JP4227499B2 - 弾性部材、弾性部材の製造方法及び量産方法、プロセスカートリッジおよび電子写真装置 - Google Patents

弾性部材、弾性部材の製造方法及び量産方法、プロセスカートリッジおよび電子写真装置 Download PDF

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Description

本発明は、電子写真用の導電性弾性部材、特にはローラー形状の導電性弾性部材、その製造方法及び量産方法、プロセスカートリッジおよび電子写真装置に関する。該導電性弾性部材の例は、例えば帯電部材、現像部材、転写部材、搬送部材等を含む。
以下、電子写真導電性弾性部材の一例として帯電部材、特にローラー形状の帯電部材(帯電ローラー)を挙げて本発明を詳細に説明するが、本発明の電子写真導電性弾性部材は、電子写真に供され、導電性および弾性が要求される部材であればいかなる部材であってもよく、帯電部材以外にも、例えば、現像部材、転写部材、除電部材や、給紙ローラーなどの搬送部材などが挙げられる。
電子写真装置において、電子写真感光体の表面を帯電する方式のうちの1つとして、接触帯電方式がある。接触帯電方式とは、電圧を印加した帯電部材を電子写真感光体の表面に近接または接触させて、電子写真感光体の表面を帯電する方式である。帯電部材としては、一般的に、金属製の芯金上に導電性(半導電性)の弾性層が形成されたローラー形状の帯電部材(帯電ローラー)が使用される。
帯電ローラーの弾性層は、電子写真感光体表面のピンホールや傷などにより生じるリークを防止するために、適度な導電性を必要とする。また、電子写真感光体を均一に帯電させるためには、帯電部材の電気抵抗値が体積固有抵抗率で1×10〜1×1010Ω・cmの導電性(半導電性)であることが重要である。
弾性層に適度な導電性を担持させる為に、弾性層の構成材料であるゴム中に導電性粒子を分散させたり、或はゴム自身が導電性を有する導電性ゴムが用いられる。
ところで、帯電ローラーの弾性層は、導電性粒子を分散させたゴムや導電性ゴムと、加硫剤と、必要に応じて加硫促進剤等と、を含むゴム組成物を、例えば芯金の周面を被覆するようにローラー状に成形した後、ゴムを加硫することによって製造される。しかし、加硫時の熱により、ゴムやゴム組成物中に取り込まれている水分の蒸発によって弾性層に気泡(以降「ボイド」と称する)が生じることがあった。そしてこの帯電ローラーの弾性層の表面を研磨すると、ボイドが弾性層表面に露出し、表面に凹部を有する弾性層となることがある。
このような帯電ローラーを電子写真装置に搭載して出力画像評価を行ったところ、この欠陥部分が帯電不良を引き起こし、画像不良が発生することがあった。このようなボイド由来の画像不良は、弾性体表面に、紫外線照射や電子線の照射、表面処理溶液の含浸等の改質処理を行った場合でも、行わない場合でも発生することがあった。また、特に、弾性層表面に表面被覆層を塗布して形成した場合においては、弾性層表面に露出したボイドが微小であっても、それが弾性体表面に存在することにより、そこが核となり、表面被覆層上に大きなクレーター状の欠陥が発生する現象が見られた。そしてこのボイドの発生は、極性基を分子内に有するイオン導電性ゴムを用いた場合に特に顕著であった。これは、極性基が水分子を吸着し易いことによるものと考えられる。
このような課題に対し、未加硫ゴムの水分を除去する脱水剤、例えば酸化カルシウムをゴムに配合する方法が提案されている(例えば、特許文献1参照)。しかしながら、酸化カルシウムなどの脱水剤はゴムへの分散性が悪く、また脱水剤を配合した場合、弾性層の硬度が上昇することがある。
そこで本発明者は、加硫前のゴム組成物を、ベント式押出し機を用いて押出し成形する際に、押出し温度を高温にすることによって、未加硫ゴム中の水分や他の揮発成分を除去することを考えた。しかし、この場合、ゴム組成物中の加硫促進剤の種類によっては、押出し成形時に、加硫が始まってしまい、ゴムの硬化が始まってしまい(以降「スコーチ現象」と称する)、成形が困難となることがあった。
一方、ローラー状に成形した弾性層が十分に小さな表面粗さを有していれば、研磨が不要となり、弾性層中にボイドが存在していても、そのボイドによって弾性層表面に凹部が形成される可能性が小さくなる。しかし、そのような表面粗さの小さい弾性層を成形する為には、例えば未加硫ゴム組成物を高温で押出し成形する必要があり、上記した押出し成形時の加硫の開始や、それに伴う様々な不具合の発生は不可避であった。
帯電部材の生産性を考慮すると、加硫に必要な時間を短縮する為に、加硫促進剤の使用は不可欠であり、本発明者は、押出し成形時にスコーチが生じにくく、且つ加硫速度が早い、という相反する特性を高いレベルで満たす加硫促進剤を見出すことが、高品位な電子写真用の導電性弾性部材を効率的に製造する為に必要であるとの認識を得た。
電子写真装置に用いられる導電性ゴム材料の加硫に用いられる加硫促進剤は、例えば特許文献2にも種々のものが列挙されているが、本発明者の検討によれば、高温での混練時にはスコーチを生じにくく、且つ加硫速度も比較的高速で、しかも優れた品質の加硫ゴムを与えることのできるようなものを見出すことはできなかった。また、高温での押出し成形時にはスコーチを生じにくく、加硫速度も比較的高速な加硫促進剤として市販されているスルフェンアミド系の加硫促進剤を用いて加硫したゴムは、永久圧縮歪みが低下してしまい、高品位の弾性層を得るのが難しかった。
そこで、本発明者は更なる検討を重ねた結果、ついにゴムやゴム組成物中の水分除去のための高温での混練や押出し時にはスコーチを生じ難い一方で、加硫速度も比較的高速で、しかも優れた品質の加硫ゴムを与えるという条件を極めて高いレベルで満足する加硫促進剤を見出し、本発明を為すに至った。
特開平9−297454号報(第2〜4頁) 特開2000−265008号公報(段落番号[0025])
本発明の目的は、高品位で、且つ生産性にも優れた導電性若しくは半導電性の弾性層を有する弾性部材を提供することにある。
また本発明の他の目的は、高品位な、導電性若しくは半導電性の弾性層を有する弾性部材を低コストで製造する方法を提供することにある。
更に本発明の他の目的は、高品位な導電性若しくは半導電性の弾性層を有する弾性部材を生産性良く製造することができる量産方法を提供することにある。
更にまた本発明の他の目的は、帯電ムラが少なく、高品質な電子写真画像を得られる電子写真装置及びそれに用いることのできるプロセスカートリッジを提供することにある。
上記の目的は、下記の各発明によって達成することができる。
即ち、本発明の一態様によれば、[1]電子写真用の、導電性若しくは半導電性の弾性層を有する弾性部材において、該弾性層が、原料ゴムを、下記式(1)〜(4)から選ばれる少なくとも1つの硫黄原子含有化合物の存在下で加硫させた加硫ゴムを含有していることを特徴とする弾性部材が提供される:
Figure 0004227499
(式(1)中、R101〜R104は、それぞれ独立に、炭素数5以上の1価の有機基を示す。n1は、1〜8の整数である)
Figure 0004227499
(式(2)中、R201〜R204は、それぞれ独立に、炭素数5以上の1価の有機基を示す。n2は、1〜20の整数である)
Figure 0004227499
(式(3)中、R301、R302は、それぞれ独立に、炭素数7以上の1価の有機基を示す)
Figure 0004227499
(式(4)中、R401、R402は、それぞれ独立に、炭素数5以上の1価の有機基を示す)。
上記の弾性部材の好ましい態様としては、下記[2]〜[5]が挙げられる。
[2]前記式(1)〜(4)から選ばれる少なくとも1つの硫黄原子含有化合物が、下記式(5)〜(8)から選ばれる少なくとも1つの硫黄原子含有化合物である上記[1]に記載の弾性部材:
Figure 0004227499
(式(5)中、R501〜R520は、それぞれ独立に、水素原子、または、1価の置換基を示す。n3は、n1と同義であり、1〜8の整数である)
Figure 0004227499
(式(6)中、R601〜R620は、それぞれ独立に、水素原子、または、1価の置換基を示す。n4は、n2と同義であり、1〜20の整数である)
Figure 0004227499
(式(7)中、R701〜R710は、それぞれ独立に、水素原子、または、1価の置換基を示す)
Figure 0004227499
(式(8)中、R801〜R810は、それぞれ独立に、水素原子、または、1価の置換基を示す)。
[3]前記原料ゴムが、エピクロルヒドリンゴムである上記[1]または[2]に記載の弾性部材。
[4]該弾性部材が、芯金の周囲を該熱硬化性ゴム組成物を含んでいる弾性層が被覆しているローラー形状の部材である上記[1]〜[3]の何れかに記載の弾性部材。
