JPH11160959A - 帯電部材、プロセスカートリッジ及び画像形成装置 - Google Patents

帯電部材、プロセスカートリッジ及び画像形成装置

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JPH11160959A
JPH11160959A JP32862497A JP32862497A JPH11160959A JP H11160959 A JPH11160959 A JP H11160959A JP 32862497 A JP32862497 A JP 32862497A JP 32862497 A JP32862497 A JP 32862497A JP H11160959 A JPH11160959 A JP H11160959A
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JP
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layer
charging member
charging
elastic layer
resistance
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Application number
JP32862497A
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English (en)
Inventor
Hiroshi Inoue
宏 井上
Seiji Tsuru
誠司 都留
Hiroshi Koyama
浩 小山
Tadanori Tsukamoto
忠紀 塚本
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Canon Inc
Canon Chemicals Inc
Original Assignee
Canon Inc
Canon Chemicals Inc
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  • Electrostatic Charge, Transfer And Separation In Electrography (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 帯電音が小さく、表面が平滑で、ヘタリが生
じず、抵抗層の抵抗変化が小さく、被帯電体表面を汚染
せず、しかもピンホールリークが生じない帯電部材、及
び該帯電部材を有するプロセスカートリッジ及び画像形
成装置を提供する。 【解決手段】 導電性支持体、該導電性支持体上の弾性
層、該弾性層上の抵抗層及び該抵抗層上の表面層を有
し、該弾性層が合成ゴムまたは樹脂からなり、軟化油及
び可塑剤の少なくとも1種を含有させ、発泡させること
により硬度調整されており、該抵抗層が、下層の発泡弾
性層に接し下層の発泡弾性層に含有される軟化油及び可
塑剤の少なくとも1種に対して耐油性を有し、かつ、予
め外表面を平滑にした円筒状の中空部材として成膜され
た抵抗材料からなり、該表面層が、エチレン・ブチレン
共重合体を含む樹脂を含有する帯電部材、及び該帯電部
材を有するプロセスカートリッジ及び画像形成装置。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、被帯電体面に接触
させて帯電を行う帯電部材、及び該帯電部材を有するプ
ロセスカートリッジ及び画像形成装置に関する。詳しく
は、電圧を印加した帯電部材により被帯電体表面を所定
の電位に帯電する帯電部材、及び該帯電部材を有するプ
ロセスカートリッジ及び画像形成装置に関する。
【0002】
【従来の技術】例えば、電子写真装置(複写機及び光プ
リンタなど)及び静電記録装置などの画像形成装置にお
いて、感光体及び誘電体などの被帯電体としての像担持
体面を帯電処理する手段としては従来よりコロナ放電装
置が広く利用されている。
【0003】コロナ放電装置は像担持体などの被帯電体
面を所定の電位に均一に帯電処理する手段として有効で
ある。しかしながら、高圧電源を必要とし、コロナ放電
のため好ましくはないオゾンが発生するなどの問題点を
有している。
【0004】このようなコロナ放電装置に対して、前記
のように電圧を印加した帯電部材を被帯電体面に接触さ
せて被帯電体面を帯電処理する接触帯電装置は、電源の
低圧化が図れる、またオゾンの発生量が少ないなどの長
所を有している。
【0005】例えば、本出願人が先に提案した(特願昭
62−51492号及び同62−230334号など)
ように、接触帯電装置において、直流電圧と直流電圧を
帯電部材に印加したときの帯電開始電圧の2倍以上のピ
ーク間電圧を有する振動電界を帯電部材と被帯電体との
間に形成することにより、被帯電体の帯電均一性を図る
ことができる。
【0006】このような帯電部材の構成として、導電性
支持体上に抵抗層を設けたり、導電性支持体上に少なく
とも弾性層と抵抗層を設け、上層の抵抗層に適度な体積
抵抗を保持させ、下層の弾性層に被帯電体との当接を適
正にするための適度な弾性を保持させることにより、被
帯電体の帯電均一性や、感光体などの被帯電体表面のピ
ンホールや傷などによるリーク防止などを図ることがで
きる。
【0007】弾性層には、カーボンブラック、グラファ
イト、金属粉や金属酸化物などの導電性粉末を弾性材料
中に分散した層を用いる。弾性材料としては、エチレン
プロピレンゴム(EPDM)、スチレンブタジエンゴム
(SBR)、クロロプレンゴム(CR)、ニトリルブタ
ジエンゴム(NBR)、ブチルゴム(BR)、イソプレ
ンゴム(IR)、エピクロルヒドリンゴム(CO,EC
O)、ウレタンゴム(U)及びシリコーンゴム(VM
Q)などの合成ゴム、天然ゴム(NR)、スチレンブタ
ジエンスチレン(SBS)、ポリオレフィン系及びポリ
ウレタン系などの熱可塑性エラストマー及びそれらの混
合体などが用いられる。弾性層は所要の低抵抗化のため
に弾性材料中にかなり多量の導電性粉末などを配合する
が、多量の導電性粉末などの配合は弾性材料の硬度を上
げる結果となり、その硬度を所要に下げるためにかなり
多量の軟化油や可塑剤が配合される。弾性層は金型成形
などで形成されることが多い。
【0008】抵抗層には、ポリアミド樹脂、ポリウレタ
ン樹脂、アクリル樹脂及びフッ素樹脂などの高分子化合
物にカーボンブラック及び金属酸化物などの導電性粒子
を分散した層が用いられる。抵抗層は浸漬塗工、スプレ
ー塗工及びロール塗工などにより形成されることが多
い。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】電子写真の画像形成装
置に用いられる帯電部材には、直流電圧と直流電圧を帯
電部材に印加したときの帯電開始電圧の2倍以上のピー
ク間電圧を有する振動電界を帯電部材と被帯電体との間
に形成することにより、被帯電体の帯電均一性を図るこ
とができる。しかしながら、振動電界を印加することに
より帯電音が発生するという問題が生じる。
【0010】帯電音を抑制するには帯電部材の硬度を下
げることが有効であった。帯電部材の硬度を下げるには
弾性層中に含有させる軟化油や可塑剤などの添加を増や
