JP3825851B2 - 帯電部材及び電子写真装置 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、帯電部材及びそれを有する電子写真装置に関する。詳しくは、電圧を印加して被帯電体表面を所定の電位に帯電する帯電部材、及びそれを有する電子写真装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来、電子写真法として多数の方法が知られているが、一般には光導電性物質を利用し、種々の手段により感光体上に電気的潜像を形成し、次いで該潜像を粉末現像剤(トナー)で現像を行って可視像とし、必要に応じて紙等の転写材にトナー画像を転写した後、熱及び圧力等により転写材にトナー画像を定着して複写物を得るものである。また、転写材上に転写されずに感光体上に残ったトナー粒子はクリーニング工程により感光体上より除去される。
【0003】
また従来、電子写真の帯電装置としては、コロナ帯電器を用いたコロナ帯電装置が使用されてきた。近年、これに代って、接触帯電装置が実用化されている。接触帯電装置はコロナ帯電装置に比べて、低い電圧を使用できる、オゾンの発生量が少ない、装置を小型化できる等の利点を有している。なかでも接触帯電装置には、帯電部材として導電性ローラを用いたローラ帯電方式が、帯電の安定性という点から好ましく用いられている。
【0004】
図1に帯電ローラを用いた接触帯電装置の構成例を示す。
【0005】
ローラ帯電方式では、導電性の弾性ローラ(帯電ローラ)1を被帯電体である感光体2に加圧当接させ、これに電圧を印加することによって、感光体表面への帯電を行う。
【0006】
具体的には、帯電は帯電部材から被帯電体への放電によって行われるため、ある閾値以上の電圧を印加することにより帯電が開始される。例えば、厚さ25μmのOPC感光体に対して帯電ローラーを加圧当接させた場合には、約650V以上の電圧を印加すれば感光体の表面電位が上昇し始め、それ以降は印加電圧に対して傾き1の直線上に感光体表面電位が増加する。以後、この閾値電圧を帯電開始電圧Vthと定義する。
【0007】
つまり、電子写真に必要とされる感光体電位Vdを得るためには帯電ローラーにVth+Vdという直流電圧が必要となる。このようにして、接触帯電部材に直流電圧のみを印加して感光体を所定の電位に帯電する方法をDC帯電方式と称する。
【0008】
しかし、DC帯電においては環境変動等によって接触帯電部材の抵抗値が変動したり、あるいは感光体が削れることによって膜厚が変動してVthが変動したりするため、感光体の表面電位を所望の値にすることが難しかった。
【0009】
このため、更なる帯電の均一化を図るために特開昭63−149669号公報に記載されるように、所望の感光体表面電位Vdに相当する直流電位にVthの2倍以上のピーク間電圧を持つ交流電圧との重畳電圧を接触帯電部材に印加する、いわゆるAC帯電方式が用いられる。これは交流電圧による電位のならし効果を目的としたものであり、感光体の電位は交流電圧のピークの中央値であるVdに収束し、環境等の外乱には影響されることはない。
【0010】
次に、接触帯電部材としての構成例を説明する。
【0011】
図2は帯電ローラの概略断面図である。帯電ローラは、導電性支持体(芯金)1aの上に被帯電体との均一な当接部を形成するために必要な弾性層1bと、更にその上に耐摩耗性や耐感光体汚染性向上等の目的に応じて、表面層1cを設けた構成のものが使用される。また、抵抗調整やしみ出し物質の防止等必要に応じて、弾性層1bと表面層1cの間に中間層を設けた構成をとる場合もある。
【0012】
弾性層1bは、EPDM、IR、SBR、NBR、シリコーンゴム、ウレタンゴム及びフッ素ゴム等の合成ゴムに導電性カーボンブラック等の導電剤が分散された構成になっている。
【0013】
表面層1cは、ポリアミド樹脂、ポリウレタン樹脂及びフッ素樹脂等の合成樹脂に抵抗調整のために導電性カーボンブラック、導電性酸化スズ及び導電性酸化チタン等の導電剤が分散された構成になっている。この際、表面層は粉末現像剤が感光ドラム表面に融着するのを防止する目的で、低硬度に調整される。
