。そして、高硬度の帯電ロールにおい
ては、像担持体に対する接触幅が必然的に小さくなるこ
とに着目し、また、それと共に、像担持体に対する帯電
ロールの接触荷重を軽減すれば、そのような像担持体に
対する帯電ロールの接触幅を容易に小さく為すことが出
来るものの、そうすると、画像形成装置のプロセススピ
ード(コピー速度やプリント速度等)の上昇に伴って、
帯電ロールが「踊る」現象が惹起せしめられ、それによ
って、帯電ムラによる画像欠陥が生じる恐れがあること
等を考慮して、帯電音の防止乃至は抑制対策の実現手段
について、更に検討を進めた。
【0012】而して、その結果、軸体の周りに導電性基
層を形成すると共に、該導電性基層の外周面上に、表皮
構成層を形成して、帯電ロールを構成し、かかる導電性
基層の硬度が低くなるように調整して、ロール全体の硬
度を低下させる一方、表皮構成層の硬度が導電性基層の
それよりも高くなるように調整して、ロール表面の硬度
を適度に高めることによって、低硬度の帯電ロールにお
いて、像担持体に対する十分な接触荷重を確保しつつ、
像担持体に対する接触幅が小さく為され得、以て画像形
成装置のプロセススピードの上昇により帯電ロールが
「踊る」現象が惹起せしめられることなく、帯電音の周
波数依存性の低減作用が有利に発揮され得て、帯電ムラ
等による画像欠陥を生じせしめることなしに、印加され
る交流電圧の全周波数領域にわたって、帯電音の音圧レ
ベルが低減され得ることを見い出したのである。
【0013】本発明は、かかる知見に基づいて完成され
たものであって、軸体の周りに導電性基層が設けられ、
更に、該導電性基層の外周面上に、表皮構成層が形成さ
れて構成され、像担持体に外周面を接触せしめた状態
で、直流電圧と交流電圧とを重ね合わせて印加せしめる
ことにより、該像担持体の表面を帯電させるようにした
帯電ロールにおいて、1kg荷重時のアスカーC硬度が
48度以下で、且つ33.85g荷重時のマイクロゴム
硬度が65〜85度とされているところに、その大きな
特徴を有するものである。
【0014】つまり、そのような本発明に従う帯電ロー
ルにあっては、ロール全体の硬度を示すアスカーC硬度
が、1kg荷重時において48度以下の小さな値となる
ように調整されていることによって、ロール全体の硬度
が低く抑えられている一方、ロール表面の硬度を示すマ
イクロゴム硬度が、33.85g荷重時において65〜
85度と、比較的高い値の範囲となるように調整されて
いることによって、ロール表面の硬度が適度に高められ
ているのである。
【0015】従って、本発明に係る帯電ロールにあって
は、印加される交流電圧の周波数に拘わらず、しかも装
着される画像形成装置の画像形成性能を損ねることな
く、帯電音の発生が有利に防止乃至は抑制され得るので
ある。
【0016】なお、ここでいう1kg荷重時のアスカー
C硬度とは、JIS−S−6050に準拠した規格を有
する試験機であって、押針形状が直径5.08mm±0.
02mmの半球形状とされていると共に、かかる押針の、
試験機の加圧面からの突出高さが2.54mmとされ、更
に目盛り0度におけるバネ荷重が55gf、目盛り10
0度におけるバネ荷重が855gf±8gfとされたス
プリング式硬さ試験機〔ゴム・プラスチック硬度計・ア
スカーC型:高分子計器(株)製〕を用い、Vブロック
にて両端が支持された状態で水平に保持された帯電ロー
ルの軸方向中央部の表面に、かかるスプリング式硬さ試
験機の押針の先端を接触させ、更に該試験機を1kgの
荷重(試験機を含む全荷重)で垂直に加圧して、直ちに
目盛りを読み取ることにより、測定された値を示すもの
である。また、33.85g荷重時のマイクロゴム硬度
とは、押針形状が直径0.16mmの円柱形状とされてい
ると共に、加圧面からの該押針の突出高さが0.5mmと
され、更に目盛り0度におけるバネ荷重が2.24g
f、目盛り100度におけるバネ荷重が33.85gf
とされた、片持ち梁形板ばね式の荷重方式が採用されて
なるスプリング式硬さ試験機〔マイクロゴム硬度計・M
D−1型:高分子計器(株)製〕を用い、Vブロックに
て両端が支持された状態で水平に保持された帯電ロール
の軸方向中央部の表面に、かかるスプリング式硬さ試験
機の押針の先端を接触させ、更に該試験機を33.85
gの荷重で垂直に加圧して、直ちに目盛りを読み取るこ
とにより、測定された値を示すものである。
【0017】また、そのような本発明に従う帯電ロール
の好ましい第一の態様によれば、前記導電性基層が、導
電性ゴム発泡体にて構成されるのであり、それによっ
て、導電性基層の硬度が有利に低下せしめられ得て、ロ
ール全体の硬度、即ち1kg荷重時のアスカーC硬度
が、48度以下といった低い値に、容易に調整され得る
こととなるのである。
【0018】さらに、かかる本発明の有利な第二の態様
によれば、前記表面構成層が、非発泡性の半導電性ゴム
材料からなる抵抗調整層にて構成されることとなる。こ
の場合、かかる抵抗調整層の形成材料として、比較的硬
度の高い材料が選択され得、それによって、ロール表面
の硬度、即ち33.85g荷重時のマイクロゴム硬度
が、65〜85度と比較的高い値の範囲内に、容易に調
整され得るのである。
【0019】更にまた、本発明の望ましい第三の態様に
よれば、そのような抵抗調整層に対して、該抵抗調整層
の硬度を高める硬度向上剤が含有せしめられることとな
るのであり、それによって、抵抗調整層、ひいては帯電
ロールの表面の硬度が有利に高められ得、以てマイクロ
ゴム硬度が、上述の如き特定の範囲内に、より有利に調
整され得るのである。
【0020】また、本発明の好ましい第四の態様によれ
ば、そのような抵抗調整層の外周面上に、軟質樹脂材料
からなる保護層が形成されて、前記表皮構成層が、それ
