JP2009014834A - 帯電ローラー及び前記帯電ローラーを有するプロセスカートリッジ及び電子写真装置 - Google Patents

帯電ローラー及び前記帯電ローラーを有するプロセスカートリッジ及び電子写真装置 Download PDF

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Abstract

【課題】本発明は、帯電ローラー表面へのトナーや外添剤等の付着を低減でき、弾性体層がチューブ被覆時の伸縮ストレスとそれに伴う抵抗変化が少なく、表面層への軟化剤移行性のない長期間安定に帯電性能の保持できる帯電ローラーを提供することを目的とする。また、前記帯電ローラーを用いるプロセスカートリッジ及び電子写真装置の提供を目的とする。
【解決手段】本発明は、帯電ローラーを形成する弾性体層上の少なくとも2層以上からなる被覆チューブの最表層に平均粒子径が3μm以上20μm以下である樹脂粒子を含有することで、耐久初期から最後まで良好に帯電し、また、弾性体層には液状ゴムを30質量部以上150質量部以下含有することで、長期間安定に帯電性能の保持できる帯電ローラーを提供する。さらに、このような帯電ローラーを搭載したプロセスカートリッジ及び電子写真装置を提供する。
【選択図】図1

Description

本発明は、被帯電体に接触配置され、電圧を印加されることにより前記被帯電体を帯電する帯電部材に関する。また、前記帯電部材を有するプロセスカートリッジ及び電子写真装置に関する。
従来、電子写真法としては多数の方法が知られているが、一般には、まず光導電性物質を利用し、種々の手段により被帯電体上に電気的潜像を形成する。次いで前記潜像をトナーで現像を行って可視像とし、必要に応じて紙等の転写材にトナー画像を転写した後、熱・圧力等により転写材上にトナー画像を定着して複写物を得るものである。また、転写材上に転写されずに被帯電体上に残ったトナー粒子は、クリーニング工程により被帯電体上より除去される。
従来、電子写真の帯電装置としては、コロナ帯電器が使用されてきた。近年、これに代って、接触帯電装置が実用化されてきている。これは、低オゾン、低電力を目的としており、この中でも特に帯電部材として導電性ローラーを用いたローラー帯電方式が、帯電の安定性という点から好ましく用いられている。
ローラー帯電方式は、導電性のローラーを被帯電体に加圧当接させ、これに電圧を印加することによって被帯電体への帯電を行う。
具体的には、帯電は帯電部材から被帯電体への放電によって行われるため、ある閾値電圧以上の電圧を印加することによって帯電が開始される。例を示すと、被帯電体である厚さ25μmの有機感光体(OPC感光体)に対して帯電ローラーを加圧当接させた場合には、約640V以上の電圧を印加すれば被帯電体の表面電位が上昇し始める。それ以降は印加電圧に対して傾き1で線形に被帯電体表面電位が増加する。以後、この閾値電圧を帯電開始電圧(Vth)とする。
つまり、電子写真に必要とされる被帯電体表面電位(Vd)を得るためには、帯電ローラーにはVd+VthのDC電圧が必要となる。このように、DC電圧のみを接触帯電部材に印加して帯電を行う方法をDC帯電と称する。
この他に、AC電圧による電位のならし効果によって更なる帯電の均一化を図るAC+DC帯電方式が用いられるが、装置の大型化・高コストという問題点もあり、近年は小型化・低コストを実現可能なDC電圧が好まれて用いられている。
前記ローラー帯電方式の中でも、被帯電体にローラー状の帯電部材を接触させ、前記被帯電体表面を帯電する接触帯電方式が広く用いられている。接触帯電方式に用いられる帯電部材は、その構造が簡単であることやオゾンの発生量が極めて少ない等の利点を有している。
前記帯電部材として、弾性体層上にシームレスチューブを被覆して表層を形成した例が示されおり、導電性の異なる層構成よりなる多層チューブが開示されている(特許文献1)。単層のチューブで被覆した帯電ローラーでは、被帯電体を接触帯電方式で帯電する場合、抵抗のバラツキや環境による抵抗変化が大きいため、被帯電体が均一に帯電されず、鮮明な画像等が得られない。しかし、各層の導電性を変化させた多層チューブで帯電ローラーに被覆した場合、各層内での抵抗のバラツキや環境変化による抵抗変化を抑制できる。帯電部材の製造方法としては、前記従来技術として、シームレスチューブを挿入により形成する方法が挙げられている。
帯電部材と被帯電体との十分な接触がなされるよう、前記弾性体層の硬度はできるだけ低くすることが望ましく、低硬度を達成するために、通常は、ゴム材料にオイルや可塑剤等の軟化剤を添加して硬度を下げることが行われる。
これらのオイル及び可塑剤等の軟化剤は一般的に移行性があり、徐々に弾性体層表面に染み出し、表面層を汚染し、高抵抗化などの物性変化を引き起こす問題があった。
オイル及び可塑剤等の軟化剤の表面染み出し防止として、弾性体層に液状ゴムを含有させ、低硬度化する方法が知られている(特許文献2)。
前記シームレスチューブを製造する方法として、押し出し手段により前記シームレスチューブが押し出され、空冷手段、水冷サイジング手段、チューブ引き取り手段の順序で製造されるシームレスチューブ製造装置が広く用いられている。