[5]該弾性部材が、電子写真感光体を帯電するための帯電部材である上記[1]〜[4]のいずれかに記載の弾性部材。
また本発明の他の態様によれば、[6]導電性若しくは半導電性の弾性層を有している電子写真用の弾性部材の製造方法であって、
原料ゴムを、上記式(1)〜(4)から選ばれる少なくとも1つの硫黄原子含有化合物と、の存在下で加硫する工程を有していることを特徴とする弾性部材の製造方法が提供される。
上記の弾性部材の製造方法の好ましい態様としては、下記[7]〜[9]が挙げられる。
[7]前記式(1)〜(4)から選ばれる少なくとも1つの硫黄原子含有化合物が、前記式(5)〜(8)から選ばれる少なくとも1つである上記[6]に記載の弾性部材の製造方法。
[8]前記原料ゴムが、エピクロルヒドリンゴムである上記[7]に記載の弾性部材の製造方法。
[9]前記加硫を、更に6−メチルキノキサリン−2,3−ジチオカーボネートの共存下で行う上記[8]に記載の弾性部材の製造方法。
更に本発明の他の態様によれば、[10]導電性若しくは半導電性の弾性層を有している電子写真用の弾性部材の量産方法であって、
(i)原料ゴムと、硫黄と、前記式(1)〜(4)の何れかから選ばれる少なくとも1つの硫黄原子含有化合物と、を含む未加硫ゴム組成物を押出し成形して所定の形状の押出し成形物を連続的に成形する工程と、
(ii)上記工程(i)により連続的に成形される押出し成形物を加硫炉内で連続的に加硫する工程、とを有することを特徴とする弾性部材の量産方法が提供される。
更に本発明の他の態様によれば、[11]感光体と、上記[1]〜[5]のいずれかに記載の弾性部材と、を一体に支持し、電子写真装置本体に着脱自在であるプロセスカートリッジが提供される。
上記のプロセスカートリッジの好ましい態様としては、下記[12]が挙げられる。
[12]前記弾性部材が、前記電子写真感光体を帯電するための帯電部材である[11]に記載のプロセスカートリッジ。
更に本発明の他の態様によれば、[13]感光体と上記[1]〜[5]のいずれかに記載の弾性部材と、を有している電子写真装置が提供される。
上記の電子写真装置の好ましい態様としては、下記[14]が挙げられる。
[14]前記弾性部材が、前記感光体を帯電するための帯電部材である上記[13]に記載の電子写真装置。
本発明によれば、弾性体として熱硬化性ゴム組成物を含有する電子写真導電性弾性部材であって、弾性体内部ボイド起因の出力画像不良を引き起こさない電子写真導電性弾性部材を、高い生産性で提供することができる。
以下、本発明をより詳細に説明する。
本発明に係る電子写真用の弾性部材は、半導電性の弾性層を有し、該弾性層が下記式(1)〜(4)から選ばれる少なくとも1つの硫黄原子含有化合物の存在下で加硫させた加硫ゴムを含んでいる:
Figure 0004227499
(式(1)中、R101〜R104は、それぞれ独立に、炭素数5以上の1価の有機基を示す。n1は、1〜8の整数である)
Figure 0004227499
(式(2)中、R201〜R204は、それぞれ独立に、炭素数5以上の1価の有機基を示す。n2は、1〜20の整数である)
Figure 0004227499
(式(3)中、R301、R302は、それぞれ独立に、炭素数7以上の1価の有機基を示す)
Figure 0004227499
(式(4)中、R401、R402は、それぞれ独立に、炭素数5以上の1価の有機基を示す)。
上記式(1)〜(4)で示される構造を有する硫黄原子含有化合物(以下、特定構造の硫黄原子含有化合物とも呼ぶ)が、スコーチ性と加硫生産性に優れる理由は定かではないが、本発明者が種々の化合物について検討した結果、カルバミン酸塩系化合物ではスコーチタイムが短く、市販のチアゾール系化合物の単独使用では加硫時間が長すぎることが判明した。また前記したように市販のスルフェンアミド系化合物は比較的スコーチ性と加硫生産性のバランスに優れるが、やや加硫速度が遅いことと加硫物の圧縮永久歪みが低下する傾向が見られた。
上記式(1)で示される構造を有する化合物(チウラム系化合物)において、R101〜R104で表される1価の有機基の分子量が比較的大きいものにおいて、スコーチ性と加硫生産性のバランスが特に優れることが判明した。また、チウラム系化合物において、硫黄原子間にアルキル基を持つ化合物、つまり上記式(2)で示される構造を有する化合物も同様の効果を奏することが判明した。
上述したとおり、上記式(1)中のR101〜R104、上記式(2)中のR201〜R204は、それぞれ独立に、炭素数5以上の1価の有機基であり、好ましくは炭素数5以上10以下の1価の有機基であり、n1は、1〜8の整数であり、n2は、1〜20の整数である。R101〜R104、R201〜R204の炭素数が4以下の場合や、n1が9以上の場合、スコーチタイムが短くなり、高温での押し出しができなくなる。また、上記式(1)中のn1が0の場合やn2が21以上の場合は加硫が遅く、生産性が悪化する。n1のより好ましい範囲は1〜4であり、n2のより好ましい範囲は1〜10である。
上記式(1)中のR101〜R104、上記式(2)中のR201〜R204の炭素数5以上の1価の有機基としては、例えば炭素数5〜10の直鎖状若しくは分岐鎖状のアルキル基(例えば、ペンチル基、ヘキシル基、ヘプチル基、オクチル基、シクロヘキシル基など)や、アリール基(フェニル基、ビフェニル基など)が挙げられる。上記アルキル基の少なくとも1つの水素原子は、ハロゲン原子(フッ素原子、塩素原子、臭素原子など)やアリール基(フェニル基、ビフェニル基など)で置換されていてもよく、例えばベンジル基やフェネチル基などのアラルキル基も、R101〜R104、R201〜R204の少なくとも1つとなり得る。特に、上記式(1)中のR101〜R104、上記式(2)中のR201〜R204がベンジル基の場合、架橋効率により優れ、圧縮永久ひずみがより小さい弾性層を得ることができるため好ましい。つまり、上記式(1)で示される構造を有する化合物の中でも、下記式(5)で示される構造を有する化合物が好ましく、上記式(2)で示される構造を有する化合物の中でも、下記式(6)で示される構造を有する化合物が好ましい:
Figure 0004227499
(式(5)中、R501〜R520は、それぞれ独立に、水素原子、または、1価の置換基を示す。n3は、n1と同義であり、1〜8の整数である)、
Figure 0004227499
(式(6)中、R601〜R620は、それぞれ独立に、水素原子、または、1価の置換基を示す。n4は、n2と同義であり、1〜20の整数である)。
上記式(5)中のR501〜R520、上記式(6)中のR601〜R620の1価の置換基としては、例えば炭素数1〜3の直鎖状若しくは分岐鎖状のアルキル基(例えばメチル基、エチル基、プロピル基など)、炭素数2〜5のアルケニル基(例えばメチレン基、エチレン基など)、更にはアミノ基、ニトリル基、カルボキシル基、水酸基、イソシアネート基、アクリロイル基、ハロゲン原子などが挙げられるが、水素原子であることが好ましい。
より一層好ましい硫黄原子含有化合物は、上記式(5)中のn3が2であり、R501〜R520がすべて水素原子であるところのテトラベンジルチウラムジスルフィド、上記式(6)中のn4が6であり、R601〜R620がすべて水素原子であるところの1,6−ビス(N,N’−ベンジルチオカルバモイルジチオ)ヘキサンである。これらの化合物はスコーチタイムと加硫速度のバランスが非常に良い。
次に上記式(3)で示される化合物において、R301〜R302は、各々独立に炭素数7以上の1価の有機基を示す。ここで、R301、R302が、炭素数6以下であると、スコーチタイムが短くなってしまう。その結果、未加硫のゴム組成物から水分や揮発成分などを除去するための高温での溶融混練や高温での押し出しを行ったときに、加硫が始まってしまい、ゴムが硬化してしまって所望の形状への成形が困難となってしまうことがある。ここで、R301、R302の炭素数7以上の1価の有機基としては、例えば炭素数7〜10の直鎖状もしくは分岐鎖状のアルキル基、これらのアルキル基の少なくとも1つの水素原子がハロゲン原子やアリール基(フェニル基、ビフェニル基など)で置換された置換アルキル基、アリール基(炭素数1〜4の直鎖状或いは分岐鎖状のアルキル基で置換されていてもよいフェニル基、炭素数1〜4の直鎖状或いは分岐鎖状のアルキル基で置換されていてもよいビフェニル基など)が挙げられる。
更に、上記式(4)で示される化合物に関しては、R401〜R402は、各々独立に炭素数5以上の1価の有機基を示し、具体的には、前記式(1)中のR101〜R104と同様の基とすることができる。そして上記(3)、(4)で示される硫黄原子含有化合物において、本発明に特に好適に用いられるものとしては、上記式(3)、(4)中、R301及びR302が共にベンジル基である化合物、R402及びR402が共にベンジル基である化合物が挙げられ、具体的には、下記式(7)、(8)で示されるものである。