せばよいが、これには限界があった。
【0011】最近はこれに替わり、弾性層に発泡体を用
いることにより硬度を下げるという手法が用いられてい
る。
【0012】従来、抵抗層などはコーティングにより形
成していたが、コーティング法では下地(弾性層)表面
の凹凸の影響を受け易いため、抵抗層形成後の表面を平
滑に仕上げるのは困難なことである。
【0013】特に、発泡体を弾性層に使用した場合は発
泡体表面の凹凸が大きいため抵抗層表面を平滑に仕上げ
ることが大変因難であった。
【0014】接触式の帯電部材における帯電メカニズム
は、微小ギャップでの空気の絶縁破壊による電荷の移動
(放電)によるものが主体となるので、帯電部材表面に
凹凸が発生すると電子写真画像形成装置の場合、それに
起因した画像不良が発生することがある。また、被帯電
体である像担持体表面は帯電時の放電により、どうして
も浸食されてしまう。帯電部材の表面に凹凸が多数存在
すると帯電時の放電量が増し、像担持体をより浸食し易
くなるという問題も抱えている。
【0015】また、弾性層に帯電音を抑制する目的で発
泡体を用いた場合、コーティングにより抵抗層を形成す
ると、発泡弾性層の発泡セル中に有機溶剤が残留し易く
なる。この残留溶剤は抵抗層の表層側に徐々に移行して
帯電部材表面に染み出てしまう。そのため、被帯電体面
に対して該帯電部材が接触した状態に長時間あると、帯
電部材が被帯電体面に固着したり、被帯電体面が溶剤の
移行で変質を生じたりする。
【0016】被帯電体が例えば前記例の電子写真感光体
であれば、帯電部材との長時間接触部分面に溶剤移行に
よる局部変質を生じ、その結果出力画像面において上記
変質部に対応する画像部分が白スジ、黒スジなどの異常
画像部となる。
【0017】通常、接触式帯電方法を用いた電子写真装
置では静止状態で、帯電部材は被帯電部材に所定の圧力
で押し付けられているために、帯電部材は当接部におい
ては圧縮され、その影響で当接部に変形が生じ、内部に
歪みを持ってしまう。長時間静止状態が続くと帯電部材
がヘタリ、内部の歪みが回復せず変形したままの状態に
なってしまう。弾性層に発泡体を用いた場合、特にヘタ
リが生じ易いという問題がある。
【0018】上記のようなヘタリの生じた帯電部材で画
像形成装置の感光体の帯電処理を行うと、帯電部材の変
形部分では被帯電体である感光体との均一密着性が保て
ず帯電ムラが生じてしまう。例えば、電子写真画像形成
装置では接触式帯電部材としてローラ形状ものが多く用
いられ、被帯電体である感光体に従動回転している。そ
のため、帯電部材の変形部に対応して、ローラ回転周期
毎に帯電ムラが生し、それに起因した画像不良が発生す
るという問題がある。
【0019】また、帯電部材を所定の圧力で被帯電部材
である像担持体に押し付けているために、帯電部材の表
面の硬度が高いと粉末現像剤(トナー)が像担持体表面
に融着してしまう恐れがある。
【0020】また、帯電部材の表面層は上記粉末現像剤
(トナー)の融着を防止する目的で低い硬度に構成材料
を硬度調整する必要がある。しかしながら、材料選択に
おいて、この硬度調整に問題があった。例えば、熱可塑
性エラストマーを用いた場合には低硬度化する目的でパ
ラフィンオイル及びナフテンオイルなどの軟化油やフタ
ル酸誘導体などの可塑剤を添加する必要があった。しか
し、これらの軟化油や可塑剤が染み出して、像担持体で
ある感光体を汚染したり、帯電部材と感光体との貼り付
きの原因となった。また、材料自体が比較的低硬度のウ
レタンエラストマーは、それ自体が粘着性を帯びてい
て、トナーや紙粉が付着し易くなり、帯電性能を抵下さ
せる原因となっていた。一方、粘着性を防止するために
シリカやタルクなどの無機充填剤を入れて表面層の表面
を粗面化する方法があるが、この場合は帯電部材に凹凸
ができ帯電が不均一になったり、粉末現像剤や紙粉など
の汚れが表面に溜まり易くなったりする欠点があった。
【0021】前述のような接触式の帯電部材では、像担
持体である感光体にピンホールや傷が生した場合、帯電
部材が103 Ω以下と低い場合、感光体のピンホール部
が帯電部材とのニップ部である帯電領域に移動すると、
帯電部材と感光体のピンホールとの間でリークが発生し
て給電部の電圧が著しく降下してしまう。そのため、こ
のリーク発生時には帯電部材と感光体とのニップ部の長
手方向全体が帯電不良となり実際の画像においては反転
現像では黒帯状、正規現像では白帯状の画像ムラが感光
体の回転周期毎に現れ画像品質が低下する。
【0022】従って、本発明の目的は、帯電音が小さ
く、表面が平滑で、ヘタリが生じず、抵抗層の抵抗変化
が小さく、被帯電体表面を汚染せず、しかもピンホール
リークが生じない帯電部材、及び該帯電部材を有するプ
ロセスカートリッジ及び画像形成装置を提供することに
ある。
【0023】
【課題を解決するための手段】本発明は下記のような構
成を特徴とする帯電部材、及び該帯電部材を有するプロ
セスカートリッジ及び画像形成装置である。
【0024】(1)電圧を印加した帯電部材を被帯電体
面に接触させることにより被帯電体面を帯電する帯電部
材において、該帯電部材が導電性支持体、該導電性支持
体上の弾性層、該弾性層上の抵抗層及び該抵抗層上の表
面層を有し、該弾性層が合成ゴムまたは樹脂からなり、
軟化油及び可塑剤の少なくとも1種を含有させ、発泡さ
せることにより硬度調整されており、該抵抗層が、下層
の発泡弾性層に接し下層の発泡弾性層に含有される軟化
油及び可塑剤の少なくとも1種に対して耐油性を有し、
かつ、予め外表面を平滑にした円筒状の中空部材として
成膜された抵抗材料からなり、該表面層が、エチレン・
ブチレン共重合体を含む樹脂を含有することを特徴とす
る帯電部材。
【0025】(2)該発泡弾性層の発泡セルの平均径
が、30〜500μmである(1)に記載の帯電部材。
【0026】(3)該発泡弾性層の硬度が、JlS−K
6301に示されるC形硬度で50度以下である(1)
または(2)に記載の帯電部材。
【0027】(4)該予め外表面を平滑にした円筒状の
中空部材として成膜された抵抗材料からなる該抵抗層の
外表面の表面粗さが、JlS−B0601に示される1
0点平均粗さ(Rz)で20μm以下である(1)に記
載の帯電部材。
【0028】(5)該予め円筒状の中空部材として成膜
された抵抗材料がシームレスチューブの形態であり、該
抵抗層が該シームレスチューブの外嵌処理により形成さ
れている(1)または(4)記載の帯電部材。
【0029】(6)該抵抗層が、100%モジュラス
(M100 )が50〜100kg/cm2 の抵抗材料から
なる(1)、(4)または(5)に記載の帯電部材。
【0030】(7)該抵抗層の肉厚が、下層の発泡弾性
層の肉厚の1/50〜1/2である(1)、(4)、
(5)または(6)に記載の帯電部材。
【0031】(8)該表面層に含有されるエチレン・ブ
チレン共重合体の少なくとも一方の末端が、スチレンブ
ロックポリマー及びオレフィンブロックポリマーからな
る群より選ばれる樹脂である(1)に記載の帯電部材。
【0032】(9)該表面層が更にポリオレフィン系樹
脂を含有する(1)または(8)に記載の帯電部材。
【0033】(10)該表面層の硬度が、JlS‐K6
301に示されるA形硬度で40〜90度である
(1)、(8)または(9)に記載の帯電部材。