しかし、成形性などの理由から熱可塑性エラストマーをベースとしたシームレスチューブを作製した場合、特性上軟らかいために、平滑化するだけでは被帯電体の削れ粉付着による画像不良の改善を充分に行うことができない。
そこで、ローラー最表面上に絶縁性の樹脂粒子を存在させ、ローラーの表面を適度に粗面化することで、トナーや外添剤、紙粉、被帯電体の削れ粉の付着を低減する方法が提案されている。
前記熱可塑性エラストマーをベースとしたシームレスチューブの中に、樹脂粒子を均一に存在させるためには、樹脂粒子をエラストマーの中に練りこみ、押し出し手段により、チューブを作成する方法がより効果的である。
しかしながら、絶縁性である樹脂粒子を熱可塑性エラストマーの中に練り込み、押し出し手段により作成したチューブは、被覆したときのチューブ自体の伸縮とそれに伴う抵抗の変化が、樹脂粒子を添加しない場合よりも大きくなる。したがって、弾性体層はより低硬度なものを用い、被覆時のチューブへの伸縮のストレスを軽減しなければならない。
:特開平5−96648号公報 :特開平9−325563号公報
本発明は、帯電ローラー表面へのトナーや外添剤等の付着を低減でき、弾性体層がチューブ被覆時の伸縮ストレスとそれに伴う抵抗変化が少なく、表面層への軟化剤移行性のない長期間安定に帯電性能の保持できる帯電ローラーを提供することを目的とする。また、前記帯電ローラーを用いるプロセスカートリッジ及び電子写真装置の提供を目的とする。
本発明は、芯金と前記芯金外周上の弾性体層に少なくとも2層以上のチューブを被覆した被覆チューブを有する帯電ローラーにおいて、前記被覆チューブの最表層に平均粒子径が3μm以上20μm以下である樹脂粒子を含有し、かつ前記弾性体層が主ゴム成分100質量部に対して、30質量部以上150質量部以下の液状ゴムを含有することを特徴とする。
本発明における前記液状ゴムは、液状アクリロニトリル−ブタジエンゴム、液状イソプレンゴム及び液状ブタジエンゴムから選択される1種又は2種以上からなることが好ましい。
本発明における弾性体層の主ゴム成分は、エチレン−プロピレン−ジエン系ゴム(EPDM)、アクリロニトリル−ブタジエンゴム(NBR)、エピクロルヒドリンゴムから選択される1種であることが好ましい。
本発明における前記弾性体層は、主ゴム成分100質量部に対して、20質量部以上70質量部以下の炭酸カルシウムを含有することが好ましい。
本発明は、電子写真感光体、帯電部材及び現像手段及びクリーニング手段の一方又は両方の手段を一体に支持し、電子写真装置本体に着脱自在であるプロセスカートリッジにおいて、帯電部材として前記帯電ローラーを用いることを特徴とする。
本発明は、電子写真感光体、帯電部材、露光手段、現像手段及び転写手段を有する電子写真装置において、前記電子写真装置に用いられるプロセスカートリッジが、前記帯電ローラーを搭載したプロセスカートリッジであることを特徴とする。
本発明は、帯電ローラーを形成する弾性体層上の被覆チューブの最表層に平均粒子径が3μm以上20μm以下である樹脂粒子を含有させている。これにより、表面を適度に粗面化し、微量のトナーかすや外添剤、紙粉等が付着したとしても、その異物に起因する電荷の集中による異常画像を抑制でき、耐久初期から最後まで良好な帯電性を保つ帯電ローラーが得られる。また、弾性体層に液状ゴムを主ゴム成分100質量部に対して30質量部以上150質量部以下含有させることで、低硬度の弾性体層が得られ、樹脂粒子を最表面層に練りこんだことによるチューブ被覆時の伸縮ストレスが少なく、抵抗の変化を軽減できる。これらより、軟化剤の染み出しによる表面層の汚染を防止し、高抵抗化などの物性変化を起こすことなく、長期間、良好な帯電性能を保つことが可能な帯電ローラーを提供できる。また、前記帯電ローラーを用いたプロセスカートリッジ及び電子写真装置を提供できる。
本発明は上記したように、芯金と前記芯金外周上の弾性体層に少なくとも2層以上のチューブを被覆した被覆チューブを有する帯電ローラーにおいて、前記被覆チューブの最表層に平均粒子径が3μm以上20μm以下である樹脂粒子を含有し、かつ前記弾性体層が主ゴム成分100質量部に対して、30質量部以上150質量部以下の液状ゴムを含有することを特徴とする帯電ローラーによる。
図1は本発明の帯電ローラー1′の一例を示すもので、電子写真装置の帯電部材として使用するものである。この帯電ローラーは、ステンレススチール、めっき処理した鉄、黄銅及び導電性プラスチックなどの良導電性材料からなる芯金1の外周に導電性の弾性体層2を設けている。更にこの弾性体層2の外周にチューブ状の機能性多層膜3(被覆チューブ)を被覆したものである。図1の場合、被覆チューブは内部層3(i)と外部層3(o)からなる。
本発明における芯金1(金属層)としては、例えばアルミニウム、銅、鉄、又はこれらを含む合金等の良導体が好適に用いられる。本発明に用いられる芯金は、0.1〜1.5mm程度の厚さを有する金属管であっても、また棒状であってもよい。
