JP2007263340A - 帯電ロール - Google Patents

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宣哉 吉田
Akihiro Maeda
晃宏 前田
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Abstract

【課題】感光体(ドラム)との接触による帯電音の発生を効果的に抑制し、また、ロール表面におけるトナーフィルミング現象の発生も有利に防止し、更には安価に製造することが出来る帯電ロールを提供すること
【解決手段】軸体10の外周面上に発泡体層12が形成せしめられていると共に、かかる発泡体層12の外側に非発泡性弾性体層14が更に設けられてなる帯電ロールにおいて、非発泡性弾性体層14を、内側層14aと外側層14bとの2層にて構成し、内側層14aを電子導電系ゴム組成物にて形成する一方、外側層14bをイオン導電系ゴム組成物にて形成し、且つ、非発泡性弾性体層14を、電子導電系ゴム組成物及びイオン導電系ゴム組成物を共押出しすることによって成形された、それらゴム組成物よりなる各層が0.15〜0.30mmの厚さを有する複層構造の弾性体チューブを用いて形成せしめることにより、目的とする帯電ロールを得た。
【選択図】図1

Description

本発明は、電子写真方式を利用した複写機やプリンタ、ファクシミリ等の画像形成装置において、電子写真感光体や静電記録誘電体等からなる像坦持体を帯電せしめるために用いられる帯電ロールに関するものである。
従来より、電子写真方式を利用した複写機やプリンタ、ファクシミリ等の画像形成装置においては、感光体(ドラム)等の像坦持体を、帯電ロールの外周面に接触せしめて、それら像坦持体と帯電ロールとを相互に回転させるようにすることによって、かかる像坦持体の表面を帯電させる、所謂ロール帯電方式が採用されている。
また、そのような接触帯電方式に係るロール帯電方式に用いられる帯電ロールとしては、従来より様々な構造を有するものが提案され、使用されているのであり、例えば、導電性の軸体(芯金)の周りに、柔軟性基層として、発泡体からなる発泡体層が所定の厚さで設けられ、そして、この発泡体層の外周面上に、ロールの電気抵抗の調整等を目的とする非発泡性弾性体層が設けられ、更に表面には、必要に応じて、最外層としての保護層が形成せしめられてなる構造のものが採用されている。
ところで、上述したようなロール帯電方式により画像を形成せしめるに際しては、帯電ロールと感光体(ドラム)とが接触することから、その接触部付近にて、所謂帯電音が発生するのであるが、近年、複写機等の画像形成装置における画像形成の高速化により、帯電音が大きくなる傾向にあり、また、装置本体のコンパクト化等に伴い、従来よりも装置外へ帯電音が漏れやすい状況となっている。更に、近年の、複写機等のパーソナルユーズ化に伴って、複写機等が使用者の近くに設置され、使用されることが多くなってきたことから、そのような帯電音は非常に耳障りであり、その減少(静音化)が求められている。
このような状況の下、各種ゴム材料に電子導電剤を配合してなる電子導電系ゴム組成物にて形成された非発泡性弾性体層を有する帯電ロールにおいては、かかる非発泡性弾性体層の内側の発泡体層の硬度を下げることにより、帯電音の低下が図られているが、電子導電系ゴム組成物にて形成された非発泡性弾性体層にあっては、比較的硬度が高いものであるため、帯電音の低下には限界があったのであり、また、所謂トナーフィルミング現象が発生し易いという問題もあった。
また、そのような電子導電系ゴム組成物に代えて、エピクロルヒドリンゴムに代表される極性ゴムにイオン導電剤を配合してなるイオン導電系ゴム組成物を用いて、非発泡性弾性体層を形成せしめることも行なわれているが、一般に、エピクロルヒドリンゴムは高価であるため、製造コストが高いという問題があった。更に、エピクロルヒドリンゴムを用いたイオン導電系ゴム組成物は、一般に比較的柔らかいものであるため、押出成形にてチューブ状にする際には、必然的にその厚さを厚くせざるを得ないという問題もあった。