ら抵抗調整層と保護層の二層構造とされる。
【0021】さらに、本発明の有利な第五の態様によれ
ば、前記導電性基層とかかる抵抗調整層との間に、熱可
塑性エラストマ材料からなる非発泡性の導電性弾性体層
が形成され、更に該抵抗調整層の外周面上に、軟質樹脂
材料からなる前記保護層が形成されて、前記表皮構成層
が、それら導電性弾性体層と抵抗調整層と保護層の三層
からなる一体的な積層構造をもって構成されることとな
る。
【0022】
【発明の実施の形態】ところで、図1には、本発明に従
う帯電ロールの一例が、軸心に直角な方向の断面におい
て示されている。この例示の帯電ロール10は、金属製
の軸体12の外周面上に、ロール径方向の内側から外側
に向かって、導電性基層14、抵抗調整層16、保護層
18が、それぞれ、所定の厚さで、順次、一体的に積層
形成されている。即ち、かかる帯電ロール10にあって
は、軸体12の周りに形成された導電性基層14の外周
面上に、更に、抵抗調整層16と保護層18の二層構造
を有する表面構成層が形成されて、構成されているので
ある。
【0023】より具体的には、上記導電性基層14は、
所定厚さの導電性ゴム発泡体にて形成されている。そし
て、そのような導電性ゴム発泡体を与えるゴム発泡体材
料としては、ヘタリ等が防止され、且つ導電性基層14
の硬度が低く調整され得る、公知の各種ゴム発泡体材
料、例えば、エチレン−プロピレン−ジエン三元共重合
体ゴム、エチレンプロピレンゴム、スチレンブタジエン
ゴム、ニトリルゴム、ブタジエンゴム、クロロプレンゴ
ム、アクリルゴム、ポリノルボルネンゴム等の合成ゴム
や、天然ゴムのうちの何れか1種を単独で用いて、若し
くはそれらの2種以上を組み合わせて、混合せしめてな
るゴム材料に、ジニトロソペンタメチレンテトラミン、
アゾジカルボンアミド、パラトルエンスルフォニルヒド
ラジン、アゾビスイソブチロニトリル、4,4’−オキ
シビスベンゼンスルフォニルヒドラジン等の有機発泡剤
または重炭酸ソーダ等の無機発泡剤が配合されたゴム発
泡体材料が用いられるのである。そして、そのようなゴ
ム発泡体材料に、導電性フィラーとして、カーボンブラ
ック、グラファイト、金属粉、導電性金属酸化物(例え
ば、導電性酸化スズ、導電性酸化チタン、導電性酸化亜
鉛)等の電子導電剤等が従来と同様な配合比率をもって
配合されて、体積抵抗率が一般に106 Ωcm以下程度に
調整されると共に、硬度が、有利には、20度(1kg
荷重時のアスカーC硬度)以下程度にまで低く調整され
た導電性ゴム発泡体材料が、導電性基層14の形成材料
として、用いられるのである。
【0024】これによって、導電性基層14が導電性を
有するスポンジ構造をもって構成されて、帯電ロール1
0に対して、導電性が付与せしめられると共に、多量の
軟化剤を含有せしめることなく、従って、該軟化剤等の
ロール表面への滲み出しによる像担持体への汚染が未然
に防止され得る状態で、低硬度乃至は柔軟性が付与せし
められるようになっているのである。なお、そのような
導電性基層14の形成材料には、従来より公知の加硫
剤、加硫助剤、充填剤、加工助剤等の各種の配合剤や添
加剤等が、必要に応じて、通常の配合比率をもって、更
に添加、混合せしめられる。
【0025】一方、二層構造を有する前記表皮構成層に
おいて、その内側層を構成する抵抗調整層16は、非発
泡性の半導電性ゴム材料にて形成されている。この非発
泡性の半導電性ゴム材料としては、抵抗調整層16の形
成材料として従来から用いられるものと同様なもの、例
えば、ニトリルゴム、アクリルゴム、エピクロルヒドリ
ンゴム、エピクロルヒドリン−エチレンオキサイド共重
合ゴム等のゴム材料に、導電剤、好ましくはイオン導電
剤や、帯電防止剤等が配合されて、体積抵抗率が一般に
107 〜1010Ωcm程度に調整され、更には公知の各種
の配合剤や添加剤等が、従来と同様な配合割合にて、そ
れぞれ配合されてなる材料が使用される。また、かかる
形成材料に配合されるイオン導電剤としては、トリメチ
ルオクタデシルアンモニウムパークロレート、ベンジル
トリメチルアンモニウムクロリド等の第4級アンモニウ
ム塩や、過塩素酸リチウム、過塩素酸カリウム等の過塩
素酸塩等が、更に帯電防止剤としては、テトラアルキル
アンモニウム塩、リン酸エステル、脂肪族アルコールサ
ルフェート塩、脂肪族多価アルコール、BN錯体等が、
それぞれ、適宜に選択され、それらが、従来と同様な配
合比率にて、用いられることとなる。
【0026】このような材料を用いて、抵抗調整層16
が形成されていることによって、帯電ロール10の電気
抵抗が適正な範囲に制御されて、耐電圧性(耐リーク
性)が高められ得るようになっているのである。なお、
この抵抗調整層16の形成材料は、押出成形等により、
所定厚さのチューブ形状に成形されるか、若しくは所定
の溶剤に溶解されて、コーティング液として調製され、
目的とする層が、後述する如く、公知の金型成形操作や
コーティング操作によって、形成されることとなる。
【0027】また、特に、かかる抵抗調整層16にあっ
ては、その硬度が、従来の帯電ロールの抵抗調整層より
も高くなるように調整されており、それによって、表皮
構成層全体の硬度が上昇せしめられ、以て帯電ロール1
0の表面の硬度が適度に高められている。そして、その
ように、抵抗調整層16の硬度を比較的高く為すための
方法としては、特に限定されるものではないものの、有
利には、抵抗調整層16の形成材料に硬度向上剤を配合
したり、またかかる形成材料の主成分として、上述の如
きゴム材料のうち比較的硬度の高いものを選択、使用し
たり、更に抵抗調整層16の厚さを増したりする方法
が、単独で、或いは種々組み合われて、採用されること