【0014】
また、表面層1cとして、導電性の熱可塑性エラストマーからなるシームレスチューブを用いた構成も提案されている。
【0015】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、上記した従来の帯電部材の表面層の構成材料のうち、熱可塑性エラストマーを用いた場合は、硬度調整に問題があった。例えば、オレフィン系エラストマーやスチレン系エラストマーを用いた場合には、硬度調整(主に低硬度化)する目的でパラフィンオイル及びナフテンオイル等の軟化油やフタル酸誘導体等の可塑剤を添加する必要があった。しかし、これらの軟化油や可塑剤がしみ出して、感光ドラムを汚染したり、帯電部材と感光ドラムとの貼り付きの原因となった。また、低硬度のウレタンエラストマー(例えばJIS−A硬度が60度以下)を用いた場合は、それ自体が粘着性を帯びていて、粉末現像剤や紙粉が付着しやすくなり、帯電性能を低下させる一因となった。一方、粘着性を防止するためにシリカやタルク等の無機充填剤を入れて粗面化する方法もあるが、この場合は帯電部材表面にできた凹凸によって帯電が不均一になったり、汚れが溜まりやすくなったりする欠点があった。
【0016】
従って、本発明の目的は、感光ドラムと貼り付いたり、帯電部材の表面が荒れたりせず、均一な帯電が長期にわたって安定して得られる帯電部材、及びそれを有する電子写真装置を提供することにある。
【0017】
【課題を解決するための手段】
前記のような課題を解決するために検討した結果、帯電部材の表面層にエチレン・ブチレン共重合体を含有する樹脂及びポリオレフィン系樹脂を用いることで、均一な帯電が長期にわたって得られる帯電部材、及びそれを有する電子写真装置を実現することができた。
【0018】
即ち、本発明は、エチレン・ブチレン共重合体を含む樹脂及びポリオレフィン系樹脂を含有する表面層を有することを特徴とする帯電部材である。
【0019】
また、本発明は、電子写真感光体、静電潜像形成手段、形成した静電潜像を現像する手段及び現像した像を転写材に転写する手段を有する電子写真装置において、該潜像形成手段として該感光体を帯電するために上記帯電部材を有することを特徴とする電子写真装置である。
【0020】
【発明の実施の形態】
次に、本発明を詳細に説明する。
【0021】
図2は本発明の帯電部材の好ましい実施例の断面図である。芯金1a上に弾性層1bと、弾性層1b上に表面層1cとを設け、芯金1aに所定の電圧を印加して、図1の感光体(感光ドラム)2を帯電させるものである。
【0022】
表面層1cは、エチレン・ブチレン共重合体を含有する樹脂を用いる。このエチレン・ブチレン共重合体を含有する樹脂は、例えば日本合成ゴム(株)製の熱可塑性エラストマー商品名「ダイナロン」や、シェルジャパン(株)製の熱可塑性エラストマー商品名「クレイトン」、旭化成工業(株)製の熱可塑性エラストマー商品名「タフテック」等がある。「ダイナロン」には、エチレン・ブチレン共重合体の両末端の一方がスチレンブロックポリマー、もう一方がオレフィンブロックポリマーであるスチレン−エチレン・ブチレン−オレフィン共重合体(SEBC)と、エチレン・ブチレン共重合体の両末端がいずれもオレフィンブロックポリマーであるオレフィン−エチレン・ブチレン−オレフィン共重合体(CEBC)がある。また、クレイトンとタフテックにはエチレン・ブチレン共重合体の両末端がいずれもスチレンブロックポリマーであるスチレン−エチレン・ブチレン−スチレン共重合体(SEBS)がある。これらは、パラフィンオイル、ナフテンオイル等の軟化油やフタル酸誘導体等の可塑剤を添加しなくとも好ましい柔軟性を有している。
【0023】
また、表面層1cとして、エチレン・ブチレン共重合体を含有する樹脂中に、硬度調整と感光体(感光ドラム)2への貼り付き防止を目的に、オレフィン系樹脂を混合して用いる。オレフィン系樹脂としては、上記エチレン・ブチレン共重合体を含有する樹脂に相溶性し、かつ硬度調整ができるポリエチレン樹脂、エチレン・プロピレン共重合体(EPM)、エチレン・ブチレン共重合体(EBM)、エチレン・酢酸ビニル共重合(EVA)樹脂、ポリプロピレン樹脂、、エチレン・メチルメタクリレート共重合体(EMMA)及びエチレン・エチルアクリレート共重合体(EEA)のいずれかを用いることが好ましい。また、ポリエチレン樹脂の場合は低密度ポリエチレン(LDPE)、超低密度ポリエチレン(VLDPE)、直鎖状低密度ポリエチレン(LLDPE)及び高密度ポリエチレン(HDPE)の中から適宜選択することができる。
