JP2011164176A - 導電性スポンジゴムローラ及び転写ローラ - Google Patents

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Abstract

【課題】電子写真プロセスに使用される、抵抗ムラ、形状変化が小さく、長時間にわたって抵抗値の変化が少なく、容易に製造可能な導電性スポンジゴムローラを提供する
【解決手段】導電性軸体と、該導電性軸体の外周に導電性スポンジゴム層二層を有する、画像形成装置に使用する、二層構造の導電性スポンジゴムローラにおいて、該導電性スポンジゴム層は、ゴム成分がイオン導電性ゴムであり、スポンジゴム層の内層(導電性軸体側)と外層(最外層)の充填材の充填量を異ならせ、その充填量(ゴム成分100質量部に対する)の差を5質量部以上30質量部以下とする。
【選択図】図1

Description

本発明は、電子写真複写装置、プリンター及び静電記録装置等の画像形成装置において使用される導電性スポンジゴムローラに関する。詳しくは、電子写真感光体等の像担持体に電子写真プロセスや静電記録プロセス等の作像手段で形成担持させたトナー像による可転写画像を紙等の記録媒体や転写材に転写させる転写装置の転写ローラに関する。
複写機、プリンターなどの電子写真方式の画像形成装置の多くに、帯電ローラ、転写ローラ、現像ローラ等の導電性ゴムローラが用いられている。これらのローラは体積固有抵抗値が105Ω・cm乃至1010Ω・cmの中抵抗領域が望まれている。そして、導電性付与には、EPDMやウレタンゴムに導電性カーボンブラックなどの導電剤を加える方法、あるいはアクリロニトリルブタジエンゴム、エピクロルヒドリンゴム等のイオン導電性のゴム材料を使用する方法が挙げられる。これらのローラは、ドラム(感光体)に対して荷重が加えられた状態で接触しており、また、用途上、長時間通電されるため、抵抗値の変動や形状変化の小さいローラが望まれている。そのため導電性ゴム層に、電子導電性の材料や、イオン導電性の材料、電子とイオンのハイブリッド材料などが用いられ、また異なる特性の材料を積層するなど、二層構造以上のローラが用いられている。
中では、転写ローラは、転写効率を上げるため低硬度のローラが求められ、導電ゴム層がスポンジになっているもの(スポンジローラ)が主流となっている。二層構造の転写ローラとしては、イオン導電性スポンジゴムと電子導電性スポンジゴムを層構成で組み合わせた提案がなされている(例えば、特許文献1参照)。
しかしながら、表層に電子導電材料を採用するとローラの抵抗ムラが大きくなってしまい、転写ムラが発生してしまう問題がある。また、イオン導電性材料と電子導電性材料の組み合わせでは、ベースのポリマーの相溶性(sp値)が異なり、加硫で共架橋させることができないため、層の間に接着層を設ける必要がある。さらに、イオン導電性材料と電子導電材料を個別に製造し、被覆させるなど工程が複雑化してしまう問題がある。
また、同一配合材からなる単層でありながら、セル径が小さい外層とセル径の大きな内層を有する二層構造の発泡ローラが提案されている(例えば、特許文献2参照)。しかしながら、製造工程は単純であるが、加硫と発泡の速度をコントロールするもので、加硫時の温度バラツキやゴムのロット間のバラツキにより二層構造を安定して形成することが困難である。
特開2003−241543号公報 特開2004−322421号公報
従って、本発明は、複写機・レーザビームプリンタ等電子写真プロセスに使用される、抵抗ムラ、形状変化が小さく、長時間にわたって抵抗値の変化が少なく、容易に製造可能な二層構造の導電性スポンジゴムローラを提供することを課題とする
本発明は、導電性軸体と、該導電性軸体の外周に導電性スポンジゴム層二層を有する、画像形成装置に使用する、導電性スポンジゴムローラであって、
該導電性スポンジゴム層は、ゴム成分がイオン導電性ゴムであり、かつ、内層と外層の充填材の充填量(ゴム成分100質量部に対する量)の差が、5質量部以上30質量部以下であることを特徴とする導電性スポンジゴムローラである。