となる。
【0028】なお、硬度向上剤を用いて抵抗調整層16
の硬度を高める場合においては、帯電ロール10の硬度
が上昇せしめられて、後述する如き適正な範囲内とされ
るものであれば、かかる硬度向上剤として、如何なる材
質のものも使用され得るが、通常、粒状若しくは粉状の
シリカ等の固形の粉粒体が用いられる。また、そのよう
な硬度向上剤の配合量も、何等限定されるものではな
く、帯電ロール10の表面の硬度を適正な範囲に高める
上で、適宜に決定されることとなるものの、一般には、
抵抗調整層形成材料の主成分たるゴム材料の100重量
部に対して、10〜50重量部程度の割合となる量とさ
れる。更に、ゴム材料の選択により、抵抗調整層16の
硬度を高める際には、かかるゴム材料として、前記例示
の如きゴム材料の中から、ロール表面の目標硬度を達成
させ得るものが何れも採用され得るのであって、例え
ば、ニトリルゴムや水素化ニトリルゴム等が使用され
る。更にまた、硬度向上のために抵抗調整層16を厚肉
化する場合にあっても、抵抗調整層16の厚さが、ロー
ル表面の硬度の適正な向上が図られ得る範囲内におい
て、適宜に決定されるものであるが、一般には、100
〜800μm程度とされることとなる。
【0029】一方、前記表皮構成層の外側層を構成する
保護層18は、軟質樹脂材料にて形成されている。この
軟質樹脂材料も、保護層18を形成するのに従来から用
いられるものと同様なものが使用される。即ち、N−メ
トキシメチル化ナイロン、ブチラール樹脂、ウレタン樹
脂、4フッ化エチレン−フッ化ビニリデン共重合体、4
フッ化エチレン−フッ化ビニリデン−ヘキサフルオロプ
ロピレン共重合体等の熱可塑性樹脂材料が用いられるの
である。そして、それらの熱可塑性樹脂材料に、前述し
た如き電子導電剤等の導電剤が配合されて、体積抵抗率
が一般に107〜1010Ωcm程度に調整され、更に、イ
ソシアネート系架橋剤等、公知の架橋剤、更には各種の
配合剤、添加剤等が、必要に応じて、従来と同様な配合
割合にて、それぞれ配合されてなる樹脂組成物が、保護
層18の形成材料として、用いられる。これによって、
帯電ロール10の内部から表面への各種配合剤等の滲み
出しがより効果的に防止され得ると共に、ロール表面の
粘着性が有利に小さく為され得て、像担持体に対する汚
染や固着が効果的に阻止され得るようになっているので
ある。
【0030】なお、この保護層18の形成材料は、通
常、所定の溶剤に溶解されて、コーティング液としてそ
れぞれ調製され、目的とする各層がコーティング操作に
よって形成されることとなるが、前記導電性基層14や
抵抗調整層16の種類等によって、像担持体に対する汚
染や固着が有利に阻止され得るようになっている場合等
には、保護層18を必ずしも設ける必要はない。即ち、
表皮構成層を、抵抗調整層16のみにて構成しても良い
のである。
【0031】ところで、前述した如く、かかる帯電ロー
ル10にあっては、前記導電性基層14がスポンジ構造
をもって構成され、それによって、低硬度乃至は柔軟性
が付与せしめられているのであるが、具体的には、ロー
ル全体の硬度を示すアスカーC硬度が、1kg荷重時に
おいて、48度以下の低い値となるように調整されてい
る必要がある。けだし、1kg荷重時のアスカーC硬度
が48度を上回る場合には、帯電ロール10の全体的な
硬度が高くなって、像担持体に対する接触帯電時に、印
加される交流電圧の低周波数領域において、帯電音の低
減効果が得られないからである。なお、そのような帯電
ロール10の1kg荷重時におけるアスカーC硬度は、
帯電ロール10の耐久性や帯電性能において、実用上、
問題が生ぜしめられない程度に、その下限値が決定され
ることとなる。
【0032】また、前記したように、帯電ロール10に
おいては、各種の方法により、前記抵抗調整層16の硬
度、ひいては表皮構成層全体の硬度が上昇せしめられ、
それによって、ロール表面の硬度が適度に高められてい
るのであるが、そのようなロール表面の硬度を示すマイ
クロゴム硬度が、33.85g荷重時において、65〜
85度の範囲内となるように調整されていなければなら
ない。何故なら、33.85g荷重時のマイクロゴム硬
度が65度を下回る場合には、ロール表面が柔軟とな
り、像担持体に対する接触帯電時に、帯電ロール10の
該像担持体との接触幅が大きくなって、単に、ロール全
体の硬度を低下させた際と同様に、印加される交流電圧
の高周波数領域において、帯電音の低減効果が得られな
いからであり、また、33.85g荷重時のマイクロゴ
ム硬度が85度を上回る場合には、ロール表面が硬くな
り過ぎて、ロール全体の硬度を上昇せしめた際と同様
に、印加される交流電圧の低周波数領域において、帯電
音の低減効果が得られないからである。
【0033】そして、図1に示される帯電ロール10を
作製するに際しては、抵抗調整層16の形成材料が、押
出成形等により所定厚さのチューブ形状に成形されてい
る場合と、所定の溶剤に溶解されて、コーティング液と
して調製されている場合とによって多少異なるものの、
何れの場合にしろ、従来と同様な手法が採用される。即
ち、抵抗調整層16の形成材料が所定厚さのチューブ形
状に成形されている場合には、前述した各形成材料を用
いて、先ず、金型成形等の公知の成形手法によって、軸
体22の周りに導電性基層14を発泡成形すると共に、
該導電性基層14の外周面上に、抵抗調整層16を一体
的に積層形成し、その後、該抵抗調整層16の外周面上
に、ディッピング等の公知のコーティング手法により、
保護層18を所定厚さにて積層形成するのであり、それ
によって、目的とする帯電ロール10を得るのである。
一方、抵抗調整層16の形成材料がコーティング液とし
て調製されている場合には、先ず、金型成形等の公知の