Figure 0004227499
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上記式(7)におけるR701〜R705、R706〜R710、及び上記式(8)におけるR801〜R805、R806〜R810は、各々独立に、水素原子または1価の置換基を表す。具体的には、炭素数1〜3の直鎖状若しくは分岐鎖状のアルキル基(例えばメチル基、エチル基など)、炭素数2〜5のアルケニル基(例えばメチレン基、エチレン基など)、更にはアミノ基、ニトリル基、カルボキシル基、水酸基、イソシアネート基、アクリロイル基、ハロゲン原子などが挙げられるが、水素原子であることが好ましい。
また、当然のことながら、上記特定構造の硫黄原子含有化合物を複数種使用することができ、また、本発明の効果を阻害しない程度に、上記特定構造の硫黄原子含有化合物以外の一般的な加硫促進剤と併用することもできる。ただし、上記特定構造の硫黄原子含有化合物は、未加硫のゴム組成物中の全加硫促進剤に対して、20質量%以上であることが好ましい。
また、未加硫のゴム組成物は、原料ゴム100質量部に対して硫黄を0.1〜3.0質量部を含有することが好ましい。硫黄を含有させることで、スコーチタイムに大きな影響を与えず、加硫速度を増大させることができる。また、弾性層の破断伸び物性が小さくなり、特に、弾性層の寸法を研磨により調整する場合に、研磨性が良好となる。より好ましい硫黄配合量は、原料ゴム100部に対して0.3〜1.5質量部である。
本発明に係る弾性部材の弾性層を構成する加硫ゴムは、体積固有抵抗率で1×10〜1×1010Ω・cmの導電性若しくは半導電性を有することが好ましく、またこの範囲で、弾性部材の用途に応じて適宜設定することが好ましい。このような半導電性の加硫ゴムとする為には、エチレン−プロピレンゴムやブチルゴムなどの絶縁性の原料ゴムに、カーボンなどの導電性粒子を配合した、電子導電系ゴムや、エピクロルヒドリンゴムやアクリロニトリル−ブタジエン共重合体などゴム自身が半導電性を有するイオン導電系ゴムを原料ゴムとして採用することによって、このような半導電性の弾性層を得ることができる。
原料ゴムとしては、主鎖に二重結合を持たない、耐オゾン性が良好なゴムが好ましい。また、均一な電気抵抗を有する弾性層を得られるイオン導電系ゴムを使用することが好ましい。イオン導電系ゴムとして、エピクロルヒドリンゴムは、特に弾性層の低抵抗化が可能な点で好ましい。エピクロルヒドリンゴムとは、具体的には、エピクロルヒドリンホモポリマー(CHC)、エピクロルヒドリン−エチレンオキサイド共重合体(CHR)、エピクロルヒドリン−エチレンオキサイド−アリルグリシジルエーテル3元共重合体(CHR−AGE)のいずれでもよく、これら2種以上の混合物を使用することもできる。特に、エピクロルヒドリン−エチレンオキサイド−アリルグリシジルエーテル3元共重合体(CHR−AGE)は、側鎖に二重結合を持ち、加硫速度が早い点でより一層好ましい。
また、原料ゴムには、上述したヒドリンゴムに、耐オゾン性に影響を与えない程度に、アクリロニトリル−ブタジエン共重合体(NBR)、アクリロニトリル−ブタジエン共重合体の水添物(H−NBR)、クロロプレンゴム(CR)、アクリルゴム(ACM、ANM)、ウレタンゴム(U)などのゴムをブレンドして使用することもできる。
エピクロルヒドリンゴムを原料ゴムとして使用した場合、加硫時間短縮による圧縮永久歪みの低下を防止するため、加硫剤として、6−メチルキノキサリン−2,3−ジチオカーボネートを配合することが好ましい。6−メチルキノキサリン−2,3−ジチオカーボネートの配合量は、原料ゴム(エピクロルヒドリンゴム)に対して0.3〜3.0質量%が好ましい。
原料ゴム組成物中には、電気抵抗を調整する目的としてイオン導電剤を添加することができる。イオン導電剤としては、例えば、過塩素酸リチウム、過塩素酸ナトリウム、過塩素酸カルシウムなどの無機イオン物質や、ラウリルトリメチルアンモニウムクロライド、ステアリルトリメチルアンモニウムクロライド、オクタデシルトリメチルアンモニウムクロライド、ドデシルトリメチルアンモニウムクロライド、ヘキサデシルトリメチルアンモニウムクロライド、トリオクチルプロピルアンモニウムブロミド、変性脂肪族ジメチルエチルアンモニウムエトサルフェートなどの陽イオン性界面活性剤や、ラウリルベタイン、ステアリルべタイン、ジメチルアルキルラウリルベタインなどの両性イオン界面活性剤や、過塩素酸テトラエチルアンモニウム、過塩素酸テトラブチルアンモニウム、過塩素酸トリメチルオクタデシルアンモニウムなどの第四級アンモニウム塩や、トリフルオロメタンスルホン酸リチウムなどの有機酸リチウム塩などが挙げられる。
加えて、原料ゴム組成物に対しては、必要に応じて、ゴムの配合剤として一般に用いられている充填剤、軟化剤、加工助剤、架橋助剤、架橋促進剤、架橋促進助剤、架橋遅延剤、粘着付与剤、分散剤などを添加することができる。
また、弾性層をスポンジゴムとする場合においても、未加硫ゴム中のボイドが核となり、スポンジゴムの異常発泡によるセル径の不均一化を防止するという観点で、本発明に係る加硫促進剤の使用は有効である。弾性層をスポンジゴムとする場合には、未加硫のゴム組成物中に、ジニトロソペンタメチレンテトラミン(DPT)、アゾジカルボンアミド(ADCA)、パラトルエンスルフォニルヒドラジン(TSH)、アゾビスイソブチロニトリル、4,4’−オキシビスベンゼンスルフォニルヒドラジン(OBSH)などの有機発泡剤や、重炭酸ソーダなどの無機発泡剤が配合すればよい。
本発明に係る弾性部材は、例えば電子写真装置の帯電部材、特にはローラー形状の帯電部材(帯電ローラー)に好適に用いられる。また、帯電部材以外にも、電子写真装置の現像部材、転写部材、除電部材、給紙部材などの搬送部材等の、導電性と弾性を要求される部材にも好適に用いられる。
以下に、本発明に係る電子写真用の導電性弾性部材を帯電ローラーに用いる場合を、一例として、説明する。図1は、本発明に係る電子写真用の弾性部材の一例として、帯電ローラー30の構成を示している。該帯電ローラー30は、金属製の芯金31の外周に、前記(1)〜(4)から選ばれる少なくとも1つの硫黄原子含有化合物の存在下で原料ゴムを加硫することによって形成した加硫ゴムを含んでいる弾性層32と、該弾性層32を周囲を被覆している表面被覆層33を有している。ここで、弾性層の体積固有抵抗率は、帯電電圧を電子写真感光体に印加することができるよう、1×10〜1×10Ω・cmであることが好ましい。
表面被覆層の電気抵抗値は、1×10〜1×1012Ωが好ましい。表面被覆層33は、例えば、アクリル樹脂、ポリウレタン、ポリアミド、ポリエステル、ポリオレフィン、シリコーン樹脂などの結着樹脂に、カーボンブラック、グラファイト、酸化チタン、酸化錫などの酸化物や、銅、銀などの金属や、酸化物や金属を粒子表面に被覆して導電性を付与した導電性粒子や、LiClO、KSCN、NaSCN、LiCFSOなどの無機イオン性電解質や、第四級アンモニウム塩などを適当量分散させることにより、所望の電気抵抗値としたもの等で構成されている。なお、帯電ローラーには、弾性層や表面被覆層以外に、必要に応じて、接着層、拡散防止層、下地層、プライマー層などの機能層を設けることもできる。
図2には、この帯電ローラーを有する電子写真装置の概略構成を示す。41は被帯電体としての電子写真感光体であり、本例の電子写真感光体は、アルミニウムなどの導電性を有する支持体41bと、支持体41b上に形成した感光層41aを基本構成層とするドラム形状の電子写真感光体である。軸41cを中心に図上時計方向に所定の周速度をもって回転駆動される。
30は、電子写真感光体51に接触配置されて電子写真感光体を所定の極性・電位に帯電(一次帯電)する帯電ローラーである。帯電ローラー30は、芯金31と、芯金31上に形成した弾性層32と、弾性層32上に形成した表面被覆層33からなり、芯金31の両端部を不図示の押圧手段で電子写真感光体41の回転駆動に伴い従動回転する。
電源43で摺擦電源43aにより、芯金31の所定の直流(DC)バイアス、あるいは直流+交流(DC+AC)バイアスが印加されることで電子写真感光体41が所定の極性・電位に接触帯電される。帯電ローラー30で周面が帯電された電子写真感光体41は、次いで露光手段44により目的画像情報の露光(レーザービーム走査露光、原稿画像のスリット露光など)を受けることで、その周面に目的の画像情報に対した静電潜像が形成される。
その静電潜像は、次いで、現像部材45により、トナー画像として順次に可視像化されていく。このトナー画像は、次いで、転写手段46により不図示の給紙手段部から電子写真感光体41の回転と同期取りされて適正なタイミングをもって電子写真感光体41と転写手段46との間の転写部へ搬送された転写材47に順次転写されていく。本例の転写手段46は転写ローラーであり、転写材47の裏からトナーと逆極性の帯電を行うことで電子写真感光体41側のトナー画像が転写材47に転写されていく。