【0034】(11)該帯電部材の表面粗さが、JlS
−B0601に示される10点平均粗さ(Rz)で10
μm以下である(1)乃至(10)のいずれかに記載の
帯電部材。
【0035】(12)像担持体と(1)乃至(11)の
いずれかに記載の帯電部材、及び該像担持体及び帯電部
材を一体に収容するカートリッジ容器を有し、画像形成
装置本体に着脱白在であることを特徴とするプロセスカ
ートリッジ。
【0036】(13)像担持体及び(1)乃至(11)
のいずれかに記載の帯電部材を有する画像形成装置。
【0037】本発明においては、帯電部材の抵抗層につ
いて、抵抗材料を予め中空部材として、例えばシームレ
スチューブ体などの形態で成膜製造し、この中空部材を
帯電部材の弾性層面に対して外嵌処理して帯電部材の抵
抗層を形成することにより、抵抗層の形成に溶剤を用い
なくて済む。そのため、発泡弾性層中に溶剤が残留しな
いので、残留溶剤が帯電部材表面へ染み出し、被帯電体
を汚染するという恐れがなくなる。
【0038】また、本発明においては、予め外表面を平
滑にした円筒状の中空部材として成膜されたシームレス
チューブなどを発泡弾性層の上に抵抗層として被覆形成
するために、下地である発泡弾性層表面の凹凸の影響を
受け難い。そのため、表面の平滑な帯電部材を得ること
ができる。
【0039】また、下層の弾性層に含まれる軟化油や可
塑剤に対して、耐油性を有する材料で抵抗層は形成され
ている。そのため、軟化油や可塑剤を吸って膨潤した
り、特性変化を引き起こさない。
【0040】また、帯電音抑制を目的として弾性層に発
泡体を用いた場合、帯電部材のヘタリという問題が生じ
るが、例えば100%モジュラス(M100 )の値が50
〜100kg/cm2 の範囲にある抵抗材料を抵抗層に
使用することにより、画像形成装置が長時間静止状態に
あっても被帯電体と帯電部材との当接部において、本発
明に用いる抵抗層は発泡弾性層に圧縮変形や歪みが生じ
るのを防止することができる。そのため、帯電部材のへ
タリに起因した画像不良などの問題を解決することがで
きる。
【0041】上記(1)項に示されるように帯電部材の
表面層にエチレン・ブチレン共重合体を含有する樹脂を
用いることで、低硬度、かつ、感光体を汚染したり貼り
付いたりしない表面層を得ることができる。
【0042】
【発明の実施の形態】次に、本発明の帯電部材の概略構
成について説明する。 (1)画像形成装置例 図1は本発明に従う帯電部材を用いた接触帯電装置を像
担持体の一次帯電手段とした電子写真装置(レーザービ
ームプリンタ)の一例の概略構成図である。
【0043】2は被帯電体としての回転ドラム型の電子
写真感光体(以下、感先ドラムと記す)であり、失印の
時計方向に所定の周速度(プロセススピード)をもって
回転駆動される。2aは該感光ドラム2のアルミニウム
などの導電性ドラム支持体、2bはそのドラム支持体2
aの外周面に形成した感光層である。
【0044】1は接触帯電部材であり、本例は感光ドラ
ム2面のドラム母線方向に並行して所定の押圧力で圧接
させて配置したローラ体(以下、帯電ローラと記す)
で、感光ドラム2の回転に従動回転する。
【0045】本例の帯電ローラ1は、直流電圧あるいは
直流電圧と交流電圧の重畳電圧を印加する芯金1a、弾
力性と導電性更に帯電音抑制効果を付与した発泡弾性
層、発泡弾性層の圧縮変形によるヘタリを防止する目的
及び抵抗を制御する目的、更には発泡弾性層に含有され
る軟化油や可塑剤の表面への移行を防止する目的で抵抗
層をその上に形成し、抵抗層の外側に、感光体に対して
非汚染性であり、感光体への現像剤融着の防止及び感光
体に欠陥部(ピンホール)が生じた際に過剰に電流が流
れ込むのを防止する目的などで表面層を形成する。本例
の帯電ローラ1の導電性芯金1a、発泡弾性層、抵抗層
及び表面層については後述する。
【0046】3は帯電ローラ1に対する電圧印加電源で
あり、この電源から帯電ローラ1の導電性芯金(軸体)
1aに所定の電圧を印加することで、回転する感光ドラ
ム2の表面が所定の電位に接触帯電式で帯電処理され
る。
【0047】帯電ローラ1に対する電圧は、直流電圧の
みの場合と直流電圧に交流電圧のような振動電界を重畳
する場合とがある。均一な帯電処理という面では振動電
界を重畳した場合の方が有利である。
【0048】帯電ローラ1により所定の電位に均一に一
次帯電処理された感光ドラム2面の周囲には、原稿の画
像情報に応して露光し静電潜像を形成する不図示の露光
手段4、静電潜像にトナーを付着させてトナー像を形成
する現像装置5、給紙カセット6から供給された転写材
Pに感光ドラム上のトナー像を転写する転写帯電器7、
転写後の感光ドラム2上の残留トナーを除去するクリー
ニング装置9、次の一次帯電に備え、感光ドラム2上の
電荷を除去する不図示の前露光手段10が配置されてい
る。更に、転写帯電器7の下流側には、転写材P上に転
写されたトナー像を転写材Pに定着する定着装置8が配
置されている。11は画像形成装置本体に対して着脱自
在のプロセスカートリッジであり、本実施例では帯電ロ
ーラ1、感光ドラム2、現像装電5及びクリーニング装
置9の4つのプロセス機器を包含させてある。12は装
置内に装着されたプロセスカートリッジの11の保持部
材である。
【0049】(帯電ローラ例)例えば、帯電部材は図2
に示すようにローラ形状であり、導電性芯金1aと、そ
の外周に一体に形成された発泡弾性層1bと、該発泡弾
性層の外周に形成された抵抗層1c及び、更に、その外
周に形成された表面層1dから構成されている。
【0050】本発明の帯電部材の他の構成を図3に示
す。図3に示すように帯電部材は、抵抗層1cと表面層
1dの間に第2の抵抗層1eを設けた、4層以上を導電
性芯金の上に形成した構成としてもよい。
【0051】本発明に用いられる導電性芯金1aは、
鉄、銅、ステンレス、アルミニウム及びニッケルなどの
金属材料の丸棒を用いることができる。更に、これらの
金属表面に防錆や耐傷性付与を目的としてメッキ処理を
施してもさしつかえないが、導電性を損なわないことが
必要である。
【0052】帯電ローラ1において、弾性層1bは被帯
電体としての感光ドラム2に対する給電や、帯電ローラ
1の感光ドラム2に対する良好な均一密着性の確保と、
振動電界を印加した際に生じる帯電音に対して消音効果
を持たせるために適当な導電性と弾性及び硬度を持たせ
てある。帯電音を抑制するには弾性層を発泡体とするの
が効果的である。また、帯電ローラ1と感光ドラム2の
均一密着性を確保するために弾性層1bを研磨によって
中央部を一番太く、両端部に行くほど細くなる形状、い
わゆるクラウン形状に形成することも多い。一般に使用
されている帯電ローラ1が、芯金1aの両端部に所定の
押圧力を与えて感光ドラム2と当接されているので、中
央部の押圧力が小さく、両端部ほど大きくなっているた
めに、帯電ローラ1の真直度が十分であれば問題ない
が、十分でない場合には中央部と両端部に対応する画像
に濃度ムラが生じてしまう場合がある。クラウン形状は
これを防止するために形成する。
【0053】発泡弾性層1bの導電性はゴムなどの弾性
材料中にカーボンブラックや導電性金属酸化物などの導
電剤を適宜添加することにより108 Ωcm未満に調整
されるのがよい。弾性や硬度は軟化油や可塑剤などを添
加したり発泡させることにより調整される。発泡弾性層