【0024】
また、これらのオレフィン系樹脂の混合量は、エチレン・ブチレン共重合体を含有する樹脂100重量部に対して、5重量部〜90重量部であることが好ましい。オレフィン系樹脂が5重量部未満では、硬度あるいは感光ドラムへの貼り付きの程度がオレフィン系樹脂無添加とあまり差がない。一方、オレフィン系樹脂が90重量部を超えると、エチレン・ブチレン共重合体を含有する樹脂が本来持っている特性を損なう。例えば、ポリエチレン樹脂、ポリプロピレン樹脂、エチレン・酢酸ビニル共重合樹脂、エチレン・メチルメタクリレート共重合体、エチレン・エチルアクリレート共重合体の混合量が90重量部を超えると硬度が急激に上昇し、感光ドラムへの粉末現像剤の融着レベルが悪化する。また、エチレン・プロピレン共重合体、あるいはエチレン・ブチレン共重合体の混合量が100重量部を超えると、帯電部材の感光ドラムへの貼り付きの程度が悪化する。
【0025】
また、これらのオレフィン系樹脂を2種類以上添加してもさしつかえない。
【0026】
更に、表面層1cの硬度は、JIS K6301に規定されるスプリング式硬さ試験において、A形試験機で測定した硬度(以下JIS−A硬度)が85度以下であることが好ましい。JIS−A硬度が85度を超えると、耐久によって粉末現像剤が感光ドラム表面に融着して、画像不良(反転現像系では黒地に感光ドラムピッチの白ポチが発生)が発生し易くなる。
【0027】
更に、表面層1cとして、このエチレン・ブチレン共重合体を含有する樹脂単独、あるいはエチレン・ブチレン共重合体を含有する樹脂とオレフィン系樹脂の混合物に導電剤を分散して抵抗調整を行うことができる。導電剤としては、導電性カーボンブラックや導電性カーボングラファイト、導電性酸化チタン、導電性酸化スズ及び導電性酸化亜鉛等の金属酸化物、金、銀、銅、ニッケル等の金属粉等が挙げられ、これらを単独または2種以上組み合わせて使用してもかまわない。また、表面層1cの抵抗値は、1×105Ω・cm〜1011Ω・cmの範囲であることが好ましい。1×105Ω・cmより低い場合は、感光ドラムにピンホールや傷等の表面欠陥が存在すると電流が集中してしまい、いわゆるピンホールリークが起こる。また、抵抗値が1×1011Ω・cmを越えると、印加電圧が降下してしまい、感光ドラムの帯電性が低下し、いわゆる砂地カブリが発生する。
【0028】
表面層の作製方法としては、まず所定量のエチレン・ブチレン共重合体を含有する樹脂、オレフィン系樹脂及び導電剤をヘンシャルミキサー、V型ブレンダー及び円筒型ブレンダー等を用いて乾式混合した後、加圧ニーダー、押出機及び加熱ロール等の混練機を用いて溶融混練する。更に、押出機とペレタイザーで所定形状にペレット化を行う。次いで、所定のチューブ成形用ダイを備えた押出機でチューブ化する。チューブ化の方法としては、フリーエクストルージョン、バキュームエクストルージョン、プレッシャーサイジング及びインターナルキャリブレーション等の成形方法を用いることができる。
【0029】
得られたチューブ状の表面層を弾性層上に被覆する。チューブが熱収縮性を有する場合には、その内径を導電性弾性層の外径より大きく形成し、チューブ内に導電性弾性層を挿入した後、加熱収縮することによって被覆することができる。また、熱収縮性を有しない場合には、チューブ状の導電性表面層の内径を導電性弾性層の外径よりわずかに小さく形成し、エアや窒素ガス等の適当な手段で膨らませた後、導電性弾性層上に被覆することができる。
【0030】