また、本発明は、前記導電性スポンジゴム層が、金属酸化物を含有していないことを特徴とする導電性スポンジゴムローラである。
さらに、本発明は、前記充填材が、ヨウ素吸着量5(mg/g)以上50(mg/g)以下のカーボンブラックであることを特徴とする導電性スポンジゴムローラである。
さらにまた、本発明は、前記イオン導電性ゴムが、アクリロニトリルブタジエンゴム、エピクロロヒドリンゴム、またはそれらのブレンドゴムからなることを特徴とする導電性スポンジゴムローラである。
そして、本発明は、画像形成装置に用いられる転写ローラであって、上記導電性スポンジゴムローラからなることを特徴とする転写ローラである。
本発明に係る導電性スポンジゴムローラは、スポンジゴム層が二層になっており、かつ、抵抗ムラや形状変化が小さく、長時間にわたって抵抗値の変化が少ないので、画像形成装置の転写ローラとして有用であり、かつ容易に製造可能である。
本発明に係る導電性スポンジゴムローラの斜視図である。 スポンジゴム層の形成に使用する押出し加硫装置の一例の模式図である。 本発明に係る画像形成装置の一例の概略断面図である。
以下に、本発明の実施形態を詳細に説明する。
本発明の導電性スポンジゴムローラ6は、図1に示すような構造、すなわち、導電性軸体61の外周に、導電性スポンジゴム層二層が、内層62と外層63の二層構成で形成されている。そして、該導電性スポンジゴム層のゴム成分がイオン導電性ゴムである。さらに、内層と外層の充填材の充填量(ゴム成分100質量部に対する量)の差が、5質量部以上30質量部以下である。
該スポンジゴム層に含まれる充填材としては、ヨウ素吸着量5(mg/g)以上50(mg/g)以下であるカーボンブラックであることが好ましい。
そして、前記導電性スポンジゴム層のゴム成分であるイオン導電性ゴムとしては、アクリロニトリルブタジエンゴム、エピクロロヒドリンゴム、またはそれらのブレンドゴムであることが好ましい。
上記したように、本発明の導電性スポンジゴムローラのスポンジゴム層は、内層62と外層63の2層になっており、その発泡セルの大きさは、内外層共に50μm乃至500μmであり、外層のセルの方が内層より大きくて、小さくてもかまわない。
本発明の導電性スポンジゴムローラは、スポンジゴム層が二層構造であるため、抵抗値や、通電耐久による抵抗値変化量を内層、外層の組み合わせで容易に改善可能である。通電耐久の変動量を少なくするには、外層のゴム組成物の二重結合量を減らす(ヒドリンゴムの含有量を多くする)ことで可能となる。このため、二層構造にすることで、通電による抵抗値変化を小さくできる。
前記導電性軸体61としては、少なくとも表面が導電性であれば、通常のローラに用いる軸体を支障なく使用することができる。例えば、鉄、銅、青銅、ステンレス、鋳鉄、黄銅、アルミニウム等の棒、パイプ等が使用可能である。そして、これらの表面をニッケル等でメッキしたものが好ましい。また、カーボンブラック、金属粉、カーボン繊維、金属繊維、金属酸化物、表面を金属化した樹脂粉末や無機粉末等の導電性フィラーを含む樹脂組成物からなる棒、パイプの使用可能である。さらに、樹脂の棒やパイプの表面を金属メッキ等で導電化したものも使用できる。
導電性軸体の外径は、使用目的により適宜決定することができる。例えば、本発明の導電性スポンジゴムローラを転写ローラとして用いる場合、その外径を4mm以上10mm 以下とすることが好ましい。
本発明の導電性スポンジゴムローラにおける導電性スポンジゴム層は、イオン導電性のスポンジゴム組成物からなっている。イオン導電性を有するゴム成分としては、アクリロニトリルブタジエンゴム、エピクロロヒドリンゴム、アクリルゴム、クロロプレンゴムなど極性基をもつゴムがある。本発明においては、該ゴム成分として、アクリロニトリルブタジエンゴム、エピクロロヒドリンゴム、またはそれらのブレンドゴムが好ましく、特に該ブレンドゴムが硫黄加硫で共架橋できることから好ましい。