1bの具体的弾性材料としては、例えば、天然ゴムや、
EPDM、SBR、シリコーンゴム、ウレタンゴム、エ
ピクロルヒドリンゴム、IR、BR、NBR及びCRな
どの合成ゴム、更にはポリアミド樹脂、ポリウレタン樹
脂及びシリコーン樹脂なども挙げられる。これらの弾性
材料を発泡成形した発泡体を発泡弾性層1bに用いるの
がよい。
【0054】発泡弾性層の硬度は、JlS−K6301
(C形硬度)、500g荷重において、50度以下にす
ることで帯電音に対する消音効果が見られ、帯電音が気
にならないものとなる。弾性層の硬度調整は軟化油や可
塑剤の添加による方法と発泡させる方法がある。軟化油
や可塑剤の添加は、染み出しなどの問題を回避するため
極力少なくしたい。そのため、発泡弾性層は発泡セル径
を大きくすることで硬度調整を行う。しかしながら、あ
まり発泡セル径を大きくすると帯電部材がヘタリ易くな
るという弊害が生じる。本発明者らが検討を重ねた結
果、帯電音に対して消音効果があり、帯電部材にヘタリ
が生じない、発泡平均セル径は30〜500μmの範囲
が好ましいことが分かった。なお、発泡平均セル径が3
0μm未満であると発泡させたことによる消音効果がほ
とんど見られない。一方、発泡平均セル径が500μm
を超える場合は、発泡弾性層の上に抵抗層及び表面層を
形成した後の帯電部材表面に、うねりのようなものが発
生してしまうため被帯電体との均一な当接状態が保て
ず、このような帯電部材を画像形成装置に用いると当接
の不均一による帯電不良がもとで画像不良が発生してし
まう恐れがある。また、帯電部材もヘタリ易くなる傾向
なので好ましくない。
【0055】抵抗層1cを構成する抵抗材料は、予めシ
ームレスチューブ状の形態で成膜製造し、このシームレ
スチューブの外嵌処理により帯電部材1の抵抗層を形成
する。抵抗層1cは、荷重に対して変形しにくく、弾性
層を圧縮変形から保護する目的で設ける。特に、弾性層
に発泡体を用いたとき圧縮変形に対する保護が重要とな
る。また、弾性層に接した位置に形成されるため弾性層
中に含有される軟化油や可塑剤などの帯電部材表面への
ブリードアウトを防止する目的で設ける。そのため10
0%モジュラスが高く、バリヤー性に優れた材料が好ま
しい。
【0056】また、発泡体に接しその上に形成されるた
め、下層の発泡弾性層の凹凸の影響を受けないというこ
とも重要である。本発明においては、予め外表面を平滑
にした円筒状の中空部材として成膜されたシームレスチ
ューブを発泡弾性層の上に外嵌処理して形成させるので
下地の発泡弾性層表面の凹凸の影響を受けにくく、表面
の平滑な帯電部材を得ることができる。
【0057】シームレスチューブなどの外表面を平滑に
成形するには、シームレスチューブを構成する材料に、
流動性の良いものを選択したり、またはシームレスチュ
ーブ成形時の溶融粘度が抵くなるような成形条件に設定
し、成形加工を行うのがよい。あるいは添加剤を微量加
える方法が良いことが分った。添加剤としては、例え
ば、シリコーン化合物やシリコーンオイルなどが好まし
い。
【0058】発泡弾性層に接する抵抗層の100%モジ
ュラス値(M100 )は、本発明のような発泡体を弾性層
に使用した場合、本発明者らが検討を重ねた結果、50
〜100kg/cm2 の範囲が好ましいことが分った。
100%モジュラス値(M100 )が50kg/cm2
満であると荷重に対する圧縮変形が大きくなり、発泡体
からなる弾性層のヘタリを防止する効果が乏しい。ま
た、100%モジュラス値(M100 )が100kg/c
2 を超えると、弾性層外周へ被覆する際、大きな力を
加えなければならず、チューブが破れたり偏肉する恐れ
があるので、望ましくない。
【0059】本発明に用いる抵抗層の肉厚は、発泡弾性
層表面の凹凸をカバーし平滑に仕上げ、更には発泡弾性
層のヘタリを防止するために適度な肉厚が必要である。
抵抗層の肉厚が薄いと発泡弾性層表面の凹凸の影響を受
け、抵抗層を被覆した後も帯電部材表面に発泡弾性層の
凹凸に起因するうねりが発生してしまう。また、発泡弾
性層のヘタリを防止する効果も小さくなるので好ましく
ない。一方、厚過ぎると帯電部材自体の硬度が上がるた
め帯電音の発生が問題となってしまう。
【0060】そこで、本発明者らが鋭意検討を重ねた結
果、抵抗層の肉厚は、発泡弾性層の肉厚T0 に対して、
1/50〜1/2の肉厚であれば上記問題点を解決でき
ることを見出した。抵抗層の肉厚は、発泡弾性層の肉厚
0 (mm)、抵抗層の肉厚T(mm)とすると以下の
関係式になる。
【0061】(1/50)T0 ≦T≦(1/2)T0
【0062】抵抗層1cは前記発泡弾性層に接する層で
あるので、前記発泡弾性層中に含まれる軟化油や可塑剤
に対する特性変化の少ない耐油性を有した材料選択をす
る必要がある。弾性層中に含まれる軟化油や可塑剤など
が弾性層表面に漏洩し、弾性層と接する層に移行した場
合、シームレスチューブからなる抵抗層では、軟化油や
可塑剤によりシームレスチューブが膨潤し、シームレス
チューブ自体の電気抵抗が上昇したり、100%モジュ
ラス値が低下したりするという問題が起きる。抵抗の上
昇でシームレスチューブからなる抵抗層が高抵抗化して
しまうと画像不良が発生する。また、100%モジュラ
ス値が低下するとシームレスチューブが膨張し、下層で
ある発泡弾性層との密着性の悪化を招く原因となる。
【0063】そこで、本発明者らは鋭意検討を重ねた結
果、前記発泡弾性層に接する層に使用するチューブに対
し、前記発泡弾性層に添加されている軟化油や可塑剤中
に浸漬放置した後の重量変化率と体積抵抗率の変化とを
規定することで、前述した現象の発生を防ぐことに成功
した。
【0064】即ち、前記弾性層に接する抵抗層に使用す
る抵抗材料には、前記発泡弾性層に含有されている軟化
油や可塑剤中に抵抗材料を浸漬放置した後の重量変化率
や体積抵抗率の変化の少ない材料を選択するのが好まし
い。
【0065】具体的には重量変化率が5%以下であり、
体積抵抗率の変化が2倍以内である材料を選択すること
が望ましい。
【0066】前記チューブの体積抵抗率の変化が2倍を
超えると、帯電部材としても高抵抗化する。また、体積
抵抗率変化が2倍以下であっても重量変化率が5%を超
えるとチューブ自体が膨張するため、下層である弾性層
との密着性が低下し、結果的に帯電部材としては高抵抗
化し、帯電不良を発生してしまう。
【0067】本発明に用いる抵抗層を構成する材料とし
ては、例えば、ポリオレフィン系熱可塑性エラストマ
ー、ウレタン系熱可塑性エラストマー、ポリスチレン系
熱可塑性エラストマー、フッ素ゴム系熱可塑性エラスト
マー、ポリエステル系熱可塑性エラストマー、ポリアミ
ド系熱可塑性エラストマー、ポリブタジエン系熱可塑性
エラストマー、エチレン酢酸ビニル系熱可塑性エラスト
マー、ポリ塩化ビニル系熱可塑性エラストマー及び塩素
化ポリエチレン系熱可塑性エラストマーなどを挙げるこ
とができる。これらの材料は単独または2種類以上を混
合してもよく、共重合体であってもよい。
【0068】本発明に用いる抵抗層1cは、導電性また
は半導電性を有している必要がある。導電性または半導
電性の発現のためには、各種導電剤(導電性カーボン、
導電性酸化錫、導電性酸化チタン、銅、アルミニウム、
ニッケル、鉄粉、アルカリ金属塩及びアンモニウム塩な