更に、本発明における帯電部材の弾性層1bは、エチレンプロピレンゴム(EPDM)、スチレンブタジエンゴム(SBR)、ブタジエンゴム(BR)、イソプレンゴム(IR)、クロロプレンゴム(CR)、アクリルゴム(ACM)、アクリロニトリルブタジエンゴム(NBR)、エピクロルヒドリンゴム、シリコーンゴム、フッ素ゴム等の合成ゴム、あるいはポリウレタン系、ポリスチレン系、ポリアミド系、ポリエステル系、ポリ塩化ビニル系及びポリオレフィン系等の熱可塑性エラストマーのソリッドあるいは発泡体を用いることができる。また、抵抗調整として、表面層1cに挙げた導電剤をこれらの材料に混合して使用することができる。
【0031】
また、弾性層1bの抵抗調整には、表面層に用いることができる導電剤を使用することができる。弾性層の抵抗値は、1×106Ω・cm以下であることが好ましい。抵抗値が1×106Ω・cmを超える場合は、弾性層1b中で印加電圧が降下してしまい、感光ドラムの帯電性能が悪化する。
【0032】
更に、本発明の導電性支持体(芯金)1aとしては、鉄、銅、ニッケル、ステンレス及び真鍮等の金属丸棒をそのままを用いてもよいし、表面に防錆や耐傷性のために化学ニッケルメッキやクロムメッキ等の表面処理を施してもさしつかえないが、導電性を損なわないことが重要である。
【0033】
本発明の帯電部材を用いた電子写真装置の概略構成図を図1に示す。
【0034】
2は被帯電体としての回転ドラム型の電子写真感光体(以下感光ドラムと記す)であり、矢印の時計方向に所定の周速度(プロセススピード)をもって回転駆動される。2aは該感光ドラム1のアルミニウム等の導電性ドラム支持体、2bはそのドラム支持体2aの外周面に形成した感光層である。
【0035】
1は接触帯電部材であり、本例は感光ドラム2表面にドラム母線方向に略平行にして所定の押圧力で当接させて配設したローラ体(以下、帯電ローラと記す)で、感光ドラム2の回転に従動回転する。
【0036】
本例の帯電ローラ1は、導電性芯金1aと、該芯金に同心一体に射出成形等でローラ状に成形した導電性ゴム等の導電性弾性層1bと、更にその外周に形成した導電性表面層1cとからなる多層構造のものである。更に、必要に応じて導電性弾性層1bと導電性表面層1cの間に中間層を設けることができる。本例の帯電ローラ1は被帯電体である感光ドラム1の表面に接する材料層である導電性表面層1cに上述した熱可塑性エラストマー材料を用いている。
【0037】
3は帯電ローラ2に対する電圧印加電源であり、この電源から帯電ローラ1の芯金1aに所定の電圧を印加することで、回転する感光ドラム2の外周表面が所定の極性、電位に帯電処理される。
【0038】
帯電ローラ1に対する印加電圧は、直流電圧だけでもよいが、被帯電体としての感光ドラム1表面を均一に帯電処理するために直流電圧と交流電圧の重畳電圧(振動電圧)を印加する方が好ましい。
【0039】
帯電ローラ1により所定の電位に均一に一次帯電処理された感光ドラム1表面に対して、不図示のレーザースキャナ(画像露光手段)による目的画像情報のレーザービーム走査露光4、現像器5によるトナー現像、及び形成トナー像の転写手段6による転写材(例えば紙)7に対する転写の工程が順次に実行され、トナー像転写を受けて感光ドラム1表面から分離された転写材7が不図示の定着手段へ導入されて画像形成物(プリント)として出力される。トナー像転写後の感光ドラム1表面はクリーニング装置8で転写残りのトナーの付着汚染物の除去がなされて清浄面化され、繰り返して作像に供される。
【0040】
下、更に本発明を実施例に基づいて詳細に説明する。
[参考例1]
【0041】
[帯電部材の弾性層の作製]
以下の原料を20℃に冷却した2本ロールにて20分間混合し、コンパウンドを作製した。
【0042】
EPDM・・・・・・・・・・・100重量部
酸化亜鉛・・・・・・・・・・・・・5重量部
高級脂肪酸・・・・・・・・・・・・1重量部
導電性カーボンブラック・・・・・・5重量部
パラフィンオイル・・・・・・・・10重量部
硫黄・・・・・・・・・・・・・・・2重量部
加硫促進剤(MBT)・・・・・・・1重量部
加硫促進剤(TMTD)・・・・・・1重量部
加硫促進剤(ZnMDC)・・・1.5重量部
発泡剤(重炭酸ナトリウム)・・・10重量部
【0043】