発泡成形手法によって、軸体12の周りに導電性基層1
4を形成し、該導電性基層14の外周面上に、ディッピ
ング等の公知のコーティング手法により、抵抗調整層1
6と保護層18とをそれぞれ所定厚さにて順次積層形成
するのであり、それによって、目的とする帯電ロール1
0を得るのである。
【0034】なお、かかる帯電ロール10の各層の厚さ
は、その用途等によって適宜に決定され、また前述の如
く、特に抵抗調整層16については、ロール表面の目標
硬度が達成されるように考慮されて、決定されるところ
であるが、通常、導電性基層14は2〜5mm程度の厚さ
で、また抵抗調整層18は100〜800μm程度の厚
さで、更に保護層20は1〜20μm程度の厚さで、そ
れぞれ形成されることとなる。
【0035】次に、図2には、本発明に従う帯電ロール
の別の一例が示されている。この帯電ロール20は、金
属製の軸体22の外周面上に、ロール径方向の内側から
外側に向かって、導電性基層24、導電性弾性体層2
6、抵抗調整層28、保護層30が、それぞれ、所定の
厚さで、順次、一体的に積層形成されている。即ち、か
かる帯電ロール20にあっては、軸体22の周りに形成
された導電性基層24の外周面上に、更に導電性弾性体
層26と抵抗調整層28と保護層30の三層構造を有す
る表面構成層が形成されて、構成されているのである。
【0036】より詳細には、導電性基層24は、前記帯
電ロール10における導電性基層14の形成材料と同様
な材料が用いられて、形成されている。即ち、これによ
って、かかる帯電ロール20にあっても、前記帯電ロー
ル10と同様に、導電性基層24がスポンジ構造をもっ
て構成されて、導電性が付与せしめられると共に、軟化
剤等のロール表面への滲み出しによる像担持体への汚染
が未然に防止され得る状態で、低硬度乃至は柔軟性が付
与せしめられるようになっているのである。
【0037】一方、表面構成層の最内層を構成する導電
性弾性体層26は、熱可塑性エラストマにて形成されて
いる。この熱可塑性エラストマとしては、ポリエステル
系熱可塑性エラストマ等、従来より公知のものが何れも
使用され得る。そして、そのような熱可塑性エラストマ
に対して、上述の如き電子導電剤等の導電剤が配合され
て、体積抵抗率が102 〜106 Ωcm程度に調整された
材料が、導電性弾性体層26の形成材料として、用いら
れているのである。このような形成材料を用いて導電性
弾性体層26が形成されていることによって、前記帯電
ロール10とは異なり、抵抗調整層28の形成材料に前
述の如き硬度向上剤を多量に配合したり、該形成材料の
主成分として、比較的硬度の高いゴム材料を選択、使用
したり、更には抵抗調整層28の厚さを厚くしたりする
ことなく、表皮構成層全体の硬度、即ち、帯電ロール1
0の表面の硬度が適度に上昇せしめられ得るようになっ
ているのである。
【0038】なお、かかる導電性弾性体層26の形成材
料にも、従来より公知の各種配合剤や添加剤等が、必要
に応じて、通常の配合比率をもって、更に添加、混合せ
しめられる。また、そのような導電性弾性体層26の形
成材料は、押出成形等により所定厚さのチューブ形状に
成形されるか、若しくは所定の溶剤に溶解されて、コー
ティング液として調製され、目的とする層が、後述する
如く、公知の金型成形操作やコーティング操作によって
形成されることとなる。
【0039】さらに、前記表面構成層の中間層と最外層
をそれぞれ構成する抵抗調整層28と保護層30は、前
記帯電ロール10における抵抗調整層16、保護層18
の各形成材料と同様な材料が用いられて、形成されてい
る。即ち、これによって、かかる帯電ロール20にあっ
ても、前記帯電ロール10と同様に、電気抵抗が適正な
範囲に制御されて、耐電圧性(耐リーク性)が高められ
得ると共に、像担持体に対する汚染や固着が効果的に阻
止され得るようになっているのである。
【0040】そして、そのような帯電ロール20にあっ
ても、導電性基層24がスポンジ構造とされていること
によって、1kg荷重時のアスカーC硬度が48度以下
の小さな値となるように調整されて、ロール全体の硬度
が低く抑えられている一方、導電性弾性体層26を含ん
で表面構成層が形成されていることによって、33.8
5g荷重時のマイクロゴム硬度が65〜85度と比較的
高い値の範囲となるように調整されて、ロール表面の硬
度が高く調整されているのであり、それによって、前記
帯電ロール10と同様な優れた特徴が、極めて効果的に
発揮され得ることとなるのである。
【0041】また、かかる帯電ロール20を作製するに
際しては、導電性弾性体層26の形成材料が、押出成形
等により所定厚さのチューブ形状に成形されている場合
と、所定の溶剤に溶解されて、コーティング液として調
製されている場合とによって、多少異なる手法が採用さ
れる。即ち、導電性弾性体層26の形成材料が所定厚さ
のチューブ形状に成形されている場合には、金型成形等
の公知の成形手法によって、軸体22の周りに導電性基
層24を発泡成形すると共に、該導電性基層24の外周
面上に、導電性弾性体層26を一体的に積層形成し、そ
の後、該導電性弾性体層26の外周面上に、ディッピン
グ等の公知のコーティング手法により、抵抗調整層28
と保護層30とをそれぞれ所定厚さにて順次積層形成す
るのであり、それによって、目的とする帯電ロール20
を得るのである。一方、導電性弾性体層26の形成材料
がコーティング液として調製されている場合には、金型
成形等の公知の発泡成形手法によって、軸体22の周り
に導電性基層24を形成し、該導電性基層24の外周面
上に、ディッピング等の公知のコーティング手法によ
り、導電性弾性体層26と抵抗調整層28と保護層30