ど)を適宜用いることができる。この場合、所望の電気
抵抗を得るためには前記各種導電剤を2種以上併用して
もよい。
【0069】また、抵抗層1cには、無機フィラーを含
有してもさしつかえない。ここでいう無機フィラーとは
炭酸カルシウム、タルク、クレー、カオリン、雲母、酸
化マグネシウム、酸化チタン、シリカ及びガラス繊維な
どであり、充填剤及び補強剤などとして使用することが
できる。必要に応じて、前記各種無機フィラーを2種以
上併用して使用してもさしつかえない。
【0070】抵抗層1cは、熱収縮性チューブを用いて
チューブの内径を支持部材の外径よりも大きく設計しチ
ューブ内に支持部材を挿入した後、加熱処理によりチュ
ーブを収縮させて被覆形成してもよいし、チューブの内
径を支持部材の外径よりも小さ設計してチューブ内に空
気を吹き込みチューブの内径を拡大した後、支持部材を
挿入しチューブの収縮力により被覆形成してもよい。
【0071】表面層1dは、帯電部材の表面を構成し、
被帯電体である感光体と接触するため感光体を汚染して
しまう材料構成であってはならない。
【0072】表面層1dは、感光体表面への現像剤の融
着を抑制する目的で設ける。また、被帯電体にピンホー
ルが生じた場合、ピンホールに多量に電流が流れること
で電源3の出力電圧が低下して、帯電ローラ1のニップ
方向全域に帯電不良が生じるのを防止する目的で設け
る。
【0073】表面層の硬度は、現像剤の融着を抑制する
ためJlS−K6301に示されるA形硬度で40〜9
0度の範囲であるのが好ましい。A形硬度が40度未満
であると、粘着性が強くなり、被帯電体に貼り付いてし
まう恐れがある。また、帯電部材表面に付着物が付き易
くなり帯電部材表面が汚れ易くなる。そのため、帯電不
良や帯電ムラが発生する恐れがある。また、A形硬度が
90度を超えると感光体表面に現像剤の融着を生じさせ
易くなる。
【0074】また、表面層の抵抗値は被帯電体に生じた
ピンホールに多量に電流が流れるのを防上するため10
4 〜1012Ωcm程度の半導電性が好ましい。
【0075】表面層1dの材料としては、エチレン・ブ
チレン共重合体を含有する樹脂を用いる。このエチレン
・ブチレン共重合体を含有する樹脂は、例えば、エチレ
ン・ブチレン共重合体の両末端の一方がスチレンブロッ
クポリマー、もう一方がオレフィンブロックポリマーで
あるスチレン−エチレン・ブチレン−オレフィン共重合
体(SEBC)と、エチレン・ブチレン共重合体の両未
端がいずれもオレフィンブロックポリマーであるオレフ
ィン−エチレン・ブチレン−オレフィン共重合体(CE
BC)、またはエチレン・ブチレン共重合体の両末端が
いずれもスチレンブロックポリマーであるスチレン−エ
チレン・ブチレン−スチレン共重合体(SEBS)があ
る。これらは、パラフィンオイル及びナフテンオイルな
どの軟化油やフタル酸誘導体などの可塑剤を添加しなく
とも好ましい柔軟性を有している。
【0076】また、表面層1cとして、エチレン・ブチ
レン共重合体を含有する樹脂中に、硬度調整と感光体へ
の粘り付き防止を目的にオレフィン系樹脂を混合して用
いることがより好ましい。オレフィン系樹脂としては、
上記エチレン・ブチレン共合重合体を含有する樹脂に相
溶性があり、かつ硬度調整ができるポリエチレン樹脂、
エチレン・プロビレン共重合体(EPM)、エチレン・
ブチレン共重合体(EBM)、エチレン・酢酸ビニル共
重合樹脂(EVA)、ポリプロピレン樹脂、エチレン・
メチルメタクリレート共重合体(EMMA)及びエチレ
ン・エチルアクリレート共重合体(EEA)のいずれか
を用いることが好ましい。また、これらのオレフィン系
樹脂を2種類以上添加してもさしつかえない。
【0077】表面層は、帯電部材の表面を形成するため
半導電性を有している必要がある。半導電性の発現のた
めには、各種導電剤(導電性カーボン、導電性酸化錫、
導電性酸化チタン、銅、アルミニウム、ニッケル、鉄
粉、アルカリ金属塩及びアンモンウム塩など)を適宣用
いることができる。この場合、所望の電気抵抗を得るた
めには前記各種導電剤を2種以上併用してもよい。
【0078】また、表面層には、無機フィラーを含有し
てもさしつかえない。ここでいう無機フィラーとは炭酸
カルシウム、タルク、クレー、カオリン、雲母、酸化マ
グネシウム、酸化チタン、シリカ及びガラス繊維などで
あり、充填剤及び補強剤などとして使用することができ
る。必要に応じて、前記各種無機フィラーを2種以上併
用して使用してもさしつかえない。
【0079】本発明の帯電ローラを用いる場合、帯電ロ
ーラの表面が粗いと、その表面の凹凸によって微妙に帯
電ムラが生じ、結果として画像不良が生してしまうこと
がある。あるいは、感光体表面を侵食(削れなど)する
恐れがある。従って、帯電ローラの表面は、より滑らか
な方が好ましく、JlS−B0601表面粗さの規格に
おける10点平均表面粗さRzが10μm以下、好まし
くは4μm以下であることが望ましい。
【0080】本発明における体積抵抗率の測定は、Jl
S−K6911に準じて行ったものである。
【0081】(実施例1)下記の要領で、本発明に従う
帯電部材を作成した。 (弾性層の作成)弾性層の材料として、 EPDM(合成ゴム) 100重量部 導電性カーボン 30重量部 パラフィンオイル 50重量部 と発泡剤、加硫剤及びその他の添加剤を適量加え混練分
離し、ゴムコンパウンドを得る。得られたゴムコンパウ
ンドを押し出し成形によってチューブ状に成形し、加硫
発泡成形し発泡体とした。チューブ状の発泡体に導電性
芯金1aを圧入した後、研磨によって直径11.5mm
のスポンジローラ(弾性層1b)を得た。
【0082】得られた弾性層スポンジローラの特性は以
下の通りである。
【0083】 弾性層の硬度 ;43度 弾性層の肉厚 ;2.75mm 発泡平均セル径 :300μm
【0084】弾性層の硬度は、JlS−K6301に示
されるスプリング式硬さ試験機C形を用い500g荷重
で測定した結果である。
【0085】発泡平均セル径は、発泡弾性層の断面中の
任意の1mm2 の面積を3筒所選び、その時の個々の発
泡径dの加重平均とし、次の式で計算した。
【0086】d=Σdi ・ni /Σni [d;発泡平均セル径、di ;iの発泡セル径、ni
iの個数]
【0087】(抵抗層1cとしてのシームレスチューブ
作成)抵抗層の材料として、 エ一テル系ポリウレタンエラストマー 100重量部 (100%モジユラス、39.0kg/cm2 樹脂ナチュラル) 導電性カーボン 15重量部 酸化マグネシウム 10重量部 ステアリン酸カルシウム 1重量部 を加圧式混練機を用いて180℃で10分間溶融混練
し、導電性ポリマーを作成した。
【0088】更に、冷却後、粉砕機にて粉砕した後、単
軸押出機を用いてぺレット化した。
【0089】得られた導電性ポリマーのぺレットを押出
機により内径(L0 )10.8mmで肉厚400μm
で、且つ長さが300mmのシームレスチューブに成形
した。このシームレスチューブを以下シームレスチュー
ブAと呼称する。
【0090】更に、同じぺレットを用いて、熱プレスに
より直径50mm、厚み3mmの円盤状シートを作成
し、前記発泡弾性層の軟化油であるパラフィンオイルに
7日間浸漬放置した。このシートで放置前後の重量変化
率及び体積抵抗率を測定したところ、重量変化率は0.