表面にトナー画像の転写を受けた転写材47は、電子写真感光体41から分離されて不図示の定着手段へ搬送されて像定着を受け、画像形成物として出力される。あるいは、裏面にも像形成するものでは、転写部への再搬送手段へ搬送される。
像転写後の電子写真感光体41の周面は、クリーニング部材48で転写残りトナーなどの付着汚染物の除去を受けて洗浄面化されて、繰り返して画像形成に供される。
帯電ローラー30は面移動駆動される電子写真感光体41に従動駆動させてもよいし、非回転にしてもよいし、電子写真感光体41の面移動方向に順方向または逆方向に所定の周速度をもって積極的に回転駆動させるようにしてもよい。
また、露光は、電子写真装置を複写機として使用する場合には、原稿からの反射光や透過光、あるいは、原稿を読み取り信号化し、この信号に基づいてレーザービームを走査したり、LEDアレイを駆動したり、または液晶シャッターアレイを駆動したりすることなどにより行われる。
本発明の電子写真導電性弾性部材を使用しうる電子写真装置としては、複写機、レーザービームプリンター、LEDプリンター、あるいは、電子写真製版システムなどの電子写真応用装置などが挙げられる。
本発明の電子写真導電性弾性部材は、帯電ローラーなどの帯電部材以外に、現像部材、転写部材、除電部材や、給紙ローラーなどの搬送部材としても使用可能である。また、接触方式で使用される部材であってもよく、非接触方式で使用される部材であってもよい。
本発明においては、図5に示されるように、電子写真感光体、帯電部材、現像部材、クリーニング部材のような電子写真装置の複数の要素が、プロセスカートリッジに一体的に組み込まれることもできる。プロセスカートリッジは、電子写真装置本体に対して着脱自在の構成とすることができる。例えば、本発明に係る帯電部材および電子写真感光体、必要に応じて、さらに現像部材やクリーニング部材などをプロセスカートリッジに一体的に組み込み、電子写真装置本体のレールなどの案内手段を用いて着脱自在に構成できる。
(実施例)
以下に、実施例によって本発明をさらに詳細に説明するが、これらは、本発明を何ら限定するものではない。なお、以下、特に明記しない限り、「部」は「質量部」を意味しており、試薬などで特に指定のないものは、市販の高純度品を用いた。
(実施例1)本発明に係る弾性部材の帯電ローラーへの適用例
(実施例1−1)
・帯電ローラー1;
原料ゴムとして、エピクロルヒドリン−エチレンオキサイド−アリルグリシジルエーテル3元共重合体(商品名:エピクロマーCG102、ダイソー(株)製)100部、加工助剤としてステアリン酸1部、加硫促進助剤として酸化亜鉛5部、充填剤として炭酸カルシウム(商品名:シルバーW、白石工業(株)製)30部、SRFカーボンブラック(商品名:旭#35、旭カーボン(株)製)10部、セバシン酸ポリエステル可塑剤(分子量8000)5部、イオン導電剤として過塩素酸テトラブチルアンモニウム1部を加圧式ニーダーにて混合し、A練りゴム組成物を得た。
このA練りゴム組成物152部に対して、架橋剤として硫黄1.0部、加硫促進剤1としてジベンゾチアジルジスルフィド(商品名:ノクセラーDM、大内振興化学工業社製)1部、加硫促進剤2としてテトラベンジルチウラムジスルフィド(商品名:PERKACIT−TBzTD、フレキシス社製)1部をオープンロールにて混合し、未加硫ゴム組成物を得た。
得られた未加硫ゴム組成物について、ムーニースコーチ試験を行った。試験は(株)島津製作所製ムーニービスコメーターSMV−200形を使用し、JIS−K6300(1974)未加硫ゴムの物理試験法に準拠し、Lローターを使用して、100℃のt5を測定した。その結果、スコーチタイムは59分であった。
次に、直径6mm、長さ256mmの円柱形の導電性の芯金(鋼製、表面はニッケルメッキ)の円柱面の軸方向中央部231mmに金属とゴムとの熱硬化性接着剤(商品名:メタロックU−20;(株)東洋化学研究所)を塗布し、80℃で30分間乾燥した後、120℃で1時間乾燥した。
この芯金と前述の未加硫ゴム組成物とを、クロスヘッドを装着したベント式押し出し機(直径50mmベント押し出し機、L/D=16、EM技研社製)によって共押し出しし、芯金の外周に外径15mmの未加硫ゴムを形成した。
図3に、ベント式押し出し機の概略構成を示す。押し出し機5はシリンダー51内に押し出しスクリュー52を回転自在に内挿している。スクリュー52の先端側のシリンダー51端部には、クロスヘッド53が取り付けられている。シリンダー51には、ベント口55が設けられており、ベント口55は、不図示の真空ポンプへ接続されており、該真空ポンプによりシリンダー51内が真空引きされる。材料投入口54より投入された未加硫ゴムは、押し出しスクリュー52の回転により、クロスヘッド53へと搬送される。このとき、未加硫ゴムは、スクリュー52に設けられたダム部57を通過し、クロスヘッド53へ搬送される間に、真空引きされて、未加硫ゴム中の揮発分が除去される。クロスヘッドへと搬送された未加硫ゴムは、不図示の芯金供給装置より供給された芯金31の外周に積層され、クロスヘッド先端のダイス56を通り、芯金31と共に共押し出しされる。押し出し機5のシリンダー51、スクリュー52、クロスヘッド53は各々、不図示の温調機によって指定された温度に保たれている。
本例での押し出し機の温調は、シリンダー、スクリュー、クロスヘッドいずれも90℃設定とし、スクリュー回転数は16rpmであった。押し出しは2時間実施し、押し出し初期より目視による押し出し物の表面粗さ観察を行い、粗さ変化が見られない場合、スコーチが生じていないものと判断した。本例では、押し出し2時間経過後もゴムのスコーチは観察されなかった。
図4には、押し出し機から押し出されたローラーの連続加硫装置の概略構成を示す。押し出し機5により、芯金31の外周に未加硫ゴムが積層された未加硫ゴムローラーは、不図示の搬送コンベアーによって、加硫炉6へ連続的に搬送される。加硫炉6はあらかじめ所定の温度に保たれており、搬送されるスピードと加硫炉6の長さにより、所定の時間加硫される。本例では、加硫炉温度は180℃であり、加硫時間(加硫炉通過時間)は30分であった。この加硫後のローラーのゴム両端部を突っ切り、ゴム部分の長さを231mmとした後、ゴム部分を回転砥石で研磨し、端部直径12.00mm、中央部直径12.10mmのクラウン形状の弾性層を有するゴムローラーを得た。
図6に、ゴムローラー(電子写真導電性弾性部材の弾性層)の電気抵抗値測定装置の概略構成を示す。ゴムローラー80は、芯金31の両端部を不図示の押圧手段で円柱状のアルミニウムドラム81に圧接され、アルミニウムドラム81の回転駆動に伴い従動回転する。この状態で、ゴムローラー80の芯金部分31に直流電圧を電源82を用いて印加し、アルミニウムドラム81に直列に接続した抵抗83にかかる電圧を電圧計Vで測定し、その値から、ゴムローラー80の電気抵抗を計算する。ゴムローラーの電気抵抗値は、常温常湿(N/N:23℃/50%RH)環境下で、図6の装置を使用し、芯金とアルミニウムドラムとの間に直流100Vの電圧を印加して電気抵抗値を求めた。以上の結果、本実施例のゴムローラー(弾性層)のN/Nでの電気抵抗値は7.2×10Ωであった。
上記弾性層の上に、以下に示す表面層を被覆形成し、帯電ローラー1を作製した。導電性酸化スズ粉体(商品名:SN−100P、石原産業(株)製)50部に、トリフルオロプロピルトリメトキシシランの1%イソプロピルアルコール溶液を500部と平均粒径0.8mmのガラスビーズ300部を加え、ペイントシェーカーで70時間分散後、分散液を500メッシュの網で濾過し、次に、この溶液をナウターミキサーで攪拌しながら100℃の湯浴で暖めてアルコールを飛ばして乾燥させ、表面にシランカップリング剤を付与し、表面処理導電性酸化スズ粉体を得た。
ラクトン変性アクリルポリオール(商品名:プラクセルDC2009、ダイセル化学工業(株)製)200部を、500部のMIBK(メチルイソブチルケトン)に溶解し、ポリオール濃度20質量%の溶液とした。このアクリルポリオール溶液200部に対して上記表面処理導電性酸化スズ粉体を50部、シリコーンオイル(商品名:SH−28PA、東レ・ダウコーニングシリコーン(株)製)を0.01部、ヘキサメチレンジシラザンで表面処理した微粒子シリカ(一次粒径0.02μm)を1.2部配合し、これに直径0.8mmのガラスビーズ200部を加えて、450mlのビンに入れてペイントシェーカーを使い、10時間分散した。
この分散液370部に、イソホロンジイソシアネートのブロックタイプのイソシアヌレート型3量体(商品名:ベスタナートB1370、デグサ・ヒュルス社製)を33.5部と、ヘキサメチレンジイソシアネートのイソシアヌレート型3量体(商品名:デュラネートTPA−B80E、旭化成工業(株)製)を21.5部混合し、ボールミルで1時間攪拌し、最後に500メッシュの網で溶液を濾過して表面層形成用の塗料を得た。