一方、本願出願人は、先に、特許文献1(特開平7−9588号公報)において、上述したような発泡体層及び非発泡性弾性体層を有する、帯電ロール等の複合ロールの製造方法を提案している。具体的には、軸体の外周面上に発泡体層を有し、更に該発泡体層の外周面上に所定厚さの非発泡性弾性体層を有する複合ロールの製造方法にして、外周面にチューブ軸方向に延びる多数の微細な溝が形成された、前記発泡体層を与える未発泡チューブを所定の軸体に外装すると共に、該未発泡チューブに対して、前記非発泡性弾性体層を与える薄肉の弾性体チューブを外装して、所定の金型の成形キャビティ内に配置した後、前記未発泡チューブの発泡操作を行ない、該未発泡チューブから形成される発泡体層を前記弾性体チューブにて与えられる非発泡性弾性体層に一体化せしめる手法である。このような手法に従えば、発泡体層と非発泡性弾性体層との間の界面からエアーを効果的に除去して、ボイド(発泡体のセルと比較して、際だって大きな空所)の発生を防止し、平滑な表面の複合ロール(帯電ロール)を得ることが可能である。
特開平7−9588号公報
ここにおいて、本発明は、かくの如き事情を背景にして為されたものであって、その解決すべき課題とするところは、感光体(ドラム)との接触による帯電音の発生を効果的に抑制し、また、ロール表面におけるトナーフィルミング現象の発生も有利に防止し、更には安価に製造することが出来る帯電ロールを提供することにある。
そして、本願発明者等が、特許文献1にて提案された製造方法に従い、上記課題を解決し得るような帯電ロールについて鋭意検討したところ、所定の2種類のゴム組成物を共押出しすることによって成形された、各層が所定厚さを有する複層(2層)構造の弾性体チューブを用いて、発泡体層の外側に非発泡性弾性体層を形成せしめて得られる帯電ロールにあっては、上記課題を悉く有利に解決し得ることを見出し、本発明を完成するに至ったのである。
すなわち、本発明は、軸体の外周面上に発泡体層が形成せしめられていると共に、かかる発泡体層の外側に、少なくとも非発泡性弾性体層が更に設けられてなる帯電ロールにおいて、該非発泡性弾性体層が、内側層と外側層との2層からなり、該内側層が電子導電系ゴム組成物にて形成されたものである一方、該外側層がイオン導電系ゴム組成物にて形成されたものであり、且つ、前記非発泡性弾性体層が、前記電子導電系ゴム組成物及び前記イオン導電系ゴム組成物を共押出しすることによって成形された、それらゴム組成物よりなる各層が0.15〜0.30mmの厚さを有する複層構造の弾性体チューブにて形成されていることを特徴とする帯電ロールを、その要旨とするものである。
なお、そのような本発明に従う帯電ロールにおける好ましい態様の一つにおいては、有利には、前記非発泡性弾性体層の外側に保護層が設けられることとなる。
また、本発明の帯電ロールにおける別の好ましい態様においては、ロール全体のアスカーC硬度が38°以下とされる。
このように、本発明に従う帯電ロールにあっては、その非発泡性弾性体層が、1)内側層と外側層の2層からなり、また、2)電子導電系ゴム組成物とイオン導電系ゴム組成物とを共押出しすることによって成形された、電子導電系ゴム組成物層の外側にイオン導電系ゴム組成物層を有する複層(2層)構造の弾性体チューブにて形成されてなるものであるところから、ロール全体の硬度が有利に低下せしめられているのであり、感光体(ドラム)との接触による帯電音の発生が効果的に抑制され、また、ロール表面におけるトナーフィルミング現象の発生も有利に防止され、更には、非発泡性弾性体層をイオン導電系ゴム組成物のみにて形成せしめた場合と比較して、その製造コストも低く抑えられたものとなっているのである。
ところで、本発明に係る帯電ロールの代表的なロール構造の一例が、図1に示されている。そこにおいて、10は、金属製の導電性軸体(芯金)であり、かかる軸体10の外周面上には、導電性の発泡体からなる発泡体層12、内側層14a及び外側層14bの2層からなる非発泡性弾性体層14、及び最外層としての保護層16が、所定厚さにて順次、積層形成されて、目的とする帯電ロールが構成されている。