03%であり、体積抵抗率は放置前で1.9×105 Ω
cm、放置後で2.0×105 Ωcmと殆ど変化はなか
った。
【0091】本発明では、この軟化油に対する重量変化
率[%〕及び体積抵抗率の変化は、JlS−K7114
規格に基づき次のように測定した。
【0092】まず、直径50±1mm、厚み3±0.2
mmの円盤状にしたものを試験片として使用する。この
試験片の表面の汚れを適当な液で除去した後、重量及び
体積抵抗率を測定する。
【0093】体積抵抗率の測定は三菱化学(株)製ハイ
レスタを用い、試験片を両側から電極で挟み込み、10
0Vの直流電圧を印加し、1分後の体積抵抗率の値を採
用した。
【0094】この試験片をガラスビン内で、23±2℃
の温度の試験液中で浸漬させる。容器は試験片を完全に
浸漬させることができる大きさとし、蓋を閉めて7日間
密封静置する。7日後に試験片を試験液から取り出し、
速やかに流水または適当な液ですすぎ、乾いたガーゼま
たはろ紙で試験片の表面に付着している液を拭いて取
る。その後、速やかに重量及び体積抵抗率を試験前と同
一条件で測定し、試験前の結果と照合した。
【0095】重量変化率は、試験片の試験前の重量をM
1 [mg]、試験後の重量をM2 [mg]とした際、以
下の式より算出する。
【0096】重量変化率M〔%]={(M2 −M1 )/
1 }×100 得られた抵抗層シームレスチューブAの特性は以下の通
りである。
【0097】 表面粗さRz ;6.540μm 100%モジュラスM100 ;68.3kg/cm2
【0098】表面粗さの測定は、φ11.5の円柱状の
SUS棒(表面を研磨にて平滑にしたもの)にチューブ
Aを被覆し、その表面粗さを小坂研究所(株)製サーフ
コーダーSE3400を使用し、任意の点を6筒所測定
した平均値である。
【0099】次いで、シームレスチューブAに空気を吹
き込み、その外径を拡げつつ、先に作成したスポンジロ
ーラを挿入し、両者を嵌合し、発泡体からなる弾性層1
b上に抵抗層1cを形成した。
【0100】(表面層1dとしてのシームレスチューブ
作成)表面層の材料として、 スチレン−エチレン・ブチレン−オレフィン結晶ブロックコポリマー 100重量部 導電性カーボン 13重量部 導電性酸化チタン 20重量部 酸化マグネシウム 10重量部 ステアリン酸カルシウム 1重量部 ポリエチレン樹脂 20重量部 を加圧式混練機を用いて200℃で10分問溶融混練
し、導電性ポリマーを作成した。
【0101】更に、冷却後、粉砕機にて粉砕した後、単
軸押出機を用いてぺレット化した。
【0102】得られた導電性ポリマーのぺレットを押出
機により内径(L0 )11.0mmで肉厚250μm
で、且つ長さが300mmのシームレスチューブに成形
した。このシームレスチューブを以下シームレスチュー
ブBと呼称する。
【0103】得られた表面層チューブの特性は以下の通
りである。
【0104】表面層の硬度(JlS−A);83.6度
【0105】次いで、シームレスチューブBに空気を吹
き込み、その外径を拡げつつ、先に作成した抵抗層を被
覆したスポンジローラを挿入し、両者を嵌合し、抵抗層
上に表面層を形成し、帯電ローラを得た。
【0106】得られた帯電ローラの各特性は以下の通り
である。
【0107】 帯電ローラの10点平均表面粗さRz;2.105μm 電気抵抗値; 低温低湿環境 ;1.3MΩ (温度15℃、湿度10%、以下L/L環境と呼称) 高温高湿環境 ;1.0MΩ (温度32.5℃、湿度80%、以下H/H環境と呼
称)
【0108】帯電ローラの抵抗値測定には、図4に示す
ように、該帯電ローラ41上に幅10mmのアルミ箔4
3を巻き、帯電ローラ端部の導電性芯金42とアルミ箔
43間に電源44より直流−250Vを印加し電流計4
5で電流を測定し、帯電ローラ芯金とアルミ箔間の抵抗
値を測る。これより得た抵抗値を帯電ローラの抵抗値と
した。
【0109】(複数枚画像出し耐久試験)該帯電ローラ
を図1に示すレーザービームプリンタ用プロセスカート
リッジの一次帯電器の位置にある帯電ローラ1として設
置し、印加電圧として、直流電圧−700Vと、周波数
900Hz、ピーク間電圧2.0kVの交流電圧からな
る振動電界を重畳印加し、環境1(温度23℃、湿度5
5%、N/N環境と呼称)、環境2(温度32.5℃、
湿度80%、H/H環境)、環境3(温度15℃、湿度
10%、L/L環境)の各環境下において、複数枚画像
出し耐久評価を行った。結果を表1に示す。
【0110】表中の◎は得られた画像が優秀、○は良
好、△は実用可、×は実用不可であることを示す。
【0111】その結果、全ての環境下で初期から良好な
画像が得られ、10000枚の画像出し後でも初期と殆
ど変わらない画像が得られた。また、被帯電体である感
光ドラムヘの現像剤の融着も認められなかった。
【0112】(ピンホール試験)予め、金属針を用いて
金属基材に達するφ0.5mmのピンホールを10点開
けた感光ドラムを図1に示すレーザービームプリンタの
感光ドラム2とし、本実施例の帯電ローラを帯電ローラ
1として設置し、印加電圧として、直流電圧−700V
と、周波数900Hz、ピーク間電圧2.0kVの交流
電圧からなる振動電界を重畳印加し環境1(温度23
℃、湿度55%、N/N環境)、環境2(温度32.5
℃、湿度80%、H/H環境)、環境3(温度15℃、
湿度10%、L/L環境)の各環境下において、画像評
価を行った。得られた画像を目視にて観察することによ
って画像の評価を行った。その結果、ピンホールリーク
の発生による異常画像はどの環境も見られなかった。
【0113】(長期放置による帯電ローラのへタリ試
験)本実施例の帯電ローラを図1に示すレーザービーム
プリンタ用プロセスカートリッジの一次帯電器の位置に
ある帯電ローラ1として設置し、該プロセスカートリッ
ジを高温多湿の環境4(温度40℃、湿度95%)の下