この塗料をディッピンク法により上記弾性層を有するゴムローラーの表面に塗工した。引き上げ速度320mm/minで塗工し、30分間風乾した後、ローラーの塗工時の軸方向を反転して、もう一度引き上げ速度320mm/minで塗工し、もう一度30分間風乾した後、160℃で100分間乾燥して、帯電ローラー1を得た。
以上のようにして得られた帯電ローラー1の表面について、目視による欠陥観察を行った。その結果、帯電ローラー表面に欠陥部分は観察されなかった。この帯電ローラー1を図5に示したプロセスカートリッジに組み込み、図2に示した電子写真装置(商品名:レーザーショットLBP−2510、キヤノン(株)製)にて出力画像の評価を行った。
画像評価は、電子写真感光体の表面電位が−500Vとなるように、帯電ローラー1の芯金に直流電圧のみを印加して、ハーフトーン画像を形成させて評価を行った。その結果、均質で良好な出力画像が得られた。
次に、このカートリッジを40℃、95%RHの環境下で30日間放置後、もう一度、電子写真装置に組み込み、いわゆる、過酷環境放置後の画像形成を行った。その結果、帯電ローラー1の永久変形による画像不良は見られず、品位良好な出力画像が得られた。
(実施例1−2〜1−4)
・帯電ローラー2〜4;
表1に示す材料をオープンロールにて混合し、未加硫ゴム組成物を得た。
得られた未加硫ゴム組成物に対して実施例1−1と同様にしてム−ニースコーチ試験を行い、スコーチタイムを測定した。
次に、この未加硫ゴムを実施例1と同様の条件でゴムローラーを作成し、弾性層の電気抵抗値を測定し、また押出し工程における押出し2時間経過後のゴムのスコーチの有無を観察した。
更に、得られたゴムローラーの周面に実施例1−1と同様にして表面層を形成して帯電ローラー2〜4の各々を調製した。これらの帯電ローラーについて、実施例1−1と同様に、表面の目視観察、電子写真装置での出力画像の評価を行った。それらの結果を表1に示す。
(比較例1)
・帯電ローラー5
表1に示す材料をオープンロールにて混合し、未加硫ゴム組成物を得た。
得られた未加硫ゴム組成物に対して実施例1−1と同様にしてム−ニースコーチ試験を行い、スコーチタイムを測定した。
得られた未加硫ゴム組成物に対して、実施例1と同様にムーニースコーチ試験を実施した結果、スコーチタイムは22分であった。実施例1−1と同じ条件で、未加硫ゴム組成物について押し出しを行った結果、押し出し50分後に目視による押し出し物の表面粗さに変化が見られ、表面粗さが大きく悪化し、ゴムのスコーチが発生した。以上の結果を表1にまとめた。
(比較例2)
・帯電ローラー6
比較例1と同じ組成の未加硫ゴム組成物を、押し出し機の温調をシリンダー、スクリュー、クロスヘッドいずれも70℃設定とした以外は、比較例1と同様にして押出しを行ったところ、押出し2時間経過後もゴムのスコーチは観察できなかった。
次いで、この未加硫ゴム組成物を用いた以外は、実施例1と同様にして押し出し・加硫・研磨を行いゴムローラーを得た。実施例1−1と同様にして弾性層の電気抵抗値を測定した結果、6.9×10Ωであった。また、押し出し工程において、押し出し2時間経過後もゴムのスコーチは観察されなかった。
上記ゴムローラーの表面に、実施例1−1と同様にして、表面層を形成して帯電ローラー6を得た。この帯電ローラー6について、実施例1と同様に表面の目視観察と電子写真装置での出力画像の評価を行った。その結果、帯電ローラー表面に欠陥部分が観察され、画像評価においてもこの欠陥部分の帯電不良による、黒斑点状の画像不良が見られた。これは、未加硫樹脂の押出し温度を70℃に下げたことにより、未加硫樹脂内の水分等が押出し時に十分に除去されなかった為に、加硫時に未加硫ゴム組成物内に残留していた水分等が、加硫時の熱によって蒸発或は揮発したことにより、弾性層にボイドが生じてしまったものと考えられる。
(比較例3)
・帯電ローラー7
表1に示す材料をオープンロールにて混合し、未加硫ゴム組成物を得た。得られた未加硫ゴム組成物に対して、実施例1−1と同様にムーニースコーチ試験を実施した結果、120分測定してもムーニー粘度の上昇は5ムーニー(Mooney)未満であり、測定時間内ではtが観察されなかった。次に、この未加硫ゴム組成物を実施例1と同様の条件で、押し出し・加硫・研磨を行ってゴムローラーを作成し、実施例1と同様にして弾性層の電気抵抗値を測定した結果、7.5×10Ωであった。また、押し出し工程において、押し出し2時間経過後もゴムのスコーチは観察されなかった。
上記ゴムローラーの表面に、実施例1と同様にして、表面層を形成し、帯電ローラー7を得た。この帯電ローラー7について、実施例1−1と同様の表面目視観察と電子写真装置での出力画像の評価を行った。その結果、帯電ローラー表面に欠陥部分は観察されず、画像評価においても均質で良好な画像が得られた。
また、実施例1−1と同様に、帯電ローラー7の過酷環境放置後の画像形成を行った。その結果、帯電ローラー7の永久変形による画像不良が見られた。これは、加硫促進剤7を用いて加硫させたことにより、弾性層の永久圧縮歪みが低下してしまったものと考えられる。
(比較例4)
・帯電ローラー8
表1に示す材料をオープンロールにて混合し、未加硫ゴム組成物を得た。得られた未加硫ゴム組成物に対して、実施例1−1と同様にムーニースコーチ試験を実施した結果、スコーチタイムは45分であった。
実施例1−1と同じ条件で、未加硫ゴム組成物について押し出しを行った結果、押し出し100分後に目視による押し出し物の表面粗さに変化が見られ、表面粗さが大きく悪化し、ゴムのスコーチが観察された。以上の評価結果を表1にまとめた。
Figure 0004227499
なお、加硫促進剤1〜8の構造を以下に示す。
Figure 0004227499
Figure 0004227499
比較例1、比較例4においては、本発明の特定構造の硫黄原子含有化合物が配合されておらず、ムーニースコーチ試験でのスコーチタイムが短いため、90℃設定の押し出しにおいて、ヤケが発生した。
比較例2においては、押し出し温度設定を70℃と低く設定したため、ヤケの発生はなかったが、押し出し時ベント効果が小さく、ボイドによる画像不良が発生した。
比較例3においては、ムーニースコーチ試験でのスコーチタイムが長く、90℃設定の押し出しにおいてもヤケの発生がなく、ボイドによる画像不良も発生していないが、本発明の特定構造の硫黄原子含有化合物が配合されておらず、加硫度が小さいため、長期の過酷放置による永久変形のため、画像不良が発生した。
表1から明らかなように、本発明に係る帯電ローラーについては、弾性層の未加硫ゴムのスコーチタイムが50分以上で、90℃設定の押し出しにおいてもヤケの発生がなく、ボイドによる画像不良の発生がなく、長期の過酷放置による画像不良も発生しなかった。
(実施例1−5)
・帯電ローラー9
実施例1−1と同じ未加硫ゴム組成物と、実施例1−1と同じプライマー処理した芯金とを使用し、クロスヘッドを装着したベント式押し出し機(直径40mmベント押し出し機、L/D=20、三葉製作所社製)によって共押し出しし、芯金の外周に未加硫ゴムを形成した。この時、芯金供給装置から供給される芯金の送り速度を、芯金端部で早く、芯金中央部で遅く変化させることにより、端部直径12.00mm、中央部直径12.10mmのクラウン形状の弾性層を有する未加硫ゴムローラーを得た。
本例での押し出し機の温調は、シリンダー80℃、スクリュー80℃、クロスヘッド95℃に設定し、スクリュー回転数は8rpmであった。押し出しは2時間実施し、押し出し初期より目視による押し出し物の表面粗さ観察を行い、粗さ変化が見られない場合、スコーチが生じていないものと判断した。本例では、押し出し2時間経過後もゴムのスコーチは観察されなかった。
未加硫ゴムローラーは、実施例1−1と同様の連続加硫装置を使用し180℃の温度で、30分の加硫を行った。加硫後のローラーはゴム両端部を突っ切り、ゴム部分の長さを231mmとしたゴムローラーを得た。得られたローラーの表面性は良好であった。このローラーを実施例1−1と同様の方法にて、電気抵抗の測定を行った。
更に、得られたゴムローラーの周面に実施例1−1と同様にして表面層を形成して帯電ローラー9を調製した。この帯電ローラー9について、実施例1−1と同様に、電子写真装置での出力画像の評価を行った。それらの結果を表2に示す。
(比較例5)
・帯電ローラー10
比較例1と同じ未加硫ゴム組成物を使用し、実施例1−5と同様の方法にて押出を行った結果、押出70分後に目視による押し出し物の表面粗さに変化が見られ、表面粗さが大きく悪化し、ゴムのスコーチが発生した。
(比較例6)
・帯電ローラー11