本発明における弾性体層2を構成する導電性を有する弾性材料としては、導電材を配合した導電性ゴム組成物あるいは導電性ポリウレタンフォームを用いることができる。導電性ゴム組成物を構成する主ゴム成分としては、特に制限されるものではないが、エチレン−プロピレン−ジエン系ゴム(EPDM)、アクリロニトリル−ブタジエンゴム(NBR)、クロロプレン、クロロスルホン化ポリエチレン等に導電材を配合したもの、エピクロルヒドリンとエチレンオキサイドとの共重合ゴム、エピクロルヒドリンゴム又はエピクロルヒドリンとエチレンオキサイドとの共重合ゴムに導電材を配合したものを好適に使用することができる。
本発明で弾性体層に用いる液状ゴムとしては、液状アクリロニトリル−ブタジエンゴム、液状イソプレンゴム及び液状ブタジエンゴムなどが好ましく、前記液状ゴムから選択される1種又は2種以上からなってもよい。液状ゴムの含有量としては、主ゴム成分100質量部に対して、30質量部以上150質量部以下である。30質量部未満であると、弾性体層がソリッドゴムなどを用いる場合には硬度を効果的に低くすることは難しく、樹脂粒子を含むチューブを被覆したときの伸縮ストレスに伴う抵抗変化は大きくなる。一方、150質量部より多いと、弾性体層の加工性は低下し、形状精度の良い弾性体層を製造することは難しくなり、形状に伴う画像不良を引き起こす。
弾性体層には、ゴムの収縮を抑えることで良好な加工性を得るため、無機充填剤が添加されていてもよい。無機充填剤としては、炭酸カルシウム、水酸化アルミニウム、シリカなどが挙げられるが、ゴムコンパウンドの粘度を比較的上昇させないため、研磨などの加工安定性が向上する観点から、炭酸カルシウムが好ましい。炭酸カルシウムの含有量としては、主ゴム成分100質量部に対して20質量部以上70質量部以下であることが好ましい。20質量部未満であると、押出し時のゴム収縮が大きくなり、加工安定性が不十分であり、70質量部より多いと、弾性体層の圧縮永久歪が悪くなる場合があり、品質上好ましくない。
本発明における被覆チューブは特に制限されることはないが、成形性などの理由から熱可塑性エラストマーを含むシームレスチューブを用いることが好ましい。
前記熱可塑性エラストマーとしては、押出し成形可能なものであればいずれのものでもよい。具体的には、スチレン−ブタジエン−スチレン(SBS)及びスチレン−ブタジエン−スチレンの水添加物(SEBS)、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリエチレンテレフタレート(PET)及びポリブチレンテレフタレート(PBT)などの飽和ポリエステル、ポリエーテル、ポリアミド、ポリカーボネート、ポリアセタール、アクリロニトリルブタジエンスチレン、ポリスチレン、ハイインパクトポリスチレン(HIPS)、ポリウレタン、ポリフェニレンオキサイド、ポリ酢酸ビニル、ポリフッ化ビニリデン、ポリテトラフルオロエチレン、塩化ビニル樹脂、塩化ビニリデン樹脂、などの各種樹脂及び共重合体が好ましい。これらは単独で、又は2種以上を組み合わせて使用してもよい。
前記被覆チューブは、導電材などを適宜配合することにより、所望の特性を有するチューブ構成が得られる。
前記導電材としては、公知の素材が使用でき、例えば、カーボンブラック及びグラファイトなどの炭素微粒子、ニッケル、銀、アルミニウム及び銅などの金属微粒子、酸化スズ、酸化亜鉛、酸化チタン、酸化アルミニウム及びシリカなどを主成分として、これに原子価の異なる不純物イオンをドーピングした導電性金属酸化物微粒子、炭素繊維などの導電性繊維、ステンレス繊維などの金属繊維、炭素ウイスカやチタン酸カリウムウイスカの表面を金属酸化物や炭素などにより導電化処理した導電性チタン酸カリウムウイスカなどの導電性ウイスカ、及びポリアニリン及びポリピロールなどの導電性重合体微粒子などが挙げられる。
本発明では、被覆チューブの最表層に樹脂粒子を含有させている。これにより、帯電ローラー表面が適度に粗面化され、微量のトナーかすや外添剤、紙粉等が付着したとしても、その異物に起因する電荷の集中による異常画像を抑制でき、耐久初期から最後まで良好な帯電性を保つことができる。
前記被覆チューブの最表層に含有させる樹脂粒子としては、特に限定されるものではないが、アクリル樹脂、ウレタン樹脂、シリコーン樹脂、アミノ樹脂、ポリエステル樹脂、ポリアミド樹脂、ポリカーボネート樹脂、エポキシ樹脂、及びそれら樹脂を架橋したもの等が挙げられる。また、被覆チューブに添加する樹脂粒子の添加量は、被覆チューブ成分100質量部に対し、10質量部以上60質量部以下であることが好ましい。
前記樹脂粒子の平均粒子径としては、3μm以上20μm以下である。平均粒子径が3μm未満であると、樹脂粒子を含有しないチューブの表面粗さよりも粗面化しにくいため適さない。また、平均粒子径が20μmより大きい場合は、粗面化の均一性が悪化し、そのチューブを帯電ローラーとして用いた場合、画像不良となりやすい。樹脂粒子の平均粒子径の好ましい範囲は5μm以上15μm以下である。
本発明における前記樹脂粒子の平均粒子径は、以下のように測定した。まず、チューブを切り取り、その断面をSEMにより観察し、見た目で大きな樹脂粒子を5個選び、その5個の平均値を計測する。更にその作業を10回繰り返したときの平均値を樹脂粒子の平均粒子径とした。模式図を図2に示す。