に30日間放置した。
【0114】30日間放置後の上記プロセスカートリッ
ジを図1に示すレーザービームプリンタのプロセスカー
トリッジ11として設置し、環境1(温度23℃、湿度
55%、N/N環境)、環境2(温度32.5℃、湿度
80%、H/H環境)、環境3(温度15℃、湿度10
%、L/L環境)の各環境下において、画像評価を行っ
た。得られた画像を目視にて観察することによって画像
の評価を行った。結果を表1に示す。
【0115】表中の◎は得られた画像が優秀(画像上に
帯電ローラ周期毎に濃度ムラが全くない)、○は良好
(僅かに帯電ローラ周期毎に濃度ムラがあるが、画像出
し5枚後に濃度ムラがなくなる)、△は実用可(僅かに
帯電ローラ周期毎に濃度ムラがあるが、画像出し30枚
後に濃度ムラがなくなる)、×は実用不可(帯電ローラ
周期毎の濃度ムラが画像出し100枚後でも確認でき
る)であることを示す。
【0116】(帯電音の測定)図1に示すレーザービー
ムプリンタに、印加電圧として、直流電圧−700V
と、周波数900Hz、ピーク間電圧2.0kVの交流
電圧からなる振動電界を重畳印加し、簡易無響室(音圧
レベルが35dB以下)において騒音計を用いて帯電音
を測定したところ53.5dBと非常に静かであった。
【0117】本発明者らの検討では、帯電音が60dB
未満であれば、通常のオフィス環境では耳障りに感じな
いことが分った。
【0118】(実施例2)実施例1において、帯電ロー
ラの表面層を構成する材料として、 オレフィン結晶−エチレン・ブチレン−オレフィン結晶ブロックコポリマー 100重量部 導電性カーボン 13重量部 導電性酸化チタン 20重量部 酸化マグネシウム 10重量部 ステアリン酸カルシウム 1重量部 とした以外、実施例1と同様にして帯電ローラを作成し
た。
【0119】得られた表面層チューブの特性は以下の通
りである。
【0120】表面層の硬度(JlS−A);87.4度
【0121】得られた帯電ローラの各特性は以下の通り
である。
【0122】 帯電ローラの10点平均表面粗さRz;1.585μm 電気抵抗値; 低温低湿環境 ;1.2MΩ (温度15℃、湿度10%、L/L環境) 高温高湿環境 ;0.95MΩ (温度32.5℃、湿度80%、H/H環境)
【0123】この帯電ローラについて実施例1と同様に
測定・評価を行い、その結果を表1に示した。
【0124】また、帯電音も54dBと非帯に静かであ
った。
【0125】(実施例3)実施例1において、帯電ロー
ラの発泡弾性層の構成材料として、 シリコーンゴム 100重量部 導電性カーボン 25重量部 ジメチルシリコーンオイル 30重量部 とし、発泡剤、架橋剤及びその他の添加剤を適量加え
て、発泡弾性層1bを作成した以外、実施例1と同様に
して帯電ローラを作成した。
【0126】得られた弾性層スポンジローラの特性は以
下の通りである。
【0127】 弾性層の硬度 ;41度 発泡平均セル径 ;370μm 弾性層の肉厚 ;2.75mm
【0128】チューブAは実施例1と同じとし、前記弾
性層の軟化油であるジメチルシリコーンオイルに対して
の浸漬放置試験を、チューブAを作成した同一のペレッ
トで試験片を作り、実施したところ、重量変化率は放置
前後で0.02%であり、体積抵抗率は放置前で1.9
×105 Ωcm、放置後で1.95×105 Ωcmと殆
ど変化がなかった。
【0129】得られた帯電ローラの各特性は以下の通り
である。
【0130】 帯電ローラの10点平均表面粗さRz:2.370μm 電気抵抗値; 低温低湿環境 ;1.1MΩ (温度15℃、湿度10%、L/L環境) 高温高湿環境 ;0.95MΩ (温度32.5℃、湿度80%、H/H環境)
【0131】この帯電ローラについて実施例1と同様に
測定・評価を行い、その結果を表1に示した。
【0132】また、帯電音も51dBと非常に静かであ
った。
【0133】(実施例4)実施例1において、帯電ロー
ラの抵抗層の構成材料として、 オレフィン系熱可塑性エラストマー 100重量部 (ソフトセグメントのEPDMゴム動的加硫系) 導電性カーボン 15重量部 導電性酸化チタン 15重量部 を配合し、加圧式混練機を用い180℃で10分間溶融
混練した。更に、冷却後、粉砕機にて粉砕した後、単軸
押出機を用いてペレット化した。このぺレットを用いて
押出機により、内径が10.6mm、肉厚が350μm
で、且つ長さが300mmのシームレスチューブを得
た。このシームレスチューブを以下チューブCと呼称す
る。
【0134】次に、チューブCを作成した同じぺレット
を用いて、熱プレスにより直径50mm、厚み3mmの
円盤状シートを作成し、本実施例の発泡弾性層の軟化油
であるパラフィンオイルに7日間浸漬放置した。このシ
ートで放電前後の重量変化率及び体積抵抗率を測定した
ところ、重量変化率は3.9%であり、体積抵抗率は放
置前で1.5×105 Ωcm、放置後で2.6×105
Ωcmであった。得られた抵抗層チューブCの特性は以
下の通りである。
【0135】 表面粗さRz ;4.309μm 100%モジュラスM100 ;61.7kg/cm2
【0136】こうして得られたチューブCを抵抗層用に
し、実施例1で示したチューブBを表面層用にして、実
施例1の発泡弾性層の上に形成し、帯電ローラを作成し
た。得られた帯電ローラの各特性は以下の通りである。
【0137】 帯電ローラの10点平均表面粗さRz;1.870μm 電気抵抗値; 低温低湿環境 ;1.1MΩ (温度15℃、湿度10%、L/L環境) 高温高湿環境 ;0.9MΩ (温度32.5℃、湿度80%、H/H環境)
【0138】この帯電ローラについて実施例1と同様に
測定・評価を行い、その結果を表1に示した。
【0139】各環境下で初期と耐久後で殆ど画像変化は
なく、良好な画像が得られた。耐久後の帯電ローラの電
気抵抗値はL/L環境で1.8MΩ、H/H環境で2.