より具体的には、そのような帯電ロールにおいて、発泡体層12は、公知の導電性発泡体材料を用いて形成されており、以て、後述する非発泡性弾性体層14と相俟って、帯電ロールに本質的に要求される、例えば、ロール全体の硬度が38°(アスカーC硬度)以下となるように調整されて、ロールの低硬度乃至は柔軟性を実現している。なお、そのような導電性発泡体を与える発泡体材料としては、ヘタリ等を防止して、帯電ロールに求められる特性を満たすものであれば、その材質は特に限定されず、ゴム発泡体や樹脂発泡体を与える公知の各種発泡体材料の何れもが用いられ得、例えば、エピクロルヒドリンゴム、ニトリルゴム(NBR)、ウレタンゴム、水素添加NBR、エチレン−プロピレン共重合体ゴム(EPDM)等の材料が用いられ、そしてそれらが、アゾジカルボンアミド、4,4−オキシビスベンゼンスルフォニルヒドラジド、ジニトロソペンタメチレンテトラミン、NaHCO3 等の公知の発泡剤を用いて、発泡せしめられる。
そして、そのような発泡体材料に、カーボンブラック、金属粉、第4級アンモニウム塩等の導電剤が配合されて、所定の体積抵抗率のものに調整され、また、必要に応じてプロセスオイルや液状ポリマー等の軟化剤が配合されて、低硬度乃至は柔軟性が付与されることとなるのである。
なお、かかる導電性発泡体材料にて発泡体層12を構成した場合にあっては、その体積抵抗率は、103〜106Ω・cm程度とされ、その厚みとしては、2〜10mm程度、好適には3〜6mm程度とされることとなる。
ここにおいて、図1に示される帯電ロールにあっては、上述した発泡体層12の外側に、非発泡性弾性体層14が、所定の厚さにおいて設けられているのであるが、本発明にあっては、かかる非発泡性弾性体層14が、1)電子導電系ゴム組成物にて形成された内側層14aと、イオン導電系ゴム組成物にて形成された外側層14bの2層にて構成されていると共に、2)それら2種類のゴム組成物を共押出しすることによって成形された複層(2層)構造の弾性体チューブであって、内側には電子導電系ゴム組成物よりなる層を、また外側にはイオン導電系ゴム組成物よりなる層を有し、それら各層が厚さ:0.15〜0.30mmであるものを用いて、形成されたものであるところに、大きな特徴を有しているのである。
すなわち、本発明の如く、非発泡性弾性体層14を、比較的硬い電子導電系ゴム組成物よりなる所定厚さの内側層14aと、比較的柔らかいイオン導電系ゴム組成物よりなる所定厚さの外側層14bとの2層にて構成することにより、従来の、電子導電系ゴム組成物のみを用いて非発泡性弾性体層を構成していた場合と比較して、ロール硬度が有利に低下せしめられ、これにより、感光体(ドラム)との接触により発生する帯電音が効果的に小さくせしめられると共に、ロール表面におけるトナーフィルミング現象の発生も有利に防止され得るのである。また、イオン導電系ゴム組成物と電子導電系ゴム組成物とを併用することから、イオン導電系ゴム組成物のみを用いる場合より、イオン導電系ゴム組成物の使用量を少なくすることが可能となり、以て、本発明の帯電ロールの製造コストは比較的安価なものとなるのである。
ここで、そのような非発泡性弾性体層14を与える各材料のうち、先ず、電子導電系ゴム組成物としては、従来から用いられているゴム材料、例えば、NBR、BR、IR、NR、アクリルゴム等に、電子導電剤、更には必要に応じて絶縁性充填材等を、それぞれ、所定の割合において配合せしめてなるものが用いられる。それに際して用いられる電子導電剤としては、具体的には、FEF、SRF、ケッチェンブラック、アセチレンブラック等のカーボンブラックや、金属粉末、c−TiO2 、c−ZnO2 等の導電性金属酸化物、グラファイト、カーボン繊維等を例示することが出来る。
また、イオン導電系ゴム組成物としては、極性ゴム、中でも電気抵抗の低いエピクロルヒドリンに、イオン導電剤、更には必要に応じて絶縁性充填材等を、それぞれ、所定の割合において配合せしめてなるものが用いられる。そこにおいて用いられるイオン導電剤としては、従来よりイオン導電剤として帯電ロールに用いられているものであれば良く、特に限定されるものではないが、中でも、トリメチルオクタデシルアンモニウムパークロレートやテトラメチルアンモニウムパークロレート、ベンジルトリメチルアンモニウムクロライド等の第4級アンモニウム塩が好適に用いられることとなる。