更に、直径6mmのステンレス製芯金の外周に上記コンパウンドを150℃、30分間加熱加硫させ、厚さ3mmの弾性層を有する発泡ローラ(外径12mm)を得た。次いで本ローラの電気抵抗値を、温度23℃、相対湿度60%環境下で測定したところ、0.05MΩであった。測定は、帯電ローラの外周に10mm幅のアルミニウム箔(厚み50μm)を密着させて巻き付け、芯金とアルミ箔間に直流電圧250Vを印加し、10秒後の抵抗値を抵抗計(日置電機(株)製、商品名3119DIGITAL MΩ HITESTER)で読み取る方法を用いた。
【0044】
[帯電部材の表面層の作製]
エチレン・ブチレンランダム共重合体を含有する樹脂(日本合成ゴム(株)製、スチレン−エチレン・ブチレン−オレフィン共重合樹脂ダイナロン4600P(SEBC、JIS−A硬度75度)100重量部、導電性カーボンブラック12重量部をV型ブレンダーで5分間乾式混合した。次いで加圧式ニーダーを用いて190℃で10分間溶融混練した。更に冷却後、粉砕機にて粉砕した後、単軸押出機(スクリュ径30mm、L/D=30、樹脂温度190℃)を用いてペレット化した。
【0045】
更に、内径12mmのダイスと外径11mmのニップルを備えたクロスヘッド押出機(スクリュ径28mm、L/D=30、樹脂温度190℃)を用いて、内径が11.5mm、肉厚が約200μmのシームレスチューブを得た。
【0046】
更に、同じペレットを用いて、熱プレスで厚み2mmのシートを作製し、JIS K6301に規定される方法に従ってスプリング式硬さ試験機A形により硬度を測定したところ、82度であった。また、チューブの表面粗さを表面粗さ計((株)小坂研究所製、サーフコーダーSE−3400)で測定したところ、十点平均粗さRzは2.0μmであった。
【0047】
[帯電ローラの作製]
上記シームレスチューブにエアを吹き込み、チューブの内径を拡大した後、弾性層(発泡体ローラ)を挿入し、チューブの収縮力により両者を嵌合して、帯電ローラを得た。
【0048】
次いで本帯電ローラの電気抵抗値を、温度32℃、相対湿度60%環境下で測定したところ、0.9MΩであった。測定は、帯電ローラの外周に10mm幅のアルミニウム箔(厚み50μm)を密着させて巻き付け、芯金とアルミ箔間に直流電圧250Vを印加し、10秒後の抵抗値を抵抗計(日置電機(株)製、3119 DIGITAL MΩ HITESTER)で読み取った。
【0049】
この帯電ローラをレーザビームプリンタ(キヤノン(株)社製、商品名;LBP−8MarkII)に用いられるプロセスカートリッジ(商品名;EP−Eカートリッジ)の一次帯電器に取り付け、
【0050】
・直流電圧; −670V
・交流電圧; 2000V(ピーク間電圧)
・周波数; 650Hz
【0051】
の重畳電圧を外部電源より印加し、高温高湿環境(温度32℃、相対湿度85%)下において、8000枚の画像耐久試験を行った。8000枚耐久後に得られた画像を目視にて観察することによって画像評価を行った。
【0052】
8000枚耐久後にも、感光ドラムへ粉末現像剤が融着して起こるベタ黒画像中に白ポチが発生することもなく、良好な画像が得られた。
【0053】
また、本帯電ローラを感光ドラムに当接させた状態で温度40℃、相対湿度95%環境下に30日間放置した後、帯電ローラが感光ドラムにわずかに貼り付いたものの、良好な画像が得られた。
【0054】
[実施例2]
参考例1において、表面層材料をスチレン−エチレン・ブチレン−オレフィン共重合樹脂(SEBC、日本合成ゴム(株)製、ダイナロン4600P、JIS−A硬度75度)100重量部、ポリエチレン樹脂(LDPE、東ソー(株)製、ペトロセン342、JIS−A硬度92度)5重量部、カーボンブラック11重量部とした以外は、参考例1と同様にして実施例2の帯電ローラを作製し、画像評価を行った。
【0055】
表面層材料のJIS−A硬度は、参考例1と同様の方法で測定したところ、83度であった。また、参考例1と同様の方法で、チューブの表面粗さRzを測定したところ、1.8μmであった。
【0056】
参考例1と同様の条件で画像耐久を行った結果、8000枚耐久後にも良好な画像が得られた。
【0057】
また、参考例1と同様の条件で放置試験を行った結果、帯電ローラの感光ドラムへの貼り付きは全くなく、良好な画像が得られた。
【0058】