7MΩであった。
【0140】また、帯電音も50dB以下と非常に静か
であった。
【0141】(比較例1)実施例1において、帯電ロー
ラの抵抗層を構成する方法として浸漬塗工方式を採用
し、発泡体からなる弾性層の上に抵抗層を形成させた。
抵抗層を構成する材料としては ポリウレタン樹脂 100重量部 導電性酸化チタン 30重量部 をMEK(メチルエチルケトン)溶媒にて分散溶解して
抵抗層用塗料を作成する。この塗料を弾性層1b上に浸
漬塗工にて塗布をして膜厚100μmの抵抗層を1層設
けた。
【0142】これ以外、実施例1と同様にして帯電ロー
ラを作成した。
【0143】ここで得た帯電ローラを図1に示すレーザ
ービームプリンタ用のプロセスカートリッジの一次帯電
器の位置にある帯電ローラ1として設置し、該プロセス
カートリッジを高温多湿の環境4(温度40℃、湿度9
5%)下に、30日間放置した。
【0144】30日間、環境4下に放電した上記プロセ
スカートリッジを図1に示すレーザービームプリンタの
プロセスカートリッジ11として設置し、環境1(温度
23℃、湿度55%)、環境2(温度32.5℃、湿度
30%)、環境3(温度15℃、湿度10%)の各環境
下において、画像評価を行った。得られた画像は目視に
て評価を行った。この結果を表1に示した。表中の◎は
得られた画像が優秀、○は良好、△は実用可、×は実用
不可であることを示す。
【0145】環境1、環境2、環境3の全ての環境下で
画像上(特にハーフトーン領域)に感光ドラムピッチの
スジ状の画像ムラが発生していた。
【0146】上記画像ムラの原因は、弾性層として発泡
体を使用し、浸漬塗工により溶剤を用いて抵抗層を形成
したため弾性層の発泡セル中に溶剤であるMEKが残存
してしまい、高温多湿の環境に放置したことで残存した
MEKが帯電ローラ表面に移行して感光ドラムを汚染し
たものと考える。
【0147】(比較例2)実施例1で示した発泡弾性
層、チューブA及びチューブBを使用して帯電ローラを
作成する。まず、チューブBにエアーを吹き込み、外径
を拡大しつつ、発泡弾性層を挿入してチューブBを被覆
した後、チューブAをその外側に同様の方法で被覆して
帯電ローラを得た。この帯電ローラの電気抵抗値はL/
L環境で1.2MΩ、H/H環境で1.3MΩであっ
た。
【0148】次に、チューブBを作成した同じぺレット
を用いて、熱プレスにより直径50mm、厚み3mmの
円盤状シートを作成し、本実施例の発泡弾性層の軟化油
であるパラフィンオイルに7日間浸漬放置した。このシ
ートで放置前後の重量変化率及び体積抵抗率を測定した
ところ、重量変化率は6.7%であり、体積抵抗率は放
置前で1.6×105 Ωcm、放置後で12.2×10
5 Ωcmであった。
【0149】このようにして得られた帯電ローラを、実
施例1と同様の方法で画像評価を行った。その結果、H
/H環境下では耐久試験終了後の画像に、帯電部材の高
抵抗化に起困する帯電不良が発生し、帯電ローラ周期毎
の画像不良が見られた。耐久後の帯電ローラの電気抵抗
値を測定すると、L/L環境下で7.2MΩ、H/H環
境下では53MΩまで抵抗上昇していた。
【0150】
【表1】
【0151】
【発明の効果】以上述べたように本発明は、弾性層上に
抵抗層及び表面層を有する帯電部材において、帯電音の
抑制を目的に発泡体を弾性層として使用しても、本発明
のような発泡弾性層と抵抗層との組み合わせにすること
で、帯電部材にヘタリを生じにくく、その上帯電音も効
果的に抑制できる。
【0152】また、発泡弾性層表面の凹凸に影響される
ことなく抵抗層及び表面層が形成できるため、非常に表
面の平滑な帯電部材を提供することができる。そのた
め、均一な帯電が行えるようになる。
【0153】更には、弾性層に接する層にシームレスチ
ューブを使用しても、下層の弾性層に含有される軟化油
や可塑剤の影響を受けず、特性変化をすることがないの
で、長期に渡り安定して被帯電体を均一に帯電すること
が可能である。
【0154】また、本発明のような表面層の構成にする
ことで感光体への汚染及び貼り付き等の問題を解決する
ことができる。
【0155】従って、高精細な出力画像を長期に渡り得
ることのできる帯電部材、該帯電部材を有するプロセス
カートリッジ及び電子写真装置を可能にした。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の帯電部材を有する接触帯電装置を像担
持体の一次帯電手段としたプロセスカートリッジを有す
る電子写真装置の一例の概略構成図である。
【図2】本発明による帯電ローラの概略構成図である。
【図3】他の実施例を示す帯電ローラの概略構成図であ
る。
【図4】帯電ローラの電気抵抗測定方法を示す図であ
る。
【符号の説明】
1 帯電部材としての帯電ローラ 1a 導電性芯金 1b 発泡弾性層 1c 抵抗層 1d 表面層 1e 抵抗層 2 被帯電体(感光ドラム) 3 電源 4 露光手段 5 現像装置 6 給紙カセット 7 転写帯電器 8 定着装置 9 クリーニング装置 10 前露光装置 11 プロセスカートリッジ 12 プロセスカートリッジの保持部材 P 転写材 41 帯電ローラ 42 導電性芯金 43 アルミ箔シート 44 電源 45 直流電流計
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 小山 浩 東京都大田区下丸子3丁目30番2号 キヤ ノン株式会社内 (72)発明者 塚本 忠紀 茨城県稲敷郡茎崎町茎崎1888−2 キヤノ ン化成株式会社内

Claims (13)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 電圧を印加した帯電部材を被帯電体面に
    接触させることにより被帯電体面を帯電する帯電部材に
    おいて、該帯電部材が導電性支持体、該導電性支持体上
    の弾性層、該弾性層上の抵抗層及び該抵抗層上の表面層
    を有し、 該弾性層が合成ゴムまたは樹脂からなり、軟化油及び可
    塑剤の少なくとも1種を含有させ、発泡させることによ
    り硬度調整されており、 該抵抗層が、下層の発泡弾性層に接し下層の発泡弾性層
    に含有される軟化油及び可塑剤の少なくとも1種に対し
    て耐油性を有し、かつ、予め外表面を平滑にした円筒状
    の中空部材として成膜された抵抗材料からなり、 該表面層が、エチレン・ブチレン共重合体を含む樹脂を
    含有することを特徴とする帯電部材。
  2. 【請求項2】 該発泡弾性層の発泡セルの平均径が、3
    0〜500μmである請求項1に記載の帯電部材。
  3. 【請求項3】 該発泡弾性層の硬度が、JlS−K63
    01に示されるC形硬度で50度以下である請求項1ま
    たは2に記載の帯電部材。
  4. 【請求項4】 該予め外表面を平滑にした円筒状の中空
    部材として成膜された抵抗材料からなる該抵抗層の外表
    面の表面粗さが、JlS−B0601に示される10点
    平均粗さ(Rz)で20μm以下である請求項1に記載
    の帯電部材。
  5. 【請求項5】 該予め円筒状の中空部材として成膜され
    た抵抗材料がシームレスチューブの形態であり、該抵抗
    層が該シームレスチューブの外嵌処理により形成されて
    いる請求項1または4記載の帯電部材。
  6. 【請求項6】 該抵抗層が、100%モジュラス(M
    100 )が50〜100kg/cm2 の抵抗材料からなる
    請求項1、4または5に記載の帯電部材。
  7. 【請求項7】 該抵抗層の肉厚が、下層の発泡弾性層の
    肉厚の1/50〜1/2である請求項1、4、5または
    6に記載の帯電部材。
  8. 【請求項8】 該表面層に含有されるエチレン・ブチレ
    ン共重合体の少なくとも一方の末端が、スチレンブロッ
    クポリマー及びオレフィンブロックポリマーからなる群
    より選ばれる樹脂である請求項1に記載の帯電部材。
  9. 【請求項9】 該表面層が更にポリオレフィン系樹脂を
    含有する請求項1または8に記載の帯電部材。
  10. 【請求項10】 該表面層の硬度が、JlS‐K630
    1に示されるA形硬度で40〜90度である請求項1、
    8または9に記載の帯電部材。
  11. 【請求項11】 該帯電部材の表面粗さが、JlS−B
    0601に示される10点平均粗さ(Rz)で10μm
    以下である請求項1乃至10のいずれかに記載の帯電部
    材。
  12. 【請求項12】 像担持体と請求項1乃至11のいずれ
    かに記載の帯電部材、及び該像担持体及び帯電部材を一
    体に収容するカートリッジ容器を有し、画像形成装置本
    体に着脱白在であることを特徴とするプロセスカートリ
    ッジ。
  13. 【請求項13】 像担持体及び請求項1乃至11のいず
    れかに記載の帯電部材を有する画像形成装置。
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Cited By (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2003084519A (ja) * 2001-09-13 2003-03-19 Daikin Ind Ltd 押出成形用フッ素系組成物、感光部用成形物製造方法及び感光部用成形物
KR100450909B1 (ko) * 2002-11-27 2004-10-01 자화전자 주식회사 대전롤러의 제조방법
JP2006227346A (ja) * 2005-02-18 2006-08-31 Ricoh Co Ltd 画像形成装置、およびプロセスカートリッジ
JP2007101864A (ja) * 2005-10-04 2007-04-19 Canon Chemicals Inc 帯電部材及び電子写真装置

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