アクリロニトリルブタジエンゴムは、アクリロニトリル含量が20質量%以下のものが好ましく、18質量%以下のものがより好ましく、10質量%以上であることが好ましい。アクリロニトリル含量が20質量%よりも多い場合、環境依存性が高くなってしまい、10質量%に満たない場合は、電気抵抗が高くなり易い。
エピクロロヒドリンゴムは、単量体としてエピクロロヒドリン(ECH)を含む重合体であり、これにエチレンオキシド(EO)、アリルグリシジルエーテル(AGE)との共重合体も含まれる。すなわち、ECH単独重合体、ECH−EO共重合体、ECH−AGE共重合体、ECH−EO−AGE三元共重合体がある。
これらのうち、ECH単独重合体やECH−EO共重合体は、その架橋は塩素の引き抜きによる架橋が一般的であり、架橋ゴム中には遊離塩素が多く存在する。このため、本発明では、側鎖に二重結合を有するECH−AGE共重合体やECH−EO−AGE三元共重合体を使用することが好ましい。この中でも、ECH−EO−AGE三元共重合体が好ましい。また、ECH−EO−AGE三元共重合体としては、EO含量が40モル%以上であることが好ましく、48モル%以上であることがより好ましく、75モル%以下であることが好ましい。なお、EO含量が75モル%を超える場合には、架橋したゴム自体が結晶化し易く、抵抗及び環境依存性が共に高くなり易い。
本発明においては、スポンジゴム層の内層(導電性軸体側)と外層(最外層)の充填材の充填量(ゴム成分100質量部に対する量)が異なることが必要である。
充填材としては、炭酸カルシウム、タルク、シリカ、クレー、カーボンブラック等が挙げられる。白色の充填材は、水分を含みやすいため、ゴム中に存在した場合でも環境の変化により抵抗値を悪化させてしまうので、カーボンブラックが好ましい。
カーボンブラックとしては、ヨウ素吸着量5mg/g以上50mg/g以下のカーボンブラックがより好ましい。ヨウ素吸着量5mg/g未満では、ゴムの補強効果が殆どなく、研磨工程において切削性が低下し表面状態が荒れてしまう。また、50mg/gを超えると、ゴムの粘度が増加し加工性が悪化する。また、発泡倍率が低下してしまうため、硬度が硬くなってしまい、転写効率が悪化してしまう。
本発明においては、少量薬品として加硫剤、各種加硫促進剤、加工助剤、各種老化防止剤、ステアリン酸亜鉛等の加硫促進助剤、発泡剤等の薬剤が配合されているが、充填材として考えない。なお、これら薬剤は、通常、スポンジゴム製造に使用されるものから適宜選択して使用する。また、その量も、原料ゴム成分、発泡倍率、硬さ、厚み等により適宜決定する。
該充填材の充填量(ゴム成分100質量部に対する量)の差が、内層と外層で5質量部以上30質量部以下であることが重要である。なお該差が5質量部未満では、二層に未加硫ゴム組成物を押出した場合、内層と外層の区別が着けづらく、うまく厚み設定ができない。本発明においては、通常、未加硫ゴムの段階で、内層と外層の厚みは外層1に対して内層1乃至2である。この共押出時の条件をうまく決めるため、充填量の差を5質量部以上とする。また充填量の差が30質量部を超えると、未加硫ゴム層の収縮率、膨張率(スエル)が大きく異なってしまうため、内層と外層の密着性が低下し、また、加硫発泡後の形状の変化が大きくなってしまうので、充填量の差を30質量部以下とする。
本発明において用いる金属酸化物としては、酸化亜鉛、酸化マグネシウム、鉛酸化物、酸化カルシウム、酸化鉄、酸化銅、酸化スズ、酸化ニッケル、酸化チタン、酸化クロム、酸化コバルト、酸化アルミニウム等がある。しかし、スポンジゴム層に金属酸化物を含有させると、長時間の通電による抵抗値の変化が生じることが多い。特に、エピクロロヒドリンゴム、アクリルゴム、クロロプレンゴムなどの塩素原子を成分に含むイオン導電性ゴムでは、塩素と金属酸化物が反応して金属塩化物を形成し、抵抗値を大きく変化させてしまう。よって、イオン導電性ゴムには金属酸化物を含有させることは極力控えるのが好ましい。