とをそれぞれ所定厚さにて順次積層形成するのであり、
それによって、目的とする帯電ロール20を得るのであ
る。
【0042】なお、かかる帯電ロール20の各層の厚さ
も、前記帯電ロール10と同様に、その用途等によって
適宜に決定されるところであるが、通常、導電性基層2
4は2〜5mm程度の厚さで、また導電性弾性体層26は
5〜10μmの厚さで、それぞれ形成され、更に、抵抗
調整層28は100〜250μm程度の厚さで、また保
護層30は1〜20μm程度の厚さで、各々形成される
こととなる。
【0043】
【実施例】以下に、本発明の幾つかの実施例を示し、本
発明を更に具体的に明らかにすることとするが、本発明
が、そのような実施例の記載によって、何等の制約をも
受けるものでないことは、言うまでもないところであ
る。また、本発明には、以下の実施例の他にも、更には
上記の具体的記述以外にも、本発明の趣旨を逸脱しない
限りにおいて、当業者の知識に基づいて種々なる変更、
修正、改良等を加え得るものであることが、理解される
べきである。
【0044】実施例 1 先ず、下記の配合に従って、導電性基層形成材料、抵抗
調整層形成材料、保護層形成材料を、それぞれ調製し
た。また、保護層形成材料については、メチルアルコー
ルに溶解せしめて、所定粘度のコーティング液として調
製した。 導電性基層形成材料の配合組成 エチレンプロピレンゴム 100重量部 カーボンブラック 25重量部 酸化亜鉛 5重量部 ステアリン酸 1重量部 プロセスオイル 30重量部 ジニトロソペンタメチレンテトラミン(発泡剤) 15重量部 硫黄 1重量部 ジベンゾチアゾールジスルフィド(加硫促進剤) 2重量部 テトラメチルチウラムモノサルファイド(加硫促進剤) 1重量部 抵抗調整層形成材料の配合組成 エピクロルヒドリン−エチレンオキサイド共重合ゴム 100重量部 微粉シリカ〔ニップシールVN3:日本シリカ(株)製〕 10重量部 トリメチルオクタデシルアンモニウムパークロレート 0.2重量部 ステアリン酸 1重量部 クレー 〔デキシークレー:白石カルシウム(株)製〕 30重量部 鉛丹 5重量部 エチレンチオウレア 1.5重量部 保護層形成材料の配合組成 N−メトキシメチル化ナイロン 100重量部 導電性酸化スズ 〔SN−10:石原産業(株)製〕 60重量部 クエン酸 1重量部
【0045】次いで、かかる導電性基層形成材料と抵抗
調整層形成材料を用いて、二層押出装置により押出成形
を行なって、内側層が導電性基層形成材料からなり、外
側層が抵抗調整層形成材料からなる積層チューブを成形
した。その後、かくして得られた積層チューブの内孔内
に、ニッケルメッキを施した鉄製で、予め所定の導電性
接着剤にて表面が接着処理された芯金(外径:6mm)を
挿入し、その状態で、それら積層チューブと芯金を円筒
状金型内にセットした後、加熱して、加硫操作及び発泡
操作を行なって、該芯金の外周面上に、導電性ゴム発泡
体にて構成された、厚さ3mmの導電性基層と、非発泡性
の半導電性ゴム材料からなる厚さ500μmの抵抗調整
層とが、一体的に積層形成されてなるゴムロールを作製
した。そして、かかるゴムロールを脱型した後、コーテ
ィング液として調製された前記保護層形成材料を用い
て、ディッピング手法によるコーティング操作を行なっ
て、該ゴムロールの外周面上に、厚さ10μmの保護層
を一体的に積層形成して、目的とする帯電ロール(実施
例1)を得た。
【0046】実施例 2 実施例1と同様な配合組成とされた抵抗調整層形成材料
及び保護層形成材料を用い、更に、カーボンブラックの
配合割合が26重量部とされている以外、実施例1と同
様な配合組成とされた導電性基層形成材料を用いて、実
施例1と同様にして、目的とする帯電ロール(実施例
2)を得た。なお、各層の厚さは、実施例1と同一とし
た。
【0047】実施例 3 実施例1と同様な配合組成とされた抵抗調整層形成材料
及び保護層形成材料を用い、更に、カーボンブラックの
配合割合が28重量部とされている以外、実施例1と同
様な配合組成とされた導電性基層形成材料を用いて、実
施例1と同様にして、目的とする帯電ロール(実施例
3)を得た。なお、各層の厚さは、実施例1と同一とし
た。
【0048】実施例 4 実施例1と同様な配合組成とされた導電性基層形成材料
及び保護層形成材料を用い、更に、硬度向上剤たる微粉
シリカの配合割合が30重量部とされている以外、実施
例1と同様な配合組成とされた抵抗調整層形成材料を用
いて、実施例1と同様にして、目的とする帯電ロール
(実施例4)を得た。なお、各層の厚さは、実施例1と
同一とした。
【0049】実施例 5 実施例1と同様な配合組成とされた保護層形成材料と、
カーボンブラックの配合割合が28重量部とされている
以外、実施例1と同様な配合組成とされた導電性基層形
成材料と、微粉シリカの配合割合が30重量部とされて
いる以外、実施例1と同様な配合組成とされた抵抗調整
層形成材料とを用い、実施例1と同様にして、目的とす
る帯電ロール(実施例5)を得た。なお、各層の厚さ
は、実施例1と同一とした。
【0050】実施例 6 実施例1と同様な配合組成とされた導電性基層形成材料
及び保護層形成材料を用い、更に、微粉シリカの配合割
合が40重量部とされている以外、実施例1と同様な配
合組成とされた抵抗調整層形成材料を用いて、実施例1
と同様にして、目的とする帯電ロール(実施例6)を得
た。なお、各層の厚さは、実施例1と同一とした。
【0051】実施例 7 実施例1と同様な配合組成とされた保護層形成材料と、
カーボンブラックの配合割合が26重量部とされている
以外、実施例1と同様な配合組成とされた導電性基層形
成材料と、微粉シリカの配合割合が40重量部とされて
いる以外、実施例1と同様な配合組成とされた抵抗調整