それら2種類のゴム組成物を用いて、非発泡性弾性体層14を形成せしめるための弾性体チューブを作製するに際しては、従来より公知の各種共押出し手法の中から、適当なものが選択され、採用されることとなるが、かかる共押出しは、得られる弾性体チューブにおける内側の層(電子導電系ゴム組成物層)及び外側の層(イオン導電系ゴム組成物層)の厚さが、何れも、0.15〜0.30mmとなるように、好ましくは0.15〜0.20mmとなるように、実施される。けだし、電子導電系ゴム組成物層の厚さが0.15mm未満では、共押出しによって、良好な形状を有する弾性体チューブが得られない恐れがあり、一方、0.30mmを超える厚さでは、最終的に得られるロールの硬度が上昇して、帯電音の低減等の効果を有利に享受することが出来ない恐れがあるからである。また、イオン導電系ゴム組成物層の厚さが0.15mm未満では、電子導電系ゴム組成物層と同様に、共押出しによって良好な形状を有する弾性体チューブが得られない恐れがあり、0.30mmを超える厚さでは、イオン導電系ゴム組成物の使用量が多くなって、製造コストの低下を図ることが困難となるからである。
そして、本発明に従う非発泡性弾性体層14の上には、更に必要に応じて、保護層16が形成される。この保護層16は、ロール表面にトナー等が付着、堆積することを防止するために設けられ、例えば、N−メトキシメチル化ナイロン等のナイロン系材料や、フッ素変性アクリレート樹脂、フッ素樹脂、アクリル樹脂、ウレタン樹脂、シリコーン樹脂等を含む樹脂組成物材料等に、カーボンブラックや導電性金属酸化物等の導電剤が所定量、配合されてなる保護層用材料を用いて、形成されることとなる。なお、このような保護層16の厚さは、通常、1〜20μm程度とされる。
ところで、図1に示される帯電ロールを作製するに際しては、従来から公知の各種の手法が何れも採用され得るが、本発明の帯電ロールを作製するに際しては、特に、前述した、本願出願人が特許文献1(特開平7−9588号公報)において提案した手法が、有利に採用されることとなる。
かかる特許文献1において提案された手法に従えば、先ず、円筒形状を呈する金型本体の内部の円柱状の成形キャビティにおいて、その中心に位置するようにして、軸体(芯金)10が配置され、また該軸体10に対して、前述した導電性発泡体材料よりなる未発泡チューブが外装される。かかる未発泡チューブには、その軸方向に延びる多数の微細な溝が形成されているのであるが、これは、a)押出成形の後にチューブの外周面上に後加工を施すことにより、又は、b)押出ダイスに溝を付けておき、未発泡チューブを押出成形すると同時に、設けられたものである。
次いで、外周面上に、そのような軸方向に延びる多数の微細な溝が設けられた未発泡チューブに対して、電子導電系ゴム組成物及びイオン導電系ゴム組成物の共押出しによって形成された、内側に所定厚さの電子導電系ゴム組成物層を有し、且つ、外側に所定厚さのイオン導電系ゴム組成物層を有する複層(2層)の弾性体チューブが外装される。なお、かかる弾性体チューブを作製する際の共押出しは、前述したように、従来より公知の手法が何れも採用可能である。
そして、金型本体の両端部に対して、所定の蓋部材が嵌め込まれ、その状態において加熱等による所定の発泡操作を実施することによって、図1に示される如き、軸体10の周りに発泡体層12と非発泡性弾性体層14とが一体的に積層、形成せしめられてなる、一体発泡品としての複合ロール(帯電ロール)を得ることが出来るのである。なお、そのようにして得られる複合ロールの外周面上には、必要に応じて、上記保護層用材料を用いて、ディッピング法等の公知の手法によって、保護層16が形成せしめられる。
そのようにして得られた帯電ロールにあっては、非発泡性弾性体層14が、電子導電系ゴム組成物にて形成された内側層14aと、イオン導電系ゴム組成物にて形成された外側層14bとから構成されていることにより、ロール全体の硬度が有利に低くされ、以て、感光体(ドラム)との接触の際の帯電音が効果的に低減されると共に、ロール表面におけるトナーフィルミング現象の発生も有利に防止され得るのである。また、イオン導電系ゴム組成物の使用量も比較的少量に抑えることが可能ならしめられるところから、製造コストの低いロールとなるのである。