更に、ポリエチレン樹脂の添加量を振って、表面層を作製し、同様の画像評価及び放置試験を実施した結果を表1に示す。
【0059】
【表1】
Figure 0003825851
【0060】
[実施例3]
参考例1において、表面層材料をオレフィン−エチレン・ブチレン−オレフィン共重合樹脂(CEBC、日本合成ゴム(株)製、ダイナロン6100P、JIS−A硬度85度)100重量部、エチレン・プロピレン共重合体(日本合成ゴム(株)製、EP−02P、JIS−A硬度55度)所定重量部、カーボンブラック12.5重量部とした以外は、参考例1と同様にして実施例3の帯電ローラを作製した。
【0061】
更に、参考例1、実施例2と同様の方法で、硬度測定、表面粗さ測定、耐久画像評価、感光ドラムへの貼り付き評価を行った。エチレン・プロピレン共重合体の添加量を振った結果を表2に示す。
【0062】
【表2】
Figure 0003825851
【0063】
[実施例4]
参考例1において、表面層材料をオレフィン−エチレン・ブチレン−オレフィン共重合樹脂(CEBC、日本合成ゴム(株)製、ダイナロン6200P、JIS−A硬度63度)100重量部、ポリプロピレン樹脂(宇部興産(株)製、宇部ポリプロJ309G、JIS−A硬度96度)所定重量部、カーボンブラック13.2重量部とした以外は、参考例1と同様にして実施例4の帯電ローラを作製した。
【0064】
更に、参考例1、実施例2と同様の方法で、硬度測定、表面粗さ測定、耐久画像評価、感光ドラムへの貼り付き評価を行った。ポリプロピレン樹脂の添加量を振った結果を表3に示す。
【0065】
【表3】
Figure 0003825851
【0066】
[実施例5]
参考例1において、表面層材料をスチレン−エチレン・ブチレン−スチレン共重合樹脂(SEBS、シェルジャパン(株)製、クレイトンG1657、JIS−A硬度65度)100重量部、エチレン・ブチレン共重合体(日本合成ゴム(株)製、EBM−2041P、JIS−A硬度88度)所定重量部、カーボンブラック13重量部とした以外は、参考例1と同様にして実施例5の帯電ローラを作製した。
【0067】
更に、参考例1、実施例2と同様の方法で、硬度測定、表面粗さ測定、耐久画像評価、感光ドラムへの貼り付き評価を行った。エチレン・ブチレン共重合体の添加量を振った結果を表4に示す。
【0068】
【表4】
Figure 0003825851
【0069】
[実施例6]
参考例1において、表面層材料をスチレン−エチレン・ブチレン−スチレン共重合樹脂(SEBS、シェルジャパン(株)製、クレイトンG1657、JIS−A硬度65度)100重量部、エチレン・酢酸ビニル共重合体(東ソー(株)製、ウルトラセン521、JIS−A硬度88度)所定重量部、カーボンブラック12.4重量部とした以外は、参考例1と同様にして実施例6の帯電ローラを作製した。
【0070】
更に、参考例1、実施例2と同様の方法で、硬度測定、表面粗さ測定、耐久画像評価、感光ドラムへの貼り付き評価を行った。エチレン・酢酸ビニル共重合体の添加量を振った結果を表5に示す。
【0071】
【表5】
Figure 0003825851
【0072】
[実施例7]
参考例1において、表面層材料をオレフィン−エチレン・ブチレン−オレフィン共重合樹脂(CEBC、日本合成ゴム(株)製、ダイナロン6200P、JIS−A硬度63度)100重量部、エチレン・エチルアクリレート共重合体(三井デュポン・ポリケミカル(株)製、エバフレックス−EEA A−701、JIS−A硬度92度)所定重量部、カーボンブラック11.5重量部とした以外は、参考例1と同様にして実施例7の帯電ローラを作製した。
【0073】
更に、参考例1、実施例2と同様の方法で、硬度測定、表面粗さ測定、耐久画像評価、感光ドラムへの貼り付き評価を行った。エチレン・エチルアクリレート共重合体の添加量を振った結果を表6に示す。
【0074】
【表6】
Figure 0003825851
【0075】
[実施例8]
参考例1において、表面層材料をオレフィン−エチレン・ブチレン−オレフィン共重合樹脂(CEBC、日本合成ゴム(株)製、ダイナロン6200P、JIS−A硬度63度)100重量部、エチレン・メチルメタクリレート共重合体(住友化学工業(株)製、アクリフトWH303、JIS−A硬度92度)所定重量部、カーボンブラック12重量部とした以外は、参考例1と同様にして実施例8の帯電ローラを作製した。