層形成材料とを用い、実施例1と同様にして、目的とす
る帯電ロール(実施例7)を得た。なお、各層の厚さ
は、実施例1と同一とした。
【0052】実施例 8 実施例1と同様な配合組成とされた保護層形成材料と、
カーボンブラックの配合割合が28重量部とされている
以外、実施例1と同様な配合組成とされた導電性基層形
成材料と、微粉シリカの配合割合が40重量部とされて
いる以外、実施例1と同様な配合組成とされた抵抗調整
層形成材料とを用い、実施例1と同様にして、目的とす
る帯電ロール(実施例8)を得た。なお、各層の厚さ
は、実施例1と同一とした。
【0053】実施例 9及び実施例 10 先ず、実施例1と同様な配合組成にて、導電性基層形成
材料及び保護層形成材料を調製する一方、微粉シリカ何
等配合されていないものの、かかる微粉シリカ以外の組
成成分が実施例1と同様な配合割合にて配合されなる抵
抗調整層形成材料を調製し、更に、下記の配合に従っ
て、導電性弾性体層形成材料を調製した。また、抵抗調
整層形成材料と保護層形成材料については、メチルエチ
ルケトンとメチルアルコールにそれぞれ溶解せしめて、
所定粘度のコーティング液として調製した。 導電性弾性体層形成材料の配合組成 ポリエステル系熱可塑性エラストマ 100重量部 カーボンブラック 30重量部
【0054】次いで、所定の押出成形装置を用い、導電
性基層形成材料を押出成形して、2本のチューブを得、
更に、導電性弾性体層形成材料を押出成形して、厚さが
互いに異なり、且つ導電性基層形成材料からなる2本の
チューブの外径よりも大きな内径を有する2本のチュー
ブを得た。その後、実施例1と同様な芯金を2本用い、
上述の如くして得られた導電性基層形成材料からなる2
本のチューブに、それら2本の芯金をそれぞれ内挿する
と共に、上述の如くして得られた、導電性弾性体層形成
材料からなり、互いに異なる厚さを有する2本のチュー
ブを外挿せしめ、その状態で、円筒状金型内にそれぞれ
別々にセットした後、加熱して、加硫操作及び発泡操作
を行なって、該芯金の外周面上に、導電性ゴム発泡体に
て構成された、厚さ3mmの導電性基層と、熱可塑性エラ
ストマからなる厚さ200μmの導電性弾性体層とが一
体的に積層形成されてなるゴムロールと、厚さ3mmの導
電性基層と、厚さ400μmの導電性弾性体層とが一体
的に積層形成されてなるゴムロールとを作製した。そし
て、それら2本のゴムロールを脱型した後、コーティン
グ液として調製された前記抵抗調整層形成材料と保護層
形成材料とを用いて、ディッピング手法によるコーティ
ング操作を行なって、それら2本のゴムロールの外周面
上に、ロール径方向の内側から外側に向かって、厚さ2
00μmの抵抗調整層と、厚さ10μmの保護層とをそ
れぞれ一体的に積層形成して、導電性弾性体層の厚さが
互いに異なる2種類の帯電ロールを得た。そして、それ
ら2種類の帯電ロールのうち、導電性弾性体層の厚さが
薄い方を実施例9とし、それが厚い方を実施例10とし
た。
【0055】実施例 11 先ず、実施例1と同様な配合組成にて、導電性基層形成
材料を調製し、更に、下記の配合に従って、抵抗調整層
形成材料を調製した。 抵抗調整層形成材料の配合組成 水素化ニトリルゴム 100重量部 〔ゼットポール2020:日本ゼオン(株)製〕 カーボンブラック 55重量部 酸化亜鉛 5重量部 硫黄 0.5重量部 ジンク−ジ−n−ブチルジチオカーバメート(加硫促進剤) 0.5重量部 シクロヘキシル−ベンゾチアゾールスルフェンアミド( 〃 ) 1重量部
【0056】次いで、実施例1と同様にして、芯金の外
周面上に、厚さ3mmの導電性基層と、厚さ500μmの
抵抗調整層とが一体的に積層形成されてなるゴムロール
を作製し、これを帯電ロール(実施例11)として用い
た。
【0057】比較例 1 先ず、実施例1と同様な配合組成にて、導電性基層形成
材料及び保護層形成材料を調製する一方、微粉シリカが
何等配合されていないものの、微粉シリカ以外の組成成
分が実施例1と同様な配合割合にて配合されてなる抵抗
調整層形成材料を調製した。なお、抵抗調整層形成材料
と保護層形成材料については、メチルエチルケトンとメ
チルアルコールにそれぞれ溶解せしめて、所定粘度のコ
ーティング液として調製した。
【0058】次いで、所定の押出成形装置を用い、導電
性基層形成材料を押出成形して、チューブを得た。その
後、この得られたチューブの内孔内に、実施例1と同様
な芯金を挿入し、その状態で、円筒状金型内にセットし
た後、、加熱して、加硫操作及び発泡操作を行なって、
該芯金の外周面上に、厚さ3mmの導電性基層が設けられ
てなるゴムロールを得た。そして、このゴムロールを脱
型した後、コーティング液として調製された前記抵抗調
整層形成材料と保護層形成材料とを用いて、ディッピン
グ手法によるコーティング操作を行なって、かかるゴム
ロールの外周面上に、ロール径方向の内側から外側に向
かって、厚さ200μmの抵抗調整層と、厚さ10μm
の保護層とをそれぞれ一体的に積層形成して、目的とす
る帯電ロール(比較例1)を得た。
【0059】比較例 2 比較例1と同様な配合組成とされた(微粉シリカが配合
されていない)抵抗調整層形成材料及び保護層形成材料
を用い、更に、カーボンブラックの配合割合が26重量
部とされている以外、比較例1と同様な配合組成とされ
た導電性基層形成材料を用いて、比較例1と同様な操作
を行なって、帯電ロール(比較例2)を得た。なお、各
層の厚さは比較例1と同一とした。
【0060】比較例 3 比較例1と同様な配合組成とされた(微粉シリカが配合
されていない)抵抗調整層形成材料及び保護層形成材料
を用い、更に、カーボンブラックの配合割合が28重量