上記スポンジゴム組成物は、オープンロールあるいは、密閉式混練機等を用いゴム成分、充填材などを混練りしたものに、さらに加硫剤、加硫促進剤及び発泡剤を混練りし、二層同時押出が可能な押出機を使用して未加硫ゴムの2層構造のチューブが成型される。なお、二層同時押出とは、押出機を二台使用しクロスヘッドでつなげ、クロスヘッド内で内層の未加硫スポンジゴム層と外層の未加硫スポンジゴム層を二層構造に成型するものである。スクリューとしてはダブルハート形状のものを使用すると、偏芯の少ない二層構造のチューブが成型できる。押出機のスクリュー径は特に制限はなく、上記クロスヘッドを用いれば、どのような組み合わせでもよい。この押出に際して、押し出された未加硫の二層構造のチューブの内層の厚みを、外層を1としたとき、1乃至2の範囲に収まるように押出機の回転数を調整することが好ましい。
未加硫のチューブを加硫発泡させるには、加硫缶やマイクロ波加熱装置(UHF)中で加熱し、二層構造の導電性スポンジゴム(弾性体)チューブを作製する。スポンジゴム層は、このスポンジゴムチューブに導電性軸体を挿入し、その外径を研磨して所定の径とすることによって形成される。
以下に、本発明に係る導電性スポンジゴムローラの製造方法の一例を説明する。
図2に、本発明においてスポンジゴム層となるスポンジゴムチューブの製造に使用される押出し加硫装置の一例の模式図を示す。
本押出し加硫装置は、二台の押出機11、マイクロ波加硫装置(UHF)12、熱風加硫装置(HAV)13、引取機14及び定尺切断機15から構成されている。
本発明の導電性スポンジゴムローラは、導電性スポンジゴム層を、スポンジゴム組成物を押出し、二層構造の未加硫チューブを得、これをUHF及びHAVによって連続的に加硫発泡して、スポンジゴムチューブを、作成する。このスポンジゴムチューブに導電性軸体を挿入することによって、低コストでバラツキの少ない二層構造の導電性スポンジゴムローラを得ることができる。
まず、スポンジゴム層用のゴム成分と充填材を、バンバリーミキサー又はニーダー等の密閉式混練機を用い混練した後、加硫剤、加硫促進剤や発泡剤をオープンロールで混合して、スポンジゴム組成物を製造する。得られたスポンジゴム組成物をリボン状に成形し、二台の押出機11にそれぞれ内層材、外層材を投入する。
二台の押出機11よりチューブ状に成形され押出された未加硫の2層構造のゴムチューブは、押出機11より押し出された直後に熱風により加熱されたUHF12内に搬送される。なお、2層構造の未加硫のゴムチューブの内層と外層の厚みは外層1に対して内層1乃至2になるように調整されている。
UHF12中では、PTFE(ポリテトラフルオロエチレン)樹脂でコーティングされたメッシュのベルト、又はPTFE樹脂を被覆したコロで押出機11より押出された未加硫のゴムチューブが搬送される。ここで、未加硫のゴムチューブはマイクロ波によって、加熱されるか、さらに加硫発泡して、次のHAV13へ搬送される。HAV13中では、UHF12から搬送されてきたゴムチューブは、PTFE樹脂を被覆したコロで搬送され、さらに加硫発泡を完了させる。UHF12とHAV13の間は、PTFE樹脂を被覆したコロで連結されている。UHF12、HAV13、引取機14の各長さ、UHF12とHAV13の間隔、及びHAV13と引取機14の間隔は、条件等により適宜設定することができる。
UHF12内で照射するマイクロ波は、2450±50MHzが好ましく、この範囲内あることにより前記ゴムチューブに対し、照射ムラが少なく、かつ効率良く加熱することができる。UHF12内での熱風の温度は、150℃乃至250℃が好ましく、180℃乃至230℃がより好ましい。また、HAV13内での熱風の温度は、発泡剤の発泡温度以上であれば下限は特に限定されないが、UHF12への熱風と同じ温度かやや高いことが適当である。