本発明の被覆チューブは種々の方法で成膜することができるが、押し出し成形法が好適である。即ち、予め上記熱可塑性エラストマーと上記樹脂粒子、上記導電材及び必要に応じて、架橋剤、安定剤及びその他の添加剤を混合したコンパウンドを製造する。その後、前記コンパウンドを押し出し装置によりリング状スリットを有するダイスより押し出し、冷却することによって連続的にシームレスチューブを製造することができる。
更に、形成する被覆チューブの各薄膜層の膜厚均一性、また導電材などの分散性がより均一であるものを得るため、本発明では縦型のチューブ押し出し装置を使用することがより好ましい。横型の押出し装置では、押出されたチューブの流れ方向が重力に対して直交した配置であるために、チューブ円周方向に重力の影響が働き、特に押出された直後の熱い状態でその影響を受けるため、本発明で用いる電子写真用途には、精細性に欠けると考えられる。
次に、本発明に用いる縦型のチューブ押し出し装置を図3により説明する。成形に用いるダイス4には、空気導入用の中央通孔5の周囲に内外二重の環状の押し出し流路6,7が設けられている。成形に際しては、中央通孔5から空気を吹き込みながら、内側流路6に第1押し出し機8から被覆チューブを構成する内部層用エラストマーを、また外側流路7に第2押し出し機9から被覆チューブを構成する外部層用エラストマーをそれぞれ加圧注入する。内部層3(i)と外部層3(o)を重ね合わせ一体化して押し出して得られたチューブ3の内部を空気で膨らませながら、その外周に設けた水冷リング10にて冷却する。冷却されたチューブはチューブ引き取り装置21により送られ、所定長さに順次切断し、帯電ローラー用のチューブとして、次工程にて、芯金1を有する弾性体層に被覆する。
本発明の電子写真装置は、電子写真感光体と、本発明における帯電ローラーと、露光手段と、現像手段と、転写手段とを有するものであれば、特に制限されるものではない。一例として、図4の概略構成図に示す電子写真装置を挙げることができる。
図4に示す電子写真装置には、被帯電部材である円筒状の感光体12が設けられ、この感光体12は矢印方向に回転駆動する。また、感光体12に接触、又は隣接されて本発明における帯電ローラー1’が設けられている。前記帯電ローラーは感光体12の回転に対して順方向に回転するようになっている。帯電ローラー1’には電源11が接続され、帯電ローラー1’に電源11から印加されることで、感光体12の表面が帯電処理されるようになっている。
電子写真装置には、レーザービームスキャナーなどの露光装置(図示せず)が設けられている。帯電ローラー1’により帯電された感光体12の表面に、レーザービームスキャナーにより目的の画像情報に対応した画像露光光13が照射される。これにより、感光体12の表面の電位が選択的に減衰して(明部電位)、感光体12の表面に静電潜像が形成される。
感光体12の周囲には、更に、現像装置14が設けられる。現像装置14において、感光体12の表面に形成された静電潜像の明部電位部に、帯電しているトナーを選択的に付着させて、静電潜像がトナー像として可視化される。
更に、転写装置15が設けられる。転写装置15に設置されている転写部材は、感光体12に所定の押圧力で転写ニップ部を有して接触するように配置され、転写部材は感光体12の回転と順方向に感光体12の回転周速度とほぼ同じ周速度で回転するようになっている。また、転写部材には、電源からトナーの帯電極性とは逆極性の転写電圧が印加されるようになっている。この転写ニップ部に、給紙機構部(図示せず)から所定のタイミングで供給される転写材16の裏面に、トナーの帯電極性とは逆極性の転写電圧が印加された転写部材が押圧される。これにより、トナー像が感光体12表面から転写材P(紙、フィルム等)の表面に静電転写される。
更に、定着装置17が設けられ、転写材16上に転写されたトナー像が、加熱などにより転写材16上に定着され、トナー像が定着された転写材16が画像形成物として出力される。
更に、クリーニングブレードなどを備えたクリーニング装置18が設けられ、感光体12の表面の転写残りのトナーが、クリーニング装置によって回収された後、感光体12は再び画像形成状態となり、上記操作が反復されるようになっている。
本発明のプロセスカートリッジは、感光体、本発明における帯電ローラー、現像手段及びクリーニング手段の一方又は両方の手段を一体して支持し、電子写真装置本体に着脱自在であるものであれば、特に制限されるものではない。一例として、図4に示す電子写真装置の、感光体12、帯電ローラー1’、現像装置14、転写装置15、クリーニング装置18等の構成のうち、複数のものを容器に納めて一体とする。これを電子写真装置本体のレール19等の案内手段を用いて電子写真装置本体に着脱自在としたプロセスカートリッジを挙げることができる。このプロセスカートリッジは、複写機やレーザービームプリンター等の電子写真装置本体に対して着脱自在に構成したものである。
以下に本発明の実施例を説明する。
被覆チューブの構成を抵抗調整層/導電性制御層とした場合、抵抗調整層は材料そのものが適切な抵抗値を有する樹脂を用いてもよく、又はカーボン及び導電性金属酸化物などの導電粉を混合して抵抗値を調整した樹脂でもよい。この各層材料を縦型のチューブ押し出し装置による同時押し出しにより、一体となった複数層を有する被覆チューブを成形することができる。
(実施例1)
(芯金)