部とされている以外、比較例1と同様な配合組成とされ
た導電性基層形成材料を用いて、比較例1と同様な操作
を行なって、帯電ロール(比較例3)を得た。なお、各
層の厚さは比較例1と同一とした。
【0061】比較例 4 比較例1と同様な配合組成とされた(微粉シリカが配合
されていない)抵抗調整層形成材料及び保護層形成材料
を用い、更に、カーボンブラックの配合割合が31重量
部とされている以外、比較例1と同様な配合組成とされ
た導電性基層形成材料を用いて、比較例1と同様な操作
を行なって、帯電ロール(比較例4)を得た。なお、各
層の厚さは比較例1と同一とした。
【0062】比較例 5 先ず、比較例1と同様な配合組成とされた導電性基層形
成材料と(微粉シリカが配合されていない)抵抗調整層
形成材料と保護層形成材料とを用い、先ず、導電性基層
形成材料と抵抗調整層形成材料を二層押出装置により押
出成形して、内側層が導電性基層形成材料からなり、外
側層が抵抗調整層形成材料からなる積層チューブを成形
した。その後、この得られたチューブの内孔内に、実施
例1と同様な芯金を挿入し、その状態で、円筒状金型内
にセットした後、加熱して、加硫操作及び発泡操作を行
なって、芯金の外周面上に、厚さ3mmの導電性基層と、
厚さ500μmの抵抗調整層とが、一体的に積層形成さ
れてなるゴムロールを作製した。そして、かかるゴムロ
ールを脱型した後、コーティング液として調製された前
記保護層形成材料を用いて、ディッピング手法によるコ
ーティング操作を行なって、該ゴムロールの外周面上
に、厚さ10μmの保護層を一体的に積層形成して、目
的とする帯電ロール(比較例5)を得た。
【0063】比較例 6 比較例1と同様な配合組成とされた(微粉シリカが配合
されていない)抵抗調整層形成材料及び保護層形成材料
を用い、更に、カーボンブラックの配合割合が26重量
部とされている以外、比較例1と同様な配合組成とされ
た導電性基層形成材料を用いて、比較例5と同様な操作
を行なって、帯電ロール(比較例6)を得た。なお、各
層の厚さは、比較例5と同一とした。
【0064】比較例 7 比較例1と同様な配合組成とされた導電性基層形成材料
及び保護層形成材料を用い、更に、微粉シリカが40重
量部の割合で配合されている以外、比較例1と同様な配
合組成とされた抵抗調整層形成材料を用いて、比較例5
と同様な操作を行なって、帯電ロール(比較例7)を得
た。なお、各層の厚さは、比較例5と同一とした。
【0065】比較例 8 比較例1と同様な配合組成とされた保護層形成材料と、
カーボンブラックの配合割合が26重量部とされている
以外、比較例1と同様な配合組成とされた導電性基層形
成材料と、更に、微粉シリカが40重量部の割合で配合
されている以外、比較例1と同様な配合組成とされた抵
抗調整層形成材料とを用い、比較例5と同様な操作を行
なって、帯電ロール(比較例8)を得た。なお、各層の
厚さは、比較例5と同一とした。
【0066】比較例 9 比較例1と同様な配合組成とされた(微粉シリカが配合
されていない)抵抗調整層形成材料及び保護層形成材料
を調製する一方、導電性基層形成材料を下記の配合に従
って調製した。その後、比較例1と同様な操作を行なっ
て、帯電ロール(比較例9)を得た。なお、各層の厚さ
は、比較例1と同一とした。 導電性基層形成材料の配合組成 イソプレンゴム 40重量部 〔クラレIR−10:(株)クラレ製〕 液状イソプレンゴム 60重量部 〔クラレCIR−290:(株)クラレ製〕 カーボンブラック 13重量部 酸化亜鉛 5重量部 ステアリン酸 1重量部 硫黄 0.5重量部 ジベンゾチアゾールジスルフィド(加硫促進剤) 2重量部 ジンクジメチルジチオカーバメート(加硫促進剤) 0.6重量部
【0067】そして、かくして得られた20種類の帯電
ロール(実施例1〜11及び比較例1〜9)を用いて、
以下の方法により、各ロールのアスカーC硬度、マイク
ロゴム硬度、帯電音、画像形成性能を、それぞれ、調べ
た。その結果を、下記表1〜4に併せて示した。アスカーC硬度 JIS−S−6050に準拠した規格を有するスプリン
グ式硬さ試験機〔ゴム・プラスチック硬度計・アスカー
C型:高分子計器(株)製〕を用い、Vブロックにて両
端が支持された状態で水平に保持された各帯電ロールの
軸方向中央部の表面に、かかるスプリング式硬さ試験機
の押針の先端を接触させ、更に該試験機を1kgの荷重
(試験機を含む全荷重)で垂直に加圧して、直ちに目盛
りを読み取ることにより、測定した。マイクロゴム硬度 片持ち梁形板ばね式の荷重方式が採用されてなるスプリ
ング式硬さ試験機〔マイクロゴム硬度計・MD−1型:
高分子計器(株)製〕を用い、アスカーC硬度の測定時
と同様にして、保持された各帯電ロールの軸方向中央部
の表面に、かかるスプリング式硬さ試験機の押針の先端
を接触させ、更に該試験機を33.85gの荷重で垂直
に加圧して、直ちに目盛りを読み取ることにより、測定
した。帯電音 図3に示される如く、レーザービームプリンター〔レー
ザージェット4プラス:ヒューレットパッカード(株)
製〕36のカートリッジ容器38内の現像部と、感光体
40内部のアルミ製円筒棒を取り外す一方、該カートリ
ッジ容器38内に各帯電ロール42を取り付け、更に、
信号発生器〔NF1731:NF回路設計ブロック
(株)製〕44を高圧アンプ〔609C:レック(株)
製〕46に接続すると共に、該高圧アンプ46をアース
させた状態で、高圧ケーブルにてカートリッジ容器38
の電極端子に接続した。そして、感光体40を30rpm
にて回転させる一方、帯電ロール42に2kVp-p −6
00Vの電圧を、200〜2000Hzの間で周波数を変
化させつつ印加して、感光体40を帯電させ、その際に