このようにして、加硫発泡して製造された二層構造のスポンジゴムチューブは、その後、引取機14により引き取られ、次いで、定尺切断機15により所定の寸法に切断されて、導電性スポンジゴムローラのスポンジゴム層用チューブとされる。
その後、前記スポンジゴム層用チューブを所定の長さに切断し、その内径部に導電性軸体を圧入して、ローラ状の成形体が得られ、さらに、該ローラ状の成形体の外径を研磨することにより、二層構造の導電性スポンジゴムローラとされる。
(画像形成装置)
次に、本発明の導電性スポンジゴムローラを転写ローラとして用いた画像形成装置の一例を、図面を用いて説明する。
図3に示す画像形成装置は、電子写真方式のプロセスカートリッジを使用した画像形成装置であり、図3はその概略構成を示す縦断面図である。また、該画像形成装置には、本発明の導電性スポンジゴムローラを転写ローラとする転写手段が装着されている。
図3の画像形成装置は、像担持体として、ドラム型の電子写真感光体1(以下「感光ドラム」という)を備えている。感光ドラム1は、接地された円筒アルミニウム基体の外周面に、有機光導電体(OPC)からなる感光層を設けたものである。この感光ドラム1は、駆動手段(不図示)により、矢印R1方向に所定のプロセススピード(周速度)、例えば、50mm/secで、回転駆動される。
感光ドラム1表面は、接触帯電部材としての帯電ローラ2によって均一に帯電される。帯電ローラ2は、感光ドラム1表面に接触配置されており、感光ドラム1の矢印R1方向の回転に伴って矢印R2方向に従動回転する。帯電ローラ2には、不図示の帯電バイアス印加電源(高圧電源)より振動電圧(交流電圧VAC+直流電圧VDC)が印加され、これにより感光ドラム1表面は、−600V(暗部電位Vd)に一様に帯電処理される。帯電後の感光ドラム1表面は、レーザースキャナから出力されてミラーによって反射されたレーザー光3、すなわち、目的の画像情報の時系列電気デジタル画像信号に対応して変調されたレーザー光により走査露光を受ける。これにより、感光ドラム1表面には、目的の画像情報に対応した静電潜像(明電部位Vl=−150V)が形成される。
該静電潜像は、現像装置4内で現像スリーブにトナー5が担持され、負に帯電された後に、感光ドラム1と対向する位置に回動してきた、負に帯電されたトナー5が該現像スリーブに印加された現像バイアスによって付着され、トナー像として反転現像される。
一方、給紙部から給搬送された紙等の転写材7が、転写ガイドにガイドされて、感光ドラム1と転写ローラ6との間の転写部(転写ニップ部)Tに、感光ドラム1上のトナー像とタイミングを合わせるようにして供給される。転写部Tに供給された転写材7表面に、転写バイアスの印加電源(不図示)より転写ローラ6に印加された転写バイアスによって、感光ドラム1上のトナー像が転写される。このとき転写材7に転写されないで感光ドラム1表面に残ったトナー(残留トナー)は、クリーニング装置9のクリーニングブレード8によって除去される。
一方、転写部Tを通過し、トナー像を担持した転写材7は、感光ドラム1から分離されて定着装置10へ導入され、ここでトナー像は定着処理を受ける。その後、画像が定着された転写材7は画像形成物(プリント)として画像形成装置本体外部に排出される。
以下に実施例及び比較例を用いて、本発明を詳細に説明するが、本発明は、これらに限定されるものではない。
スポンジゴム層に用いた原料について、下記に示す。
1)ゴム成分
・ECR:エピクロロヒドリンゴム、エチレンオキサイド含量73モル%、商品名「EPION 301」、ダイソー株式会社製。
・NBR:アクリロニトリルブタジエンゴム、結合アクリロニトリル量18質量%、商品名「Nipol DN401LL」、日本ゼオン株式会社製。
2)加硫剤
・硫黄(S)、商品名「サルファックスPMC」、鶴見化学工業株式会社製。
3)加硫促進剤
・DM:ジベンゾチアジルジスルフィド、商品名「ノクセラーDM」、大内新興化学工業株式会社製。
・TET:テトラエチルチウラムジスルフィド、商品名「ノクセラーTET」、大内新興化学工業株式会社製。