芯金は、鉄材を押出し成形により、直径約6mmの棒材に押出し、これにニッケルメッキを厚さ約3μm施したものを用いる。
(弾性体層の成形)
弾性体層の材料として、下記の材料を用いた。
エチレン−プロピレン−ジエン系ゴム(EPDM) 100質量部
水添液状イソプレン(商品名:「クラプレンLIR−290」、クラレ社製) 40質量部
導電性カーボンブラック(ケッチェンブラック、ライオンアクゾ社製) 16質量部
炭酸カルシウム 40質量部
酸化亜鉛 5質量部
ステアリン酸 1質量部
硫黄 1.5質量部
テトラメチルチウラムジスルフィド(TMTD) 1.5質量部
2−メルカプトベンゾチアゾール(MBT) 0.5質量部
上記材料を配合後、混合したものを押出し、半導電性ゴム組成物を得た。
次に、得られた半導電性ゴムと接着剤を塗布した上記芯金を、同時にクロスヘッドダイ押し出し機により、芯金の外周上に半導電性ゴム層を形成した。さらにこれを200℃の連続熱風炉にして加硫を行い、弾性体層端部を切断除去して軸方向の長さを225mmとし、ゴムローラー用研磨機にて研磨し、外径7.9mmの弾性体層を得た。
(被覆チューブの成形)
被覆チューブの外部層の材料として、下記の材料を用いた。
スチレン系の熱可塑性エラストマーSEBC(スチレン含有20重量%)[融点100℃、MFR5.6g/10分(230℃、2.16Kg)](商品名:「ダイナロン」、JSR社製) 60質量部
耐衝撃性ポリスチレン(HIPS)(商品名「HIPS9152」、PSジャパン社製) 40質量部
酸性カーボンブラック(商品名:「SB550」、デグサ社製) 70質量部
平均粒子径8μmのウレタン樹脂粒子(商品名:「アートパール」、根上工業社製) 30質量部
酸化マグネシウム(商品名:「スターマグ」、神島化学社製) 10質量部
ステアリン酸カルシウム 1質量部
上記材料を配合した。これを、加圧式ニーダーを用いて180℃で30分間混練し、冷却後粉砕機で粉砕後、単軸押し出し機でペレット化した。
被覆チューブの内部層用の材料として、下記の材料を用いた。
熱可塑性ポリウレタンエラストマー(TPU)(商品名:「クラミロン」、クラレ社製) 100質量部
カーボンブラック(商品名:「ケッチェンブラックEC」、ライオンアクゾ社製) 16.5質量部
導電性酸化チタン(商品名:「ET−500W」、石原産業社製) 20質量部
酸化マグネシウム(商品名:「スターマグ」、神島化学社製) 10質量部
ステアリン酸カルシウム 1質量部
上記材料を配合した。これを、加圧式ニーダーを用いて180℃で15分間混練し、外部層の材料と同様の工程でペレット化した。
縦型押出し機(特注品、プラ技研社製)を用いて、前記内部層、外部層の材料を1つのクロスヘッド(温度160℃)で2重層となるように合流させ、ニップル22の径φ12.5mm、ダイス4の径φ11.5mmを用いて適温の水冷リング10中に押し出した。更に冷却した後、ロールタイプのチューブ引き取り装置21にて引き取り、切断機で切断した。このようにして、外径約8.5mm、膜厚300μm、チューブ長300mmの複数層を有する被覆チューブを得た。
(ローラーの作製)
上記被覆チューブを熱処理後弾性体層の長さに調整するため切断し、チューブ被覆装置(不図示)により弾性体層外周に嵌め込み、圧密着させてローラーを作製した。画像形成はLBP本体(HP社製)を用いて、図4に示すプロセスカートリッジに前記ローラーを帯電ローラーとして組み込んで行った。
(実施例2)
被覆チューブの外部層の材料として、下記の材料を用いた。
スチレン系の熱可塑性エラストマーSEBC(スチレン含有20重量%)[融点100℃、MFR5.6g/10分(230℃、2.16Kg)](商品名:「ダイナロン」、JSR社製) 60質量部
耐衝撃性ポリスチレン(HIPS)(商品名「HIPS9152」、PSジャパン社製) 40質量部
酸性カーボンブラック(商品名:「SB550」、デグサ社製) 70質量部
平均粒子径14μmのウレタン樹脂粒子(商品名:「アートパール」、根上工業社製) 30質量部
酸化マグネシウム(商品名:「スターマグ」、神島化学社製) 10質量部
ステアリン酸カルシウム1質量部
上記材料を配合した。これを加圧式ニーダーを用いて180℃で30分間混練し、冷却後粉砕機で粉砕後、単軸押し出し機でペレット化した。
被覆チューブの内部層の材料は実施例1と同様のものを用い、実施例1と同様の装置を用いて複数層を有する被覆チューブを得た。また、実施例1と同様の弾性体層を用いローラーを作製し、画像形成を行った。
(実施例3)
弾性体層の材料として、下記の材料を用いた。
エチレン−プロピレン−ジエン系ゴム(EPDM) 100質量部
水添液状イソプレン(商品名:「クラプレンLIR−290」、クラレ社製) 40質量部
導電性カーボンブラック(商品名:「ケッチェンブラック」、ライオンアクゾ社製) 16質量部
炭酸カルシウム 40質量部
酸化亜鉛 5質量部
ステアリン酸 1質量部
硫黄 1.5質量部
テトラメチルチウラムジスルフィド(TMTD) 1.5質量部
2−メルカプトベンゾチアゾール(MBT) 0.5質量部
発泡剤 5質量部
発泡助剤 5質量部
上記材料を配合し、混合したものを押出し、半導電性発泡性ゴム組成物を得た。