比較例1と同じ組成の未加硫ゴム組成物を、押し出し機の温調をシリンダー、スクリュー、クロスヘッドいずれも60℃設定とした以外は、実施例1−5と同様にして押出しを行ったところ、押出し2時間経過後もゴムのスコーチは観察できなかった。
次いで、実施例1−5と同様にして加硫・端部突っ切りを行いゴムローラーを得た。得られらローラーの表面は実施例1−5に比較して粗いものであった。このローラーの電気抵抗を測定するとともに、実施例1−1と同様にして、表面層を形成して帯電ローラー11を得た。この帯電ローラー11について、実施例1−1と同様に電子写真装置での出力画像の評価を行った。その結果、画像評価において、弾性体層の表面粗さが粗いことによる部分的な帯電不良により、帯電ローラーピッチの細かい波状の濃度ムラ画像不良が見られた。これは、未加硫樹脂の押出し温度を下げたことにより、押出未加硫樹脂の表の面性が悪化し、表面粗さが粗くなったことに起因するものと考えられる。
以上の結果を表2にまとめた。
Figure 0004227499
(実施例2)本発明に係る弾性部材の現像ローラーへの適用例;
・現像ローラー1
原料ゴムとして、エチレン−プロピレン−ジエン3元共重合体(商品名:EPT9070E、三井化学(株)製)120部、加工助剤としてステアリン酸1部、加硫促進助剤として酸化亜鉛5部、充填剤として炭酸カルシウム(商品名:シルバーW、白石工業(株)製)20部、SRFカーボンブラック(商品名:旭#35、旭カーボン(株)製)40部、導電剤としてケッチェンブラック(商品名:ケッチェンブラックEC600JD、ケッチェンブラックインターナショナル(株)製)7部、パラフィンオイル(商品名:PW−380、出光興産(株)製)50部を加圧式ニーダーにて混合しA練りゴム組成物を得た。
このA練りゴム組成物243部に対して、架橋剤として硫黄0.5部、加硫促進剤としてジベンゾチアジルジスルフィド(商品名:ノクセラーDM、大内振興化学工業社製)1部、テトラベンジルチウラムジスルフィド(商品名:PERKACIT−TBzTD、フレキシス社製)0.5部をオープンロールにて混合し、未加硫ゴム組成物を得た。
得られた未加硫ゴム組成物に対して、実施例1−1と同様にムーニースコーチ試験を実施した結果、120分測定してもムーニー粘度の上昇は5ムーニー未満であり、測定時間内ではtが観察されなかった。
次に、直径8mm、長さ265mmの円柱形の導電性の芯金(鋼製、表面はニッケルメッキ)の円柱面の軸方向中央部235mmに金属とゴムとの熱硬化性接着剤(商品名:メタロックU−20;(株)東洋化学研究所)を塗布し、80℃で30分間乾燥した後、120℃で1時間乾燥した。
この芯金と前述の未加硫ゴム組成物とを、実施例1と同様にベント式押し出し機によって共押し出しし、芯金の外周に外径18mmの未加硫ゴムの層を形成した。
なお、本例での押し出し機の温調は、シリンダー、スクリュー、クロスヘッドいずれも90℃設定とし、スクリュー回転数は24rpmであった。また、押し出し工程において、押し出し2時間経過後もゴムのスコーチは観察されなかった。
実施例1−1と同じ条件で、未加硫ゴム組成物について加硫を行い、半導電性の弾性層を有するゴムローラーを得た。この加硫後のローラーのゴム両端部を突っ切り、ゴム部分の長さを235mmとした後、ゴム部分を回転砥石で研磨し、直径16.00mmのストレート形状の半導電性弾性層を有するゴムローラーを得た。
実施例1−1と同様の図6に示す構成の装置を使用し、常温常湿(N/N:23℃/50%RH)環境下で、芯金とアルミニウムドラムの間に直流50Vの電圧を印加してゴムローラー(弾性層)の電気抵抗値を求めた。その結果、電気抵抗値は1.1×10Ωであった。
次に、ウレタン塗料(商品名:ニッポランN5033 日本ポリウレタン工業(株)製)を固形分濃度10%となるように、メチルエチルケトンで希釈し、導電剤としてカーボンブラック(商品名:#7360SB;東海カーボン(株)製)を固形分に対し50部、表面粗し材として平均粒径14μmのウレタン粒子(商品名:アートパールC400根上工業(株)製)を固形分に対し6部添加した後、十分に分散したものに、硬化剤(商品名:コロネートL日本ポリウレタン工業(株)製)をウレタン塗料に対し10部添加し、攪拌して表面層形成用の塗料を調製した。この塗料に、先に成型したゴムローラーを浸漬し、弾性層上に塗布し、80℃のオーブンで15分乾燥後、140℃のオーブンで4時間硬化し、膜厚が20μmの表面層を弾性層上に有する現像ローラー1を得た。以上のようにして得られた現像ローラー1の表面について、目視による欠陥観察を行った。その結果、現像ローラー表面に欠陥部分は観察されなかった。
この現像ローラー1を図5に示したプロセスカートリッジに組み込み、図2に示す構成の電子写真装置(商品名:レーザーショットLBP−2510キヤノン(株)製)にて画像評価を行った。その結果、均質で良好な画像が得られた。
(比較例7)
・現像ローラー2
表2に示す材料をオープンロールにて混合し、未加硫ゴム組成物を得た。得られた未加硫ゴム組成物に対して、実施例1と同様にムーニースコーチ試験を実施した結果、スコーチタイムは40分であった。
実施例2と同じ条件で、未加硫ゴム組成物について押し出しを行った結果、押し出し100分後に目視による押し出し物の表面粗さに変化が見られ、表面粗さが大きく悪化し、ゴムのスコーチが発生した。
(比較例8)
・現像ローラー3
押し出し機の温調をシリンダー、スクリュー、クロスヘッドいずれも70℃設定とした以外は、比較例5と同様にして押し出し・加硫・研磨を行いゴムローラーを得た。
実施例2と同様にして弾性層の電気抵抗値を測定した結果、9.8×10Ωであった。また、押し出し工程において、押し出し2時間経過後もゴムのスコーチは観察されなかった。
実施例2と同様にして、ゴムローラーの表面に表面層塗料を塗工して現像ローラー3を得た。得られた現像ローラー3について、実施例2と同様に表面の目視観察と電子写真装置での出力画像の評価を行った。その結果、現像ローラー表面に欠陥部分が観察され、画像評価においてもこの欠陥部分の現像不良による、黒斑点状の画像不良が見られた。
以上の評価結果を表3にまとめた。
Figure 0004227499
比較例7においては、本発明の特定構造の硫黄原子含有化合物が配合されておらず、ムーニースコーチ試験でのスコーチタイムが短いため、90℃設定の押し出しにおいて、ヤケが発生した。
比較例8においては、押し出し温度設定を70℃と低く設定したため、ヤケの発生はなかったが、押し出し時ベント効果が小さく、ボイドによる画像不良が発生した。
表3から明らかなように、本発明に係る実施例2の現像ローラーについては、弾性層の未加硫ゴムのスコーチタイムが50分以上で、90℃設定の押し出しにおいてもスコーチの発生がなく、ボイドによる画像不良も発生しなかった。
(実施例3)本発明に係る弾性部材の転写ローラへの適用例
・転写ローラー1
原料ゴムとして、エピクロルヒドリン−エチレンオキサイド−アリルグリシジルエーテル3元共重合体(商品名:エピクロマーCG102、ダイソー(株)製)40部、アクリロニトリル−ブタジエン共重合体(商品名:NBR−N230SJSR(株)製)60部、ゴム加工助剤としてステアリン酸1部、加硫促進助剤として酸化亜鉛5部、充填剤として炭酸カルシウム(商品名:シルバーW、白石工業(株)製)50部、SRFカーボンブラック(商品名:旭#35、旭カーボン(株)製)10部、液状アクリロニトリル−ブタジエン共重合体(商品名:NBR−N280JSR(株)製)8部、老化防止剤(商品名:ノクラックNS−5大内振興化学工業社製)1部を加圧式ニーダーにて混合し、A練りゴム組成物を得た。
このA練りゴム組成物175部に対して、発泡剤としてアゾジカルボンアミド(ADCA:商品名:セルマイクC三協化成(株)製)2部、4,4’−オキシビスベンゼンスルフォニルヒドラジン(OBSH:商品名:ネオセルボンN#1000S永和化成工業(株)製)4部、架橋剤として硫黄0.8部、加硫促進剤としてジベンゾチアジルジスルフィド(商品名:ノクセラーDM、大内振興化学工業社製)1部、テトラベンジルチウラムジスルフィド(商品名:PERKACIT−TBzTD、フレキシス社製)1部をオープンロールにて混合し、未加硫ゴム組成物を得た。
得られた未加硫ゴム組成物について、試験温度を90℃とした以外は、実施例1と同様にムーニースコーチ試験を行った。その結果、スコーチタイムは52分であった。
この未加硫ゴム組成物とを、ストレートヘッドを装着したベント式押し出し機(直径50mmベント押し出し機、L/D=16、EM技研社製)によってチューブ状に押し出しを行った。
図7にストレートヘッドを装着した押し出し機の概略構成を示す。図3に示した押し出し機とヘッド構造以外は同一である。未加硫ゴムは押し出し機5のストレートヘッド91先端のダイス56とニップル92により、チューブ状に押し出しされる。