【0076】
更に、参考例1、実施例2と同様の方法で、硬度測定、表面粗さ測定、耐久画像評価、感光ドラムへの貼り付き評価を行った。エチレン・メチルメタクリレート共重合体の添加量を振った結果を表7に示す。
【0077】
【表7】
Figure 0003825851
【0078】
[比較例1]
参考例1において、表面層材料を水素化スチレン−ブタジエン共重合体(HSBR、日本合成ゴム(株)製、ダイナロン1910P、JIS−A硬度57度)100重量部、カーボンブラック12.8重量部とした以外は、参考例1と同様にして比較例1の帯電ローラを作製した。
【0079】
更に、参考例1、実施例2と同様の方法で、硬度測定、表面粗さ測定、耐久画像評価、感光ドラムへの貼り付き評価を行った。
【0080】
実施例では発生しなかった帯電ローラの表面汚れに起因する帯電ローラピッチ(約38mm)の画像濃度ムラが発生した。
【0081】
・JIS−A硬度 66°
・表面粗さRz 3.2μm
・感光体への貼り付き 有り
・耐久後の画像 トナー汚れに起因する帯電ローラピッチの画像濃度ムラが発生した。(実用不可のレベル)
【0082】
[比較例2]
参考例1において、表面層材料を水素化スチレン−ブタジエン共重合体(HSBR、日本合成ゴム(株)製、ダイナロン1910P、JIS−A硬度57度)100重量部、ナイロン12(宇部興産(株)製、宇部ナイロン 3035JU3、JIS−A硬度96度)所定重量部、カーボンブラック14重量部とした以外は、参考例1と同様にして比較例2の帯電ローラを作製した。
【0083】
更に、参考例1、実施例2と同様の方法で、硬度測定、表面粗さ測定、耐久画像評価、感光ドラムへの貼り付き評価を行った。ナイロン12(Ny12)の添加量を振った結果を表8に示す。
【0084】
Ny12添加量が60重量部を超えると、急激に表面が荒れた。
【0085】
【表8】
Figure 0003825851
【0086】
【発明の効果】
以上説明したように、本発明の帯電部材は、トナー融着が生じにくく、更に感光ドラムへの貼り付きがない。また、従来のブロッキング防止剤(無機系充填剤)を用いていないので、帯電部材の表面が荒れることなく、感光ドラムとの貼り付きを防止できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明における帯電部材を用いた電子写真装置の一例の概略的断面図。
【図2】 本発明による帯電部材の構成の一例を示す断面図。
【符号の説明】
1 帯電部材(帯電ローラ)
2 感光体(感光ドラム)
3 電源
4 露光手段
5 現像手段
6 転写手段
7 転写紙
8 クリーニング手段

Claims (5)

  1. エチレン・ブチレン共重合体を含む樹脂及びポリオレフィン系樹脂を含有する表面層を有することを特徴とする帯電部材。
  2. 前記エチレン・ブチレン共重合体の少なくとも一方の末端が、スチレンブロックポリマー及びオレフィンブロックポリマーからなる群より選ばれる少なくとも一方のポリマーである請求項1記載の帯電部材。
  3. 前記ポリオレフィン系樹脂が、ポリエチレン樹脂、エチレン・プロピレン共重合体、エチレン・ブチレン共重合体、エチレン・酢酸ビニル共重合体、ポリプロピレン樹脂、エチレン・メチルメタクリレート共重合体及びエチレン・エチルアクリレート共重合体からなる群より選ばれた少なくとも1種の樹脂である請求項1または2に記載の帯電部材。
  4. 前記帯電部材の表面の硬度が85度以下である請求項1乃至のいずれか記載の帯電部材。
  5. 電子写真感光体、静電潜像形成手段、形成した静電潜像を現像する手段及び現像した像を転写材に転写する手段を有する電子写真装置において、該潜像形成手段として該感光体を帯電するために請求項1乃至のいずれか記載の帯電部材を有することを特徴とする電子写真装置。
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