以下に、本発明の実施例を幾つか示し、本発明を更に具体的に明らかにすることとするが、本発明が、そのような実施例の記載によって、何等の制約をも受けるものでないことは、言うまでもないところである。また、本発明には、以下の実施例の他にも、更には上記した具体的記述以外にも、本発明の趣旨を逸脱しない限りにおいて、当業者の知識に基づいて、種々なる変更、修正、改良等が加え得るものであることが、理解されるべきである。
先ず、下記配合に従って調製された発泡体層形成用材料を用いて、溝付き押出しダイスにて押出成形し、外周面に軸方向に延びる多数の微細な溝が形成された、内径:7.5mm、外径:10mmの未発泡チューブを作製した。
−発泡体層形成用材料の配合組成−
・エチレン−プロピレン共重合体ゴム(EPDM) 100重量部
〔三井化学株式会社製、商品名:EPT4045〕
・カーボンブラック 25重量部
〔ケッチェンブラックインターナショナル株式会社製、商品名:ケッチェンブラックE C〕
・酸化亜鉛 5重量部
・ステアリン酸 1重量部
・プロセスオイル 30重量部
〔出光石油化学株式会社製、商品名:ダイアナプロセスPW380〕
・ジニトロソペンタメチレンテトラミン(発泡剤) 15重量部
・硫黄 1重量部
・ジベンゾチアゾールジスルフィド(架橋促進剤) 2重量部
・テトラメチルチウラムモノサルファイド(架橋促進剤) 1重量部
また、下記配合に従って調製された電子導電系ゴム組成物及び/又はイオン導電系ゴム組成物を用いて、外径が11.4mmの弾性体チューブを押出成形した。具体的には、電子導電系ゴム組成物からなる内側層とイオン導電系ゴム組成物からなる外側層との複層構造を呈する弾性体チューブ(本発明例1〜3)と、イオン導電系ゴム組成物からなる単層の弾性体チューブ(比較例1)と、電子導電系ゴム組成物からなる単層の弾性体チューブ(比較例2、3)とを、それぞれ押出成形により作製した。なお、各弾性体チューブにおける各層の厚さは、下記表1に示される通りである。
−電子導電系ゴム組成物の配合組成−
・ニトリルゴム(NBR) 100重量部
〔日本ゼオン株式会社製、商品名:ニポールDN3335〕
・FEFカーボンブラック 45重量部
〔東海カーボン株式会社製、商品名:シーストSO〕
・シリカ 50重量部
〔東ソーシリカ株式会社製、商品名:ニプシールER〕
・酸化亜鉛 5重量部
・ステアリン酸 1重量部
・硫黄 1重量部
・ジベンゾチアゾールジスルフィド(架橋促進剤) 1重量部
・テトラメチルチウラムモノサルファイド(架橋促進剤) 1重量部
−イオン導電系ゴム組成物の配合組成−
・エピクロルヒドリンゴム 100重量部
・加工助剤 1重量部
・ハードクレイ 40重量部
・鉛丹 5重量部
・促進剤22 1.5重量部
・第4級アンモニウム塩(テトラメチルアンモニウムパークロレート) 0.1重量部
さらに、内径:12mmの円筒状金型を用意して、その成形キャビティの中心に位置するように、直径:6mmの芯金を配置し、更に前記未発泡チューブ及び前記弾性体チューブを同心的に配置して、両端に蓋をした。しかる後、この円筒状金型をオーブンに入れ、160℃で40分間、加熱して、発泡操作を実施することにより、一体発泡された複合ロールを得た。
そして、上記のようにして得られた各複合ロールについて、その外周面に、下記配合に従って調製された保護層用材料をディッピング法により塗布した後、乾燥し、厚さ:5μmの保護層を形成せしめて、目的とする構造の帯電ロールを得た。
−保護層用材料の配合組成−
・フッ素変性アクリレート樹脂 50重量部
〔大日本インキ工業株式会社製、商品名:ディフェンサTR230K〕
・フッ素化オレフィン系樹脂 50重量部
〔アトフィナジャパン株式会社製、商品名:カイナーSL〕
・導電性酸化チタン 100重量部
〔石原テクノ株式会社製、商品名:タイペークET−300W〕
・メチルエチルケトン(MEK、溶媒) 200重量部
得られた各帯電ロールについて、アスカーC硬度及び帯電音の測定、並びに、実機耐久試験後における画像評価を、以下のようにして行なった。それらの結果を、下記表1に併せ示す。
〈アスカーC硬度の測定〉
スプリング式硬さ試験機(ゴム・プラスチック硬度計・アスカーC型、高分子計器株式会社製)を用い、Vブロックにて両端が支持された状態で水平に保持された各帯電ロールの軸方向中央部の表面に対して、かかるスプリング式硬さ試験機の押針の先端を接触させ、更に該試験機を500gの荷重(試験機を含む全荷重)で垂直に加圧した後、直ちに、目盛りを読み取ることにより、各ロールの硬度を測定した。