4)発泡剤
・OBSH:p,p’−オキシビススルホニルヒドラジド、商品名「ネオセルボンN #1000S、永和化成株式会社製。
5)充填材
・CB−1:カーボンブラック、商品名「旭#35」、ヨウ素吸着量22mg/g、旭カーボン株式会社製。
・CB−2:カーボンブラック、商品名「旭#15」、ヨウ素吸着量12mg/g、旭カーボン株式会社製。
6)その他
・酸化亜鉛:亜鉛華2種、ハクスイテック株式会社製、受酸剤。
・ステアリン酸:商品名「ステアリン酸つばき」、日油株式会社製、助剤。
・ステアリン酸亜鉛:商品名「ジンクステアレート」、日油株式会社製、助剤。
(配合例1乃至8)
スポンジゴム層用の配合を表1に示す。
Figure 2011164176
(実施例1乃至5、比較例1乃至3)
[スポンジゴム層用チューブの作製]
表2に示す配合をとり、内層2、外層1の厚み比になるように2層押し出しをし、未加硫、未発泡の二層構造のチューブを得、得られたチューブを図2に示す加硫発泡装置で加硫発泡して、スポンジゴム層用チューブを得た。なお、加硫発泡後のチューブは、内径が4.8mmとなり、外径は15mm乃至17mmとなった。このスポンジゴム層用チューブは、導電性スポンジゴムローラの作製において、外径を研磨によりΦ14mmとしたときに、外層が50μm以上の厚みが残るように調節されていた。
[導電性スポンジゴムローラの作製]
上記で得たスポンジゴム層用チューブを250mm長さに切断し、その内径部にΦ6mmのSUS製導電性軸体を挿入してローラ状の成形体を得た。次いで、この成形体を研磨して、外径がΦ14mmである導電性スポンジゴムローラを得た。なお、この際、導電性軸体と前記スポンジチューブを導電性の接着剤で接着してもあってもかまわないが、本実施例、比較例においては、接着剤は使用していない。
作製した二層構造の導電性スポンジゴムローラを下記方法により評価し、結果を表2に示す。
<導電性スポンジゴムローラの抵抗値及び周ムラ>
導電性スポンジゴムローラの抵抗は、次のようにして測定した。すなわち、23℃/55%RH(N/N)の環境下で導電性スポンジゴムローラの導電性軸体に片側4.9Nの荷重が両方に掛かるようにし、外径30mmのアルミニウム製のドラムに圧着し、回転させた。この状態で、導電性軸体とアルミドラムとの間に1kVの電圧を印加して電流値を測定し、オームの法則により抵抗値を算出したものの平均値を取り、これを対数変換し、当該導電性スポンジゴムローラの抵抗値LogRとした。また、そのとき観察された電流値の最大値と最小値の比を周ムラとした。なお、導電性スポンジゴムローラではスポンジゴム層の抵抗ムラができるだけ少ないことが望ましく、この観点から周ムラは1.15以下が好ましく、1.10以下がより好ましい。
<スポンジゴム層の形状変化>
・スポンジゴムチューブでの評価
上記スポンジゴム層用チューブの作製で得たスポンジゴムチューブを長さ250mmに切断した後、冷却して形状を安定化させた。その後、端部から5mmのところと中央部で切断し、内径と外径を測定し、端部の測定値と中央部の測定値の違いを求めた。それらの違いを基準に下記にて評価した。なお、内径はピンゲージで測定し、外径は投影機により測定した。
×:違いがいずれか一方でも0.3mmを超える。
○:違いがいずれも0.3mm以下である。
・通電耐久試験後での評価
二層構造の導電性スポンジゴムローラの外径について、下記通電耐久試験後の形状変化も確認した。なお、測定箇所はローラ端部(端面から2mm)と中央部であり、評価基準は下記の通りであった。
×:違いが0.2mm超であった。
○:違いが0.2mm以下であった。
<通電耐久変動量測定方法>