次に前記半導電性発泡性ゴム組成物を用いて芯金の外周上に半導電性ゴム層を形成し、200℃の連続熱風炉にして加硫・発泡を行った。その後、弾性体層端部を切断除去して軸方向の長さを225mmとし、ゴムローラー用研磨機にて研磨することで、外径7.9mmの弾性発泡体層を得た。また、実施例1と同様のチューブを用いローラーを作製し、画像形成を行った。
(実施例4)
被覆チューブの外部層の材料として、下記の材料を用いた。
スチレン系の熱可塑性エラストマーSEBC(スチレン含有20重量%)[融点100℃、MFR5.6g/10分(230℃、2.16Kg)](商品名:「ダイナロン」、JSR社製) 60質量部
耐衝撃性ポリスチレン(HIPS)(商品名「HIPS9152」、PSジャパン社製) 40質量部
酸性カーボンブラック(商品名:「SB550」、デグサ社製) 70質量部
平均粒子径3μmのウレタン樹脂粒子(商品名:「アートパール」、根上工業社製) 30質量部
酸化マグネシウム(商品名:「スターマグ」、神島化学社製) 10質量部
ステアリン酸カルシウム 1質量部
上記材料を配合した。その後、加圧式ニーダーを用いて180℃で30分間混練し、冷却後粉砕機で粉砕後、単軸押し出し機でペレット化した。
被覆チューブの内部層の材料は実施例1と同様のものを用い、実施例1と同様の装置を用い、複数層を有する被覆チューブを得た。また、実施例1と同様の弾性体層を用いローラーを作製し、画像形成を行った。
(実施例5)
被覆チューブの外部層の材料として、下記の材料を用いた。
スチレン系の熱可塑性エラストマーSEBC(スチレン含有20重量%)[融点100℃、MFR5.6g/10分(230℃、2.16Kg)](商品名:「ダイナロン」、JSR社製) 60質量部
耐衝撃性ポリスチレン(HIPS)(商品名「HIPS9152」、PSジャパン社製) 40質量部
酸性カーボンブラック(商品名:「SB550」、デグサ社製)70質量部
平均粒子径20μmのウレタン樹脂粒子(商品名:「アートパール」、根上工業社製) 30質量部
酸化マグネシウム(商品名:「スターマグ」、神島化学社製) 10質量部
ステアリン酸カルシウム 1質量部
上記材料を配合した。これを、加圧式ニーダーを用いて180℃で30分間混練し、冷却後粉砕機で粉砕し、単軸押し出し機でペレット化した。
被覆チューブの内部層の材料は実施例1と同様のものを用い、実施例1と同様の装置を用い、複数層を有する被覆チューブを得た。また、実施例1と同様の弾性体層を用いローラーを作製し、画像形成を行った。
(実施例6)
弾性体層の材料として下記の材料を用いた。
エチレン−プロピレン−ジエン系ゴム(EPDM) 100質量部
水添液状イソプレン(商品名:「クラプレンLIR−290」、クラレ社製) 30質量部
導電性カーボンブラック(商品名:「ケッチェンブラック」、ライオンアクゾ社製) 16質量部
炭酸カルシウム 40質量部
酸化亜鉛 5質量部
ステアリン酸 1質量部
硫黄 1.5質量部
テトラメチルチウラムジスルフィド(TMTD) 1.5質量部
2−メルカプトベンゾチアゾール(MBT) 0.5質量部
上記材料を配合し、混合したものを押出し、半導電性ゴム組成物を得た。以下、実施例1と同様の手順で弾性体層を得た。
実施例1と同様のチューブを用いローラーを作製し、画像形成を行った。
(実施例7)
弾性体層の材料として、下記の材料を用いた。
エチレン−プロピレン−ジエン系ゴム(EPDM) 100質量部
水添液状イソプレン(商品名:「クラプレンLIR−290」、クラレ社製) 120質量部
導電性カーボンブラック(商品名:「ケッチェンブラック」、ライオンアクゾ社製) 16質量部
炭酸カルシウム 40質量部
酸化亜鉛 5質量部
ステアリン酸 1質量部
硫黄 1.5質量部
テトラメチルチウラムジスルフィド(TMTD) 1.5質量部
2−メルカプトベンゾチアゾール(MBT) 0.5質量部
上記材料を配合し、混合したものを押出し、半導電性ゴム組成物を得た。以下、実施例1と同様の手順で弾性体層を得た。
実施例1と同様のチューブを用いローラーを作製し、画像形成を行った。
(実施例8)
弾性体層の材料として下記の材料を用いた。
エチレン−プロピレン−ジエン系ゴム(EPDM) 100質量部
液状ブタジエン(商品名:「LIR−300」、クラレ社製) 40質量部
導電性カーボンブラック(商品名:「ケッチェンブラック」、ライオンアクゾ社製) 16質量部
炭酸カルシウム 40質量部
酸化亜鉛 5質量部
ステアリン酸 1質量部
硫黄 1.5質量部
テトラメチルチウラムジスルフィド(TMTD) 1.5質量部
2−メルカプトベンゾチアゾール(MBT) 0.5質量部
上記材料を配合し、混合したものを押出し、半導電性ゴム組成物を得た。以下、実施例1と同様の手順で弾性体層を得た。
実施例1と同様のチューブを用いローラーを作製し、画像形成を行った。
(比較例1)
被覆チューブの外部層の材料として、下記の材料を用いた。
スチレン系の熱可塑性エラストマーSEBC(スチレン含有20重量%)[融点100℃、MFR5.6g/10分(230℃、2.16Kg)](商品名:「ダイナロン」、JSR社製) 60質量部
耐衝撃性ポリスチレン(HIPS)(商品名「HIPS9152」、PSジャパン社製) 40質量部