〈帯電音の測定〉
図2に示すような測定系により、感光ドラムに帯電させる際の帯電音の測定(音圧測定)を行なった。先ず、感光ドラム(直径:30mm)を、45rpmにて、図2のa方向に回転させ、それと連れ回るように帯電ロールを回転させた(図2のb方向)。それと同時に、かかる帯電ロールに対して、高圧電源により、900Hz、2kVpp、DC600Vの電圧を印加した。そして、帯電ロールと感光ドラムとの接触部から30cm離れた地点において、騒音計(株式会社小野測器製、高感度精密騒音計)を用いて、帯電音(db)の測定を行なった。
〈実機耐久試験後における画像評価〉
15℃×10%RHの環境下において、得られた帯電ロールの各5本ずつを、それぞれ、LASER・JET・4000(ヒューレット・パッカード社製)に組み込み、10000枚のプリントアウト(画出し)を行なうことにより、実機耐久試験を実施した後、耐久画像をハーフトーン画像で画出しした。そして、かかるハーフトーン画像、及び、画出しした後のロール表面を観察し、画像に問題なく、且つ、ロール表面におけるトナー付着量が少ないものを「○」、画像に問題はないが、ロール表面におけるトナー付着量が多いものを「△」、画像に、ロール表面のトナー付着に起因する汚れが認められたものを「×」として、評価した。
Figure 2007263340
かかる表1の結果からも明らかなように、本発明の如く、非発泡性弾性体層(14)として、電子導電系ゴム組成物にて形成された所定厚さの内側層(14a)と、イオン導電系ゴム組成物にて形成された所定厚さの外側層(14b)とを有する帯電ロール(本発明例1〜3)にあっては、イオン導電系ゴム組成物のみにて形成された非発泡性弾性体層を有する帯電ロール(比較例1)や、電子導電系ゴム組成物のみにて形成された非発泡性弾性体層を有する帯電ロール(比較例2及び3)と比較して、アスカーC硬度が低く、また、発生する帯電音が小さく、更には、トナーフィルミング現象の発生も効果的に抑制されたことが認められたのである。
本発明に従う帯電ロールの一例を示す横断面説明図である。 実施例における帯電音の測定方法を模式的に表わした説明図である。
符号の説明
10 軸体
12 発泡体層
14 非発泡性弾性体層
14a 内側層
14b 外側層
16 保護層

Claims (3)

  1. 軸体の外周面上に発泡体層が形成せしめられていると共に、かかる発泡体層の外側に、少なくとも非発泡性弾性体層が更に設けられてなる帯電ロールにおいて、
    該非発泡性弾性体層が、内側層と外側層との2層からなり、該内側層が電子導電系ゴム組成物にて形成されたものである一方、該外側層がイオン導電系ゴム組成物にて形成されたものであり、且つ、前記非発泡性弾性体層が、前記電子導電系ゴム組成物及び前記イオン導電系ゴム組成物を共押出しすることによって成形された、それらゴム組成物よりなる各層が0.15〜0.30mmの厚さを有する複層構造の弾性体チューブにて形成されていることを特徴とする帯電ロール。
  2. 前記非発泡性弾性体層の外側に保護層が設けられている請求項1に記載の帯電ロール。
  3. アスカーC硬度が38°以下である請求項1又は請求項2に記載の帯電ロール。
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JP2009128615A (ja) * 2007-11-22 2009-06-11 Shin Etsu Polymer Co Ltd 弾性ローラ及び画像形成装置

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* Cited by examiner, † Cited by third party
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JP2009128615A (ja) * 2007-11-22 2009-06-11 Shin Etsu Polymer Co Ltd 弾性ローラ及び画像形成装置

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