本例での押し出し機の温調は、シリンダー51、スクリュー52、ストレートヘッドいずれも80℃設定とし、スクリュー回転数は20rpmであった。押し出しは2時間実施し、ゴムのスコーチは観察されなかった。
図8には、押し出し機から押し出された未加硫チューブの連続加硫装置の概略構成を示す。押し出し機5により、チューブ状に押し出しされた未加硫ゴムは、搬送コンベアー101によって、加硫炉6へ連続的に搬送される。加硫炉6はあらかじめ所定の温度に保たれており、搬送される加硫炉6の長さにより、所定の時間加硫されて、スポンジチューブとなる。
本例では、加硫炉温度は180℃であり、加硫時間(加硫炉通過時間)は15分であった。連続炉にて加硫・発泡したスポンジチューブは不図示の切断機によって、所定の長さに切断される。
次に、直径6mm、長さ260mmの円柱形の導電性の芯金(鋼製、表面はニッケルメッキ)の円柱面の軸方向中央部220mmに金属とゴムとの熱硬化性接着剤(商品名:メタロックU−20;(株)東洋化学研究所)を塗布し、80℃で30分間乾燥した後、120℃で1時間乾燥した。
この芯金に、所定長さに切断された、スポンジチューブを圧入し、熱風炉にて160℃で1時間加熱接着した。この加硫後のローラーのゴム両端部を突っ切り、ゴム部分の長さを220mmとした後、ゴム部分を回転砥石で研磨し、端部直径14.50mmのストレート形状の弾性層を有する転写ローラー1を得た。
実施例1−1と同様の図6に示す構成の装置を使用し、常温常湿(N/N:23℃/50%RH)環境下で、芯金とアルミニウムドラムの間に直流100Vの電圧を印加してゴムローラー(弾性層)の電気抵抗値を求めた。その結果、電気抵抗値は2.1×10Ωであった。
以上のようにして得られた転写ローラー1の表面について、目視による異常発泡による欠陥観察を行った。その結果、転写ローラー表面に欠陥部分は観察されなかった。
この転写ローラー1を図2に示した電子写真装置(商品名:レーザーショットLBP−1310キヤノン(株)製)にて画像評価を行った。その結果、均質で良好な画像が得られた。
(比較例9)
・転写ローラー2
表4に示す材料をオープンロールにて混合し、未加硫ゴム組成物を得た。得られた未加硫ゴム組成物に対して、実施例3と同様にムーニースコーチ試験を実施した結果、スコーチタイムは42分であった。
実施例3と同じ条件で、未加硫ゴム組成物について押し出しを行った結果、押し出し60分後に目視による押し出し物の表面粗さに変化が見られ、表面粗さが大きく悪化し、ゴムのスコーチが発生した。
(比較例10)
・転写ローラー3
押し出し機の温調をシリンダー、スクリュー、クロスヘッドいずれも60℃設定とした以外は、比較例7と同様にして押し出し・加硫・研磨を行いゴムローラーを得た。
実施例3と同様に弾性層の電気抵抗を測定し、その結果抵抗値は1.8×10Ωであった。また、押し出し工程において、押し出し2時間経過後もゴムのスコーチは観察されなかった。
得られた転写ローラー3について、実施例3と同様の表面目視観察と電子写真装置での出力画像の評価を行った。その結果、転写ローラー表面に異常発泡による欠陥部分が観察され、画像評価においてもこの欠陥部分の転写不良による、白斑点状の画像不良が見られた。
以上の評価結果を表4にまとめた。
Figure 0004227499
比較例9においては、本発明の特定構造の硫黄原子含有化合物が配合されておらず、ムーニースコーチ試験でのスコーチタイムが短いため、80℃設定の押し出しにおいて、ヤケが発生した。
比較例10においては、押し出し温度設定を60℃と低く設定したため、ヤケの発生はなかったが、押し出し時ベント効果が小さく、ボイドによる画像不良が発生した。
表4から明らかなように、本発明に係る転写ローラーについては、弾性層の未加硫ゴムのスコーチタイムが50分以上で、80℃設定の押し出しにおいてもヤケの発生がなく、ボイドによる画像不良も発生しなかった。
本発明に係る弾性部材の一例としての帯電ローラーの構成を示す図である。 図1の帯電ローラーを用いた電子写真装置の概略構成を示す図である。 クロスヘッドを装着した、ベント式押し出し機の概略構成を示す図である。 クロスヘッド押し出し機から押し出されたローラーの連続加硫装置の概略構成を示す図である。 本発明に係る帯電ローラーを有するプロセスカートリッジの概略構成を示す図である。 本発明に係る弾性部材の弾性層の電気抵抗測定器の概略構成を示す図である。 ストレートヘッドを装着した、ベント式押し出し機の概略構成を示す図である。 ストレート押し出し機から押し出されたローラーの連続加硫装置の概略構成を示す図である。
符号の説明
1 ゴムローラー
1a 芯金
30 帯電ローラー
31 芯金
32 弾性層
33 表面被覆層
41 電子写真感光体
41a 感光層
41b 支持体
41c 軸
43 電源
43a 摺擦電源
44 露光手段
45 現像部材
46 転写ローラー
47 転写材
48 クリーニング部材
5 押し出し機
51 シリンダー
52 スクリュー
53 クロスヘッド
54 材料投入口
55 ベント口
56 ダイス
57 スクリューダム部
6 加硫炉
80 ゴムローラー
81 アルミニウムドラム
822 電源
83 抵抗
V 電圧計
91 ストレートヘッド
92 ニップル
101 搬送コンベアー

Claims (20)

  1. 導電性若しくは半導電性の弾性層を有している電子写真用の弾性部材において、該弾性層が、原料ゴムを、下記式(1)〜(4)から選ばれる少なくとも1つの硫黄原子含有化合物の存在下で加硫させた加硫ゴムを含有していることを特徴とする弾性部材:
    Figure 0004227499
    (式(1)中、R101〜R104は、それぞれ独立に、炭素数5以上の1価の有機基を示す。n1は、1〜8の整数である)
    Figure 0004227499
    (式(2)中、R201〜R204は、それぞれ独立に、炭素数5以上の1価の有機基を示す。n2は、1〜20の整数である)
    Figure 0004227499
    (式(3)中、R301、R302は、それぞれ独立に、炭素数7以上の1価の有機基を示す)
    Figure 0004227499
    (式(4)中、R401、R402は、それぞれ独立に、炭素数5以上の1価の有機基を示す)。
  2. 前記式(1)〜(4)から選ばれる少なくとも1つの硫黄原子含有化合物が、下記式(5)〜(8)から選ばれる少なくとも1つの硫黄原子含有化合物である請求項1に記載の弾性部材:
    Figure 0004227499
    (式(5)中、R501〜R520は、それぞれ独立に、水素原子、または、1価の置換基を示す。n3は、n1と同義であり、1〜8の整数である)
    Figure 0004227499
    (式(6)中、R601〜R620は、それぞれ独立に、水素原子、または、1価の置換基を示す。n4は、n2と同義であり、1〜20の整数である)
    Figure 0004227499
    (式(7)中、R701〜R710は、それぞれ独立に、水素原子、または、1価の置換基を示す)
    Figure 0004227499
    (式(8)中、R801〜R810は、それぞれ独立に、水素原子、または、1価の置換基を示す)。
  3. 前記原料ゴムが、エピクロルヒドリンゴムである請求項1または2に記載の弾性部材。
  4. 該弾性部材が、芯金の周囲を該弾性層が被覆しているローラー形状の部材である請求項1〜3の何れかに記載の弾性部材。
  5. 該弾性部材が、電子写真感光体を帯電するための帯電部材である請求項1〜4のいずれかに記載の弾性部材。
  6. 導電性若しくは半導電性の弾性層を有している電子写真用の弾性部材の製造方法であって、
    原料ゴムを、下記式(1)〜(4)から選ばれる少なくとも1つの硫黄原子含有化合物と、の存在下で加硫する工程を有していることを特徴とする弾性部材の製造方法:
    Figure 0004227499
    (式(1)中、R101〜R104は、それぞれ独立に、炭素数5以上の1価の有機基を示す。n1は、1〜8の整数である。)
    Figure 0004227499
    (式(2)中、R201〜R204は、それぞれ独立に、炭素数5以上の1価の有機基を示す。n2は、1〜20の整数である)
    Figure 0004227499
    (式(3)中、R301、R302は、それぞれ独立に、炭素数7以上の1価の有機基を示す)
    Figure 0004227499
    (式(4)中、R401、R402は、それぞれ独立に、炭素数5以上の1価の有機基を示す)。
  7. 前記式(1)〜(4)から選ばれる少なくとも1つの硫黄原子含有化合物が、下記式(5)〜(8)から選ばれる少なくとも1つである請求項6記載の弾性部材の製造方法:
    Figure 0004227499