酸性カーボンブラック(商品名:「SB550」、デグサ社製) 70質量部
平均粒子径2μmのウレタン樹脂粒子(商品名:「アートパール」、根上工業社製) 30質量部
酸化マグネシウム(商品名:「スターマグ」、神島化学社製) 10質量部
ステアリン酸カルシウム 1質量部
上記材料を配合した。これを、加圧式ニーダーを用いて180℃で30分間混練し、冷却後粉砕機で粉砕後、単軸押し出し機でペレット化した。
被覆チューブの内部層の材料は実施例1と同様のものを用い、実施例1と同様の装置を用い、複数層を有する被覆チューブを得た。また、実施例1と同様の弾性体層を用いてローラーを作製し、画像形成を行った。
(比較例2)
被覆チューブの外部層の材料として、下記の材料を用いた。
スチレン系の熱可塑性エラストマーSEBC(スチレン含有20重量%)[融点100℃、MFR5.6g/10分(230℃、2.16Kg)](商品名:「ダイナロン」、JSR社製) 60質量部
耐衝撃性ポリスチレン(HIPS)(商品名「HIPS9152」、PSジャパン社製) 40質量部
酸性カーボンブラック(商品名:「SB550」、デグサ社製) 70質量部
平均粒子径30μmのウレタン樹脂粒子(商品名:「アートパール」、根上工業社製) 30質量部
酸化マグネシウム(商品名:「スターマグ」、神島化学社製) 10質量部
ステアリン酸カルシウム 1質量部
上記材料を配合した。その後、加圧式ニーダーを用いて180℃で30分間混練し、冷却後粉砕機で粉砕後、単軸押し出し機でペレット化した。
被覆チューブの内部層の材料は実施例1と同様のものを用い、実施例1と同様の装置を用い、複数層を有する被覆チューブを得た。また、実施例1と同様の弾性体層を用いローラーを作製し、画像形成を行った。
(比較例3)
弾性体層の材料として、上記材料を用いた。
エチレン−プロピレン−ジエン系ゴム(EPDM) 100質量部
水添液状イソプレン(商品名:「クラプレンLIR−290」、クラレ社製) 20質量部
導電性カーボンブラック(商品名:「ケッチェンブラック」、ライオンアクゾ社製) 16質量部
炭酸カルシウム 40質量部
酸化亜鉛 5質量部
ステアリン酸 1質量部
硫黄 1.5質量部
テトラメチルチウラムジスルフィド(TMTD) 1.5質量部
2−メルカプトベンゾチアゾール(MBT) 0.5質量部
上記材料を配合し、混合したものを押出し、半導電性ゴム組成物を得た。以下、実施例1と同様の手順で弾性体層を得た。
実施例1と同様のチューブを用いローラーを作製し、画像形成を行った。
(比較例4)
弾性体層の材料として、下記材料を用いた。
エチレン−プロピレン−ジエン系ゴム(EPDM) 100質量部
水添液状イソプレン(商品名:「クラプレンLIR−290」、クラレ社製) 160質量部
導電性カーボンブラック(商品名:「ケッチェンブラック」、ライオンアクゾ社製) 16質量部
炭酸カルシウム 40質量部
酸化亜鉛 5質量部
ステアリン酸 1質量部
硫黄 1.5質量部
テトラメチルチウラムジスルフィド(TMTD) 1.5質量部
2−メルカプトベンゾチアゾール(MBT) 0.5質量部
上記材料を配合し、混合したものを押出し、半導電性ゴム組成物を得た。以下、実施例1と同様の手順で弾性体層を得た。
実施例1と同様のチューブを用いローラーを作製し、画像形成を行った。
(比較例5)
被覆チューブの外部層の材料として、下記材料を用いた。
スチレン系の熱可塑性エラストマーSEBC(スチレン含有20重量%)[融点100℃、MFR5.6g/10分(230℃、2.16Kg)](商品名:「ダイナロン」、JSR社製) 60質量部
耐衝撃性ポリスチレン(HIPS)(商品名「HIPS9152」、PSジャパン社製) 40質量部
酸性カーボンブラック(商品名:「SB550」、デグサ社製) 70質量部
酸化マグネシウム(商品名:「スターマグ」、神島化学社製) 10質量部
ステアリン酸カルシウム 1質量部
上記材料を添加した。これを、加圧式ニーダーを用いて180℃で30分間混練し、冷却後粉砕機で粉砕後、単軸押し出し機でペレット化した。
被覆チューブの内部層の材料は実施例1と同様のものを用い、実施例1と同様の装置を用い、複数層を有する被覆チューブを得た。また、実施例1と同様の弾性体層を用いローラーを作製し、画像形成を行った。
(比較例6)
弾性体層の材料として、下記材料を用いた。
エチレン−プロピレン−ジエン系ゴム(EPDM) 100質量部
水添液状イソプレン(商品名:「クラプレンLIR−290」、クラレ社製) 40質量部
導電性カーボンブラック(商品名:「ケッチェンブラック」、ライオンアクゾ社製) 16質量部
炭酸カルシウム 10質量部
酸化亜鉛 5質量部
ステアリン酸 1質量部
硫黄 1.5質量部
テトラメチルチウラムジスルフィド(TMTD) 1.5質量部
2−メルカプトベンゾチアゾール(MBT) 0.5質量部
上記材料を配合し、混合したものを押出し、半導電性ゴム組成物を得た。以下、実施例1と同様の手順で弾性体層を得た。
実施例1と同様のチューブを用いローラーを作製し、画像形成を行った。
(比較例7)
弾性体層の材料として、下記材料を用いた。
エチレン−プロピレン−ジエン系ゴム(EPDM) 100質量部