上記導電性スポンジゴムローラの抵抗値を測定した後の導電性スポンジゴムローラを50℃/55%RH(H/N)の環境下で、導電性軸体に片側4.9Nの荷重が両方にかかるようにして外径30mmのアルミニウム製のドラムに圧着し、0.2Hzで回転させた。この状態で、導電性軸体とアルミニウムドラムとの間に25時間、80μAの定電流を印加し続けた。その後、23℃/55%RH(N/N)環境下で再び電流値を測定し、オームの法則により抵抗値(平均値)を算出したものを対数変換し、耐久試験後導電性ゴムローラの抵抗値LogRを求めた。ここで耐久試験後導電性ゴムローラの抵抗値LogRから耐久試験前の導電性ゴムローラの抵抗値LogRを差し引いたものを、通電耐久変動量とし、以下の基準で評価した。なお、通電耐久変動量は小さいほど、導電性ゴムローラの長期にわたる抵抗値変化が少ないため好ましい。
○:0.3以下であった。
△:0.5以下0.3超であった。
×:0.5超であった。
Figure 2011164176
実施例1乃至5は、充填材の充填量の差が、ゴム成分100質量部に対し5質量部以上30質量部以下の例であり、抵抗ムラ、形状変化、通電耐久による抵抗値変化が少ない。
実施例1と実施例3から、同じ抵抗値でも通電耐久変動量が外層、内層の組み合わせで変わることが分かる。よって、通電耐久による抵抗値の変化は二層構造にすることで小さくすることができ、同一抵抗値のローラの場合、スポンジゴム層外層のエピクロロヒドリンゴムの含有量を多くした配合を用いると小さくすることが可能である。
比較例1では、充填材の充填量の差が0であり、二層押出の際に外層と内層の判断ができないものとなった。このため、各層の厚みを調整することができず、チューブ加硫発泡を断念した。また、比較例2は、充填量の差が3であり、二層押出の際に外層と内層の判断が付き難かった。このため、各層の厚みをうまく調整することができず、チューブ加硫を断念した。さらに、比較例3は、充填量の差が30質量部を超えたので、抵抗ムラ、通電耐久変動は良好であったが、形状変化が大きい結果となった。
以上説明したように、本発明に係る二層構造のスポンジゴム層を有する導電性スポンジゴムローラは、スポンジゴム層の内層(導電性軸体側)と外層(最外層)で充填材の充填量がそれぞれ異なり、前記充填量の差が、5質量部以上30質量部以下である。この二層構造の導電性スポンジゴムローラは、抵抗ムラ、形状変化が小さく、長時間にわたって抵抗値の変化が少なく、容易に製造可能である。
1 電子写真感光体(感光ドラム)
2 帯電ローラ
3 レーザー光
4 現像装置
5 トナー
6 二層構造の導電性スポンジゴムローラ(転写ローラ)
7 転写材
8 クリーニングブレード
9 クリーニング装置
10 定着装置
11 押出機
12 マイクロ波加硫装置(UHF)
13 熱風加硫装置(HAV)
14 引取機
15 定尺切断機
61 導電性軸体
62 導電性スポンジゴム内層
63 導電性スポンジゴム外層

Claims (5)

  1. 導電性軸体と、該導電性軸体の外周に導電性スポンジゴム層二層を有する、画像形成装置に使用する、二層構造の導電性スポンジゴムローラであって、
    該導電性スポンジゴム層は、ゴム成分がイオン導電性ゴムであり、かつ、内層と外層の充填材の充填量(ゴム成分100質量部に対する量)の差が、5質量部以上30質量部以下であることを特徴とする導電性スポンジゴムローラ。
  2. 前記スポンジゴム層が、金属酸化物を含有していないことを特徴とする請求項1に記載の導電性スポンジゴムローラ。
  3. 前記充填材が、ヨウ素吸着量5mg/g以上50mg/g以下のカーボンブラックであることを特徴とする請求項1又は2に記載の導電性スポンジゴムローラ。
  4. 前記イオン導電性ゴムが、アクリロニトリルブタジエンゴム、エピクロロヒドリンゴム、またはそれらのブレンドゴムからなることを特徴とする請求項1乃至3のいずれか一項に記載の導電性スポンジゴムローラ。
  5. 画像形成装置に用いられる転写ローラであって、請求項1乃至4のいずれか一項に記載の導電性スポンジゴムローラからなることを特徴とする転写ローラ。
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