    (式(5)中、R501〜R520は、それぞれ独立に、水素原子、または、1価の置換基を示す。n3は、n1と同義であり、1〜8の整数である)
    Figure 0004227499
    (式(6)中、R601〜R620は、それぞれ独立に、水素原子、または、1価の置換基を示す。n4は、n2と同義であり、1〜20の整数である)
    Figure 0004227499
    (式(7)中、R701〜R710は、それぞれ独立に、水素原子、または、1価の置換基を示す)
    Figure 0004227499
    (式(8)中、R801〜R810は、それぞれ独立に、水素原子、または、1価の置換基を示す)。
  8. 前記原料ゴムが、エピクロルヒドリンゴムである請求項7記載の弾性部材の製造方法。
  9. 前記加硫を、更に6−メチルキノキサリン−2,3−ジチオカーボネートの共存下で行う請求項8記載の弾性部材の製造方法。
  10. 導電性若しくは半導電性の弾性層を有している電子写真用の弾性部材の量産方法であって、
    (i)原料ゴムと、硫黄と、下記式(1)〜(4)の何れかから選ばれる少なくとも1つの硫黄原子含有化合物と、を含む未加硫ゴム組成物を押出し成形して所定の形状の押出し成形物を連続的に成形する工程と、
    (ii)上記工程(i)により連続的に成形される押出し成形物を加硫炉内で連続的に加硫する工程、とを有することを特徴とする弾性部材の量産方法:
    Figure 0004227499
    (式(1)中、R101〜R104は、それぞれ独立に、炭素数5以上の1価の有機基を示す。n1は、1〜8の整数である。)
    Figure 0004227499
    (式(2)中、R201〜R204は、それぞれ独立に、炭素数5以上の1価の有機基を示す。n2は、1〜20の整数である)
    Figure 0004227499
    (式(3)中、R301、R302は、それぞれ独立に、炭素数7以上の1価の有機基を示す)
    Figure 0004227499
    (式(4)中、R401、R402は、それぞれ独立に、炭素数5以上の1価の有機基を示す)。
  11. 感光体と、請求項1〜5の何れかに記載の弾性部材とを一体に支持し、電子写真装置本体に着脱自在であることを特徴とするプロセスカートリッジ。
  12. 前記弾性部材が、前記電子写真感光体を帯電するための帯電部材である請求項11に記載のプロセスカートリッジ。
  13. 感光体と、請求項1〜5のいずれかに記載の弾性部材と、を有していることを特徴とする電子写真装置。
  14. 前記弾性部材が、前記感光体を帯電するための帯電部材である請求項13に記載の電子写真装置。
  15. 芯金と、該芯金の周囲を被覆している弾性層とを有している電子写真用の弾性ローラの製造方法であって、
    (a)原料ゴムと硫黄原子含有化合物とを含んでいる未加硫のゴム組成物で該芯金の周囲を被覆する工程と、
    (b)該未加硫のゴム組成物を加硫する工程と、を含み、
    該硫黄原子含有化合物が、下記式(5)〜(8)から選ばれる少なくとも1つであることを特徴とする弾性ローラの製造方法:
    Figure 0004227499
    (式(5)中、R 501 〜R 520 は、それぞれ独立に、水素原子、または、1価の置換基を示す。n3は、n1と同義であり、1〜8の整数である)
    Figure 0004227499
    (式(6)中、R 601 〜R 620 は、それぞれ独立に、水素原子、または、1価の置換基を示す。n4は、n2と同義であり、1〜20の整数である)
    Figure 0004227499
    (式(7)中、R 701 〜R 710 は、それぞれ独立に、水素原子、または、1価の置換基を示す)
    Figure 0004227499
    (式(8)中、R 801 〜R 810 は、それぞれ独立に、水素原子、または、1価の置換基を示す)。
  16. 前記工程(a)が、クロスヘッドを装着したベント式押出し機によって該芯金と該未加硫のゴム組成物とを共押出しする工程を含む請求項15に記載の弾性ローラの製造方法。
  17. 芯金と、該芯金の周囲を被覆している弾性層とを有している電子写真用の弾性ローラの製造方法であって、
    (a)原料ゴムと硫黄原子含有化合物とを含んでいる未加硫のゴム組成物をチューブ状に押出す工程と;
    (b)該チューブ状に押出した未加硫のゴム組成物を加硫する工程と;
    (c)前記工程(b)で得られたチューブ状のゴムに芯金を装着する工程と、を有し、
    該硫黄原子含有化合物が、下記式(5)〜(8)から選ばれる少なくとも1つであることを特徴とする弾性ローラの製造方法:
    Figure 0004227499
    (式(5)中、R 501 〜R 520 は、それぞれ独立に、水素原子、または、1価の置換基を示す。n3は、n1と同義であり、1〜8の整数である)
    Figure 0004227499
    (式(6)中、R 601 〜R 620 は、それぞれ独立に、水素原子、または、1価の置換基を示す。n4は、n2と同義であり、1〜20の整数である)
    Figure 0004227499
    (式(7)中、R 701 〜R 710 は、それぞれ独立に、水素原子、または、1価の置換基を示す)
    Figure 0004227499
    (式(8)中、R 801 〜R 810 は、それぞれ独立に、水素原子、または、1価の置換基を示す)。
  18. 前記工程(a)が、前記未加硫のゴム組成物をベント式押出し機で押出す工程を含む請求項17に記載の弾性ローラの製造方法。
  19. 芯金と、その周囲を被覆している弾性層とを有している電子写真用の弾性ローラの量産方法であって、
    (a)クロスヘッドを装着したベント式押出し機の該クロスヘッドに複数の芯金を連続的に供給し、原料ゴムと硫黄原子含有化合物とを含んでいる未加硫のゴム組成物と該芯金とを共押出しして、周囲を未加硫のゴム組成物で被覆された芯金の複数を得る工程と、
    (b)前記工程(a)で得た複数の、周囲を未加硫のゴム組成物で被覆された芯金を加硫炉を通過するように搬送して該芯金の周囲の未加硫のゴム組成物を加硫する工程と、を有し、
    該硫黄原子含有化合物が、下記式(5)〜(8)から選ばれる少なくとも1つであることを特徴とする弾性ローラの製造方法:
    Figure 0004227499
    (式(5)中、R 501 〜R 520 は、それぞれ独立に、水素原子、または、1価の置換基を示す。n3は、n1と同義であり、1〜8の整数である)
    Figure 0004227499
    (式(6)中、R 601 〜R 620 は、それぞれ独立に、水素原子、または、1価の置換基を示す。n4は、n2と同義であり、1〜20の整数である)
    Figure 0004227499
    (式(7)中、R 701 〜R 710 は、それぞれ独立に、水素原子、または、1価の置換基を示す)
    Figure 0004227499
    (式(8)中、R 801 〜R 810 は、それぞれ独立に、水素原子、または、1価の置換基を示す)。
  20. 芯金と、その周囲を被覆している弾性層とを有している電子写真用の弾性ローラの量産方法であって、
    (a)原料ゴムと硫黄含有化合物とを含んでいる未加硫のゴム組成物をチューブ状に押出す工程と;
    (b)前記工程(a)で得た未加硫のゴム組成物のチューブを加硫炉を通過するように搬送して該チューブを加硫する工程と;
    (c)前記工程(b)で得た加硫したチューブを所定の長さに切断して複数のチューブを得る工程と;
    (d)前記工程(c)で得た複数のチューブの各々に芯金を装着する工程と、を有し、
    該硫黄原子含有化合物が、下記式(5)〜(8)から選ばれる少なくとも1つであることを特徴とする弾性ローラの量産方法:
    Figure 0004227499
    (式(5)中、R 501 〜R 520 は、それぞれ独立に、水素原子、または、1価の置換基を示す。n3は、n1と同義であり、1〜8の整数である)
    Figure 0004227499
    (式(6)中、R 601 〜R 620 は、それぞれ独立に、水素原子、または、1価の置換基を示す。n4は、n2と同義であり、1〜20の整数である)
    Figure 0004227499
    (式(7)中、R 701 〜R 710 は、それぞれ独立に、水素原子、または、1価の置換基を示す)
    Figure 0004227499
    (式(8)中、R 801 〜R 810 は、それぞれ独立に、水素原子、または、1価の置換基を示す)。
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