生ずる帯電音を、種々の周波数毎に、感光体40と帯電
ロール42の当接位置と水平で、且つ感光体40の軸方
向と直角になる方向において、かかる当接位置から10
0mm離隔した位置で、リニアコーダ〔LR04:リオン
(株)製〕48が接続された騒音計〔NL01A:リオ
ン(株)製〕50により測定した。なお、騒音レベル
は、A特性にて評価した。画像形成性能 レーザービームプリンター〔レーザージェット4プラ
ス:ヒューレットパッカード(株)製〕に、各帯電ロー
ルを取り付けて、15℃×10%RHの環境下で、所定
の画像をそれぞれプリントアウトし、画像欠陥の有無を
視認した。画像欠陥が生じないものを○、それが生じた
ものを×とした評価した。
【0068】
【表1】
【0069】
【表2】
【0070】
【表3】
【0071】
【表4】
【0072】かかる表1〜4からも明らかなように、実
施例1〜11の帯電ロールは、何れも、アスカーC硬度
が48度以下で、且つマイクロゴム硬度が65〜85度
の範囲内とされており、それらの硬度が、本発明におい
て規定される範囲内の値となるように調整されている
が、比較例1〜9の帯電ロールは、アスカーC硬度及び
マイクロゴム硬度の両方、若しくは何れか一方が、本発
明の範囲外となっている。そして、そのような硬度を有
する実施例1〜11と比較例1〜9の帯電ロールを比較
すると、画像形成性能においては、何れも良好な評価が
為されているものの、帯電音については、実施例1〜1
1の帯電ロールが、何れも、交流電圧の周波数の変化に
拘わらず、音圧レベルが55dB以下の低い値となって
いるのに対して、比較例1〜9の帯電ロールは、全べて
のものにおいて、交流電圧の周波数の上昇と共に音圧レ
ベルが増大する傾向を示し、1000Hzを越える周波
数領域で、音圧レベルが55dBを越える高い値となっ
ている。これらの事実は、帯電ロールにおいて、アスカ
ーC硬度とマイクロゴム硬度を、何れも、本発明に規定
される如き範囲内となるように調整することにより、初
めて、良好な画像形成性能と、交流電圧の周波数に何等
影響されることない、優れた帯電音の防止乃至は抑制作
用とが、同時に且つ効果的に発揮され得ることを、如実
に示しているのである。
【0073】
【発明の効果】以上の説明からも明らかなように、本発
明に従う帯電ロールにあっては、印加される交流電圧の
周波数に拘わらず、しかも装着される画像形成装置の画
像形成性能を損ねることなく、帯電音の発生が極めて効
果的に防止乃至は抑制され得るのである。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に従う帯電ロールの一例を示す横断面説
明図である。
【図2】本発明に従う帯電ロールの別の例を示す、図1
に対応する図である。
【図3】図1に示された帯電ロールを実機に取り付け
て、該実機を作動させた際に生ずる帯電音を測定するた
めの装置を概略的に示す説明図である。
【図4】従来の像担持体の表面に対するロール帯電方式
の一例を概略的に示す説明図である。
【符号の説明】
10,20 帯電ロール 12,22 軸体 14,24 導電性基層 16,28 抵抗
調整層 18,30 保護層 26 導電性弾性
体層
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 河野 淳洋 愛知県小牧市大字北外山字哥津3600番地 東海ゴム工業株式会社内 (72)発明者 今村 渉 愛知県小牧市大字北外山字哥津3600番地 東海ゴム工業株式会社内 (72)発明者 林 三郎 愛知県小牧市大字北外山字哥津3600番地 東海ゴム工業株式会社内

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 軸体の周りに導電性基層が設けられ、更
    に、該導電性基層の外周面上に、表皮構成層が形成され
    て構成され、像担持体に外周面を接触せしめた状態で、
    直流電圧と交流電圧とを重ね合わせて印加せしめること
    により、該像担持体の表面を帯電させるようにした帯電
    ロールにおいて、 1kg荷重時のアスカーC硬度が48度以下で、且つ3
    3.85g荷重時のマイクロゴム硬度が65〜85度と
    されていることを特徴とする帯電ロール。
  2. 【請求項2】 前記導電性基層が、導電性ゴム発泡体に
    て構成されている請求項1に記載の帯電ロール。
  3. 【請求項3】 前記表皮構成層が、非発泡性の半導電性
    ゴム材料からなる抵抗調整層にて構成されている請求項
    1又は請求項2に記載の帯電ロール。
  4. 【請求項4】 前記表皮構成層が、前記導電性基層の外
    周面上に設けられた、非発泡性の半導電性ゴム材料から
    なる抵抗調整層と、該抵抗調整層の外周面上に形成され
    た、軟質樹脂材料からなる保護層とから構成されている
    請求項1又は請求項2に記載の帯電ロール。
  5. 【請求項5】 前記表皮構成層が、前記導電性基層の外
    周面上に設けられた、熱可塑性エラストマ材料からなる
    非発泡性の導電性弾性体層と、該導電性弾性体層の外周
    面上に形成された、非発泡性の半導電性ゴム材料からな
    る抵抗調整層と、更に該抵抗調整層の外周面上に設けら
    れた、軟質樹脂材料からなる保護層とから構成されてい
    る請求項1又は請求項2に記載の帯電ロール。
  6. 【請求項6】 前記表皮構成層を構成する抵抗調整層
    に、該抵抗調整層の硬度を高める硬度向上剤が含有せし
    められている請求項3乃至5の何れかに記載の帯電ロー
    ル。
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