水添液状イソプレン(商品名:「クラプレンLIR−290」、クラレ社製) 40質量部
導電性カーボンブラック(商品名:「ケッチェンブラック」、ライオンアクゾ社製) 16質量部
炭酸カルシウム 80質量部
酸化亜鉛 5質量部
ステアリン酸 1質量部
硫黄 1.5質量部
テトラメチルチウラムジスルフィド(TMTD) 1.5質量部
2−メルカプトベンゾチアゾール(MBT) 0.5質量部
上記材料を配合し、混合したものを押出し、半導電性ゴム組成物を得た。以下、実施例1と同様の手順で弾性体層を得た。
実施例1と同様のチューブを用いローラーを作製し、画像形成を行った。
画像評価はLBP本体(HP社製)を用いて、図4に示すプロセスカートリッジに得られたローラーを帯電ローラーとして組み込み、連続6000枚画像出しを行い、トナー付着による画像不良の発生有無の確認を行った。結果を表1に示す。
トナー付着による画像不良について、◎はローラーに付着するトナー、外添材も少なく、画像不良の発生もないことを示し、○は画像不良の発生がないことを示し、×はトナー付着による画像不良が発生したものを示す。
抵抗値経時測定は、ローラー形成1日後と60日後の抵抗の変化量を測定した。ローラーとしての抵抗変化の長期安定性を促進試験で評価するために、過酷環境下(40℃かつ相対湿度95%の環境)でローラーを放置し、抵抗測定は23℃相対湿度55%で行った。結果を表1に示す。
抵抗値経時変化について、測定方法としてはローラーを金属ドラムに当接させ、DC200Vを印加し、ローラーから金属ドラムに対して流れる電流値(DC ave.)の測定を行い、そこから抵抗値を換算した。ローラー形成(被覆後)1日後のローラーの抵抗値と60日後の抵抗値を測定、比較し、○は1日後の抵抗値と60日後の抵抗値の抵抗変化がみられない、若しくは変化量が1桁未満であることを示し、×は抵抗の変化量が1桁以上であることを示す。
Figure 2009014834
以上により、被覆チューブに平均粒子径が3μm以上20μm以下である樹脂粒子が含まれることにより、表面が均一に粗面化し、帯電ローラーの性能に影響しない帯電部材用被覆チューブを得ることができる。また、弾性体層には主ゴム成分100質量部に対して、30質量部以上150質量部以下の液状ゴムを含有することで、低硬度で被覆時の伸縮ストレスが少なく、それに伴う抵抗変化の抑制されたローラーを得ることができる。さらに表面層への軟化剤移行性のない、抵抗変化の少ない長期間安定に帯電性能の保持できる帯電ローラーを得られることが検証された。
本発明帯電ローラーの一例の断面図である。 本発明のチューブ断面の樹脂粒子を観察した模式図である。 本発明に用いる被覆チューブの縦型押し出し機の一例の概略構成図である。 本発明の帯電ローラーを用いたプロセスカートリッジを有する電子写真装置の概略構成図である。
符号の説明
1 芯金
1’ 帯電ローラー
2 弾性体層
3 被覆チューブ
3(i) 内部層
3(o) 外部層
4 ダイス
5 中央通孔
6 押し出し流路
7 押し出し流路
8 第1押し出機
9 第2押し出機
10 水冷リング
11 電源
12 感光体(被帯電体)
13 画像露光光
14 現像装置
15 転写装置
16 転写材
17 像定着装置
18 クリーニング装置
19 レール
20 プロセスカートリッジ
21 タイミングプーリー(チューブ引き取り装置部)
22 ニップル

Claims (6)

  1. 芯金と前記芯金外周上の弾性体層に少なくとも2層以上のチューブを被覆した被覆チューブを有する帯電ローラーにおいて、前記被覆チューブの最表層に平均粒子径が3μm以上20μm以下である樹脂粒子を含有し、かつ前記弾性体層が主ゴム成分100質量部に対して、30質量部以上150質量部以下の液状ゴムを含有することを特徴とする帯電ローラー。
  2. 前記液状ゴムが液状アクリロニトリル−ブタジエンゴム、液状イソプレンゴム及び液状ブタジエンゴムから選択される1種又は2種以上からなることを特徴とする請求項1記載の帯電ローラー。
  3. 前記弾性体層の主ゴム成分がエチレン−プロピレン−ジエン系ゴム(EPDM)、アクリロニトリル−ブタジエンゴム(NBR)、エピクロルヒドリンゴムから選択される1種であることを特徴とする請求項1又は2に記載の帯電ローラー。
  4. 前記弾性体層が主ゴム成分100質量部に対して、20質量部以上70質量部以下の炭酸カルシウムを含有することを特徴とする請求項1〜3のいずれかに記載の帯電ローラー。
  5. 電子写真感光体、帯電部材、現像手段及びクリーニング手段の一方又は両方の手段を一体に支持し、電子写真装置本体に着脱自在であるプロセスカートリッジにおいて、前記帯電部材として、請求項1〜4のいずれかに記載の帯電ローラーを用いたことを特徴とするプロセスカートリッジ。
  6. 電子写真感光体、帯電部材、露光手段、現像手段及び転写手段を有する電子写真装置において、前記電子写真装置に用いられるプロセスカートリッジが、請求項5に記載のプロセスカートリッジであることを特徴とする電子写真装置。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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